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特許7500022デジタルコンテンツ再生および同期化された無線ライティングデバイス制御方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】デジタルコンテンツ再生および同期化された無線ライティングデバイス制御方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/19 20200101AFI20240610BHJP
   H04N 21/44 20110101ALI20240610BHJP
   H04N 21/436 20110101ALI20240610BHJP
   A63J 5/00 20060101ALI20240610BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20240610BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20240610BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20240610BHJP
【FI】
H05B47/19
H04N21/44
H04N21/436
A63J5/00
H05B47/105
H05B47/16
H05B47/165
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022563034
(86)(22)【出願日】2020-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 KR2020009647
(87)【国際公開番号】W WO2021210729
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】10-2020-0045465
(32)【優先日】2020-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522404719
【氏名又は名称】ウムハナ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョ、サン ミン
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-097168(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0064010(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0336929(US,A1)
【文献】特開2012-003895(JP,A)
【文献】特開2018-147566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00-39/10
H05B 45/00-45/59
H05B 47/00-47/29
H04N 21/44
H04N 21/436
A63J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルコンテンツ再生および前記デジタルコンテンツ再生に同期化された無線ライティングデバイス制御方法において、
再生選択された前記デジタルコンテンツのメディアデータに関する識別情報を取得するステップと、
少なくとも1つの無線ライティングデバイスとの通信連結を確立するステップと、
前記識別情報を用いることにより、前記デジタルコンテンツに対する前記無線ライティングデバイスのライティング制御のための第1ライティング制御データを取得するステップと、
前記メディアデータの再生を制御し、前記メディアデータの再生に関連する少なくとも1つのイベントに基づいて前記無線ライティングデバイスに対する第2ライティング制御データのリアルタイム送信を制御するステップとを含み、
前記第2ライティング制御データのリアルタイム送信は、前記無線ライティングデバイスのライティング効果を提供し、
前記第2ライティング制御データのリアルタイム送信による前記無線ライティングデバイスのライティング効果は、前記デジタルコンテンツの再生と同期化され、
前記イベントに対応して前記第2ライティング制御データの送信待機が行われる場合、前記送信待機に該当する前記第2ライティング制御データが追加的に送信される、
制御方法。
【請求項2】
前記第1ライティング制御データは、前記メディアデータと同一の基準時間を有し、前記メディアデータと前記識別情報を共有する、請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
前記メディアデータの再生に関連する少なくとも1つのイベントが認識される場合、前記イベントに対応して前記第2ライティング制御データの送信開始、送信待機または送信終了が行われる、請求項1に記載の制御方法。
【請求項4】
前記メディアデータおよび前記第1ライティング制御データは、それぞれ別のサーバから受信される、請求項1に記載の制御方法。
【請求項5】
前記第2ライティング制御データは、前記無線ライティングデバイスのライティングパターン、ライティング色相、ライティング明るさの少なくとも1つを指示する、請求項1に記載の制御方法。
【請求項6】
前記第1ライティング制御データは、前記第2ライティング制御データを送信する送信時点を指示する送信時点情報を含み、前記第2ライティング制御データは、前記送信時点で送信される、請求項に記載の制御方法。
【請求項7】
前記第2ライティング制御データは、ライティングパターン情報、ライティング色相情報、ライティングパターン解析情報を含み、
前記ライティングパターン情報は、少なくとも1つの周期関数を指示し、前記ライティング色相情報は、ライティング色相および明るさの少なくとも1つを指示し、前記ライティングパターン解析情報は、前記周期関数を適用するのに用いられる追加的な値を指示する、請求項に記載の制御方法。
【請求項8】
前記送信時情報は、トリガ時間情報および前記トリガ時間情報を補正するための補正時間情報をさらに含み、
前記トリガ時間情報は、前記デジタルコンテンツに対する前記ライティング効果の適用時点を指示し、前記補正時間情報は、前記デジタルコンテンツに対する前記ライティング効果の追加的な同期化のために前記トリガ時間情報に対する補正時間を指示する、請求項に記載の制御方法。
【請求項9】
デジタルコンテンツ再生および無線ライティングデバイスを制御するユーザデバイスにおいて、
データを格納するメモリと、
外部デバイスと通信を行う通信ユニットと、
前記メモリおよび前記通信ユニットと連結され、前記ユーザデバイスを動作するプロセッサとを含み、
前記ユーザデバイスは、
再生選択された前記デジタルコンテンツのメディアデータに関する識別情報を取得し;
少なくとも1つの無線ライティングデバイスとの通信連結を確立し;
前記識別情報を用いることにより、前記デジタルコンテンツに対する前記無線ライティングデバイスのライティング制御のための第1ライティング制御データを取得し;
前記メディアデータの再生を制御し、前記メディアデータの再生に関連する少なくとも1つのイベントに基づいて前記無線ライティングデバイスに対する第2ライティング制御データのリアルタイム送信を制御し、
前記第2ライティング制御データのリアルタイム送信は、前記無線ライティングデバイスのライティング効果を提供し、
前記第2ライティング制御データのリアルタイム送信による前記無線ライティングデバイスのライティング効果は、前記デジタルコンテンツの再生と同期化され、
前記イベントに対応して前記第2ライティング制御データの送信待機が行われる場合、前記送信待機に該当する前記第2ライティング制御データが追加的に送信される、
ユーザデバイス。
【請求項10】
前記第1ライティング制御データは、前記メディアデータと同一の基準時間を有し、前記メディアデータと前記識別情報を共有する、請求項に記載のユーザデバイス。
【請求項11】
前記メディアデータの再生に関連する少なくとも1つのイベントが認識される場合、前記イベントに対応して前記第2ライティング制御データの送信開始、送信待機または送信終了が行われる、請求項に記載のユーザデバイス。
【請求項12】
前記メディアデータおよび前記第1ライティング制御データは、それぞれ別のサーバから受信される、請求項に記載のユーザデバイス。
【請求項13】
前記第2ライティング制御データは、前記無線ライティングデバイスのライティングパターン、ライティング色相、ライティング明るさの少なくとも1つを指示する、請求項に記載のユーザデバイス。
【請求項14】
前記第1ライティング制御データは、前記第2ライティング制御データを送信する送信時点を指示する送信時点情報を含み、前記第2ライティング制御データは、前記送信時点で送信される、請求項13に記載のユーザデバイス。
【請求項15】
前記第2ライティング制御データは、ライティングパターン情報、ライティング色相情報、ライティングパターン解析情報を含み、
前記ライティングパターン情報は、少なくとも1つの周期関数を指示し、前記ライティング色相情報は、ライティング色相および明るさの少なくとも1つを指示し、前記ライティングパターン解析情報は、前記周期関数を適用するのに用いられる追加的な値を指示する、請求項13に記載のユーザデバイス。
【請求項16】
前記送信時情報は、トリガ時間情報および前記トリガ時間情報を補正するための補正時間情報をさらに含み、
前記トリガ時間情報は、前記デジタルコンテンツに対する前記ライティング効果の適用時点を指示し、前記補正時間情報は、前記デジタルコンテンツに対する前記ライティング効果の追加的な同期化のために前記トリガ時間情報に対する補正時間を指示する、請求項14に記載のユーザデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルコンテンツ再生および無線ライティングデバイス制御方法および装置に関し、特に、デジタルコンテンツ再生と共に、ユーザデバイスに無線連結された無線ライティングデバイスが同期化されてライティングすることにより、追加的なライティング演出およびエンターテインメント効果を提供する、方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術および半導体技術の高度化により通信装置の大きさは非常に小型化している。そして、IoT(Internet of Things)技術が導入されて、多くの家電、携帯型デバイスの通信が可能になった。
【0003】
既存の公演会場の演出効果は、ほとんどが公演会場に具備された照明および音響効果によって実現された。公演会場に入場した観客は携帯電話、ペンライトなどのライティングデバイスを用いた。ライティング/発光デバイスは、LCD、LEDなどのライティング素子を含むことでライティング効果を提供する。ライティングデバイスは多様な色で発光できる。ただし、今やライティングデバイスに通信装置が付加されることにより、観客の無線ライティングデバイスを用いた公演演出が可能になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近、通信ネットワークの速度向上により、空間の制約を乗り越えた仮想空間上の多様なエンターテインメントシステムの実現が可能になった。公演会場の公演映像は直にデジタルコンテンツとされてリアルタイムにストリーミングできる。そして、無線ライティングデバイスを用いた公演会場での演出も、公演会場ではない、家といった他の場所でも提供可能になる。ただし、デジタルメディアコンテンツと無線ライティングデバイスとの連動および同期化された演出が必要になる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した技術的課題を解決するために、デジタルコンテンツ再生および前記デジタルコンテンツ再生に同期化された無線ライティングデバイス制御方法が開示される。本発明の実施例による制御方法は、再生選択された前記デジタルコンテンツのメディアデータに関する識別情報を取得するステップと、少なくとも1つの無線ライティングデバイスとの通信連結を確立するステップと、前記識別情報を用いることにより、前記デジタルコンテンツに対する前記無線ライティングデバイスのライティング制御のための第1ライティング制御データを取得するステップと、前記メディアデータの再生を制御し、前記メディアデータの再生に関連する少なくとも1つのイベントに基づいて前記無線ライティングデバイスに対する第2ライティング制御データのリアルタイム送信を制御するステップとを含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、無線ライティングデバイスがデジタルコンテンツのライティング効果と同期化されてライティングしたり、さらなるフィードバックを提供することができる。したがって、ファンダムの応援効果が向上し、多様なコンテンツにライティングデバイスが連動して動作可能になる。また、実況公演においても、公演会場のように無線ライティングデバイスが多様な色相でライティングすることにより、映像にさらなる演出効果が提供できる。無線ライティングデバイスの使用環境が公演会場外に拡張されることにより、無線ライティングデバイスの販売量も大幅に増加できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施例によるライティング演出システムを示す。
図2】本発明の実施例によるライティング演出システムおよびエンターテインメントシステムを示す。
図3】本発明の実施例によるエンターテインメントシステムを含むシステムの概略図である。
図4】本発明の実施例によるユーザデバイスのデジタルコンテンツおよび同期化されたライティング効果を提供する方法を示す。
図5】本発明の実施例によるユーザデバイスのデジタルコンテンツ再生および同期化されたライティングデータを送信する方法を示す。
図6】本発明の実施例によるストリーミング形態/方式を示す。
図7】本発明の実施例によるストリーミング形態/方式を示す。
図8】本発明の実施例によるストリーミング形態/方式を示す。
図9】本発明の実施例によるメディアコンテンツ再生および無線ライティングデバイス制御を行うユーザデバイスを示す。
図10】本発明の実施例によるライティングパターンを指示する周期信号を示す。
図11】本発明の実施例による周期信号の多様な波形を示す。
図12】本発明の一実施例による周期関数/信号の波形パターンAを示す。
図13】本発明の他の実施例による周期関数/信号の波形パターンBを示す。
図14】本発明の実施例による、ユーザデバイスのデジタルコンテンツ再生および無線ライティングデバイス制御方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の好ましい実施例について具体的に説明し、その例は添付した図面に示す。添付した図面を参照した以下の詳細な説明は、本発明の実施例により実現できる実施例のみを示すよりは本発明の好ましい実施例を説明するためのものである。以下の詳細な説明は本発明に対する徹底した理解を提供するために細部事項を含むが、本発明がこのような細部事項をすべて必要とするわけではない。本発明は以下に説明される実施例がそれぞれ別々に使用されなければならないのではない。複数の実施例またはすべての実施例が共に使用されてもよいし、特定の実施例は組み合わせとして使用されてもよい。
【0009】
本発明で使われる大部分の用語は当該分野にて広く使われる一般的なものから選択されるが、一部の用語は出願人によって任意に選択され、その意味は必要に応じて以下の説明で詳しく述べる。したがって、本発明は、用語の単純な名称や意味ではない、用語の意図された意味に基づいて理解されなければならない。
【0010】
本発明は、ライティング効果(lighting effect)を演出(producing)するエンターテインメントシステムに関する。エンターテインメントシステムは、屋内/屋外/仮想の公演会場/コンサートホールなどで特定の形状または色のライティング/視覚効果(visual effect)または触覚的フィードバックの少なくとも1つを提供することができる。視覚効果は、少なくとも1つの無線ライティングデバイスのライティングを制御することにより実現できる。エンターテインメントシステムは、ライティングシステムと称してもよい。
【0011】
特に、本明細書は、エンターテインメントシステムに含まれたユーザデバイス/制御システムが無線ライティングデバイスを制御する方法に関する。また、本発明は、システムの無線ライティングデバイスがライティング制御システムの無線送信された命令によって動作する方法に関する。システムは、無線または有線で命令を送信してライティングシステムのライティング効果を提供する。ライティングシステムは、少なくとも1つの無線ライティングデバイスを含む。
【0012】
本発明において、ライティングシステムの制御方法が説明される。本明細書において、ライティングシステムは、少なくとも1つの無線ライティングデバイスを含む。それぞれの無線ライティングデバイスは、任意の通信プロトコルを用いて無線/有線通信可能である。ライティングシステムは、演出の対象となる少なくとも1つの無線ライティングデバイスを含む。
【0013】
無線ライティングデバイスは、LCD、LEDなどのライティング素子/装置を含むか、ライティング素子/装置が連結され、無線通信が可能な任意の電子デバイスを指し示す。実施例として、無線ペンライト、ライティングスティック(stick)、ライティングバー(bar)、携帯電話などがこれに相当できる。本明細書において、無線ライティングデバイスは、ライティングデバイス、受信デバイス、またはスレーブデバイスと称されてもよい。無線ライティングデバイスは、ブルートゥース(Bluetooth)、ジグビー(Zeegbee)、ワイファイ(WiFi)、LTE(Long Term Evolution)、NR(New Radio)、RF(Radio Frequency)のような多様な通信プロトコルに基づいて無線通信を行うことができる。以下、無線ライティングデバイスは、ライティングデバイスと称してもよい。
【0014】
本発明において、エンターテインメントシステムは、ユーザデバイスおよび少なくとも1つの無線ライティングデバイスを含むが、追加的に、図3のような全体的な関連システムを包括する意味で使われてもよい。
【0015】
図1は、本発明の実施例によるライティング演出システムを示す。
【0016】
公演会場で、複数の無線ライティングデバイスが観客によって所持され、無線ライティングデバイスのライティング色相およびタイミングなどが制御されて、多様な場面が演出できる。図1のように、座席によって異なる色にライティングしたり、順に異なる色にライティングするなど、制御デバイス1010は、無線制御信号を送信することにより、複数の無線ライティングデバイスを用いた公演演出を行うことができる。
【0017】
制御デバイス1010は、多様な方式で無線ライティングデバイスを制御することができる。実施例として、無線ライティングデバイスが座席/座席番号によって特定の座標値でマッピングされる。制御デバイス1010は、演出形状による制御情報を無線ライティングデバイスに送信して、演出を行うことができる。実施例として、制御デバイスは、ライティング色相情報および関数情報を送信することができる。そして、無線ライティングデバイスは、受信した関数情報に自らの座標値を代入し、演算結果に応じてライティングするか否かを決定することができる。
【0018】
ただし、今のところ、無線ライティングデバイスは、公演会場でのみ制御信号を受信して動作可能なため、販売に限界をもたらすことがある。また、公演会場でのみ使用可能なため、使用が非常に限られる問題がある。したがって、本発明は、公演会場ではない所においても、ライティング演出効果を提供するための方法を提案し、このために、ユーザデバイスがデジタルコンテンツを再生すれば、それによって無線ライティングデバイスが連動してライティング演出効果を提供する方法を提案する。
【0019】
図2は、本発明の実施例によるライティング演出システムおよびエンターテインメントシステムを示す。
【0020】
図2(a)は、図1にて説明したライティング演出システムである。本発明は、このような公演会場での演出効果をストリーミングによるデジタルコンテンツ提供の際にも提供しようとし、図2(b)は、本発明の実施例によるエンターテインメントシステムを示す。
【0021】
図2(b)にて、エンターテインメントシステムは、ユーザデバイス2010と、少なくとも1つの無線ライティングデバイスとを含む。ユーザデバイス2010は、ネットワークに連結されて、デジタルコンテンツに該当するメディアデータをダウンロードおよび/またはディスプレイすることができる。ユーザデバイス2010は、有線または無線でインターネット連結されて、公演映像のようなデジタルコンテンツをストリーミング方式でディスプレイしたり、連結されたディスプレイデバイスに映像を提供してもよい。ユーザデバイス2010は、メディアデータをダウンロードし、デジタルコンテンツの再生を制御するデバイスであって、必ずしもディスプレイが備えられるべきではない。
【0022】
ユーザデバイス2010は、無線で少なくとも1つの無線ライティングデバイスを制御することができる。ユーザデバイス2010は、多様な無線通信プロトコルを用いて、同期化されたライティング制御データ/信号を無線ライティングデバイスに送信することができる。ライティング制御データは、ライティング色相情報および/またはライティングタイミング情報を含むことができる。実施例として、ライティング制御データ/信号は、y軸が色相を示し、x軸が時間を示す多様な形態の周期信号として送信される。本明細書において、ライティング制御データ/信号は、ライティングデータ/信号と称されてもよい。ライティング制御データ/信号については、以下に再度詳しく説明する。
【0023】
ユーザデバイス2010の制御によって、ユーザデバイス2010に無線連結されたライティングデバイスは、デジタルコンテンツのライティング効果と同期化されたライティング効果を提供することができる。例えば、デジタルコンテンツのライティング効果のタイミングと、ライティングデバイスのライティングタイミングとは同期化される。エンターテインメントシステムで動作するライティングデバイスのライティング色相の場合、デジタルコンテンツのライティング効果の主な色相として提供されるが、デジタルコンテンツと異なる色で別途に設定されてもよい。
【0024】
図3は、本発明の実施例によるエンターテインメントシステムを含むシステムの概略図である。
【0025】
メディアコンテンツ再生のためのメディアデータは、基準時間を有し、この基準時間は、特定のタイムサーバを基準として設定される。メディアデータの生成時、メディアコンテンツIDに該当する同期キーが生成され、同期キーがライティング制御に用いられる。当該ライティング制御データが同期キー値を用いて格納される。同期キーは、メディアデータとライティング制御データとをマッピングするための識別子に該当する。本明細書において、同期キーは、メディアデータIDまたはメディアデータに関する識別情報として称されてもよい。例えば、メディアデータとライティング制御データは、同一の識別情報をファイル名として有したり、ファイル名に含むことにより、互いにマッチング/連結可能である。
【0026】
メディアストリーミングシステム/サーバ3010は、メディアデータをユーザデバイス3030に送信することができる。メディアデータは、ファイル形式で送信されたり、ストリーミング方式で送信されてもよい。ユーザデバイス3030は、メディアデータID(同期キー)によりメディアストリーミングシステム/サーバ3010からメディアデータを受信することができる。
【0027】
ライティング制御システム/サーバ3020は、公演会場で演出のために用いられたライティング演出データをライティング制御データにエンコーディングすることができる。例えば、公演会場で時点に合わせて色相情報を送信していた演出データが、送信タイミングを含むデジタル信号形式でエンコーディングされる。ユーザデバイス3030は、メディアデータID(同期キー)によりライティング制御システム/サーバ3020からライティング制御データを受信することができる。
【0028】
ライティング制御システム3020は、無線ライティングデバイス3040のライティングを制御するためのデータをユーザデバイス3030に送信することができる。ライティング制御データは、ストリーミング方式で送信されてもよい。ライティング制御データも、ファイル方式で送信されてもよい。実施例として、無線ライティングデバイスのリニアな色相演出のために、周期性信号のストリーミング方式の送信が制御される。実施例として、ライティング制御データは、ストリーミング方式またはファイル方式で送信され、ユーザデバイス3030は、ライティング制御データをストリーミング方式で無線ライティングデバイス3040に送信してもよい。
【0029】
ユーザデバイス3030は、特定コンテンツの再生を開始する場合、メディアストリーミングシステム/サーバ3010およびライティング制御システム/サーバ3020に認証を要請し、メディアデータおよび/またはライティング制御データを受信することができる。ユーザデバイス3030は、メディアデータおよびライティング制御データを同期化された方式で制御および送信することにより、デジタルコンテンツと同期化されたライティング効果を提供することができる。
【0030】
ユーザデバイス3030は、1つまたは複数の無線ライティングデバイスを同時に制御することもできる。ただし、1つの無線ライティングデバイスがマスターデバイスの役割を果たして、受信したライティング制御データをスレーブ無線ライティングデバイスに再送信してもよい。ユーザデバイス3030によって制御されてライティング効果を提供する複数の無線ライティングデバイスを、無線ライティングシステム3040と称してもよい。
【0031】
実施例として、シングルユーザライセンス制御の場合、無線ライティングデバイス3040は、受信したライティングデータに基づいてライティングを制御する。マルチユーザライセンス制御の場合、少なくとも1つの無線ライティングデバイス3040は、受信したライティングデータに基づいて自らのライティングを制御し、受信したライティングデータを再送信する。実施例として、ライティングデータを共有しようとする対象無線ライティングデバイスを登録し、登録された無線ライティングデバイスに対してライティングを制御してもよい。
【0032】
図4は、本発明の実施例によるユーザデバイスのデジタルコンテンツおよび同期化されたライティング効果を提供する方法を示す。
【0033】
ユーザデバイスは、ネットワーク連結を確認することができる(S4010)。ただし、ネットワーク連結の確認は、ユーザデバイスのネットワーク連結状態によって省略されてもよい。ユーザデバイスは、メディアデータまたはライティング制御データを受信するためのネットワーク連結および/またはライティングデバイスに制御信号を送信するためのネットワーク連結を確認することができる。実施例として、ユーザデバイスは、インターネット連結を確認し、ブルートゥース接続が可能か否かを確認することができる。
【0034】
ユーザデバイスは、サーバ認証を行うことができる(S4020)。ユーザが再生するメディアコンテンツを選択すれば、ユーザデバイスは、当該メディアデータに対するIDおよびライセンスを取得し、メディアデータのIDアクセスを要請することができる。また、ライティング制御データに対するアクセスを要請することができる。
【0035】
このステップにおいて、ユーザデバイスは、再生選択されたデジタルコンテンツのメディアデータに関する識別情報を取得することができる。識別情報に付加的に、ライセンス情報が取得されてもよい。識別情報は、メディアストリーミングまたはメディアデータの再生のために、サーバにメディアデータを要請するのに用いられる。また、この識別情報は、メディアデータに対するライティング制御データを別のサーバに要請および受信するのに用いられてもよい。
【0036】
ユーザデバイスは、無線ライティングデバイスを探索および連結することができる(S4030)。つまり、ユーザデバイスは、少なくとも1つの無線ライティングデバイスとの通信連結を確立または確認することができる。ユーザデバイスは、特定の無線通信プロトコルに基づいて周辺の無線通信機器を探索することができる。ユーザデバイスは、信号強度が最も強かったり、ユーザが選択した機器を通信連結対象として選択し、対象機器のIDを取得することができる。ユーザデバイスは、対象IDの装置に連結を要請し、対象装置と通信連結を確立することができる。ユーザデバイスは、連結状態をモニタリングし、連結が切れると上述した動作を再度行うことができる。
【0037】
ユーザデバイスは、ライティング制御データを取得することができる(S4040)。ユーザデバイスは、上述した識別情報を用いることにより、メディアデータに対するライティング制御データを取得することができる。
【0038】
追加的に、ユーザデバイスは、識別情報をライティング制御システム/サーバに送信することにより、デジタルコンテンツに該当するライティング制御データが存在するか否かを確認することができる。ライティング制御データが存在しなければ、メディアコンテンツを直に再生すれば良い。ライティング制御データが存在する場合、ライティング制御サーバに要請してライティング制御データを受信することにより、取得することができる。
【0039】
ライティング制御データの取得は、同期化の類型によって2つに分類できる。同期化の類型は、メディアコンテンツデータがファイル形態で提供可能なVODタイプと、ストリーミングで提供可能なライブタイプとに分類できる。ライブタイプの場合、ライティング制御データのアップデートの有無が、一定の時間間隔で確認されなければならない。ユーザデバイスは、ライティング制御システム/サーバに特定のコンテンツIDに該当するライティング制御データを要請することができる。ライティング制御データが受信およびデコーディングされれば、ユーザデバイスは、ライティング制御データを格納/アップデートすることができる。
【0040】
ユーザデバイスは、メディアコンテンツを再生し、同期化されたライティング制御データを送信することができる(S4050)。ユーザのデジタルコンテンツ再生および同期化されたライティング制御データの送信は、以下に詳述する。ただし、メディアコンテンツの再生とは、メディアコンテンツのデータダウンロード、バッファリング、停止、位置変更のような動作をすべて含むことができる。
【0041】
図5は、本発明の実施例によるユーザデバイスのデジタルコンテンツ再生および同期化されたライティングデータを送信する方法を示す。
【0042】
図5にて、左の図5(a)は、メディア再生動作/制御を示し、右の図5(b)は、ライティング制御動作を示す。同期化されたライティング制御のために、ユーザデバイスは、メディア再生機での動作イベントによってライティング制御動作を行うことができる。図5は、イベント名と共に下記表のように提示される。メディア再生機は、当該イベントに対するライティング制御動作を追加的に行うことにより、メディアコンテンツと同期化されたライティング効果を演出することができる。
【0043】
表1のように、再生に関連するイベントに連動してライティング制御データの送信が処理される。メディアデータとライティング制御データが同一の基準時間を有するように設定され、タイムスタンプを同期化し、また、メディアデータ再生機の動作イベントによってライティング制御データの送信が制御される。したがって、ディスプレイされるメディアコンテンツと同期化されたライティング効果が無線ライティングデバイスによって演出できる。
【0044】
【表1】

図5にて、同期化待機は、ライティング制御サーバに接続およびデジタルコンテンツに同期化されたライティングデータを受信する前の状態を意味する。同期化されたライティングデータの送信は、上述のように、ライティング色相およびライティング時点/タイミングを指示するデータまたは信号を送信することを意味し、このような送信はリアルタイム/ストリーミング方式で行われる。
【0045】
図6図8は、本発明の実施例によるストリーミング形態/方式を示す。
【0046】
図6図8にて、制御情報は、ライティング制御データを意味する。
【0047】
図6は、VOD方式で、予め定義されたメディアコンテンツに該当するライティング制御情報をすべて受信した後、同期化して処理する方式を示す。
【0048】
図7は、ライブ(live)方式で、リアルタイムにメディアコンテンツに合わせてライティング制御情報をサーバにアップデートした後、新規データを受信して同期化および処理する方式を示す。
【0049】
図8は、VOD+ライブ方式で、予め定義されたメディアコンテンツに合わせた照明制御情報をリアルタイムにメディアコンテンツに合わせて部分受信した後、同期化して処理する方式を示す。
【0050】
図9は、本発明の実施例によるメディアコンテンツ再生および無線ライティングデバイス制御を行うユーザデバイスを示す。
【0051】
メモリ9010は、プロセッサ9020と連結されて、プロセッサ9020を駆動するための多様なデータ/情報を格納する。メモリ9010は、プロセッサ9020の内部に含まれるか、またはプロセッサ9020の外部に設けられて、プロセッサ9020と公知の手段によって連結可能である。メモリ9010は、揮発性および不揮発性メモリを通称する。本発明において、メモリ9010は、上述したライティング制御方法を実施するためのプログラム、アプリケーション、またはプログラムコードを格納することができる。
【0052】
プロセッサ9020は、メモリ9010と連結されて、本発明の制御方法を行うことができる。上述した本発明の多様な実施例によるユーザデバイス9000の動作を実現するモジュール、データ、プログラムまたはソフトウェアの少なくとも1つがメモリ9010に格納され、プロセッサ9020によって実行できる。プロセッサ9020は、本発明の方法を行うためのアプリケーション/ソフトウェアを駆動することにより、本発明の方法を実施することができる。プロセッサ9020は、1つまたは複数のプロセッシングチップとして備えられる。
【0053】
通信ユニット9030は、システムの外部機器と有線通信または無線通信を行うことができる。通信ユニット9030は、1つまたは複数の通信チップセットを含んでもよい。通信ユニット9030は、通信モジュールを備え、有線、インターネット、3G、4G(LTE)、5G、WIFI、ブルートゥース、NFC、ジグビー(zigbee)など多様な通信プロトコルに基づいて通信を行うことができる。通信ユニット9030は、各通信プロトコルによって動作する複数の下位通信素子をさらに含んでもよい。
【0054】
実施例として、ユーザデバイス9000は、コンピューティングシステムとして、任意の電子デバイスに含まれてもよい。ユーザデバイス9000またはユーザデバイスのプロセッサ9020は、図1図8にて上述した本発明のメディアコンテンツ再生および無線ライティングデバイス制御方法を行うことができる。
【0055】
以下、本発明の実施例によるライティング制御データおよびその送信制御方法についてより詳しく説明する。ライティング制御データは、ライティングパターンを指示する周期信号に関する情報を含むことができる。ライティング制御データの場合、多様な周期信号を用いてライティングパターンが定義され、これによって送信データ量を減少させることができる。
【0056】
図10は、本発明の一実施例によるライティングパターンを指示する周期信号を示す。
【0057】
図10にて、x軸は時間を、y軸は色相を示す。すなわち、x軸は時間を示す座標軸であり、y軸は時間による色相変位を示す座標軸である。y軸の色相値は、RGBWの色相情報を有することができる。周期は波形パターンが繰り返される時間を示す。
【0058】
図11は、本発明の実施例による周期関数/信号の多様な波形を示す。図11にて、(a)は方形波を、(b)は矩形波を、(c)はのこぎり波を、(d)は三角波を、(e)はステップ波を、(f)はパルス波を、(g)は正弦波を、(h)は複合波を示す。ただし、図11の波形は例として提案されたものであり、本発明で用いられる周期関数が図11の例に限定されるものではない。
【0059】
実施例として、ライティング制御データは、表2のような制御フォーマットとして伝達できる。表2は、本発明の実施例による制御フォーマットを示す。
【0060】
【表2】


(1)BL-CODE:製品コード。製品コードは、特定のデジタルコンテンツに対応する製品群を識別するのに用いられる。あるいは、認証されたユーザデバイスを識別するのに用いられてもよい。(2)送信時間:当該ライティング制御データの送信時点を指示する。送信時間情報は、トリガ時間情報および補正時間情報を含むことができ、以下では、トリガ時間情報および補正時間情報で表してもよい。
【0061】
(2-1)トリガ時間(Tsync):波形パターンの開始時間。ユーザデバイスは、トリガ時間に表2のような制御フォーマットのライティング制御データを送信することができる。ただし、ユーザデバイスが送信するライティング制御データの場合、トリガ時間および補正時間は除外されてもよい。トリガ時間は、メディアデータの開始時点からの相対的な時間で指示されたり、メディアデータと同期化された絶対時間で指示されてもよい。例えば、特定のライティング効果がデジタルコンテンツの開始後60秒の地点で始まる場合、そのライティング効果を提供するライティング制御データのトリガ時間は60秒を指示することができる。他の例として、デジタルコンテンツの開始時間が「15:00:00」の場合、ライティング制御データのトリガ時間は「15:01:00」で指示されてもよい。
【0062】
(2-2)補正時間(Ta):トリガ時間にシステムディレイ、送受信ディレイなどの時差を補正するための時間。ユーザデバイスは、トリガ時間に補正時間を適用した時点で、ライティング制御データを送信することができる。ただし、ユーザデバイスが送信するライティング制御データの場合、トリガ時間および補正時間は含まれなくてもよい。補正時間を用いることにより、メディアとライティングデバイスとの間のデータ処理時間などのデータ処理速度またはハードウェア的な理由によって同期が合わない問題点を改善することができる。メディアの再生位置を基準としてライティングデバイスの反応時間の差値を補正するので、デジタルコンテンツと無線ライティングデバイスのライティング効果がさらに精密に同期化できる。
【0063】
(3)波形パターンのインデックス:波形パターンを定めたインデックスで、予め設定された関数/波形に割当てられたインデックス値の少なくとも1つを指示することができる。波形パターンのインデックスは、ライティングパターン情報と称することができる。ライティングパターン情報は、少なくとも1つの周期関数を指示することができる。周期関数は、ライティングデバイスに予め格納され、インデックスのみ送信されてもよい。あるいは、周期関数のパターンが送信されてもよい。ただし、周期性がないライティング効果も周期関数および波形解析情報により指示できるので、本発明の例が必ずしも周期関数に限定されるものではなく、したがって、波形パターンのインデックスは、照明効果を示す任意の関数を表現/指示することができる。
【0064】
(4)波形パターンの色相値:波形パターンに対する色相因子の値で、ライティング色相および明るさの少なくとも1つを指示する。波形パターンの色相値は、当該ライティング制御データとして目標とする照明効果のライティング色相または明るさの少なくとも1つを指示する。
【0065】
(5)波形パターンの時間値:波形パターンのための時間因子の値で、前記波形パターンの適用に関する追加情報を指示する。波形パターン解析情報と称してもよい。波形パターン解析情報は、上述した波形パターンのインデックスが指示する関数の多様な変形を示すことができる。波形パターン解析情報は、関数の傾き、周期、特定区間の時間長さなど多様な関数関連情報を指示することができる。
【0066】
図12は、本発明の一実施例による周期関数/信号の波形パターンAを示す。
【0067】
図12にて、トリガ時間は、当該周期信号/関数の適用時点を示し、ユーザデバイスは、当該時点でライティング制御データを送信する。補正時間は、無線ライティングデバイスのライティングとメディアコンテンツの演出をさらに精密に同期化するのに用いられる。ユーザデバイスは、トリガ時間に補正時間を適用した時点でライティング制御データを送信する。すなわち、無線ライティングデバイスは、トリガ時間(Tsync)に補正時間(Ta)が適用された時間にライティング制御データを受信し、当該ライティング動作を開始する。
【0068】
図12の波形パターンが指示する動作は次の通りである。ライティングデバイスは、同期対象(デジタルコンテンツ)の開始から10000msの時点で色相C1(0,0,0,0)値でTh1(100ms)だけホールド後、色相C2(255,255,0,0)値までTs1(300ms)時間の間に色相をスイープする。そして、色相C2(255,255,0,0)値でTh2(200ms)時間の間にホールドした後、Ts2(400ms)時間の間にC1(0,0,0,0)値で色相をスイープする。これが波形パターンAの1周期であり、別の命令がない限り、この動作が繰り返される。別の命令とは、図12の波形パターンと異なる波形パターンを指示するライティング制御データを意味することができる。
【0069】
上述した動作制御のために、ユーザデバイスは、表3のデータフォーマットのようなライティング制御データを送信することができる。
【0070】
【表3】


(1)BL-CODE:製品コードはA1である。(2)トリガ時間(Tsync):トリガ時間はメディアデータの開始時点から10000msの時点である。
【0071】
(3)補正時間(Ta):補正時間は0msで、補正の必要がない場合である。
【0072】
(4)波形パターンのインデックス:波形パターンのインデックスはステップ波形Aである。
【0073】
(5)波形パターンの色相値:波形パターンの色相値はC1(0,0,0,0)、C2(255,255,0,0)である。例えば、C1は白色、C2は赤色を指示することができる。
【0074】
(6)波形パターンの時間値:波形パターンの時間値はTh1(100ms)、Ts1(300ms)、Th2(200ms)、Ts2(400ms)である。
【0075】
表3のような制御フォーマットを受信したユーザデバイスは、図12のように、ホールド時間1の間に白色にライティングし、スイープ時間1の間に白色から赤色に遷移した後、ホールド時間2の間に赤色にライティングし、スイープ時間2の間に赤色から白色に遷移した後、これを次のライティング制御データを受信するまでこの動作を繰り返すことができる。
【0076】
図13は、本発明の他の実施例による周期関数/信号の波形パターンBを示す。
【0077】
図13にて、トリガ時間は、当該周期信号/関数の適用時点を示し、ユーザデバイスは、当該時点でライティング制御データを送信する。補正時間は、無線ライティングデバイスのライティングとメディアコンテンツの演出をさらに精密に同期化するのに用いられる。ユーザデバイスは、トリガ時間に補正時間を適用した時点でライティング制御データを送信する。すなわち、無線ライティングデバイスは、トリガ時間(Tsync)に補正時間(Ta)の適用された時間にライティング制御データを受信し、当該ライティング動作を開始する。
【0078】
図13および表4の周期信号が指示する動作は次の通りである。ライティングデバイスは、同期対象(デジタルコンテンツ)の開始時点から20000msの時点で色相C1(255,255,255,0)値でTh1(800ms)時間の間にホールド後、色相C2(0,255,0,0)でTh2(200ms)時間の間にホールドする。これが波形パターンBの1周期であり、別の命令がない限り、この動作が繰り返される。
【0079】
上述した動作制御のために、ユーザデバイスは、表4のデータフォーマットのようなライティング制御データを送信することができる。
【0080】
【表4】


(1)BL-CODE:製品コードはA1である。(2)トリガ時間(Tsync):トリガ時間は10000msの時点である。
【0081】
(3)補正時間(Ta):補正時間は-5msである。
【0082】
(4)波形パターンのインデックス:波形パターンのインデックスはステップ波形Eである。
【0083】
(5)波形パターンの色相値:波形パターンの色相値はC1(255,255,255,0)、C2(0,255,0,0)である。例えば、C1は白色、C2は赤色を指示することができる。
【0084】
(6)波形パターンの時間値:波形パターンの時間値はTh1(800ms)、Th2(200ms)である。
【0085】
表4のような制御フォーマットを受信したユーザデバイスは、図13のように、ホールド時間1(Th1=800ms)の間に青色にライティングし、ホールド時間2(Th2=200)の間に緑色にライティングし、この動作を次の制御フォーマットを受信するまで繰り返すことができる。ユーザデバイスは、20000msから-5msを反映した19995msの時点で表4のデータを送信したり、表4のデータからトリガ時間および補正時間を除いたライティング制御データを送信することができる。
【0086】
ユーザデバイスは、表2~表4のようなライティング制御データを受信し、トリガ時間/補正時間が指示する時点で当該ライティング制御データを送信することができる。ライティング効果が繰り返されるパターンの場合、周期関数を用いることにより、送信量およびデータ処理量を大きく低減することができる。例えば、公演映像の60秒~120秒の区間に1秒間隔で無線ライティングデバイスが白色→青色→白色→青色..と繰り返しライティングするように演出できる。この場合、周期関数を用いなければ、1秒間隔でライティング色相を指示するライティング制御データが60回送信されなければならない。しかし、図13および表4のような本発明の周期関数を用いる場合、1回のライティング制御データの送信により、60秒~120秒の区間の効果を処理することができる。
【0087】
ユーザデバイスは、表2~表4のようなライティング制御データを受信し、当該ライティング制御データをライティング制御データが指示する時点で送信することができる。ただし、この場合、表2~表4のようなライティング制御データに含まれた送信時間情報は無線ライティングデバイスには不必要な情報になるので、ユーザデバイスは、送信時間情報および他の一部の情報を除いたライティング制御データを無線ライティングデバイスに送信することもできる。以下、この場合、ユーザデバイスがライティング制御サーバから受信するライティング制御データを第1ライティング制御データ、ユーザデバイスが無線ライティングデバイスに送信するライティング制御データを、第2ライティング制御データと称することができる。ただし、上述した送信時間情報および他の一部の情報の削除は必ずしも必要ではないので、第1ライティング制御データおよび第2ライティング制御データは同一のデータになってもよく、この場合には、送受信の主体だけを識別する用語と見られる。(特に、データ処理に対する遅延低減のために、ユーザデバイスが受信したライティング制御データをそのまま送信時点で送信する実施例も考慮できるからである。)
【0088】
また、周期関数を例として説明したが、必ずしも周期関数のみ指示できるわけではない。例えば、任意の周期関数にライティング色相を黒色で指示することにより、無線ライティングデバイスのライティングを終了したり、待機させることができる。また、特定区間で同じ色にライティングが持続する場合、ライティング解析パターン情報を調整してこれを実現することができる。例えば、トリガ時間が60秒の場合として、1分間赤色ライティングで点灯する場合、図13の実施例において、ホールド時間1を1分、ホールド時間2を0に設定してこれを指示することもできる。そして、120秒の時点で次のライティング制御データを送信すれば、所望の演出効果を達成することができる。
【0089】
図14は、本発明の実施例による、ユーザデバイスのデジタルコンテンツ再生および無線ライティングデバイス制御方法を示す。図14は、発明の説明のために、図4のフローチャートを再構成したものである。
【0090】
ユーザデバイスは、再生選択されたデジタルコンテンツのメディアデータに関する識別情報を取得することができる(S14010)。この識別情報は、同期化されたライティング効果を提供するためのライティング制御データを識別および取得するのに用いられる。ライティング制御データは、メディアデータと同一の基準時間を有するように設定される。そして、ライティング制御データは、メディアデータの識別情報を共有する。
【0091】
ユーザデバイスは、少なくとも1つの無線ライティングデバイスと通信連結を確立または確認することができる(S14020)。すでに確立された通信連結がある場合、ユーザデバイスは、当該連結を確認すれば良い。実施例として、ユーザデバイスは、デジタルコンテンツに対するライティング演出が可能な無線ライティングデバイスまたはその連結を識別し、適切な無線ライティングデバイスと通信連結を確立したり、確認してもよい。
【0092】
ユーザデバイスは、ライティング制御データを取得することができる(S14030)。ユーザデバイスは、識別情報をサーバに送信することにより、当該デジタルコンテンツに対応するライティング制御データの有無を確認することができる。上述のように、識別情報は、デジタルコンテンツの識別情報と同一であってもよい。ライティング制御データが存在する場合、ユーザデバイスは、無線ライティング制御デバイスのライティング制御のためのライティング制御データを取得することができる。ユーザデバイスは、ライティング制御データをストリーミング方式で受信して無線ライティングデバイスに送信してもよく、デジタルコンテンツ全体に該当するライティング制御データを受信した後、適切な時点で無線ライティングデバイスに送信してもよい。上述のように、サーバから受信されるライティング制御データを第1ライティング制御データと称してもよい。
【0093】
ユーザデバイスは、デジタルコンテンツ/メディアデータの再生を制御し、このメディアデータの再生に同期化されたライティング制御データの送信を制御することができる(S14040)。ユーザデバイスは、メディアデータの再生に関連する少なくとも1つのイベントに基づいて無線ライティングデバイスに対するライティング制御データのリアルタイム送信を制御することができる。上述のように、ユーザデバイスが無線ライティングデバイスに送信するライティング制御データを、第2ライティング制御データと称してもよい。実施例により、第2ライティング制御データは、第1ライティング制御データと異なるか、同一であってもよい。
【0094】
上述のように、ライティング制御データは、デジタルコンテンツ/メディアデータと同一の基準時間を有し、メディアデータと同一の識別情報が共有/使用することができる。表2~表4のように、ライティング制御データの送信時点は、メディアデータの基準時間からの時間で指示されたり、メディアデータの基準時間を有する絶対時間で指示されてもよい。したがって、デジタルコンテンツと同期化されたライティング効果が提供できる。
【0095】
第2ライティング制御データのリアルタイム送信は、無線ライティングデバイスのライティング効果を提供する。また、第2ライティング制御データのリアルタイム送信による無線ライティングデバイスのライティング効果は、デジタルコンテンツの再生と同期化される。
【0096】
メディアデータの再生に関連する少なくとも1つのイベントが認識される場合、イベントに対応して第2ライティング制御データの送信開始、送信待機、または送信終了が行われる。表1に関連して説明したように、本発明の第2ライティング制御データはリアルタイム送信され、この送信は再生関連イベントと連動して制御される。
【0097】
メディアデータおよび第1ライティング制御データは、それぞれ別のサーバから受信される。ただし、これは実施例に過ぎず、コンテンツ提供者またはサーバのデータ構成によって1つのサーバから受信されてもよい。
【0098】
図10図13および表2~表4で説明したように、第2ライティング制御データは、無線ライティングデバイスのライティングパターン、ライティング色相、ライティング明るさの少なくとも1つを指示することができる。また、第1ライティング制御データは、前記第2ライティング制御データを送信する送信時点を指示する送信時点情報を含み、前記第2ライティングデータは、前記送信時点で送信される。第2ライティング制御データは、ライティングパターン情報、ライティング色相情報、ライティングパターン解析情報を含み、ライティングパターン情報は、少なくとも1つの周期関数を指示し、ライティング色相情報は、ライティング色相および明るさの少なくとも1つを指示し、ライティングパターン解析情報は、周期関数を適用するのに用いられる追加的な値を指示することができる。送信時間情報は、トリガ時間情報およびトリガ時間情報を補正するための補正時間情報をさらに含み、トリガ時間は、メディアコンテンツに対するライティング効果の適用時点を指示し、補正時間情報は、メディアコンテンツに対するライティング効果の追加的な同期化のためにトリガ時間に対する補正時間を指示することができる。
【0099】
イベントに対応して第2ライティング制御データの送信待機が行われる場合、送信待機に該当する前記第2ライティング制御データが追加的に送信される。例えば、本発明の場合、新たな第2ライティング制御データが送信されなければ、無線ライティングデバイスは、既存に送信された第2ライティング制御データが指示するライティング効果を持続する。しかし、メディアコンテンツ再生が中断される場合、無線ライティングデバイスが既存のライティング効果を維持する代わりに、ライティングを中断したり、待機に該当する別のライティング効果を出すように制御される。このために、特定イベントの発生によって、送信待機に該当する第2ライティング制御データが追加的に送信されてもよい。
【0100】
メディアコンテンツの再生位置が変更されて再生されるイベントの場合、第2ライティング制御データは、変更された再生位置に該当する時間を、先行する最後の第2ライティング制御データから送信が再開される。例えば、デジタルコンテンツの開始から60秒~120秒間同一のライティングパターンを指示する第2ライティング制御データが送信される。ところで、ユーザがコンテンツ探索によって90秒の地点でのデジタルコンテンツ再生を要請することができる。この場合、ユーザデバイスは、変更された再生位置に該当する時間(90秒)を、先行する最後の第2ライティング制御データ(60秒~102秒のライティングパターンを指示する)から送信を行うことができる。
【0101】
上述した本発明の方法は、アプリケーションまたはプログラムで実現されて、ユーザデバイスのメモリに格納され、ユーザデバイスのプロセッサによって実行されることにより実施できる。ユーザデバイスが本発明を実施する説明は、このような実施方法を含むのである。
【0102】
また、上述のように、ユーザデバイスは、デジタルコンテンツ再生および無線ライティングデバイス制御方法を行う。ユーザデバイスは、再生選択されたデジタルコンテンツのメディアデータに関する識別情報を取得するステップと、少なくとも1つの無線ライティングデバイスとの通信連結を確立するステップと、前記識別情報を用いることにより、前記メディアデータに対する前記無線ライティングデバイスのライティング制御のためのライティング制御データを取得するステップと、前記メディアデータの再生を制御し、前記メディアデータ再生の関連イベントに基づいて前記ライティング制御データの前記無線ライティングデバイスに対する送信を制御するステップとを行うことができる。メディアデータは事前に受信されたり、再生命令によってバッファリングと共に受信されてもよい。
【0103】
ライティング制御データは、メディアデータと同一の基準時間を有するように設定され、メディアデータの識別情報を共有することができる。
【0104】
ライティング制御データは、無線ライティングデバイスのライティング色相およびライティングタイミングを指示し、ストリーミング方式で送信される。
【0105】
ライティング制御データは、メディアデータ再生の関連イベントに基づいて送信、中断または終了できる。
【0106】
前記ライティング制御データは、x軸を時間、y軸を色相とする周期信号として送信される。
【0107】
以上説明された実施例は、本発明の構成要素と特徴が所定の形態で結合されたものである。各構成要素または特徴は、別の明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮されなければならない。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施されてもよい。また、一部の構成要素および/または特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部の構成や特徴は他の実施例に含まれ、または他の実施例の対応する構成または特徴と入れ替えられてもよい。特許請求の範囲で明示的な引用関係がない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項に含ませてもよいことは自明である。
【0108】
本発明による実施例は、多様な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などによって実現できる。ハードウェアによる実現の場合、本発明の一実施例は、1つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって実現できる。
【0109】
ファームウェアやソフトウェアによる実現の場合、本発明の一実施例は以上に説明された機能または動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で実現できる。ソフトウェアコードはメモリに格納されてプロセッサによって駆動できる。前記メモリは、前記プロセッサの内部または外部に位置して、すでに公知の多様な手段によって前記プロセッサとデータのやり取りをすることができる。
【0110】
本発明は、本発明の必須的特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態で具体化できることは当業者にとって自明である。したがって、上述した詳細な説明はあらゆる面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付した請求項の合理的解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内でのすべての変更は本発明の範囲に含まれる。
【実施例1】
【0111】
多様な実施例が本発明を実施するための形態で説明された。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明は、一連のライティング効果の演出およびエンターテインメント分野で用いられる。
【0113】
本発明の思想や範囲を逸脱することなく本発明で多様な変更および変形が可能であることは当業者にとって自明である。したがって、本発明は添付した請求項およびその同等範囲内で提供される本発明の変更および変形を含むと意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14