(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】ズーム光学系
(51)【国際特許分類】
G02B 15/20 20060101AFI20240607BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20240607BHJP
G02B 15/12 20060101ALI20240607BHJP
【FI】
G02B15/20
G02B13/18
G02B15/12
(21)【出願番号】P 2023127669
(22)【出願日】2023-08-04
(62)【分割の表示】P 2019226608の分割
【原出願日】2019-12-16
【審査請求日】2023-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】321001056
【氏名又は名称】OMデジタルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】弁理士法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】窪田 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】山田 康晴
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-329928(JP,A)
【文献】特開2003-241096(JP,A)
【文献】特開2019-124818(JP,A)
【文献】特開2000-267004(JP,A)
【文献】特開2017-173680(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
第3レンズ群と、
第4レンズ群と、
第5レンズ群と、
像側レンズ群と
、からなり、
前記第1レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、
前記第2レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、
前記像側レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、
前記第1レンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1前群と、第2前群と、を有し、
所定の空気間隔は、前記第1レンズ群の空気間隔の中で最大であり、
前記第1前群は、前記所定の空気間隔の物体側に位置し、
前記第2前群は、前記所定の空気間隔の像側に位置し、
広角端から望遠端へのズーム時、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔は広がり
、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔は変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群との間隔は変化し、前記第5レンズ群と前記像側レンズ群との間隔は変化し、
フォーカス時、前記第2レンズ群よりも像側に位置する少なくとも1枚のレンズが移動し、
以下の条件式(2)、(3)を満足することを特徴とするズーム光学系。
0.7≦dA1Gmax/ΣdL1G≦2.0 (2)
0.20≦f1Gf/f1Gr≦1.1 (3)
ここで、
dA1Gmaxは、前記所定の空気間隔、
ΣdL1G=Σd1G-ΣdA1G、
Σd1Gは、前記第1レンズ群の物体側屈折面から像側屈折面までの間隔、
ΣdA1Gは、前記第1レンズ群における空気間隔の総和、
f1Gfは、前記第1前群の焦点距離、
f1Grは、前記第2前群の焦点距離、
である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズーム光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
望遠レンズや超望遠レンズ(以下、「望遠レンズ」という)を用いた撮影では、遠くの被写体や小さな被写体を撮影者の眼前に引き寄せる効果を得られる。そのため、望遠レンズは、スポーツシーンの撮影、野鳥などの野生動物の撮影、天体の撮影など、様々なシーンで幅広く用いられている。
【0003】
上述のシーンの撮影では、撮像装置の機動性の優劣が重要になる。ここで、機動性とは、例えば、持ち運びの容易性、手持ち撮影時の安定性、フォーカススピードの高速性などである。装置の機動性を優れたものにするためには、光学系は小型で軽量なものが望ましい。また、光学系がより早く被写体にフォーカスできるものであることも、機動性の優劣を左右する重要な要素である。
【0004】
ズーム機能を備えた望遠レンズ(以下、「望遠ズーム」という)は、ズーム機能を備えていない場合に比べて、光学系が大きく重くなる。特に、画角が非常に小さい望遠ズーム、例えば、超望遠ズームは大きくて重いので、手持ちでの撮影は難しい。そのため、超望遠ズームによる撮影では、一般的に、超望遠ズームを三脚に固定した状態で撮影が行われる。
【0005】
撮影では、例えば、超望遠ズームと三脚を持っての撮影場所までの移動、超望遠ズームの三脚への固定、及びフレーミングが行われる。この場合、フレーミングを終えるまでに時間がかかるので、撮影チャンスを逃す可能性が高くなる。また、重い超望遠ズームと三脚を持って移動すると、迅速な移動が困難となるので機動性が損なわれる。
【0006】
機動性を確保するためには、光学系の小型化と軽量化を行えば良い。しかしながら、小型化と軽量化を行うと、ズーム比が小さくなる。ズーム比が小さいと、様々な撮影シーンに対応することができなくなる。
【0007】
また、被写体の動きが早い場合、フォーカススピードが遅いと、被写体の動きに追従したフォーカスが困難になる。そのため、動きが早い被写体の撮影が困難になる。
【0008】
また、手持ちでの撮影を考えた場合、光学系には、Fナンバーが小さく、手ブレによる像ブレを補正できることが必要になる。
【0009】
撮影倍率を更に拡大する方法として、テレコンバーターレンズを用いる方法がある。テレコンバーターレンズには、リア・テレコンバーターレンズと、フロント・テレコンバーターレンズと、がある。
【0010】
テレコンバーターレンズには、一般的には、リア・テレコンバーターレンズが用いられる。リア・テレコンバーターレンズは、撮影に使用しているレンズ(以下、「撮影レンズ」という)の末端に装着される。よって、リア・テレコンバーターレンズは、撮影レンズとカメラ本体との間に位置する。
【0011】
リア・テレコンバーターレンズの装着は、次の手順で行われる。まず、カメラ本体から撮影レンズを取り外す。次に、リア・テレコンバーターレンズを、撮影レンズに装着する。そして、リア・テレコンバーターレンズを介して、撮影レンズを再びカメラ本体に装着する。ただし、リア・テレコンバーターレンズをカメラ本体に装着した後、撮影レンズを装着しても良い。
【0012】
このように、リア・テレコンバーターレンズの使用では、撮影レンズの取り外しや装着が行われる。そのため、テレコンバーターレンズの装着を迅速に行うことは、困難である。その結果、撮影チャンスを逃すこととなる。
【0013】
フロント・テレコンバーターレンズは、撮影レンズの先端に装着される。そのため、フロント・テレコンバーターレンズの使用では、撮影レンズの取り外しや装着は行われない。その結果、フロント・テレコンバーターレンズでは、リア・テレコンバーターレンズに比べて、装着を迅速に行うことができる。撮影が可能になるまでの時間を短くすることができる。
【0014】
しかしながら、フロント・テレコンバーターレンズの使用においても、リア・テレコンバーターレンズの使用と同様に、レンズの装着が行われる。この場合、装着による時間のロスが発生するため、撮影チャンスを逃す可能性が高くなってしまう。
【0015】
撮影レンズでは、撮影倍率が大きくなるほど、光学系の全長が長くなる。また、撮影倍率が大きくなるほど、物体側に位置するレンズの径が大きくなる。そのため、撮影レンズの撮影倍率が大きくなるにつれて、フロント・テレコンバーターレンズでは、レンズの径は大きくなり、また、重さも重くなる。
【0016】
上述のように、フロント・テレコンバーターレンズは、撮影レンズをカメラ本体から取り外すこと無く装着することができる。しかしながら、撮影レンズの撮影倍率が大きい場合、大きくて重いフロント・テレコンバーターレンズを、短時間で、撮影レンズに装着することは容易ではない。
【0017】
また、フロント・テレコンバーターレンズであっても、リア・テレコンバーターレンズであっても、撮影レンズに装着すると、光学系の全長が変化する。そのため、光学系の重心位置が変化する。
【0018】
特に、フロント・テレコンバーターレンズは、撮影レンズの先端に装着される。この場合、レンズの装着前と装着後とで、光学系の重心位置は大きく変化する。そのため、三脚を使用していても、カメラを安定した状態に保つことは困難になる。
【0019】
リア・テレコンバーターレンズやフロント・テレコンバーターレンズは、撮影レンズの端にレンズを装着する方式(以下、「装着式」という)のコンバーターレンズである。これに対して、撮影レンズ内にレンズを出し入れする方式(以下、「挿入式」という)のコンバーターレンズがある。
【0020】
挿入式のコンバーターレンズでは、使用時に、撮影レンズをカメラ本体から取り外す必要がない。そのため、フロント・テレコンバーターレンズと同様に、リア・テレコンバーターレンズに比べて、撮影が可能になるまでの時間を短くすることができる。
【0021】
特許文献1~3には、望遠ズームが開示されている。特許文献1では、ズームレンズ(第1実施例)は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、正屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群と、からなる。ズーム時、第2レンズ群と第3レンズ群とが移動する。
【0022】
特許文献2では、ズームレンズ(第1実施例)は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、正屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群と、からなる。ズーム時、第2レンズ群と第3レンズ群とが移動する。
【0023】
特許文献3では、ズームレンズ(第2実施例)は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、正屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群と、からなる。ズーム時、第2レンズ群と第3レンズ群が移動する。
【0024】
特許文献4~6には、コンバーターレンズを備えた光学系が開示されている。特許文献4では、撮影光学系の像側に、リアコンバーターレンズが装着されている。実施例1では、撮影光学系は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を有する。リアコンバーターレンズは、負の屈折力を有する。
【0025】
特許文献5では、撮影レンズの前方に、テレコンバーターレンズが装着されている。実施例1では、撮影レンズは、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、を有する。テレコンバーターレンズは、負の屈折力を有する。
【0026】
特許文献6では、撮影レンズ系の中に、コンバーターレンズが挿入されている。実施例1では、撮影レンズ系は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、を有する。を有する。コンバーターレンズは、第4レンズ群中に挿入されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【文献】特開2013-167749号公報(第1実施例)
【文献】特開2004-145304号公報(第1実施例)
【文献】特開2004- 85846号公報(第2実施例)
【文献】特開2013-250290号公報(第1実施例)
【文献】特開2000-171708号公報(第1実施例)
【文献】特許5409841号公報(第1実施例)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
特許文献1のズームレンズでは、焦点距離に対する光学系の全長が長い(望遠比1)。また、重量が重い物体側レンズ群が、カメラ本体から被写体側に大きく離れている。この場合、重心位置がカメラ本体から大きく離れるため、フレーミングが難しい。また、手持ち撮影は困難である。
【0029】
特許文献2のズームレンズでは、焦点距離に対する光学系の全長が長い(望遠比1)。また、フレーミングが難しく、手持ち撮影は困難である。また、ズーム比が2倍と小さいため、様々な撮影シーンに対応することが難しい。
【0030】
特許文献3のズームレンズでは、重量が重い物体側レンズ群が、カメラ本体から被写体側に大きく離れている。この場合、重心位置がカメラ本体から大きく離れるため、フレーミングが難しい。また、手持ち撮影は困難である。また、手ブレにより発生する結像位置のシフトを補正する機能を有していない。そのため、特に手持ち撮影では、安定した撮影が難しい。
【0031】
特許文献4のコンバーターレンズは、装着式のリア・テレコンバーターレンズである。特許文献1では、テレコンバーターレンズの装着を迅速に行うことは、困難である。その結果、撮影チャンスを逃すこととなる。
【0032】
また、レンズを光学系に装着すると、光学系の全長が変化する。そのため、光学系の重心位置が変化する。その結果、カメラを安定した状態に保つことが困難になる。
【0033】
特許文献5のコンバーターレンズは、装着式のフロント・テレコンバーターレンズである。特許文献5では、レンズを短時間で、光学系に装着することは容易ではない。そのため、撮影チャンスを逃すこととなる。
【0034】
また、レンズを光学系に装着すると、光学系の全長が変化する。そのため、光学系の重心位置が変化する。更に、レンズの装着前と装着後とで、光学系の重心位置は大きく変化する。その結果、カメラを安定した状態に保つことが困難になる。
【0035】
特許文献6のコンバーターレンズは、挿入式のテレコンバーターレンズである。特許文献6では、レンズを光学系に挿入しても、光学系の全長は変化しない。カメラを安定した状態に保つことは、比較的容易である。しかしながら、光学系の全長が長いので、小型化を達成できていない。
【0036】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、操作性と機動性に優れると共に、収差が良好に補正されたズーム光学系を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0037】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るズーム光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、像側レンズ群と、からなり、前記第1レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、前記第2レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、前記像側レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、前記第1レンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1前群と、第2前群と、を有し、所定の空気間隔は、前記第1レンズ群の空気間隔の中で最大であり、前記第1前群は、前記所定の空気間隔の物体側に位置し、前記第2前群は、前記所定の空気間隔の像側に位置し、広角端から望遠端へのズーム時、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔は広がり、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔は変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群との間隔は変化し、前記第5レンズ群と前記像側レンズ群との間隔は変化し、フォーカス時、前記第2レンズ群よりも像側に位置する少なくとも1枚のレンズが移動し、以下の条件式(2)、(3)を満足する。
0.7≦dA1Gmax/ΣdL1G≦2.0 (2)
0.20≦f1Gf/f1Gr≦1.1 (3)
ここで、
dA1Gmaxは、前記所定の空気間隔、
ΣdL1G=Σd1G-ΣdA1G、
Σd1Gは、前記第1レンズ群の物体側屈折面から像側屈折面までの間隔、
ΣdA1Gは、前記第1レンズ群における空気間隔の総和、
f1Gfは、前記第1前群の焦点距離、
f1Grは、前記第2前群の焦点距離、
である。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、操作性と機動性に優れると共に、収差が良好に補正されたズーム光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】実施例1(ズーム光学系)のレンズ断面図である。
【
図2】実施例2(ズーム光学系)のレンズ断面図である。
【
図3】実施例3(ズーム光学系)のレンズ断面図である。
【
図4】実施例4(撮像光学系)のレンズ断面図である。
【
図5】実施例5(ズーム光学系)のレンズ断面図である。
【
図6】実施例6(撮像光学系)のレンズ断面図である。
【
図7】実施例7(ズーム光学系)のレンズ断面図である。
【
図8】実施例8(撮像光学系)のレンズ断面図である。
【
図9】実施例9(ズーム光学系)のレンズ断面図である。
【
図10】実施例10(撮像光学系)のレンズ断面図である。
【
図11】実施例11(ズーム光学系)のレンズ断面図である。
【
図12】実施例12(撮像光学系)のレンズ断面図である。
【
図13】実施例13(撮像光学系)のレンズ断面図である。
【
図14】実施例14(撮像光学系)のレンズ断面図である。
【
図15】実施例15(撮像光学系)のレンズ断面図である。
【
図16】実施例1(ズーム光学系)の収差図である。
【
図17】実施例2(ズーム光学系)の収差図である。
【
図18】実施例3(ズーム光学系)の収差図である。
【
図20】実施例5(ズーム光学系)の収差図である。
【
図22】実施例7(ズーム光学系)の収差図である。
【
図24】実施例9(ズーム光学系)の収差図である。
【
図25】実施例10(撮像光学系)の収差図である。
【
図26】実施例11(ズーム光学系)の収差図である。
【
図27】実施例12(撮像光学系)の収差図である。
【
図28】実施例13(撮像光学系)の収差図である。
【
図29】実施例14(撮像光学系)の収差図である。
【
図30】実施例15(撮像光学系)の収差図である。
【
図34】撮像装置の主要部の内部回路の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
実施例の説明に先立ち、本発明のある態様にかかる実施形態の作用効果を説明する。なお、本実施形態の作用効果を具体的に説明するに際しては、具体的な例を示して説明することになる。しかし、後述する実施例の場合と同様に、それらの例示される態様はあくまでも本発明に含まれる態様のうちの一部に過ぎず、その態様には数多くのバリエーションが存在する。したがって、本発明は例示される態様に限定されるものではない。
【0041】
焦点距離に関する条件式では、焦点距離は、d線における焦点距離である。また、パラメータfWとパラメータfTでは、焦点距離は、無限遠物点合焦時の焦点距離である。
【0042】
光学系の全長は、光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離である。光学系の全長は、光学系の最も物体側に位置するレンズ面から光学系の最も像側のレンズ面までの距離にバックフォーカスを加えることで求めることができる。バックフォーカスは、光学系の最も像側のレンズ面から像面までの距離を空気換算した距離である。像面として、近軸像面を用いることができる。
【0043】
後述のように、光学系としては、ズーム光学系と撮像光学系がある。ズーム光学系の全長は、上記の光学系の全長の定義において、「光学系」を「ズーム光学系」に読み替えることで定義できる。撮像光学系の全長は、上記の光学系の全長の定義において、「光学系」を「撮像光学系」に読み替えることで定義できる。バックフォーカスについても、同様である。
【0044】
所定の距離は、望遠端におけるコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離である。所定の距離は、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面からコンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面までの距離にバックフォーカスを加えることで求めることができる。
【0045】
第1実施形態の撮像光学系では、パラメータの説明において、「望遠端」が用いられている。第2実施形態の撮像光学系と第3実施形態の撮像光学系では、パラメータの説明において、「マスター光学系の焦点距離が最大になる状態」が用いられている。「望遠端」と「マスター光学系の焦点距離が最大になる状態」は、同じことを意味している。
【0046】
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離である、ということができる。
【0047】
第1実施形態のズーム光学系は、複数のレンズ群を有し、複数のレンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、最も像側に配置された像側レンズ群と、を有し、第1レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、第2レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、第3レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、像側レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は広がり、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は狭まり、ズーム時又はフォーカス時、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔は変化し、無限遠物点から至近物点へのフォーカス時、第4レンズ群は像側に移動し、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
0.10≦f3G/√(fW×fT)≦0.25 (1)
ここで、
f3Gは、第3レンズ群の焦点距離、
fWは、広角端におけるズーム光学系の焦点距離、
fTは、望遠端におけるズーム光学系の焦点距離、
である。
【0048】
半画角が5度以下、又は4度以下のズーム光学系は、望遠ズーム又は超望遠ズームと呼ばれる。このようなズーム光学系において優れた機動性を確保するためには、光学系の全長短縮と軽量化が重要となる。また、フォーカススピードをより速めることも、優れた機動性の確保のために重要となる。
【0049】
また、ズーム光学系では、優れた機動性に加えて、ズーム域の全域とフォーカス域の全域の両方で、良好な結像性能を備えていることが重要である。良好な結像性能を確保するには、球面収差の補正と色収差の補正が極めて重要となる。
【0050】
第1実施形態のズーム光学系は、複数のレンズ群を有する。複数のレンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、最も像側に配置された像側レンズ群と、を有する。第1レンズ群、第2レンズ群、及び第3レンズ群は、各々、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有する。
【0051】
このようにすることで、それぞれのレンズ群内での色収差の発生を軽減することができる。その結果、ズーム時の軸上色収差の発生や軸外色収差の発生を抑制することができる。
【0052】
第3レンズ群は、光学系の全長短縮と、ズーム域の全域での球面収差の発生に大きく寄与する。第3レンズ群の屈折力を大きくすることで、光学系の全長短縮を行うことができる。ただし、第3レンズ群の屈折力を大きくすると、球面収差の発生が大きくなる。
【0053】
第3レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有する。よって、第3レンズ群の屈折力を大きくして光学系の全長短縮を行う場合であっても、球面収差の発生と軸上色収差の発生を抑制することができる。
【0054】
第4レンズ群が負屈折力を持つことで、球面収差の補正効果が得られる。そして、負屈折力を大きくすることで、球面収差の補正効果を更に高めることができる。これにより、第3レンズ群の屈折力を更に大きくして光学系の全長短縮を行っても、第3レンズ群で発生した球面収差を補正することができる。
【0055】
第3レンズ群の屈折力が大きいと、第4レンズ群に入射する光束の径を小さくすることができる。その結果、第4レンズ群を小径化することができる。
【0056】
第4レンズ群は、無限遠物点から至近物点へのフォーカス時に、像側に移動する。このように、第4レンズ群はフォーカス群として機能する。上述のように、第4レンズ群は小径化することができる。よって、フォーカス群の軽量化と移動量の軽減が可能になる。
【0057】
また、第4レンズ群の負屈折力を大きくすると、上述のように、球面収差の補正効果が更に高まるだけでなく、第4レンズ群の像面位置の補正効果が高まる。第4レンズ群における像面位置の補正効果の向上は、像面位置の補正感度の向上、すなわち、像面位置の補正における第4レンズ群の移動量の減少につながる。
【0058】
全長が短縮された光学系では、レンズ群の移動量が限られる。第4レンズ群の移動量を減らすことで、ズーム時の光学系の全長の変動を軽減できる。これにより、重心位置の変動を減らすことができる。その結果、安定した撮影を行うことができる。
【0059】
第1レンズ群は正の屈折力を有し、第2レンズ群は負の屈折力を有し、第3レンズ群は正の屈折力を有し、第4レンズ群は負の正屈折力を有する。よって、第1実施形態のズーム光学系は、屈折力の並びが正、負、正、負となる部分を有する。
【0060】
このような屈折力の並びにおいて、広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は広がる。このようにすることで、主に、変倍作用を高めると共に、望遠端付近でのテレフォト作用を強めることができる。このような構成は、高い変倍比の確保と、光学系の全長短縮に寄与する。
【0061】
広角端から望遠端へのズーム時、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は狭まる。その結果、ズーム域の全域で、第3レンズ群内における光線をアフォーカルに近い状態とすることが容易となる。これにより、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間、例えば、第3レンズ群から像面までの間で、ズーム時の光線角の変動と光線高の変動とを減らすことができる。
【0062】
この場合、球面収差の変動や像面湾曲の変動を、ズーム域の全域で減らすことができる。そのため、第4レンズ群のレンズ枚数の削減が容易となる。更に、フォーカス時やズーム時に、第4レンズ群の移動による収差変動も減らすことができるため、第4レンズ群のレンズ枚数の削減がより容易となる。
【0063】
上述のように、第4レンズ群はフォーカス群として機能する。第4レンズ群のレンズ枚数の削減により、フォーカス群の軽量化がより容易となるので、フォーカススピードをより速めることが容易となる。よって、迅速なフォーカシングが可能になる。
【0064】
像側レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有する。このようにすることで、以下の所定の効果が得られる。
【0065】
光学系の全長を短縮すると、第1レンズ群で、主に正の歪曲収差が発生する。この正の歪曲収差を、像側レンズ群の正レンズにより良好に補正することができる。
【0066】
像側レンズ群には、負レンズが配置されている。そのため、像側レンズ群の負レンズにより、倍率色収差の補正効果を高めることができる。前側レンズ群を、像側レンズ群よりも物体側に位置する全てのレンズを含むレンズ群とすると、前側レンズ群では、倍率色収差が残存する。そこで、像側レンズ群の負レンズにより、倍率色収差を良好に補正することができる。
【0067】
前側レンズ群、特に第1レンズ群は、光学系の全長短縮と色収差の補正を負担している。像側レンズ群が正レンズと負レンズを備えることで、第1レンズ群における負担を像側レンズ群に分散させることができる。その結果、光学系の小型化と高い結像性能の確保が達成できる。
【0068】
また、第1レンズ群ではレンズの径が大きいため、第1レンズ群は重いレンズ群になっている。第1レンズ群における負担が分散されることで、第1レンズ群におけるレンズの枚数の削減ができる。また、選定可能なガラスの種類が増えるので、より低比重のガラスを第1レンズ群に使用することができる。その結果、第1レンズ群の軽量化が容易となる。
【0069】
条件式(1)の上限値を上回る場合、第3レンズ群の屈折力が小さくなる。そのため、条件式(1)の上限値を上回ることは、球面収差の補正や像面湾曲の補正には有利となる。
【0070】
しかしながら、第3レンズ群を通過した後の光束の幅が広がる。この場合、第3レンズ群よりも像側に位置する第4レンズ群のレンズ径が大きくなるので、第4レンズ群の重量も大きくなる。
【0071】
第4レンズ群はフォーカス群として機能するので、フォーカス時に移動する。第4レンズ群の重量が大きいと、第4レンズ群を高速で移動させることが困難になる。その結果、フォーカススピードを速めることができない。
【0072】
フォーカス群の移動には、アクチュエーターが用いられる。また、第4レンズ群の重量が大きいと、アクチュエーターが大型化する。そのため、元来重量が大きいズーム光学系、例えば、超望遠ズームにおいて、更に重量が増大する。その結果、機動性が損なわれる。
【0073】
条件式(1)の下限値を下回る場合、第3レンズ群の屈折力が大きくなる。そのため、球面収差の補正や像面湾曲の補正が困難となる。その結果、良好な光学性能の確保が難しくなる。
【0074】
条件式(1)に代えて、以下の条件式(1')を満足することが好ましい。
0.11≦f3G/√(fW×fT)≦0.24 (1')
【0075】
条件式(1)に代えて、以下の条件式(1")を満足することが好ましい。
0.12≦f3G/√(fW×fT)≦0.23 (1")
【0076】
条件式(1')又は条件式(1")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0077】
第2実施形態のズーム光学系は、複数のレンズ群を有し、複数のレンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、最も像側に配置された像側レンズ群と、を有し、第1レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、第2レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、像側レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、第1レンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1前群と、第2前群と、を有し、所定の空気間隔は、第1レンズ群の空気間隔の中で最大の空気間隔であり、第1前群は、所定の空気間隔の物体側に位置し、第2前群は、所定の空気間隔の像側に位置し、広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は広がり、フォーカス時、第2レンズ群よりも像側に位置する少なくとも1枚のレンズが移動し、以下の条件式(2)、(3)を満足することを特徴とする。
0.7≦dA1Gmax/ΣdL1G≦2.0 (2)
0.20≦f1Gf/f1Gr≦1.1 (3)
ここで、
dA1Gmaxは、所定の空気間隔、
ΣdL1G=Σd1G-ΣdA1G、
Σd1Gは、第1レンズ群の物体側屈折面から像側屈折面までの間隔、
ΣdA1Gは、第1レンズ群における空気間隔の総和、
f1Gfは、第1前群の焦点距離、
f1Grは、第2前群の焦点距離、
である。
【0078】
第2実施形態のズーム光学系は、複数のレンズ群を有する。複数のレンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、最も像側に配置された像側レンズ群と、を有する。第1レンズ群と第2レンズ群は、各々、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有する。
【0079】
このようにすることで、それぞれのレンズ群内での色収差の発生を軽減することができる。その結果、ズーム時の軸上色収差の発生や軸外色収差の発生を抑制することができる。
【0080】
第1レンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1前群と、第2前群と、を有しする、所定の空気間隔は、第1レンズ群の空気間隔の中で最大である。第1前群は、所定の空気間隔の物体側に位置し、第2前群は、所定の空気間隔の像側に位置する。
【0081】
このようにすることで、第2前群を、第1前群から遠ざけることができる。この場合、第2前群に入射する光束の径を小さくできるので、第2前群におけるレンズの有効径を小さくすることがきる。その結果、光学系全体を軽量化することができる。
【0082】
第2前群が第1前群から遠ざかることで、光学系の重心がカメラ本体に近づく。そのため、操作性と機動性が向上する。例えば、手持ち撮影では安定した撮影が行える。また、流し撮りでは、被写体の移動に合わせて光学系を移動させる。光学系の重心がカメラ本体に近づくことで、光学系の移動が容易になる。
【0083】
第1レンズ群は正の屈折力を有し、第2レンズ群は負の屈折力を有する。よって、第2実施形態のズーム光学系は、屈折力の並びが正、負となる部分を有する。
【0084】
このような屈折力の並びにおいて、広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は広がる。このようにすることで、主に、変倍作用を高めると共に、望遠端付近でのテレフォト作用を強めることができる。このような構成は、高い変倍比の確保と、光学系の全長短縮に寄与する。
【0085】
ズーム域の全域で、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群内における光線を、アフォーカルに近い状態とすることが容易となる。これにより、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間で、ズーム時の光線角の変動と光線高の変動とを減らすことができる。また、球面収差の変動や像面湾曲の変動を、ズーム域の全域で減らすことができる。
【0086】
フォーカス時、第2レンズ群よりも像側に位置する少なくとも1枚のレンズが移動する。
【0087】
上述のように、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間で、ズーム時の光線角の変動と光線高の変動とを減らすことができる。そのため、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズでは、有効径を小さくすることができる。
【0088】
第2レンズ群よりも像側に位置する少なくとも1枚のレンズを移動させてフォーカスを行うことで、フォーカス群の軽量化がより容易となる。そのため、フォーカススピードをより速めることが容易となる。その結果、迅速なフォーカシングが可能になる。
【0089】
像側レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有する。このようにすることで、上述の所定の効果が得られる。
【0090】
条件式(2)を満足することで、光学系全体を小型化することができる。また、光学系の重心をカメラ本体に近づけることができる。
【0091】
条件式(3)の下限値を下回る場合、第1前群の屈折力が大きくなる。この場合、倍率色収差の発生量が大きくなる。倍率色収差を補正するためには、例えば、接合レンズの枚数を増さなくてはならない。
【0092】
しかしながら、接合レンズの枚数を増やすと、光学系の重心がカメラ本体から大きく離れる。そのため、操作性と機動性が低下する。
【0093】
条件式(3)の上限値を上回る場合、第1前群の屈折力が小さくなる。この場合、第1前群から射出される光線を、十分に収斂することができない。光線が十分に収斂されないと、第2前群に入射する光束の径が大きくなる。そのため、第2前群のレンズ径が大きくなる。その結果、第1レンズ群の軽量化が困難となる。
【0094】
第2実施形態のズーム光学系では、第2レンズ群と像側レンズ群との間に、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、が配置され、第3レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズと、を有し、第4レンズ群は、第3レンズ群の像側に位置し、広角端から望遠端へのズーム時、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は狭まり、ズーム時又はフォーカス時、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔は変化することが好ましい。
【0095】
第3レンズ群についての技術的意義、第4レンズ群についての技術的意義、及びレンズ群の間隔の変化については、第1実施形態のズーム光学系で説明した通りである。
【0096】
以下、第1実施形態のズーム光学系と第2実施形態のズーム光学系(以下、「本実施形態のズーム光学系」という)について説明する。上述のように、第2実施形態のズーム光学系は、第1レンズ群、第2レンズ群、及び像側レンズ群を備える。ただし、第2実施形態のズーム光学系では、第2レンズ群と像側レンズ群との間に、第3レンズ群と第4レンズ群を配置することができる。第3レンズ群と第4レンズ群を有する場合も、第2実施形態のズーム光学系に含まれるものとする。
【0097】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.42≦f1G/fT≦0.82 (4)
ここで、
f1Gは、第1レンズ群の焦点距離、
fTは、望遠端におけるズーム光学系の焦点距離、
である。
【0098】
望遠ズームや超望遠ズームでは、焦点距離が長いため、光学系の全長が長い。全長が長いため、望遠ズームや超望遠ズームの重量は大きい。
【0099】
条件式(4)の上限値を上回る場合、第1レンズ群の屈折力が小さくなる。そのため、条件式(4)の上限値を上回ることは、球面収差の補正や倍率色収差の補正には有利となる。しかしながら、光学系の全長が長くなるので、望遠ズームや超望遠ズームでは、重量が大きくなる。そのため、操作性と機動性が低下する。
【0100】
条件式(4)の下限値を下回る場合、第1レンズ群の屈折力が大きくなる。この場合、球面収差の発生量や倍率色収差の発生量が増える。球面収差や倍率色収差を良好に補正するには、第1レンズ群におけるレンズの枚数を増やす必要がある。しかしながら、レンズの枚数を増やすと、第1レンズ群の軽量化が困難になる。
【0101】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
0.1≦|f4G|/√(fW×fT)≦0.4 (5)
ここで、
f4Gは、第4レンズ群の焦点距離、
fWは、広角端におけるズーム光学系の焦点距離、
fTは、望遠端におけるズーム光学系の焦点距離、
である。
【0102】
条件式(5)の下限値を下回る場合、第4レンズ群の負屈折力が大きくなり過ぎる。この場合、球面収差がオーバー側に発生する。その結果、良好な光学性能の確保が難しくなる。
【0103】
条件式(5)の上限値を上回る場合、第4レンズ群の負屈折力が小さくなり過ぎる。この場合、球面収差がアンダー側に発生する。その結果、良好な光学性能の確保が難しくなる。
【0104】
条件式(5)に代えて、以下の条件式(5')を満足することが好ましい。
0.14≦|f4G|/√(fW×fT)≦0.36 (5')
【0105】
条件式(5)に代えて、以下の条件式(5")を満足することが好ましい。
0.18≦|f4G|/√(fW×fT)≦0.32 (5")
【0106】
条件式(5')又は条件式(5")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0107】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(6)を満足することが好ましい。
2.5≦KfcT≦20.0 (6)
ここで、
KfcT=|βfcTback2×(1-βfcT2)|、
βfcTbackは、望遠端における第1の所定の光学系の横倍率、
βfcTは、望遠端における第4レンズ群の横倍率、
第1の所定の光学系は、第4レンズ群よりも像側に位置する全てのレンズで構成された光学系、
横倍率は、無限遠物点合焦時の横倍率、
である。
【0108】
条件式(6)の下限値を下回る場合、第4レンズ群での像面位置の補正効果が弱まってしまう。そのため、ズーム時の光学系の全長の変動が大きくなる。この場合、重心位置の変動を減らすことが困難になるため、安定した撮影が難しくなる。
【0109】
条件式(6)の上限値を上回る場合、第4レンズ群の位置誤差による結像位置の誤差が大きくなる。そのため、鮮明な光学像が得られなくなる。
【0110】
条件式(6)に代えて、以下の条件式(6')を満足することが好ましい。
4.0≦KfcT≦16.0 (6')
【0111】
条件式(6)に代えて、以下の条件式(6")を満足することが好ましい。
5.5≦KfcT≦12.0 (6")
【0112】
条件式(6')又は条件式(6")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0113】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
0.45≦f2G/f4G≦3.0 (7)
ここで
f2Gは、第2レンズ群の焦点距離、
f4Gは、第4レンズ群の焦点距離、
である。
【0114】
条件式(7)の下限値を下回る場合、第4レンズ群での像面位置の補正効果が弱まってしまう。この場合、フォーカス時の第4レンズ群の移動量が大きくなる。そのため、光学系の小型化が困難となる。又は、第2レンズ群での球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0115】
条件式(7)の上限値を上回る場合、第4レンズ群での球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0116】
条件式(7)に代えて、以下の条件式(7')を満足することが好ましい。
0.60≦f2G/f4G≦2.1 (7')
【0117】
条件式(7)に代えて、以下の条件式(7")を満足することが好ましい。
0.75≦f2G/f4G≦1.2 (7")
【0118】
条件式(7')又は条件式(7")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0119】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(8)を満足することが好ましい。
1.0≦LTLT/f1G≦1.8 (8)
ここで
LTLTは、望遠端におけるズーム光学系の全長、
f1Gは、第1レンズ群の焦点距離、
全長は、最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0120】
条件式(8)の下限値を下回る場合、第2レンズ群から像側レンズ群までの間に位置する正屈折力のレンズ群の屈折力が大きくなりすぎる。そのため、球面収差の補正が困難となる。
【0121】
条件式(8)の上限値を上回る場合、第1レンズ群での球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0122】
条件式(8)に代えて、以下の条件式(8')を満足することが好ましい。
1.1≦LTLT/f1G≦1.7 (8')
【0123】
条件式(8)に代えて、以下の条件式(8")を満足することが好ましい。
1.2≦LTLT/f1G≦1.6 (8")
【0124】
条件式(8')又は条件式(8")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0125】
本実施形態のズーム光学系では、第2レンズ群よりも像側に、ブレ補正レンズ群が配置され、ブレ補正レンズ群が光軸に対して垂直な方向に移動することで、像ブレが補正されることが好ましい。
【0126】
レンズ群を光軸と垂直な方向に移動させることで、手ブレにより発生する結像位置のシフト(以下、「像ブレ」という)を補正することができる。このとき、移動させるレンズ群(以下、「ブレ補正レンズ群」という)が小型で軽量だと、像ブレの補正を素早く行うことができる。また、レンズ群の移動による収差の変動が少ないと、結像性能の劣化を抑制することができる。
【0127】
ブレ補正レンズ群は、例えば、第1レンズ群内、又は第2レンズ群内に配置することができる。ただし、超望遠ズームでは、第1レンズ群と第2レンズ群では、レンズ径が大きい。そのため、第1レンズ群内、又は第2レンズ群内にブレ補正レンズ群を配置すると、他のレンズ群内に配置する場合に比べて、ブレ補正レンズ群のレンズ径が大きくなる。
【0128】
ブレ補正レンズ群の移動には、アクチュエーターが用いられる。ブレ補正レンズ群のレンズ径が大きくなると、ブレ補正レンズ群の重量も増大する。この場合、アクチュエーターが大型化する。そのため、元来重量が大きいズーム光学系、例えば、超望遠ズームにおいて、更に重量が増大する。その結果、機動性が損なわれる。
【0129】
また、第1レンズ群の位置と第2レンズ群の位置は、カメラ本体からかなり離れている。そのため、第1レンズ群内、又は第2レンズ群内にブレ補正レンズ群を配置すると、カメラ本体からかなり離れた位置での重量が増大するので、手持ち撮影時の負担も増える。その結果、機動性が損なわれる。
【0130】
上述のように、本実施形態のズーム光学系では、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間では、ズーム時、光線角の変動と光線高の変動が少なくなっている。そのため、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間でレンズ群が移動しても、レンズ群の移動によって生じる収差変動は少ない。
【0131】
そこで、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間にブレ補正レンズ群を配置し、ブレ補正レンズ群を光軸に対して垂直な方向に移動させる。このようにすることで、像ブレが生じても、ズーム域の全域で、安定した結像性能を確保しつつ、像ブレを補正することができる。
【0132】
また、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間では、結像光学系が形成されている。結像光学系では、ズーム域の全域で光線高の変化が少ない。そのため、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間にブレ補正レンズ群を配置すると、ブレ補正レンズ群の小径化が可能になる。ブレ補正レンズ群が小径化できると、ブレ補正レンズ群の応答性を高めるこができる。その結果、像ブレを、高速で補正することができる。
【0133】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(9)を満足することが好ましい。
0.7≦KIST≦3.5 (9)
ここで、
KIST=|βISTback×(1-βIST)|、
βISTbackは、望遠端における第2の所定の光学系の横倍率、
βISTは、望遠端におけるブレ補正レンズ群の横倍率、
第2の所定の光学系は、ブレ補正レンズ群よりも像側に位置する全てのレンズで構成された光学系、
横倍率は、無限遠物点合焦時の横倍率、
である。
【0134】
条件式(9)の下限値を下回る場合、像ブレ補正の効果を十分に得るために、ブレ補正レンズ群の移動量を大きくしなければならない。そのため、ズーム光学系の径が大きくなってしまう。
【0135】
条件式(9)の上限値を上回る場合、ブレ補正レンズ群での球面収差の発生や、非点収差の発生が大きくなってしまう。そのため、像ブレ補正時の結像性能の低下が大きくなる。
【0136】
条件式(9)に代えて、以下の条件式(9')を満足することが好ましい。
1.1≦KIST≦2.8 (9')
【0137】
条件式(9)に代えて、以下の条件式(9")を満足することが好ましい。
1.5≦KIST≦2.0 (9")
【0138】
条件式(9')又は条件式(9")を満足することで、ブレ補正レンズ群の移動時におけるより効果的な収差補正とブレ補正レンズ群の小型化を両立することが可能となる。
【0139】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(10)を満足することが好ましい。
0.1≦ΔMV2G/LTLT≦0.3 (10)
ここで、
ΔMV2Gは、ズーム時における第2レンズ群の最大移動量、
LTLTは、望遠端におけるズーム光学系の全長、
全長は、最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0140】
条件式(10)の下限値を下回る場合、十分な変倍比、例えば、2倍を超える変倍比が得られにくくなる。そのため、様々な撮影シーンに対応することができなくなる。又は、光学系の全長が長くなりすぎる。そのため、機動性が悪くなる。
【0141】
条件式(10)の上限値を上回る場合、光学系の全長に対して第2レンズ群の移動量が大きくなりすぎてしまう。そのため、第2レンズ群を駆動する機構を簡素にすることが困難になる。
【0142】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(11)を満足することが好ましい。
4.0≦|f1G/f2G|≦4.5 (11)
ここで
f1Gは、第1レンズ群の焦点距離、
f2Gは、第2レンズ群の焦点距離、
である。
【0143】
条件式(11)の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が大きくなる。この場合、第1レンズ群の重量が増加するため、光学系の軽量化が困難になる。条件式(11)の上限値を上回ると、テレフォト構成による効果が弱まる。そのため、光学系の全長短縮が困難になる。
【0144】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(12)を満足することが好ましい。
0.5≦|f3G/f4G|≦0.8 (12)
ここで
f3Gは、第3レンズ群の焦点距離、
f4Gは、第4レンズ群の焦点距離、
である。
【0145】
条件式(12)の下限値を下回る場合、第4レンズ群での球面収差の補正効果が弱まってしまう。そのため、球面収差がアンダー側に発生する傾向が強まる。条件式(12)の上限値を上回る場合、第4レンズ群での球面収差の補正効果が強まってしまう。そのため、球面収差がオーバー側に発生する傾向が強まる。よって、条件式(12)の下限値を下回ることや、条件式(12)の上限値を上回ることは好ましくない。
【0146】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム時、像側レンズ群の位置は固定であることが好ましい。
【0147】
例えば、ゴミ、埃、又は湿気の光学系への進入は、結像性能の劣化につながる。後側レンズ群の位置を固定とすることで、簡単な構造で、像側からのゴミ、埃、又は湿気の進入を防ぐことが容易となる。
【0148】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム時、複数のレンズ群のうちの3つのレンズ群のみが移動することが好ましい。
【0149】
ズーム時の重心位置の変動が大きいと、安定した撮影を行うことが困難になる。よって、ズーム時の重心位置の変動を減らすことが重要である。そのためには、光学系の全長の変動の制御が必要となる。ズームは、最低2つのレンズ群を移動させることで行える。しかしながら、2つのレンズ群では、光学系の全長の変動の制御は難しい。
【0150】
ただし、移動させるレンズ群の数を多くすると、高い結像性能の確保が容易となるが、シフトによる誤差、チルトによる誤差、或いは光軸位置ズレの誤差の影響が大きくなる。このようなことから、移動させるレンズ群の数は3つが好ましい。3つのレンズ群を移動させることで、上述の誤差の影響をほぼ受けずに、光学系の全長の変動の制御を容易に行うことができる。
【0151】
本実施形態のズーム光学系は、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、第4レンズ群、及び像側レンズ群を備えているので、3つのレンズ群のみを移動させることが可能な構成になっている。よって、本実施形態のズーム光学系では、3つのレンズ群のみを移動させた場合の結像性能を確保することができる。
【0152】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム時、複数のレンズ群のうちの4つのレンズ群のみが移動することが好ましい。
【0153】
上述のように、移動させるレンズ群の数を多くすると、高い結像性能の確保が容易となるが、シフトによる誤差、チルトによる誤差、或いは光軸位置ズレの誤差の影響が大きくなる。そこで、高い位置精度を確保した上で、4つのレンズ群を移動させる。このようにすることで、光学系の全長の変動の制御がより容易になる。
【0154】
第1レンズ群は、球面収差の補正効果が大きい。第1レンズ群を移動させると、全長短縮が容易となる。
【0155】
本実施形態のズーム光学系は、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、第4レンズ群、及び像側レンズ群を備えているので、4つのレンズ群のみを移動させることが可能な構成になっている。よって、本実施形態のズーム光学系では、4つのレンズ群のみを移動させた場合の結像性能を確保することができる。
【0156】
本実施形態のズーム光学系では、第4レンズ群の像側に第5レンズ群が配置され、第5レンズ群は、ズーム時又はフォーカス時に移動することが好ましい。
【0157】
ズーム時又はフォーカス時、第4レンズ群では、非点収差の変動が発生し易い。第4レンズ群の像側に第5レンズ群を配置することで、非点収差の変動を良好に補正することができる。第5レンズ群は、第4レンズ群の隣に位置すると良い。更に、第5レンズ群をズーム時に移動させることで、非点収差の変動の補正効果をより高めることができる。
【0158】
本実施形態のズーム光学系では、第5レンズ群は、負の屈折力を有することが好ましい。
【0159】
第5レンズ群の屈折力を負屈折力とすることで、第5レンズ群の小径化と軽量化を図ることができる。第5レンズ群をズーム時に移動させることで、非点収差の変動の補正効果をより高めることができる。
【0160】
本実施形態のズーム光学系では、フォーカス時、第4レンズ群以外のレンズ群が1つ移動することが好ましい。
【0161】
このようにすると、近距離物体へのフォーカス時に、高い結像性能を確保することが容易となる。
【0162】
特に、第3レンズ群から像側レンズ群までの間では、レンズの径が小さい。よって、第4レンズ群以外のレンズ群を移動させる場合、第3レンズ群から像側レンズ群までの間のレンズ群を移動させると良い。このようにすることで、ズーム域の全域で、安定した結像性能を確保することが容易になる。
【0163】
また、移動させるレンズ群は、第4レンズ群の像側で、すぐ隣に位置するレンズ群にすることができる。この場合、移動させるレンズ群は、第4レンズ群と像側レンズ群の間に位置する。移動させるレンズ群によって各種の収差を補正することができるので、第4レンズ群で残存する非点収差の補正が容易となる。
【0164】
また、移動させるレンズ群の屈折力は、負屈折力とすることができる。このようにすると、移動させるレンズ群の小径化と軽量化を図ることができる。
【0165】
本実施形態のズーム光学系では、ブレ補正レンズ群は、像側レンズ群内に配置されていることが好ましい。
【0166】
像側レンズ群は最も像側に位置するので、像側レンズ群の位置では軸上光束径が小さくなっている。よって、像側レンズ群の位置でレンズを移動させても、球面収差への影響は、他のレンズ群でレンズを移動させる場合に比べて比較的少ない。像側レンズ群内にブレ補正レンズ群を配置することで、ブレ補正レンズ群を移動させても、移動時の球面収差の悪化を抑制することができる。
【0167】
ブレ補正レンズ群の屈折力は、負の屈折力にすることができる。上述のように、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間では、結像光学系が形成されている。結像光学系の屈折力は正屈折力であるので、ブレ補正レンズ群の屈折力が負屈折力だと、正屈折力の光学系中に負屈折力のブレ補正レンズ群が配置されることになる。
【0168】
このようにすることで、ブレ補正レンズ群のシフト量に対する結像位置のシフト量(以下、「ブレ補正感度」という)を、大きくすることができる。すなわち、ブレ補正レンズ群のシフト量を小さくすることができる。その結果、像ブレを、高速で補正することができる。
【0169】
また、結像光学系では光束が収斂されている。よって、結像光学系中にブレ補正レンズ群を配置することにより、ブレ補正レンズ群の小径化が図れる。これにより、より軽量でブレ補正感度の高いブレ補正レンズ群を実現することができる。すなわち、ブレ補正レンズ群の応答性を高めることができる。その結果、像ブレを、高速で補正することができる。
【0170】
ブレ補正レンズ群の屈折力を負屈折力にする場合、ブレ補正レンズ群の物体側、ブレ補正レンズ群の像側、又は、ブレ補正レンズ群の両側に正レンズを配置すると良い。このようにすることで、高いブレ補正感度の確保と、ブレ補正レンズ群の移動時の像面の倒れの補正が容易となる。
【0171】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム時、負屈折力を有するレンズ群のみが移動することが好ましい。
【0172】
正屈折力を有する第1レンズ群、又は正屈折力を有する第3レンズ群が、光学系の全長の短縮に関与している。本実施形態のズーム光学系では、負屈折力を有するレンズ群は、第1レンズ群の像側、又は第3レンズ群の像側に配置されている。正屈折力を有するレンズ群の像側では、光束の径が小さい。よって、負屈折力を有するレンズ群の小径化と軽量化を図ることができる。
【0173】
本実施形態のズーム光学系では、負屈折力を有するレンズ群が小径で軽量である。よって、ズーム時、負屈折力を有するレンズ群のみが移動することで、アクチュエーターの負荷を軽減できると共に、重心変動を少なくすることができる。その結果、優れた操作性と機動性を得ることができる。
【0174】
本実施形態のズーム光学系では、複数のレンズ群は、第1レンズ群と、第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、像側レンズ群と、からなることが好ましい。
【0175】
このような構成にすることで、少ない数のレンズ群でありながら、光学系の全長短縮と軽量化、フォーカススピードの高速化、及びズーム時とフォーカス時での良好な結像性能の確保を実現することができる。
【0176】
本実施形態のズーム光学系では、広角端から望遠端へのズーム時、第2レンズ群は像側に移動し、ズーム時とフォーカス時、第3レンズ群の位置は固定であることが好ましい。
【0177】
第1レンズ群はできるだけ移動させない方が好ましい。ただし、広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群は物体側に移動させることができる。このとき、第2レンズ群を像側に移動させることで、第1レンズ群の物体側への移動量を減らすことができる。その結果、光学系の小型化ができる。
【0178】
第3レンズ群は、球面収差の発生への寄与が大きい。ズーム時とフォーカス時、第3レンズ群の位置を固定することで、球面収差に起因する結像性能の低下を防ぎ易くなる。
【0179】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム時、第4レンズ群と第5レンズ群とが移動することが好ましい。
【0180】
このようにすることで、ズーム時の非点収差の変動を良好に補正することができる。
【0181】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム時、第1レンズ群の位置は固定であることが好ましい。
【0182】
ズーム時に第1レンズ群の位置を固定することで、ズーム光学系の全長が変わらないようにすることができる。これにより、ズーム域の全域で重心位置の変動を少なくすることができる。
【0183】
また、第1レンズ群は、重量が大きいレンズ群である。ズーム時に第1レンズ群の位置を固定しておくと、外部からズームレンズ系に衝撃が加わっても、ズームレンズ系の保持を安定して行うことができる。その結果、結像性能の劣化を防げる。
【0184】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム時、第3レンズ群の位置は固定であることが好ましい。
【0185】
第3レンズ群は、ズーム時の球面収差の発生への寄与が大きい。ズーム時に第3レンズ群の位置を固定することで、結像性能の更なる安定を図ることができる。
【0186】
本実施形態のズーム光学系では、開口絞りが、第2レンズ群よりも像側で、且つ、像側レンズ群よりも物体側に配置されていることが好ましい。
【0187】
第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群から像面までの間では、ズーム時の光線角の変動と光線高の変動を減らすことができる。そのため、第2レンズ群よりも像側に位置
するレンズ群から像面までの間に、開口絞りを配置することが好ましい。例えば、開口絞りを、第2レンズ群よりも像側で、且つ、像側レンズ群よりも物体側に配置する。このようにすることで、ズーム時のFナンバーの変化を減らすことができる。
【0188】
また、倍率色収差の軽減や歪曲収差の軽減のためには、光学系の対称性を確保することが好ましい。光学系の対称性の確保は、例えば、開口絞りより物体側に位置する光学系と、開口絞りより像側に位置する光学系とで、光学系の屈折力や形状が、開口絞りを挟んで略対称になるようにすれば良い。開口絞りを、第2レンズ群よりも像側で、且つ、像側レンズ群よりも物体側に配置することで、光学系の対称性を確保することができる。
【0189】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム時、開口絞りの位置は、第3レンズ群に対して固定であることが好ましい。
【0190】
このようにすることで、ズーム時のFナンバーの変化を減らすことができる。
【0191】
開口絞りは、第3レンズ群の物体側、第3レンズ群の像側、又は、第3レンズ群の内部に配置することができる。
【0192】
開口絞りは、第3レンズ群の物体側、又は、第3レンズ群の内部に設置することができる。第3レンズ群の内部に開口絞りが設置される場合、第3レンズ群内における開口絞りの位置は、物体に近い場所であると良い。開口絞りをこの場所に配置することで、近距離物体へのフォーカス時に、Fナンバーの変化を減らすことができる。
【0193】
また、開口絞りは、第3レンズ群の像側、又は、第3レンズ群の内部に設置することができる。第3レンズ群の内部に開口絞りが設置される場合、第3レンズ群内における開口絞りの位置は、像面に近い場所であると良い。開口絞りをこの場所に配置することで、第3レンズ群よりも像側での光線高の増加を抑えることができる。
【0194】
また、第3レンズ群内の空気間隔の部分に開口絞りを配置することで、近距離物点へのフォーカス時に、Fナンバーの変化と、第3レンズ群より像側に位置するレンズの径の増大とを、バランスよく抑えることが容易となる。
【0195】
ズーム時、開口絞りをレンズと一体で移動させると、Fナンバーの誤差を減らすことができる。
【0196】
本実施形態のズーム光学系では、第1前群は、2つのレンズ成分からなり、物体側に位置するレンズ成分は、正屈折力を有し、像側に位置するレンズ成分は、負レンズと、正レンズと、からなることが好ましい。
【0197】
物体側に位置するレンズ成分(以下、「レンズ成分FF1a」という)の屈折力を正屈折力にすることで、第1レンズ群全体の正屈折力を大きくすることができる。その結果、光学系の全長短縮を容易にすることができる。
【0198】
レンズ成分FF1aでは、物体側のレンズ面を、物体側に凸の面にすることができる。このようにすることで、レンズ成分FF1aの正屈折力を、より大きくすることができる。その結果、光学系の全長短縮をより容易にすることができる。
【0199】
像側に位置するレンズ成分(以下、「レンズ成分FF2a」という)を、負レンズと正レンズとで構成することで、負レンズと正レンズにより、軸上色収差と倍率色収差を補正すると共に、レンズ成分FF1aで発生した色コマ収差を良好に補正することができる。
【0200】
これにより、第1レンズ群で残存する色収差を軽減できるので、第2レンズ群での色収差の補正の必要性が低くなる。その結果、第2レンズ群のレンズ枚数を減らす効果を得ることと、ズーム時に安定した結像性能を得ることが容易となる。
【0201】
レンズ成分FF1aは、負レンズと、正レンズと、で構成することができる。このようにすることで、色収差の補正が容易となる。第1レンズ群の重量の増大を抑制することを優先する場合は、レンズ成分FF1aは正の単レンズで構成することが望ましい。
【0202】
レンズ成分FF2aでは、負レンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズとすることができる。正レンズは、物体側に凸面を向けた正レンズ、又は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズにすることができる。このようにすることで、色コマ収差の補正において高い補正効果を得ることができる。
【0203】
レンズ成分FF2aでは、負レンズと正レンズとが接合されていると良い。接合レンズにすることは、安定したレンズ保持の為に望ましい。
【0204】
レンズ成分FF2aでは、最も物体側のレンズ面を物体側に凸の面とし、最も像側のレンズ面を像側に凹の面とすることができる。このようにすることは、第1前群での球面収差の発生を少なくできるのでより好ましい。
【0205】
本実施形態のズーム光学系では、第1レンズ群に含まれる正レンズの少なくとも1つは
、以下の条件式(13)を満足することが好ましい。
80≦νd1Gp (13)
ここで
νd1Gpは、第1レンズ群に含まれる正レンズのアッベ数、
である。
【0206】
条件式(13)を満足することで、ズーム域の全域で、軸上色収差と倍率色収差を良好に補正することができる。
【0207】
本実施形態のズーム光学系では、第3レンズ群は、最も像側に、正屈折力の像側レンズ成分を有することが好ましい。
【0208】
像側レンズ成分の収斂作用により、第4レンズ群における光線高を低くすることができる。この場合、第4レンズ群を小径化できるので、第4レンズ群を更に軽量化することが容易となる。
【0209】
本実施形態のズーム光学系では、第3レンズ群は、最も像側に、正の屈折力を有する像側レンズを有し、以下の条件式(14)を満足することが好ましい。
1.2≦f3GUnc/f3G≦2.5 (14)
ここで、
f3GUncは、像側レンズの焦点距離、
f3Gは、第3レンズ群の焦点距離、
である。
【0210】
条件式(14)の下限値を下回る場合、像側レンズ正屈折力が大きくなり過ぎる。そのため、第3レンズ群で球面収差が大きく発生する。条件式(14)の上限値を上回る場合、像側レンズの屈折力が小さくなり過ぎる。そのため、第4レンズ群を小径化する効果が少なくなる。
【0211】
条件式(14)に代えて、以下の条件式(14')を満足することが好ましい。
1.5≦f3GUnc/f3G≦2.3 (14')
【0212】
条件式(14)に代えて、以下の条件式(14")を満足することが好ましい。
1.7≦f3GUnc/f3G≦2.1 (14")
【0213】
条件式(14')又は条件式(14")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0214】
本実施形態のズーム光学系では、第2レンズ群は、2枚の負レンズと、2枚の正レンズと、からなることが好ましい。
【0215】
第1レンズ群では、球面収差、非点収差、及び色収差が残存する。第2レンズ群では、これらの収差の補正が、重点的に行われる。これらの収差の補正は、光学系の全長短縮と、ズーム域の全域での良好な結像性能の確保のために有効である。
【0216】
上述のように、第1レンズ群を2つのレンズ成分で構成することで、第1レンズ群では、色コマ収差の発生と球面収差の発生が軽減される。そのため、第2レンズ群における収差補正では、重点的に補正する必要がある収差の数を減らすことができる。
【0217】
このようなことから、第2レンズ群を2枚の負レンズと2枚の正レンズとで構成しても、球面収差、非点収差、及び色収差を補正することができる。その結果、第2レンズ群では、レンズ枚数の削減効果と重量の低減効果が得られる。
【0218】
本実施形態のズーム光学系では、第4レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有していることが好ましい。
【0219】
このようにすることで、第4レンズ群での色収差の発生を抑制することができる。その結果、良好な結像性能、例えば、フォーカス時の軸上色収差の発生が少ない結像性能が得られる。
【0220】
第4レンズ群は、1枚の正レンズと、1枚の負レンズと、で構成することができる。このようにすることで、フォーカス群の軽量化が図れる。
【0221】
第4レンズ群では、最も像側のレンズ面を像側に凹の面とし、最も像側のレンズ面の曲率半径の絶対値を、最も物体側のレンズ面の曲率半径の絶対値より小さくすることができる。このようにすることで、フォーカス時の球面収差の変動を減らすことができる。そのため、近距離物体にフォーカスした時の結像性能の確保が容易となる。
【0222】
本実施形態のズーム光学系は、以下の条件式(15)を満足することが好ましい。
20≦νd4Gnmax-νd4Gpmin≦30 (15)
ここで、
νd4Gnmaxは、第4レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、
νd4Gpminは、第4レンズ群中の正レンズのアッベ数のうち、最小となるアッベ数、
である。
【0223】
条件式(15)の下限値を下回る場合、第4レンズ群での色収差の補正が不足する。そのため、フォーカス時に、軸上色収差の発生による結像性能の劣化が発生する。条件式(15)の上限値を上回る場合、第4レンズ群での球面収差の補正効果が不足する。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0224】
本実施形態のズーム光学系では、像側レンズ群の最も像側に、2枚のレンズが配置され、一方のレンズは正レンズで、他方のレンズは負レンズであることが好ましい。
【0225】
像側レンズ群の最も像側に、1枚の正レンズと1枚の負レンズとを配置することで、上述の所定の効果を更に高めることができる。
【0226】
本実施形態のズーム光学系では、像側レンズ群の最も像側に、2枚のレンズが配置され、一方のレンズは正レンズで、他方のレンズは負レンズであり、以下の条件式(16)を満足することが好ましい。
16≦νdIMGn≦26 (16)
ここで、
νdIMGnは、他方のレンズのアッベ数、
である。
【0227】
条件式(16)の下限値を下回る場合、光学系全体で、短波長側での倍率色収差の補正が過剰となる。そのため、上述の所定の効果が得にくくなる。条件式(16)の上限値を上回る場合、光学系全体で、短波長側での倍率色収差の補正効果が弱まる。そのため、上述の所定の効果が得にくくなる。
【0228】
本実施形態のズーム光学系では、第3レンズ群は、アッベ数が80以上の正レンズを少なくとも2枚有することが好ましい。
【0229】
第3レンズ群の屈折力を大きくすることで、光学系の全長を短縮する効果が高まる。しかしながら、第3レンズ群の屈折力を大きくすると、球面収差と軸上色収差が大きくなる。第3レンズ群にアッベ数が80以上の正レンズを少なくとも2枚使用することで、球面収差の発生と軸上色収差の発生を抑制することができる。
【0230】
第3レンズ群の正レンズを、少なくとも3枚にしても良い。このようにすることで、球面収差の補正を更に容易にすることができる。
【0231】
本実施形態のズーム光学系では、少なくとも1つの光学面にウェットコートが施されていることが好ましい。
【0232】
像面の近傍には、赤外線吸収フィルターを配置することができる。赤外線吸収フィルターの表面に、ウェットコートを施しても良い。このようにすることで、赤外吸収フィルターの2つの光学面の間での反射を低減することができる。その結果、赤外線吸収フィルターでのゴーストの発生を低減することができる。
【0233】
本実施形態のズーム光学系では、少なくとも1つの光学面に、撥水コート又は防汚コートが施されていることが好ましい。
【0234】
このようにすることで、水滴又は汚れが光学面に付着した場合でも、少ないふき取り回数で、水滴又は汚れを除去することができる。光学系の最も物体側のレンズ面は、水滴又は汚れが付着しやすい。よって、光学系の最も物体側のレンズ面に、撥水コート又は防汚コートを施すと良い。
【0235】
本実施形態のズーム光学系では、像側レンズ群は、第1後群と、第2後群と、を有することが好ましい。
【0236】
このようにすることで、像側レンズ群で発生する収差を少なくすることができる。
【0237】
像側レンズ群は、最も像側に配置されている。そのため、像側レンズ群では、他のレンズ群と比べると軸上光束の径が小さい。軸上光束の径が小さいと、球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制される。
【0238】
望遠ズームや超望遠ズームでは、球面収差の発生やコマ収差の発生は、結像性能の劣化につながる。本実施形態のズーム光学系では球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制される。そのため、結像性能を劣化させずに、本実施形態のズーム光学系を望遠タイプのズーム光学系や超望遠タイプのズーム光学系にすることができる。
【0239】
また、球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制されるので、例えば、結像性能を劣化させずに、第1後群と第2後群との間隔を広くすることが容易にできる。この場合、第1後群と第2後群との間に、例えば、コンバーターレンズを出し入れすることができる。このようにすることで、光学的な仕様、例えば、焦点距離を変化させることができる。その結果、対応可能な撮影シーンを増やすことができる。
【0240】
第1後群と第2後群との間の空気間隔は、像側レンズ群の空気間隔の中で最大である。
【0241】
本実施形態のズーム光学系では、第1後群は、正レンズを有することが好ましい。
【0242】
このようにすることで、第1後群と第2後群との間において、軸外光線の高さを抑えることができる。そのため、例えば、第1後群と第2後群との間でコンバーターレンズを出し入れする場合、コンバーターレンズのレンズ径を小さくすることができる。
【0243】
本実施形態のズーム光学系では、第2後群は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
【0244】
第2後群は、最も像側に配置されている。第2後群は、歪曲収差の発生と倍率色収差の発生に大きく寄与する。正レンズによって、正の歪曲収差の補正効果を高めることができ、負レンズによって、倍率色収差の補正効果を高めることができる。
【0245】
上述のように、光学系の全長を短縮すると、第1レンズ群で、主に正の歪曲収差が発生する。また、前側レンズ群では、倍率色収差が残存する。正の歪曲収差は、正レンズにより良好に補正することができる。倍率色収差は、負レンズにより補正することができる。
【0246】
このように、第2後群が正レンズと負レンズを有することで、光学系の全長短縮と色補正に関する第1レンズ群の負担を、第2後群に分散することができる。その結果、光学系の小型化と結像性能の向上とを達成することができる。
【0247】
また、第1レンズ群ではレンズの径が大きいので、第1レンズ群では重量が大きくなり易い。しかしながら、第1レンズ群の負担を第2後群に分散することができるので、第1レンズ群に用いられるレンズの枚数の削減ができる。また、選定可能なガラスの種類が増えるので、より低比重のガラスを第1レンズ群に使用することができる。その結果、第1レンズ群の軽量化が容易となる。
【0248】
第2後群に用いられるレンズの枚数が多くなると、上述の効果を得つつ第1後群と第2後群との間隔や、バックフォーカスを十分に確保することが困難になる。よって、第2後群は、1枚の正レンズと1枚の負レンズのみで構成されていることが望ましい。
【0249】
本実施形態のズーム光学系では、第2後群は、1枚の正レンズと、1枚の負レンズと、からなり、以下の条件式(17)を満足することが好ましい。
16≦νdR2Gn≦26 (17)
ここで、
νdR2Gnは、第2後群の負レンズのアッベ数、
である。
【0250】
第2後群を1枚の正レンズと1枚の負レンズだけで構成することで、正の歪曲収差の補正、倍率色収差の補正、第1レンズ群の軽量化、第1後群と第2後群との間隔の十分な確保、及びバックフォーカスの十分な確保を実現することができる。
【0251】
条件式(17)の下限値を下回る場合、光学系全体で、短波長側での倍率色収差の補正が過剰となる。そのため、上述の所定の効果が得にくくなる。条件式(17)の上限値を上回る場合、光学系全体で、短波長側での倍率色収差の補正効果が弱まる。そのため、上述の所定の効果が得にくくなる。
【0252】
本実施形態のズーム光学系では、第1後群と第2後群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、ズーム光学系の焦点距離は、コンバーターレンズの挿入前と挿入後とで異なることが好ましい。
【0253】
このようにすることで、ズーム光学系を撮像装置本体から取り外すことなく、ズーム光学系のみの状態と、ズーム光学系とコンバーターレンズが一体になった状態とを、実現することができる。
【0254】
所定の空間へのコンバーターレンズの出し入れには、例えば、レバーを手動又は電動で動かすことでコンバーターレンズを移動させる機構を用いれば良い。この場合、ズーム光学系を保持する鏡筒内に、コンバーターレンズを配置する空間を設けておく。この空間の近傍にコンバーターレンズを移動させる移動機構を配置する。移動機構とレバーとを、機械的、又は電気的に接続すれば良い。
【0255】
所定の空間にコンバーターレンズを出し入れすることで、コンバーターレンズの挿入前と挿入後とでズーム光学系の焦点距離を異ならせることができる。この場合、様々な撮影シーンに対応することができるので、撮影機会を逃さずに済ますことができる。
【0256】
本実施形態のズーム光学系では、第2後群は、所定のレンズを有し、所定のレンズの屈折力の符号は、コンバーターレンズの屈折力の符号と逆であることが好ましい。
【0257】
コンバーターレンズは、屈折力を有する。そのため、コンバーターレンズがズーム光学系の中に挿入されると、コンバーターレンズの屈折力によって、ペッツバール和が変化する。その結果、場合によっては、非点収差の発生量が大きくなる。
【0258】
所定のレンズの屈折力の符号を、コンバーターレンズの屈折力の符号と逆にすることで、非点収差の発生を効果的に改善できる。
【0259】
本実施形態のズーム光学系では、ズーム光学系の全長は、コンバーターレンズの挿入前と挿入後とで同じであることが好ましい。
【0260】
コンバーターレンズの挿入前と挿入後とで、ズーム光学系の全長が不変になるので、重心位置の変動を抑制することができる。そのため、様々な撮影シーンに対応することができる。
【0261】
バックフォーカスは、コンバーターレンズの挿入前と挿入後とで、ほとんど変化しないことが望ましい。ただし、バックフォーカスが変化しても、変化量が、フォーカス群の移動で補正することが可能な量であれば、フォーカス群の移動でバックフォーカスを一定にすることが可能である。
【0262】
所定の空間へのコンバーターレンズの出し入れには、例えば、レバーを手動又は電動で動かすことでコンバーターレンズを移動させる機構を用いれば良い。この場合、ズーム光学系を保持する鏡筒内に、コンバーターレンズを配置する空間を設けておく。この空間の近傍にコンバーターレンズを移動させる移動機構を配置する。移動機構とレバーとを、機械的、又は電気的に接続すれば良い。
【0263】
第1実施形態の撮像光学系は、マスター光学系と、複数のレンズ成分を有するコンバーターレンズと、を有し、レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、マスター光学系は、本実施形態のズーム光学系であり、マスター光学系は、像側レンズ群に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間を有し、以下の条件式(18)を満足することを特徴とする。
|ΔFbT|/FnoT≦0.05(mm) (18)
ここで、
ΔFbT=FbT-FbconT、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
FbconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
FnoTは、無限遠物点合焦時のズーム光学系のFナンバー、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
バックフォーカスとFナンバーは、それぞれ、望遠端におけるバックフォーカスとFナンバー、
である。
【0264】
第1実施形態の撮像光学系は、マスター光学系と、複数のレンズ成分を有するコンバーターレンズと、を有する。マスター光学系は、像側レンズ群に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間を有する。よって、所定の空間へコンバーターレンズを出し入れすることで、光学的な仕様、例えば、焦点距離を変化させることができる。その結果、対応可能な撮影シーンを増やすことができる。
【0265】
マスター光学系には、本実施形態のズーム光学系が用いられている。よって、機動性に優れると共に、収差が良好に補正された撮像光学系を実現することができる。
【0266】
バックフォーカスは、コンバーターレンズの挿入前と挿入後とで、ほとんど変化しないことが望ましい。ただし、バックフォーカスが変化しても、変化量が、フォーカス群の移動で補正することが可能な量であれば、フォーカス群の移動でバックフォーカスを一定にすることが可能である。
【0267】
条件式(18)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズを挿入したときのフォーカスズレが大きくなる。この場合、被写体の認識ができなくなる可能性が高くなるので、撮影機会を逃す可能性がある。
【0268】
第1実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(19)を満足することが好ましい。
0.05≦LR12/LT≦0.25 (19)
ここで、
LR12は、所定の空間における光軸に沿う方向の長さ、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
全長は、望遠端における撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0269】
条件式(19)の下限値を下回る場合、所定の空間の広さが不足する。コンバーターレンズの全長を短くすると、主に、球面収差の補正と色収差の補正が困難となる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0270】
条件式(19)の上限値を上回る場合、マスター光学系において、移動レンズを移動させるためのスペースの確保が困難になる。そのため、十分な変倍比、例えば、2倍を超える変倍比の確保が難しくなる。又は、移動レンズ群の屈折力が大きくなることで、移動レンズ群内での球面収差の発生や色収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0271】
第1実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、負屈折力を有し、以下の条件式(20)を満足することが好ましい。
1.15≦ftconT/fT≦2.05 (20)
ここで、
ftconTは、第2状態における撮像光学系の焦点距離、
fTは、第1状態における撮像光学系の焦点距離、
焦点距離は、望遠端における焦点距離、
である。
【0272】
条件式(20)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズを挿入する前と挿入した後とで、画角の変化が少なくなる。そのため、被写体距離の変化や被写体の大きさの変化などに対応しにくくなる。その結果、様々な撮影シーンに対応することが困難になる。条件式(20)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズの負屈折力が大きくなる。そのため、非点収差の補正が困難になる。
【0273】
第1実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(21)を満足することが好ましい。
0.05≦LconT/LT≦0.35 (21)
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
所定の距離は、望遠端におけるコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
全長は、望遠端における撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0274】
コンバーターレンズの出し入れによって、撮像光学系の画角が変化する。この画角変化は、マスターレンズの屈折力とコンバーターレンズの屈折力とで負担している。
【0275】
条件式(21)の下限値を下回る場合、画角変化に関するコンバーターレンズの屈折力の負担割合が大きくなる。この場合、コンバーターレンズの径は増加する傾向となるので、コンバーターレンズの小型化が難しくなる。
【0276】
条件式(21)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズにおける球面収差の影響が増加する。そのため、コンバーターレンズを挿入した際に、挿入位置のズレによる結像性能の劣化が増加する。また、マスター光学系における球面収差の補正が難しくなるので、光学系の全長短縮が困難となる。
【0277】
条件式(21)に代えて、以下の条件式(21')を満足することが好ましい。
0.10≦LconT/LT≦0.30 (21')
【0278】
条件式(21)に代えて、以下の条件式(21")を満足することが好ましい。
0.15≦LconT/LT≦0.25 (21")
【0279】
条件式(21')又は条件式(21")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0280】
第1実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(22)を満足することが好ましい。
1.2≦LconT/FbT≦4.0 (22)
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
所定の距離は、望遠端におけるコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
バックフォーカスは、望遠端におけるバックフォーカス、
である。
【0281】
条件式(22)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズで発生する非点収差を、マスター光学系で十分補正できなくなる。条件式(22)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズにおける球面収差の影響が増加する。そのため、コンバーターレンズを挿入した際に、挿入位置のズレによる結像性能の劣化が大きくなる。また、マスター光学系における球面収差の補正が難しくなるので、光学系の全長短縮が困難となる。
【0282】
条件式(22)に代えて、以下の条件式(22')を満足することが好ましい。
1.5≦LconT/FbT≦3.0 (22')
【0283】
条件式(22)に代えて、以下の条件式(22")を満足することが好ましい。
1.8≦LconT/FbT≦2.3 (22")
【0284】
条件式(22')又は条件式(22")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0285】
第1実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(23)を満足することが好ましい。
-5.0≦FbT/RtconR≦5.0 (23)
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconRは、コンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面の曲率半径、
である。
【0286】
条件式(23)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズでの球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。条件式(23)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズでの非点収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0287】
条件式(23)に代えて、以下の条件式(23')を満足することが好ましい。
-2.0≦FbT/RtconR≦2.0 (23')
【0288】
条件式(23)に代えて、以下の条件式(23")を満足することが好ましい。
-1.0≦FbT/RtconR≦1.0 (23")
【0289】
条件式(23')又は条件式(23")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0290】
第1実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(24)を満足することが好ましい。
0.1≦FbT/RtconF≦4.0 (24)
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconFは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面の曲率半径、
である。
【0291】
条件式(24)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズでの球面収差の補正が不足となる。そのため、良好な結像性能が得られない。条件式(24)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズでの球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0292】
条件式(24)に代えて、以下の条件式(24')を満足することが好ましい。
0.7≦FbT/RtconF≦3.2 (24')
【0293】
条件式(24)に代えて、以下の条件式(24")を満足することが好ましい。
1.3≦FbT/RtconF≦2.4 (24")
【0294】
条件式(24')又は条件式(24")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0295】
第1実施形態の撮像光学系では、複数のレンズ成分は、物体側レンズ成分を有し、物体側レンズ成分は単レンズであって、最も物体側に位置し、以下の条件式(25)を満足することが好ましい。
50≦νdconLc1 (25)
ここで、
νdconLc1は、単レンズのアッベ数、
である。
【0296】
コンバーターレンズは、複数のレンズ成分で構成されている。複数のレンズ成分は、物体側レンズ成分を有する。物体側レンズ成分は、最も物体側に位置している。物体側レンズ成分を単レンズにすることで、コンバーターレンズの全長短縮を図ることができる。
【0297】
条件式(25)を満足することにより、物体側レンズ成分よりも像側に位置するレンズ成分において、軸上色収差の補正の負担割合を減らすことができる。この場合、コンバーターレンズの全長短縮を図ることがより容易となるので、コンバーターレンズの小型化が行える。
【0298】
第1実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分と、負の屈折力を有する第2レンズ成分と、負の屈折力を有する第3レンズ成分と、正の屈折力を有する第4レンズ成分と、を有することが好ましい。
【0299】
第1実施形態の撮像光学系では、光学系にコンバーターレンズを出し入れする方式(以下、「挿入式」という)を用いている。コンバーターレンズが所定の空間に挿入されると、撮像光学系の焦点距離が変化する。
【0300】
焦点距離を長くなるコンバーターレンズは、テレコンバーターレンズと呼ばれる。焦点距離を長くするためには、テレコンバーターレンズには負屈折力を持たせることが必要である。
【0301】
テレコンバーターレンズが所定の空間に挿入されたとき、バックフォーカスが変化しないことが好ましい。バックフォーカスを一定に保つためには、テレコンバーターレンズに入射した光束を大きく収束させると良い。
【0302】
第1実施形態の撮像光学系では、正の屈折力を有する第1レンズ成分が配置されている。よって、テレコンバーターレンズが所定の空間に挿入されても、バックフォーカスを一定に保つことができる。
【0303】
ただし、テレコンバーターレンズでは、屈折力は負屈折力でなくてはならない。よって、第1レンズ成分よりも像側には、第1レンズ成分の正屈折力よりも大きな負屈折力を有するレンズ成分を配置する必要がある。この場合、正屈折力による球面収差と負屈折力による正の歪曲収差が大きく発生する。
【0304】
第1実施形態の撮像光学系では、第1レンズ成分の像側に、負の屈折力を有する第2レンズ成分と、負の屈折力を有する第3レンズ成分と、が配置されている。よって、正屈折力による球面収差を良好に補正することができる。また、第2レンズ成分と第3レンズ成分とで負屈折力を分担することができるので、正の歪曲収差の発生を抑制することができる。
【0305】
ただし、正の歪曲収差は残る。第1実施形態の撮像光学系では、第3レンズ成分の像側に、正の屈折力を有する第4レンズ成分が配置されている。よって、正の歪曲収差を、第4レンズ成分で補正することができる。
【0306】
第1レンズ成分、第2レンズ成分、第3レンズ成分、及び第4レンズ成分には、単レンズ又は接合レンズを用いることができる。単レンズ又は接合レンズを用いることで、テレコンバーターレンズの軽量化と、全長の短縮化を行うことができる。
【0307】
第1実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、正屈折力の物体側レンズ成分と、正レンズを有する像側レンズ成分と、負屈折力の所定のレンズ成分と、を有し、物体側レンズ成分は、最も物体側に位置し、像側レンズ成分は、最も像側に位置し、所定のレンズ成分は、物体側レンズ成分と像側レンズ成分との間に位置し、所定のレンズ成分の負屈折力は、負屈折力のレンズ成分のなかで最も大きく、以下の条件式(26)を満足することが好ましい。
0.5≦|fconLCObj/fconLCM2|≦4.0 (26)
ここで、
fconLCObjは、物体側レンズ成分の焦点距離、
fconLCM2は、所定のレンズ成分の焦点距離、
である。
【0308】
第1実施形態の撮像光学系では、挿入式を用いている。挿入式では、コンバーターレンズがテレコンバーターレンズの場合、コンバーターレンズには負屈折力を持たせることが必要である。
【0309】
テレコンバーターレンズが所定の空間に挿入されると、撮像光学系の焦点距離が長くなる。また、焦点距離以外の光学的な仕様も変化する。この変化を大きくするためには、コンバーターレンズの負屈折力を大きくする必要がある。
【0310】
しかしながら、コンバーターレンズの負屈折力を大きくすると、正の球面収差が大きく
なる。正の球面収差は、軸上光束の径が大きくなる箇所に正屈折力のレンズ成分を配置することで、効果的に補正することができる。
【0311】
コンバーターレンズの負屈折力は、所定のレンズ成分が担っている。よって、正の球面収差は所定のレンズ成分で生じる。所定のレンズ成分よりも物体側では、軸上光束の径が大きくなっている。そこで、所定のレンズ成分の物体側に、正屈折力のレンズ成分を配置すれば良い。
【0312】
第1実施形態の撮像光学系では、正屈折力の物体側レンズ成分が、最も物体側に配置されている。すなわち、所定のレンズ成分の物体側に、正屈折力のレンズ成分が配置されている。よって、所定のレンズ成分の負屈折力を大きくしても、正の球面収差を効果的に補正することができる。
【0313】
リア・テレコンバーターレンズは、マスター光学系と撮像装置の本体との間に配置される。リア・テレコンバーターレンズが配置されると、一般的に、バックフォーカスは長くなる。第1実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、像側レンズ群内に配置される。そのため、リア・テレコンバーターレンズと同じように、バックフォーカスは長くなる。
【0314】
しかしながら、マスター光学系へコンバーターレンズを挿入しても、光学系の全長は不変であることが望ましい。負屈折力を持つコンバーターレンズにおいて、正屈折力のレンズ成分を物体側に配置すると、結像位置を物体側に近づけること、すなわち、バックフォーカスを短くすることができる。このようなことから、コンバーターレンズの最も物体側の部分に、収斂作用を持たせる必要がある。
【0315】
第1実施形態の撮像光学系では、正屈折力の物体側レンズ成分を、コンバーターレンズの最も物体側に位置させている。その結果、マスター光学系へコンバーターレンズを挿入しても、光学系の全長の変化を最小にすることができる。
【0316】
また、コンバーターレンズの負屈折力を大きくすると、像面湾曲と歪曲収差が、プラス側に大きくなる傾向が強まる。この場合、負屈折力を担っているレンズ成分よりも像側に、正屈折力のレンズ成分を配置することで、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を効果的に抑制すことができる。
【0317】
上述のように、コンバーターレンズの負屈折力は、所定のレンズ成分が担っている。そこで、所定のレンズ成分の像側に、正屈折力のレンズ成分を配置すれば良い。
【0318】
第1実施形態の撮像光学系では、正レンズを有する像側レンズ成分が、最も像側に配置されている。すなわち、所定のレンズ成分の像側に、正屈折力のレンズが配置されている。よって、所定のレンズ成分の負屈折力を大きくしても、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を効果的に抑制することができる。
【0319】
条件式(26)を満足することで、所定のレンズ成分の負屈折力を大きくしても、正の球面収差をより効果的に補正することができ、しかも、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生をより効果的に抑制することができる。
【0320】
条件式(26)に代えて、以下の条件式(26')を満足することが好ましい。
1.0≦|fconLCObj/fconLCM2|≦3.5 (26')
【0321】
条件式(26)に代えて、以下の条件式(26")を満足することが好ましい。
1.4≦|fconLCObj/fconLCM2|≦3.1 (26")
【0322】
条件式(26')又は条件式(26")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0323】
第1実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、正屈折力の物体側レンズ成分と、負屈折力の所定のレンズ成分と、を有し、物体側レンズ成分は、最も物体側に位置し、所定のレンズ成分は、最も像側に位置し、所定のレンズ成分の負屈折力は、負屈折力のレンズ成分のなかで最も大きく、所定の空間の像側に隣接して、正の屈折力を有するレンズ群が配置され、以下の条件式(26)を満足することが好ましい。
0.5≦|fconLCObj/fconLCM2|≦4.0 (26)
ここで、
fconLCObjは、物体側レンズ成分の焦点距離、
fconLCM2は、所定のレンズ成分の焦点距離、
である。
【0324】
上述のように、コンバーターレンズの負屈折力を大きくすると、正の球面収差が大きくなる。正の球面収差は、軸上光束の径が大きくなる箇所に正屈折力のレンズ成分を配置することで、効果的に補正することができる。
【0325】
コンバーターレンズの負屈折力は、所定のレンズ成分が担っている。よって、正の球面収差は所定のレンズ成分で生じる。所定のレンズ成分よりも物体側では、軸上光束の径が大きくなっている。そこで、所定のレンズ成分の物体側に、正屈折力のレンズ成分を配置すれば良い。
【0326】
第1実施形態の撮像光学系では、正屈折力の物体側レンズ成分が、最も物体側に配置されている。すなわち、所定のレンズ成分の物体側に、正屈折力のレンズ成分が配置されている。よって、所定のレンズ成分の負屈折力を大きくしても、正の球面収差を効果的に補正することができる。
【0327】
また、第1実施形態の撮像光学系では、正屈折力の物体側レンズ成分を、コンバーターレンズの最も物体側に位置させている。その結果、マスター光学系へコンバーターレンズを挿入しても、光学系の全長の変化を最小にすることができる。
【0328】
また、コンバーターレンズの負屈折力を大きくすると、像面湾曲と歪曲収差が、プラス側に大きくなる傾向が強まる。この場合、負屈折力を担っているレンズ成分よりも像側に、正屈折力のレンズ成分を配置することで、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を効果的に抑制すことができる。
【0329】
上述のように、コンバーターレンズの負屈折力は、所定のレンズ成分が担っている。そこで、所定のレンズ成分の像側に、正屈折力のレンズ成分を配置すれば良い。
【0330】
第1実施形態の撮像光学系では、所定の空間の像側に隣接して、正の屈折力を有するレンズ群が配置されている。すなわち、所定のレンズ成分の像側に、正屈折力のレンズが配置されている。よって、所定のレンズ成分の負屈折力を大きくしても、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を効果的に抑制することができる。
【0331】
条件式(26)の技術的意義は、上述の通りである。
【0332】
所定の空間は、像側レンズ群に設けられている。上述のように、像側レンズ群は、第1後群と、第2後群と、を有する。第1後群と第2後群との間の空気間隔は、像側レンズ群の空気間隔の中で最大である。
【0333】
第1後群と第2後群との間の空間を所定の空間とすると、所定の空間の像側に第2後群が位置する。第2後群の屈折力を正の屈折力にすることで、所定の空間の像側に正の屈折力を有するレンズ群を配置することができる。
【0334】
第1実施形態の撮像光学系では、所定のレンズ成分の物体側に、負レンズを有するレンズ成分が配置されていることが好ましい。
【0335】
上述のように、コンバーターレンズの負屈折力は、所定のレンズ成分が担っている。所定のレンズ成分の物体側に負レンズを有するレンズ成分を配置することで、このレンズ成分と所定のレンズ成分とで、コンバーターレンズの負屈折力を分担することができる。その結果、正の球面収差の発生をより抑制することができる。
【0336】
負レンズを有するレンズ成分の屈折力は、負屈折力にすることが望ましい。このようにすると、正の球面収差の発生を更に抑制することができる。
【0337】
第1実施形態の撮像光学系では、像側レンズ成分は、正屈折力を有することが好ましい。
【0338】
このようにすることで、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を抑制する効果を高めることができる。
【0339】
第1実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、物体側から順に、物体側レンズ成分と、負レンズを有するレンズ成分と、所定のレンズ成分と、像側レンズ成分と、からなることが好ましい。
【0340】
コンバーターレンズにレンズ成分を多く配置することは、収差補正の面で有効である。しかしながら、レンズ成分が多いと、コンバーターレンズの全長が長くなるため、所定の空間も大きくなる。その結果、マスター光学系の全長と所定の空間の全長とのバランスが悪くなる。
【0341】
コンバーターレンズを4つのレンズ成分で構成することで、マスター光学系の全長と所定の空間の全長とのバランスを適切にすることができる。
【0342】
第1実施形態の撮像光学系では、負レンズを有するレンズ成分は、物体側に凸の物体側面と、像側に凸の像側面と、を有することが好ましい。
【0343】
上述のように、負レンズを有するレンズ成分の屈折力を負屈折力にすることで、正の球面収差の発生を更に抑制することができる。負レンズを有するレンズ成分において、物体側面を物体側に凸の面とし、像側面を像側に凸の面にすることで、負の球面収差を発生させることができる。
【0344】
負レンズを有するレンズ成分で発生させた負の球面収差を用いて、正の球面収差を打ち消すことができる。このようにして、球面収差を効果的に補正することができる。
【0345】
第2実施形態の撮像光学系と第3実施形態の撮像光学系について説明する。第2実施形態の撮像光学系と第3実施形態の撮像光学系は、共通光学系を有する。そこで、先に、共通光学系について説明する。
【0346】
共通光学系は、マスター光学系と、複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の像側レンズ群を有し、像側レンズ群は、第1後群と、第2後群と、を有し、第1後群と第2後群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、コンバーターレンズは、物体側から順に、第1副群と、第2副群と、負屈折力の第3副群と、を有し、第1副群は、最も物体側のレンズ面が物体側に凸の正レンズを有し、第3副群は、正レンズと、負レンズと、を有する。
【0347】
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態である。第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態である。
【0348】
共通光学系は、マスター光学系と、コンバーターレンズと、を有する。コンバーターレンズは、複数のレンズを有するか、又は、複数のレンズ成分を有する。レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面になっている。レンズ成分は、例えば、単レンズや接合レンズである。
【0349】
半画角が5度以下、又は4度以下の光学系は、望遠光学系又は超望遠光学系と呼ばれる。このような光学系を用いた撮像装置では、遠くに位置する被写体や、小さな被写体を撮影することができる。しかしながら、撮像できる距離や大きさには、限りがある。
【0350】
そのため、より遠くに位置する被写体や、より小さな被写体を撮影する場合、一般的には、テレコンバーターレンズをこれらの光学系に装着する。このようにすることで、撮影倍率を大きくすることができる。
【0351】
しかしながら、テレコンバーターレンズの装着には、時間を要する。そのため、場合によっては、撮影者が望むタイミングで撮影を行うことができない。撮影チャンスを逃さないようにするためには、高い結像性能を維持した状態で、テレコンバーターレンズによる撮影倍率の変更が迅速に行えることが重要となる。
【0352】
共通光学系では、マスター光学系は、像側レンズ群を有する。像側レンズ群は最も像側に配置され、常時位置が固定になっている。像側レンズ群は、第1後群と、第2後群と、を有する。第1後群と第2後群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられている。
【0353】
像側レンズ群は、最も物体側に配置されている。そのため、後側レンズ群では、他のレンズ群と比べると軸上光束の径が小さい。軸上光束の径が小さいと、球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制される。
【0354】
望遠光学系や超望遠光学系では、球面収差の発生やコマ収差の発生は、結像性能の劣化につながる。共通光学系では、球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制される。そのため、結像性能を劣化させずに、望遠タイプの光学系や超望遠タイプの光学系を実現することができる。
【0355】
また、球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制されるので、例えば、結像性能を劣化させずに、第1後群と第2後群との間隔を広くすることが容易にできる。この場合、第1後群と第2後群との間に、例えば、コンバーターレンズを出し入れすることができる。このようにすることで、光学的な仕様、例えば、焦点距離を変化させることができる。その結果、対応可能な撮影シーン、特に迅速な対応が必要な撮影シーンを増やすことができる。
【0356】
また、このようにすることで、マスター光学系を撮像装置本体から取り外すことなく、第1状態と第2状態、すなわち、マスター光学系のみの状態と、マスター光学系とコンバーターレンズが一体になった状態とを、実現することができる。
【0357】
所定の空間へのコンバーターレンズの出し入れには、例えば、レバーを手動又は電動で動かすことでコンバーターレンズを移動させる機構を用いれば良い。この場合、撮像光学系を保持する鏡筒内に、コンバーターレンズを配置する空間を設けておく。この空間の近傍にコンバーターレンズを移動させる移動機構を配置する。移動機構とレバーとを、機械的、又は電気的に接続すれば良い。
【0358】
所定の空間にコンバーターレンズを出し入れすることで、第1状態と第2状態とで撮像光学系の焦点距離を異ならせることができる。この場合、様々な撮影シーンに対応することができるので、撮影機会を逃さずに済ますことができる。
【0359】
像側レンズ群では、常時位置が固定されている。このようにすることで、コンバーターレンズの出し入れに伴う影響を受けにくくすることができる。その結果、安定した結像性能が得られる。
【0360】
共通光学系では、第1状態と第2状態とで、撮像光学系の全長が不変になる。また、コンバーターレンズの挿入位置が、撮像装置の本体部に近い。その結果、共通光学系では、第1状態と第2状態との間での重心位置の変動が、ほとんど生じない。この場合、被写体の大きさや、被写体までの距離が変化しても、その変化に対して迅速に対応することができる。そのため、様々な撮影シーンに対応することができる。
【0361】
バックフォーカスは、第1状態と第2状態とで、ほとんど変化しないことが望ましい。ただし、バックフォーカスが変化しても、変化量が、フォーカス群の移動で補正することが可能な量であれば、フォーカス群の移動でバックフォーカスを一定にすることが可能である。
【0362】
共通光学系では、挿入式のコンバーターレンズを用いている。コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズである。挿入式では、コンバーターレンズがテレコンバーターレンズの場合、コンバーターレンズには負屈折力を持たせることが必要である。
【0363】
テレコンバーターレンズが所定の空間に挿入されると、撮像光学系の焦点距離が長くなる。また、焦点距離以外の光学的な仕様も変化する。この変化を大きくするためには、コンバーターレンズの負屈折力を大きくする必要がある。
【0364】
しかしながら、コンバーターレンズの負屈折力を大きくすると、正の球面収差が大きくなる。正の球面収差は、軸上光束の径が大きくなる箇所に正屈折力のレンズ成分を配置することで、効果的に補正することができる。
【0365】
コンバーターレンズは、物体側から順に、第1副群と、第2副群と、負屈折力の第3副群と、を有する。第1副群は、最も物体側のレンズ面が物体側に凸の正レンズを有し、第3副群は、正レンズと、負レンズと、を有する。第3副群は、1つのレンズ成分、又は複数のレンズ成分を含むことができる。
【0366】
共通光学系では、第1副群は、物体側に配置されると共に、最も物体側のレンズ面が物体側に凸の正レンズを有している。第1副群の位置では、軸上光束の径が大きい。この場合、軸上光束の径が大きくなる箇所に、正レンズが配置される。よって、第3副群の負屈折力を大きくしても、正の球面収差を効果的に補正することができる。
【0367】
マスター光学系へコンバーターレンズを挿入しても、光学系の全長は不変であることが望ましい。負屈折力を持つコンバーターレンズにおいて、正屈折力のレンズ成分を物体側に配置すると、結像位置を物体側に近づけること、すなわち、バックフォーカスを短くすることができる。
【0368】
共通光学系では、正レンズを有する第1副群が物体側に配置されている。その結果、マスター光学系へコンバーターレンズを挿入しても、光学系の全長の変化を最小にすることができる。
【0369】
コンバーターレンズの全長が短いと、所定の空間を狭くすることができる。所定の空間を狭くすることができると、光学系の全長を短くすることができる。よって、コンバーターレンズの全長は短いほうが良い。
【0370】
コンバーターレンズの全長は、コンバーターレンズの屈折力を大きくすることで、短くすることができる。ただし、コンバーターレンズの屈折力を大きくすると、球面収差が発生する。
【0371】
そこで、第1副群と第2副群の合成屈折力を正屈折力とし、正屈折力を大きくする。正屈折力を大きくすると、第3副群の負屈折も大きくすることができる。その結果、コンバーターレンズの屈折力を大きくすることができるので、コンバーターレンズの全長を短くすることができる。
【0372】
第1副群と第2副群では、アンダー側に球面収差が発生する。また、正屈折力を大きくすると、アンダー側に発生する球面収差が大きくなる。しかしながら、負屈折も大きくすることができるので、オーバー側に発生する球面収差を大きくできる。そのため、アンダー側に大きな球面収差が発生しても、アンダー側に発生した球面収差を、オーバー側に発生する球面収差で打ち消すことができる。その結果、球面収差を良好に補正しつつ、コンバーターレンズの全長を短くすることができる。
【0373】
共通光学系を有する撮像光学系は、ミラーレスカメラの交換レンズに用いることができる。交換レンズでは、第1状態での光学系の全長と第2状態での光学系の全長が不変で、且つ、光学系の全長が短いことが求められる。光学系の全長を短くするためには、バックフォーカスを短くすれば良い。
【0374】
バックフォーカスを短くするには、コンバーターレンズにおいて、物体側に位置するレンズに収斂作用を持たせれば良い。共通光学系では、第1副群に正レンズが配置されているので、正レンズによって、バックフォーカスを短くすることができる。その結果、光学系の全長を短くすることができる。
【0375】
第2実施形態の撮像光学系は、共通光学系を有し、以下の条件式(27)、(28)を満足することを特徴とする。
-2.3≦fconA/fconB≦-1.5 (27)
-0.40≦FbT/fconR≦-0.20 (28)
ここで、
fconAは、第1副群と第2副群との合成焦点距離、
fconBは、第3副群の焦点距離、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
fconRは、コンバーターレンズの焦点距離、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【0376】
条件式(27)の下限値を下回る場合、第1副群と第2副群での収斂作用が弱くなるか、又は、第3副群での発散作用が強くなる。第1副群と第2副群での収斂作用が弱くなる場合、球面収差をアンダー側に発生させる作用が弱まる。第3副群での発散作用が強くなる場合、球面収差をオーバー側に発生させる作用が強まる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0377】
条件式(27)の上限値を上回る場合、第1副群と第2副群での収斂作用が強くなるか、又は、第3副群での発散作用が弱くなる。第1副群と第2副群での収斂作用が強くなる場合、球面収差をアンダー側に発生させる作用が強まる。第3副群での発散作用が弱くなる場合、球面収差をオーバー側に発生させる作用が弱まる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0378】
条件式(28)の下限値を下回る場合、マスター光学系のバックフォーカスに対してコンバーターレンズの屈折力が大きくなり過ぎる。この場合、諸収差が悪化するため、良好な性能が得られない。
【0379】
条件式(28)の上限値を上回る場合、マスター光学系のバックフォーカスに対してコンバーターレンズの屈折力が小さくなり過ぎる。この場合、所望のテレコン倍率が得られない。
【0380】
条件式(27)に代えて、以下の条件式(27')を満足することが好ましい。
-2.2≦fconA/fconB≦-1.6 (27')
【0381】
条件式(27)に代えて、以下の条件式(27")を満足することが好ましい。
-2.1≦fconA/fconB≦-1.7 (27")
【0382】
条件式(27')又は条件式(27")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0383】
条件式(28)に代えて、以下の条件式(28')を満足することが好ましい。
-0.38≦FbT/fconR≦-0.22 (28')
【0384】
条件式(28)に代えて、以下の条件式(28")を満足することが好ましい。
-0.37≦FbT/fconR≦-0.23 (28")
【0385】
条件式(28')又は条件式(28")を満足することで、所望のテレコン倍率を確保しながら、より効果的な収差補正と光学系の小型化を両立することが可能となる。
【0386】
第3実施形態の撮像光学系は、共通光学系を有し、以下の条件式(29)を満足することを特徴とする。
0.17≦fconB/fconR≦0.32 (29)
ここで、
fconBは、第3副群の焦点距離、
fconRは、コンバーターレンズの焦点距離、
である。
【0387】
上述のように、共通光学系では、挿入式を用いている。挿入式では、コンバーターレンズがテレコンバーターレンズの場合、コンバーターレンズには負屈折力を持たせることが必要である。
【0388】
テレコンバーターレンズが所定の空間に挿入されると、撮像光学系の焦点距離が長くなる。また、焦点距離以外の光学的な仕様も変化する。この変化を大きくするためには、コンバーターレンズの負屈折力を大きくする必要がある。
【0389】
しかしながら、コンバーターレンズの負屈折力を大きくすると、正の像面湾曲が大きくなる。正の像面湾曲は、軸上光束と軸外光束が分離している箇所に適切な屈折力を有するレンズ成分を配置することで、効果的に補正することができる。
【0390】
共通光学系では、第3副群は像側に配置されている。第3副群の位置では、軸上光束と軸外光束が大きく分離している。よって、第3副群の屈折力を適切にすることで、正の像面湾曲を効果的に補正することができる。
【0391】
条件式(29)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズの屈折力に対して第3副群の屈折力が大きくなる。この場合、発散作用が強まるので、像面湾曲がオーバー側に大きく発生する。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0392】
条件式(29)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズの屈折力に対して第3副群の屈折力が小さくなる。この場合、発散作用が弱まるので、像面湾曲がアンダー側に大きく発生する。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0393】
条件式(29)に代えて、以下の条件式(29')を満足することが好ましい。
0.17≦fconB/fconR≦0.30 (29')
【0394】
条件式(29)に代えて、以下の条件式(29")を満足することが好ましい。
0.18≦fconB/fconR≦0.28 (29")
【0395】
条件式(29')又は条件式(29")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0396】
第2実施形態の撮像光学系と第3実施形態の撮像光学系(以下、「本実施形態の撮像光学系」という)では、第2副群は、物体側に凸の物体側面と、像側に凸の像側面と、を有することが好ましい。
【0397】
第2副群の位置では、軸上光束の径が大きい。第2副群の像側面を像側に凸の面にすることで、球面収差をアンダー側に発生させることができる。
【0398】
第3副群は負屈折力を有しているので、第3副群の屈折力を大きくすると、正の球面収差が大きくなる。しかしながら、第2副群で、球面収差をアンダー側に発生させることができる。よって、第3副群の負屈折力を大きくしても、正の球面収差を効果的に補正することができる。
【0399】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(30)を満足することが好ましい。
-0.85≦fconBR2/LconT≦-0.05 (30)
ここで、
fconBR2は、第3副群と第2後群との合成焦点距離、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0400】
コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離は、一定であることが好ましい。この距離は、第3副群と第2後群との合成光学系における発散作用の強さに依存する。
【0401】
条件式(30)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離を一定に保とうとすると、第3副群と第2後群との合成光学系における発散作用が弱くなり過ぎる。この場合、像面湾曲をオーバー側に発生させる作用が弱まる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0402】
条件式(30)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離を一定に保とうとすると、第3副群と第2後群との合成光学系における発散作用が強くなり過ぎる。この場合、像面湾曲をオーバー側に発生させる作用が強まる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0403】
条件式(30)に代えて、以下の条件式(30')を満足することが好ましい。
-0.80≦fconBR2/LconT≦-0.15 (30')
【0404】
条件式(30)に代えて、以下の条件式(30")を満足することが好ましい。
-0.75≦fconBR2/LconT≦-0.25 (30")
【0405】
条件式(30')又は条件式(30")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0406】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(31)を満足することが好ましい。
-0.58≦fconB/LconT≦-0.10 (31)
ここで、
fconBは、第3副群の焦点距離、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
である。
【0407】
条件式(31)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離を一定に保とうとすると、第3副群における発散作用が弱くなり過ぎる。この場合、像面湾曲をオーバー側に発生させる作用が弱まる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0408】
条件式(31)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離を一定に保とうとすると、第3副群における発散作用が強くなり過ぎる。この場合、像面湾曲をオーバー側に発生させる作用が強まる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0409】
条件式(31)に代えて、以下の条件式(31')を満足することが好ましい。
-0.56≦fconB/LconT≦-0.20 (31')
【0410】
条件式(31)に代えて、以下の条件式(31")を満足することが好ましい。
-0.54≦fconB/LconT≦-0.23 (31")
【0411】
条件式(31')又は条件式(31")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0412】
本実施形態の撮像光学系では、第2副群の像側面は、像側に凸の面であることが好ましい。
【0413】
第2副群の位置では、軸上光束の径が大きい。第2副群の像側面を像側に凸の面にすることで、球面収差をアンダー側に発生させることができる。
【0414】
第1副群と第2副群とで屈折力を負担すると、球面収差をアンダー側に発生させる作用第1副群と分担することができる。その結果、第1副群の製造誤差による偏心収差の発生を軽減することができる。
【0415】
本実施形態の撮像光学系では、第1後群は、正レンズを有することが好ましい。
【0416】
このようにすることで、第1後群と第2後群との間において、軸外光線の高さを抑えることができる。そのため、第1後群と第2後群との間でコンバーターレンズを出し入れする場合、コンバーターレンズのレンズ径を小さくすることができる。
【0417】
本実施形態の撮像光学系では、第2後群は、所定のレンズを有し、所定のレンズの屈折力の符号は、コンバーターレンズの屈折力の符号と逆であることが好ましい。
【0418】
コンバーターレンズは、屈折力を有する。そのため、コンバーターレンズが撮像光学系の中に挿入されると、コンバーターレンズの屈折力によって、ペッツバール和が変化する。その結果、場合によっては、非点収差の発生量が大きくなる。
【0419】
所定のレンズの屈折力の符号を、コンバーターレンズの屈折力の符号と逆にすることで、非点収差の発生を効果的に改善できる。
【0420】
本実施形態の撮像光学系では、第2後群は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
【0421】
第2後群は、最も像側に配置されている。第2後群は、歪曲収差の発生と倍率色収差の発生に大きく寄与する。正レンズによって、正の歪曲収差の補正効果を高めることができ、負レンズによって、倍率色収差の補正効果を高めることができる。
【0422】
上述のように、光学系の全長を短縮すると、第1レンズ群で、主に正の歪曲収差が発生する。また、前側レンズ群では、倍率色収差が残存する。正の歪曲収差は、正レンズにより良好に補正することができる。倍率色収差は、負レンズにより補正することができる。
【0423】
このように、第2後群が正レンズと負レンズを有することで、光学系の全長短縮と色補正に関する第1レンズ群の負担を、第2後群に分散することができる。その結果、光学系の小型化と結像性能の向上とを達成することができる。
【0424】
また、第1レンズ群ではレンズの径が大きいので、第1レンズ群では重量が大きくなり易い。しかしながら、第1レンズ群の負担を第2後群に分散することができるので、第1レンズ群に用いられるレンズの枚数の削減ができる。また、選定可能なガラスの種類が増えるので、より低比重のガラスを第1レンズ群に使用することができる。その結果、第1レンズ群の軽量化が容易となる。
【0425】
第2後群に用いられるレンズの枚数が多くなると、上述の効果を得つつ第1後群と第2後群との間隔や、バックフォーカスを十分に確保することが困難になる。よって、第2後群は、1枚の正レンズと1枚の負レンズのみで構成されていることが望ましい。
【0426】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(18)を満足することが好ましい。
|ΔFbT|/FnoT≦0.05(mm) (18)
ここで、
ΔFbT=FbT-FbconT、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
FbconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
FnoTは、無限遠物点合焦時のマスター光学系のFナンバー、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
バックフォーカスとFナンバーは、それぞれ、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカスとFナンバー、
である。
【0427】
条件式(18)の技術的意義は、上述の通りである。
【0428】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(19)を満足することが好ましい。
0.05≦LR12/LT≦0.25 (19)
ここで、
LR12は、所定の空間における光軸に沿う方向の長さ、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
全長は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0429】
条件式(19)の下限値を下回る場合、所定の空間の広さが不足する。コンバーターレンズの全長を短くすると、主に、球面収差の補正と色収差の補正が困難となる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0430】
所定の空間よりも物体側には、マスター光学系を構成するレンズの大部分が位置している。これらのレンズは、諸収差の補正に寄与している。そのため、所定の空間が広くなると、マスター光学系でレンズを配置できる空間が圧迫されてしまう。その結果、諸収差の補正が難しくなる。
【0431】
条件式(19)の上限値を上回る場合、所定の空間の広さが広くなる。この場合、マスター光学系でレンズを配置する空間が少なくなる。そのため、諸収差の補正作用が十分に得られなくなる。
【0432】
望遠光学系や超望遠光学系においては、主に球面収差、倍率色収差、及び歪曲収差などの悪化を招く。また、これらの光学系にフォーカス機能やズーム機能を持たせる場合、レンズを移動させるスペースや、移動機構を配置するスペースを、十分に確保することができない。そのため、レンズの移動による球面収差や倍率色変動が大きくなる。
【0433】
条件式(19)に代えて、以下の条件式(19')を満足することが好ましい。
0.05≦LR12/LT≦0.15 (19')
【0434】
条件式(19)に代えて、以下の条件式(19")を満足することが好ましい。
0.05≦LR12/LT≦0.10 (19")
【0435】
条件式(19')又は条件式(19")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0436】
本実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、負屈折力を有し、以下の条件式(20)を満足することが好ましい。
1.15≦ftconT/fT≦2.05 (20)
ここで、
ftconTは、第2状態における撮像光学系の焦点距離、
fTは、第1状態における撮像光学系の焦点距離、
焦点距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での焦点距離、
である。
【0437】
条件式(20)の下限値を下回る場合、第1状態と第2状態とで、画角の変化が少なくなる。そのため、被写体距離の変化や被写体の大きさの変化などに対応しにくくなる。その結果、様々な撮影シーンに対応することが困難になる。条件式(20)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズの負屈折力が大きくなる。そのため、非点収差の補正が困難になる。
【0438】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(21)を満足することが好ましい。
0.05≦LconT/LT≦0.35 (21)
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
全長は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0439】
条件式(21)の技術的意義は、上述の通りである。
【0440】
条件式(21)に代えて、上述の条件式(21')又は条件式(21")を満足することが好ましい。
【0441】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(22)を満足することが好ましい。
1.2≦LconT/FbT≦4.0 (22)
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
である。
【0442】
条件式(22)の技術的意義は、上述の通りである。
【0443】
条件式(22)に代えて、上述の条件式(22')又は条件式(22")を満足することが好ましい。
【0444】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(23)を満足することが好ましい。
-5.0≦FbT/RtconR≦5.0 (23)
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconRは、コンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面の曲率半径、
である。
【0445】
条件式(23)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズでの球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。また、マスター光学系の全長を短くすることが困難になる。
【0446】
条件式(23)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズでの非点収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。また、マスター光学系の全長を短くすることが困難になる。
【0447】
条件式(23)に代えて、上述の条件式(23')又は条件式(23")を満足することが好ましい。
【0448】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(24)を満足することが好ましい。
0.1≦FbT/RtconF≦4.0 (24)
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconFは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面の曲率半径、
である。
【0449】
条件式(24)の下限値を下回る場合、コンバーターレンズでの球面収差の補正が不足となる。そのため、良好な結像性能が得られない。また、マスター光学系の全長を短くすることが困難になる。
【0450】
条件式(24)の上限値を上回る場合、コンバーターレンズでの球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。また、マスター光学系の全長を短くすることが困難になる。
【0451】
条件式(24)に代えて、上述の条件式(24')、又は以下の条件式(24'")を満足することが好ましい。
1.4≦FbT/RtconF≦2.4 (24'")
【0452】
条件式(24'")を満足することで、より効果的な収差補正と光学系の小型化を、両立することが可能となる。
【0453】
本実施形態の撮像光学系では、複数のレンズ成分は、物体側レンズ成分を有し、物体側レンズ成分は単レンズであって、最も物体側に位置し、以下の条件式(25)を満足することが好ましい。
50≦νdconLc1 (25)
ここで、
νdconLc1は、単レンズのアッベ数、
である。
【0454】
コンバーターレンズは、複数のレンズ成分で構成されている。複数のレンズ成分は、物体側レンズ成分を有する。物体側レンズ成分は、最も物体側に位置している。物体側レンズ成分を単レンズにすることで、コンバーターレンズの全長短縮を図ることができる。
【0455】
条件式(25)の技術的意義は、上述の通りである。
【0456】
本実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、複数のレンズ成分を有するテレコンバーターレンズであり、レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側レンズ成分と、正レンズを有する像側レンズ成分と、負屈折力の所定のレンズ成分と、を有し、物体側レンズ成分は第1副群であって、最も物体側に位置し、像側レンズ成分は、最も像側に位置し、所定のレンズ成分は第3副群であって、物体側レンズ成分と像側レンズ成分との間に位置し、所定のレンズ成分の負屈折力は、負屈折力のレンズ成分のなかで最も大きく、以下の条件式(26)を満足することが好ましい。
0.5≦|fconLCObj/fconLCM2|≦4.0 (26)
ここで、
fconLCObjは、物体側レンズ成分の焦点距離、
fconLCM2は、所定のレンズ成分の焦点距離、
である。
【0457】
このような構成を備えることにより、第1実施形態の撮像光学系で説明した技術的効果を得ることができる。
【0458】
条件式(26)の技術的意義は、上述の通りである。
【0459】
本実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、複数のレンズ成分を有するテレコンバーターレンズであり、レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側レンズ成分と、負屈折力の所定のレンズ成分と、を有し、物体側レンズ成分は第1副群であって、最も物体側に位置し、所定のレンズ成分は第3副群であって、最も像側に位置し、所定のレンズ成分の負屈折力は、負屈折力のレンズ成分のなかで最も大きく、以下の条件式(26)を満足することが好ましい。
0.5≦|fconLCObj/fconLCM2|≦4.0 (26)
ここで、
fconLCObjは、物体側レンズ成分の焦点距離、
fconLCM2は、所定のレンズ成分の焦点距離、
である。
【0460】
このような構成を備えることにより、第1実施形態の撮像光学系で説明した技術的効果を得ることができる。
【0461】
条件式(26)の技術的意義は、上述の通りである。
【0462】
条件式(26)に代えて、上述の条件式(26')又は条件式(26")を満足することが好ましい。
【0463】
本実施形態の撮像光学系では、所定のレンズ成分の物体側に、負レンズを有するレンズ成分が配置され、負レンズを有するレンズ成分は、第2副群であることが好ましい。
【0464】
上述のように、コンバーターレンズの負屈折力は、所定のレンズ成分が担っている。所定のレンズ成分の物体側に負レンズを有するレンズ成分を配置することで、このレンズ成分と所定のレンズ成分とで、コンバーターレンズの負屈折力を分担することができる。この場合、正の球面収差の発生をより抑制することができる。その結果、球面収差を良好に補正できる。
【0465】
負レンズを有するレンズ成分の屈折力は、負屈折力にすることが望ましい。このようにすると、正の球面収差の発生を更に抑制することができる。その結果、球面収差をより良好に補正できる。
【0466】
本実施形態の撮像光学系では、像側レンズ成分は、正屈折力を有することが好ましい。
【0467】
このようにすることで、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を抑制する効果を高めることができる。
【0468】
本実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、物体側から順に、物体側レンズ成分と、負レンズを有するレンズ成分と、所定のレンズ成分と、像側レンズ成分と、からなることが好ましい。
【0469】
コンバーターレンズにレンズ成分を多く配置することは、収差補正の面で有効である。しかしながら、レンズ成分が多いと、コンバーターレンズの全長が長くなるため、所定の空間も大きくなる。その結果、マスター光学系の全長と所定の空間の全長とのバランスが悪くなる。
【0470】
コンバーターレンズを4つのレンズ成分で構成することで、マスター光学系の全長と所定の空間の全長とのバランスを適切にすることができる。
【0471】
本実施形態の撮像光学系では、負レンズを有するレンズ成分は、物体側に凸の物体側面と、像側に凸の像側面と、を有することが好ましい。
【0472】
上述のように、負レンズを有するレンズ成分の屈折力を負屈折力にすることで、正の球面収差の発生を更に抑制することができる。負レンズを有するレンズ成分において、物体側面を物体側に凸の面とし、像側面を像側に凸の面にすることで、負の球面収差を発生させることができる。
【0473】
負レンズを有するレンズ成分で発生させた負の球面収差を用いて、正の球面収差を打ち消すことができる。このようにして、球面収差を効果的に補正することができる。
【0474】
本施形態の撮像光学系では、像側レンズ群は、ブレ補正レンズ群を有し、ブレ補正レンズ群よりも像側は、正屈折力の副群と、第2後群と、からなり、所定の空間は、正屈折力の副群と第2後群との間に位置していることが好ましい。
【0475】
コンバーターレンズを小型化するためには、コンバーターレンズよりも物体側が、正屈折力の作用を持つ部分を有していることが好ましい。また、ブレ補正レンズよりも像側が、正屈折力の作用を持つ部分を有していることが好ましい。
【0476】
このような構成でブレ補正レンズ群の屈折力を負屈折力にすることで、高いブレ補正感度の確保と、ブレ補正レンズ群の移動時の像面の倒れの補正が容易となる。
【0477】
高いブレ補正感度が確保できることで、ブレ補正レンズ群のシフト量を小さくすることができる。その結果、像ブレを高速で補正することができる。
【0478】
像側レンズ群は最も像側に位置するので、像側レンズ群の位置では軸上光束径が小さくなっている。よって、像側レンズ群の位置でレンズを移動させても、球面収差への影響は、他のレンズ群でレンズを移動させる場合に比べて比較的少ない。像側レンズ群内にブレ補正レンズ群を配置することで、ブレ補正レンズ群を移動させても、移動時の球面収差の悪化を抑制することができる。
【0479】
本実施形態の撮像光学系は、ブレ補正レンズ群よりも物体側に、正屈折力の副群を有することが好ましい。
【0480】
このようにすることで、ブレ補正レンズ群に入射する光束が収斂光束になる。ブレ補正レンズに入射する光線の高さが低くなるので、ブレ補正レンズ群を小型化することができる。
【0481】
ブレ補正レンズ群の屈折力を負屈折力にすると、ブレ補正レンズ群の両側に正屈折力の副群が配置されることになる。そのため、ブレ補正感度の高いブレ補正レンズ群を実現することができる。すなわち、ブレ補正レンズ群の応答性を高めるこができる。その結果、像ブレを高速で補正することができる。
【0482】
本実施形態の撮像光学系では、像側レンズ群は複数のレンズ成分を有し、レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、ブレ補正レンズ群の像側に位置する正屈折力の副群と第2後群は、共にレンズ成分で構成されていることが好ましい。
【0483】
このようにすることで、ブレ補正レンズ群の像側に位置する正屈折力の副群の保持と第2後群の保持を、共に、簡略化することができる。この場合、所定の空間をより有効に利用できるので、所定の空間を小さくすることができる。その結果、光学系を、より小型化することができる。
【0484】
ブレ補正レンズ群の像側に位置する正屈折力の副群を1枚のレンズ成分、例えば、1枚の単レンズにすることで、光学系を、より小型化することができる。
【0485】
本実施形態の撮像光学系では、少なくとも1つの光学面にウェットコートが施されていることが好ましい。
【0486】
像面の近傍には、赤外線吸収フィルターを配置することができる。赤外線吸収フィルターの表面に、ウェットコートを施しても良い。このようにすることで、赤外吸収フィルターの2つの光学面の間での反射を低減することができる。その結果、赤外線吸収フィルターでのゴーストの発生を低減することができる。
【0487】
本実施形態の撮像装置は、光学系と、撮像面を持ち、且つ光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、光学系が上述の何れか一つのズーム光学系、又は上述の撮像光学系であることを特徴とする。
【0488】
機動性に優れると共に、高画質の画像が得られる撮像装置を提供することができる。
【0489】
上述の構成は相互に複数を同時に満足することがより好ましい。また、一部の構成を同時に満足するようにしてもよい。例えば、上述のズーム光学系、撮像光学系、及び撮像装置の何れかにて、上述の他のズーム光学系や他の撮像光学系の何れかを用いるようにしてもよい。
【0490】
条件式については、それぞれの条件式を個別に満足させるようにしても良い。このようにすると、それぞれの効果を得やすくなるので好ましい。
【0491】
以下に、ズーム光学系の実施例と撮像光学系の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【0492】
各実施例のレンズ断面図について説明する。(a)は広角端におけるレンズ断面図、(b)は中間焦点距離状態におけるレンズ断面図、(c)は望遠端におけるレンズ断面図を示している。
【0493】
各実施例の収差図について説明する。(a)は広角端における球面収差(SA)、(b)は広角端における非点収差(AS)、(c)は広角端における歪曲収差(DT)、(d)は広角端における倍率色収差(CC)を示している。
【0494】
(e)は中間焦点距離状態における球面収差(SA)、(f)は中間焦点距離状態における非点収差(AS)、(g)は中間焦点距離状態における歪曲収差(DT)、(h)は中間焦点距離状態における倍率色収差(CC)を示している。
【0495】
また、(i)は望遠端における球面収差(SA)、(j)は望遠端における非点収差(AS)、(k)は望遠端における歪曲収差(DT)、(l)は望遠端における倍率色収差(CC)を示している。
【0496】
レンズ断面図は、無限遠物点合焦時のレンズ断面図である。収差図は、無限遠物点合焦時の収差図である。
【0497】
第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、第5レンズ群はG5、第6レンズ群はG6、開口絞りはS、像面(撮像面)はIで示してある。
【0498】
撮像光学系では、ズーム光学系の中にコンバーターレンズが挿入されている。実施例におけるズーム光学系と撮像光学系の対応関係は、以下のとおりである。TCはテレコンバーターレンズを意味する。
【0499】
例えば、実施例1はズーム光学系である。実施例1のズーム光学系の中にコンバーターレンズが挿入されている撮像光学系の実施例は無い。また、実施例4は撮像光学系である。実施例4の撮像光学系では、実施例3のズーム光学系にテレコンバーターレンズが挿入されている。
【0500】
ズーム光学系 撮像光学系
実施例1
実施例2
実施例3 実施例4(TC挿入)
実施例5 実施例6(TC挿入)
実施例7 実施例8(TC挿入)
実施例9 実施例10(TC挿入)
実施例11 実施例12(TC挿入)
実施例13(TC挿入)
実施例14(TC挿入)
実施例15(TC挿入)
【0501】
幾つかの実施例については、説明の簡略化と比較の容易のために、ズーム光学系の説明を行った後に、撮像光学系の説明を行っている。例えば、実施例3のズーム光学系の説明を行った後に、実施例4の撮像光学系の説明を行っている。
【0502】
実施例1は、ズーム光学系の実施例である。ズーム光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、を有する。
【0503】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、を有する。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0504】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、を有する。正メニスカスレンズL4、両凹負レンズL5、及び正メニスカスレンズL6が接合されている。
【0505】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、両凸正レンズL10と、両凸正レンズL11と、を有する。両凹負レンズL9と両凸正レンズL10とが接合されている。
【0506】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、を有する。負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
【0507】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14を有する。
【0508】
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL15と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、両凸正レンズL19と、両凸正レンズL20と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、を有する。正メニスカスレンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズL20と負メニスカスレンズL21とが接合されている。
【0509】
第1レンズ群G1では、正メニスカスレンズL1で、第1前群が形成されている。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とで、第2前群が形成されている。
【0510】
第6レンズ群G6は、像側レンズ群である。第6レンズ群G6では、両凸正レンズL15、正メニスカスレンズL16、両凹負レンズL17、両凹負レンズL18、及び両凸正レンズL19で、第1後群が形成されている。両凸正レンズL20と負メニスカスレンズL21とで、第2後群が形成されている。
【0511】
開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。より具体的には、開口絞りSは、第3レンズ群G3の近傍に配置されている。
【0512】
広角端から望遠端へのズーム時、各レンズ群の間隔は変化する。第1レンズ群G1は、物体側に移動する。第2レンズ群G2は、像側に移動する。第3レンズ群G3は、固定されている。第4レンズ群G4は、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。第6レンズ群G6は固定されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0513】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が、像側に移動する。像ブレ補正時、正メニスカスレンズL16、両凹負レンズL17、及び両凹負レンズL18が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0514】
非球面は、両凸正レンズL8の両面に設けられている。
【0515】
実施例2は、ズーム光学系の実施例である。ズーム光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、を有する。
【0516】
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、両凸正レンズL4と、両凹負レンズL5と、を有する。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。両凸正レンズL4と両凹負レンズL5とが接合されている。
【0517】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL8と、両凹負レンズL9と、を有する。正メニスカスレンズL6、両凹負レンズL7、及び正メニスカスレンズL8が接合されている。
【0518】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL10と、両凹負レンズL11と、両凸正レンズL12と、両凸正レンズL13と、を有する。両凹負レンズL11と両凸正レンズL12とが接合されている。
【0519】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15と、を有する。負メニスカスレンズL14と正メニスカスレンズL15とが接合されている。
【0520】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16を有する。
【0521】
第6レンズ群G6は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL18と、両凹負レンズL19と、両凹負レンズL20と、両凸正レンズL21と、両凹負レンズL22と、両凸正レンズL23と、を有する。正メニスカスレンズL18と両凹負レンズL19とが接合されている。両凹負レンズL22と両凸正レンズL23とが接合されている。
【0522】
第1レンズ群G1では、正メニスカスレンズL1で、第1前群が形成されている。負メニスカスレンズL2、正メニスカスレンズL3と、両凸正レンズL4、及び両凹負レンズL5で、第2前群が形成されている。
【0523】
第6レンズ群G6は、像側レンズ群である。第6レンズ群G6では、正メニスカスレンズL17、正メニスカスレンズL18、両凹負レンズL19、両凹負レンズL20、及び両凸正レンズL21で、第1後群が形成されている。両凹負レンズL22と両凸正レンズL23とで、第2後群が形成されている。
【0524】
開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。より具体的には、開口絞りSは、第3レンズ群G3の近傍に配置されている。
【0525】
広角端から望遠端へのズーム時、各レンズ群の間隔は変化する。第1レンズ群G1は、物体側に移動する。第2レンズ群G2は、像側に移動する。第3レンズ群G3は、固定されている。第4レンズ群G4は、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。第6レンズ群G6は固定されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0526】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が、像側に移動する。像ブレ補正時、正メニスカスレンズL18、両凹負レンズL19、及び両凹負レンズL20が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0527】
非球面は、両凸正レンズL10の両面に設けられている。
【0528】
実施例3は、ズーム光学系の実施例である。ズーム光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、を有する。
【0529】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、を有する。
【0530】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、を有する。正メニスカスレンズL4、両凹負レンズL5、及び正メニスカスレンズL6が接合されている。
【0531】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と、両凸正レンズL10と、両凸正レンズL11と、を有する。負メニスカスレンズL9と両凸正レンズL10とが接合されている。
【0532】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、を有する。負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
【0533】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14を有する。
【0534】
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、両凸正レンズL19と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、を有する。両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。正メニスカスレンズL20と負メニスカスレンズL21とが接合されている。
【0535】
第1レンズ群G1では、正メニスカスレンズL1で、第1前群が形成されている。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とで、第2前群が形成されている。
【0536】
第6レンズ群G6は、像側レンズ群である。第6レンズ群G6では、両凸正レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、及び両凸正レンズL19で、第1後群が形成されている。正メニスカスレンズL20と負メニスカスレンズL21とで、第2後群が形成されている。
【0537】
開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。より具体的には、開口絞りSは、第3レンズ群G3の近傍に配置されている。
【0538】
広角端から望遠端へのズーム時、各レンズ群の間隔は変化する。第1レンズ群G1は、固定されている。第2レンズ群G2は、像側に移動する。第3レンズ群G3は、固定されている。第4レンズ群G4は、像側に移動した後、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。第6レンズ群G6は固定されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0539】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が、像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL16、両凹負レンズL17、及び両凹負レンズL18が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0540】
非球面は、両凸正レンズL8の両面に設けられている。
【0541】
実施例4は、撮像光学系の実施例である。実施例4の撮像光学系では、実施例3のズーム光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例3のズーム光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0542】
テレコンバーターレンズは、両凸正レンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凸正レンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL26と、を有する。
【0543】
負メニスカスレンズL21と両凸正レンズL22とが接合されている。両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0544】
正メニスカスレンズL27は、実施例3のズーム光学系の正メニスカスレンズL20に対応している。負メニスカスレンズL28は、実施例3のズーム光学系の負メニスカスレンズL21に対応している。
【0545】
実施例3のズーム光学系では、両凸正レンズL19と正メニスカスレンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例4の撮像光学系では、両凸正レンズL19と正メニスカスレンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0546】
実施例5は、ズーム光学系の実施例である。ズーム光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、を有する。
【0547】
第1レンズ群G1は、平凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、を有する。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0548】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、を有する。正メニスカスレンズL4、両凹負レンズL5、及び正メニスカスレンズL6が接合されている。
【0549】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8と、平凹負レンズL9と、両凸正レンズL10と、両凸正レンズL11と、を有する。平凹負レンズL9と両凸正レンズL10とが接合されている。
【0550】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、を有する。負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
【0551】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14を有する。
【0552】
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、両凸正レンズL19と、両凸正レンズL20と、平凹負レンズL21と、を有する。両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズL20と平凹負レンズL21とが接合されている。
【0553】
第1レンズ群G1では、正メニスカスレンズL1で、第1前群が形成されている。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とで、第2前群が形成されている。
【0554】
第6レンズ群G6は、像側レンズ群である。第6レンズ群G6では、凸正レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、及び両凸正レンズL19で、第1後群が形成されている。両凸正レンズL20と平凹負レンズL21とで、第2後群が形成されている。
【0555】
開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。より具体的には、開口絞りSは、第3レンズ群G3の近傍に配置されている。
【0556】
広角端から望遠端へのズーム時、各レンズ群の間隔は変化する。第1レンズ群G1は、固定されている。第2レンズ群G2は、像側に移動する。第3レンズ群G3は、固定されている。第4レンズ群G4は、像側に移動した後、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。第6レンズ群G6は固定されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0557】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が、像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL16、両凹負レンズL17、及び両凹負レンズL18が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0558】
非球面は、両凸正レンズL8の両面に設けられている。
【0559】
実施例6は、撮像光学系の実施例である。実施例6の撮像光学系では、実施例5のズーム光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例5のズーム光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0560】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凸正レンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL26と、を有する。
【0561】
負メニスカスレンズL21と両凸正レンズL22とが接合されている。両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0562】
両凸正レンズL27は、実施例5のズーム光学系の両凸正レンズL20に対応している。平凹負レンズL28は、実施例5のズーム光学系の平凹負レンズL21に対応している。
【0563】
実施例5のズーム光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例6の撮像光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0564】
実施例7は、ズーム光学系の実施例である。ズーム光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、を有する。
【0565】
第1レンズ群G1は、平凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、を有する。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0566】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、を有する。正メニスカスレンズL4、両凹負レンズL5、及び正メニスカスレンズL6が接合されている。
【0567】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と、両凸正レンズL10と、両凸正レンズL11と、を有する。負メニスカスレンズL9と両凸正レンズL10とが接合されている。
【0568】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、を有する。負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
【0569】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14を有する。
【0570】
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL19と、両凸正レンズL20と、両凹負レンズL21と、を有する。両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズL20と両凹負レンズL21とが接合されている。
【0571】
第1レンズ群G1では、正メニスカスレンズL1で、第1前群が形成されている。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とで、第2前群が形成されている。
【0572】
第6レンズ群G6は、像側レンズ群である。第6レンズ群G6では、両凸正レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、及び正メニスカスレンズL19で、第1後群が形成されている。両凸正レンズL20と両凹負レンズL21とで、第2後群が形成されている。
【0573】
開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。より具体的には、開口絞りSは、第3レンズ群G3の近傍に配置されている。
【0574】
広角端から望遠端へのズーム時、各レンズ群の間隔は変化する。第1レンズ群G1は、固定されている。第2レンズ群G2は、像側に移動する。第3レンズ群G3は、固定されている。第4レンズ群G4は、像側に移動した後、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。第6レンズ群G6は固定されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0575】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が、像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL16、両凹負レンズL17、及び両凹負レンズL18が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0576】
非球面は、両凸正レンズL8の両面に設けられている。
【0577】
実施例8は、撮像光学系の実施例である。実施例8の撮像光学系では、実施例7のズーム光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例7のズーム光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0578】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凸正レンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、両凸正レンズL26と、を有する。
【0579】
負メニスカスレンズL21と両凸正レンズL22とが接合されている。両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0580】
両凸正レンズL27は、実施例7のズーム光学系の両凸正レンズL20に対応している。両凹負レンズL28は、実施例7のズーム光学系の両凹負レンズL21に対応している。
【0581】
実施例7のズーム光学系では、正メニスカスレンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例8の撮像光学系では、正メニスカスレンズL19と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0582】
実施例9は、ズーム光学系の実施例である。ズーム光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、を有する。
【0583】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、を有する。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
【0584】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL8と、両凹負レンズL9と、を有する。正メニスカスレンズL6、両凹負レンズL7、及び正メニスカスレンズL8が接合されている。
【0585】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL10と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸正レンズL12と、両凸正レンズL13と、を有する。負メニスカスレンズL11と両凸正レンズL12とが接合されている。
【0586】
第4レンズ群G4は、両凹負レンズL14と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15と、を有する。両凹負レンズL14と正メニスカスレンズL15とが接合されている。
【0587】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16を有する。
【0588】
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL17と、両凸正レンズL18と、両凹負レンズL19と、両凹負レンズL20と、両凸正レンズL21と、両凸正レンズL22と、両凹負レンズL23と、を有する。両凸正レンズL18と両凹負レンズL19とが接合されている。両凸正レンズL22と両凹負レンズL23とが接合されている。
【0589】
第1レンズ群G1では、正メニスカスレンズL1で、第1前群が形成されている。負メニスカスレンズL2、正メニスカスレンズL3と、負メニスカスレンズL4、及び正メニスカスレンズL5で、第2前群が形成されている。
【0590】
第6レンズ群G6は、像側レンズ群である。第6レンズ群G6では、両凸正レンズL17、両凸正レンズL1と、両凹負レンズL19、両凹負レンズL20、及び両凸正レンズL21で、第1後群が形成されている。両凸正レンズL22と両凹負レンズL23とで、第2後群が形成されている。
【0591】
開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。より具体的には、開口絞りSは、第3レンズ群G3の近傍に配置されている。
【0592】
広角端から望遠端へのズーム時、各レンズ群の間隔は変化する。第1レンズ群G1は、固定されている。第2レンズ群G2は、像側に移動する。第3レンズ群G3は、固定されている。第4レンズ群G4は、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。第6レンズ群G6は固定されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0593】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が、像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL18、両凹負レンズL19、及び両凹負レンズL20が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0594】
非球面は、両凸正レンズL10の両面に設けられている。
【0595】
実施例10は、撮像光学系の実施例である。実施例10の撮像光学系では、実施例9のズーム光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例9のズーム光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0596】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、両凸正レンズL26と、両凹負レンズL27と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL28と、を有する。
【0597】
負メニスカスレンズL23と両凸正レンズL24とが接合されている。両凹負レンズL25、両凸正レンズL26、及び両凹負レンズL27が接合されている。
【0598】
両凸正レンズL29は、実施例9のズーム光学系の両凸正レンズL22に対応している。両凹負レンズL30は、実施例9のズーム光学系の両凹負レンズL23に対応している。
【0599】
実施例9のズーム光学系では、両凸正レンズL21と両凸正レンズL22との間に所定の空間が形成されている。実施例10の撮像光学系では、両凸正レンズL21と両凸正レンズL29との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0600】
実施例11は、ズーム光学系の実施例である。ズーム光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、を有する。
【0601】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、を有する。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0602】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、を有する。正メニスカスレンズL4、両凹負レンズL5、及び正メニスカスレンズL6が接合され
ている。
【0603】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と、両凸正レンズL10と、両凸正レンズL11と、を有する。負メニスカスレンズL9と両凸正レンズL10とが接合されている。
【0604】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、を有する。負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
【0605】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14を有する。
【0606】
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、両凸正レンズL19と、両凸正レンズL20と、両凹負レンズL21と、を有する。両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズL20と両凹負レンズL21とが接合されている。
【0607】
第1レンズ群G1では、正メニスカスレンズL1で、第1前群が形成されている。負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とで、第2前群が形成されている。
【0608】
第6レンズ群G6は、像側レンズ群である。第6レンズ群G6では、両凸正レンズL15、両凸正レンズL16、両凹負レンズL17、両凹負レンズL18、及び両凸正レンズL19で、第1後群が形成されている。両凸正レンズL20と両凹負レンズL21とで、第2後群が形成されている。
【0609】
開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。より具体的には、開口絞りSは、第3レンズ群G3の近傍に配置されている。
【0610】
広角端から望遠端へのズーム時、各レンズ群の間隔は変化する。第1レンズ群G1は、物体側に移動する。第2レンズ群G2は、像側に移動する。第3レンズ群G3は、固定されている。第4レンズ群G4は、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。第6レンズ群G6は固定されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0611】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が、像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL16、両凹負レンズL17、及び両凹負レンズL18が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0612】
非球面は、両凸正レンズL8の両面に設けられている。
【0613】
実施例12は、撮像光学系の実施例である。実施例12の撮像光学系では、実施例11のズーム光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例11のズーム光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0614】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凸正レンズL23と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL24と、両凹負レンズL25と、を有する。
【0615】
正メニスカスレンズL20と負メニスカスレンズL21とが接合されている。負メニスカスレンズL22と両凸正レンズL23とが接合されている。正メニスカスレンズL24と両凹負レンズL25とが接合されている。
【0616】
両凸正レンズL26は、実施例11のズーム光学系の両凸正レンズL20に対応している。両凹負レンズL27は、実施例11のズーム光学系の両凹負レンズL21に対応している。
【0617】
実施例11のズーム光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例12の撮像光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL26との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0618】
実施例13は、撮像光学系の実施例である。実施例13の撮像光学系では、実施例11のズーム光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例11のズーム光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0619】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凸正レンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、を有する。
【0620】
負メニスカスレンズL21と両凸正レンズL22とが接合されている。両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0621】
両凸正レンズL26は、実施例11のズーム光学系の両凸正レンズL20に対応している。両凹負レンズL27は、実施例11のズーム光学系の両凹負レンズL21に対応している。
【0622】
実施例11のズーム光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例13の撮像光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL26との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0623】
実施例14は、撮像光学系の実施例である。実施例14の撮像光学系では、実施例11のズーム光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例11のズーム光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0624】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凸正レンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL26とを有する。
【0625】
負メニスカスレンズL21と両凸正レンズL22とが接合されている。両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0626】
両凸正レンズL27は、実施例11のズーム光学系の両凸正レンズL20に対応している。両凹負レンズL28は、実施例11のズーム光学系の両凹負レンズL21に対応している。
【0627】
実施例11のズーム光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例14の撮像光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0628】
実施例15は、撮像光学系の実施例である。実施例15の撮像光学系では、実施例11のズーム光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例11のズーム光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0629】
テレコンバーターレンズは、両凸正レンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凸正レンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL26とを有する。
【0630】
負メニスカスレンズL21と両凸正レンズL22とが接合されている。両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0631】
両凸正レンズL27は、実施例11のズーム光学系の両凸正レンズL20に対応している。両凹負レンズL28は、実施例11のズーム光学系の両凹負レンズL21に対応している。
【0632】
実施例11のズーム光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例15の撮像光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0633】
以下に、上記各実施例の数値データを示す。面データにおいて、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数、*印は非球面、絞りは開口絞りである。
【0634】
また、ズームデータにおいて、WEは広角端、STは中間焦点距離状態、TEは望遠端を表している。fは全系の焦点距離、FNO.はFナンバー、ωは半画角、BFはバックフォーカス、LTLは光学系の全長、である。バックフォーカスは、最も像側のレンズ面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。全長は、最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの距離にバックフォーカスを加えたものである。
【0635】
各群焦点距離において、f1、f2…は各レンズ群の焦点距離である。fR1は第1後群の焦点距離、fR2は第2後群の焦点距離、fTCはコンバーターレンズの焦点距離、である。fR11はブレ補正レンズ群の物体側に位置するレンズ成分の焦点距離、fISはブレ補正レンズ群の焦点距離、fR12はブレ補正レンズ群の像側に位置するレンズ成分の焦点距離である。
【0636】
fconRはコンバーターレンズの焦点距離、fconAは第1副群と第2副群との合成焦点距離、fconBは第3副群の焦点距離、fconLCObjは第1副群(物体側レンズ成分)の焦点距離、fconBR2は第3副群と第2後群との合成焦点距離、fconLCM2は、第3副群(所定のレンズ成分)の焦点距離、である。
【0637】
また、非球面形状は、光軸方向をz、光軸に直交する方向をyにとり、円錐係数をk、非球面係数をA4、A6、A8、A10、A12…としたとき、次の式で表される。
z=(y2/r)/[1+{1-(1+k)(y/r)2}1/2]
+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10+A12y12+…
また、非球面係数において、「E-n」(nは整数)は、「10-n」を示している。なお、これら諸元値の記号は後述の実施例の数値データにおいても共通である。
【0638】
数値実施例1
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 171 7.1194 1.48749 70.23
2 1913.1448 39.9753
3 152.2972 2.8999 1.673 38.26
4 81.919 11.273 1.43875 94.66
5 1413.2846 可変
6 -611.5262 3 1.85478 24.8
7 -96.2042 1.6 1.48749 70.23
8 58.5568 2.5929 1.78472 25.68
9 66.3877 4.355
10 -76.197 1.5 1.788 47.37
11 658.4703 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 55.6178 6.6877 1.497 81.61
14* -89.6179 4.4334
15 -2043.358 1.5 1.84666 23.78
16 114.3637 5.9883 1.43875 94.66
17 -114.3637 2.0455
18 119.9101 9.2911 1.43875 94.66
19 -53.4505 可変
20 255.4139 1.1 1.7725 49.6
21 33.2953 2.4 1.85478 24.8
22 44.5207 可変
23 73.3379 1 1.5927 35.31
24 31.2001 可変
25 35.3471 3.5849 1.43875 94.66
26 -265.7945 1.49
27 -2057.2353 2.493 1.85478 24.8
28 -38.796 0.9 1.59282 68.63
29 64.2286 1.9353
30 -81.6636 0.9 1.7725 49.6
31 45.7853 4.466
32 57.5077 2.843 1.762 40.1
33 -122.3904 31.338
34 539.0277 4.5539 1.85478 24.8
35 -34.8982 1.3 1.94595 17.98
36 -420.0949 24.7324
37 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
38 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0.000
A4=-2.20646E-06,A6=2.93446E-10,A8=-6.11041E-13
第14面
k=0.000
A4=2.53624E-06,A6=3.94509E-10,A8=-9.68241E-14
ズームデータ
WE ST TE
f 153.03 245.57 390.70
FNO. 4.59 4.59 4.59
2ω 8.05 5.01 3.14
BF(in air) 29.4869 29.4869 29.4868
LTL(in air) 299.5991 337.646 343.9511
d5 30.5177 82.6779 114.539
d11 41.8156 27.7023 2.1464
d19 8.2391 6.8005 2.9731
d22 21.0154 20.294 26.1967
d24 2.1591 4.3189 2.2437
各群焦点距離
f1=266.8716 f2=-63.2196 f3=44.0535 f4=-73.8767
f5=-92.4335 f6=138.1252
【0639】
数値実施例2
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 223.9103 6.7221 1.48749 70.23
2 -1816.9857 44.9886
3 162.7944 2.5 1.673 38.26
4 107.7598 7.8613 1.43875 94.66
5 694.407 1.4944
6 372.252 4.8796 1.43875 94.66
7 -520.6755 2.5 1.56732 42.82
8 574.5614 可変
9 -1219.6248 3 1.85478 24.8
10 -103.5762 1.6 1.48749 70.23
11 62.2516 2.5929 1.78472 25.68
12 69.9947 4.1527
13 -78.6297 1.5 1.788 47.37
14 462.0335 可変
15(絞り) ∞ 1.8
16* 49.446 6.8369 1.497 81.61
17* -99.8599 2.3945
18 -6684.2402 1.5 1.84666 23.78
19 112.9155 5.9958 1.43875 94.66
20 -112.9155 1.7007
21 129.1318 8.4187 1.43875 94.66
22 -53.5329 可変
23 283.7696 1.1 1.7725 49.6
24 31.5117 2.4 1.85478 24.8
25 42.6403 可変
26 69.7098 1 1.5927 35.31
27 30.1728 可変
28 31.1528 3.486 1.43875 94.66
29 152.172 1.49
30 -511.0958 2.2611 1.85478 24.8
31 -43.2948 0.9 1.59282 68.63
32 64.8047 1.6254
33 -180.5846 0.9 1.7725 49.6
34 52.8452 3.8931
35 79.6421 2.7348 1.762 40.1
36 -82.146 30.2888
37 -268.6533 1.3 1.94595 17.98
38 100 2.4066 1.74 28.3
39 -172.2881 24.8768
40 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
41 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第16面
k=0.0000
A4=-2.13599E-06,A6=1.09721E-09,A8=-1.19162E-12
第17面
k=0.0000
A4=3.23336E-06,A6=1.20262E-09,A8-6.09711E-13
ズームデータ
WE ST TE
f 153.00 245.00 390.04
FNO. 4.59 4.59 4.59
画角2ω 8.03 5.01 3.14
BF(in air) 29.6311 29.6311 29.6311
LTL(in air) 299.6698 336.7072 344.662
d8 26.0668 78.925 112.8461
d14 44.0284 28.2077 2.2414
d22 7.6554 6.8005 3.1669
d25 22.081 20.294 25.7345
d27 1.9831 4.6249 2.8181
各群焦点距離
f1=275.3593 f2=-65.7337 f3=42.4203 f4=-68.7512
f5=-90.6105 f6=150.2983
【0640】
数値実施例3
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 142.7592 8.4074 1.48749 70.23
2 1868.2738 20
3 135.3376 2.8999 1.65412 39.68
4 69.4656 1.5
5 69.4498 14.0134 1.43875 94.66
6 1029.9896 可変
7 -5187.1801 3.7622 1.85478 24.8
8 -87.084 1.6 1.48749 70.23
9 50.9675 2.2662 1.7552 27.51
10 55.9839 4.4679
11 -65.7239 1.5 1.788 47.37
12 292.1379 可変
13(絞り) ∞ 1.8
14* 56.4669 6.5295 1.497 81.54
15* -156.454 2.1143
16 377.7009 1.5 1.84666 23.78
17 87.5947 5.2968 1.43875 94.66
18 -99.4597 0.2
19 71.7361 13.0441 1.43875 94.66
20 -50.8301 可変
21 342.9622 1.1 1.7725 49.6
22 27.2261 2.4026 1.85478 24.8
23 41.1429 可変
24 143.9264 1 1.5927 35.31
25 28.1373 可変
26 28.3949 4.1366 1.43875 94.66
27 -100.8105 1.49
28 7340.4792 2.45 1.85478 24.8
29 -44.0543 0.9 1.59282 68.63
30 41.3907 1.5632
31 -104.0079 0.9 1.7725 49.6
32 45.5802 3.6015
33 68.7087 4.175 1.57501 41.5
34 -74.449 26.1946
35 33.9113 5.4851 1.72047 34.71
36 778.2692 1.3 1.94595 17.98
37 64.6416 28.5553
38 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
39 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第14面
k=0.0000
A4=-7.39520E-07,A6=5.78491E-09,A8=-4.58631E-12,
A10=2.95655E-14
第15面
k=0.0000
A4=4.39044E-06,A6=6.97707E-09,A8=-5.90279E-12,
A10=3.69212E-14
ズームデータ
WE ST TE
f 147.12 244.62 392.04
FNO. 4.59 4.59 4.59
2ω 8.48 5.10 3.18
BF(in air) 33.3097 33.3098 33.3096
LTL(in air) 318.6091 318.6092 318.6091
d6 51.0722 80.086 104.9408
d12 56.3745 27.3607 2.5059
d20 5.0367 6.8005 2.9199
d23 23.3156 20.294 24.7526
d25 1.9001 3.1579 2.5799
各群焦点距離
f1=225.5143 f2=-53.3691 f3=39.7358 f4=-65.2117
f5=-59.1994 f6=82.662
【0641】
数値実施例4
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 142.7592 8.4074 1.48749 70.23
2 1868.2738 20
3 135.3376 2.8999 1.65412 39.68
4 69.4656 1.5
5 69.4498 14.0134 1.43875 94.66
6 1029.9896 可変
7 -5187.1801 3.7622 1.85478 24.8
8 -87.084 1.6 1.48749 70.23
9 50.9675 2.2662 1.7552 27.51
10 55.9839 4.4679
11 -65.7239 1.5 1.788 47.37
12 292.1379 可変
13(絞り) ∞ 1.8
14* 56.4669 6.5295 1.497 81.54
15* -156.454 2.1143
16 377.7009 1.5 1.84666 23.78
17 87.5947 5.2968 1.43875 94.66
18 -99.4597 0.2
19 71.7361 13.0441 1.43875 94.66
20 -50.8301 可変
21 342.9622 1.1 1.7725 49.6
22 27.2261 2.4026 1.85478 24.8
23 41.1429 可変
24 143.9264 1 1.5927 35.31
25 28.1373 可変
26 28.3949 4.1366 1.43875 94.66
27 -100.8105 1.49
28 7340.4792 2.45 1.85478 24.8
29 -44.0543 0.9 1.59282 68.63
30 41.3907 1.5632
31 -104.0079 0.9 1.7725 49.6
32 45.5802 3.6015
33 68.7087 4.175 1.57501 41.5
34 -74.449 可変
35 19.1746 4.336 1.51742 52.43
36 -971.6489 0.9153
37 289.9106 1 1.95375 32.32
38 15.2382 5.9353 1.59551 39.24
39 -35.6619 1.4688
40 -30.1869 0.95 1.55032 75.5
41 15.7732 4.4563 1.673 38.15
42 -71.4794 0.95 1.90043 37.37
43 25.4226 1.8086
44 66.1754 1.7744 1.5927 35.31
45 976.4763 可変
46 33.9113 5.4851 1.72047 34.71
47 778.2692 1.3 1.94595 17.98
48 64.6416 28.5553
49 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
50 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第14面
k=0.0000
A4=-7.39520E-07,A6=5.78491E-09,A8=-4.58631E-12,
A10=2.95655E-14
第15面
k=0.0000
A4=4.39044E-06,A6=6.97707E-09,A8=-5.90279E-12,
A10=3.69212E-14
ズームデータ
WE ST TE
f 183.89 305.76 490.02
FNO. 5.74 5.74 5.74
2ω 6.65 4.00 2.49
BF(in air) 33.3094 33.3096 33.3094
LTL(in air) 318.6089 318.609 318.6088
d6 51.0722 80.086 104.9408
d12 56.3745 27.3607 2.5059
d20 5.0367 6.8005 2.9199
d23 23.3156 20.294 24.7526
d25 1.9001 3.1579 2.5799
d34 1.291 1.291 1.291
d45 1.309 1.309 1.309
各群焦点距離
f1=225.5143 f2=-53.3691 f3=39.7358 f4=-65.2117
f5=-59.1994 f6=153.689
fR1=174.4692 fTC=-134.0676 fR2=123.7087
【0642】
数値実施例5
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 151.1464 8.5577 1.48749 70.23
2 ∞ 20
3 132.8428 2.9 1.673 38.26
4 72.8416 12.5 1.43875 94.66
5 497.8603 可変
6 -521.8225 3.1 1.85478 24.8
7 -93.0102 1.6 1.48749 70.23
8 48.3195 2.56 1.78472 25.68
9 56.5102 4.4178
10 -72.427 1.35 1.788 47.37
11 584.2709 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 55.6031 7.2608 1.497 81.61
14* -96.9847 3.6608
15 ∞ 可変 1.84666 23.78
16 101.6642 7.6741 1.43875 94.66
17 -101.6642 0.6381
18 95.0019 9.958 1.43875 94.66
19 -51.7949 可変
20 212.9643 1.1 1.7725 49.6
21 27.938 2.4 1.85478 24.8
22 38.7447 D22
23 77.5188 1 1.5927 35.31
24 30.1797 可変
25 37.8085 3.256 1.43875 94.66
26 -84.5146 1.6326
27 477.7324 2.7773 1.85478 24.8
28 -37.1867 0.9 1.59282 68.63
29 64.8958 2.1108
30 -60.4635 0.9 1.7725 49.6
31 41.4137 3.5801
32 44.7727 3.4977 1.762 40.1
33 -672.1776 30.4677
34 111.9646 5.002 1.85025 30.05
35 -41.4474 1.3 1.94595 17.98
36 ∞ 24.3098
37 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
38 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0.0000
A4=-2.32812E-06,A6=-3.60753E-10,A8=1.07081E-13,
A10=-3.07466E-15
第14面
k=0.0000
A4=2.91882E-06,A6=-7.53043E-11,A8=5.04843E-13,
A10=-2.44305E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 153.00 245.55 391.96
FNO. 4.59 4.59 4.59
2ω 8.06 5.02 3.14
BF(in air) 29.0642 29.064 29.0642
LTL(in air) 322.5887 322.5885 322.5887
d5 56.5303 84.9909 111.1452
d11 56.7653 28.3047 2.1504
d19 5.2138 6.8005 2.92
d22 23.3087 20.294 25.285
d24 2.305 3.733 2.6225
各群焦点距離
f1=237.6594 f2=-56.7238 f3=42.1631 f4=-65.5355
f5=-84.0416 f6=104.3063
【0643】
数値実施例6
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 151.1464 8.5577 1.48749 70.23
2 ∞ 20
3 132.8428 2.9 1.673 38.26
4 72.8416 12.5 1.43875 94.66
5 497.8603 可変
6 -521.8225 3.1 1.85478 24.8
7 -93.0102 1.6 1.48749 70.23
8 48.3195 2.56 1.78472 25.68
9 56.5102 4.4178
10 -72.427 1.35 1.788 47.37
11 584.2709 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 55.6031 7.2608 1.497 81.61
14* -96.9847 3.6608
15 ∞ 1.5 1.84666 23.78
16 101.6642 7.6741 1.43875 94.66
17 -101.6642 0.6381
18 95.0019 9.958 1.43875 94.66
19 -51.7949 可変
20 212.9643 1.1 1.7725 49.6
21 27.938 2.4 1.85478 24.8
22 38.7447 可変
23 77.5188 1 1.5927 35.31
24 30.1797 可変
25 37.8085 3.256 1.43875 94.66
26 -84.5146 1.6326
27 477.7324 2.7773 1.85478 24.8
28 -37.1867 0.9 1.59282 68.63
29 64.8958 2.1108
30 -60.4635 0.9 1.7725 49.6
31 41.4137 3.5801
32 44.7727 3.4977 1.762 40.1
33 -672.1776 可変
34 19.7942 3.8368 1.51742 52.43
35 79.7494 1.7898
36 89.4919 1 1.95375 32.32
37 16.0124 5.3298 1.59551 39.24
38 -57.101 1.7601
39 -81.1092 0.95 1.55032 75.5
40 15.0836 5.1093 1.58144 40.75
41 -38.498 0.95 1.90043 37.37
42 24.1489 1.4981
43 40.0157 1.9804 1.5927 35.31
44 199.9869 可変
45 111.9646 5.002 1.85025 30.05
46 -41.4474 1.3 1.94595 17.98
47 ∞ 24.3098
48 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
49 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0.0000
A4=-2.32812E-06,A6=-3.60753E-10,A8=1.07081E-13,
A10=-3.07466E-15
第14面
k=0.0000
A4=2.91882E-06,A6=-7.53043E-11,A8=5.04843E-13,
A10=-2.44305E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 191.62 307.53 490.90
FNO. 5.75 5.75 5.75
2ω 6.35 3.96 2.48
BF(in air) 29.064 29.0637 29.064
LTL(in air) 322.5885 322.5882 322.5885
d5 56.5303 84.9909 111.1452
d11 56.7653 28.3047 2.1504
d19 5.2138 6.8005 2.92
d22 23.3087 20.294 25.285
d24 2.305 3.733 2.6225
d33 1.767 1.767 1.767
d44 4.4964 4.4964 4.4964
各群焦点距離
f1=237.6594 f2=-56.7238 f3=42.1631 f4=-65.5355
f5=-84.0416 f6=383.286
fR1=175.5327 fTC=-96.8028 fR2=187.5338
【0644】
数値実施例7
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 178.3777 8.562 1.48749 70.23
2 ∞ 20
3 163.0692 2.8999 1.673 38.26
4 87.8669 12.5 1.43875 94.66
5 796.6525 可変
6 -384.1422 3.1 1.85478 24.8
7 -102.4948 1.6 1.48749 70.23
8 49.1538 2.56 1.78472 25.68
9 60.8435 4.4265
10 -79.7897 1.35 1.788 47.37
11 2924.6235 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 57.5408 7.2642 1.497 81.54
14* -92.2026 3.6613
15 158.052 1.5 1.84666 23.78
16 64.4995 7.6765 1.43875 94.66
17 -572.5246 0.639
18 90.5064 9.9587 1.43875 94.66
19 -48.1724 可変
20 228.5348 1.1 1.7725 49.6
21 25.5298 2.4 1.85478 24.8
22 37.5211 可変
23 41.0804 1 1.5927 35.31
24 26.5907 可変
25 31.0285 3.2503 1.43875 94.66
26 -69.9784 1.6305
27 858.7517 2.7747 1.85478 24.8
28 -61.3425 0.9 1.59282 68.63
29 41.8473 2.1098
30 -71.6349 0.9 1.7725 49.6
31 32.1502 3.5797
32 38.1762 3.4974 1.762 40.1
33 207.1016 29.0001
34 51.9632 4.9998 1.85025 30.05
35 -99.1762 1.3 1.94595 17.98
36 143.8678 24.0727
37 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
38 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0.0000
A4=-2.32244E-06,A6=1.54463E-09,A8=-2.18875E-12,
A10=1.08757E-14
第14面
k=0.0000
A4=2.79653E-06,A6=2.10715E-09,A8=-1.79377E-12,
A10=1.23391E-14
ズームデータ
WE ST TE
f 102.00 200.01 392.83
FNO. 4.58 4.58 4.58
2ω 12.18 6.20 3.15
BF(in air) 28.827 28.8269 28.827
LTL(in air) 342.6771 342.6771 342.6771
d5 42.3000 92.7149 135.7933
d11 95.4784 45.0634 1.9850
d19 1.9546 5.2710 2.8137
d22 23.8878 18.5141 23.0343
d24 2.2891 4.3462 2.2835
各群焦点距離
f1=275.0612 f2=-63.8557 f3=41.8346 f4=-62.7246
f5=-130.5471 f6=151.9414
【0645】
数値実施例8
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 178.3777 8.562 1.48749 70.23
2 ∞ 20
3 163.0692 2.8999 1.673 38.26
4 87.8669 12.5 1.43875 94.66
5 796.6525 可変
6 -384.1422 3.1 1.85478 24.8
7 -102.4948 1.6 1.48749 70.23
8 49.1538 2.56 1.78472 25.68
9 60.8435 4.4265
10 -79.7897 1.35 1.788 47.37
11 2924.6235 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 57.5408 7.2642 1.497 81.54
14* -92.2026 3.6613
15 158.052 1.5 1.84666 23.78
16 64.4995 7.6765 1.43875 94.66
17 -572.5246 0.639
18 90.5064 9.9587 1.43875 94.66
19 -48.1724 可変
20 228.5348 1.1 1.7725 49.6
21 25.5298 2.4 1.85478 24.8
22 37.5211 可変
23 41.0804 1 1.5927 35.31
24 26.5907 可変
25 31.0285 3.2503 1.43875 94.66
26 -69.9784 1.6305
27 858.7517 2.7747 1.85478 24.8
28 -61.3425 0.9 1.59282 68.63
29 41.8473 2.1098
30 -71.6349 0.9 1.7725 49.6
31 32.1502 3.5797
32 38.1762 3.4974 1.762 40.1
33 207.1016 可変
34 19.2001 3.8368 1.51742 52.43
35 104.8237 1.7898
36 127.9366 1 1.95375 32.32
37 15.4429 5.3298 1.59551 39.24
38 -41.3292 1.7601
39 -47.6326 0.95 1.55032 75.5
40 12.4762 5.1093 1.58144 40.75
41 -35.9242 0.95 1.90043 37.37
42 25.8993 1.4981
43 49.1733 1.9804 1.5927 35.31
44 -358.0771 可変
45 51.9632 4.9998 1.85025 30.05
46 -99.1762 1.3 1.94595 17.98
47 143.8678 24.0727
48 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
49 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0.0000
A4=-2.32244E-06,A6=1.54463E-09,A8=-2.18875E-12,
A10=1.08757E-14
第14面
k=0.0000
A4=2.79653E-06,A6=2.10715E-09,A8=-1.79377E-12,
A10=1.23391E-14
ズームデータ
WE ST TE
f 127.49 249.99 491.01
FNO. 5.72 5.72 5.72
2ω 9.57 4.87 2.48
BF(in air) 28.827 28.827 28.827
LTL(in air) 342.6772 342.6771 342.6772
d5 42.3000 92.7149 135.7933
d11 95.4784 45.0634 1.9850
d19 1.9546 5.2710 2.8137
d22 23.8878 18.5141 23.0343
d24 2.2891 4.3462 2.2835
d33 1.8606 1.8606 1.8606
d44 2.9352 2.9352 2.9352
各群焦点距離
f1=275.0612 f2=-63.8557 f3=41.8346 f4=-62.7246
f5=-130.5471 f6=-219.669
fR1=-392.0042 fTC=-113.9703 fR2=108.4168
【0646】
数値実施例9
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 180.9423 6.9495 1.48749 70.23
2 6862.727 55
3 100.478 2.8998 1.6134 44.27
4 74.905 7.8396 1.43875 94.66
5 202.1879 0.4527
6 151.9314 2.8 1.6134 44.27
7 67.6194 10.0714 1.43875 94.66
8 680.8967 可変
9 -6158.2733 2.4706 1.85478 24.8
10 -100.3293 1.6 1.58913 61.14
11 34.7652 2.702 1.72047 34.71
12 60.8346 3.4504
13 -83.0237 1.3 1.816 46.62
14 198.52 可変
15(絞り) ∞ 1.8
16* 87.9406 7.1785 1.497 81.54
17* -90.8151 2.1481
18 221.6602 1.4 1.84666 23.78
19 72.2026 7.6922 1.43875 94.66
20 -86.2035 0.2354
21 52.3152 13.1672 1.43875 94.66
22 -77.8951 可変
23 -236003.171 1.1 1.7725 49.6
24 30.3405 2.2479 1.85478 24.8
25 41.6767 可変
26 41.7162 1 1.5927 35.31
27 28.2743 可変
28 80.396 3.1142 1.43875 94.66
29 -51.4187 1.4855
30 93.716 2.7245 1.85478 24.8
31 -56.8782 0.9 1.59282 68.63
32 29.2149 1.9074
33 -62.6367 0.9 1.7725 49.6
34 42.1594 3.3906
35 42.3057 2.7116 1.762 40.1
36 -765.2074 28.9716
37 58.4184 5.2434 1.72047 34.71
38 -57.1526 1.2 1.94595 17.98
39 726.0413 23.4986
40 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
41 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第16面
k=0.0000
A4=-3.36262E-06,A6=-1.95780E-09,A8=-1.84052E-12,
A10=-1.14514E-14
第17面
k=0.0000
A4=-1.80294E-07,A6=-1.85732E-09,A8=-2.29382E-12,
A10=-9.35635E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 153.04 245.01 389.94
FNO. 4.58 4.58 4.58
2ω 8.06 5.03 3.15
BF(in air) 28.2529 28.2529 28.2528
LTL(in air) 322.6986 322.6986 322.6985
d8 27.5193 52.4778 75.8578
d14 50.9902 26.0317 2.6514
d22 6.9092 7.7795 2.4697
d25 17.9584 14.2199 22.2277
d27 3.0146 5.8827 3.1851
各群焦点距離
f1=207.602 f2=-51.2961 f3=39.7787 f4=-56.3893
f5=-152.263 f6=157.0541
【0647】
数値実施例10
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 180.9423 6.9495 1.48749 70.23
2 6862.727 55
3 100.478 2.8998 1.6134 44.27
4 74.905 7.8396 1.43875 94.66
5 202.1879 0.4527
6 151.9314 2.8 1.6134 44.27
7 67.6194 10.0714 1.43875 94.66
8 680.8967 D8
9 -6158.2733 2.4706 1.85478 24.8
10 -100.3293 1.6 1.58913 61.14
11 34.7652 2.702 1.72047 34.71
12 60.8346 3.4504
13 -83.0237 1.3 1.816 46.62
14 198.52 可変
15(絞り) ∞ 1.8
16* 87.9406 7.1785 1.497 81.54
17* -90.8151 2.1481
18 221.6602 1.4 1.84666 23.78
19 72.2026 7.6922 1.43875 94.66
20 -86.2035 0.2354
21 52.3152 13.1672 1.43875 94.66
22 -77.8951 可変
23 -236003.171 1.1 1.7725 49.6
24 30.3405 2.2479 1.85478 24.8
25 41.6767 可変
26 41.7162 1 1.5927 35.31
27 28.2743 可変
28 80.396 3.1142 1.43875 94.66
29 -51.4187 1.4855
30 93.716 2.7245 1.85478 24.8
31 -56.8782 0.9 1.59282 68.63
32 29.2149 1.9074
33 -62.6367 0.9 1.7725 49.6
34 42.1594 3.3906
35 42.3057 2.7116 1.762 40.1
36 -765.2074 可変
37 20.7251 3.3549 1.51742 52.43
38 64.3352 3.0101
39 61.1167 1 1.95375 32.32
40 16.7022 3.9744 1.54814 45.79
41 -65.4906 1.7512
42 -108.1009 0.95 1.55032 75.5
43 11.7091 5.2915 1.58144 40.75
44 -35.8738 0.95 1.90043 37.37
45 23.0983 2.1235
46 35.367 1.9123 1.5927 35.31
47 276.996 可変
48 58.4184 5.2434 1.72047 34.71
49 -57.1526 1.2 1.94595 17.98
50 726.0413 23.4986
51 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
52 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第16面
k=0.0000
A4=-3.36262E-06,A6=-1.95780E-09,A8=-1.84052E-12,
A10=-1.14514E-14
第17面
k=0.0000
A4=-1.80294E-07,A6=-1.85732E-09,A8=-2.29382E-12,
A10=-9.35635E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 191.28 306.24 487.39
FNO. 5.72 5.72 5.72
2ω 6.36 3.97 2.49
BF(in air) 28.2529 28.2529 28.2528
LTL(in air) 322.6986 322.6986 322.6984
d8 27.5193 52.4778 75.8578
d14 50.9902 26.0317 2.6514
d22 6.9092 7.7795 2.4697
d25 17.9584 14.2199 22.2277
d27 3.0146 5.8827 3.1851
d36 1.7343 1.7343 1.7343
d47 2.9193 2.9193 2.9193
各群焦点距離
f1=207.602 f2=-51.2961 f3=39.7787 f4=-56.3893
f5=-152.263 f6=-216.337
fR1=-1113.8137 fTC=-105.2809 fR2=137.1963
【0648】
数値実施例11
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 144.3546 8.6282 1.48749 70.23
2 3768.0022 20
3 129.9739 2.9146 1.673 38.26
4 70.7774 12.8 1.43875 94.66
5 624.0665 可変
6 -386.0684 3.0552 1.85478 24.8
7 -92.6402 1.6 1.48749 70.23
8 41.6455 2.8 1.78472 25.68
9 49.6279 4.5011
10 -68.1218 1.3 1.788 47.37
11 17791.63 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 58.8988 6.7835 1.497 81.54
14* -110.0294 2.7556
15 330.0682 1.4 1.84666 23.78
16 80.3324 7.7027 1.43875 94.66
17 -111.1994 0.2
18 88.1591 13.1674 1.43875 94.66
19 -50.2731 可変
20 221.5724 1.1 1.7725 49.6
21 25.7475 2.3383 1.85478 24.8
22 37.1465 可変
23 89.3994 1 1.5927 35.31
24 30.3717 可変
25 30.7851 3.359 1.43875 94.66
26 -111.9175 1.5868
27 90.6442 2.4453 1.85478 24.8
28 -68.8925 0.9 1.59282 68.63
29 32.2822 2.0725
30 -81.4944 0.9 1.7725 49.6
31 42.7518 3.3881
32 51.0015 2.8883 1.57501 41.5
33 -133.2417 29.0326
34 31.1686 5.1142 1.738 32.33
35 -549.3999 1.2 1.94595 17.98
36 55.935 27.1407
37 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
38 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0
A4=-2.04797E-06,A6=7.13867E-10,A8=-4.50319E-13,
A10=6.64459E-15
第14面
k=0
A4=2.98721E-06,A6=1.10247E-09,A8=2.35021E-13,
A10=7.31618E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 153 245.23 391.99
FNO. 4.59 4.59 4.59
2ω 8.21 5.12 3.2
BF(in air) 31.8938 31.8937 31.8938
LTL(in air) 318.7899 318.7899 318.79
d5 53.9628 80.9713 105.9657
d11 53.9285 26.92 1.9256
d19 5.292 6.8005 2.92
d22 23.0666 20.294 24.8873
d24 1.9127 3.1767 2.464
各群焦点距離
f1=227.0647 f2=-53.9824 f3=41.3548 f4=-62.1411
f5=-78.1016 f6=94.9239
fR11=55.4265 fIS=-31.0373 fR12=64.5137 fR2=127.6239
【0649】
数値実施例12
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 144.3546 8.6282 1.48749 70.23
2 3768.0022 20
3 129.9739 2.9146 1.673 38.26
4 70.7774 12.8 1.43875 94.66
5 624.0665 可変
6 -386.0684 3.0552 1.85478 24.8
7 -92.6402 1.6 1.48749 70.23
8 41.6455 2.8 1.78472 25.68
9 49.6279 4.5011
10 -68.1218 1.3 1.788 47.37
11 17791.63 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 58.8988 6.7835 1.497 81.54
14* -110.0294 2.7556
15 330.0682 1.4 1.84666 23.78
16 80.3324 7.7027 1.43875 94.66
17 -111.1994 0.2
18 88.1591 13.1674 1.43875 94.66
19 -50.2731 可変
20 221.5724 1.1 1.7725 49.6
21 25.7475 2.3383 1.85478 24.8
22 37.1465 可変
23 89.3994 1 1.5927 35.31
24 30.3717 可変
25 30.7851 3.359 1.43875 94.66
26 -111.9175 1.5868
27 90.6442 2.4453 1.85478 24.8
28 -68.8925 0.9 1.59282 68.63
29 32.2822 2.0725
30 -81.4944 0.9 1.7725 49.6
31 42.7518 3.3881
32 51.0015 2.8883 1.57501 41.5
33 -133.2417 1.9482
34 14.6024 4.5968 1.56732 42.82
35 189.8143 1 1.95375 32.32
36 15.9335 2.4571
37 30.7607 0.95 1.59282 68.63
38 12.4833 6.0705 1.54814 45.79
39 -38.8927 4.6709
40 -57.2775 2.6042 1.5927 35.31
41 -19.1022 0.95 1.76385 48.49
42 82.4358 3.785
43 31.1686 5.1142 1.738 32.33
44 -549.3999 1.2 1.94595 17.98
45 55.935 27.1407
46 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
47 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0
A4=-2.04797E-06,A6=7.13867E-10,A8=-4.50319E-13,
A10=6.64459E-15
第14面
k=0
A4=2.98721E-06,A6=1.10247E-09,A8=2.35021E-13,
A10=7.31618E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 191.24 306.54 489.97
FNO. 5.74 5.74 5.74
2ω 6.45 4.02 2.52
BF(in air) 31.8961 31.896 31.8962
LTL(in air) 318.7922 318.7922 318.7923
d5 53.9628 80.9713 105.9657
d11 53.9285 26.92 1.9256
d19 5.292 6.8005 2.92
d22 23.0666 20.294 24.8873
d24 1.9127 3.1767 2.464
各群焦点距離
f1=227.0647 f2=-53.9824 f3=41.3548 f4=-62.1411
f5=-78.1016 f6=228.901
fconR=-131.8474 fconA=65.559 fconB=-34.5077
fconLCObj=-89.7912 fconBR2=-45.7744
【0650】
数値実施例13
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 144.3546 8.6282 1.48749 70.23
2 3768.0022 20
3 129.9739 2.9146 1.673 38.26
4 70.7774 12.8 1.43875 94.66
5 624.0665 可変
6 -386.0684 3.0552 1.85478 24.8
7 -92.6402 1.6 1.48749 70.23
8 41.6455 2.8 1.78472 25.68
9 49.6279 4.5011
10 -68.1218 1.3 1.788 47.37
11 17791.63 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 58.8988 6.7835 1.497 81.54
14* -110.0294 2.7556
15 330.0682 1.4 1.84666 23.78
16 80.3324 7.7027 1.43875 94.66
17 -111.1994 0.2
18 88.1591 13.1674 1.43875 94.66
19 -50.2731 可変
20 221.5724 1.1 1.7725 49.6
21 25.7475 2.3383 1.85478 24.8
22 37.1465 可変
23 89.3994 1 1.5927 35.31
24 30.3717 可変
25 30.7851 3.359 1.43875 94.66
26 -111.9175 1.5868
27 90.6442 2.4453 1.85478 24.8
28 -68.8925 0.9 1.59282 68.63
29 32.2822 2.0725
30 -81.4944 0.9 1.7725 49.6
31 42.7518 3.3881
32 51.0015 2.8883 1.57501 41.5
33 -133.2417 1.9478
34 20.567 3.1061 1.51742 52.43
35 88.3834 2.6205
36 46.2427 1 1.95375 32.32
37 14.5009 3.9516 1.54814 45.79
38 -303.2494 0.5025
39 -266.6779 0.95 1.72916 54.68
40 19.9768 7.9637 1.65412 39.68
41 -20.7844 0.95 1.6968 55.53
42 34.5418 6.0548
43 31.1686 5.1142 1.738 32.33
44 -549.3999 1.2 1.94595 17.98
45 55.935 27.1407
46 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
47 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0
A4=-2.04797E-06,A6=7.13867E-10,A8=-4.50319E-13,
A10=6.64459E-15
第14面
k=0
A4=2.98721E-06,A6=1.10247E-09,A8=2.35021E-13,
A10=7.31618E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 191.24 306.53 489.95
FNO. 5.74 5.74 5.74
2ω 6.43 4.01 2.51
BF(in air) 31.8959 31.8958 31.896
LTL(in air) 318.8064 318.8063 318.8065
d5 53.9628 80.9713 105.9657
d11 53.9285 26.92 1.9256
d19 5.292 6.8005 2.92
d22 23.0666 20.294 24.8873
d24 1.9127 3.1767 2.464
各群焦点距離
f1=227.0647 f2=-53.9824 f3=41.3548 f4=-62.1411
f5=-78.1016 f6=229.386
fconR=-131.6342 fconA=66.2973 fconB=-33.8428
fconLCObj=51.0076 fconBR2=-45.8123 fconLCM2=-33.842
【0651】
数値実施例14
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 144.3546 8.6282 1.48749 70.23
2 3768.0022 20
3 129.9739 2.9146 1.673 38.26
4 70.7774 12.8 1.43875 94.66
5 624.0665 可変
6 -386.0684 3.0552 1.85478 24.8
7 -92.6402 1.6 1.48749 70.23
8 41.6455 2.8 1.78472 25.68
9 49.6279 4.5011
10 -68.1218 1.3 1.788 47.37
11 17791.63 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 58.8988 6.7835 1.497 81.54
14* -110.0294 2.7556
15 330.0682 1.4 1.84666 23.78
16 80.3324 7.7027 1.43875 94.66
17 -111.1994 0.2
18 88.1591 13.1674 1.43875 94.66
19 -50.2731 可変
20 221.5724 1.1 1.7725 49.6
21 25.7475 2.3383 1.85478 24.8
22 37.1465 可変
23 89.3994 1 1.5927 35.31
24 30.3717 可変
25 30.7851 3.359 1.43875 94.66
26 -111.9175 1.5868
27 90.6442 2.4453 1.85478 24.8
28 -68.8925 0.9 1.59282 68.63
29 32.2822 2.0725
30 -81.4944 0.9 1.7725 49.6
31 42.7518 3.3881
32 51.0015 2.8883 1.57501 41.5
33 -133.2417 1.5
34 20.2597 4.0064 1.51742 52.43
35 165.457 2.23
36 108.1618 0.9 1.95375 32.32
37 15.4708 6.4731 1.59551 39.24
38 -64.6418 1.5467
39 -52.239 0.95 1.55032 75.5
40 15.1413 3.6492 1.58144 40.75
41 -38340 0.95 1.90043 37.37
42 24.4341 2.2131
43 35.5317 2.8792 1.5927 35.31
44 117.5661 1.7349
45 31.1686 5.1142 1.738 32.33
46 -549.3999 1.2 1.94595 17.98
47 55.935 27.1407
48 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
49 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0
A4=-2.04797E-06,A6=7.13867E-10,A8=-4.50319E-13,
A10=6.64459E-15
第14面
k=0
A4=2.98721E-06,A6=1.10247E-09,A8=2.35021E-13,
A10=7.31618E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 191.25 306.55 489.99
FNO. 5.74 5.74 5.74
2ω 6.42 4.01 2.5
BF(in air) 31.8911 31.8911 31.8912
LTL(in air) 318.7873 318.7872 318.7874
d5 53.9628 80.9713 105.9657
d11 53.9285 26.92 1.9256
d19 5.292 6.8005 2.92
d22 23.0666 20.294 24.8873
d24 1.9127 3.1767 2.464
各群焦点距離
f1=227.0647 f2=-53.9824 f3=41.3548 f4=-62.1411
f5=-78.1016 f6=230.543
fconR=-130.2832 fconA=55.8293 fconB=-29.8477
fconLCObj=44.203 fconBR2=-38.7078 fconLCM2=-21.5332
【0652】
数値実施例15
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 144.3546 8.6282 1.48749 70.23
2 3768.0022 20
3 129.9739 2.9146 1.673 38.26
4 70.7774 12.8 1.43875 94.66
5 624.0665 可変
6 -386.0684 3.0552 1.85478 24.8
7 -92.6402 1.6 1.48749 70.23
8 41.6455 2.8 1.78472 25.68
9 49.6279 4.5011
10 -68.1218 1.3 1.788 47.37
11 17791.63 可変
12(絞り) ∞ 1.8
13* 58.8988 6.7835 1.497 81.54
14* -110.0294 2.7556
15 330.0682 1.4 1.84666 23.78
16 80.3324 7.7027 1.43875 94.66
17 -111.1994 0.2
18 88.1591 13.1674 1.43875 94.66
19 -50.2731 可変
20 221.5724 1.1 1.7725 49.6
21 25.7475 2.3383 1.85478 24.8
22 37.1465 可変
23 89.3994 1 1.5927 35.31
24 30.3717 可変
25 30.7851 3.359 1.43875 94.66
26 -111.9175 1.5868
27 90.6442 2.4453 1.85478 24.8
28 -68.8925 0.9 1.59282 68.63
29 32.2822 2.0725
30 -81.4944 0.9 1.7725 49.6
31 42.7518 3.3881
32 51.0015 2.8883 1.57501 41.5
33 -133.2417 1.9037
34 13.4518 4.6276 1.51742 52.43
35 -2732.4585 0.9899
36 228.1999 1 1.95375 32.32
37 9.8653 5.9173 1.59551 39.24
38 -24.5065 1.02
39 -20.7942 0.95 1.55032 75.5
40 9.4998 5.5547 1.58144 40.75
41 -24.5 0.95 1.90043 37.37
42 20.7279 2.0582
43 27.9907 2.1158 1.5927 35.31
44 216.0508 1.9456
45 31.1686 5.1142 1.738 32.33
46 -549.3999 1.2 1.94595 17.98
47 55.935 27.1407
48 ∞ 4.1082 1.51633 64.14
49 ∞ 2.045
撮像面 ∞
非球面データ
第13面
k=0
A4=-2.04797E-06,A6=7.13867E-10,A8=-4.50319E-13,
A10=6.64459E-15
第14面
k=0
A4=2.98721E-06,A6=1.10247E-09,A8=2.35021E-13,
A10=7.31618E-15
ズームデータ
WE ST TE
f 216.32 346.73 554.22
FNO. 6.49 6.49 6.49
2ω 5.68 3.54 2.21
BF(in air) 31.895 31.8949 31.8951
LTL(in air) 318.7911 318.791 318.7912
d5 53.9628 80.9713 105.9657
d11 53.9285 26.92 1.9256
d19 5.292 6.8005 2.92
d22 23.0666 20.294 24.8873
d24 1.9127 3.1767 2.464
各群焦点距離
f1=227.0647 f2=-53.9824 f3=41.3548 f4=-62.1411
f5=-78.1016 f6=679.810
fconR=-87.7016 fconA=32.083 fconB=-16.0528
fconLCObj=25.8855 fconBR2=-18.3743 fconLCM2=-11.6396
【0653】
次に、各実施例における条件式の値を以下に掲げる。-(ハイフン)は該当する構成が
ないことを示す。
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
(1)f3G/√(fW×fT) 0.180 0.174 0.165 0.132
(2)dA1Gmax/ΣdL1G 1.877 1.839 0.790 0.790
(3)f1Gf/f1Gr 0.491 0.537 0.439 0.439
(4)f1G/fT 0.683 0.706 0.575 0.460
(5)|f4G|/√(fW×fT) 0.302 0.281 0.272 0.217
(6)KfcT 6.251 6.899 6.900 10.780
(7)f2G/f4G 0.856 0.956 0.818 0.818
(8)LTLT/f1G 1.289 1.252 1.413 1.413
(9)KIST 1.831 1.831 1.831 1.831
(10)ΔMV2G/LTLT 0.115 0.121 0.169 0.169
(11)|f1G/f2G| 4.221 4.189 4.226 4.226
(12)|f3G/f4G| 0.596 0.617 0.609 0.609
(13)νd1Gp 94.6600 94.6600 94.6600 94.6600
(14)f3GUnc/f3G 1.9445 2.0623 1.7637 1.7637
(15)νd4Gnmax
-νd4Gpmin 24.8000 24.8000 24.8000 24.8000
(16)νdIMGn 17.9800 17.9800 17.9800 17.9800
(17)νdR2Gn 17.9800 17.9800 17.9800 17.9800
(18)|ΔfbT|/FnoT - - - 0.0001
(19)LR12/LT - - - 0.0822
(20)fconT/fT - - - 1.2499
(21)LconT/LT - - - 0.2040
(22)LconT/FbT - - - 1.9513
(23)FbT/RtconR - - - 0.0341
(24)FbT/RtconF - - - 1.7372
(25)νdconLc1 - - - 52.4300
(26)|fconLCObj
/fconLCM2| - - - 1.8454
実施例5 実施例6 実施例7 実施例8
(1)f3G/√(fW×fT) 0.172 0.137 0.209 0.167
(2)dA1Gmax/ΣdL1G 0.835 0.835 0.835 0.835
(3)f1Gf/f1Gr 0.316 0.316 0.344 0.344
(4)f1G/fT 0.606 0.484 0.700 0.560
(5)|f4G|/√(fW×fT) 0.268 0.214 0.313 0.251
(6)KfcT 6.574 10.313 6.902 10.782
(7)f2G/f4G 0.866 0.866 1.018 1.018
(8)LTLT/f1G 1.357 1.357 1.246 1.246
(9)KIST 1.831 1.831 1.831 1.831
(10)ΔMV2G/LTLT 0.169 0.169 0.273 0.273
(11)|f1G/f2G| 4.190 4.190 4.308 4.308
(12)|f3G/f4G| 0.643 0.643 0.667 0.667
(13)νd1Gp 94.6600 94.6600 94.6600 94.6600
(14)f3GUnc/f3G 1.8503 1.8503 1.7512 1.7512
(15)νd4Gnmax
-νd4Gpmin 24.8000 24.8000 24.8000 24.8000
(16)νdIMGn 17.9800 17.9800 17.9800 17.9800
(17)νdR2Gn 17.9800 17.9800 17.9800 17.9800
(18)|ΔfbT|/FnoT - 0.0000 - 0.0000
(19)LR12/LT - 0.0944 - 0.0846
(20)fconT/fT - 1.2524 - 1.2499
(21)LconT/LT - 0.1986 - 0.1817
(22)LconT/FbT - 2.2043 - 2.1600
(23)FbT/RtconR - 0.1453 - -0.0805
(24)FbT/RtconF - 1.4683 - 1.5014
(25)νdconLc1 - 52.4300 - 52.4300
(26)|fconLCObj
/fconLCM2| - 2.5604 - 2.4426
実施例9 実施例10
(1)f3G/√(fW×fT) 0.163 0.130
(2)dA1Gmax/ΣdL1G 1.800 1.800
(3)f1Gf/f1Gr 0.963 0.963
(4)f1G/fT 0.532 0.426
(5)|f4G|/√(fW×fT) 0.231 0.185
(6)KfcT 7.279 11.372
(7)f2G/f4G 0.910 0.910
(8)LTLT/f1G 1.554 1.554
(9)KIST 1.831 1.831
(10)ΔMV2G/LTLT 0.150 0.150
(11)|f1G/f2G| 4.047 4.047
(12)|f3G/f4G| 0.705 0.705
(13)νd1Gp 94.6600 94.6600
(14)f3GUnc/f3G 1.8502 1.8502
(15)νd4Gnmax
-νd4Gpmin 24.8000 24.8000
(16)νdIMGn 17.9800 17.9800
(17)νdR2Gn 17.9800 17.9800
(18)|ΔfbT|/FnoT - 0.0000
(19)LR12/LT - 0.0898
(20)fconT/fT - 1.2499
(21)LconT/LT - 0.1919
(22)LconT/FbT - 2.1921
(23)FbT/RtconR - 0.1020
(24)FbT/RtconF - 1.3632
(25)νdconLc1 - 52.4300
(26)|fconLCObj
/fconLCM2| - 2.9400
実施例12 実施例13
(18)|ΔFbT|/FnoT 0.0005 0.0036
(19)LR12/LT 0.0911 0.0911
(20)ftconT/fT 1.2500 1.2500
(21)LconT/LT 0.2048 0.2049
(22)LconT/FbT 2.0473 2.0477
(23)FbT/RtconR 0.3869 0.9233
(24)FbT/RtconF 2.1841 1.5507
(25)νdconLc1 42.8200 52.4300
(26)|fconLCObj/fconLCM2| 2.6021 1.5072
(27)fconA/fconB -1.8998 -1.9590
(28)FbT/fconR -0.2419 -0.2423
(29)fconB/fconR 0.2617 0.2571
(30)fconBR2/LconT -0.7010 -0.7015
(31)fconB/LconT -0.5285 -0.5182
実施例14 実施例15
(18)|ΔFbT|/FnoT -0.0006 0.0003
(19)LR12/LT 0.0911 0.0911
(20)ftconT/fT 1.2500 1.4139
(21)LconT/LT 0.2062 0.2050
(22)LconT/FbT 2.0612 2.0486
(23)FbT/RtconR 0.2713 0.1476
(24)FbT/RtconF 1.5742 2.3710
(25)νdconLc1 52.4300 52.4300
(26)|fconLCObj/fconLCM2| 2.0528 2.2239
(27)fconA/fconB -1.8705 -1.9986
(28)FbT/fconR -0.2448 -0.3637
(29)fconB/fconR 0.2291 0.1830
(30)fconBR2/LconT -0.5888 -0.2812
(31)fconB/LconT -0.4540 -0.2457
【0654】
図31は、電子撮像装置としての一眼ミラーレスカメラの断面図である。
図31において、一眼ミラーレスカメラ1の鏡筒内には撮影光学系2が配置される。マウント部3は、撮影光学系2を一眼ミラーレスカメラ1のボディに着脱可能とする。マウント部3としては、スクリュータイプのマウントやバヨネットタイプのマウント等が用いられる。この例では、バヨネットタイプのマウントを用いている。また、一眼ミラーレスカメラ1のボディには、撮像素子面4、バックモニタ5が配置されている。なお、撮像素子としては、小型のCCD又はCMOS等が用いられている。
【0655】
そして、一眼ミラーレスカメラ1の撮影光学系2として、例えば上記実施例に示したズーム光学系、又は撮像光学系が用いられる。
【0656】
図32、
図33は、撮像装置の構成の概念図を示す。
図32は撮像装置としてのデジタルカメラ40の前方斜視図、
図33は同後方斜視図である。このデジタルカメラ40の撮影光学系41に、本実施例のズーム光学系、又は撮像光学系が用いられている。
【0657】
この実施形態のデジタルカメラ40は、撮影用光路42上に位置する撮影光学系41、シャッターボタン45、液晶表示モニター47等を含み、デジタルカメラ40の上部に配置されたシャッターボタン45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1のズーム光学系を通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、結像面近傍に設けられた撮像素子(光電変換面)上に形成される。この撮像素子で受光された物体像は、処理手段によって電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、撮影された電子画像は記憶手段に記録することができる。
【0658】
図34は、デジタルカメラ40の主要部の内部回路を示すブロック図である。なお、以下の説明では、前述した処理手段は、例えばCDS/ADC部24、一時記憶メモリ17、画像処理部18等で構成され、記憶手段は、記憶媒体部19等で構成される。
【0659】
図34に示すように、デジタルカメラ40は、操作部12と、この操作部12に接続された制御部13と、この制御部13の制御信号出力ポートにバス14及び15を介して接続された撮像駆動回路16並びに一時記憶メモリ17、画像処理部18、記憶媒体部19、表示部20、及び設定情報記憶メモリ部21を備えている。
【0660】
上記の一時記憶メモリ17、画像処理部18、記憶媒体部19、表示部20、及び設定情報記憶メモリ部21は、バス22を介して相互にデータの入力、出力が可能とされている。また、撮像駆動回路16には、CCD49とCDS/ADC部24が接続されている。
【0661】
操作部12は、各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部13に通知する。制御部13は、例えばCPUなどからなる中央演算処理装置であって、不図示のプログラムメモリを内蔵し、プログラムメモリに格納されているプログラムにしたがって、デジタルカメラ40全体を制御する。
【0662】
CCD49は、撮像駆動回路16により駆動制御され、撮影光学系41を介して形成された物体像の画素ごとの光量を電気信号に変換し、CDS/ADC部24に出力する撮像素子である。
【0663】
CDS/ADC部24は、CCD49から入力する電気信号を増幅し、かつ、アナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ17に出力する回路である。
【0664】
一時記憶メモリ17は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部24から出力されるRAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部18は、一時記憶メモリ17に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部19に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部13にて指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
【0665】
記憶媒体部19は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、これらのフラッシュメモリに、一時記憶メモリ17から転送されるRAWデータや画像処理部18で画像処理された画像データを記録して保持する。
【0666】
表示部20は、液晶表示モニター47などにて構成され、撮影したRAWデータ、画像データや操作メニューなどを表示する。設定情報記憶メモリ部21には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、操作部12の入力操作によってROM部から読み出された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。
【0667】
なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。また、上記各実施例により示された形状枚数には必ずしも限定されない。また、各レンズ群内又は各レンズ群外に、上記各実施例に図示されていないレンズであって実質的に屈折力を有さないレンズを配置してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0668】
以上のように、本発明は、操作性と機動性に優れると共に、収差が良好に補正されたズーム光学系に適している。
【符号の説明】
【0669】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
G6 第6レンズ群
S 開口絞り
I 像面(撮像面)
1 一眼ミラーレスカメラ
2 撮影光学系
3 マウント部
4 撮像素子面
5 バックモニタ
12 操作部
13 制御部
14、15 バス
16 撮像駆動回路
17 一時記憶メモリ
18 画像処理部
19 記憶媒体部
20 表示部
21 設定情報記憶メモリ部
22 バス
24 CDS/ADC部
40 デジタルカメラ
41 撮影光学系
42 撮影用光路
45 シャッターボタン
47 液晶表示モニター
49 CCD