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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】トークン状態の同期
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20240607BHJP
   G06Q 20/02 20120101ALI20240607BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
G06Q20/02
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2020573294
(86)(22)【出願日】2019-07-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 US2019040506
(87)【国際公開番号】W WO2020010203
(87)【国際公開日】2020-01-09
【審査請求日】2022-07-01
(31)【優先権主張番号】62/693,631
(32)【優先日】2018-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505468864
【氏名又は名称】ビザ インターナショナル サービス アソシエーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャンカル、ラメッシュ
(72)【発明者】
【氏名】サリバン、ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】モハメッド、サイード
(72)【発明者】
【氏名】シェンカー、ガビン
(72)【発明者】
【氏名】ナーサル、リチャード
(72)【発明者】
【氏名】バルデス、クライド
(72)【発明者】
【氏名】ヒル、ジョナサン
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105959267(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0092696(US,A1)
【文献】特表2016-539442(JP,A)
【文献】特開2008-134819(JP,A)
【文献】特開2005-025389(JP,A)
【文献】特表2019-507431(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のサービスプロバイダコンピュータに通信デバイス上の複数のサービスプロバイダアプリケーションのうちの第一のサービスプロバイダアプリケーションが、第一のアプリケーショントークンに対する第一の要求を提供することと、
前記通信デバイス上の前記第一のサービスプロバイダアプリケーションが、前記第一のサービスプロバイダコンピュータから、前記第一のアプリケーショントークンに対応する暗号化されたアプリケーショントークンを受信することと、
前記通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションが、前記通信デバイス上の前記第一のサービスプロバイダアプリケーションから前記暗号化されたアプリケーショントークンを受信することと、
前記通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションが、プロビジョニング要求をトークンサービスコンピュータに送信することと、
前記プロビジョニング要求に応答して、前記通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションが、前記トークンサービスコンピュータから前記第一のアプリケーショントークン及びトークンコンテナを受信することであって、前記トークンサービスコンピュータが、前記第一のアプリケーショントークンを取得するために、受信した前記暗号化されたアプリケーショントークンを復号し、前記トークンコンテナは、前記第一のアプリケーショントークンに関連付けられたトークン状態に関連付けられ、前記トークン状態は、前記トークンサービスコンピュータによって維持され、前記トークン状態は、新規に生成されたトークン、引き換えられたトークン、及び価値が付加されたトークンのうちの少なくとも一つを含む、受信することと、
前記アカウント管理アプリケーションの前記トークンコンテナに前記第一のアプリケーショントークンを保存することと、を含む方法。
【請求項2】
前記トークンサービスコンピュータおよび前記第一のサービスプロバイダコンピュータが、暗号化鍵ペアのそれぞれの暗号化鍵を持つ、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記暗号化鍵ペアは対称鍵ペアである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第二のサービスプロバイダコンピュータに前記通信デバイス上の第二のサービスプロバイダアプリケーションによって、第二のアプリケーショントークンに対する第二の要求を提供することと、
前記第二のサービスプロバイダコンピュータと通信する前記トークンサービスコンピュータから、前記通信デバイス上の前記アカウント管理アプリケーションによって、前記第二のアプリケーショントークンを受信することと、
前記アカウント管理アプリケーションの前記トークンコンテナに前記第二のアプリケーショントークンを保存することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されるとき、
第一のサービスプロバイダコンピュータに通信デバイス上の複数のサービスプロバイダアプリケーションのうちの第一のサービスプロバイダアプリケーションが、第一のアプリケーショントークンに対する第一の要求を提供するステップと、
前記通信デバイス上の前記第一のサービスプロバイダアプリケーションが、前記第一のサービスプロバイダコンピュータから、前記第一のアプリケーショントークンに対応する暗号化されたアプリケーショントークンを受信するステップと、
前記通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションが、前記通信デバイス上の前記第一のサービスプロバイダアプリケーションから前記暗号化されたアプリケーショントークンを受信するステップと、
前記通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションが、プロビジョニング要求をトークンサービスコンピュータに送信するステップと、
前記プロビジョニング要求に応答して、前記通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションが、前記トークンサービスコンピュータから前記第一のアプリケーショントークン及びトークンコンテナを受信することであって、前記トークンサービスコンピュータが、前記第一のアプリケーショントークンを取得するために、受信した前記暗号化されたアプリケーショントークンを復号し、前記トークンコンテナは、前記第一のアプリケーショントークンに関連付けられたトークン状態に関連付けられ、前記トークン状態は、前記トークンサービスコンピュータによって維持され、前記トークン状態は、新規に生成されたトークン、引き換えられたトークン、及び価値が付加されたトークンのうちの少なくとも一つを含む、受信するステップと、
前記アカウント管理アプリケーションの前記トークンコンテナに前記第一のアプリケーショントークンを保存するステップと、を実行する命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体と、を備える通信デバイス。
【請求項6】
前記トークンサービスコンピュータおよび前記第一のサービスプロバイダコンピュータが、暗号化鍵ペアのそれぞれの暗号化鍵を持つ、請求項5に記載の通信デバイス。
【請求項7】
前記暗号化鍵ペアが対称鍵ペアである、請求項6に記載の通信デバイス。
【請求項8】
前記ステップが、
第二のサービスプロバイダコンピュータに前記通信デバイス上の第二のサービスプロバイダアプリケーションによって、第二のアプリケーショントークンに対する第二の要求を提供することと、
前記第一のサービスプロバイダコンピュータと通信する前記トークンサービスコンピュータから前記通信デバイス上の前記アカウント管理アプリケーションによって、前記第二のアプリケーショントークンを受信することと、
前記アカウント管理アプリケーションの前記トークンコンテナに前記第二のアプリケーショントークンを保存することと、をさらに含む、請求項5に記載の通信デバイス。
【請求項9】
通信デバイス上の複数のサービスプロバイダアプリケーションのうちのサービスプロバイダアプリケーションからサービスプロバイダコンピュータが、アプリケーショントークンに対する要求を受信することと、
前記サービスプロバイダコンピュータが、前記通信デバイス上のアカウント管理アプリケーション上のトークンコンテナに前記アプリケーショントークンをプロビジョニングするための、トークンサービスコンピュータへのプロビジョニング要求を送信することと、を含み、前記プロビジョニング要求を送信することが、
前記サービスプロバイダコンピュータが、前記サービスプロバイダアプリケーションに暗号化されたアプリケーショントークンを送信すること
を含み、
それにより、前記サービスプロバイダアプリケーションに前記暗号化されたアプリケーショントークンを前記アカウント管理アプリケーションにプッシュさせ、前記アカウント管理アプリケーションに前記プロビジョニング要求を前記トークンサービスコンピュータに送信させ、前記トークンサービスコンピュータに前記暗号化されたアプリケーショントークンを復号して、前記アプリケーショントークン及び前記トークンコンテナを前記アカウント管理アプリケーションに提供させ、前記トークンコンテナは、前記暗号化されたアプリケーショントークンに関連付けられたトークン状態に関連付けられ、前記トークン状態は、前記トークンサービスコンピュータによって維持され、前記トークン状態は、新規に生成されたトークン、引き換えられたトークン、及び価値が付加されたトークンのうちの少なくとも一つを含む、方法。
【請求項10】
前記トークンコンテナが、前記アプリケーショントークンと共に前記アカウント管理アプリケーションに送信される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記サービスプロバイダコンピュータが、前記プロビジョニング要求を前記トークンサービスコンピュータに直接送信する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記トークンコンテナが、前記受信前に前記アカウント管理アプリケーションに保存される、請求項9または11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されるとき、
通信デバイス上のサービスプロバイダアプリケーションから、アプリケーショントークンに対する要求を受信するステップと、
前記通信デバイス上のアカウント管理アプリケーション上のトークンコンテナに前記アプリケーショントークンを暗号化された形式でプロビジョニングするために、プロビジョニング要求をトークンサービスコンピュータに送信するステップと、を実行する命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体と、を備え、前記プロビジョニング要求は
サービスプロバイダコンピュータが、前記サービスプロバイダアプリケーションに暗号化されたアプリケーショントークンを送信すること
を含み、
それにより、前記サービスプロバイダアプリケーションに前記暗号化されたアプリケーショントークンを前記アカウント管理アプリケーションにプッシュさせ、前記アカウント管理アプリケーションに前記プロビジョニング要求を前記トークンサービスコンピュータに送信させ、前記トークンサービスコンピュータに前記暗号化されたアプリケーショントークンを復号して、前記アプリケーショントークン及び前記トークンコンテナを前記アカウント管理アプリケーションに提供させ、前記トークンコンテナは、前記暗号化されたアプリケーショントークンに関連付けられたトークン状態に関連付けられ、前記トークン状態は、前記トークンサービスコンピュータによって維持され、前記トークン状態は、新規に生成されたトークン、引き換えられたトークン、及び価値が付加されたトークンのうちの少なくとも一つを含む、サービスプロバイダコンピュータ。
【請求項14】
前記プロビジョニング要求を送信することが、
前記暗号化されたアプリケーショントークンを前記サービスプロバイダアプリケーションに送信することと、
それによって、前記サービスプロバイダアプリケーションに、前記プロビジョニング要求および前記暗号化されたアプリケーショントークンを前記トークンサービスコンピュータに送信させることと、を含む、請求項13に記載のサービスプロバイダコンピュータ。
【請求項15】
前記トークンコンテナが、前記アプリケーショントークンと共に前記アカウント管理アプリケーションに送信される、請求項13または14に記載のサービスプロバイダコンピュータ。
【請求項16】
前記サービスプロバイダコンピュータが、前記プロビジョニング要求を前記トークンサービスコンピュータに直接送信する、請求項13に記載のサービスプロバイダコンピュータ。
【請求項17】
前記トークンコンテナが、前記受信前に前記アカウント管理アプリケーションに保存される、請求項13または16に記載のサービスプロバイダコンピュータ。
【請求項18】
トークンサービスコンピュータで、通信デバイス上のアカウント管理アプリケーション上のトークンコンテナにアプリケーショントークンをプロビジョニングするためのプロビジョニング要求を受信することと
前記トークンサービスコンピュータが、暗号化されたアプリケーショントークンを復号することと、
前記トークンサービスコンピュータから前記通信デバイス上の前記アカウント管理アプリケーションに、前記通信デバイス上の前記アカウント管理アプリケーション内の前記トークンコンテナへの前記アプリケーショントークンを送信することであって、前記トークンコンテナは前記暗号化されたアプリケーショントークンに関連付けられたトークン状態に関連付けられ、前記トークン状態は、前記トークンサービスコンピュータによって維持され、前記トークン状態は、新規に生成されたトークン、引き換えられたトークン、及び価値が付加されたトークンのうちの少なくとも一つを含む、送信することと、を含
前記通信デバイスが、サービスプロバイダコンピュータに関連付けられたサービスプロバイダアプリケーションを備える、方法。
【請求項19】
前記トークンサービスコンピュータが、前記トークンコンテナを前記アプリケーショントークンと共に送信する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記トークンサービスコンピュータが、前記アカウント管理アプリケーションから前記プロビジョニング要求を暗号化された形式で受信し、前記アプリケーショントークンを送信する前に前記アプリケーショントークンを復号する、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記トークンサービスコンピュータが、前記プロビジョニング要求を受信する前に、前記トークンコンテナを送信した、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記トークンサービスコンピュータが、前記サービスプロバイダコンピュータから前記プロビジョニング要求を受信する、請求項18または21に記載の方法。
【請求項23】
トークンサービスコンピュータであって、
メモリと、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されるとき、
通信デバイス上のアカウント管理アプリケーション上のトークンコンテナにアプリケーショントークンをプロビジョニングするためのプロビジョニング要求を受信するステップと
前記トークンサービスコンピュータが、暗号化されたアプリケーショントークンを復号するステップと、
前記トークンサービスコンピュータから前記通信デバイス上の前記アカウント管理アプリケーションに、前記通信デバイス上の前記アカウント管理アプリケーション内の前記トークンコンテナへの前記アプリケーショントークンを送信するステップであって、前記トークンコンテナは前記暗号化されたアプリケーショントークンに関連付けられたトークン状態に関連付けられ、前記トークン状態は、前記トークンサービスコンピュータによって維持され、前記トークン状態は、新規に生成されたトークン、引き換えられたトークン、及び価値が付加されたトークンのうちの少なくとも一つを含む、送信するステップと、を実行する命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体と、を備え、
前記通信デバイスが、サービスプロバイダコンピュータに関連付けられたサービスプロバイダアプリケーションを備える、トークンサービスコンピュータ。
【請求項24】
前記トークンコンテナが、前記アプリケーショントークンと共に前記アカウント管理アプリケーションに送信される、請求項23に記載のトークンサービスコンピュータ。
【請求項25】
前記プロビジョニング要求が、前記アカウント管理アプリケーションから暗号化された形式で受信され、前記アプリケーショントークンを送信する前に前記アプリケーショントークンを復号する、請求項23または24に記載のトークンサービスコンピュータ。
【請求項26】
前記トークンサービスコンピュータが、前記プロビジョニング要求を受信する前に、前記トークンコンテナを送信した、請求項23に記載のトークンサービスコンピュータ。
【請求項27】
前記トークンサービスコンピュータが、前記サービスプロバイダコンピュータから前記プロビジョニング要求を受信する、請求項23または26に記載のトークンサービスコンピュータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年7月3日に出願された米国仮特許出願第62/693,631号の優先権を主張するもので、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
リソースにアクセスするためのデジタル手段は、ますます普及している。スマートフォンなどの通信デバイスは、旅行、娯楽、および購入などの相互作用のための様々なアプリケーションで構成され得る。一つの例は、一つまたは複数の支払手段に関連する支払データを保存することができるウォレットアプリケーションである。保存された支払データは、取引を実施するためにウォレットアプリケーションを介して提示され得る。もう一つの例は、チケット発券アプリケーションであり、それにはクイックレスポンス(QR)コードが保存されている場合があり、このコードは、スキャンしてチケットを旅行やイベントなどに交換できる。
【0003】
このようなアプリケーションの量が増えるにつれて、アプリケーションの統合はますます困難になる。たとえば、何千もの交通および娯楽プロバイダ、何百ものサードパーティチケットベンダ、何十ものウォレットアプリケーションプロバイダがある可能性がある。ユーザが選択したウォレットプロバイダを使用して、数百または数千もの予想されるチャネルからチケットを購入できるようにするためには、数百または数千のプロバイダはそれぞれ、ウォレットプロバイダそれぞれと通信できるようにする必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くのリソースアクセスアプリケーションのもう1つの欠点は、QRコード(登録商標)などのバーコードを使用することであり、QRコードは通常、ユーザが手動で選択する必要があり、アクセスポイントでリーダにスキャンインすることが難しい場合がある。さらに、このようなコードは容易に転送およびコピーされ、プロバイダがその使用に対する管理を維持することを困難にする。
【0005】
本発明の実施形態は、個々にかつまとめて、この問題および他の問題に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一部の実施形態によれば、アプリケーショントークンを管理するためのプロセスには、第一のサービスプロバイダコンピュータへ通信デバイス上の第一のサービスプロバイダアプリケーションによって、第一のアプリケーショントークンに対する第一の要求を提供すること、第一のサービスプロバイダコンピュータと通信するトークンサービスコンピュータから通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションによって、第一のアプリケーショントークンを受信すること、および、アカウント管理アプリケーションのトークンコンテナに、第一のアプリケーショントークンを保存することが含まれ得る。
【0007】
他の実施形態によると、通信デバイスはメモリ、プロセッサ、およびプロセッサによって実行されると、通信デバイス上の第一のサービスプロバイダアプリケーションによって、第一のサービスプロバイダコンピュータへ、第一のアプリケーショントークンに対する第一の要求を提供するステップと、第一のサービスプロバイダコンピュータと通信するトークンサービスコンピュータから通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションによって、第一のアプリケーショントークンを受信するステップと、第一のアプリケーショントークンをアカウント管理アプリケーションのトークンコンテナに保存するステップと、を実行する命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。
【0008】
他の実施形態によると、方法は、通信デバイス上のサービスプロバイダアプリケーションからサービスプロバイダコンピュータによって、アプリケーショントークンの要求を受信すること、およびサービスプロバイダコンピュータによって、通信デバイス上のアカウント管理アプリケーション上のトークンコンテナにアプリケーショントークンをプロビジョニングするための、トークンサービスコンピュータへのプロビジョニング要求を送信することを含み得る。
【0009】
他の実施形態によると、サービスプロバイダコンピュータは、メモリ、プロセッサ、およびプロセッサによって実行されるとき、通信デバイス上のサービスプロバイダアプリケーションから、アプリケーショントークンの要求を受信するステップと、トークンサービスコンピュータにプロビジョニング要求を送信して、通信デバイス上のアカウント管理アプリケーション上のトークンコンテナにアプリケーショントークンをプロビジョニングするステップとを実行する命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。
【0010】
他の実施形態によると、方法は、トークンサービスコンピュータで、通信デバイス上のアカウント管理アプリケーション上のトークンコンテナにアプリケーショントークンをプロビジョニングするプロビジョニング要求を受信することを含んでもよく、通信デバイスは、サービスプロバイダコンピュータに関連付けられたサービスプロバイダアプリケーションも備え、トークンサービスコンピュータから通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションへ、通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションのトークンコンテナへのアプリケーショントークンを送信する。
【0011】
他の実施形態によると、トークンサービスコンピュータは、メモリと、プロセッサと、およびプロセッサによって実行されるとき、アプリケーショントークンを、通信デバイス上のアカウント管理アプリケーション上のトークンコンテナにプロビジョニングするためのプロビジョニング要求を受信するステップであって、通信デバイスは、サービスプロバイダコンピュータに関連付けられたサービスプロバイダアプリケーションも備える、ステップと、トークンサービスコンピュータから通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションへ、通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションのトークンコンテナへのアプリケーショントークンを送信するステップと、を実行する命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体とを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、一部の実施形態による、サービスプロバイダコンピュータおよびアカウント管理サーバのセットと相互作用する通信デバイスを示す。
図2A図2Aは、一部の実施形態による、サービスプロバイダコンピュータのセットと相互作用する通信デバイスを示す。
図2B図2Bは、一部の実施形態による、サービスプロバイダコンピュータのセットと相互作用する通信デバイスを示す。
図3図3は、一部の実施形態による、アプリケーショントークンプロビジョニング、引き換えプロセスおよびシステムを示す。
図4A図4Aは、一部の実施形態による、通信デバイスのブロック図を示す。
図4B図4Bは、一部の実施形態による、通信デバイスのブロック図を示す。
図5図5は、一部の実施形態による、サービスプロバイダコンピュータのブロック図を示す。
図6図6は、一部の実施形態による、トークンサービスコンピュータのブロック図を示す。
図7図7は、一部の実施形態による、アプリケーショントークンのプロビジョニングプロセスを示す。
図8図8は、一部の実施形態による、別のアプリケーショントークンのプロビジョニングプロセスを示す。
図9図9は、一部の実施形態による、アプリケーショントークンの引き換えプロセスを示す。
図10図10は、一部の実施形態による、ロイヤルティデータ更新フローを示す。
図11図11は、一部の実施形態による、ロイヤルティデータ更新フローを示す。
図12図12は、一部の実施形態による、アプリケーショントークンおよびトークン状態を管理するためのプロセスのフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
アプリケーショントークンを管理する技術について説明される。一部の実施形態では、通信デバイス上の第一のサービスプロバイダアプリケーションは、第一のサービスプロバイダコンピュータに、第一のアプリケーショントークンに対する第一の要求を提供し得る。通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションは、第一のサービスプロバイダコンピュータと通信するトークンサービスコンピュータから、第一のアプリケーショントークンを受信する。第一のアプリケーショントークンは、アカウント管理アプリケーションのトークンコンテナに保存される。
【0014】
実施形態によっては、サービスプロバイダは、トークンサービスコンピュータを操作して、トークンコンテナにリンクされているアプリケーション固有のトークンを発行することができる。アプリケーション固有のトークンは独自のトークン状態を持つことができ、アプリケーショントークンとそれぞれのトークン状態はユーザの通信デバイスにプロビジョニングできる。通信デバイスに保存されているアプリケーショントークンを使用すると、トークン状態が更新される場合がある。このように、データセキュリティおよび利便性は、チケット発行情報(例えば、交通機関および旅行情報)、ロイヤルティ情報、またはその他のアプリケーション固有の情報もしくはデータなどのデータに関連して提供され得る。
【0015】
本発明の実施形態を論じるのに先立ち、いくつかの用語の説明が本発明の実施形態を理解するのに役立ち得る。
【0016】
「通信デバイス」は、別のデバイスと通信可能な一つまたは複数の電子的構成要素(例えば集積チップ)を含むデバイスであり得る。「ポータブル通信デバイス」は、ユーザが運び、操作することが可能な通信デバイスの一つの形態であり得る。ポータブル通信デバイスは、ネットワークにリモート通信機能を提供することができ、他のデバイスとデータまたは通信の送受信を行うように構成することができる。ポータブル通信デバイスは、携帯電話(例えば、スマートフォン、セルラー式電話など)、タブレット、携帯型メディアプレイヤー、携帯情報端末デバイス(PDA)、ウェアラブルコンピュータデバイス(例えば腕時計)、電子ブックリーダデバイスなどのモバイルデバイスの形態、またはカード(例えばスマートカード)もしくはフォブ(fob)などの形態であり得る。ポータブル通信デバイスの例として、ポータブルコンピュータ(例えば、ノートパソコン、ネットブック、ウルトラブックなど)も挙げられてもよい。ポータブル通信デバイスは、通信および/またはネットワーク接続機能を備える車両(例えば、車両などの自動車)の形態でもあり得る。
【0017】
「サーバコンピュータ」は、強力なコンピュータ、またはコンピュータのクラスタを含んでもよい。例えば、サーバコンピュータは、大型メインフレーム、ミニコンピュータクラスタ、またはユニットとして機能するサーバ群であり得る。一例では、サーバコンピュータは、ウェブサーバに結合されるデータベースサーバであり得る。サーバコンピュータは、データベースに結合されてもよく、一つまたは複数のクライアントのコンピュータからの要求にサービスを提供する、いずれのハードウェア、ソフトウェア、他のロジックまたは前述の組み合わせを含んでもよい。サーバコンピュータは、一つまたは複数の計算装置を含んでもよく、一つまたは複数のクライアントコンピュータからの要求にサービスを提供する、さまざまなコンピュータ構造、配置およびコンパイルのうちのいずれを使用し得る。
【0018】
「アプリケーション」は、特定の目的に対して使用されるコンピュータプログラムであり得る。
【0019】
「時間データ要素」は、任意の適切な時間に関連するデータを含み得る。例えば、時間データ要素は、時間、日付、月、年、または上記の任意の適切な組み合わせであってもよい。時間データ要素はまた、時間、日付、月、年、または上記の任意の適切な組み合わせから派生することもできる。暗号化された時間データ要素は、暗号化された時間、日付、月、年、および/または上記の適切な組み合わせを含み得るデータ要素であってもよい。
【0020】
「アプリケーショントークン」は、リソースまたは場所へのアクセスを制御するために使用される識別子であってもよい。アプリケーショントークンは、例えば、電子チケットである場合がある。別の例として、アプリケーショントークンはロイヤルティプログラム(ロイヤルティクレジットなど)に関連付けられる場合がある。いくつかの実施形態では、アプリケーショントークンの形式は、受信した情報をアプリケーショントークンとして識別するために受信エンティティによって使用できるいくつかの表示を含み得る。実施形態によっては、トークンの形式はまた、受信エンティティがアプリケーショントークンに関連付けられた発行者を識別することを可能にし得る。例えば、トークンの形式は、トークンの発行者を識別するためにトークン発行者識別子を含み得る。
【0021】
「トークン発行者」、「トークンプロバイダ」、「トークンサービスコンピュータ」、または「トークンサービスシステム」は、トークンをサービスするシステムを含み得る。一部の実施形態において、トークンサービスコンピュータは、トークンの要求、決定(例えば、生成)および/または発行、ならびにトークンのリポジトリ(例えば、トークンヴォールト)内の他のデータへの確立されたマッピングの維持を容易にすることができる。一部の実施形態において、トークンサービスコンピュータは、トークンバインディングの信頼度レベルを示すために、所与のトークンに対してトークン保証レベルを確立してもよい。トークンサービスコンピュータは、生成されたトークンが保存されるトークンヴォールトを含むか、またはトークンヴォールトと通信することができる。トークンサービスコンピュータは、トークンを使用して提出された取引のトークン処理をサポートする場合がある。実施形態によっては、トークンサービスシステムは、トークン化コンピュータのみ、または取引処理ネットワークコンピュータなどの他のコンピュータとの組み合わせを含み得る。トークン化エコシステムのさまざまなエンティティが、トークンサービスプロバイダの役割を引き受ける場合がある。例えば、支払ネットワークおよび発行者またはその代理人は、本発明の実施形態によれば、トークンサービスを実装することによって、トークンサービスプロバイダになり得る。
【0022】
「アクセスデバイス」は、小売業者のコンピュータまたは取引処理ネットワーク(例えば、支払処理ネットワーク)と通信するため、および消費者通信デバイスと相互作用するための任意の適切なデバイスであってもよい。アクセスデバイスは、概して、小売業者の位置など、任意の好適な位置に配置することができる。アクセスデバイスは、任意の好適な形態であり得る。アクセスデバイスの一部の例として、エントリゲート、販売時点情報管理(POS)デバイス、携帯電話、PDA、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、ハンドヘルド専用リーダ、セットトップボックス、電子キャッシュレジスタ(ECR)、現金自動預入支払機(ATM)、仮想キャッシュレジスタ(VCR)、キオスク、セキュリティシステム、アクセスシステム、ウェブサイトなどが挙げられる。アクセスデバイスは、任意の好適な接触または非接触動作モードを使用して、消費者通信デバイスとの間でデータの送受信、または該消費者通信デバイスに関連付けられたデータの送受信を行うことができる。アクセスデバイスがPOS端末を含んでもよい一部の実施形態では、任意の好適なPOS端末を使用でき、該端末はリーダと、プロセッサと、コンピュータ可読媒体とを含むことができる。リーダは、任意の好適な接触または非接触動作モードを含むことができる。例えば、例示的なリーダは、無線周波数(RF)アンテナ、光学スキャナ、バーコードリーダ、または磁気ストライプリーダを含んで、消費者通信デバイスと相互作用することができる。
【0023】
「プロビジョニング」は、使用するデータを提供するプロセスを含んでもよい。例えば、プロビジョニングは、通信デバイスにトークンを提供すること、送達することまたは通信デバイス上のトークンを有効にすることを含んでもよい。プロビジョニングは、取引システム内または外部のいかなるエンティティによって完了してもよい。例えば、一部の実施形態では、トークンが、発行者または取引処理ネットワークによって、モバイルデバイス上にプロビジョニングされてもよい。プロビジョニングされたトークンは、対応するトークンデータを、トークンヴォールトまたはトークンレジストリに保存または保持してもよい。一部の実施形態では、トークンヴォールトまたはトークンレジストリは、その後デバイスにプロビジョニングまたは送達されてもよい、トークンを生成することができる。実施形態によっては、発行者は、トークンの生成およびプロビジョニングが発生し得るトークンの範囲を指定してもよい。さらに、一部の実施形態では、発行者は、トークンヴォールトを生成してトークンヴォールトにトークン値の通知を行い、トークンヴォールトに保存するためにトークン記録情報(例えば、トークン属性)を提供し得る。
【0024】
「ユーザ」は、取引を行うために通信デバイスを操作する個人を含むことができる。ユーザはまた、消費者またはアカウント保有者と呼ばれ得る。
【0025】
「鍵」は、入力データを別の表現へと変換するために暗号アルゴリズムにおいて使用される情報を指すことができる。暗号アルゴリズムは元データを代替表現へと変換する暗号化アルゴリズム、または暗号化された情報を元データへと戻す変換を行う復号アルゴリズムであり得る。暗号化アルゴリズムの例として、高度暗号化標準(Advance Encryption Standard)(AES)、データ暗号化標準(Data Encryption Standard)(DES)、トリプルデータ暗号化標準/アルゴリズム(Triple Data Encryption Standard/Algorithm)(TDES/TDEA)、またはその他の好適なアルゴリズムが挙げられてもよい。暗号化アルゴリズムで使用される鍵は、任意の適切な長さ(例えば、56ビット、128ビット、169ビット、192ビット、256ビットなど)であり得る。一部の実施形態では、より長い鍵の長さは、ハッキングの影響を受けにくい、より安全な暗号化を提供し得る。
【0026】
「デジタル署名」または「暗号署名」には、複製が特に困難なデジタルコードで文書を暗号化する電子署名の種類が含まれ得る。デジタル署名には、電子記録またはメッセージの発信元および身元に関する保証または証拠を提供するために使用されるデータが含まれ得る。デジタル署名は、公開鍵暗号(非対称暗号)に基づくことができる。デジタル署名は、Rivest-Shamir-Adleman(RSA)などの公開鍵アルゴリズムを使用して生成できる。デジタル署名を作成するために、署名ソフトウェアを使用して、署名エンティティによって署名される電子データの一方向ハッシュを作成してもよい。次に、署名エンティティの秘密鍵を使用してハッシュを暗号化し、デジタル署名を形成する。他の事例では、対称鍵ペアの対称鍵を使用して、デジタル署名を作成できる。
【0027】
「検証」という用語には、情報が正当であることの照合または確認の行為が含まれる場合がある。例としては、電子記録に添付されたデジタル署名が、実際に正当なものであり、デジタル署名の作成を主張するエンティティによって署名されたことを照合する行為が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、デジタル署名は、署名エンティティの公開鍵と併せて検証アルゴリズムに従って検証されてもよい。また、対称鍵ペアの対称鍵を使用して基になるデータに署名した場合、対応する対称鍵を使用して署名を検証できる。
【0028】
「承認要求メッセージ」は、取引などの相互作用のための承認を要求するメッセージであり得る。一部の実施形態では、「承認要求メッセージ」は、支払処理ネットワークおよび/またはチケット、トークン、支払カードなどの発行人へ送信されて、取引のための承認を要求する電子メッセージであってもよい。一部の実施形態による承認要求メッセージは、決済デバイスまたは支払口座を使用する消費者によりなされる支払いと関連付けられた、電子取引情報を交換するシステムの標準である、ISO8583に準拠することができる。承認要求メッセージは、決済デバイスまたは支払口座と関連付けられてもよい、発行人口座識別子を含んでもよい。承認要求メッセージはまた、単に例として、サービスコード、CVV(カード検証値)、dCVV(動的カード検証値)、有効期限などを含む、「識別情報」に対応する追加のデータ要素を含むことができる。承認要求メッセージはまた、取引を識別および/または承認するかの判定に利用されてもよい、いかなる他の情報だけでなく、取引額、小売業者識別子、小売業者所在地など、現在の取引と関連付けられた、任意の情報などの「取引情報」を含んでもよい。
【0029】
「承認応答メッセージ」は、承認要求メッセージに応答する電子メッセージとすることができる。実施形態によっては、承認応答メッセージは、発行金融機関、サービスプロバイダ、または支払処理ネットワークによって生成され得る。承認応答メッセージは、単に例として、次の状態指標のうちの一つ以上を含んでもよい。承認―取引が承認された。拒否―取引が承認されなかった。または、コールセンタ―応答はより多くの情報を保留中で、小売業者は、フリーダイヤルの承認電話番号に電話する必要がある。承認応答メッセージはまた、クレジットカード発行銀行が承認要求メッセージに応じて、取引の承認を示す小売業者のアクセスデバイス(例えば、POS装置)に電子メッセージ(直接または支払処理ネットワークを介してのいずれか)で返信するコードであり得る、承認コードを含むことができる。コードは、承認の証明として役割を果たし得る。上述の通り、一部の実施形態では、支払処理ネットワークは、承認応答メッセージを生成してもよく、または承認応答メッセージを小売業者に転送してもよい。
【0030】
「承認処理」または「承認操作」は、少なくとも承認要求メッセージおよび/または承認応答メッセージを生成および送信することを含んでもよい。承認処理には、取引を承認するかどうかの判断もさらに含まれてもよい。
【0031】
「取引処理システム」は、取引要求メッセージを処理しルーティングできる、一つまたは複数のデバイスのネットワークを含んでもよい。例示的な取引処理システムは、承認サービス、例外ファイルサービス、取引スコアリングサービス、ならびに清算および決済サービスをサポートし、配信するのに使用するデータ処理サブシステム、ネットワークおよび操作を含んでもよい。例示的な取引処理システムは、VisaNet(商標)を含んでもよい。VisaNet(商標)などの取引処理システムは、クレジットカード取引、デビットカード取引および他のタイプの商取引を処理することができる。特にVisaNet(商標)には、承認要求を処理するVIPシステム(Visa統合決済システム)と、清算および決済サービスを実施するBaseIIシステムを含むことができる。
【0032】
「プロセッサ」は、任意の好適な単数または複数のデータ計算デバイスを指すことができる。プロセッサは、所望の機能を達成するために一緒に動作する一つ以上のマイクロプロセッサを備えることができる。該プロセッサは、ユーザおよび/またはシステム生成要求を実行するプログラム構成要素を実行するために適切な少なくとも一つの高速データプロセッサを備えるCPUを含んでもよい。CPUは、AMDのアスロン、デュロン、および/もしくはオプテロン、IBMおよび/もしくはモトローラのPowerPC、IBMおよびソニーのセルプロセッサ、インテルのセレロン、アイテニウム、ペンティアム(登録商標)、ジーオン、および/もしくはXScale、ならびに/または、同様のプロセッサなどのマイクロプロセッサであってもよい。
【0033】
「メモリ」は、電子データを保存することができる任意の好適な装置(複数可)であってもよい。好適なメモリとして、所望の方法を実施するためにプロセッサにより実行され得る命令を保存する、非一過性コンピュータ可読媒体が含まれ得る。メモリの例として、一つまたは複数のメモリチップ、ディスクドライブなどが含まれ得る。一部のメモリは、任意の好適な電気的、光学的、および/または磁気的な動作モードを用いて動作することができる。
【0034】
図1は、一部の実施形態による、サービスプロバイダコンピュータ112~116およびアカウント管理サーバ118のセットと通信する通信デバイス110を示す。図1に示すサービスプロバイダコンピュータは、サービスプロバイダコンピュータA112、サービスプロバイダコンピュータB114、およびサービスプロバイダコンピュータC116を含む。
【0035】
サービスプロバイダコンピュータ112~116は、異なるサービスプロバイダまたはサービスプロバイダエージェントに対応しうる。例として、サービスプロバイダは、場所またはイベントへのアクセスを容易にすることができる。サービスプロバイダの例としては、交通機関(鉄道やバスサービスなどを提供する)、航空会社、映画館などがある。サービスプロバイダエージェントは、複数の異なるサービスプロバイダ(例えば、異なる航空会社にわたって航空券を販売するウェブサイト、または航空券代理店)に代わって、リソースへのアクセスを容易にする場合がある。
【0036】
各サービスプロバイダコンピュータ(112~116)は、それぞれのサービスプロバイダアプリケーション(102~106)に関連付けられる。サービスプロバイダA 112は、サービスプロバイダアプリケーションA 102に関連付けられる。サービスプロバイダコンピュータB 114は、サービスプロバイダアプリケーションB 104に関連付けられる。サービスプロバイダコンピュータC 116は、サービスプロバイダアプリケーションC 106に関連付けられる。サービスプロバイダアプリケーション102~106は、リソースへのアクセスを管理するために使用され得る。たとえば、ユーザがサービスプロバイダアプリケーションと相互作用して、旅行用のチケットを購入してもよい。
【0037】
図1に示すように、サービスプロバイダアプリケーション102~106は、アカウント管理アプリケーション108と通信している。アカウント管理アプリケーション108は、サービスプロバイダアプリケーション102~106にわたるリソースへのアクセスを容易にするために、データを中央管理するために使用され得る。例えば、アカウント管理アプリケーション108は、デジタルウォレットであってもよく、一組のサービスプロバイダアプリケーションを介してデジタル通貨、チケットなどを保存してもよい。
【0038】
各サービスプロバイダアプリケーション102~106は、異なる形式、データ、およびデータ構造を使用し得る。サービスプロバイダアプリケーション102~106がアカウント管理アプリケーション108の機能を利用するためには、各サービスプロバイダアプリケーションは、アカウント管理アプリケーション108に統合され、アカウント管理アプリケーション108は、各サービスプロバイダアプリケーション102~106によって提供されるデータを処理できなければならない。
【0039】
図2Aを参照すると、複数のアカウント管理アプリケーションプロバイダが存在する。異なる通信デバイス/ユーザは、異なるアカウント管理アプリケーションを選択できる。例えば、異なる通信デバイス製造業者は、異なるそれぞれのネイティブアカウント管理アプリケーションと互換性があってもよい。別の例として、ユーザは、一つまたは複数の好ましいアカウント管理アプリケーションを選択して、通信デバイスにインストールしてもよい。
【0040】
図2Aに示すように、3つの異なる通信デバイスである、通信デバイスA210、通信デバイスB220、および通信デバイスC230はそれぞれ、異なるそれぞれのアカウント管理アプリケーションで構成される。通信デバイスA210は、アカウント管理アプリケーションA212を含む。通信デバイスB220は、アカウント管理アプリケーションB222を含む。通信デバイスC230は、アカウント管理アプリケーションC232を含む。
【0041】
各アカウント管理アプリケーション(アカウント管理アプリケーションA 212、アカウント管理アプリケーションB 222、アカウント管理アプリケーションC 232)は、さまざまなサービスプロバイダに関連付けられたデータを保存するように構成されている。アカウント管理アプリケーション212、222、232は、サービスプロバイダコンピュータA 240、サービスプロバイダB 250、サービスプロバイダC 260、およびサービスプロバイダD 270に通信可能に結合される。アカウント管理アプリケーション212、222、232は、サービスの提供を容易にするために、任意の所定のサービスプロバイダコンピュータと相互作用する必要がある場合がある。
【0042】
具体的な例として、ユーザは、特定の電子ウォレット、アカウント管理アプリケーションA212で構成される通信デバイスA210を操作する。ユーザは頻繁に列車で移動し、いくつかの異なるサービスプロバイダを通して列車のチケットを購入する。電子ウォレットを使用してすべての列車チケットを管理するために、アカウント管理アプリケーションAには、様々なサービスプロバイダコンピュータとインターフェースするように構成されたプログラミングが含まれる。サービスプロバイダコンピュータAは、地元のライトレールサービスによって運営される。サービスプロバイダコンピュータB 250は、都市間列車サービスによって運営される。サービスプロバイダコンピュータC 260は旅行代理店によって運営される。サービスプロバイダコンピュータD 270は、ユーザが異なるプロバイダの価格を比較できる旅行アグリゲータサービスによって運営される。ユーザは、これらの各プロバイダから異なる時間にチケットを購入する。したがって、アカウント管理アプリケーションAは、各サービスプロバイダコンピュータ(A 240、B 250、C 260、およびD 270)とインターフェース、それぞれのサービスプロバイダコンピュータによって提供される様々な形式のチケットを受け入れ、それぞれのサービスプロバイダコンピュータと通信して、チケットを有効にする、かつ引き換えるように構成されたコードを含む。同様に、サービスプロバイダは、さまざまなアカウント管理アプリケーションに統合する必要がある。例えば、通信デバイスBは、通信デバイスAとは別のウォレットがインストールされており(アカウント管理アプリケーションB222対アカウント管理アプリケーションA212)、通信デバイスCは、さらに別の電子ウォレットがインストールされている(アカウント管理アプリケーションC232)。各サービスプロバイダコンピュータには、これらのアカウント管理アプリケーションそれぞれとインターフェースし、それぞれを理解するための機能が含まれている必要がある。
【0043】
図2Bは、実施形態に従い、複数のアカウント管理アプリケーションおよびサービスプロバイダコンピュータの統合を容易にする、トークンサービスコンピュータ282(例えば、トークンサービスプロバイダによって運営される)を有するシステム200Bを図示する。システム200Bは、通信デバイスA216、通信デバイスB226、通信デバイスC236、トークンサービスコンピュータ282、サービスプロバイダコンピュータA242、サービスプロバイダB252、サービスプロバイダC262、およびサービスプロバイダコンピュータD272を含む。
【0044】
各通信デバイスは、それぞれのアカウント管理アプリケーションを含む。通信デバイスA216は、アカウント管理アプリケーションA218を含む。通信デバイスB226は、アカウント管理アプリケーションB228を含む。通信デバイスC236は、アカウント管理アプリケーションC238を含む。
【0045】
図2Aとは対照的に、図2Bのシステムでは、トークンサービスコンピュータ282を介して、アカウント管理アプリケーション218、228、238は、様々なサービスプロバイダコンピュータ242、252、262、272に適合するのではなく、一つのインターフェースであるトークンサービスコンピュータ282と通信することができる。同様に、サービスプロバイダコンピュータ242、252、262、272は、トークンサービスコンピュータ282と通信できる。したがって、トークンサービスコンピュータの使用は、当事者間の通信を合理化する。
【0046】
図3は、一部の実施形態による、通信デバイス360、トークンサービスコンピュータ330、サービスプロバイダウェブサイト320、アクセスデバイス350、およびサービスプロバイダコンピュータ340の間の相互作用の概要を示す。サービスプロバイダコンピュータ340、アクセスデバイス350、およびサービスプロバイダウェブサイト320は、交通機関プロバイダ、コンサート会場、旅行代理店、チケット代理店などのサービスプロバイダと関連付けられてもよい。例えば、サービスプロバイダコンピュータ340は、鉄道、すなわち、U.S.A.Railwaysに関連付けられたサーバコンピュータである。サービスプロバイダウェブサイト320は、U.S.A.Railwaysの一般向けウェブサイトである。アクセスデバイス360は、U.S.A.Railwaysが運営する鉄道駅の特定のプラットフォームに入るためのゲートのアクセス端末である。通信デバイス360は、例えば、近距離無線通信対応の携帯電話であってもよい。通信デバイス360は、サービスプロバイダアプリケーションA 362(U.S.A.Railwaysに対応する)およびサービスプロバイダアプリケーションB 364(他のサービスプロバイダに対応する)を含む。
【0047】
最初は、ユーザは通信デバイス360と相互作用して、U.S.A.Railwaysの交通機関のチケットを購入する。ユーザは、サービスプロバイダアプリケーションA 362を介して、および/またはサービスプロバイダウェブサイト320を介して、交通機関のチケットを購入することができる。
【0048】
ステップS1で、通信デバイス360のアプリケーションは、ユーザがアプリケーション362を介してチケットを購入する場合、チケット購入情報をサービスプロバイダウェブサイト320に送信し得る。代替で、ユーザは、通信デバイス360上のブラウザを介して、サービスプロバイダウェブサイト320と直接相互作用してもよい。ステップS2で、サービスプロバイダウェブサイト320は、チケット購入情報をサービスプロバイダコンピュータ340に送信する。
【0049】
ステップS3で、サービスプロバイダコンピュータ340は、チケット購入を処理するが、これには、購入詳細を確認し、口座から引き落とすために、外部の取引処理システムおよび/または発行者と調整することが含まれ得る。サービスプロバイダコンピュータ340は、チケットを表すアプリケーショントークン366を発行し、アプリケーショントークン366の記録を保持してもよい。
【0050】
ステップS5で、サービスプロバイダコンピュータ340は、トークンサービスコンピュータ330を介してフルフィルメントを開始することができる。サービスプロバイダコンピュータ340は、アプリケーショントークン366に関する情報をトークンサービスコンピュータ330に送信しうる。
【0051】
ステップS6で、トークンサービスコンピュータ330は、アプリケーショントークン366に関連付けられたトークンコンテナ367を準備することができる。一部の実施形態において、トークンサービスコンピュータ330は、通信デバイス360にプロビジョニングするためのトークンコンテナ367を生成する。トークンサービスコンピュータ330は、サービスプロバイダコンピュータ340から受信したアプリケーショントークン366を取得しうる。トークンサービスコンピュータ330は、アプリケーショントークンをトークンコンテナ内に配置してもよい。トークンサービスコンピュータ330は、トークンコンテナ367に関連して、コンテナ識別子(ID)342を生成し、保存してもよい。コンテナID342は、例えば、トークンコンテナ367を特徴付ける16桁の番号、名前などであってもよい。コンテナID342は、トークンサービスコンピュータ330および/またはサービスプロバイダ340に保存されてもよい。トークンサービスコンピュータ330は、アプリケーショントークン366に関連して、トークン状態344をさらに確立し、保存してもよい。トークン状態344は、アプリケーショントークンの状態に対応してもよい。トークン状態344の例には、新規生成された、引き換えられた、および価値が付加されたが含まれる。
【0052】
ステップS7で、トークンサービスコンピュータ330は、トークンコンテナ367および/またはアプリケーショントークン366を通信デバイス360にプロビジョニングし得る。トークンサービスコンピュータ330は、任意の適切な形態の無線または有線通信を介して、トークンコンテナ367およびアプリケーショントークン366を通信デバイス360に送信する。
【0053】
通信デバイス360は、トークンコンテナ367を保存し、これは次に、アプリケーショントークン366を保存する。アプリケーショントークンは、異なる場所またはリソースへのアクセスに関連付けられる。たとえば、あるアプリケーショントークンは2019年7月3日のCalifornia Airwaysの航空券に対応し、別のアプリケーショントークンは2019年7月4日のU.S.A.Railwaysの列車チケットに対応し、第三のアプリケーショントークンは特定のコンサートのコンサートチケットに対応する。異なるサービスプロバイダに関連付けられたアプリケーショントークンは、同じトークンコンテナ367に保存され得る。代替で、複数のトークンコンテナを、例えば、サービスプロバイダまたはサービスプロバイダアプリケーションごとに一つずつプロビジョニングすることもできる。
【0054】
ステップS8で、通信デバイス360は、アクセスデバイス350と相互作用して、場所またはリソースへのアクセスを取得する。この特定の例では、ユーザは短波通信対応電話をゲートにタグ付けして、列車のプラットフォームにアクセスする。通信デバイス360は、アプリケーショントークン366をアクセスデバイス350に送信する。
【0055】
ステップS9で、アクセスデバイス350は、アプリケーショントークン366のヘッダを照合し、U.S.A.Railwaysに対応するアプリケーショントークン366を識別する。アクセスデバイス350は、信号を送信し、ゲートを開き、ユーザに列車プラットフォームへのアクセスを許可する。アクセスデバイス350は、確認を通信デバイス360に送信し、通信デバイス360に、U.S.A.Railwaysの旅程用のアプリケーショントークン366を使用済みとしてマークさせる。
【0056】
ステップS10で、アクセスデバイス350は、サービスプロバイダコンピュータ340に情報を送信する。送信された情報は、U.S.Railの旅行のアプリケーショントークンが引き換えられたことを示す。
【0057】
ステップS11で、サービスプロバイダコンピュータ340は、その記録データベースを更新して、アプリケーショントークンが引き換えられたことを示す。記録の更新は、引き換えられたアプリケーショントークン366に関連付けられた保存されたトークン状態344を変更することを含み得る。
【0058】
図4Aは、一部の実施形態による、通信デバイス401のブロック図を示す。通信デバイス401は、メモリ402に結合されるデバイスハードウェア404を含んでもよい。デバイスハードウェア404は、プロセッサ405、通信サブシステム409、ユーザインターフェース406、およびディスプレイ407(ユーザインターフェース406の一部であってよい)を含んでもよい。
【0059】
プロセッサ405は、一つまたは複数の集積回路(例えば、一つまたは複数のシングルコアもしくはマルチコアマイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラ)として実装でき、ポータブル通信デバイス401の動作を制御するため使用される。プロセッサ405は、メモリ402に保存されるプログラムコードまたはコンピュータ可読コードに応じて、様々なプログラムを実行でき、複数の同時実行プログラムまたはプロセスを保持し得る。
【0060】
通信サブシステム409は、他のデバイスと通信し、かつ/またはインターネットなどの外部ネットワークと接続するように、通信デバイス401により使用され得る、一つまたは複数の送受信機および/またはコネクタを含んでもよい。一部の実施形態では、通信サブシステム409は、アンテナなどの連動無線転送(例えば、データ伝送)要素と共に半導体チップ(または他のデータ記憶要素)の形態で実装されることの多い、非接触要素をさらに含むことができる。非接触要素は、通信デバイス401に結合されてもよく(例えば、組み込まれて)、セルラーネットワークを介して送信されるデータまたは制御命令は、非接触要素インターフェース(図示せず)によって非接触要素に適用されてもよい。非接触要素は、短距離無線通信機能を使用してデータを送受信することができてもよい。通信サブシステム409は、呼掛けデバイス(例えば、データを受信)および呼掛けられるデバイス(例えば、データを送信)の両方となるコンポーネントを含んでもよい。したがって、通信デバイス401は、セルラーネットワーク(または任意の他の好適な無線ネットワーク、例えばインターネットもしくは他のデータネットワーク)および狭域通信の両方を介して、データまたは制御命令を伝達および転送することが可能であり得る。通信デバイス401はまた、無線データ転送(例えば、データ伝送)のためのアンテナを含んでもよい。
【0061】
ユーザインターフェース406は、ユーザが、通信デバイス401と相互作用し、その機能を呼び出すことが可能になるように、入出力要素のいかなる組み合わせも含み得る。いくつかの実施形態では、ディスプレイ407は、ユーザインターフェース406の一部であってもよい。ディスプレイ407およびユーザインターフェース406は、ユーザが情報およびメッセージを見ることを可能にし得る。通信デバイスは、ユーザが情報をデバイスに入力することを可能にする入力要素と、ユーザが音声通信、音楽などを聞くことを可能にするスピーカと、ユーザが自分の音声を通信デバイス401を介して伝送することを可能にするマイクロフォンと、をさらに含むことができる。
【0062】
メモリ402は、任意の数の不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)および揮発性メモリ(例えば、DRAM、SRAM)のいかなる組み合わせ、もしくはいかなる他の非一時的記憶媒体、またはそれらの媒体の組み合わせを使用して実装され得る。メモリ402は、モバイルオペレーティングシステム420、およびプロセッサ405により実行される一つまたは複数のアプリケーションが常駐するアプリケーション環境410を保存してもよい。
【0063】
アプリケーション環境410は、アプリケーショントークンを管理するために使用されるアプリケーションを含んでもよい。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、サービスプロバイダアプリケーションA412、サービスプロバイダアプリケーションB414、およびアカウント管理アプリケーション416を含み得る。
【0064】
サービスプロバイダアプリケーション(A412およびB414)は、サービスまたはその他のリソースへのアクセスを提供する機能を含み得る。サービスプロバイダアプリケーションの例としては、チケット発券アプリケーション、交通機関アプリケーション、小売業者アプリケーションなどがある。サービスプロバイダアプリケーションは、チケットの販売または引き換えなどのバックエンド機能を実行するために、それぞれのサービスプロバイダコンピュータと通信可能に結合され得る。
【0065】
アカウント管理アプリケーション416は、一つまたは複数のアカウントを管理するための機能を含んでもよい。アカウント管理アプリケーション416の例には、モバイルまたはデジタルウォレットアプリケーション、発行者アプリケーション、および銀行業務アプリケーションが含まれる。アカウント管理アプリケーション416は、サービスプロバイダアプリケーションA 412およびサービスプロバイダアプリケーションB 414に関連付けられた機能を保存および管理するための単一のアプリケーションを提供し得る。
【0066】
メモリ402は、第一のサービスプロバイダコンピュータへ通信デバイス上の第一のサービスプロバイダアプリケーションによって、第一のアプリケーショントークンに対する第一の要求を提供することと、第一のサービスプロバイダコンピュータと通信するトークンサービスコンピュータから通信デバイス上のアカウント管理アプリケーションによって、第一のアプリケーショントークンを受信することと、アカウント管理アプリケーションのトークンコンテナに、第一のアプリケーショントークンを保存することと、を含む方法を実施するためプロセッサ405によって実行可能なコードを含み得る。
【0067】
図4Bは、いくつかの実施形態による、アカウント管理アプリケーション416の詳細図を示す。アカウント管理アプリケーション416は、アプリケーショントークン417-1~417-nおよびトークン状態418-1~418-nを保存してもよい。アカウント管理アプリケーション416は、アプリケーショントークン417-1~417-nおよびトークン状態418-1~418-nを安全に、例えば、暗号化および/または安全なハードウェア要素を使用して、保存することができる。
【0068】
一部の実施形態では、アプリケーショントークン417-1~417-nは、購入したサービスまたは物品に関連付けられたデジタルチケットである。ユーザがサービスプロバイダから複数のサービスまたは物品を取得する場合、サービスまたは物品をアプリケーション固有のトークンにさらにリンクさせることができる。例えば、多区間の交通機関チケットを取得する場合、各チケットはデジタルチケットとして発行され、アプリケーショントークンで表すことができる。代替で、または追加で、アプリケーショントークンは、ロイヤルティデータ(例えば、フリークエントショッパーのリワードポイント)を表す場合がある。また、各アプリケーショントークン417-1~417-nは、それぞれのトークン状態418-1~418-nを有してもよい。各トークン状態は、対応するアプリケーショントークンの一つまたは複数のトークン属性を表す場合がある。続けて交通機関システムに関する上記の例では、各トークン状態は、旅行の区間のチケットが使用されたかどうかなどの属性を表す場合がある。
【0069】
通信デバイス401は、プロビジョニングされたアプリケーショントークン417-1~417-nおよび関連するトークン状態418-1~418-nを、アカウント管理アプリケーション416によってアクセス可能なデジタルコンテナに保存し得る。プロビジョニングされたアカウントトークン417-1~417-nは、関連するサービスプロバイダで物品またはサービスにアクセスするために使用され得る。例えば、プロビジョニングされたアカウントトークンは、通信デバイス401から交通機関のゲートでアクセスデバイスへ提供されて、交通機関システムへのアクセスを得ることができる。アプリケーショントークンが消費されるとき、サービスプロバイダは、通信デバイス401上のアプリケーショントークンのトークン状態を更新し得る。たとえば、チケットが使用済みの場合、サービスプロバイダは、チケットを表すトークンのトークン状態を未使用状態から使用済み状態に変更することができる。実施形態によっては、サービスプロバイダは、状態更新要求をトークンサービスコンピュータに送信することによって(例えば、図6に示すように)、通信デバイス401上のトークン状態を更新することができ、トークンサービスコンピュータは、自身のトークン状態を更新して、更新を通信デバイス401に同期することができる。
【0070】
アカウント管理アプリケーション416はさらに、アプリケーショントークンと関連付けられた相互作用がいつどこで発生するかのログを保存し得る。したがって、アプリケーショントークンの整合性は、引き換え時に検証できる。
【0071】
図5は、一部の実施形態による、サービスプロバイダコンピュータ501のブロック図を示す。サービスプロバイダコンピュータ501は、ネットワークインターフェース502、プロセッサ504、メモリ506、およびコンピュータ可読媒体508を含む。
【0072】
プロセッサ504は、一つまたは複数の集積回路(例えば、一つまたは複数のシングルコアもしくはマルチコアマイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラ)として実装できる。プロセッサ504は、サービスプロバイダコンピュータ501の動作を制御するために使用され得る。プロセッサ504は、メモリ506に保存されたプログラムコードまたはコンピュータ可読コードに応じて、様々なプログラムを実行することができる。プロセッサ504は、同時に実行される複数のプログラムまたはプロセスを維持する機能を含んでもよい。
【0073】
ネットワークインターフェース502は、サービスプロバイダコンピュータ501がリソースプロバイダコンピュータ、トランスポートコンピュータ、ルーティング管理インターフェースなどの他のエンティティと通信できるように、一つまたは複数の通信ネットワークに接続するように構成され得る。例えば、トランスポートコンピュータとの通信は、直接、間接、および/またはアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介して行うことができる。
【0074】
メモリ506は、任意の数の不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)および揮発性メモリ(例えば、DRAM、SRAM)のいかなる組み合わせ、もしくはいかなる他の非一時的記憶媒体、または媒体の組み合わせを使用して実装され得る。
【0075】
コンピュータ可読媒体508は、記憶および/または伝送のための一つまたは複数の非一時的媒体を備えてもよい。好適な媒体には、例として、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードドライブもしくはフロッピーディスクなどの磁気媒体、またはコンパクトディスク(CD)もしくはDVD(デジタル多目的ディスク)などの光媒体、フラッシュメモリ、および同類のものが含まれる。コンピュータ可読媒体208は、そのような記憶または伝送デバイスのいかなる組み合わせであってもよい。
【0076】
コンピュータ可読媒体508は、一連の命令またはコマンドとして保存されるソフトウェアコードを含んでもよい。コンピュータ可読媒体508は、本明細書に記載する方法を実施するための、プロセッサ504により実行可能なコードを備える。コンピュータ可読媒体508は、通信モジュール510、暗号化モジュール512、発行モジュール514、および検証モジュール516を備えてもよい。これらのモジュールは各々、プロセッサ504と併せて、以下に説明される機能を実行するように構成されたコードを含み得る。
【0077】
通信モジュール510は、プロセッサ504にメッセージの生成、メッセージの転送、メッセージの再フォーマット、および/またはその他の方法で他のエンティティとの通信を行わせるコードを含み得る。
【0078】
暗号化モジュール512は、本発明の実施形態でデータを暗号化するための任意の適切な暗号化アルゴリズムを含み得る。適切なデータ暗号化アルゴリズムには、DES、トリプルDES、AESなどが含まれ得る。暗号化モジュール512はまた、かかる暗号化アルゴリズムと共に使用され得る暗号鍵を保存してもよい。任意の対応する鍵ペアの他の鍵は、トークンサービスコンピュータ601に暗号化モジュール612を保存してもよい。暗号化モジュール512は、対称または非対称の暗号化技術を利用して、データを暗号化および/または検証してもよい。トークンサービスコンピュータおよびサービスプロバイダコンピュータ501は、暗号化鍵ペアのそれぞれの暗号化鍵を有する(保存する)ことができる。
【0079】
発行モジュール514は、プロセッサ504にアプリケーショントークンを生成させるコードを含み得る。発行モジュールは、旅行、イベント、またはアイテムデータなどの要求された詳細を受信できる。発行モジュールは、要求された詳細に対応するアプリケーショントークンを生成できる。発行モジュールは、アプリケーショントークンを購入するためのアカウント情報を処理するための支払データを処理するコードをさらに含み得る(これは、一つまたは複数の外部支払処理ネットワークおよび/または銀行と協力して行われ得る)。
【0080】
検証モジュール516は、プロセッサ504にアプリケーショントークンを検証させるコードを含み得る。アプリケーショントークンの検証には、保存されたアプリケーショントークン記録の検証、アプリケーショントークンのデジタル署名の検証、受信した検証データの処理のうちの一つ以上の検証が含まれ得る。検証モジュールは、プロセッサ504に、アプリケーションに関連づけられたトークン状態を更新させるコード(例えば、アプリケーショントークンを使用済み、期限切れとしてマークするなど)をさらに含んでもよい。
【0081】
図6は、一部の実施形態による、トークンサービスコンピュータ601のブロック図を示す。トークンサービスコンピュータ601は、ネットワークインターフェース602、プロセッサ604、メモリ606、およびコンピュータ可読媒体608を含む。
【0082】
プロセッサ604は、一つまたは複数の集積回路(例えば、一つまたは複数のシングルコアもしくはマルチコアマイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラ)として実装できる。プロセッサ604は、トークンサービスコンピュータ601の動作を制御するために使用され得る。プロセッサ604は、メモリ606に保存されたプログラムコードまたはコンピュータ可読コードに応じて、様々なプログラムを実行することができる。プロセッサ604は、同時に実行される複数のプログラムまたはプロセスを維持する機能を含んでもよい。
【0083】
ネットワークインターフェース602は、ゲートウェイサーバ600がリソースプロバイダコンピュータ、トランスポートコンピュータ、ルーティング管理インターフェースなどの他のエンティティと通信できるように、一つまたは複数の通信ネットワークに接続するように構成され得る。例えば、トランスポートコンピュータとの通信は、直接、間接、および/またはAPIを介して行うことができる。
【0084】
メモリ606は、任意の数の不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)および揮発性メモリ(例えば、DRAM、SRAM)のいかなる組み合わせ、もしくはいかなる他の非一時的記憶媒体、または媒体の組み合わせを使用して実装され得る。
【0085】
コンピュータ可読媒体608は、記憶および/または伝送のための一つまたは複数の非一時的媒体を備えてもよい。好適な媒体には、例として、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードドライブもしくはフロッピーディスクなどの磁気媒体、またはコンパクトディスク(CD)もしくはDVD(デジタル多目的ディスク)などの光媒体、フラッシュメモリ、および同類のものが含まれる。コンピュータ可読媒体608は、そのような記憶または伝送デバイスのいかなる組み合わせであってもよい。
【0086】
コンピュータ可読媒体608は、一連の命令またはコマンドとして保存されるソフトウェアコードを含んでもよい。コンピュータ可読媒体608は、本明細書に記載する方法を実施するための、プロセッサ604により実行可能なコードを備える。コンピュータ可読媒体608は、通信モジュール610、暗号化モジュール612、プロビジョニングモジュール614、および更新モジュール616を備えてもよい。これらのモジュールは各々、プロセッサ604と併せて、以下に説明される機能を実行するように構成されたコードを含み得る。
【0087】
通信モジュール610は、プロセッサ504にメッセージの生成、メッセージの転送、メッセージの再フォーマット、および/またはその他の方法で他のエンティティとの通信を行わせるコードを含み得る。
【0088】
暗号化モジュール612は、本発明の実施形態でデータを暗号化するための任意の適切な暗号化アルゴリズムを含み得る。適切なデータ暗号化アルゴリズムには、DES、トリプルDES、AESなどが含まれ得る。暗号化モジュール612はまた、かかる暗号化アルゴリズムと共に使用され得る暗号鍵を保存してもよい。任意の対応する鍵ペアの他の鍵は、サービスプロバイダコンピュータ501に暗号化モジュール512を保存してもよい。暗号化モジュール612は、対称または非対称の暗号化技術を利用して、データを暗号化および/または検証してもよい。トークンサービスコンピュータ601およびサービスプロバイダコンピュータ501は、暗号化鍵ペアのそれぞれの暗号化鍵を有する(保存する)ことができる。
【0089】
プロビジョニングモジュール614は、プロセッサ604にトークンコンテナを生成させるコードを含み得る。プロビジョニングモジュールは、例えば、特定の通信デバイスおよび/またはアプリケーショントークンのためのトークンコンテナを生成するように構成されたコードを含み得る。
【0090】
更新モジュール616は、トークンコンテナおよび/またはアプリケーショントークンを更新するためのコードを含み得る。更新モジュールには、アプリケーショントークンをトークンコンテナに追加するように構成されたコードを含んでもよい。更新モジュール516は、アプリケーショントークンに関連付けられたトークン状態を更新するよう構成されたコードを含み得る(例えば、アプリケーショントークンを使用済みとしてマークする、値を追加する、旅行に区間を追加する、ロイヤルティデータを更新するなどによって)。
【0091】
一部の実施形態では、トークンサービスコンピュータには、トークンヴォールト(非表示)が含まれている場合がある。例として、トークンヴォールトはアプリケーショントークンを保存できる。各アプリケーショントークンはまた、それぞれのトークン状態に関連して保存できる(図4に関連して上述したように)。アプリケーショントークンおよび対応するトークン状態は、トークンヴォールトに保存され、通信デバイスにプロビジョニングされてもよい(例えば、図4に関連して図示及び説明したように)。アプリケーショントークンが引き換えられると(例えば、旅行、イベントへのアクセスなど)、アプリケーショントークンのトークン状態がトークンヴォールトで更新され得る。
【0092】
図7は、一部の実施形態による、アプリケーショントークンのプロビジョニングプロセス700を示す。通信デバイス750は、そこに、モバイルウォレットアプリケーションなどのアカウント管理アプリケーション754およびサービスプロバイダコンピュータ760に関連付けられた小売業者または交通機関アプリケーションなどのサービスプロバイダアプリケーション752をインストールした可能性がある。アプリケーショントークンのプロビジョニングプロセス700は、アプリケーショントークンを通信デバイス750にプロビジョニングする最初のプロセスであり得る。
【0093】
最初は、ユーザは、通信デバイス750と相互作用して、アプリケーショントークンを購入してもよい。ユーザは、例えば、サービスプロバイダアプリケーション752を介して、および/またはサービスプロバイダウェブサイトと通信するウェブブラウザを介して、購入のためにアプリケーショントークンを選択し得る。別の例として、ユーザは、キオスクを介して、例えば、地下鉄駅または空港で、アプリケーショントークンを購入してもよい。サービスプロバイダアプリケーション752は、アプリケーショントークンおよび/またはトークンコンテナが通信デバイス750上に存在するかどうかを判定し得る。サービスプロバイダアプリケーション752は、例えば、アカウント管理アプリケーション754に問い合わせて、アカウントトークンが以前にプロビジョニングされているか、かつ/またはトークンコンテナが現在、アカウント管理アプリケーション754上または通信デバイス750上の他の場所に保存されているかどうかを判定し得る。代替で、または追加で、サービスプロバイダアプリケーション752は、サービスプロバイダアプリケーション752および/またはサービスプロバイダコンピュータ760内に保存された記録を検索してもよい。
【0094】
ステップS702で、サービスプロバイダアプリケーション752は、アプリケーショントークンに対する要求をサービスプロバイダコンピュータ760に送信し得る。要求には、アプリケーショントークンに関する詳細(例えば、アムステルダムからミュンヘンまでの鉄道乗車券1枚)が含まれる場合がある。要求には、アプリケーショントークンの支払いに使用する口座番号などの支払情報が含まれる場合がある。実施形態によっては、要求は、これが第一のアプリケーショントークン要求であることを示す表示をさらに含み得る。要求は、通信デバイス750とサービスプロバイダコンピュータ760との間の有線または無線接続を介して送信されてもよい。サービスプロバイダコンピュータ760は、サービスプロバイダアプリケーション752から、アプリケーショントークンに対する要求を受信してもよい。
【0095】
ステップS704で、サービスプロバイダコンピュータ760は、ユーザ、通信デバイス750、および/または支払情報を検証し、アプリケーショントークンを生成してもよい。アプリケーショントークンは、例えば、デジタルチケットの形式で生成され得る。アプリケーショントークンには、許可へのアクセスに関する情報(例えば、一つの鉄道の旅、特定のコンサートへのアクセス、特定の建物へのアクセスなど)が含まれる場合がある。アプリケーショントークンは、サービスプロバイダを特徴づける情報を含み得る(例えば、アプリケーショントークンは、サービスプロバイダがTravel Corp.であることを指定するヘッダを含み得る)。アプリケーショントークンは、サービスプロバイダに固有の形式および/またはサイズでもよい。例として、一つのサービスプロバイダは、他のサービスプロバイダとは異なるタイプのファイルとしてアプリケーショントークンを保存してもよく、異なるサービスプロバイダは、異なるタイプの情報を保存するために異なるフィールドを設定する場合がある(例えば、一つのサービスプロバイダは、最初の3つのヘッダフィールドとして、日付、時間、サービスプロバイダIDを保存してもよく、別のサービスプロバイダは、最初の3つのヘッダフィールドとして、店の場所、金額、トークンIDを保存してもよい)。
【0096】
サービスプロバイダコンピュータ760は、生成されたアプリケーショントークンを暗号化されたペイロード(例えば、JavaScript Object Notation(JSON)ウェブ暗号化ペイロード)にパッケージ化し得る。実施形態によっては、サービスプロバイダコンピュータ760は、一つの暗号鍵(例えば、一時的な公開楕円曲線暗号(ECC)鍵)を保存してもよく、トークンサービスコンピュータ770は、別の対応する暗号鍵を保存してもよい。サービスプロバイダコンピュータ760は、アプリケーショントークンを暗号化してもよい。サービスプロバイダコンピュータ760は、少なくとも暗号化されたアプリケーショントークンを含む暗号化されたペイロードを生成し得る。
【0097】
ステップS706で、サービスプロバイダコンピュータ760は、通信デバイス750にインストールされたサービスプロバイダアプリケーション752に暗号化されたペイロードを送信する。サービスプロバイダアプリケーション752は、暗号化されたペイロードを受信する。
【0098】
ステップS708で、サービスプロバイダアプリケーション752は、暗号化されたペイロードをアカウント管理アプリケーション754にプッシュする。この時点では、アカウント管理アプリケーションは、暗号化されたパケットの内容を復号/表示できない可能性がある。
【0099】
ステップS710で、アカウント管理アプリケーション254は、プロビジョニング要求をトークンサービスコンピュータ770に送信し得る。アカウント管理アプリケーション254は、さらに、トークンサービスコンピュータ770に、ユーザおよび/または通信デバイスの登録を要求してもよい。
【0100】
トークンサービスコンピュータ770は、暗号化されたペイロードを受信時に復号し得る。トークンサービスコンピュータ770およびサービスプロバイダコンピュータ760は、アプリケーショントークンまたはその一部を暗号化および復号することを可能にする対称暗号鍵を共有し得る。他の実施形態では、トークンサービスコンピュータ770およびサービスプロバイダコンピュータ760はそれぞれ、公開鍵を利用して、アプリケーショントークンの一部分を暗号化し、秘密鍵を利用して、アプリケーショントークンの一部分を復号することができる。
【0101】
実施形態によっては、トークンサービスコンピュータ770は、アプリケーショントークンに対してトークンコンテナを生成するべきであると判定し得る。トークンサービスコンピュータは、サービスプロバイダアプリケーション752および/またはアカウント管理アプリケーション754によって提供される情報に基づいて、受信した登録およびプロビジョニング要求にトークンコンテナが必要であるという表示を受信する場合がある。代替で、または追加で、トークンサービスコンピュータ770は、通信デバイス750および/またはアカウント管理アプリケーション754に関連付けられた保存されたデータの検索に基づいて、トークンコンテナが必要であると判断し得る。
【0102】
トークンサービスコンピュータ770は、ユーザおよび/または通信デバイスをトークンサービスに登録するための操作を実行してもよい。登録には、例えば、暗号化鍵またはパスワードの発行が含まれる場合がある。
【0103】
トークンサービスコンピュータ770は、トークンコンテナを生成する。トークンサービスコンピュータは、複数のアプリケーショントークンを保持できるトークンコンテナを生成し得る。例として、トークンコンテナには、少なくとも100個の20バイト長のアプリケーショントークンを保存する機能が含まれ得る。アプリケーショントークンの長さは、さまざまなサービスプロバイダに固有であってよい。トークンコンテナを生成して、アプリケーショントークンに関連付けられたトークンコンテナ記録を含めることができる。たとえば、トークンコンテナ記録の形式は、後続データの長さ(1バイト)、プログラム識別子(4バイト)、時間間隔(分)(2バイト)、およびアプリケーショントークン(1~250バイト)などであってよい。トークンコンテナは、識別子(例えば、トークンコンテナに固有の16桁の数字など)と関連付けられてもよい。また、トークンコンテナは、サービスプロバイダ750用に特にフォーマットされてもよく、他のサービスプロバイダ用の他のトークンコンテナは、同じまたは異なるフォーマットであってもよい。
【0104】
トークンサービスコンピュータ770は、アプリケーショントークンを変更するための操作をさらに実行してもよい。トークンサービスコンピュータ770は、トークンサービスコンピュータ770の鍵を使用して、アプリケーショントークンに暗号形式で署名し得る。トークンサービスコンピュータ770は、アカウント管理アプリケーション754によって使用可能になるようにアプリケーショントークンをさらに変更してもよい。トークンサービスコンピュータ770は、例えば、アプリケーショントークンを第一の形式から第二の形式に変換してもよい。代替で、または追加で、トークンサービスコンピュータ770は、アプリケーショントークンに関連付けられたヘッダ情報を追加または変更してもよい。
【0105】
ステップS712で、トークンサービスコンピュータ770は、アカウントトークンをアカウント管理アプリケーション754にプロビジョニングしてもよい。トークンサービスコンピュータ770は、アカウントトークンをアカウント管理アプリケーションに送信してもよい。トークンサービスコンピュータ770は、アプリケーショントークンと共にトークンコンテナを送信してもよい(例えば、アプリケーショントークンはトークンコンテナに保存される)。アカウント管理アプリケーションは、アカウント管理アプリケーションのトークンコンテナにアプリケーショントークンを受信し、保存することができる。アプリケーショントークンまたはアプリケーショントークンに関連付けられた補足データには、アプリケーショントークンを保存するトークンコンテナを識別するコンテナ識別子を含めることができる。
【0106】
実施形態によっては、トークンサービスコンピュータ770は、通信デバイス750がアプリケーショントークンでプロビジョニングされたことを示すために、サービスプロバイダコンピュータ760に通知を送信してもよい。
【0107】
図8は、いくつかの実施形態による、別のアプリケーショントークンのプロビジョニングプロセス800を示す。通信デバイス850は、その中に、モバイルウォレットアプリケーションなどのアカウント管理アプリケーション854をインストールしてもよい。通信デバイス850は、さらに、サービスプロバイダアプリケーションA 852およびサービスプロバイダアプリケーションB 856を含む。アプリケーショントークンのプロビジョニングプロセス800は、第一のプロビジョニング(例えば、図7に関連して上述された)の後の、後続のプロビジョニングイベントであってよい。
【0108】
最初は、ユーザは、通信デバイス850と相互作用して、アプリケーショントークンを購入してもよい。ユーザは、例えば、サービスプロバイダアプリケーション852を介して、および/またはサービスプロバイダウェブサイトと通信するウェブブラウザを介して、購入のためにアプリケーショントークンを選択し得る。サービスプロバイダアプリケーションAは、アプリケーショントークンおよび/またはトークンコンテナが通信デバイス850上に存在するかどうかを判定し得る。サービスプロバイダアプリケーションA852は、例えば、アカウント管理アプリケーション854に問い合わせて、アカウントトークンが以前にプロビジョニングされたかどうか、かつ/またはトークンコンテナが現在アカウント管理アプリケーション854に保存されているかどうかを判定し得る。代替で、または追加で、サービスプロバイダアプリケーションA852は、サービスプロバイダアプリケーションA852および/またはサービスプロバイダコンピュータA860内に保存された記録を検索してもよい。
【0109】
ステップS802で、サービスプロバイダアプリケーションA 852は、アプリケーショントークンに対する要求をサービスプロバイダコンピュータA 860に送信し得る。要求には、アプリケーショントークンに関連する情報(例えば、ミュンヘンからプラハまでの鉄道乗車券1枚)が含まれる場合がある。要求には、アプリケーショントークンの支払いに使用する口座番号などの支払情報が含まれる場合がある。いくつかの実施形態では、要求は、これが後続のアプリケーショントークン要求である表示をさらに含み得る。要求は、通信デバイス850とサービスプロバイダコンピュータA860との間の有線または無線接続を介して送信されてもよい。
【0110】
ステップS804で、サービスプロバイダコンピュータA860は、ユーザ、通信デバイス850、および/または支払情報を検証し、アプリケーショントークンを生成してもよい。アプリケーショントークンAは、例えば、デジタルチケットの形式で生成されうる。アプリケーショントークンAには、許可へのアクセスに関する情報(例えば、一つの鉄道の旅、特定のコンサートへのアクセス、特定の建物へのアクセスなど)が含まれる場合がある。アプリケーショントークンAは、サービスプロバイダAを特徴付ける情報を含み得る(例えば、アプリケーショントークンは、サービスプロバイダAがPortland Metropolitan Transit Authorityであることを示すヘッダを含み得る)。アプリケーショントークンAは、サービスプロバイダAに固有の形式および/またはサイズでもよい。
【0111】
ステップS806で、サービスプロバイダコンピュータA 860は、アプリケーショントークン情報をトークンサービスコンピュータ870に送信する。サービスプロバイダコンピュータA860は、トークンサービスコンピュータ870に、この特定のアプリケーショントークン(例えば、特定の旅行またはイベント)に関する情報を送信してもよい。サービスプロバイダコンピュータA860は、以前にプロビジョニングされたトークンコンテナ(例えば、トークンコンテナの識別子)に関する情報をさらに送信し得る。
【0112】
トークンサービスコンピュータ870は、アプリケーショントークン情報を受信し、アカウント管理アプリケーション854に送信するアプリケーショントークン情報を準備する。実施形態によっては、トークンサービスコンピュータ870は、アカウント管理アプリケーション854によって使用可能になるようにアプリケーショントークンを変更する操作を実行する。トークンサービスコンピュータ870は、例えば、アプリケーショントークンを第一の形式から第二の形式に変換してもよい。代替で、または追加で、トークンサービスコンピュータ870は、アプリケーショントークンに関連付けられたヘッダ情報を追加または変更してもよい。トークンサービスコンピュータ870は、トークンサービスコンピュータ870の鍵を使用して、アプリケーショントークンにさらに暗号形式で署名し得る。
【0113】
ステップS808で、トークンサービスコンピュータ870は、アプリケーショントークン(アプリケーショントークンA)をアカウント管理アプリケーション854に送信する。トークンサービスコンピュータ870は、アプリケーショントークンAを、特定の識別子(例えば、123459789)を有するトークンコンテナに保存する必要があることを示す情報と共に、アプリケーショントークンAを送信してもよい。アカウント管理アプリケーション854は、アカウント管理アプリケーション854のトークンコンテナ内に、アプリケーショントークンAを受信し、保存してもよい。
【0114】
実施形態によっては、トークンサービスコンピュータ870は、通信デバイス850がアプリケーショントークンAでプロビジョニングされたことを示すために、サービスプロバイダコンピュータA860に通知を送信してもよい。
【0115】
その後、ユーザは、別のサービスプロバイダである、サービスプロバイダBと関連付けられたアプリケーションと相互作用して、第二のアプリケーショントークンを購入し得る。例えば、アプリケーショントークンAは、第一の鉄道プロバイダを介して購入された鉄道の旅の第一の区間用であってもよく、アプリケーショントークンBは、第二の鉄道プロバイダを介して購入された鉄道の旅の第二の区間用であってもよい。もう一つの例として、アプリケーショントークンAは、Translyvanian Airlinesのアプリケーションで購入したTransylvanian Airlinesの航空券である場合がある。ユーザは、その後、チケットアグリゲータアプリケーションを介して別のTransylvanian Airlinesの航空券を購入できる。ユーザは、サービスプロバイダアプリケーションB856を介してアプリケーショントークンBの購入を開始することができる。代替で、または追加で、ユーザは、サービスプロバイダウェブサイトを介して(例えば、通信デバイス850上のウェブブラウザアプリケーションを介して)、アプリケーショントークンの購入を開始してもよい。
【0116】
ステップS812で、サービスプロバイダアプリケーションB856は、アプリケーショントークンに対する要求をサービスプロバイダコンピュータB880に送信し得る。この要求には、アプリケーショントークンに関する情報が含まれる可能性がある。要求には、アプリケーショントークンの支払いに使用する口座番号などの支払情報が含まれる場合がある。いくつかの実施形態では、要求は、これが後続のアプリケーショントークン要求である表示をさらに含み得る。要求は、通信デバイス850とサービスプロバイダコンピュータB880との間の有線または無線接続を介して送信されてもよい。
【0117】
ステップS814で、サービスプロバイダコンピュータB860は、ユーザ、通信デバイス850、および/または支払情報を検証し、アプリケーショントークンBを生成し得る。アプリケーショントークンBは、例えば、デジタルチケットの形式で生成され得る。アプリケーショントークンBには、許可へのアクセスに関する情報(例えば、一つの鉄道の旅、特定のコンサートへのアクセス、特定の建物へのアクセスなど)が含まれる場合がある。アプリケーショントークンBは、サービスプロバイダBを特徴付ける情報を含み得る(例えば、アプリケーショントークンBは、サービスプロバイダがTravel Corp.であることを特定するヘッダを含み得る)。アプリケーショントークンBは、サービスプロバイダBに固有の形式および/またはサイズであり得る。一部の実施形態では、アプリケーショントークンの発行および/または検証は、別のサービスプロバイダとの通信を伴う場合がある。例えば、サービスプロバイダBがチケット販売アプリケーションであり、かつ、サービスプロバイダAがコンサート会場である場合、サービスプロバイダBは、アプリケーショントークンBを発行する前に、コンサート会場/サービスプロバイダAからチケットの購入を調整することができる。
【0118】
ステップS816で、サービスプロバイダコンピュータB 880は、アプリケーショントークン情報をトークンサービスコンピュータ870に送信する。サービスプロバイダコンピュータB880は、トークンサービスコンピュータ870に、この特定のアプリケーショントークン(例えば、特定の旅行またはイベント)に関する情報を送信し得る。サービスプロバイダコンピュータB880は、以前にプロビジョニングされたトークンコンテナ(例えば、トークンコンテナの識別子)に関する情報をさらに送信し得る。
【0119】
トークンサービスコンピュータ870は、アプリケーショントークン情報を受信し、アカウント管理アプリケーション854に送信するアプリケーショントークン情報を準備する。実施形態によっては、トークンサービスコンピュータ870は、アカウント管理アプリケーション854によって使用可能になるようにアプリケーショントークンを変更する操作を実行する。トークンサービスコンピュータ870は、例えば、アプリケーショントークンを第一の形式から第二の形式に変換してもよい。代替で、または追加で、トークンサービスコンピュータ870は、アプリケーショントークンに関連付けられたヘッダ情報を追加または変更してもよい。トークンサービスコンピュータ870は、トークンサービスコンピュータ870の鍵を使用して、アプリケーショントークンにさらに暗号形式で署名し得る。
【0120】
ステップS818で、トークンサービスコンピュータ870は、アプリケーショントークン(アプリケーショントークンB)をアカウント管理アプリケーション854に送信する。トークンサービスコンピュータ870は、アプリケーショントークンBを、アプリケーショントークンBが特定の識別子(例えば、123459789)を有するトークンコンテナに保存される必要があることを示す情報と共に送信しうる。アカウント管理アプリケーション854は、アカウント管理アプリケーションのトークンコンテナ内にアプリケーショントークンを受信し、保存してもよい。
【0121】
実施形態によっては、トークンサービスコンピュータ870は、通信デバイス850がアプリケーショントークンBでプロビジョニングされたことを示すために、サービスプロバイダコンピュータB880に通知を送信してもよい。
【0122】
図9は、一部の実施形態による、アプリケーショントークンの引き換えプロセスを示す。ユーザは、通信デバイス950を使用して、アプリケーショントークン(図7および/または図8に関して上述したようにプロビジョニングされる)を引き換えることができる。通信デバイスは、アプリケーショントークンを引き換えるためにアクセスデバイス960と相互作用してもよく、アクセスデバイス960は、バックエンド上のサービスプロバイダコンピュータ970と通信してもよい。アクセスデバイス960は、例えば、交通機関代理店またはイベント会場のチケットスキャナであってもよい。別の例として、アクセスデバイス960は、POSデバイスであってもよい。図9に示すように、アカウント管理アプリケーション952は、アプリケーショントークンの引き換えに使用される。他の実施形態では、アプリケーショントークンは、サービスプロバイダアプリケーションを介して引き換えることができる。
【0123】
ステップS901では、アカウント管理アプリケーション952は、アクセスデバイス960と相互作用して、アプリケーショントークンを引き換える。相互作用は、例えば、ユーザが通信デバイス950をアクセスデバイスにタップすることを含んでもよい。アカウント管理アプリケーション952は、アクセスデバイスとの通信セッションを開始してもよい。通信セッションは、近距離通信(例えば、EMV非接触仕様を使用して)を介してもよい。代替で、または追加で、アカウント管理アプリケーション952は、任意の適切な有線または無線の通信形態を介してアクセスデバイス960と相互作用し得る。相互作用に基づいて、アカウント管理アプリケーションは、アクセスデバイス960に、アプリケーショントークンに対する承認要求を送信することができる。
【0124】
アカウント管理アプリケーション952は、アクセスデバイス960に、保存されたアプリケーショントークンのすべてまたは一部を送信してもよい。一部の実施形態において、ユーザは、まず適切なアプリケーショントークンを選択することができる(例えば、アカウント管理アプリケーション952を介して表示されるいくつかのチケットのうちの一つを選択することによって)。その後、アカウント管理アプリケーション952は、選択されたアプリケーショントークンをアクセスデバイス960にプッシュしてもよい。代替で、アカウント管理アプリケーションは、一つまたは複数の適切なアプリケーショントークンを識別して、アクセスデバイス960にプッシュしてもよい。例えば、アクセスデバイスは、アクセスデバイス識別子をアカウント管理アプリケーション952に送信する。アクセスデバイス識別子は、アクセスデバイスがSuper Tixによって運営されていることを示す。したがって、アカウント管理アプリケーション952は、Super Tixと関連付けられると識別される4つのアプリケーショントークンを識別し、4つの識別されたアプリケーショントークンをアクセスデバイスに送信する。別の例として、アカウント管理アプリケーション952は、トークンコンテナ全体およびその中のすべてのアプリケーショントークンをアクセスデバイス960に送信し得る。
【0125】
実施形態によっては、アカウント管理アプリケーション952および/またはアクセスデバイスは、現在および/または将来の引き換えの検証で使用するために、さらにイベント固有および/またはデバイス固有のデータを処理し得る。例えば、アクセスデバイス960は、アカウント管理アプリケーションに、タイムスタンプ、プログラム識別子、場所名、および/または端末識別子のうちの一つ以上を提供し得る。アカウント管理アプリケーション952はさらに、受信したタイムスタンプと比較するためのタイムスタンプを生成し得る。
【0126】
実施形態によっては、アカウント管理アプリケーション952は、通信デバイス950上に保存された暗号化鍵(例えば、秘密鍵)を取得することができ、その後、取得した鍵を使用してイベント固有またはデバイス固有のデータに署名することができる。これは、サービスプロバイダコンピュータ970によって、通信デバイス950が要求を発信したことを検証するために、後で使用され得る。いくつかの実施形態では、検証は、イベントまたはデバイス固有のデータに署名した秘密鍵に関連付けられた公開鍵を使用して、サービスプロバイダコンピュータ970によって実行され得る。例えば、いくつかの実施形態では、イベント固有のデータはnonceであってもよく、nonceは通信デバイス950上のセキュア要素内に存在する秘密鍵によって署名されてもよい。アカウント管理アプリケーション952は、nonceを生成してもよく、通信デバイス950上のセキュア要素から秘密鍵を取得して、それに署名してもよい。署名されたnonceは、その後、サービスプロバイダコンピュータ970だけに、またはnonceと共に提供され得る。これにより、サービスプロバイダコンピュータ970は、アカウント管理アプリケーション952およびアクセスデバイス960が通信デバイスを介して相互作用したこと、および引き換え要求が適切なアカウント管理アプリケーションから送信されていることを確認することができる。
【0127】
ステップS902で、アクセスデバイス960は、一つまたは複数のアプリケーショントークンを受信し、分析する。アクセスデバイス960が複数のアプリケーショントークンを受信した場合、アクセスデバイス960は、引き換えのためのアクセストークンを識別し得る。アクセスデバイス960は、アクセスデバイスに関連付けられたパラメータをアプリケーショントークンデータと比較することに基づいて、引き換えのためのアクセストークンを識別し得る。例えば、アクセスデバイスはロンドンにあってもよい。アカウント管理アプリケーション952で4つの列車チケットを受領し、そのうちの一つの列車チケットがロンドンの出発地に関連付けられている場合、アクセスデバイス960は、アプリケーショントークンの詳細を使用して、ロンドンの出発地に関連付けられた引き換えのためのアプリケーショントークンを識別および選択することができる。
【0128】
一部の実施形態において、アクセスデバイス960は、アプリケーショントークンをオフラインで検証する。アプリケーショントークンは、アプリケーショントークンを発行したトークンサービスコンピュータによって暗号形式で署名されている可能性がある。アクセスデバイス960は、アプリケーショントークンを発行したトークンサービスコンピュータの保存された暗号化鍵を持ち得る。アクセスデバイス960は、保存された暗号化鍵および所定のアルゴリズムを使用して、トークンサービスコンピュータの暗号化署名を検証し、それによって、他のコンピュータを問い合わせる必要なく、アプリケーショントークンを検証し得る。これは、アプリケーショントークンをすばやく、またはインターネットへの接続がない状況で検証する必要がある場合に特に有用である。例えば、交通機関の料金ゲートで、ユーザが迅速に通過できるように、チケットを迅速に検証することが望ましい。代替で、または追加で、アクセスデバイス960は、ステップS906に関して以下に説明するように、デバイスおよび/またはイベントデータを使用してアプリケーショントークンを検証してもよい。代替で、または追加で、アクセスデバイス960は、サービスプロバイダコンピュータ970によって検証される要求を転送してもよい。
【0129】
一部の実施形態において、ステップS904で、アクセスデバイス960は、アプリケーショントークン承認要求をサービスプロバイダコンピュータ970に転送する。アクセスデバイス960は、受信したアプリケーショントークン承認要求を転送し得る。あるいは、アクセスデバイス960は、サービスプロバイダコンピュータ970に送信する前に、アプリケーショントークン承認要求を変更してもよい(例えば、受信したアプリケーショントークンのセットの一つを選択すること、トークン状態を変更すること、および/または同類のものによって)。アクセスデバイス906がすでにアプリケーショントークン承認要求を検証している場合、アクセスデバイス906は、要求が検証されたことを示すデータを含み得る。
【0130】
ステップS906で、サービスプロバイダコンピュータ970は、アプリケーショントークン承認要求を受信し、処理する。サービスプロバイダコンピュータ970は、受信したアプリケーショントークン承認要求を検証してもよい。実施形態によっては、アクセスデバイス960は、アプリケーショントークン要求を既に検証している可能性があり、その場合、サービスプロバイダコンピュータ970は、検証を確認または記録してもよい。あるいは、サービスプロバイダコンピュータ970は、アプリケーショントークンを独立して検証してもよい。サービスプロバイダコンピュータは、例えば、アプリケーショントークンのデジタル署名を検証してもよい。別の例として、サービスプロバイダコンピュータ970は、受信したアプリケーショントークンを保存されたアプリケーショントークンと比較して、検証を実行してもよい。アプリケーショントークンを検証すると、サービスプロバイダコンピュータ970は、保存されたトークン状態を修正して、アプリケーショントークンを引き換えたものとして記録してもよい。
【0131】
さらに、前述した署名済みのデバイスおよび/またはイベント固有のデータもまた、サービスプロバイダコンピュータ970によって検証できる。デバイスおよび/またはイベント固有のデータは、アクセスデバイス960および/または通信デバイス950から取得できる。例えば、いくつかの実施形態では、上述のように、デバイスおよび/またはイベント固有のデータは、通信デバイス950内のセキュア要素内の暗号鍵によって署名され得る。結果として生じるデジタル署名は、サービスプロバイダコンピュータ970によって、対応する暗号鍵(例えば、公開鍵)を使用して検証され、正しい通信デバイス950がアプリケーショントークンの引き換えを要求していることを確実にすることができる。
【0132】
ステップS908で、サービスプロバイダコンピュータ970は、アクセスデバイス960にアプリケーショントークン承認応答を送信する。応答は、アプリケーショントークンが有効かどうかを示す。いくつかの実施形態では、ステップS908は省略されてもよい。例えば、アクセスデバイスがアプリケーショントークンをオフラインで検証した場合、アクセスデバイスがサービスプロバイダコンピュータ970から追加の検証情報を受信する必要はない可能性がある。
【0133】
ステップS910で、アクセスデバイス960は、アカウント管理アプリケーション952に応答を送信する。一部の実施形態では、アクセスデバイス960は、要求が受信されたのと同じ近距離通信セッション内で応答を送信し得る。応答は、要求が検証されたかどうか(例えば、場所またはリソースへのアクセスが許可されるはずである)、または検証されていないかどうか(例えば、アクセスが拒否されるはずである)を示すことができる。要求/アプリケーショントークンが検証された場合でも、アクセスデバイスはこのようなアクセスを許可することができる(例えば、ゲートを開く、またはオペレータ(例えば、場所への入場を管理する人)に通知を送信することによって)。ステップ910は、アクセスデバイスがオフライン検証を実施した場合に、ステップ904~908の前に発生し得る。あるいは、サービスプロバイダコンピュータ970がアプリケーショントークンを検証した場合、アクセスデバイス960は、ステップ904~908の後にステップ910を実施することができる。
【0134】
ステップS912で、アカウント管理アプリケーション952は、アプリケーショントークンに関連付けられたトークン状態を更新し得る。実施形態によっては、アカウント管理アプリケーションは、S901で要求を送信すると、アプリケーショントークンを「使用済み」としてマークすることによって、トークン状態を直ちに更新することができる。別の方法として、または追加的に、アカウント管理アプリケーション952は、S910の応答で受信した情報に基づいてトークン状態を更新し得る。
【0135】
交通機関の環境
一部の実施形態によれば、強化されたトークン化システムは、交通機関の環境で使用され得る。交通機関の環境には、大量の交通機関のチケット発券や都市間の移動が含まれることがある。大量の交通機関のチケット発券には、チケットの価格が変動しない、ウォークイン客にサービスを提供する、従量制運賃の計算を行うという特徴があってもよく、通常、ゲートイン/ゲートアウト施設のある都市の地下鉄に関連付けられている。大量の交通機関のチケット発券は、オフラインのデータ認証を使用してもよく、摩擦が少なく、顧客満足度が高い非接触型カードやモバイルウォレットを使用できる。都市間移動の場合、顧客は、保証された座席(例えば、前払いの予約)、運賃の変動(例えば、早期予約は運賃を引き下げられ得る)を望む場合があり、大量の交通機関のチケット発券よりもチケットの価格が高い場合がある。運賃計算も複雑になる場合があり、片道か往復、シーズンパス、団体割引であるかなどが考慮され得る。駅はまたゲート解除されてもよく、チケット検査に頼る場合がある。
【0136】
チケットの購入と表示は、サービスまたはアプリケーションプロバイダに関連付けられたチケット発券アプリケーションによって処理できる。実施形態によっては、一部の選択された旅行のみが、デジタルチケットの資格を得ることができ、トークン化システムによって処理され得る。チケット発券アプリケーションは、どの旅行が資格を得るかを示すことができる。チケット発券アプリケーションは、プッシュプロビジョニングによりデジタルチケットコンテナ(トークンコンテナ)を作成し(すでに存在しない場合)、交通機関のバックオフィスに、消費者の通信デバイスのデジタルトークンコンテナにチケットをプッシュするよう(例えば、アプリケーショントークンおよびトークン状態の形式で)通知することができる。交通機関のバックオフィスは、再パーソナライズを繰り返すことでトークンコンテナ内のチケットを追加/更新できる(例えば、トークン状態の更新)。チケット発券アプリケーションは、どのチケットが使用されたか、一部使用されたか、または未使用かを示す更新を交通機関のバックオフィスから受け取ることができる。実施形態によっては、トークンコンテナにプッシュされるチケットは、チケット発券アプリケーションから直接購入、本人による直接購入、またはウェブサイトを介したオンライン購入など、異なるソースから得ることができる。
【0137】
実施形態によっては、消費者は、デフォルトの支払トークンが旅行に対して請求されるのを防ぐために、交通機関のゲートでタップする前にデジタルチケットコンテナを引き出してもよい。消費者は、消費者の通信デバイス上のモバイルウォレットアプリケーション上にデジタルチケットを引き出し、交通機関のゲートでタップすることができる。交通機関のゲートはトークンを読み取り(例えば、発行者の任意データとして送信することができる)、通信デバイスは交通機関のゲートデータを取引ログに書き込み得る。ゲートはチケットを検証し、消費者が交通機関のシステムにアクセスできるようにオープンにすることができる。交通機関のゲートは、取引ログにステーションIDを記録してもよい(例えば、ステーションIDおよびタイムスタンプをログに記録することができる)。取引ログは、パスバック制御と車中検証に使用できる。通信デバイスのデジタルトークンコンテナ内には、複数の有効なチケットが同時に存在できることに留意されたい。実施形態によっては、すべての有効なチケットは、タップ中にゲートに送信することができ(例えば、片道のチケットとシーズンパスが同時に存在し得る)、交通機関のバックオフィスは、どのチケットを使用済みとしてマークするかを判定するために規則を適用することができる。デジタルチケットは穴を開けることができるが(例えば、トークン状態を部分的に使用または使用された状態に更新)、デジタルトークンコンテナから削除する必要はない。一部の実施形態において、認証されたリーダのみがチケットに穴を開けることができる(例えば、デジタルトークンコンテナを読み取り、書き込み、更新する)。実施形態によっては、認証されたログ記録(例えば、暗号化されたログ記録)を使用して、不正行為を防止し、プライバシーを保護することができるが、システムに複雑さ(例えば、鍵管理)を追加する可能性がある。
【0138】
本明細書に記述されるデジタルチケット発券トークン化は、タップアンドペイチケット履行機構としてアプリケーショントークンにトークンコンテナを使用する概念を包含する。トークンコンテナは、チケットの状態を安全に維持し、非接触メカニズム(近距離通信(NFC)など)を使用してゲートリーダと通信し、チケット発行エンティティがその属性を動的にパーソナライズ(例えば、トークン状態を更新)できるようにする。トークンコンテナおよび/またはアプリケーショントークンを使用したタップは、支払い取引につながらない可能性があり、ゲートとチケット発行者(例えば、交通機関のオペレータ)の間のプライベート通信のみにつながる可能性がある。デジタルチケット発券トークン化は、即時のチケット発行を可能にし、非接触リーダ技術を使用してグローバルに相互運用可能にし、代替(紙チケット、QRコードなど)よりも優れた顧客のユーザ体験を提供し、高負荷下でスケーラブルで信頼性の高い一方で、運用コストを低く抑えることができる。
【0139】
ロイヤルティ環境
一部の実施形態によれば、強化されたトークン化システムを利用して、デジタルトークンコンテナに保存されたロイヤルティ情報を管理することもできる。発行者から提供されたロイヤリティ情報は、以下のように小売業者に配信され得る。発行者は、トークンアクティベーション要求(TAR)応答の一部として、オプションでロイヤルティ情報を提供することができる。トークンサービスコンピュータは、プロビジョニング中にロイヤルティデータをトークン状態に動的に注入できる。デジタルウォレットアプリケーションは、支払い取引の一環として端末にロイヤルティ情報を送信する責任を負う場合がある。取引中に送信されるロイヤリティタグとサブタグに関して、発行者間で差異が生じる場合がある。各発行者は、専有タグを使用することができ、使用されるタグの数とこれらのタグが保持するコンテンツに差異が生じる場合がある。実施形態によっては、発行者が提供するロイヤルティデータは、可変長を有することができるファイル制御情報(FCI)または発行者アプリケーションデータ(IAD)内の発行者の任意データに保持することができる。トークンサービスコンピュータは、このデータをパーソナライズに(および再パーソナライズ中)に配置できる(例えば、トークン状態の更新)。FCI発行者の任意データは、端末からのselectアプリケーション識別子コマンドに応じて端末に提供され、IAD発行者の任意データは、端末からのget処理オプションコマンドに応じて端末に提供され得る。
【0140】
図10および図11は、ロイヤルティ動作の例を示す。これらの例では、発行者(例えば、銀行)がロイヤルティデータ(例えば、ロイヤルティリワードの管理)を生成した。他の例では、ロイヤルティデータは、小売業者、交通機関プロバイダなどのサービスプロバイダによって生成され得る。
【0141】
図10は、一部の実施形態による、ロイヤルティデータフローを示す。実施形態によっては、発行者は、任意で、TAR応答においてロイヤルティおよび追加の発行者データを返却することができる。第一のステップで、消費者はウォレットアプリケーションに関する発行者の利用規約を承諾してもよい。第二のステップで、ウォレットアプリケーションは、トークンサービスコンピュータへのプロビジョニングトークン呼び出しをトリガし得る。第三のステップでは、トークンサービスコンピュータは、トークンアクティベーションリクエスト(TAR)を発行者に送信できる。第四のステップでは、発行者はTARに応答し、オプションでロイヤルティと追加の発行者の任意データを返却することができる。第五のステップで、トークンサービスコンピュータは、ロイヤルティおよび追加の発行者提供データをトークンのパーソナライズ(例えば、トークン状態)に注入してもよく、トークンのパーソナライズをウォレットアプリケーションに戻す。第六のステップで、ウォレットアプリケーションは、トークン(およびそのトークン状態)をコンシューマデバイスにプロビジョニングします。
【0142】
図11は、一部の実施形態による、ロイヤルティデータ更新フローを示す。発行者は、更新(例えば、交換/更新)によって変更される場合、ロイヤリティ(およびその他の発行者の任意データ)を更新することができる。これは、発行者が開始した再パーソナライズ(例えば、トークン状態の更新)を介して達成され得る。第一のステップで、発行者はAPI呼び出しを介して更新されたロイヤルティ情報をプッシュすることができる。第二のステップで、トークンサービスコンピュータは、この情報をトークンペルソに注入し、ウォレットアプリケーションに再度パーソナライズ呼び出し(例えば、トークン状態更新)をトリガすることができる。ウォレットアプリケーションは、トークンの新しいパーソナライズを取得し、ウォレットアプリケーションに保存されたパーソナライズ(例えば、トークン状態)を更新するために、トークンサービスコンピュータに連絡してもよい。
【0143】
図12は、一部の実施形態による、トークンおよびトークン状態を管理するためのプロセス1200の流れ図を示す。プロセス1200は、例えば、トークンサービスコンピュータに関連付けられたサーバコンピュータによって実施され得る。プロセス1200は、ブロック1202で、アプリケーションプロバイダ(例えば、チケット発行エンティティ、交通機関事業者、小売業者など)から、ユーザの通信デバイスにアプリケーショントークンをプロビジョニングするためのプロビジョニング要求を受信することによって開始することができる。
【0144】
ブロック1204では、アプリケーショントークンおよびアプリケーショントークンのトークン状態は、トークンヴォールト内のユーザに関連付けられた取引トークンにリンクされ得る。ブロック1206では、アプリケーショントークンおよびアプリケーショントークンのトークン状態は、ユーザの通信デバイスにプロビジョニングされ得る。ブロック1208で、プロセス1200は、アプリケーショントークンのトークン状態を更新するために、アプリケーションプロバイダから状態更新要求を受信し得る。
【0145】
ブロック1210で、プロセス1200は、アプリケーショントークンのトークン状態を更新し得る。トークンヴォールトに保存されているアプリケーショントークンのトークン状態。ブロック1212で、トークンヴォールトに保存された更新されたトークン状態は、通信デバイスでトークン状態と同期され得る。一部の実施形態において、トークン状態は「パーソナライズ」と呼ばれてもよく、交通機関情報および/またはロイヤルティ情報などの使用情報を含んでもよい。
【0146】
イベント固有のデータとデバイス固有のデータの例
通信デバイスおよびアクセスデバイスは、イベント固有のデータおよび/またはデバイス固有のデータを追跡、保存、および分析してもよい。このデータは、相互作用の検証、不正行為の監視および防止に使用される場合がある。さらに、交通機関の設定では、ユーザがいつアクセスデバイスにタップインまたはそれからタップアウトするかを追跡することが重要である(例えば、アプリケーショントークンが1日パスなどの期間に基づいている場合)。次の例は、通信デバイスおよびアクセスデバイスが管理するように構成することができるイベント固有のデータおよびデバイス固有のデータのタイプを示している。
【0147】
アクセスデバイス
アクセスデバイスは、アカウント管理アプリケーションに次の情報を提供することができてもよい。
・ タイムスタンプ-正確なタイムスタンプ(5バイト)
・ タイムスタンプ変換係数-ユニバーサル時間(1バイト)に変換する係数
・ プログラム識別子-プログラム識別子(4バイト)
・ 期間番号-プログラムが割り当てた期間(2バイト)
・ 場所名-固有のプログラムが割り当てた場所(20バイト)
・ 端末識別子-プログラム内の特定の場所に割り当てられた固有の端末(アクセスデバイス)識別子(2バイト)
上記のデータを正確に維持するのは、プログラムオペレーターの責任である。たとえば、電源障害またはシステムリセットの場合、タイムスタンプを同期する必要があり、期間が期限切れになるたびに、システム内のすべてのアクセスデバイスにわたって期間番号を増やす必要がある。
【0148】
また、アクセスデバイスは、アカウント管理アプリケーションから提供される署名を検証できることが必要である。特定のアプリケーショントークンの受け入れまたは不正行為の判断に関するアクセスデバイス内のロジックは、プログラム固有である。
【0149】
通信デバイス
アクセスデバイスのタイムスタンプを補完するものとして、アカウント管理アプリケーションは、通信デバイスユニバーサルタイムスタンプ(UTC)を取得できる場合がある。これは、いくつかのメカニズムによって実現できる。
・ デバイスが全地球測位システム(GPS)信号を取得できる場合、アプリはGPS信号の時刻にアクセスできる。
・ デバイスがネットワークにアクセスできる場合、セルネットワーク時間を取得したり、データサービスが利用可能な場合、複数のサービスから署名された時間を取得したりできる。
・ デバイスがネットワークまたはGPS信号にアクセスできない場合でも、アプリが最後の起動以降の正確な時間にどうにかアクセスできる限り、まだできることはある。デバイスは、最後のブートからの時間を追跡し続けている。このため、これは、受信した最後の正確な時間とともに、現在の正確な時間を計算するために使用できる。
【0150】
アカウント管理アプリケーションには、次の機能を持つログを含めることができる。
・ 最小100タップ(40バイト/タップ=4000バイト)をログに記録する機能。
・ ログ記録のフォーマットは、以下の通り(区切り文字のない定義済みの長さ値)。
- 端末(アクセスデバイス)タイムスタンプ(5バイト)-端末発信元
- プログラム識別子(4バイト)-端末発信元
- 期間番号(2バイト)-端末発信元
- 場所名(20バイト)-端末発信元
- 端末識別子(2バイト)-端末発信元
- アプリケーションのタイムスタンプ(5バイト)-アプリケーション配信元
- ステータスワード(2バイト)-アプリケーション発信元
【0151】
トークンコンテナの仕様例
アカウント管理アプリケーションには、次の機能を持つトークンコンテナを含めることができる。
・ 最小100、20バイト長のチケット(2500バイト)を保存する機能。
・ 記録の最大サイズは255バイト-5ヘッダバイトおよび250バイトのチケットブロブ(アプリケーショントークン)
アプリケーショントークンの実際の長さはプログラム固有であるため、コンテナに保存/維持できるアプリケーショントークンの実際の数は異なり、コンテナが最大容量に達するたびにガベージコレクションが確実に起こるようにすることは、アカウント管理アプリケーションおよび/またはトークンサービスコンピュータの責任である。
【0152】
トークンコンテナ記録の形式は、以下の通り(長さ/値のペア)であってよい。
・ 後続データの長さ(1バイト)
・ プログラム識別子(4バイト)
・ 間隔(分)(2バイト)
・ チケットブロブ(アプリケーショントークン)(1~250バイト)
【0153】
本明細書に記載される技術は、複数の利点を有する。トークンサービスコンピュータによって、個々のサービスプロバイダアプリケーションを個々のアカウント管理アプリケーションと統合する必要はない。したがって、トークンサービスコンピュータによって実行される機能は、統合を簡素化し、スケーラビリティを向上させる。
【0154】
さらに、本明細書に記載された暗号化技術は、デジタルチケットなどのアプリケーショントークンの発行および引き換えにおけるセキュリティを向上させる。データは署名され、セキュア鍵を使用して検証される。これらの暗号化操作は、相互作用固有のデータをさらに活用する場合がある。したがって、システムは、アプリケーションを使用して場所またはリソースにアクセスしようとするユーザ/デバイスが、アプリケーショントークンが発行されたユーザまたはデバイスであることを保証することができる。
【0155】
追加の利点には、オフライン検証機能がある。アクセスデバイスは、バックエンドサーバと通信することなく、アプリケーショントークンが有効であることを暗号形式で検証できる。したがって、リモートサーバとの間でメッセージの送受信を行う場合よりも、アプリケーショントークンの検証がはるかに迅速になり得る。アプリケーショントークンは、インターネット接続なしでさらに検証できる。これらの改善は、速度と携帯性が重要な場合、交通機関の設定で特に有用である。
【0156】
ここで、本明細書に記載のエンティティまたは構成要素のいずれかを実施するために使用することができるコンピュータシステムを説明する。コンピュータシステムのサブシステムは、システムバスを介して相互接続される。追加のサブシステムには、プリンタ、キーボード、固定ディスク、およびディスプレイアダプタに結合できるモニタが含まれる。入出力(I/O)コントローラに結合できる周辺デバイスおよびI/Oデバイスは、シリアルポートなどの当技術分野で既知の任意の数の手段によってコンピュータシステムに接続することができる。例えば、シリアルポートまたは外部インターフェースを使用して、インターネットなどの広域ネットワーク、マウス入力デバイスまたはスキャナに、コンピュータ装置を接続し得る。システムバスを介した相互接続により、中央プロセッサが、各サブシステムと通信し、サブシステム間の情報の交換だけでなく、システムメモリまたは固定ディスクからの命令の実行を制御することが可能になる。システムメモリおよび/または固定ディスクは、コンピュータ可読媒体を具現化してもよい。
【0157】
本出願に記載のソフトウェアコンポーネントまたは機能のいずれかは、例えば、従来の技術またはオブジェクト指向の技術を使った、例えば、Java、C++またはPerlなどの任意の適切なコンピュータ言語を使用するプロセッサによって実行されるソフトウェアコードとして実施されてもよい。ソフトウェアコードは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードドライブなどの磁気媒体、またはCD-ROMなどの光媒体などのコンピュータ可読媒体上の一連の命令またはコマンドとして保存されてもよい。そのようなコンピュータ可読媒体は、単一の計算装置上またはその内部にあってもよく、システムまたはネットワーク内の異なる計算装置上またはその内部に存在し得る。
【0158】
上の記載は例示であり、限定するものではない。本開示を検討すると、本発明の多くの変形が、当業者に対して明らかとなるであろう。そのため、本発明の範囲は、上の記載を参照して判定されるべきではなく、代わりに、係属中の特許請求の範囲を参照して、それらの全範囲または同等物と併せて判定されるべきである。
【0159】
本明細書で説明される方法およびプロセスは本質的に例示的であり、一部の実施形態に従う方法およびプロセスは、そのステップの一つ以上を本明細書で説明されるものと異なる順番で実行してもよく、特に記載されていない一つまたは複数の追加のステップを含むことができ、一つまたは複数のステップを省略してもよく、一つまたは複数のステップを単一のステップにまとめることができ、一つまたは複数のステップを複数のステップおよび/またはそれらの任意の組み合わせに分けてもよい。
【0160】
任意の実施形態の一つまたは複数の特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態の一つまたは複数の特徴と組み合わせることができる。
【0161】
「一つの(a)」、「一つの(an)」、または「その(the)」の列挙は、特に反対の指示がない限り、「一つ以上」を意味することを意図している。
【0162】
上で言及したすべての特許、特許出願、刊行物および記載は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に援用される。いずれも先行技術と認められない。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12