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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】半導体パッケージ、および、電子装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/70 20230101AFI20240606BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20240606BHJP
   H01L 23/10 20060101ALI20240606BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
H04N25/70
H01L23/02 F
H01L23/10 B
H01L27/146 D
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021527427
(86)(22)【出願日】2020-04-28
(86)【国際出願番号】 JP2020018093
(87)【国際公開番号】W WO2020261754
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-03-01
(31)【優先権主張番号】P 2019120626
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112955
【弁理士】
【氏名又は名称】丸島 敏一
(72)【発明者】
【氏名】大塚 恭史
(72)【発明者】
【氏名】坂元 大悟
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-348073(JP,A)
【文献】特開2004-031560(JP,A)
【文献】特開2003-174154(JP,A)
【文献】特開2018-026395(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/30 - 5/33
23/11
23/20 -23/30
25/00
25/20 -25/61
25/615-25/79
H01L 21/54
23/00-23/10
23/16-23/26
H01L 27/14 -27/148
29/76
H10K 39/32 -39/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素アレイ部が設けられた矩形の固体撮像素子と、
前記画素アレイ部に入射光を導く導光部と前記矩形の複数の角のそれぞれに対向する位置に開口された開口部である窓部とが設けられた遮光膜と、
ワイヤにより前記固体撮像素子に接続された基板と、
ガラスと、
前記ガラスを支持するガラス支持体と
を具備し、
前記遮光膜は、前記ガラスの両面のうち前記固体撮像素子に対向する面に塗布され、
前記基板の両面のうち前記固体撮像素子が接続された面は平坦である
半導体パッケージ。
【請求項2】
前記複数の角は、一対の対角を含み、
前記窓部は、前記一対の対角のそれぞれに対応する位置に設けられる
請求項1記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記複数の角の個数は、4つであり、
前記遮光において、4つの前記窓部が開口される
請求項1記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記窓部の形状は、L字形状である
請求項1記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記窓部の形状は、円形である
請求項1記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記窓部の形状は、矩形である
請求項1記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記ガラスは、接着剤により前記ガラス支持体と接着され、
遮光膜は、前記ガラスの外周から所定距離だけ離れた領域に形成される
請求項記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
画素アレイ部が設けられた矩形の固体撮像素子と、
前記画素アレイ部に入射光を導く導光部と前記矩形の複数の角のそれぞれに対向する位置に開口された開口部である窓部とが設けられた遮光膜と、
ワイヤにより前記固体撮像素子に接続された基板と、
ガラスと、
前記ガラスを支持するガラス支持体と
固体撮像素子からの画像データに対して所定の信号処理を実行する信号処理回路と
を具備し、
し、
前記遮光膜は、前記ガラスの両面のうち前記固体撮像素子に対向する面に塗布され、
前記基板の両面のうち前記固体撮像素子が接続された面は平坦である
電子装置。
【請求項9】
画素アレイ部が設けられた矩形の固体撮像素子をワイヤにより基板に接続するワイヤボンディング手順と、
前記画素アレイ部に入射光を導く導光部と前記矩形の複数の角のそれぞれに対向する位置に開口された開口部である窓部とが設けられた遮光膜をガラスの両面のうち前記固体撮像素子に対向する面に塗布する遮光膜塗布手順と、
前記ガラスを支持するガラス支持体に前記ガラスを接着する接着手順と
を具備し、
前記基板の両面のうち前記固体撮像素子が接続された面は平坦である
半導体パッケージの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、半導体パッケージに関する。詳しくは、固体撮像素子が設けられた半導体パッケージ、および、電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、固体撮像素子などの半導体集積回路の取り扱いを容易にするなどの目的で、その半導体集積回路を設けた半導体チップを基板に実装して密閉した半導体パッケージが用いられている。例えば、ワイヤにより基板に固体撮像素子を電気的に接続し、基板上のガラス支持体にガラスを接着して密封した構造の半導体パッケージが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。そして、ガラスで密封した後に、固体撮像素子上のゴミの有無や、固体撮像素子の位置ずれの有無などの検査が外部カメラにより行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-68126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術では、接着剤への紫外線を遮光する遮光膜をガラスに設けることにより、紫外線による接着剤の劣化防止を図っている。しかしながら、上述の半導体パッケージでは、遮光膜の領域は、ワイヤの上部まで達しておらず、ワイヤへの入射光が遮光されない。このため、ワイヤで反射した光に起因して画像データ上にフレアが生じ、画像データの画質が低下してしまうという問題がある。フレアを防止するために、ワイヤの上部まで遮光膜の領域を広げてしまうと、矩形の固体撮像素子の角が外部カメラに写らなくなり、固体撮像素子の位置ずれの有無を検査することができなくなってしまう。このように、上述の半導体パッケージでは、位置ずれの有無を検査しつつ、画質低下を抑制することが困難である。
【0005】
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、固体撮像素子をワイヤで基板に接続した半導体パッケージにおいて、位置ずれの有無を検査しつつ、画質低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、画素アレイ部が設けられた矩形の固体撮像素子と、上記画素アレイ部に入射光を導く導光部と上記矩形の複数の角のそれぞれに対向する位置に開口された開口部である窓部とが設けられた遮光膜とを具備する半導体パッケージである。これにより、画素アレイ部と角とを除く領域への入射光が遮光されるという作用をもたらす。
【0007】
また、この第1の側面において、上記複数の角は、一対の対角を含み、上記窓部は、上記一対の対角のそれぞれに対応する位置に設けられてもよい。これにより、画素アレイ部と一対の対角とを除く領域への入射光が遮光されるという作用をもたらす。
【0008】
また、この第1の側面において、上記複数の角の個数は、4つであり、上記遮光部において、4つの上記窓部が開口されてもよい。これにより、画素アレイ部と4つの窓部とを除く領域への入射光が遮光されるという作用をもたらす。
【0009】
また、この第1の側面において、上記窓部の形状は、L字形状であってもよい。これにより、L字形状の窓部を角への光が通過するという作用をもたらす。
【0010】
また、この第1の側面において、上記窓部の形状は、円形であってもよい。これにより、円形の窓部を角への光が通過するという作用をもたらす。
【0011】
また、この第1の側面において、上記窓部の形状は、矩形であってもよい。これにより、矩形の窓部を角への光が通過するという作用をもたらす。
【0012】
また、この第1の側面において、ワイヤにより上記固体撮像素子に接続された基板をさらに具備してもよい。これにより、固体撮像素子と基板とが電気的に接続されるという作用をもたらす。
【0013】
また、この第1の側面において、ガラスと、上記ガラスを支持するガラス支持体とをさらに具備し、上記遮光膜は、上記ガラスの両面のうち上記固体撮像素子に対向する面に形成されてもよい。これにより、固体撮像素子の受光面と遮光膜との間のギャップが、比較的小さくなるという作用をもたらす。
【0014】
また、この第1の側面において、上記ガラスは、接着剤により上記ガラス支持体と接着され、遮光膜は、上記ガラスの外周から所定距離だけ離れた領域に形成されてもよい。これにより、接着剤を逃がす領域が形成されるという作用をもたらす。
【0015】
また、本技術の第2の側面は、画素アレイ部が設けられた矩形の固体撮像素子と、上記画素アレイ部に入射光を導く導光部と上記矩形の複数の角のそれぞれに対向する位置に開口された開口部である窓部とが設けられた遮光膜と、固体撮像素子からの画像データに対して所定の信号処理を実行する信号処理回路とを具備する電子装置である。これにより、画素アレイ部と角とを除く領域への入射光が遮光され、画像データが処理されるという作用をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本技術の第1の実施の形態における電子装置の一構成例を示すブロック図である。
図2】本技術の第1の実施の形態における半導体パッケージの一構成例を示す断面図である。
図3】本技術の第1の実施の形態における半導体パッケージの端部の拡大図である。
図4】本技術の第1の実施の形態におけるガラスおよび固体撮像素子の一構成例を示す平面図である。
図5】本技術の第1の実施の形態における窓部を2つにした遮光膜の一例を示す平面図である。
図6】本技術の第1の実施の形態におけるフォトレジストの塗布前のガラスの平面図および断面図の一例である。
図7】本技術の第1の実施の形態におけるフォトレジストの塗布後のガラスの平面図および断面図の一例である。
図8】本技術の第1の実施の形態における露光時のガラスの平面図および断面図の一例である。
図9】本技術の第1の実施の形態における現像後のガラスの平面図および断面図の一例である。
図10】本技術の第1の実施の形態における遮光膜を塗布したガラスの平面図および断面図の一例である。
図11】本技術の第1の実施の形態におけるフォトレジストとともに遮光膜を除去したガラスの平面図および断面図の一例である。
図12】本技術の第1の実施の形態における半導体パッケージの製造方法の一例を示すフローチャートである。
図13】本技術の第1の実施の形態における第1の変形例の遮光膜の一例を示す平面図である。
図14】本技術の第1の実施の形態における第2の変形例の遮光膜の一例を示す平面図である。
図15】車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
図16】車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(遮光膜に導光部と窓部とを設けた例)
2.第1の変形例(遮光膜に導光部と円形の窓部とを設けた例)
3.第2の変形例(遮光膜に導光部と矩形の窓部とを設けた例)
4.移動体への応用例
【0018】
<1.第1の実施の形態>
【0019】
[電子装置の構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における電子装置100の一構成例を示すブロック図である。この電子装置100は、画像データを撮像するための装置であり、光学部110、固体撮像素子230およびDSP(Digital Signal Processing)回路130を備える。さらに電子装置100は、表示部140、操作部150、バス160、フレームメモリ170、記憶部180および電源部190を備える。電子装置100としては、例えば、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラの他、スマートフォンやパーソナルコンピュータ、車載カメラ等が想定される。
【0020】
光学部110は、被写体からの光を集光して固体撮像素子230に導くものである。固体撮像素子230は、垂直同期信号に同期して、光電変換により画像データを生成するものである。ここで、垂直同期信号は、撮像のタイミングを示す所定周波数の周期信号である。固体撮像素子230は、生成した画像データをDSP回路130に供給する。
【0021】
DSP回路130は、固体撮像素子230からの画像データに対して所定の信号処理を実行するものである。このDSP回路130は、処理後の画像データをバス160を介してフレームメモリ170などに出力する。なお、DSP回路130は、特許請求の範囲に記載の信号処理回路の一例である。
【0022】
表示部140は、画像データを表示するものである。表示部140としては、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネルが想定される。操作部150は、ユーザの操作に従って操作信号を生成するものである。
【0023】
バス160は、光学部110、固体撮像素子230、DSP回路130、表示部140、操作部150、フレームメモリ170、記憶部180および電源部190が互いにデータをやりとりするための共通の経路である。
【0024】
フレームメモリ170は、画像データを保持するものである。記憶部180は、画像データなどの様々なデータを記憶するものである。電源部190は、固体撮像素子230、DSP回路130や表示部140などに電源を供給するものである。
【0025】
上述の構成において、例えば、固体撮像素子230およびDSP回路130は、半導体パッケージ内に実装される。
【0026】
[半導体パッケージの構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における半導体パッケージ200の一構成例を示す断面図である。この半導体パッケージ200は、ガラス210、遮光膜220、固体撮像素子230、基板240、ガラス支持体253および半田ボール254を備える。
【0027】
ガラス210は、固体撮像素子230を保護するものである。このガラス210の両面のうち一方の面に入射光が入射される。なお、同図における矢印は、入射光の入射方向を示す。
【0028】
以下、ガラス210、固体撮像素子230および基板240のそれぞれの両面のうち、光が入射される方の面を「表面」と称し、表面に対する面を「裏面」と称する。また、ガラス210の表面に垂直な軸を「Z軸」と称し、ガラス210の表面に平行な所定の軸を「X軸」と称する。X軸およびZ軸に垂直な軸を「Y軸」と称する。
【0029】
遮光膜220は、入射光の一部を遮光するものである。この遮光膜220は、ガラス210の裏面に形成される。
【0030】
固体撮像素子230は、光電変換により画像データを生成するものである。この固体撮像素子230は、ワイヤ252により、基板240と電気的に接続される。ワイヤ252として、例えば、金線が用いられる。
【0031】
基板240は、その表面において、ワイヤ252により固体撮像素子230が電気的に接続される部材である。基板240として、有機基板やセラミック基板などが用いられる。
【0032】
ガラス支持体253は、ガラス210を支持する部材である。このガラス支持体253は、基板240の表面において、固体撮像素子230の周囲に設けられ、Z軸におけるサイズ(言い換えれば、高さ)は、固体撮像素子230より大きい。また、ガラス支持体253は、接着剤251によりガラス210と接着される。この接着により、固体撮像素子230は、半導体パッケージ200の内部の空間に密閉される。このように、半導体パッケージ200は、中空構造となっている。
【0033】
半田ボール254は、半導体パッケージ200を外部の回路と接続するための外部端子として用いられる。所定個数の半田ボール254が、基板240の裏面に設けられる。また、半田ボール254のそれぞれは、基板240内の回路や配線と接続される。
【0034】
図3は、本技術の第1の実施の形態における半導体パッケージ200の端部の拡大図である。ガラス210のX軸方向における左端の位置をx0とする。同図に例示するように、X軸方向において、遮光膜220は、位置x0から所定距離だけ離れた位置をx1とし、その位置x1から位置x3までの範囲に設けられる。X軸方向の右端と、y軸方向とにおいても同様である。
【0035】
固体撮像素子230において、位置x1と位置x3との間にワイヤ252が接続される。また、位置x3の右側には、画素が配列され、それぞれの画素の上部にマイクロレンズ232が設けられる。ワイヤ252の接続点から位置x3までの距離は、ワイヤ252に光が到達しない程度に設定される。同図における一点鎖線は、遮光膜220が無い場合に、ワイヤ252に到達する光の上線、主線および下線の軌跡を示す。また、実線は、位置x3に到達する光の上線、主線および下線の軌跡を示す。
【0036】
同図に例示する範囲に遮光膜220を形成することにより、遮光膜220は、ワイヤ252への入射光を遮光することができる。ワイヤ252に光が到達しないため、ワイヤ252で反射した光により、画像データにフレアが生じることを防止することができる。また、遮光膜220をガラス210の裏面に形成することにより、表面に形成した場合よりも、固体撮像素子230の受光面と遮光膜220との間のギャップを狭くすることができる。これにより、表面に形成した場合よりもフレアの発生リスクを低減することができる。
【0037】
一方、遮光膜220は、画素への入射光を遮光しない。このため、固体撮像素子230は、画像データを生成することができる。遮光膜220が、画素への光を一部でも遮光すると、画像データにケラレが生じるため、遮光膜220の端部(位置x3など)と、その端部に最も近い画素との間の距離は、ケラレが生じない程度の一定以上の距離であることが望ましい。
【0038】
ここで、検査装置は、外部カメラなどを用いて半導体パッケージ200の表面を撮像し、得られた画像データを解析して、固体撮像素子230上のゴミの有無と、固体撮像素子230の位置ずれの有無とを検査するものとする。位置ずれの検査においては、例えば、矩形の固体撮像素子230の4つの角のそれぞれについて、それらの位置の規定位置からのずれが所定の許容値以内であるか否かにより、位置ずれの有無が判定される。また、ゴミは、ガラス210の接着前の工程で付着するおそれがあるため、これらの検査は、ガラス210の接着後に行われる。
【0039】
[ガラスの構成例]
図4は、本技術の第1の実施の形態におけるガラス210および固体撮像素子230の一構成例を示す平面図である。同図におけるaは、ガラス210の裏面の一例を示す平面図である。同図におけるbは、固体撮像素子230の表面の一例を示す平面図である。
【0040】
同図におけるaに例示するように、ガラス210の裏面、言い換えれば、固体撮像素子230に対向する面には、遮光膜220が形成される。
【0041】
X軸方向において、ガラス210の左端をx0とし、右端をx7とする。また、Y軸方向において、ガラス210の上端をy0とし、下端をy7とする。
【0042】
遮光膜220は、ガラス210の外周から所定距離だけ離れた領域に形成される。例えば、X軸方向において、左端x0、右端x7から所定距離だけ離れた位置をそれぞれx1、x6とし、Y軸方向において、上端y0、下端y7から所定距離だけ離れた位置をそれぞれy1、y6とする。この場合、遮光膜220の左端がx1であり、右端はx6である。また、遮光膜220の上端はy1であり、下端はy6である。
【0043】
ここで、通常は、ガラス210に遮光膜220が形成された後に、そのガラス210が個片化される。その個片化においては、ブレードと呼ばれる薄い砥石や、レーザーが用いられる。仮にガラス210の外周付近に遮光膜220が形成されていると、ガラス210のエッジにチッピングが生じたり、熱で溶けて剥げる可能性がある。しかし、同図に例示したように、ガラス210の外周付近の領域に、遮光膜220を形成しない構成とすれば、ガラス210を個片化する際に、その領域に接着剤251を逃がして、チッピングや剥がれを防止することができる。また、接着剤251の接着性を向上させることができる。さらに、紫外線硬化性樹脂を接着剤251として用いることができる。
【0044】
また、同図におけるbに例示するように、固体撮像素子230は矩形であり、表面に画素アレイ部231が設けられる。この画素アレイ部231には、複数の画素が二次元格子状に配列され、画素毎にマイクロレンズ232が設けられる。
【0045】
同図におけるaに戻り、遮光膜220には、画素アレイ部231に入射光を導く導光部222が設けられる。例えば、画素アレイ部231の左端をx3とし、右端をx4とする。また、画素アレイ部231の上端をy3とし、下端をy4とする。この場合、導光部222の左端は、x3であり、右端はx4である。また、導光部222の上端はy3であり、下端はy4である。ここで、位置x3およびx4の間の距離は、位置x1およびx6の間の距離よりも短く、位置y3およびy4の間の距離は、位置y1およびy6の間の距離よりも短いものとする。
【0046】
また、同図におけるaに例示するように、遮光膜220には、矩形の固体撮像素子230の複数の角のそれぞれに対応する位置に開口された開口部が窓部221として設けられる。例えば、固体撮像素子230の左端をx2とし、右端をx5とする。また、固体撮像素子の上端をy2とし、下端をy5とする。この場合、固体撮像素子230の角の座標(x2、y2)を含み、導光部222より小さな一定面積の領域が開口され、窓部221として用いられる。また、座標(x2、y5)、(x5、y2)および(x5、y5)のそれぞれにも窓部221が配置される。窓部221の形状は、例えば、L字形状であり、X軸方向におけるサイズwと、y軸方向におけるサイズhとのそれぞれは、例えば、200マイクロメートル(μm)程度である。
【0047】
同図に例示したように、遮光膜220において、導光部222が画素アレイ部231に入射光を導くため、固体撮像素子230は、画像データを撮像することができる。
【0048】
また、遮光膜220において、固体撮像素子230の角に対向する位置に窓部221を開口することにより、遮光膜220およびガラス210は、角への入射光を通過させることができる。したがって、検査装置は、ガラス210の接着後であっても、固体撮像素子230の位置ずれの有無を検査することができる。
【0049】
なお、遮光膜220において、4つの角のそれぞれに対応する位置に窓部221を配置しているが、この構成に限定されない。図5に例示するように、4つの角のうち一対の対角のそれぞれに対応する位置にのみ窓部221を配置することもできる。
【0050】
続いて、ガラス210に遮光膜220を形成する方法の一例について説明する。
【0051】
[遮光膜の形成方法]
図6は、本技術の第1の実施の形態におけるフォトレジストの塗布前のガラス210の平面図および断面図の一例である。図6以降の平面図は、ガラス210の裏面を示す。図6以降の断面図は、X1-X2軸に沿って切断した場合の断面図を示す。
【0052】
図7は、本技術の第1の実施の形態におけるフォトレジストの塗布後のガラスの平面図および断面図の一例である。同図に例示するように製造システムは、ガラス210の裏面に、フォトレジスト501を塗布する。フォトレジスト501として、ネガ型の紫外線硬化樹脂などが用いられる。
【0053】
図8は、本技術の第1の実施の形態における露光時のガラスの平面図および断面図の一例である。同図に例示するように、製造システムは、遮光膜220と同じ形状のマスク502を配置し、紫外線などによりフォトレジスト501のマスク部分以外を露光して溶解性を低下させる。露光後に製造システムは、現像液により、マスク部分のフォトレジスト501を除去する。
【0054】
図9は、本技術の第1の実施の形態における現像後のガラス210の平面図および断面図の一例である。同図に例示するように、現像後にマスクされていない部分のフォトレジスト501が残る。
【0055】
図10は、本技術の第1の実施の形態における遮光膜220を塗布したガラス210の平面図および断面図の一例である。同図に例示するように、製造システムは、ガラス210の裏面全体に遮光膜220を塗布する。遮光膜220は、高い寸法精度を要求されるため、蒸着やスパッタなどにより塗布される。遮光膜220の塗布により、フォトレジスト501が残った領域と、フォトレジスト501の無い領域とのそれぞれに遮光膜220が積層される。
【0056】
ここで、ガラス210の接着後に、半導体パッケージ200を外部の回路等に実装する際に260度などの温度でリフロー工程を通過させる必要がある。このリフロー工程のときに、遮光膜220などでアウトガスが発生すると、そのガス成分が固体撮像素子230の受光面などに付着して、悪影響を与えるおそれがある。このため、遮光膜220の材料は、アウトガスが発生しないもの(クロムや有機膜など)が望ましい。
【0057】
図11は、本技術の第1の実施の形態におけるフォトレジスト501とともに遮光膜220を除去したガラス210の平面図および断面図の一例である。同図に例示するように、製造システムは、露光していないフォトレジスト501をも溶解することができる現像液より、フォトレジスト501を除去する。これにより、フォトレジスト501に積層された遮光膜220もともに除去される。この結果、導光部222および窓部221が設けられた遮光膜220が、ガラス210の裏面に形成される。
【0058】
[半導体パッケージの製造方法]
図12は、本技術の第1の実施の形態における半導体パッケージ200の製造方法の一例を示すフローチャートである。製造システムは、まず、ワイヤ252により、基板240に固体撮像素子230を電気的に接続する。すなわち、ワイヤボンディングが実行される(ステップS901)。
【0059】
また、製造システムは、ガラス210にフォトレジストを塗布し(ステップS902)、遮光膜220を形成する部分をマスクして露光する(ステップS903)。製造システムは、現像液によりフォトレジストを除去し(ステップS904)、遮光膜220を塗布する(ステップS905)。そして、製造システムは、フォトレジストとともに、その上の遮光膜220を除去する(ステップS906)。
【0060】
続いて、製造システムは、遮光膜220を形成したガラス210を接着して固体撮像素子230を密閉する(ステップS907)。そして、製造システムは、ゴミや位置ずれの有無を検査する(ステップS908)。ステップS908の後に製造システムは、検査結果に応じて不良品を廃棄し、半導体パッケージ200の製造工程を終了する。
【0061】
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、遮光膜220において、導光部222が画素アレイ部231に入射光を導き、複数の角のそれぞれに対向する位置に開口部を窓部221として開口したため、窓部221を介して角の位置を確認することができる。これにより、検査装置は、固体撮像素子230の位置ずれを検査することができる。また、画素アレイ部231の周囲のワイヤへの入射光が遮光されるため、ワイヤで反射した光による画質低下を抑制することができる。
【0062】
[第1の変形例]
上述の第1の実施の形態では、遮光膜220にL字形状の窓部221を開口していたが、角の位置を確認することができるものであれば、窓部221の形状は、L字形状に限定されない。この第1の実施の形態の第1の変形例の遮光膜220は、窓部221が円形である点において第1の実施の形態と異なる。
【0063】
図13は、本技術の第1の実施の形態における第1の変形例の遮光膜220の一例を示す平面図である。この第1の実施の形態における第1の変形例の遮光膜220には、角に対応する位置に、円形の窓部221が設けられる。
【0064】
このように、本技術の第1の実施の形態の第1の変形例では、角に対向する位置に円形の窓部221を開口したため、その窓部221を介して角の位置を確認することができる。
【0065】
[第2の変形例]
上述の第1の実施の形態では、遮光膜220にL字形状の窓部221を開口していたが、角の位置を確認することができるものであれば、窓部221の形状は、L字形状に限定されない。この第1の実施の形態の第2の変形例の遮光膜220は、窓部221が矩形である点において第1の実施の形態と異なる。
【0066】
図14は、本技術の第1の実施の形態における第2の変形例の遮光膜220の一例を示す平面図である。この第1の実施の形態における第2の変形例の遮光膜220には、角に対応する位置に、矩形の窓部221が設けられる。
【0067】
このように、本技術の第1の実施の形態の第2の変形例では、角に対向する位置に矩形の窓部221を開口したため、その窓部221を介して角の位置を確認することができる。
【0068】
<移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
【0069】
図15は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
【0070】
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図15に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
【0071】
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
【0072】
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
【0073】
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
【0074】
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
【0075】
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
【0076】
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
【0077】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0078】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
【0079】
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図15の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0080】
図16は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
【0081】
図16では、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
【0082】
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
【0083】
なお、図16には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
【0084】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
【0085】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0086】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
【0087】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
【0088】
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部12031等に適用され得る。具体的には、図1の電子装置100は、撮像部12031に適用することができる。撮像部12031に本開示に係る技術を適用することにより、フレアを抑制し、より見やすい撮影画像を得ることができるため、ドライバの疲労を軽減することが可能になる。
【0089】
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
【0090】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
【0091】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)画素アレイ部が設けられた矩形の固体撮像素子と、
前記画素アレイ部に入射光を導く導光部と前記矩形の複数の角のそれぞれに対向する位置に開口された開口部である窓部とが設けられた遮光膜と
を具備する半導体パッケージ。
(2)前記複数の角は、一対の対角を含み、
前記窓部は、前記一対の対角のそれぞれに対応する位置に設けられる
前記(1)記載の半導体パッケージ。
(3)前記複数の角の個数は、4つであり、
前記遮光部において、4つの前記窓部が開口される
前記(1)記載の半導体パッケージ。
(4)前記窓部の形状は、L字形状である
前記(1)から(3)のいずれかに記載の半導体パッケージ。
(5)前記窓部の形状は、円形である
前記(1)から(3)のいずれかに記載の半導体パッケージ。
(6)前記窓部の形状は、矩形である
前記(1)から(3)のいずれかに記載の半導体パッケージ。
(7)ワイヤにより前記固体撮像素子に接続された基板をさらに具備する
前記(1)から(6)のいずれかに記載の半導体パッケージ。
(8)ガラスと、
前記ガラスを支持するガラス支持体と
をさらに具備し、
前記遮光膜は、前記ガラスの両面のうち前記固体撮像素子に対向する面に形成される
前記(1)から(7)のいずれかに記載の半導体パッケージ。
(9)前記ガラスは、接着剤により前記ガラス支持体と接着され、
遮光膜は、前記ガラスの外周から所定距離だけ離れた領域に形成される
前記(8)記載の半導体パッケージ。
(10)画素アレイ部が設けられた矩形の固体撮像素子と、
前記画素アレイ部に入射光を導く導光部と前記矩形の複数の角のそれぞれに対向する位置に開口された開口部である窓部とが設けられた遮光膜と、
固体撮像素子からの画像データに対して所定の信号処理を実行する信号処理回路と
を具備する電子装置。
【符号の説明】
【0092】
100 電子装置
110 光学部
130 DSP(Digital Signal Processing)回路
140 表示部
150 操作部
160 バス
170 フレームメモリ
180 記憶部
190 電源部
200 半導体パッケージ
210 ガラス
220 遮光膜
221 窓部
222 導光部
230 固体撮像素子
231 画素アレイ部
232 マイクロレンズ
240 基板
251 接着剤
252 ワイヤ
253 ガラス支持体
254 半田ボール
12031 撮像部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16