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特許7499169クリップカートリッジ、クリップと線状物の連結方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】クリップカートリッジ、クリップと線状物の連結方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/122 20060101AFI20240606BHJP
【FI】
A61B17/122 100
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020213951
(22)【出願日】2020-12-23
(65)【公開番号】P2022099889
(43)【公開日】2022-07-05
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】110002837
【氏名又は名称】弁理士法人アスフィ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前久保 尚武
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/123137(WO,A1)
【文献】特開2017-217206(JP,A)
【文献】特開2009-011769(JP,A)
【文献】特開2006-158668(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0020531(US,A1)
【文献】特開2011-254899(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/122
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用のクリップと、先端側に連結部を有する線状物とを連結するためのクリップカートリッジであって、
クリップケースと、
前記クリップケース内に配置され、前記クリップが挿入される内腔を有するリングと、
前記クリップケース内に配置され、前記リングによって開閉するクリップであって、互いに対向している第1腕部と第2腕部を有し、対象物を挟持する先端と、前記線状物の前記連結部に連結される基端とを有するクリップと、を有し、
前記クリップケースはその外側表面に、前記線状物の前記連結部が挿入される挿入口を有し、
前記クリップケースはその内部に、前記リングが載置される第1載置面と、前記クリップが載置される第2載置面と、前記挿入口に連通し、前記線状物が挿通される挿通路とを有し、
前記クリップケースは、前記第2載置面を有する第1ケース体と、前記第1ケース体を覆っている第2ケース体と、を有し、
前記第2ケース体は、前記第1ケース体側へ移動し且つ前記線状物を押圧する押圧部を有するクリップカートリッジ。
【請求項2】
前記第1載置面と前記第2載置面とは異なる面であり、
前記第1載置面上に前記リングを載置し、前記第2載置面上に前記クリップを載置した載置状態において、前記クリップの最下端が前記リングの最下端よりも低い位置にある請求項1に記載のクリップカートリッジ。
【請求項3】
前記第1載置面上に前記リングを載置し、前記第2載置面上に前記クリップを載置した載置状態において、前記リングの前記内腔の最下端が前記クリップの基端の最上端よりも高い位置にある請求項1または2に記載のクリップカートリッジ。
【請求項4】
前記第2ケース体が外側から押圧されると前記押圧部が前記第1ケース体側へ移動する請求項1~3のいずれか一項に記載のクリップカートリッジ。
【請求項5】
前記押圧部は、前記第2載置面に対応する位置に設けられている請求項1~4のいずれか一項に記載のクリップカートリッジ。
【請求項6】
前記第2ケース体の内側に前記第1ケース体側に向かって突出している突出部が設けられており、前記押圧部が前記突出部の先端部に設けられている請求項1~5のいずれか一項に記載のクリップカートリッジ。
【請求項7】
前記突出部の先端部に、前記リングの中心軸の方向に延在し前記線状物が嵌まる溝が設けられており、
前記押圧部は前記溝の底面である請求項6に記載のクリップカートリッジ。
【請求項8】
前記突出部の高さが、前記クリップの開閉方向の両端側に向かって低くなっている請求項6または7に記載のクリップカートリッジ。
【請求項9】
前記第2ケース体には前記挿通路の延在方向に沿って延在している弾性片が設けられており、
前記弾性片は前記リングの中心軸の方向において前記挿入口に近い第1端と、前記第1端と反対側の第2端を有し、
前記弾性片の前記第2端側が前記第2ケース体に固定され、前記弾性片の前記第1端側が前記第2端側を支点として弾性変形するものであり、
前記押圧部が前記弾性片の前記第1端側に設けられている請求項1~8のいずれか一項に記載のクリップカートリッジ。
【請求項10】
前記第1載置面上に前記リングを載置し、前記第2載置面上に前記クリップを載置し、前記押圧部が前記線状物を押圧していない状態において、前記押圧部の最下端が前記リングの最下端よりも高い位置にある請求項1~9のいずれか一項に記載のクリップカートリッジ。
【請求項11】
前記第1載置面上に前記リングを載置し、前記第2載置面上に前記クリップを載置し、前記押圧部が前記線状物を押圧していない状態において、前記押圧部の最下端が前記リングの最上端よりも低い位置にある請求項1~10のいずれか一項に記載のクリップカートリッジ。
【請求項12】
前記第2ケース体が外側から押圧されると前記押圧部の最下端が前記リングの最下端よりも低い位置まで移動する請求項1~11のいずれか一項に記載のクリップカートリッジ。
【請求項13】
前記クリップは、前記先端から前記基端に向かう方向および前記開閉方向に垂直な幅方向を有し、前記クリップは前記幅方向に第1端と第2端を有し、前記幅方向の前記第1端側に前記第1腕部と前記第2腕部が互いに接続されている接続部を有し、
前記第2ケース体が外側から押圧されると前記押圧部が前記線状物に接触し、前記クリップの前記第1腕部と前記第2腕部の間に前記線状物の前記連結部が前記幅方向の前記第2端側から嵌められ、前記クリップと前記線状物が連結される請求項1~12のいずれか一項に記載のクリップカートリッジ。
【請求項14】
医療用のクリップと、先端側に連結部を有する線状物とを連結する方法であって、
クリップケースと、前記クリップケース内に配置され、前記クリップが挿入される内腔を有するリングと、前記クリップケース内に配置され、前記リングによって開閉するクリップであって、互いに対向している第1腕部および第2腕部を有し、対象物を挟持する先端と、前記線状物の前記連結部に連結される基端とを有し、前記先端から前記基端に向かう方向および前記クリップの開閉方向に垂直な幅方向を有し、前記幅方向に第1端と第2端を有し、前記第1端側に前記第1腕部および前記第2腕部が互いに接続されている接続部を有するクリップと、を備えたクリップカートリッジであって、前記クリップケースはその外側表面に、前記線状物の前記連結部が挿入される挿入口を有し、前記クリップケースはその内部に、前記リングが載置される第1載置面と、前記クリップが載置される第2載置面と、前記挿入口に挿通し、前記線状物が挿通される挿通路とを有し、前記クリップケースは、前記第2載置面を有する第1ケース体と、前記第1ケース体を覆っている第2ケース体と、を有し、前記第2ケース体は、前記第1ケース体側へ移動し且つ前記線状物を押圧する押圧部を有するクリップカートリッジを準備するステップと;
前記挿入口から前記クリップケース内に前記線状物の前記連結部を挿入するステップと;
前記第1載置面上にある前記リングに前記連結部を通すステップと;
前記第2ケース体を外側から押すことで前記押圧部を前記第1ケース体側へ移動させて前記線状物を押圧し、前記第2載置面上にある前記クリップの前記第1腕部と前記第2腕部の間に、前記連結部を前記幅方向の前記第2端側から嵌めるステップと;を有するクリップと線状物の連結方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用のクリップと、先端側に連結部を有する線状物とを連結するためのクリップカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡を利用した処置では、患部等の処置対象組織を挟持するために医療用のクリップが用いられる。医療用のクリップは、ワイヤ等の線状物の先端側に取り付けられて、患者の体内に運ばれる。線状物と、線状物の先端側に取り付けられたクリップを備えたクリップ装置が内視鏡の鉗子口から鉗子チャンネルに挿入されて、クリップが処置対象組織まで搬送されることによって、患者の体内でクリップによる施術が可能となる。クリップは1回の施術で複数個用いられることが多く、クリッピング操作の度にクリップ装置に新たなクリップを取り付ける必要がある。そこで、クリップの取り付けを効率よく行うために連結補助具としてクリップカートリッジが提案されている(例えば、特許文献1~6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2020/121401号
【文献】特開2017-217206号公報
【文献】特開2017-148182号公報
【文献】特開2009-11769号公報
【文献】国際公開第2017/94455号
【文献】国際公開第2018/123137号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
手技時間の短縮による術者や患者の負担軽減のため、更に効率よく取り付けが可能なクリップカートリッジを提供することは有益である。そこで、本発明は、クリップの取り付けの効率化に資するクリップカートリッジと、クリップと線状物の連結方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成し得た本発明のクリップカートリッジの一実施態様は、医療用のクリップと、先端側に連結部を有する線状物とを連結するためのクリップカートリッジであって、クリップケースと、クリップケース内に配置され、クリップが挿入される内腔を有するリングと、クリップケース内に配置され、リングによって開閉するクリップであって、互いに対向している第1腕部と第2腕部を有し、対象物を挟持する先端と、線状物の連結部に連結される基端とを有するクリップと、を有し、クリップケースはその外側表面に、線状物の連結部が挿入される挿入口を有し、クリップケースはその内部に、リングが載置される第1載置面と、クリップが載置される第2載置面と、挿入口に連通し、線状物が挿通される挿通路とを有し、クリップケースは、第2載置面を有する第1ケース体と、第1ケース体を覆っている第2ケース体と、を有し、第2ケース体は、第1ケース体側へ移動し且つ線状物を押圧する押圧部を有する点に要旨を有する。押圧部を線状物に接触させた状態で押圧部を第1ケース体側へ移動させることで、線状物にクリップを効率よく取り付けることができる。
【0006】
第1載置面と第2載置面とは異なる面であり、第1載置面上にリングを載置し、第2載置面上にクリップを載置した載置状態において、クリップの最下端がリングの最下端よりも低い位置にあることが好ましい。また、第1載置面上にリングを載置し、第2載置面上にクリップを載置した載置状態において、リングの内腔の最下端がクリップの基端の最上端よりも高い位置にあることが好ましい。第2ケース体が外側から押圧されると押圧部が第1ケース体側へ移動することが好ましく、押圧部は第2載置面に対応する位置に設けられていることが好ましい。
【0007】
第2ケース体の内側に第1ケース体側に向かって突出している突出部が設けられており、押圧部が突出部の先端部に設けられていることが好ましい。突出部の先端部に、リングの中心軸の方向に延在し線状物が嵌まる溝が設けられており、押圧部は溝の底面であることが好ましい。突出部の高さが、クリップの開閉方向の両端側に向かって低くなっていることが好ましい。
【0008】
第2ケース体には挿通路の延在方向に沿って延在している弾性片が設けられており、弾性片はリングの中心軸の方向において挿入口に近い第1端と、第1端と反対側の第2端を有し、弾性片の第2端側が第2ケース体に固定され、弾性片の第1端側が第2端側を支点として弾性変形するものであり、押圧部が弾性片の第1端側に設けられていることが好ましい。
【0009】
第1載置面上にリングを載置し、第2載置面上にクリップを載置し、押圧部が線状物を押圧していない状態において、押圧部の最下端がリングの最下端よりも高い位置にあることが好ましい。第1載置面上にリングを載置し、第2載置面上にクリップを載置し、押圧部が線状物を押圧していない状態において、押圧部の最下端がリングの最上端よりも低い位置にあってもよい。
【0010】
第2ケース体が外側から押圧されると押圧部の最下端がリングの最下端よりも低い位置まで移動することが好ましい。
【0011】
クリップは、先端から基端に向かう方向および開閉方向に垂直な幅方向を有し、クリップは幅方向に第1端と第2端を有し、幅方向の第1端側に第1腕部と第2腕部が互いに接続されている接続部を有し、第2ケース体が外側から押圧されると押圧部が線状物に接触し、クリップの第1腕部と第2腕部の間に線状物の連結部が幅方向の第2端側から嵌められ、クリップと線状物が連結されることが好ましい。
【0012】
本発明は、医療用のクリップと、先端側に連結部を有する線状物とを連結する方法も提供する。上記方法の一実施態様は、クリップケースと、クリップケース内に配置され、クリップが挿入される内腔を有するリングと、クリップケース内に配置され、リングによって開閉するクリップであって、互いに対向している第1腕部および第2腕部を有し、対象物を挟持する先端と、線状物の連結部に連結される基端とを有し、先端から基端に向かう方向およびクリップの開閉方向に垂直な幅方向を有し、幅方向に第1端と第2端を有し、第1端側に第1腕部および第2腕部が互いに接続されている接続部を有するクリップと、を備えたクリップカートリッジであって、クリップケースはその外側表面に、線状物の連結部が挿入される挿入口を有し、クリップケースはその内部に、リングが載置される第1載置面と、クリップが載置される第2載置面と、挿入口に挿通し、線状物が挿通される挿通路とを有し、クリップケースは、第2載置面を有する第1ケース体と、第1ケース体を覆っている第2ケース体と、を有し、第2ケース体は、第1ケース体側へ移動し且つ線状物を押圧する押圧部を有するクリップカートリッジを準備するステップと;挿入口からクリップケース内に線状物の連結部を挿入するステップと;第1載置面上にあるリングに連結部を通すステップと;第2ケース体を外側から押すことで押圧部を第1ケース体側へ移動させて線状物を押圧し、第2載置面上にあるクリップの第1腕部と第2腕部の間に、連結部を幅方向の第2端側から嵌めるステップと;を有する点に要旨を有する。上記の方法によれば押圧部を線状物に接触させた状態で押圧部を第1ケース体側へ移動させることで、クリップの第1腕部と第2腕部の間に線状物の連結部を嵌めやすくなるため、線状物にクリップを効率よく取り付けることができる。
【発明の効果】
【0013】
上記クリップカートリッジ、上記クリップと線状物の連結方法によれば、線状物にクリップを効率よく取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るクリップカートリッジの分解斜視図である。
図2図1に示したクリップカートリッジの平面図である。
図3図1に示したクリップカートリッジの第2ケース体の側面図である。
図4図1に示したクリップカートリッジの第2ケース体の背面図である。
図5図1に示したクリップカートリッジの第2ケース体の背面の一部を拡大した斜視図である。
図6図1に示したクリップカートリッジの挿通路の延在方向に沿った断面図(一部側面図)である。
図7図6に示したクリップカートリッジのVII-VII断面図である。
図8】本発明の一実施態様に係るクリップの側面図である。
図9】本発明の一実施態様に係る線状物の側面図(一部断面図)である。
図10】本発明の一実施態様に係るクリップと線状物の連結方法の一例を示す模式図である。
図11】本発明の一実施態様に係るクリップと線状物の連結方法の一例を示す模式図である。
図12】本発明の一実施態様に係るクリップと線状物の連結方法の一例を示す模式図である。
図13】本発明の一実施態様に係るクリップと線状物の連結方法の一例を示す模式図である。
図14】本発明の一実施態様に係るクリップと線状物の連結方法の一例を示す模式図である。
図15】本発明の一実施態様に係るクリップと線状物の連結方法の一例を示す模式図である。
図16】本発明の一実施態様に係るクリップと線状物の連結方法の一例を示す模式図である。
図17図6に示したクリップカートリッジの変形例を示す模式図である。
図18図6に示したクリップカートリッジの変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のクリップカートリッジの一実施態様は、医療用のクリップと、先端側に連結部を有する線状物とを連結するためのクリップカートリッジに関するものである。クリップカートリッジは、内視鏡下でクリップ装置を利用した処置を行う際に用いられる。詳細には、クリップを取り付けたクリップ装置を内視鏡の鉗子チャンネル内を通じてクリップを処置対象組織まで搬送することにより、患者の体内でクリップによる施術を行うことができる。
【0016】
クリップカートリッジは、クリップケースと、クリップケース内に配置され、クリップが挿入される内腔を有するリングと、クリップケース内に配置され、リングによって開閉するクリップであって、互いに対向している第1腕部と第2腕部を有し、対象物を挟持する先端と、線状物の連結部に連結される基端とを有するクリップと、を有している。クリップケースはその外側表面に、線状物の連結部が挿入される挿入口を有し、クリップケースはその内部に、リングが載置される第1載置面と、クリップが載置される第2載置面と、挿入口に連通し、線状物が挿通される挿通路とを有し、クリップケースは、第2載置面を有する第1ケース体と、第1ケース体を覆っている第2ケース体と、を有し、第2ケース体は、第1ケース体側へ移動し且つ線状物を押圧する押圧部を有する点に要旨を有する。押圧部を線状物に接触させた状態で押圧部を第1ケース体側へ移動させることで、線状物にクリップを効率よく取り付けることができる。
【0017】
以下、下記実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
【0018】
図1図18を参照して、クリップカートリッジ、クリップ装置およびクリップシステムの構成について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るクリップカートリッジの分解斜視図である。図2図1に示したクリップカートリッジの平面図である。図3図1に示したクリップカートリッジの第2ケース体の側面図である。図4図1に示したクリップカートリッジの第2ケース体の背面図である。図5図1に示したクリップカートリッジの第2ケース体の背面の一部を拡大した斜視図である。図6図1に示したクリップカートリッジの挿通路の延在方向に沿った断面図(一部側面図)である。図7図6に示したクリップカートリッジのVII-VII断面図である。図8は本発明の一実施態様に係るクリップの側面図である。図9は本発明の一実施態様に係る線状物の側面図(一部断面図)である。図10図16は本発明の一実施態様に係るクリップと線状物の連結方法の一例を示す模式図である。図17図18図6に示したクリップカートリッジの変形例を示す模式図である。なお、図1図3図5では、第2ケース体26に複数の接続ピン26Jが設けられ、接続ピン26Jがそれぞれ挿入される穴25Kが第1ケース体25に複数設けられていることを示した。図1図3図5以外の図面では接続ピン26Jおよび穴25Kを省略して記載している。
【0019】
クリップカートリッジ1は、リング2と、クリップ5と、クリップケース10を備える。以下では、クリップカートリッジをカートリッジ、クリップケースをケースと称することがある。カートリッジ1について詳しく説明する前にクリップ装置およびクリップシステムについて説明する。クリップ装置は、少なくともクリップ5とリング2と線状物30とを含む。図9に示すように、線状物30は線状に形成されており、長手軸方向に先端30Aと基端(図示せず)を有している。線状物30はその先端30A側にクリップ5と連結される連結部32を有している。線状物30の先端30A側がカートリッジ1に挿入される。クリップシステムは、少なくともケース10と;クリップ5とリング2と線状物30を有するクリップ装置と;を含むものである。詳細は後述するがケース10の内部にクリップ5とリング2が収容される。例えば、図10に示すようにケース10内にクリップ装置の線状物30の先端30A側を挿入し、図11に示すように線状物30をリング2の内腔4に通した後、図12図15に示すように線状物30の連結部32にクリップ5を取り付けることができる。このような操作により、クリップ装置が使用可能になる。
【0020】
線状物30は一または複数の部材から構成することができる。連結部32は、線状物30と一体的に形成されていてもよい。図9に示すように、線状物30は、長尺な線状物本体31と、線状物本体31の先端側に取り付けられている連結部32と、を有していてもよい。
【0021】
線状物本体31は中実状であっても中空状であってもよい。線状物本体31は単線であっても、単線を撚り合わせた撚り線であってもよい。線状物本体31としては、例えばステンレス鋼、炭素鋼等の金属線材や、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の合成樹脂から形成された糸条を用いることができる。線状物本体31の表面はフッ素樹脂等の樹脂でコーティングされていてもよい。
【0022】
連結部32はクリップ5の基端5B側に連結できる限り、その形状は特に限定されない。連結部32は、球形状、長円球形状、半円球形状、半長円球形状、涙滴形状、多角形状、錐形状、錐台形状、柱形状、またはこれらを組み合わせた形状とすることができる。連結部32は線状物本体31よりも外径が大きくてもよい。連結部32が、クリップ5の基端5B側に好ましく設けられる被連結部9に連結することで、クリップ5と線状物30を固定することができる。クリップ5と、線状物30の連結形態は特に限定されず、図4に示すクリップ5の被連結部9を、線状物30の先端側に配置した2つの連結用の部材によって挟んで連結する形態や、図4に示すクリップ5の基端5B側の第1腕部6と第2腕部7が平行になっている部分で、線状物30の先端側の連結部32を挟んで連結する形態などが挙げられる。クリップカートリッジ1においてクリップ5と線状物30の連結には、クリップ5の幅方向zから線状物30がアプローチする形態を好ましく用いることができる。
【0023】
連結部32は、生体適合性を有する材料から構成されていればよく、例えばステンレス鋼、炭素鋼等の金属や、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の合成樹脂から構成することができる。
【0024】
線状物30はその少なくとも一部が内筒35内に配置されていることが好ましい。すなわち、クリップ装置はさらに内筒35を有し、内筒35の内腔に線状物30が配置されることが好ましい。線状物30にクリップ5を連結して使用する際、線状物30を内筒35の長手軸方向に対して近位側または遠位側に移動させることでクリップ5の開度を調整することができる。例えば、線状物30を内筒35に対して近位側に移動させるとリング2と内筒35とが接触し、リング2をクリップ5の先端5A側に移動させることでクリップ5を閉じることができる。
【0025】
内筒35は、体腔内の形状に沿って屈曲する可撓性と、処置対象組織まで確実に到達する剛性の両方を兼ね備えていることが望ましい。内筒35は、金属や合成樹脂によって形成されたコイル体、短筒状の関節駒を軸方向に複数連結して回動可能にした筒体、合成樹脂から形成された筒体、またはこれらの組み合わせから構成することができる。
【0026】
クリップ装置はさらに外筒36を有していてもよい。その場合、内筒35が外筒36の内腔に配置される。線状物30にクリップ5を連結した状態で、クリップ5は外筒36から出し入れ自在に構成されていることが好ましい。外筒36内にクリップ5を収めることでクリップ5が外に露出せずに済む。また、クリップ5を対象組織の近くまで搬送する間には、外筒36内にクリップ5を収めることでクリップ5が鉗子チャンネルや病変以外の体内組織を傷付けることを抑制する。なお、処置の際には、外筒36からクリップ5とリング2を露出させて使用する。
【0027】
外筒36は、内筒35と同様に可撓性と剛性を備えていることが望ましい。外筒36は、合成樹脂から形成された筒体や、金属や合成樹脂によって形成されたコイル体、短筒状の関節駒を軸方向に複数連結して回動可能にした筒体、またはこれらの組み合わせから構成することができる。中でも、外筒36には合成樹脂から形成された筒体が好ましく用いられる。外筒36と内筒35との位置関係を確認しやすくするために、外筒36は透明または半透明な材料から構成してもよい。
【0028】
クリップ5は医療用であり、例えば内視鏡下の処置で病変部等の対象物の封止、カウンタートラクション、止血、縫縮、マーキングのために用いられる。クリップ5はケース10内に配置され、リング2によって開閉するものである。クリップ5は、対象物を挟持する先端Aと、線状物30の連結部32に連結される基端5Bとを有する。クリップ5は基端5B側を支点として、リング2によって先端5A側が開閉可能に構成される。
【0029】
図8に示すように、クリップ5は互いに対向している第1腕部6と第2腕部7を有する。第1腕部6と第2腕部7はそれぞれ基端5Bから先端5Aに延びている。第1腕部6と第2腕部7は、先端5A側に向かって互いに離れるように延びている部分を有している。第1腕部6と第2腕部7は互いに基端5B側で接続されている。図8に第1腕部6と第2腕部7を互いに接続している接続部8が示されている。U字状やY字状に折り曲げられた1枚の細長い板の長手方向の第1側部が第1腕部6であり、長手方向の第2側部が第2腕部7でもよい。また、互いに対向配置されている2枚の細長い板の一方が第1腕部6であり、他方が第2腕部7でもよい。
【0030】
クリップ5は、先端5Aから基端5Bに向かう方向xおよび開閉方向yに垂直な幅方向zを有していることが好ましい。クリップ5は幅方向zに第1端51Cと第2端51Dを有していることが好ましい。開閉方向yは、方向xに垂直な方向であり、図4に示す矢印yの方向である。第1腕部6と第2腕部の開閉の軌跡は、例えば円弧など、方向y以外の方向成分を含んでいてもよい。なお、接続部8はクリップ5の幅方向zの第1端5C側に好ましく設けられる。
【0031】
クリップ5の基端5B側には被連結部9が設けられていることが好ましい。被連結部9が線状物30の連結部32に連結される。被連結部9の構造は特に限定されないが、例えば図8のように第1腕部6がその基端5B側に第2腕部7側に向かって突出している第1爪9Aを有し、第2腕部7がその基端5B側に第1腕部6側に向かって突出している第2爪9Bを有している構造とすることができる。第1爪9Aと第2爪9Bが連結部32に引っかかることでクリップ5と線状物30の連結後に線状物30がクリップ5から外れにくくなる。被連結部9の他の態様として、図4に示すクリップ5の基端5B側で第1腕部6と第2腕部7が平行になっている部分で線状物30の先端側の連結部32を挟んで連結する態様などが挙げられる。
【0032】
図面ではクリップ5の第1腕部6と第2腕部7が先端5Aから基端5Bに向かって一定の幅を有している例を示しているが、先端5Aから基端5Bに向かう方向xの位置によって腕部の幅が異なっていてもよい。クリップ5の幅を変えることで、クリップ5の把持力を調節したり、ケース10内でのリング2とクリップ5の鉛直方向の位置を調整することができる。
【0033】
図1図6図7に示すように、リング2はケース10内に配置され、クリップ5が挿入される内腔4を有するものである。ケース10内ではリング2とクリップ5は離れて配置されていることが好ましく、クリップ5はリング2よりも挿入口11から遠い側に配置されていることがより好ましい。これにより、線状物30を奥側(図10の矢印A側)に挿入したときに、クリップ5と線状物30を連結する前にリング2の内腔4に線状物30を通すことができる。
【0034】
リング2の中心軸3に垂直な断面の形状は特に限定されないが、例えば円形状、長円形状、多角形状であってもよい。リング2は切れ込みが入った断面C字の形状であってもよく、線材がらせん状に巻回されて形成されたコイル形状であってもよい。
【0035】
クリップ5やリング2は、高弾性と生体適合性を有する材料から構成することが好ましい。クリップ5やリング2は、例えばSUS301、SUS303、SUS304、SUS631等のステンレス鋼、Ni-Ti合金等から構成することができる。
【0036】
ケース10は、リング2とクリップ5を内部に収容するものである。ケース10はその外側表面に、線状物30の連結部32が挿入される挿入口11を有している。ケース10はその内部に、リング2が載置される第1載置面14と、クリップ5が載置される第2載置面16と、挿入口11に連通し、線状物30が挿通される挿通路12とを有している。ケース10は、第2載置面16を有する第1ケース体25と、第1ケース体25を覆っている第2ケース体26と、を有し、第2ケース体26は、第1ケース体25側へ移動し且つ線状物30を押圧する押圧部40を有する。押圧部40を線状物30に接触させた状態で押圧部40を第1ケース体25側へ移動させることで、線状物30にクリップ5を効率よく取り付けることができる。
【0037】
カートリッジ1を用いたクリップ5と線状物30の連結方法について説明する。図6図7に示すように第1載置面14上にリング2を載置し、第2載置面16上にクリップ5を載置する。この載置状態で、図10に示すように線状物30の先端30Aを挿入口11から挿通路12に挿入する。線状物30を奥側(図10の矢印A側)に挿入していくと、線状物30が第1載置面14上に載置されたリング2の内腔4に通される。さらに線状物30を奥に挿入すると、図11に示すように線状物30の先端30Aが第2載置面16の位置まで到達する。図12に示すように第1ケース体25側(図12の矢印B側)へ移動する押圧部40を線状物30に接触させる。図13に示すようにさらに押圧部40を第1ケース体25側へ移動させると、押圧部40の移動に伴い線状物30をクリップ5側へ押し込むことができる。その結果、図14図15に示すようにクリップ5の第1腕部6と第2腕部7の幅方向zの一方側から第1腕部6と第2腕部7の間に線状物30を嵌めることができる。カートリッジ1によれば、クリップ5と線状物30を連結する際に、クリップ5の基端5Bから先端5Aに向かう方向に線状物30を動かしてクリップ5の被連結部9に連結部32を差し込む操作を行わなくてもよい。このことはクリップ5と線状物30の連結不良発生の抑制やクリップ5の基端5B側の変形の抑制に寄与する。したがって、カートリッジ1によればクリップ5と線状物30の連結を効率よく行うことができる。なお、クリップ5の幅方向zの一方側とは、第2載置面16に接している側と反対側であり、図面では第2端5D側である。
【0038】
詳細には、クリップ5は、先端5Aから基端5Bに向かう方向xおよび開閉方向yに垂直な幅方向zを有し、クリップ5は幅方向zに第1端5Cと第2端5Dを有し、幅方向zの第1端5C側に第1腕部6と第2腕部7が互いに接続されている接続部8を有し、第2ケース体26が外側から押圧されると押圧部40が線状物30に接触し、クリップ5の第1腕部6と第2腕部7の間に線状物30の連結部32が幅方向zの第2端5D側から嵌められ、クリップ5と線状物30が連結されることが好ましい。これにより、クリップ5と線状物30の連結を効率よく行うことができる。
【0039】
ケース10内でクリップ5と線状物30を連結した後は、線状物30を手元側に引くと、リング2はクリップ5の周囲を囲むように配置される。さらに線状物30を手元側に引くと外筒36内にクリップ5とリング2を収めることができる。外筒36と線状物30を手元側に引くことで、外筒36内にクリップ5とリング2が収められた状態でクリップ装置をケース10から抜き取ることができる。処置の際には、外筒36からクリップ5とリング2を露出させて使用する。
【0040】
図16に示すように、互いに連結されているクリップ5と線状物30を、挿入口11を介してケース10から引き出し可能であることが好ましい。クリップ5をケース10から取り外す際にケース10を分解する必要がなくなるため、クリップ5を線状物30に連結した後すぐに手技を行うことができる。
【0041】
ケース10はその内部にリング2とクリップ5を収容できる容器形状をしていればよい。ケース10の外形は例えば多面体であってもよい。多面体としては直方体形状が挙げられる。図1ではケース10の外形が偏平な直方体形状である例を示している。
【0042】
ケース10は少なくとも第1ケース体25と第2ケース体26を有していればよい。第1ケース体25はクリップ5が載置される第2載置面16を有していればよい。クリップ5が第2載置面16から脱落しないように、ケース10は第1ケース体25から第2ケース体26に向かう方向に延びている壁25Aを有していることが好ましい。図1図3から理解できるように第1ケース体25と第2ケース体26がそれぞれ凹形状を有する部分を有しており、これらケース体の凹形状部分が対向するように配置されることで、クリップ5を収容するクリップ収容部17が形成されていてもよい。また、第1ケース体25が板状に形成されており、第2ケース体26が板状の第1ケース体25を覆うように逆凹状に形成されていてもよい。第1ケース体25が凹状に形成され、第2ケース体26が板状に形成されていてもよい。
【0043】
挿入口11は挿通路12に連通している限り、ケース10の外側表面のどの部分に設けられていてもよい。ケース10が上面部10Aと下面部10Bと4つの側面部10C~10Fを有する直方体形状である場合、上面部10Aまたは4つの側面部10C~10Fのいずれかに挿入口11を設けることができる。挿入口11は挿通路12の入り口に相当してもよい。
【0044】
図6に示すように挿入口11は第1ケース体25と第2ケース体26に跨がって設けられていてもよい。また、挿入口11が第1ケース体25と第2ケース体26のいずれか一方に設けられていてもよい。図示していないが、第2ケース体26に挿入口11が設けられていてもよい。これにより、ケース10内に線状物30を挿入したときに線状物30をクリップ5の幅方向zの一方側に近づけやすくなる。
【0045】
挿通路12は線状物30を挿入する通路であり、挿入口11と、第1載置面14を有するリング収容部15を繋ぐように形成される。挿通路12は、通常、挿入口11からリング収容部15まで真っ直ぐ延びるように形成されるが、傾斜していてもよい。挿通路12の延在方向uは、挿入口11から第1載置面14を有するリング収容部15に至る方向に相当する。挿入口11と挿通路12は、外筒36を挿通可能な大きさを有していることが好ましい。
【0046】
第1載置面14は、リング2の少なくとも一部と接する部分を有する面である。第1載置面14では、リング2の中心軸3の方向が挿通路12の延在方向uに平行になるように配置されていてもよい。挿通路12の延在方向uは、例えば挿通路12の長手軸中心の延在方向によって規定することができる。リング2の中心軸3の方向が挿通路12の延在方向uに平行になるとは、リング2の中心軸3の方向と挿通路12の延在方向uが実質的に平行になるものも含まれる。例えば、リング2の中心軸3の方向が挿通路12の延在方向uに対して±5度以内に傾斜しているものも含まれる。なお、カートリッジ1をリング2の中心軸3の方向から見たときに、リング2の中心軸3の方向と挿通路12の長手軸中心の延在方向が重ならなくてもよい。
【0047】
第1載置面14は単一の面から構成されていてもよく、複数の面から構成されていてもよい。第1載置面14は平面のみから構成されていてもよく、曲面のみから構成されていてもよく、平面と曲面の組み合わせによって構成されていてもよい。第1載置面14は、リング2の外周面に沿った形状を有していてもよい。
【0048】
第1ケース体25は、第1載置面14を有していることが好ましい。第1載置面14は第1ケース体25の内側表面の一部であってもよい。例えば、図1図6図7のように第1ケース体25の内側表面に設けられている凸部25Bの表面の一部であってもよい。別の態様として、第1ケース体25がその内側にリング2を保持する保持部材(図示せず)を有しており、保持部材の表面の一部が第1載置面14であってもよい。
【0049】
第1載置面14よりも奥側にはクリップ5を収容するクリップ収容部17が設けられている。クリップ収容部17は第2載置面16を有している。第2載置面16は、クリップ5の少なくとも一部と接する部分を有する面である。第2載置面16では、クリップ5の第1腕部6と第2腕部7が開いた状態でクリップ5が載置される。クリップ5は、クリップ5の基端5B側が挿通路12側を向くように配置される。第2載置面16はクリップ5の基端5Bと接していてもよく、クリップ5の先端5Aと接していてもよく、先端5Aと基端5Bの両方と接していてもよい。
【0050】
第2載置面16は単一の面から構成されていてもよく、複数の面から構成されていてもよい。第2載置面16は平面のみから構成されていてもよく、曲面のみから構成されていてもよく、平面と曲面の組み合わせによって構成されていてもよい。第2載置面16はクリップ5の第1腕部6および第2腕部7の幅方向zの端縁に沿った形状を有していてもよい。
【0051】
クリップ5を載置した状態で、第2載置面16は水平面と平行であってもよく、第2載置面16がクリップ5の先端5A側または基端5B側に向かって低くなるように傾斜していてもよい。第2載置面16はリング2の中心軸3の方向と平行であってもよく、リング2の中心軸3の方向に対して傾斜していてもよい。
【0052】
第1載置面14と第2載置面16とは異なる面であることが好ましい。第2載置面16が第1載置面14とは異なる面とは、載置状態で、第1載置面14と第2載置面16の高さが少なくとも一部で異なることを示している。第1載置面14と第2載置面16とは、図6に示すように段差などによって区切られた互いに異なる面であってもよく、図17に示すように少なくとも一部で高さが異なる第1載置面14と第2載置面16とがつながれて連続的な形状をなしていてもよい。
【0053】
図6図7に示すように、第1載置面14と第2載置面16とは異なる面であり、第1載置面14上にリング2を載置し、第2載置面16上にクリップ5を載置した載置状態において、クリップ5の最下端5Lがリング2の最下端2Lよりも低い位置にあることが好ましい。このようにクリップ5とリング2の高さを設定することによって、ケース10内に線状物30を挿入したときに線状物30の少なくとも一部がクリップ5の上に位置する。この状態で線状物30をクリップ5側に押し込むとクリップ5の第1腕部6と第2腕部7の幅方向zの一方側から、クリップ5の基端5B側の第1腕部6と第2腕部7の間に線状物30を嵌めることができる。したがって、カートリッジ1によればクリップ5と線状物30の連結を効率よく行うことができる。
【0054】
図6図7に示すような載置状態では、第1載置面14にリング2が載置されてリング2の少なくとも一部が第1載置面14と接しており、かつ、第2載置面16にクリップ5が載置されてクリップ5の少なくとも一部が第2載置面16と接している。なお、リング2とクリップ5のいずれかが載置面と接していない状態は載置状態には含まれない。上記載置状態にするためには、第1ケース体25を第2ケース体26よりも鉛直方向の下側に配置すればよい。
【0055】
図6図7に示すように、第1載置面14上にリング2を載置し、第2載置面16上にクリップ5を載置した載置状態において、リング2の内腔4の最下端4Lがクリップ5の基端5Bの最上端5Nよりも高い位置にあることが好ましい。このようにクリップ5とリング2の高さを設定することによっても、ケース10内に線状物30を挿入したときに線状物30の少なくとも一部をクリップ5の上に位置させることができる。
【0056】
図1に示すように、第2載置面16は第1ケース体25の内側表面の一部であってもよい。別の態様として、第1ケース体25がその内側にクリップ5を支持する支持部材(図示せず)を有しており、支持部材の表面の一部が第2載置面16であってもよい。
【0057】
押圧部40は、第2ケース体26に設けられており、第1ケース25体側へ移動可能な部分である。また、押圧部40は、第1ケース体25側へ移動したときに線状物30に接触する部分である。押圧部40が線状物30に接触した状態で第1ケース体25側に移動することで、線状物30をクリップ5が載置されている第1ケース体25に近づけることができる。これにより、クリップ5の第1腕部6と第2腕部7の幅方向zの一方側から第1腕部6と第2腕部7の間に線状物30を嵌めることができる。第2ケース体26には、一または複数の押圧部40を設けることができる。押圧部40は、線状物30の先端側のクリップ5に連結する部分の付近であればどの部分に接触する態様も許容される。押圧部40は、線状物30の連結部32や、線状物本体31に接触して、線状物30をクリップ5に押し込むことができる。線状物30の先端に、押圧受け部を設けてもよい。クリップカートリッジ1の押圧部40が、押圧受け部に接触することで、線状物30にクリップ5をより効率よく取り付けることができる。押圧受け部は、連結部32と同じ部分であってもよい。
【0058】
押圧部40は、連結部32と接触することが好ましい。なお、押圧部40は線状物本体31と接触してもよく、連結部32および線状物本体31と接触してもよい。押圧部40は、線状物30と点接触、線接触、または面接触する部分であるが、中でも面接触することが好ましい。ただし、押圧部40は、線状物30の周方向の一部のみと接触することが好ましい。例えば、線状物30の半径方向の最下端とは接触しないことが好ましい。
【0059】
押圧部40は、線状物本体31と接触することが好ましい。クリップ5が基端5B側に、第1爪9A、第2爪9Bである被連結部9を有する場合、押圧部40が線状物本体31に接触することにより、これらの爪の間に線状物本体31を挟んで、クリップ5と線状物30とを連結することができる。爪は、線状物本体31の断面と略同一形状の切り込みを有することが好ましい。この切込みに線状物本体31を挟んで、クリップ5と線状物30とを連結することができる。
【0060】
押圧部40の形状は特に限定されないが、押圧部40はリング2の中心軸3の方向に延在していることが好ましい。これにより、リング2の内腔4を通過する線状物30を押圧しやすくなる。押圧部40は線状物30の長手軸方向に延在していてもよい。
【0061】
線状物30の位置が多少ずれていても確実に押圧できるように、押圧部40は、第1腕部6から第2腕部7に向かう方向に延在していてもよい。換言すれば、押圧部40はクリップ5の開閉方向yに延在していてもよい。
【0062】
図12図13に示すように、第2ケース体26が外側から押圧されると押圧部40が第1ケース体25側へ移動することが好ましい。第2ケース体26を押圧することで、クリップ5の第1腕部6と第2腕部7の幅方向zの一方側から第1腕部6と第2腕部7の間に線状物30を嵌めることができる。このため、操作者のタイミングでクリップ5に線状物30を連結することができる。図1では、第2ケース体26の外側に操作者が押圧するための操作部としてボタン45が設けられている。ボタン45は押圧部40と重なる位置にある。ボタン45の移動操作に連動して押圧部40が移動するようになっている。
【0063】
図13に示すように、第2ケース体26が外側から押圧されると押圧部40の最下端40Lがリング2の最下端2Lよりも低い位置まで移動することが好ましい。これにより、線状物30をクリップ5側へ押し込むことができる。
【0064】
第2ケース体26が外側から押圧されると、押圧部40の最下端40Lがリング2の最上端2Mよりも低い位置まで移動することが好ましい。また、第2ケース体26が外側から押圧されると、押圧部40の最下端40Lがリング2の内腔4の最上端よりも低い位置まで移動してもよく、押圧部40の最下端40Lがリング2の内腔4の最下端4Lよりも低い位置まで移動してもよい。第2ケース体26が外側から押圧されると、押圧部40は挿通路12の延長線上に移動してもよい。第2ケース体26が外側から押圧されると、押圧部40はリング2の中心軸3の延長線上に移動してもよい。このように押圧部40の移動範囲を設定することで、クリップ5に線状物30を連結しやすくなる。挿通路12の延長線上とは、上記載置状態において、挿通路12に線状物30を挿通した場合に、線状物30が接する部分を延長した線をいう。
【0065】
第2ケース体26の押圧を解除すると、押圧部40は第1ケース体25から離れる方向に移動することが好ましい。このように押圧部40を退避させることができれば、クリップ5と線状物30の連結後に押圧部40がクリップ装置と干渉しにくくなるため、クリップ装置をケース10から引き出しやすくなる。図14では第2ケース体26の押圧が解除されて押圧部40が矢印C側(押圧方向と反対の方向)に移動している状態が示されている。
【0066】
押圧部40は、クリップ5の幅方向zに移動可能であることが好ましい。押圧部40がクリップ5の幅方向zに移動することで、線状物30をクリップ5側に押圧しやすくなる。
【0067】
押圧部40は、リング2の半径方向に移動可能であってもよい。押圧部40がリング2の半径方向に移動することで、リング2の内腔4を通過した線状物30をクリップ5側に押圧しやすくなる。
【0068】
押圧部40は、リング2の中心軸3の方向に移動可能であってもよい。例えば、クリップ5に嵌まりかかった線状物30に押圧部40を接触させながら、押圧部40をリング2の中心軸3の方向に移動させることによって、クリップ5に線状物30を確実に連結することができる。
【0069】
図6に示すように、押圧部40は第2載置面16に対応する位置に設けられていることが好ましい。このような位置に押圧部40を設けることで第2載置面16上に載置されているクリップ5の第1腕部6と第2腕部7の間に線状物30を押し込みやすくなる。
【0070】
図6に示すように、押圧部40はクリップ5の基端5B側に対応する位置に設けられていることが好ましい。このような位置に押圧部40を設けることで線状物30の連結部32を押圧しやすくなり、クリップ5と線状物30を連結しやすくなる。
【0071】
押圧部40は、第2載置面16よりも挿入口11に近い側には設けられていないことが好ましい。例えば、押圧部40は、第1載置面14やリング2に対応する位置には設けられていないことが好ましい。押圧部40のリング2への干渉を抑制することができる。
【0072】
押圧部40は、線状物30の連結部32の外径よりも大きくても小さくてもよい。押圧部40は、クリップ5の開閉方向yの両端に向かって第1ケース体25に近づくように延在していてもよい。
【0073】
図5図7に示すように、第2ケース体26の内側に第1ケース体25側に向かって突出している突出部50が設けられており、押圧部40が突出部50の先端部51に設けられていることが好ましい。突出部50に押圧部40を設けることで、少ない押し込み量で線状物30をクリップ5側に移動させることができる。なお、突出部50の先端部51は、突出部50を第2ケース体26から第1ケース体25に向かう方向において二等分割したときの第1ケース体25に近い部分である。
【0074】
突出部50の高さは一定であってもよく、対応する第2載置面16の位置によって異なっていてもよい。
【0075】
線状物30をクリップ5側に押圧しやすくするために、突出部50の先端部51のうち線状物30と重なる位置に押圧部40が設けられていることが好ましい。例えば、突出部50の先端部51のうちリング2の中心軸3の延長線と重なる位置に押圧部40が設けられていることが好ましい。
【0076】
図5および図7に示すように、突出部50の高さは、クリップ5の開閉方向yの両端側に向かって低くなっていることが好ましい。クリップ5に線状物30を連結するときに、突出部50のうち開閉方向yの両端側の部分でクリップ5の周囲に配される部材(図示せず)を押圧することができる。このため、線状物30とクリップ5の連結後、クリップ5の周囲に配される部材がクリップ装置と干渉しにくくなりクリップ装置をケース10から引き出しやすくなる。クリップ5の周囲に配される部材としては、クリップ5の開閉方向yの第1腕部6よりも外側および第2腕部7よりも外側に設けられてクリップ5の位置を仮固定する部材を挙げることができる。
【0077】
図5に示すように、突出部50の先端部51に、リング2の中心軸3の方向に延在し線状物30が嵌まる溝52が設けられており、押圧部40は溝52の底面53であることが好ましい。溝52に線状物30が嵌まるため、線状物30の位置ずれを抑制しながらクリップ5に連結することができる。
【0078】
溝52の深さは特に限定されないが、線状物30の連結部32の外径よりも小さいことが好ましい。溝52に線状物30が嵌まったときに、線状物30の外径全体が収まってしまうとクリップ5への連結が行いにくくなるからである。
【0079】
図1図7に示すように、第2ケース体26には挿通路12の延在方向uに沿って延在している弾性片27が設けられており、弾性片27はリング2の中心軸3の方向において挿入口11に近い第1端27Aと、第1端27Aと反対側の第2端27Bを有し、弾性片27の第2端27B側が第2ケース体26に固定され、弾性片27の第1端27A側が第2端27B側を支点として弾性変形するものであり、押圧部40が弾性片27の第1端27A側に設けられていることが好ましい。このように弾性片27に押圧部40を設けることで、押圧部40を移動させて線状物50をクリップ5に連結した後は、弾性片27の弾性変形により押圧部40の位置を元に戻すことができる。このため、連結後には押圧部40はクリップ装置と干渉しにくくなりクリップ装置をケース10から引き出しやすくなる。
【0080】
弾性片27は、第2ケース体26の一部を切り欠いて形成することができる。
【0081】
図示していないが、弾性片の第1端が第2ケース体に固定され、第2端が第1端側を支点として弾性変形してもよい。また、弾性片はクリップ5の開閉方向yに延在していてもよい。弾性片の一端が第2ケース体に固定され、他端が一端を支点として弾性変形することが好ましい。その他、第2ケース体26の上面部10Aに貫通孔が形成されており、貫通孔を通る挿通部材の先端に押圧部40を設けてもよい。
【0082】
ケース10に対して押圧部40を移動させるための外力が加えられていない状態では、押圧部40の高さを以下のように設定してもよい。例えば、図18に示すように、第1載置面14上にリング2を載置され、第2載置面16上にクリップ5を載置し、押圧部40が線状物30を押圧していない状態において、押圧部40の最下端40Lがリング2の最下端2Lよりも高い位置にあることが好ましい。このような位置に押圧部40を設けることで、押し込み量が少なくても押圧部40を線状物30に接触させやすくなる。
【0083】
図18に示すように、第1載置面14上にリング2を載置され、第2載置面16上にクリップ5を載置し、押圧部40が線状物30を押圧していない状態において、押圧部40の最下端40Lがリング2の最上端2Mよりも低い位置にあることが好ましい。このような位置に押圧部40を設けることで、押し込み量が少なくても押圧部40を線状物30に接触させやすくなる。
【0084】
第1載置面14上にリング2を載置され、第2載置面16上にクリップ5を載置し、押圧部40が線状物30を押圧していない状態において、押圧部40の最下端40Lはリング2の最上端2Mよりも高い位置にあってもよい。これにより、押圧部40とクリップ装置の干渉をより一層抑制することができる。
【0085】
第1載置面14上にリング2を載置し、第2載置面16上にクリップ5を載置した載置状態において、クリップ5とリング2の位置関係は特に限定されない。例えば、クリップ5の全体がリング2の最下端2Lよりも低い位置にあってもよく、クリップ5の少なくとも一部がリング2の最下端2Lより高い位置にあってもよい。上記載置状態で第2載置面16の最下端16Lが第1載置面14の最下端14Lよりも低い位置にあってもよい。上記載置状態において、リング2の中心軸3はクリップ5の基端5Bの最上端5Nよりも高い位置にあってもよい。上記載置状態において、クリップ5の最上端5Mが第1載置面14の最下端14Lよりも低い位置にあってもよい。上記載置状態において、クリップ5の最上端5Mが第1載置面14の最下端14Lよりも高い位置にあり、かつ第2載置面16の最上端16Mが第1載置面14の最下端14Lよりも低い位置にあってもよい。上記載置状態において、リング2の最下端2Lがクリップ5の基端5Bの最上端5Nよりも高い位置にあってもよい。上記載置状態において、リング2の最下端2Lがクリップ5の最上端5Mよりも高い位置にあってもよい。上記載置状態において、クリップ5の最上端5Mがリング2の内腔4の最下端4Lよりも高い位置にあってもよい。上記載置状態で、クリップ5の一部が第2載置面16と接していなくてもよい。上記載置状態において、挿通路12の延在方向uが水平面と平行であってもよく、挿通路12がクリップ5の先端5A側に向かって低くなるように傾斜していてもよい。なお、水平面とは重力方向nに垂直な水平方向mを含む面である。
【0086】
図示していないが、第1載置面14よりも挿入口11から遠い側にはリング2の動きを制止するための第1当接部が設けられていてもよい。第1当接部がリング2に接触してリング2の動きを制止することができるため、クリップ5と線状物30の連結が行いやすくなる。詳細には、連結中にリング2がクリップ5側に移動してリング2の内腔4にクリップ5の基端5Bが入ることを抑制することができる。図示していないが、第1載置面14よりも挿入口11に近い側にリング2の動きを制止するための第2当接部が設けられていてもよい。第2当接部がリング2に接触してリング2の動きを制止することができるため、リング2が挿入口11側に移動しにくくなるため、第1載置面14やケース10からリング2が脱落しにくくなる。
【0087】
ケース10の構成材料は特に限定されないが、精密加工が容易となり、また中に収容するクリップ5とリング2を衛生的に保ち、クリップ5の損傷を防ぐ点から、合成樹脂から構成されることが好ましい。なお、第1ケース体25と第2ケース体26の少なくともいずれか一方が透明または半透明な材料から形成されていることが好ましい。操作者が目視で確認しながらクリップ5と線状物30の連結作業を行いやすくなる。
【0088】
上記のようなカートリッジ1を用いれば、医療用のクリップ5と、先端30A側に連結部32を有する線状物30とを連結することができる。クリップ5と線状物30の連結方法の一実施態様は、ケース10と、ケース10内に配置され、クリップ5が挿入される内腔4を有するリング2と、ケース10内に配置され、リング2によって開閉するクリップ5であって、互いに対向している第1腕部6および第2腕部7を有し、対象物を保持する先端5Aと、線状物30の連結部32に連結される基端5Bとを有し、先端5Aから基端5Bに向かう方向xおよびクリップ5の開閉方向yに垂直な幅方向zを有し、幅方向zに第1端5Cと第2端5Dを有し、第1端5C側に第1腕部6および第2腕部7が互いに接続されている接続部8を有するクリップ5と、を備えたカートリッジ1であって、ケース10はその外側表面に、線状物30の連結部32が挿入される挿入口11を有し、ケース10はその内部に、リング2が載置される第1載置面14と、クリップ5が載置される第2載置面16と、挿入口11に挿通し、線状物30が挿通される挿通路12とを有し、ケース10内で、クリップ5はリング2よりも挿入口11から遠い側に配置されており、ケース10は、第2載置面16を有する第1ケース体25と、第1ケース体25を覆っている第2ケース体26と、を有し、第2ケース体26が、第1ケース体25側へ移動し且つ線状物30を押圧する押圧部40を有するカートリッジ1を準備するステップS1と;挿入口11からケース10内に線状物30の連結部32を挿入するステップS2と;第1載置面14上にあるリング2に連結部32を通すステップS3と;第2ケース体26を外側から押すことで押圧部40を第1ケース体25側へ移動させて線状物30を押圧し、第2載置面16上にあるクリップ5の第1腕部6と第2腕部7の間に、連結部32を幅方向zの第2端5D側から嵌めるステップS4と;を有している。ステップS1は図1図7に示されており、ステップS2は図10に示されており、ステップS3は図11に示されており、ステップS4は図12図14に示されている。この方法によれば、押圧部40を線状物30に接触させた状態で押圧部40を第1ケース体25側へ移動させることで、クリップ5の第1腕部6と第2腕部7の間に線状物30の連結部32を嵌めやすくなるため、線状物30にクリップ5を効率よく取り付けることができる。
【符号の説明】
【0089】
1:クリップカートリッジ
2:リング、2L:リングの最下端、3:中心軸、4:内腔
5:クリップ、5A:先端、5B:基端、5C:幅方向の第1端、5D:幅方向の第2端、6:第1腕部、7:第2腕部、8:接続部、9:被連結部
10:クリップケース、11:挿入口、12:挿通路、14:第1載置面、16:第2載置面、
25:第1ケース体、26:第2ケース体、
27:弾性片、27A:第1端、27B:第2端
30:線状物、31:線状物本体、32:連結部
40:押圧部
45:ボタン
50:突出部、51:先端部、52:溝、53:底面
u:挿通路の延在方向
x:先端から基端へ向かう方向
y:開閉方向
z:幅方向
図1
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