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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】液体フィルタ装置および方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 27/08 20060101AFI20240607BHJP
   F01M 11/03 20060101ALI20240607BHJP
【FI】
B01D27/08
F01M11/03 B
【請求項の数】 6
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023002538
(22)【出願日】2023-01-11
(62)【分割の表示】P 2021113675の分割
【原出願日】2017-02-20
(65)【公開番号】P2023058490
(43)【公開日】2023-04-25
【審査請求日】2023-02-06
(31)【優先権主張番号】62/352,609
(32)【優先日】2016-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/302,553
(32)【優先日】2016-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591163214
【氏名又は名称】ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガスタフソン, マイケル ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ジョシェル, カート
(72)【発明者】
【氏名】ハーダー, デイビッド, ビー.
(72)【発明者】
【氏名】タッカー, ブライアン
【審査官】目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0132829(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0090651(US,A1)
【文献】特公昭46-037994(JP,B1)
【文献】特開2000-153112(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D24/00-37/04
B01D46/00-46/90
F01M11/00-13/06
F16J15/00-15/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタカートリッジであって、
(a)ハウジングと、
(b)前記ハウジング内のろ材構造と、
(c)前記ハウジングの外側に取外し不可能に固定され、ねじ切り部を有し、かつハウジングシール部材を保持しているスリーブであって、
(i)前記スリーブは、半径方向に延在する基部面と凹部壁とを備えたシールホルダ凹部を有し、前記基部面は、前記凹部壁から延在する半径方向基部長さを有し、
(ii)前記スリーブは、前記基部面と前記ねじ切り部との間にベベル面を含み、前記ベベル面は、0.7~2mmの前記基部面と前記ねじ切り部との間の軸方向長さを有する、スリーブと、
(d)前記凹部の天井を形成する前記スリーブの第1端部に隣接する半径方向外向きに突出するリブであって、前記スリーブが前記第1端部の反対側にある第2端部を有する、半径方向外向きに突出するリブと、を備え、
前記リブが、前記半径方向基部長さの80%未満の長さを有する、フィルタカートリッジ。
【請求項2】
(a)前記スリーブは、前記基部面と前記ねじ切り部との間にベベル面を含み、前記ベベル面は、前記ねじ切り部に対して12~30°の角度で角度が付けられている、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項3】
(a)前記スリーブは、前記ねじ切り部と前記第2端部との間において、半径方向に延在する止め部材を含む、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項4】
(a)前記ろ材構造は、第1エンドキャップと第2エンドキャップとの間に固定されたプリーツ状ろ材の円筒体を含み、
(b)リングは、前記ろ材構造の残りの部分から離れる方向に前記第1エンドキャップから軸方向に突出し、および
(c)第1エンドキャップシール部材は、前記リングによって保持されている、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項5】
(a)前記ろ材構造は、前記ハウジングの内部空間内に固定されかつ取外し不可能に取り付けられている、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項6】
(a)前記ハウジングシール部材は、前記リブより半径方向外向きにさらに突出する、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、PCT国際特許出願として2017年2月20日に出願されており、2016年3月2日に出願された米国仮特許出願第62/302,553号明細書および2016年6月21日に出願された米国仮特許出願第62/352,609号明細書に対する優先権の利益を主張し、それらの出願の開示全体が全体として参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、フィルタカートリッジと、フィルタヘッドに接続されたカートリッジを含むフィルタアセンブリと、使用方法とに関する。本開示におけるフィルタ装置は、液体、特に燃料、油圧流体および潤滑油等の流体のろ過に使用され得る。
【背景技術】
【0003】
フィルタは、一般に、内燃機関のための潤滑系および燃料系ならびに重機のための油圧系統に関連して使用される。フィルタは、他の多くのタイプの液体システムでも使用される。これらのタイプのシステムでは、フィルタは、定期的に交換される。使用される1つのタイプの典型的なフィルタシステムは、スピンオン式キャニスタフィルタである。
【0004】
スピンオン式キャニスタフィルタは、通常、永久的に取り付けられる非交換式フィルタエレメント(カートリッジフィルタ)を保持する単回使用ハウジングを含む使い捨てユニットである。カートリッジフィルタを保持するキャニスタは、通常、ねじ係合によってフィルタヘッドに回転して取り付けられる。浄化される液体は、ろ過されるためにフィルタヘッドからハウジング内に入る。浄化済みの液体は、ハウジングから出てフィルタヘッドに再び入る。幾分かの期間の使用後、スピンオン式キャニスタフィルタは、フィルタヘッドから取り外され、廃棄される。その後、新たなスピンオン式キャニスタフィルタがフィルタヘッドに取り付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
典型的には、フィルタとフィルタヘッドとの間に何らかのタイプのシール構成がある。従来、シール構成は、設置および取り外し時に妨げになる可能性があり、それにより保守が困難になる。さらに、従来技術による設計では、ねじ山が底に達する前にハウジングをフィルタヘッド上へ数回回転させる必要がある。これにより、斜め噛み込み(cross-threading)またはフィルタヘッドにフィルタを適切に取り付けられないという問題が起こる可能性がある。改善が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来技術の問題を改善するために、フィルタカートリッジおよびフィルタアセンブリが提供される。
【0007】
第1態様では、フィルタカートリッジであって、ハウジングと、ろ材構造と、スリーブと、ハウジングシール部材とを含むフィルタカートリッジが提供される。
【0008】
ハウジングは、内部空間(volume)を画定する周囲壁を有する。ハウジングは、内部空間と連通している開放した口部と、口部と反対側の底部とを有する。周囲壁は、内部空間と連通している内面と、反対側の外面とを有する。
【0009】
ろ材構造は、ハウジングの内部空間内で動作可能に向けられている。スリーブは、周囲壁の外面に接するように向けられている。スリーブは、内側部分と、反対側の外側部分とを有する。内側部分は、周囲壁の外面に接するように向けられている。スリーブは、反対側にある第1端部および第2端部を含み、第1端部は、ハウジングの開放した口部に隣接している。スリーブは、外側部分に沿ったシールホルダ凹部を含む。半径方向に延在する基部面は、凹部の一部である。凹部壁は、基部面とスリーブの第1端部との間で少なくとも部分的に軸方向に延在する。基部面は、凹部壁から延在する半径方向基部長さを有する。スリーブは、第2端部と基部面との間でスリーブの外側部分のねじ切り部から半径方向外向きに突出する複数のねじ山を含む。ねじ切り部は、凹部壁から測定される半径方向長さを有し、ねじ切り部の半径方向長さは、半径方向基部長さより大きい。ハウジングシール部材は、シールホルダ凹部内に動作可能に保持されている。
【0010】
上記とは独立して、別の態様では、フィルタカートリッジが提供される。フィルタカートリッジは、ハウジングと、ろ材構造と、スリーブと、ハウジングシール部材とを含む。ハウジングは、内部空間を画定する周囲壁を有する。ハウジングは、内部空間と連通する開放した口部と、口部と反対側の底部とを有する。周囲壁は、内部空間と連通する内面と、反対側の外面とを有する。ろ材構造は、ハウジングの内部空間内で動作可能に向けられている。スリーブは、周囲壁の外面に接している。スリーブは、内側部分と、反対側の外側部分とを有し、内側部分は、周囲壁の外面に接するように向けられている。スリーブは、反対側にある第1端部および第2端部を含み、第1端部は、ハウジングの開放した口部に隣接している。スリーブは、外側部分に沿ったシールホルダ凹部を含む。凹部は、半径方向に延在する基部面と、基部面とスリーブの第1端部との間で少なくとも部分的に軸方向に延在する凹部壁とを含む。シールホルダ凹部は、基部面と凹部壁との間の交差部に接合部を有する。スリーブは、第2端部と基部面との間のスリーブの外側部分にねじ切り部を含む。ハウジングシール部材は、封止圧縮領域を有する。封止圧縮領域は、断面において圧縮領域線によって画定されている。圧縮領域線に対して垂直な線は、シールホルダ凹部における接合部とハウジングシール部材とを通過する。
【0011】
上記とは独立して、フィルタカートリッジが提供される。フィルタカートリッジは、内部空間を画定する周囲壁を有するハウジングであって、内部空間と連通する開放した口部と、口部と反対側の底部とを有し、周囲壁は、内部空間と連通する内面と、反対側の外面とを有する、ハウジングを含む。ろ材構造は、ハウジングの内部空間内で動作可能に向けられており、スリーブは、周囲壁の外面に接している。スリーブは、内側部分と、反対側の外側部分とを有する。内側部分は、周囲壁の外面に接するように向けられている。スリーブは、反対側にある第1端部および第2端部であって、第1端部は、ハウジングの開放した口部に隣接している、第1端部および第2端部、外側部分に沿ったシールホルダ凹部およびシールホルダ凹部内に保持されているハウジングシール部材、接合部であって、口部が最上であるようにカートリッジが向けられるときにシール部材の最下点に対して接線である線と、シール部材の半径方向に最も内側の部分に対して接線である線との間の交差部に画定されている接合部、第2端部と基部面との間のスリーブの外側部分におけるねじ切り部を含む。ハウジングシール部材は、封止圧縮領域を有し、封止圧縮領域は、断面において圧縮領域線によって画定されている。圧縮領域線に対して垂直な線は、接合部とハウジングシール部材とを通過する。
【0012】
上記とは独立して、シールホルダ凹部は、凹部の天井を形成するスリーブの第1端部に隣接する半径方向外向きに突出するリブによって画定され得、シールホルダ凹部は、半径方向に延在する基部面と、基部面と天井との間で軸方向に延在する凹部壁とを含む。
【0013】
リブを含む態様では、リブは、スリーブの第1端部と同一平面であり得る。
【0014】
リブを含む態様では、リブは、スリーブの第1端部から離間され得る。
【0015】
リブを含む態様では、リブは、スリーブの一部であり得る。
【0016】
リブを含む態様では、リブは、ハウジングの一部であり得る。
【0017】
リブを含む態様では、リブは、スリーブおよびハウジングの両方の一部であり得る。
【0018】
リブを含む態様では、半径方向外向きに突出するリブは、半径方向基部長さの80%未満の長さを有し得る。
【0019】
リブを含む態様では、半径方向外向きに突出するリブは、半径方向基部長さの60%未満の長さを有し得る。
【0020】
リブを含む態様では、半径方向外向きに突出するリブは、半径方向基部長さの55%未満の長さを有し得る。
【0021】
リブは、基部面が凹部壁から離れる方向に延在するよりも小さい短い距離だけ凹部壁から離れる方向に半径方向に延在し得る。
【0022】
基部面は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも4mmかつ15mm以下に位置する。
【0023】
基部面は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも7mmかつ11mm以下に位置し得る。
【0024】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み得、ベベル面は、ねじ切り部に対して10~50度の角度で角度が付けられている。
【0025】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み得、ベベル面は、ねじ切り部に対して12~30度の角度で角度が付けられている。
【0026】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み得、ベベル部は、ねじ切り部に対して13~17度の角度で角度が付けられている。
【0027】
ベベル面は、0.7~2mmの基部面とねじ切り部との間の軸方向長さを有し得る。
【0028】
ベベル面は、0.8~1.5mmの基部面とねじ切り部との間の軸方向長さを有し得る。
【0029】
スリーブは、ねじ切り部と第2端部との間において、半径方向に延在する止め部材を含み得る。
【0030】
止め部材は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも17mmかつ30mm以下に位置する。
【0031】
止め部材は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも18mmかつ28mm以下に位置する。
【0032】
止め部材は、スリーブのいかなる他の部分よりも大きい距離だけ半径方向外向きに突出する。
【0033】
ろ材構造は、第1エンドキャップと第2エンドキャップとの間に固定されたプリーツ状ろ材の円筒体を含む。
【0034】
リングは、ろ材構造の残りの部分から離れる方向に第1エンドキャップから軸方向に突出し得、および第1エンドキャップシール部材は、リングによって保持され得る。
【0035】
第1エンドキャップシール部材は、リングから半径方向外向きに突出し得る。
【0036】
ろ材構造は、ハウジングの内部空間内に固定されかつ取外し不可能に取り付けられ得る。
【0037】
ハウジング底部は、排出弁を含み得る。
【0038】
ハウジングシール部材は、リブより半径方向外向きにさらに突出し得る。
【0039】
ハウジングの壁は、スリーブの第1端部に重なり得る。
【0040】
ハウジングの壁は、突出するリブに重なり、かつ凹部壁に沿ってスリーブの外側部分に沿って延在していることができる。
【0041】
別の態様では、上で様々に特徴付けたフィルタカートリッジを含むフィルタアセンブリであって、フィルタカートリッジに取外し可能に取り付けられたフィルタヘッドをさらに含むフィルタアセンブリが提供される。
【0042】
フィルタヘッドは、カートリッジ受入れ内部を包囲する外壁を含み得る。外壁は、端部リムと、端部リムに隣接してカートリッジ受入れ内部に向けられたねじ切り領域と、傾斜面とを有する。傾斜面は、カートリッジ受入れ内部に向かう方向に角度が付けられ、かつフィルタヘッドおよびフィルタカートリッジが互いに動作可能に取り付けられると、ハウジングシール部材と係合してフィルタカートリッジとシールを形成するように配置され得る。
【0043】
ねじ切り領域は、傾斜面と端部リムとの間にあり得る。
【0044】
傾斜面は、フィルタヘッドの外壁から5~45度で角度を付けられ得る。
【0045】
傾斜面は、フィルタヘッドの外壁から10~30度で角度を付けられ得る。
【0046】
傾斜面は、フィルタヘッドの外壁から12~18度で角度を付けられ得る。
【0047】
フィルタヘッドは、フィルタカートリッジに未ろ過流体を搬送する入口構成と、フィルタカートリッジからろ過済み流体を搬送する出口構成とを含み得る。
【0048】
上記とは独立して、別の態様では、フィルタアセンブリが提供される。フィルタアセンブリは、入口構成と、出口構成と、カートリッジ受入れ内部を包囲する外壁とを有するフィルタヘッドを含む。外壁は、端部リムと、端部リムに隣接してカートリッジ受入れ内部に向けられたねじ切り領域と、傾斜面とを有する。フィルタカートリッジは、フィルタヘッドに取外し可能に取り付けられる。フィルタカートリッジは、ハウジングと、ハウジングの内部空間内で動作可能に向けられたろ材構造と、ハウジングを包囲しかつハウジングに接するスリーブとを含む。スリーブは、フィルタヘッドのねじ切り領域と嵌合可能に係合するねじ切り部を有する。スリーブは、シールホルダ凹部を画定する。シール部材は、シールホルダ凹部内にありかつ半径方向外向きに突出する。フィルタヘッドの傾斜面は、シール部材に対して押し付けられてフィルタヘッドとフィルタカートリッジとの間にシールを形成する。
【0049】
傾斜面は、フィルタヘッドの外壁から5~45度で角度を付けられ得る。
【0050】
傾斜面は、フィルタヘッドの外壁から10~30度で角度を付けられ得る。
【0051】
傾斜面は、フィルタヘッドの外壁から12~18度で角度を付けられ得る。
【0052】
スリーブは、内側部分と、反対側の外側部分とを有する。内側部分は、ハウジングの外面と接するように向けられ得る。スリーブは、反対側にある第1端部および第2端部を含み、第1端部は、ハウジングの開放した口部に隣接している。シールホルダ凹部は、外側部分に沿い、凹部は、半径方向に延在する基部面と、基部面とスリーブの第1端部との間で少なくとも部分的に軸方向に延在する凹部壁とを含む。シールホルダ凹部は、口部が最上であるようにカートリッジが向けられるときにシール部材の最下点に対して接線である線と、シール部材の半径方向に最も内側の部分に対して接線である線との間の交差部に画定されている接合部を有する。スリーブのねじ切り部は、第2端部と基部面との間のスリーブの外側部分にある。傾斜面は、圧縮領域線に沿った断面においてハウジングシール部材に対して押し付ける。圧縮領域線に対して垂直な線は、シールホルダ凹部における接合部とシール部材とを通過する。
【0053】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み得る。ベベル面は、ねじ切り部に対して10~50度の角度で角度を付けられ得る。
【0054】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み得、ベベル面は、ねじ切り部に対して12~30度の角度で角度が付けられている。
【0055】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み得、ベベル部は、ねじ切り部に対して13~17度の角度で角度が付けられている。
【0056】
ベベル面は、0.7~2mmの基部面とねじ切り部との間の軸方向長さを有する。
【0057】
ベベル面は、0.8~1.5mmの基部面とねじ切り部との間の軸方向長さを有し得る。
【0058】
スリーブは、ねじ切り部と第2端部との間において、半径方向に延在する止め部材を含み得る。
【0059】
止め部材は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも17mmかつ30mm以下に位置し得る。
【0060】
止め部材は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも18mmかつ28mm以下に位置し得る。
【0061】
止め部材は、スリーブのいかなる他の部分よりも大きい距離だけ半径方向外向きに突出し得る。
【0062】
ろ材構造は、第1エンドキャップと第2エンドキャップとの間に固定されたプリーツ状ろ材の円筒体を含み得る。
【0063】
リングは、ろ材構造の残りの部分から離れる方向に第1エンドキャップから軸方向に突出し得、および第1エンドキャップシール部材は、リングによって保持され得る。
【0064】
第1エンドキャップシール部材は、リングから半径方向外向きに突出し得る。
【0065】
ろ材構造は、ハウジングの内部空間内に固定されかつ取外し不可能に取り付けられている。
【0066】
フィルタカートリッジは、排出弁をさらに含み得る。
【0067】
上記とは独立して、別の態様では、フィルタヘッドにフィルタカートリッジを設置する方法が提供される。本方法は、フィルタヘッドを提供するステップと、フィルタカートリッジを提供するステップと、フィルタヘッドおよびフィルタカートリッジをねじ嵌合させるステップとを含む。フィルタヘッドを提供するステップは、入口構成と、出口構成と、カートリッジ受入れ内部を包囲する外壁とを有するヘッドを提供することを含む。外壁は、端部リムと、端部リムに隣接してカートリッジ受入れ内部に向けられたねじ切り領域とを有する。フィルタカートリッジを提供するステップは、ハウジングと、ハウジングの内部空間内で動作可能に向けられたろ材構造と、ハウジングを包囲しかつハウジングに接するスリーブとを提供することを含む。スリーブは、ねじ切り部を有し、シールホルダ凹部を画定し、およびシールホルダ凹部内にありかつ半径方向外向きに突出しているシール部材である。ねじ嵌合させるステップは、スリーブのねじ切り部をフィルタヘッドのねじ切り領域とねじ嵌合させて、シール部材を圧縮しかつフィルタヘッドとフィルタカートリッジとの間にシールを形成することを含み、シールは、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて動作可能シールを形成するために必要なものの50%未満のトルクを用いて形成される。
【0068】
ねじ嵌合させるステップは、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて動作可能シールを形成するために必要なものの55%未満のトルクを用いてシールを形成することを含み得る。
【0069】
ねじ嵌合させるステップは、15N-m以下のトルクを用いてシールを形成することを含み得る。
【0070】
フィルタヘッドを提供するステップは、傾斜面を有するようにフィルタヘッド外壁を提供することを含み得、ねじ切り領域は、傾斜面と端部リムとの間にある。ねじ嵌合させるステップは、シール部材に対して傾斜面を押し付けて、傾斜面とスリーブとの間にかつ傾斜面およびスリーブに接してシールを形成することを含み得る。
【0071】
フィルタヘッドを提供するステップは、フィルタヘッドの外壁から12~18度で角度が付けられた傾斜面を有するようにフィルタヘッド外壁を提供することを含み得る。
【0072】
ねじ嵌合させるステップ後、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて分離するために必要なものの50%未満のトルクを用いることにより、フィルタカートリッジとフィルタヘッドとを分離するステップがあり得る。
【0073】
ねじ嵌合させるステップ後、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて分離するために必要なものの65%未満のトルクを用いることにより、フィルタカートリッジとフィルタヘッドとを分離するステップがあり得る。
【0074】
ねじ嵌合させるステップ後、15N-m未満のトルクを用いることにより、フィルタカートリッジとフィルタヘッドとを分離するステップがあり得る。
【0075】
フィルタカートリッジを提供するステップは、上記の特徴の任意のものにおいて様々に特徴付けられているようなフィルタカートリッジを提供することを含み得る。
【0076】
フィルタヘッドを提供するステップは、上記の様々な特徴によるフィルタヘッドを提供することを含み得る。
【0077】
構成が本開示による何らかの選択された利点を有するために、本明細書に記載した具体的な特徴のすべてが構成に組み込まれる必要はないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
図1】本開示の原理によって構築されたフィルタアセンブリの組立分解上面斜視図である。
図2図1のフィルタアセンブリの組立分解底面斜視図である。
図3図1および図2の組み立てられたフィルタアセンブリの上面図である。
図4図3のフィルタアセンブリの断面図であり、断面は、図3の線4-4に沿っている。
図5図3および図4のフィルタアセンブリで使用されるフィルタカートリッジの断面図である。
図6図5のフィルタカートリッジと使用されるスリーブの断面図である。
図7図6の部分Aの拡大断面図である。
図8図4のフィルタアセンブリの一部として示されるフィルタヘッドの断面図である。
図9図8の部分B-Bの拡大図である。
図10図4の部分C-Cの拡大図である。
図11図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
図12図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
図13図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
図14図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
図15図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
図16図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
図17図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
図18図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
図19図10と同様であるがフィルタヘッドが図示されていない、別の実施形態を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
図1図4では、従来技術の問題を改善するフィルタカートリッジおよびフィルタアセンブリが示されている。
【0080】
図1および図2における組立分解斜視図において、本開示の原理によって構築されるフィルタアセンブリを20で示す。フィルタアセンブリ20は、フィルタヘッド22を含む。フィルタヘッド22は、内燃機関のための潤滑系もしくは燃料系または重機のための油圧系統を含む機器等のシステムに取り付けられるかまたは接続される。フィルタヘッド22は、この機器の構成要素と液体連通することになり、それにより、ろ過される液体は、フィルタアセンブリ20によってろ過されるためにフィルタヘッド22内に流れ込み、その後、その機器によって使用されるためにろ過された状態でフィルタヘッド22から出る。
【0081】
フィルタアセンブリ20は、フィルタカートリッジ24をさらに含む。フィルタカートリッジ24は、この実施形態では、スピンオン式キャニスタフィルタ26である。スピンオン式キャニスタフィルタ26は、永久的に取り付けられる、非交換式フィルタエレメント30を保持する単回使用缶またはハウジング28を有する。フィルタエレメント30を保持するハウジング28は、ねじ係合によってフィルタヘッド22に回転して取り付けられる。図22に示すように、フィルタヘッド22は、ねじ山32を有し、ハウジング28は、ねじ山34を有する。浄化される液体は、ろ過されるためにフィルタヘッド22からハウジング28内に入る。液体は、ろ過されるためにフィルタエレメント30を通って流れ、フィルタヘッド22に再び入り、その後、下流の機器によって使用されるためにフィルタヘッド22から出る。幾分かの使用期間後、フィルタカートリッジ24は、フィルタヘッド22から取り外されて廃棄される。その後、新たなカートリッジ24を準備して、ろ過するためにフィルタヘッド22に取り付けることができる。代替実施形態では、フィルタアセンブリ20は、ボウルカートリッジフィルタであり得、そこで、ハウジングは、フィルタヘッドに接続する再使用可能なボウルを形成し、交換式フィルタカートリッジがボウル内に保持される。
【0082】
図5に注目が向けられる。図5は、フィルタカートリッジ24の断面図である。上述したように、フィルタカートリッジ24は、取外し不可能なフィルタエレメント30を保持するハウジング28を含む。
【0083】
フィルタハウジング28は、周囲壁36を含む。ハウジング壁36は、典型的には、金属の薄壁構造となる。ハウジング28の周囲壁36は、内部空間38を画定している。ハウジング28は、開放した口部40を有する。開放した口部40は、内部空間38と連通している。
【0084】
ハウジング28は、ハウジング底部42を含む。底部42は、ハウジング28の、口部40と反対側の端部にある。周囲壁36は、内面44を有する。内面44は、内部空間38と連通している。壁36の、内面44から反対側に外面46がある。中心の長手方向軸55は、開放した口部40およびハウジング底部42を通って延在するようにカートリッジ24を通過する。
【0085】
フィルタエレメント30は、ハウジング28の内部空間38に永久的にかつ取外し不可能に取り付けられている。フィルタエレメント30は、ろ材構造48を含む。ろ材構造48は、ハウジング28の内部空間38内に動作可能に向けられている。ろ材構造48は、多くの異なる形態で具現化することができる。多くの実施形態では、ろ材構造48は、プリーツ状ろ材50を含む。プリーツ状ろ材50は、セルロース、ガラス、合成繊維またはこれらの任意のものの混合物であり得る。ろ材構造48は、微細繊維を含み得る。
【0086】
多くの実施形態では、ろ材構造48は、概して管状であり、楕円形または円筒状の形状を含み得る。この実施形態では、ろ材構造48は、円筒状の形状であり、それにより、プリーツ状ろ材50は、開放したフィルタ内部52を画定する。ろ材構造48は、プリーツ状ろ材50である場合を含み、穴あきインナーライナ54等の内部支持体によって支持することができる。インナーライナ54は、プリーツを支持し、プリーツ状ろ材50のプリーツがつぶれないようにする。
【0087】
ろ材構造48は、開放した口部40に隣接する反対側の端部56と、底部42に隣接する端部58とを有する。端部56において、ろ材構造48に第1エンドキャップ60が固定されている。第1エンドキャップ60は、その中心に開放フィルタ内部52と連通している開口部62を有するため、開放エンドキャップである。第1エンドキャップ60は、ナイロンまたは硬質プラスチック等、非金属を含む様々なタイプの材料から作製することができる。第1エンドキャップ60は、第1エンドキャップ60をろ材構造48に直接成形することにより、または接着剤もしくは充填材等の他の方法により、ろ材構造48に固定される。
【0088】
ろ材構造48の端部58に第2エンドキャップ64が固定されている。第2エンドキャップ64は、典型的には、ナイロンまたは硬質プラスチックであり得る、第1エンドキャップ60と同じ材料から作製される。第2エンドキャップ64は、開放フィルタ内部52に閉鎖され得るが、いくつかの実施形態では、図5に図示しない排出弁を使用することによって選択的に開放することができる。図5では、第2エンドキャップ64の一部として、排出弁のための取付構成66が示されている。アクセス開口部68においてハウジング28を開放することができ、それにより排出弁がフィルタカートリッジ24から流体を排出することができる。
【0089】
再び第1エンドキャップ60を参照すると、第1エンドキャップ60から、第2キャップ64から離れかつろ材構造48の残りの部分から離れる方向において軸方向に突出するリング70がある。リング70は、この実施形態では、第1エンドキャップ60の開口部62に隣接している。リング70は、溝72を画定している。溝72は、半径方向外向きの方向において周囲壁36の内面44に向かって開放している。溝72内に第1エンドキャップシール部材74が配置されている。第1エンドキャップシール74は、Oリングとして具現化することができる。第1エンドキャップシール部材74は、リング70から半径方向外向きの方向において周囲壁36の内面44に向かって向けられている。第1エンドキャップシール部材74は、図8および図4に関してさらに後述するように、フィルタヘッド22とシール165を形成する。
【0090】
多くの実施形態が可能であるが、この実施形態では、第1エンドキャップ60は、任意選択的な中心合わせ構成76を含む。中心構成76は、軸方向突起78、79の対を含み、それらは、第2エンドキャップ64とろ材構造48の残りの部分とから離れる方向において第1エンドキャップ60から軸方向に突出する。中心構成76は、フィルタカートリッジ24をフィルタヘッド22に案内しかつ取り付けるのに役立つ。軸方向突起78、79は、突出するリング70から離間され、第1エンドキャップ60の半径方向外縁80に隣接して位置する。
【0091】
第1エンドキャップ60は、複数の半径方向外側突起82をさらに含む(図1および図5)。半径方向外側突起82は、ハウジング壁46の内面44に対して半径方向に押し付けることにより、ハウジング28内でろ材構造48を中心合わせするのに役立つ。
【0092】
フィルタカートリッジ24は、スリーブ84をさらに含む。スリーブ84は、ハウジング28の外面46に沿ってハウジング28に固定される。多くの実施形態では、スリーブ84は、周囲壁36の外面46に接して取り付けられる。
【0093】
図6では、スリーブ84の拡大図が詳細に示される。スリーブ84は、内側部分86と反対側の外側部分88とを有する。内側部分86は、図示する実施形態では、周囲壁36の外面46に接するように向けられる。
【0094】
スリーブ84は、金属または非金属を含む多くの異なるタイプの材料から作製することができる。好ましい実施形態では、スリーブは、プラスチック等の非金属、例えばナイロンから作製される。
【0095】
図6を参照すると、スリーブ84は、反対側にある第1端部91および第2端部92を有する。第1端部91は、ハウジング28の開放した口部40(図5)に隣接する。第2端部92は、開放した口部40が最上部にあるように向けられるとき、開放した口部40から離間され、典型的にはハウジング28の上部1/3に配置される。
【0096】
スリーブ84は、シールホルダ凹部94を含む。シールホルダ凹部94は、外側部分88に沿っている。
【0097】
図7は、スリーブ84の1つの断面図部分の拡大図を示し、その部分は、図6において部分Aで示されている。スリーブ84は、半径方向外向きに突出するリブ96を有する。リブ96は、第1端部91に隣接し、凹部94の天井98を形成する。「第1端部91に隣接する」とは、リブ96が第1端部91と同一平面にあるか、またはスリーブ84の残りの部分から(残りの部分に向かってまたは残りの部分から離れる方向に)数mm、例えば5mm以下だけ離間され得ることを意味する。図7において、リブ96は、第1端部91と同一平面にある。リブ96が第1端部91から離間されていることによって第1端部91に隣接している(多くの可能性のうちの)1つの実施形態例として、図14を参照されたい。半径方向に延在する基部面100は、天井98の反対側にあって凹部94の床を形成している。天井98と基部面100との間で凹部壁102が軸方向に延在する。基部面100は、凹部壁102から延在する半径方向基部長さ104を有する。リブ96が、基部面100が凹部壁102から離れて延在するよりも小さい半径方向距離だけ凹部壁102から延在する場合、相対的に低いトルクでの封止を含む利点が達成される。
【0098】
ハウジングねじ山34は、第2端部92と基部面100との間でスリーブ84の外側部分88のねじ切り部106から半径方向外向きに突出する。ねじ切り部106は、凹部壁102から外側部分88まで測定される半径方向長さ108を有し、個々のねじ山34は、その外側部分88から突出を開始する。ねじ切り部106の半径方向長さ108は、半径方向基部長さ104より大きい。この配置は、従来技術による配置よってフィルタヘッド22に容易に取り付けられ、必要なトルクがはるかに小さいフィルタカートリッジ24に寄与するのに役立つ。
【0099】
図4および図10を参照すると、シールホルダ凹部94内にハウジングシール部材110が動作可能に保持される。ハウジングシール部材110は、フィルタカートリッジ24がフィルタヘッド22に動作可能に接続されると、フィルタヘッド22と半径方向外向きに向けられたシール172を形成する。後に説明するように、ハウジング壁36は、任意選択的に、凹部94の少なくとも一部内に延在しかつその内側を覆う部分37(図10)を含み、それにより、フィルタヘッド22と、スリーブ84と、凹部94内に延在するハウジング壁36の部分37との間にかつそれらに接してシール172が形成される。
【0100】
再び図7を参照すると、シールホルダ凹部94は、基部面100と凹部102との間の交差部に接合部112を含む。接合部112は、90度の角であることは必須ではないが、半径上にあり得る。例えば、接合部112は、0.25インチの半径上にあり得る。多くの実施形態が可能である。半径は、より大きいかまたは小さい場合があり、基部面100と凹部102との間の角度は、より大きいかまたは小さい場合がある。
【0101】
上述したように、シールホルダ凹部94内に動作可能に保持されるハウジングシール部材110がある。図10に注目が向けられる。図10は、凹部94内に保持されかつフィルタヘッド22とシール172を形成するハウジングシール部材110を示す。図10に示す図面から理解することができるように、ハウジングシール部材110は、封止圧縮領域114を有し、それは、フィルタヘッド22とシール172を形成するように圧縮力を受け取るハウジングシール部材110の一部である。この実施形態では、図10に示すような断面で見た場合、封止圧縮領域114は、圧縮領域線116によって画定される。圧縮領域線116は、図10および図5に見える。圧縮領域線116に対して垂直な線118(図10)は、シールホルダ凹部94の接合部112およびシール部材110を通過する。この実施形態では、「シール部材110を通過する」とは、シール部材110の2つ以上の点を通って延在することを意味し、すなわち、この定義によれば、線118は、シール部材110に対して単に接線(湾曲面に接触するが交差しない線)である場合、シール部材110を通過しない。概して、この例では、線118は、中心軸55(図5)に対して垂直とならず、線116は、中心軸55に対して平行とならない。
【0102】
この構成は、フィルタカートリッジ24をフィルタヘッド22に確実に固定するために従来技術において必要なものより小さいトルクを含む利点を達成するように形成される。本明細書では、この結果に至るいくつかの好ましい構成について記載する。例えば、図7において、半径方向外向きに突出するリブ96は、半径方向基線の長さ104の80%未満である半径方向に突出する長さを有する。多くの実施形態では、リブ96の長さは、半径方向基部長さ104の60%未満である。さらにより好ましい実施形態では、リブ96は、半径方向基部長さ104の55パーセント未満の長さを有する。
【0103】
利点に至るさらなる構成は、基部面100が、ハウジング28の口部40を画定する軸方向リム120(図5)から4mmかつ15mm以下に位置することを含む。より好ましい実施形態では、基部面100は、ハウジング28の口部40の軸方向リム120から少なくとも7mmかつ11mm以下、好ましくは約9mmに位置する。
【0104】
利点に至る他の構成は、スリーブ84がベベル面122(図7)を有することを含む。ベベル面122は、基部面100とねじ切り部106との間にある。ベベル面122が13~17度の角度124でねじ切り部106に対して角度が付けられていることによって利点がもたらされる。
【0105】
ベベル面122は、0.7~2mmの基部面100とねじ切り部106との間の軸方向長さ126を有し得る。より好ましい実施形態では、ベベル面122は、0.8~1.5mmの基部面100とねじ切り部106との間の軸方向長さ126を有し得る。
【0106】
図7では、図示する特定の実施形態において、スリーブ84が半径方向に延在する止め部材128をどのように含むかが分かる。止め具128は、ねじ切り部106とスリーブ84の第2端部92との間にある。止め部材128は、ハウジング28の口部40を画定する軸方向リム120(図5)から少なくとも17mmかつ30mm以下に位置し得る。より好ましい利点に至る実施形態では、止め部材128は、ハウジング28の口部40を画定する軸方向リム120から少なくとも18mmかつ28mm以下、好ましくは約26mmに位置する。利点に至るさらなる配置では、止め部材128は、スリーブ84のいかなる他の部分よりも大きい距離だけ半径方向外向きに突出する。これは、図7に示す特定の構成に見ることができる。
【0107】
再び図5を参照すると、ハウジングシール部材110は、リブ96よりさらに半径方向外向きに突出する。これにより、従来技術による構成より小さいトルクでフィルタヘッドとシールを形成するという利点に至ることができる。
【0108】
ここで、図5および図10を参照すると、多くの好ましい構成では、上述したように、ハウジング28の壁36は、部分37においてスリーブ84の第1端部91に重なる。例えば、ハウジング28の壁36は、突出するリブ96に重なり、凹部壁102(図7)に沿った、スリーブ84の外側部分88に沿った部分37では、拡張部であり得る。図10に示す例では、ハウジング28の壁36は、スリーブ84の第1端部91の上で、リブ96の周囲で天井98(図7)に沿ってかつ凹部壁102(図7)の少なくとも一部に沿って延在する。図10において、壁36の部分37は、凹部壁102に沿って基部面100(図7)まで延在しないが、他の実施形態では、基部面100まで凹部壁102の全範囲を延在し、基部面100に沿ってさらに延在することができる。
【0109】
図7は、利点に至る実現可能な設計を提供する寸法を有する1つの有用な実施形態例を示す。利点としては、従来技術より小さいトルクを用いてフィルタヘッド22にフィルタカートリッジ24を取り付けることができることとともに、わずかな回数の回転でシールを提供し、それにより、あり得る斜め噛み込みによってもたらされる難題を回避すること等、従来技術を改善する利点が挙げられる。図7において、凹部壁102から突出するリブ96は、寸法130で示されている。寸法130は、少なくとも2mm、5mm以下、好ましくは約4mmであり得る。リブ96が、外側部分88に向かう方向に内側部分86から延在するにつれて傾斜する角度132は、少なくとも3度、7度以下、好ましくは約5度である。リブ96は、少なくとも2mm、6mm以下、好ましくは3~5mmの、第1端部91から凹部壁102までの軸方向長さ134を有する。第2端部92から基部面100までの長さ136は、少なくとも20mm、35mm以下、好ましくは25~30mmである。第2端部92からねじ切り部106の上端部およびベベル面122の開始部までの長さ138は、少なくとも20mm、30mm以下、好ましくは約28mm等の27~29mmである。第1端部91と止め部材128の上面142との間の距離140は、少なくとも10mm、30mm以下、好ましくは18~28mmである。止め部材128の上面142は、第1端部91に向けられている止め部材128の部分である。
【0110】
図6は、単独のかつフィルタカートリッジ24の残りの部分に取り付けられていないスリーブ84の断面を示す。図6は、従来技術に対する利点をもたらす実施形態に対する有用な寸法を示す。これらの寸法のいくつかを以下の表に要約する。
【0111】
【表1】
【0112】
ここで、図3図4図8および図9に示すように、フィルタヘッド22に注目が向けられる。フィルタヘッド22は、外壁156を有する。外壁156は、カートリッジ受入れ内部158(図8)を包囲する。外壁156は、端部リム160を有する。端部リム160は、フィルタカートリッジ24がフィルタヘッド22に動作可能に取り付けられると止め部材128に対して係合する。フィルタヘッド22は、ねじ山32を含むねじ切り領域162(図8)をさらに含む。ねじ切り領域162は、壁156の内側面168に沿い、カートリッジ受入れ内部158に向けられかつそれと連通している。ねじ切り領域162は、この実施形態では端部リム160に直接隣接している。
【0113】
フィルタヘッド22は、内壁164をさらに含む。内壁164は、内部空間158内にあり、外壁156から離間されている。内壁164は、概して、(図8の視点でリム160が最も下方の位置にあって)ねじ切り領域162から軸方向上方に離間されている。内壁162は、フィルタヘッド22の端部170から内部158内に延在または突出する。内壁162は、フィルタカートリッジ24がフィルタヘッド22に動作可能に接続されると、第1エンドキャップシール部材74とシール165(図4)を形成するように向けられる。図示する実施形態例では、シール165は、内壁162の半径方向内面167(図8)と、半径方向外向きに向けられた第1エンドキャップシール部材74との間に形成される。
【0114】
フィルタヘッド22は、傾斜面166をさらに含む。傾斜面166は、外壁156の内側面168に沿い、かつカートリッジ受入れ内部158と連通している。傾斜面166は、図示する例では、ねじ切り領域162に隣接して位置し、ねじ切り領域162とフィルタヘッド22の端部170との間で軸方向に離間されている。端部170は、図4および図8に示す向きでは上面であり、端部リム160の反対側である。
【0115】
傾斜面166は、カートリッジ受入れ内部158に向かう方向に角度が付けられており、フィルタヘッド22およびフィルタカートリッジ24が互いに動作可能に取り付けられると、ウジングシール部材110と係合してフィルタカートリッジ24とシール172(図4および図10)を形成するように配置されている。
【0116】
ねじ切り領域162は、傾斜面166と端部リム160との間に位置する。これは、ねじ切り領域162がフィルタカートリッジ24のねじ切り部106(図7)と係合(嵌合)する間、ハウジングシール部材110を押し付けるように配置されている。
【0117】
図8の部分B-Bを示す図9に注目が向けられる。従来技術に対して利点を有する実施形態に至ることができる寸法例を示す。参照符号174で傾斜面166の角度を示す。これは、傾斜面166の動作可能部分である。「傾斜面の動作可能部分」とは、フィルタカートリッジ24とフィルタヘッド22との間にシール172を形成するようにハウジングシール部材110を押し付ける傾斜面166の部分を意味する。傾斜面166の角度174は、フィルタヘッド122の外壁156から測定される。傾斜面166は、端部リム160から離れる方向にかつ端部170に向かってねじ切り領域162から延在するにつれて傾斜する。角度174は、フィルタヘッドの外壁156から5~45度である。いくつかの実施形態では、傾斜面166は、フィルタヘッド22の外壁156から10~30度で角度が付けられている。より好ましくは、傾斜面166は、フィルタヘッド22の外壁156から約15度等、12~18度で角度が付けられている。
【0118】
従来技術に対する利点をもたらす、フィルタヘッドに対する他の有用な寸法を以下の表に示す。
【0119】
【表2】
【0120】
図4において、フィルタヘッド22は、カートリッジ受入れ内部158内へのアクセスを提供する入口ポート194を備えた入口構成192を含む。フィルタヘッド22は、出口ポート198を有する出口構成196をさらに含む。
【0121】
入口構成192は、フィルタヘッド22まで液体フィルタを搬送し、それが入口ポート194へフィルタヘッド22に入るのを可能にする。その後、液体は、フィルタカートリッジ24内に入り、ろ材構造48を通って、その後、第1エンドキャップ60の開口部62を通って流れる。そこから、ろ過された液体は、フィルタヘッド22内に戻り、その後、出口ポート198を通って流れてフィルタヘッド22から出て、そこで下流の機器によって使用することができる。
【0122】
実験
フィルタカートリッジをフィルタヘッドに動作可能に設置し(シール172および165を形成し)、かつ取り外すために必要なトルクをテストするために試験を行った。図4に示すような本開示の原理によるフィルタヘッドおよびフィルタカートリッジ(部品番号0057A3464TRを有するカートリッジ、および部品番号0057A3462を有するヘッド)を、従来技術による部品番号P573836を有するフィルタカートリッジおよび部品番号P573832を有するフィルタヘッドと比較した。従来技術によるフィルタカートリッジおよびフィルタヘッドは、参照により本明細書に援用される国際公開第2009/149186号パンフレット(図19図19Aおよび図16A)に示すようなタイプのものである。この従来技術によるフィルタヘッドは、傾斜面166を有していないが、代わりに、フィルタカートリッジの中心軸55に対して平行な直線状の垂直部分である同等の部分に壁を有することに留意されたい。結果は、以下の通りであった。
【0123】
【表3】
【0124】
これらの結果から、ハウジングシール部材110とフィルタヘッド22との間のシール172(図4)が10N-m以下のトルクを用いてどのように形成されるかが分かる。実際に、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて動作可能なシールを形成するために必要なものの55%未満のトルクを用いて、シール172を形成することができる。多くの実施形態では、シール172は、8.2N-m以下のトルクを用いて形成される。多くの場合、トルクは、シール172を形成するために少なくとも6N-mの力を必要とする。従来技術と比較して、これは、50%を超える、実際には55%を超える、例えば57%の必要なトルクの低減のパーセントを表す。
【0125】
上記から、フィルタカートリッジ24とフィルタヘッド22とを分離するには、必要なトルクが10N-m未満となることを理解することができる。実際に、トルクは、多くの場合、7N-m未満となる。好ましい構成では、フィルタカートリッジ24とフィルタヘッド22との分離は、6.5N-m未満のトルクを用いる。多くの場合、フィルタカートリッジ24とフィルタヘッド22とを分離するために必要なトルクは、5N-mより大きくなる。従来技術によるP573836と比較した場合、分離するために必要なトルクは、50%を超えて、実際には65%を超えて、いくつかの例では75%以上だけ低減する。
【0126】
図11図19
図11図19は、利点に至る実現可能な設計を提供するフィルタカートリッジ24およびフィルタヘッド22で使用することができる代替的な有用な実施形態を示す。これらの実施形態の各々に対する利点としては、従来技術より小さいトルクを用いてフィルタヘッド22にフィルタカートリッジ24を取り付けることができることとともに、わずかな回数の回転でシールを提供し、それにより、あり得る斜め噛み込みによってもたらされる難題を回避すること等、従来技術を改善する利点が挙げられる。
【0127】
図11の実施形態では、スリーブ84にリブがない。これは、凹部壁102から突出するリブ96(図7)がないという点で図7および図10と異なる。ハウジング28は、スリーブ84の第1端部91上で折り返されるように示され、凹部壁102から半径方向に離れるように延在する突出部204を有する。ハウジング28の突出部204の半径方向に最も外側の箇所から、ハウジング28は、基部面110に向かう方向に延在するにつれて凹部壁102に向かって半径方向内向きに延在する勾配206を有する。突出部204の最も外側の箇所は、凹部壁102から距離Xだけ延在する。Yとして示す半径方向の長さ108(図7)は、凹部壁102からねじ切り部106までの距離である。距離Xが距離Yの80%以下である場合に利点が達成される。利点としては、従来技術より小さいトルクを用いてフィルタヘッド22にフィルタカートリッジ24を取り付けることができることとともに、わずかな回数の回転でシールを提供し、それにより、あり得る斜め噛み込みによってもたらされる難点を回避することが挙げられる。
【0128】
図12の実施形態では、凹部壁102は、基部面100を越えて(図12の向きでは下方に)延在するポケット220を含む。この実施形態では、基部面100に隣接するかまたは接するように向けられるシール部材110の一部に沿った接線である水平線224がある。図12の向きでは、これは、シール部材110の最下点を通過する(またはそれに対して接線である)線224でもある。シール部材110の半径方向に最も内側の部分に沿った接線である線226がある。多くの例では、線226は、凹部壁102に対して略平行である。線224と線226との間の交差部が接合部222を形成する。ハウジングシール部材110は、封止圧縮領域114(図10を参照されたい)を有し、封止圧縮領域114は、断面において圧縮領域線116(図10)によって画定される。圧縮領域線116に対して垂直な線118(図10)が接合部222およびハウジングシール部材110を通過する場合に利点がもたらされる。利点としては、従来技術より小さいトルクを用いてフィルタヘッド22にフィルタカートリッジ24を取り付けることができることとともに、わずかな回数の回転でシールを提供し、それにより、あり得る斜め噛み込みによってもたらされる難点を回避することが挙げられる。
【0129】
図13の実施形態では、スリーブ84は、凹部壁102を有していない。シールホルダ凹部94は、規則的な多角形または不規則な多角形を含む多くの形状であり得る非矩形断面を有する。図13に示す例では、シールホルダ凹部94は、半径方向に最も内側の部分240を有する三角形状である。ハウジング28は、スリーブ84の第1端部91上で折り返されるものとして示されており、スリーブ84の内側部分86から半径方向に離れるように延在する突出部242を有する。ハウジング28は、ハウジング28の突出部242から凹部94の内側部分240に向かって半径方向内向きに延在する勾配246を有する。勾配の角度は、少なくとも2°で60°以下であり、例えば約30~50°である。244に示すねじ山内径もある。最も内側の部分240から突出部242までの距離が、最も内側の部分240とねじ山内径244との間の距離の80%以下である場合に利点がもたらされる。利点としては、従来技術より小さいトルクを用いてフィルタヘッド22にフィルタカートリッジ24を取り付けることができることとともに、わずかな回数の回転でシールを提供し、それにより、あり得る斜め噛み込みによってもたらされる難題を回避することが挙げられる。
【0130】
図14の実施形態では、スリーブ84は、半径方向外向きに突出するリブ96を有し、第1端部91に隣接して凹部94の天井98を形成する。「第1端部91に隣接する」とは、リブ96が第1端部91と同一平面にあるか、またはスリーブ84の残りの部分から(残りの部分に向かってまたは残りの部分から離れる方向に)数mm、例えば5mm以下だけ離間され得ることを意味する。この実施形態では、リブ96は、第1端部91から離間されていることによって第1端部91に隣接している。半径方向に延在する基部面100は、天井98の反対側にあって凹部94の床を形成する。凹部壁102は、天井98と基部面100との間で軸方向に延在する。基部面100は、凹部壁102から延在する半径方向基部長さ104を有する。ハウジング28は、スリーブ84の第1端部91の上で折り返され、リブ96に重なってその一部を形成する。ハウジング28はまた、スリーブの凹部に沿って延在しかつそれに沿って進み、天井98および凹部壁102の一部を形成する。この実施形態では、ハウジング28は、基部面100まで延在する。
【0131】
図15の実施形態では、スリーブ84にリブがない。これは、凹部壁102から突出するリブ96(図7)がないという点で図7および図10と異なる。凹部壁102は、傾斜面250を有し、傾斜面250は、スリーブの第1端部91から基部面100まで延在するにつれて半径方向内向きに延在する。傾斜面250は、シール部材110を適所に保持し、それがスリーブ84から転がり落ちないように十分に角度が付けられている。傾斜面250に対して有用な傾斜角は、少なくとも2°で60°以下であり、例えば約3~10°である。ハウジング28は、スリーブ84の第1端部91の上で折り返され、傾斜面250に重なってハウジング傾斜面252を形成するものとして示されている。ハウジング傾斜面252は、この実施形態では、スリーブ傾斜面250に接し、第1端部91から基部面100まで延在するにつれて半径方向内向きに延在するように、スリーブ傾斜面250と略同じ勾配を有し得る。
【0132】
図16の実施形態では、凹部壁102が第1端部91と基部面100との間で直線状に延在するため、スリーブ84にリブがない。ハウジング28は、スリーブ84の第1端部91上で折り返されるものとして示され、凹部壁102から半径方向に離れる方向に延在するハウジングリブまたは突出部258を有する。この実施形態では、ハウジングリブまたは突出部258は、突出部258の半径方向に最も外側の箇所である湾曲部260まで半径方向外向きに延在する。突出部258は、シールホルダ凹部94に対して天井262を形成する。突出部258の基部では、ハウジングは、凹部壁102に沿って基部面100まで延在する。突出部258の最も外側の箇所は、凹部壁102から距離Xだけ延在する。Yとして示す半径方向長さ108(図7)は、凹部壁102からねじ切り部106までの距離である。距離Xが距離Yの80%以下である場合に利点が達成される。
【0133】
図14図16の実施形態の各々は、図10に示す利点を含む。すなわち、ハウジングシール部材110は、凹部94内に保持され、フィルタヘッド22とシール172を形成する。ハウジングシール部材110は、封止圧縮領域114を有し、それは、フィルタヘッド22とシール172を形成するように圧縮力を受け入れるハウジングシール部材110の部分である。図10に示すような断面で見た場合、封止圧縮領域114は、圧縮領域線116によって画定される。圧縮領域線116は、図10および図5に見える。圧縮領域線116に対して垂直な線118(図10)は、シールホルダ凹部94の接合部112およびシール部材110を通過する。
【0134】
図14図16の実施形態の各々では、基部面100に隣接するかまたは接するように向けられるシール部材110の部分に沿って接線である水平線224がある。これらの実施形態では、シール部材110の最下点を通過する(またはそれに対して接線である)線224もある。シール部材110の半径方向に最も内側の部分に沿った接線である線226がある。多くの例では、線226は、凹部壁102に対して略平行であるが、線226は、図15において凹部壁102に対して平行でないことに留意されたい。線224と線226との間の交差部が接合部222を形成する。ハウジングシール部材110は、封止圧縮領域114(図10を参照されたい)を有し、封止圧縮領域114は、断面において圧縮領域線116(図10)によって画定される。圧縮領域線116に対して垂直である線118(図10)が接合部222およびハウジングシール部材110を通過する場合に利点がもたらされる。
【0135】
図17図19は、丸い断面形状を有していないハウジングシール部材110の使用を示す。この実施形態は、利点に至る実現可能な設計を提供する。これらの実施形態の各々に対する利点としては、従来技術より小さいトルクを用いてフィルタヘッド22にフィルタカートリッジ24を取り付けることができることとともに、わずかな回数の回転でシールを提供し、それにより、あり得る斜め噛み込みによってもたらされる難点を回避すること等、従来技術を改善する利点が挙げられる。
【0136】
図17において、ハウジングシール部材270は、台形状断面を有し、直線状の上面272(上面は、口部40が最上位置にあるように向けられた場合、口部40に最も近い面である)が直線状の底面274より短い。封止面276は、封止面276が上面272から底面274まで延在するにつれて下方にかつ上面272から離れる方向に角度が付けられた直線状の面である。シール部材270は、凹部壁102に隣接しかつ上面272と底面274との間に延在する略直線部分277を有する。
【0137】
図18では、ハウジングシール部材280は、直線状の底面284より短い直線状の上面282(上面は、口部40が最上位置にあるように向けられた場合、口部40に最も近い面である)を有する。封止面286は、上面282から底面284まで延在するにつれて下方にかつ上面282から離れる方向に角度が付けられている。この実施形態では、封止面286は、そこから延在する半径方向外向きに突出するリブ288を含む。シール部材280は、直線部分287、289の対を有し、それらの間において、凹部壁102に隣接しかつ上面282と底面284との間に延在する凹部285がある。
【0138】
図19では、ハウジングシール部材290は、X断面形状を有する。X形状は、基部面100に最も近いかまたは接するように向けられる部分291、293を含む。X形状は、凹部壁102に接する部分295、297を含む。
【0139】
図17図19の実施形態の各々では、基部面100に隣接しまたは接するように向けられるシール部材270、280、290の部分に沿った接線である水平線224がある。「接線」により、図17および図18の実施形態では、底面274、284は、直線状の面であり、そのため、底面274、284を示す断面線に対して接線である線224は、底面274、284自体を示す線である。図19の実施形態では、「接線」の線224は、部分291、293の各々に対して接線である線である。これらの実施形態では、これは、シール部材270、280、290の最下点を通過する(またはそれに対して接線である)線224でもある。
【0140】
図17図19には、シール部材270、280、290の半径方向に最も内側の部分に沿った接線である線226がある。多くの例では、線226は、凹部壁102に対して略平行である。「接線」により、図17では、凹部壁102に隣接する部分277は、直線状の面であり、そのため、部分277を示す断面線に対して接線である線226は、部分277自体を示す線である。図18では、凹部壁102に隣接する部分287、289の対は、直線状であり、そのため、287、289を示す断面線に対して接線である線は、部分287、289自体を示す。図19では、接線226は、部分295、297の各々に対して接線である線である。
【0141】
線224と線226との間の交差部が接合部222を形成する。ハウジングシール部材270、280、290は、封止圧縮領域114を有し(図10を参照されたい)、封止圧縮領域114は、断面において圧縮領域線116(図10)によって画定される。圧縮領域線116に対して垂直である線118(図10)が接合部222およびハウジングシール部材110を通過する場合に利点がもたらされる。利点としては、フィルタヘッド22上にフィルタカートリッジ24を接続するトルク要件がより低いということが挙げられる。
【0142】
方法
方法において、図1図13に関して記載したような構成を用いることができる。1つの方法は、フィルタヘッド22にフィルタカートリッジ24を設置する方法である。この方法は、入口構成192と、出口構成196と、カートリッジ受入れ内部158を包囲する外壁156とを有するフィルタヘッド22を提供することを含む。外壁156は、リム160と、端部リム160に隣接するカートリッジ受入れ内部158に向けられたねじ切り領域162とを含む。
【0143】
方法は、フィルタカートリッジ24を提供するステップを含む。フィルタカートリッジ24は、ハウジング28と、内部空間38において動作可能に向けられたろ材構造48と、スリーブ84とを含む。スリーブ84は、ハウジング28を包囲しかつそれに接している。スリーブ84は、ねじ切り部106を含み、シールホルダ凹部94を画定する。シール部材110は、シールホルダ凹部94内にあり、そこから半径方向外向きに突出する。
【0144】
方法は、スリーブ84のねじ切り部106をフィルタヘッド22のねじ切り領域162とねじ嵌合させて、シール部材110を圧縮しかつフィルタヘッド22とフィルタカートリッジ24との間に動作可能シール172を形成するステップを含む。シール172は、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて動作可能シールを形成するために必要なものの50%未満のトルクを用いて形成される。いくつかの例では、このトルクは、10N-m以下である。「動作可能なシール」とは、約100psiの圧力に耐えることができるシールを意味する。
【0145】
好ましい方法では、ねじ嵌合させるステップは、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて動作可能シールを形成するために必要なものの55%未満のトルクを用いてシール172を形成することを含む。
【0146】
好ましい方法では、ねじ嵌合させるステップは、6N-m未満かつ8.2N-m以下のトルクを用いてシール172を形成することを含む。
【0147】
フィルタヘッド22を提供するステップは、傾斜面166を有するようにフィルタヘッド外壁156を提供することを含む。ねじ切り領域162は、傾斜面166と端部リム160との間になる。ねじ嵌合させるステップは、好ましくは、シール部材110に対して傾斜面166を圧縮して、傾斜面166とスリーブ84との間にかつそれらに接してシール172を形成することを含む。
【0148】
フィルタヘッド22を提供するステップは、フィルタヘッド22の外壁156から12~18度の角度が付けられている傾斜面166を有するようにフィルタヘッド外壁156を提供することを含み得る。
【0149】
方法は、フィルタカートリッジ24とフィルタヘッド22とを分離するステップをさらに含み得る。このステップは、ねじ嵌合させるステップ後になる。フィルタヘッド22からフィルタカートリッジ24を分離するステップは、10N-m未満のトルクを用いる。
【0150】
好ましい配置では、フィルタカートリッジ24とフィルタヘッド22とを分離するステップは、7N-m未満のトルクを用いる。
【0151】
いくつかの好ましい配置では、ねじ嵌合させるステップ後、フィルタカートリッジ24とフィルタヘッド22とを分離するステップは、6.5N-m未満かつ5N-mを超えるトルクを用いる。
【0152】
フィルタカートリッジを提供するステップは、利点に対して選択されるいくつかの特徴を有するが、必ずしもすべての特徴が必要ではない、上で様々に特徴付けたようなフィルタカートリッジ24を提供することを含み得る。
【0153】
フィルタヘッドを提供するステップは、利点に対して選択されるいくつかの特徴を有するが、必ずしもすべての特徴が必要ではない、上で様々に特徴付けたようなフィルタヘッド22を提供することを含み得る。
【0154】
材料
スピンオン式フィルタの場合、フィルタハウジング28に対して使用可能な材料としては、例えば、鋼またはアルミニウム等の金属を挙げることができる。ボウルカートリッジフィルタの場合、ボウルに対して使用可能な材料としては、プラスチック、金属、複合材料、またはろ過応用において通常受ける圧力に耐えることができる他の材料を挙げることができる。スリーブ84に対して使用可能な材料としては、プラスチック、金属、またはろ過応用において通常受けるトルク、圧力および温度に耐えることができる他の材料を挙げることができる。
【0155】
本開示の原理の全体的な態様
フィルタカートリッジは、ハウジングと、ハウジング内のろ材構造と、ハウジングの外側のスリーブであって、ねじ切られておりかつハウジングシール部材を保持するスリーブとを含む。
【0156】
ハウジングは、内部空間を画定する周囲壁と、内部空間と連通している開放した口部と、口部と反対側の底部とを有し、周囲壁は、内部空間と連通している内面と、反対側の外面とを有する。
【0157】
ろ材構造は、ハウジングの内部空間内で動作可能に向けられている。
【0158】
スリーブは、ハウジングの周囲壁の外面に接するように向けられ、スリーブは、内側部分と、反対側の外側部分とを有し、内側部分は、周囲壁の外面に接するように向けられている。
【0159】
スリーブは、反対側にある第1端部および第2端部を含み、第1端部は、ハウジングの開放した口部に隣接している。
【0160】
スリーブは、外側部分に沿ったシールホルダ凹部を有し、およびハウジングシール部材は、シールホルダ凹部内に動作可能に保持されている。
【0161】
スリーブは、半径方向に延在する基部面を備えたシールホルダ凹部を有する。
【0162】
スリーブは、凹部壁を備えたシールホルダ凹部を有する。
【0163】
スリーブは、半径方向に延在する基部面と凹部壁とを備えたシールホルダ凹部を有し、基部面は、凹部壁から延在する半径方向基部長さを有する。
【0164】
半径方向外向きに突出するリブは、凹部の天井を形成するスリーブの第1端部に隣接している。
【0165】
リブは、スリーブの一部である。
【0166】
リブは、ハウジングの一部である。
【0167】
リブは、スリーブの第1端部と同一平面である。
【0168】
リブは、スリーブの第1端部から離間されている。
【0169】
スリーブは、スリーブの外側部分のねじ切り部から半径方向外向きに突出する複数のねじ山を含む。
【0170】
スリーブは、第2端部と基部面との間でスリーブの外側部分のねじ切り部から半径方向外向きに突出する複数のねじ山を含み、ねじ切り部は、凹部壁から測定される半径方向長さを有する。
【0171】
ねじ切り部の半径方向長さは、半径方向基部長さより大きい。
【0172】
シールホルダ凹部は、基部面と凹部壁との間の交差部に接合部を有する。
【0173】
ハウジングシール部材は、封止圧縮領域を有し、封止圧縮領域は、断面において圧縮領域線によって画定されている。
【0174】
圧縮領域線に対して垂直な線は、シールホルダ凹部における接合部とハウジングシール部材とを通過する。
【0175】
リブは、半径方向基部長さの80%未満の長さを有する。
【0176】
半径方向外向きに突出するリブは、半径方向基部長さの60%未満の長さを有する。
【0177】
半径方向外向きに突出するリブは、半径方向基部長さの55%未満の長さを有する。
【0178】
リブは、基部面が凹部壁から離れる方向に延在するよりも小さい距離だけ凹部壁から離れる方向に半径方向に延在する。
【0179】
基部面は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも4mmかつ15mm以下に位置する。
【0180】
基部面は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも7mmかつ11mm以下に位置する。
【0181】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み、ベベル面は、ねじ切り部に対して10~50°の角度で角度が付けられている。
【0182】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み、ベベル面は、ねじ切り部に対して12~30°の角度で角度が付けられている。
【0183】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み、ベベル面は、ねじ切り部に対して13~17°の角度で角度が付けられている。
【0184】
ベベル面は、0.7~2mmの基部面とねじ切り部との間の軸方向長さを有する。
【0185】
ベベル面は、0.8~1.5mmの基部面とねじ切り部との間の軸方向長さを有する。
【0186】
スリーブは、ねじ切り部と第2端部との間において、半径方向に延在する止め部材を含む。
【0187】
止め部材は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも17mmかつ30mm以下に位置する。
【0188】
止め部材は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも18mmかつ28mm以下に位置する。
【0189】
止め部材は、スリーブのいかなる他の部分よりも大きい距離だけ半径方向外向きに突出する。
【0190】
ろ材構造は、第1エンドキャップと第2エンドキャップとの間に固定されたプリーツ状ろ材の円筒体を含む。
【0191】
リングは、ろ材構造の残りの部分から離れる方向に第1エンドキャップから軸方向に突出し、および第1エンドキャップシール部材は、リングによって保持されている。
【0192】
第1エンドキャップシール部材は、リングから半径方向外向きに突出する。
【0193】
ろ材構造は、ハウジングの内部空間内に固定されかつ取外し不可能に取り付けられている。
【0194】
ハウジング底部は、排出弁を含む。
【0195】
ハウジングシール部材は、リブより半径方向外向きにさらに突出する。
【0196】
ハウジングの壁は、スリーブの第1端部に重なる。
【0197】
ハウジングの壁は、突出するリブに重なり、かつ凹部壁に沿ってスリーブの外側部分に沿って延在している。
【0198】
フィルタカートリッジに取外し可能に取り付けられているフィルタヘッドである。
【0199】
フィルタヘッドは、カートリッジ受入れ内部を包囲する外壁を含み、外壁は、端部リムと、端部リムに隣接してカートリッジ受入れ内部に向けられたねじ切り領域と、傾斜面とを有し、傾斜面は、カートリッジ受入れ内部に向かう方向に角度が付けられ、かつフィルタヘッドおよびフィルタカートリッジが互いに動作可能に取り付けられると、ハウジングシール部材と係合してフィルタカートリッジとシールを形成するように配置されている。
【0200】
ねじ切り領域は、傾斜面と端部リムとの間にある。
【0201】
傾斜面の動作可能部分は、フィルタヘッドの外壁から5~45度で角度が付けられている。
【0202】
傾斜面の動作可能部分は、フィルタヘッドの外壁から10~30度で角度が付けられている。
【0203】
傾斜面の動作可能部分は、フィルタヘッドの外壁から12~18度で角度が付けられている。
【0204】
フィルタヘッドは、フィルタカートリッジに未ろ過流体を搬送する入口構成と、フィルタカートリッジからろ過済み流体を搬送する出口構成とを含む。
【0205】
フィルタアセンブリは、傾斜面を有するフィルタヘッドと、フィルタヘッドに取外し可能に取り付けられたフィルタカートリッジであって、シール部材を有するフィルタカートリッジとを含み、フィルタヘッドの傾斜面は、シール部材に対して押し付けられてフィルタヘッドとフィルタカートリッジとの間にシールを形成する。
【0206】
フィルタヘッドは、入口構成と、出口構成と、カートリッジ受入れ内部を包囲する外壁とを含み、外壁は、端部リム、端部リムに隣接してカートリッジ受入れ内部に向けられたねじ切り領域を有する。
【0207】
フィルタカートリッジは、ハウジングと、ハウジングの内部空間内で動作可能に向けられたろ材構造と、ハウジングを包囲しかつハウジングに接するスリーブとを含む。
【0208】
スリーブは、フィルタヘッドのねじ切り領域と嵌合可能に係合するねじ切り部、シールホルダ凹部を含み、およびシール部材は、シールホルダ凹部内にありかつ半径方向外向きに突出する。
【0209】
傾斜面の動作可能部分は、フィルタヘッドの外壁から5~45度で角度が付けられている。
【0210】
傾斜面の動作可能部分は、フィルタヘッドの外壁から10~30度で角度が付けられている。
【0211】
傾斜面の動作可能部分は、フィルタヘッドの外壁から12~18度で角度が付けられている。
【0212】
スリーブは、内側部分と、反対側の外側部分とを有し、内側部分は、ハウジングの外面と接するように向けられ、スリーブは、反対側にある第1端部および第2端部を含み、第1端部は、ハウジングの開放した口部に隣接しており、シールホルダ凹部は、外側部分に沿い、凹部は、天井を形成する第1端部に隣接する半径方向外向きに突出するリブと、天井と反対側の半径方向に延在する基部面と、天井と基部面との間で軸方向に延在する凹部壁とによって画定され、シールホルダ凹部は、口部が最上であるようにカートリッジが向けられるときにシール部材の最下点に対して接線である線と、シール部材の半径方向に最も内側の部分に対して接線である線との間の交差部に画定されている接合部を有し、傾斜面は、圧縮領域線に沿った断面においてハウジングシール部材に対して押し付け、圧縮領域線に対して垂直な線は、シールホルダ凹部における接合部とハウジングシール部材とを通過する。
【0213】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み、ベベル面は、ねじ切り部に対して10~50°の角度で角度が付けられている。
【0214】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み、ベベル面は、ねじ切り部に対して12~30°の角度で角度が付けられている。
【0215】
スリーブは、基部面とねじ切り部との間にベベル面を含み、ベベル面は、ねじ切り部に対して13~17°の角度で角度が付けられている。
【0216】
ベベル面は、0.7~2mmの基部面とねじ切り部との間の軸方向長さを有する。
【0217】
ベベル面は、0.8~1.5mmの基部面とねじ切り部との間の軸方向長さを有する。
【0218】
スリーブは、ねじ切り部と第2端部との間において、半径方向に延在する止め部材を含む。
【0219】
止め部材は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも17mmかつ30mm以下に位置する。
【0220】
止め部材は、ハウジングの口部を画定する軸方向リムから少なくとも18mmかつ28mm以下に位置する。
【0221】
止め部材は、スリーブのいかなる他の部分よりも大きい距離だけ半径方向外向きに突出する。
【0222】
ろ材構造は、第1エンドキャップと第2エンドキャップとの間に固定されたプリーツ状ろ材の円筒体を含む。
【0223】
リングは、ろ材構造の残りの部分から離れる方向に第1エンドキャップから軸方向に突出し、および第1エンドキャップシール部材は、リングによって保持されている。
【0224】
第1エンドキャップシール部材は、リングから半径方向外向きに突出する。
【0225】
ろ材構造は、ハウジングの内部空間内に固定されかつ取外し不可能に取り付けられている。
【0226】
フィルタカートリッジは、排出弁をさらに含む。
【0227】
フィルタヘッドにフィルタカートリッジを設置する方法であって、本方法は、フィルタヘッドを提供するステップと、スリーブおよびシール部材を含むフィルタカートリッジを提供するステップと、スリーブのねじ切り部をフィルタヘッドのねじ切り領域とねじ嵌合させて、シール部材を圧縮しかつフィルタヘッドとフィルタカートリッジとの間にシールを形成するステップであって、シールは、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて動作可能シールを形成するために必要なものの50%未満のトルクを用いて形成される、ステップとを含む。
【0228】
フィルタヘッドを提供するステップは、入口構成と、出口構成と、カートリッジ受入れ内部を包囲する外壁とを有するヘッドを提供することを含み、外壁は、端部リムと、端部リムに隣接してカートリッジ受入れ内部に向けられたねじ切り領域とを有する。
【0229】
フィルタカートリッジを提供するステップは、ハウジングと、ハウジングの内部空間内で動作可能に向けられたろ材構造と、ハウジングを包囲しかつハウジングに接するスリーブとを提供することを含み、スリーブは、ねじ切り部を有し、スリーブは、シールホルダ凹部を画定し、シール部材は、シールホルダ凹部内にありかつ半径方向外向きに突出する。
【0230】
ねじ嵌合させるステップは、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて動作可能シールを形成するために必要なものの55%未満のトルクを用いてシールを形成することを含む。
【0231】
ねじ嵌合させるステップは、10N-m以下のトルクを用いてシールを形成することを含む。
【0232】
フィルタヘッドを提供するステップは、傾斜面を有するようにフィルタヘッド外壁を提供することを含み、ねじ切り領域は、傾斜面と端部リムとの間にあり、ねじ嵌合させるステップは、シール部材に対して傾斜面を押し付けて、傾斜面とスリーブとの間にかつ傾斜面およびスリーブに接してシールを形成することを含む。
【0233】
フィルタヘッドを提供するステップは、フィルタヘッドの外壁から12~18度で角度が付けられた傾斜面を有するようにフィルタヘッド外壁を提供することを含む。
【0234】
ねじ嵌合させるステップ後、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて分離するために必要なものの50%未満のトルクを用いることにより、フィルタカートリッジとフィルタヘッドとを分離するステップである。
【0235】
ねじ嵌合させるステップ後、傾斜面の代わりに直線部分を有する同等のフィルタヘッドを用いて分離するために必要なものの65%未満のトルクを用いることにより、フィルタカートリッジとフィルタヘッドとを分離するステップである。
【0236】
ねじ嵌合させるステップ後、7N-m未満のトルクを用いることにより、フィルタカートリッジとフィルタヘッドとを分離するステップである。
【0237】
上記は、原理例を表す。これらの原理を用いて多くの実施形態がなされ得る。
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