(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】ネットワーク・サービス・システム、通信用のコンピュータ記憶媒体、およびネットワークサービス方法
(51)【国際特許分類】
H04M 3/00 20240101AFI20240607BHJP
【FI】
H04M3/00 B
(21)【出願番号】P 2022523109
(86)(22)【出願日】2021-01-13
(86)【国際出願番号】 CN2021071459
(87)【国際公開番号】W WO2021143719
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2022-04-15
(31)【優先権主張番号】202010034950.1
(32)【優先日】2020-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010155018.4
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522154124
【氏名又は名称】ウ エンピン
【氏名又は名称原語表記】WU,Enping
【住所又は居所原語表記】Room 701, Building No.20, Central Park, Chaoyangmengwai Street No.6, Chaoyang District, Beijing 100020, Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100125450
【氏名又は名称】河野 広明
(72)【発明者】
【氏名】ウ エンピン
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/107034(WO,A1)
【文献】特開2008-219111(JP,A)
【文献】特開2010-034647(JP,A)
【文献】特開2008-098939(JP,A)
【文献】特開2001-197207(JP,A)
【文献】特開2015-111330(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L13/00-99/00
H04B7/24-7/26
H04L12/00-12/22
12/50-12/66
45/00-51/58
67/00-67/75
H04M1/00
1/24-3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
99/00
H04Q3/58-3/62
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末およびターゲット端末と動作可能に通信するネットワーク・サービス・システムであって、
前記ユーザ端末は、前記ネットワーク・サービス・システムから離れており、
前記ターゲット端末は、前記ネットワーク・サービス・システムから離れており、
前記ネットワーク・サービス・システムは、通信モジュールおよびデータプロセッサを備え、
前記データプロセッサは記憶モジュールを備え、
該記憶モジュールは、前記ネットワーク・サービス・システムによって設定された、前記ターゲット端末用の識別コードと、前記ターゲット端末と関連付けられた少なくとも1つのターゲットコードとを記憶し、
前記少なくとも1つのターゲットコードは、前記ターゲット端末の電話番号、ソーシャル・ネットワーク・アカウント、および前記ネットワーク・サービス・システムに関連するアプリケーションアカウントのうちの少なくとも1つを表し、
前記データプロセッサは、前記ターゲット端末用の前記識別コードと前記ネットワーク・サービス・システムのIPアドレスとを含むターゲット固有識別子を生成するように構成された、識別モジュールをさらに備え、
前記ターゲット固有識別子が、前記ネットワーク・サービス・システムから離れた担体で具現化され、前記ユーザ端末が前記ターゲット固有識別子を使用して通信要求を送信し、
前記通信モジュールは、前記ユーザ端末から
前記通信要求を受信するように構成され、
該通信要求は前記識別コードを備え、
前記通信モジュールは、前記識別コードに従って、前記少なくとも1つのターゲットコードのうちの1つを使用して前記ターゲット端末との通信接続を確立することを決定して、前記ターゲット端末がインターネットプロトコル(IP)ネットワークを使用してリアルタイムで前記ユーザ端末と通信するようにさらに構成されており、
前記ユーザ端末は、前記ターゲット端末から独立しており、
前記少なくとも1つのターゲットコードは、
前記ターゲット固有識別子を変更することなく前記ターゲット端末からの指示に従って更新可能な、
ネットワーク・サービス・システム。
【請求項2】
IPネットワークを使用してリアルタイムで前記ユーザ端末と通信する前記ターゲット端末は、公衆交換電話網(PSTN)を使用してリアルタイム通信を行うことをさらに含む、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項3】
前記通信モジュールは、前記識別コードが前記ネットワーク・サービス・システムのサービス契約期間内であるかどうかを決定し、
前記識別コードが前記ネットワーク・サービス・システムの前記サービス契約期間内である場合、前記通信モジュールは、前記IPネットワークを使用して前記ユーザ端末と前記ターゲット端末との間のリアルタイム通信を確立し、
前記識別コードが前記ネットワーク・サービス・システムの前記サービス契約期間内でない場合、前記通信モジュールは、前記ユーザ端末と前記ターゲット端末との間のリアルタイム通信を確立することができない、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項4】
前記、データプロセッサは、前記ターゲット固有識別子に対応する前記ターゲットコードを設定、変更、または削除可能である、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項5】
前記ターゲット固有識別子は、前記ユーザ端末を使用してキャプチャ、撮影、スキャン、タッチ、またはマウスクリックされる、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項6】
前記ユーザ端末と前記ターゲット端末との間のリアルタイム通信はビデオ通信である、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項7】
前記ユーザ端末と前記ターゲット端末との間のリアルタイム通信は音声通信である、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項8】
前記通信モジュールは、リアルタイム通信中に前記ユーザ端末と前記ターゲット端末との間で情報を転送するようにさらに構成されている、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項9】
前記ユーザ端末と前記ターゲット端末との間の前記リアルタイム通信を確立した後、前記通信モジュールは、前記ネットワーク・サービス・システムと前記ユーザ端末および前記ターゲット端末との間のそれぞれの通信接続を切断し、その結果、前記ユーザ端末と前記ターゲット端末との間の前記リアルタイム通信は、前記ネットワーク・サービス・システムを使用せずに実行される、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項10】
前記ユーザ端末に関する情報を検出するように構成された検出モジュールをさらに備える、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項11】
前記ユーザ端末に関する前記情報は、該ユーザ端末の言語設定を備え、前記通信モジュールは、前記言語設定に従って、前記ターゲットコードの少なくとも一方を使用することによって同じ言語設定を有する前記ターゲット端末を選択することを決定するようにさらに構成されている、
請求項10に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項12】
前記ユーザ端末に関する前記情報は該ユーザ端末の位置情報を備え、前記通信モジュールは前記ユーザ端末の前記位置情報を前記ターゲット端末に送信するように構成されている、
請求項10に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項13】
前記ターゲット固有識別子は、1次元バーコード、2次元バーコード、特定のパターン、単語、および数字のうちの少なくとも1つまたは組み合わせを備える、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項14】
前記データプロセッサは、前記ユーザ端末と前記ターゲット端末の両方に対して自動翻訳を行う、
請求項1に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項15】
前記ユーザ端末に関する前記情報はユーザグループ情報を備え、前記通信モジュールは、前記ユーザグループ情報に従って、前記ターゲットコードのうちの対応する少なくとも一方を使用して前記ターゲット端末への通信接続を確立することを決定するようにさらに構成されている、
請求項10に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項16】
前記ユーザ端末に関する前記情報はユーザ識別情報を備え、前記ネットワーク・サービス・システムは、前記ユーザ識別情報を前記ネットワーク・サービス・システムまたは
前記ターゲット端末に関連するデータベースと比較して、前記ユーザ端末が前記データベース内のユーザデータに対応するかどうかを識別する、
請求項10に記載のネットワーク・サービス・システム。
【請求項17】
ネットワーク・サービス・システムによって動作可能なネットワークサービス方法であって、
ターゲット端末用の識別コードと前記ネットワーク・サービス・システムのIPアドレスとを含むターゲット固有識別子を生成するステップと、
前記ターゲット固有識別子に対応するターゲットコードが、前記ネットワーク・サービス・システムによって設定または更新されるステップと、
前記ターゲット固有識別子が、前記ネットワーク・サービス・システムから離れた担体で具現化され、ユーザ端末が前記ターゲット固有識別子を使用して通信要求を発信するステップと、
前記ユーザ端末から
前記通信要求を受信するステップであって、該通信要求は
前記識別コードを備える、ステップと、
前記ネットワーク・サービス・システムによって設定され、前記通信要求に含まれる前記識別コードに従って、
前記ターゲットコードに基づいて、前記ユーザ端末が前記ターゲット端末とリアルタイムで通信するように、インターネットプロトコル(IP)ネットワークを使用して前記ターゲット端末に通信可能に接続することを決定するステップであって、前記ターゲットコードは、前記ターゲット端末の電話番号、ソーシャル・ネットワーク・アカウント、および前記ネットワーク・サービス・システムに関連するアプリケーションアカウントのうちの少なくとも1つを表す、ステップと、を備え、
前記ユーザ端末は、前記ターゲット端末から独立しており、
前記少なくとも1つのターゲットコードは、
前記ターゲット固有識別子を変更することなく前記ターゲット端末からの指示に従って更新可能な、
ネットワークサービス方法。
【請求項18】
前記IPネットワークを使用してリアルタイムで前記ユーザ端末と通信する前記ターゲット端末は、公衆交換電話網(PSTN)を使用してリアルタイム通信を行うステップをさらに含む、
請求項17に記載のネットワークサービス方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークサービス技術の分野に関し、特に、ネットワーク・サービス・システム、通信用のコンピュータ記憶媒体、およびネットワークサービス方法に関する。
【背景技術】
【0002】
継続的な経済発展および産業サービスの質の向上により、多くの企業は、提供するサービスまたは製品について「顧客サービス電話番号」を提供し、その結果、相談が必要な場合、顧客は「顧客サービス電話番号」をダイヤルして相談サービスを利用することができる。しかしながら、現在、「顧客サービス電話番号」にダイヤルするとき、顧客は、自分の背景情報、製品情報、またはサービス情報を、通話中の企業に伝える必要がある。例えば、自動車保険会社の「顧客サービス電話番号」をダイヤルし、呼び出しに応答された後、ユーザは、個人情報、自動車保険契約情報、事故現場に関する情報などを企業に知らせる必要がさらにある場合があり、その結果、非効率的なサービス、または緊急の場合に適時に提供されないサービスがもたらされる。
【発明の概要】
【0003】
企業に大きな金銭的負担をもたらす顧客サービス通話の現在の問題を解決するために、本発明は、ネットワーク・サービス・システム、通信用のコンピュータ記憶媒体、およびネットワークサービス方法を提供する。
【0004】
前述の技術的問題を解決するために、本発明は、以下の技術的解決策、すなわち、リモートユーザ端末およびリモートターゲット端末と動作可能に通信するネットワーク・サービス・システムを提供し、本ネットワーク・サービス・システムは通信モジュールおよびデータプロセッサを含み、データプロセッサは記憶モジュールを含み、記憶モジュールは識別コードを記憶し、通信モジュールは、ユーザ端末から通信要求を受信するように構成され、通信要求は識別コードを含み、通信モジュールは、ネットワーク・サービス・システムによって設定された識別コードおよびターゲット端末に関連付けられたターゲットコードに従ってターゲット端末との通信接続を確立するようにさらに構成され、これにより、ターゲット端末は、インターネットプロトコル(IP)ネットワークを使用してリアルタイムでユーザ端末と通信する。
【0005】
前述の技術的問題を解決するために、本発明は以下の技術的解決策、すなわち、ネットワーク・サービス・システムによって動作可能なネットワークサービス方法を提供し、本ネットワークサービス方法は、ユーザ端末から通信要求を受信するステップであって、通信要求は、ネットワーク・サービス・システムによって設定された識別コードを含む、ステップと、通信要求に含まれる識別コードとターゲットコードとに従ってIPネットワークを使用してターゲット端末と通信可能に接続するステップであり、その結果、ユーザ端末はターゲット端末とリアルタイムで通信する、ステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態による無線通信ネットワークにおけるネットワーク・サービス・システムの概略図である。
【0007】
【
図2】本発明によるユーザ端末2のいくつかの実施形態におけるネットワークサービス方法200のステップの概略フローチャートである。
【0008】
【
図3】本発明によるネットワーク・サービス・システム1のいくつかの実施形態におけるネットワークサービス方法300のステップの概略フローチャートである。
【0009】
【
図4】本発明によるターゲット端末3のいくつかの実施形態におけるネットワークサービス方法400のステップの概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の目的、技術的解決策、および利点をより明確かつより理解しやすくするために、以下において、添付の図面および実施形態を参照して本発明をさらに詳細に説明する。本明細書に記載の特定の実施形態は、本発明を説明するために使用されているにすぎず、本発明を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0011】
図1は、本発明のいくつかの実施形態による、無線通信ネットワークにおけるネットワーク・サービス・システム1の概略図である。
図1に示すように、ネットワーク・サービス・システム1、ユーザ端末2、およびターゲット端末3は、通信ネットワーク内にある。
【0012】
ユーザ端末2は、携帯電話機であってもよいし、タブレットコンピュータであってもよいし、コンピュータであってもよい。ユーザ端末2は、カメラおよびプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、カメラによってキャプチャされた画像を分析することができる。
【0013】
ターゲット端末3とは、例えば、バイドゥ社やアリババグループなどの組織、会社またはグループを指す。
【0014】
ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2との通信を確立することができる。ネットワーク・サービス・システム1は、無線ネットワーク、光ファイバネットワーク、およびブロックチェーンネットワークのうちの少なくとも1つを使用してユーザ端末2との通信を確立することができる。
【0015】
ネットワーク・サービス・システム1は、ターゲット端末3との通信を確立することができる。ネットワーク・サービス・システム1は、無線ネットワーク、光ファイバネットワーク、およびブロックチェーンネットワークを使用してターゲット端末3との通信を確立することができる。
【0016】
ユーザ端末2は、ネットワーク・サービス・システム1を使用してターゲット端末3との通信を確立することができる。
【0017】
ネットワーク・サービス・システム1は、統合システムであってもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク・サービス・システム1は分散型システムであってもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク・サービス・システム1はクラウドシステムであってもよい。
【0018】
ネットワーク・サービス・システム1は、通信モジュール11と、データプロセッサ12とを含む。通信モジュール11とデータプロセッサ12とは、電気的に接続されていてもよいし、ネットワーク接続されていてもよい。情報、信号、データ、または命令は、通信モジュール11とデータプロセッサ12との間で転送されてもよい。
【0019】
通信モジュール11は、ユーザ端末2からデータを受信してもよい。通信モジュール11は、ターゲット端末3からデータを受信してもよい。通信モジュール11は、ユーザ端末2にデータを送信してもよい。通信モジュール11は、ターゲット端末3にデータを送信してもよい。
【0020】
データプロセッサ12は、ターゲット端末ごとに識別コードTCを設定してもよい。例えば、001はバイドゥ社を表すように設定され、002はアリババグループを表すように設定され、003はレノボグループを表すように設定される。
【0021】
データプロセッサ12は、記憶モジュール121を含んでもよい。記憶モジュール121は、ターゲット端末3に関連付けられたターゲットコードT1、T2、T3...Tnのうちの少なくとも1つを記憶し、nは正の整数である。ターゲットコードは、通信番号、例えば、ターゲット端末3の電話番号T1、ソーシャル・ネットワーク・アカウントT2、例えば、マイクロブログアカウントT3、WeChatアカウントT4、FacebookアカウントT5、InstagramアカウントT6、および/またはLINEアカウントT7、ならびにネットワーク・サービス・システム1に関連するアプリケーション(アプリ)アカウントT8を含んでもよい。ターゲットコードは通信モードを含むことができ、ターゲットコードT1、T2、T3...Tnは、リアルタイムでターゲット端末3と通信することができる任意の通信ツールのコードを表してもよい。通信モードは、音声通信およびビデオ通信の少なくとも一方であってもよい。
【0022】
記憶モジュール121は、ネットワーク・サービス・システム1によって設定された識別コードTCをさらに記憶してもよい。
【0023】
データプロセッサ12は、通信モジュール11によって受信されたデータをユーザの経験的データとして記憶モジュール121に記憶してもよい。ユーザ端末2から収集されたユーザの経験的データによれば、ネットワーク・サービス・システム1は、広告対象の基準としての統計演算を通じてユーザの好みおよび習慣を学習することができる。
【0024】
ネットワーク・サービス・システム1は、識別モジュール13をさらに含んでもよい。識別モジュール13は、ターゲット固有識別子SMを生成してもよい。ターゲット固有識別子SMは、ネットワーク・サービス・システム1のIPアドレスおよび識別コードTCを含んでもよい。
【0025】
別の実施形態では、ターゲット固有識別子SM(図示せず)は、ネットワーク・サービス・システム1の外部装置によって生成される。
【0026】
いくつかの実施形態では、ターゲット固有識別子SMは、ネットワーク・サービス・システム1によって設定された識別コードTCによって生成され、ネットワーク・サービス・システム1またはネットワーク・サービス・システム1の外部システムによって生成されてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、ターゲット固有識別子SMは、ネットワーク・サービス・システム1によって設定された識別コードTCおよびネットワーク・サービス・システム1のIPアドレスに従って生成される。ターゲット固有識別子SMは、ネットワーク・サービス・システム1またはネットワーク・サービス・システム1の外部システムによって生成されてもよい。
【0028】
ターゲット固有識別子SMは、1次元バーコード、2次元バーコード、バーコード、または情報を担持することができる別の固有の識別子であってもよく、これについては本発明の本実施形態では特に限定されない。2次元バーコードは、標準化されたQRコードであってもよいし、Data Matrixコード、またはバーコードの形状に限定されない、スキャンによって情報を読み取ることができる任意の2次元パターンであってもよい。いくつかの実施形態では、ターゲット固有識別子SMは、代替的に、特定のパターン、または数字、文字、および記号のうちの1つまたは複数の組み合わせであってもよい。
【0029】
データプロセッサ12は、ターゲット固有識別子SMに含まれる識別コードTCがターゲットコードT1、T2、T3...Tnに関連付けられていると決定することができる。例えば、識別コード番号001は、電話番号T1、ソーシャル・ネットワーク・アカウントT2、例えばマイクロブログアカウントT3、WeChatアカウントT4、FacebookアカウントT5、InstagramアカウントT6、および/またはLINEアカウントT7、ならびにネットワーク・サービス・システム1に関連するアプリアカウントT8に関連付けられていると決定される。
【0030】
ターゲット固有識別子SMは、いくつかの担体で具現化されてもよい。担体は、紙、プラスチック、金属、ガラス、木材、および表示画面を含むことができるが、これらに限定されない。ターゲット固有識別子SMは、広告、クレジットカード、自動車保険契約請求書、および/または携帯電話表示画面に表示することができる。いくつかの実施形態では、担体が特定の識別子を担持する方法は、各ターゲット固有識別子が一意の識別子であり、指定された情報を担持する限り、印刷、スプレーコーティング、レーザ、および電子数字表示を含むことができるが、これらに限定されない。
【0031】
ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMに含まれる情報を「分析」してもよい。ユーザ端末2を介して、ターゲット固有識別子SMをキャプチャ、撮影、スキャン、タッチ、またはマウスクリックすることができる。例えば、ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMをさらに分析するために、ターゲット固有識別子SMの画像をキャプチャして撮影するように構成されたカメラを含むことができる。ユーザ端末2は、電子ディスプレイを含むことができ、電子ディスプレイ上のターゲット固有識別子SMは、ターゲット固有識別子SMをさらに分析するために、マウスを使用して「クリック」される。ユーザ端末2はタッチディスプレイを含むことができ、電子ディスプレイ上のターゲット固有識別子SMは、ターゲット固有識別子SMをさらに分析するために、ユーザまたはユーザが保持する物体によって「タッチ」される。いくつかの実施形態では、ユーザ端末2は、ユーザ端末2のプロセッサを使用してターゲット固有識別子SMをスキャンし、ターゲット固有識別子SMを分析することができる。
【0032】
ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMに担持された情報、例えば、ネットワーク・サービス・システム1の前述のIPアドレスおよびターゲット端末3に対応する識別コードTCに関する情報を分析することによって、通信要求CRをネットワーク・サービス・システム1に送信する。通信要求CRは、ターゲット固有識別子SMに関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、通信要求CRは識別コードTCを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ターゲット固有識別子SMを分析した後、ユーザ端末2は通信要求CRを生成する。いくつかの実施形態では、通信要求CRは、ターゲット固有識別子SMに関する情報(例えば、ネットワーク・サービス・システム1のIPアドレスに関する情報およびターゲット端末3に対応する識別コードTC)に関連付けられる。
【0033】
ネットワーク・サービス・システム1の通信モジュール11がユーザ端末2から通信要求CRを受信すると、通信モジュール11は、通信要求CRに従って、通信要求CRに含まれる識別コードTCがネットワーク・サービス・システム1によって設定された識別コードTCであるかどうかを決定することができる。通信モジュール11は、識別コードTCに従ってターゲット端末3の対応するターゲット・コード・グループを見つけることができる。通信モジュール11は、識別コードTCに従って、ターゲット端末3と関連付けられたターゲットコードT1、T2、T3...Tnのうちの少なくとも1つを使用してターゲット端末3との通信接続を確立することを決定することができ、その結果、ターゲット端末3は、IPネットワークを使用してリアルタイムでユーザ端末2と通信する。ユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信は、ビデオ通信または音声通信である。通信モジュール11は、通信中にユーザ端末2とターゲット端末3との間で情報を転送してもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2から通信要求CRを受信すると、ネットワーク・サービス・システム1の通信モジュールは、識別コードTCがネットワーク・サービス・システム1のサービス契約期間内であるかどうかを決定する。識別コードTCがネットワーク・サービス・システム1のサービス契約期間内である場合、通信モジュール11は、IPネットワークを使用してユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信を確立する。識別コードTCがネットワーク・サービス・システム1のサービス契約期間内でない場合、通信モジュール11は、ユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信を確立することができない。
【0035】
ユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信は、Voice over Internet Protocol(VoIP)を使用して行われてもよい。ユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信は、公衆交換電話網(PSTN)を使用して行われてもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2から通信要求CRを受信し、次いで、IPネットワークおよびPSTNを使用してユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信を確立する。例えば、VoIPとPSTNの連携によりリアルタイム通信が行われてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、識別コードTCがネットワーク・サービス・システム1のサービス契約期間内でないと決定されると、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信を確立することができない。
【0037】
ネットワーク・サービス・システム1のデータプロセッサ12は、識別コードに関するターゲットコードT1、T2、T3...Tnの設定や更新、例えば変更、追加、削除などを行ってもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、ターゲット端末3は、ネットワーク・サービス・システム1に命令を送信することができ、ターゲット端末3に関連付けられたターゲットコードT1、T2、T3...Tnは、ネットワーク・サービス・システム1によって設定または更新、例えば変更、追加、または削除される。例えば、ターゲット端末3と通信するための電話番号、ソーシャル・ネットワーク・アカウント、例えばマイクロブログアカウント、WeChatアカウント、Facebookアカウント、Instagramアカウント、および/またはLINEアカウント、ネットワーク・サービス・システム1に関連するアプリアカウント、または別の通信モードのアカウントがすべて設定および更新されてもよい。
【0039】
ターゲットコードT1、T2、T3...Tnの更新に応じて、ネットワーク・サービス・システム1は、ターゲット固有識別子SMを変更せずに、現在の有効なターゲット端末3(これは、例えば、ネットワーク・サービス・システム1のサービス契約期間内である)に対応するターゲット固有識別子SMに含まれる識別コードTCを作成することができる。したがって、ターゲット固有識別子SMを分析した後にユーザ端末2がターゲット端末3と通信できない状況を効果的に回避することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、通信モジュール11は、ターゲットコードT1、T2、T3...Tnによって表される2つ以上の通信ツールを使用することによって最適な通信モードを決定し、ネットワーク通信速度、ネットワーク帯域幅、通信品質、通信有効性、およびユーザ端末2のデバイスなどの少なくとも1つの条件に従って最も効率的な通信モードを決定することができる。
【0041】
また、ターゲット固有識別子SMは、ユーザ端末2に関連付けられたユーザの識別情報に埋め込まれてもよい。例えば、ターゲット端末によって特定のユーザに対して生成されたターゲット固有識別子SMは、ユーザの個人識別情報を含み、ターゲット固有識別子SMは、クレジットカードまたは会員カードに印刷されるかまたは貼り付けられる。ユーザ端末がターゲット固有識別子SMを使用してネットワーク・サービス・システム1に通信要求CRを送信した後、ターゲット端末3上でユーザに特にサービスを提供する専門家は、ネットワーク・サービス・システム1を使用して接続することができ、専門家は、専門家がオンラインで通信している特定のユーザを知ることができ、それによって専門家がユーザに効率的にサービスを提供するのを助けることができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、ネットワーク・サービス・システム1の通信モジュール11は、ターゲット固有識別子SMに対応するユーザグループ情報を決定することができる。例えば、ターゲット固有識別子SMは、ネットワーク・サービス・システム1またはターゲット端末3に関連するデータベースに対応することができる。例えば、顧客関係管理(CRM)のユーザグループ情報は、個人情報(例えば、銀行のVIP)、製品情報(例えば、エアコンの機種や自動車の車種)、およびサービス情報(例えば、保険商品およびローンサービス)を含むが、これらに限定されない。したがって、ユーザ端末2がターゲット固有識別子SMを分析し、通信要求CRをネットワーク・サービス・システム1に送信すると(通信要求CRはユーザグループ情報をさらに含む)、ネットワーク・サービス・システム1は、通信要求CRを受信した後、識別コードTCおよび通信要求CRに含まれるユーザグループ情報に従って、ユーザグループに対応するターゲットコードを決定し、次いで、ターゲット端末3上の特定のユーザグループまたは特定の製品に指定された専門家が、特定のターゲットコード(例えば、電話番号T1)またはターゲットコードの特定のグループ(例えば、電話番号T1、ソーシャル・ネットワーク・アカウントT2、およびマイクロブログアカウントT3)を使用して、ネットワーク・サービス・システム1を使用することによって接続され得ると決定することができる。さらに、専門家は、特定のグループのユーザまたは専門家がオンラインで通信している、特定の製品に関する問題を有するユーザを知ることができ、それによって専門家がユーザに効率的にサービスを提供するのを助けることができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信がネットワーク・サービス・システム1によって確立された後、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2とターゲット端末3との間で交換される情報を転送するために、通信中に通信媒体として使用される。いくつかの実施形態では、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2とターゲット端末3との間の会話をさらに記憶することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、ターゲット端末3がユーザ端末2と直接通信した後、ネットワーク・サービス・システム1の通信モジュール11は、ユーザ端末2およびターゲット端末3へのそれぞれの通信接続を切断し、その結果、ユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信は、ネットワーク・サービス・システム1を使用せずに行われる。
【0045】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2とターゲット端末3との間のリアルタイム通信がネットワーク・サービス・システム1によって確立された後、ターゲット端末3は、ネットワーク・サービス・システム1を使用せずにユーザ端末2と直接通信することができる。ターゲット端末3は、VoIPおよびPSTNネットワークの一方または両方を使用してユーザ端末2と直接通信することができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、ターゲット端末3は、ユーザ端末2のIPアドレスに基づいて、VoIPを使用してリアルタイム通信を行うことができるアプリを有する。
【0047】
ユーザ端末2が送信する通信要求CRは、ユーザ端末2のIPアドレスを含んでもよい。通信要求CRを受信した後、ネットワーク・サービス・システム1は、通信要求CRに含まれるユーザ端末2のIPアドレスをターゲット端末3に送信することができ、その結果、ターゲット端末3は、VoIPを使用してリアルタイムでユーザ端末2と通信することができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2から許可を得た後、通信モジュール11は、ユーザ端末2に関する情報、例えば、電話番号およびソーシャル・ネットワーク・アカウントなどの情報をターゲット端末3に送信することができる。したがって、ターゲット端末3は、必要に応じて、ネットワーク・サービス・システム1を使用せずに、ネットワーク・サービス・システム1から送信されたユーザ端末2に関する情報に従って、ユーザ端末2との通信を直接確立してもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、ターゲット端末3は、ネットワーク・サービス・システム1に関連するアプリをダウンロードし、次いで、アプリに登録して仮想電話番号にログインし、さらに、アプリで生成された仮想電話番号を、ターゲット端末3のターゲットコードT1、T2、T3...Tnのうちの少なくとも1つとしてネットワーク・サービス・システム1に送り返すことができ、これは記憶モジュール121によって記憶される。
【0050】
前述の通信方法は、特に仮想電話番号を使用して行われる通話について、通信モードオプションの多様性を改善し、これにより、ユーザ端末のユーザまたはターゲット端末のユーザの通信料金を大幅に低減することができる。
【0051】
ネットワーク・サービス・システム1は、検出モジュール14をさらに含んでもよい。検出モジュール14は、ユーザ端末2に関する情報DT、例えば、言語設定およびユーザ端末2の位置などの情報を検出するように構成されてもよい。通信モジュールは、検出モジュール14によって受信された情報DTをターゲット端末3にさらに送信してもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、ターゲット端末3の通信パターンは、複数の言語設定、例えば、中国語、英語、日本語、および韓国語を含んでもよい。ネットワーク・サービス・システム1の検出モジュール14は、ユーザ端末2の言語設定を含む、ユーザ端末2に関する情報DTを検出することができる。ネットワーク・サービス・システム1の通信モジュール11は、情報DT内の言語設定に従って、およびターゲットコードT1、T2、T3...Tnのうちの少なくとも1つを決定することによって、ユーザ端末2と同じ言語を使用するターゲット端末3をさらに選択し、次いで、選択されたターゲット端末3との通信接続を確立することができる。
【0053】
ネットワーク・サービス・システム1は、情報DTに従ってターゲット端末3をさらに選択し、次いで、ユーザ端末2の情報DT(例えば、言語設定)に対応するターゲット端末3の言語設定を選択する。例えば、言語設定が中国語であると仮定すると、ネットワーク・サービス・システム1は、中国語を言語として使用する顧客サービス担当者に対応するターゲット端末に接続して通信を要求することができ、その結果、ユーザ経験を向上させることができ、言語障壁によって引き起こされる正常な通信の失敗を回避することができる。特に、緊急通話の場合、通信が確立されると、言語障壁によって引き起こされる正常な通信の失敗に起因して、適切な話し相手を選択する必要なく、サービスを利用するために直接通話を行うことができる。これにより、通話効率が向上する。
【0054】
いくつかの実施形態では、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2の検出された言語設定およびターゲット端末3の検出された言語設定に従って、ユーザ端末2とターゲット端末3の両方に対して自動翻訳を行うことができる。一実施形態では、ネットワーク・サービス・システム1のデータプロセッサ12は、ユーザ端末2とターゲット端末3の両方に対して自動翻訳を行うことができる。例えば、ユーザ端末2の言語設定が中国語であり、ターゲット端末3の言語設定が英語であることをネットワーク・サービス・システム1が検出した場合、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2から送信された中国語情報を自動的に英語に翻訳してターゲット端末3に送信し、ターゲット端末3の英語情報を自動的に中国語に翻訳してユーザ端末2に送信することができ、その結果、ユーザ端末2およびターゲット端末3は、ユーザ端末2またはターゲット端末3が使い慣れている言語を使用して互いに通信することができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2に関する情報DTは、ユーザ端末2のユーザ識別情報、例えば、個人用携帯電話番号、個人識別情報、個人用携帯電話のユーザ識別情報(例えば、SIMカードの識別情報)、タブレットコンピュータの識別情報、またはコンピュータの識別情報を含むことができる。検出されたユーザ端末2のユーザ識別情報に従って、ネットワーク・サービス・システム1は、検出されたユーザ識別情報を、ユーザの許可を得たネットワーク・サービス・システム1またはターゲット端末3に関連するデータベース(例えば、顧客サービスシステム)内のユーザ情報と比較することができ、その結果、ネットワーク・サービス・システム1に通信要求を送信しているユーザ端末2が、ネットワーク・サービス・システム1またはターゲット端末3に関連するデータベース内のユーザデータに対応するかどうかをさらに識別することができるが、本出願はこれに限定されない。
【0056】
例えば、ユーザがクレジットカードを紛失した後にクレジットカード発行銀行に紛失を報告すると、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2内のユーザ識別情報をキャプチャし、ネットワーク・サービス・システム1またはターゲット端末3(例えば、カード発行銀行)に関連するデータベースを使用して、紛失として報告される必要があるクレジットカードのカード所有者にユーザが対応するかどうかを決定することができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2に関する情報DTは、ユーザ端末2の位置情報を含むことができる。検出モジュール14は、ユーザ端末2に関する位置情報を含む情報DTを検出することができる。通信モジュール11は、位置情報をターゲット端末3に送信することができ、ターゲット端末3は、ユーザ端末2の位置情報に従ってユーザ端末2に関連付けられたユーザ位置を学習することができ、その結果、ターゲット端末3は、リアルタイムでユーザに適したサービスを生成する。
【0058】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2に関する情報DTは、ユーザ端末2のIPアドレスに関する情報を含むことができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、全地球測位システム(GPS)モジュールはユーザ端末2に組み込まれ、その結果、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2の位置情報を取得するために、ユーザ端末に関するGPS情報を検出することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2は、代替的に、中国のBeiDou衛星測位システム、欧州連合のGALILEO衛星測位システム、およびロシアのGLONASS衛星測位システムを含む、GPSの機能と同様の機能を有する他の衛星測位システムに従って位置情報を取得することができるが、それは位置情報が電子地図上のユーザ端末2のターゲット位置に変換することができる限りである。
【0061】
いくつかの実施形態では、カメラを使用して担体上のターゲット固有識別子SMをキャプチャおよび撮影した後、ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMをユーザ端末2のメモリに記憶することができる。ユーザ端末2が次回ターゲット端末3との通信を確立する必要がある場合、ユーザ端末2のメモリに記憶されたターゲット固有識別子SMを再び読み取ることができ、ターゲット固有識別子SMがタッチ、マウスクリック、またはスキャンされた後、ユーザ端末2のプロセッサは、ターゲット固有識別子SMを分析する。ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMを分析することによって、通信要求CRをネットワーク・サービス・システム1に再度送信する。
【0062】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2は、ユーザ端末2が次回その内部メモリからターゲット固有識別子SMを読み取り、ターゲット固有識別子SMを分析し、ターゲット端末3とのリアルタイム通信を確立するために通信要求CRをネットワーク・サービス・システム1に送信するのを助けるために、ターゲット固有識別子SMを記憶することができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末2は、記憶されたターゲット固有識別子SMを既知の通信モードで別のユーザ端末に送信することができ、その結果、別のユーザ端末も、同じターゲット固有識別子SMを使用して、ターゲット端末3に対する通信要求をネットワーク・サービス・システム1に送信することができる。
【0064】
ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMを「分析」することのみによって、ネットワーク・サービス・システム1が、識別コードTCに従って、ターゲットコードT1、T2、T3...Tnのうちの少なくとも1つ(特定の通信番号および特定の通信モードを含む)を使用して対応するターゲット端末3と通信することを決定することを可能にすることが理解されよう。したがって、ユーザ端末2が属するユーザは、ターゲット端末3の連絡先情報を複雑に検索することなく、緊急時にサービスを利用することができる。これにより、通話効率が向上する。
【0065】
加えて、ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMに従ってネットワーク・サービス・システム1を使用してターゲット端末3と通信し、ネットワーク・サービス・システム1は、特定のターゲット端末3のハードウェアに縛られる必要がない。ターゲット端末3の通信番号(または仮想電話番号)がネットワーク・サービス・システム1に設定されていれば、ネットワーク・サービス・システム1は、ターゲット端末3と通信することができる。すなわち、ネットワーク・サービス・システム1は、ターゲット固有識別子SMにネットワーク・サービス・システム1によって設定された通信モードおよび通信番号を使用してターゲット端末3と通信し、ターゲット端末3は特定のハードウェアに限定されない。
【0066】
ユーザ端末2は、以下のステップを実行するように構成することができる。
(1)ターゲット端末3に対応する識別コードTCを含む、リモートターゲット端末3に関連付けられたターゲット固有識別子SMをキャプチャ、マウスクリック、タッチ、またはスキャンする。いくつかの実施形態では、ユーザ端末2のカメラは、ターゲット固有識別子SMをキャプチャする。ユーザ端末2は、電子ディスプレイを含むことができ、電子ディスプレイ上のターゲット固有識別子SMは、マウスを使用することによってクリックされる。ユーザ端末2はタッチディスプレイを含むことができ、電子ディスプレイ上のターゲット固有識別子SMは、ユーザまたはユーザが保持する物体によってタッチされる。ユーザ端末2は、ネットワークを使用してターゲット固有識別子SMをキャプチャしてもよい。
(2)ターゲット固有識別子SMを分析して、ターゲット端末3とのIPネットワーク通信を確立するための、識別コードTCを含む通信要求CRを生成する。ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMを分析するためのプロセッサを含んでもよい。通信要求CRは、ターゲット固有識別子SMの情報(例えば、識別コードTC)に関連付けられている。
(3)ネットワークを使用してリモート・ネットワーク・サービス・システム1に通信要求CRを送信する。
(4)ターゲット固有識別子SMをユーザ端末2に記憶する。いくつかの実施形態では、ターゲット固有識別子は、ユーザ端末のアドレス帳に記憶されてもよい。
【0067】
上記のステップは単なる例示であり、必ずしも特定の順序に従って実行される必要はない。
【0068】
ユーザ端末2を介して、ターゲット固有識別子SMがキャプチャされ、マウスクリックされ、タッチされ、またはスキャンされ、その結果、ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMを分析し、次いで、長い数字列をダイヤルすることなく、ターゲット固有識別子SMに従ってネットワーク・サービス・システム1に通信要求CRを行うので、時間を節約することができ、それによって通話の効率を改善することができる。
【0069】
加えて、ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMを出力しながら、たとえば「タッチして通話」または「マウスクリックして通話」などのプロンプト情報をさらに出力して、通信のためにターゲット固有識別子SMに対して操作を実行する(例えば、マウスを使用して押したりクリックしたりする)ようにユーザを促すことができ、それによってユーザ体験がさらに向上する。
【0070】
図2は、本発明によるユーザ端末2のいくつかの実施形態におけるネットワークサービス方法200のステップの概略フローチャートである。
【0071】
動作201において、ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMを読み取る。ターゲット固有識別子SMは、カメラを使用して読み取られてもよいし、ネットワーク情報から読み取られてもよいし、内部メモリ内のデータから読み取られてもよい。
【0072】
動作202において、ユーザ端末2は、読み取られたターゲット固有識別子SMを分析し、ターゲット固有識別子SMは、ネットワーク・サービス・システム1のIPアドレスに関する情報およびターゲット端末3に対応する識別コードTCを含む。
【0073】
動作203において、ユーザ端末2は、ターゲット固有識別子SMに関連付けられた通信要求CRをネットワーク・サービス・システム1に送信する。
【0074】
動作204において、ネットワーク・サービス・システム1がユーザ端末2とターゲット端末3との間の通信接続を確立すると、ユーザ端末2は、ネットワーク・サービス・システム1を使用してターゲット端末3から情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、ユーザ端末2は、ネットワーク・サービス・システム1を使用せずにターゲット端末3から情報を直接受信することができる。
【0075】
図3は、本発明によるネットワーク・サービス・システム1のいくつかの実施形態におけるネットワークサービス方法300のステップの概略フローチャートである。
【0076】
動作301において、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2から通信要求CRを受信する。通信要求CRは、ネットワーク・サービス・システム1のIPアドレスおよびターゲット端末3に関連付けられた識別コードTCを含んでもよい。
【0077】
動作302において、ネットワーク・サービス・システム1は、識別コードTCに従って、対応するターゲット端末3のターゲット・コード・グループを見つけ、ターゲット・コード・グループは、ターゲット端末3のターゲットコードT1、T2、T3...Tnのうちの少なくとも1つを含む。
【0078】
動作303において、ネットワーク・サービス・システム1は、ターゲット端末3のターゲットコードT1、T2、T3...Tnのうちの少なくとも1つを使用して、かつIPネットワークを使用して、ターゲット端末3との通信接続を確立することを決定し、これにより、ユーザ端末2は、ターゲット端末3とのリアルタイム通信を確立する。
【0079】
動作303において、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2の言語設定を含む、ユーザ端末2に関する情報DTをさらに検出することができる。
【0080】
ネットワーク・サービス・システム1は、情報DT内の言語設定に従って、およびターゲットコードT1、T2、T3...Tnのうちの少なくとも1つを決定することによって、ユーザ端末2と同じ言語を使用するターゲット端末3をさらに選択し、選択されたターゲット端末3との通信接続を確立することができる。
【0081】
動作304において、ネットワーク・サービス・システム1は、ユーザ端末2およびターゲット端末3への通信接続を切断し、その結果、ユーザ端末2は、ターゲット端末3と直接通信し、ネットワーク・サービス・システム1を使用せずに情報を転送することができる。
【0082】
上記の動作は単なる例示であり、必ずしも特定の順序に従って実行される必要はない。
【0083】
図4は、本発明によるターゲット端末3のいくつかの実施形態におけるネットワークサービス方法400のステップの概略フローチャートである。
【0084】
動作401において、ネットワーク・サービス・システム1からユーザ端末2との通信の要求を受信すると、ターゲット端末3は、ネットワーク・サービス・システム1を使用してユーザ端末2とのリアルタイム通信を確立することができる。
【0085】
動作402において、ターゲット端末3は、ネットワーク・サービス・システム1との通信接続を切断し、ユーザ端末2と直接通信する。
【0086】
本明細書を通して言及される「実施形態」または「実施形態1」は、実施形態に関連する特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することを理解されたい。したがって、本明細書全体を通して、「一実施形態では」または「実施形態1において」の出現は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、これらの特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。当業者はまた、本明細書に記載された実施形態がすべて任意選択の実施形態に属し、関連する動作およびモジュールが本発明に必ずしも必要ではないことを理解すべきである。
【0087】
前述のプロセスのシーケンス番号は、本発明の様々な実施形態において必要な実行順序を意味しないことを理解されたい。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に従って決定されるべきであり、本発明の実施形態の実施プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
【0088】
本発明の添付の図面におけるフローチャートおよびブロック図は、本出願の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品によって実施され得る可能なシステムアーキテクチャ、機能、および動作を示す。これに関して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表すことができる。モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部は、指定された論理機能を実施するための1つまたは複数の実行可能命令を含む。代替として使用されるいくつかの実装解決策では、ボックスに注釈が付けられた機能は、代替的に、添付の図面に注釈が付けられたものとは異なる順序で発生し得ることにも留意されたい。例えば、実際には連続して示される2つのボックスが基本的に並行して実行されてもよく、場合によっては2つのボックスが逆の順序で実行されてもよい。これは、関連する関数に従って決定される。また、ブロック図および/またはフローチャートの各ボックスならびにブロック図および/またはフローチャートのボックスの組み合わせは、指定された機能または動作を実行するように構成された専用のハードウェアベースのシステムを使用して実装されてもよいし、専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせを使用して実装されてもよいことにも特に留意されたい。
【0089】
以上、本発明の実施形態で開示されるネットワークサービス方法およびネットワーク・サービス・システムについて詳細に説明した。本明細書では、本発明の原理および実装形態を説明するために特定の例が使用されているが、実施形態の前述の説明は、本発明の方法およびその中核となる概念の理解を助けることを意図しているにすぎない。さらに、当業者は、本発明の概念に従って特定の実施態様および適用範囲に変更を加えることができる。結論として、本明細書の内容は、本発明に対する限定として理解されるべきではない。本発明の原理の範囲内で行われる修正、同等の置換、または改善は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。