(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料加工装置
(51)【国際特許分類】
B29C 33/04 20060101AFI20240607BHJP
B29C 45/73 20060101ALI20240607BHJP
B29C 45/78 20060101ALI20240607BHJP
B29C 45/17 20060101ALI20240607BHJP
【FI】
B29C33/04 ZAB
B29C45/73
B29C45/78
B29C45/17
(21)【出願番号】P 2022513998
(86)(22)【出願日】2020-09-08
(86)【国際出願番号】 EP2020075019
(87)【国際公開番号】W WO2021048091
(87)【国際公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-04-19
(31)【優先権主張番号】102019124302.5
(32)【優先日】2019-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】521544713
【氏名又は名称】ジークフリート ホフマン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュッツ,ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】シュミーデック,マーカス
【審査官】清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-182719(JP,A)
【文献】米国特許第5037592(US,A)
【文献】米国特許第3709651(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第263989(EP,A2)
【文献】米国特許第3801244(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/199320(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/04
B29C 45/17
45/73
45/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置(1)であって、
・少なくとも1つの機能的ユニット(2)であって、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な少なくとも1つの作動媒体が、前記装置(1)の運転中に、前記少なくとも1つの機能的ユニット(2)の少なくとも一部を通って流れるか、または流すことのできる、機能的ユニット(2)
において、前記少なくとも1つの機能的ユニット(2)は、成形キャビティ(5)の範囲を定めるダイユニット(6)、蒸気を発生させるための蒸気発生ユニット、前記成形キャビティ(5)の範囲を定める前記ダイユニット(6)に供給された蒸気を貯蔵するための、チャンバー状またはチャンバー形状の蒸気貯蔵ユニット、圧力変化した前記または少なくとも1つの作動媒体を生成するための圧力生成ユニット、前記成形キャビティ(5)の範囲を定める前記ダイユニット(6)に供給される圧力変化した前記または少なくとも1つの作動媒体を貯蔵するための、チャンバー状またはチャンバー形状の圧力貯蔵ユニット、および、前記成形キャビティ(5)の範囲を定める前記ダイユニット(6)を温度制御するように設計された温度制御ユニットのうちの少なくとも1つとして設計されるか、あるいはこれらのうちの少なくとも1つを備える、機能的ユニット(2)と、
・前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を、前記少なくとも1つの機能的ユニット(2)に供給する、少なくとも1つの供給ユニット(7)と、
・前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を、前記少なくとも1つの機能的ユニット(2)から排出する少なくとも1つの排出ユニット(10)と、
を備える装置(1)において、
・前記少なくとも1つの供給ユニット(7)および/または前記少なくとも1つの排出ユニット(10)に接続されるかまたは接続可能であって、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を調製するように設計されている少なくとも1つの調製ユニット(13)、により特徴付けられ、
・前記少なくとも1つの調製ユニット(13)は、複数の異なる調製プロセスを同時にあるいは段階的に実行するように設計され、それぞれの前記調製プロセスの一部として消費または解放されたエネルギーを交換することによって、異なる前記調製プロセスを互いに相互作用させることができ、ここで、第1の作動媒体を調製するための発熱調製プロセスの第1の調製プロセスが、第2の作動媒体を調製するための吸熱調製プロセスの第2の調製プロセスに影響を与え、前記第1の調製プロセスにおいて前記第1の作動媒体から奪われたまたは奪われるべき熱エネルギーが、前記第2の調製プロセスにおいて加熱される前記第2の作動媒体に供給され得るか、またはその逆であり、前記少なくとも1つの調製ユニット(13)には、この
エネルギー交換の目的のために、エネルギー交換器が設けられ
、
・前記または少なくとも1つの作動媒体、前記第1の作動媒体および前記第2の作動媒体は、蒸気、圧縮空気または水である装置(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が制御技術によって前記装置(1)に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
少なくとも前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、内部または表面に配置または形成されている筐体構造体により特徴付けられる請求項1または2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記少なくとも1つの供給ユニット(7)と前記少なくとも1つの排出ユニット(10)との間に接続されるようにして、配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記少なくとも1つの供給ユニット(7)と前記少なくとも1つの排出ユニット(10)との間に接続されるようにして、配置されることで、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体のための閉じた流れ回路を形成する流れ回路ユニットが形成されることを特徴とする請求項4に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体の圧力を変更するように設計されていることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体の温度を変更するように設計されていることを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体の物質の状態を変化させるように設計されていることを特徴とする、温度変更のための請求項1~7の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体のエネルギー含有量を変更するように設計されていることを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体の流動特性を変更するように設計されていることを特徴とする、請求項1~9の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体の化学組成を変更するように設計されていることを特徴とする、請求項1~10の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)が、前記作動媒体または前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な少なくとも1つの作動媒体から粒子状の不純物を取り除くように設計されていることを特徴とする、請求項1~11の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)の上流側に配置されているか配置可能であって、前記少なくとも1つの調製ユニット(13)に供給される作動媒体を貯蔵するように設計されている少なくとも1つの貯蔵ユニット(14,15)、および/または、
前記少なくとも1つの調製ユニット(13)の下流側に配置されているか配置可能であって、前記少なくとも1つの調製ユニット(13)から排出される作動媒体を貯蔵するように設計されている少なくとも1つの貯蔵ユニット(14,15)、
により特徴付けられることを特徴とする請求項1~12の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項14】
前記少なくとも1つの供給ユニット(7)が、少なくとも1つのガスと少なくとも1つの液体の混合物、または少なくとも2つの異なるガスの混合物、または少なくとも2つの異なる液体の混合物を、
前記成形キャビティ(5)の範囲を定めている前記装置(1)の
前記ダイユニット(6)に、供給するように設計されていることを特徴とする請求項1~13の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項15】
前記成形キャビティ(5)の範囲を定める
前記ダイユニット(6)に割り当てられるか割り当て可能であって、作動媒体の混合物を形成するために、少なくとも1つのガスと少なくとも1つの液体、または少なくとも2つの異なるガス、または少なくとも2つの異なる液体を混合するように設計されている混合ユニット(17)、により特徴付けられる請求項1~14の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項16】
前記供給ユニット(7)が、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を、
前記成形キャビティ(5)の中に導入されまた前記装置(1)を用いて加工される粒子発泡材料の膨張プロセスを実行するための
前記ダイユニット(6)に、供給するように設計され、および/または、
前記供給ユニット(7)が、
前記成形キャビティ(5)の中に導入されまた前記装置(1)を用いて加工される粒子発泡材料の膨張プロセスにより前記成形キャビティの中で生成された少なくとも1つの粒子発泡成形
部品に対して、少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を供給するように設計され、および/または、
前記供給ユニット(7)が、
前記ダイユニット(6)の少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を、前記ダイユニット(6)に供給するように設計され、および/または、
前記供給ユニット(7)が、
前記ダイユニット(6)により範囲が定められた
前記成形キャビティ(5)に対する少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、前記装置(1)の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を、前記ダイユニット(6)により範囲が定められた前記成形キャビティ(5)に供給するように設計されている、
ことを特徴とする請求項1~15の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項17】
前記成形キャビティ(5)の範囲を定める
前記ダイユニット(6)に、蒸気を受け入れるための少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース(19.1,19.2)が設けられることを特徴とする請求項1~16の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項18】
前記ダイユニット(6)に、
前記成形キャビティ(5)の第1部分の範囲を定める第1ダイ要素(6.1)と、前記成形キャビティ(5)の追加部分の範囲を定める少なくとも1つの追加ダイ要素(6.2)とが設けられ、
前記第1ダイ要素(6.1)には、蒸気を受け取るための少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース(19.1)が設けられ、
前記第1ダイ要素(6.1)には、作動媒体を、前記少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース(19.1)に供給することができ、および/または、前記少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース(19.1)から排出することができる、一以上の流れダクト(20.1-20.n)が備えられ、および/または、
前記少なくとも1つの追加ダイ要素(6.2)には、蒸気を受け取るための少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース(19.2)が設けられ、
前記少なくとも1つの追加ダイ要素(6.2)には、作動媒体を、前記少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース(19.2)に供給することができ、および/または、前記少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース(19.2)から排出することができる、一以上の流れダクト(20.1-20.n)が備えられる、
ことを特徴とする請求項1~17の何れか一項に記載の装置(1)。
【請求項19】
請求項1~
18の何れか一項に記載の粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置(1)のための作動媒体を調製する調製ユニット(13)。
【請求項20】
請求項1~
18の何れか一項に記載の粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工するための装置(1)を操作する方法において、
前記装置(1)の運転中に使用されるかまたは使用可能な作動媒体が調製ユニット(13)を用いて調製されることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置に関し、本装置には、少なくとも1つの機能的ユニットであって、前記装置の運転で使用されるか使用可能な少なくとも1つの作動媒体を、前記装置の運転中に、前記少なくとも1つの機能的ユニットの少なくとも一部を通って流すか、または流すことのできる、少なくとも1つの機能的ユニットと、前記装置の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を、前記少なくとも1つの機能的ユニットに供給する、少なくとも1つの供給ユニットと、前記装置の運転で使用されるか使用可能な前記または少なくとも1つの作動媒体を前記少なくとも1つの機能的ユニットから排出する少なくとも1つの排出ユニットと、が備えられる。
【背景技術】
【0002】
粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工するためのこのような装置、通常は成形機とも呼ばれる装置は、原理的に従来技術から知られており、一般的には一以上の機能的ユニットを備え、対応する装置の運転中に蒸気などの作動媒体をこの機能的ユニットに供給することができ、また対応する装置の運転中に水などの作動媒体をこの機能的ユニットから排出することができる。
【0003】
このような装置の各機能的ユニットから排出される作動媒体は、今日まで、通常は装置側では調製されないが、これはこのような装置の運転効率の観点から、特にエネルギーおよび媒体の消費に関する視点からみて改善の余地のある状況である。
【0004】
本発明により解決されるべき問題は、特に運転の効率性の点において改善された、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置を提供することである。
【発明の概要】
【0005】
この問題は、請求項1に記載の装置によって解決される。従属する各請求項は、請求項1に記載の装置に係る可能な実施形態に関する。
【0006】
本発明の第1の態様は、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置に関する。本装置は、成形機と呼ばれることも、成形機と見なされることもある。
【0007】
本装置は、一般的に、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工するために設計されている。したがって、本装置は、粒子発泡体成形部品製造用の粒子発泡体材料を加工するための少なくとも1つの加工プロセスを実行するように設計されている。以下から明らかなように、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料の膨張または隔着プロセスは、このような加工プロセスの例として考えることができる。
【0008】
本装置を用いて加工することができる、または加工されるべき粒子発泡材料は、一般的には、膨張可能なまたは膨張したプラスチック粒子材料であってもよい。粒子発泡材料は、例えば、膨張可能なまたは膨張したプラスチック粒子によって形成されるか、または膨張可能なまたは膨張したプラスチック粒子を含んでいてもよい。この文脈において、単なる例として、膨張したおよび/または膨張可能なポリプロピレン(PPまたはEPP)、膨張したおよび/または膨張可能なポリスチレン(PSまたはEPS)、および膨張したおよび/または膨張可能な熱可塑性エラストマー(TPE)が言及される。少なくとも1つの化学的および/または物理的パラメータが異なる膨張可能なまたは膨張した粒子材料または粒子の混合物が考えられ、したがって、「粒子発泡材料」という用語は、少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータが異なる膨張可能なまたは膨張した粒子材料または粒子の混合物を包含することもある。
【0009】
本装置の運転には、通常、少なくとも1つの作動媒体が使用される。作動媒体は、一般に、液体、すなわち、特に水、蒸気、すなわち、特に過熱蒸気、またはガスなどの、特に液体、蒸気または気体のエネルギー担体媒体であり、これらは、本装置の動作において、エネルギー、すなわち特に熱エネルギー、運動エネルギーなどを吸収または放出するか、またはこれを行うように設計されている。
【0010】
本装置には少なくとも1つの機能的ユニットが備えられており、本装置の運転中に、この少なくとも一部から、本装置の運転で使用されるか或いは使用可能な少なくとも1つの作動媒体が流れるか、または流すことができる。1つの機能的ユニットが主として以下に議論されているが、このような記載は複数の機能的ユニットにも同様に適応される。
【0011】
このような機能的ユニットには通常、少なくとも1つの流れダクトを有する流れダクト構造体が備えられ、本装置の運転で使用されるか使用可能な作動媒体がこの少なくとも1つの流れダクトの中を流れているか、または流すことができる。このような流れダクトには通常、少なくとも1つの流れダクト入口、少なくとも1つの流れダクト出口、および前記少なくとも1つの流れダクト入口と前記少なくとも1つの流れダクト出口との間に延在する少なくとも1つの流れダクト経路、が備えられている。
【0012】
以下において、このような機能ユニットの実施形態を、例示的かつ非網羅的な方法で説明する。
【0013】
上記または少なくとも1つの機能的ユニットは、例えば、成形キャビティの範囲を定めるダイユニットとして設計することができるかまたはこれを備えている。このような機能的ユニットはしたがって、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を実際に加工するためのダイユニットの形態とすることができる。以下より明らかな通り、このようなダイユニットは、一以上のダイユニット要素を備えることができ、すなわち、何れも、例えば、ダイ要素の一部またはダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティの範囲を定める半分である。
【0014】
さらに、上記または少なくとも1つの機能的ユニットは、例えば、蒸気を発生させるための蒸気発生ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。このような機能的ユニットはしたがって、蒸気、すなわち特に過熱蒸気または飽和蒸気、を発生させるための蒸気発生ユニットの形態をとることができる。このような機能的ユニットは例えば、水を蒸気、すなわち特に過熱蒸気または飽和蒸気、に変化させることによって蒸気を発生させるように設計することができる。このような蒸気発生ユニットは例えば、一以上の蒸気発生要素、すなわち発熱体を備えることができる。
【0015】
さらには、上記または少なくとも1つの機能的ユニットは、例えば、成形キャビティの範囲を定めるダイユニットに供給された蒸気、特に過熱蒸気または飽和蒸気、を貯蔵するための蒸気貯蔵ユニット、特にチャンバー状またはチャンバー形状の蒸気貯蔵ユニット、として設計することができ、あるいはこれを備えることができる。このような機能的ユニットはしたがって、蒸気、特に過熱蒸気または飽和蒸気、を貯蔵するための蒸気貯蔵ユニットの形態をとることができる。このような機能的ユニットは例えば、一以上の蒸気貯蔵要素、すなわち蒸気チャンバー部を備えることができる。
【0016】
さらには、上記または少なくとも1つの機能的ユニットは、例えば圧力変化した作動媒体を生成するための圧力生成ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。「圧力変化した」とは初期圧力値または基準圧力値と比較して高いまたは低い圧力値を有する作動媒体を指す意味として特に理解される。このような機能的ユニットはしたがって、圧力変化した作動媒体、すなわち、特に圧縮空気を生成するための圧力生成ユニットの形態をとることができる。このような圧力生成ユニットは例えば、空気を圧縮することによって圧縮空気を生成し、または圧縮空気を減圧することによって圧力を抑えた空気を生成するように設計することができる。このような圧力生成ユニットは、一以上の圧力生成要素を備えることができ、すなわち、例えば圧縮器または減圧要素を備えることができる。
【0017】
さらに、上記または少なくとも1つの機能的ユニットは、例えば、成形キャビティの範囲を定めるダイユニットに供給される圧力変化した作動媒体、特に圧力が高められた作動媒体、例えば圧縮空気、を貯蔵するための圧力貯蔵ユニット、特にチャンバー状またはチャンバー形状の圧力貯蔵ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。このような機能的ユニットはしたがって、圧力変化した作動媒体、すなわち、例えば、圧縮空気を貯蔵するための圧力貯蔵ユニットの形態をとることができる。このような圧力貯蔵ユニットは一以上の圧力貯蔵要素、すなわち、例えば、圧力チャンバー要素を備えることができる。
【0018】
さらに上記または少なくとも1つの機能的ユニットは、本装置の少なくとも1つの追加の機能的ユニットを温度制御するように設計された温度制御ユニット、特に成形キャビティの範囲を定めるダイユニットを温度制御するように設計された温度制御ユニットとして設計することができ、またはこれを備えることができる。このような機能的ユニットはしたがって、ダイユニット、蒸気発生ユニット、蒸気貯蔵ユニット、等の少なくとも1つの追加の機能的ユニットを温度制御するための温度制御ユニットの形態をとることができる。このような温度制御ユニットは、一以上の温度制御要素を備えることができ、すなわち、例えば、温度制御が可能かまたは温度制御された媒体が中に流れているか、または流動可能な温度制御ダクト要素を備えることができる。
【0019】
本装置はさらに、対応する少なくとも1つの機能的ユニットに、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を供給するための少なくとも1つの供給ユニットを備える。このような供給ユニットはしたがって、対応する少なくとも1つの機能的ユニットに、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を供給するように設計されている。1つの供給ユニットが主として以下に議論されているが、このような記載は複数の供給ユニットにも同様に適応される。
【0020】
このような供給ユニットは通常、本装置の運転で使用されるか使用可能な作動媒体が中に流れているか、または流動可能な少なくとも1つの流れダクトを有する流れダクト構造体を備えている。このような流れダクト構造体は一以上のライン要素により形成することができる。関連する流れダクトは通常、少なくとも1つの流れダクト入口、少なくとも1つの流れダクト出口、および少なくとも1つの流れダクト入口と少なくとも1つの流れダクト出口との間に延在する少なくとも1つの流れダクト経路を備えている。このような供給ユニットはさらに、対応する機能的ユニットに供給される作動媒体の流れを生成するか、または対応する機能的ユニットに供給される作動媒体の流れを制御するように設計された、流れ生成ユニットを備えることができる。このような流れ生成ユニットは、例えば、ポンプユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0021】
本装置にはさらに、対応する少なくとも1つの機能的ユニットから、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を排出するための、少なくとも1つの排出ユニットが備えられる。このような排出ユニットはしたがって、対応する少なくとも1つの機能的ユニットから、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を排出するように設計されている。1つの排出ユニットが主として以下において議論されているが、このような記載は複数の排出ユニットにも同様に適応される。
【0022】
このような排出ユニットは通常、本装置の運転で使用されるか使用可能な作動媒体が中に流れているか流すことのできる少なくとも1つの流れダクトを有する流れダクト構造体を備えている。このような流れダクト構造体は一以上のライン要素により形成することができる。関連する流れダクトには通常、少なくとも1つの流れダクト入口、少なくとも1つの流れダクト出口、および少なくとも1つの流れダクト入口と少なくとも1つの流れダクト出口との間に延在する少なくとも1つの流れダクト経路が備えられる。このような排出ユニットはさらに、対応する機能的ユニットから排出される作動媒体の流れを生成し、または対応する機能的ユニットから排出される作動媒体の流れを制御するように設計された、流れ生成ユニットを備えることができる。このような流れ生成ユニットは、例えば、ポンプユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0023】
上記の記載から、通常、このような機能的ユニットが、対応する供給ユニットおよび対応する排出ユニットに流体的に接続されるか接続可能であることは明らかである。したがって、通常、対応する機能的ユニットと、対応する供給ユニットと、対応する排出ユニットとの間に流体接続(フローの接続)があるため、この接続によって、特に、機能的ユニットに供給すべき作動媒体を供給することが可能となり、および/または、機能的ユニットから排出されるべき作動媒体を排出することが可能となる。
【0024】
本装置はさらに、供給ユニットおよび/または排出ユニットに接続されるかまたは接続可能な少なくとも1つの調製ユニットを備えている。調製ユニットは、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を調製するように設計されている。調製ユニットは特に、対応する供給ユニットを用いて対応する機能的ユニットへと供給されるべき作動媒体を調製するように設計されており、および/または、対応する排出ユニットを用いて対応する機能的ユニットから排出されるべき作動媒体を調製するように、設計されている。1つの調製ユニットが主として以下に議論されているが、このような記載は複数の調製ユニットにも同様に適応される。
【0025】
調製ユニットは、複数の調製プロセスを実行するように設計することができ、すなわち、特に複数の異なる調製プロセスを同時にあるいは段階的に実行するように設計することができる。したがってこの調製ユニットを使用することによって、複数の作動媒体を同時にあるいは段階的に調製することができる。このプロセスにおいて、特にそれぞれの調製プロセスの一部として消費または解放されたエネルギーを交換することによって、異なる調製プロセスを互いに相互作用させることができる。例えば、第1の作動媒体を調製するための発熱調製プロセスが、別の作動媒体を調製するための吸熱調製プロセスに影響を与え、例えば特に吸熱調製プロセスを誘発しまたは補助する場合がある。例えば、第1の調製プロセスにおいて冷却作動媒体、すなわち例えば凝縮液から奪われたまたは奪われるべき熱エネルギーを、第2の調製プロセスにおいて加熱される作動媒体、すなわち例えばガスに供給することができるが、またその反対も同様に適応される。他のタイプの調製プロセスにも同様のことが当てはまる。必要に応じて、調製ユニットにはこの目的のために、エネルギー交換器、つまり、特に熱交換器を設けることができる。
【0026】
調製ユニットは特に、少なくとも1つの特定の標的パラメータに関して作動媒体を調製するように設計されている。標的パラメータは特に、調製されたまたは調製されるべき作動媒体の物理的なおよび/または化学的な特性とすることができ、本装置の加工プロセスにおいて、調製された作動媒体を使用するために必要な或いは都合の良いものである。したがって、本装置の加工プロセスから生じる作動媒体を、本装置の同じ加工プロセスで再使用する観点から、または本装置の別の加工プロセスで使用する観点から、調製することが可能である。
【0027】
何れにせよ、調製ユニットは、本装置の運転で使用されるか使用可能な作動媒体を調製することができるため、作動媒体を、特に複数回、再使用する選択肢を提供し、また本装置の内部で媒体を直接リサイクルすることを実行する選択肢を提供するが、これは装置の運転効率の観点から、例えばエネルギーおよび媒体の消費に関する視点からみて、冒頭で述べた従来技術と比べて大きな改善となる。
【0028】
調製ユニットは通常、制御技術によって本装置に接続されている。したがって、調製ユニットの運転、すなわち調製ユニットを用いた一以上の調製プロセスの実行は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアが実装された装置の制御ユニットによって制御することができる。したがって本装置の制御ユニットと調製ユニットとの間に特に多方向のデータ通信接続、すなわち特に、調製ユニットの運転を制御する制御装置が存在し、ここから調製ユニットの運転を少なくとも制御する接続制御情報を、調製ユニットに転送することができる。本装置はしたがって、調製ユニットの運転を制御する制御情報を生成するように設計された制御ユニットを備えることができる。制御ユニットは特に、本装置、もしくは本装置の機能的ユニットに関する現在のおよび/または将来の運転パラメータおよび/またはプロセスパラメータに基づいて、対応する制御情報を生成するように設計することができる。上記の通り、制御ユニットは調製ユニットにデータ接続されており、すなわち特に、調製ユニットの運転を、特に多方向のデータ通信接続を介して制御する制御装置に接続されており、ここから調製ユニットの運転を少なくとも制御する制御情報を、調製ユニットに転送することができる。
【0029】
制御ユニットは本装置の中央制御ユニットとすることができ、この中央制御ユニットは本装置の少なくとも1つの機能的ユニットの運転および調製ユニットの運転を制御するように設計され、すなわち本装置の少なくとも1つの機能的ユニットと調製ユニットの運転を制御するための対応する制御情報を生成するように設計されている。
【0030】
調製ユニットは本装置と構造的に接続することができる。例えば、調製ユニットは具体的に、本装置の、特にフレーム状またはラック状の筐体構造体に構造的に接続(直接接続)することができ、または本装置の筐体構造体に構造的に接続されている、本装置装置の少なくとも1つの機能的ユニットに構造的に接続(間接接続)することができる。調製ユニットはしたがって本装置の中に構造的に組み込むことができる。
【0031】
本装置はしたがって筐体構造体、特にフレーム状またはラック状の筐体構造体を備えることができる。この少なくとも1つの調製ユニットは、特に、形状篏合および/または力によるロックおよび/または材料接合の接続インターフェースを介して、筐体構造体の表面もしくは内部に配置もしくは形成することができ、または筐体構造体の表面もしくは内部に配置もしくは形成された機能的ユニットの表面もしくは内部に配置もしくは形成することができる。したがって、本装置の他のユニット、すなわち特に、機能的ユニットおよび/または供給ユニットおよび排出ユニットはまた、本装置の筐体構造体に同じ方法で構造的に接続することができる。
【0032】
調製ユニットは、供給ユニットと排出ユニットとの間に接続されるようにして配置することができる。供給ユニットに対する調製ユニットの配置はしたがって、調製ユニットを用いて調製された作動媒体を調製ユニットから供給ユニットに提供することができるようにして選択することができる。調製ユニットはしたがって、流れに対して供給ユニットの上流側に配置させることができる。排出ユニットに対する調製ユニットの配置はしたがって、調製ユニットを用いて調製された作動媒体を、排出ユニットから調製ユニットに提供することができるようにして選択することができる。調製ユニットはしたがって、流れに対して排出ユニットの下流側に配置させることができる。
【0033】
調製ユニットが、供給ユニットと排出ユニットとの間に接続されるように配置可能なことで、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体の流れ回路、特に閉じた流れ回路を形成する流れ回路ユニットを形成することができる。このような流れ回路ユニットはしたがって、作動媒体の流れ回路、特に閉じた流れ回路を形成し、この流れ回路によって作動媒体を調製ユニットから機能的ユニットに流すことが可能であって、また作動媒体を機能的ユニットから調製ユニットに流出させることが可能となる。作動媒体は通常、供給ユニットを用いて或いは供給ユニットを介して、調製ユニットから機能的ユニットに供給されるかまたは流される。作動媒体は通常、排出ユニットを用いて或いは排出ユニットを介して、機能的ユニットから排出されるかまたは流出する。流れ回路が機能的ユニットおよび/または調製ユニットおよび/または供給ユニットおよび/または排出ユニットによって形成可能となり、機能的ユニットおよび/または調製ユニットおよび/または供給ユニットおよび/または排出ユニットは、流れ回路ユニットの一部を形成することができる。
【0034】
流れ回路は通常、一以上の流れダクトを有する流れダクト構造体により形成することができる。この場合、作動媒体を調製ユニットから機能的ユニットに供給または流すことができるように、少なくとも1つの第1流れダクトを設計または提供することができ、作動媒体を上記または少なくとも1つの機能的ユニットから調製ユニットに排出または流出することができるように、少なくとも1つの第2流れダクトを設計または提供することができる。
【0035】
流れ回路ユニットの流れダクト構造体を形成する流れダクトは、閉じた流れ回路を形成することができる。
【0036】
流れ回路ユニットの流れダクト構造体を形成する流れダクトは、機能的ユニットおよび/または調製ユニットおよび/または供給ユニットおよび/または排出ユニットを通って、少なくとも部分的に、任意選択的には完全に延在することができる。
【0037】
調製ユニットは、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体に関する少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータを変更させるように設計することができる。作動媒体はしたがって、作動媒体の少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータを変更することによって調製することができる。調製のために、作動媒体の何の化学的パラメータおよび/または物理的パラメータに対してどのような変更を具体的に実行する必要があるかは通常、作動媒体の現在の化学的パラメータおよび/または物理的パラメータならびに、調製されたもしくは調製されるべき作動媒体を使用しようとする特定の加工プロセスに関する化学的および/または物理的な要件から生じるものである。
【0038】
調製ユニットは例えば、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体の圧力を変更するように、すなわち、特に圧力を高めあるいは低くするように設計することができる。作動媒体はしたがって作動媒体の圧力を変更することにより調製することができる。このために、調製ユニットは圧力変更ユニットとして設計されるかまたはこれを備えることができる。このような圧力変更ユニットは、例えば、圧縮器ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0039】
代替的または追加的に、調製ユニットは例えば、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体の温度を変更するように設計することができ、すなわち特に、作動媒体の温度を高めあるいは低減させるように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体の温度を変更することによって調製することができる。このために、調製ユニットは温度変更ユニットとして設計されるかまたはこれを備えることができる。このような温度変更ユニットは、例えば、加熱ユニットおよび/または冷却ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0040】
代替的または追加的に、調製ユニットは、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体の物質の状態を変化させるように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体の物質の状態を変化させることによって調製することができる。このために、調製ユニットは物質状態変化ユニットとして設計されるかまたはこれを備えることができる。このような物質状態変化ユニットは、例えば、対応する圧力変更ユニットおよび対応する温度変更ユニットにより形成することができる。
【0041】
代替的または追加的に、調製ユニットは、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体のエネルギー含有量を変更するように、すなわち、特に多くまたは少なくするように、設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体のエネルギー含有量、すなわち例えば、エンタルピーを変更することによって調製することができる。このために、調製ユニットはエネルギー含有量の変更ユニットとして設計されるかまたはこれを備えることができる。このようなエネルギー含有量の変更ユニットは同様にして、例えば、対応する圧力変更ユニットおよび対応する温度変更ユニットにより形成することができる。
【0042】
代替的または追加的に、調製ユニットは例えば、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体の流動特性、特に流速および/または流れプロファイルを変更するように、すなわち特に大きく或いは小さくするように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体の流動特性を変更することにより調製することができる。このために、調製ユニットは流動特性変更ユニットとして設計されるかこれを備えることができる。このような流動特性変更ユニットは、例えば、ポンプユニット、ノズルユニット、または拡散器ユニットにより形成することができる。
【0043】
代替的または追加的に、調製ユニットは、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体の化学組成を変更するように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体の化学組成を変更することによって調製することができる。このために調製ユニットは、作動媒体の構成物質を形成する少なくとも1つの物質の濃度を変更するように設計された、物質濃度変更ユニットとして設計されるかこれを備えることができる。物質とは例えば、純物質または合成物として理解することができる。このような物質濃度変更ユニットは特に、作動媒体の構成物質を形成する少なくとも1つの物質の濃度を、極端な場合に0%または100%となる第1濃度から、極端な場合に100%または0%となる第2濃度まで変更するように設計され、すなわち特に濃度を高くまたは低くするように設計されている。したがって、このような物質濃度変更ユニットを介して一以上の物質を作動媒体に供給または作動媒体から排出することもできる。作動媒体の化学組成をこのようにして変更することができる。
【0044】
代替的または追加的に、調製ユニットは、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体から特に粒子状の不純物を除去するように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体から不純物を除去することで作動媒体を浄化することにより、調製することができる。このために、調製ユニットは浄化ユニットとして設計され、またはこれを備えることができる。このような浄化ユニットは、例えば、フィルターユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0045】
本装置は少なくとも1つの貯蔵ユニット、特にバッファー状またはバッファー形状の貯蔵ユニットを備え、貯蔵ユニットは調製ユニットの上流側に配置されるか配置可能であって、特に調製のために調製ユニットに供給されるべき作動媒体を貯蔵するように設計される。したがって調製ユニットを用いて調製される作動媒体はまず対応する貯蔵ユニットの中、すなわち、特に、対応する貯蔵ユニットの対応する貯蔵容積部の中に貯蔵され、その後、特に必要に応じて、調製ユニットに供給することができる。このような貯蔵ユニットはしたがって、排出ユニットの領域において、機能的ユニットと調製ユニットの間に接続されるようにして配置することができる。当然に、機能的ユニットと調製ユニットの間に複数の対応する貯蔵ユニットを配置させることができる。この文脈において、並列に接続された対応する貯蔵ユニットの配置または構成および、直列に接続された対応する貯蔵ユニットの配置または構成の、両方を考えることができる。複数の貯蔵ユニットが設けられる場合、これらは何れも同一のまたは異なる貯蔵容量を有することができる。
【0046】
代替的または追加的に、本装置は少なくとも1つの貯蔵ユニット、特にバッファー状またはバッファー形状の貯蔵ユニットを備えることができ、貯蔵ユニットは調製ユニットの下流側に配置されるか配置可能であって、調製ユニットから排出されるべき作動媒体、特に調製された作動媒体を貯蔵するように設計される。したがって、調製ユニットを用いて調製された作動媒体はまず対応する貯蔵ユニットの中、すなわち、特に、対応する貯蔵ユニットの対応する貯蔵容積部の中に貯蔵することができ、その後、特に必要に応じて、機能的ユニットに供給することができる。このような貯蔵ユニットはしたがって、供給ユニットの領域において、機能的ユニットと調製ユニットの間に接続されるようにして配置することができる。当然に、機能的ユニットと調製ユニットの間に複数の対応する貯蔵ユニットを配置させることができる。この文脈において、並列に接続された対応する貯蔵ユニットの配置または構成および、直列に接続された対応する貯蔵ユニットの配置または構成の両方を考えることができる。複数の貯蔵ユニットが設けられる場合、これらは何れも同一のまたは異なる貯蔵容量を有することができる。
【0047】
複数の貯蔵ユニットが設けられる場合、これらは必要に応じておよび/または任意選択的に取り換え可能に設計することができることを、全ての実施形態に対して適応することができる。したがって、個々の貯蔵ユニット、複数の貯蔵ユニットまたは全ての貯蔵ユニットを必要に応じておよび/または任意選択的に取り換えることができる。これにより作動媒体を本装置から、または本装置の流れシステムから排出または供給するための選択肢を提供することができる。
【0048】
上記の通り、機能的ユニットは成形キャビティの範囲を定めるダイユニットとすることができる。この場合、供給ユニットは、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を、対応する機能的ユニットに、すなわち特に、対応するダイユニットにより範囲が定められている成形キャビティに供給するように設計することができる。
【0049】
供給ユニットは特に、成形キャビティの中に導入されまた本装置を用いて加工される粒子発泡材料の膨張プロセスを実行するためのダイユニットに、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を供給するように設計することができる。供給ユニットを介して供給されるか供給可能な作動媒体はしたがって、成形キャビティの中に導入されまた本装置を用いて加工される粒子発泡材料の膨張プロセスを必要とし、すなわち一般的に隔着プロセスを必要とする場合がある。この場合、作動媒体は通常はエネルギー担体であって、その性質によって、成形キャビティの中に導入されまた本装置を用いて加工される粒子発泡材料の対応する膨張または隔着プロセスが可能となる。膨張または隔着プロセスを実行するために、十分な量の熱エネルギーを含む作動媒体、すなわち、例えば、蒸気、過熱蒸気、または飽和蒸気、を使用することができる。
【0050】
代替的または追加的に、供給ユニットは、成形キャビティの中に導入されまた本装置を用いて加工される粒子発泡材料の膨張プロセスによって成形キャビティの中で生成される、少なくとも1つの粒子発泡成形品に対する少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を供給するように設計することができる。コンディショニングプロセスは例えば、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスとすることができる。供給ユニットにより供給されまたは供給可能な作動媒体はしたがって、対応する粒子発泡成形品の少なくとも1つのコンディショニングプロセスを必要とする場合があり、すなわち特に、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスを必要とする場合がある。この場合、作動媒体は通常はエネルギー担体であって、その性質によって、対応するコンディショニングプロセスが可能となる。不活性化プロセスを実行するためにアルゴン等の不活性化ガスを使用することができる。浄化プロセスを実行するために、水などの浄化液、または空気などの浄化ガス、とりわけ清浄空気を使用することができる。乾燥プロセスを実行するために空気、特に圧縮空気または圧搾空気を使用することができる。温度制御プロセスを実行するために、温度制御水などの温度制御液、または温度制御空気などの温度制御ガス、とりわけ圧縮空気または圧搾空気、を使用することができる。コンディショニングプロセスは、粒子発泡成形品の生産の前後に実行することができる。
【0051】
代替的または追加的に供給ユニットは、ダイユニットの少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を、ダイユニットに供給するように設計することができる。コンディショニングプロセスは例えば、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスとすることができる。供給ユニットにより供給されまたは供給可能な作動媒体はしたがって、ダイユニットの少なくとも1つのコンディショニングプロセスを必要とする場合があり、すなわち特に、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスを必要とする場合がある。この場合、作動媒体は通常はエネルギー担体であって、その性質によって、対応するコンディショニングプロセスが可能となる。不活性化プロセスを実行するためにアルゴン等の不活性化ガスを使用することができる。浄化プロセスを実行するために、水などの浄化液、または空気とりわけ清浄空気などの浄化ガスを使用することができる。乾燥プロセスを実行するために、空気、特に圧縮空気または圧搾空気などのガスを使用することができる。温度制御プロセスを実行するために、温度制御水などの温度制御液、または温度制御空気、とりわけ圧縮空気または圧搾空気、などの温度制御ガス、を使用することができる。このコンディショニングプロセスは、成形キャビティの中に導入された粒子発泡材料の膨張プロセスの前、際中または後に実行することができる。
【0052】
代替的または追加的に、供給ユニットは、成形キャビティに関する少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、本装置の運転で使用されるか使用可能な上記または少なくとも1つの作動媒体を、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティに供給するように設計することができ、特に供給ユニットは、加工されるべき粒子発泡材料で充填されていない状態で作動媒体を供給するように設計することができる。コンディショニングプロセスは例えば、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスとすることができる。供給ユニットにより供給されまたは供給可能な作動媒体はしたがって、ダイユニット、すなわち特に、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティの、少なくとも1つのコンディショニングプロセスを必要とする場合があり、すなわち特に、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスを必要とする場合がある。この場合、作動媒体は通常はエネルギー担体であって、その性質によって、対応するコンディショニングプロセスが可能となる。不活性化プロセスを実行するためにアルゴン等の不活性化ガスを使用することができる。浄化プロセスを実行するために、水などの浄化液、または空気とりわけ清浄空気などの浄化ガスを使用することができる。乾燥プロセスを実行するために空気、特に圧縮空気または圧搾空気を使用することができる。温度制御プロセスを実行するために、温度制御水などの温度制御液、または温度制御空気などの温度制御ガスを使用することができる。
【0053】
当然に、全ての場合において、異なるコンディショニングプロセスの組み合わせ、すなわち不活性化プロセスおよび/または浄化プロセスおよび/または乾燥プロセスおよび/または温度制御プロセス、の組み合わせを考えることができる。対応するコンディショニングプロセスは同時にあるいは段階的に実行することができる。
【0054】
対応するコンディショニングプロセスと、複数の異なるコンディショニングプロセスが存在する場合にはこれらの順番、或いは対応するコンディショニングプロセスの文脈に具体的に適応される対応するコンディショニングの要件は、
ハードウェアおよび/またはソフトウェアが実装された本装置の制御ユニットにより制御することができる。制御ユニットはしたがって、対応するコンディショニングプロセスを実行するために、供給ユニットおよび/または排出ユニットの運転を制御する制御情報を生成するように設計されている。制御ユニットは特に、一以上のコンディショニングプロセスのためにシステム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の仕様を処理するため、すなわち特に、対応する仕様に基づいて、供給ユニットおよび/または排出ユニットの運転を制御するための対応する制御情報を生成するために、設計することができる。
【0055】
供給ユニットには一以上の供給ラインが備えられ、これらの各々から特定の作動媒体をダイユニットに供給することができ、すなわち特に、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティに供給することができる。制御バルブユニットが各供給ラインに割り当てられているか、または割り当て可能である。各制御バルブユニットは、
例えば開放位置と閉鎖位置の間で可動に取付けられている制御バルブ要素(図示せず)を開放することによって、関連する作動媒体を、関連する供給ラインからダイユニットに、すなわち特に、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティに、供給することが可能な第1の状態(開放状態)に動かすことができ、また各制御バルブユニットは、例えば、開放位置と閉鎖位置の間で可動に取付けられている制御バルブ要素を閉鎖することによって、関連する作動媒体を、関連する供給ラインからダイユニットに、すなわち特に、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティに、供給することが不可能である第2の状態(閉鎖状態)に動かすことができる。
【0056】
同様にして、排出ユニットに一以上の排出ラインを設けることができ、これら各々を介して、特定の作動媒体を、ダイユニットから、すなわち特に、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティから排出させることができる。制御バルブユニットは、各排出ラインに割り当てられているか割り当て可能である。各制御バルブユニットは、例えば、開放位置と閉鎖位置の間で可動に取付けられている制御バルブ要素を開放することによって、関連する作動媒体を、関連する排出ラインを通ってダイユニットから、すなわち特に、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティから排出することが可能な第1の状態(開放状態)に動かすことができ、また各制御バルブユニットは、例えば、開放位置と閉鎖位置の間で可動に取付けられている制御バルブ要素を閉鎖することによって、関連する作動媒体を、関連する排出ラインを通ってダイユニットから、すなわち特に、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティから排出することが不可能な第2の状態(閉鎖状態)に動かすことができる。
【0057】
供給装置側の制御バルブユニットの各々、および/または、排出装置側の制御バルブユニットの各々は、互いに独立的に或いは従属的になるように操作することができ、すなわち特に、互いに独立的に或いは従属的になるように、第1の状態と第2の状態にそれぞれ動かすことができる。
【0058】
したがって例えば、第1の供給ラインに割り当てられた制御バルブユニットを第1の状態に動かすことによって、第1の供給ラインからダイユニットに供給可能な第1の作動媒体を、ダイユニットに供給することが可能となり、また追加の供給ラインに割り当てられた制御バルブユニットを第2の位置に動かすことによって、追加の供給ラインから供給可能な第2の作動媒体が、ダイユニットに供給されないようにすることができる。とりわけ、それぞれの供給ラインに割り当てられた制御バルブユニットを、関連する第1の状態へと別々に動かすことができ、すなわち特に段階的に或いは別々に動かすことができて、特に段階的な場合、異なる作動媒体を、それぞれの供給ラインを介して、ダイユニットに、別々にまたは個別的に供給することができる。具体的には、第1の供給ラインに割り当てられた制御バルブユニットを第1の状態に動かす一方で、他の制御バルブユニットをすべて第2の状態に動かす或いは動かされていることによって、第1の作動媒体をダイユニットに供給することができ、そしてその後に、追加の供給ラインに割り当てられた制御バルブユニットを第1の状態に動かす一方で、他の制御バルブユニットをすべて第2の状態に動かす或いは動かされていることによって、追加の作動媒体をダイユニットに供給することができる。この原理は当然に2を超える供給ラインにも適応することができる。
【0059】
同様にして例えば、第1の排出ラインに割り当てられた制御バルブユニットを第1の状態に動かすことによって、第1の排出ラインを介してダイユニットから排出可能な第1の作動媒体を、ダイユニットから排出することができ、また追加の排出ラインに割り当てられた制御バルブユニットを第2の位置に動かすことによって、追加の排出ラインを介して排出可能な第2の作動媒体が、ダイユニットから排出されないようにすることができる。とりわけ、それぞれの排出ラインに割り当てられた制御バルブユニットを、関連する第1の状態へと別々に動かすことができ、すなわち特に段階的に或いは別々に動かすことができて、特に段階的な場合、異なる作動媒体を、それぞれの排出ラインを介して、ダイユニットから、別々にまたは個別的に排出することができる。具体的には、第1の排出ラインに割り当てられた制御バルブユニットを第1の状態に動かす一方で、他の制御バルブユニットをすべて第2の状態に動かす或いは動かされていることによって、第1の作動媒体をダイユニットから排出することができ、そしてその後に、追加の排出ラインに割り当てられた制御バルブユニットを第1の状態に動かす一方で、他の制御バルブユニットをすべて第2の状態に動かす或いは動かされていることによって、追加の作動媒体をダイユニットから排出することができる。この原理は当然に2を超える供給ラインにも適応することができる。
【0060】
供給装置側のそれぞれの制御バルブユニットの運転、すなわち特に第1の状態または第2の状態への移動、および/または、排出装置側のそれぞれの制御バルブユニットの運転、すなわち特に第1の状態または第2の状態への移動は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアが実装された制御ユニットにより制御することができる。制御ユニットはしたがって、供給装置側、および/または、排出装置側のそれぞれの制御バルブユニットの運転を制御する制御情報を生成するように設計される。制御ユニットは特に、一以上の制御バルブユニットを操作するためにシステム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の仕様を処理するため、すなわち特に、対応する仕様に基づいて、供給装置側、および/または、排出装置側のそれぞれの制御バルブユニットの運転を制御するための対応する制御情報を生成するために設計することができる。
【0061】
作動媒体が少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータの異なる少なくとも2つの作動媒体を含む作動媒体の混合物である場合、すなわち、例えば、少なくとも1つのガスと少なくとも1つの液体の混合物、または少なくとも2つの異なるガスの混合物、または少なくとも2つの異なる液体の混合物である場合には、供給ユニットは、少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータの異なる少なくとも2つの作動媒体を含む作動媒体の混合物を、ダイユニットに供給するように設計することができ、すなわち特にダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティに供給するように設計することができる。
【0062】
本装置は少なくとも1つの混合ユニットを備えることができ、この混合ユニットは、ダイユニット、即ちとりわけダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティに割り当てられるか割り当て可能であって、また作動媒体の混合物を形成するために、少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータが異なる少なくとも2つの作動媒体を混合するように設計されている。これは本発明の別個の態様として考えることができるが、他の態様と組み合わせることができる。
【0063】
混合ユニットには通常、入口部が備えられ、ここから混合される少なくとも2つの作動媒体混合ユニットに供給することで、作動媒体の混合物を生成することができ、また各混合ユニットには出口部が備えられ、ここから混合ユニットを用いて生成された作動媒体の混合物を、混合ユニットから排出することができる。混合ユニットの入口部は通常、少なくとも2つの異なる作動媒体を供給するための少なくとも2つの供給ライン(これらの供給ラインは本装置の供給ユニットの一部を構成することができる)に接続されている。少なくとも2つの異なる作動媒体を、この少なくとも2つの供給ラインを介して、入口部側の混合ユニットに供給することができる。混合ユニットの出力部は通常、混合ユニットを用いて生成された作動媒体の混合物を混合ユニットから排出するための排出ライン(この排出ラインも同様にして本装置の供給ユニットの一部を形成することができる)、すなわち特に丁度1つの排出ラインに接続される。ダイユニットに供給されるべき作動媒体の混合物はしたがって、排出ラインを介して、出口部側において混合ユニットから排出させることができる。
【0064】
混合ユニットは特に、特定の組成を有し、すなわち特に、システム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の方法であらかじめ定められた或いは定めることが可能な組成を有する作動媒体の混合物を生成するように設計されている。混合ユニットはしたがって、特定の混合比、すなわち特に、供給される作動媒体に関する、システム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の方法であらかじめ定められた或いは定めることが可能な混合比を作り出すように設計される。
【0065】
特定の組成または特定の混合比を作り出すために、混合ユニットには、少なくとも1つの混合容積部の範囲を定める少なくとも1つの混合スペースと、これに割り当てられた或いは割り当て可能な少なくとも1つの制御バルブユニットと、が設けられている。少なくとも1つの制御バルブユニットは、第1の供給ラインから提供されて少なくとも1つの追加の作動媒体と混合される特定量の第1の作動媒体の、少なくとも1つの混合スペースへの供給を制御するように設計され、また追加の供給ラインから提供されて第1の作動媒体と混合される特定量の少なくとも1つの追加の作動媒体の、少なくとも1つの混合スペースへの供給を制御するように設計されている。
【0066】
複数の制御バルブユニットが設けられる場合には、第1の制御バルブユニットは、第1の供給ラインから提供されて少なくとも1つの追加の作動媒体と混合される特定量の第1の作動媒体の、少なくとも1つの混合スペースへの供給を制御するように設計することができる。第1の供給ラインをしたがって、第1の制御バルブユニットに割り当てることができ、このラインから対応する第1の作動媒体を提供することができる。少なくとも1つの追加の制御バルブユニットは、少なくとも1つの追加の供給ラインから提供されて第1の作動媒体と混合される特定量の少なくとも1つの追加の作動媒体の、少なくとも1つの混合スペースへの供給を制御するように設計することができる。追加の供給ラインをしたがって、少なくとも1つの追加の制御バルブユニットに割り当てることができ、このラインから少なくとも1つの対応する追加の作動媒体を提供することができる。
【0067】
混合ユニットの運転、すなわち特に、少なくとも1つの制御バルブユニットの運転は、混合ユニットに割り当てられているか或いは割り当て可能であって、ハードウェアおよび/またはソフトウェアが実装されている制御ユニットによって、制御することができる。制御ユニットはしたがって、混合ユニットまたは少なくとも1つの制御バルブユニットの運転を制御する制御情報を生成するように設計される。制御ユニットは特に、一以上の混合比に対してシステム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の仕様を処理するため、すなわち特に、対応する仕様に基づいて、混合ユニットまたは少なくとも1つの制御バルブユニットの運転を制御するための対応する制御情報を生成するように設計することができる。
【0068】
成形キャビティの範囲を定めるダイユニットは、蒸気を受け取るための少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース、特にチャンバー状またはチャンバー形状の作動媒体受け取りスペースを備えることができる。これは本発明の別の別個の態様として考えることができるが、他の態様と組み合わせることができる。このようなダイユニットはしたがって、少なくとも1つの対応する作動媒体受け取りスペースによって定められ蒸気を受け入れるように設計されている、少なくとも1つの蒸気受け取り内部空間の範囲を定めることができる。少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースは通常、ダイユニットの壁によってその範囲が定められている。少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースは通常、ダイユニットと一体的に形成されているか内部に組み込まれている。少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースの範囲を定める少なくとも1つの壁は、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティの範囲を定める壁に等しい。したがって、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースは通常、成形キャビティの範囲を定めるダイユニットの壁のすぐ後ろに形成され、周知のダイユニットに設けられるような個別の蒸気チャンバーを省略することができるようになっている。
【0069】
このようなダイユニットには通常、一以上の流れダクトが備えられ、ここから対応する作動媒体受け取りスペースに作動媒体を供給することができ、および/または、対応する作動媒体受け取りスペースから作動媒体を排出することができる。特に、このようなダイユニットには、作動媒体、特にこの場合は蒸気に変化させることのできる作動媒体を、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースに供給するように設計された少なくとも1つの第1流れダクトが設けられ、また少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースから作動媒体を排出させるように設計された少なくとも1つの追加の流れダクトが備えられる。例示的な最小限の構成において、ダイユニットはしたがって、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースに作動媒体を供給する1つの流れダクトと、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースから作動媒体を排出する1つの流れダクトと、を備えている。
【0070】
通常、ダイユニットは複数のダイ要素を備えており、すなわち特に、ダイユニットにより範囲が定められた成形キャビティの部分の範囲を定めるダイの半分をそれぞれ備えている。通常、この場合において、少なくとも1つのダイ要素が別のダイ要素に対して可動に取り付けられており、少なくとも1つの自由度においてダイユニットの開放位置と閉鎖位置が作り出されるようになっている。
【0071】
上記ダイユニットと同様にして、関連するダイ要素に、蒸気を受け取るための少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース、特にチャンバー状またはチャンバー形状の作動媒体受け取りスペースを、設けることができる。これは本発明の別の別個の態様として考えることができるが、他の態様と組み合わせることができる。このようなダイ要素はしたがって、少なくとも1つの対応する作動媒体受け取りスペースによって定められ蒸気を受け入れるように設計されている、少なくとも1つの蒸気受け取り内部空間の範囲を定めることができる。少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースは通常、関連するダイ要素の壁によってその範囲が定められている。少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースは通常、関連するダイ要素と一体的に形成されているか内部に組み込まれている。作動媒体受け取りスペースの範囲を定める少なくとも1つの壁は、関連するダイ要素により範囲が定められている成形キャビティの範囲を定める壁に等しい。蒸気や圧縮空気等の作動媒体を成形キャビティの中に導入することのできる複数の開口部(詳述せず)をこの壁に穿設することができる。したがって、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースは通常、成形キャビティの範囲を定める関連するダイ要素の壁のすぐ後ろに形成され、周知のダイユニットに設けられるような個別の蒸気チャンバーを省略することができるようになっている。
【0072】
ダイユニットと同様にして、関連するダイ要素は通常、一以上の流れダクトを備えており、ここから対応する作動媒体受け取りスペースに作動媒体を供給することができ、および/または対応する作動媒体受け取りスペースから作動媒体を排出することができる。特に、関連するダイ要素に、作動媒体、特にこの場合は蒸気に変化させることのできる作動媒体を少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースに供給するように設計された、少なくとも1つの第1流れダクトが設けられ、また作動媒体を少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースから排出するように設計された少なくとも1つの追加の流れダクトが設けられる。例示的な最小限の構成において、このようなダイ要素はしたがって、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースに作動媒体を供給するように設計され、また少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースから作動媒体を排出するように設計された、1つの(単一の)流れダクトを備える。しかしながら通常は、このようなダイ要素は、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースに作動媒体を供給しまた少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースから作動媒体を排出するように設計された少なくとも1つの流れダクトと、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースに作動媒体を供給しまた少なくとも1つの作動媒体受け取りスペースから作動媒体を排出するように設計された少なくとも1つの流れダクトと、を備えている。
【0073】
それぞれの流れダクトは、各ダイ要素体を通って延在する開口部、特にボア状またはボア形状の開口部として設計することができる。各流れダクトの経路は単純なものでも複雑なものでも構わない。付加的に製造された流れダクトの構造、すなわち選択的レーザー溶融法やバインダージェッティング法などの付加製造法を用いることで製造された流れダクトの構造を提供することを考えることができる。
【0074】
本発明の別の態様は、粒子発泡成形部品製造用の装置、特に本発明の第1の態様に係る装置のために、作動媒体を調製するための調製ユニットに関する。本発明の第1の態様に係る装置の調製ユニットに関する全ての情報が同様にして適応される。
【0075】
本発明の別の態様は、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置を運転する方法であって、この方法は、本装置の運転で使用されるかまたは使用可能な作動媒体が調製ユニットを用いて調製され、特に本装置の内に組み込まれた調製ユニットを用いて調製されることにより特徴付けられる。本発明の第1の態様に係る本装置に関する全ての情報が同様にして適応される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
本発明は、以下のとおり、図面中の実施形態に基づいて再度説明される。
【0077】
各図面において、
図1~9は何れも本実施形態に係る粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0078】
図1は、第1の実施形態に係る粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置1の概略図である。本装置1は成形機と呼ばれることも、成形機とみなされることもある。
【0079】
装置1はしたがって、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工するための少なくとも1つの加工プロセスを実行するように設計されている。以下から明らかなように、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料の膨張または隔着プロセスは、このような加工プロセスの一例として考えることができる。
【0080】
本装置1を用いて加工することができる、または加工されるべき粒子発泡材料は、一般的には、膨張可能なまたは膨張したプラスチック粒子材料である。粒子発泡材料は、例えば、膨張可能なまたは膨張したプラスチック粒子によって形成されるか、または膨張可能なまたは膨張したプラスチック粒子を含んでいてもよい。この文脈において、単なる例として、膨張したおよび/または膨張可能なポリプロピレン(PPまたはEPP)、膨張したおよび/または膨張可能なポリスチレン(PSまたはEPS)、および膨張したおよび/または膨張可能な熱可塑性エラストマー(TPE)が言及される。少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータが異なる膨張可能なまたは膨張した粒子材料または粒子の混合物が考えられ、したがって、「粒子発泡材料」という用語は、少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータが異なる膨張可能または膨張した粒子材料または粒子の混合物を包含することもある。
【0081】
本装置1の動作では、作動媒体が使用される。作動媒体は、一般に、液体、すなわち、特に水、蒸気、すなわち、特に過熱蒸気、またはガスなどの、特に液体、蒸気または気体のエネルギー担体媒体であり、これらは、装置の動作において、エネルギー、すなわち特に熱エネルギー、運動エネルギーなどを吸収または放出するか、またはこれを行うように設計されている。
【0082】
本装置1には一以上の機能的ユニット2,2.1-2.nが備えられており、本装置1の作動中にこの少なくとも一部から作動媒体が流れるか、または流すことができる。
図1に係る実施形態は例示的に1つの機能的ユニット2,2.1のみを表しているが、
図2に関する実施形態で単に例示のために図示されているように、本装置1は複数の機能的ユニット2.1-2.nを備えることもできる。
【0083】
このような機能的ユニット2には通常、少なくとも1つの流れダクト3を有する流れダクト構造体4が備えられ、本装置1の運転で使用されるか使用可能な作動媒体がこの少なくとも1つの流れダクト3の中を流れているか、または流すことができる。このような流れダクト3には通常、少なくとも1つの流れダクト入口3.1、少なくとも1つの流れダクト出口3.2、および前記少なくとも1つの流れダクト入口3.1と前記少なくとも1つの流れダクト出口3.2との間に延在する少なくとも1つの流れダクト経路3.3、が備えられている。
【0084】
上記または少なくとも1つの機能的ユニット2は、成形キャビティ5の範囲を定めるダイユニット6として設計することができるかまたはこれを備えている(例えば、
図6に係る実施形態を参照のこと)。このような機能的ユニット2はしたがって、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を実際に加工するためのダイユニット6の形態とすることができる。このようなダイユニット6は、一以上のダイユニット要素を備えることができ、何れも、例えば、ダイ要素6.1,6.2の一部またはダイユニット6により範囲が定められた成形キャビティ5の範囲を定める半分である。
【0085】
さらに、上記または少なくとも1つの機能的ユニット2は、例えば、蒸気を発生させるための蒸気発生ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。このような機能的ユニット2はしたがって、蒸気、すなわち、特に過熱蒸気または飽和蒸気を発生させるための蒸気発生ユニットの形態をとることができる。このような機能的ユニットは特に、水を蒸気に、すなわち、特に過熱蒸気または飽和蒸気に変化させることによって蒸気を発生させるように設計することができる。このような蒸気発生ユニットは一以上の蒸気発生要素、すなわち、例えば発熱体を備えることができる。
【0086】
さらに、上記または少なくとも1つの機能的ユニット2は、例えば、成形キャビティの範囲を定めるダイユニット6に供給される蒸気、特に過熱蒸気または飽和蒸気を貯蔵するための蒸気貯蔵ユニット、特にチャンバー状またはチャンバー形状の蒸気貯蔵ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。このような機能的ユニット2はしたがって、蒸気、すなわち、特に過熱蒸気または飽和蒸気を貯蔵するための蒸気貯蔵ユニットの形態をとることができる。このような蒸気貯蔵ユニットは例えば、一以上の蒸気貯蔵ユニット、すなわち蒸気チャンバー部を備えることができる。このような機能的ユニット2は例えば、一以上の蒸気貯蔵要素、すなわち蒸気チャンバー要素を備えることができる。
【0087】
さらには、上記または少なくとも1つの機能的ユニット2は、例えば圧力変化した作動媒体を生成するための圧力生成ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。「圧力変化した」とは初期圧力値または基準圧力値と比較して高いまたは低い圧力値を有する作動媒体を指す意味として特に理解される。このような機能的ユニット2はしたがって、圧力変化した作動媒体、すなわち、特に圧縮空気を生成するための圧力生成ユニットの形態をとることができる。このような圧力生成ユニットは例えば、空気を圧縮することによって圧縮空気を生成し、または圧縮空気を減圧することによって圧力を抑えた空気を生成するように設計することができる。このような圧力生成ユニットは、一以上の圧力生成要素を備えることができ、すなわち、例えば圧縮器または減圧要素を備えることができる。
【0088】
さらに、上記または少なくとも1つの機能的ユニット2は、例えば、成形キャビティの範囲を定めるダイユニット6に供給される圧力変化した作動媒体、特に圧力が高められた作動媒体、例えば圧縮空気、を貯蔵するための圧力貯蔵ユニット、特にチャンバー状またはチャンバー形状の圧力貯蔵ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。このような機能的ユニット2はしたがって、例えば、圧力変化した作動媒体、すなわち圧縮空気を貯蔵するための圧力貯蔵ユニットの形態をとることができる。このような圧力貯蔵ユニットは例えば、一以上の圧力貯蔵要素、すなわち圧力チャンバー要素を備えることができる。
【0089】
さらに上記または少なくとも1つの機能的ユニット2は、本装置1の少なくとも1つの追加の機能的ユニットを温度制御するように設計された温度制御ユニット、特に成形キャビティ5の範囲を定めるダイユニット6を温度制御するように設計された温度制御ユニットとして設計することができ、またはこれを備えることができる。このような機能的ユニット2はしたがって、ダイユニット6、蒸気発生ユニット、蒸気貯蔵ユニット、等の少なくとも1つの追加の機能的ユニットを温度制御するための温度制御ユニットの形態をとることができる。このような温度制御ユニットは、例えば一以上の温度制御要素を備えることができ、すなわち温度制御が可能かまたは温度制御された媒体が中に流れているか、または流動可能な温度制御ダクト要素を備えることができる。
【0090】
本装置1はさらに、対応する少なくとも1つの機能的ユニット2に作動媒体を供給するための少なくとも1つの供給ユニット7を備える。供給ユニット7はしたがって、対応する少なくとも1つの機能的ユニット2に作動媒体を供給するように設計されている。
【0091】
供給ユニット7は通常、作動媒体が中に流れているか、または流動可能な少なくとも1つの流れダクト8を有する流れダクト構造体9を備えている。流れダクト構造体9は一以上のライン要素により形成することができる。このような流れダクト8は通常、少なくとも1つの流れダクト入口8.1、少なくとも1つの流れダクト出口8.2、および少なくとも1つの流れダクト入口8.1と少なくとも1つの流れダクト出口8.2との間に延在する少なくとも1つの流れダクト経路8.3を備えている。供給ユニット7はさらに、対応する機能的ユニット2に供給される作動媒体の流れを生成するか、または対応する機能的ユニット2に供給される作動媒体の流れを制御するように設計された、流れ生成ユニット(図示せず)を備えることができる。このような流れ生成ユニットは、例えば、ポンプユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0092】
本装置1にはさらに、少なくとも1つの対応する機能的ユニット2から作動媒体を排出するための少なくとも1つの排出ユニット10が備えられる。排出ユニット10はしたがって、少なくとも1つの対応する機能的ユニット2から作動媒体を排出するように設計されている。
【0093】
排出ユニット10は通常、作動媒体が中に流れているか流すことのできる少なくとも1つの流れダクト11を有する流れダクト構造体12を備えている。流れダクト構造体12は一以上のライン要素により形成することができる。このような流れダクト11は通常、少なくとも1つの流れダクト入口11.1、少なくとも1つの流れダクト出口11.1、および少なくとも1つの流れダクト入口11.1と少なくとも1つの流れダクト出口11.2との間に延在する少なくとも1つの流れダクト経路11.3が備えられる。排出ユニット10はさらに、対応する機能的ユニット2から排出される作動媒体の流れを生成し、または対応する機能的ユニット2から排出される作動媒体の流れを制御するように設計された、流れ生成ユニット(図示せず)を備えることができる。このような流れ生成ユニットは、例えば、ポンプユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0094】
図1から、このような機能的ユニット2が、供給ユニット7および排出ユニット10に流体的に接続されるか接続可能であることは明らかである。したがって、機能的ユニット2と、供給ユニット7と、排出ユニット10との間に流体接続(フローの接続)があるため、この接続によって、機能的ユニット2に供給すべき作動媒体を機能的ユニット2に供給することが可能となり、および/または、機能的ユニット2から排出されるべき作動媒体を機能的ユニット2から排出することが可能となる。
【0095】
本装置1はさらに、供給ユニット7および/または排出ユニット10に接続されるかまたは接続可能な調製ユニット13を備えている。調製ユニット13は作動媒体を調製するように設計されている。特に調製ユニット13は、供給ユニット7により機能的ユニット2へと供給されるべき作動媒体を調製するように設計されており、および/または、排出ユニット10により機能的ユニット2から排出されるべき作動媒体を調製するように設計されている。
【0096】
調製ユニット13は複数の調製プロセスを実行するように設計することができ、すなわち、特に複数の異なる調製プロセスを同時にあるいは段階的に実行するように設計することができる。したがってこの調製ユニット13を使用することによって、複数の作動媒体を同時にあるいは段階的に調製することができる。このプロセスにおいて、特にそれぞれの調製プロセスの一部として消費または解放されたエネルギーを交換することによって、異なる調製プロセスを意図的に相互作用させることができる。例えば、第1の作動媒体を調製するための発熱調製プロセスが、別の作動媒体を調製するための吸熱調製プロセスに影響を与え、例えば特に吸熱調製プロセスを誘発しまたは補助する場合がある。例えば、第1の調製プロセスにおいて冷却作動媒体、すなわち例えば凝縮液から奪われたまたは奪われるべき熱エネルギーを、第2の調製プロセスにおいて加熱される作動媒体、すなわち例えばガスに供給することができるが、またその反対も同様に適応される。他のタイプの調製プロセスにも同様のことが当てはまる。必要に応じて、調製ユニット13にはこの目的のために、エネルギー交換器、つまり、特に熱交換器を設けることができる。
【0097】
調製ユニット13は特に、少なくとも1つの特定の標的パラメータに関して作動媒体を調製するように設計されている。標的パラメータは特に、調製されたまたは調製されるべき作動媒体の物理的なおよび/または化学的な特性とすることができ、本装置1の加工プロセスにおいて、調製された作動媒体を使用するために必要な或いは都合の良いものである。したがって、本装置1の加工プロセスから生じるに作動媒体を、本装置1の同じ加工プロセスで再使用する観点から、または本装置1の別の加工プロセスで使用する観点から、調製することが可能である。
【0098】
何れにせよ、調製ユニット13は、本装置の運転で使用されるか使用可能な作動媒体を調製することができるため、作動媒体を、特に複数回、再使用する選択肢を提供し、また本装置の内部で媒体を直接リサイクルすることを実行する選択肢を提供する。
【0099】
図1より調製ユニット13が制御技術によって本装置1に接続されていることが明らかである。したがって、調製ユニット13の運転、すなわち調製ユニット13を用いた一以上の調製プロセスの実行は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアが実装された装置1の制御ユニット16によって制御することができる。したがって本装置1の制御ユニット16と調製ユニット13との間に特に多方向のデータ通信接続、すなわち特に、調製ユニット13の運転を制御する制御装置(図示せず)が存在し、ここから調製ユニット13の運転を少なくとも制御する接続制御情報を、調製ユニット13に転送することができる。
【0100】
本装置1はしたがって、調製ユニット13の運転を制御する制御情報を生成するように設計された制御ユニット16を備えている。制御ユニット16は特に、本装置1、もしくは本装置1の機能的ユニット2に関する現在のおよび/または将来の運転パラメータおよび/またはプロセスパラメータに基づいて、対応する制御情報を生成するように設計することができる。上記の通り、制御ユニット16は調製ユニット13にデータ接続されており、すなわち特に、調製ユニット13の運転を、特に多方向のデータ通信接続を介して、制御する制御装置に接続されており、ここから調製ユニット13の運転を少なくとも制御する接続制御情報を、調製ユニット13に転送することができる。
【0101】
制御ユニットは本装置1の中央制御ユニットとすることができ、この中央制御ユニットは本装置1の少なくとも1つの機能的ユニット2の運転および調製ユニット13の運転を制御するように設計され、すなわち本装置1の少なくとも1つの機能的ユニット2と調製ユニット13の運転を制御するための対応する制御情報を生成するように設計されている。
【0102】
図1からまた、調製ユニット13が本装置1と構造的に接続可能なことが明らかである。例えば、
図1から単に例示的に表されているように、調製ユニット13は、本装置1の、特にフレーム状またはラック状の筐体構造体1.1に構造的に接続(直接接続)することができ、または本装置1の筐体構造体1.1に構造的に接続された装置2の少なくとも1つの機能的ユニット2に構造的に接続(間接接続)することができる。調製ユニット13はしたがって本装置1の中に構造的に組み込むことができる。
【0103】
本装置1はしたがって、特にフレーム状またはラック状の筐体構造体1.1を備えることができる。本装置1の筐体構造体1.1は、
図1において破線で単に概略的に表されている。調製ユニット13は、筐体構造体1.1の表面もしくは内部に配置もしくは形成することができ、または筐体構造体1.1の表面もしくは内部に配置もしくは形成された機能的ユニット2の表面もしくは内部に配置もしくは形成することができ、特に形状篏合および/または力によるロックおよび/または材料接合の接続インターフェースを介して配置もしくは形成することができる。
図1に図示の通り、本装置1の筐体構造体1.1の表面または内部には、調製ユニット13の他に、機能的ユニット2、供給ユニット7および排出ユニット10を設けることもできる。
【0104】
図1から明らかなように、調製ユニット13は、少なくとも1つの供給ユニット7と少なくとも1つの排出ユニット10との間に接続されるようにして配置することができる。供給ユニット7に対する調製ユニット13の配置はしたがって、調製ユニット13を用いて調製された作動媒体を調製ユニット13から供給ユニット7に提供することができるようにして選択することができる。調製ユニット13はしたがって、流れに対して供給ユニット7の上流側に配置させることができる。排出ユニット10に対する調製ユニット13の配置はしたがって、調製ユニット13を用いて調製された作動媒体を、排出ユニット10から調製ユニット13に提供することができるようにして選択することができる。調製ユニット13はしたがって、流れに対して排出ユニット10の下流側に配置させることができる。
【0105】
図1から、調製ユニット13が、供給ユニット7と排出ユニット10との間に接続されるように配置されることで、作動媒体の閉じた流れ回路を形成する流れ回路ユニット(符号は付されない)を形成することができることが明らかである。このような流れ回路ユニットはしたがって、作動媒体の流れ回路、特に閉じた流れ回路を形成し、この流れ回路によって作動媒体を調製ユニット13から機能的ユニット2に流すことが可能であって、また作動媒体を機能的ユニットから調製ユニット13に流出させることが可能となる。作動媒体は、供給ユニット7を用いて或いは供給ユニット7を介して、調製ユニット13から機能的ユニット2に供給されるかまたは流される。作動媒体は、排出ユニット13を用いて或いは排出ユニット13を介して、機能的ユニット2から排出されるかまたは流出する。流れ回路が機能的ユニット2、調製ユニット13、供給ユニット7および排出ユニット13によって形成されることになるため、機能的ユニット2、調製ユニット13、供給ユニット7および排出ユニット13は流れ回路ユニットの一部を形成することができる。
【0106】
流れ回路ユニットの流れダクト構造体を形成する流れダクトはしたがって、機能的ユニット2、調製ユニット13、供給ユニット7および排出ユニット10を通って、少なくとも部分的に、任意選択的には完全に延在する。
【0107】
単に例示的に表された
図1の実施形態において、流れ回路ユニットは、機能的ユニット2、供給ユニット7および排出ユニット13の流れダクト構造体4,9,12によって形成されている。この実施形態は、第1流れダクト、つまり供給ユニット7の流れダクト構造体9に関連付けられ、作動媒体を調製ユニット13から機能的ユニット2に供給または流すように設計または提供された流れダクト8と、第2流れダクト、つまり排出ユニット10の流れダクト構造体12に関連付けられ、作動媒体を機能的ユニット2から調製ユニット13に排出または流出させるように設計または提供された流れダクト11と、を示している。
【0108】
調製ユニット13は、作動媒体に関する少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータを変更させるように設計することができる。作動媒体はしたがって、作動媒体に関する少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータを変更することによって調製することができる。調製のために、作動媒体の何の化学的パラメータおよび/または物理的パラメータに対してどのような変更を具体的に実行する必要があるかは通常、作動媒体の現在の化学的パラメータおよび/または物理的パラメータならびに、調製されるもしくは調製予定の作動媒体を使用しようとする特定の加工プロセスに関する化学的および/または物理的な要件から生じるものである。
【0109】
調製ユニット13は例えば、作動媒体の圧力を変更するように、すなわち、特に圧力を高めあるいは低くするように設計することができる。作動媒体はしたがって作動媒体の圧力を変更することにより調製することができる。このために、調製ユニット13は圧力変更ユニットとして設計されるかまたはこれを備えることができる。このような圧力変更ユニットは、例えば、圧縮器ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0110】
代替的または追加的に、調製ユニット13は例えば、作動媒体の温度を変更するように設計することができ、すなわち特に、作動媒体の温度を高めあるいは低減させるように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体の温度を変更することによって調製することができる。このために、調製ユニット13は温度変更ユニットとして設計されるかまたはこれを備えることができる。このような温度変更ユニットは、例えば、加熱ユニットおよび/または冷却ユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0111】
代替的または追加的に、調製ユニット13は例えば、作動媒体の物質の状態を変化させるように設計することができ、すなわち特に、作動媒体の物質の状態を高めあるいは低減させるように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体の物質の状態を変化させることによって調製することができる。このために、調製ユニット13は物質の状態の変化ユニットとして設計されるかまたはこれを備えることができる。このような物質の状態の変化ユニットは、例えば、対応する圧力変更ユニットおよび対応する温度変更ユニットにより形成することができる。
【0112】
代替的または追加的に、調製ユニット13は、例えば、作動媒体のエネルギー含有量を変更、すなわち、特に多くまたは少なくするように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体のエネルギー含有量、すなわち例えば、エンタルピーを変更することによって調製することができる。このために、調製ユニット13はエネルギー含有量の変更ユニットとして設計されるかまたはこれを備えることができる。このようなエネルギー含有量の変更ユニットは同様にして、例えば、対応する圧力変更ユニットおよび対応する温度変更ユニットにより形成することができる。
【0113】
代替的または追加的に、調製ユニット13は例えば、作動媒体の流動特性、特に流速および/または流れプロファイルを変更するように、すなわち特に高く或いは低くするように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体の流動特性を変更することにより調製することができる。このために、調製ユニット13は流動特性変更ユニットとして設計されるかこれを備えることができる。このような流動特性変更ユニットは、例えば、ポンプユニット、ノズルユニット、または拡散器ユニットにより形成することができる。
【0114】
代替的または追加的に、調製ユニット13は作動媒体の化学組成を変更するように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体の化学組成を変更することによって調製することができる。このために調製ユニット13は、作動媒体の構成物質を形成する少なくとも1つの物質の濃度を変更するように設計された、物質濃度変更ユニットとして設計されるかこれを備えることができる。物質とは例えば、純物質または合成物として理解することができる。このような物質濃度変更ユニットは特に、作動媒体の構成物質を形成する少なくとも1つの物質の濃度を、極端な場合に0%または100%となる第1濃度から、極端な場合に100%または0%となる第2濃度まで、変更、特に濃度を高くまたは低くするように設計されている。したがって、対応する物質濃度変更ユニットを介して一以上の物質を作動媒体に供給または作動媒体から排出することもできる。作動媒体の化学組成をこのようにして変更することができる。
【0115】
代替的または追加的に、調製ユニット13は作動媒体から特に粒子不純物を除去するように設計することができる。代替的または追加的に、作動媒体はしたがって、作動媒体から不純物を除去することで作動媒体を浄化することにより、調製することができる。このために、調製ユニット13は浄化ユニットとして設計され、またはこれを備えることができる。このような浄化ユニットは、例えば、フィルターユニットとして設計することができ、あるいはこれを備えることができる。
【0116】
本装置1のさらなる構成は、単に例示のために
図2~5に図示された各実施形態から明らかである。
【0117】
図2は、複数の機能的ユニットとこれに割り当てられた調製ユニット13とを備える本装置1の概略図である。ここにおいて、調製ユニット13は、各機能的ユニット2,2.1,2.nから排出された作動媒体を調製し、または各機能的ユニット2,2.1,2.nに供給される作動媒体を調製するように設計される。
【0118】
図3は、1つの機能的ユニットとこれに割り当てられた複数の調製ユニット13とを備える本装置1の概略図である。ここにおいて、各調製ユニット13は、機能的ユニット2から排出された作動媒体を調製し、または機能的ユニット2に供給される作動媒体を調製するように設計される。
【0119】
当然に、
図2および
図3に図示の各実施形態の組み合わせ、つまり複数の機能的ユニット2,2.1,2.nと、これらに割り当てられたもしくは割り当て可能な複数の調製ユニット13とを有する構成を考えることもできる。
【0120】
図4は特にバッファー状またはバッファー形状の貯蔵ユニット14を備える本装置1の概略図であって、貯蔵ユニット14は調製ユニット13の上流側に配置され、調製ユニット13に供給される作動媒体を、特に調製のために、貯蔵するように設計される。したがって調製ユニット13を用いて調製される作動媒体はまず貯蔵ユニット14の中、すなわち、特に、貯蔵ユニット14の対応する貯蔵容積部の中に貯蔵され、その後、特に必要に応じて、調製ユニット13に供給することができる。貯蔵ユニット14はしたがって、排出ユニット10の領域において、機能的ユニット2と調製ユニット13の間に接続されるようにして配置される。当然に、機能的ユニット2と調製ユニット13の間に複数の対応する貯蔵ユニット14を配置させることができる。この文脈において、並列に接続された対応する貯蔵ユニット14の配置または構成および、直列に接続された対応する貯蔵ユニット14の配置または構成の、両方を考えることができる。複数の貯蔵ユニット14が設けられる場合、これらは何れも同一のまたは異なる貯蔵容量を有することができる。
【0121】
図4はまた、代替的または追加的に、本装置1が特にバッファー状またはバッファー形状の貯蔵ユニット15を備え、貯蔵ユニット15は調製ユニット13の下流側に配置されるか配置可能であって、調製ユニット13から排出される作動媒体、特に調製された作動媒体を貯蔵するように設計されることを表している。したがって、調製ユニット13を用いて調製された作動媒体はまず貯蔵ユニット15の中、すなわち、特に、貯蔵ユニット15の対応する貯蔵容積部の中に貯蔵され、その後、特に必要に応じて、機能的ユニット2に供給することができる。貯蔵ユニット15はしたがって、供給ユニット7の領域において、機能的ユニット2と調製ユニット13の間に接続されるようにして配置される。当然に、機能的ユニット2と調製ユニット13の間に複数の対応する貯蔵ユニット15を配置させることができる。この文脈において、並列に接続された対応する貯蔵ユニット15の配置または構成および、直列に接続された対応する貯蔵ユニット15の配置または構成の両方を考えることができる。複数の貯蔵ユニット15が設けられる場合、これらは何れも同一のまたは異なる貯蔵容量を有することができる。
【0122】
図4に表された実施形態に関連して、本装置1にはまた、調製ユニット13の上流側に適宜配置された一以上の貯蔵装置14のみを備えるか、または調製ユニット13の下流側に適宜配置された一以上の対応する貯蔵装置15のみを備えることができることが、明示的に記載される。
【0123】
図5は、単なる一例として、
図4とは異なり、また調製ユニット13に対して並列に接続されるように配置された貯蔵装置14、15の配置を表している。
【0124】
複数の貯蔵ユニット14,15が設けられる場合、これらは必要に応じておよび/または任意選択的に取り換え可能に設計することができることを、全ての実施形態に対して適応することができる。したがって、個々の貯蔵ユニット14,15、複数の貯蔵ユニットまたは全ての貯蔵ユニットを必要に応じておよび/または任意選択的に取り換えることができる。これにより作動媒体を本装置1から、または本装置の流れシステムから排出または供給するための選択肢を提供することができる。
【0125】
図6は成形キャビティ5の範囲を定めるダイユニット6の形態をとる1つの機能的ユニット2を備える装置1に係る実施形態の概略図である。
【0126】
ダイユニット6には2つのダイ要素6.1,6.2が備えられ、何れもダイユニット6により範囲が定められた成形キャビティ5の一部の範囲を定めていることが示されている。この場合、少なくとも1つのダイ要素6.1,6.2が別のダイ要素6.1,6.2に対して可動に取り付けられており、少なくとも1つの自由度においてダイユニット6の開放位置と閉鎖位置が作り出されるようになっている。
【0127】
図6に図示の実施形態に関連し、しかしこれに限定されることなく、供給ユニット7は、成形キャビティ5の中に導入されまた本装置1を用いて加工される粒子発泡材料の、膨張プロセスを実行するためのダイユニット6に、作動媒体を供給するように設計することができることが明らかである。供給ユニット7を介して供給されるか供給可能な作動媒体はしたがって、成形キャビティ5の中に導入されまた本装置1を用いて加工される粒子発泡材料の膨張プロセスを必要とし、すなわち一般的に隔着プロセスを必要とする場合がある。この場合、作動媒体は通常はエネルギー担体であって、その性質によって、成形キャビティ5の中に導入されまた本装置1を用いて加工される粒子発泡材料の対応する膨張または隔着プロセスが可能となる。膨張または隔着プロセスを実行するために、十分な量の熱エネルギーを含む作動媒体、すなわち、例えば、蒸気、過熱蒸気、または飽和蒸気、を使用することができる。
【0128】
代替的または追加的に、供給ユニット7は、成形キャビティ5の中に導入されまた本装置1を用いて加工される粒子発泡材料の膨張プロセスによって、成形キャビティ5の中で生成される少なくとも1つの粒子発泡成形品に関する少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、作動媒体を供給するように設計することができる。コンディショニングプロセスは例えば、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスとすることができる。供給ユニット7により供給されまたは供給可能な作動媒体はしたがって、対応する粒子発泡成形品の少なくとも1つのコンディショニングプロセスを必要とする場合があり、すなわち特に、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスを必要とする場合がある。この場合、作動媒体は通常はエネルギー担体であって、その性質によって、対応するコンディショニングプロセスが可能となる。コンディショニングプロセスは、粒子発泡成形品の生産の前後に実行することができる。
【0129】
代替的または追加的に供給ユニット7は、ダイユニット6の少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、ダイユニット6に作動媒体を供給するように設計することができる。コンディショニングプロセスは例えば、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスとすることができる。供給ユニット7により供給されまたは供給可能な作動媒体はしたがって、ダイユニット6の少なくとも1つのコンディショニングプロセスを必要とする場合があり、すなわち特に、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスを必要とする場合がある。この場合、作動媒体は通常はエネルギー担体であって、その性質によって、対応するコンディショニングプロセスが可能となる。このコンディショニングプロセスは、ダイユニット6により範囲が定められた成形キャビティ5の中に導入された粒子発泡材料の膨張プロセスの前、際中または後に実行することができる。
【0130】
代替的または追加的に、供給ユニット7は、ダイユニット6、すなわち特に成形キャビティ5に関する少なくとも1つのコンディショニングプロセスを実行するために、ダイユニット6に作動媒体を供給するように設計することができ、特に供給ユニット7は、加工されるべき粒子発泡材料で充填されていないダイユニット6により範囲が定められた成形キャビティ5の状態で作動媒体を供給するように設計することができる。コンディショニングプロセスは例えば、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスとすることができる。供給ユニット7により供給されまたは供給可能な作動媒体はしたがって、ダイユニット6、すなわち特に、成形キャビティ5の少なくとも1つのコンディショニングプロセスを必要とする場合があり、すなわち特に、不活性化プロセス、浄化プロセス、温度制御プロセスまたは乾燥プロセスを必要とする場合がある。この場合、作動媒体は通常はエネルギー担体であって、その性質によって、対応するコンディショニングプロセスが可能となる。
【0131】
何れの場合においても、不活性化プロセスを実行するためにアルゴン等の不活性化ガスを使用することができる。浄化プロセスを実行するために、水などの浄化液、または空気とりわけ清浄空気などの浄化ガスを使用することができる。乾燥プロセスを実行するために空気、特に圧縮空気または圧搾空気を使用することができる。温度制御プロセスを実行するために、温度制御水などの温度制御液、または温度制御空気などの温度制御ガス、とりわけ圧縮空気または圧搾空気、を使用することができる。
【0132】
何れの場合も、異なるコンディショニングプロセス、すなわち不活性化プロセスおよび/または浄化プロセスおよび/または乾燥プロセスおよび/または温度制御プロセス、の組み合わせを考えることができる。このようなコンディショニングプロセスは同時にあるいは段階的に実行することができる。
【0133】
このようなコンディショニングプロセスと、複数の異なるコンディショニングプロセスが存在する場合にはこれらの順番、或いはこのようなコンディショニングプロセスの文脈に具体的に適応される対応するコンディショニングの要件は何れの場合も、ハードウェアおよび/またはソフトウェアが実装された本装置1の制御ユニット16により制御することができる。制御ユニット16はしたがって、対応するコンディショニングプロセスを実行するために、供給ユニット7および/または排出ユニット10の運転を制御する制御情報を生成するように設計されている。制御ユニット16は特に、一以上のコンディショニングプロセスのためにシステム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の仕様を処理するため、すなわち特に、対応する仕様に基づいて、供給ユニット7および/または排出ユニット10の運転を制御するための対応する制御情報を生成するために設計することができる。
【0134】
図7は、成形キャビティ5の範囲を定めるダイユニット6の形態をもつ1つの機能的ユニット2を備える装置1に関する別の実施形態の概略図である。
【0135】
本実施形態は、ダイユニット6に2つのダイ要素、或いはダイユニット6により範囲が定められた成形キャビティ5の一部の範囲を各々が定めている半分、が備えられていることを、単に一例として、表している。
【0136】
供給ユニット7に複数の供給ライン7.1-7.nが備えられていても構わないことが
図7より明らかである。単に例として
図7で表された実施形態において、第1ダイ要素6.1と追加ダイ要素6.2は何れも3つの供給ライン7.1-7.nを備えている。供給ライン7.1-7.nは供給ユニット7の一部を形成する。
【0137】
各々の供給ライン7.1-7.nにより、特定の作動媒体を、ダイユニット6により範囲が定められた成形キャビティ5に供給することができる。単に概略的に表されている制御バルブユニット18.1-18.nには、各供給ライン7.1-7.nが割り当てられている。各制御バルブユニット18.1-18.nは、例えば開放位置と閉鎖位置の間で可動に取付けられている制御バルブ要素(図示せず)を開放することによって、関連する作動媒体を関連する供給ライン7.1-7.nから成形キャビティ5に供給することが可能な第1の状態(開放状態)に動かせ、また例えば、例えば開放位置と閉鎖位置の間で可動に取付けられている制御バルブ要素を閉鎖することによって、関連する作動媒体を関連する供給ライン7.1-7.nから成形キャビティ5に供給することが不可能である第2の状態(閉鎖状態)に動かすことができる。
【0138】
同様にして、排出ユニット10に、各々を介して特定の作動媒体を成形キャビティ5から排出させることができる複数の排出ライン10.1-10.nが設けられずとも構わない。制御バルブユニット18.1-18.nは、各排出ライン10.1-10.nに割り当てられているか割り当て可能である。各制御バルブユニット18.1-18.nは、例えば開放位置と閉鎖位置の間で可動に取付けられている制御バルブ要素(図示せず)を開放することによって、関連する作動媒体を、関連する排出ライン10.1-10.nを通って成形キャビティ5から排出することが可能な第1の状態(開放状態)に動かせ、また例えば、開放位置と閉鎖位置の間で可動に取付けられている制御バルブ要素を閉鎖することによって、関連する作動媒体を関連する排出ライン10.1-10.nを通って成形キャビティ5から排出することが不可能な第2の状態(閉鎖状態)に動かすことができる。
【0139】
供給装置側の制御バルブユニット18.1-18.nの各々、および/または、排出装置側の制御バルブユニット18.1-18.nの各々は、互いに独立的に或いは従属的になるように操作することができ、すなわち特に、互いに独立的に或いは従属的になるように、第1の状態と第2の状態にそれぞれ動かすことができる。
【0140】
したがって例えば、第1の供給ライン7.1に割り当てられた制御バルブユニット18.1を第1の状態に動かすことによって、第1の供給ライン7.1から成形キャビティ5またはダイユニット6に供給可能な第1の作動媒体を、成形キャビティ5またはダイユニット6に供給することが可能となり、また追加の供給ライン7.2,7.nに割り当てられた制御バルブユニット18.2,18.nを第2の位置に動かすことによって、追加の供給ライン7.2,7.nから供給可能な追加の作動媒体が、成形キャビティ5またはダイユニット6に供給されないようにすることができる。とりわけ、それぞれの供給ライン7.2,7.nに割り当てられた制御バルブユニット18.2,18.nを、関連する第1の状態へと別々に動かすことができ、すなわち特に段階的に或いは別々に動かすことができて、特に段階的な場合、異なる作動媒体を、それぞれの供給ライン7.1-7.nを介して、成形キャビティ5またはダイユニット6に、別々にまたは個別的に供給することができる。具体的には、第1の供給ライン7.1に割り当てられた制御バルブユニット18.1を第1の状態に動かす一方で、他の制御バルブユニット18.2,18.nをすべて第2の状態に動かす或いは動かされていることによって、第1の作動媒体を成形キャビティ5またはダイユニット6に供給することができ、そしてその後に、追加の供給ライン7.2,7.nに割り当てられた制御バルブユニット18.2,18.nを第1の状態に動かす一方で、第1の制御バルブユニット18.1を第2の状態に動かす或いは動かされていることによって、追加の作動媒体を成形キャビティ5またはダイユニット6に供給することができる。
【0141】
同様にして例えば、第1の排出ライン10.1に割り当てられた制御バルブユニット18.1を第1の状態に動かすことによって、第1の排出ライン10.1を介して成形キャビティ5またはダイユニット6から排出可能な第1の作動媒体を、成形キャビティ5またはダイユニット6から排出することができ、また追加の排出ライン10.2に割り当てられた制御バルブユニット18.2,18.nを第2の位置に動かすことによって、追加の排出ライン10.2,10.nを介して排出可能な第2の作動媒体が、成形キャビティ5またはダイユニット6から排出されないようにすることができる。とりわけ、それぞれの排出ライン10.1-10.nに割り当てられた制御バルブユニット18.1-18.nを、関連する第1の状態へと別々に動かすことができ、すなわち特に段階的に或いは別々に動かすことができて、特に段階的な場合、異なる作動媒体を、それぞれの排出ライン10.1-10.nを介して、成形キャビティ5またはダイユニット6に、別々にまたは個別的に供給することができる。具体的には、第1の排出ライン10.1に割り当てられた制御バルブユニット18.1を第1の状態に動かす一方で、他の制御バルブユニット18.2,18.nをすべて第2の状態に動かす或いは動かされていることによって、第1の作動媒体を成形キャビティ5またはダイユニット6から排出することができ、そしてその後に、追加の排出ライン10.1,10.nに割り当てられた制御バルブユニット18.2,18.nを第1の状態に動かす一方で、第1の制御バルブユニット18.1を第2の状態に動かす或いは動かされていることによって、追加の作動媒体を成形キャビティ5またはダイユニット6から排出することができる。
【0142】
供給装置側、および/または、排出装置側のそれぞれの制御バルブユニット18.1-18.nの運転、特に第1の状態または第2の状態への移動は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアが実装された制御ユニット16により制御することができる。制御ユニット16はしたがって、供給装置側、および/または、排出装置側のそれぞれの制御バルブユニット18.1-18.nの運転を制御する制御情報を生成するように設計される。制御ユニット16は特に、一以上の制御バルブユニット18.1-18.nを操作するためにシステム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の仕様を処理するため、すなわち特に、対応する仕様に基づいて、供給装置側、および/または、排出装置側のそれぞれの制御バルブユニット18.1-18.nの運転を制御するための対応する制御情報を生成するために設計することができる。
【0143】
図8は、成形キャビティ5の範囲を定めるダイユニット6の形態をもつ1つの機能的ユニット2を備える装置1の別の実施形態に係る概略図である。
【0144】
この実施形態において供給ユニット7は、少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータの異なる少なくとも2つの作動媒体を含む作動媒体の混合物を、ダイユニット6、すなわち特にダイユニット6により範囲が定められた成形キャビティ5に供給するように設計されている。
【0145】
全ての実施形態に適応可能であるが、作動媒体はしたがって、少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータの異なる少なくとも2つの作動媒体を含む作動媒体の混合物とすることができ、すなわち、例えば、少なくとも1つのガスと少なくとも1つの液体の混合物、または少なくとも2つの異なるガスの混合物、または少なくとも2つの異なる液体の混合物とすることができる。
【0146】
図8は、単に例示的に、ダイユニット6、即ちとりわけ成形キャビティ5に割り当てられるか割り当て可能であって、作動媒体の混合物を形成するために、少なくとも1つの化学的パラメータおよび/または物理的パラメータが異なる少なくとも2つの作動媒体を混合するように設計されている、一以上の混合ユニット17が、本装置1に備えられていることを表している。
【0147】
単に例示として
図8に図示の実施形態には、2つの混合ユニット17が表されており、第1ダイ要素6.1に第1混合ユニット17が割り当てられており、また第2ダイ要素6.2に第2混合ユニット17が割り当てられている。
【0148】
各混合ユニット17には通常、入口部17.1が備えられ、
図8に矢印で図示されている通り、ここから複数の作動媒体を混合し、混合ユニット17に供給することで、作動媒体の混合物を生成することができ、また各混合ユニット17には出口部17.2が備えられ、ここから混合ユニット17を用いて生成された作動媒体の混合物を混合ユニット17から排出することができる。混合ユニット17の入口部17.1は通常、少なくとも2つの異なる作動媒体を供給するための複数の供給ライン7.1.1-7.1.n(これらの供給ライン7.1.1-7.1.nは供給ユニット7の一部を構成することができる)に接続されている。少なくとも2つの異なる作動媒体を、供給ラインを介して入口部側の混合ユニット17に供給することができる。混合ユニット17の出力部17.2は通常、混合ユニット17を用いて生成された作動媒体の混合物を混合ユニット17からダイユニット6へと排出するための排出ライン7.n(この排出ライン7.nも同様にして供給ユニット7の一部を形成することができる)、すなわち特に丁度1つの排出ライン7.nに接続される。ダイユニット6に供給された作動媒体の混合物はしたがって、排出ライン10.1を介して出口部側において混合ユニット17から排出させることができる。
【0149】
各混合ユニット17は特に、特定の組成を有し、すなわち特に、システム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の方法であらかじめ定められた或いは定めることが可能な組成を有する作動媒体の混合物を生成するように設計されている。各混合ユニット17はしたがって、特定の混合比、すなわち特に、供給される作動媒体に関するシステム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の方法であらかじめ定められた或いは定めることが可能な混合比を作り出すように設計される。
【0150】
特定の組成または特定の混合比を作り出すために、各混合ユニット17には、少なくとも1つの混合容積部の範囲を定める少なくとも1つの混合スペース(図示せず)と、これに割り当てられた或いは割り当て可能な少なくとも1つの制御バルブユニット18,18.1,18.nとが設けられている。制御バルブユニット18,18.1,18.nは、第1の供給ライン7.1.1から提供されて少なくとも1つの追加の作動媒体と混合される特定量の第1の作動媒体の、少なくとも1つの混合スペースへの供給を制御するように設計され、また追加の供給ライン7.1.nから提供されて第1の作動媒体と混合される特定量の少なくとも1つの追加の作動媒体の、少なくとも1つの混合スペースへの供給を制御するように設計されている。
【0151】
図8に係る実施形態において単に例示的に表されているように、複数の制御バルブユニット18.1-18.nが設けられる場合には、第1の制御バルブユニット18.1は、第1の供給ライン7.1.1から提供されて少なくとも1つの追加の作動媒体と混合される特定量の第1の作動媒体の、混合スペースへの供給を制御するように設計することができる。第1の供給ライン7.1.1をしたがって、第1の制御バルブユニット18.1に割り当てることができ、このラインから対応する第1の作動媒体を提供することができる。少なくとも1つの追加の制御バルブユニット18.nは、少なくとも1つの追加の供給ライン7.1.nから提供されて第1の作動媒体と混合される特定量の少なくとも1つの追加の作動媒体の、混合スペースへの供給を制御するように設計することができる。追加の供給ラインをしたがって、少なくとも1つの追加の制御バルブユニット18.nに割り当てることができ、このラインから少なくとも1つの対応する追加の作動媒体を提供することができる。
【0152】
混合ユニット17の運転、すなわち特に、制御バルブユニット18.1-18.nの運転は、混合ユニット17に割り当てられているか或いは割り当て可能であって、ハードウェアおよび/またはソフトウェアが実装されている制御ユニット16によって、制御することができる。制御ユニット16はしたがって、混合ユニット17または制御バルブユニット18.1-18.nの運転を制御する制御情報を生成するように設計される。制御ユニット16は特に、一以上の混合比に対してシステム固有、ユーザー固有、またはプロセス固有の仕様を処理するため、すなわち特に、対応する仕様に基づいて、混合ユニット17または制御バルブユニット18.1-18.nの運転を制御するための対応する制御情報を生成するために設計することができる。
【0153】
図9は、成形キャビティ5の範囲を定めるダイユニット6の形態をもつ1つの機能的ユニット2を備えた装置1の、別の実施形態の概略図である。
【0154】
本実施形態は、単に例示のため、ダイユニット6に2つのダイ要素6.1,6.2が備えられ、またはこれら半分の各々が、ダイユニット6により範囲が定められた成形キャビティ5の一部の範囲を定めていることを示している。
【0155】
図9からは、関連するダイ要素6.1,6.2に、蒸気を受け取るための作動媒体受け取りスペース19.1,19.2、特にチャンバー状またはチャンバー形状の作動媒体受け取りスペース19.1,19.2を、設けることができることが明らかである。対応するダイ要素6.1,6.2はしたがって、対応する作動媒体受け取りスペース19.1,19.2によって定められ蒸気を受け入れるように設計されている、蒸気受け取り内部空間の範囲を定めることができる。関連する作動媒体受け取りスペース19.1,19.2は、対応するダイ要素6.1,6.2の壁によってその範囲が定められている。関連する作動媒体受け取りスペース19.1,19.2の範囲を定める少なくとも1つの壁が、関連するダイ要素6.1,6.2により範囲が定められている成形キャビティ5の範囲を定める壁に等しいことは明らかである。蒸気や圧縮空気等の作動媒体を成形キャビティ5の中に導入することのできる複数の開口部(図示せず)をこの壁に穿設することができる。したがって、成形キャビティ5の範囲を定める壁であって関連するダイ要素6.1,6.2の壁のすぐ後ろに、関連する作動媒体受け取りスペース19.1,19.2を形成することができる。
【0156】
関連するダイ要素6.1,6.2は複数の流れダクト20.1-20.nを備えており、ここから対応する作動媒体受け取りスペース19.1,19.2に作動媒体を供給することができ、および/または対応する作動媒体受け取りスペース19.1,19.2から作動媒体を排出することができる。この実施形態からは単に例示的に、作動媒体、特にこの場合は蒸気に変化させることのできる作動媒体を、少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース19.1,19.2に供給するように設計された第1流れダクト20.1,201.3を、関連するダイ要素6.1,6.2に設けることができ、また作動媒体を少なくとも1つの作動媒体受け取りスペース19.1,19.2から排出するように設計された少なくとも1つの追加の流れダクト20.2,20.nを、関連するダイ要素6.1,6.2に設けることができることが明らかである。
【0157】
例示的な最小限の構成において、このようなダイ要素6.1,6.2は、作動媒体受け取りスペース19.1,19.2に作動媒体を供給するように設計され、また作動媒体受け取りスペース19.1,19.2から作動媒体を排出するように設計された1つの(単一の)流れダクト20.1-20.nを備えることができる。しかしながら通常は、
図9に図示のこのようなダイ要素6.1,6.2は、関連する作動媒体受け取りスペース19.1,19.2に作動媒体を供給しまた作動媒体受け取りスペース19.1,19.2から作動媒体を排出するように設計された少なくとも1つの流れダクト20.1,20.3と、関連する作動媒体受け取りスペース19.1,19.2に作動媒体を供給しまた作動媒体受け取りスペース19.1,19.2から作動媒体を排出するように設計された少なくとも1つの流れダクト20.2,20.nと、を備えている。
【0158】
ダイ要素側の流れダクト20.1-20.nはそれぞれ、各ダイ要素体を通って延在する開口部、特にボア状またはボア形状の開口部として設計することができる。各流れダクト20.1-20.nの経路は単純なものでも複雑なものでも構わない。流れダクト20.1-20.nの付加的に製造された構造、すなわち選択的レーザー溶融法やバインダージェッティング法などの付加製造法を用いることで製造された構造を提供することを考えることができる。
【0159】
各図面に図示された各実施形態に係る装置1は、粒子発泡成形部品製造用の粒子発泡材料を加工する装置1を運転する方法を実施するために使用することが可能で、この方法は、本装置1の運転で使用されるかまたは使用可能な作動媒体が調製ユニット13を用いて調製され、特に本装置1の内に組み込まれた調製ユニット13を用いて調製されることによって特徴付けられる。
【0160】
特定の実施形態に関連して説明される、個々の態様および/または特徴、複数の態様および/または特徴、またはすべての態様および/または特徴は、少なくとも1つの他の実施形態に関連して説明される、個々の態様および/または特徴、複数の態様および/または特徴、またはすべての態様および/または特徴に、移すことができる。したがって、各図面に係る実施形態は互いに組み合わせることができる。