(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】クリアランス測定装置
(51)【国際特許分類】
G01T 1/167 20060101AFI20240606BHJP
G01T 1/16 20060101ALI20240606BHJP
G01T 1/169 20060101ALI20240606BHJP
G01T 1/203 20060101ALI20240606BHJP
G01T 1/20 20060101ALI20240606BHJP
G21F 9/00 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
G01T1/167 C
G01T1/16 A
G01T1/169 A
G01T1/203
G01T1/20 B
G01T1/20 C
G21F9/00 Z
(21)【出願番号】P 2020179060
(22)【出願日】2020-10-26
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】名雲 靖
(72)【発明者】
【氏名】吉原 有里
(72)【発明者】
【氏名】上田 清隆
(72)【発明者】
【氏名】杉本 洋平
【審査官】小林 幹
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-090416(JP,A)
【文献】特開昭60-064285(JP,A)
【文献】特開2019-117089(JP,A)
【文献】特開2005-195459(JP,A)
【文献】特開2017-211347(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0058034(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01T 1/00-1/16
G01T 1/167-7/12
G21F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリアランス物の放射線強度を測定面に倣って測定する倣い測定装置と、
前記倣い測定装置の動作を制御する制御装置と、
前記クリアランス物の放射能濃度を評価する評価装置と、を備え、
前記倣い測定装置は、
前記クリアランス物の形状を測定する少なくとも1つ以上の形状測定装置と、
放射線強度を検出する放射線検出器と、
前記放射線検出器を吊架した状態で移動させる移動機構と、を有し、
前記制御装置は、前記移動機構の動作を制御する移動制御部を有し、
前記移動制御部は、前記形状測定装置で測定された前記クリアランス物の形状に応じて前記クリアランス物の測定面に倣って前記測定面に対して距離を一定に保ちながら前記放射線検出器を移動させ、
前記評価装置は、前記放射線検出器で検出された放射線強度に基づいて前記クリアランス物の放射能濃度を評価し、
さらに、前記放射線検出器の可動範囲の自由度を拡張するための変位機構を備える
ことを特徴とするクリアランス測定装置。
【請求項2】
クリアランス物の放射線強度を測定面に倣って測定する倣い測定装置と、
前記倣い測定装置の動作を制御する制御装置と、
前記クリアランス物の放射能濃度を評価する評価装置と、を備え、
前記倣い測定装置は、
前記クリアランス物の形状を測定する少なくとも1つ以上の形状測定装置と、
放射線強度を検出する放射線検出器と、
前記放射線検出器を吊架した状態で移動させる移動機構と、を有し、
前記制御装置は、前記移動機構の動作を制御する移動制御部を有し、
前記移動制御部は、前記形状測定装置で測定された前記クリアランス物の形状に応じて前記クリアランス物の測定面に倣って前記測定面に対して距離を一定に保ちながら前記放射線検出器を移動させ、
前記評価装置は、前記放射線検出器で検出された放射線強度に基づいて前記クリアランス物の放射能濃度を評価し、
さらに、前記放射線検出器と前記クリアランス物の測定面との間の距離を測定する少なくとも一つ以上の距離測定装置を備え、
前記制御装置は、前記距離測定装置による測定結果に基づいて前記クリアランス物の測定面との距離を一定に保持しつつ倣い測定を実施するよう、前記移動機構を制御する倣い測定制御部を有する
ことを特徴とするクリアランス測定装置。
【請求項3】
クリアランス物の放射線強度を測定面に倣って測定する倣い測定装置と、
前記倣い測定装置の動作を制御する制御装置と、
前記クリアランス物の放射能濃度を評価する評価装置と、を備え、
前記倣い測定装置は、
前記クリアランス物の形状を測定する少なくとも1つ以上の形状測定装置と、
放射線強度を検出する放射線検出器と、
前記放射線検出器を吊架した状態で移動させる移動機構と、を有し、
前記制御装置は、前記移動機構の動作を制御する移動制御部を有し、
前記移動制御部は、前記形状測定装置で測定された前記クリアランス物の形状に応じて前記クリアランス物の測定面に倣って前記測定面に対して距離を一定に保ちながら前記放射線検出器を移動させ、
前記評価装置は、前記放射線検出器で検出された放射線強度に基づいて前記クリアランス物の放射能濃度を評価し、
前記放射線検出器は、シンチレーションファイバ式長尺検出器である
ことを特徴とするクリアランス測定装置。
【請求項4】
請求項1
乃至請求項3のいずれか一項に記載のクリアランス測定装置であって、
前記制御装置は、前記形状測定装置によって測定された前記クリアランス物の形状測定データに基づいて前記放射線検出器を前記クリアランス物の測定面に接近させる手順を生成する接近手順生成部を有する
ことを特徴とするクリアランス測定装置。
【請求項5】
請求項1
乃至請求項3のいずれか一項に記載のクリアランス測定装置であって、
前記制御装置は、前記クリアランス物の測定面全面に対して距離を一定に保ちながら前記放射線検出器を移動させて倣い測定を行う手順を生成する倣い測定手順生成部を有する
ことを特徴とするクリアランス測定装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項
5のいずれか一項に記載のクリアランス測定装置であって、
前記放射線検出器は、少なくとも1つ以上のガンマ線検出器である
ことを特徴とするクリアランス測定装置。
【請求項7】
請求項
6に記載のクリアランス測定装置であって、
前記放射線検出器は、少なくとも1つ以上のエネルギ分析型のガンマ線検出器である
ことを特徴とするクリアランス測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性廃棄物の放射能濃度(放射線強度)を測定するクリアランス測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電施設等では、廃止措置による施設の解体に伴って、放射化された廃棄物や放射能により汚染された廃棄物等の、大量の廃棄物が発生する。これらの廃棄物は、放射化あるいは放射能による汚染の程度等の、放射能濃度(放射線強度)のレベルに応じて分類される。このうち、低レベル放射性廃棄物と総称されるものについては、放射能濃度が比較的高いもの、放射能濃度が比較的低いもの、放射能濃度が極めて低いものに分けられて、それぞれ中深度処分、浅地中ピット処分、トレンチ処分といった地中埋設処分が実施される。また、低レベル放射性廃棄物よりも放射能濃度が高い高レベル放射性廃棄物については、地層処分が実施される。
【0003】
一方、原子力発電施設等の解体においては、クリアランス物と呼ばれる廃棄物が発生する。「クリアランス物」とは、放射能濃度(汚染)が自然界の放射線レベルと比較して十分に小さなクリアランスレベル(許容値)以下と判定された廃棄物である。クリアランス物は、人の健康に対するリスクが無視できるため、放射性物質として取り扱う必要がなく、放射線防護に係る規制から除外してもよいとされる。
【0004】
クリアランス物は、原子力発電所外に搬出できる。そのクリアランス物の中でも再利用可能なものについては、資源として再利用される。また、クリアランス物の中でも再利用不能なものについては、通常の産業廃棄物と同様に処分される。再利可能なものか否かは、クリアランス測定によって判定される。クリアランス測定は、測定対象物であるクリアランス物の放射能濃度がクリアランスレベル以下であることを確認する測定である。
【0005】
クリアランス物の発生量は、標準的な発電用軽水炉1基あたり数万トンと試算されている。このため、原子力発電所の廃止措置を円滑に進めるためには、クリアランス物を効率的に処理・処分することが求められる。
【0006】
一方で、クリアランス測定では、一般的に長い測定時間を要する。また、測定対象物は、円筒状の配管や板状の部材等、様々な形状のものがあり、形状が多様である。このようなクリアランス測定では、測定時間の短縮化や多様な形状の測定対象物の測定の容易化を考慮し、効率的に実施することが求められる。
【0007】
クリアランス物を計測する方法として、特許文献1に記載の方法がある。特許文献1に記載の方法では、多様な形状のクリアランス物を、約1m角の鉄製の容器に収納できるサイズまで切断加工し、事前の測定で局所的に汚染の高い部位がないことを確認した上で容器に収納した上で、容器内部から放出される放射線(主にガンマ線)の強度を、放射線検出器により測定し、放射能濃度を評価している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、クリアランス物を容器に収納可能なサイズまで切断加工するため、クリアランス物を切断加工したり切断されたクリアランス物を容器に収納したりするための工数や時間がかかり、作業の効率化が阻害される、という課題があった。
【0010】
また、特許文献1に記載の方法は、局所的に放射能汚染が高い部位の有無を確認するためにクリアランス物の放射能濃度を事前に測定する。このような特許文献1に記載の方法は、事前の測定に加え、クリアランス物を容器に収納した後の状態で放射能濃度の測定・評価を実施する等、測定を2回に分けて実施する。そのため、特許文献1に記載の方法は、測定の効率化が図れない、という課題もある。
【0011】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、クリアランス物の放射能濃度(放射線強度)の測定作業を容易化するクリアランス測定装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するため、本発明は、クリアランス測定装置であって、クリアランス物の放射線強度を測定面に倣って測定する倣い測定装置と、前記倣い測定装置の動作を制御する制御装置と、前記クリアランス物の放射能濃度を評価する評価装置と、を備え、前記倣い測定装置は、前記クリアランス物の形状を測定する少なくとも1つ以上の形状測定装置と、放射線強度を検出する放射線検出器と、前記放射線検出器を吊架した状態で移動させる移動機構と、を有し、前記制御装置は、前記移動機構の動作を制御する移動制御部を有し、前記移動制御部は、前記形状測定装置で測定された前記クリアランス物の形状に応じて前記クリアランス物の測定面に倣って前記測定面に対して距離を一定に保ちながら前記放射線検出器を移動させ、前記評価装置は、前記放射線検出器で検出された放射線強度に基づいて前記クリアランス物の放射能濃度を評価し、さらに、前記放射線検出器の可動範囲の自由度を拡張するための変位機構を備える構成とする。
その他の手段は、後記する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、クリアランス物の放射能濃度(放射線強度)の測定作業を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係るクリアランス測定装置の構成図である。
【
図2】第1実施形態に係るクリアランス測定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図3】第1実施形態に係るクリアランス測定装置による配管の倣い測定動作の説明図(1)である。
【
図4】第1実施形態に係るクリアランス測定装置による配管の倣い測定動作の説明図(2)である。
【
図5】第1実施形態に係るクリアランス測定装置による角型鋼材の倣い測定動作の説明図である。
【
図6】第1実施形態に係るクリアランス測定装置による平板の倣い測定動作の説明図である。
【
図7】第2実施形態に係るクリアランス測定装置の構成図である。
【
図8】第3実施形態に係るクリアランス測定装置の構成図である。
【
図9】第3実施形態に係るクリアランス測定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図10】第3実施形態に係るクリアランス測定装置による部材の倣い測定動作の説明図(1)である。
【
図11】第3実施形態に係るクリアランス測定装置による部材の倣い測定動作の説明図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示しているに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0016】
[第1実施形態]
<クリアランス測定装置の構成>
以下、
図1を参照して、第1実施形態に係るクリアランス測定装置1の構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係るクリアランス測定装置1の構成図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係るクリアランス測定装置1は、倣い測定装置2と、制御装置3と、評価装置4と、を備えている。
倣い測定装置2は、クリアランス物の測定面に倣ってクリアランス物の放射線強度を測定する装置である。以下、クリアランス物の測定面に倣ってクリアランス物の放射線強度を測定する動作を「倣い測定」と称する。
制御装置3は、倣い測定装置2の動作を制御する装置である。
評価装置4は、後記する放射線検出器13で検出された放射線強度に基づいてクリアランス物の放射能濃度を評価する装置である。
【0018】
本実施形態では、内面が汚染された大口径の円筒状の配管31を測定対象物とし、配管31を半割して、汚染面である内面を測定面として表面に出し、測定面(内面)を倣い測定する場合を想定して説明する。なお、測定対象物の形状やサイズは、
図1に示す配管31に限定されない。
【0019】
倣い測定装置2は、ガントリ11と、少なくとも1つ以上の形状測定装置12と、放射線検出器13と、移動機構14と、を有している。
ガントリ11は、門型の構造物である。
図1に示す例では、2つのガントリ11が任意の間隔をあけて対向配置されている。
形状測定装置12は、クリアランス物の形状を測定する装置である。
放射線検出器13は、クリアランス物の放射線強度を検出する装置である。
移動機構14は、放射線検出器13を移動させる機構である。
【0020】
移動機構14は、水平移動機構15と、上下移動機構16と、を有している。
水平移動機構15は、放射線検出器13を水平方向(矢印Axと矢印Ay参照)に移動させる機構である。水平移動機構15は、対向配置された2つのガントリ11に取り付けられている。
上下移動機構16は、放射線検出器13を上下方向(矢印Az参照)に移動させる機構である。上下移動機構16は、水平移動機構15によって支持されている。水平移動機構15の下端部には形状測定装置12が取り付けられている。
【0021】
制御装置3は、1乃至複数台のパーソナルコンピュータ(PC)やサーバで構成される。制御装置3は、形状測定部19と、移動制御部20と、を有している。
形状測定部19は、形状測定装置12を制御して測定対象物であるクリアランス物の形状を測定させ、形状測定装置12から測定対象物の形状測定データを収集する手段である。
移動制御部20は、移動機構14の動作を制御する手段である。
【0022】
移動制御部20は、測定対象物(クリアランス物)の測定面に対して距離を一定に保ちながら放射線検出器13を移動させる。移動制御部20は、接近手順生成部21と、倣い測定手順生成部22と、接近制御部23と、倣い測定制御部24と、を有している。
接近手順生成部21は、形状測定装置12によって測定された測定対象物(クリアランス物)の形状測定データに基づいて放射線検出器13を測定対象物の測定面に接近させる接近手順を生成する手段である。
倣い測定手順生成部22は、測定対象物(クリアランス物)の測定面全面に対して距離を一定に保ちながら放射線検出器13を移動させて倣い測定を行う倣い測定手順を生成する手段である。
接近制御部23は、接近手順生成部21によって生成された接近手順に基づいて移動機構14を制御して、測定対象物の測定面に放射線検出器13を接近させる手段である。
倣い測定制御部24は、倣い測定手順生成部22によって生成された倣い測定手順に基づいて移動機構14を制御して、倣い測定を行う手段である。
【0023】
図1に示す例では、クリアランス測定装置1は、形状測定装置12として、レーザ光51を使用するレーザレンジファインダを用いている。ただし、クリアランス測定装置1は、クリアランス物の形状を測定することができれば、レーザレンジファインダの代わりに、形状測定装置12として、図示せぬステレオカメラや、他の手段を用いてもよい。
【0024】
なお、形状測定装置12としてレーザレンジファインダやステレオカメラを用いた場合に、画角に制限がある。そのため、数m程度のサイズの測定対象物の形状を測定する場合に、クリアランス測定装置1は、複数の形状測定装置12を配置することが好ましい。そこで、
図1に示す例では、クリアランス測定装置1は、複数の形状測定装置12を有する構成になっている。
【0025】
また、
図1に示す例では、クリアランス測定装置1は、放射線検出器13として、プラスチックシンチレーションファイバ(PSF)式長尺検出器を用いている。「プラスチックシンチレーションファイバ(PSF)」とは、放射線(主にガンマ線)との相互作用によりシンチレーション光を発生するシンチレータ材を、光ファイバ状に成型したものである。PSFとしては、10~20m程度の長さのものがある。PSFは、形状の柔軟性を有しており、曲げることができる。
【0026】
PSF式長尺検出器は、光ファイバの両端に光検出器13a,13bを有している。光検出器13a,13bは、PSFに入射した放射線(主にガンマ線)の強度に応じたシンチレーション光を検出信号として評価装置4に出力する。評価装置4は、光検出器13a,13bから出力されるシンチレーション光の到達時間差を用いて、例えば10cmの間隔で光ファイバ上における放射線(主にガンマ線)の入射位置を特定するとともに、放射線(主にガンマ線)の強度を測定する。これにより、評価装置4は、検出信号に応じて、測定対象物であるクリアランス物の測定面の放射線強度(放射能濃度)を評価する。
【0027】
クリアランス測定装置1は、PSFのような長尺な放射線検出器13を有することで、仮に測定対象物(クリアランス物)が配管31のように数m程度の長さを有するものであっても、一括して測定対象物(クリアランス物)の測定面の放射線強度(放射能濃度)を測定することができる。このため、クリアランス測定装置1は、上記した特許文献1に記載の方法のように、測定対象物(クリアランス物)である配管31を、約1m角の鉄製の容器に収納できるサイズまで切断加工しなくてもよい。このようなクリアランス測定装置1は、切断加工に係る工数や時間を削減できるため、クリアランス測定に付随する作業を効率化することができる。
【0028】
なお、放射線検出器13は、ガンマ線を測定可能な複数の小型ガンマ線検出器を線状あるいは面状に配置したものであってもかまわない。クリアランス測定装置1は、このような放射線検出器13を用いることで、クリアランス測定を行う際に、上述したPSFと同様の作用効果を得ることができる。
【0029】
また、放射線検出器13は、例えば携帯できる程度に小型で、エネルギ分析が可能なエネルギ分析型のガンマ線検出器であってもよい。クリアランス測定装置1は、このような放射線検出器13を用いることで、測定ガンマ線のエネルギスペクトルに見られるガンマ線ピークから、クリアランス物の測定面における放射線が非天然核種由来のガンマ線であるのか、又は、天然核種由来のガンマ線であるのかを判別することができる。例えば、クリアランス測定装置1は、クリアランス物の測定面における放射線がコバルト60(Co-60)やセシウム137(Cs-137)と言ったクリアランス物に付随すると想定される非天然核種由来のガンマ線であるのか、又は、カリウム40(K-40)やタリウム208(Tl-208)と言った天然核種由来のガンマ線であるのかを判別することができる。この判別により、クリアランス測定装置1は、天然核種由来のガンマ線を測定時のバックグラウンドとして扱うことが容易になる。そのため、クリアランス測定装置1は、クリアランス測定で特に問題となるバックグラウンドを低減することができ、装置全体に適用する鉄や鉛等、重量物である遮蔽体の使用量を低減することができる。
【0030】
<クリアランス測定装置の動作>
以下、
図2乃至
図6を参照して、クリアランス測定装置1の動作について説明する。
図2は、クリアランス測定装置1の動作を示すフローチャートである。
図3及び
図4は、それぞれ、クリアランス測定装置1による配管31の倣い測定動作の説明図である。
図5は、クリアランス測定装置1による角型鋼材32の倣い測定動作の説明図である。
図6は、クリアランス測定装置1による平板33の倣い測定動作の説明図である。
【0031】
図2に示すように、まず、クリアランス測定装置1は、形状測定装置12により測定対象物(配管31)の形状を測定する(ステップS101)。
【0032】
次に、クリアランス測定装置1は、形状測定装置12により測定された形状測定データから、測定対象物(配管31)の測定面(内面)に放射線検出器13を接近させる手順(接近手順)を接近手順生成部21により生成する(ステップS102)。そして、クリアランス測定装置1は、生成された接近手順に従い放射線検出器13を測定対象物(配管31)の測定面に接近させる(ステップS103)。
【0033】
また、クリアランス測定装置1は、ステップS102,S103と並行して、形状測定装置12により測定された形状測定データから、測定対象物(配管31)の測定面に対して、放射線検出器13を倣い測定させる手順(倣い測定手順)を倣い測定手順生成部22により生成する(ステップS104)。
【0034】
ステップS103及びステップS104の後、クリアランス測定装置1は、ステップS104で生成された倣い測定手順に従い、測定対象物(配管31)の測定面に対して、放射線検出器13の走査・倣い測定を実施する(ステップS105)。
【0035】
図3に示す例では、測定対象物である配管31が固定部材41によって設置場所に固定されている。放射線検出器13の初期位置は、配管31との干渉を避けるため、ガントリ11の上部近傍に設定されている。
【0036】
図3に示すように、まず、クリアランス測定装置1は、配管31への放射線検出器13の衝突を回避できるように、形状測定装置12により測定された形状測定データに従い、上下移動機構16により放射線検出器13をある程度の安全裕度を持って図中点線で示す初期位置から第1下降位置まで下降させて配管31に接近させる(矢印A11参照)。
【0037】
次に、クリアランス測定装置1は、水平移動機構15及び上下移動機構16により放射線検出器13を第1下降位置から実線で示す測定開始位置まで水平移動及び下降させてさらに配管31に接近させる(矢印A12参照)。
【0038】
図4に示すように、次に、クリアランス測定装置1は、配管31の測定面に倣って、水平移動機構15及び上下移動機構16により放射線検出器13を図中右側の点線で示す測定開始位置から、図中中央の点線で示す第2下降位置まで移動させる(矢印B11参照)。
【0039】
次に、クリアランス測定装置1は、配管31の測定面に倣って、水平移動機構15及び上下移動機構16により放射線検出器13を図中中央の点線で示す第2下降位置から、図中左側の実線で示す測定終了位置まで移動させる(矢印B12参照)。これにより、クリアランス測定装置1は、測定対象物(クリアランス物)である配管31の測定面に対して倣い測定を行う。
【0040】
測定対象物(クリアランス物)である配管31の放射能濃度は、自然界の放射線レベルと比較して十分に小さい(低い)。そのため、クリアランス測定装置1は、配管31の測定面に放射線検出器13を可能な限り近づけつつ、一測定箇所における測定時間を十分に確保する構成になっている。
【0041】
なお、クリアランス測定装置1が行う倣い測定では、形状測定装置12により測定された形状測定データに基づいて、放射線検出器13を配管31の測定面に接触させることなく、予め指定された距離を保つようにしている。つまり、クリアランス測定装置1は、配管31の測定面から予め指定された距離分だけ離れた位置において倣い測定を実施する。ここで、放射線検出器13を配管31の測定面に接触させることなく測定するのは、接触した場合に配管31の測定面に存在している放射性物質が放射線検出器13に付着してしまうことを防ぐためである。また、予め指定された距離を保つのは、実際に測定される放射線(ガンマ線)の放射線検出器13への入射数から、放射能に換算するための換算係数を複数用意しなくてもよくするためである。
【0042】
また、クリアランス測定装置1は、連続的に放射線検出器13を移動させて測定するのではなく、例えば放射線検出器13の測定の開始位置において予め指定した時間静止させてその位置で測定を実施し、次に放射線検出器13を例えばPSFの径と同等の距離だけ移動させた後、その位置において指定した時間静止して計測を実施する、という手順を測定終了位置まで繰り返して実施する。
【0043】
このようなクリアランス測定装置1は、配管31の測定面全体をもれなく測定できる。また、クリアランス測定装置1は、局所的に汚染が高い位置の有無を特定すると同時に、放射能濃度(汚染)がクリアランスレベル(許容値)以下であることを確認することができる。
【0044】
図5に示す例では、内部に空洞を有する、内面が汚染された角型鋼材32を測定対象物とし、汚染面である内面を測定面として表面に出し、測定面(内面)を倣い測定する場合の例を示している。
図5に示すように、まず、クリアランス測定装置1は、角型鋼材32の測定面(内面)に倣って、上下移動機構16により放射線検出器13を下降させる(矢印C11参照)。次に、クリアランス測定装置1は、水平移動機構15により放射線検出器13を水平移動させる(矢印C12と矢印C13参照)。次に、クリアランス測定装置1は、上下移動機構16により放射線検出器13を上降させる(矢印C14参照)。
【0045】
図6に示す例では、上面が汚染された平板33を測定対象物とし、汚染面である上面を測定面として倣い測定する場合の例を示している。
図6に示すように、まず、クリアランス測定装置1は、上下移動機構16により放射線検出器13を下降させる(矢印D11参照)。次に、クリアランス測定装置1は、平板33の測定面(上面)に倣って、水平移動機構15により放射線検出器13を水平移動させる(矢印D12と矢印D13参照)。
【0046】
係る構成において、本実施形態に係るクリアランス測定装置1は、測定対象物(クリアランス物)の測定面に倣って、クリアランス測定を行うことができる。このようなクリアランス測定装置1は、測定対象物(クリアランス物)を容器に収納してクリアランス測定しなくてもよい。また、クリアランス測定装置1は、容器に収納できるサイズまで測定対象物(クリアランス物)を切断加工しなくてもよい。クリアランス測定装置1は、切断加工に係る工数や時間を削減できるため、クリアランス測定に付随する作業を効率化することができる。したがって、クリアランス測定装置1は、クリアランス物の放射能濃度(放射線強度)の測定作業を容易化することができる。
【0047】
また、本実施形態に係るクリアランス測定装置1は、放射線検出器を測定対象物(クリアランス物)の測定面に近づけて測定することにより、クリアランス物の放射能濃度がクリアランスレベル以下であることを確認するための測定を効率化することができる。
【0048】
また、本実施形態に係るクリアランス測定装置1は、放射線検出器13と測定対象物との間の距離で予め指定された距離を保ちながらクリアランス測定を行う。このようなクリアランス測定装置1は、放射線(ガンマ線)の放射線検出器13への入射数から、放射能に換算するための換算係数を複数用意しなくてもよいため、クリアランス測定を効率よく行うことができる。
【0049】
また、本実施形態に係るクリアランス測定装置1は、エネルギ分析が可能なガンマ線検出器を使用することで、バックグラウンドを低減するための遮蔽体の使用量を低減できる。
【0050】
[第2実施形態]
以下、
図7を参照して、第2実施形態に係るクリアランス測定装置1Aの構成について説明する。
図7は、第2実施形態に係るクリアランス測定装置1Aの構成図である。
【0051】
本実施形態に係るクリアランス測定装置1Aは、第1実施形態に係るクリアランス測定装置1(
図1参照)と比較すると、変位機構17を有する点で相違している。
【0052】
変位機構17は、放射線検出器13の可動範囲の自由度を拡張するための機構である。本実施形態では、変位機構17が放射線検出器13を吊架する部材を移動させる機構として構成されている。
【0053】
図7に示す例では、内面が汚染された大口径の曲げ配管31aを測定対象物とし、曲げ方向に沿って曲げ配管31aを半割して、汚染面である内面を測定面として表面に出し、測定面(内面)を倣い測定する場合の例を示している。
【0054】
本実施形態では、クリアランス測定装置1Aは、放射線検出器13の測定面(内面)に応じて、変位機構17により矢印X1,Y1,Z1の方向に放射線検出器13を曲げながら倣い測定を行う。その際に、クリアランス測定装置1Aは、曲げ配管31aの曲げ形状に追従するように、変位機構17により放射線検出器13を曲げながら倣い測定を行う(矢印B1a及び矢印B1b参照)。
【0055】
このような本実施形態に係るクリアランス測定装置1Aは、第1実施形態に係るクリアランス測定装置1(
図1参照)と同様に、クリアランス物の放射能濃度(放射線強度)の測定作業を容易化することができる。
【0056】
しかも、クリアランス測定装置1Aは、第1実施形態に係るクリアランス測定装置1(
図1参照)と異なり、曲げ配管31aのような複雑な形状の測定対象物(クリアランス物)の測定面に対しても容易に倣い測定を行うことができる。
【0057】
[第3実施形態]
以下、
図8を参照して、第3実施形態に係るクリアランス測定装置1Bの構成について説明する。
図8は、第3実施形態に係るクリアランス測定装置1Bの構成図である。
【0058】
本実施形態に係るクリアランス測定装置1Bは、第1実施形態に係るクリアランス測定装置1(
図1参照)と比較すると、少なくとも一つ以上の距離測定装置12aする点で相違している。
【0059】
距離測定装置12aは、放射線検出器13と測定対象物(クリアランス物)の測定面との間の距離を測定する装置である。
【0060】
図8に示す例では、多様な形状を有する部材34を測定対象物とし、汚染面である測定面を倣い測定する場合の例を示している。
【0061】
原子力発電施設の廃止措置による施設の解体に伴って発生する廃棄物の中には、円筒状の配管や、曲げ配管、弁のような複雑な形状をしたもの等がある。そのため、測定対象物(クリアランス物)の形状は、多様になっている。また、廃棄物のサイズも、多様になっている。
【0062】
本実施形態に係るクリアランス測定装置1Bは、多様な形状を有する部材34に対して、距離測定装置12aにより放射線検出器13と測定対象物(クリアランス物)の測定面との間の距離を測定する。そして、クリアランス測定装置1Bは、測定された距離に応じて、放射線検出器13を部材34の測定面に接触させることなく、部材34に対して、予め指定された距離を保ちながら倣い測定を行う。
【0063】
以下、
図9乃至
図11を参照して、クリアランス測定装置1Bの動作について説明する。
図9は、クリアランス測定装置1Bの動作を示すフローチャートである。
図10及び
図11は、それぞれ、クリアランス測定装置1Bによる部材34aと部材34bの倣い測定動作の説明図である。
【0064】
図9に示すように、本実施形態に係るクリアランス測定装置1Bは、第1実施形態に係るクリアランス測定装置1(
図2参照)と比較すると、ステップS105の処理の代わりに、ステップS105aからステップS105eまでの処理を行う点で相違している。
【0065】
ステップS105aでは、クリアランス測定装置1Bは、倣い測定を開始するにあたり、距離測定装置12aにより放射線検出器13と測定対象物(部材34)の測定面との間の距離を測定する。
【0066】
ステップS105bでは、クリアランス測定装置1Bは、距離測定装置12aによる距離測定結果から測定対象物(部材34)に対する放射線検出器13の距離を、予め指定された距離となるように微調整する。
【0067】
ステップS105cでは、微調整が完了した後、放射線検出器13を静止させた状態で、クリアランス測定装置1Bは、調整位置において放射線検出器13により倣い測定を実施する。
【0068】
ステップS105dでは、クリアランス測定装置1Bは、ステップS104で生成された倣い測定手順を参照し、全測定が完了したか否かを判定する。ステップS105dの判定で、全測定が完了したと判定された場合(“Yes”の場合)に、クリアランス測定装置1Bは、一連のルーチンの処理を終了する。一方、ステップS105dの判定で、全測定が完了していないと判定された場合(“No”の場合)に、処理は、ステップS105eに進む。
【0069】
ステップS105eでは、クリアランス測定装置1Bは、ステップS104で生成された倣い測定手順に従い、移動機構14により測定対象物(部材34)の測定面に対して放射線検出器13を次の測定位置に移動させる。ステップS105eの後、処理はステップS105aに戻り、クリアランス測定装置1BはステップS105a以降の処理を繰り返す。
【0070】
図10及び
図11に示す例では、並べて配置された高さの異なる2つの部材34a,34bを測定対象物とし、汚染面である上面を測定面として倣い測定する場合の例を示している。なお、本実施形態では、距離測定装置12aがレーザ光51aを用いて放射線検出器13と部材34の測定面との間の距離を測定する装置であるものとして説明する。しかしながら、距離測定装置12aは、距離を測定できるものであれば、他の方式によるものであってもかまわない。
【0071】
図10に示すように、クリアランス測定装置1Bは、形状測定装置12により測定された形状測定データに基づいて生成された接近手順に従い、上下移動機構16により放射線検出器13をある程度の安全裕度を持って初期位置から部材34aの測定開始位置まで下降させる(矢印E11参照)。なお、
図10に示す例では、部材34aの測定開始位置は、右側の点線で示す、部材34aの右端部(一端部)側の位置である。
【0072】
次に、クリアランス測定装置1Bは、距離測定装置12aにより放射線検出器13と部材34aとの間の距離を測定する。そして、クリアランス測定装置1Bは、測定結果に基づいて、放射線検出器13と部材34aの測定面との間の距離が予め指定した距離となるように、上下移動機構16により放射線検出器13の高さ位置を微調整する。
【0073】
放射線検出器13の高さ位置の微調整後に、クリアランス測定装置1Bは、放射線検出器13を指定時間静止させて、部材34aに対するクリアランス測定を実施する。
【0074】
その後、クリアランス測定装置1Bは、倣い測定手順生成部22により生成された倣い測定手順に従い、部材34aの測定面に倣って部材34aの測定開始位置から測定終了位置まで放射線検出器13を移動走査させる(矢印E12参照)。これによって、クリアランス測定装置1Bは、部材34aの測定面全面に対するクリアランス測定を実施する。なお、
図10に示す例では、部材34aの測定終了位置は、中央付近の点線で示す、部材34aの左端部(他端部)側の位置である。
【0075】
測定終了位置まで放射線検出器13を移動走査させた後、クリアランス測定装置1Bは、部材34aの測定終了位置から部材34bの測定開始位置まで放射線検出器13を移動させる(矢印E13参照)。なお、
図10に示す例では、部材34bの測定開始位置は、中央付近の点線で示す、部材34bの右端部(一端部)側の位置である。
【0076】
部材34aの高さと部材34bの高さは異なっている。そこで、クリアランス測定装置1Bは、距離測定装置12aにより放射線検出器13と部材34aとの間の距離を測定する。そして、
図11に示すように、クリアランス測定装置1Bは、測定結果に基づいて、放射線検出器13と部材34bの測定面との間の距離が予め指定した距離となるように、上下移動機構16により放射線検出器13の高さ位置を微調整する(矢印E14参照)。
【0077】
その後、クリアランス測定装置1Bは、倣い測定手順生成部22により生成された倣い測定手順に従い、部材34bの測定面に倣って部材34bの測定開始位置から測定終了位置まで放射線検出器13を移動走査させる(矢印E15参照)。これによって、クリアランス測定装置1Bは、部材34bの測定面全面に対するクリアランス測定を実施する。なお、
図11に示す例では、部材34bの測定終了位置は、左側の点線で示す、部材34bの左端部(他端部)側の位置である。
【0078】
このようにしてクリアランス測定装置1Bは、2つの部材34a,34bに対して一括して倣い測定を行うことができる。なお、クリアランス測定装置1Bは、2つの部材34a,34bに加え、その他の、様々なサイズの多様な形状を有する複数の部材34に対しても一括して倣い測定を行うことができる。
【0079】
このようなクリアランス測定装置1Bは、他の実施形態に係るクリアランス測定装置1,1A(
図1及び
図7参照)と同様に、クリアランス物の放射能濃度(放射線強度)の測定作業を容易化することができる。
【0080】
しかも、クリアランス測定装置1Bは、距離測定装置12aにより測定された放射線検出器13と測定対象物の測定面との間の距離に基づいて、測定対象物の測定面との間に予め指定された距離を保ちながら放射線検出器13を移動させてクリアランス測定を行う。このようなクリアランス測定装置1Bは、他の実施形態に係るクリアランス測定装置1,1A(
図1及び
図7参照)と異なり、様々なサイズの多様な形状を有する複数の部材34に対しても一括して倣い測定を行うことができる。また、クリアランス測定装置1Bは、放射線検出器13と測定対象物との間の距離で予め指定された距離を保ちながらクリアランス測定を行うことで、放射線(ガンマ線)の放射線検出器13への入射数から、放射能に換算するための換算係数を複数用意しなくてもよいため、クリアランス測定を効率よく行うことができる。
【0081】
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0082】
例えば、前記した各実施形態に係るクリアランス測定装置1,1A,1Bは、クリアランス物だけではなく、低レベル放射性廃棄物の放射能濃度を測定する装置としても使用できる。
【符号の説明】
【0083】
1,1A,1B クリアランス測定装置
2 倣い測定装置
3 制御装置
4 評価装置
11 ガントリ
12 形状測定装置
12a 距離測定装置
13 放射線検出器
13a,13b 光検出器
14 移動機構
15 水平移動機構
16 上下移動機構
17 変位機構
19 形状測定部
20 移動制御部
21 接近手順生成部
22 倣い測定手順生成部
23 接近制御部
24 倣い測定制御部
31 配管
31a 曲げ配管
32 角型鋼材
33 平板
34,34a,34b 部材
41 固定部材
51,51a レーザ光
Ax,Ay,Az,X1,Y1,Z1,B1a,B1b 矢印