IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)の特許一覧

特許7499939ロケーションサービスのための方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-06
(45)【発行日】2024-06-14
(54)【発明の名称】ロケーションサービスのための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/029 20180101AFI20240607BHJP
【FI】
H04W4/029
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2023500421
(86)(22)【出願日】2021-07-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-01
(86)【国際出願番号】 CN2021105276
(87)【国際公開番号】W WO2022007904
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/101356
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュウ, ウェンリャン
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-523471(JP,A)
【文献】3GPP,3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Service Enabler Architecture Layer for Verticals (SEAL); Functional architecture and information flows; (Release 16),3GPP TS 23.434 V16.4.0,2020年07月06日,https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/23_series/23.434/23434-g40.zip
【文献】3GPP,3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Common functional architecture to support mission critical services; Stage 2 (Release 16),3GPP TS 23.280 V16.4.0,2019年09月27日,https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/23_series/23.280/23280-g40.zip
【文献】Huawei, Hisilicon,Correction for location reporting trigger[online],3GPP TSG SA WG6 #037-e S6-200861,2020年05月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロケーション管理サーバにおける方法であって
クライアント又はサーバから、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを受信することであって、前記ロケーション報告トリガは、前記クライアント又は前記サーバのエンドポイント情報を含む、ことと
前記第1ロケーション管理クライアントの前記ロケーション情報についてロケーション報告手続を開始することと
前記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション情報報告を受信することであって、前記ロケーション情報報告は、前記ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含む、ことと、
受信した前記ロケーション情報報告に基づいて、前記1つ以上の構成アイデンティティに関連する前記ロケーション情報を更新することと、
前記クライアント又は前記サーバの前記エンドポイント情報に基づいて、前記クライアント又は前記サーバへ、前記第1ロケーション管理クライアントの前記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を送信することと
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、さらに、
前記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成要求を受信することと
前記第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成応答を送信することと、を含み、
前記ロケーション報告構成応答は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を含む、
方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成の各々は、
要求されるロケーション情報、
トリガ基準、及び
相前後する報告の間の最小時間、
のうちの少なくとも1つを含む、
方法。
【請求項4】
請求項2~3のいずれか1項に記載の方法であって、前記ロケーション報告構成応答は、さらに、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)ユーザのアイデンティティ、前記ロケーション報告トリガ構成の対象であるVALグループのアイデンティティ、又はVALユーザ機器のアイデンティティを含む、方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成キャンセル要求を送信することと
前記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成キャンセル応答を受信することと、を含み、
前記ロケーション報告構成キャンセル要求は、少なくとも1つの構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化するための前記少なくとも1つの構成アイデンティティを含み、又は、前記ロケーション報告構成キャンセル要求が何らの構成アイデンティティも含まない場合には、全ての前記ロケーション報告イベントトリガ構成が無効化される、
方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成更新要求を送信することと
前記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成更新応答を受信することと、を含み、
前記ロケーション報告構成更新要求は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成に関する更新情報を含む、
方法。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載の方法であって、前記ロケーション報告手続は、
前記第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション情報要求を送信すること、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項1~のいずれか1項に記載の方法であって、前記ロケーション報告トリガが即時のロケーション報告を要することを示すためのインジケータを含む場合、前記第1ロケーション管理クライアントの前記ロケーション情報は、即時に前記クライアント又は前記サーバへ送信される、方法。
【請求項9】
請求項1~のいずれか1項に記載の方法であって、前記クライアントは、第2ロケーション管理クライアントであり、前記サーバは、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)サーバであり、及び/又は、
ロケーション管理クライアントと前記ロケーション管理サーバとの間の通信は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークシステムを通じて実装される、
方法。
【請求項10】
請求項1~のいずれか1項に記載の方法であって、前記ロケーション管理サーバは、サービスイネーブラアーキテクチャレイヤフォーバーティカル(SEAL)サーバであり、前記第1ロケーション管理クライアントは、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)クライアントである、方法。
【請求項11】
通信装置における方法であって
ロケーション管理サーバへ、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを送信することであって、前記ロケーション報告手続は、前記ロケーション管理サーバが、前記第1ロケーション管理クライアントから前記ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含むロケーション情報報告を受信して、受信した前記ロケーション情報報告に基づいて前記1つ以上の構成アイデンティティに関連する前記ロケーション情報を更新することを含み、前記ロケーション報告トリガは、前記通信装置のエンドポイント情報を含む、ことと
前記第1ロケーション管理クライアントの前記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を、前記ロケーション管理サーバから受信することと
を含む方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、前記通信装置は、ロケーション管理クライアントであり、前記方法は、さらに、
前記ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成要求を送信することと
前記ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成応答を受信することと、を含み、
前記ロケーション報告構成応答は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を含む、
方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成の各々は、
要求されるロケーション情報、
トリガ基準、及び
相前後する報告の間の最小時間、
のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項14】
請求項1213のいずれか1項に記載の方法であって、前記ロケーション報告構成応答は、さらに、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)ユーザのアイデンティティ、前記ロケーション報告トリガ構成の対象であるVALグループのアイデンティティ、又はVALユーザ機器のアイデンティティを含む、方法。
【請求項15】
請求項1214のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成キャンセル要求を受信することと
前記ロケーション報告構成キャンセル要求が少なくとも1つの構成アイデンティティを含む場合に、前記少なくとも1つの構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化することと
前記ロケーション報告構成キャンセル要求が何らの構成アイデンティティも含まない場合には、全ての前記ロケーション報告イベントトリガ構成を無効化することと
前記ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成キャンセル応答を送信することと
を含む、方法。
【請求項16】
請求項1215のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成更新要求を受信することであって、前記ロケーション報告構成更新要求は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成に関する更新情報を含む、ことと
前記更新情報に基づいて、対応する構成アイデンティティにより識別される前記少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を更新することと
前記ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成更新応答を送信することと
を含む、方法。
【請求項17】
請求項1216のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記ロケーション管理サーバへ、ロケーション情報報告を送信することを含み、前記ロケーション情報報告は、ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含む、
方法。
【請求項18】
ロケーション管理サーバであって、
プロセッサと
前記プロセッサへ連結されるメモリと、を備え、前記メモリは、前記プロセッサにより実行可能な命令群を含み、それにより、前記ロケーション管理サーバは
クライアント又はサーバから、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを受信することであって、前記ロケーション報告トリガは、前記クライアント又は前記サーバのエンドポイント情報を含む、ことと、
前記第1ロケーション管理クライアントの前記ロケーション情報についてロケーション報告手続を開始することと、
前記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション情報報告を受信することであって、前記ロケーション情報報告は、前記ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含む、ことと、
受信した前記ロケーション情報報告に基づいて、前記1つ以上の構成アイデンティティに関連する前記ロケーション情報を更新することと、
前記クライアント又は前記サーバの前記エンドポイント情報に基づいて、前記クライアント又は前記サーバへ、前記第1ロケーション管理クライアントの前記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を送信することと、
を行うように動作可能である、ロケーション管理サーバ。
【請求項19】
請求項18に記載のロケーション管理サーバであって、前記ロケーション管理サーバは、請求項2~10のいずれか1項に記載の方法を実行するようにさらに動作可能である、ロケーション管理サーバ。
【請求項20】
通信装置であって、
プロセッサと
前記プロセッサへ連結されるメモリと、を備え、前記メモリは、前記プロセッサにより実行可能な命令群を含み、それにより、前記通信装置は
ロケーション管理サーバへ、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを送信することであって、前記ロケーション報告手続は、前記ロケーション管理サーバが、前記第1ロケーション管理クライアントから前記ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含むロケーション情報報告を受信して、受信した前記ロケーション情報報告に基づいて前記1つ以上の構成アイデンティティに関連する前記ロケーション情報を更新することを含み、前記ロケーション報告トリガは、前記通信装置のエンドポイント情報を含む、ことと、
前記第1ロケーション管理クライアントの前記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を、前記ロケーション管理サーバから受信することと、
を行うように動作可能である、通信装置
【請求項21】
請求項20に記載の通信装置であって、前記通信装置は、請求項1217のいずれか1項に記載の方法を実行するようにさらに動作可能である、通信装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の非限定的で例示的な実施形態は、概して、通信の技術分野に関連し、具体的には、ロケーションサービスのための方法及び装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
本セクションは、本開示のより良好な理解を促進し得る側面を紹介する。したがって、本セクションの記載は、それに照らして読まれるべきであり、何が従来技術に含まれ何が従来技術から外れるかに関する自認として理解されるべきではない。
【0003】
その開示が全体として参照によりここに取り入れられる第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP) TS23.434V16.4.0は、様々なバーティカル(verticals)をまたいで機能性の諸部分(サービス)を使用することを可能にすることのできるアーキテクチャを規格化した。サービスイネーブラアーキテクチャレイヤ(SEAL)は、3GPPシステム上でバーティカルアプリケーションをサポートするサービスを提供する。SEALは、その開示が全体として参照によりここに取り入れられる3GPP TS23.401V16.6.0および3GPP TS23.501V16.4.0にて定義されているように、進化型パケットコア(EPC)又は第5世代システム(5GS)アーキテクチャをまたいで、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)又は新無線(NR)を使用するバーティカルアプリケーションに適用可能である。SEALサービスは、3GPPシステム上でのバーティカルアプリケーションの効率的な使用及び配備を確実化し得る。SEALサービスは、グループ管理、構成管理、ロケーション管理、アイデンティティ管理、鍵管理、及びネットワークリソース管理を含み得る。
【0004】
SEALサービスは、オンネットワーク及びオフネットワークの機能性モデルの双方についてサポートされる。図1は、3GPP TS23.434V16.4.0の図6.2-1と同一の、SEAL向けの一般的なオンネットワークの機能性モデルを示している。バーティカルアプリケーションレイヤでは、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)クライアントは、3GPP TS23.401V16.6.0および3GPP TS23.501V16.4.0にて記述されているように、UuリファレンスポイントのインスタンスであるVAL-UUリファレンスポイント上で、VALサーバと通信する。VAL-UUは、ユニキャスト及びマルチキャストのデリバリモードの双方をサポートする。ユーザ機器(UE)及びサーバ上のSEALの機能性エンティティは、それぞれSEALクライアント及びサーバへグループ化される。SEALは、共通的なサービスの集合(例えば、グループ管理、ロケーション管理)及びリファレンスポイントを含み得る。SEALは、そのサービスをバーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)へ提供する。
【0005】
バーティカルアプリケーションレイヤは、さらに、(3GPPにより規格化される)バーティカルアプリケーションイネーブラレイヤの機能性、及びアプリケーション固有の機能性を含み得る。SEALクライアントは、SEAL-UUリファレンスポイント上でSEALサーバと通信する。SEAL-UUは、ユニキャスト及びマルチキャストのデリバリモードの双方をサポートする。SEALクライアントは、SEAL-Cリファレンスポイント上でVALクライアントへサービスイネーブラレイヤサポート機能を提供する。VALサーバは、SEAL-Sリファレンスポイント上でSEALサーバと通信する。SEALサーバは、3GPPネットワークシステムにより規格化されたそれぞれの3GPPインタフェースを用いて、基盤となる3GPPネットワークシステムと通信し得る。
【0006】
図2は、3GPP TS23.434V16.4.0の図9.2.2-1と同様の、ロケーション管理向けの一般的なオンネットワークの機能性モデルを示している。ロケーション管理クライアント(LMC)は、LM-UUリファレンスポイント上でロケーション管理サーバ(LMS)と通信する。ロケーション管理クライアントは、LM-Cリファレンスポイント上でVALクライアントへロケーション管理機能のためのサポートを提供する。VALサーバは、LM-Sリファレンスポイント上でロケーション管理サーバと通信する。ロケーション管理サーバは、基盤となる3GPPネットワークシステムからロケーション情報を取得するために、T8リファレンスポイントを介してサービスケイパビリティ露出機能(SCEF)又はN33リファレンスポイントを介してネットワーク露出機能(NEF)と通信する。
【発明の概要】
【0007】
この概要は、ある選択された概念を簡略化した形で紹介するために提供されており、それらは以下で詳細な説明においてさらに説明される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴や本質的な特徴を識別することを意図したものではなく、特許請求される主題のスコープを限定するために使用されることを意図したものでもない。
【0008】
既存のロケーション管理についていくつかの問題が存在する。図3は、3GPP TS23.434V16.4.0の図9.3.5-1と同一の、クライアントによりトリガされ又はVALサーバによりトリガされるロケーション報告のハイレベル手続を示している。ステップ1で、ロケーション管理クライアント2(権限を与えられたVALユーザ若しくはVAL UE)又はVALサーバは、ロケーション管理クライアント1のロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するために、ロケーション管理サーバへロケーション報告トリガを送信する。ステップ2で、ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアント2又はVALサーバがロケーション報告トリガを送信する権限を与えられているかをチェックする。ロケーション報告トリガにより特定される情報に依存して、ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアント1のロケーションについて、オンデマンド型のロケーション報告手続、又はイベントトリガ型のロケーション報告手続を開始する。
【0009】
テーブル1は、ロケーション報告手続をトリガするための、ロケーション管理クライアントからロケーション管理サーバへの情報フローを記述している。テーブル1は、3GPP TS23.434V16.4.0のテーブル9.3.2.4-1と同一である。
【表1】
【0010】
図4は、3GPP TS23.434V16.4.0の図9.3.4-1と同一の、オンデマンド型のロケーション情報報告手続を示している。ロケーション管理サーバは、任意の時点で、ロケーション情報要求をロケーション管理クライアントへ送信することにより、UEのロケーション情報を要求することができ、それがロケーション管理クライアントが即時にロケーション報告を送信することをトリガし得る。
【0011】
即時の報告についての問題は、ロケーション情報がLMC又は明示的にLMSに問合せをしたVALサーバへ送信されないことである。
【0012】
"requested location information"、"triggering criteria"及び"minimum time between consecutive reports"について、それらは3GPP TS23.434V16.4.0の第9.3.3.2節に記述されている通りのイベントトリガ型のロケーション報告手続に関連する。
【0013】
図5aは、3GPP TS23.434V16.4.0の図9.3.3.2-1と同一の、ロケーション報告構成を取得するための手続を示している。
【0014】
テーブル2は、3GPP TS23.434V16.4.0のテーブル9.3.2.1-1と同一の、ロケーション報告構成のためのロケーション管理サーバからロケーション管理クライアントへの情報フローを記述している。この情報フローは、ユニキャスト又はマルチキャストで、個別アドレスへ又はグループアドレスへ送信され得る。
【表2】
【0015】
図5bは、3GPP TS23.434V16.4.0の図9.3.3.3-1と同一の、ロケーション報告のための手続を示している。LMCは、過去に受信済みのロケーション報告イベントトリガに基づいて、ロケーション情報を報告する。
【0016】
様々なVALサーバ/LMCのニーズ(例えば、VALサーバAはサービスエリア識別子(SAI)の変更を要求し、VALサーバBは相前後する報告の間の10分の最小時間と共に、E-UTRANセルグローバル識別子(ECGI)の変更を要求する)を充足する目的で多重的なロケーション報告トリガ構成を維持するために、LMSからターゲットLMCへ送信される現行の情報は、様々な要求を識別するには不十分であり、なぜなら、ターゲットLMCへ送信されるアクティブな構成が1つしか存在しないからである。
【0017】
既存のロケーション管理の解決策は、要求元のVAL UE/ユーザについての即時報告要件を充足不能である。既存のロケーション管理の解決策は、多重的なロケーション報告トリガ構成をサポートすることができない。
【0018】
既存のロケーション管理の解決策では、クライアントによりトリガされ又はVALサーバによりトリガされるロケーション報告における即時報告要件によって、対応する即時のロケーション報告を得られない。
【0019】
既存のロケーション管理の解決策では、LMS及びターゲットLMC上での多重的なロケーション報告トリガ構成の共存をサポートするための既存の手続及び情報フローもまた得られない。
【0020】
少なくとも上で言及した問題又は他の問題を克服し又は軽減するために、本開示の実施形態は、改善されたロケーションサービスを提案する。
【0021】
本開示の第1の観点では、ロケーション管理サーバにおける方法が提供される。上記方法は、クライアント又はサーバから、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを受信すること、を含む。上記ロケーション報告トリガは、上記クライアント又は上記サーバのエンドポイント情報を含む。上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報についてロケーション報告手続を開始すること、を含む。上記方法は、さらに、上記ロケーション管理サーバにおいて上記第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報が利用可能である場合に、上記クライアント又は上記サーバの上記エンドポイント情報に基づいて、上記クライアント又は上記サーバへ、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を送信すること、を含む。
【0022】
一実施形態において、上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成要求を受信すること、を含む。上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成応答を送信すること、を含む。上記ロケーション報告構成応答は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を含む。
【0023】
一実施形態において、上記少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成の各々は、要求されるロケーション情報、トリガ基準、及び相前後する報告の間の最小時間、のうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
一実施形態において、上記ロケーション報告構成応答は、さらに、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)ユーザのアイデンティティ、上記ロケーション報告構成の対象であるVALグループのアイデンティティ、又は上記VALユーザ機器のアイデンティティを含む。
【0025】
一実施形態において、上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成キャンセル要求を送信すること、を含む。一実施形態において、上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成キャンセル応答を受信すること、を含む。上記ロケーション報告構成キャンセル要求は、上記少なくとも1つの構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化するための少なくとも1つの構成アイデンティティを含み、又は、上記ロケーション報告構成キャンセル要求が何らの構成アイデンティティも含まない場合には、全ての上記ロケーション報告イベントトリガ構成が無効化される。
【0026】
一実施形態において、上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成更新要求を送信すること、を含む。一実施形態において、上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成更新応答を受信すること、を含む。上記ロケーション報告構成更新要求は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成に関する更新情報を含む。
【0027】
一実施形態において、上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション情報報告を受信すること、を含む。上記ロケーション情報報告は、ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含む。一実施形態において、上記方法は、さらに、受信される上記ロケーション情報に基づいて、上記1つ以上の構成アイデンティティに関連する上記ロケーション情報を更新すること、を含む。
【0028】
一実施形態において、上記ロケーション報告手続は、上記第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション情報要求を送信すること、を含む。上記ロケーション報告手続は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション情報報告を受信すること、を含む。上記ロケーション報告手続は、さらに、上記ロケーション情報報告に基づいて、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を更新すること、を含む。
【0029】
一実施形態において、上記ロケーション報告トリガが即時のロケーション報告を要することを示すためのインジケータを含む場合、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報は、即時に上記クライアント又は上記サーバへ送信される。
【0030】
一実施形態において、上記クライアントは、第2ロケーション管理クライアントであり、上記サーバは、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)サーバである。
【0031】
一実施形態において、ロケーション管理クライアントと上記ロケーション管理サーバとの間の通信は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークシステムを通じて実装される。
【0032】
一実施形態において、上記ロケーション管理サーバは、サービスイネーブラアーキテクチャレイヤフォーバーティカル(SEAL)サーバであり、上記ロケーション管理クライアントは、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)クライアントである。
【0033】
本開示の第2の観点では、クライアント又はサーバにおける方法が提供される。上記方法は、ロケーション管理サーバへ、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを送信すること、を含む。上記ロケーション報告トリガは、上記クライアント又は上記サーバのエンドポイント情報を含む。上記方法は、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を、上記ロケーション管理サーバから受信することと、を含む。
【0034】
一実施形態において、上記クライアントがロケーション管理クライアントである場合に、上記方法は、さらに、上記ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成要求を送信すること、を含む。上記方法は、さらに、上記ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成応答を受信すること、を含む。上記ロケーション報告構成応答は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を含む。
【0035】
一実施形態において、上記少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成の各々は、要求されるロケーション情報、トリガ基準、及び相前後する報告の間の最小時間、のうちの少なくとも1つを含む。
【0036】
一実施形態において、上記ロケーション報告構成応答は、さらに、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)ユーザのアイデンティティ、上記ロケーション報告構成の対象であるVALグループのアイデンティティ、又は上記VALユーザ機器のアイデンティティを含む。
【0037】
一実施形態において、上記方法は、さらに、上記ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成キャンセル要求を受信すること、を含む。一実施形態において、上記方法は、さらに、上記ロケーション報告構成キャンセル要求が少なくとも1つの構成アイデンティティを含む場合に、上記少なくとも1つの構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化すること、を含む。一実施形態において、上記方法は、さらに、上記ロケーション報告構成キャンセル要求が何らの構成アイデンティティも含まない場合には、全ての上記ロケーション報告イベントトリガ構成を無効化すること、を含む。一実施形態において、上記方法は、さらに、上記ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成キャンセル応答を送信すること、を含む。
【0038】
一実施形態において、上記方法は、さらに、上記ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成更新要求を受信すること、を含む。上記ロケーション報告構成更新要求は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成に関する更新情報を含む。一実施形態において、上記方法は、さらに、上記更新情報に基づいて、対応する構成アイデンティティにより識別される上記少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を更新すること、を含む。一実施形態において、上記方法は、さらに、上記ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成更新応答を送信すること、を含む。
【0039】
一実施形態において、上記方法は、さらに、上記ロケーション管理サーバへ、ロケーション情報報告を送信すること、を含む。上記ロケーション情報報告は、ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含む。
【0040】
一実施形態において、上記第1ロケーション管理クライアントと上記ロケーション管理サーバとの間の通信は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークシステムを通じて実装される。
【0041】
一実施形態において、上記ロケーション管理サーバは、サービスイネーブラアーキテクチャレイヤフォーバーティカル(SEAL)サーバであり、上記第1ロケーション管理クライアントは、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)クライアントである。
【0042】
一実施形態において、上記ロケーション報告トリガが即時のロケーション報告を要することを示すためのインジケータを含む場合、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報は、即時に上記クライアント又は上記サーバへ送信される。
【0043】
本開示の第3の観点では、ロケーション管理サーバが提供される。上記ロケーション管理サーバは、プロセッサと、上記プロセッサへ連結されるメモリとを備える。上記メモリは、上記プロセッサにより実行可能な命令群を含む。上記ロケーション管理サーバは、クライアント又はサーバから、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを受信すること、を行うように動作可能である。上記ロケーション報告トリガは、上記クライアント又は上記サーバのエンドポイント情報を含む。上記ロケーション管理サーバは、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報についてロケーション報告手続を開始すること、を行うように動作可能である。上記ロケーション管理サーバは、さらに、上記ロケーション管理サーバにおいて上記第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報が利用可能である場合に、上記クライアント又は上記サーバの上記エンドポイント情報に基づいて、上記クライアント又は上記サーバへ、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を送信すること、を行うように動作可能である。
【0044】
本開示の第4の観点では、クライアント又はサーバが提供される。上記クライアント又はサーバは、プロセッサと、上記プロセッサへ連結されるメモリとを備える。上記メモリは、上記プロセッサにより実行可能な命令群を含む。上記クライアント又はサーバは、ロケーション管理サーバへ、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを送信すること、を行うように動作可能である。上記ロケーション報告トリガは、上記クライアント又は上記サーバのエンドポイント情報を含む。上記クライアント又はサーバは、さらに、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を、上記ロケーション管理サーバから受信すること、を行うように動作可能である。
【0045】
本開示の第5の観点では、ロケーション管理サーバが提供される。上記ロケーション管理サーバは、受信モジュール、開始モジュール、及び送信モジュールを含む。上記受信モジュールは、クライアント又はサーバから、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを受信する、ように構成され得る。上記ロケーション報告トリガは、上記クライアント又は上記サーバのエンドポイント情報を含む。上記開始モジュールは、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報についてロケーション報告手続を開始する、ように構成され得る。上記送信モジュールは、上記ロケーション管理サーバにおいて上記第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報が利用可能である場合に、上記クライアント又は上記サーバの上記エンドポイント情報に基づいて、上記クライアント又は上記サーバへ、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を送信する、ように構成され得る。
【0046】
本開示の第6の観点では、クライアント又はサーバが提供される。上記クライアント又はサーバは、送信モジュール及び受信モジュールを備える。上記送信モジュールは、ロケーション管理サーバへ、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを送信する、ように構成され得る。上記ロケーション報告トリガは、上記クライアント又は上記サーバのエンドポイント情報を含む。上記受信モジュールは、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を、上記ロケーション管理サーバから受信する、ように構成され得る。
【0047】
本開示の他の観点では、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合に、上記少なくとも1つのプロセッサに、本開示の上記第1及び第2の観点に係る方法のいずれかを遂行させる命令群、を含むコンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0048】
本開示の他の観点では、少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、上記少なくとも1つのプロセッサに、本開示の上記第1及び第2の観点に係る方法のいずれかを遂行させる命令群、を記憶するコンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。
【0049】
ここでの実施形態は、多くの利点をもたらすものであり、その非網羅的な例のリストは次の通りである。ここでのいくつかの実施形態において、提案される解決策は、SEALのオンネットワークモデルのための既存のロケーション管理手続における要求元のVAL UE/ユーザについての即時報告要件を充足し得る。ここでのいくつかの実施形態において、提案される解決策は、SEALのオンネットワークモデルのための既存のロケーション管理手続において多重的なロケーション報告トリガ構成をサポートし得る。ここでの実施形態は、上で言及した特徴及び利点には限定されない。当業者は、以下の詳細な説明を読んだ後に、追加的な特徴及び利点を認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
本開示の多様な実施形態の上述した及び他の側面、特徴及び恩恵が、添付図面への参照を伴う以下の詳細な説明から例示の形でより充分に明らかとなるであろう。添付図面において、類似の又は等価のエレメントを指すために類似の参照番号又は文字が使用されている。図面は、本開示の実施形態のより良好な理解を促進するために示されており、必ずしも縮尺通りに描かれてはおらず、次の通りである:
【0051】
図1】SEALについての一般的なオンネットワーク機能モデルを示している。
図2】ロケーション管理のための一般的なオンネットワーク機能モデルを示している。
図3】クライアントによりトリガされ又はVALサーバによりトリガされるロケーション報告のハイレベル手続を示している。
図4】オンデマンド型のロケーション情報報告手続を示している。
図5a】ロケーション報告構成を取得するための手続を示している。
図5b】ロケーション報告のための手続を示している。
図6a】4Gネットワークにおけるハイレベルアーキテクチャを概略的に示している。
図6b】5Gネットワークにおけるハイレベルアーキテクチャを概略的に示している。
図7】本開示の一実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図8】本開示の他の実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図9】本開示の他の実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図10】本開示の他の実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図11】本開示の他の実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図12】本開示の他の実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図13】本開示の他の実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図14】本開示の他の実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図15】本開示の他の実施形態に係る方法のフローチャートを示している。
図16】本開示の他の実施形態に係るイベントトリガ型のロケーション報告のフローチャートを示している。
図17】本開示の他の実施形態に係るロケーション報告イベントトリガ構成キャンセルのフローチャートを示している。
図18】本開示の他の実施形態に係るロケーション報告手続のフローチャートを示している。
図19a】本開示の他の実施形態に係るオンデマンド型のロケーション情報報告手続のフローチャートを示している。
図19b】本開示の他の実施形態に係るクライアントによりトリガされ又はVALサーバによりトリガされるロケーション報告のハイレベル手続を示している。
図20】本開示のいくつかの実施形態を実践するために適した装置を示すブロック図である。
図21】本開示の一実施形態に係るロケーション管理サーバを示すブロック図である。
図22】本開示の一実施形態に係るクライアント又はサーバを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本開示の実施形態について、添付図面を参照しながらより詳細に説明する。理解されるべきこととして、それら実施形態は、本開示の範囲に関して何らかの限定を示唆するよりもむしろ、当業者が本開示をよりよく理解しそれによって実装することを可能にする目的で議論されるに過ぎない。本明細書を通じて、特徴、利点又は類似の語句に対する言及は、本開示と共に実現され得る特徴及び利点の全てが本開示の何らかの単一の実施形態に現れるべきこと又は現れることを暗示しない。むしろ、特徴及び利点に言及する語句は、ある実施形態との関連で説明される特定の特徴、利点又は特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するものと理解される。さらに、説明される本開示の特徴、利点及び特性は、1つ以上の実施形態において任意の適したやり方で組み合わされてよい。当業者は、本開示が具体的な実施形態の特定の特徴又は利点の1つ以上が無くとも実践され得ることを認識するであろう。他の例でいうと、ある実施形態において追加的な特徴及び利点が認識されてもよく、それは本開示の全ての実施形態に現れていなくてもよい。
【0053】
ここで使用されるところでは、"ネットワーク"との用語は、次のような任意の適した(無線の又は有線の)通信標準に従うネットワークをいう。例えば、無線の通信標準は、新無線(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA)、高速パケットアクセス(HSPA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交周波数符号分割多重アクセス(OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多重アクセス(SC-FDMA)、及び他のワイヤレスネットワークを含み得る。CDMAネットワークは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)などといった無線技術を実装し得る。UTRAは、WCDMA及びCDMAの他の派生を含む。TDMAネットワークは、GSM(Global System for Mobile Communications)といった無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、進化型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュOFDMA、アドホックネットワーク、ワイヤレスセンサネットワークなどといった無線技術を実装し得る。以下の説明において、"ネットワーク"及び"システム"との用語は互換可能に使用され得る。さらに、ネットワークにおける2つのデバイス間の通信は、限定ではないものの、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)といった標準化機関により定義された通りの無線通信プロトコル又は有線通信プロトコルを含む、任意の適した通信プロトコルに従って行われてよい。例えば、無線通信プロトコルは、第1世代(1G)、2G、3G、4G、4.5G、5Gの通信プロトコル、及び/又は、現在知られているか若しくは将来開発されることになるかのいずれかの任意の他のプロトコルを含み得る。
【0054】
ここで使用される"エンティティ"との用語は、通信ネットワーク内のネットワークデバイス、ネットワークノード、又はネットワーク機能をいう。例えば、3GPP型のセルラーネットワークなどのワイヤレス通信ネットワークにおいて、コアネットワークデバイスは、アクセスネットワークデバイスにより相互接続される顧客に対して、数多くのサービスを提供し得る。各アクセスネットワークデバイスは、有線の又は無線の接続上でコアネットワークデバイスへ接続可能である。
【0055】
"ネットワーク機能"との用語は、通信ネットワークの(物理的な又は仮想的な)ネットワークエンティティに実装可能な任意の適した機能への言及である。例えば、ネットワーク機能は、専用のハードウェア上のネットワークエレメントとして、専用のハードウェア上で稼働するソフトウェアインスタンスとして、又は例えばクラウドインフラストラクチャといった適切なプラットフォーム上でインスタンス化される仮想化機能としてのいずれかで実装され得る。例えば、5Gシステム(5GS)は、アクセス及びモビリティ機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、認証サービス機能(AUSF)、統一データ管理(UDM)、ポリシー制御機能(PCF)、アプリケーション機能(AF)、ネットワーク露出機能(NEF)、ユーザプレーン機能(UPF)及びネットワークリポジトリ機能(NRF)、無線アクセスネットワーク(RAN)、サービス通信プロキシ(SCP)、ネットワークデータアナリティクス機能(NWDAF)などといった複数のNFを含み得る。例えば、(LTEといった)4Gシステムは、モビリティ管理エンティティ(MME)、ホーム加入者サーバ(HSS)、SCEFなどを含み得る。他の実施形態において、ネットワーク機能は、例えば特定のネットワークに依存して、異なる種類のNFを含み得る。
【0056】
"端末デバイス"との用語は、通信ネットワークへアクセスし及びそこからサービスを受けることのできる任意の末端のデバイスへの言及である。限定ではなく例示でいうと、端末装置は、移動端末、ユーザ機器(UE)、又は他の適した装置をいう。UEは、例えば、加入者局(SS)、ポータブル加入者局、移動局(MS)、又はアクセス端末(AT)であってよい。端末デバイスは、限定ではないものの、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラのような撮像端末デバイス、ゲーミング端末デバイス、楽曲記憶再生電化製品、モバイルフォン、セルラーフォン、スマートフォン、VoIP(voice over IP)フォン、ワイヤレスローカルループフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、PDA(personal digital assistant)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ウェアラブル端末デバイス、車載ワイヤレス端末デバイス、ワイヤレスエンドポイント、移動局、LEE(laptop-embedded equipment)、LME(laptop-mounted equipment)、USBドングル、スマートデバイス、及びワイヤレスCPE(customer-premises equipment)などを含んでよい。以下の説明において、"端末デバイス"、"端末"、"ユーザ機器"及び"UE"は、互換可能に使用され得る。1つの例として、端末装置は、3GPP LTE規格又はNR規格といった、3GPPにより発布された1つ以上の通信規格に従った通信のために構成されるUEを表し得る。ここで使用されるところでは、"ユーザ機器"あるいは"UE"は、関係するデバイスを所有し及び/又は操作する人間のユーザという意味での"ユーザ"を必ずしも有していなくてもよい。いくつかの実施形態において、端末デバイスは、直接的なヒューマンインタラクション無しで情報を送信し及び/又は受信するように構成されてもよい。例えば、端末装置は、予め決定されるスケジュールで、内部の若しくは外部のイベントによりトリガされた場合に、又は、通信ネットワークからの要求に応じて、ネットワークへ情報を送信するように設計されてもよい。その代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作を意図されているが、当初は特定の人間のユーザに関連付けられていないかもしれないデバイスを表してもよい。
【0057】
また別の例として、モノのインターネット(IoT)のシナリオでは、端末デバイスは、監視及び/若しくは測定を実行し、並びに他の端末デバイス及び/若しくはネットワーク機器へそうした監視及び/若しくは測定の結果を送信する、マシン又は他のデバイスを表してもよい。端末装置は、このケースにおいて、マシンツーマシン(M2M)デバイスであってもよく、3GPPの文脈ではマシンタイプ通信(MTC)デバイスとして言及されてもよい。1つの具体的な例として、端末デバイスは、3GPP狭帯域IoT(NB-IoT)標準を実装するUEであってもよい。そうしたマシン又はデバイスの具体的な例は、センサ、電力メータのようなメータデバイス、産業機械、又は、例えば冷蔵庫、テレビジョン、時計などの個人装着品である、家庭若しくは個人電化製品である。他のシナリオにおいて、端末装置は、その動作ステータス若しくはその動作に関連付けられる他の機能について監視し及び/若しくは報告することの可能な車両又は他の機器を表してもよい。
【0058】
本明細書における、"1つの実施形態"、"一実施形態"、"例示的な実施形態"などへの言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るものの、あらゆる実施形態が当該特定の特徴、構造、又は特性を含むわけでは必ずしもないことを示す。そのうえ、そうしたフレーズは、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、一実施形態との関係において特定の特徴、構造、又は特性が説明されている場合、明示的に記載されているか否かに関わらず、他の実施形態との関係においてそうした特徴、構造、又は特性を作用させることは、当業者の知識の範囲内であることが思量される。
【0059】
ここでは多様な要素を説明するのに"第1"、"第2"などの用語が使用され得るが、そうした要素はそれら用語により限定されるべきではないことが理解されるものとする。それら用語は、ある要素を別の要素と区別するために使用されるに過ぎない。例えば、例示的な実施形態のスコープを逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができるはずであり、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができるはずである。ここで使用されるところでは、"and/or"という用語は、関連付けられる列挙された項目のうちの1つ以上のありとあらゆる組合せを含む。
【0060】
ここで使用されるところでは、"A及びBのうちの少なくとも一方"というフレーズは、"Aのみ、Bのみ、又はA及びBの双方"を意味するものと理解されるべきである。"A及び/又はB"というフレーズは、"Aのみ、Bのみ、又はA及びBの双方"を意味するものと理解されるべきである。
【0061】
ここで使用される専門用語は、具体的な実施形態を説明する目的のためのものに過ぎず、ここで説明される概念を限定することを意図されない。ここで使用されるところでは、単数形である"a"、"an"、及び"the"は、文脈で別段明確に示されていない限り、複数形をも含むことが意図される。さらに理解されるであろうこととして、"含む(comprises)"、"含む(comprising)"、"有する(has)"、"有する(having)"、"含む(includes)"及び/又は"含む(including)"という用語は、ここで使用されるところでは、記述された特徴、エレメント、及び/又はコンポーネントの存在を特定するものの、1つ以上の他の特徴、エレメント、コンポーネント、及び/又はそれらの組合せの存在又は追加を排除しない。
【0062】
なお、これら用語は、本文書で使用されるところでは、ノード、デバイス、又はネットワークなどの間の説明及び区別を容易にするためにのみ使用されている。技術の発展に伴って、同様の/同一の意味を有する他の用語もまた使用されてよい。
【0063】
以下の説明及び特許請求の範囲において、ここで使用される全ての技術的用語及び学術的用語は、別段定義されない限り、本開示が属する分野における当業者により共通的に理解される意味と同じ意味を有する。
【0064】
なお、本開示のいくつかの実施形態は、ある例示的なネットワーク構成及びシステム配備のための非限定的な例として使用されている3GPPにより定義された通りのセルラーネットワークとの関連で主に説明されている。そのため、ここで与えられる例示的な実施形態の説明は、それらに直接的に関連する専門用語を特に参照している。そうした専門用語は、提示される非限定的な例及び実施形態の文脈でのみ使用されるのであって、どういった形でも本開示を限定するものでは当然ない。むしろ、ここで説明される例示的な実施形態が適用可能である限り、ワイヤレスセンサネットワークといった、任意の他のシステム構成又は無線技術が等しく利用されてよい。
【0065】
図6a及び図6bは、本開示の実施形態を実装することのできるいくつかのシステムアーキテクチャを示している。簡明さのために、図6a及び図6bのシステムアーキテクチャは、単にいくつかの例示的な要素を描いている。実際には、通信システムは、固定電話、サービスプロバイダ又は何らかの他のネットワークノード若しくは端末デバイスといった、端末デバイス間の又は端末デバイスと他の通信デバイスとの間の通信をサポートするために適した任意の追加的なエレメントをさらに含んでよい。通信システムは、当該通信システムにより又は当該通信システムを介して提供されるサービスに対する端末デバイスのアクセス及び/又はその使用を促進するために、1つ以上の端末デバイスへ通信及び多様なタイプのサービスを提供し得る。
【0066】
図6aは、4Gネットワークにおけるハイレベルアーキテクチャを概略的に示しており、同図は、その開示が参照により全体としてここに取入れられる3GPP TS23.682V16.8.0の図4.2-1aと同一である。図6aのシステムアーキテクチャは、サービスケイパビリティサーバ(SCS)、アプリケーションサーバ(AS)、SCEF、ホーム加入者サーバ(HSS)、UE、無線アクセスネットワーク(RAN)、サービングGPRS(General Packet Radio Service)サポートノード(SGSN)、モビリティ管理エンティティ(MME)、モバイルスイッチングセンタ(MSC)、サービングゲートウェイ(S-GW)、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)/パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ、マシンタイプ通信インターワーキング機能(MTC-IWF 課金データ機能(CDF)/課金ゲートウェイ機能(CGF)、マシンタイプ通信-認証・承認・アカウンティング(AAA)、ショートメッセージサービス(SMS)-サービスセンタ(SC)/ゲートウェイMSC(GMSC)/インターワーキングMSC(IWMSC) インターネットプロトコルショートメッセージゲートウェイ(IP-SM-GW)といった、いくつかの例示的なエレメントを含み得る。図6aに示したようなネットワークエレメント及びインタフェースは、3GPP TS23.682V16.6.0に記述されている通りの対応するネットワークエレメント及びインタフェースと同一であってよい。
【0067】
図6bは、5Gネットワークにおけるハイレベルアーキテクチャを概略的に示しており、同図は、その開示が参照により全体としてここに取入れられる3GPP TS23.501V16.4.0の図4.2.3-1と同一である。図6bのシステムアーキテクチャは、AMF、SMF、AUSF、UDM、PCF、AF、NEF、UPF及びNRF、(R)AN、SCPなどといったいくつかの例示的なエレメントを含み得る。図6bに示したようなネットワークエレメント、リファレンスポイント及びインタフェースは、3GPP TS23.501V16.4.0に記述されている通りの対応するネットワークエレメント、リファレンスポイント及びインタフェースと同一であってよい。
【0068】
SCEF及びNEFといった露出機能エンティティは、ネットワーク(3GPPネットワークなど)インタフェースにより提供されるサービス及びケイパビリティをセキュアに露出する手段を提供し得る。露出機能エンティティは、露出されるサービス及びケイパビリティの発見のための手段を提供するかもしれない。露出機能エンティティは、ネットワークアプリケーションプログラミングインタフェース(例えば、ネットワークAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース))を通じて、ネットワークケイパビリティへのアクセスを提供するかもしれない。露出機能エンティティは、基盤となるネットワークインタフェース及びプロトコルからのサービスを抽象化し得る。
【0069】
多様な種類のネットワーク露出サービスが存在し得る。例えば、モニタリングケイパビリティは、4G/5Gシステムといったネットワーク内の端末デバイス向けの特定のイベントの監視のために、及びSCEF/NEFといった露出機能エンティティを介する外部露出用にそうしたモニタリングイベント情報を利用可能にするために使用され得る。プロビジョニングケイパビリティは、4G/5GシステムといったネットワークにおいてUEといった端末デバイスについて使用することのできる情報を第三者が提供することを可能にするために使用され得る。ポリシー/課金ケイパビリティは、第三者からの要求に基づいてUEといった端末デバイスについてサービス品質(QoS)及び課金ポリシーを扱うにために使用され得る。分析報告ケイパビリティは、4G/5Gシステムといったネットワークににより生成される分析情報を第三者が取得し又は購読/購読解除することを可能にするために使用され得る。データケイパビリティは、アプリケーションプログラミングインタフェースを介して第三者がUEといった端末デバイスと通信することを可能にするために使用され得る。
【0070】
一実施形態において、露出機能エンティティは、3GPP TS23.501V16.4.0に記述されているように、ネットワーク露出機能及びネットワーク露出サービスをサポートしてもよい。
【0071】
一実施形態において、露出機能エンティティは、3GPP TS23.682V16.6.0に記述されているように、ネットワーク露出機能をサポートしてもよい。
【0072】
図7は、ロケーション管理サーバ内に若しくは当該サーバとして実装される装置、又はロケーション管理サーバへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の一実施形態に係る方法700のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法700の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。
【0073】
ロケーション管理サーバは、ユーザロケーション情報を受信し及び記憶する機能エンティティであってよく、バーティカルアプリケーションサーバといった任意の他のデバイスへユーザロケーション情報を提供する。また、ロケーション管理サーバは、例えばT8リファレンスポイント又はN33リファレンスポイントを介して公衆地上移動体ネットワーク(PLMN)事業者により提供されるロケーション情報を取得し得る。ロケーション管理サーバは、その開示が参照により全体としてここに取入れられる3GPP TS23.222V17.1.0において規格化されている通りの共通APIフレームワーク(CAPIF)のAPI露出機能として動作する。ロケーション管理サーバは、分散SEAL配備における対応するロケーション管理サーバとのインタラクションをもサポートする。
【0074】
ブロック702で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成要求を受信する。ロケーション管理クライアントの機能エンティティは、ロケーション管理機能のためのアプリケーションクライアントとして動作し得る。ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバとインタラクションする。ロケーション管理クライアントは、2つのUEの間の対応するロケーション管理クライアントとのインタラクションをもサポートする。ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバにおいてロケーション報告構成が利用可能であることを認識している。ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成要求を送信し得る。
【0075】
ロケーション報告構成要求は、VALユーザのアイデンティティ又はVAL UEのアイデンティティといった任意の適した情報を含み得る。一実施形態において、ロケーション報告構成要求は、3GPP TS23.434V16.4.0の第9.3.2.0節に記述されている通りのロケーション報告構成要求と同一であってもよい。
【0076】
ブロック704で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成応答を送信する。ロケーション報告構成応答は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を含み得る。ロケーション報告構成応答は、さらに、任意の他の適した情報を含んでよい。
【0077】
要求元のLMC又はVALサーバといった相異なるデバイスがロケーション管理サーバ上に相異なるロケーション報告基準を構成し得ることから、ターゲットLMCがロケーション管理サーバからロケーション報告構成を取得する際に、ロケーション報告構成応答は多重的なトリガ構成を含むかもしれない。ターゲットLMCは、それら構成を記憶し、それぞれのロケーション報告を準備し得る。
【0078】
一実施形態において、ロケーション報告構成応答は、さらに、要求されるロケーション情報、トリガ基準、及び相前後する報告の間の最小時間を含み得る。要求されるロケーション情報(requested location information)は、どのロケーション情報が要求されるかを識別し得る。トリガ基準(triggering criteria)は、いつロケーション管理クライアントがロケーション報告を送信することになるかを識別し得る。相前後する報告の間の最小時間(minimum time between consecutive reports)は、相前後する報告の間の時間インターバルを示し得る。相前後する報告の間の最小時間は、当該相前後する報告の間の最小時間が不在ならば既定値によりゼロとされてよい。
【0079】
一実施形態において、前記ロケーション報告構成応答は、さらに、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)ユーザのアイデンティティ、前記ロケーション報告構成の対象であるVALグループのアイデンティティ、又は前記VALユーザ機器のアイデンティティを含んでもよい。
【0080】
一実施形態において、上記ロケーション報告構成応答は、ユニキャスト又はマルチキャストで、個別アドレスへ又はグループアドレスへ送信され得る。テーブル3は、ロケーション報告構成応答の一例を示している。
【表3】
【0081】
ロケーション管理サーバは、VAL UEのロケーションを報告するための、例えば相前後する報告の間の最小時間といった対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成(若しくは後続する更新)、SAIの変更、又はECGIの変更を含むロケーション報告構成メッセージを、ロケーション管理クライアントへ送信し得る。当該メッセージは、特定のロケーション管理クライアントへユニキャストベアラ上で送信され、又は、複数のロケーション管理クライアンについてロケーション報告構成を同時に更新するためにマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ベアラ上でグループメッセージとして送信され得る。ロケーション報告構成情報は、ユーザプロファイルの一部をなしてもよく、その場合、上記メッセージの送信は必須ではない。相異なるロケーション管理クライアントが相異なるロケーション報告基準を与えられてよい。ロケーション管理クライアントは、ロケーション報告イベントトリガ構成を記憶し又は更新し得る。ロケーション報告イベントが発生すると、ロケーション管理クライアントは、ロケーション情報報告をトリガし得る。
【0082】
図8は、ロケーション管理サーバ内に若しくは当該サーバとして実装される装置、又はロケーション管理サーバへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の他の実施形態に係る方法800のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法800の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。
【0083】
ブロック802で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成キャンセル要求を送信する。ロケーション報告構成キャンセル要求は、少なくとも1つの構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化するための少なくとも1つの構成アイデンティティを含む。ロケーション報告構成キャンセル要求が何らの構成アイデンティティも含まない場合には、全てのロケーション報告イベントトリガ構成が無効化される。
【0084】
ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアントへ、ロケーション情報の受信を停止させるために、ロケーション報告構成キャンセル要求を送信し得る。当該ロケーション報告構成キャンセル要求は、ユニキャスト又はマルチキャストを介して送信され得る。
【0085】
ロケーション報告構成キャンセルについて、ロケーション管理クライントは、指し示された構成アイデンティティ(ID)についてロケーション報告イベントトリガ構成を無効化する。構成IDが提供されない場合、ロケーション管理クライアントは、全てのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化し、自身のロケーションをロケーション管理サーバへ報告しなくなる。
【0086】
ブロック804で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成キャンセル応答を受信する。
【0087】
図9は、ロケーション管理サーバ内に若しくは当該サーバとして実装される装置、又はロケーション管理サーバへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の他の実施形態に係る方法900のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法900の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。
【0088】
ブロック902で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション報告構成更新要求を送信する。ロケーション報告構成更新要求は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成に関する更新情報を含む。更新動作は、削除、追加又は修正の動作のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0089】
ブロック904で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション報告構成更新応答を受信する。
【0090】
図10は、ロケーション管理サーバ内に若しくは当該サーバとして実装される装置、又はロケーション管理サーバへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の一実施形態に係る方法1000のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法1000の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。
【0091】
ブロック1002で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション情報報告を受信する。ロケーション情報報告は、ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含む。ロケーション管理クライアントは、当該1つ以上の構成アイデンティティにより識別される、当該ロケーション管理クライアントにとって利用可能なロケーション情報を含むロケーション情報報告を、ロケーション管理サーバへ送信し得る。テーブル4は、ロケーション情報報告の一例を示している。
【表4】
【0092】
ブロック1004で、ロケーション管理サーバは、受信されるロケーション情報に基づいて、1つ以上の構成アイデンティティに関連するロケーション情報を更新する。ロケーション情報報告の受信に応じて、ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーションを更新する。ロケーション管理サーバが報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーション情報をそれまで有していない場合、ロケーション管理サーバは、当該ロケーション管理クライアントについての報告対象のロケーション情報を単に記憶する。
【0093】
図11は、ロケーション管理サーバ内に若しくは当該サーバとして実装される装置、又はロケーション管理サーバへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の他の実施形態に係る方法1100のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法1100の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。
【0094】
ブロック1102で、ロケーション管理サーバは、クライアント又はサーバから、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告トリガを受信する。ロケーション報告トリガは、当該クライアント又は当該サーバの(統一リソース識別子(URI)、又は{インターネットプロトコル(IP)アドレス+ポート番号}といった)エンドポイント情報を含む。例えば、ロケーション管理クライアント(権限を与えられたVALユーザ若しくはVAL UE)又はVALサーバは、対象のロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するために、ロケーション管理サーバへロケーション報告トリガを送信し得る。一実施形態において、ロケーション報告トリガは、3GPP TS23.434V16.4.0の第9.3.2.4節に記述されている通りのロケーション報告トリガと同一であってもよい。
【0095】
一実施形態において、上記クライアントは、第2ロケーション管理クライアントであってもよく、上記サーバは、バーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)サーバであってもよい。
【0096】
ブロック1104で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントへ、ロケーション情報要求を送信する。ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアント又はVALサーバがロケーション報告トリガを送信する権限を与えられているかをチェックする。ロケーション報告トリガにより特定される情報に依存して、ロケーション管理サーバは、対象のロケーション管理クライアントのロケーションについて、オンデマンド型のロケーション報告手続、又はイベントトリガ型のロケーション報告手続を開始し得る。
【0097】
一実施形態において、ロケーション報告トリガが即時のロケーション報告を要することを示すためのインジケータを含む場合、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報は、即時に上記クライアント又は上記サーバへ送信される。
【0098】
ロケーション情報要求の受信後に、VALユーザ又はVAL UEに対し、そのロケーションを共有することの許可について通知及び問合せがなされる。VALユーザは、その要求を受け入れるか又は拒否することができる。ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバにより識別される、当該ロケーション管理クライアントにとって利用可能なロケーション情報を含む報告によって、ロケーション管理サーバに対し即時に応答する。
【0099】
ブロック1106で、ロケーション管理サーバは、第1ロケーション管理クライアントから、ロケーション情報報告を受信する。
【0100】
ブロック1108で、ロケーション管理サーバは、ロケーション情報報告に基づいて、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を更新する。ロケーション情報報告の受信に応じて、ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーションを更新する。ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーション情報をそれまで有していない場合、当該ロケーション管理クライアントについての報告対象のロケーション情報を単に記憶する。
【0101】
ブロック1110で、ロケーション管理サーバは、ロケーション報告トリガに基づいて、上記クライアント又は上記サーバへ、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を送信する。例えば、対象のLMCからのロケーション情報の受信後に、即時のロケーション報告が要求された場合、LMSは、要求元のLMC又はVALサーバへロケーション情報報告を送信するものとされる。
【0102】
一実施形態において、ロケーション管理クライアントとロケーション管理サーバとの間の通信は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークシステムを通じて実装される。
【0103】
一実施形態において、ロケーション管理サーバはサービスイネーブラアーキテクチャレイヤフォーバーティカル(SEAL)サーバ、ロケーション管理クライアントはバーティカルアプリケーションレイヤ(VAL)クライアントであってもよく、これらは3GPP TS23.434V16.4.0に記述されている通りである。
【0104】
図12は、第1ロケーション管理クライアント内に若しくは当該クライアントとして実装される装置、又は第1ロケーション管理クライアントへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の他の実施形態に係る方法1200のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法1200の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。上の実施形態において説明したいくつかの部分について、その詳細な説明は、ここでは簡明さのために省略される。
【0105】
ブロック1202で、第1ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成要求を送信する。
【0106】
ブロック1204で、第1ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成応答を受信する。ロケーション報告構成応答は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を含む。
【0107】
図13は、第1ロケーション管理クライアント内に若しくは当該クライアントとして実装される装置、又は第1ロケーション管理クライアントへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の他の実施形態に係る方法1300のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法1300の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。上の実施形態において説明したいくつかの部分について、その詳細な説明は、ここでは簡明さのために省略される。
【0108】
ブロック1302で、第1ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成キャンセル要求を受信する。
【0109】
ブロック1304で、ロケーション報告構成キャンセル要求が少なくとも1つの構成アイデンティティを含む場合に、第1ロケーション管理クライアントは、当該少なくとも1つの構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化する。
【0110】
ブロック1306で、ロケーション報告構成キャンセル要求が何らの構成アイデンティティも含まない場合には、第1ロケーション管理クライアントは、全てのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化する。
【0111】
ブロック1308で、第1ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成キャンセル応答を送信する。
【0112】
図14は、第1ロケーション管理クライアント内に若しくは当該クライアントとして実装される装置、又は第1ロケーション管理クライアントへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の他の実施形態に係る方法1400のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法1400の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。上の実施形態において説明したいくつかの部分について、その詳細な説明は、ここでは簡明さのために省略される。
【0113】
ブロック1402で、第1ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバから、ロケーション報告構成更新要求を受信する。ロケーション報告構成更新要求は、対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成に関する更新情報を含む。
【0114】
ブロック1404で、第1ロケーション管理クライアントは、更新情報に基づいて、対応する構成アイデンティティにより識別される上記少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成を更新する。
【0115】
ブロック1406で、第1ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成更新応答を送信する。
【0116】
図15は、第1ロケーション管理クライアント内に若しくは当該クライアントとして実装される装置、又は第1ロケーション管理クライアントへ通信可能に連結される装置により実行され得る、本開示の他の実施形態に係る方法1500のフローチャートを示している。そのため、その装置は、方法1500の多様な部分を達成するための手段又はモジュールと共に、他のコンポーネントと連携して他の処理を達成するための手段又はモジュールを提供し得る。上の実施形態において説明したいくつかの部分について、その詳細な説明は、ここでは簡明さのために省略される。
【0117】
ブロック1502で、第1ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション情報報告を送信する。ロケーション情報報告は、ロケーション情報及び1つ以上の構成アイデンティティを含む。
【0118】
図16は、本開示の他の実施形態に係るイベントトリガ型のロケーション報告のフローチャートを示している。
【0119】
ステップ1601で、要求元のロケーション管理クライアント又はVALサーバは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告トリガを送信する。相異なる要求元のLMC又はVALサーバがLMS上に相異なるロケーション報告基準を構成してよい。
【0120】
ステップ1602で、ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成要求メッセージを送信する。
【0121】
ステップ1603で、ロケーション管理サーバは、VAL UEのロケーションを報告するための、例えば相前後する報告の間の最小時間といった対応する構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告トリガ構成(若しくは後続する更新)、SAIの変更、又はECGIの変更を含むロケーション報告構成応答メッセージを、ロケーション管理クライアントへ送信する。当該メッセージは、特定のロケーション管理クライアントへユニキャストベアラ上で送信され、又は、複数のロケーション管理クライアンについてロケーション報告構成を同時に更新するためにMBMSベアラ上でグループメッセージとして送信され得る。
【0122】
ステップ1604で、ロケーション管理クライアントは、ロケーション報告イベントトリガ構成を記憶し又は更新する。ロケーション報告イベントが発生すると、構成されたロケーション報告イベントがトリガされる。
【0123】
図17は、本開示の他の実施形態に係るロケーション報告イベントトリガ構成キャンセルのフローチャートを示している。
【0124】
ステップ1701で、ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアントへ、UEのロケーション情報の受信を停止させるために、ロケーション報告構成キャンセル要求を送信する。当該メッセージは、ユニキャスト又はマルチキャストを介して送信され得る。ロケーション報告構成キャンセル要求は、少なくとも1つの構成アイデンティティにより識別される少なくとも1つのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化するための少なくとも1つの構成アイデンティティを含む。ロケーション報告構成キャンセル要求が何らの構成アイデンティティも含まない場合には、全てのロケーション報告イベントトリガ構成が無効化される。
【0125】
ステップ1702で、ロケーション管理クライアントは、上記少なくとも1つの構成アイデンティティにより識別されるロケーション報告イベントトリガ構成を無効化する。
【0126】
ステップ1703で、ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成キャンセル応答を送信する。
【0127】
図18は、本開示の他の実施形態に係るロケーション報告手続のフローチャートを示している。
【0128】
ステップ1801で、ロケーション管理クライアントは、1つ以上の構成アイデンティティにより識別される、当該ロケーション管理クライアントにとって利用可能なロケーション情報を含むロケーション情報報告を、ロケーション管理サーバへ送信する。
【0129】
ステップ1802で、ロケーション情報報告を受信すると、ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーションを更新する。ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーション情報をそれまで有していない場合、当該ロケーション管理クライアントについての報告対象のロケーション情報を単に記憶する。
【0130】
図19aは、本開示の他の実施形態に係るオンデマンド型のロケーション情報報告手続のフローチャートを示している。
【0131】
ステップ1901で、要求元のロケーション管理クライアント又はVALサーバは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告トリガを送信する。例えば、要求元のLMC又はVALは、ロケーション情報報告を送信しなければならない送信先のVALサーバ又はロケーション管理クライアントのエンドポイント情報(URL、又は{IPアドレス+ポート番号})を含めるものとする。
【0132】
ステップ1902で、ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアントへ、ロケーション情報要求を送信する。
【0133】
ステップ1903で、VALユーザ又はVAL UEに対し、そのロケーションを共有することの許可について通知及び問合せがなされる。VALユーザは、その要求を受け入れるか又は拒否することができる。
【0134】
ステップ1904で、ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバにより識別される、当該ロケーション管理クライアントにとって利用可能なロケーション情報を含む報告によって、ロケーション管理サーバに対し即時に応答する。
【0135】
ステップ1905で、当該報告を受信すると、ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーションを更新する。ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーション情報をそれまで有していない場合、当該ロケーション管理クライアントについての報告対象のロケーション情報を単に記憶する。
【0136】
ステップ1906で、ロケーション管理サーバは、要求元のロケーション管理クライアント又はVALサーバへ、ロケーション情報報告を送信する。例えば、対象のLMCからのロケーション情報の受信後に、即時のロケーション報告が要求された場合、LMSは、要求元のLMC又はVALサーバへ報告を送信するものとされる。
【0137】
多様な実施形態によれば、提案した解決策は、多重的なロケーション報告トリガ構成を可能にし、各ロケーション報告トリガ構成を識別するために構成IDを追加し得る。
【0138】
次の内容が、3GPP TS23.434V16.4.0へ追加され得る:
【0139】
*** 最初の変更 ****
【0140】
9.3.2.1 ロケーション報告構成応答
【0141】
テーブル9.3.2.1-1は、ロケーション報告構成のための、ロケーション管理サーバからロケーション管理クライアントへの情報フローを記述している。この情報フローは、ユニキャスト又はマルチキャストで、個別アドレスへ又はグループアドレスへ送信され得る。
【表5】
【0142】
9.3.2.2 ロケーション情報報告
【0143】
テーブル9.3.2.2-1は、ロケーション情報報告のためのロケーション管理クライアントからロケーション管理サーバへの情報フロー、又は、ロケーション情報を報告するためのロケーション管理サーバから要求元のロケーション管理クライアント若しくはVALサーバへの情報フローを記述している。
【表6】
【0144】
9.3.2.4 ロケーション報告トリガ
【0145】
テーブル9.3.2.4-1は、ロケーション報告手続をトリガするための、ロケーション管理クライアントからロケーション管理サーバへの情報フローを記述している。
【表7】
【0146】
9.3.3.2 ロケーション報告構成の取得
【0147】
前提条件:
【0148】
- マルチキャストデリバリモードが使用される場合、使用されるMBMSベアラがロケーション管理サーバによりアクティブ化される。
【0149】
- ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバにおいてロケーション報告構成が利用可能であることを認識している。
【0150】
1.ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成要求メッセージを送信する。
【0151】
2.ロケーション管理サーバは、VAL UEのロケーションを報告するための、例えば相前後する報告の間の最小時間といった初期のロケーション報告イベントトリガ構成(若しくは後続する更新)、SAIの変更、又はECGIの変更を含むロケーション報告構成メッセージを、ロケーション管理クライアントへ送信する。当該メッセージは、特定のロケーション管理クライアントへユニキャストベアラ上で送信され、又は、複数のロケーション管理クライアンについてロケーション報告構成を同時に更新するためにMBMSベアラ上でグループメッセージとして送信され得る。
【0152】
注1:ロケーション報告構成情報は、ユーザプロファイルの一部をなしてもよく、その場合、上記メッセージの送信は必須ではない。
【0153】
注2:相異なるロケーション管理クライアント又は同じロケーション管理クライアントが相異なるロケーション報告基準を与えられてよい。
【0154】
3.ロケーション管理クライアントは、ロケーション報告イベントトリガ構成を記憶し又は更新する。
【0155】
*** 次の変更 ****
【0156】
9.3.3.3 ロケーション報告
【0157】
1.ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバにより識別される、当該ロケーション管理クライアントにとって利用可能なロケーション情報と、ロケーション報告構成手続の期間中にそれが受信された場合には構成IDとを含むロケーション情報報告を、ロケーション管理サーバへ送信する。
【0158】
2.当該報告を受信すると、ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーションを更新する。ロケーション管理サーバは、報告を行ったロケーション管理クライアントのロケーション情報をそれまで有していない場合、当該ロケーション管理クライアントについての報告対象のロケーション情報を単に記憶する。
【0159】
*** 次の変更 ****
【0160】
9.3.5 クライアントによりトリガされ又はVALサーバによりトリガされるロケーション報告手続
【0161】
3GPP TS23.434V16.4.0の図9.3.5-1は、図19bのように補正されてよい。図19bは、クライアントによりトリガされ又はVALサーバによりトリガされるロケーション報告のハイレベル手続1900を示している。
【0162】
1911.ロケーション管理クライアント2(権限を与えられたVALユーザ若しくはVAL UE)又はVALサーバは、ロケーション管理クライアント1のロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するために、ロケーション管理サーバへロケーション報告トリガを送信する。
【0163】
1912.ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアント2又はVALサーバがロケーション報告トリガを送信する権限を与えられているかをチェックする。ロケーション報告トリガにより特定される情報に依存して、ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアント1のロケーションについて、オンデマンド型のロケーション報告手続、又はイベントトリガ型のロケーション報告手続を開始する。
【0164】
1913.オンデマンド型のロケーション報告手続によりロケーション管理サーバにおいてロケーション管理クライアント1のロケーション情報が一旦利用可能となると、ロケーション情報報告がロケーション管理クライアント2又はVALサーバへ送信される。
【0165】
*** 次の変更 ****
【0166】
9.3.6 ロケーション報告イベントトリガ構成キャンセル
【0167】
前提条件:
【0168】
1.ロケーション管理サーバは、ロケーション報告イベントトリガを伴って、ロケーション管理クライアントのロケーションを購読している。
【0169】
2.マルチキャストデリバリモードが使用される場合、使用されるMBMSベアラがロケーション管理サーバによりアクティブ化される。
【0170】
1.ロケーション管理サーバは、ロケーション管理クライアントへ、UEのロケーション情報の受信を停止するために、ロケーション報告構成キャンセル要求を送信する。当該メッセージは、ユニキャスト又はマルチキャストを介して送信され得る。
【0171】
2.ロケーション管理クライアントは、指し示された構成IDについてのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化し、自身のロケーションをロケーション管理サーバへ報告しなくなる。構成IDが提供されない場合、ロケーション管理クライアントは、全てのロケーション報告イベントトリガ構成を無効化し、自身のロケーションをロケーション管理サーバへ報告しなくなる。
【0172】
3.ロケーション管理クライアントは、ロケーション管理サーバへ、ロケーション報告構成キャンセル応答を送信する。
【0173】
*** 変更の終了 ****
【0174】
図7図18図19a及び図19bに示した多様なブロックは、方法のステップとして見られてもよく、コンピュータプログラムコードの作動の帰結である動作として見られてもよく、及び/又は、関連付けられる機能を遂行するように構築された複数の連結された論理回路素子として見られてもよい。上述した概略的なフローチャートの図は、概して、論理フローチャートの図として説明されている。そのため、描かれた順序及びラベル付けされたステップ群は、提示される方法の特定の実施形態を示している。例示した方法の機能、ロジック、若しくは1つ以上のステップに対する作用、又はそれらの一部と等価な他のステップ及び方法が想起されてもよい。追加的に、具体的な方法が生じる順序は、図示した対応するステップ群の順序に厳密に従っても従わなくてもよい。
【0175】
ここでの実施形態は、多くの利点をもたらすものであり、その非網羅的な例のリストは次の通りである。ここでのいくつかの実施形態において、提案される解決策は、SEALのオンネットワークモデルのための既存のロケーション管理手続における要求元のVAL UE/ユーザについての即時報告要件を充足し得る。ここでのいくつかの実施形態において、提案される解決策は、SEALのオンネットワークモデルのための既存のロケーション管理手続において多重的なロケーション報告トリガ構成をサポートし得る。ここでの実施形態は、上で言及した特徴及び利点には限定されない。当業者は、以下の詳細な説明を読んだ後に、追加的な特徴及び利点を認識するであろう。
【0176】
図20は、本開示のいくつかの実施形態を実践するために適した装置を示すブロック図である。例えば、上述したロケーション管理サーバ、又はクライアント若しくはサーバは、装置2000として又は装置2000を通じて実装されてもよい。
【0177】
装置2000は、デジタルプロセッサ(DP)といった少なくとも1つのプロセッサ2021と、プロセッサ2021へ連結される少なくとも1つのメモリ(MEM)2022とを備える。装置2020は、さらに、プロセッサ2021へ連結される送信機TX及び受信機RX2023を備え得る。MEM2022は、プログラム(PROG)2024を記憶する。PROG2024は、関連付けられるプロセッサ2021上で実行された場合に、装置2020が本開示の実施形態に従って動作することを可能にする命令群、を含み得る。少なくとも1つのプロセッサ2021と少なくとも1つのMEM2022との組合せが、本開示の多様な実施形態を実装するように適合される処理手段2025を形成してもよい。
【0178】
本開示の多様な実施形態は、プロセッサ2021のうちの1つ以上によって実行可能なコンピュータプログラム、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの組合せで実装されてもよい。
【0179】
MEM2022は、ローカルの技術環境に適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイス及びシステム、光学メモリデバイス及びシステム、固定的なメモリ及び取外し可能なメモリなど、任意の適したデータストレージ技術を用いて実装されてよい。
【0180】
プロセッサ2021は、ローカルの技術環境に適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0181】
上記装置が上記ロケーション管理サーバとして実装される実施形態では、メモリ2022は、プロセッサ2021により実行可能な命令群を収容し、それにより、上記ロケーション管理サーバは、上記ロケーション管理サーバに関連する上述した通りの方法の任意のステップに従って動作する。
【0182】
上記装置が上記クライアント又は上記サーバとして実装される実施形態では、メモリ2022は、プロセッサ2021により実行可能な命令群を収容し、それにより、上記クライアント又は上記サーバは、上記クライアント又は上記サーバに関連する上述した通りの方法の任意のステップに従って動作する。
【0183】
図21は、本開示の一実施形態に係るロケーション管理サーバを示すブロック図である。図示したように、ロケーション管理サーバ2100は、受信モジュール2102、開始モジュール2103、及び送信モジュール2104を備える。受信モジュール2102は、クライアント又はサーバから、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを受信する、ように構成され得る。上記ロケーション報告トリガは、上記クライアント又は上記サーバのエンドポイント情報を含む。開始モジュール2103は、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報についてロケーション報告手続を開始する、ように構成され得る。送信モジュール2104は、上記ロケーション管理サーバにおいて上記第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報が利用可能である場合に、上記クライアント又は上記サーバの上記エンドポイント情報に基づいて、上記クライアント又は上記サーバへ、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を送信する、ように構成され得る。
【0184】
図22は、本開示の一実施形態に係るクライアント又はサーバを示すブロック図である。図示したように、クライアント又はサーバ2200は、送信モジュール2202及び受信モジュール2204を備える。送信モジュール2202は、ロケーション管理サーバへ、第1ロケーション管理クライアントのロケーション情報を取得するためのロケーション報告手続をアクティブ化するためのロケーション報告トリガを送信する、ように構成され得る。上記ロケーション報告トリガは、上記クライアント又は上記サーバのエンドポイント情報を含む。受信モジュール2204は、上記第1ロケーション管理クライアントの上記ロケーション情報を含むロケーション情報報告を、上記ロケーション管理サーバから受信する、ように構成され得る。
【0185】
ユニット又はモジュールとの用語は、電子機器、電気デバイス及び/又は電子デバイスの分野における旧来の意味を有してよく、例えば、ここで説明したもののような、それぞれのタスク、手続、計算、出力及び/若しくは表示機能などを遂行するための、電気回路及び/若しくは電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、ロジック固体素子及び/若しくは離散デバイス、コンピュータプログラム、又は、命令を含み得る。
【0186】
機能ユニット群に関して、ロケーション管理サーバ、クライアント若しくはサーバは、固定的なプロセッサ又はメモリを必要としないかもしれず、通信システム内で、ロケーション管理サーバ、又はクライアント若しくはサーバから任意のコンピューティングリソース及び記憶リソースが構成されてよい。仮想化技術及びネットワークコンピューティング技術の導入が、ネットワークリソースの使用効率及びネットワークの柔軟性を改善し得る。
【0187】
本開示のある観点によれば、コンピュータ読取可能な記憶媒体に有形的に記憶されるコンピュータプログラムプロダクトであって、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合に、当該少なくとも1つのプロセッサに、上述した通りの方法のいずれかを遂行させる命令群、を含むコンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0188】
本開示のある観点によれば、少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、当該少なくとも1つのプロセッサに、上述した通りの方法のいずれかを遂行させる命令群、を記憶するコンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。
【0189】
加えて、本開示は、上述したようなコンピュータプログラムを収容する担体をも提供してよく、当該担体は、電子信号、光学信号、無線信号、又はコンピュータ読取可能な記憶媒体のうちの1つである。コンピュータ読取可能な記憶媒体は、例えば、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、フラッシュメモリ、磁気テープ、CD-ROM、DVD、及びブルーレイディスクなどのような、光学コンパクトディスク又は電子メモリデバイスであり得る。
【0190】
ここで説明した技法は多様な手段で実装されてよく、それにより、一実施形態と共に説明した対応する装置の1つ以上の機能を実装する装置が、従来技術の手段だけでなく、当該実施形態と共に説明した対応する装置の1つ以上の機能を実装するための手段をも含むようになり、それは、別個の各機能のための別個の手段、又は1つ以上の機能を実行するように構成され得る手段を含み得る。例えば、それら技法は、ハードウェア(1つ以上の装置)、ファームウェア(1つ以上の装置)、ソフトウェア(1つ以上のモジュール)、又はそれらの組合せで実装されてもよい。ファームウェア又はソフトウェアについて、実装は、ここで説明した機能を実行するモジュール群(例えば、プロシージャ及びファンクションなど)を通じてなされてもよい。
【0191】
ここでの例示的な実施形態について、方法及び装置のブロック図及びフローチャートの例示を参照して上で説明した。理解されるであろうこととして、フローチャートの例示及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャートの例示及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせを、それぞれ、コンピュータプログラム命令群を含む多様な手段により実装することができる。それらコンピュータプログラム命令群は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置へロードされてマシンを生み出し、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置上で稼働する当該命令群が、フローチャートの1つ若しくは複数のブロックにおいて特定された機能を実装するための手段を生成する。
【0192】
さらに、具体的な順序で動作が描かれているものの、それは、所望の結果を達成するために、当該具体的な順序で若しくはシーケンシャルな順序でそうした動作が実行されること、又は図示した全ての動作が実行されることを要求するものと理解されるべきではない。ある状況では、マルチタスク及び並列処理が有利であるかもしれない。同様に、上の議論にはいくつもの特定の実装の詳細が含まれているものの、それらは、ここで説明した主題の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ具体的な実施形態に固有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で説明したある複数の特徴が、単一の実施形態において組合せて実装されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明した多様な特徴が、複数の実施形態において別々に又は任意の適したサブコンビネーションで実装されてもよい。
【0193】
本明細書は多くの特定の実装の詳細を含んでいるものの、それらは何らの実装の範囲や特許請求され得るものに関する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、具体的な実装の具体的な実施形態にとって固有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で本明細書において説明した複数の特徴を、単一の実施形態において組合せて実装することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明した多様な特徴を、複数の実施形態において別々に又は任意の適したサブコンビネーションで実装することもできる。そのうえ、複数の特徴がある組合せで動作するものとして上で説明されており且つそのように特許請求されてさえいるかもしれないが、いくつかのケースでは、特許請求された組合せのうちの1つ以上の特徴をその組合せから切り出すことができ、特許請求されたその組合せはサブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形例に向けられてもよい。
【0194】
当業者にとっては、技術の進展に伴って本発明概念を多様な手法で実装できることが明白であろう。上述した実施形態は、本開示を限定するよりもむしろ説明するために与えられており、当業者が容易に理解するように、本開示の思想及び範囲から逸脱することなく、修正例及び変形例の手段を取り得ることが理解されるであろう。そうした修正例及び変形例は、本開示及び添付した特許請求の範囲のスコープ内にあるものと考えられる。本開示の保護のスコープは、別添の特許請求の範囲により定義される。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19a
図19b
図20
図21
図22