IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社豊田自動織機の特許一覧 ▶ サウスウェスト リサーチ インスティテュートの特許一覧

特許7499399自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法
<>
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図1
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図2
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図3
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図4
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図5
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図6
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図7
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図8
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図9
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図10
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図11
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図12
  • 特許-自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20240606BHJP
   G01C 21/30 20060101ALI20240606BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240606BHJP
   G06T 7/70 20170101ALI20240606BHJP
【FI】
G01C21/26 A
G01C21/30
G06T7/00 650A
G06T7/70 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023503912
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 JP2022008879
(87)【国際公開番号】W WO2022186277
(87)【国際公開日】2022-09-09
【審査請求日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】17/190,049
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(73)【特許権者】
【識別番号】500116694
【氏名又は名称】サウスウェスト リサーチ インスティテュート
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】上田 祐規
(72)【発明者】
【氏名】宇野 峰志
(72)【発明者】
【氏名】デスーザ ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】オークター ジョセフ
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0107400(US,A1)
【文献】国際公開第2016/059930(WO,A1)
【文献】特開2008-225822(JP,A)
【文献】特開2021-081272(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0015317(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0401819(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/26
G01C 21/30
G06T 7/00
G06T 7/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、
前記車体の下面に設置され、前記車体の下方の路面の画像を取得する第1路面画像取得装置と、
前記車体の下面に設置され、前記車体の下方の路面の画像を取得する第2路面画像取得装置と、
地理的位置情報が紐付けされた路面の地図画像を記憶する記憶部と、
前記第1路面画像取得装置により取得された前記路面の画像から抽出された特徴を、前記地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定する第1自己位置推定部と、
前記第2路面画像取得装置により取得された前記路面の画像から抽出された特徴を、前記地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定する第2自己位置推定部と、を備え、
前記第1路面画像取得装置と前記第2路面画像取得装置とは、特定の時間間隔で時間的に交互に前記路面の画像を取得し、
前記第1自己位置推定部と前記第2自己位置推定部とは、特定の時間間隔で時間的に交互に自律走行車の自己位置推定結果を出力し、
前記第2路面画像取得装置は、前記第1自己位置推定部が自律走行車の自己位置を推定する処理を行っている間に前記路面の画像の取得を開始し、
前記第1路面画像取得装置は、前記第2自己位置推定部が自律走行車の自己位置を推定する処理を行っている間に前記路面の画像の取得を開始する自律走行車。
【請求項2】
前記第1路面画像取得装置及び前記第2路面画像取得装置が前記車体の左右に設けられている請求項1に記載の自律走行車。
【請求項3】
前記第1路面画像取得装置及び前記第2路面画像取得装置の少なくとも一方が、前記車体の前部及び後部の各々に設けられている請求項1に記載の自律走行車。
【請求項4】
車体の下面に設置された複数台の路面画像取得装置に、時間的に互いにずらして前記車体の下方の路面の画像を取得させることと、
前記複数台の路面画像取得装置の各々によって取得された前記路面
の画像から抽出された特徴を、地理的位置情報が紐付けされた路面の地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定することと、
前記複数台の路面画像取得装置によって取得された前記路面の画像をそれぞれ用いて得られた自律走行車の自己位置推定結果を、時間的に互いにずらして出力することと、
前記複数台の路面画像取得装置のうちの1つによって取得された前記路面の画像に基づき自律走行車の自己位置を推定する処理を行っている間に、前記複数台の路面画像取得装置のうちの他の1つが前記路面の画像の取得を開始することと、を有する
自律走行車における自己位置推定方法。
【請求項5】
前記車体の左右にそれぞれ設けられた前記路面画像取得装置の各々によって前記車体の下方の路面の画像を取得することを有する請求項4に記載の自律走行車における自己位置推定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自律走行車及び自律走行車における自己位置推定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、無人搬送車などの自己位置を正確に計測する検討が進んでいる。自己位置を計測する方法は、無人搬送車が床に敷設された磁気テープを検知することによって自己位置を計測する方法を含む。この方法では、無人搬送車は検知した磁気テープに沿って移動する。また、磁気テープを使用しない方法として、例えば、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)と呼ばれる、自己位置推定と環境地図作成とを同時に行う方法がある。SLAMにおいてはレーザレンジファインダ(LRF)等の距離センサ、またはカメラを用いた計測などによって得られた情報と地図情報とに基づいて自己位置が推定される。SLAMは環境に特徴が少ない場合(広い屋外空間や単調な廊下が続く場合)や、環境が変化する場面において、自己位置の推定精度が低下することがある。このような自己位置の推定精度が低下する環境に対応するため、環境内に目印となる特徴のある物体(マーカ)が設置されることがある。しかしながら、マーカ以外の物体であって金属などの反射率の高い物体が環境内に存在する場合、マーカと誤判定し、自己位置推定精度が低下することがある。また、屋外の自己位置推定方法として人工衛星を用いるRTK-GNSS(Real Time Kinematic-Global Navigation Satellite System)を利用する方法がある。しかし、RTK-GNSSでは周囲に高い建物がある場合や、GNSSアンテナの上空視野を阻害する構造物が存在する場合、自己位置検知が不能になる、あるいは精度が悪化することがある。また、特許文献1は、路面の画像から特徴を抽出して、抽出した特徴に地理的位置情報を関連付けた地図データベースを準備し、自己位置推定時にも同様に路面の画像から特徴を抽出し、地図データベースと照らし合わせることで自己位置推定を行う技術を開示している。SLAMやRTK-GNSSでは自己位置推定が困難な環境においても上記特許文献1に開示の技術を用いることにより自己位置推定が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第8725413号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示の技術を用いて自己位置推定を行う場合においては、日射条件が異なっている場合や路面を砂が覆っていたりする場合がある。この場合、例えば図12Aに示すように、撮像画像(カメラ画像)には、本来の路面模様である特徴(パターン)300,301に対し砂310,311の形状が加わる。その結果、図12Aに示す撮像画像と図12Bに示す地図画像とをマッチングする際に、地図データの特徴(パターン)320,321に対する路面画像の特徴(パターン)300,301の類似度が低下し、位置推定精度が低下することがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様において、自律走行車は、車体と、前記車体の下面に設置され、前記車体の下方の路面の画像を取得する第1路面画像取得装置と、前記車体の下面に設置され、前記車体の下方の路面の画像を取得する第2路面画像取得装置と、地理的位置情報が紐付けされた路面の地図画像を記憶する記憶部と、前記第1路面画像取得装置により取得された前記路面の画像から抽出された特徴を、前記地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定する第1自己位置推定部と、前記第2路面画像取得装置により取得された前記路面の画像から抽出された特徴を、前記地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定する第2自己位置推定部と、を備える。前記第1路面画像取得装置と前記第2路面画像取得装置とは、特定の時間間隔で時間的に交互に前記路面の画像を取得し、前記第1自己位置推定部と前記第2自己位置推定部とは、特定の時間間隔で時間的に交互に自律走行車の自己位置推定結果を出力する。
【0006】
これによれば、第1自己位置推定部が、第1路面画像取得装置により取得された路面の画像から抽出された特徴を、地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定する。第2自己位置推定部が、第2路面画像取得装置により取得された路面の画像から抽出された特徴を、地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定する。よって、例えば日射条件が異なっている場合や路面を砂が覆っていたりする場合においては、1つの路面画像取得装置で路面の特徴を取得できなくても他の路面画像取得装置で路面の特徴を取得して、地図画像の特徴と取得された路面画像の特徴との類似度を大きくして自己位置推定精度の低下を回避することができる。また、第1自己位置推定部の処理と第2自己位置推定部の処理とが並列して実行されることにより、自己位置推定結果の出力周期を短くすることができ、自己位置推定結果を時系列で連続して速やかに得ることができる。その結果、高精度に自己位置を推定することができる。
【0007】
また、前記第1路面画像取得装置及び前記第2路面画像取得装置が前記車体の左右に設けられているとよい。
これによれば、車体の左右にある路面の模様を第1路面画像取得装置及び第2路面画像取得装置によりそれぞれ取得することができる。
【0008】
また、前記第1路面画像取得装置及び前記第2路面画像取得装置の少なくとも一方が、前記車体の前部及び後部の各々に設けられているとよい。
これによれば、車体の前部及び後部に設けられた2つの路面画像取得装置を用いて車体の姿勢を推定することにより、1つの路面画像取得装置を用いて車体の姿勢を推定する場合に比べ、車体の姿勢推定精度を向上することができる。
【0009】
本開示の別の態様において、自律走行車における自己位置推定方法は、車体の下面に設置された複数台の路面画像取得装置に、時間的に互いにずらして前記車体の下方の路面の画像を取得させることと、前記複数台の路面画像取得装置の各々によって取得された前記路面の画像から抽出された特徴を、地理的位置情報が紐付けされた路面の地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定することと、前記複数台の路面画像取得装置によって取得された前記路面の画像をそれぞれ用いて得られた自律走行車の自己位置推定結果を、時間的に互いにずらして出力することと、を有する。
【0010】
これによれば、複数台の路面画像取得装置の各々によって取得された路面の画像から抽出された特徴を、地理的位置情報が紐付けされた路面の地図画像から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定することができる。よって、例えば日射条件が異なっている場合や路面を砂が覆っていたりする場合においては、1つの路面画像取得装置で路面の特徴を取得できなくても他の路面画像取得装置で路面の特徴を取得して、地図画像の特徴と取得された路面画像の特徴との類似度を大きくして自己位置推定精度の低下を回避することができる。また、自己位置推定結果の出力周期を短くすることができ、自己位置推定結果を時系列で連続して速やかに得ることができる。その結果、高精度に自己位置を推定することができる。
【0011】
また、前記車体の左右にそれぞれ設けられた前記複数台の路面画像取得装置によって前記車体の下方の路面の画像が取得されるとよい。
これによれば、路面における車体の左右の模様を複数台の路面画像取得装置により取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態における自律走行車の側面図。
図2図1の自律走行車の平面図。
図3図1の自律走行車の正面図。
図4図1の自律走行車の電気的構成を示すブロック図。
図5】自己位置推定動作タイミングを説明するためのタイミングチャート。
図6】光源、カメラ、画像処理についての動作を示すタイミングチャート。
図7図7Aは第1カメラ画像を示す図、図7Bは地図画像を示す図。
図8図1の自律走行車の平面図。
図9図9Aは第1カメラ画像を示す図、図9Bは地図画像を示す図。
図10図10Aは第1カメラ画像を示す図、図10Bは地図画像を示す図、図10Cは第2カメラ画像を示す図、図10Dは地図画像を示す図。
図11】別例の自律走行車の平面図。
図12図12Aはカメラ画像を示す図、図12Bは地図画像を示す図。
図13】光源、カメラ、画像処理についての動作を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の一実施形態を図面に従って説明する。
図1図2に示すように、自律走行車10は、四輪車両であって、車体11と、車体11の下部に配置された駆動輪102と、車体11の下部に配置された操舵輪105と、を備える。
【0014】
図1図2図3に示すように、自律走行車10は、第1カメラ20と第2カメラ21を備える。第1カメラ20は、車体11の前部の下面における左側に設置され、車体11の下方の路面150を撮影することができる。第1路面画像取得装置である第1カメラ20により、路面150の画像を一定周期で取得することができるようになっている。第2カメラ21は、車体11の前部の下面における右側に設置され、車体11の下方の路面150を撮影することができる。第2路面画像取得装置である第2カメラ21により、路面150の画像を一定周期で取得することができるようになっている。第1カメラ20及び第2カメラ21が車体11の左右に設けられている。
【0015】
図7Aには、第1カメラ20により取得された画像160の一例を示す。画像160は、四角形状をなしている。図10Cには、第2カメラ21により取得された画像161の一例を示す。画像161は、四角形状をなしている。
【0016】
図1図2図3図7A図7B図8図9A図9B図10A図10Dにおいて、上下方向をZ方向とし、Z方向と直交する水平方向であるX方向を車両の幅方向とし、X方向と直交する水平方向であるY方向を車両の前後方向としている。水平面であるXY平面を、自律走行車10がカメラ画像を得ながら走行する。
【0017】
図3に示すように、自律走行車10は、第1カメラ20用の第1光源(照明)30と、第2カメラ21用の第2光源(照明)31を備える。第1光源30は、車体11の下面に設置されている。第1光源30は、例えば発光ダイオード(以下、単にLEDという)よりなる。第1光源30は、路面150における第1カメラ20の撮影領域に光を照射するためのものである。第1光源30は、第1カメラ20の撮影タイミングに同期して点灯する。第2光源31は、車体11の下面に設置されている。第2光源31は、例えばLEDよりなる。第2光源31は、路面150における第2カメラ21の撮影領域に光を照射するためのものである。第2光源31は、第2カメラ21の撮影タイミングに同期して点灯する。
【0018】
図4に示すように、自律走行車10は、制御装置40と、モータドライバ100,103と、走行モータ101と操舵モータ104を備える。制御装置40にはカメラ20,21が接続されている。制御装置40は、モータドライバ100を介して走行モータ101を制御して駆動輪102を駆動することができるようになっている。制御装置40は、モータドライバ103を介して操舵モータ104を制御して操舵輪105を駆動することができるようになっている。
【0019】
図4に示すように、自律走行車10は、第1光源ドライバ80を備える。制御装置40は、第1光源ドライバ80を介して第1光源30を制御することができる。自律走行車10は、第2光源ドライバ81を備える。制御装置40は、第2光源ドライバ81を介して第2光源31を制御することができる。
【0020】
図4に示すように、制御装置40は、記憶部50と、第1処理部60と、第2処理部70と、を備える。第1処理部60は、第1自己位置推定部61を備える。第1自己位置推定部61は、特徴抽出部62とマッチング部63を有する。第2処理部70は、第2自己位置推定部71を備える。第2自己位置推定部71は、特徴抽出部72とマッチング部73を有する。
【0021】
記憶部50には、自律走行車10を制御するための種々のプログラムが記憶されている。制御装置40は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路:ASICを備えていてもよい。すなわち、制御装置40は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせ、を含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU、並びに、RAM及びROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆるものを含む。
【0022】
制御装置40は、記憶部50に記憶されたプログラムに従い、走行モータ101及び操舵モータ104を制御することで、自律走行車10を動作させる。本実施形態の自律走行車10は、搭乗者による操作が行われることなく、制御装置40による制御によって自動で走行、操舵の動作を行う車両である。
【0023】
記憶部50には、路面の地図画像51、即ち、予め路面150を撮影しておいた地図画像51が記憶されている。地図画像51は、地理的位置情報が紐付けられた状態で作成されている。図2に示す姿勢での走行中に地図画像を作成しており、この状態が車体11の姿勢角θ=0となる。
【0024】
地図画像51を予め記憶部50に記憶する場合、路面の模様の座標を環境地図として記憶する。環境地図は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)によるマッピングにより作成される。SLAMは、移動体の自己位置推定と環境地図作成を同時に行うものであり、移動体が未知の環境下で環境地図を作成できる。構築した地図情報を使って特定のタスクを遂行する。自己位置は、車体11の位置及び車体11の姿勢である。車体11の位置は、より詳しくは、図2に示すように車体11の一点を示す座標、例えば、車体11の水平方向の中央170の座標である。自己位置推定の際、カメラで取得した路面画像と事前に取得した地図画像を比較することで自律走行車の自己位置を推定する。
【0025】
制御装置40は、地図上での自律走行車10の位置を推定する自己位置推定を行いながら走行モータ101及び操舵モータ104を制御することで、所望の位置に自律走行車10を移動させることが可能である。
【0026】
本実施形態においては、デュアルプロセッサシステムが採用されている。一方のプロセッサは第1処理部60として機能するとともに、他方のプロセッサは第2処理部70として機能しており、第1処理部60と第2処理部70とは同時並列処理が可能となっている。
【0027】
次に、作用について説明する。
図5には、制御装置40による自己位置推定動作タイミングを示し、詳しくは、図6に示す光源(照明)の点灯、カメラ撮影、画像処理が実行される。
【0028】
図2に示すように車体11の姿勢角θが0の場合に対し、図8に示すように車体11の姿勢角θが所定値となっている場合においては、図7Aに代わり図9Aに示すような撮像画像(カメラ画像)が得られる。
【0029】
図10A図10Bには、第1カメラ20によって取得された画像160、及び、対応する地図画像51aを示す。図10C図10Dには、第2カメラ21によって取得された画像161、及び、対応する地図画像51bを示す。
【0030】
制御装置40は、図6に示すように、第1カメラ20により車体11の下方の路面150の画像を一定周期で取得させる。詳しくは、第1光源30の点灯に同期して、第1カメラ20で路面が撮像される。そして、第1カメラ20により得られた画像について、画像処理が行われる。
【0031】
第1自己位置推定部61は、第1カメラ20により取得された路面150の画像から抽出された特徴と、地図画像51から抽出された特徴とを比較することにより自律走行車の自己位置を推定する。
【0032】
詳しくは、第1自己位置推定部61の特徴抽出部62は、図7Aに示すように、第1カメラ20により取得された路面150の画像160から特徴セット180を抽出する。図7Aに示すカメラ画像の例では、特徴セット180として、路面の表面の凹凸による模様を▲と■で表しており、特徴セット180は、離間する組をなす特徴部181,182よりなる。また、マッチング部63は、抽出された特徴セット180と、図7Bに示すような、地図画像51から抽出された特徴セット190とを比較する。図7Bに示す地図画像の例では、特徴セット190として、路面の表面の凹凸による模様を▲と■で表しており、特徴セット190は、離間する組をなす特徴部191,192よりなる。そして、第1自己位置推定部61は、図2図8に示すように、自律走行車の自己位置として車体11の位置(車体11の中心170の座標)及び車体11の姿勢(車体11の姿勢角θ)を推定する。
【0033】
制御装置40は、図6に示すように、第2カメラ21により車体11の下方の路面150の画像を一定周期で取得させる。詳しくは、第2光源(照明)31の点灯に同期して、第2カメラ21で路面が撮像される。そして、第2カメラ21により得られた画像について、画像処理が行われる。
【0034】
第2自己位置推定部71は、第2カメラ21により取得された路面150の画像から抽出された特徴と、地図画像51から抽出された特徴とを比較することにより自律走行車の自己位置を推定する。
【0035】
詳しくは、第2自己位置推定部71の特徴抽出部72は、図10Cに示すように、第2カメラ21により取得された路面150の画像161から特徴セット200を抽出する。図10Cに示すカメラ画像の例では、特徴セット200として、路面の表面の凹凸による模様を黒塗りの長方形と●で表しており、特徴セット200は、離間する組をなす特徴部201,202よりなる。また、マッチング部73は、抽出された特徴セット200と、図10Dに示すような、地図画像51bから抽出された特徴セット210とを比較する。図10Dに示す地図画像の例では、特徴セット210として、路面の表面の凹凸による模様を黒塗りの長方形と●で表しており、特徴セット210は、離間する組をなす特徴部211,212よりなる。そして、第2自己位置推定部71は、自律走行車の自己位置として車体11の位置及び車体11の姿勢を推定する。
【0036】
制御装置40は、図5に示すように、第1カメラ20と第2カメラ21とに、特定の時間間隔で時間的に交互に路面の画像を取得させる。
図6に示すように、第1自己位置推定部61と第2自己位置推定部71とは、特定の時間間隔で時間的に交互に自律走行車の自己位置推定結果を出力する。
【0037】
図7Aに示す第1撮像画像(カメラ画像)と、図7Bに示す地図画像とのマッチングが行われて、両画像の特徴が類似していると、地図画像に紐付けされた地理的位置情報から現在位置が分かる。
【0038】
一方、図9Aの第1撮像画像(カメラ画像)160に対し、図9Bに示す地図画像51のマッチングが行われて、撮像画像(カメラ画像)160での特徴セット180の向きと、地図画像51での特徴セット190の向きとの差から、車体11の姿勢角θが算出される。
【0039】
また、例えば図10Aに示すように路面を砂220,221が覆っていたりする場合においては、地図画像51aとのマッチングにおいて、第1カメラ20で路面の特徴を取得できない。
【0040】
この場合には、図10Cに示す第2撮像画像(カメラ画像)161と、図10Dに示す地図画像51bとのマッチングが行われて、両画像の特徴が類似していると、地図画像に紐付けされた地理的位置情報から現在位置が分かる。
【0041】
このようにして、第1自己位置推定部61が第1カメラ20により取得された路面の画像から抽出された特徴と、地図画像51から抽出された特徴とを比較することにより、自律走行車の自己位置が推定される。第2自己位置推定部71が第2カメラ21により取得された路面の画像から抽出された特徴と、地図画像51から抽出された特徴とを比較することにより、自律走行車の自己位置が推定される。
【0042】
第1カメラ20と第2カメラ21とは、特定の時間間隔で時間的に交互に路面の画像を取得する。図6において、第1自己位置推定部61の自己位置推定結果の出力タイミングはt1,t3,t5,t7,・・・である。その自己位置推定結果の出力の周期、即ち、t1~t3の期間、t3~t5の期間等はT1である。図6において、第2自己位置推定部71の自己位置推定結果の出力タイミングはt2,t4,t6,・・・である。その自己位置推定結果の出力の周期、即ち、t2~t4の期間、t4~t6の期間はT1である。よって、第1自己位置推定部61と第2自己位置推定部71とは特定の時間間隔で時間的に交互に自律走行車の自己位置推定結果を出力するとともに、両推定部61,71からの自己位置推定結果の出力の周期がT1/2となる。
【0043】
このようにして、広い屋外空間やRTK-GNSSが使えない環境において、マーカなどを設置することなく高精度に自己位置を推定できる。そのためには、カメラによるカメラ画像から特徴セットを抽出する。この特徴セットと一致する特徴セットを地図データベース上で検索する。地図データベースの特徴セットには地理的位置情報が紐づけされており、カメラ画像の特徴セットと地図画像の特徴セットの相対位置と地理的位置情報から、移動体の位置が推定算出される。ここで、図3に示すように、画像を取得する装置を車体11に複数台設置(例えば光学カメラを複数台設置)し、それぞれのカメラで取得した画像から車体11の位置及び車体11の姿勢をそれぞれ算出する。複数のカメラそれぞれで得られた画像から求められた位置・姿勢情報の出力タイミングをずらすことで位置出力周波数を高め車両誘導精度を高める。
【0044】
図9A及び図9Bに示すように、車体11に設置した2台のカメラ20,21のそれぞれで取得した画像の特徴セットと地図画像の特徴セットのマッチング結果を基に車体11の位置及び車体11の姿勢をそれぞれ推定算出する。図5に示すように、それぞれのカメラで得られた画像から算出した位置・姿勢情報は互いにずらして出力される。タイミングを互いにずらして出力することで位置出力周波数を向上させる。そうすることで、車両誘導精度が向上する。また、図10A図10Dに示すように、1つのカメラで自己位置推定ができない場合でも残りのカメラで自己位置推定を行うことができ、冗長性を向上させることができる。
【0045】
よって、測距センサによるSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)では自己位置推定が困難な環境(広い屋外空間や周囲環境が変わる環境)やRTK-GNSS(Real Time Kinematic-Global Navigation Satellite System)での自己位置推定が困難な環境(周囲に高い建物がある環境やGNSSアンテナの上空視野を阻害する構造体がある環境)において、マーカなどを設置することなく高精度に自己位置を推定することができる。また、複数のカメラでそれぞれ得られた画像に基づき車体11の位置及び車体11の姿勢を推定し、推定結果をタイミングをずらして出力することで、推定結果を短い周期で出力することができ、車両の誘導精度を高めることができる。また、複数のカメラでそれぞれ得られた画像に基づき車体11の位置及び車体11の姿勢を推定しているので、路面が砂で覆われている場合など1つのカメラで得られた画像に基づき自己位置推定ができない場合でも、他のカメラで得られた画像に基づき自己位置推定ができ、冗長性を持たせることができる。
【0046】
以下、詳しく説明する。
従来のように、路面画像取得装置である一つのカメラにより一定周期で路面の画像を取得して、カメラにより取得された路面の画像から抽出された特徴と、地図画像から抽出された特徴とを比較することにより自律走行車の自己位置を推定する場合には以下のようになる。
【0047】
例えば日射条件が異なっていたり路面を砂が覆っていたりするとする。この場合、図12Aの撮像画像(カメラ画像)には、本来の路面模様である特徴(パターン)300,301に対し砂310,311の形状が加わる。その結果、図12Aの撮像画像(カメラ画像)と図12Bの地図画像とをマッチングする際に、地図画像の特徴(パターン)320,321と路面画像の特徴(パターン)300,301との類似度が低下し、位置推定精度が低下する。また、図13に示すように、カメラ撮影に同期して光源(照明)を点灯させて撮像画像(カメラ画像)を処理する際に、撮像画像(カメラ画像)の特徴抽出処理、マッチング処理に時間がかかることから、自己位置推定部の処理に時間がかかる。このことから、自己位置推定結果の出力タイミングはt11,t12,t13,・・・であり、その出力の周期はT10である。このように、自己位置推定結果の出力周期T10を短くできずに自己位置推定結果を時系列で連続して速やかに得ることができない(位置推定結果の出力周期を高められない)。
【0048】
これに対し、本実施形態においては、次のようになる。例えば日射条件が異なっている場合や路面を砂が覆っていたりする場合、1つのカメラで路面の特徴を取得できなくても他のカメラで路面の特徴を取得して、地図画像の特徴と路面画像の特徴との類似度を大きくして自己位置推定精度の低下を回避することができる。また、第1自己位置推定部61の処理と第2自己位置推定部71の処理とが並列して実行される、言い換えれば、時間的に少なくとも部分的に同時に実行される。これにより、自己位置推定結果の出力周期T1/2(図6参照)を短くすることができ、自己位置推定結果を時系列で連続して速やかに得ることができる。具体的には、図6に示す周期T1/2は、図13に示す周期T10の半分であり、出力周期を半分にでき、周波数を2倍にできる。その結果、高精度に自己位置を推定することができる。
【0049】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)自律走行車10は、車体11の下面に設置され、車体11の下方の路面150の画像160を取得する第1路面画像取得装置である第1カメラ20と、車体11の下面に設置され、車体11の下方の路面150の画像161を取得する第2路面画像取得装置である第2カメラ21とを備える。自律走行車10はまた、地理的位置情報が紐付けされた路面150の地図画像51を記憶する記憶部50を備える。自律走行車10はさらに、第1カメラ20により取得された路面150の画像160から抽出された特徴を、地図画像51から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定する第1自己位置推定部61を備える。自律走行車10はまた、第2カメラ21により取得された路面150の画像161から抽出された特徴を、地図画像51から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定する第2自己位置推定部71を備える。よって、例えば日射条件が異なっている場合や路面を砂が覆っていたりする場合においては、1つの路面画像取得装置で路面の特徴を取得できなくても他の路面画像取得装置で路面の特徴を取得して、地図画像の特徴と取得された路面画像の特徴との類似度を大きくして自己位置推定精度の低下を回避することができる。
【0050】
(2)第1カメラ20と第2カメラ21とは、特定の時間間隔で時間的に交互に路面150の画像を取得する。第1自己位置推定部61と第2自己位置推定部71とは、特定の時間間隔で時間的に交互に自律走行車の自己位置推定結果を出力する。よって、第1自己位置推定部61の処理と第2自己位置推定部71の処理とが並列して実行されることにより、自己位置推定結果の出力周期を短くすることができ、自己位置推定結果を時系列で連続して速やかに得ることができる。その結果、高精度に自己位置を推定することができる。
【0051】
(3)第1カメラ20及び第2カメラ21が車体11の左右にそれぞれ設けられている。よって、車体11の左右にある路面150の模様を第1カメラ20及び第2カメラ21によりそれぞれ取得することができる。
【0052】
(4)第1自己位置推定部61は、第1カメラ20により取得された路面150の画像160から抽出された特徴セット180を、地図画像51から抽出された特徴セット190と比較することにより、自律走行車の自己位置として車体11の位置及び車体11の姿勢(車体11の姿勢角θ)を推定する。第2自己位置推定部71は、第2カメラ21により取得された路面150の画像161から抽出された特徴セット200と、地図画像51から抽出された特徴セット210とを比較することにより、自律走行車の自己位置として車体11の位置及び車体11の姿勢(車体11の姿勢角θ)を推定する。よって、路面150の画像160,161から取得された特徴セットを用いて自律走行車の自己位置として車体11の位置及び車体11の姿勢を推定することができる。
【0053】
(5)自律走行車における自己位置推定方法は、車体11の下面に設置された複数台の路面画像取得装置であるカメラ20,21の各々によって車体11の下方の路面150の画像を取得するステップを有する。自己位置推定方法はまた、複数台のカメラ20,21の各々によって取得された路面150の画像から抽出された特徴を、地理的位置情報が紐付けされた路面150の地図画像51から抽出された特徴と比較することにより自律走行車の自己位置を推定するステップを有する。よって、例えば日射条件が異なっている場合や路面を砂が覆っていたりする場合においては、1つの路面画像取得装置で路面の特徴を取得できなくても他の路面画像取得装置で路面の特徴を取得して、地図画像の特徴と取得された路面画像の特徴との類似度を大きくして自己位置推定精度の低下を回避することができる。
【0054】
(6)自律走行車における自己位置推定方法において、複数台のカメラ20,21が時間的に互いにずらして路面150の画像を取得し、取得された路面150の画像をそれぞれ用いて得られた自律走行車の自己位置推定結果が時間的に互いにずらして出力される。よって、自己位置推定結果の出力周期を短くすることができ、自己位置推定結果を時系列で連続して速やかに得ることができる。その結果、高精度に自己位置を推定することができる。
【0055】
(7)自律走行車における自己位置推定方法において、車体11の左右にそれぞれ設けられた複数台のカメラ20,21によって、車体の左右にある路面の模様を取得することができる。
【0056】
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
図11に示すように、車体11の前部及び後後部にそれぞれ複数台のカメラ25,26,27,28を設置してもよい。図11では、車体11の前部に2台のカメラ25,26が左右に並んで設置され、車体11の後部に2台のカメラ27,28が左右に並んで設置されている。カメラ25とカメラ27とは、車体11の前部及び後部にそれぞれ設けられた2つの第1カメラである。カメラ26とカメラ28とは、車体11の前部及び後部にそれぞれ設けられた2つの第2カメラである。
【0057】
それぞれのカメラ25~28で取得した画像の特徴と地図画像の特徴とのマッチング結果を基に車体の位置をそれぞれ推定する。また、前後一対のカメラで取得された画像に基づき車体11の姿勢を推定する。このとき、車両の前後方向において離間する2つの箇所で得られた画像から車体11の姿勢を推定するので、1つのカメラでの車体11の姿勢の推定を行う場合に比べ、姿勢推定精度を向上することができる。
【0058】
左右のカメラが画像を出力するタイミングを互いにずらしてもよい。詳細には、前側の左右のカメラ25,26の組及び後ろ側の左右のカメラ27,28の組のうちの少なくとも一組の左右のカメラの出力タイミングを互いにずらして、左右のカメラで取得された画像に基づきそれぞれ得られる車体の位置・姿勢情報をタイミングを互いにずらして出力してもよい。これにより、位置出力周波数を向上させることができる。また、前後一対のカメラで得られた画像に基づき車体の姿勢を推定するので、1つのカメラで車体11の姿勢を推定する場合に比べて車体の姿勢推定精度を高めることができる。
【0059】
このように、自律走行車は、第1路面画像取得装置である第1カメラ及び第2路面画像取得装置である第2カメラの少なくとも一方が、車体11の前部及び後部の各々に設けられている。これによれば、車体の前部及び後部にそれぞれ設けられた2つの路面画像取得装置を用いて車体の姿勢を推定することにより、1つの路面画像取得装置を用いて車体の姿勢を推定する場合に比べ、車体の姿勢推定精度を向上することができる。
【0060】
〇カメラの台数は問わない。カメラは2台以上あればよい。路面150に対する複数のカメラの撮像領域は、互いに異なる領域であっても、部分的に重なっていてもよい。また、複数のカメラにより路面150の同じ領域を異なる方向から撮影してもよい。
【0061】
〇上記実施形態では、路面画像取得装置としてカメラ20,21を用いたが、カメラ以外の機器を路面画像取得装置として用いてもよい。路面画像取得装置として、例えば、リニアセンサ(リニアイメージセンサ)を用いることもできる。
【0062】
○上記実施形態では、同時並列処理が可能な2つのプロセッサを含むデュアルプロセッサシステムを使用し、一方のプロセッサにより第1処理部60を構成するとともに他方のプロセッサにより第2処理部70を構成したが、これに限らない。一つのプロセッサを第1処理部60と第2処理部70として機能するように使用してもよい。この場合、第1処理部60と第2処理部70とは、時間的に互いにずらして画像処理を行う。
【符号の説明】
【0063】
10…自律走行車、11…車体、20…第1カメラ、21…第2カメラ、50…記憶部、51…地図画像、61…第1自己位置推定部、71…第2自己位置推定部、150…路面、160…撮像画像、161…撮像画像。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13