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特許7500097鋸歯状破砕構造を備えたマスク廃棄処理器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】鋸歯状破砕構造を備えたマスク廃棄処理器
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/35 20220101AFI20240610BHJP
   B02C 18/06 20060101ALI20240610BHJP
   B02C 18/18 20060101ALI20240610BHJP
   A61L 2/16 20060101ALI20240610BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20240610BHJP
   B65F 1/16 20060101ALI20240610BHJP
   A61L 2/20 20060101ALN20240610BHJP
   A61L 2/10 20060101ALN20240610BHJP
   A61L 2/04 20060101ALN20240610BHJP
   A61L 2/14 20060101ALN20240610BHJP
   A61L 101/10 20060101ALN20240610BHJP
   B09B 101/65 20220101ALN20240610BHJP
【FI】
B09B3/35
B02C18/06 Z
B02C18/18 B
A61L2/16
B65F1/00 A
B65F1/16
A61L2/20 100
A61L2/10
A61L2/04
A61L2/14
A61L101:10
B09B101:65
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022181018
(22)【出願日】2022-11-11
(65)【公開番号】P2023075049
(43)【公開日】2023-05-30
【審査請求日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0159451
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520444694
【氏名又は名称】チョン、ジュニョン
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ジュニョン
【審査官】岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2324091(KR,B1)
【文献】特開2004-041938(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112191652(CN,A)
【文献】実開昭62-079548(JP,U)
【文献】特開平06-078983(JP,A)
【文献】米国特許第05362443(US,A)
【文献】特開2002-172619(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 3/35
B02C 18/06
B02C 18/18
A61L 2/16
B65F 1/00
B65F 1/16
A61L 2/20
A61L 2/10
A61L 2/04
A61L 2/14
A61L 101/10
B09B 101/65
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄用マスクが投入される投入口が配備され、内部に所定の収容空間が設けられる本体と、
前記本体内の投入口の下方に設置され、前記投入口に投入される廃棄用マスクを粉砕して排出させる破砕ユニットと、を含み、
前記破砕ユニットは、
円柱状に設けられ、内部の中心に長さ方向に沿って連結された第1回転軸が配備される回転ローラ部と、
周囲に沿って鋸歯が形成された車輪状の少なくとも一つの歯車部分を含み、前記回転ローラ部の第1回転軸と、平面を基準として平行になるように配置された第2回転軸に回転可能に設置され、回転ローラ部との間に前記投入口を通り過ぎた廃棄用マスクが破砕処理のために投入されるように離隔した隙間を形成する複数の破砕部と
前記投入口に投入される廃棄用マスクが、前記回転ローラ部の外周面に接触するとき、排出方向に押し出されるように、前記回転ローラ部の第1回転軸を回転駆動させる回転モータ部と、
前記第2回転軸に内部の中心が回転可能に設置される複数の前記破砕部のうち、前記第2回転軸の長さ方向を基準として、相互隣接した前記破砕部間の配置間隔を所定の距離だけ離隔させる間隔調節部と、を含み、
記破砕部は、複数の前記歯車部分と、
複数の前記歯車部分のうち、前記第2回転軸の長さ方向を基準として相互隣接した前記歯車部分間に配置されるように、前記第2回転軸に回転可能に設置され、弾性素材からなる円筒状の車輪構造を取る少なくとも一つのテンション車輪部分と、を含み、
前記歯車部分は、
円筒状の車輪構造を取り、内部の中心に前記第2回転軸が挿入される中空の回転軸挿入孔が配備される車輪胴体部分と、
前記車輪胴体部分の周囲の上において、歯端に相当する端部が前記車輪胴体部分の厚さ方向を基準として一側に向かって曲がって尖る鋸歯状破砕構造を形成する多数の第1破砕刃部分と、
前記車輪胴体部分の周囲の上において、歯端に相当する端部が前記車輪胴体部分の厚さ方向を基準として他側に向かって曲がって尖る鋸歯状破砕構造を形成する多数の第2破砕刃部分と、を含み、
前記車輪胴体部分の周囲の上には、前記第1破砕刃部分と前記第2破砕刃部分が円周方向に沿って交互に交差して生成されることを特徴とする、
鋸歯状破砕構造を備えたマスク廃棄処理器。
【請求項2】
前記マスク廃棄処理器は、
ボックス状の構造に設けられ、前記破砕ユニットによって粉砕されて排出される廃棄用マスク切れが、内部に設けられた収去空間に落ちて集まるように、前記本体内の収容空間の前記破砕ユニットの下方に配置される収去箱と、
前記本体内の収容空間の一側に設置され、廃棄用マスク切れの殺菌のための殺菌性物質を生成して、前記収去箱内の収去空間に生成された殺菌性物質を供給する殺菌モジュールと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の鋸歯状破砕構造を備えたマスク廃棄処理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋸歯状破砕構造を備えたマスク廃棄処理器(マスク廃棄処理装置)に関する。
【背景技術】
【0002】
保健・医療機関、動物病院、試験・検査機関等から排出される廃棄物のうち、人体に感染等の危害を及ぼす恐れのある廃棄物、及び人体組織等の摘出物、実験動物の死体等のように、保健・環境保護上、特別な管理が必要であると認められる廃棄物を医療廃棄物と定義し、これについては、専用容器に排出、密閉された状態で保管され、専用車両で収集・運搬されて専用焼却施設(または滅菌施設)で処理されるように、別途の処理方式が求められている。
【0003】
このような医療用廃棄物のうち、マスクの場合は、使用者の体液または分泌液が付いているので、それを単純に分類して、収去後、排出処理したら、このような作業過程において各種の病菌またはウイルス感染が起こる恐れがある。
【0004】
また、マスクが、使用後に、一般ごみとしてそのまま排出される場合、繊維生地の材質的特性によって分解され難い。焼却処理されても、多くの環境的負担を起こしているため、それに対する解決方法の提示が求められている。
【0005】
特に、最近、マスクの使用量は全世界的に急増する傾向にあり、マスク使用量の急増に伴い、むやみに捨てられるマスクも多くなる。
多量の捨てられたマスクが海洋に流れ込んで、水質汚染及び海洋環境の変化に影響を及ぼすだけでなく、海洋哺乳類が餌と見誤るか、身体の一部にマスクの耳掛け部がかかって、悪影響を及ぼす、という問題等が発生している。
【0006】
このため、使用済みのマスクを、防疫的に安全であり、マスクを構成する多様な材質の領域を確かに分離して、効果的な廃棄処理が容易に行われる別途の装置開発が必要とされているのが現状である。
【0007】
これと関連して、医療廃棄物を安全かつ確かに処理するために提案された従来技術に関する先行文献としては、特許文献1がある。
【0008】
しかしながら、特許文献1を始めとした既存のマスク廃棄処理器の場合、単純に使用済みの廃マスクを収集して殺菌処理する方式に過ぎず、多様な素材からなり、幾重のフィルターが重なった構造のマスクの場合、外部に露出した部分にのみ廃棄処理機能が適用されるだけであって、全体的に確かな廃棄処理は行われないという問題点があった。
【0009】
しかも、特許文献1を始めとした既存のマスク廃棄処理器の場合、使用済みの廃マスクを破砕させる方式を備えていても、繊維材質の面が多数個重なった構造上、全体的に完全な破砕が行われず、かえって、一部分が破れる形態に過ぎず、このような破砕結果物が、装置の作動構造上、一部分に引っ掛かかって、装置自体を壊すか、機能的エラーを誘発するという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】大韓民国登録特許第10-1763381号公報の「空気清浄機能を備える医療廃棄物の安全処理装置」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記した問題点を解決するために創作されたものであって、本発明の目的は、繊維材質のフィルター面が多数個重なった構造のマスクを確かに破砕させ、分離しさらに細かく切って、廃棄処理レベルの高度化とともに、十分に破砕されなかったマスクが装置の一部分にかかって、装置の駆動時、様々な問題を起こさないようにするマスク廃棄処理器を提供することにある。
【0012】
また、本発明の目的は、使用済みのマスクを完全に破砕して分離しさらに細かく切ってから、殺菌処理過程まで経るようにして、追って収去及び焼却処理される過程で、マスクに残っていた菌またはウイルスによる感染が誘発されないようにするマスク廃棄処理器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記した目的を達成するために、本発明の鋸歯状破砕構造を備えたマスク廃棄処理器は、廃棄用マスクが投入される投入口が配備され、内部に所定の収容空間が設けられる本体と、前記本体内の投入口の下方に設置され、前記投入口に投入される廃棄用マスクを粉砕して排出させる破砕ユニットと、を含み、前記破砕ユニットは、円柱状に設けられ、内部の中心に長さ方向に沿って連結された第1回転軸が配備される回転ローラ部と、周囲に沿って鋸歯が形成された車輪状の少なくとも一つの歯車部分を含む複数の破砕部と、を含み、複数の前記破砕部は、前記回転ローラ部の第1回転軸と、平面を基準として平行になるように配置された第2回転軸に回転可能に設置され、回転ローラ部との間に前記投入口を通り過ぎた廃棄用マスクが破砕処理のために投入されるように離隔した隙間を形成する。
【0014】
ここで、前記破砕部は、複数の前記歯車部分と、複数の前記歯車部分のうち、前記第2回転軸の長さ方向を基準として相互隣接した前記歯車部分間に配置されるように、前記第2回転軸に回転可能に設置され、弾性素材からなる円筒状の車輪構造を取る少なくとも一つのテンション車輪部分と、を含む。
【0015】
また、前記歯車部分は、円筒状の車輪構造を取り、内部の中心に前記第2回転軸が挿入される中空の回転軸挿入孔が配備される車輪胴体部分と、前記車輪胴体部分の周囲の上において、歯端に相当する端部が前記車輪胴体部分の厚さ方向を基準として一側に向かって曲がって尖る鋸歯状破砕構造を形成する多数の第1破砕刃部分と、前記車輪胴体部分の周囲の上において、歯端に相当する端部が前記車輪胴体部分の厚さ方向を基準として他側に向かって曲がって尖る鋸歯状破砕構造を形成する多数の第2破砕刃部分と、を含み、前記車輪胴体部分の周囲の上には、前記第1破砕刃部分と前記第2破砕刃部分が円周方向に沿って交互に交差して生成される。
【0016】
また、前記破砕ユニットは、前記投入口に投入される廃棄用マスクが、前記回転ローラ部の外周面に接触するとき、排出方向に押し出されるように、前記回転ローラ部の第1回転軸を回転駆動させる回転モータ部をさらに含む。
【0017】
併せて、前記破砕ユニットは、前記第2回転軸に内部の中心が回転可能に設置される複数の前記破砕部のうち、前記第2回転軸の長さ方向を基準として、相互隣接した前記破砕部間の配置間隔を所定の距離だけ離隔させる間隔調節部をさらに含む。
【0018】
さらに、前記マスク廃棄処理器は、ボックス状の構造に設けられ、前記破砕ユニットによって粉砕されて排出される廃棄用マスク切れが、内部に設けられた収去空間に落ちて集まるように、前記本体内の収容空間の前記破砕ユニットの下方に配置される収去箱と、前記本体内の収容空間の一側に設置され、廃棄用マスク切れの殺菌のための殺菌性物質を生成して、前記収去箱内の収去空間に生成された殺菌性物質を供給する殺菌モジュールと、をさらに含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば以下の効果を有する。
【0020】
第一に、破砕ユニットの構成及び構成間の配置形態、また何よりも破砕部の構造によって、繊維材質のフィルター面が多数個重なった構造のマスクを完璧に分離し、さらに細かく切って完璧な粉砕結果を得ることができる。
【0021】
第二に、使用済みのマスクを粉砕するにあたって、十分に粉砕されず、一部分のみが破れたマスクが処理器の内部の一部分にかかって、装置全体の駆動または一部機能の具現の際にエラーを起こすという問題を完全になくすことができる。
【0022】
第三に、使用済みのマスクを完全に破砕して分離しさらに細かく切ってから、殺菌処理過程まで経るようにして、追って収去及び焼却処理される過程において、マスクに残っていた菌またはウイルスによる感染が誘発されないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明によるマスク廃棄処理器を示す斜視図である。
図2】本発明によるマスク廃棄処理器の内部構造を示す側断面図である。
図3】本発明によるマスク廃棄処理器の上側が開放され、破砕ユニットの構造が確認できるように示す平面図である。
図4】本発明によるマスク廃棄処理器の破砕ユニット内の破砕部の構成及び各構成の構造を説明するための図である。
図5】本発明によるマスク廃棄処理器の破砕ユニット内の破砕部の歯車部分を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好適な実施形態についてさらに具体的に説明する。既に周知された技術的な部分については、説明の簡潔さのために省略するかまたは圧縮する。
【0025】
<鋸歯状破砕構造を備えたマスク廃棄処理器についての説明>
図1乃至図3を参照して説明すると、本発明の鋸歯状破砕構造を備えたマスク廃棄処理器100は、本体110と、破砕ユニット120と、殺菌モジュール130と、収去箱140と、操作パネル150と、を含む。
【0026】
本体110は、廃棄用マスクが投入される投入口110Hが上部面の上に設けられ、内部に所定の収容空間110Tが設けられる全体のハウジング領域に相当する。
【0027】
破砕ユニット120は、本体110内の投入口の下方に設置され、投入口110Hに投入される廃棄用マスクを粉砕して排出させるために、回転ローラ部121、回転モータ部122、破砕部123、及び間隔調節部124を含む。
【0028】
まず、回転ローラ部121は、図2及び図3に示すように、円柱状に設けられ、内部の中心に長さ方向に沿って連結された第1回転軸121Aが配備されたローラ手段に相当する。
【0029】
これと連携されて、回転モータ部122は、投入口110Hに投入される廃棄用マスクが回転ローラ部121の外周面に接触するとき、排出方向(上側から下側へ)に押し出されるように、回転ローラ部121の第1回転軸を回転駆動させる。
【0030】
例えば、図2を基準として、回転モータ部122は、第1回転軸121Aを時計方向に回転させ、回転ローラ部121も、全体が連動され、時計方向に回転するようになる。
【0031】
ここで、回転モータ部122の回動軸122Aと第1回転軸121Aとの間の相互連動の形態を、一つの軸で連結される方式から、ディスク、プーリー、ベルト等の構成を用いて、回動軸122Aの回転方向と同じ方向に第1回転軸121Aが一緒に回転可能なように、様々に実施変形することができる。
【0032】
次に、破砕部123は、図3及び図4に示すように、周囲に沿って鋸歯が形成された車輪状の歯車部分123aを少なくとも一つ含み、複数個で設けられる。
【0033】
具体的に、複数個の破砕部123は、回転ローラ部121の第1回転軸121Aと、平面を基準として平行になるように配置された第2回転軸123Aに回転可能に設置され、回転ローラ部121との間に、投入口110Hを通り過ぎた廃棄用マスクが、破砕処理のために投入されるように、離隔した隙間を形成する。
【0034】
整理すれば、投入口110Hの形状が長い長方形または楕円形の構造を取り、このように長い方向と対応して、第1回転軸121Aと第2回転軸123Aは、平面を基準として、平行に配置され、第1回転軸121Aと第2回転軸123Aは、上下高さを基準として、同じ高さに位置するように設置される。
【0035】
また、第1回転軸121Aに固定結合して相互連動される回転ローラ部121の外周面と、第2回転軸123Aに長さ方向に沿って回転可能に締結される複数個の破砕部123との間に形成される離隔した隙間は、投入口110Hに対応する構造及び上下配置をなすことにより、投入口110Hを通り過ぎた廃棄用マスクが下に落ちながら、直ちに回転ローラ部121の外周面と複数個の破砕部123との間に形成された離隔した隙間に入り、破砕処理されるようになる。
【0036】
ここで、第1回転軸121Aに固定結合して相互連動される回転ローラ部121は、回転モータ部122によって回転駆動し、離隔した隙間において接触された廃棄用マスクを下側に引っ張って移送させ、反対側で接触する複数個の破砕部123は、廃棄用マスクを完全に破砕して細かく切る。
【0037】
ここで、廃棄用マスクの一側面にのみ接する複数個の破砕部123が完璧に破砕処理を行うために、特殊な構造の構成及び構成間の配置形態を備えるようになる。
【0038】
具体的に、破砕部123のそれぞれの単位体は、図3に示すように、周囲に沿って鋸歯が形成された車輪状の複数個の歯車部分123aと、弾性素材からなる円筒状の車輪構造を備えた少なくとも一つのテンション車輪部分123bと、を含み、このような歯車部分123a及びテンション車輪部分123bは、内部の中心が第2回転軸123Aに回転可能に設置される形態を取る。
【0039】
好ましくは、破砕部123のそれぞれの単位体が、複数個の歯車部分123aと、複数個の歯車部分123aのうち、隣接した歯車部分123aとの間にテンション車輪部分123bが配置される構造を取り、最も好ましい実施形態は、歯車部分123a-テンション車輪部分123b-歯車部分123a-テンション車輪部分123b-歯車部分123aの順に、第2回転軸123Aの長さ方向を基準として配置された構造を取る単位体をなす破砕部123である。
【0040】
ここで、歯車部分123aは、図4及び図5に示すように、円筒状の車輪構造を取り、内部の中心に第2回転軸123Aが挿入される中空の回転軸挿入孔123Hが備えられる車輪胴体部分123aaを基底構造とし、周囲に沿って異なる鋸歯構造の第1破砕刃部分123abと第2破砕刃部分123acが円周方向に沿って交互に交差して生成される構造をなす。
【0041】
また、第1破砕刃部分123abは、図5の拡大部分に示すように、車輪胴体部分123aaの周囲の上において、歯(鋸歯)端に相当する端部が車輪胴体部分123aaの厚さ方向(中空の回転軸挿入孔123Hの形成方向、図5において左右方向)を基準として一側(図5において右側)に向かって曲がって尖る鋸歯状破砕構造を形成する。
【0042】
これとともに、第2破砕刃部分123acは、図5の拡大部分に示すように、車輪胴体部分123aaの周囲の上に歯(鋸歯)端に相当する端部が車輪胴体部分123aaの厚さ方向(中空の回転軸挿入孔123Hの形状方向、図5において左右方向)を基準として他側(図5において左側)に向かって曲がって尖る鋸歯状破砕構造を形成する。
【0043】
結果的に、歯車部分123aは、鋸歯状破砕構造の尖る端部形成方向が互いに反対される形態が交互に配置されて、接触されるマスク面を完璧に破砕させて細かく切ることができる。
【0044】
次に、テンション車輪部分123bは、高弾力のスポンジのような弾性材質からなる円筒状の車輪構造の部材であって、歯車部分123a間に配置されて、隣接した歯車部分123aの間にマスクの破砕された切れが挟まれることがないようにし、最終的に一定のレベルの弾性によるテンションを接触面に付加して、破砕処理される廃棄用マスクが絡み合わず、回転ローラ部121によって下に押されて降りる過程がさらに柔軟かつ安定的に行われるようにする。
【0045】
このような単位体をなす破砕部123は、複数個が一括的に第2回転軸123Aの上に続いて隣接して配置されるものではなく、間隔調節部124によって一定の距離を維持して離隔した状態を維持する。
【0046】
ここで、間隔調節部124は、第2回転軸123Aに内部の中心が回転可能に設置される複数の破砕部123のうち、第2回転軸123Aの長さ方向を基準として、相互隣接した破砕部123間の配置間隔を所定の距離だけ離隔させている構造体に相当する。
【0047】
このような間隔調節部124によって離隔して、第2回転軸123Aに順次配置される破砕部123は、隣接した破砕部123内の最外側に配置される歯車部分123a間の十分な隔離距離が提供されて、これらの間にマスクの破砕された切れが挟まれることが遮断される。
【0048】
殺菌モジュール130は、本体110内の収容空間110Tの一側に設置され、廃棄用マスク切れの殺菌のための殺菌性物質を生成して、後述する収去箱140内の収去空間140Tに生成された殺菌性物質を供給する。
【0049】
具体的に、殺菌モジュール130は、オゾン発生による殺菌を行うプラズマ装置から、極紫外線(EUV)の放射によって空気殺菌を行うプラズマ装置、また、一定の熱を加えて温度によって殺菌を行うヒーティング装置、ラジカル及びイオンによって病原菌を死滅させる方式の殺菌装置等の様々な殺菌装置が適用可能であり、特定の殺菌装置に限定されない。
【0050】
最終的に、殺菌モジュール130は、殺菌性物質を作って、収去箱140の内部に供給することにより、廃棄用マスク切れが集められた後、殺菌を経て、十分な滅菌作用が行き届くようにし、収去箱140への収去による廃棄用マスク切れの追っての廃棄処理過程でも、感染可能性のレベルを極度に下げることができる。
【0051】
収去箱140は、ボックス状の構造に設けられ、破砕ユニット120によって粉砕されて排出される廃棄用マスク切れが、内部に設けられた収去空間140Tに落ちて集まるように、本体110内の収容空間の下部側の破砕ユニット120の下方に配置される。
【0052】
このような収去箱140は、本体110の前方に結合され、収容空間110Tの前方側を覆っている前方カバー110Cの結合を解除させた後、収容空間110Tから収去するか、収容空間110Tに収容して設置することができる。
【0053】
操作パネル150は、本体110の上部面の上に配備され、使用者の押し操作によって制御信号を発生させ、回転モータ部122及び殺菌モジュール130の作動状態を制御することができる。
【0054】
本発明において開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、本発明の技術思想を説明するためのものであって、このような実施形態によって、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。保護の範囲は、請求の範囲によって解析されなければならず、それと同等な範囲内にあるあらゆる技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならないであろう。
【符号の説明】
【0055】
100 マスク廃棄処理器
110 本体
110H 投入口
110C 前方カバー
110T 収容空間
120 破砕ユニット
121 回転ローラ部
122 回転モータ部
123 破砕部
123a 歯車部分
123aa 車輪胴体部分
123ab 第1破砕刃部分
123ac 第2破砕刃部分
123b テンション車輪部分
124 間隔調節部
130 殺菌モジュール
140 収去箱
140T 収去空間
150 操作パネル
図1
図2
図3
図4
図5