(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/163 20240101AFI20240606BHJP
G06Q 40/12 20230101ALI20240606BHJP
【FI】
G06Q50/163
G06Q40/12 420
(21)【出願番号】P 2020180804
(22)【出願日】2020-10-28
【審査請求日】2023-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩▲崎▼ 駿
(72)【発明者】
【氏名】大関 健
(72)【発明者】
【氏名】加来 徹平
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-323535(JP,A)
【文献】特開平10-171865(JP,A)
【文献】特開2001-282911(JP,A)
【文献】特開2020-166623(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0046048(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える業務支援装置であって、
物件のメンテナンスに関する各業務の契約内容を格納した契約データと、
前記契約データに含まれる各業務に対して発生する作業時期単位の請求に関する実績データを管理するための請求データであって、前記契約内容に基づいて実行される予定データを請求毎に保持しており、且つ前記予定データの変更が行われたときの変動事由を請求毎に保持する請求データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データから、特定した契約内容と指定された作業時期に紐付く実績データを抽出し、抽出した実績データを画面に出力し、前記画面において実績データの変更が変動事由の入力を伴って行われた場合は、入力された変動事由を前記請求データに格納すると共に、前記請求データに格納されている変更対象の実績データを前記画面に表示されている変更後の実績データに書き換える変更手段と、
前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データの中から、特定した契約内容に紐付き且つ予定データが指定された作業時期を含み且つ変動事由が登録されているという条件を満たす請求データを抽出して、抽出された請求データを、予定と実績の請求データの比較が可能な態様で出力する出力制御手段と、
を備えること、
を特徴とする業務支援装置。
【請求項2】
選択された集計期間における、前記変動事由毎の変更前請求データと変更後請求データとの集計を行う集計手段を、更に備えること、
を特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
制御部を備えた、業務支援装置で実行される業務支援方法であって、
前記制御部が、
物件のメンテナンスに関する各業務の契約内容を格納した契約データと、
前記契約データに含まれる各業務に対して発生する作業時期単位の請求に関する実績データを管理するための請求データであって、前記契約内容に基づいて実行される予定データを請求毎に保持しており、且つ前記予定データの変更が行われたときの変動事由を請求毎に保持する請求データと、
にアクセスすることによって、
前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データから、特定した契約内容と指定された作業時期に紐付く実績データを抽出し、抽出した実績データを画面に出力し、前記画面において実績データの変更が変動事由の入力を伴って行われた場合は、入力された変動事由を前記請求データに格納すると共に、前記請求データに格納されている変更対象の実績データを前記画面に表示されている変更後の実績データに書き換える変更ステップと、
前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データの中から、特定した契約内容に紐付き且つ予定データが指定された作業時期を含み且つ変動事由が登録されているという条件を満たす請求データを抽出して、抽出された請求データを、予定と実績の請求データの比較が可能な態様で出力する出力制御ステップと、
を含むこと、
を特徴とする業務支援方法。
【請求項4】
制御部を備えた業務支援装置で実行されるプログラムであって、
前記制御部に対して、
物件のメンテナンスに関する各業務の契約内容を格納した契約データと、
前記契約データに含まれる各業務に対して発生する作業時期単位の請求に関する実績データを管理するための請求データであって、前記契約内容に基づいて実行される予定データを請求毎に保持しており、且つ前記予定データの変更が行われたときの変動事由を請求毎に保持する請求データと、
にアクセスさせることによって、
前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データから、特定した契約内容と指定された作業時期に紐付く実績データを抽出し、抽出した実績データを画面に出力し、前記画面において実績データの変更が変動事由の入力を伴って行われた場合は、入力された変動事由を前記請求データに格納すると共に、前記請求データに格納されている変更対象の実績データを前記画面に表示されている変更後の実績データに書き換える変更ステップと、
前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データの中から、特定した契約内容に紐付き且つ予定データが指定された作業時期を含み且つ変動事由が登録されているという条件を満たす請求データを抽出して、抽出された請求データを、予定と実績の請求データの比較が可能な態様で出力する出力制御ステップと、
を実行させること、
を特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、定期的に売上が計上される定期契約データの変動内容を把握し、差違分析を行うことが可能な契約情報分析装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、契約内容の変更に伴って、発生する料金が変更された場合については記載されているが、同一の契約内容の中で、作業予定が変更になった場合に、作業予定の変動事由を請求データに反映させることは記載も示唆もされていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業実績に予定との差違が発生した場合に、差違の要因を容易に集計・分析することができる業務支援装置、業務支援方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援装置は、制御部を備える業務支援装置であって、物件のメンテナンスに関する各業務の契約内容を格納した契約データと、前記契約データに含まれる各業務に対して発生する作業時期単位の請求に関する実績データを管理するための請求データであって、前記契約内容に基づいて実行される予定データを請求毎に保持しており、且つ前記予定データの変更が行われたときの変動事由を請求毎に保持する請求データと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データから、特定した契約内容と指定された作業時期に紐付く実績データを抽出し、抽出した実績データを画面に出力し、前記画面において実績データの変更が変動事由の入力を伴って行われた場合は、入力された変動事由を前記請求データに格納すると共に、前記請求データに格納されている変更対象の実績データを前記画面に表示されている変更後の実績データに書き換える変更手段と、前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データの中から、特定した契約内容に紐付き且つ予定データが指定された作業時期を含み且つ変動事由が登録されているという条件を満たす請求データを抽出して、抽出された請求データを、予定と実績の請求データの比較が可能な態様で出力する出力制御手段と、を備えること、を特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る業務支援装置は、選択された集計期間における、前記変動事由毎の請求金額の集計を行う集計手段を、更に備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る業務支援方法は、制御部を備えた、業務支援装置で実行される業務支援方法であって、前記制御部が、物件のメンテナンスに関する各業務の契約内容を格納した契約データと、前記契約データに含まれる各業務に対して発生する作業時期単位の請求に関する実績データを管理するための請求データであって、前記契約内容に基づいて実行される予定データを請求毎に保持しており、且つ前記予定データの変更が行われたときの変動事由を請求毎に保持する請求データと、にアクセスすることによって、前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データから、特定した契約内容と指定された作業時期に紐付く実績データを抽出し、抽出した実績データを画面に出力し、前記画面において実績データの変更が変動事由の入力を伴って行われた場合は、入力された変動事由を前記請求データに格納すると共に、前記請求データに格納されている変更対象の実績データを前記画面に表示されている変更後の実績データに書き換える変更ステップと、前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データの中から、特定した契約内容に紐付き且つ予定データが指定された作業時期を含み且つ変動事由が登録されているという条件を満たす請求データを抽出して、抽出された請求データを、予定と実績の請求データの比較が可能な態様で出力する出力制御ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、制御部を備えた業務支援装置で実行されるプログラムであって、前記制御部に対して、物件のメンテナンスに関する各業務の契約内容を格納した契約データと、前記契約データに含まれる各業務に対して発生する作業時期単位の請求に関する実績データを管理するための請求データであって、前記契約内容に基づいて実行される予定データを請求毎に保持しており、且つ前記予定データの変更が行われたときの変動事由を請求毎に保持する請求データと、にアクセスさせることによって、前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データから、特定した契約内容と指定された作業時期に紐付く実績データを抽出し、抽出した実績データを画面に出力し、前記画面において実績データの変更が変動事由の入力を伴って行われた場合は、入力された変動事由を前記請求データに格納すると共に、前記請求データに格納されている変更対象の実績データを前記画面に表示されている変更後の実績データに書き換える変更ステップと、前記契約データを参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、前記請求データの中から、特定した契約内容に紐付き且つ予定データが指定された作業時期を含み且つ変動事由が登録されているという条件を満たす請求データを抽出して、抽出された請求データを、予定と実績の請求データの比較が可能な態様で出力する出力制御ステップと、を実行させること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、作業実績に予定との差違が発生した場合に、差違の要因を容易に集計・分析することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、業務支援装置が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、詳細予定データの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、変更前請求データの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、変更後請求データの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、変動入力一覧表の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、変動事由毎の集計結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る業務支援装置、業務支援方法およびプログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.概要]
まず、業務支援装置100が実行する業務支援の概要について説明する。
【0014】
本発明の実施形態の一例である業務支援装置100は、例えば、ビルメンテナンス会社における業務支援に利用される。ビルメンテナンス会社においては、年間の予算を作成する際に、既に締結済みの契約に基づいて、売上や原価の月々の形状予定の積み上げを行う。そして、月次単位で予算と実績に比較を行うと、ズレが生じるケースがしばしば発生する。
【0015】
このズレは、予定していた作業と実際の作業実績との間に差違が生じることによって発生する。例えば、「予定していたガラス清掃作業が天候により実施できずに、費用の計上が翌月にずれた」、「日常作業の実施場所と修繕工事の実施場所とが重複してしまい、発生する費用が、予定していた月額よりも減額した」、「大規模工事の実施により、数か月に亘って作業が中止になった」等の場合である。
【0016】
本発明の実施形態の一例である業務支援装置100は、このように、予定と実績との間に差違が発生した場合に、業務毎の予定と実績とを比較することが可能な変動入力一覧表22(
図8参照)と呼ぶ帳票を作成して表示する。
【0017】
以下、業務支援装置100の具体的な構成および動作について説明する。
【0018】
[2.構成]
まず、本実施形態に係る業務支援装置100の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
業務支援装置100は、例えば、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0020】
業務支援装置100は、
図2に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0021】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100と、社員が使用している社内PC200とを相互に通信可能に接続する機能を有する。なお、ネットワーク300は、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。社員は自身が使用している社内PC200から、ネットワーク300を介して、業務支援装置100を使用することができる。
【0022】
また、入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。したがって、社員は、入力装置112および出力装置114を用いて、業務支援装置100を使用することができる。なお、出力装置114は、本開示における画面の一例である。
【0023】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0024】
記憶部106は、前記したコンピュータプログラムの他に、契約データファイル106aと、詳細予定データファイル106bと、変更前請求データファイル106cと、実績データファイル106dと、変更後請求データファイル106eとを記憶する。
【0025】
契約データファイル106aは、例えば、物件のメンテナンスに関する各業務の契約内容を格納した契約データ12(
図3参照)を格納する。
【0026】
詳細予定データファイル106bは、契約データファイル106aに格納された契約内容に基づいて生成される、作業時期単位(例えば月毎)に発生することが予想される請求額を含む詳細予定データ14(
図4参照)を格納する。
【0027】
変更前請求データファイル106cは、契約データファイル106aに含まれる各業務に対して発生することが予想される作業時期単位(例えば月毎)の請求額を含む変更前請求データ16(
図5参照)を格納する。
【0028】
実績データファイル106dは、契約データファイル106aに含まれる各業務に対して、実際に発生した作業時期単位の請求額を含む実績データ18(
図6参照)を格納する。なお、実績データファイル106dは、本来予定していた作業の実施時期が変更になる等の変動が発生した場合の変動事由を含む。
【0029】
変更後請求データファイル106eは、実績データファイル106dの内容に基づいて生成される、作業時期単位(例えば月毎)の業務内容実績と実際の請求額とを含む変更後請求データ20(
図7参照)を格納する。なお、変更後請求データファイル106eは、本来予定していた作業の実施時期が変更になる等の変動が発生した場合の変動事由を含む。
【0030】
各データファイルに格納されるデータが含む具体的な項目の詳細は、以下の[4.処理の具体例]にて説明する。
【0031】
制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0032】
制御部102は、契約データ作成部102aと、詳細予定データ作成部102bと、変更前請求データ作成部102cと、実績データ作成部102dと、変動事由入力部102eと、変更後請求データ作成部102fと、対比要求受付部102gと、対比結果表示部102hと、データ格納部102iと、データ読出部102jと、データ送受信部102kとを機能部位として備える。
【0033】
契約データ作成部102aは、入力装置112または社内PC200からの入力操作に基づいて、契約に係る物件毎の契約データ12を作成する。
【0034】
詳細予定データ作成部102bは、契約データ12の内容に基づいて、月毎に発生すると予測される請求額を、業務毎且つ月毎に集計した詳細予定データ14を作成する。
【0035】
変更前請求データ作成部102cは、詳細予定データの内容に基づいて、月毎に発生すると予想される請求額を予測した変更前請求データ16を作成する。
【0036】
実績データ作成部102dは、業務毎且つ月毎に発生した実績を集計した実績データ18を作成する。また、実績データ作成部102dは、作成された実績データ18に対する承認の入力を受け付ける。
【0037】
変動事由入力部102eは、実績データ作成部102dが作成した実績データ18に対して、変更前請求データ16から変動が生じた場合に、変動事由の入力を受け付ける。
【0038】
変更後請求データ作成部102fは、契約データ12を参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、変更前請求データ16から、特定した契約内容と指定された作業時期に紐付く実績データ18を抽出し、抽出した実績データ18を出力装置114(画面)に出力し、画面において実績データ18の変更が変動事由の入力を伴って行われた場合は、入力された変動事由を変更後請求データ20に格納すると共に、変更前請求データ16に格納されている変更対象の実績データ18を画面に表示されている変更後の実績データ18に書き換える。これによって、変更後請求データ20が作成される。なお、変更後請求データ作成部102fは、本開示における変更手段の一例である。
【0039】
対比要求受付部102gは、予定と実績との対比要求を受け付ける。
【0040】
対比結果表示部102hは、契約データ12を参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、変更後請求データ20の中から、特定した契約内容に紐付き且つ詳細予定データ14が指定された作業時期を含み、且つ変更後請求データ20の中に変動事由が登録されているという条件を満たす変更後請求データ20を抽出して、抽出された変更後請求データ20を、予定と実績の請求データの比較が可能な態様で出力する。予定と実績の請求データの比較が可能な態様とは、例えば後述する変動入力一覧表22(
図8参照)である。変動入力一覧表22について、詳細は後述する。なお、対比結果表示部102hは、本開示における出力制御手段の一例である。
【0041】
データ格納部102iは、前記した各部が作成した各種データを記憶部106に格納する。
【0042】
データ読出部102jは、記憶部106から、指定されたデータを読み出す。
【0043】
データ送受信部102kは、業務支援装置100と社内PC200との間で必要なデータの送受信を行う。なお、業務支援装置100が実行する処理の流れについては、以下の[3.処理の流れ]にて説明する。
【0044】
[3.処理の流れ]
以下、本実施形態に係る処理の流れについて、
図2を用いて詳細に説明する。
図2は、業務支援装置100が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0045】
まず、契約データ作成部102aは、入力装置112または社内PC200からの入力操作に基づいて、契約に係る物件毎の契約データ12を作成する(ステップS11)。なお、データ格納部102iは、生成された契約データ12を契約データファイル106aに格納する。
【0046】
詳細予定データ作成部102bは、月毎に発生すると予測される請求額を、業務毎且つ月毎に集計した詳細予定データ14を作成する(ステップS12)。なお、データ格納部102iは、生成された詳細予定データ14を詳細予定データファイル106bに格納する。
【0047】
変更前請求データ作成部102cは、月毎に発生すると予想される請求額を予測した変更前請求データ16を作成する(ステップS13)。なお、データ格納部102iは、生成された変更前請求データ16を変更前請求データファイル106cに格納する。
【0048】
実績データ作成部102dは、業務毎且つ月毎に発生した実績を集計した実績データ18を作成する(ステップS14)。このとき、変更前請求データ16と実績データ18との間に差違がある場合には、変動事由入力部102eが変動事由の入力を受け付ける。なお、データ格納部102iは、生成された実績データ18を実績データファイル106dに格納する。
【0049】
変動事由入力部102eは、実績データ18が変更前請求データ16から変動したかを判定する(ステップS15)。実績データ18が変更前請求データ16から変動したと判定される(ステップS15:Yes)とステップS16に進む。一方、実績データ18が変更前請求データ16から変動したと判定されない(ステップS15:Nо)とステップS17に進む。
【0050】
ステップS15において、実績データ18が変更前請求データ16から変動したと判定されると、変動事由入力部102eは、変動事由の入力を受け付ける(ステップS16)。
【0051】
ステップS16に引き続き、またはステップS15において、実績データ18が変更前請求データ16から変動したと判定されないと、実績データ作成部102dは、実績データ18の作成が完了したかを判定する(ステップS17)。実績データ18の作成が完了したと判定される(ステップS17:Yes)とステップS18に進む。一方、実績データ18の作成が完了したと判定されない(ステップS17:No)とステップS14に戻る。
【0052】
ステップS17において、実績データ18の作成が完了したと判定されると、実績データ作成部102dは、作成された実績データ18に対する承認を受け付けたかを判定する(ステップS18)。実績データ18に対する承認を受け付けたと判定される(ステップS18:Yes)とステップS19に進む。一方、実績データ18に対する承認を受け付けたと判定されない(ステップS18:No)とステップS14に戻って、実績データ18の修正が行われる。
【0053】
ステップS18において、実績データ18に対する承認を受け付けたと判定されると、変更後請求データ作成部102fは、変更後請求データ20を作成する(ステップS19)。なお、データ格納部102iは、生成された変更後請求データ20を変更後請求データファイル106eに格納する。
【0054】
対比要求受付部102gは、変更前請求データ16と変更後請求データ20との比較要求があるかを判定する(ステップS20)。変更前請求データ16と変更後請求データ20との比較要求があると判定される(ステップS20:Yes)とステップS21に進む。一方、変更前請求データ16と変更後請求データ20との比較要求があると判定されない(ステップS20:No)と、業務支援装置100は
図2の処理を終了する。
【0055】
ステップS20において、変更前請求データ16と変更後請求データ20との比較要求があると判定されると、対比結果表示部102hは、変更前請求データ16と変更後請求データ20とを比較が可能な変動入力一覧表22を作成する(ステップS21)。
【0056】
次に、対比結果表示部102hは、作成した変動入力一覧表22を、出力装置114または社内PC200に出力する(ステップS22)。その後、業務支援装置100は
図2の処理を終了する。
【0057】
[4.処理の具体例]
以下、本実施形態に係る処理の具体例について、
図3から
図8を用いて説明する。なお、ここでは、ホテル管理を行う契約に基づいて行われる処理の具体例を説明する。
【0058】
(契約データの生成)
図3は、契約データ12の一例を示す図である。契約データ12は、契約基本情報データ12aと契約売上明細データ12bとを備える。
【0059】
契約基本情報データ12aは、契約に係る基本情報を格納したデータである。契約基本情報データ12aは、契約NO121と、プロジェクト名122と、契約先123と、物件124と、契約開始日125と契約終了日126とを格納する。
【0060】
契約NO121は、契約に付された固有の識別番号である。プロジェクト名122は、例えば契約名称である。契約先123は、契約物件の管理元である。物件124は、具体的な物件名である。契約開始日125は、契約が開始された日付である。契約終了日126は、契約が終了する日付である。
【0061】
契約売上明細データ12bは、ホテルのメンテナンスに関する業務毎の契約内容を格納したデータである。契約売上明細データ12bは、契約NO127と、売上明細行128と、業種129と、業務130と、単価131と、数量132と、単位133と、請求額134とを格納する。
【0062】
契約NO127は、前記した契約NO121と同じである。売上明細行128は、契約に属する各業務に対して一意に付与された識別番号である。業種129は、各業務が属する業務種別である。業務130は、具体的な業務名である。単価131は、各業務の単価である。数量132は、各業務の数量である。なお、
図3に示す売上明細行3の「客室清掃」は、客がホテルを利用しないと費用が発生しない。即ち、出来高が未確定であるため、契約売上明細データ上「0」が格納される。単位133は、各業務の単位である。請求額134は、各業務の1か月当たりの請求額である。このように、契約売上明細データ12bには、契約上、毎月決まって請求される明細情報が登録される。
【0063】
(詳細予定データの生成)
図4は、詳細予定データ14の一例を示す図である。詳細予定データ14は、作業時期単位(例えば月毎)に発生することが予想される請求額を格納したデータである。詳細予定データ14は、売上明細行毎に、詳細予定データ14a,14b,14c,14dを構成する。
【0064】
詳細予定データ14は、契約データ12に登録された業務毎に、毎月の請求額を格納したデータである。詳細予定データ14は、契約NO141と、売上明細行142と、作業月143と、請求額144とを格納する。
【0065】
契約NO141は、契約データ12に登録された契約NO121と対応する。売上明細行142は、契約データ12に登録された売上明細行128と対応する。作業月143は、作業が発生する年月を示す。請求額144は、該当する年月の請求額である。
【0066】
作業が毎月発生する業務は、詳細予定データ14a,14dに示すように、請求額が毎月発生するものと予想される。また、作業が不定期(例えば半年に1回)に発生する業務は、詳細予定データ14bに示すように、作業が発生する予定の年月のみ請求額が発生するものと予想される。そして、出来高が未確定の業務は、詳細予定データ14cに示すように、請求額に「0」が格納される。
【0067】
(変更前請求データの生成)
図5は、変更前請求データ16の一例を示す図である。変更前請求データ16は、契約データ12に含まれる各業務に対して発生することが予想される作業時期単位(例えば月毎)の請求額を格納したデータである。変更前請求データ16は、請求NO161と、契約NO162と、売上明細行163と、業種164と、業務165と、作業月166と、単価167と、数量168と、単位169と請求額170とを格納する。また、変更前請求データ16は、変動事由171と、変更前作業月172と、変更前単価173と、変更前数量174と、変更前請求額175とを格納する。
【0068】
請求NO161は、業務毎に付与された、請求項目を一意に特定する識別番号を格納する。契約NO162は、契約データ12に登録された契約NO121と対応する。売上明細行163は、契約データ12に登録された売上明細行128と対応する。業種164および業務165は、契約データ12に登録された業種129および業務130とそれぞれ対応する。作業月166は、作成する請求データに係る年月である。単価167、数量168、単位169は、それぞれ、契約データ12に登録された単価131、数量132、単位133と対応する。請求額170は、各業務について該当する期間に発生すると予想される請求額である。
【0069】
また、変動事由171は、業務の発生時期や業務内容に変動が発生した場合に入力される、当該変動を生じた理由である。詳しくは後述する(
図6参照)。変更前作業月172は、各業務が行われると予想される年月である。変更前単価173は、業務が予定通りに行われたと想定した場合の単価である。変更前数量174は、業務が予定通りに行われたと想定した場合に発生する数量である。変更前請求額175は、業務が予定通りに行われたと想定した場合の各業務の請求額である。
【0070】
なお、変更前請求データ16は、業務を行う前に生成されるため、変動事由171の欄は空欄になる。また、変更前作業月172は作業月166と等しくなる。変更前単価173および変更前数量174は、それぞれ単価167および数量168と等しくなる。そして、変更前請求額175は、請求額170と等しくなる。
【0071】
(実績データの生成)
図6は、実績データ18の一例を示す図である。実績データ18は、契約データ12に含まれる各業務に対して、実際に発生した作業時期単位の請求額を格納したデータである。実績データ18は、契約先181と、物件182と、作業月183とを格納する。また、実績データ18は、承認欄184と、契約NO185と、売上明細行186と、契約先187と、物件188と、業務189とを格納する。更に、実績データ18は、変動区分190と、変動事由191と、作業月192と、単価193と、数量194と、単位195と、請求額196とを格納する。
【0072】
実績データ18は、物件毎かつ作業月毎に生成される。契約先181は、契約データ12に登録された契約先123と対応する。物件182は、契約データ12に登録された物件124と対応する。作業月183は、実績に係る年月である。
【0073】
実績データ18は、売上明細行186の単位で生成される。承認欄184は、生成された実績データ18の各売上明細行が承認を得たか否かを示す。契約NO185は、契約データ12に登録された契約NO121と対応する。売上明細行186は、契約データ12に登録された売上明細行128と対応する。契約先187は、契約データ12に登録された契約先123と対応する。物件188は、契約データ12に登録された物件124と対応する。業務189は、契約データ12に登録された業務130と対応する。
【0074】
変動区分190は、各売上明細行が、詳細予定データ14から変動したか否かを示す情報である。具体的には、変動区分「0」は詳細予定データ14から変動がないことを示す。変動区分「1,2,3,…」は、詳細予定データ14から変動したことを示す。
【0075】
変動事由191は、詳細予定データ14から変動した理由を格納する。変動事由191は、実績データ18を作成するオペレータが、入力装置112を用いて入力する。
図6に示す例では、売上明細行4行目は、変動事由191が空欄になっている。即ち、「エレベータ点検」は、予定通り実施できたことを示す。また、売上明細行1行目の「日常点検」は、修繕工事により一部未実施だったことを示す。売上明細行2行目の「ガラス清掃点検」は、天候不良により作業月が変更されたことを示す。変更後の作業月は、後述する作業月192の欄に登録される。そして、売上明細行3行目の「客室清掃」は、「出来高確定」した数量(10室分)が計上されることを示す。
【0076】
作業月192は、作業が実施された年月である。
図6に示す実績データ18は、2020年6月の実績を示すデータであるが、作業月が変動した場合(例えば、ガラス点検作業)は、オペレータが入力装置112によって入力した変動後の作業月が格納される。
【0077】
単価193、数量194、単位195は、それぞれ、契約データ12に登録された単価131、数量132、単位133と対応する。そして、請求額196は、各業務について該当する期間に発生した請求額である。なお、単価131と数量132と請求額196についても、変動が発生した場合は、オペレータが入力装置112によって変動後の値を入力する。
【0078】
(変更後請求データの生成)
図7は、変更後請求データ20の一例を示す図である。変更後請求データ20は、請求NO201と、契約NO202と、売上明細行203と、業種204と、業務205と、作業月206と、単価207と、数量208と、単位209と、請求額210とを格納する。また、変更後請求データ20は、変動区分211と、変動事由212と、変更前作業月213と、変更前単価214と、変更前数量215と、変更前請求額216とを格納する。
【0079】
請求NO201は、変更前請求データ16の請求NO161と対応する。契約NO202は、契約データ12に登録された契約NO121と対応する。売上明細行203は、契約データ12に登録された売上明細行128と対応する。業種204および業務205は、契約データ12に登録された業種129および業務130とそれぞれ対応する。作業月206は、作成する請求データに係る作業が発生した年月である。単価207、数量208、単位209は、それぞれ、契約データ12に登録された単価131、数量132、単位133と対応する。請求額210は、各業務について該当する期間に実際に発生した請求額である。
【0080】
変動区分211は、実績データ18に登録された変動区分190と対応する。変動事由212は、実績データ18に登録された変動事由191と対応する。変更前作業月213は、作成する請求データに係る作業が本来発生する予定であった年月である。変更前単価214と変更前数量215は、作成する請求データに係る作業が予定通りに行われた場合に発生する各業務の単価と数量とを示す。変更前請求額216は、作成する請求データに係る作業が予定通りに行われた場合に発生する請求額である。
【0081】
(変動入力一覧表の生成)
図8は、変動入力一覧表22の一例を示す図である。変動入力一覧表22は、変更前請求データ16と変更後請求データ20とを比較することによって、変動が発生した場合に、当該変動があったデータのみを抽出して出力した表である。なお、変動があった項目に係るデータは、例えば、変更後請求データ20において、変動事由が入力されている項目のみを抽出することによって選択することができる。
【0082】
変動入力一覧表22は、契約先221と、物件222と、変更前作業月223とを指定することによって、対比結果表示部102hが生成する。ここで、変更前作業月223を指定することによって、同じ作業月の変更前請求データ16を参照することができるため、変動前後の比較を行うことができる。
【0083】
変動入力一覧表22は、請求先224と、契約NO225と、業務226と、物件227と、変更前作業月228と、作業月229と、予定230と、実績231と、変動事由232とを含む。
【0084】
請求先224は、契約データ12に登録された契約先123と対応する。契約NO225は、契約データ12に登録された契約NO121と対応する。契約NO225、業務226は、それぞれ、契約データ12に登録された契約NO121、業務130と対応する。なお、変動入力一覧表22において、契約NO121には、便宜上枝番号を付与している。物件227は、契約データ12に登録された物件124と対応する。変更前作業月228は、変更前作業月223で指定した年月である。作業月229は、選択された業務が、実際に行われた年月である。
【0085】
予定230は、変更前請求データ16に基づく情報である。予定230は、更に、変更前数量230aと、変更前単価230bと、変更前請求額230cとを含む。変更前数量230aは、変更前請求データ16に登録された変更前数量174に対応する。変更前単価230bは、変更前請求データ16に登録された変更前単価173に対応する。変更前請求額230cは、変更前請求データ16に登録された変更前請求額175に対応する。
【0086】
実績231は、変更後請求データ20に基づく情報である。実績231は、更に、数量231aと、単価231bと、請求額231cと、変動額231dとを含む。数量231aは、変更後請求データ20に登録された数量208に対応する。単価231bは、変更後請求データ20に登録された単価207に対応する。請求額231cは、変更後請求データ20に登録された請求額210に対応する。変動額231dは、変更前請求額230cと請求額231cとの差分値である。
【0087】
そして、変動事由232は、変更後請求データ20に格納された変動事由212と対応する。
【0088】
このように、本実施形態によれば、業務支援装置100の制御部102が備える変更後請求データ作成部102f(変更手段)が、契約データ12を参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定する。そして、変更後請求データ作成部102fは、変更前請求データ16の中から、特定した契約内容と指定された作業時期に紐付く実績データ18を抽出し、抽出した実績データ18を出力装置114(画面)に出力し、画面において実績データ18の変更が変動事由の入力を伴って行われた場合は、入力された変動事由を変更後請求データ20に格納すると共に、変更前請求データ16に格納されている変更対象の実績データ18を画面に表示されている変更後の実績データに書き換えることによって、変更後請求データ20を作成する。そして、制御部102が備える対比結果表示部102h(出力制御部)は、契約データ12を参照して、指定された契約先と物件に紐付く契約内容を特定し、変更後請求データ20の中から、特定した契約内容に紐付き且つ詳細予定データ14が指定された作業時期を含み且つ変動事由が登録されているという条件を満たす請求データを抽出して、抽出された請求データを、予定と実績の請求データの比較が可能な態様で出力する。したがって、変更前請求データ16の中に、変更前請求額175と、変更前作業月172と、実際に作業を行った作業月166とが格納されており、変更後請求データ20の中に、変動事由212が格納されているため、変動入力一覧表22を容易に生成することができる。これによって、作業実績に予定との差違が発生した場合に、差違の要因を容易に集計・分析することができる。
【0089】
[5.発明を実施するための形態の変形例]
前記した実施形態は、別の実施形態に変形して実施することが可能である。
図9は、変動事由毎の集計結果24の一例を示す図である。
【0090】
集計結果24は、指定された集計期間における予定と実績とのそれぞれの集計結果を示すデータである。業務支援装置100の制御部102は、
図1に不図示の集計結果作成部102lにおいて、集計結果24を作成する。即ち、集計結果作成部102lは、選択された集計期間における、変動事由毎の変更前請求データと変更後請求データとの集計を行う。なお、集計結果作成部102lは、本開示における集計手段の一例である。
【0091】
集計結果24は、集計期間241と、変動区分242と、変動事由243と、変更前請求額計244と、変更後請求額計245と、差額計246とを含む。
【0092】
集計期間241は、オペレータが指定した、集計を行う期間である。なお、オペレータは、入力装置112を用いて集計期間241を指定する。変動区分242は、変更後請求データ20に登録された変動区分211と対応する。変動事由243は、変更後請求データ20に登録された変動事由212と対応する。変更前請求額計244は、変更前請求データ16に登録された、同じ売上明細行163に属する請求額170を、集計期間241に亘って合計した値である。変更後請求額計245は、変更後請求データ20に登録された、同じ売上明細行203に属する請求額210を、集計期間241に亘って合計した値である。差額計246は、変更後請求額計245から変更前請求額計244を差し引いた値である。
【0093】
このように、本実施形態によれば、業務支援装置100の制御部102が備える集計結果作成部102lが、選択された集計期間における、変動事由毎の変更前請求データと変更後請求データとの集計を行う。したがって、予定と実績との差違について、変動事由毎に容易に集計を行うことができる。
【0094】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0095】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0096】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0097】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0098】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0099】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0100】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理又は処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0101】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0102】
記憶部106に格納される各種のデータ等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0103】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0104】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明の実施の形態の業務支援装置100は、特に、ビルメンテナンス及びマンション保守等を行う会社において好適に使用できる。
【符号の説明】
【0106】
12 契約データ
14 詳細予定データ
16 変更前請求データ
18 実績データ
20 変更後請求データ
22 変動入力一覧表
24 集計結果
100 業務支援装置
102 制御部
102a 契約データ作成部
102b 詳細予定データ作成部
102c 変更前請求データ作成部
102d 実績データ作成部
102e 変動事由入力部
102f 変更後請求データ作成部(変更手段)
102g 対比要求受付部
102h 対比結果表示部(出力制御手段)
102l 集計結果作成部(集計手段)
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 契約データファイル
106b 詳細予定データファイル
106c 変更前請求データファイル
106d 実績データファイル
106e 変更後請求データファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置(画面)
200 社内PC
300 ネットワーク