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  • 特許-グラブバケット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】グラブバケット
(51)【国際特許分類】
   B66C 3/02 20060101AFI20240606BHJP
   E02F 3/47 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
B66C3/02 A
E02F3/47 E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020133995
(22)【出願日】2020-08-06
(65)【公開番号】P2022030188
(43)【公開日】2022-02-18
【審査請求日】2023-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000222668
【氏名又は名称】東洋建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩田 充浩
(72)【発明者】
【氏名】武内 清誠
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 仁久
【審査官】太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-207252(JP,A)
【文献】実開平06-023986(JP,U)
【文献】実開昭58-078344(JP,U)
【文献】実開昭51-042603(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 1/00- 3/20
E02F 3/47
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉自在の一対のシェルを有するグラブバケットであって、
前記シェルは、円弧状のシェル本体板部と、該シェル本体板部の両側縁に一体的に接続される前後一対のシェル側板部と、を備え、
前記一対のシェルにおいて、互いに対向する、前記シェル本体板部の下縁から前記各シェル側板部に至るU字状の周縁部から、鉄筋切断手段であるU字状の刃部がそれぞれ突設され、
前記各シェル側板部の周縁部から突設される刃部においては、前記シェルの外側に臨む面に補強リブが接続される一方、前記シェル本体板部の周縁部から突設される刃部においては、前記シェルの内側に臨む面に補強リブが接続されることを特徴とするグラブバケット。
【請求項2】
前記刃部の先端は、耐摩耗鋼プレートにて構成されることを特徴とする請求項に記載のグラブバケット。
【請求項3】
前記一対のシェルを閉じた際、前記シェルの刃部の先端同士が当接する構成であることを特徴とする請求項1または2に記載のグラブバケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設防波堤などの海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去に適用されるグラブバケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、グラブバケットは、主に、浚渫作業用として使用される。具体的に、グラブバケットは、クレーン等の昇降装置に吊り上げられる上部ブロックと、上部ブロックの下方に配置される下部ブロックと、下部ブロックに回動自在に支持された一対のシェルと、上端が上部ブロックに回動自在に支持され、下端がシェルに回動自在に連結された一対のアームと、を備え、上部ブロックに対する相対的な下部ブロックの昇降に連動して両シェルが開閉、即ち、下部ブロックが下降することにより両シェルがグラブ開放方向に回動し、上昇することにより両シェルがグラブ閉鎖方向に回動するようになっている。そして、グラブバケットによる浚渫作業は、両シェルを開放した状態でグラブバケットを水底部まで下降させ、両シェルの刃先を水底部に食い込ませた状態から、両シェルを閉じることで両シェル内に水底土砂を取り込み、土砂を掴み取るようになっている(特許文献1参照)。による浚渫作業は、両シェルを開放した状態でグラブバケットを水底部まで下降させ、両シェルの刃先を水底部に食い込ませた状態から、両シェルを閉じることで両シェル内に水底土砂を取り込み、土砂を掴み取るようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-6514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、既設防波堤などの海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去する際には、砕岩棒及び硬土盤用グラブバケットが装備されるグラブ浚渫船が使用される。具体的には、例えば、既設のケーソンを破砕、撤去する際には、上部コンクリート構造体及び蓋コンクリート構造体と、ケーソン本体とを分けて施工する。これは、上部コンクリート構造体及び蓋コンクリート構造体は、共に無鉄筋コンクリート構造体であり、一方、ケーソン本体は、内部に中詰砂を有する鉄筋コンクリート構造体だからである。
【0005】
そして、海上鉄筋コンクリート構造物であるケーソンを破砕、撤去する場合、まず、上部コンクリート構造体及び蓋コンクリート構造体を破砕するが、これらには鉄筋がないために、砕岩棒を上方から突き刺す、または陸上破砕機をケーソン上に載せて、これらを破砕、撤去(揚収)している。続いて、ケーソン本体の破砕、撤去作業に進むが、ケーソン本体の鉄筋コンクリート部である側壁部及び各隔壁部は、その厚みが20~70cmであり薄いために、砕岩棒を壁部に直角に突き刺さないと、砕岩棒がずれて破砕効率が低下する虞がある。通常、ケーソン本体の撤去時は、砕岩に先立ち、中詰砂を撤去したうえでケーソン本体を破砕するが、津波等で転倒したケーソン破砕の際にケーソン本体内には、中詰砂があるために、砕岩棒からの衝撃を吸収し、側壁部及び各隔壁部を破砕することが困難になる。
【0006】
このような事情に鑑み、中詰砂を撤去した後にグラブバケットを使用して、一対のシェルを開閉動作させることで、ケーソン本体の側壁部及び隔壁部を破砕しつつ、側壁部及び隔壁部内の多数の鉄筋を潜水士により適宜切断した後、破砕後の破砕ブロックを撤去している。なお、ケーソン本体内の中詰砂を予め撤去しない場合には、グラブバケットを使用して、一対のシェルを開閉動作させることで、ケーソン本体の側壁部及び隔壁部を破砕して、その破砕ブロックを中詰砂と共に撤去している。
【0007】
このように、グラブバケットにより、ケーソン本体の側壁部及び隔壁部を破砕、撤去する際には、側壁部及び隔壁部内の多数の鉄筋を潜水士により切断しつつ、破砕後の破砕ブロックのみ、または破砕ブロックを中詰砂と共に撤去しているために、グラブバケットによるケーソン本体の破砕、撤去作業を効率良く行うことが困難であった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、既設の海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去する際、その作業効率を向上させることのできるグラブバケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明は、開閉自在の一対のシェルを有するグラブバケットであって、前記シェルは、円弧状のシェル本体板部と、該シェル本体板部の両側縁に一体的に接続される前後一対のシェル側板部と、を備え、前記一対のシェルにおいて、互いに対向する、前記シェル本体板部の下縁から前記各シェル側板部に至るU字状の周縁部から、鉄筋切断手段であるU字状の刃部がそれぞれ突設され、前記各シェル側板部の周縁部から突設される刃部においては、前記シェルの外側に臨む面に補強リブが接続される一方、前記シェル本体板部の周縁部から突設される刃部においては、前記シェルの内側に臨む面に補強リブが接続されることを特徴とするものである。
請求項1の発明では、既設の海上鉄筋コンクリート構造物の破砕する際、一対のシェルを閉じることで、一対のシェルの互いの周縁部にそれぞれ設けた鉄筋切断手段により、海上鉄筋コンクリート構造物内の多数の鉄筋を切断することができる。これにより、従来のように、潜水士による多数の鉄筋の切断作業が必要なく、一対のシェルにより、効率良く、海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去作業を行うことができる。
また、鉄筋切断手段として簡素な構造である刃部により、海上鉄筋コンクリート構造物内の多数の鉄筋を切断することができる。また、刃部を、既存のグラブバケットにも取り付けることができるので、主に浚渫用として使用していたグラブバケットを、容易に海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去に適用させることができる。
さらに、シェルの各シェル側板部の範囲の周縁部から突設される刃部においては、シェルの外側に臨む面に補強リブが接続され、刃部の外側への傾動が抑制されており、一方、シェル本体板部の範囲の周縁部から突設される刃部においては、シェルの内側に臨む面に補強リブが接続され、刃部の内側への傾動が抑制されている。その結果、刃の剛性を向上、言い換えれば、立設される刃部の両側への傾動を抑制することができ、刃部による鉄筋の切断能力をさらに向上させることができる。
【0011】
請求項に記載した発明は、請求項に記載した発明において、前記刃部は、耐摩耗鋼プレートにて構成されることを特徴とするものである。
請求項の発明では、刃部による鉄筋の切断能力を向上させることができる。
【0013】
請求項に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記一対のシェルを閉じた際、前記シェルの刃部の先端同士が当接する構成であることを特徴とするものである。
請求項の発明では、一対のシェルの周縁部に設けた刃部により、一対のシェルを閉じた際、鉄筋を圧し潰すようにして容易に切断することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るグラブバケットによれば、既設の海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去する際、海上鉄筋コンクリート構造物内の多数の鉄筋も略同時に切断することができるので、その作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施形態に係るグラブバケットの側面図である。
図2図2は、図1のA-A線に沿う断面図である。
図3図3は、図1のB-B線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態を図1図3に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るグラブバケット1は、既設防波堤などの海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去に適用されるものである。図1に示すように、本発明の実施形態に係るグラブバケット1は、クレーン等に吊り上げられる上部フレーム(図示略)と、該上部フレームの下方に配置される下部フレーム3と、該下部フレーム3に回動自在に支持される一対のシェル4、4と、上端が上部フレームに回転自在に支持され、下端が各シェル4、4に回転自在に連結される一対のアーム5、5と、を備えている。
【0017】
図示は省略するが、上部フレームは、吊りワイヤーを介してクレーン等に吊り上げられ、当該クレーンによってグラブバケット1全体が上下方向及び水平方向に移動できるように構成される。上部フレームには、左右一対のアーム5、5の上端部がそれぞれ支軸(図示略)を介して回動自在に連結されている。図1及び図2に示すように、下部フレーム3は、開閉ワイヤー8の繰り出し・巻き取り動作によって、上部フレームに対して相対的に昇降する構成である。下部フレーム3には、一対のシェル4、4が支軸10を介して回動自在に支持されている。
【0018】
図1及び図2に示すように、シェル4は、円弧状のシェル本体板部13と、該シェル本体板部13の両側縁に一体的に接続される前後一対のシェル側板部14、14と、を備えている。各シェル側板部14、14の上端が下部フレーム3に支軸10を介して回動自在に支持されている。各シェル側板部14の左右方向一端部に、アーム5の下端部が支軸17を介して回動自在に支持されている。そして、一対のシェル4、4は、開閉ワイヤー8の操作による、上部フレームに対する下部フレーム3の昇降動作に連動して開閉動作する。すなわち、開閉ワイヤー8の操作により、下部フレーム3が上部フレームに対して下降することにより一対のシェル4、4が開く方向に回動して、一方、開閉ワイヤー8の操作により、下部フレーム3が上部フレームに対して上昇することにより一対のシェル4、4が閉じる方向に回動することになる。
【0019】
また、図3も参照して、一対のシェル4、4においては、開閉時、互いに対向する、シェル本体板部13の下縁から各シェル側板部14、14に至る略U字状の周縁部15に、鉄筋切断手段20、20がそれぞれ設けられている。該鉄筋切断手段20は、開閉時、互いに対向する、シェル4のシェル本体板部13の下縁から各シェル側板部14、14に至る周縁部15から突設される刃部21にて構成される。刃部21は、所定厚の板状であってシェル4の周縁部15から立設される。なお、刃部21は、図2から解るように、シェル本体板部13の下縁から各シェル側板部14、14に至る略U字状の周縁部15に沿って略U字状に延びている。
【0020】
刃部21は耐摩耗鋼プレートにて構成される。図3に示すように、刃部21は、その厚みが基端部から先端部に至る範囲で略同じである。刃部21の先端面は平面状に形成される。なお、鉄筋の切断能力を高めるために、刃部21の先端部を鋭利状に尖った形状に形成してもよい。また、刃部21の先端面に細かな凹凸を形成するようにしてもよい。また、刃部21には、その姿勢を保持するための補強リブ24が複数接続されている。具体的には、図1図3に示すように、シェル4の周縁部15であって、各シェル側板部14、14の範囲の周縁部15から突設される刃部21においては、刃部21の外側(シェル4の外側)の面に補強リブ24が接続され、刃部21の外側への傾動を抑制している。また、シェル4の周縁部15であって、シェル本体板部13の範囲(下縁)の周縁部15から突設される刃部21においては、刃部21の内側(シェル4の内側)の面に補強リブ24が接続され、刃部21の内側への傾動を抑制している。補強リブ24は、所定厚を有する略三角板状に形成される。補強リブ24は、刃部21が延びる方向に沿って間隔を置いて複数配置される。そして、図3に示すように、一対のシェル4、4が閉じる際には、一対のシェル4、4の周縁部15、15に設けた刃部21、21の先端同士が互いに当接(密着)するようになる。
【0021】
そして、本発明の実施形態に係るグラブバケット1により海上鉄筋コンクリート構造物である、例えばケーソンを破砕、撤去する際には、一対のシェル4、4を開閉動作させることで、ケーソン本体の側壁部及び隔壁部を破砕して、一対のシェル4、4を閉じて破砕後の破砕ブロックのみ、または破砕ブロックを中詰砂と共に掴むと略同時に、側壁部及び隔壁部内の縦横方向に延びる多数の鉄筋を、一対のシェル4、4の周縁部15、15に設けた鉄筋切断手段20、20、すなわちシェル4、4の、シェル本体板部13の下縁から各シェル側板部14、14に至る周縁部15、15から突設される刃部21、21により挟み込むように切断して、破砕ブロックのみ、または破砕ブロックを中詰砂と共に撤去することができる。なお、鉄筋を一対のシェル4、4の周縁部15、15に設けた刃部21、21により切断する際には、一対のシェル4、4に設けた刃部21、21の先端同士を当接(密着)させることで、鉄筋を挟み込んで圧し潰すようにして切断することができる。
【0022】
以上説明したように、本発明の実施形態に係るグラブバケット1では、開閉時に互いに対向する一対のシェル4、4の周縁部15、15に鉄筋切断手段20、20をそれぞれ設けている。その結果、既設の海上鉄筋コンクリート構造物、例えばケーソン本体を破砕、撤去する際、一対のシェル4、4の開閉動作によりケーソン本体の側壁部及び隔壁部を破砕して、一対のシェル4、4を閉じて破砕後の破砕ブロックのみ、または破砕ブロックを中詰砂と共に掴むと略同時に、一対のシェル4、4の周縁部15、15に設けた鉄筋切断手段20、20により、側壁部及び隔壁部内の縦横方向に延びる多数の鉄筋を略同時に切断できるので、破砕ブロックのみ、または破砕ブロックを中詰砂と共にスムーズに撤去することができる。これにより、従来のように、潜水士による鉄筋の切断作業は必要なく、既設の海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去する際、その作業効率を向上させることができる。
【0023】
また、本発明の実施形態に係るグラブバケット1では、鉄筋切断手段20は、シェル4の周縁部15から突設される刃部21を有するので、その構造を簡素化することができる。その結果、グラブバケット1の製造コストの増加を抑制することができる。また、刃部21は、既存のグラブバケットにも取り付けることができるので、主に浚渫用として使用していたグラブバケットを、容易に海上鉄筋コンクリート構造物の破砕、撤去に適用させることができる。
【0024】
さらに、本発明の実施形態に係るグラブバケット1では、刃部21が耐摩耗鋼プレートにて構成されるので、刃部21による鉄筋の切断能力を向上させることができる。さらにまた、本発明の実施形態に係るグラブバケット1では、鉄筋切断手段20の刃部21は、シェル本体板部13の下縁から各シェル側板部14、14に至る略U字状の周縁部15に沿って略U字状に延びているので、例えば、ケーソン本体の破砕、撤去時、一対のシェル4、4を閉じて破砕ブロックのみ、または、破砕ブロックを中詰砂と共に掴むと略同時に、ケーソン本体の側壁部及び隔壁部内の縦横方向に延びる多数の鉄筋を容易に切断することができる。
【0025】
さらにまた、本発明の実施形態に係るグラブバケット1において、その刃部21には、その姿勢を保持するための補強リブ24が複数接続されるので、刃部21による鉄筋の切断能力をさらに向上させることができる。なお、具体的には、シェル4の周縁部15であって、各シェル側板部14の範囲の周縁部15から突設される刃部21においては、刃部21の外側(シェル4の外側)の面に補強リブ24、24が刃部21の延びる方向に沿って間隔を置いて複数接続され、刃部21の外側への傾動を抑制しており、一方、シェル本体板部13の範囲の周縁部15から突設される刃部21においては、刃部21の内側(シェル4の内側)の面に補強リブ24が刃部21の延びる方向に沿って間隔を置いて複数接続され、刃部21の内側への傾動を抑制している。その結果、刃部21の剛性を向上、言い換えれば、立設される刃部21の両側への傾動を抑制することができ、刃部21による鉄筋の切断能力をさらに向上させることができる。
【0026】
さらにまた、本発明の実施形態に係るグラブバケット1において、鉄筋切断手段20は、一対のシェル4、4を閉じた際、シェル4、4の刃部21、21の先端同士が当接する構成であるので、一対のシェル4、4に設けた刃部21、21により、一対のシェル4、4を閉じた際、鉄筋を圧し潰すようにして容易に切断することができる。さらにまた、本発明の実施形態に係るグラブバケット1はケーソン本体の破砕、撤去に使用され、一対のシェル4にそれぞれ設けた鉄筋切断手段20、20により、ケーソン本体の側壁部及び各隔壁部内の鉄筋を切断しているが、ケーソン本体の側壁部及び各隔壁部内の鉄筋だけでなく、当該グラブバケット1の他の使用状況に応じて、その他の鋼材を切断することも可能である。
【0027】
なお、上述した、本発明の実施形態に係るグラブバケット1に採用した鉄筋切断手段20は、シェル4の周縁部15から突設(立設)される刃部21にて構成したが、鉄筋切断手段20を、刃部21を突設させず、シェル4の周縁部15を直接鋭利状に尖った形状に形成することで構成し、一対のシェル4、4を閉じた際に、鉄筋を一対のシェル4、4の鋭利状に尖った周縁部15、15にて切断する構成としてもよい。
【0028】
また、鉄筋切断手段20を、刃部21を突設させず、シェル4の周縁部15に着脱可能に嵌合される、刃部21、21を有する刃部付きアタッチメントにて構成し、一対のシェル4、4を閉じた際に、鉄筋を一対のシェル4の周縁部15にはめ込んだ刃部付きアタッチメントの刃部21、21により、圧し潰すようにして切断する構成としても良い。
【符号の説明】
【0029】
1 グラブバケット,4 シェル,15 周縁部,20 鉄筋切断手段,21 刃部,24 補強リブ
図1
図2
図3