(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】ピクセル回路および表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20240606BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240606BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240606BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20240606BHJP
H05B 45/60 20220101ALI20240606BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/20 611A
G09G3/20 611H
G09G3/20 612E
G09G3/20 612U
G09G3/20 622Q
G09G3/20 624B
G09G3/20 680G
H05B33/14 A
H05B45/60
(21)【出願番号】P 2022134570
(22)【出願日】2022-08-26
【審査請求日】2022-08-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0130007
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】尚 于 圭
(72)【発明者】
【氏名】鄭 紋 須
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-134625(JP,A)
【文献】特開2010-175586(JP,A)
【文献】特開2018-159885(JP,A)
【文献】特開2017-090624(JP,A)
【文献】特開2013-178311(JP,A)
【文献】特開2013-137509(JP,A)
【文献】特開2009-237068(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3147894(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3462437(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3233
G09F 9/30
G09G 3/20
H10K 50/10
H05B 45/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ノードと第2ノードとの間に連結されたキャパシタと、
前記第2ノードに連結されたゲート電極、ピクセル駆動電圧が印加される第1電極、および第3ノードに連結された第2電極を含む駆動素子と、
第4ノードに連結されたアノード電極、および低電位の電源電圧が印加されるカソード電極を含む発光素子と、
第1スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされ、データ電圧を前記第1ノードに供給する第1スイッチ素子と、
第2スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記第2ノードを前記第3ノードに連結する第2スイッチ素子と、
発光制御パルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記ピクセル駆動電圧より低く、前記低電位の電源電圧より低い第1基準電圧を前記第1ノードに供給する第3スイッチ素子と、
前記発光制御パルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記第3ノードを前記第4ノードに連結する第4スイッチ素子と、
前記第2スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記第4ノードに第2基準電圧を供給する第5スイッチ素子と
を含むピクセル回路であって、
前記ピクセル回路は、第1段階、第2段階および第3段階の順に駆動され、
前記第1スキャンパルスは、前記第3段階において前記ゲートオン電圧であり、前記第1段階および前記第2段階においてゲートオフ電圧であり、
前記第2スキャンパルスは、前記第1段階および前記第3段階において前記ゲートオン電圧であり、前記第2段階において前記ゲートオフ電圧であり、
前記発光制御パルスは、前記第2段階および前記第3段階においてゲートオフ電圧であり、前記第1段階において前記ゲートオン電圧であり、
前記第2段階において、前記第3ノードに前記ピクセル駆動電圧以上の電圧が印加される、
ピクセル回路。
【請求項2】
前記ピクセル回路は、前記第1段階、前記第2段階、前記第3段階および第4段階の順に駆動され、
前記第1スキャンパルスは、前記第4段階においてゲートオフ電圧であり、
前記第2スキャンパルスは、前記第4段階において前記ゲートオフ電圧であり、
前記発光制御パルスは、前記第4段階において前記ゲートオン電圧であり、
前記第1スイッチ素子、前記第2スイッチ素子、前記第3スイッチ素子、前記第4スイッチ素子および前記第5スイッチ素子は、前記ゲートオン電圧によってオンにされ、前記ゲートオフ電圧によってオフにされる、請求項1に記載のピクセル回路。
【請求項3】
前記第1スイッチ素子は、前記第1スキャンパルスが印加される第1ゲートラインに連結されたゲート電極、前記データ電圧が印加されるデータラインに連結された第1電極、および前記第1ノードに連結された第2電極を含み、
前記第2スイッチ素子は、前記第2スキャンパルスが印加される第2ゲートラインに連結されたゲート電極、前記第2ノードに連結された第1電極、および前記第3ノードに連結された第2電極を含み、
前記第3スイッチ素子は、前記発光制御パルスが印加される第3ゲートラインに連結されたゲート電極、前記第1ノードに連結された第1電極、および前記第1基準電圧が印加される電源ラインに連結された第2電極を含み、
前記第4スイッチ素子は、前記第3ゲートラインに連結されたゲート電極、前記第3ノードに連結された第1電極、および前記第4ノードに連結された第2電極を含み、
前記第5スイッチ素子が前記第2ゲートラインに連結されたゲート電極、前記電源ラインに連結された第1電極、および前記第4ノードに連結された第2電極を含む、請求項1に記載のピクセル回路。
【請求項4】
前記第1基準電圧は、第2基準電圧と同一の電圧である、または、
前記第2基準電圧は、前記第1基準電圧より低い電圧に設定されている、
請求項2に記載のピクセル回路。
【請求項5】
前記第1スイッチ素子は、前記第1スキャンパルスが印加される第1ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記データ電圧が印加されるデータラインに連結された第1電極、および前記第1ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第2スイッチ素子は、前記第2スキャンパルスが印加される第2ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第2ノードに連結された第1電極と、前記第3ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第3スイッチ素子は、前記発光制御パルスが印加される第3ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第1ノードに連結された第1電極と、および前記第1基準電圧が印加される第1電源ラインに連結された第2電極とを含み、
前記第4スイッチ素子は、前記第3ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第3ノードに連結された第1電極と、および前記第4ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第5スイッチ素子は、前記第2ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第2基準電圧が印加される第2電源ラインに連結された第1電極と、前記第4ノードに連結された第2電極とを含む、請求項4に記載のピクセル回路。
【請求項6】
前記ピクセル回路は、前記第1段階、前記第2段階、前記第3段階、第4段階、および第5段階の順に駆動され、
前記発光制御パルスは、
前記第3スイッチ素子を制御する第1発光制御パルスと、
前記第4スイッチ素子を制御する第2発光制御パルスと
を含み、
前記第1スキャンパルスは、前記第4段階および前記第5段階においてゲートオフ電圧であり、
前記第2スキャンパルスは、前記第4段階および前記第5段階において前記ゲートオフ電圧であり、
前記第1発光制御パルスは、前記第2段階および前記第3段階においてゲートオフ電圧であり、前記第1段階、前記第4段階および前記第5段階において前記ゲートオン電圧であり、
前記第2発光制御パルスは、前記第2段階、前記第3段階および前記第4段階においてゲートオフ電圧であり、前記第1段階および前記第5段階において前記ゲートオン電圧であり、
前記第1スイッチ素子、前記第2スイッチ素子、前記第3スイッチ素子、前記第4スイッチ素子および前記第5スイッチ素子は、前記ゲートオン電圧によってオンにされ、前記ゲートオフ電圧によってオフにされ、
前記第4段階において、前記第3ノードの電圧が前記ピクセル駆動電圧である、
請求項1または4に記載のピクセル回路。
【請求項7】
前記第1スイッチ素子は、前記第1スキャンパルスが印加される第1ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記データ電圧が印加されるデータラインに連結された第1電極と、前記第1ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第2スイッチ素子は、前記第2スキャンパルスが印加される第2ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第2ノードに連結された第1電極と、前記第3ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第3スイッチ素子は、前記第1発光制御パルスが印加される第3ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第1ノードに連結された第1電極と、前記第1基準電圧が印加される電源ラインに連結された第2電極とを含み、
前記第4スイッチ素子は、前記第2発光制御パルスが印加される第4ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第3ノードに連結された第1電極と、前記第4ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第5スイッチ素子が前記第2ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記電源ラインに連結された第1電極と、前記第4ノードに連結された第2電極とを含む、請求項6に記載のピクセル回路。
【請求項8】
前記第1スイッチ素子は、前記第1スキャンパルスが印加される第1ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記データ電圧が印加されるデータラインに連結された第1電極と、前記第1ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第2スイッチ素子は、前記第2スキャンパルスが印加される第2ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第2ノードに連結された第1電極、および前記第3ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第3スイッチ素子は、前記発光制御パルスが印加される第3ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第1ノードに連結された第1電極と、前記第1基準電圧が印加される第1電源ラインに連結された第2電極とを含み、
前記第4スイッチ素子は、前記第3ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第3ノードに連結された第1電極と、前記第4ノードに連結された第2電極とを含み、
前記第5スイッチ素子が前記第2ゲートラインに連結されたゲート電極と、前記第2基準電圧が印加される第2電源ラインに連結された第1電極と、前記第4ノードに連結された第2電極とを含む、請求項6に記載のピクセル回路。
【請求項9】
前記第1段階で設定された前記第1基準電圧および前記第2基準電圧が前記第2段階、前記第3段階、前記第4段階で設定された前記第1基準電圧および前記第2基準電圧よりもそれぞれ低い、請求項6に記載のピクセル回路。
【請求項10】
複数のデータライン、複数のゲートライン、複数の電源ライン、および複数のピクセルが配置された表示パネルと、
前記データラインにデータ電圧を供給するデータ駆動部と、
前記ゲートラインにゲートシグナルを供給するゲート駆動部と
を含み、
前記ゲートシグナルは、第1スキャンパルス、第2スキャンパルス、および
発光制御パルスを含み、
前記ピクセルのそれぞれは、
第1ノードと第2ノードとの間に連結されたキャパシタと、
前記第2ノードに連結されたゲート電極、ピクセル駆動電圧が印加される第1電極、および第3ノードに連結された第2電極を含む駆動素子と、
第4ノードに連結されたアノード電極および低電位の電源電圧が印加される発光素子と、
前記第1スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされ、データ電圧を前記第1ノードに供給する第1スイッチ素子と、
前記第2スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記第2ノードを前記第3ノードに連結する第2スイッチ素子と、
前記発光制御パルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記ピクセル駆動電圧より低く、前記低電位の電源電圧より低い第1基準電圧を前記第1ノードに供給する第3スイッチ素子と、
前記発光制御パルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記第3ノードを前記第4ノードに連結する第4スイッチ素子と、
前記第2スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記第4ノードに第2基準電圧を供給する第5スイッチ素子と
を含み、
前記ピクセルのそれぞれは、第1段階、第2段階および第3段階の順に駆動され、
前記第1スキャンパルスは、前記第3段階において前記ゲートオン電圧であり、前記第1段階および前記第2段階においてゲートオフ電圧であり、
前記第2スキャンパルスは、前記第1段階および前記第3段階において前記ゲートオン電圧であり、前記第2段階において前記ゲートオフ電圧であり、
前記発光制御パルスは、前記第2段階および第3段階においてゲートオフ電圧であり、前記第1段階で前記ゲートオン電圧であり、
前記第2段階において、前記第3ノードに前記ピクセル駆動電圧以上の電圧が印加される、
表示装置。
【請求項11】
前記ピクセルのそれぞれは、前記第1段階、前記第2段階、前記第3段階および第4段階の順に駆動され、
前記第1スキャンパルスは、前記第4段階においてゲートオフ電圧であり、
前記第2スキャンパルスは、前記第4段階において前記ゲートオフ電圧であり、
前記発光制御パルスは、前記第4段階において前記ゲートオン電圧であり、
前記第1スイッチ素子、前記第2スイッチ素子、前記第3スイッチ素子、前記第4スイッチ素子および前記第5スイッチ素子は、前記ゲートオン電圧によってオンにされ、前記ゲートオフ電圧によってオフにされる、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第1基準電圧は、
前記第3スイッチ素子に印加され、
前記第2基準電圧は、前記第1基準電圧より低い電圧に設定され、前記第5スイッチ素子に印加される、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記ピクセルのそれぞれは、前記第1段階、前記第2段階、前記第3段階、第4段階および第5段階の順に駆動され、
前記発光制御パルスは、
前記第3スイッチ素子を制御する第1発光制御パルスと、
前記第4スイッチ素子を制御する第2発光制御パルスと
を含み、
前記第1スキャンパルスは、前記第4段階および前記第5段階においてゲートオフ電圧であり、
前記第2スキャンパルスは、前記第4段階および前記第5段階において前記ゲートオフ電圧であり、
前記第1発光制御パルスは、前記第2段階および前記第3段階においてゲートオフ電圧であり、前記第1段階、前記第4段階および前記第5段階において前記ゲートオン電圧であり、
前記第2発光制御パルスは、前記第2段階、前記第3段階および前記第4段階においてゲートオフ電圧であり、前記第1段階および前記第5段階において前記ゲートオン電圧であり、
前記第1スイッチ素子、前記第2スイッチ素子、前記第3スイッチ素子、前記第4スイッチ素子および前記第5スイッチ素子は、前記ゲートオン電圧によってオンにされ、前記ゲートオフ電圧によってオフにされ、
前記第4段階において前記第3ノードの電圧が前記ピクセル駆動電圧である、請求項10または12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第1段階で設定された前記第1基準電圧および前記第2基準電圧が前記第2段階、前記第3段階および前記第4段階で設定された前記第1基準電圧および前記第2基準電圧よりそれぞれ低い、請求項11に記載の表示装置。
【請求項15】
前記データ駆動部にピクセルデータを供給し、前記データ駆動部および前記ゲート駆動部の動作タイミングを制御するタイミングコントローラーをさらに含み、
前記タイミングコントローラーは、
前記ピクセルデータのフレーム間またはライン間における階調変化量が大きいと判断されたとき、またはフレーム間において前記ピクセルデータに基づき示される映像の少なくとも一部が変更されたと判断されたときにのみイネーブル論理値を有する制御シグナルを出力し、
前記ゲート駆動部は、
前記制御シグナルに応答して前記第2段階
においてゲートオフ電圧の前記第1スキャンパルス、ゲートオフ電圧の前記第2スキャンパルス、ゲートオフ電圧の前記発光制御パルスを出力
する、
請求項11に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピクセル回路および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電界発光表示装置(Electroluminescence Display)は、発光層の材料によって無機発光表示装置と有機発光表示装置に分けられる。アクティブマトリックスタイプ(active matrix type)の有機発光表示装置は、自ら発光する有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:以下、「OLED」という)を含み、応答速度が速く、発光効率、輝度および視野角が大きいという長所がある。有機発光表示装置は、OLED(Organic Light Emitting Diode、「OLED」という)がピクセルそれぞれに形成される。有機発光表示装置は、応答速度が速く、発光効率、輝度、視野角などに優れているだけでなく、ブラック階調を完全なブラックで表現できるので、明暗比(contrast ratio)と色再現率に優れている。
【0003】
電界発光表示装置のピクセル回路は、発光素子に用いられるOLEDと、OLEDを駆動するための駆動素子とを含む。
【0004】
ピクセルデータの階調値が大きく変わるとき、駆動素子のヒステリシス(hysteresis)特性が変化するのに必要な時間に起因して、入力映像が再現し始める最初フレーム期間で応答時間が長くなることがある。その結果、FFR(First Frame Response)が悪くなることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ピクセルの応答特性を向上可能なピクセル回路および表示装置を提供する。
【0006】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていない他の課題は、当業者によれば下記の記載から明確に理解し得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によるピクセル回路は、第1ノードと第2ノードとの間に連結されたキャパシタと、前記第2ノードに連結されたゲート電極、ピクセル駆動電圧が印加される第1電極、および第3ノードに連結された第2電極を含む駆動素子と、第4ノードに連結されたアノード電極、および低電位の電源電圧が印加されるカソード電極を含む発光素子と、第1スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされて、データ電圧を前記第1ノードに供給する第1スイッチ素子と、第2スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされて、前記第2ノードを前記第3ノードに連結する第2スイッチ素子と、発光制御パルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記ピクセル駆動電圧より低く、前記低電位の電源電圧より低い基準電圧を前記第1ノードに供給する第3スイッチ素子と、前記発光制御パルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記第3ノードを前記第4ノードに連結する第4スイッチ素子と、前記第2スキャンパルスのゲートオン電圧によってオンにされ、前記第4ノードに前記基準電圧を供給する第5スイッチ素子とを含む。
【0008】
前記第1スキャンパルスが発生する前に、前記第3ノードに前記ピクセル駆動電圧以上の電圧が印加される。
【0009】
本発明の一実施形態による表示装置は、複数のデータライン、複数のゲートライン、複数の電源ライン、および複数のピクセルが配置された表示パネルと、前記データラインにデータ電圧を供給するデータ駆動部と、前記ゲートラインにゲートシグナルを供給するゲート駆動部とを含む。
【0010】
前記ゲートシグナルは、第1スキャンパルス、第2スキャンパルス、および第3スキャンパルスを含む。
【0011】
前記ピクセルそれぞれは、前記ピクセル回路を含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、ピクセルそれぞれに配置された駆動素子のしきい値電圧をサンプリングする前に、ゲート-ソース間電圧を大きくしてしきい値電圧を低減する補償段階を追加することによって、以前に充電された電圧に影響を受けずに駆動素子を駆動することができる。その結果、本発明は、FFR(First Frame Response)特性を改善することができる。
【0013】
本発明は、発光素子の駆動段階の前に補償段階を追加して、FFR特性改善効果をさらに向上させることができる。
【0014】
本発明は、ピクセルに印加される基準電圧をピクセルが初期化される段階で低減することによって、ブラック階調の輝度変化なしにFFR改善効果をさらに向上させ、消費電力を改善することができる。
【0015】
本発明は、ピクセルデータの階調変化が大きいとき、または映像パターンの変更時に、または場面転換時にのみ補償段階を設定し、FFR特性を改善することができる。
【0016】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていない他の効果は、請求範囲の記載から当業者なら明確に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1実施形態によるピクセル回路を示す回路図である。
【
図2a】本発明の第1実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図2b】本発明の第1実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図3a】本発明の第1実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図3b】本発明の第1実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図4a】本発明の第1実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図4b】本発明の第1実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図5a】本発明の第1実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図5b】本発明の第1実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図6a】本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図6b】本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図7a】本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図7b】本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図8a】本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図8b】本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図9a】本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図9b】本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図10a】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図10b】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図11a】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図11b】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図12a】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図12b】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図13a】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図13b】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図14a】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第5段階を示す図である。
【
図14b】本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第5段階を示す図である。
【
図15a】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図15b】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図16a】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図16b】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図17a】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図17b】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図18a】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図18b】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図19a】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第5段階を示す図である。
【
図19b】本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第5段階を示す図である。
【
図20】駆動素子の平衡状態の伝達曲線と非平衡状態の伝達曲線を示す図である。
【
図21】駆動素子がオフ状態からオンにされるときのゲート-ソース間電圧を示す図である。
【
図22】駆動素子がオフ状態からオンにされるとき、駆動素子が平衡状態から非平衡状態に変わった後にさらに平衡状態に変わる過程で発生するドレイン-ソース間電流の絶対値の変化を示す図である。
【
図23】駆動素子が平衡状態から非平衡状態に変わった後にさらに平衡状態に変わる過程で変わる駆動素子のしきい値電圧を示す図である。
【
図24】ピクセル回路の第2段階で第3ノードの電圧が3V、4V、および6Vであるとき、駆動素子のゲート-ソース間電圧としきい値電圧の変化を示す図である。
【
図25】本発明のFFR(First Frame Response)改善効果を示す図である。
【
図26a】本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図26b】本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第1段階を示す図である。
【
図27a】本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図27b】本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第2段階を示す図である。
【
図28a】本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図28b】本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第3段階を示す図である。
【
図29a】本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図29b】本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第4段階を示す図である。
【
図30】本発明の第5実施形態によるピクセル回路に印加される基準電圧パルスのシフトを示す波形図である。
【
図31】本発明の一実施形態による表示装置を示すブロック図である。
【
図32】
図31に示された表示パネルの断面構造を示す断面図である。
【
図33】本発明の第1実施形態によるゲート駆動部を示す図である。
【
図34】本発明の第2実施形態によるゲート駆動部を示す図である。
【
図35】本発明の第1実施形態による選択的ピクセル駆動方法を示すフローチャートである。
【
図36】本発明の第2実施形態による選択的ピクセル駆動方法を示すフローチャートである。
【
図37】フレーム間パターンまたは場面転換時にのみ補償段階が設定される一例を示す図である。
【
図38】ピクセルライン間の階調変化量が大きいときにのみまたはパターン変更時にのみ補償段階が設定される一例を示す図である。
【
図39】補償段階が設定されたゲート駆動部の出力シグナルと補償段階がないゲート駆動部の出力シグナルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明のメリットおよび特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照することにより、明らかになるだろう。本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で構成され、単に実施形態は、本発明の開示が完全にし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0019】
本発明の実施形態を説明するための図面に開示された形状、サイズ、割合、角度、個数などは、例示的なものであるから、本発明は、図面に示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同一の参照符号は、実質的に同一の構成要素を指す。また、本発明を説明するに際して、関連した公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすることができると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0020】
本明細書上で言及された「具備する」、「含む」、「有する」、「なる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない以上、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数で表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り、複数と解釈することができる。
【0021】
構成要素を解釈するに際して、別途の明示的記載がなくても、誤差範囲を含むものと解釈する。
【0022】
位置関係に対する説明の場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~側に」などで二つの構成要素の間に位置関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使用されない限り、その構成要素の間に一つ以上の他の構成要素が介在されてもよい。
【0023】
構成要素を区分するために、第1、第2などが使用できるが、この構成要素は、構成要素の前についた序数や構成要素名称でその機能や構造が制限されない。
【0024】
以下の実施形態は、部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動および駆動が可能である。各実施形態が相互に対し独立して実施可能であり、または、関連関係で共に実施可能である。
【0025】
ピクセルそれぞれは、カラーを構成するために、カラーが互いに異なる複数のサブピクセルに分けられ、サブピクセルそれぞれは、スイッチ素子または駆動素子に用いられるトランジスターを含む。このようなトランジスターは、TFT(Thin Film Transistor)で構成されることができる。
【0026】
表示装置の駆動回路は、入力映像のピクセルデータをピクセルに書き込む。平板表示装置の駆動回路は、データシグナルをデータラインに供給するデータ駆動部と、ゲートシグナルをゲートラインに供給するゲート駆動部などを含む。
【0027】
本発明の表示装置においてピクセル回路は、複数のトランジスターを含んでもよい。トランジスターは、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor FET)構造のTFTで構成されることができ、酸化物半導体を含むOxide TFTまたは低温ポリシリコン(Low Temperature Poly Silicon、LTPS)を含むLTPS TFTでありうる。以下では、ピクセル回路を構成するトランジスターは、Oxide TFTで構成されたnチャネルOxide TFTで構成された例を中心に説明されるが、本発明はこれに限らない。
【0028】
トランジスターは、ゲート(gate)、ソース(source)およびドレイン(drain)を含む3電極素子である。ソースは、キャリア(carrier)をトランジスターに供給する電極である。トランジスター内でキャリアは、ソースから流れ始める。ドレインは、トランジスターにおいてキャリアが外部に出る電極である。トランジスターにおいてキャリアのフローは、ソースからドレインに流れる。nチャネルトランジスターの場合、キャリアが電子(electron)であるから、ソースからドレインに電子が流れることができるようにソース電圧がドレイン電圧より低い電圧を有する。nチャネルトランジスターにおいて電流の方向は、ドレインからソース側に流れる。pチャネルトランジスターの場合、キャリアが正孔(hole)であるから、ソースからドレインに正孔が流れることができるようにソース電圧がドレイン電圧より高い。pチャネルトランジスターにおいて正孔がソースからドレイン側に流れるので、電流がソースからドレイン側に流れる。トランジスターのソースとドレインは、固定されたものではないことに注意しなければならない。例えば、ソースとドレインは、印加電圧によって変更可能である。したがって、トランジスターのソースとドレインに起因して発明が制限されない。以下の説明において、トランジスターのソースとドレインを第1および第2電極と称することとする。
【0029】
ゲートシグナルは、ゲートオン電圧(Gate On Voltage)とゲートオフ電圧(Gate Off Voltage)の間でスイング(swing)することができる。トランジスターは、ゲートオン電圧に応答してオン(turn-on)にされるのに対し、ゲートオフ電圧に応答してオフ(turn-off)にされる。nチャネルトランジスターの場合に、ゲートオン電圧は、ゲートハイ電圧(Gate High Voltage、VGHおよびVEH)であり、ゲートオフ電圧は、ゲートロー電圧(Gate Low Voltage、VGLおよびVEH)でありうる。
【0030】
以下、添付の図面を参照して本発明の多様な実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態において、表示装置は、有機発光表示装置を中心に説明されるが、本発明はこれに限らない。
【0031】
図1を参照すると、本発明の第1実施形態によるピクセル回路は、発光素子EL、複数のスイッチ素子T1~T5、駆動素子DT、およびキャパシタCstなどを含む。スイッチ素子T1~T5と駆動素子DTは、pチャネルトランジスターで構成されることができるが、これに限らない。
【0032】
このピクセル回路には、データ電圧VdataとゲートシグナルSCAN1、SCAN2、EMが印加される。ゲートシグナルSCAN1、SCAN2、EMは、ゲートオン電圧VGL、VELとゲートオフ電圧VGH、VEHとの間でスイング(swing)するパルスを含む。また、ピクセル回路には、ピクセル駆動電圧VDD、低電位の電源電圧VSS、基準電圧Vrefなどの定電圧(またはDC電圧)が印加される。ピクセル回路に印加される定電圧は、VDD>Vref>VSSに設定される。ゲートオフ電圧VGH、VEHは、ピクセル駆動電圧VDDより高い電圧に、ゲートオン電圧VGL、VELは、低電位の電源電圧VSSより低い電圧にそれぞれ設定されることができる。データ電圧Vdataは、低電位の電圧VSSより高く、ピクセル駆動電圧VDDより低い電圧範囲を有する。基準電圧Vrefは、データ電圧範囲内の特定電圧に設定されることができる。
【0033】
発光素子ELは、OLEDで構成されることができる。OLEDは、アノード電極とカソード電極との間に形成された有機化合物層を含む。有機化合物層は、正孔注入層HIL、正孔輸送層HTL、発光層EML、電子輸送層ETLおよび電子注入層EILなどを含んでもよいが、これに限らない。発光素子ELのアノード電極は、第4ノードDに連結される。OLEDのカソード電極は、低電位の電源電圧VSSが印加されるVSSライン42またはVSS電極に連結される。
【0034】
駆動素子DTは、ゲート-ソース間電圧Vgsによって発生する電流を発光素子ELに供給して発光素子ELを駆動する。駆動素子DTは、第2ノードBに連結されたゲート電極、ピクセル駆動電圧VDDが印加されるVDDライン41に連結された第1電極、および第3ノードCに連結された第2電極を含む。
【0035】
キャパシタCstは、第1ノードAと第2ノードBとの間に連結される。第1ノードAは、第1スイッチ素子T1の第2電極、第3スイッチ素子T3の第1電極、およびキャパシタCstの第1電極に連結される。第2ノードBは、キャパシタCstの第2電極、駆動素子DTのゲート電極、および第2スイッチ素子T2の第1電極に連結される。キャパシタCstにサンプリングされた駆動素子DTのしきい値電圧Vth分だけ補償されたデータ電圧Vdataが充電される。したがって、サブピクセルそれぞれにおいてデータ電圧Vdataは、駆動素子DTのしきい値電圧Vth分だけ補償されるため、サブピクセルで駆動素子の特性ばらつきが補償されて、均一な駆動特性で駆動されることができる。
【0036】
スイッチ素子T1~T5は、自分のゲート電極に印加されるゲートオン電圧VGL、VELによってオンにされ、ゲートオフ電圧VGH、VEHによってオフにされる。
【0037】
第1スイッチ素子T1は、第1スキャンパルスSCAN1に応答してデータ電圧Vdataを第1ノードAに供給する。第1スイッチ素子T1は、第1ゲートライン31に連結されたゲート電極、データライン21に連結された第1電極、および第1ノードAに連結された第2電極を含む。第1スキャンパルスSCAN1は、ゲートオン電圧VGLのパルスで発生することができる。第1スキャンパルスSCAN1のパルス幅(pulse width)は、略1水平期間1H程度に設定されることができる。
【0038】
第2スイッチ素子T2は、第2スキャンパルスSCAN2に応答して第2ノードBと第3ノードCを連結して、駆動素子DTがダイオード(Diode)として動作するようにする。第2スイッチ素子T2は、第2ゲートライン32に連結されたゲート電極、第2ノードBに連結された第1電極、および第3ノードCに連結された第2電極を含む。第2スキャンパルスSCAN2は、第2ゲートライン32を介してピクセル回路に印加される。
【0039】
第3スイッチ素子T3は、発光制御パルス(以下、「EMパルス」という)に応答して基準電圧Vrefを第1ノードAに供給する。第3スイッチ素子T3は、第3ゲートライン33に連結されたゲート電極、第1ノードAに連結された第1電極、およびVrefライン43に連結された第2電極を含む。EMパルスEMは、1水平期間より長いパルス幅を有するゲートオフ電圧VEHのパルスで発生する。EMパルスEMが印加される第3ゲートライン33の電圧がゲートオン電圧VELであるとき、ピクセル駆動電圧VDDと発光素子ELとの間に電流路(current path)が形成されることができる。
【0040】
第4スイッチ素子T4は、EMパルスEMに応答して発光素子ELの電流路をスイッチングする。第4スイッチ素子T4のゲート電極は、第3ゲートライン33に連結される。第4スイッチ素子T4の第1電極は、第3ノードCに連結され、第4スイッチ素子T4の第2電極は、第4ノードDに連結される。
【0041】
第5スイッチ素子T5は、第2スキャンパルスSCAN2に応答して第4ノードBに基準電圧Vrefを供給する。第5スイッチ素子T5は、第2ゲートライン32に連結されたゲート電極、Vrefライン43に連結された第1電極、および第4ノードDに連結された第2電極を含む。
【0042】
図1に示されたピクセル回路において、第1スキャンパルスSCAN1が発生する前に、すなわち、駆動素子DTのしきい値電圧Vthがサンプリングされる前に、第3ノードCにピクセル駆動電圧VDD以上の電圧が印加されて、ゲート-ソース間電圧Vgsでソース-ドレイン間のチャネルをあらかじめ形成して、以前のデータ電圧の影響なしに、駆動素子DTのしきい値電圧をサンプリングし、駆動素子DTがゲート-ソース間電圧で駆動されることができる。
【0043】
このピクセル回路の駆動方法について
図2a~
図5bと関連して詳細に説明することとする。ピクセル回路は、
図2a~
図5bに示されたように、ピクセル回路が初期化される第1段階(または初期化段階)INI、駆動素子DTのしきい値電圧サンプリング前に、駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルをあらかじめ形成する第2段階(または補償段階)OBS、ピクセル回路にピクセルデータが書き込まれ、駆動素子DTのしきい値電圧Vthがサンプリングされる第3段階(またはサンプリング段階)SAM、および発光素子ELが駆動される第4段階(または発光素子の駆動段階)EMIに分けられて駆動されることができる。
【0044】
図2aおよび
図2bは、
図1に示されたピクセル回路の第1段階INIを示す図である。
図2aは、第1段階INIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図2bは、第1段階INIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0045】
図2aおよび
図2bを参照すると、第1段階INIで第2ゲートライン32にゲートオン電圧VGLの第2スキャンパルスSCAN2が印加される。ここで、第1ゲートライン31は、ゲートオフ電圧VGHであり、第3ゲートライン33は、ゲートオン電圧VELである。したがって、第1段階INIで第2~第5スイッチ素子T2~T5がオンにされて、主要ノードA~DとキャパシタCstが初期化される。
【0046】
第1段階INIで、第1~第4ノードA~Dそれぞれは、基準電圧Vrefに初期化される。第1段階INIで駆動素子DTがオンにされ、発光素子ELはオフにされる。第1段階INIで発光素子ELのアノード電極に印加される基準電圧Vrefと、カソード電極に印加される低電位の電源電圧VSS間の電圧差は、発光素子ELのしきい値電圧より低い。
【0047】
図3aおよび
図3bは、
図1に示されたピクセル回路の第2段階OBSを示す図である。
図3aは、第2段階OBSでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図3bは、第2段階OBSでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0048】
図3aおよび
図3bを参照すると、第2段階OBSは、駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDを印加して、第3段階SAMの前に駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルをあらかじめ形成することによって、ピクセルデータの階調値が大きく変わるとき、例えば、ブラック(Black)階調からホワイト(White)階調に変わるとき、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgsが変動または反転(inversion)過程に必要なしきい値電圧Vthを低減することができる。第2段階OBSに起因して、駆動素子DTのしきい値電圧サンプリング(Vth Sampling)時点で以前のデータ電圧によるゲート-ソース間電圧Vgsに起因したしきい値電圧Vthの影響を受けずに常に固定されたゲート-ソース間電圧Vgsで駆動素子DTが駆動されて、同じしきい値電圧Vthでチャネルを形成することができる。
【0049】
駆動素子DTは、キャパシタCstに充電された以前のデータ電圧に影響を受けずに常に固定されたゲート-ソース間電圧Vgsに決定されるドレイン-ソース間チャネルを形成することができる。
【0050】
第2段階OBSで第2スキャンパルスSCAN2は、ゲートオフ電圧VGHに反転し、ゲートオフ電圧VEHのEMパルスが発生する。ここで、第1~第3ゲートライン31、32、33は、ゲートオフ電圧VGH、VEHである。したがって、第2段階OBSで第1~第5スイッチ素子T1~T5がオフにされ、駆動素子DTはオン状態に維持される。
【0051】
駆動素子DTは、第1段階INIでオンにされて、第2段階OBSでもオン状態に維持される。したがって、第2段階OBSで第3ノードCの電圧は、ピクセル駆動電圧VDDに変わって、駆動素子DTは、負の絶対値が大きくなるゲート-ソース間電圧Vgsで駆動される。第2段階OBSは、毎フレームごとに同じ時間に設定されるので、駆動素子DTは、毎フレーム期間ごとに第2段階OBSで常に固定されたまたは同じゲート-ソース間電圧Vgsで駆動されることができる。
【0052】
第2段階OBSで駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDより高い電圧を印加することができる。この場合、第2段階OBSの効果が向上することができる。一例として、第2段階OBSでピクセル駆動電圧VDDがさらに高くなる。
【0053】
図4aおよび
図4bは、
図1に示されたピクセル回路の第3段階SAMを示す図である。
図4aは、第3段階SAMでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図4bは、第3段階SAMでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0054】
図4aおよび
図4bを参照すると、第3段階SAMでピクセル回路にピクセルデータが書き込まれ、駆動素子DTのしきい値電圧Vthがサンプリングされて、キャパシタCstに保持される。
【0055】
第3段階SAMでピクセルデータのデータ電圧Vdataに同期する第1および第2スキャンパルスSCAN1、SCAN2がゲートオン電圧VGLで発生する。ここで、EMパルスEMは、ゲートオフ電圧VEHを維持する。したがって、第3段階SAMで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T5がオンにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T3、T4はオフ状態である。
【0056】
第3段階SAMで第1ノードAにピクセルデータのデータ電圧Vdataが印加され、第2ノードBの電圧は、VDD-Vthに変わる。ここで、「Vth」は、駆動素子DTのしきい値電圧である。第3段階SAMで、第3ノードCの電圧は、VDDからVDD-Vthに変わる。
【0057】
第3段階SAMと第4段階EMIとの間にホールド期間HOLDが設定されることができる。ホールド期間HOLD中、スキャンシグナルSCAN1、SCAN2がゲートオフ電圧VGHに反転する。ここで、ゲートライン31、32、33の電圧がゲートオフ電圧VGH、VEHであるから、すべてのスイッチ素子T1~T5がオフにされ、第1、第2、および第4ノードA、B、Dがフローティング(floating)となる。
【0058】
図5aおよび
図5bは、
図1に示されたピクセル回路の第4段階EMIを示す図である。
図5aは、第4段階EMIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図5bは、第4段階EMIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0059】
図5aおよび
図5bを参照すると、第4段階EMIでEMパルスEMがゲートオン電圧VELに反転する。第4段階EMIで第1および第2ゲートライン31、32の電圧は、ゲートオフ電圧VGHであり、第3ゲートライン33の電圧は、ゲートオン電圧VELである。その結果、第4段階EMIで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T5がオフにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T3、T4はオンにされる。
【0060】
第4段階EMIで第1ノードAに基準電圧Vrefが印加されてキャパシタカップリング(Capacitor coupling)を介してデータ電圧Vdataが第2ノードBに伝達される。ここで、第2ノードBの電圧は、VDD-Vth-Vdata+Vrefに変わり、第4ノードDの電圧は、駆動素子DTのチャネル電流によって決定される発光素子ELのアノード電圧VOLEDである。第4段階EMIで発光素子ELは、駆動素子DTからの電流によって発光することができる。
【0061】
図6aおよび
図6bは、本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第1段階INIを示す図である。
図6aは、第1段階INIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図6bは、第1段階INIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0062】
本発明の第2実施形態によるピクセル回路において、基準電圧Vrefは、第1および第2基準電圧Vrefに分けられる。第1基準電圧Vrefは、前述した第1実施形態と実質的に同じ電圧に設定されて、ピクセルのブラック輝度の変化がないようにし、第2基準電圧Vrefは、第1基準電圧Vref1より低い電圧に設定されて、第2段階OBSの効果を向上させることができる。第2基準電圧Vref2は、第1基準電圧Vref1より低く、低電位の電源電圧VSSより高い電圧に設定されることができる。この実施形態は、
図6aに示されたように、第2基準電圧Vrefが印加される第2のVrefライン432が追加されてもよい。
図6a、
図7a、
図8aおよび
図9aに示されたように、第2実施形態は、前述した第1実施形態に比べて、第3および第5スイッチ素子T32、T52に連結されたVrefライン431、432が分離したことから差異があり、その他の構成要素は、第1実施形態と実質的に同一である。
【0063】
本発明の第2実施形態によるピクセル回路において第1実施形態と実質的に同じ構成要素については、同じ図面符号を付加し、それに関する詳細な説明を省略する。第2実施形態によるピクセル回路に印加されるゲートシグナルは、前述した第1実施形態と実質的に同一である。
【0064】
本発明の第2実施形態によるピクセル回路において、第3スイッチ素子T32は、第3ゲートライン33に連結されたゲート電極、第1ノードAに連結された第1電極、および第1基準電圧Vref1が印加される第1のVrefライン431に連結された第2電極を含む。第5スイッチ素子T52は、第2ゲートライン32に連結されたゲート電極、第2基準電圧Vref2が印加される第2のVrefライン432に連結された第1電極、および第4ノードDに連結された第2電極を含む。
【0065】
図6aおよび
図6bを参照すると、このピクセル回路の駆動方法について
図6a~
図6bと関連して詳細に説明することとする。このピクセル回路は、第1段階INI、第2段階OBS、第3段階SAM、および第4段階EMIに分けられて駆動されることができる。
【0066】
第1段階INIで第2ゲートライン32にゲートオン電圧VGLの第2スキャンパルスSCAN2が印加される。ここで、第1ゲートライン31は、ゲートオフ電圧VGHであり、第3ゲートライン33は、ゲートオン電圧VELである。したがって、第1段階INIで第2~第5スイッチ素子T2~T5がオンにされて、主要ノードA~DとキャパシタCstが初期化される。
【0067】
第1段階INIで第1ノードAは、第1基準電圧Vref1に初期化され、第2~第4ノードB、C、Dそれぞれは、第1基準電圧Vref1より低い第2基準電圧Vref2に初期化される。第1段階INIで駆動素子DTがオンにされ、発光素子ELはオフにされる。
【0068】
図7aおよび
図7bは、本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第2段階OBSを示す図である。
図7aは、第2段階OBSでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図7bは、第2段階OBSでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0069】
図7aおよび
図7bを参照すると、第2段階OBSは、駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDを印加して駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルをあらかじめ形成する。第2段階OBSは、ピクセルデータの階調が大きく変わるとき、例えば、ブラック階調からホワイト階調に変わるとき、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgsが変動または反転(inversion)過程に必要なしきい値電圧Vthを低くすることができる。このような第2段階OBSに起因して、駆動素子DTは、キャパシタCstに充電された以前のデータ電圧に影響を受けずに常に固定されたゲート-ソース間電圧Vgsに決定されるドレイン-ソース間チャネルを形成することができる。
【0070】
第2段階OBSで第2スキャンパルスSCAN2は、ゲートオフ電圧VGHに反転し、ゲートオフ電圧VEHのEMパルスが発生する。ここで、第1~第3ゲートライン31、32、33は、ゲートオフ電圧VGH、VEHである。したがって、第2段階OBSで第1~第5スイッチ素子T1~T5がオフにされ、駆動素子DTはオン状態に維持される。
【0071】
第2段階OBSで、第1ノードAの電圧は、第1基準電圧Vref1であり、第2ノードBの電圧は、第2基準電圧Vref2である。そして、第3ノードCの電圧は、ピクセル駆動電圧VDDである。
【0072】
駆動素子DTは、第1段階INIでオンにされて、第2段階OBSでもオン状態に維持される。したがって、第2段階OBSで第3ノードCの電圧は、ピクセル駆動電圧VDDに変わって、駆動素子DTは、負の絶対値が大きくなるゲート-ソース間電圧Vgsで駆動される。第2段階OBSは、毎フレームごとに同じ時間に設定されるので、駆動素子DTは、毎フレーム期間ごとに第2段階OBSで常に固定されたまたは同じゲート-ソース間電圧Vgsで駆動されることができる。
【0073】
一方、第2段階OBSで駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDより高い電圧を印加することができる。この場合、第2段階OBSの効果がさらに向上することができる。
【0074】
図8aおよび
図8bは、本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第3段階SAMを示す図である。
図8aは、第3段階SAMでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図8bは、第3段階SAMでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0075】
図8aおよび
図8bを参照すると、第3段階SAMでピクセル回路にピクセルデータが書き込まれ、駆動素子DTのしきい値電圧Vthがサンプリングされて、キャパシタCstに保持される。
【0076】
第3段階SAMでピクセルデータのデータ電圧Vdataに同期する第1および第2スキャンパルスSCAN1、SCAN2がゲートオン電圧VGLで発生する。ここで、EMパルスEMは、ゲートオフ電圧VEHを維持する。したがって、第3段階SAMで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T5がオンにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T3、T4はオフ状態である。
【0077】
第3段階SAMで第1ノードAにピクセルデータのデータ電圧Vdataが印加され、第2ノードBの電圧は、VDD-Vthに変わる。第3段階SAMで、第3ノードCの電圧は、VDDからVDD-Vthに変わる。
【0078】
第3段階SAMと第4段階EMIとの間にホールド期間HOLDが設定されることができる。ホールド期間HOLD中、スキャンシグナルSCAN1、SCAN2がゲートオフ電圧VGHに反転する。ここで、ゲートライン31、32、32の電圧がゲートオフ電圧VGH、VEHであるから、すべてのスイッチ素子T1~T5がオフにされ、第1、第2、および第4ノードA、B、Dがフローティング(floating)できる。
【0079】
図9aおよび
図9bは、本発明の第2実施形態によるピクセル回路の第4段階EMIを示す図である。
図9aは、第4段階EMIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図9bは、第4段階EMIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0080】
図9aおよび
図9bを参照すると、第4段階EMIでEMパルスEMがゲートオン電圧VELに反転する。第4段階EMIで第1および第2ゲートライン31、32の電圧は、ゲートオフ電圧VGHであり、第3ゲートライン33の電圧は、ゲートオン電圧VELである。その結果、第4段階EMIで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T5がオフにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T32、T4はオンにされる。
【0081】
第4段階EMIで第1ノードAに第1基準電圧Vref1が印加されて、キャパシタカップリング(Capacitor coupling)を介してデータ電圧Vdataが第2ノードBに伝達される。ここで、第2ノードBの電圧は、VDD-Vth-Vdata+Vref1に変わり、第4ノードDの電圧は、駆動素子DTのチャネル電流によって決定される発光素子ELのアノード電圧VOLEDである。第4段階EMIで発光素子ELは、駆動素子DTからの電流によって発光することができる。
【0082】
本発明の第3実施形態によるピクセル回路は、
図10a~
図14bに示されたように、ピクセル回路が初期化される第1段階(または初期化段階)INI、駆動素子DTのしきい値電圧サンプリング前に駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルをあらかじめ形成する第2段階(または第1補償段階)OBS1、ピクセル回路にピクセルデータが書き込まれ、駆動素子DTのしきい値電圧Vthがサンプリングされる第3段階(またはサンプリング段階)SAM、発光素子ELのアノード電圧の干渉なしに駆動素子DTのチャネルを形成する第4段階(または第2補償段階)OBS2、および発光素子ELが駆動される第5段階(または発光素子の駆動段階)EMIに分けられて駆動されることができる。
【0083】
本発明の第3実施形態によるピクセル回路において第1実施形態と実質的に同じ構成要素については、同じ図面符号を付加し、それに対する詳細な説明を省略する。
【0084】
本発明の第3実施形態によるピクセル回路において、
図10aに示されたように、第3スイッチ素子T33は、第1のEMパルスEM1が印加される第3ゲートライン331に連結されたゲート電極、第1ノードAに連結された第1電極、および基準電圧Vrefが印加されるVrefライン43に連結された第2電極を含む。第4スイッチ素子T43は、第2のEMパルスEM2が印加される第4ゲートライン332に連結されたゲート電極、第3ノードCに連結された第1電極、および第4ノードDに連結された第2電極を含む。
【0085】
第1のEMパルスEM1は、第2段階OBS1の開始タイミングでゲートオフ電圧VEHで発生し、第4段階OBS2の開始タイミングでゲートオン電圧VELに反転する。第1のEMパルスEM1の電圧は、第5段階OBSの少なくとも一部の区間でゲートオン電圧VELである。第2のEMパルスEM2は、第1のEMパルスEM1と同時にライジング(rising)し、第1のEMパルスEM1より遅くフォーリング(falling)する。第2のEMパルスEM2は、第2段階OBS1の開始タイミングでゲートオフ電圧VEHで発生して、第4段階OBS2までゲートオフ電圧VEHに維持された後、第5段階EMIでゲートオン電圧VELに反転する。
【0086】
図10aおよび
図10bは、本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第1段階INIを示す図である。
図10aは、第1段階INIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図10bは、第1段階INIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0087】
図10aおよび
図10bを参照すると、第1段階INIで第2ゲートライン32にゲートオン電圧VGLの第2スキャンパルスSCAN2が印加される。ここで、第1ゲートライン31は、ゲートオフ電圧VGHであり、第3ゲートライン33は、ゲートオン電圧VELである。したがって、第1段階INIで第2~第5スイッチ素子T2~T5がオンにされて、主要ノードA~DとキャパシタCstが初期化される。
【0088】
第1段階INIで第1~第4ノードA~Dは、基準電圧Vrefに初期化される。第1段階INIで駆動素子DTがオンにされ、発光素子ELはオフにされる。
【0089】
図11aおよび
図11bは、本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第2段階OBS1を示す図である。
図11aは、第2段階OBS1でピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図11bは、第2段階OBS1でピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0090】
図11aおよび
図11bを参照すると、第2段階OBS1は、駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDを印加して、駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルをあらかじめ形成する。第2段階OBS1は、ピクセルデータの階調が大きく変わるとき、例えば、ブラック階調からホワイト階調に変わるとき、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgsが変動または反転(inversion)過程に必要なしきい値電圧Vthを低減することができる。このような第2段階OBSに起因して、駆動素子DTは、キャパシタCstに充電された以前のデータ電圧に影響を受けずに常に固定されたゲート-ソース間電圧Vgsに決定されるドレイン-ソース間チャネルを形成することができる。
【0091】
第2段階OBS1で第2スキャンパルスSCAN2は、ゲートオフ電圧VGHに反転し、ゲートオフ電圧VEHの第1および第2のEMパルスEM1、EM2が発生する。ここで、第1~第4ゲートライン31、32、331、332は、ゲートオフ電圧VGH、VEHである。したがって、第2段階OBS1で第1~第5スイッチ素子T1~T5がオフにされ、駆動素子DTはオン状態に維持される。
【0092】
第2段階OBS1で、第1および第2ノードA、Bの電圧は、基準電圧Vrefであり、第3ノードCの電圧は、ピクセル駆動電圧VDDである。
【0093】
一方、第2段階OBS1で駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDより高い電圧を印加することができる。この場合、第2段階OBS1の効果がさらに向上することができる。
【0094】
図12aおよび
図12bは、本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第3段階SAMを示す図である。
図12aは、第3段階SAMでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図12bは、第3段階SAMでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0095】
図12aおよび
図12bを参照すると、第3段階SAMでピクセル回路にピクセルデータが書き込まれ、駆動素子DTのしきい値電圧Vthがサンプリングされて、キャパシタCstに貯蔵される。
【0096】
第3段階SAMでピクセルデータのデータ電圧Vdataに同期する第1および第2スキャンパルスSCAN1、SCAN2がゲートオン電圧VGLで発生する。ここで、第1および第2のEMパルスEM1、EM2は、ゲートオフ電圧VEHを維持する。したがって、第3段階SAMで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T5がオンにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T33、T43はオフ状態である。
【0097】
第3段階SAMで第1ノードAにピクセルデータのデータ電圧Vdataが印加され、第2ノードBの電圧は、VDD-Vthに変わる。第3段階SAMで、第3ノードCの電圧は、VDDからVDD-Vthに変わる。
【0098】
第3段階SAMと第4段階EMIとの間にホールド期間HOLDが設定されることができる。ホールド期間HOLD中、スキャンシグナルSCAN1、SCAN2がゲートオフ電圧VGHに反転する。ここで、ゲートライン31、32、32の電圧がゲートオフ電圧VGH、VEHであるから、すべてのスイッチ素子T1~T5がオフにされ、第1、第2、および第4ノードA、B、Dがフローティング(floating)できる。
【0099】
図13aおよび
図13bは、本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第4段階OBS2を示す図である。
図13aは、第4段階OBS2でピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図13bは、第4段階OBS2でピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0100】
図13aおよび
図13bを参照すると、第4段階OBS2は、第1ノードAに基準電圧Vrefを印加してデータ電圧Vdataを第2ノードBに伝達しつつ、駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDを印加して駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルを形成する。第4段階OBS2は、第5段階EMIの前に、第4ノードDの電圧、すなわち、アノード電圧V
OLEDの干渉なしに駆動素子DTのしきい値電圧Vthを第3段階SAMと同様に設定して、ピクセルデータの階調が大きく変わるとき、例えば、入力映像が再現し始める最初フレームで輝度減衰(decay)を改善することができる。
【0101】
第4段階OBS2で第1のEMパルスEM1は、ゲートオン電圧VELに反転する。ここで、スキャンパルスSCAN1、SCAN2と第2のEMパルスEM2が印加されるゲートライン31、32、332は、ゲートオフ電圧VGH、VEHである。したがって、第4段階OBS2で第3スイッチ素子T33と駆動素子DTがオンにされ、第1、第2、第4および第5スイッチ素子T1、T2、T4、T5がオフにされる。
【0102】
第4段階OBS2で、第1ノードAの電圧は、基準電圧Vrefであり、第2ノードBの電圧は、VDD-Vth-Vdata+Vrefである。ここで、第3ノードCの電圧は、ピクセル駆動電圧VDDである。
【0103】
一方、第4段階OBS2で駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDより高い電圧を印加することができる。
【0104】
図14aおよび
図14bは、本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第5段階EMIを示す図である。
図14aは、第5段階EMIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図14bは、第5段階EMIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0105】
図14aおよび
図14bを参照すると、第5段階EMIで第2のEMパルスEM2がゲートオン電圧VELに反転する。第5段階EMIでスキャンパルスSCAN1、SCAN2が印加されるゲートライン31、32の電圧は、ゲートオフ電圧VGHであり、EMパルスEM1、EM2が印加されるゲートライン331、332の電圧は、ゲートオン電圧VELである。その結果、第5段階EMIで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T5がオフにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T3、T4はオンにされる。
【0106】
第5段階EMIで第1ノードAに基準電圧Vrefが印加されてデータ電圧Vdataが第2ノードBに伝達される。ここで、第2ノードBの電圧は、VDD-Vth-Vdata+Vrefであり、第4ノードDの電圧は、発光素子ELのアノード電圧VOLEDである。第5段階EMIで発光素子ELは、駆動素子DTからの電流によって発光することができる。
【0107】
本発明の第4実施形態によるピクセル回路は、前述した第2実施形態のピクセル回路と実質的に同一であり、第3実施形態で設定されたゲートシグナルで駆動される。本発明の第4実施形態によるピクセル回路について
図15a~
図19bと関連して説明するが、第2および第3実施形態らと実質的に同じ部分については、同じ図面符号を付加し、それに対する詳細な説明を省略することとする。
【0108】
本発明の第4実施形態によるピクセル回路において、
図15aに示されたように、第3スイッチ素子T33は、第1のEMパルスEM1が印加される第3ゲートライン331に連結されたゲート電極、第1ノードAに連結された第1電極、および第1基準電圧Vref1が印加される第1のVrefライン431に連結された第2電極を含む。第4スイッチ素子T43は、第2のEMパルスEM2が印加される第4ゲートライン332に連結されたゲート電極、第3ノードCに連結された第1電極、および第4ノードDに連結された第2電極を含む。第5スイッチ素子T52は、第2ゲートライン32に連結されたゲート電極、第2基準電圧Vref2が印加される第2のVrefライン432に連結された第1電極、および第4ノードDに連結された第2電極を含む。第2基準電圧Vref2は、第1基準電圧Vref1より低い電圧に設定されることができる。
【0109】
図15aおよび
図15bは、本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第1段階INIを示す図である。
図15aは、第1段階INIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図15bは、第1段階INIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0110】
図15aおよび
図15bを参照すると、第1段階INIで第2ゲートライン32にゲートオン電圧VGLの第2スキャンパルスSCAN2が印加される。ここで、第1ゲートライン31は、ゲートオフ電圧VGHであり、第3および第4ゲートライン331、332は、ゲートオン電圧VELである。したがって、第1段階INIで第2~第5スイッチ素子T2~T52がオンにされて、主要ノードA~DとキャパシタCstが初期化される。
【0111】
第1段階INIで第1ノードAは、第1基準電圧Vref1に初期化され、第2~第4ノードB~Dは、第2基準電圧Vref2に初期化される。第1段階INIで駆動素子DTがオンにされ、発光素子ELはオフにされる。
【0112】
図16aおよび
図16bは、本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第2段階OBS1を示す図である。
図16aは、第2段階OBS1でピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図61bは、第2段階OBS1でピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0113】
図16aおよび
図16bを参照すると、第2段階OBS1は、駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDを印加して駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルをあらかじめ形成する。
【0114】
第2段階OBSで第2スキャンパルスSCAN2は、ゲートオフ電圧VGHに反転し、ゲートオフ電圧VEHの第1および第2のEMパルスEM1、EM2が発生する。ここで、第1~第4ゲートライン31、32、331、332は、ゲートオフ電圧VGH、VEHである。したがって、第2段階OBS1で第1~第5スイッチ素子T1~T52がオフにされ、駆動素子DTはオン状態に維持される。
【0115】
第2段階OBS1で、第1ノードAの電圧は、第1基準電圧Vref1であり、第2ノードBの電圧は、第2基準電圧Vref2である。ここで、第3ノードCの電圧は、ピクセル駆動電圧VDDである。
【0116】
一方、第2段階OBS1で駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDより高い電圧を印加することができる。この場合、第2段階OBS1の効果がさらに向上することができる。
【0117】
図17aおよび
図17bは、本発明の第3実施形態によるピクセル回路の第3段階SAMを示す図である。
図17aは、第3段階SAMでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図17bは、第3段階SAMでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0118】
図17aおよび
図17bを参照すると、第3段階SAMでピクセル回路にピクセルデータが書き込まれ、駆動素子DTのしきい値電圧Vthがサンプリングされて、キャパシタCstに貯蔵される。
【0119】
第3段階SAMでピクセルデータのデータ電圧Vdataに同期する第1および第2スキャンパルスSCAN1、SCAN2がゲートオン電圧VGLで発生する。ここで、第1および第2のEMパルスEM1、EM2は、ゲートオフ電圧VEHを維持する。したがって、第3段階SAMで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T52がオンにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T33、T43はオフ状態である。
【0120】
第3段階SAMで第1ノードAにピクセルデータのデータ電圧Vdataが印加され、第2ノードBの電圧は、VDD-Vthに変わる。第3段階SAMで、第3ノードCの電圧は、VDDからVDD-Vthに変わる。
【0121】
第3段階SAMと第4段階EMIとの間にホールド期間HOLDが設定されることができる。ホールド期間HOLD中、スキャンシグナルSCAN1、SCAN2がゲートオフ電圧VGHに反転する。
【0122】
図18aおよび
図18bは、本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第4段階OBS2を示す図である。
図18aは、第4段階OBS2でピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図18bは、第4段階OBS2でピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0123】
図18aおよび
図18bを参照すると、第4段階OBS2は、第1ノードAに第1基準電圧Vref1を印加してデータ電圧Vdataを第2ノードBに伝達しつつ、駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDを印加して駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルを形成する。
【0124】
第4段階OBS2で第1のEMパルスEM1は、ゲートオン電圧VELに反転する。ここで、スキャンパルスSCAN1、SCAN2と第2のEMパルスEM2が印加されるゲートライン31、32、332は、ゲートオフ電圧VGH、VEHである。したがって、第4段階OBS2で第3スイッチ素子T33と駆動素子DTがオンにされ、第1、第2、第4および第5スイッチ素子T1、T2、T43、T52がオフにされる。
【0125】
第4段階OBS2で、第1ノードAの電圧は、基準電圧Vrefであり、第2ノードBの電圧は、VDD-Vth-Vdata+Vref1である。ここで、第3ノードCの電圧は、ピクセル駆動電圧VDDである。
【0126】
一方、第4段階OBS2で駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDより高い電圧を印加することができる。
【0127】
図19aおよび
図19bは、本発明の第4実施形態によるピクセル回路の第5段階EMIを示す図である。
図19aは、第5段階EMIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図19bは、第5段階EMIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0128】
図19aおよび
図19bを参照すると、第5段階EMIで第2のEMパルスEM2がゲートオン電圧VELに反転する。第5段階EMIでスキャンパルスSCAN1、SCAN2が印加されるゲートライン31、32の電圧は、ゲートオフ電圧VGHであり、EMパルスEM1、EM2が印加されるゲートライン331、332の電圧は、ゲートオン電圧VELである。その結果、第5段階EMIで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T52がオフにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T33、T44はオンにされる。
【0129】
第5段階EMIで第1ノードAに基準電圧Vrefが印加されてデータ電圧Vdataが第2ノードBに伝達される。ここで、第2ノードBの電圧は、VDD-Vth-Vdata+Vref1であり、第4ノードDの電圧は、発光素子ELのアノード電圧VOLEDである。第5段階EMIで発光素子ELは、駆動素子DTからの電流によって発光することができる。
【0130】
以下、ピクセル回路の第2段階OBSについて
図20~
図24と関連して詳細に説明する。
【0131】
図20は、駆動素子DTの平衡状態の伝達曲線(Equilibrium transfer curve)(a)と、非平衡状態の伝達曲線(Non-equilibrium transfer curve)(b)を示す。
図20で横軸は、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgsであり、縦軸は、駆動素子DTのドレイン-ソース間電流Idsである。
図21は、駆動素子DTがオフ状態からオンにされるときのゲート-ソース間電圧Vgsである。
図22は、駆動素子DTがオフ状態からオンにされるとき、駆動素子DTが平衡状態から非平衡状態に変わった後にさらに平衡状態に変わる過程で発生するドレイン-ソース間電流の絶対値|Ids|を示す。
図23は、駆動素子DTが平衡状態から非平衡状態に変わった後にさらに平衡状態に変わる過程で変わる駆動素子DTのしきい値電圧Vthを示す。
【0132】
図20~
図24を参照すると、駆動素子DTがオフ状態でオンにされた状況、例えば、表示装置の電源がオンとされた直後、入力映像が再現し始める第1フレームで駆動素子DTがオンにされるとき、駆動素子DTは、平衡状態の伝達曲線(a)の電流Idsから非平衡状態の伝達曲線(b)の電流Idsを発生する。非平衡状態の伝達曲線(b)であるとき、電子e-と正孔h+が固有の時定数(Time constant)を有してトラップサイト(trap site)にトラッピングまたはデトラッピング(trapping/de-trapping)しながら、駆動素子DTは、平衡状態(3)に戻る。
【0133】
表示装置の電源がオンとされた直後、入力映像が再現し始める第1フレームでピクセルデータは、ブラック階調からホワイト階調に変わることができる。ここで、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgsの変動(Inversion)が発生することになるが、非平衡状態で変動が発生するので、駆動素子DTのヒステリシス(Hysteresis)特性によってしきい値電圧Vthが非常に大きく変動する。このようにしきい値電圧Vthが大きく変わるとき、第1フレームに駆動素子DTのしきい値電圧Vthは、データ電圧Vdataの影響を受けて変わることができる。ピクセルデータの階調がブラック階調からホワイト階調に変わった後、以後、連続するフレームでホワイト階調に維持されるとき、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧の変化量ΔVgsがフレーム別に変わることができ、ブラック階調からホワイト階調に変わる第1フレーム対比所定時間が経過した後のフレームで非常に小さくなる。第1フレーム対比所定時間経過後のフレーム、例えば、第4フレームで駆動素子DTのしきい値電圧変化量ΔVthの差異に起因して、第4フレーム対比第1フレームで輝度が低くなって、FFR(First Frame Response)が悪化することができる。
【0134】
第2段階OBSは、駆動素子DTのしきい値電圧サンプリング前に常に同じゲート-ソース間電圧Vgsを負(-)の絶対値が大きくする。そのため、駆動素子DTのしきい値電圧Vgsが以前のフレームに設定されたデータ電圧Vdataの影響を受けずに、毎フレームごとに第2段階OBS駆動時に同じゲート-ソース間電圧Vgsで駆動素子DTのドレイン-ソース間チャネルが形成されて、第1フレームと以後所定時間経過後にフレーム間に駆動素子DTのゲート-ソース間電圧ΔVgsの差異が小さくなることによって、駆動素子DTのしきい値電圧変化量ΔVthの差異が減少して、FFR特性が改善されることができる。
【0135】
第2段階OBSで第3ノードCに印加される電圧が大きいほど駆動素子DTのサンプリング完了時点で駆動素子DTのしきい値電圧Vthが低くなり、第2段階OBSで第3ノードCの電圧が特定電圧より高くなると、サンプリング完了時点で駆動素子DTのしきい値電圧Vthは、平衡状態のしきい値電圧Vthと同一になる。
図24は、第2段階OBSで第3ノードCの電圧が3V、4V、および6Vであるとき、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgs[V]としきい値電圧Vth[V]の変化を示すシミュレーション結果である。
【0136】
第1フレームF1以前の状態でピクセル回路に設定されたデータ電圧は、ブラック階調電圧であると仮定し、第1~第6フレームF1~F6でピクセル回路に書き込まれるピクセルデータの電圧がホワイト階調電圧であると仮定するとき、本発明の実施形態のFFR改善効果を比較例と比較すると、
図25に示された通りである。
図25で、左図は、第1および第2実施形態の第2段階OBSと、第3および第4実施形態の第2および第4段階OBS1、OBS2がない比較例のFFR特性である。第2実施形態の第2段階OBSでまたは第3および第4実施形態の第2および第4段階OBS1、OBS2で第2および第4スイッチ素子T2、T4がオフにされ、第3ノードCにピクセル駆動電圧VDD以上の電圧が印加されることができる。
図25で、中央図は、第1および第2実施形態で設定された第2段階OBSに起因して改善されたFFR特性である。
図25で、右図は、第3および第4実施形態で設定された第2および第4段階OBS1、OBS2に起因して改善されたFFR特性である。
図25から分かるように、本発明のピクセル回路の駆動方法に追加設定された補償段階OBS、OBS1、OBS2は、ピクセルデータの階調が急激に変わるとき、第1フレームFR1で輝度減衰を減らして、FFR特性を向上させる。
【0137】
ピクセル回路に印加される基準電圧Vrefを低くすると、第2ノードBの初期化電圧が低いほど、駆動素子DTのゲート-ソース間電圧Vgsが大きくなって、しきい値電圧Vthを低減する効果があるので、FFR特性が改善されることができる。しかしながら、基準電圧Vrefが低くなると、第2ノードBの電圧がVDD-Vth-Vdata+Vrefであるから、ブラック階調の輝度が上昇することができる。したがって、発光素子OLEDが駆動される段階EMIで、第1ノードAに印加される基準電圧Vrefは、ピクセルの輝度の変化に影響を与える。基準電圧Vrefが低くなるとき、ブラック階調の輝度が上昇する問題を考慮して、前述した実施形態においてピクセル駆動電圧VDD以上の電圧を第3ノードCに印加する。
【0138】
本発明の第5実施形態は、基準電圧Vrefの電圧をピクセルが初期化される第1段階EMIと発光素子OLEDの駆動段階EMIで相異に設定して、ブラック階調の輝度の変化なしに補償段階OBS、OBS1、OBS2の効果を高めることができる。この実施形態は、ピクセル駆動電圧VDDを必要以上高めなくても、補償段階の効果を高めることができるので、消費電力が低くなる。この実施形態は、基準電圧Vrefの電圧を初期化段階INIで低い初期化電圧に設定して、補償段階OBS、OBS1、OBS2の効果を高め、発光素子ELの駆動段階EMIで初期化電圧より高い基準レベルに設定することができる。本発明の第5実施形態によるピクセル回路に適用される基準電圧Vrefは、前述したすべての実施形態に適用することができる。以下、本発明の第5実施形態は、第1実施形態のピクセル回路に適用された例を中心に説明されるが、これに限らない。
【0139】
本発明の第5実施形態によるピクセル回路の駆動方法は、
図26a~
図30と関連して詳細に説明することとする。このピクセル回路は、第1段階(または初期化段階)INI、第2段階(または補償段階)OBS、第3段階(またはサンプリング段階)SAM、および第4段階(または発光素子の駆動段階)EMIに分けられて駆動されることができる。このピクセル回路において、前述した第1実施形態と実質的に同じ構成要素については同じ図面符号を付加し、それに関する詳細な説明を省略する。
【0140】
図26aおよび
図26bは、本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第1段階INIを示す図である。
図26aは、第1段階INIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図26bは、第1段階INIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。この実施形態において基準電圧Vrefは、単一Vrefライン43を介して第3スイッチ素子T3に印加される。基準電圧Vrefは、第1段階INIの初期化電圧に設定された第2電圧Vr2と、第2~第4段階OBS、SAM、EMIで設定された第1電圧Vr1との間でスイング(swing)するパルス(以下、「基準電圧パルス」という)を含む。
【0141】
図26aおよび
図26bを参照すると、第1段階INIで第2ゲートライン32にゲートオン電圧VGLの第2スキャンパルスSCAN2が印加される。ここで、第1ゲートライン31は、ゲートオフ電圧VGHであり、第3ゲートライン33は、ゲートオン電圧VELである。第1段階INIで第2電圧Vr2の基準電圧パルスREFが発生する。第1段階INIで第2~第5スイッチ素子T2~T5がオンにされて、主要ノードA~DとキャパシタCstが初期化される。
【0142】
第1段階INIで、第1~第4ノードA~Dそれぞれは、基準電圧パルスREFの第2電圧Vr2に初期化される。第1段階INIで駆動素子DTがオンにされ、発光素子ELはオフにされる。
【0143】
図27aおよび
図27bは、本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第2段階OBSを示す図である。
図27aは、第2段階OBSでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図27bは、第2段階OBSでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0144】
図27aおよび
図27bを参照すると、第2段階OBSで第2スキャンパルスSCAN2は、ゲートオフ電圧VGHに反転し、ゲートオフ電圧VEHのEMパルスが発生する。ここで、第1~第3ゲートライン31、32、33は、ゲートオフ電圧VGH、VEHである。したがって、第2段階OBSで第1~第5スイッチ素子T1~T5がオフにされ、駆動素子DTはオン状態に維持される。
【0145】
駆動素子DTは、第1段階INIでオンにされて、第2段階OBSでもオン状態に維持される。したがって、第2段階OBSで第3ノードCの電圧は、ピクセル駆動電圧VDDに変わって、駆動素子DTは、負の絶対値が大きくなるゲート-ソース間電圧Vgsで駆動され、そのしきい値電圧Vthが低くなる。
【0146】
第2段階OBSで駆動素子DTの第1および第2電極にピクセル駆動電圧VDDより高い電圧を印加することができる。
【0147】
図28aおよび
図28bは、本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第3段階SAMを示す図である。
図28aは、第3段階SAMでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図28bは、第3段階SAMでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0148】
図28aおよび
図28bを参照すると、第3段階SAMでピクセルデータのデータ電圧Vdataに同期する第1および第2スキャンパルスSCAN1、SCAN2がゲートオン電圧VGLで発生する。ここで、EMパルスEMは、ゲートオフ電圧VEHを維持する。したがって、第3段階SAMで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T5がオンにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T3、T4はオフ状態である。
【0149】
第3段階SAMで第1ノードAにピクセルデータのデータ電圧Vdataが印加され、第2ノードBの電圧は、VDD-Vthに変わる。第3段階SAMで、第3ノードCの電圧は、VDDからVDD-Vthに変わる。
【0150】
第3段階SAMと第4段階EMIとの間にホールド期間HOLDが設定されることができる。ホールド期間HOLD中、スキャンシグナルSCAN1、SCAN2がゲートオフ電圧VGHに反転する。
【0151】
図29aおよび
図29bは、本発明の第5実施形態によるピクセル回路の第4段階EMIを示す図である。
図29aは、第4段階EMIでピクセル回路の電流フローと主要ノードの電圧を示す回路図である。
図29bは、第4段階EMIでピクセル回路に印加されるゲートシグナルを示す波形図である。
【0152】
図29aおよび
図29bを参照すると、第4段階EMIでEMパルスEMがゲートオン電圧VELに反転する。第4段階EMIで第1および第2ゲートライン31、32の電圧は、ゲートオフ電圧VGHであり、第3ゲートライン33の電圧は、ゲートオン電圧VELである。その結果、第4段階EMIで第1、第2、および第5スイッチ素子T1、T2、T5がオフにされるのに対し、第3および第4スイッチ素子T3、T4はオンにされる。
【0153】
第4段階EMIで第1ノードAに第1電圧Vr1が印加されてキャパシタカップリング(Capacitor coupling)を介してデータ電圧Vdataが第2ノードBに伝達される。ここで、第2ノードBの電圧は、VDD-Vth-Vdata+Vr1に変わり、第4ノードDの電圧は、駆動素子DTのチャネル電流によって決定される発光素子ELのアノード電圧VOLEDである。第4段階EMIで発光素子ELは、駆動素子DTからの電流によって発光することができる。
【0154】
表示パネルのピクセルは、シフトレジスター(Shift register)を介してゲートシグナルSCAN1、SCAN2、EMが順次にシフトされることによって、ピクセルライン単位で順次にスキャニングされて、ピクセルデータのデータ電圧を充電する。したがって、
図30に示されたように、基準電圧パルスREFは、ピクセルのスキャン方向SCAN SHIFTに沿ってシフトできる。
図30で「Li」は、表示パネルの第i(iは、自然数)ピクセルラインであり、「Li+1」は、表示パネルの第i+1ピクセルラインである。
【0155】
図31は、本発明の一実施形態による表示装置を示すブロック図である。
図32は、
図31に示された表示パネルの断面構造を示す断面図である。
【0156】
図31および
図32を参照すると、本発明の実施形態による表示装置は、表示パネル100、表示パネル100のピクセルにピクセルデータを書き込む(write)ための表示パネル駆動部、およびピクセルと表示パネル駆動部の駆動に必要な電源を発生する電源部140を含む。
【0157】
表示パネル100は、X軸方向の長さ、Y軸方向の幅およびZ軸方向の厚さを有する長方形構造を有していてもよい。表示パネル100は、画面上で入力映像を表示するピクセルアレイを含む。ピクセルアレイは、複数のデータライン102、データライン102と交差する複数のゲートライン103、およびマトリックス形態に配置されるピクセルを含む。表示パネル100は、ピクセルに共通に連結された電源ラインをさらに含んでもよい。電源ラインは、ピクセル駆動電圧VDDが印加されるVDDライン41、基準電圧Vrefが印加されるVrefライン43、低電位の電源電圧VSSが印加されるVSSライン42などを含んでもよい。このような電源ラインは、ピクセルに共通に連結される。
【0158】
ピクセルアレイは、複数のピクセルラインL1~Lnを含む。ピクセルラインL1~Lnそれぞれは、表示パネル100のピクセルアレイでライン方向Xに沿って配置された1ラインのピクセルを含む。1ピクセルラインに配置されたピクセルは、ゲートライン103を共有する。データライン方向に沿ってカラム方向Yに配置されたサブピクセルは、同じデータライン102を共有する。1水平期間1Hは、1フレーム期間をピクセルラインL1~Lnの総個数で割った時間である。
【0159】
表示パネル100は、非透過型表示パネルまたは透過型表示パネルで構成されることができる。透過型表示パネルは、画面上に映像が表示され、透過型表示パネル外の実物が見える透明表示装置に適用することができる。
【0160】
表示パネルは、フレキシブル表示パネルで製作されることができる。フレキシブル表示パネルは、プラスチック基板を利用するOLEDパネルで構成されることができる。フレキシブル表示パネルにおいて回路層12、発光素子層14、および封止層(encapsulation layer)16は、柔軟なバックプレート(Back plate)上に接着された有機薄膜フィルム上に配置されることができる。
【0161】
ピクセル101それぞれは、カラーを実現するために、赤色サブピクセル、緑色サブピクセル、青色サブピクセルに分けられる。ピクセルそれぞれは、白色サブピクセルをさらに含んでもよい。サブピクセルそれぞれは、前述した実施形態のピクセル回路を含む。以下で、ピクセルは、サブピクセルと同じ意味で解釈することができる。ピクセル回路それぞれは、データライン102とゲートライン103、そして電源ライン41、42、43に連結される。
【0162】
ピクセルは、リアル(real)カラーピクセルと、ペンタイル(pentile)ピクセルで配置されることができる。ペンタイルピクセルは、あらかじめ設定されたピクセルレンダリングアルゴリズム(pixel rendering algorithm)を用いてカラーが異なる二つのサブピクセルを一つのピクセル101で駆動して、リアルカラーピクセルより高い解像度を実現することができる。ピクセルレンダリングアルゴリズムは、ピクセルそれぞれで不足したカラー表現を隣接するピクセルで発光した光のカラーで補償することができる。
【0163】
表示パネル100の画面上にタッチセンサーが配置されることができる。タッチセンサーは、オン-セル(On-cell type)またはアドオンタイプ(Add on type)で表示パネルの画面上に配置されたり、ピクセルアレイAAに内蔵されるイン-セル(In-cell type)タッチセンサーで構成されることができる。
【0164】
表示パネル100は、断面構造から見るとき、
図2に示されたように、基板10上に積層された回路層12、発光素子層14、および封止層(encapsulation layer)16を含んでもよい。
【0165】
回路層12は、データライン、ゲートライン、電源ラインなどの配線に連結されたピクセル回路、ゲートラインに連結されたゲート駆動部GIP、デマルチプレクサーアレイ112、図示しないオートプローブ検査のための回路などを含んでもよい。回路層12の配線と回路素子は、複数の絶縁層と、絶縁層を間に置いて分離した二つ以上の金属層、そして半導体物質を含むアクティブ層を含んでもよい。
【0166】
発光素子層14は、ピクセル回路によって駆動される発光素子ELを含んでもよい。発光素子ELは、赤色(R)発光素子、緑色(G)発光素子、および青色(B)発光素子を含んでもよい。発光素子層14は、白色発光素子とカラーフィルターを含んでもよい。発光素子層14の発光素子ELは、保護層によって覆われてもよい。
【0167】
封止層16を回路層12と発光素子層14を封止するように前記発光素子層14を覆う。封止層16は、有機膜と無機膜が交互に積層されたマルチ絶縁膜構造であってもよい。無機膜は、水分や酸素の浸透を遮断する。有機膜は、無機膜の表面を平坦化する。有機膜と無機膜が複数の層で積層されると、単一層に比べて水分や酸素の移動経路が長くなって、発光素子層14に影響を与える水分と酸素の浸透を効果的に遮断することができる。
【0168】
封止層16上に形成されたタッチセンサー層が配置されることができる。タッチセンサー層は、タッチ入力の前後に容量(capacitance)の変化を基にタッチ入力をセンシングする静電容量方式のタッチセンサーを含んでもよい。タッチセンサー層は、タッチセンサーの容量を形成する金属配線パターンと絶縁膜を含んでもよい。金属配線パターンの間にタッチセンサーの容量が形成されることができる。タッチセンサー層上に偏光板が配置されることができる。偏光板は、タッチセンサー層と回路層12の金属によって反射した外部光の偏光を変換して、視認性と明暗比を向上させることができる。偏光板は、線偏光板と位相遅延フィルムが接合された偏光板または円偏光板で構成されることができる。偏光板上にカバーガラス(Cover glass)が接着されてもよい。
【0169】
表示パネル100は、封止層16上に積層されたタッチセンサー層と、カラーフィルター層をさらに含んでもよい。カラーフィルター層は、赤色、緑色、および青色カラーフィルターと、ブラックマトリックスパターンを含んでもよい。カラーフィルター層は、回路層とタッチセンサー層から反射した光の波長の一部を吸収して、偏光板の役割を代行し、色純度を高めることができる。この実施形態は、偏光板に比べて光透過率が高いカラーフィルター層を表示パネルに適用して、表示パネルPNLの光透過率を向上させ、表示パネルPNLの厚さと柔軟性を改善することができる。カラーフィルター層上にカバーガラス(Cover glass)が接着されてもよい。
【0170】
電源部140は、直流-直流コンバーター(DC-DC Converter)を用いて表示パネル100のピクセルアレイと表示パネル駆動部の駆動に必要な定電圧(またはDC電圧)電源を発生する。直流-直流コンバーターは、チャージポンプ(Charge pump)、レギュレーター(Regulator)、バックコンバーター(Buck Converter)、ブーストコンバーター(Boost Converter)などを含んでもよい。電源部140は、図示しないホストシステムから印加される直流入力電圧のレベルを調整してガンマ基準電圧VGMA、ゲートオフ電圧VGH、VEH、ゲートオン電圧VGL、VEL、ピクセル駆動電圧VDD、低電位の電源電圧VSS、基準電圧Vrefなどの定電圧を発生することができる。ガンマ基準電圧VGMAは、データ駆動部110に供給される。ゲートオフ電圧VGH、VEHとゲートオン電圧VGL、VELは、ゲート駆動部120に供給される。
【0171】
表示パネル駆動部は、タイミングコントローラー(Timing controller、TCON)130の制御下に表示パネル100のピクセルに入力映像のピクセルデータを書き込む。
【0172】
表示パネル駆動部は、データ駆動部110とゲート駆動部120を含む。表示パネル駆動部は、データ駆動部110とデータライン102との間に配置されたデマルチプレクサーアレイ112をさらに含んでもよい。
【0173】
デマルチプレクサーアレイ112は、複数のデマルチプレクサー(De-multiplexer、DEMUX)を用いてデータ駆動部110のチャネルそれぞれで出力されたデータ電圧をデータライン102に順次に供給する。デマルチプレクサーは、表示パネル100上に配置された多数のスイッチ素子を含んでもよい。デマルチプレクサーがデータ駆動部110の出力端子とデータライン102との間に配置されると、データ駆動部110のチャネル個数が減少することができる。デマルチプレクサーアレイ112は省略してもよい。
【0174】
表示パネル駆動部は、タッチセンサーを駆動するためのタッチセンサー駆動部をさらに含んでもよい。タッチセンサー駆動部は、
図31で図示が省略されている。データ駆動部とタッチセンサー駆動部は、一つのドライブIC(Integrated Circuit)に集積することができる。モバイル機器やウェラブル機器でタイミングコントローラー130、電源部140、データ駆動部110、タッチセンサー駆動部などは、一つのドライブICに集積することができる。
【0175】
表示パネル駆動部は、タイミングコントローラー130の制御下に低速駆動モード(Low speed driving mode)で動作することができる。低速駆動モードは、入力映像を分析して、入力映像があらかじめ設定された時間の間変化がないとき、表示装置の消費電力を減らすために設定されることができる。低速駆動モードは、停止映像が一定時間以上入力されるとき、ピクセルのリフレッシュレート(Refresh rate)を低減することによって、表示パネル駆動部と表示パネル100の消費電力を減らすことができる。低速駆動モードは、停止映像が入力されるときに限定されない。例えば、表示装置が待機モードで動作するとき、または、ユーザ命令または入力映像が所定時間以上表示パネル駆動回路に入力されないとき、表示パネル駆動回路は、低速駆動モードで動作することができる。
【0176】
データ駆動部110は、DAC(Digital to Analog Converter)を用いて毎フレーム期間ごとにタイミングコントローラー130からデジタルシグナルに受信される入力映像のピクセルデータをガンマ補償電圧に変換してデータ電圧を発生する。ガンマ基準電圧VGMAは、分圧回路を介して階調別ガンマ補償電圧に分圧されてDACに供給される。データ電圧は、データ駆動部110のチャネルそれぞれで出力バッファーを介して出力される。
【0177】
ゲート駆動部120は、ピクセルアレイのTFTアレイおよび配線と共に表示パネル100の回路層12に直接形成されるGIP(Gate in panel)回路で構成されることができる。GIP回路は、表示パネル100の非表示領域であるベゼル領域(Bezel)BZ上に配置されたり、入力映像が再現されるピクセルアレイ内に分散配置されることができる。ゲート駆動部120は、タイミングコントローラー130の制御下にゲートシグナルをゲートライン103に順次に出力する。ゲート駆動部120は、シフトレジスター(Shift register)を用いてゲートシグナルSCAN1、SCAN2、EMをシフトさせることによって、当該シグナルをゲートライン103に順次に供給することができる。ゲートシグナルは、スキャンパルスSCAN1、SCAN2、EMパルスEM、基準電圧パルスなどを含んでもよい。
【0178】
ゲート駆動部120は、
図32および
図33に示されたように、複数のシフトレジスターを含んでもよい。シフトレジスターそれぞれは、タイミングコントローラー130からのスタートパルス(start pulse)とシフトクロック(Shift clock)に応答してゲートシグナルのパルスを出力し、シフトクロックタイミングに合わせて当該パルスをシフトする。
【0179】
タイミングコントローラー130は、ホストシステムから入力映像のデジタルビデオデータDATAと、それに同期するタイミングシグナルを受信する。タイミングシグナルは、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、クロックCLKおよびデータイネーブルシグナルDEなどを含んでもよい。データイネーブルシグナルDEをカウントする方法で垂直期間と水平期間が分かるので、垂直同期信号Vsyncと水平同期信号Hsyncは省略してもよい。データイネーブルシグナルDEは、1水平期間1Hの周期を有する。
【0180】
ホストシステムは、TV(Television)システム、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ナビゲーションシステム、パーソナルコンピュータ(PC)、ホームシアターシステム、モバイル機器、ウェラブル機器、車両システムのうちいずれか一つでありうる。ホストシステムは、ビデオソースからの映像信号を表示パネル100の解像度に合わせてスケーリングして、タイミングシグナルとともにタイミングコントローラー130に転送することができる。
【0181】
タイミングコントローラー130は、ノーマル駆動モード(Normal driving mode)で入力フレーム周波数をi倍逓倍して、入力フレーム周波数Хi(iは、自然数)Hzのフレーム周波数で表示パネル駆動部の動作タイミングを制御することができる。入力フレーム周波数は、NTSC(National Television Standards Committee)方式で60Hzであり、PAL(Phase-Alternating Line)方式で50Hzである。タイミングコントローラー130は、低速駆動モードでピクセルのリフレッシュレートを低減するために、フレーム周波数を1Hz~30Hzの間の周波数に下げて、表示パネル駆動部の駆動周波数を低減することができる。
【0182】
タイミングコントローラー130は、ホストシステムから受信されたタイミングシグナルVsync、Hsync、DEを基にデータ駆動部110の動作タイミングを制御するためのデータタイミング制御シグナル、デマルチプレクサーアレイ112の動作タイミングを制御するための制御シグナル、ゲート駆動部120の動作タイミングを制御するためのゲートタイミング制御シグナルを発生することができる。ゲートタイミング制御シグナルは、スタートパルスとシフトクロックを含んでもよい。タイミングコントローラー130は、表示パネル駆動部の動作タイミングを制御してデータ駆動部110、デマルチプレクサーアレイ112、タッチセンサー駆動部、およびゲート駆動部120を同期させる。
【0183】
タイミングコントローラー130は、毎フレームごとに補償段階OBS、OBS1、OBS2が設定されたゲート駆動部120の出力シグナルSCAN1、SCAN2、EM、REFでピクセルが駆動されるようにゲート駆動部120を制御することができる。他の実施形態において、タイミングコントローラー130は、入力映像の分析結果を基に補償段階OBS、OBS1、OBS2の設定有無を判断してゲート駆動部120を制御することができる。ゲート駆動部120は、タイミングコントローラー130の制御下に補償段階設定条件であるときにのみ補償段階OBS、OBS1、OBS2が追加された出力シグナルSCAN1、SCAN2、EM、REFを出力することができる。
【0184】
タイミングコントローラー130から出力されたゲートタイミング制御シグナルの電圧レベルは、図示しないレベルシフタ(Level shifter)を介してゲートオフ電圧VGHおよびVEHとゲートオン電圧VGL、VELに変換されてゲート駆動部120に供給されることができる。レベルシフタは、ゲートタイミング制御シグナルのローレベル電圧(low level voltage)をゲートオン電圧VGL、VELに変換し、ゲートタイミング制御シグナルのハイレバル電圧(high level voltage)をゲートオフ電圧VGH、VEHに変換する。
【0185】
他の実施形態において、タイミングコントローラー130は、ゲートタイミングシグナルの基準クロックをレベルシフタに入力し、レベルシフタは、タイミングコントローラー130からの基準クロックをサンプリングしてゲート駆動部120のシフトレジスターに入力されるシフトクロックを発生することができる。
【0186】
図33は、本発明の第1実施形態によるゲート駆動部120を示す図である。
【0187】
図33を参照すると、ゲート駆動部120は、第1スキャンパルス[SCAN1(1)~(n)]を順次に出力する第1シフトレジスターSR11、第2スキャンパルス[SCAN2(1)~(n)]を順次に出力する第2シフトレジスターSR12、およびEMパルス[EM(1)~(n)]を順次に出力する第3シフトレジスターSR13を含む。
【0188】
SCAN1(i)は、第iピクセルラインのピクセルに印加される第1スキャンパルスSCAN1である。SCAN2(i)は、第iピクセルラインのピクセルに印加される第2スキャンパルスSCAN2である。EM(i)は、第iピクセルラインのピクセルに印加されるEMパルスEMである。シフトレジスターSR11、SR12、SR13それぞれにゲートオフ電圧VGH、VEHとゲートオン電圧VGL、VELが供給される。
【0189】
図33で、「GST1、GST2、EST」は、シフトレジスターSR11、SR12、SR13にそれぞれ入力されるスタートパルスである。「GCLK1、GCLK2、ECLK」は、シフトレジスターSR11、SR12、SR13にそれぞれ入力されるシフトクロックである。シフトクロックGCLK1、GCLK2、ECLKそれぞれは、j(jは、2以上の自然数)相(phase)クロックでありうる。
【0190】
シフトレジスターSR11、SR12、SR13それぞれは、スタートパルスGST1、GST2、ESTを入力されて、第1ゲートシグナル[SCAN1(1)、SCAN2(1)、EM(1)]を出力した後に、シフトクロックGCLK1、GCLK2、ECLKのライジングエッジまたはフォーリングエッジごとに前段のゲートシグナルを次段にシフトする。ベゼル領域BZを減らすために、シフトレジスターSR11、SR12、SR13に連結された配線と回路素子のうち少なくとも一部は、ピクセルアレイに分散配置されることができる。
【0191】
第1および第2シフトレジスターSR11、SR12は、共通して機能する制御部が共有され、当該制御部の制御下に出力される出力バッファーが分離することによって、一つのシフトレジスターに統合されることができる。このような統合シフトレジスターの一例は、韓国特許公開第10-2021-0082904号(2021.07.06)公報に開示されている。
【0192】
図33に示されたゲート駆動部120は、前述した第1~第4実施形態によるピクセル回路に印加されるゲートシグナルSCAN1、SCAN2、EMを順次に出力することができる。
【0193】
図34は、本発明の第2実施形態によるゲート駆動部120を示す図である。
【0194】
図34を参照すると、ゲート駆動部120は、第1スキャンパルス[SCAN1(1)~(n)]を順次に出力する第1シフトレジスターSR21、第2スキャンパルス[SCAN2(1)~(n)]を順次に出力する第2シフトレジスターSR22、EMパルス[EM(1)~(n)]を順次に出力する第3シフトレジスターSR23、および基準電圧パルス[REF(1)~(n)]を順次に出力する第4シフトレジスターSR24を含む。
【0195】
SCAN1(i)は、第iピクセルラインのピクセルに印加される第1スキャンパルスSCAN1である。SCAN2(i)は、第iピクセルラインのピクセルに印加される第2スキャンパルスSCAN2である。EM(i)は、第iピクセルラインのピクセルに印加されるEMパルスEMである。REF(i)は、第iピクセルラインのピクセルに印加される基準電圧パルスREFである。第1~第3シフトレジスターSR21、SR22、SR23それぞれにゲートオフ電圧VGH、VEHとゲートオン電圧VGL、VELが供給される。第4シフトレジスターSR24に基準電圧Vrefの第1および第2電圧Vr1、Vr2が供給される。
【0196】
図34で、「GST1、GST2、EST、RST」は、シフトレジスターSR21、SR22、SR23、SR24にそれぞれ入力されるスタートパルスである。「GCLK1、GCLK2、ECLK、RCLK」は、シフトレジスターSR21、SR22、SR23、SR24にそれぞれ入力されるシフトクロックである。シフトクロックGCLK1、GCLK2、ECLK、RCLKそれぞれは、j相(phase)クロックでありうる。
【0197】
第1~第3シフトレジスターSR21、SR22、SR23それぞれは、スタートパルスGST1、GST2、ESTを入力されて、第1ゲートシグナル[SCAN1(1)、SCAN2(1)、EM(1)]を出力した後に、シフトクロックGCLK1、GCLK2、ECLKのライジングエッジまたはフォーリングエッジごとにゲートシグナルを次段にシフトする。ベゼル領域BZを減らすために、シフトレジスターSR21、SR22、SR23、SR24に連結された配線と回路素子のち少なくとも一部は、ピクセルアレイに分散配置されることができる。
【0198】
第1および第2シフトレジスターSR21、SR22は、一つのシフトレジスターに統合されることができる。第4シフトレジスターSR24は、スタートパルスRSTを入力されて、第1基準電圧パルス[REF(1)]を出力した後に、シフトクロックGCLK1、GCLK2、ECLKのライジングエッジまたはフォーリングエッジごとに前段から出力される基準パルスを次段にシフトする。
【0199】
図34に示されたゲート駆動部120は、本発明の第5実施形態によるピクセル回路に印加されるゲートシグナルSCAN1、SCAN2、EMと基準電圧パルスREFを出力することができる。
【0200】
本発明の表示装置は、
図35~
図39に示されたように、入力映像分析結果を基にピクセルデータの階調変化量が大きいか、映像パターンが変更され、または場面が転換されるときにのみ補償段階OBS、OBS1、OBS2を追加することができる。この実施形態において、タイミングコントローラー130は、入力映像の分析結果によって上記のような条件だけで補償段階設定をイネーブル(Enable)させて、ゲート駆動部120から補償段階OBS、OBS1、OBS2が追加されたシグナルSCAN1、SCAN2、EN、REFが出力されるようにゲート駆動部120を制御することができる。
【0201】
図35は、本発明の第1実施形態による選択的ピクセル駆動方法を示すフローチャートである。
【0202】
図35を参照すると、選択的ピクセル駆動方法は、入力映像を分析してピクセルに書き込まれるピクセルデータの変化量ΔGを判断する(S351およびS352)。
【0203】
ピクセルデータの階調変化量ΔGは、フレーム期間単位で計算されたり、ライン単位で計算されることができる。例えば、タイミングコントローラー130は、1フレーム分量のピクセルデータの階調値を合算した結果またはその平均値をフレーム間比較して1フレーム単位のピクセル変化量ΔGを判断することができる。タイミングコントローラー130は、毎フレームごとに平均画像レベル(Average Picture level)APLを計算し、平均画像レベルAPLをフレーム間比較してピクセルデータの1フレーム単位のピクセル変化量ΔGを判断することもできる。
【0204】
タイミングコントローラー130は、1ピクセル分量のピクセルデータの階調値を合算した結果またはその平均値をフレーム間比較して1ピクセルライン単位のピクセル変化量ΔGを判断することができる。
【0205】
選択的ピクセル駆動方法は、ピクセルデータの階調変化量ΔGをあらかじめ設定された基準値GREFと比較して階調変化量ΔGが基準値GREFより大きい時補償段階OBS、OBS1、OBS2が設定されたゲート駆動部120の出力シグナルでピクセルを駆動する(S353、S354)。タイミングコントローラー130は、ピクセルデータの階調変化量ΔGをフレーム単位またはピクセルライン単位で基準値GREFと比較する結果を基にピクセルデータの階調変化量ΔGが基準値GREFより大きいときにのみ補償段階を活性化することができる。したがって、補償段階OBS、OBS1、OBS2は、ピクセルデータの階調変化量ΔGが大きいフレーム期間またはピクセルラインにのみ設定されることができる。
【0206】
選択的ピクセル駆動方法は、ピクセルデータの階調変化量ΔGが基準値GREF以下であるとき、補償段階OBS、OBS1、OBS2がないゲート駆動部120の出力シグナルでピクセルを駆動する(S355)。
【0207】
図36は、本発明の第2実施形態による選択的ピクセル駆動方法を示すフローチャートである。
【0208】
図36を参照すると、選択的ピクセル駆動方法は、入力映像を分析して、映像パターンが変更されたり、場面が転換されるかを判断する(S361およびS362)。ここで、映像パターンが変更される一例として、以前のフレームでブラックカラーの映像が表示された画面が次のフレームでホワイトカラーの映像が表示されたり、その反対の場合がある。映像パターンが変更される他の例として、以前のフレームで画面に再現されたカラーやパターンが次のフレームで異なるカラーやパターンに変更可能である。場面が転換されるというのは、フレーム間映像を分析して、画面に表示される映像の少なくとも一部が次のフレームで変更されることを意味する。停止映像の場合、フレーム間場面転換がない。タイミングコントローラー130は、フレーム間ピクセルデータの階調変化量を基に映像パターン変更または場面映像転換を判断することができる。
【0209】
選択的ピクセル駆動方法は、映像パターンが変更されたり、場面転換が発生するとき、補償段階OBS、OBS1、OBS2が設定されたゲート駆動部120の出力シグナルでピクセルを駆動する(S363)。タイミングコントローラー130は、映像パターンが変更されたり、場面転換が発生するときにのみ補償段階OBS、OBS1、OBS2を活性化してゲート駆動部120を制御することができる。したがって、ゲート駆動部120は、映像パターンが変更されたり場面転換が発生するときにのみ補償段階OBS、OBS1、OBS2が追加されたシグナルSCAN1、SCAN2、EM、REFを出力することができる。
【0210】
選択的ピクセル駆動方法は、映像パターンが変更されることなく、場面転換がなければ、補償段階OBS、OBS1、OBS2がないゲート駆動部120の出力シグナルでピクセルを駆動する(S355)。
【0211】
図37は、フレーム間映像パターンまたは場面転換時にのみ補償段階OBS、OBS1、OBS2が設定される一例を示す図である。
図37に示されたように、選択的ピクセル駆動方法は、映像パターンが変更されたり、場面転換が発生するフレーム、例えば、第2フレームF2だけで補償段階OBS、OBS1、OBS2が設定されたゲート駆動部120の出力シグナルでピクセルを駆動することができる。
図37で「OBS ON」は、補償段階OBS、OBS1、OBS2が設定されたフレームであり、「OBS OFF」は、補償段階OBS、OBS1、OBS2がないフレームを示す。
【0212】
図38は、ピクセルライン間の階調変化量が大きいときにのみまたはパターン変更時にのみ補償段階が設定される一例を示す図である。
図38に示されたように、選択的ピクセル駆動方法は、階調変化量ΔGが大きいか、映像パターンが変更されるピクセルライン、例えば、第3および第4ピクセルラインL3、L4だけで補償段階OBS、OBS1、OBS2が設定されたゲート駆動部120の出力シグナルでピクセルを駆動することができる。
図38で「OBS ON」は、補償段階OBS、OBS1、OBS2が設定されたピクセルラインであり、「OBS OFF」は、補償段階OBS、OBS1、OBS2がないピクセルラインである。
【0213】
図39は、補償段階が設定されたゲート駆動部120の出力シグナルと補償段階がないゲート駆動部120の出力シグナルの一例を示す図である。補償段階OBS、OBS1、OBS1がないゲートシグナルは、補償段階OBS、OBS1、OBS2なしに初期化段階INIに引き続いてサンプリング段階SAMが設定され、サンプリング段階SAMに引き続いて発光素子ELの駆動段階EMIが設定される。
【0214】
以上、解決しようとする課題、課題解決手段、効果に記載した明細書の内容が請求項の必須の特徴を特定するものではないので、請求項の権利範囲は、明細書の内容に記載された事項によって制限されない。
【0215】
以上、添付の図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明したが、本発明は、必ずこのような実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施することができる。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものでなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されない。したがって、以上で記述した実施形態は、すべての面において例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。本発明の保護範囲は、請求範囲によって解釈すべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0216】
21 データライン
31~33、331、332 ゲートライン
41、42、43 電源ライン
EL 発光素子
DT 駆動素子
T1~T5、T32、T33、T43、T52 スイッチ素子
Cst キャパシタ
100 表示パネル
101 ピクセル
102 データライン
103 ゲートライン
110 データ駆動部
120 ゲート駆動部
130 タイミングコントローラー
140 電源部