(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】ディスプレイパネル、表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20240606BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240606BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 623C
G09G3/20 623T
G09G3/20 623R
G09G3/20 621B
G09G3/20 623D
G09G3/20 621A
G09G3/20 611Z
G02F1/133 550
G09G3/20 641Q
(21)【出願番号】P 2021529460
(86)(22)【出願日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 CN2021094771
(87)【国際公開番号】W WO2022236860
(87)【国際公開日】2022-11-17
【審査請求日】2021-07-21
(31)【優先権主張番号】202110521122.5
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】ティーシーエル チャイナスター オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TCL China Star Optoelectronics Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Rd,Guangming New District,Shenzhen,Guangdong,China 518132
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】何 振▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 金▲風▼
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲楓▼程
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0310812(US,A1)
【文献】特開2003-140812(JP,A)
【文献】特開2005-182010(JP,A)
【文献】特開2005-258447(JP,A)
【文献】特開2012-027127(JP,A)
【文献】国際公開第97/049080(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0096666(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/36
G09G 3/20
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルであって、複数本のデータライン、電源管理モジュール、及び駆動チップを含み、
前記複数本のデータラインは、隣接する第1のデータラインと第2のデータラインを含み、
前記電源管理モジュールは、複数組の異なるガンマ
接続点電圧を生成することに用いられ、各組のガンマ
接続点電圧は複数のガンマ
接続点電圧を含み、複数組の前記ガンマ
接続点電圧は第1組のガンマ接続点電圧と第2組のガンマ
接続点電圧を含み、
前記駆動チップは電圧変換モジュール
と、極性変換モジュールと、電圧選択モジュールとを含み、
前記電圧変換モジュールは
、第1の電圧変換モジュールと第2の電圧変換モジュールとを含み、前記第1の電圧変換モジュールは、前記第1組のガンマ接続点電圧を受信し、且つ前記第1組のガンマ接続点電圧を第1組のグレースケール電圧に変換することに用いられ、前記第2の電圧変換モジュールは、前記第2組のガンマ接続点電圧を受信し、且つ前記第2組のガンマ接続点電圧を第2組のグレースケール電圧に変換することに用いられ、
前記極性変換モジュールは、第1の極性変換モジュールと第2の極性変換モジュールとを含み、前記第1の極性変換モジュールと前記第2の極性変換モジュールは、前記第1組のグレースケール電圧の極性が前記第2組のグレースケール電圧の極性と反対であるようにすることに用いられ、
前記電圧選択モジュールは、第1のスイッチユニットと第2のスイッチユニットとを含み、前記第1のスイッチユニットと前記第2のスイッチユニットは、前記第1のデータラインと前記第2のデータラインのうちの一方が前記第1の極性変換モジュールに電気的に接続され、前記第1のデータラインと前記第2のデータラインのうちの他方が前記第2の極性変換モジュールに電気的に接続されることに用いられ、
前記第1の電圧変換モジュールは、前記電源管理モジュールと
、前記第1の極性変換モジュールとに電気的に接続され、前記第2の電圧変換モジュールは、前記電源管理モジュールと、前記第2の極性変換モジュールとに電気的に接続され、
前記第1の極性変換モジュールは、前記第1の電圧変換モジュールと、前記第1のスイッチユニットとに電気的に接続され、前記第2の極性変換モジュールは、前記第2の電圧変換モジュールと、前記第2のスイッチユニットとに電気的に接続され、
前記第1のスイッチユニットは、前記第1の極性変換モジュールと、前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインとに電気的に接続され、前記第2のスイッチユニットは、前記第2の極性変換モジュールと、前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインに電気的に接続され、
前記第1組のガンマ接続点電圧に含まれた複数のガンマ
接続点電圧は
、前記第2組のガンマ
接続点電圧
に含まれた複数のガンマ
接続点電圧と異なり、同一のグレースケールを表示するときに、前記第1組のグレースケール電圧の絶対値が前記第2組のグレースケール電圧の絶対値と異なり、且つ/又は、前記第1組のグレースケール電圧の極性が前記第2組のグレースケール電圧の極性と異なり、それによって、第1のデータラインと第2のデータラインが受信したグレースケール電圧が異なる、ディスプレイパネル。
【請求項2】
前記第1のスイッチユニットと前記第2のスイッチユニットは、いずれも第1のスイッチと第2のスイッチを含み、
前記第1のスイッチユニットにおいて、前記第1のスイッチの第1の端子と第2の端子は前記第1の電圧変換モジュールと前記第1のデータラインに電気的に接続され、前記第1のスイッチの制御端子は第1のガンマ選択信号ラインに電気的に接続され、前記第2のスイッチの第1の端子と第2の端子は前記第1の電圧変換モジュールと前記第2のデータラインに電気的に接続され、前記第2のスイッチの制御端子は第2のガンマ選択信号ラインに電気的に接続され、
前記第2のスイッチユニットにおいて、前記第1のスイッチの第1の端子と第2の端子は前記第2の電圧変換モジュールと前記第2のデータラインに電気的に接続され、前記第1のスイッチの制御端子は前記第1のガンマ選択信号ラインに電気的に接続され、前記第2のスイッチの第1の端子と第2の端子は前記第2の電圧変換モジュールと前記第1のデータラインに電気的に接続され、前記第2のスイッチの制御端子は前記第2のガンマ選択信号ラインに電気的に接続される、請求項
1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
前記第1の極性変換モジュールは同位相増幅器を含み、前記同位相増幅器は、前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチの2つの前記第1の端子と前記第1の電圧変換モジュールに電気的に接続され、前記第2の極性変換モジュールは反転位相増幅器を含み、前記反転位相増幅器は前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチの2つの前記第1の端子と前記第2の電圧変換モジュールに電気的に接続される、請求項
2に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
前記第1の極性変換モジュールと前記第2の極性変換モジュールは、いずれも同位相増幅器と反転位相増幅器、及び第3のスイッチと第4のスイッチを含み、
前記第1の極性変換モジュールにおいて、前記同位相増幅器は前記第3のスイッチに直列接続され、前記第3のスイッチの制御端子は第3の極性選択信号ラインに電気的に接続され、前記反転位相増幅器は前記第4のスイッチに直列接続され、前記第4のスイッチの制御端子は第4の極性選択信号ラインに電気的に接続され、直列接続された前記同位相増幅器と前記第3のスイッチは、直列接続された前記反転位相増幅器と前記第4のスイッチに並列接続されることで第1のブランチを形成し、前記第1のブランチは前記第1の電圧変換モジュールと前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチの2つの前記第1の端子に電気的に接続され、
前記第2の極性変換モジュールにおいて、前記反転位相増幅器は前記第3のスイッチに直列接続され、前記第3のスイッチの制御端子は第3の極性選択信号ラインに電気的に接続され、前記同位相増幅器は前記第4のスイッチに直列接続され、前記第4のスイッチの制御端子は第4の極性選択信号ラインに電気的に接続され、直列接続された前記反転位相増幅器と前記第3のスイッチは、直列接続された前記同位相増幅器と前記第4のスイッチに並列接続されることで第2のブランチを形成し、前記第2のブランチは前記第2の電圧変換モジュールと前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチの2つの前記第1の端子に電気的に接続される、請求項
2に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
タイミングコントローラをさらに含み、
前記タイミングコントローラは、前記第1のガンマ選択信号ラインと前記第2のガンマ選択信号ラインに電気的に接続され、反転位相の第1のガンマ選択信号と第2のガンマ選択信号を生成して前記第1のガンマ選択信号ラインと前記第2のガンマ選択信号ラインにそれぞれ伝送することに用いられ、前記第1のガンマ選択信号の低レベルの継続時間が、1行の画素の充電時間に等しい、請求項
2に記載のディスプレイパネル。
【請求項6】
タイミングコントローラをさらに含み、
前記タイミングコントローラは、前記第3の極性選択信号ラインと前記第4の極性選択信号ラインに電気的に接続され、反転位相の第1のフレーム反転信号と第2のフレーム反転信号を生成して前記第3の極性選択信号ラインと前記第4の極性選択信号ラインにそれぞれ伝送することに用いられ、前記第1のフレーム反転信号の高レベルの継続時間が、1フレームの時間の長さに等しい、請求項
4に記載のディスプレイパネル。
【請求項7】
前記電圧変換モジュールは第1の電圧変換モジュールと第2の電圧変換モジュールを含み、前記電圧選択モジュールは第1のスイッチユニットと第2のスイッチユニットを含み、前記第1のスイッチユニットは前記第1の電圧変換モジュールと前記第1のデータライン、及び前記第2の電圧変換モジュールと前記第1のデータラインに電気的に接続され、前記第2のスイッチユニットは前記第1の電圧変換モジュールと前記第2のデータライン、及び前記第1の電圧変換モジュールと前記第2のデータラインに電気的に接続される、請求項
1に記載のディスプレイパネル。
【請求項8】
前記第1のスイッチユニットと前記第2のスイッチユニットは、いずれも第1のスイッチと第2のスイッチを含み、前記第1の電圧変換モジュールは、前記電源管理モジュールと前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチの第1の端子、及び前記電源管理モジュールと前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチの第1の端子に電気的に接続され、前記第2の電圧変換モジュールは、前記電源管理モジュールと前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチの第1の端子、及び前記電源管理モジュールと前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチの第1の端子に電気的に接続され、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチと前記第2のスイッチの第2の端子は前記第1のデータラインに電気的に接続され、前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチと前記第2のスイッチの第2の端子は前記第2のデータラインに電気的に接続され、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチの制御端子と前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチの制御端子は第1のガンマ選択信号ラインに電気的に接続され、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチの制御端子と前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチの制御端子は第2のガンマ選択信号ラインに電気的に接続される、請求項
7に記載のディスプレイパネル。
【請求項9】
前記駆動チップは極性変換モジュールをさらに含み、前記極性変換モジュールは第1の極性変換モジュールと第2の極性変換モジュールを含み、前記第1の極性変換モジュールは同位相増幅器を含み、前記同位相増幅器は、前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチの2つの前記第2の端子と前記第1のデータラインに電気的に接続され、前記第2の極性変換モジュールは反転位相増幅器を含み、前記反転位相増幅器は、前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチの2つの前記第2の端子と前記第2のデータラインに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項
8に記載のディスプレイパネル。
【請求項10】
前記第1の極性変換モジュールは2つの同位相増幅器を含み、2つの前記同位相増幅器のうちの一方は前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチの前記第2の端子と前記第1のデータラインに電気的に接続され、2つの前記同位相増幅器のうちの他方は前記第1のスイッチユニットの前記第2のスイッチの前記第2の端子と前記第2のデータラインに電気的に接続され、前記第2の極性変換モジュールは2つの反転位相増幅器を含み、2つの前記反転位相増幅器のうちの一方は前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチの前記第2の端子と前記第2のデータラインに電気的に接続され、2つの前記反転位相増幅器のうちの他方は前記第2のスイッチユニットの前記第2のスイッチの前記第2の端子と前記第1のデータラインに電気的に接続され、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチの第1の端子、及び、前記第2のスイッチの第1の端子は、いずれも前記第1の電圧変換モジュールに電気的に接続され、前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチの第1の端子、及び、前記第2のスイッチの第1の端子は、いずれも前記第2の電圧変換モジュールに電気的に接続される、請求項
2に記載のディスプレイパネル。
【請求項11】
前記第1の極性変換モジュールと前記第2の極性変換モジュールは、いずれも1つの同位相増幅器と1つの反転位相増幅器を含み、前記第1の極性変換モジュール中の前記同位相増幅器は、前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチの前記第2の端子と前記第1のデータラインに電気的に接続され、前記第1の極性変換モジュール中の前記反転位相増幅器は、前記第1のスイッチユニットの前記第2のスイッチの前記第2の端子と前記第2のデータラインに電気的に接続され、前記第2の極性変換モジュール中の前記反転位相増幅器は、前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチの前記第2の端子と前記第2のデータラインに電気的に接続され、前記第2の極性変換モジュール中の前記同位相増幅器は、前記第2のスイッチユニットの前記第2のスイッチの前記第2の端子と前記第1のデータラインに電気的に接続される、請求項
2に記載のディスプレイパネル。
【請求項12】
ディスプレイパネルを含む
表示装置であって、
前記ディスプレイパネルは、複数本のデータライン、電源管理モジュール、及び駆動チップを含み、
前記複数本のデータラインは、隣接する第1のデータラインと第2のデータラインを含み、
前記電源管理モジュールは、複数組の異なるガンマ
接続点電圧を生成することに用いられ、各組のガンマ
接続点電圧は複数のガンマ
接続点電圧を含み、複数組の前記ガンマ
接続点電圧は第1組のガンマ接続点電圧と第2組のガンマ
接続点電圧を含み、
前記駆動チップは電圧変換モジュール
と、極性変換モジュールと、電圧選択モジュールとを含み、
前記電圧変換モジュールは、第1の電圧変換モジュールと第2の電圧変換モジュールとを含み、前記第1の電圧変換モジュールは、前記第1組のガンマ接続点電圧を受信し、且つ前記第1組のガンマ接続点電圧を第1組のグレースケール電圧に変換することに用いられ、前記第2の電圧変換モジュールは、前記第2組のガンマ接続点電圧を受信し、且つ前記第2組のガンマ接続点電圧を第2組のグレースケール電圧に変換することに用いられ、
前記極性変換モジュールは、第1の極性変換モジュールと第2の極性変換モジュールとを含み、前記第1の極性変換モジュールと前記第2の極性変換モジュールは、前記第1組のグレースケール電圧の極性が前記第2組のグレースケール電圧の極性と反対であるようにすることに用いられ、
前記電圧選択モジュールは、第1のスイッチユニットと第2のスイッチユニットとを含み、前記第1のスイッチユニットと前記第2のスイッチユニットは、前記第1のデータラインと前記第2のデータラインのうちの一方が前記第1の極性変換モジュールに電気的に接続され、前記第1のデータラインと前記第2のデータラインのうちの他方が前記第2の極性変換モジュールに電気的に接続されることに用いられ、
前記第1の電圧変換モジュールは、前記電源管理モジュールと、前記第1の極性変換モジュールとに電気的に接続され、前記第2の電圧変換モジュールは、前記電源管理モジュールと、前記第2の極性変換モジュールとに電気的に接続され、
前記第1の極性変換モジュールは、前記第1の電圧変換モジュールと、前記第1のスイッチユニットとに電気的に接続され、前記第2の極性変換モジュールは、前記第2の電圧変換モジュールと、前記第2のスイッチユニットとに電気的に接続され、
前記第1のスイッチユニットは、前記第1の極性変換モジュールと、前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインとに電気的に接続され、前記第2のスイッチユニットは、前記第2の極性変換モジュールと、
前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインに電気的に接続され、
前記第1組のガンマ
接続点電圧に含まれた複数のガンマ接続点電圧は
、前記第2組のガンマ接続
点電圧に含まれた複数のガンマ接続点電圧と異なり、同一のグレースケールを表示するときに、前記第1組のグレースケール電圧の絶対値が前記第2組のグレースケール電圧の絶対値と異なり、且つ/又は、前記第1組のグレースケール電圧の極性が前記第2組のグレースケール電圧の極性と異なり、それによって、第1のデータラインと第2のデータラインが受信したグレースケール電圧が異なる、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は表示技術分野に関し、特にディスプレイパネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶の光学特性が視野角及び電圧の影響を受けるため、大きな角度範囲でディスプレイパネルを側面から見るときに、色かぶりの問題が発生することはある。従来技術では、多くの場合、画素構造を8ドメインの形式に設計すること又はアルゴリズムにより視野角を改善するが、8ドメイン画素構造はディスプレイパネルの光透過率を低減させることがあり、画素電圧のアルゴリズムを調整することで改善すると、全体のグレースケール輝度曲線のズレを引き起こすことがあり、その結果、高次情報が紛失され、全体の表示グレースケール数が低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例はディスプレイパネル及び表示装置を提供し、ディスプレイパネルの色かぶりの問題を改善できる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例はディスプレイパネルを提供し、前記ディスプレイパネルは、電源管理モジュール、駆動チップ及び複数本のデータラインを含む。複数本の前記データラインは、隣接する第1のデータラインと第2のデータラインを含み、前記電源管理モジュールは、複数組の異なるガンマ接続点電圧を生成することに用いられ、複数組の前記ガンマ接続点電圧は第1組のガンマ接続点電圧と第2組のガンマ接続点電圧を含む。前記駆動チップは電圧変換モジュールを含み、前記電圧変換モジュールは、前記電源管理モジュールと前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインとの間に電気的に接続されることによって、前記第1組のガンマ接続点電圧を第1組のグレースケール電圧に変換し且つ前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインのうちの一方に出力することに用いられ、前記第2組のガンマ接続点電圧を第2組のグレースケール電圧に変換し且つ前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインのうちの他方に出力することに用いられる。前記第1組のガンマ接続点電圧は前記第2組のガンマ接続点電圧と異なり、前記第1組のグレースケール電圧は前記第2組のグレースケール電圧と異なる。
【0005】
本願の実施例は表示装置を提供し、前記表示装置は上記のディスプレイパネルのいずれか1つを含む。
【発明の効果】
【0006】
[有益な効果]
従来技術に比べて、本願の実施例で提供されるディスプレイパネル及び表示装置では、前記ディスプレイパネルは電源管理モジュール、駆動チップ及び複数本のデータラインを含む。複数本の前記データラインは隣接する第1のデータラインと第2のデータラインを含み、前記電源管理モジュールは複数組の異なるガンマ接続点電圧を生成することに用いられ、複数組の前記ガンマ接続点電圧は第1組のガンマ接続点電圧と第2組のガンマ接続点電圧を含む。前記駆動チップは電圧変換モジュールを含み、前記電圧変換モジュールは前記電源管理モジュールと前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインとの間に電気的に接続されることによって、前記第1組のガンマ接続点電圧を第1組のグレースケール電圧に変換し且つ前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインのうちの一方に出力することに用いられ、前記第2組のガンマ接続点電圧を第2組のグレースケール電圧に変換し且つ前記第1のデータライン及び前記第2のデータラインのうちの他方に出力することに用いられる。そのうち、前記第1組のガンマ接続点電圧は前記第2組のガンマ接続点電圧と異なり、前記第1組のグレースケール電圧は前記第2組のグレースケール電圧と異なり、それによって、第1のデータラインと第2のデータラインが受信したグレースケール電圧が異なり、それにより、ディスプレイパネルにおいて液晶分子の傾倒方向をより多くし、異なる視野角下でディスプレイパネルを観察するときに対応方向の補償を取得することができ、それにより視野角による色かぶりの問題を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本願の実施例で提供されるディスプレイパネルの構造模式図である。
【
図2】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の模式図である。
【
図3A】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【
図3B】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【
図3C】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【
図3D】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【
図3E】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【
図3F】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【
図3G】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【
図3H】本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【
図4】本願の実施例で提供されるガンマ選択信号と極性選択信号の制御タイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願の目的、技術的解決手段及び効果をより明瞭且つ明確にするために、以下、図面を参照して且つ実施例を挙げて本願をさらに詳細に説明する。理解すべきものとして、ここで記述する具体的な実施例は本願を解釈することにのみ使用され、本願を限定することに用いられない。
【0009】
具体的には、
図1に参照されるように、本願の実施例で提供されるディスプレイパネルの構造模式図であり、本願の実施例はディスプレイパネルを提供し、前記ディスプレイパネルは、表示領域100aと非表示領域100bを含む。そのうち、前記非表示領域100bは前記表示領域100aの外周に位置し、前記表示領域100aは表示機能を備え、前記非表示領域100bは表示機能を備えない。任意選択的に、前記ディスプレイパネルは誘導領域をさらに含み、前記ディスプレイパネルは前記誘導領域に対応して設置されるセンサを含み、前記表示領域100aは前記誘導領域の外周に位置し、前記誘導領域は表示機能を備えてもよく、表示機能を備えなくてもよい。前記センサはカメラ、指紋センサ、及び距離センサなどを含む。
【0010】
さらに、前記ディスプレイパネルは、電源管理モジュール101、駆動チップ102、多段ゲート駆動回路103、複数の画素駆動回路、及び複数のサブ画素104を含む。
【0011】
前記電源管理モジュール101は前記非表示領域100b内に位置し、前記電源管理モジュール101は複数組の異なるガンマ接続点電圧を生成することに用いられる。そのうち、各組のガンマ接続点電圧は複数の接続点電圧を含んでもよく、例えばgamma1~gamma14という合計14個の接続点電圧を含んでもよい。
【0012】
前記駆動チップ102は前記非表示領域100b内に位置し、前記駆動チップ102は前記電源管理モジュール101に電気的に接続されることによって、複数組の前記ガンマ接続点電圧を複数組のグレースケール電圧に変換し且つ複数本のデータラインDataLに出力することに用いられ、且つ隣接する2つの前記データラインDataLは異なる組のグレースケール電圧を受信する。そのうち、複数組の前記ガンマ接続点電圧に基づき変換して得た複数組のグレースケール電圧は異なり、すなわち同一のグレースケールを表示するときに、複数組のグレースケール電圧のうち対応するグレースケール電圧値は異なり、且つ/又は、複数組のグレースケール電圧のうち対応するグレースケール電圧の極性は異なる。
【0013】
多段の前記ゲート駆動回路103は前記非表示領域100b内に位置し、多段の前記ゲート駆動回路103は複数本の走査ラインScanLを介して複数の前記画素駆動回路に電気的に接続され、複数本の前記走査ラインScanLは前記非表示領域100bから第1の方向xに沿って前記表示領域100a内に延びている。
【0014】
複数の前記画素駆動回路は複数本の前記データラインDataLを介して前記駆動チップ102に電気的に接続され、複数本の前記データラインDataLは前記非表示領域100bから前記第1の方向xに交差する第2の方向yに沿って前記表示領域100a内に延びている。
【0015】
複数の前記サブ画素104は前記表示領域100a内に位置し、複数の前記画素駆動回路は複数の前記サブ画素104に電気的に接続されることによって、複数の前記サブ画素104は対応する前記画素駆動回路が受信したグレースケール電圧に基づき表示機能を実現できる。そのうち、複数の前記サブ画素104の配列形式は
図1に示す標準RGB配列形式に制限されず、各々の前記サブ画素104の構造は4ドメイン、8ドメインの形式に制限されない。
【0016】
さらに、前記ディスプレイパネルはパッシブ発光ディスプレイパネルである。前記ディスプレイパネルはアレイ基板、カラーフィルム基板、画素電極、共通電極、及び前記アレイ基板と前記カラーフィルム基板との間に位置するシーラント及び液晶分子を含む。そのうち、前記アレイ基板は複数の前記画素駆動回路を含み、各々の前記サブ画素は前記画素電極及び前記液晶分子を含む。任意選択的に、前記画素電極と前記共通電極はすべて前記アレイ基板上に位置してもよく、又は前記画素電極は前記アレイ基板上に位置し、前記共通電極は前記カラーフィルム基板上に位置する。理解できるものとして、前記ディスプレイパネルは配向層、偏光板、及びタッチ電極などの示されていない部分をさらに含む。
【0017】
任意の隣接する2つの前記データラインDataLが異なる組のグレースケール電圧を受信するようにすることによって、各画素電極と前記共通電極の間に形成された電場に差異を存在させることができ、それにより前記液晶分子の傾倒方向をより多くし、異なる視野角下で前記ディスプレイパネルを観察するときに、対応する異なる方向の補償を取得することができ、それにより、視野角による色かぶりを改善するという目的を実現する。
【0018】
具体的には、
図2に参照されるように、本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の模式図であり、例えば
図3A~
図3Hのように、本願の実施例で提供されるデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【0019】
前記駆動チップ102は電圧変換モジュール1021を含み、前記電圧変換モジュール1021は、複数組の前記ガンマ接続点電圧を受信し、且つ複数組の前記ガンマ接続点電圧を複数組のグレースケール電圧に変換することに用いられる。任意選択的に、前記駆動チップは、複数の前記電圧変換モジュール1021を含み、複数の前記電圧変換モジュール1021はすべて前記電源管理モジュール101に電気的に接続されることによって、受信した複数組の前記ガンマ接続点電圧を複数組の前記グレースケール電圧に変換することに用いられる。
【0020】
前記駆動チップは電圧選択モジュール1022をさらに含み、前記電圧選択モジュール1022は前記電圧変換モジュール1021と複数本の前記データラインDataLとの間に電気的に接続されることによって、ガンマ選択信号SEに基づき隣接する2つの前記データラインDataLが異なる組のグレースケール電圧を受信することに用いられる。
【0021】
さらに、前記電圧選択モジュール1022は複数のスイッチユニットを含む。任意選択的に、各々の前記スイッチユニットは1つの前記電圧変換モジュール1021及び少なくとも2つの隣接する前記データラインDataLに接続され、各々の前記データラインDataLは2つの前記スイッチユニットに接続され、
図3Aに示すとおりであり、又は、各々の前記スイッチユニットは少なくとも2つの前記電圧変換モジュール1021と1つの前記データラインDataLに接続され、
図3Bに示すとおりであり、それにより、隣接する2つの前記データラインDataLは異なる前記電圧変換モジュール1021に接続され、次に異なる組のグレースケール電圧を受信するようにしてもよい。
【0022】
またさらに、各々の前記スイッチユニットは、インターロックされた第1のスイッチT1と第2のスイッチT2を含み、複数の前記スイッチユニット中の前記第1のスイッチT1はインターロックされ、複数の前記スイッチユニット中の前記第2のスイッチT2はインターロックされ、それにより、隣接する2つの前記データラインDataLは異なる前記電圧変換モジュール1021に接続される。
【0023】
任意選択的に、前記第1のスイッチT1と前記第2のスイッチT2はトランジスタであってもよい。さらに、前記第1のスイッチT1の第1の端子と前記第2のスイッチT2の第1の端子はいずれも前記電圧変換モジュール1021に電気的に接続され、前記第1のスイッチT1の第2の端子と前記第2のスイッチT2の第2の端子は前記データラインDataLに接続され、前記第1のスイッチT1の制御端子と前記第2のスイッチT2の制御端子は同一ガンマ選択信号ラインSELに接続されてもよく、前記第1のスイッチT1と前記第2のスイッチT2のタイプは異なり(例えば前記第1のスイッチT1はP型トランジスタであり、前記第2のスイッチT2はN型トランジスタである)、それにより、前記第1のスイッチT1と前記第2のスイッチT2が効果的にインターロックされることを実現する。この他、前記第1のスイッチT1の制御端子と前記第2のスイッチT2の制御端子は異なるガンマ選択信号ラインSELに接続されてもよく、且つ前記第1のスイッチT1の制御端子に接続されたガンマ選択信号ラインからロードされるガンマ選択信号と前記第2のスイッチT2の制御端子に接続されたガンマ選択信号ラインからロードされるガンマ選択信号とが反転する。前記制御端子はゲートであり、前記第1の端子はソース又はドレインのうちの一方であり、前記第2の端子はソース又はドレインのうちの他方である。
【0024】
理解しやすくするために、前記電源管理モジュール101は第1組のガンマ接続点電圧と第2組のガンマ接続点電圧との2組の異なるガンマ接続点電圧を生成し、前記駆動チップ102は第1の電圧変換モジュール1021aと第2の電圧変換モジュール1021bの2組の電圧変換モジュールを含み、前記電圧選択モジュール1022は第1のスイッチユニットと第2のスイッチユニットの2組のスイッチユニットを含み、複数本の前記データラインDataLが隣接する第1のデータラインDL1と第2のデータラインDL2の2本のデータラインを含む場合を例に、本願を説明する。ここで、前記第1の電圧変換モジュール1021aは前記第1組のガンマ接続点電圧を受信し、且つ前記第1組のガンマ接続点電圧を第1組のグレースケール電圧に変換することに用いられ、前記第2の電圧変換モジュール1021bは、前記第2組のガンマ接続点電圧を受信し、且つ前記第2組のガンマ接続点電圧を第2組のグレースケール電圧に変換することに用いられる。前記第1組のガンマ接続点電圧は前記第2組のガンマ接続点電圧と異なり、前記第1組のグレースケール電圧は前記第2組のグレースケール電圧と異なる。
【0025】
具体的には、
図3A~
図3Bに参照されるように、対応する
図2中の(a)に示すデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。さらに
図3Aに参照されるように、前記第1のスイッチユニットは前記第1の電圧変換モジュール1021aと前記第1のデータラインDL1、前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続され、前記第2のスイッチユニットは前記第2の電圧変換モジュール1021bと前記第1のデータラインDL1、前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続される。前記第1のスイッチユニットと前記第2のスイッチユニットは、前記第1のデータラインDL1と前記第2のデータラインDL2のうちの一方が前記第1の電圧変換モジュール1021aと前記第2の電圧変換モジュール1021bのうちの一方に電気的に接続され、前記第1のデータラインDL1と前記第2のデータラインDL2のうちの他方が前記第1の電圧変換モジュール1021aと前記第2の電圧変換モジュール1021bのうちの他方に電気的に接続されることに用いられる。
【0026】
さらに、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11の第1の端子と第2の端子は前記第1の電圧変換モジュール1021aと前記第1のデータラインDL1との間に電気的に接続され、前記第1のスイッチT11の制御端子は第1のガンマ選択信号ラインSEL1に電気的に接続され、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21の第1の端子と第2の端子は前記第1の電圧変換モジュール1021aと前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続され、前記第2のスイッチT21の制御端子は第2のガンマ選択信号ラインSEL2に電気的に接続される。前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12の第1の端子と第2の端子は前記第2の電圧変換モジュール1021bと前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続され、前記第1のスイッチT12の制御端子は前記第1のガンマ選択信号ラインSEL1に電気的に接続され、前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22の第1の端子と第2の端子は前記第2の電圧変換モジュール1021bと前記第1のデータラインDL1との間に電気的に接続され、前記第2のスイッチT22の制御端子は前記第2のガンマ選択信号ラインSEL2に電気的に接続される。
【0027】
さらに
図3Bに参照されるように、前記第1の電圧変換モジュール1021aは前記電源管理モジュール101と前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11の第1の端子との間、及び前記電源管理モジュール101と前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22の第1の端子との間に電気的に接続され、前記第2の電圧変換モジュール1021bは、前記電源管理モジュール101と前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21の第1の端子との間、及び前記電源管理モジュール101と前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12の第1の端子との間に電気的に接続される。前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11と前記第2のスイッチT21の第2の端子は前記第1のデータラインDL1に接続され、前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12と前記第2のスイッチT22の第2の端子は前記第2のデータラインDL2に接続される。前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11の制御端子と前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12の制御端子は前記第1のガンマ選択信号ラインSEL1に電気的に接続され、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21の制御端子と前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22の制御端子は前記第2のガンマ選択信号ラインSEL2に電気的に接続される。
【0028】
さらに
図3A~
図3Bに参照されるように、前記第1のガンマ選択信号ラインSEL1からロードされる第1のガンマ選択信号SE1が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11を介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに接続され、前記第2のデータラインDL2は前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12を介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに接続される。
【0029】
さらに
図3Aに参照されるように、前記第2のガンマ選択信号ラインSEL2からロードされる第2のガンマ選択信号SE2が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22を介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに接続され、前記第2のデータラインDL2は前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21を介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに接続される。
【0030】
さらに
図3Bに参照されるように、前記第2のガンマ選択信号ラインSEL2からロードされる第2のガンマ選択信号SE2が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21を介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに接続され、前記第2のデータラインDL2は前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22を介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに接続される。
【0031】
任意選択的に、前記ディスプレイパネルが複数本の前記データラインDataLを含み、複数本の前記データラインDataLが前記第1の方向xに沿って配列されるため、前記第1のデータラインDL1は、複数本の前記データラインDataLのうち配列数が奇数であるデータライン、例えば1本目のデータラインD1、3本目のデータラインD3、及び5本目のデータラインD5などを示すことができ、前記第2のデータラインDL2は、複数本の前記データラインDataLのうち配列数が偶数であるデータライン、例えば2本目のデータラインD2、4本目のデータラインD4、及び6本目のデータラインD6などを示すことができる。
【0032】
任意選択的に、前記第1のガンマ選択信号SE1の高レベルの継続時間が1フレームの時間に等しく、それにより、1フレームの時間内に前記第1のデータラインDL1が常に前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続され、又は1フレームの時間内に前記第2のデータラインDL2が常に前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続される。
【0033】
任意選択的に、前記第1のガンマ選択信号SE1の高レベルの継続時間が1行の画素の充電時間に等しく、それにより、1行の画素の充電時間内に前記第1のデータラインDL1が常に前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続され、又は1行の画素の充電時間内に前記第2のデータラインDL2が常に前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続される。
【0034】
さらに
図4に参照されるように、本願の実施例で提供されるガンマ選択信号と極性選択信号の制御タイミング図である。前記第1のデータラインDL1は複数本の前記データラインDataLのうち配列数が奇数であるデータラインを示し、前記第2のデータラインDL2は複数本の前記データラインDataLのうち配列数が偶数であるデータラインを示す場合を例に、
図4の制御タイミングと組み合わせて
図3A~
図3Bに示すデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続構造の作動原理を説明する。
図5Aは
図4に示す制御タイミングを採用して
図3A~
図3Bに示す接続構造を制御する結果の模式図であり、そのうち、
図5Aにおいて、前記サブ画素104上にマークされた1は、前記サブ画素104が第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行うことを示し、前記サブ画素104上にマークされた2は、前記サブ画素104が第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行うことを示す。
【0035】
第1の走査信号ラインSL1からロードされる第1の走査信号S1の高レベルが有効であり、前記第1のガンマ選択信号ラインSEL1からロードされる前記第1のガンマ選択信号SE1の低レベルが有効である場合、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11、及び前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12は同時にオンになり、第1の画素行P1に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、前記第1の電圧変換モジュール1021aによって変換されて得た第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第1の画素行P1に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、前記第2の電圧変換モジュール1021bによって変換されて得た第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。
【0036】
第2の走査信号ラインSL2からロードされる第2の走査信号S2の高レベルが有効であり、前記第2のガンマ選択信号ラインSEL2からロードされる前記第2のガンマ選択信号SE2の低レベルが有効である場合、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21、及び前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22は同時にオンになり、第2の画素行P2に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、前記第2の電圧変換モジュール1021bによって変換されて得た第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第2の画素行P2に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、前記第1の電圧変換モジュール1021aによって変換されて得た第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。このように類推すると、残りの各走査信号の高レベルが有効である場合の状況を対応して得ることができ、ここで詳しく説明しない。
【0037】
各々の画素行中の隣接する2つの前記サブ画素104が異なる組のグレースケール電圧に基づき表示を行うようにすることによって、各々の画素列中の隣接する2つの前記サブ画素104も、異なる組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、液晶分子の傾倒方向をより多くし、それにより色かぶりの問題を改善することができる。さらに、各々の前記サブ画素104の構造に4ドメイン設計が採用されており、8ドメイン画素構造を用いて色かぶりを改善する従来の設計に比べて、前記ディスプレイパネルの透過率が影響を受けないことを確保できる。
【0038】
同一グレースケールが表示される場合、複数組のグレースケール電圧のうち対応するグレースケール電圧値が異なるため(すなわち同一グレースケールが表示される場合、複数組のグレースケール電圧のうち対応するグレースケール電圧値にわずかな差が存在する)、隣接する2つの前記データラインDataLは異なる組のグレースケール電圧を切り替えて受信するときに、ちらつきの問題が存在することはある。ちらつきの問題を回避するために、前記駆動チップ102は複数の極性変換モジュール1023をさらに含み、複数の前記極性変換モジュール1023は前記電圧変換モジュール1021と複数本の前記データラインDataLとの間に電気的に接続され、複数の前記極性変換モジュール1023は隣接する2つの前記データラインDataLが異なる極性のグレースケール電圧を受信することに用いられ、
図2中の(b)、(c)に示すとおりである。前記極性変換モジュール1023が隣接する2つのデータラインが異なる極性のグレースケール電圧を受信するようにすることによって、複数組のグレースケール電圧を利用して表示を行うときに、複数組のグレースケール電圧の間に存在する差を弱め、それによりちらつきの問題を改善する。
【0039】
さらに、各々の前記極性変換モジュール1023はすべて増幅器を含み、前記増幅器のタイプは同位相増幅器、及び反転増幅器を含む。任意選択的に、各々の前記極性変換モジュール1023は1つの前記電圧変換モジュール1021と1つの前記スイッチユニットとの間に接続され、
図3C及び
図3G~
図3Hに示すとおりであり、又は、各々の前記極性変換モジュール1023は1つの前記スイッチユニットと隣接する2つの前記データラインDataLとの間に接続され、
図3D~
図3Eに示すとおりであり、又は、各々の前記スイッチユニットは2つの前記電圧変換モジュール1021に接続され、各々の前記極性変換モジュール1023は1つの前記スイッチユニットと1つの前記データラインDataLとの間に接続され、
図3Fに示すとおりである。
【0040】
理解しやすくするために、前記極性変換モジュール1023は第1の極性変換モジュール1023aと第2の極性変換モジュール1023bとの2つの極性変換モジュールを含む場合を例に、本願を説明する。例えば
図3C及び
図3G~
図3Hは対応する
図2中の(b)に示すデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図であり、
図3D~
図3Fは、対応する
図2中の(c)に示すデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続の構造模式図である。
【0041】
さらに
図3Cに参照されるように、前記第1の極性変換モジュール1023aは前記第1の電圧変換モジュール1021aと前記第1のスイッチユニットとの間に接続されることによって、前記第1の電圧変換モジュール1021aは前記第1の極性変換モジュール1023a、及び前記第1のスイッチユニットを介して、前記第1のデータラインDL1及び前記第2のデータラインDL2のうちの一方に電気的に接続される。前記第2の極性変換モジュール1023bは前記第2の電圧変換モジュール1021bと前記第2のスイッチユニットとの間に接続されることによって、前記第2の電圧変換モジュール1021bは前記第2の極性変換モジュール1023b、及び前記第2のスイッチユニットを介して前記第1のデータラインDL1及び前記第2のデータラインDL2のうちの他方に電気的に接続される。
【0042】
具体的には、前記第1の極性変換モジュール1023aは同位相増幅器を含み、前記同位相増幅器は前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチT11及び前記第2のスイッチT21の2つの前記第1の端子と前記第1の電圧変換モジュール1021aとの間に接続される。前記第2の極性変換モジュール1023bは反転増幅器を含み、前記反転増幅器は前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチT12及び前記第2のスイッチT22の2つの前記第1の端子と前記第2の電圧変換モジュール1021bとの間に電気的に接続される。
【0043】
さらに
図3Dに参照されるように、前記第1の極性変換モジュール1023aは前記第1のスイッチユニットと前記第1のデータラインDL1、前記第2のデータラインDL2との間に接続され、前記第2の極性変換モジュール1023bは前記第2のスイッチユニットと前記第1のデータラインDL1、前記第2のデータラインDL2との間に接続される。具体的には、前記第1の極性変換モジュール1023aは2つの同位相増幅器を含み、2つの前記同位相増幅器のうちの一方は前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチT11の前記第2の端子と前記第1のデータラインDL1との間に電気的に接続され、2つの前記同位相増幅器のうちの他方は前記第1のスイッチユニットの前記第2のスイッチT21の前記第2の端子と前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続される。前記第2の極性変換モジュール1023bは2つの反転増幅器を含み、2つの前記反転増幅器のうちの一方は前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチT12の前記第2の端子と前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続され、2つの前記反転増幅器のうちの他方は前記第2のスイッチユニットの前記第2のスイッチT22の前記第2の端子と前記第1のデータラインDL1との間に電気的に接続される。前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11の第1の端子、及び、前記第2のスイッチT21の第1の端子は、いずれも前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続され、前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12の第1の端子、及び、前記第2のスイッチT22の第1の端子は、いずれも前記第2の電圧変換モジュール1021bに電気的に接続される。
【0044】
さらに
図3C~
図3Dに参照されるように、第1のガンマ選択信号SE1が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11、前記第1の極性変換モジュール1023aを介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに接続され、前記第1のデータラインDL1は正極性の第1組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12、前記第2の極性変換モジュール1023bを介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに接続され、前記第2のデータラインDL2は負極性の第2組のグレースケール電圧を受信する。第2のガンマ選択信号SE2が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は、前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22、前記第2の極性変換モジュール1023bを介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに接続され、前記第1のデータラインDL1は負極性の第2組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21、前記第1の極性変換モジュール1023aを介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに接続され、前記第2のデータラインDL2は正極性の第1組のグレースケール電圧を受信する。
【0045】
図5Bに参照されるように、
図4に示す制御タイミングを採用して、
図3C~
図3Dに示す接続構造を制御する結果の模式図である。そのうち、
図5Bにおいて前記サブ画素104上にマークされた+1は、前記サブ画素104が正極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行うことを示し、前記サブ画素104上にマークされた+2は、前記サブ画素104が正極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行うことを示し、前記サブ画素104上にマークされた-1は、前記サブ画素104が負極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行うことを示し、前記サブ画素104上にマークされた-2は、前記サブ画素104が負極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行うことを示す。
【0046】
第1の走査信号S1の高レベルが有効であり、前記第1のガンマ選択信号SE1の低レベルが有効である場合、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11、前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12は同時にオンになり、第1の画素行P1に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、正極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第1の画素行P1に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、負極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。第2の走査信号S2の高レベルが有効であり、前記第2のガンマ選択信号SE2の低レベルが有効である場合、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21、前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22は同時にオンになり、第2の画素行P2に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、負極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第2の画素行P2に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、正極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。このように類推すると、残りの各走査信号の高レベルが有効である場合の状況を得ることができ、ここで詳しく説明しない。
【0047】
さらに
図3Eに参照されるように、前記第1の極性変換モジュール1023aと前記第2の極性変換モジュール1023bは、いずれも1つの同位相増幅器と1つの反転増幅器を含む。前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記同位相増幅器は、前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチT11の前記第2の端子と前記第1のデータラインDL1との間に電気的に接続され、前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記反転増幅器は、前記第1のスイッチユニットの前記第2のスイッチT21の前記第2の端子と前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続される。前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記反転増幅器は、前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチT12の前記第2の端子と前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続され、前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記同位相増幅器は、前記第2のスイッチユニットの前記第2のスイッチT22の前記第2の端子と前記第1のデータラインDL1との間に電気的に接続される。
【0048】
さらに
図3Fに参照されるように、
図3Bに示すデータラインと電源管理モジュール、駆動チップとの接続構造を基に、前記極性変換モジュール1023は1つの前記スイッチユニットと1つの前記データラインDataLとの間に位置する。具体的には、前記第1の極性変換モジュール1023aは同位相増幅器を含み、前記同位相増幅器は前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチT11及び前記第2のスイッチT21の2つの前記第2の端子と前記第1のデータラインDL1との間に電気的に接続される。前記第2の極性変換モジュール1023bは反転増幅器を含み、前記反転増幅器は前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチT12及び前記第2のスイッチT22の2つの前記第2の端子と前記第2のデータラインDL2との間に電気的に接続される。
【0049】
さらに
図3E~
図3Fに参照されるように、第1のガンマ選択信号SE1が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は、前記第1の極性変換モジュール1023a、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11を介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに接続され、前記第1のデータラインDL1は正極性の第1組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は、前記第2の極性変換モジュール1023b、前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12を介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに接続され、前記第2のデータラインDL2は負極性の第2組のグレースケール電圧を受信する。
【0050】
さらに
図3Eに参照されるように、第2のガンマ選択信号SE2が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は、前記第2の極性変換モジュール1023b、前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22を介して、前記第2の電圧変換モジュール1021bに電気的に接続され、前記第1のデータラインDL1は正極性の第2組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は、前記第1の極性変換モジュール1023a、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21を介して、前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続され、前記第2のデータラインDL2は負極性の第1組のグレースケール電圧を受信する。
【0051】
さらに
図3Fに参照されるように、第2のガンマ選択信号SE2が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は、前記第1の極性変換モジュール1023a、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21を介して、前記第2の電圧変換モジュール1021bに電気的に接続され、前記第1のデータラインDL1は正極性の第2組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は前記第2の極性変換モジュール1023b、前記第2のスイッチユニット1022a中の前記第2のスイッチT22を介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続され、前記第2のデータラインDL2は負極性の第1組のグレースケール電圧を受信する。
【0052】
図5Cに参照されるように、
図4に示す制御タイミングを採用して
図3E~
図3Fに示す接続構造を制御する結果の模式図であり、第1の走査信号S1の高レベルが有効であり、前記第1のガンマ選択信号SE1の低レベルが有効である場合、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11、前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12は同時にオンになり、第1の画素行P1に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、正極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第1の画素行P1に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、負極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。第2の走査信号S2の高レベルが有効であり、前記第2のガンマ選択信号SE2の低レベルが有効である場合、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21、前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22は同時にオンになり、第2の画素行P2に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、正極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第2の画素行P2に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、負極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。このように類推すると、残りの各走査信号の高レベルが有効である場合の状況を得ることができ、ここで詳しく説明しない。
【0053】
任意選択的に、前記極性変換モジュール1023は、増幅器を含むことに加えて、スイッチをさらに含んでもよく、それによって、前記電圧変換モジュールは、現在のフレームで変換した前記グレースケール電圧が前の1フレームで変換した前記グレースケール電圧と反対の極性であり、それにより、1フレームが終わった後、前記液晶分子の状態を変えて、前記液晶分子に極性化が発生したという現象を改善する。
【0054】
さらに、各々の前記極性変換モジュール1023は、インターロックされた第3のスイッチT3と第4のスイッチT4を含み、複数の前記極性変換モジュール1023中の前記第3のスイッチT3はインターロックされ、複数の前記極性変換モジュール1023中の前記第4のスイッチT4はインターロックされる。任意選択的に、前記第3のスイッチT3と前記第4のスイッチT4はトランジスタであってもよく、前記第3のスイッチT3の制御端子と前記第4のスイッチT4の制御端子は同一極性選択信号ラインに接続されてもよく、前記第3のスイッチT3と前記第4のスイッチT4のタイプが異なり、それによって、前記第3のスイッチT3と前記第4のスイッチT4の効果的なインターロックが実現される。任意選択的に、前記第3のスイッチT3の制御端子と前記第4のスイッチT4の制御端子は異なる極性選択信号ラインに接続されてもよく、且つ前記第3のスイッチT3の制御端子に接続された極性選択信号ラインからロードされるフレーム反転信号と前記第4のスイッチT4の制御端子に接続された極性選択信号ラインからロードされるフレーム反転信号とは反転である。
【0055】
理解しやすくするために、また前記極性変換モジュール1023は第1の極性変換モジュール1023aと第2の極性変換モジュール1023bとの2つの極性変換モジュールを含む場合を例に本願を説明する。具体的には、
図3G~
図3Hに参照されるように、前記第1の極性変換モジュール1023aと前記第2の極性変換モジュール1023bは、いずれも同位相増幅器と反転増幅器、及び第3のスイッチT3と第4のスイッチT4を含む。
【0056】
前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記同位相増幅器は前記第3のスイッチT31に直列接続され、前記反転増幅器は前記第4のスイッチT41に直列接続され、前記第3のスイッチT31の制御端子は第3の極性選択信号ラインOPL1に電気的に接続され、前記第4のスイッチT41の制御端子は第4の極性選択信号ラインOPL2に電気的に接続される。そのうち、直列接続された前記同位相増幅器と前記第3のスイッチT31は直列接続された前記反転増幅器と前記第4のスイッチT41に並列接続されて第1のブランチを形成し、前記第1のブランチは前記第1の電圧変換モジュール1021aと前記第1のスイッチユニットの前記第1のスイッチT11及び前記第2のスイッチT21の2つの前記第1の端子との間に電気的に接続される。
【0057】
前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記反転増幅器は前記第3のスイッチT32に直列接続され、前記同位相増幅器は前記第4のスイッチT42に直列接続され、前記第3のスイッチT32の制御端子は第3の極性選択信号ラインOPL1に電気的に接続され、前記第4のスイッチT42の制御端子は第4の極性選択信号ラインOPL2に電気的に接続される。そのうち、直列接続された前記反転増幅器と前記第3のスイッチT32は直列接続された前記同位相増幅器と前記第4のスイッチT42に並列接続されて第2のブランチを形成し、前記第2のブランチは前記第2の電圧変換モジュール1021bと前記第2のスイッチユニットの前記第1のスイッチT12及び前記第2のスイッチT22の2つの前記第1の端子との間に電気的に接続される。
【0058】
前記第3の極性選択信号ラインOPL1と前記第4の極性選択信号ラインOPL2は、第1のフレーム反転信号OP1と第2のフレーム反転信号OP2をそれぞれ伝送することに用いられ、ここで、前記第1のフレーム反転信号OP1と前記第2のフレーム反転信号OP2は反転である。前記第1のフレーム反転信号OP1の高レベルが有効であると、前記第1のフレーム反転信号OP1の高レベルの継続時間が1フレームの時間の長さに等しい。
【0059】
前記第1のフレーム反転信号OP1が有効である場合、前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記第3のスイッチT31と前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記第3のスイッチT32は同時にオンになる。このとき前記第1のガンマ選択信号SE1が有効であると、前記第1のデータラインDL1は前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11、前記第1の極性変換モジュール1023aを介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに接続され、前記第1のデータラインDL1は正極性の第1組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12、前記第2の極性変換モジュール1023bを介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに接続され、前記第2のデータラインDL2は負極性の第2組のグレースケール電圧を受信する。このとき前記第2のガンマ選択信号SE2が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は前記第2のスイッチユニット1022a中の前記第2のスイッチT22、前記第2の極性変換モジュール1023bを介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに電気的に接続され、前記第1のデータラインDL1は負極性の第2組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21、前記第1の極性変換モジュール1023aを介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続され、前記第2のデータラインDL2は正極性の第1組のグレースケール電圧を受信する。
【0060】
前記第2のフレーム反転信号OP2が有効である場合、前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記第4のスイッチT41と前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記第4のスイッチT42は同時にオンになる。このとき前記第1のガンマ選択信号SE1が有効であると、前記第1のデータラインDL1は前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11、前記第1の極性変換モジュール1023aを介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに接続され、前記第1のデータラインDL1は負極性の第1組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12、前記第2の極性変換モジュール1023bを介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに接続され、前記第2のデータラインDL2は正極性の第2組のグレースケール電圧を受信する。このとき第2のガンマ選択信号SE2が有効である場合、前記第1のデータラインDL1は前記第2のスイッチユニット1022a中の前記第2のスイッチT22、前記第2の極性変換モジュール1023bを介して前記第2の電圧変換モジュール1021bに電気的に接続され、前記第1のデータラインDL1は正極性の第2組のグレースケール電圧を受信し、前記第2のデータラインDL2は前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21、前記第1の極性変換モジュール1023aを介して前記第1の電圧変換モジュール1021aに電気的に接続され、前記第2のデータラインDL2は負極性の第1組のグレースケール電圧を受信する。
【0061】
図5Dに参照されるように、
図4に示す制御タイミングを採用して
図3G~
図3Hに示す接続構造を制御する結果の模式図であり、前記第1のフレーム反転信号OP1の高レベルが有効である場合、前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記第3のスイッチT31と前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記第3のスイッチT32は同時にオンになる。第1の走査信号S1の高レベルが有効であり、前記第1のガンマ選択信号SE1の低レベルが有効である場合、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11と前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12は同時にオンになり、第1の画素行P1に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、正極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第1の画素行P1に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、負極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。第2の走査信号S2の高レベルが有効であり、前記第2のガンマ選択信号SE2の低レベルが有効である場合、前記第1のフレーム反転信号OP1はまだ高レベルを維持し、前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記第3のスイッチT31と前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記第3のスイッチT32はオン状態を維持し、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21、前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22は同時にオンになり、第2の画素行P2に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、負極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第2の画素行P2に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、正極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。このように類推すると、1フレームの時間内に残りの各走査信号の高レベルが有効である場合の状況を得ることができ、ここで詳しく説明しない。
【0062】
1フレームが終わる時刻に、前記第1のフレーム反転信号OP1は高レベルから低レベルにジャンプし、前記第2のフレーム反転信号OP2は低レベルから高レベルにジャンプし、前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記第4のスイッチT41と前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記第4のスイッチT42は同時にオンになる。第1の走査信号S1の高レベルが有効であり、前記第1のガンマ選択信号SE1の低レベルが有効である場合、前記第1のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT11と前記第2のスイッチユニット中の前記第1のスイッチT12は同時にオンになり、第1の画素行P1に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、負極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第1の画素行P1に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、正極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。第2の走査信号S2の高レベルが有効であり、前記第2のガンマ選択信号SE2の低レベルが有効である場合、前記第2フレーム反転信号OP2はまだ高レベルを維持し、前記第1の極性変換モジュール1023a中の前記第4のスイッチT41と前記第2の極性変換モジュール1023b中の前記第4のスイッチT42はオン状態を維持し、前記第1のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT21、前記第2のスイッチユニット中の前記第2のスイッチT22は同時にオンになり、第2の画素行P2に位置し且つ奇数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第1のデータラインDL1に接続され、それにより、正極性の第2組のグレースケール電圧に基づき表示を行い、第2の画素行P2に位置し且つ偶数列に位置する複数の前記サブ画素104は、対応する前記画素駆動回路を介して前記第2のデータラインDL2に接続され、それにより、負極性の第1組のグレースケール電圧に基づき表示を行う。このように類推すると、1フレームの時間内に残りの各走査信号の高レベルが有効である場合の状況を得ることができ、ここで詳しく説明しない。
【0063】
任意選択的に、前記ディスプレイパネルはタイミングコントローラをさらに含み、前記タイミングコントローラは前記非表示領域100b内に位置し、前記タイミングコントローラは前記ガンマ選択信号ラインSEL、前記極性選択信号ラインOPLに電気的に接続されることによって、ガンマ選択信号とフレーム反転信号を生成することに用いられ、それによって、前記ガンマ選択信号を前記ガンマ選択信号ラインSELに伝送し、前記フレーム反転信号を前記極性選択信号ラインOPLに伝送する。
【0064】
さらに、前記タイミングコントローラは前記第1のガンマ選択信号ラインSEL1と前記第2のガンマ選択信号ラインSEL2に電気的に接続され、前記タイミングコントローラは、反転の前記第1のガンマ選択信号SE1と前記第2のガンマ選択信号SE2を生成して、前記第1のガンマ選択信号ラインSEL1と前記第2のガンマ選択信号ラインSEL2にそれぞれ伝送することに用いられる。前記タイミングコントローラは前記第3の極性選択信号ラインOPL1と前記第4の極性選択信号ラインOPL2に電気的に接続され、前記タイミングコントローラは、反転の第1のフレーム反転信号OP1と第2のフレーム反転信号OP2を生成して、前記第3の極性選択信号ラインOPL1と前記第4の極性選択信号ラインOPL2にそれぞれ伝送することに用いられる。
【0065】
理解できるものとして、実際に適用する際に、前記第1のデータラインDL1と前記第2のデータラインDL2は隣接する2本のデータラインを示すことができる。前記駆動チップ中に含まれる前記電圧変換モジュール1021、前記電圧選択モジュール及び前記極性変換モジュール1023の個数も2つに制限されない。
【0066】
本願の実施例は表示装置をさらに提供し、前記表示装置は上記のディスプレイパネルのいずれか1つを含む。
【0067】
以上、本願の実施例を詳細に述べており、本明細書では、具体例を用いて本願の原理及び実施形態を論述しており、以上の実施例の説明は、本願の方法及びそのコア思想を理解することを支援することにのみ使用され、また、当業者にとっては、本願の思想に従って、具体的な実施形態及び適用範囲のいずれにも変化するところがあることが可能であり、以上のように、本明細書の内容は本願に対する制限として理解すべきではない。
【符号の説明】
【0068】
100a 表示領域
100b 非表示領域
101 電源管理モジュール
102 駆動チップ
103 ゲート駆動回路
104 サブ画素
1021 電圧変換モジュール
1021a 第1の電圧変換モジュール
1021b 第2の電圧変換モジュール
1022 電圧選択モジュール
1023 極性変換モジュール
1023a 第1の極性変換モジュール
1023b 第2の極性変換モジュール