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特許7498982炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/02 20060101AFI20240606BHJP
   G06F 18/2135 20230101ALI20240606BHJP
   G06V 10/58 20220101ALI20240606BHJP
   A23L 7/10 20160101ALN20240606BHJP
【FI】
G01N33/02
G06F18/2135
G06V10/58
A23L7/10 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022514241
(86)(22)【出願日】2021-12-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 CN2021135904
(87)【国際公開番号】W WO2023092647
(87)【国際公開日】2023-06-01
【審査請求日】2022-03-02
(31)【優先権主張番号】202111403368.9
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517405840
【氏名又は名称】江▲蘇▼大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲ゾウ▼ 小波
(72)【発明者】
【氏名】劉 夢雪
(72)【発明者】
【氏名】石 吉勇
(72)【発明者】
【氏名】黄 暁▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】李 志華
(72)【発明者】
【氏名】申 ▲ティン▼▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】李 信
(72)【発明者】
【氏名】崔 鵬景
(72)【発明者】
【氏名】肖 建波
(72)【発明者】
【氏名】張 新愛
(72)【発明者】
【氏名】張 迪
(72)【発明者】
【氏名】周 晨光
(72)【発明者】
【氏名】張 ▲ヤン▼
【審査官】中村 直子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第18/162296(WO,A1)
【文献】国際公開第19/102400(WO,A1)
【文献】特開2000-266742(JP,A)
【文献】特開平07-270312(JP,A)
【文献】特開平07-260681(JP,A)
【文献】特開平02-290537(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/00-33/46
G06V 10/58
G06F 18/2135
A23L 7/10
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記のステップで行い、
ステップ1で、炒飯調味料定量化モデルの構築は、下記の工程を含み、
工程1で、m種類の調味料液A_1、A_2、……、A_(m-1)、A_mを炒飯調理用調味料とし、n種類の具材B_1、B_2、……、B_(n-1)、B_n及び米飯Dを炒飯調理用食材とし、前記m種類の炒飯調理用調味料から選ばれた第i種類の調味料液A_iの基準濃度がC_A_iであり、前記n種類の具材から選ばれた第j種類の具材B_jの一つあたりの単一粒子平均表面積がS_B_jであり、米飯Dの一粒あたりの単一粒子平均表面積がS_Dであり、C_A_i、S_B_j、S_Dがいずれも正数であり、mとnがいずれも0より大きい整数であり、i∈[1,m]、j∈[1,n]であり、
工程2で、e種類の炒飯食材組合を取り、炒飯食材組合せ1種類当たりにN_B_j粒の第j種類の具材B_j及びN_D粒の米飯Dを含み、e種類の炒飯調味料液組合を取り、炒飯調味料液組合せ1種類当たりに体積がV_A_imlの第i種類の調味料液A_iを含み、且つk種類の炒飯調味料液組合においてA_iの濃度がC_k_A_i=k*(C_A_i)/eであり、eが2より大きい整数であり、k∈[1,e]であり、N_B_j、N_Dがいずれも正整数であり、V_A_iが正数であり、
工程3で、調味料液濃度の昇順で、e種類の炒飯調味料液組合e種類の炒飯食材組合から、第1の炒飯調味料液組合第1の炒飯食材組合を組み合わせるように、炒飯を調理してe種類の完成品炒飯を得、また、k種類の完成品炒飯には具材B_jとm種の濃度がC_k_A_iの調味料液A_iを炊いた後の炒飯成分B_j&A_&C_k、及び米飯Dとm種の濃度がC_k_A_iの調味料液A_iを炊いた後の炒飯成分D&A_&C_kを含み、
工程4で、ハイパースペクトル画像収集とスペクトル特徴変数抽出を行い、
i∈[1,m]、j∈[1,n]、k∈[1,e]とし、それぞれ の炒飯成分B_j&A_&C_k、D&A_&C_kを取ってハイパースペクトル画像収集及びスペクトル特徴変数抽出を行って、調理後の炒飯中の第i種の調味料A_iの前記スペクトル特徴変数G1_A_iを得、且つ前記スペクトル特徴変数G1_A_iによりそれぞれk種類の完成品炒飯中の調味料A_iの特徴値の和Sum_1_A_i_kを抽出し、 が正整数であり、
工程5で、k種類の完成品炒飯中の調味料A_iの前記スペクトル特徴変数の和Sum_1_A_i_k及び調味料A_iの合計使用量(V_A_i)*k*(C_A_i)/eにより、未知数h_A_i、b_A_iを用いて調味料A_iの定量化モデルをy=F1_i(x)=x*h_A_i+b_A_iと仮定し、モデルを用いて調味料A_iの特徴値の和Sum_1_A_i_kに基づいて算出されたk種類の完成品炒飯調味料A_iの合計使用量が当該ステップの工程2におけるk種類の炒飯の炒め時に加えられたA_i合計使用量(V_A_i)*k*(C_A_i)/eに等しいことに基づいて、未知数h_A_i、b_A_iを求めるための方程式(Sum_1_A_i_k)*(h_A_i)+b_A_i=(V_A_i)*k*(C_A_i)/eを構築可能であり、kの値とし順に1、2……、e-1、eを取る時に、得られた連立方程式により未知数h_A_i、b_A_iを求めることができ、それによって未知数を含まない調味料A_iの定量化モデルy=F1_i(x)=x*h_A_i+b_A_iを得、モデルyが調味料A_iの濃度であり、xが調味料A_iの特徴変数G1_A_iであり、
ステップ2で、炒飯原料種類認識モデルの構築は、下記の工程を含み、
工程1で、i∈[1,m]、j∈[1,n]とし、ステップ1の工程3で調理したe種類の炒飯からそれぞれ の炒飯成分B_j&A_&C_e、D&A_&C_eを取って、任意の正整数であるd:1の割合でランダムに第1集合と第2集合に分け、且つそれらに対してハイパースペクトル画像収集及び原料種類スペクトル特徴変数G2_B&Dの抽出を行い、前記原料種類スペクトル特徴変数G2_B&Dによりそれぞれ補正集合中の具材B_jに対応する前記原料種類スペクトル特徴値2_B_j_calと米飯Dに対応する前記原料種類スペクトル特徴値2_D_cal、及び前記第2集合中の具材B_jに対応するスペクトル特徴値2_B_j_preと米飯Dに対応する前記原料種類スペクトル特徴値2_D_preを抽出し、f が正整数であり、
工程2で、前記原料種類スペクトル特徴変数G2_B&Dを独立変数Xとし、炒飯原料種類を従属変数Yとし、基準値0で米飯Dを表し、基準値jで具材B_jを表し、化学量論比率に基づいて、炊飯原料の種類を定量化するための炒飯原料種類認識モデルY=F2(X)を構築し、
ステップ3で、炒飯食味特性の定量表現は、下記の工程を含み、
工程1で、ステップ1中の工程1に記載のm種類の調味料液A_1、A_2、……、A_(m-1)、A_mを炒飯調理用調味料とし、n種類の具材B_1、B_2、……、B_(n-1)、B_n及び米飯Dを炒飯調理用食材とし、第i種の調味料液A_iの濃度がC’_A_iであり、第j種の具材B_jの一つあたりの単一粒子表面積がS’_B_jであり、米飯Dの一粒あたりの単一粒子表面積がS’_Dであり、C’_A_i、S’_B_j、S’_Dがいずれも正数であり、
工程2で、体積がそれぞれV’_A_iのm種類の調味料A_i、粒子数がそれぞれN’_B_jのn種類の具材B_j、及び粒子数がN’_Dの米飯Dから、ステップ1の工程3における調理プロセスによって炒飯を調理し、調理した炒飯の解れをし、粒子同士が分離した状態に広げて炒飯の
【数34】
の粒子を得、ステップ1の工程4における方法でハイパースペクトル画像を収集し、調味料A_iの特徴変数G1_A_iにより、炒飯中の第p個の粒子に対応する調味料A_iのスペクトル特徴値1’_A_i_pを得、ステップ2の工程1における原料種類スペクトル特徴変数G2_B&Dにより、炒飯中の第p個の粒子に対応する種類認識スペクトル特徴値2’_B&D_pを得、p∈[1,N’]であり、
工程3で、当該ステップで具材B_jに対して認識される粒子数を記録するために変数R_B_jを設置し、当該ステップで米飯Dに対して認識される粒子数を記録するために変数R_Dを設置し、且つR_B_j、R_Dの初期値を0に設置し、pの値として順に1、2、……、N’-1、N’を取り、
まず、第p個の粒子の種類認識スペクトル特徴値2’_B&D_pを炒飯原料種類認識モデルY=F2(X)に代入して、第p個の粒子の所属する炒飯原料種類Ypを得、
続いて、iの値として順に1、2、……、m-1、mを取り、Yp=0の時に、第p個の粒子が米飯Dと認識されたことを意味し、そのため米飯に対して認識した粒子数R_Dに1増加し、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値1’_A_i_pを調味料A_i定量化モデルy=F1_i(x)に代入して、第R_D個の飯粒に対応する調味料A_iの相対的含有量y1&D&R_D&A_iを得、且つ米飯Dの単一粒子表面積S’_Dによりこの粒子に対応する調味料A_iの絶対的含有量y2&D&R_D&A_i=(y1&D&R_D&A_i)*S’_Dを得、
Yp=jの時に、第p個の粒子が具材B_jと認識されたことを意味し、そのため具材B_jに対して認識した粒子数R_B_jに1増加し、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値1’_A_i_pを調味料A_i定量化モデルy=F1_i(x)に代入して、第R_B_j個の具材B_j粒子に対応する調味料A_iの相対的含有量y1&B_j&R_B_j&A_iを得、且つ具材B_jの単一粒子表面積S’_B_jによりこの粒子に対応する調味料A_iの絶対的含有量y2&B_j&R_B_j&A_i=(y1&B_j&R_B_j&A_i)*S’_B_jを得、
最後に、当該ステップの炒飯中のN’_B_j粒の具材B_j粒子Ujに対応する調味料A_iの相対的含有量y1&B_j&Uj&A_iと絶対的含有量y2&B_j&Uj&A_i、及び
粒の米飯D粒子VDに対応する調味料A_iの相対的含有量y1&D&VD&A_iと絶対的含有量y2&D&VD&A_iを得、Uj∈[1,N’_B_j]、VD∈[1,N’_D]であり、
工程4で、炒飯食味特性の相対的味染み込み特性評価指標、絶対的味染み込み特性評価指標、均一性味染み込み特性評価指標を計算し、具体的な計算工程は以下の通りであり、
(1)調味料A_iの具材B_j、米飯Dでの相対的味染み込み評価指標の計算方法は以下の通りであり、
第i種の調味料A_iの第j種の具材B_jでの相対的味染み込み評価指標
【数35】
具材B_jの調味料A_iに対する吸収能力を表すためのものであり、
第i種の調味料A_iの米飯Dでの相対的味染み込み評価指標
【数36】
米飯Dの調味料A_iに対する吸収能力を表すためのものであり、
(2)調味料A_iの具材B_j、米飯Dでの絶対的味染み込み評価指標の計算方法は以下の通りであり、
第i種の調味料A_iの第j種の具材B_jでの絶対的味染み込み評価指標
【数37】
は、単一粒子具材B_jの調味料A_iに対する吸収総量を表すためのものであり、
第i種の調味料A_iの米飯Dでの絶対的味染み込み評価指標
【数38】
は、単一粒子米飯Dの調味料A_iに対する吸収総量を表すためのものであり、
(3)調味料A_iの具材B_j、米飯Dの粒子間での味染み込み均一性評価指標の計算方法は以下の通りであり、
第i種の調味料A_iの第j種の具材B_jでの味染み込み均一性評価指標
【数39】
は、具材B_jの異なる粒子間での調味料A_i含有量の差を表し、
第i種の調味料A_iの米飯Dでの味染み込み均一性評価指標
【数40】
は、米飯Dの異なる粒子間での調味料A_i含有量の差を表し、
第i種の調味料A_iの炒飯の異なる種類の食材での味染み込み均一性評価指標
【数41】
は、異なる食材種類間での調味料A_i平均含有量の差を表し、
【数42】
工程5で、工程4において取得した味染み込み特性評価指標を基準試料の基準指標と比較することで、炒飯の味染み込み品質の評価を実現できることを特徴とする炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法。
【請求項2】
ステップ1において前記G1_A_iの抽出工程は、各炒飯成分粒子をそれぞれ関心領域とし、各関心領域の平均スペクトルをこのサンプルのスペクトルデータとして炒飯の全波長域スペクトル情報を得、主成分分析アルゴリズムによりスペクトル特徴変数抽出を行って調理後の炒飯中の第i種の調味料A_iの特徴変数G1_A_iを得るようになっていることを特徴とする請求項1に記載の炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法。
【請求項3】
ステップ1において前記第k部の完成品炒飯中の調味料A_iの特徴値の和Sum_1_A_i_kの抽出工程は、(1) 粒分のm種の濃度がC_k_A_i=k*(C_A_i)/eの調味料液A_iを添加した炒飯成分B_j&A_&C_kに対応する平均スペクトルを抽出し、調味料A_iの特徴変数G1_A_iによりB_j&A_&C_kに対応する平均特徴値1_B_j&A_i&C_kを得、 粒分のm種の濃度がC_k_A_i=k*(C_A_i)/eの調味料液A_iを添加した炒飯成分D&A_&C_kに対応する平均スペクトルを抽出し、調味料A_iの特徴変数G1_A_iによりD&A_&C_kに対応する平均特徴値1_D&A_i&C_kを得、(2)第k部の炒飯中の具材B_jの粒子数N_B_jと単一粒子平均表面積S_B_j、及び米飯Dの粒子数N_Dと単一粒子平均表面積S_Dにより、第k部の完成品炒飯中の調味料A_iの特徴値の和
【数43】
を得るようになっていることを特徴とする請求項1に記載の炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法。
【請求項4】
ステップ2において前記G2_B&Dの抽出方法は、各炒飯成分B_j&A_&C_e、D&A_&C_e粒子をそれぞれ関心領域とし、各関心領域の平均スペクトルをこのサンプルのスペクトルデータとして炒飯試料の全波長域スペクトル情報を得、逐次射影アルゴリズムにより選別して原料種類を表現するt個の特徴波長λに対応する反射強度を得て特徴変数G2_B&Dとするようになっていることを特徴とする請求項1に記載の炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法。
【請求項5】
ステップ2において前記2_B_j_calは、補正集合中の の粒子B_j&A_&C_eの特徴波長λでの反射強度が構成した ×tのスペクトル特徴値行列であり、特徴波長の個数がtであり、
前記2_D_calは、補正集合中の の粒子米飯D&A_&C_eの特徴波長λでの反射強度が構成した ×tのスペクトル特徴値行列であり、tが特徴波長の個数であり、同じ理由から、2_B_j_preと2_D_preは、前記第2集合中の対応する炒飯試料粒子の特徴波長λでの反射強度が構成した *1/d×tのスペクトル特徴値行列であることを特徴とする請求項1に記載の炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法。
【請求項6】
ステップ2において前記化学量論比率はサポートベクターマシンであることを特徴とする請求項1に記載の炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品加工の技術分野に関し、具体的には、炒飯の食味特性を損なわなく速やかに定量化する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炒飯は、米飯、具材、調味料を炒めて作られた美食であり、栄養を含み、美味しくて、種類が多様であり、便利に作れる等の特徴がある。一般の炒飯調理工程においては、特定熟度の米飯と様々な具材を組み合わせて炒めると同時に、異なる風味の調味料を加えて味を付ける。高品質の炒飯や特色のある炒飯は、色、香り、味、形のいずれに対しても高い要求があり、そのうち、味は消費者が炒飯を喫食する時の感じに与える影響が最も大きくて、炒飯品質のレベルを定め、炒飯に特色を与える決め手となっている。しかしながら、炒飯は完成品成分が複雑であるだけでなく、粒径が小さく、形が多様である。従って、炒飯の食味特性をいかにして定量検出するかは、高品質炒飯を評価、製作する場合の肝心なことである。
【0003】
従来の食味特性評価方法としては、主に人工感覚器官方法、物理化学的分析方法及び無損失検出方法がある。人工感覚器官方法は、主に人間の感覚器官で製品の特性や性質を感知し、食味特性の評価が実現できる。人工感覚器官方法による食味特性評価に関しては、発明特許CN112986506Aには感覚器官で米の食味品質を評価する方法が開示されている。しかしながら、人工感覚器官方法は、主観性が強く、検出精度が低い等の欠点があって、炒飯の食味特性を客観的に正確に評価することが困難である。物理化学的分析方法は、物理、化学等の分析手段によって食品の味、風味に関連する成分に対して定性分析、定量分析することで、食品の食味特性を判断できる(例えば、特許CN113138257A)。しかしながら、物理化学的分析方法は、検出コストが高く、検出工程に時間がかかり、操作者に対する要求が高く、炒飯の食味特性を速やかにオンラインで検出することが困難である。無損失検出方法は、試料の元の状態を破壊せずに、光電等の無損失検出信号と食品食味特徴成分との間の関連性により、食品風味成分の定性と定量検出モデルを構築することで、食品食味特徴を損なわなく速やかに検出することができ、例えば、分光方法(CN111007040A)及び電気化学方法(CN108037256B)に基づく食味特性評価方法等が挙げられる。しかしながら、従来の無損失検出方法は、主に試料の食味特性成分含有量の検出に用いられ、炒飯等の複雑な食品における異なる食材の味染み込み能力、味付け成分の分布状況等を精確に分析することが困難であることに加えて、一般の食味成分無損失検出モデルに対応するモデル化工程にはモデル化基準値を提供するために大量の物理化学実験が必要になり、モデルを速やかに構築し効率的にメンテナンスすることに不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術的解決手段の欠点を克服するために、本発明は、ハイパースペクトル画像信号が炒飯調味料含有量に敏感な特性により、無損失方式によって炒飯完成品における飯粒と具材粒子への調味料の染み込み状況を速やかに感知して、炒飯の食味特性を損なわなく速やかに定量化する方法を提供する。
【0005】
本発明の目的は、炒飯調味料定量化検出モデルの構築、炒飯原料種類認識モデルの構築、炒飯食味特性の定量表現といった3ステップを含むことを特徴とする、炒飯の食味特性を損なわなく速やかに定量化する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ステップ1で、前記炒飯調味料定量化モデルの構築は、下記の工程を含み、
工程1で、m種の調味料液A_1、A_2、……、A_(m-1)、A_mを炒飯調理用調味料とし、n種の具材B_1、B_2、……、B_(n-1)、B_n及び米飯Dを炒飯調理用食材とし、第i種の調味料液A_iの基準濃度がC_A_iであり、第j種の具材B_jの単一粒子平均表面積がS_B_jであり、米飯Dの単一粒子平均表面積がS_Dであり、C_A_i、S_B_j、S_Dがいずれも正数であり、mとnがいずれも0より大きい整数であり、i∈[1,m]、j∈[1,n]であり、
工程2で、それぞれe部の炒飯食材組合を取り、炒飯食材組合1部当たりにN_B_j粒の第j種の具材B_j及びN_D粒の米飯Dを含み、それぞれe部の炒飯調味料液組合を取り、炒飯調味料液組合1部当たりに体積がV_A_imlの第i種の調味料液A_iを含み、且つ第k部の炒飯調味料液組合において調味料液A_iの濃度がC_k_A_i=k*(C_A_i)/eであり、eが2より大きい整数であり、k∈[1,e]であり、N_B_j、N_Dがいずれも正整数であり、V_A_iが正数であり、
工程3で、調味料液濃度の昇順で、e部の炒飯調味料液組合、e部の炒飯食材組合から、1種の炒飯調味料液組合と1種の炒飯食材組合を組み合わせるように、炒飯を調理してe部の完成品炒飯を得、また、第k部の完成品炒飯には具材B_jとm種の濃度がC_k_A_iの調味料液A_iを炊いた後の炒飯成分B_j&A_0&C_k、及び米飯Dとm種の濃度がC_k_A_iの調味料液A_iを炊いた後の炒飯成分D&A_0&C_kを含み、
工程4で、ハイパースペクトル画像収集とスペクトル特徴抽出を行い、
i∈[1,m]、j∈[1,n]、k∈[1,e]とし、それぞれf1粒の炒飯成分B_j&A_0&C_k、D&A_0&C_kを取ってハイパースペクトル画像収集及びスペクトル特徴変数抽出を行って、調理後の炒飯中の第i種の調味料A_iの特徴変数G1_A_iを得、且つ特徴変数G1_A_iによりそれぞれ第k部の完成品炒飯中の調味料A_iの特徴値の和Sum_g1_A_i_kを抽出し、f1が正整数であり、
工程5で、第k部の完成品炒飯中の調味料A_iの特徴値の和Sum_g1_A_i_k及び調味料A_iの合計使用量(V_A_i)*k*(C_A_i)/eにより、未知数h_A_i、b_A_iを用いて調味料A_iの定量化モデルをy=F1_i(x)=x*h_A_i+b_A_iと仮定し、モデルを用いて調味料A_iの特徴値の和Sum_g1_A_i_kに基づいて算出された第k部の完成品炒飯調味料A_iの合計使用量が当該ステップの工程2における第k部の炒飯の炒め時に加えられたA_i合計使用量(V_A_i)*k*(C_A_i)/eに等しいことに基づいて、未知数h_A_i、b_A_iを求めるための方程式(Sum_g1_A_i_k)*(h_A_i)+b_A_i=(V_A_i)*k*(C_A_i)/eを構築可能であり、kの値とし順に1、2……、e-1、eを取る時に、得られた連立方程式により未知数h_A_i、b_A_iを求めることができ、それによって未知数を含まない調味料A_iの定量化モデルy=F1_i(x)=x*h_A_i+b_A_iを得、yが調味料A_iの濃度(単位表面積当たりに含まれる調味料の量)であり、xが調味料A_iの特徴変数G1_A_iであり、
更に、ステップ1において前記G1_A_iの抽出工程は、各炒飯成分粒子をそれぞれ関心領域とし、各関心領域の平均スペクトルをこのサンプルのスペクトルデータとして炒飯の全波長域スペクトル情報を得、主成分分析アルゴリズム(PCA)によりスペクトル特徴変数抽出を行って調理後の炒飯中の第i種の調味料A_iの特徴変数G1_A_iを得るようになっており、
更に、ステップ1において前記第k部の完成品炒飯中の調味料A_iの特徴値の和Sum_g1_A_i_kの抽出工程は、(1)m種の濃度がC_k_A_i=k*(C_A_i)/eの調味料液A_iを添加した炒飯成分B_j&A_0&C_k f1粒に対応する平均スペクトルを抽出し、調味料A_iの特徴変数G1_A_iによりB_j&A_0&C_kに対応する平均特徴値g1_B_j&A_i&C_kを得、m種の濃度がC_k_A_i=k*(C_A_i)/eの調味料液A_iを添加した炒飯成分D&A_0&C_k f1粒に対応する平均スペクトルを抽出し、調味料A_iの特徴変数G1_A_iによりD&A_0&C_kに対応する平均特徴値g1_D&A_i&C_kを得、(2)第k部の炒飯中の具材B_jの粒子数N_B_jと単一粒子平均表面積S_B_j、及び米飯Dの粒子数N_Dと単一粒子平均表面積S_Dにより、第k部の完成品炒飯中の調味料A_iの特徴値の和
【数1】
を得るようになっている。
【0007】
ステップ2で、前記炒飯原料種類認識モデルの構築は、下記の工程を含み、
工程1で、i∈[1,m]、j∈[1,n]とし、ステップ1の工程3で調理した第e部の炒飯からそれぞれf2粒の炒飯成分B_j&A_0&C_e、D&A_0&C_eを取ってd:1の割合でランダムに補正集合と予測集合に分け、且つそれらに対してハイパースペクトル画像収集及び原料種類スペクトル特徴変数G2_B&Dの抽出を行い、スペクトル特徴変数G2_B&Dによりそれぞれ補正集合中の具材B_jに対応するスペクトル特徴値g2_B_j_calと米飯Dに対応するスペクトル特徴値g2_D_cal、及び予測集合中の具材B_jに対応するスペクトル特徴値g2_B_j_preと米飯Dに対応するスペクトル特徴値g2_D_preを抽出し、d、f2が正整数であり、
工程2で、スペクトル特徴変数G2_B&Dを独立変数Xとし、炒飯原料種類を従属変数Yとし(基準値0で米飯Dを表し、基準値jで具材B_jを表す)、化学量論方法に基づいて炒飯原料種類認識モデルY=F2(X)を構築し、
更に、ステップ2において前記G2_B&Dの抽出方法は、各炒飯成分B_j&A_0&C_e、D&A_0&C_e粒子をそれぞれ関心領域とし、各関心領域の平均スペクトルをこのサンプルのスペクトルデータとして炒飯試料の全波長域スペクトル情報を得、逐次射影アルゴリズム(SPA)により選別して原料種類を表現するt個の特徴波長λに対応する反射強度を得て特徴変数G2_B&Dとするようになっている。
更に、ステップ2において前記g2_B_j_calは、補正集合中のh1個の粒子B_j&A_0&C_eの特徴波長λ(特徴波長個数がt)での反射強度が構成したh1×tのスペクトル特徴値行列であり、
前記g2_D_calは、補正集合中のh1個の粒子米飯D&A_0&C_eの特徴波長λ(特徴波長個数がt)での反射強度が構成したh1×tのスペクトル特徴値行列であり、同じ理由から、g2_B_j_preとg2_D_preは、予測集合中の対応する炒飯試料粒子の特徴波長λでの反射強度が構成したh1*1/d×tのスペクトル特徴値行列である。
更に、ステップ2において前記化学量論方法はサポートベクターマシン(SVM)である。
【0008】
ステップ3で、前記炒飯食味特性の定量表現は、下記の工程を含み、
工程1で、ステップ1中の工程1に記載のm種の調味料液A_1、A_2、……、A_(m-1)、A_mを炒飯調理用調味料とし、n種の具材B_1、B_2、……、B_(n-1)、B_n及び米飯Dを炒飯調理用食材とし、第i種の調味料液A_iの濃度がC’_A_iであり、第j種の具材B_jの単一粒子表面積がS’_B_jであり、
米飯Dの単一粒子表面積がS’_Dであり、C’_A_i、S’_B_j、S’_D’がいずれも正数であり、
工程2で、体積がそれぞれV’_A_iのm種の調味料A_i、粒子数がそれぞれN’B_jのn種の具材B_j、及び粒子数がN’_Dの米飯Dから、ステップ1の工程3における調理プロセスによって炒飯を調理し、調理した炒飯の解れをし、粒子同士が分離した状態に広げて炒飯の
【数2】
個の粒子を得、ステップ1の工程4における方法でハイパースペクトル画像を収集し、調味料A_iの特徴変数G1_A_iにより、炒飯中の第p個の粒子に対応する調味料A_iのスペクトル特徴値g1’_A_i_pを得、ステップ2の工程1における原料種類スペクトル特徴変数G2_B&Dにより、炒飯中の第p個の粒子に対応する種類認識スペクトル特徴値g2’_B&D_pを得、p∈[1,N’]であり、
工程3で、当該ステップで具材B_jに対して成功的に認識した粒子数を記録するために変数R_B_jを設置し、当該ステップで米飯Dに対して成功的に認識した粒子数を記録するために変数R_Dを設置し、且つR_B_j、R_Dの初期値を0に設置し、pの値として順に1、2、……、N’-1、N’を取り、
まず、第p個の粒子の種類認識スペクトル特徴値g2’_B&D_pを炒飯原料種類認識モデルY=F2(X)に代入して、第p個の粒子の所属する炒飯原料種類Ypを得、
続いて、iの値として順に1、2、……、m-1、mを取り、Yp=0の時に、第p個の粒子が米飯Dと認識されたことを意味し、そのため米飯に対して成功的に認識した粒子数R_Dに1増加し、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値g1’_A_i_pを調味料A_i定量化モデルy=F1_i(x)に代入して、第R_D個の飯粒に対応する調味料A_iの相対的含有量y1&D&R_D&A_iを得、且つ米飯Dの単一粒子表面積S’_Dによりこの粒子に対応する調味料A_iの絶対的含有量y2&D&R_D&A_i=(y1&D&R_D&A_i)*S’_Dを得、
Yp=jの時に、第p個の粒子が具材B_jと認識されたことを意味し、そのため具材B_jに対して成功的に認識した粒子数R_B_jに1増加し、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値g1’_A_i_pを調味料A_i定量化モデルy=F1_i(x)に代入して、第R_B_j個の具材B_j粒子に対応する調味料A_iの相対的含有量y1&B_j&R_B_j&A_iを得、且つ具材B_jの単一粒子表面積S’_B_jによりこの粒子に対応する調味料A_iの絶対的含有量y2&B_j&R_B_j&A_i=(y1&B_j&R_B_j&A_i)*S’_B_jを得、
最後に、当該ステップの炒飯中のN’_B_j粒の具材B_j粒子Ujに対応する調味料A_iの相対的含有量y1&B_j&Uj&A_iと絶対的含有量y2&B_j&Uj&A_i、及びN’_D粒の米飯D粒子VDに対応する調味料A_iの相対的含有量y1&D&VD&A_iと絶対的含有量y2&D&VD&A_iを得、Uj∈[1,N’_B_j]、VD∈[1,N’_D]であり、
工程4で、炒飯食味特性の相対的味染み込み特性評価指標、絶対的味染み込み特性評価指標、均一性味染み込み特性評価指標を計算し、具体的な計算工程は以下の通りであり、
(1)調味料A_iの具材B_j、米飯Dでの相対的味染み込み評価指標の計算方法は以下の通りであり、
第i種の調味料A_iの第j種の具材B_jでの相対的味染み込み評価指標
【数3】
は、具材B_jの調味料A_iに対する吸収能力を表すためのものであり、
第i種の調味料A_iの米飯Dでの相対的味染み込み評価指標
【数4】
は、米飯Dの調味料A_iに対する吸収能力を表すためのものであり、
(2)調味料A_iの具材B_j、米飯Dでの絶対的味染み込み評価指標の計算方法は以下の通りであり、
第i種の調味料A_iの第j種の具材B_jでの絶対的味染み込み評価指標
【数5】
は、単一粒子具材B_jの調味料A_iに対する吸収総量を表すためのものであり、
第i種の調味料A_iの米飯Dでの絶対的味染み込み評価指標
【数6】
は、単一粒子米飯Dの調味料A_iに対する吸収総量を表すためのものであり、
(3)調味料A_iの具材B_j、米飯Dの粒子間での味染み込み均一性評価指標の計算方法は以下の通りであり、
第i種の調味料A_iの第j種の具材B_jでの味染み込み均一性評価指標
【数7】
は、具材B_jの異なる粒子間での調味料A_i含有量の差を表し、
第i種の調味料A_iの米飯Dでの味染み込み均一性評価指標
【数8】
は、米飯Dの異なる粒子間での調味料A_i含有量の差を表し、
第i種の調味料A_iの炒飯の異なる種類の食材での味染み込み均一性評価指標
【数9】
は、異なる食材種類間での調味料A_i平均含有量の差を表し、
【数10】
である。
工程5で、工程4において取得した味染み込み特性評価指標を基準試料の基準指標と比較することで、炒飯の味染み込み品質の評価を実現できる。
【0009】
前記基準試料とは感覚器官評価と物理化学的分析方法に基づいて評価したところ、色、香り、味が全部そろっている高品質炒飯であり、また、基準試料は異なる地域に喜ばれる味に応じて調整して、異なる地域に応じた基準試料に細かく分けて地元の慣れる味に適応させることが可能である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、スペクトル信号の調味料液含有量変化に対する敏感性により調味料定量化モデルを構築し、完成品炒飯中の調味料総量が炒飯の炒め工程で加えられた調味料の総量に等しいという特徴により、調味料定量化モデルの肝心なパラメータの解析方程式を構築し、方程式を解く方式で調味料定量化モデルを速やかに構築することを実現した。また、本発明は、炒飯粒子のスペクトル特徴を一つ一つ取得し、構築した調味料定量化モデル及び炒飯原料種類認識モデルに基づいて単一粒子の炒飯原料における異なる種類の調味料の含有量を速やかに検出することによって、炒飯食味特性の定量評価指標及びその計算方法を提案して、炒飯の食味特性を研究、最適化するために新しい技術的解決手段を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、いくつかの具体的な実施例を参照しながら本発明を更に詳細に説明するが、本発明の保護範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0012】
炒飯調味料定量化モデルの構築、炒飯原料種類認識モデルの構築、炒飯食味特性の定量表現といった3ステップを含むことを特徴とする、炒飯の食味特性を損なわなく速やかに定量化する方法である。
【0013】
ステップ1で、前記炒飯調味料定量化モデルの構築は、下記の工程を含み、
工程1で、m=2、n=2、C_A_1=90%、C_A_2=60%、S_B_1=6cm、S_B_2=6cm、S_D=0.5cmとし、しょう油調味料液A_1、カレー調味料液A_2を炒飯調理用調味料とし、ソーセージB_1、ニンジンB_2、米飯Dを炒飯調理用食材とし、しょう油調味料液A_1の基準濃度が90%(体積百分率濃度)であり、カレー調味料液A_2の基準濃度が60%(体積百分率濃度)であり、ソーセージB_1の単一粒子平均表面積が6cmであり、ニンジンB_2の単一粒子平均表面積が6cmであり、米飯Dの単一粒子平均表面積が0.5cmであり、
工程2で、e=3、V_A_1=10ml、V_A_2=10ml、N_B_1=50、N_B_2=50、N_D=1800とし、3部の炒飯食材組合を取り、炒飯食材組合1部当たりに50粒のソーセージB_1、50粒のニンジンB_2及び1800粒の米飯Dを含み、3部の調味料液組合を取り、第1部の調味料液組合に10mlの濃度がC_1_A_1=30%のしょう油調味料液A_1と10mlの濃度がC_1_A_2=20%のカレー調味料液A_2を含み、第2部の調味料液組合に10mlの濃度がC_2_A_1=60%のしょう油調味料液A_1と10mlの濃度がC_2_A_2=40%のカレー調味料液A_2を含み、第3部の調味料液組合に10mlの濃度がC_3_A_1=90%のしょう油調味料液A_1と10mlの濃度がC_3_A_2=60%のカレー調味料液A_2を含み、
工程3で、調味料液濃度の昇順で、3部の炒飯食材組合、3部の炒飯調味料液組合から、1種の炒飯食材組合と1種の炒飯調味料液組合を組み合わせるように、炒飯を調理して3部の完成品炒飯を得、第1部の炒飯にはソーセージB_1、ニンジンB_2、米飯D、濃度C_1_A_1=30%のしょう油調味料液A_1及び濃度C_1_A_2=20%のカレー調味料液A_2を炊いた後の炒飯成分B_1&A_0&C_1、B_2&A_0&C_1、D&A_0&C_1を含み、第2部の炒飯にはソーセージB_1、ニンジンB_2、米飯D、濃度C_2_A_1=60%のしょう油調味料液A_1及び濃度C_2_A_2=40%のカレー調味料液A_2を炊いた後の炒飯成分B_1&A_0&C_2、B_2&A_0&C_2、D&A_0&C_2を含み、第3部の炒飯にはソーセージB_1、ニンジンB_2、米飯D、濃度C_3_A_1=90%のしょう油調味料液A_1及び濃度C_3_A_2=60%のカレー調味料液A_2を炊いた後の炒飯成分B_1&A_0&C_3、B_2&A_0&C_3、D&A_0&C_3を含み、
工程4で、ハイパースペクトル画像収集とスペクトル特徴抽出を行う。
それぞれ20粒の炒飯成分B_1&A_0&C_1、B_2&A_0&C_1、D&A_0&C_1、B_1&A_0&C_2、B_2&A_0&C_2、D&A_0&C_2、B_1&A_0&C_3、B_2&A_0&C_3、D&A_0&C_3を取ってハイパースペクトル画像収集を行い、各炒飯成分粒子をそれぞれ関心領域とし、各関心領域の平均スペクトルをこのサンプルのスペクトルデータとして炒飯の全波長域スペクトル情報を得、主成分分析アルゴリズム(PCA)によりスペクトル特徴変数抽出を行って調理後の炒飯中のしょう油調味料A_1の特徴変数G1_A_1、カレー調味料A_2の特徴変数G1_A_2を得、且つ特徴変数G1_A_1により、それぞれ3部の完成品炒飯におけるしょう油調味料A_1の濃度30%、60%、90%に対応する特徴値の和Sum_g1_A_1_1、Sum_g1_A_1_2、Sum_g1_A_1_3を抽出し、特徴変数G1_A_2により、それぞれ3部の完成品炒飯におけるカレー調味料A_2の濃度20%、40%、60%に対応する特徴値の和Sum_g1_A_2_1、Sum_g1_A_2_2、Sum_g1_A_2_3を抽出し、
前記第k部の完成品炒飯中の調味料A_iの特徴値の和Sum_g1_A_i_k(i=1、2;k=1、2、3)の抽出工程は、(1)工程4で取得されたスペクトルデータにより、20粒のソーセージ粒子B_1&A_0&C_kの平均スペクトル、20粒のニンジンB_1&A_0&C_kの平均スペクトル、20粒の米飯D&A_0&C_kの平均スペクトルを取得し、工程4で得られた調理後の炒飯中の調味料A_iの特徴変数G1_A_iにより、それぞれ炒飯成分B_1&A_0&C_k、B_2&A_0&C_k、D&A_0&C_kの特徴変数G1_A_iの対応する特徴値g1_B_1&A_i&C_k、g1_B_2&A_i&C_k、g1_D&A_i&C_kを抽出し、(2)n=2、S_B_1=6cm、S_B_2=6cm、S_D=0.5cm、N_B_1=50、N_B_2=50、N_D=1800を
【数11】
Sum_g1_A_i_k=300*g1_B_1&A_i&C_k+300*g1_B_2&A_i&C_k+900*g1_D&A_i&C_kを得るようになっており、
工程5で、第k部の完成品炒飯中のしょう油調味料A_1の特徴値の和Sum_g1_A_1_k及びしょう油調味料A_1の合計使用量(V_A_1)*k*(C_A_1)/e=3*kmlにより、未知数h_A_1、b_A_1を用いてしょう油調味料A_1の定量化モデルをy=F1_1(x)=x*h_A_1+b_A_1と仮定し、モデルを用いてしょう油調味料A_1の特徴値の和Sum_g1_A_1_kに基づいて算出された第k部の炒飯しょう油調味料A_1の合計使用量が当該ステップの工程2における第k部の炒飯の炒め時に加えられたしょう油調味料A_1の合計使用量に等しいことに基づいて、未知数h_A_1、b_A_1を求めるための方程式(Sum_g1_A_1_k)*(h_A_1)+b_A_1=3*kを構築可能であり、kの値とし順に1、2、3を取る時に、得られた連立方程式により未知数h_A_1、b_A_1を求めることができ、それによって未知数を含まないしょう油調味料A_1の定量化モデルy=F1_1(x)=x*h_A_1+b_A_1を得、yがしょう油調味料A_1の濃度(単位表面積当たりに含まれる調味料の量)であり、xがしょう油調味料A_1の特徴変数G1_A_1であり、
第k部の完成品炒飯中のカレー調味料A_2の特徴値の和Sum_g1_A_2_k及び調味料A_2の合計使用量(V_A_2)*k*(C_A_2)/e=2*kmlにより、未知数h_A_2、b_A_2を用いてカレー調味料A_2の定量化モデルをy=F1_2(x)=x*h_A_2+b_A_2と仮定し、モデルを用いてカレー調味料A_2の特徴値の和Sum_g1_A_2_kに基づいて算出された第k部の炒飯カレー調味料A_2の合計使用量が当該ステップの工程2における第k部の炒飯の炒め時に加えられたカレー調味料A_2の合計使用量に等しいことに基づいて、未知数h_A_2、b_A_2を求めるための方程式(Sum_g1_A_2_k)*(h_A_2)+b_A_2=2*kを構築可能であり、kの値とし順に1、2、3を取る時に、得られた連立方程式により未知数h_A_2、b_A_2を求めることができ、それによって未知数を含まないカレー調味料A_2の定量化モデルy=F1_2(x)=x*h_A_2+b_A_2を得、yがカレー調味料A_2の濃度(単位表面積当たりに含まれる調味料の量)であり、xがカレー調味料A_2の特徴変数G1_A_2である。
【0014】
ステップ2で、前記炒飯原料種類認識モデルの構築は、下記の工程を含み、
工程1で、ステップ1の工程3で調理した第3部の炒飯から、それぞれ40粒の炒飯成分B_1&A_0&C_3、B_2&A_0&C_3、D&A_0&C_3を取り、補正集合に30粒のソーセージB_1&A_0&C_3、30粒のニンジンB_2&A_0&C_3及び30粒の米飯D&A_0&C_3を含み、予測集合に10粒のソーセージB_1&A_0&C_3、10粒のニンジンB_2&A_0&C_3及び10粒の米飯D&A_0&C_3を含むように、3:1の割合でランダムに補正集合と予測集合に分け、且つそれらに対してハイパースペクトル画像収集を行い、各炒飯成分B_1&A_0&C_3、B_2&A_0&C_3、D&A_0&C_3粒子をそれぞれ関心領域とし、各関心領域の平均スペクトルをこのサンプルのスペクトルデータとして炒飯試料の全波長域スペクトル情報を得、
逐次射影アルゴリズム(SPA)により選別して原料種類を表現するt個の特徴波長λに対応する反射強度を得て特徴変数G2_B&Dとし、補正集合中のソーセージ粒子B_1&A_0&C_3の特徴波長λ(特徴個数がt)での反射強度を抽出して30×tのスペクトル特徴値行列g2_B_1_calとし、ニンジン粒子B_2&A_0&C_3の特徴波長λ(特徴個数がt)での反射強度を30×tのスペクトル特徴値行列g2_B_2_calとし、米飯D&A_0&C_3の特徴波長λ(特徴個数がt)での反射強度を30×tのスペクトル特徴値行列g2_D_calとし、同じ理由から、予測集合中の対応する炒飯試料粒子の特徴波長λでの反射強度を抽出して、10×tのスペクトル特徴値行列g2_B_1_pre、g2_B_2_pre、g2_D_preを取得し、
工程2で、スペクトル特徴変数G2_B&Dを独立変数Xとし、炒飯原料種類を従属変数Yとし(基準値0で米飯Dを表し、基準値1でソーセージB_1を表し、基準値2でニンジンB_2を表す)、サポートベクターマシン(SVM)に基づいて炒飯原料種類認識モデルY=F2(X)を構築する。
【0015】
ステップ3で、前記炒飯食味特性の定量表現は、下記の工程を含み、
工程1で、C’_A_1=50%、C’_A_2=40%、S’_B_1=5cm、S’_B_2=5cm、S’_D=0.6cmとし、ステップ1中の工程1に記載のしょう油調味料液A_1、カレー調味料液A_2を炒飯調理用調味料とし、ソーセージB_1、ニンジンB_2、米飯Dを炒飯調理用食材とし、しょう油調味料液A_1の濃度が50%であり、カレー調味料液A_2の濃度が40%であり、色彩選別機を用いて単一粒子表面積が5cmのソーセージB_1、ニンジンB_2及び単一粒子表面積が0.6cmの米飯Dを選び出し、
工程2で、V’_A_1=V’_A_2=15ml、N’_B_1=N’_B_2=10、
N’_D=900とし、15mlのしょう油調味料液A_1、15mlのカレー調味料液A_2、10粒のソーセージB_1、10粒のニンジン及び900粒の米飯Dを一度に加えてステップ1の工程3における調理プロセスで炒飯を調理し、調理した炒飯の解れをし、粒子同士が分離した状態に広げて炒飯のN’=920個の粒子を得、ステップ1の工程4における方法でハイパースペクトル画像を収集し、しょう油調味料A_1の特徴変数G1_A_1により、炒飯中の第p個の粒子に対応するしょう油調味料A_1のスペクトル特徴値g1’_A_1_pを得、カレー調味料A_2の特徴変数G1_A_2により、カレー調味料A_2のスペクトル特徴値g1’_A_2_pを得、ステップ2の工程1における原料種類スペクトル特徴変数G2_B&Dにより、炒飯中の第p個の粒子に対応する種類認識スペクトル特徴値g2’_B&D_pを得、p∈[1,920]であり、
工程3で、当該ステップでソーセージB_1に対して成功的に認識した粒子数を記録するために変数R_B_1を設置し、当該ステップでニンジンB_2に対して成功的に認識した粒子数を記録するために変数R_B_2を設置し、当該ステップで米飯Dに対して成功的に認識した粒子数を記録するために変数R_Dを設置し、且つR_B_1、R_B_2、R_Dの初期値を0に設置し、pの値として順に1、2、……、919、920を取る。
まず、第p個の粒子の種類認識スペクトル特徴値g2’_B&D_pを炒飯原料種類認識モデルY=F2(X)に代入して、第p個の粒子の所属する炒飯原料種類Ypを得、
続いて、Yp=0の時に、第p個の粒子が米飯Dと認識されたことを意味し、そのため米飯に対して成功的に認識した粒子数R_Dに1増加し、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値g1’_A_1_pをしょう油調味料A_1定量化モデルy=F1_1(x)に代入して、第R_D個の飯粒に対応するしょう油調味料A_1の相対的含有量y1&D&R_D&A_1を得、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値g1’_A_2_pをカレー調味料A_2定量化モデルy=F1_2(x)に代入して、第R_D個の飯粒に対応するカレー調味料A_2の相対的含有量y1&D&R_D&A_2を得、且つ米飯Dの単一粒子表面積S’_D=0.6cmによりこの粒子に対応するしょう油調味料A_1の絶対的含有量y2&D&R_D&A_1=(y1&D&R_D&A_1)*0.6、カレー調味料A_2の絶対的含有量y2&D&R_D&A_2=(y1&D&R_D&A_2)*0.6を得、
Yp=1の時に、第p個の粒子がソーセージB_1と認識されたことを意味し、そのためソーセージに対して成功的に認識した粒子数R_B_1に1増加し、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値g1’_A_1_pをしょう油調味料A_1定量化モデルy=F1_1(x)に代入して、第R_B_1個のソーセージ粒子に対応するしょう油調味料A_1の相対的含有量y1&B_1&R_B_1&A_1を得、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値g1’_A_2_pをカレー調味料A_2定量化モデルy=F1_2(x)に代入して、第R_B_1個のソーセージ粒子に対応するカレー調味料A_2の相対的含有量y1&B_1&R_B_1&A_2を得、且つソーセージB_1の単一粒子表面積S’_B_1=5cmによりこの粒子に対応するしょう油調味料A_1の絶対的含有量y2&B_1&R_B_1&A_1=(y1&B_1&R_B_1&A_1)*5、カレー調味料A_2の絶対的含有量y2&B_1&R_B_1&A_2=(y1&B_1&R_B_1&A_2)*5を得、
Yp=2の時に、第p個の粒子がニンジンB_2と認識されたことを意味し、そのためニンジンに対して成功的に認識した粒子数R_B_2に1増加し、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値g1’_A_1_pをしょう油調味料A_1定量化モデルy=F1_1(x)に代入して、第R_B_2個のニンジン粒子に対応するしょう油調味料A_1の相対的含有量y1&B_2&R_B_2&A_1を得、第p個の粒子に対応するスペクトル特徴値g1’_A_2_pをカレー調味料A_2定量化モデルy=F1_2(x)に代入して、第R_B_2個のニンジン粒子に対応するカレー調味料A_2の相対的含有量y1&B_2&R_B_2&A_2を得、且つニンジンB_2の単一粒子表面積S’_B_2=5cmによりこの粒子に対応するしょう油調味料A_1の絶対的含有量y2&B_2&R_B_2&A_1=(y1&B_2&R_B_2&A_1)*5、カレー調味料A_2の絶対的含有量y2&B_2&R_B_2&A_2=(y1&B_2&R_B_2&A_2)*5を得、
最後に、当該ステップの炒飯中のソーセージB_1粒子U1における対応するしょう油調味料A_1の相対的含有量y1&B_1&U1&A_1と絶対的含有量y2&B_1&U1&A_1、カレー調味料A_2の相対的含有量y1&B_1&U1&A_2と絶対的含有量y2&B_1&U1&A_2、ニンジンB_2粒子U2における対応するしょう油調味料A_1の相対的含有量y1&B_2&U2&A_1と絶対的含有量y2&B_2&U2&A_1、カレー調味料A_2の相対的含有量y1&B_2&U2&A_2と絶対的含有量y2&B_2&U2&A_2、米飯D粒子VDにおける対応するしょう油調味料A_1の相対的含有量y1&D&VD&A_1と絶対的含有量y2&D&VD&A_1、カレー調味料A_2の相対的含有量y1&D&VD&A_2と絶対的含有量y2&D&VD&A_2を得、U1、U2∈[1,10]、VD∈[1,900]であり、
前記炒飯粒子における対応する調味料A_iの相対的含有量は炒飯粒子における対応する調味料A_iの濃度(即ち、単位表面積当たりに含まれる調味料A_iの量)であり、絶対的含有量は炒飯粒子における対応する調味料A_iの総量であり、
工程4で、炒飯食味特性の相対的味染み込み特性評価指標、絶対的味染み込み特性評価指標、均一性味染み込み特性評価指標を計算し、具体的な計算工程は以下の通りであり、
(1)調味料A_iのソーセージB_1、ニンジンB_2、米飯Dでの相対的味染み込み評価指標の計算方法は以下の通りであり、
しょう油調味料A_1のソーセージB_1での相対的味染み込み評価指標
【数12】
ソーセージB_1のしょう油調味料A_1に対する吸収能力を表すためのものであり、
カレー調味料A_2のソーセージB_1での相対的味染み込み評価指標
【数13】
ソーセージB_1のカレー調味料A_2に対する吸収能力を表すためのものであり、
しょう油調味料A_1のニンジンB_2での相対的味染み込み評価指標
【数14】
ニンジンB_2のしょう油調味料A_1に対する吸収能力を表すためのものであり、
カレー調味料A_2のニンジンB_2での相対的味染み込み評価指標
【数15】
ニンジンB_2のカレー調味料A_2に対する吸収能力を表すためのものであり、
しょう油調味料A_1の米飯Dでの相対的味染み込み評価指標
【数16】
米飯Dのしょう油調味料A_1に対する吸収能力を表すためのものであり、
カレー調味料A_2の米飯Dでの相対的味染み込み評価指標
【数17】
米飯Dのカレー調味料A_2に対する吸収能力を表すためのものであり、
(2)調味料A_iのソーセージB_1、ニンジンB_2、米飯Dでの絶対的味染み込み評価指標の計算方法は以下の通りであり、
しょう油調味料A_1のソーセージB_1での絶対的味染み込み評価指標
【数18】
ソーセージB_1粒子のしょう油調味料A_1に対する吸収総量を表すためのものであり、
カレー調味料A_2のソーセージB_1での絶対的味染み込み評価指標
【数19】
ソーセージB_1粒子のカレー調味料A_2に対する吸収総量を表すためのものであり、
しょう油調味料A_1のニンジンB_2での絶対的味染み込み評価指標
【数20】
ニンジンB_2粒子のしょう油調味料A_1に対する吸収総量を表すためのものであり、
カレー調味料A_2のニンジンB_2での絶対的味染み込み評価指標
【数21】
ニンジンB_2粒子のカレー調味料A_2に対する吸収総量を表すためのものであり、
しょう油調味料A_1の米飯Dでの絶対的味染み込み評価指標
【数22】
米飯D粒子のしょう油調味料A_1に対する吸収総量を表すためのものであり、
カレー調味料A_2の米飯Dでの絶対的味染み込み評価指標
【数23】
米飯D粒子のカレー調味料A_2に対する吸収総量を表すためのものであり、
(3)調味料A_iのソーセージB_1、ニンジンB_2、米飯D粒子間での味染み込み均一性評価指標の計算方法は以下の通りであり、
しょう油調味料A_1のソーセージB_1での味染み込み均一性評価指標
【数24】
ソーセージB_1の異なる粒子間でのしょう油調味料A_1含有量の差を表し、
カレー調味料A_2のソーセージB_1での味染み込み均一性評価指標
【数25】
ソーセージB_1の異なる粒子間でのカレー調味料A_2含有量の差を表し、
しょう油調味料A_1のニンジンB_2での味染み込み均一性評価指標
【数26】
ニンジンB_2の異なる粒子間でのしょう油調味料A_1含有量の差を表し、
カレー調味料A_2のニンジンB_2での味染み込み均一性評価指標
【数27】
ニンジンB_2の異なる粒子間でのカレー調味料A_2含有量の差を表し、
しょう油調味料A_1の米飯Dでの味染み込み均一性評価指標
【数28】
米飯Dの異なる粒子間でのしょう油調味料A_1含有量の差を表し、
カレー調味料A_2の米飯Dでの味染み込み均一性評価指標
【数29】
米飯Dの異なる粒子間でのカレー調味料A_2含有量の差を表し、
しょう油調味料A_1の炒飯の異なる種類の食材での味染み込み均一性評価指標
【数30】
は、異なる食材種類間でのしょう油調味料A_1平均含有量の差を表し、
【数31】
カレー調味料A_2の炒飯の異なる種類の食材での味染み込み均一性評価指標
【数32】
は、異なる食材種類間でのカレー調味料A_2平均含有量の差を表し、
【数33】
である。
工程5で、初期において基準試料に基づいて感覚器官を用いて評価して炒飯の味染み込み評価基準指標を作成し、工程4で取得した味染み込み特性評価指標を基準指標と比較し、評価指標が基準指標に近いほど、炒飯の味染み込み品質が優れることを意味し、基準指標±10%以内であれば、その品質がよいと考えられる。
ここで、基準試料とは感覚器官評価と物理化学的分析方法に基づいて評価したところ、色、香り、味が全部そろっている高品質炒飯である。