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特許74997682次元プリントのためのパルス変調レーザを使用した付加製造システム
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  • 特許-2次元プリントのためのパルス変調レーザを使用した付加製造システム 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】2次元プリントのためのパルス変調レーザを使用した付加製造システム
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/34 20140101AFI20240607BHJP
   B23K 26/21 20140101ALI20240607BHJP
   B23K 26/0622 20140101ALI20240607BHJP
   B22F 10/28 20210101ALI20240607BHJP
   B22F 10/36 20210101ALI20240607BHJP
   B22F 10/31 20210101ALI20240607BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20240607BHJP
   B29C 64/273 20170101ALI20240607BHJP
   B29C 64/393 20170101ALI20240607BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20240607BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240607BHJP
【FI】
B23K26/34
B23K26/21 Z
B23K26/0622
B22F10/28
B22F10/36
B22F10/31
B29C64/153
B29C64/273
B29C64/393
B33Y50/02
B33Y10/00
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021535586
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(86)【国際出願番号】 US2019067424
(87)【国際公開番号】W WO2020132215
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-12-09
(31)【優先権主張番号】62/781,996
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517405068
【氏名又は名称】シューラット テクノロジーズ,インク.
【氏名又は名称原語表記】SEURAT TECHNOLOGIES INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】バイラミアン アンドリュー ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】デムス ジェイムス エー.
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアンム ニン
(72)【発明者】
【氏名】シェン イユ
【審査官】柏原 郁昭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0232637(US,A1)
【文献】特開2006-313858(JP,A)
【文献】国際公開第2018/186296(WO,A1)
【文献】特表2018-535319(JP,A)
【文献】K.A.Mumtaz,N.Hopkinson,Selective Laser Melting of thin wall parts using pulse shaping,Journal of Materials Processing Technology,Vol.210, Issue2,ELSEVIER,2010年01月19日,p.279-287
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/34
B23K 26/21
B23K 26/0622
B22F 10/28
B22F 10/36
B22F 10/31
B29C 64/153
B29C 64/273
B29C 64/393
B33Y 50/02
B33Y 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加製造の方法であって、
粉末床を提供することと、
1つ以上のパルスを含み、20kW/cmを超える流束を有するレーザビームパルス列を、前記粉末床の画定された2次元領域に向けることと、
前記粉末床における画定された前記2次元領域を照射する前記レーザビームパルス列によって形成されるハローの検出面積に基づいて、前記レーザビームパルス列を較正することと、
画定された前記2次元領域内の粉末を融解及び溶融することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記粉末床における前記粉末の粒子の重量で10%未満は、画定された前記2次元領域の外側の領域中に放出される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
記レーザビームパルス列は、任意のパルスレーザ源と、少なくとも1つのプリアンプと、少なくとも1つのパワーアンプとを含むシステムによって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記流束は、前記粉末床において20kW/cmと10GW/cmとの間にある、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記粉末床の画定された前記2次元領域は、0.000025cmと1,000cmとの間にある、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記粉末床の厚さは、1~2000μmの範囲、25~250μmの範囲、及び50~100μmの範囲の内の少なくとも1つの間にある、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記レーザビームパルス列を較正することは、レーザビームエネルギー又はパルス幅の少なくとも1つを調整することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記レーザビームパルス列を較正することは、前記ハローの前記検出領域に応じて、パルス形状、パルス数、又は時間の関数としてのパルスピーク出力の内の少なくとも1つを調整することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
記ハローの前記検出面積の半径は、画定された前記2次元領域を超えて50ミクロンよりも大きく設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
使用される前記粉末は、前記粉末床においてパルスレーザ強度<10GW/cmを使用して直径が<100,000μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
使用される前記粉末は、前記粉末床においてパルス強度>20kW/cmを使用して直径が<500μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記レーザビームパルス列のレーザの時間的パルス幅は、20ナノ秒と100マイクロ秒との間にある、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記レーザビームパルス列のパルス列の数は、1よりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザビームパルス列のレーザパルスのピーク出力は、時間の関数として調整される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
第1のレーザビームを提供するために、レーザパルス信号源をプリアンプモジュール及び光変調器又は分離デバイスに向けることと、
1つ以上のパルスを含み、使用点において20kW/cmを超える流束を有するレーザビームパルス列を提供するために、前記第1のレーザビームをアンプモジュールに向けることであって、前記レザービームパルス列が、画定された2次元領域内の粉末を融解及び溶融するために、付加製造粉末床の画定された前記2次元領域に向けられることと、
画定された前記2次元領域を照射する前記レーザビームパルス列によって形成されるハローの検出面積に基づいて、前記レーザビームパルス列を較正することと
含むレーザ制御方法。
【請求項16】
前記流束は、使用点において20kW/cmと10GW/cmとの間にある、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記レーザビームパルス列のレーザの時間的パルス幅は、20ナノ秒と100マイクロ秒との間にある、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記レーザビームパルス列のパレス列の数は、1よりも多い、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記レーザビームパルス列の前記レーザパルスのピーク出力は、時間の関数として調整される、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記2次元領域は、0.000025cmと1,000cmとの間のサイズである、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
記レーザビームパルス列は、付加製造ステーション内の使用点に向けられる、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
末床を囲み、He、Ar、Ne、Kr、Xe、CO2、N2、O2、SF6、CH4、CO、N2O、C2H2、C2H4、C2H6、C3H6、C3H8、i-C4H10、C4H10、1-C4H8、cic-2,C4H7、1,3-C4H6、1,2-C4H6、C5H12、n-C5H12、i-C5H12、n-C6H14、C2H3Cl、C7H16、C8H18、C10H22、C11H24、C12H26、C13H28、C14H30、C15H32、C16H34、C6H6、C6H5-CH3、C8H10、C2H5OH、CH3OH、及びiC4H8の内の少なくとも1つを含む雰囲気を有するエンクロージャーを提供するこ
更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記雰囲気は、体積が少なくとも1%のヘリウムである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記エンクロージャー内の前記雰囲気は、0バールと100バールとの間の絶対圧力に維持される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記エンクロージャー内の前記雰囲気は、20ケルビン度と5000ケルビン度との間の温度に維持される、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[クロスリファレンス]
本開示は、参照によりその全体が組み込まれる、2018年12月19日に出願の米国特許出願第62/781,996号の優先権を主張する非仮特許出願の一部である。
【0002】
[技術分野]
本開示は、概して、付加製造に関し、より具体的には、2次元プリントのための制御可能なパルス形状及びタイミングを有する高流束レーザを使用した粉末床溶融付加製造に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の部材機械加工は、部品を形成するために、穴あけ、切削、又は研削による材料の除去にしばしば依存する。対照的に、3次元(3D)プリントとも称される付加製造は、典型的には、部品を構築するために材料の層毎の順次の追加を含む。
【0004】
高スループットの一実施形態では、2次元領域又は“タイル”は、高流束レーザビームを使用して金属又はその他の材料粉末層から融解され得る。しかしながら、光学列内のより高いピーク出力は、光学系へのレーザ損傷のリスクを増加させることに変換される。
【0005】
粉末に向けられた標準的な高流束パルス列に伴う別の問題は、プラズマの生成及びプラズマの急激な体積膨張に関連する。プラズマがその体積を持続及び膨張する場合、プリントされる(又はレーザ照射される)領域周辺の相当量の粉末を周囲の領域中に押しのけるのに繋がる衝撃波が創出される。事実上、レーザビームの照射、プラズマの生成、プラズマの持続及び膨張、衝撃波の伝播、並びに粉末の移動のこの連鎖反応は、プリントプロセスの品質を低減させる。
【0006】
このことは、高出力粉末床溶融ベースの付加製造システムに対して特に問題である。現在利用可能な典型的な従来の粉末床溶融付加製造システムは、出力が約300W~1000Wで、ビーム径の焦点が50マイクロメートル(50μm)~100μmである個別のレーザビームを使用する。これは、僅か数MW/cmのレーザ出力流束に変換され(例えば、100μmの焦点径を有する1000Wの円形レーザビームは、[1000W/(π*(0.005cm)^2)]=12.74MW/cmの流束を有し)、それは、金属粉末を融解及び沸騰するには十分であるが、プラズマを生成及び持続する可能性があるエネルギー密度には達しない。更に、融解体積は小さいので、プラズマ起因の影響は僅かである。典型的には、従来のシステムでは、プリントプロセスの間に金属飛散の液滴が見られ得るが、プリントプロセスに深刻で悪い影響を与える“ハロー効果”が生じる、プリント領域周辺に粉末を押しのけるためのプラズマ開始の衝撃波は殆ど又は全くない。
【0007】
プリント領域内の粉末層を迅速に融解及び固化するために高出力流束レーザビームを使用する場合に許容不可なハロー効果を防止するためには、改善されたプロセス及びシステムが必要である。2次元粉末床溶融ベースの付加製造システムに対する有用なレーザビームの出力流束は、幾つかのシナリオでは数十から数百kW/cm、更にはGW/cmまでのレベルの範囲であり得る。残念なことに、アルゴン環境では、これらのレベルのレーザ出力流束は、典型的には、製造の間に許容不可なハローを形成するように粉末粒子を押しのけるプラズマを生成及び持続するのに十分である。
【0008】
幸いなことに、高流束レーザの適切なパルス整形及びタイミングによって、光学系への損傷と不要なプラズマ生成との両方が低減又は緩和され得る。
【発明の概要】
【0009】
付加製造方法の一実施形態では、金属、セラミック、ポリマー、又その他の材料の粉末床が提供される。1つ以上のパルスを含み、20kW/cmを超える流束を有する整形されたレーザビームパルス列は、粉末床の画定された2次元領域又は“タイル”に向けられる。このエネルギーは、画定された2次元領域内の粉末を融解及び溶融するのに十分である。システム、レーザ、光学系、及び粉末材料のパラメータは、幾つかの場合、粉末粒子の重量で10%未満が、画定された2次元領域の外側の領域中に放出されるように、他の場合では、粉末粒子の重量で20%未満が、画定された2次元領域の外側の領域中に放出されるように、他の場合では、粉末粒子の重量で40%未満が、画定された2次元領域の外側の領域中に放出されるように、他の場合では、粉末粒子の重量で80%未満が、画定された2次元領域の外側の領域中に放出されるように、他の場合では、粉末粒子の重量で90%未満が、画定された2次元領域の外側の領域中に放出されるように、他の場合では、粉末粒子の重量で95%未満が、画定された2次元領域の外側の領域中に放出されるように、他の場合では、粉末粒子の重量で99%未満が、画定された2次元領域の外側の領域中に放出されるように、設定される。
【0010】
幾つかの実施形態では、整形されたレーザビームパルス列は、任意のパルスレーザ源と、少なくとも1つのプリアンプと、少なくとも1つのパワーアンプとを含むシステムによって提供される。レーザ流束は、200kW/cmと10GW/cmとの間で設定され得、粉末床の画定された2次元領域は、0.000025cmと1,000cmとの間にあるように選択される。幾つかの実施形態では、粉末床上の粉末層の厚さは、1~2000μmの範囲、25~250μmの範囲、及び50~100μmの範囲の内の少なくとも1つの間にある。使用される粉末のサイズは、パルスレーザ強度<10GW/cmを使用する場合に直径で<100,000μmであり、選択された実施形態では、使用される粉末は、パルス強度>20kW/cmを使用して直径で<500μmである。
【0011】
別の実施形態では、システムへの動的調整は、予備的なハローテストにより形成されたハローの検出面積に応じて、レーザビームエネルギー、パルス幅、又は画定された2次元領域の面積の内の少なくとも1つを調整することを含む較正ステップを提供することによって実現され得る。パルス形状、パルス数、又は時間の関数としてのパルスピーク出力もまた、予備的なハローテストにより形成されたハローの検出領域に応じて調整され得る。典型的には、ハローの半径は、画定された2次元領域を越えて50ミクロンよりも大きいように設定される。他の実施形態では、ハローの半径は、画定された2次元領域を越えて10ミクロンよりも大きいように設定される。他の実施形態では、ハローの半径は、画定された2次元領域を超えて1ミクロンより大きいように設定される。
【0012】
一実施形態では、レーザの時間的パルス幅は、20ナノ秒と100マイクロ秒との間にある。1以上のパルス数を有するレーザパルス列が利用され得、レーザパルスのピーク出力は時間の関数として調整され得る。
【0013】
別の実施形態では、2次元プリントのためのレーザシステムは、レーザパルス信号源と、レーザビームを受け取り、光分離デバイスに向けるための1つ以上のプリアンプモジュールとを含む。1つ以上のアンプモジュールは、レーザビームを光分離デバイスから受け取り、それを粉末床の画定された2次元領域に向けるように位置付けられ得る。レーザパルス信号源は、方形波、ランプ、又はパルス列の内の少なくとも1つを提供し得、光分離デバイスは、ポッケルスセル、ファラデー回転子、ファラデーアイソレータ、音響光学反射器、又は体積型ブラッググレーティングの内の少なくとも1つを含む。
【0014】
別の実施形態では、レーザ制御方法は、第1のレーザビームを提供するために、レーザパルス信号源をプリアンプモジュール及び光変調器又は分離デバイスに向けることのステップを含む。第1のレーザビームは、1つ以上のパルスを含み20kW/cmを超える流束を有する整形されたレーザビームパルス列を提供するために、アンプモジュールに向けられ得る。典型的には、流束は、200kW/cmと10GW/cmとの間にある。レーザの時間的パルス幅は、20ナノ秒と100マイクロ秒との範囲に設定され得る。1よりも多いパルス数を有するレーザパルス列が利用され得、レーザパルスのピーク出力は、時間の関数として調整され得る。整形されたレーザビームパルス列は、0.000025cmと1,000cmとの間のサイズの2次元領域に向けられ得る。
【0015】
一実施形態では、整形されたレーザビームパルス列を付加製造ステーションに向けられ得る。例えば、整形されたレーザビームパルス列は、画定された2次元領域内の金属又はその他の粉末を融解及び溶融するために、付加製造粉末床の画定された2次元領域に向けられ得る。
【0016】
一実施形態では、付加製造の方法は、粉末床を囲み、少なくとも50%の不活性ガスを含み、随意で大気圧よりも高い雰囲気を有するエンクロージャーを提供することを含む。20kW/cmを超える流束を有するレーザビームは、画定された2次元領域内の粉末を融解及び溶融するために、粉末床の画定された2次元領域に向けられ得る。
【0017】
一実施形態では、添加剤製造の方法は、粉末床を囲み、及び少なくとも50%の不活性ガスを含み、随意で大気圧未満の雰囲気を有するエンクロージャーを提供することを含む。20kW/cmを超える流束を有するレーザビームは、画定された2次元領域内の粉末を融解及び溶融するために、粉末床の画定された2次元領域に向けられ得る。
【0018】
一実施形態では、雰囲気は、Ar、He、Ne、Kr、Xe、CO2、N2、O2、SF6、CH4、CO、N2O、C2H2、C2H4、C2H6、C3H6、C3H8、i-C4H10、C4H10、1-C4H8、cic-2,C4H7、1,3-C4H6、1,2-C4H6、C5H12、n-C5H12、i-C5H12、n-C6H14、C2H3Cl、C7H16、C8H18、C10H22、C11H24、C12H26、C13H28、C14H30、C15H32、C16H34、C6H6、C6H5-CH3、C8H10、C2H5OH、CH3OH、及びiC4H8の内の少なくとも1つを含み得る。
【0019】
本開示の非限定的で非網羅的な実施形態は、後続の図を参照しながら説明され、特に明記されない限り、様々な図全体を通じて、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A】レーザへの応答前の粉末層を説明する。
図1B】レーザ誘起のプラズマに応じた粉末の移動を説明する。
図1C】プラズマの形成を妨げる任意のパルスに応じた粉末の移動を説明する。
図2】高いレーザ流束レベルでのプラズマ形成を低減する2次元付加製造のための装置を説明する。
図3A】高流束レーザのための例示的なパルスを説明する。
図3B】高流束レーザのための例示的なパルスを説明する。
図3C】高流束レーザのための例示的なパルスを説明する。
図4】適切なパルス列を提供するためのシステムのモジュールを説明する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明では、その一部を形成する添付図面を参照してなされ、本開示が実践され得る具体的な例示的実施形態を説明することにより示される。これらの実施形態は、当業者が本明細書に開示された概念を実践することを可能にするのに十分に詳細に説明され、本発明の範囲から逸脱することなく、開示された様々な実施形態に対して修正がなされ得ること、及び他の実施形態が利用され得ることは理解されるべきである。以下の詳細な説明は、それ故、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0022】
一実施形態では、1つ以上のレーザ又は電子ビームを含む1つ以上のエネルギー源を有する付加製造システムは、1つ以上のエネルギービームを放射するように位置付けられる。ビーム整形光学系は、エネルギー源から1つ以上のエネルギービームを受け取り得、単一のビームを形成し得る。エネルギーパターニングユニットは、単一ビームを受け取り又は生成し、2次元パターンをビームに伝達し、パターン内にはない未使用のエネルギーを排除し得る。画像リレーは、2次元パターニングされたビームを受け取り、それを2次元画像として、高さが固定又は可動の構築プラットフォーム(粉末床等)上の所望の場所に集束する。ある一定の実施形態では、エネルギーパターニングユニットからの任意の排除されたエネルギーの内の幾つか又は全部は再使用される。
【0023】
幾つかの実施形態において、レーザアレイからの複数のビームは、ビームホモジナイザーを使用して結合される。この結合されたビームは、透過型か反射型かの何れかの画素アドレッシング可能ライトバルブを含むエネルギーパターニングユニットに向けられ得る。一実施形態では、画素アドレッシング可能ライトバルブは、偏光素子を有する液晶モジュールと、2次元入力パターンを提供する投光ユニットとの両方を含む。画像リレーにより集束された2次元画像は、3D構造を構築するために粉末床上の複数の場所に順次向けられ得る。
【0024】
エネルギー源は、光子(光)、電子、イオン、又は方向付け、整形、及びパターニング可能なその他の適切なエネルギービーム若しくは流束を生成する。複数のエネルギー源は組み合わせて使用され得る。エネルギー源は、レーザ、白熱灯、集光ソーラー、その他の光源、電子ビーム、又はイオンビームを含む。可能なレーザの種類は、ガスレーザ、化学レーザ、色素レーザ、金属蒸気レーザ、ソリッドステートレーザ(ファイバー等)、半導体(ダイオード等)レーザ、自由電子レーザ、ガスダイナミックレーザ、“ニッケル類似”サマリウムレーザ、ラマンレーザ、又は核ポンピングレーザを含むが、それらに限定されない。
【0025】
ガスレーザは、ヘリウム-ネオンレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、キセノンイオンレーザ、窒素レーザ、二酸化炭素レーザ、一酸化炭素レーザ、又はエキシマレーザ等のレーザを含み得る。
【0026】
化学レーザは、フッ化水素レーザ、フッ化重水素レーザ、COIL(化学酸素-ヨウ素レーザ)、又はAgil(全気相ヨウ素レーザ)等のレーザを含み得る。
【0027】
金属蒸気レーザは、ヘリウム-カドミウム(HeCd)金属蒸気レーザ、ヘリウム-水銀(HeHg)金属蒸気レーザ、ヘリウム-セレン(HeSe)金属蒸気レーザ、ヘリウム-銀(HeAg)金属蒸気レーザ、ストロンチウム蒸気レーザ、ネオン-銅(NeCu)金属蒸気レーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザ、又はマンガン(Mn/MnCl)蒸気レーザ等のレーザを含み得る。ルビジウム又はその他のアルカリ金属蒸気レーザも使用され得る。ソリッドステートレーザは、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、Er:YAGレーザ、ネオジムYLF(Nd:YLF)ソリッドステートレーザ、ネオジムドープイットリウムオルトバナデート(Nd:YVO)レーザ、ネオジムドープオキソホウ酸イットリウムカルシウムNd:YCaO(BO3)若しくは単なるNd:YCOB、ネオジムガラス(Nd:ガラス)レーザ、チタンサファイア(Ti:サファイア)レーザ、タリウムYAG(Tm:YAG)レーザ、イッテルビウムYAG(Yb:YAG)レーザ、イッテルビウム:2O(ガラス又はセラミック)レーザ、イッテルビウムドープガラスレーザ(ロッド、プレート/チップ、及びファイバー)、ホルミウムYAG(Ho:YAG)レーザ、クロムZnSe(Cr:ZnSe)レーザ、セリウムドープリチウムストロンチウム(若しくはカルシウム)フッ化アルミニウム(Ce:LiSAF、Ce:LiCAF)、プロメチウム147ドープリン酸ガラス(147Pm+3:ガラス)ソリッドステートレーザ、クロムドープクリソベリル(アレキサンドライト)レーザ、エルビウムドープアンデルビウム-イッテルビウム共ドープガラスレーザ、3価ウラニウムドープフッ化カルシウム(U:CaF)ソリッドステートレーザ、2価サマリウムドープフッ化カルシウム(Sm:CaF)レーザ、又はF-センターレーザ等のレーザを含み得る。
【0028】
半導体レーザは、GaN、InGaN、AlGaInP、AlGaAs、InGaAsP、GaInP、InGaAs、InGaAsO、GaInAsSb、鉛塩、垂直キャビティ表面放射レーザ(VCSEL)、量子カスケードレーザ、ハイブリッドシリコンレーザ、又はそれらの組み合わせ等のレーザ媒体の種類を含み得る。
【0029】
例えば、一実施形態では、単一のNd:YAG qスイッチレーザが複数の半導体レーザと連動して使用され得る。別の実施形態では、電子ビームが紫外線半導体レーザアレイと連動して使用され得る。更に他の実施形態では、レーザの2次元アレイが使用され得る。複数のエネルギー源を有する幾つかの実施形態では、エネルギー源を選択的に活性化及び不活性化することによって、エネルギービームの事前パターニングが行われ得る。
【0030】
レーザビームは、レーザビーム源から受け取った1つ以上のレーザビームを結合すること、集束すること、発散すること、反射すること、屈折すること、均質化すること、強度を調整すること、周波数を調整すること、又は整形してエネルギーパターニングユニットに向けることための非常に多様な画像化光学系によって整形される。一実施形態では、別個の光波長を各々有する複数の光ビームは、波長選択ミラー(例えば、ダイクロイック)又は回折素子を使用して結合され得る。他の実施形態では、多面鏡、マイクロレンズ、及び屈折又は回折光学素子を使用して、複数のビームは均質化又は結合され得る。
【0031】
エネルギーパターニングは、静的又は動的エネルギーパターニング素子を含み得る。例えば、光子、電子、又はイオンビームは、固定又は可動素子を有するマスクによってブロックされ得る。画像のパターニングの柔軟性と容易性を増加させるために、画素アドレッシング可能マスキング、画像生成、又は送信が使用され得る。幾つかの実施形態では、エネルギーパターニングユニットは、単独で、又はパターニングを提供するための他のパターニング機構と連動して、アドレッシング可能ライトバルブを含む。ライトバルブは、透過型、反射型であり得、又は透過型及び反射型素子の組み合わせを使用し得る。パターンは、電気的又は光学的アドレッシングを使用して動的に修正され得る。一実施形態では、透過型の光学的にアドレッシングされたライトバルブは、バルブを通過する光の偏光を回転させるように作用し、光学的にアドレッシングされた画素は、光投影源により画定されるパターンを形成する。別の実施形態では、光学的にアドレッシングされた反射型ライトバルブは、読み出しビームの偏光を修正するための書き込みビームを含む。更に別の実施形態にでは、電子パターニングデバイスは、電気又は光子刺激源からアドレスパターンを受け取り、電子のパターニングされた放射を生成する。
【0032】
パターニングされておらず、エネルギーパターン画像リレーを通過していないエネルギーを分散すること、向け直すこと、又は利用することのために、排除エネルギー処理ユニットが使用され得る。一実施形態では、排除エネルギー処理ユニットは、エネルギーパターニングユニットから熱を除去する受動的又は能動的冷却素子を含み得る。他の実施形態では、排除エネルギー処理ユニットは、エネルギーパターンの画定に使用されない任意のビームエネルギーを吸収し、熱に変換する“ビームダンプ”を含み得る。更に他の実施形態では、排除されたビームエネルギーは、ビーム整形光学系を使用して再利用され得る。代替的に、又は付加的に、排除されたビームエネルギーは、加熱又は更なるパターニングのために製品処理ユニットに向けられ得る。ある一定の実施形態では、排除されたビームエネルギーは、付加的エネルギーパターニングシステム又は製品処理ユニットに向けられ得る。
【0033】
画像リレーは、エネルギーパターニングユニットからパターニングされた画像(典型的には2次元)を受け取り、それを製品処理ユニット10に導く。ビーム整形光学系と同様の方法で、画像リレーは、パターニングされた画像を結合すること、集束すること、発散すること、反射すること、屈折すること、強度を調整すること、周波数を調整すること、又はさもなければ整形して向けることのための光学系を含み得る。
【0034】
製品処理ユニットは、壁のあるチャンバー及び床と、材料を分散するための材料ディスペンサーとを含み得る。材料ディスペンサーは、分散し得、除去し得、混合し得、材料の種類や粒子サイズのグラデーション又は変化を提供し得、又は材料の層の厚さを調整し得る。材料は、金属、セラミック、ガラス、ポリマー粉末、固体から液体へ及び再び逆への熱誘起相変化を受けることが可能なその他の融解可能な材料、又はそれらの組み合わせを含み得る。材料は、融解可能な材料と非融解可能な材料との複合体を更に含み得、それらの何れか又は両方の部材は、非融解可能な材料に沿って残す、又は気化/破壊/燃焼又はその他の破壊的なプロセスをそれに受けさせながら、融解可能な部材を溶融するためにイメージングリレーシステムによって選択的に対象とされ得る。ある一定の実施形態では、材料のスラリー、スプレー、コーティング、ワイヤ、ストリップ、又はシートが使用され得る。不要な材料は、送風機、真空システムの使用、スイープ、振動、振動、傾け、又は床の反転によって、使い捨て又は再利用のために除去され得る。
【0035】
材料処理部材に加えて、製品処理ユニットは、3D構造を保持及びサポートするための部材と、チャンバーを加熱又は冷却するための機構と、補助又はサポート光学系と、材料又は環境の条件を監視又は調整するためのセンサ及び制御メカニズムとを含み得る。製品処理ユニットは、不要な化学的相互作用を低減するため、及び(特に反応性金属の場合には)火災又は爆発のリスクを緩和するために、真空又は不活性ガス雰囲気を全体的に又は部分的にサポートし得る。
【0036】
付加製造システムの任意の部材を制御するために、制御プロセッサが接続され得る。制御プロセッサは、動作を調整するために、様々なセンサ、アクチュエータ、加熱又は冷却システム、モニタ、及びコントローラに接続され得る。制御又は監視に使用される情報を提供するために、イメージャ、光強度モニタ、温度、圧力、又はガスセンサを含む幅広いセンサが使用され得る。制御プロセッサは、単一の中央コントローラであり得、又は代替的に、1つ以上の独立した制御システムを含み得る。コントローラプロセッサは、製造命令の入力を可能にするインターフェースと共に提供される。幅広い範囲のセンサの使用は、品質、製造スループット、及びエネルギー効率を改善する様々なフィードバック制御メカニズムを可能にする。
【0037】
光学系への損傷を低減し、プリント床におけるレーザプラズマ誘起の“ハロー”効果を最小限にするための長パルスの機動性及び拡張性を有するレーザシステムのデザイン、実装、及び動作の方法が説明される。両方の効果はレーザ源のピーク強度に比例するので、使用点(例えば、プリント面)において1平方センチメートル当たり20キロワットから1平方センチメートル当たり1ギガワットを越える出力流束を有する高出力レーザ源は、光学的損傷とレーザ誘起のプラズマ効果との影響を特に受けやすい。幾つかの実施形態では、プラズマ関連のハロー効果は、粉末(Fe、Cr、Al、Co、Ti、Si等)からの、特に金属部材からのアブレーション/蒸発材料から形成される、発生した蒸気/粒子から開始され得る。表面からの蒸気/粒子状物質のこの発生は、レーザが依然として発射されている間でも、プリントされている領域の上方のガス領域に十分な量の材料が入り得る粉末のレーザ加熱に起因して、こうした高速で起き得る。発生した材料は、プリントされているタイル上に依然として入射するレーザ光の非常に高い吸収率を有し得、そのようなものだとして、それは過熱し、爆風及びハロー効果を創出するのみならず、任意の更なる入射レーザエネルギーを反射及び分散し始めるプラズマを生成する。この排除効果は、プリント床に到達するエネルギー量を低下させ得、タイル内のプリントプロセスの品質に悪影響を及ぼし得る。プロセスガスの高い熱伝導率は、該ガスがレーザ加熱及び融解プロセスから発生した熱を素早く奪うことを可能にする。高い熱伝導率は、それ故、プラズマの体積膨張が持続する前にプラズマを消滅させる目的に役立ち、それ故、周囲の粉末を押しのける衝撃波の機械的衝撃を最小限にする。プロセスガスの高い熱伝導率は、粉末層の上面から熱を除去するのにも役立ち、それ故、粉末層の垂直温度勾配を低減し、粉末層のより均一な加熱及び融解を可能にする。結果として、理想的なプロセスガスのより高い伝導率は、より多くの熱をベース(プリントプレート、又は現在の層の下にある以前のプリントされた層)に伝達させ、それ故、現在の粉末層の上部を融解することなく、ベース温度を融点に、より近づけていく。このことは、ベースプレート、又は現在の層の下にある以前にプリントされた層に粉末層を結合するための有益な熱条件を創出する。
【0038】
幾つかの実施形態では、エンクロージャー内の雰囲気を形成する設計された(engineer)ガスの使用は、プラズマの生成及び“ハロー”の問題を緩和するように作用する。幾つかの実施形態では、ヘリウムを含む主として不活性なガスは、制御された温度及び圧力の範囲内で、粉末床溶融ベースの付加製造プロセスの結合及び動作を強化し得る。
【0039】
ガスの種を設計することに加えて、温度等の動作条件は、タイル表面から離れた所望の熱伝導又は熱伝達係数を更に強化し得る。例えば、1バールに設計されたHeガスの場合、熱伝導率は、0Cと600Cとの間で~0.15から~0.3まで2倍になり得る。圧力を増加させることもまた、順に、熱伝達係数を増加させること、及び爆風を移動するために必要なエネルギーの量を増加させることによってこのプロセスを助力し得る。エンクロージャーの雰囲気温度は、20ケルビン度(すなわち、極低温)と5000ケルビン度との間に設定され得る。幾つかの実施形態では、エンクロージャーの雰囲気温度は、摂氏200度と摂氏600度との間に設定され得る。
【0040】
圧力等の動作条件に対する調整は、付加製造を更に強化し、ハロー効果を低減するために使用され得る。エンクロージャー内の雰囲気は、0バールと100バールとの間の絶対圧力に維持され得る。幾つかの実施形態では、エンクロージャーの雰囲気温度は、大気圧よりも低い。他の実施形態では、エンクロージャーの雰囲気温度は、大気圧よりも高い。付加製造のプロセスの間、レーザは、粉末材料及び基板と相互作用し、融解した粉末材料は合体し始める。このプロセスは、材料内の気泡の間隙を閉じ込める可能性を有する。ガスの圧力を十分に低減することによって、これらの気泡は収縮し始め、最終的にはそれら自体で崩壊し、溶融プロセスの間に、より高密度の材料が生成する。幾つかの場合、このプロセスは0.5バールと1.0バールとの間の絶対圧力で発生し得、他の実例では、0.25バールと1.0バールとの絶対圧力で発生し得、他の実例では、0.1バールと1.0バールとの絶対圧力で発生し得、他の実例では、0.01バールと1.0バールとの絶対圧力で発生し得、他の実例では、0.001バールと1.0バールとの絶対圧力で発生し得、他の実例では、0.0001バールと1.0バールとの絶対圧力で発生し得、他の実例では、1E-6バールと1.0バールとの絶対圧力で発生し得、他の実例では1E-6バールと1E-3バールの絶対圧で発生し得、他の実例では、1E-10バールと1.0バールとの絶対圧で発生し得る。
【0041】
また、様々な温度での高圧等の動作条件に対する調整は、付加プロセスの後又は間に部品の品質に利益を与えるために使用され得る。歴史的には、熱間等方圧加圧(HIP)のプロセスは、部品が付加製造から構築された後に行われるが、プロセスの間にそれを導入することのかなりの利点がある。HIPプロセスは、500バールと1,000バールと間、及び400~1500Cで動作され得る。しかしながら、HIPプロセスは、低圧のガスポケットを圧縮することに基づくので、プリントプロセスを高温及び高圧で単に動作するだけでは十分ではない。このため、プリントプロセスの様々な段階で圧力を循環させる必要がある。プリントプロセスは低圧で継続されるであろうし、その後、断続的にそれは一時停止するであろうし、細孔及びガスポケットを追い出すために、圧力は高温に増加させられるであろう。
【0042】
更に他の実施形態では、他の派生的又は代替的方法は、プロセスの間のインサイチュな設計されたプロセスガスの再生利用及び再循環、又はレーザビームの金属粉末の融解が起きるプリントチャンバ内の局所的にのみの不活性プロセスガス環境の導入を含み得る。
【0043】
有利なことに、説明されるガス及び動作条件を使用すると、プリントプロセスの間にプラズマの生成及び体積膨張が抑制又は最小限にされる。レーザビームの融解及び溶融に応じた、粉末の移動と、周囲の金属粉末上の機械的衝撃(“ハロー”)とは最小限にされ、付加プリントプロセスの態様(例えば、隣接するタイルを互いに“ステッチすること”)の継続に些細な衝撃を与える。プラズマの最小限の発生と体積膨張とは、プリント領域の上方のレーザビームに対するプラズマの“ブロッキング”又は“散布”効果をも最小限にし得る。
【0044】
設計されたHe含有のプロセスガスの高い熱伝導率はまた、金属粉末層の深さに渡る垂直温度勾配を低減し、それ故、より均一な加熱及び融解条件を創出することを助力する。高出力の流束レーザを使用して、ベース材料と結合させるために金属粉末を素早く加熱、融解、及び凝固させることを可能にする。
【0045】
図1Aは、レーザへの応答前の粉末層システム100Aの断面図及び上部断面を説明する。スライス107から取られた断面図101は、基板102上に置かれた、プリントされる可能性のあるタイルを含む粉末の層103を示す。上面図104は、上方からのタイルの同じグループの眺めを示す。この例では、プリントされるタイルの領域106内に粉末がある。プリントされるタイルは、将来的にプリントされる可能性のあるタイル105を構成する粉末により囲まれる。
【0046】
図1Bは、1平方センチメートル当たり20メガワットよりも大きく、典型的には1平方センチメートル当たり100メガワットと10ギガワットとの間の範囲にある流束を有するレーザビームに応じた断面及び上部断面における粉末層システム100Bを示す。こうした出力流束レベルでは、使用点において大量のレーザ誘起のプラズマが形成される。スライス107から取られた断面図101は、基板102上に置かれた、プリントされる可能性のあるタイルを含む粉末の層103を示す。上面図104は、上方からのタイルの同じグループの眺めを示す。この例では、レーザ108を用いてプリントされたタイル106がある。プリントされたタイルは、将来的にプリントされる可能性のあるタイル105を構成する粉末により囲まれる。粉末の加熱から生成された蒸気は、レーザ108により過熱され、以前は良好な均一な層103内の粉末をプリントタイル106の隣の“ハロー”ゾーン110の外へ押し出すガス109の膨張波を形成する。この粉末の移動は、層の厚さを変化させる近くのタイル112上に更に山積みされる。“ハロー”ゾーン110からの粉末の流動と、近くのタイル112内の粉末の山積みとは、将来の層をプリントするのに問題を生じさせる。
【0047】
図1Cは、主としてヘリウム含有の雰囲気下で、1平方センチメートル当たり20メガワットよりも大きく、典型的には1平方センチメートル当たり100メガワットと10ギガワットとの間の範囲にある流束を有し、後続の図3に関してより詳細に説明される様々な整形されたレーザパルス列を使用するレーザビームに応じた断面及び上部断面における粉末層システム100Cを示す。スライス107から取られた断面図101は、基板102上に置かれた、プリントされる可能性のあるタイルを含む粉末の層103を示す。上面図104は、上からのタイルの同じグループの眺めを示す。この例では、主としてヘリウム環境109においてレーザ108を用いてプリントされたタイル106がある。プリントされたタイルは、将来的にプリントされる可能性のあるタイル105を構成する粉末により囲まれる。該プリントは、整形されたレーザパルス列を使用して実行されるので、粉末の加熱から生成された蒸気は、レーザ108によって過熱されず、以前の均一な層103の外へ粉末を押し出す可能性のあるガス膨張波は、殆ど又は完全に除かれ、プリントされたタイル106の隣にある粉末105が将来のショットでプリントされることを可能にする。更に、粉末層103は増加せず、将来の層についての問題を防止する。
【0048】
選択された実施形態では、付加製造エンクロージャー内に大気環境を提供するために、より多い又はより少ない量のヘリウム又はその他の不活性ガスが使用され得る。例えば、Ar、He、Ne、Kr、Xe、CO2、N2、O2、SF6、CH4、CO、N2O、C2H2、C2H4、C2H6、C3H6、C3H8、i-C4H10、C4H10、1-C4H8、cic-2,C4H7、1,3-C4H6、1,2-C4H6、C5H12、n-C5H12、i-C5H12、n-C6H14、C2H3Cl、C7H16、C8H18、C10H22、C11H24、C12H26、C13H28、C14H30、C15H32、C16H34、C6H6、C6H5-CH3、C8H10、C2H5OH、CH3OH、iC4H8が使用され得る。幾つかの実施形態では、冷媒又は大きな不活性分子(六フッ化硫黄を含むがこれに限定されない)が使用され得る。選択されたパーセンテージの不活性/非反応性ガスと共に、体積(又は数密度)で少なくとも約1%のHeを有するためのエンクロージャーの大気組成が使用され得る。幾つかの実施形態では、1%を超えるHeが使用され得る一方で、他の実施形態では、10%を超えるHeが使用され得る一方で、他の実施形態では、20%を超えるHeが使用され得る一方で、他の実施形態では、40%を超えるHeが使用され得る一方で、他の実施形態では、80%を超えるHeが使用され得る一方で、他の実施形態では、95%以上のHeが使用され得る。プラズマの生成を最小限にし、プリント品質を改善するために、設計されるガスの組成に加えて、設計されるガスの動作温度及び圧力の範囲も選択され得る。複合分子と大きな原子量のガスは、より大きな質量を有することと、移動するためにより多くの力又はエネルギーがかかることとに関連する利点を有し得る。六フッ化硫黄等のより大きな分子は、(Arと同様に)Heよりも低い熱伝導率を有する一方で、該ガスは遥かに高密度であり、融解温度まで加熱し、相変化を誘起するプリントプロセスの間に粉末から発生する他のガス(O2、H2O蒸気、N2等)を押し出すように作用するであろう。これらのより軽いガスは、遥かに高密度のガスの上に効果的に浮遊するであろうし、プロセス領域からそれら自体を急速に除去するであろう。また、より多くの複合分子には、希ガスが行わない振動及び回転エネルギー蓄積モードを有する。これらの追加のエネルギーモードは、高温でガスの比熱を増加させ、周囲の金属蒸気からより多くのエネルギーを吸収することによって、ガスのイオン化ポテンシャルを低減させることを助力する。また、SF6(六フッ化硫黄)の場合では、主な不活性ガス分子が(プラズマ分解を通じて、又はO、C、H、OH、様々な組み合わせ、粉末合金からの種を含む様々な組み合わせ等の発生したラジカルとの相互作用を通じて)分解される場合、分解から形成されたラジカルは、プリントプロセスの間に、発生ガス(O、O2、H、OH、H2O、Fe、Cr等)を除去することを助力するであろう。ガスの原子性、密度、又は温度を変更することによって、異なる材料をプリントするために、異なるガスが使用され得る。
【0049】
図2は、プリントレーザビーム202を形成するミラー211によって入射レーザビーム201が粉末床に向けられるシステム200を説明する。ビームの些細な部分は、ミラー211を透過し、レーザ流束を検出するためにレーザ流束センサ205に到達する。ビジョンシステム206は、ベース基板204上のプリント領域203を対象とする。ビジョンシステム206によって取られた画像は、コンピュータプロセッサ207へ伝達される。コントローラ208は、レーザパルスの形状、出力、及びフォーマットを変調するための制御信号を生成するために画像処理の結果を利用する。一実施形態では、プリントチャンバの雰囲気温度に対する調整と共に、ヘリウムタンク209からプリントチャンバ210に供給されるヘリウムの量も変調され得る。
【0050】
図3A図3Cは、レーザプラズマの形成と、それに関連するプリントプロセス上の“ハロー”効果とを排除又は最小限にするために使用され得る出力パルス波形の一般的な種類を説明する。図3Aのグラフ300Aに関して見られるように、方形パルスが使用され得、幅と振幅は、レーザシステム光学系上のレーザ損傷閾値要件よりも低く、不要な粉末の移動とハローの形成とを生じさせるプラズマ閾値よりも低く設定されるように定義される。
【0051】
図3Bは、図3Aで説明したものと同様のエネルギー含量を有するが、レーザの損傷と粉末の移動とを低減するために個別のパルス幅とパルス間隔とが調整され得る一連の短パルスとして送られる整形パルス列を有するグラフ300Bを説明する。20kW/cmと10GW/cmとの間の出力のレーザ流束レベルでは、こうしたシステムは、光学的損傷又は不注意なプラズマ生成なしに確実に作動するのに十分なタイミングとパルス形状との柔軟性を有するので、パルス列は、典型的には、単純な発振器(モードロック発振器等)を使用しない。単純なパルス列をアンプシステム中に与えることは、スパイク状のパルス列をもたらす(すなわち、最初のパルスは非常に高く、後続のパルスは低いであろう)。このことは、アンプの利得の飽和に起因し、飽和したアンプ中への最初のパルスは、利用可能なエネルギーを奪い取る。
【0052】
図3Cは、レーザの損傷を最小限にし、粉末の移動を低減させつつ、全体的な性能を改善するために、時間の経過と共にレーザのピーク出力の振幅を変化させる整形パルス(又はパルス列)を示すグラフ300Cである。
【0053】
理解されるように、整形されたレーザパルス動作に起因するシステム動作のその他の改善は、レーザエネルギーの要件を最小限にすること及び/又はプリントされる部品の材料特性を調整することを含み得る。
【0054】
動作中、パルス長は、限定された能力を有する光学系に対して光学的損傷閾値未満にピーク強度を下げるように適合され得る。
【0055】
パルス長は、粉末床でのピーク強度をプラズマ形成限界未満に持っていくように適合され得、改善された2次元タイルプリントを可能にする。
【0056】
パルス長の範囲は、“ハロー”効果に起因する効率的なプリントを妨げるレーザプラズマの生成を最小限にするために、異なるレーザの吸収、融点、及び溶融の熱を有する具体的な材料に適合され得る。
【0057】
改善された動作の更なる例として、(摂氏1371~1399度の融点を有する)ケース316ステンレス鋼粉末は、室温でのヘリウム環境においてパルス幅が>200ナノ秒を用いて、プリント床において1平方センチメートル当たり>8ジュールを用いてプリントされ得る。或いは、(摂氏659度のより低い融点を有する)アルミニウム粉末は、プリントするために僅かな流束を必要とするが、その低密度(粉末粒子当たりで軽量)に起因して、ハロー効果が強調されるであろう。粉末の移動を低減するために、>200ナノ秒の長いパルス幅が使用され得る。別例として、(摂氏3399度の非常に高い融点の金属を含む)タングステン粉末は、プラズマの形成を最小限にするであろうが、融解するために多くのエネルギーを必要とするであろう。対照的に、溶融したシリカ、潜在的な光学部材は、多くのレーザ流束を必要とするであろう非常に高い融点を有するが、相対的に低密度を有することは、深刻なハローの問題を回避するために、>500ナノ秒の非常に長いパルス長からの利点を有するであろう。
【0058】
パルス長は、エネルギーがどのように粉末に送られるかを変更すること、並びに温度の進展と、結果として生じる応力及び/又は結晶学的特性とを効果的に制御することによって、最終的なプリント部品の機械的特性を改善するように適合され得る。
【0059】
図4は、レーザ損傷の確率を最小限にし、プリント床上の粉末内のレーザプラズマ誘起の“ハロー”を低減又は効果的に排除し、付加製造された部品の最終的な材料特性を調整するために、任意で適応可能なパルス波形を創出する能力を有する高流束レーザシステム400の一例を説明する。任意のパルスレーザ源401は、ファイバー結合ダイオードレーザ源と結合された任意の波形発生器から構築され得る。レーザプリアンプ402及びパワーアンプ403は、効率のためにマルチパスのフォーマットで使用され、蓄積されるエネルギー及びサイズはシステム要件に合致するように調整可能である。ファラデー回転子404、ファラデーアイソレータ、及びポッケルスセル405は、寄生反射がシステムの低エネルギー部分に損傷を与えないようにし、出力パルスへのエネルギー損失を最小限にするために使用される。レーザリレー及び画像化システム406は、レーザ空間変調を最小限にし、エネルギーが増えるにつれてビームを膨張するために使用され、レーザ損傷を回避し、エネルギーの効率的な抽出を可能にすることを助力する。レーザシステム407の出力は、プリントエンジンに、及び最終的には粉末床に向けられ得る。
【0060】
任意のパルスレーザ源401は、レーザダイオード等の連続レーザ源上で作用する任意の波形発生器又は同等物等のパルス電気信号源を含む。幾つかの実施形態では、これはまた、音響光学又は電気光学変調器によってその後変調されるファイバーレーザ又はファイバー発射レーザ源を介して達成され得る。幾つかの実施形態では、任意の長さのパルス列を創出するために、ポッケルスセルを使用する高繰り返し率のパルス源が使用され得る。
【0061】
様々なプリアンプモジュール402は、レーザ信号に高利得を提供するために使用されるが、光変調器及びアイソレータは、光損傷を低減又は回避すること、信号コントラストを改善すること、及びシステム400の低エネルギー部分への損傷を防止することのために、システム全体に分散され得る。光変調器及びアイソレータ404は、ポッケルセル、ファラデー回転子、ファラデーアイソレータ、音響光学反射器、又は体積ブラッグ格子を含み得るが、これらに限定されない。プリアンプモジュール402は、ダイオードポンプ又はフラッシュランプポンプアンプであり得、シングル及び/若しくはマルチパス又はキャビティタイプのアーキテクチャで構成され得る。理解されるように、用語、プリアンプは、本明細書では、パワーアンプ403(より大きい)に対して熱的に限定されない(すなわち、より小さい)アンプを指すために使用される。パワーアンプは、典型的には、レーザシステム内の最終ユニットであるように位置付けられるであろうし、熱破壊又は過度の熱レンズ効果を含むがこれらに限定されない熱損傷の影響を受けやすい最初のモジュールであろう。
【0062】
プリアンプモジュール402は、エネルギー効率に過度に関係しないシステムで使用可能な単一のパスプリアンプを含み得る。より多くのエネルギー効率のシステムに対しては、マルチパスプリアンプは、次の段階に進む前に、各プリアンプ402から多くのエネルギーを抽出するように構成され得る。特定のシステムに対して必要なプリアンプ402の数は、システム要件と、各アンプモジュール内で利用可能な蓄積エネルギー/利得とによって定義される。マルチパスプリアンプは、(波長プレート若しくはファラデー回転子を使用する等して)角度多重化又は偏光切り替えを通じて達成され得る。
【0063】
或いは、プリアンプ402は、再生アンプタイプの構成を有するキャビティ構造を含み得る。そのようなキャビティ構造は、典型的な機械的考慮事項(キャビティの長さ)に起因する最大パルス長を限定し得るが、幾つかの実施形態では、“ホワイトセル”キャビティが使用され得る。“ホワイトセル”は、各パスに小さな角度偏差が追加されるマルチパスキャビティアーキテクチャである。入口及び出口の経路を提供することによって、こうしたキャビティは、入口と出口の間で非常に多くのパスを有するように設計され得、大きな利得とアンプの効率的な使用とを可能にする。ホワイトセルの一例は、何度も通過した後に反射がミラー上にリングパターンを創出するように、ビームが僅かに軸から外れて注入され、ミラーが傾斜する、共焦点キャビティであろう。注入及びミラーの角度を調整することによって、パスの数は変更され得る。
【0064】
パワーアンプモジュール403はまた、ダイオード又はフラッシュランプで励起されるか否かに関わらず、システムに必要な繰り返し率で動作可能にするのに十分な熱管理をサポートしつつ、システムのエネルギー要件に合致するのに十分な蓄積エネルギーを提供するために使用される。
【0065】
増幅されたレーザビームの空間的及び時間的振幅は制御することが難しい。レーザアンプシステムのほぼあらゆる態様は、光学収差、熱誘起の波面エラー、ハードウェアの振動、熱複屈折偏光損失、温度依存の利得、レーザパルスそれ自体との干渉、及びレーザ内の表面からの増幅された反射等を含む、レーザビームについて悪影響を誘起する。これらの影響の内の全ては、伝搬ビームの空間的及び/又は時間的均質性を低下させる傾向がある。一般に、レーザの利用は均一性と高輝度が要求される。一解決法は、非常に小さなスポットにその後集束され得、又は到達場所に画像化され得る回折限界ビームを実現するために、システムの外へ上記の収差の全てを設計することを試みることである。これは、典型的には効率の低下をもたらし、画像化の場合には不完全な振幅制御を依然としてしばしばもたらす非常に難しい問題である。別の手段は、ビームの多数のサンプルを本質的に作り出し、それらを近接場でオーバーレイすることによって達成されるビームの均質化である。この方法は、ビームに発散を追加し、達成可能な最小スポットサイズを増加させるが、必要に応じて、近接場又は遠方場の両方において標準のフラットトッププロファイルビームを達成するという利点をもたらす。この方法の難しさは、本質的に全てのビームサンプルの干渉のピーク及び谷であるレーザ“スペックル”の存在である。このスペックルは、強度スパイクが光学系に損傷を与える可能性があるので、レーザシステムそれ自体に問題を生じさせ、露光、切断、溶接、接合、又は粉末床溶融付加製造のためのレーザ使用点において不均一な流束をももたらす。
【0066】
ビーム偏向器(音響光学、電気光学、機械的)、RF位相変調器、及び波長分割多重化を含む、時間的にスペックルを“ウィグル(wiggle)すること”によるレーザ“スペックル”に対抗するための幾つかの方法。また、スペクトル帯域幅の追加、角度内容の増加を通じて、及びスペックルのコントラストを減少させ得、レーザシステム全体の堅牢性と有効性とを改善し得る複数の非相関源のブルートフォースによっても、レーザビームそれ自体の空間的又は時間的コヒーレンスを減少させ得る。
【0067】
電力アンプの熱管理は、アンプの形状(ロッド、スラブ、ディスク)、冷却方向(縁冷却、面冷却)、及び冷却媒体(固体伝導、液体、又はガス)の両方における多くの実施形態を含み得る。一実施形態では、スラブアンプの透過面の流体冷却は、高い平均出力を実現するための拡張可能な方法を提供し得る。プリントのためのレーザシステムの1つの特徴は、プリンタの画像平面でのレーザの均一性及び均質性が重要であることである。流体は、レーザ波長を透過する任意の種類であり得る。レーザ波長が900nmと1100nmとの間にある場合、シリコーンオイル、水、蒸留水、希ガス若しくは不活性ガス(ヘリウム等)、又はH2、N2、O2、若しくはCO2等のその他のガス等の流体が使用され得る。ガス冷却方法の付加的利点は、“スペックル”を時間内に移動させることによってガスの乱流がレーザビームの均質性を強化し(スペックルを低減し)得、それによって、プリント性能を改善し、レーザ損傷を生じさせ得る高いピーク強度から下流の光学系を保護することである。
【0068】
パワーアンプモジュール403は、シングル及び/又はマルチパス若しくはキャビティタイプのアーキテクチャで構成され得る。アンプモジュールは、エネルギー効率に過度に関係しないシステムで使用可能な単一のパスアンプを含み得る。より多くのエネルギー効率システムに対しては、次の段階に進む前に各アンプから多くのエネルギーを抽出するようにマルチパスアンプは構成され得る。特定のシステムに対して必要なアンプの数は、システム要件と、各アンプモジュールで利用可能な蓄積エネルギー/利得によって定義される。マルチパスプリアンプは、角度多重化、偏光切り替え(波長プレート、ファラデー回転子)によって達成され得る。
【0069】
或いは、パワーアンプ403は、再生アンプタイプの構成を有するキャビティ構造を含み得る。プリアンプモジュール402に関して論じたように、幾つかの実施形態では、パワーアンプ403に対してホワイトセルキャビティが使用され得る。
【0070】
理解されるように、レーザ流束及びエネルギーは、適切な熱管理と光学的分離と有するより多くのプリアンプ及びアンプを追加することによって、このアーキテクチャにおいてスケーリングされ得る。
【0071】
発明の多くの修正及びその他の実施形態が、前述の説明及び関連する図面に提示された教示の利益を享受する当業者には思い浮かぶであろう。それ故、発明は開示された具体的な実施形態に限定されるべきではなく、修正及び実施形態は添付の特許請求の範囲内に含まれることを意図すると理解される。発明のその他の実施形態は、本明細書に具体的に開示されない素子/ステップを欠いても実践され得ることも理解される。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図4