(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240610BHJP
G06Q 30/0202 20230101ALI20240610BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240610BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0202
G06Q30/0601 330
(21)【出願番号】P 2024063153
(22)【出願日】2024-04-10
【審査請求日】2024-04-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522147481
【氏名又は名称】DART’s株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】松村 毅
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109787(JP,A)
【文献】特開2013-156691(JP,A)
【文献】特開2024-025200(JP,A)
【文献】特開2024-049287(JP,A)
【文献】国際公開第2023/069689(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1以上のプロセッサを備える情報処理システムであって、
前記プロセッサが、
取得ステップでは、クリエイターが創作した創作物データの売買が可能なマーケットプレイスにおいて生じる事象に関する事象情報を取得し、
生成ステップでは、
取得された前記事象情報と、所定の予測機能とに基づき、将来
生じることが予測される
前記事象に関する情報を表す予測データを生成し、
前記予測機能は、過去の前記事象から未来の前記事象を予測する機能であり、
公開ステップでは、前記マーケットプレイスにおいて、生成された前記予測データを公開する、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記予測機能は、過去の前記事象のうちの一部を入力とし、当該一部よりも後に生じた前記事象を出力として機械学習を行ったAIである、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記予測データには、前記創作物データと同じ種類のデータが含まれる、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項
3に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、
購入ステップでは、公開した前記予測データの購入を希望された場合、当該予測データを購入させるための購入処理を実行する、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項
4に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、
検知ステップでは、販売された前記予測データが購入者により二次利用されたことを検知し、
提供ステップでは、前記二次利用が検知された場合に、当該二次利用を行った購入者に報酬を提供する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項
5に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、
検出ステップでは、前記購入者による二次利用の形態を検出し、
前記提供ステップでは、検出された前記二次利用の形態に応じた報酬を前記購入者に提供する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記事象には、前記マーケットプレイスで開催されるイベントが含まれ、
前記予測データには、前
記イベントを示すデータが含まれる、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記取得ステップでは、前記マーケットプレイスを訪れるユーザに関するユーザ情報を取得し、
前記公開ステップでは、取得された前記ユーザ情報に応じた態様で前記予測データを公開する、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項
8に記載の情報処理システムにおいて、
前記態様は、前記予測データの種類である、
情報処理システム。
【請求項10】
請求項
8に記載の情報処理システムにおいて、
前記態様は、前記予測データの数である、
情報処理システム。
【請求項11】
請求項
8に記載の情報処理システムにおいて、
前記態様は、前記予測データを更新する頻度である、
情報処理システム。
【請求項12】
請求項
8に記載の情報処理システムにおいて、
前記態様は、前記予測データが表す未来までの期間の長さである、
情報処理システム。
【請求項13】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記公開ステップでは、過去に公開した前記予測データが示す未来の時期が訪れた場合、当該予測データと、当該時期に公開されている情報とを比較可能に公開する、
情報処理システム。
【請求項14】
情報処理方法であって、
情報処理システムが備えるプロセッサが、
請求項1~請求項
13の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行する、
情報処理方法。
【請求項15】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項
13の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電子商取引によって商品またはサービスを販売する店舗を利用するユーザに関する店舗の利用情報を取得し、取得される利用情報に基づき、ユーザによって閲覧された購入対象が過去に当該ユーザによって利用された店舗によって販売される場合に、利用された店舗から発行されるクーポンが含まれるコンテンツを生成し、生成されるコンテンツを当該ユーザへ配信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マーケットプレイスを訪れるユーザが増えるほど、そのマーケットプレイスで取り扱われている商品等がユーザの目にとまって取引の機会が増加しやすくなる。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、マーケットプレイスを訪れる動機を高めることができる情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、少なくとも1以上のプロセッサを備える情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、プロセッサが、生成ステップでは、クリエイターが創作した創作物データの売買が可能なマーケットプレイスにおいて将来公開されることが予測される情報を表す予測データを生成する。公開ステップでは、マーケットプレイスにおいて、生成された予測データを公開する。
【0007】
このような態様によれば、マーケットプレイスを訪れる動機を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】マーケットプレイスシステム1の全体構成を示す図である。
【
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】ユーザ端末20のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】表示処理の一例を示すアクティビティ図である。
【
図10】変更されたメイン画面の一例を示す図である。
【
図11】予測データ画面の別の一例を示す図である。
【
図12】変更されたメイン画面の一例を示す図である。
【
図15】公開態様テーブルの別の一例を示す図である。
【
図16】公開態様テーブルの別の一例を示す図である。
【
図17】公開態様テーブルの別の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、一実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、一実施形態に係る種々の情報処理において、入力と、入力に応じた出力とが実現されうる。ここで、入力の結果として出力が得られれば、かかる情報処理において参照される情報(以下、参照情報と称する。)の態様は、限定されない。参照情報は、例えば、データベース、ルックアップテーブル、所定の関数(統計学的手法によって構築された、回帰式等の判定式を含む。)等のルールベースの情報でもよいし、入力と出力との相関を予め学習させた学習済みモデルでもよいし、プロンプトを入力することで所望の結果を出力可能な大規模言語モデルでもよい。
【0012】
また、一実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、一実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
さらに、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。また、プロセッサは、汎用プロセッサでもよいし、専用の回路でもよい。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
<実施形態>
1.システム構成
以下、実施形態に係るシステム構成を説明する。
図1は、マーケットプレイスシステム1の全体構成を示す図である。
図1においては、マーケットプレイスシステム1が備える各装置と、それらの装置を使用するユーザの概要が示されている。各概要については、他の図も参照しながら随時説明する。
【0015】
マーケットプレイスシステム1は、商品及びサービス等の取引の場であるマーケットプレイスを提供するための情報処理を実行する情報処理システムである。以下では、単に「マーケットプレイス」と言ったら、マーケットプレイスシステム1が提供するマーケットプレイスを示すものとする。マーケットプレイスでは様々な商品及びサービス等を取り扱うことが可能であるが、以下では、NFT(ノンファンジブルトークン:Non-Fungible Token)が取引対象として扱われる場合を説明する。
【0016】
NFTとは、ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークン(「非代替性トークン」とも呼ばれる)である。ブロックチェーンとは、ネットワーク上にある端末同士をダイレクトに接続し、暗号技術を用いて取引の記録を分散的に処理・記録する技術である。マーケットプレイスでは、例えば、クリエイターが創作して出品した創作物データを示すNFTが取引される。マーケットプレイスに出品される創作物データには、アート作品、ゲーム作品、写真作品及び音楽作品等を示すNFTが含まれる。
【0017】
マーケットプレイスシステム1は、通信回線2と、BCシステム3と、サーバ装置10と、複数のユーザ端末20とを備える。BCシステム3は、ブロックチェーンの技術を利用可能な環境を提供するシステムである。BCシステム3は、P2Pネットワーク4と、複数のBCノード装置5とを備える。
【0018】
P2Pネットワーク4(P2P=Peer to Peer)は、端末同士が互いの持つデータや機能を利用しあうために対等な関係で直に接続しあっている分散型のネットワークである。通信回線2は、インターネット等を含み、自回線に接続する装置同士のデータのやり取りを仲介する。なお、P2Pネットワーク4は、通信回線2の一部であることが通常であるが、
図1では、説明を分かりやすくするため別々に表している。複数のBCノード装置5(BC=Block Chain=ブロックチェーン)は、P2Pネットワーク4によって互いに接続され、BCシステム3を形成する。
【0019】
BCシステム3は、過去の処理の履歴等を示すトランザクションデータを一定容量のブロックに区切り、それらのブロックを順番に並べて繋げたブロックチェーンを生成する。BCシステム3は、各ブロックに直前のブロックのハッシュ値を持たせ、生成したブロックチェーンを複数のBCノード装置5のそれぞれに分散させて記憶させる。これにより、BCシステム3は、ブロックチェーンの耐改ざん性を向上させている。
【0020】
サーバ装置10は、マーケットプレイスを運営するため情報処理を実行する情報処理装置である。サーバ装置10は、例えば、マーケットプレイスの利用者の認証、取引対象であるNFTに関する情報の提示及びNFTの取引により生じる支払い等の処理を行う。サーバ装置10は、NFTに関する処理については、P2Pネットワーク4に接続し、ブロックチェーンを共有するネットワークに参加することで実行する。
【0021】
サーバ装置10は、例えば、BCシステム3に接続されている取引所を介して取引対象であるNFT等に関する権利を取引する。取引所は、ブロックチェーンを用いた取引を仲介するシステムである。サーバ装置10は、取引所で用いられる仮想通貨を購入してウォレットで保管しておき、ウォレットを取引所に接続することでNFTの登録等に必要なコストを仮想通貨で支払う。
【0022】
ユーザ端末20は、マーケットプレイスシステム1の利用者をユーザとする端末であり、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレット端末等である。より詳細には、ユーザ端末20は、表示手段及び操作受付手段を有し、マーケットプレイスの画面を表示手段に表示する処理及びユーザが操作受付手段に対して行った操作の受け付け処理等の情報処理を実行する情報処理装置である。ユーザは、ユーザ端末20を操作してマーケットプレイスにアクセスし、そこで販売されているNFT等の商品を購入したり、自分が創作した創作物をマーケットプレイスに登録して販売したりする。
【0023】
サーバ装置10は、例えば、ユーザ端末20を利用するユーザを認証する認証処理を実行する。サーバ装置10は、例えば、マーケットプレイスシステム1を利用するユーザを認証するための認証情報(ユーザID及びパスワード等)を記憶し、認証情報を入力したユーザを認証する。サーバ装置10は、ユーザを認証することで、データへのアクセスを制限したり、ユーザが入力したデータに識別情報を付与して識別可能にしたり、ユーザが行った設定を保存したりすることができる。
【0024】
また、サーバ装置10は、ユーザ端末20に画像を表示させるための表示制御処理を実行する。サーバ装置10は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)ファイルの生成及び送信等の処理を表示制御処理として行い、システム画面を示すウェブページをユーザ端末20にブラウザの機能を利用して表示させる。なお、ユーザ端末20がマーケットプレイスシステム1を利用するためのアプリケーションプログラムを導入し、サーバ装置10がそのアプリにおける表示用データの生成及び送信等の処理を表示制御処理として行ってもよい。サーバ装置10は、これらの表示制御処理を行うことで、ユーザ端末20に各種の画像を表示させる。つまり、ユーザ端末20の表示手段に表示されている画像は、サーバ装置10がユーザ端末20に表示させている画像と言い換えることができる。
【0025】
2.ハードウェア構成
以下、実施形態に係るハードウェア構成を説明する。
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、バス14とを備える。バス14は、サーバ装置10が備える各部を電気的に接続する。
【0026】
(制御部11)
制御部11は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、マーケットプレイスシステム1に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0027】
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるマーケットプレイスシステム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるマーケットプレイスシステム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0028】
(通信部13)
通信部13は、サーバ装置10から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素からサーバ装置10への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これによりP2Pネットワーク4又は通信回線2を介して、サーバ装置10と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
【0029】
図3は、ユーザ端末20のハードウェア構成を示す図である。ユーザ端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、バス26とを備える。バス26は、ユーザ端末20が備える各部を電気的に接続する。
【0030】
(入力部24)
入力部24は、キー、ボタン、タッチスクリーン及びマウス等を有し、ユーザによる入力を受け付ける。また、入力部24は、マイクロフォンを有し、ユーザによる音声の入力を受け付ける機能を有していてもよい。
【0031】
(出力部25)
出力部25は、ディスプレイ及びスピーカ等を有し、ディスプレイの表示面に画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された視覚情報を表示し、音声を含む音を出力する。
【0032】
3.情報処理
以下、実施形態に係る情報処理について説明する。以下の説明では、サーバ装置10及びユーザ端末20を各情報処理の主体として記載するが、それらの情報処理は、マーケットプレイスシステム1が備える少なくとも1つのプロセッサ、すなわち、各装置の制御部が有するプロセッサによって実行されている。マーケットプレイスシステム1は、例えば、マーケットプレイスを利用するための利用画面を表示する表示処理を実行する。
【0033】
図4は、表示処理の一例を示すアクティビティ図である。表示処理は、ユーザ端末20にマーケットプレイスシステム1が提供するマーケットプレイスを利用するためのログイン画面が表示され、マーケットプレイスシステム1の利用者として登録されているユーザがログインの操作を行うことを契機に開始される。
【0034】
図5は、ログイン画面の一例を示す図である。
図5に示すログイン画面C1では、「ログイン情報を入力してください。」という文字列と、ユーザIDの入力欄D11と、パスワードの入力欄D12と、ログインボタンB11とが表示されている。ユーザ端末20は、入力欄D11及びD12への入力と、ログインボタンB11への操作をログイン操作として受け付け、入力されたユーザID及びパスワードを示すログインデータをサーバ装置10に送信する(アクティビティA11)。
【0035】
サーバ装置10は、送信されてきたログインデータに基づいてユーザを認証する(アクティビティA12)。次に、サーバ装置10は、認証したユーザのユーザ情報を取得する(アクティビティA13)。ユーザ情報には、例えば、画面の設定等が含まれているが、ここでは、ユーザが初めてログインした場合について説明する。続いて、サーバ装置10は、マーケットプレイスにおいて行なわれている取引に関する情報を取得する(アクティビティA14)。
【0036】
取引情報には、取引されている対象(NFT等)に関する対象情報及び過去に行なわれた取引の履歴(購入されたNFT、出品者、購入者、購入日時及び購入価格等)が含まれる。サーバ装置10は、取得された取引履歴に基づいて、第1予測データを生成し(アクティビティA21)、また、第2予測データを生成する(アクティビティA22)。第1予測データは、将来取引されることが予測される取引対象物を示すデータであり、第2予測データは、将来の取引の傾向を示すデータである。第1予測データ及び第2予測データについては、後ほど図を参照しながら詳しく説明する。
【0037】
サーバ装置10は、生成した第1予測データ及び第2予測データを用いて、マーケットプレイスのメイン画面を生成する(アクティビティA23)。サーバ装置10は、生成したメイン画面を示す画面データをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、送信されてきた画面データが示すメイン画面を表示する(アクティビティA24)。
【0038】
図6は、メイン画面の一例を示す図である。
図6に示すメイン画面C2では、カテゴリ選択タブB21と、表示条件ボタンB22と、第1予測データの表示欄D21と、第2予測データの表示欄D22と、取引対象の一覧の表示欄D23とが表示されている。
【0039】
カテゴリ選択タブB21には、「全て」、「アート」、「ゲーム」、「写真」及び「音楽」というNFTのカテゴリを選択するためのタブが表示されている。なお、カテゴリはこれに限らず、プロフィール画像、ゲーム内アイテム又は仮想空間の不動産等のNFTにより取引することが可能な様々なカテゴリが含まれていてもよい。表示欄D23には、カテゴリ選択タブB21で選択されたカテゴリのコレクションの一覧が表示される。コレクションとは、1以上のNFTの作品(=アイテム)が対応付けられたシリーズのことを表す。
【0040】
表示欄D23には、コレクションの「ランク」、「コレクション」、「最低価格」及び「総取引量」が表示されている。「ランク」には、NFTの総取引量の順位が表示されている。「コレクション」には、コレクションの名称及びロゴ画像が表示されている。「最低価格」には、コレクション内のアイテムの価格のうち最も低い価格が表示されている。「総取引量」には、コレクション内のアイテムがこれまでに取引された際に支払われた仮想通貨の合計が表示されている。
【0041】
表示条件ボタンB22は、表示欄D23に優先的に表示させるコレクションの表示条件を選択する操作用画像である。例えば、「流行り」ボタンが操作されると、最近取引が多いコレクションが優先的に表示され、「トップ」ボタンが操作されると、出品されてから現在までの取引の総量が多いコレクションが優先的に表示される。また、「1h」、「6h」、「24h」及び「7d」という期間ボタンが操作されると、過去の1時間、6時間、24時間及び7日間における取引量に基づいて表示条件が判断される。「全て見る」ボタンが操作されると、選択されたカテゴリで出品されている全てのコレクションの一覧が表示される。
【0042】
表示欄D21には、第1予測データE21が表示されている。第1予測データE21は、マーケットプレイスにおいて将来公開されることが予測される創作物を示す創作物データである。
図6の例では、表示欄D21に、将来出品されると予測されるNFTとして、4本の足の他に6つの手を持つトカゲの絵の画像が第1予測データE21として表示されている。
【0043】
サーバ装置10は、例えば、第1予測AI(Artificial Intelligence)を用いて第1予測データを生成する。第1予測AIは、過去の事象から未来の事象を予測する機能を有するAIである。第1予測AIは、例えば、過去の或る時点よりも古いNFTの取引履歴を入力とし、その時点よりも後に取引され且つ取引量が多いNFTを正解とする機械学習を行なわせることで、将来取引が増えるNFTを予測する予測機能を実現する。
【0044】
サーバ装置10は、上記のとおり機械学習をした第1予測AIに、マーケットプレイスで行なわれたNFTの最新の取引履歴を入力し、その第1予測AIが出力した取引対象を第1予測データとして生成する。なお、第1予測データの生成方法はこれに限らない。サーバ装置10は、過去の取引履歴からルールベースで将来多く取引されるNFTを予測する第1アルゴリズムを備えることで、その第1アルゴリズムとNFTの最新の取引履歴とに基づいて、第1予測データを生成してもよい。
【0045】
表示欄D22には、第2予測データE22が表示されている。第2予測データE22は、将来行なわれる取引の予測を示すデータであり、
図6の例では、縦軸を取引量、横軸を時間とする折れ線グラフによって予測結果を示している。詳細には、第2予測データE22は、未来の特定の期間(以下「予測期間」と言う)における所定の取引対象(以下「予測対象」と言う)の取引量の予測値の遷移を表している。
【0046】
第2予測データE22は、
図6の例では、「6月」を予測期間とし、「コレクション」を予測対象として、現在最も取引が多いコレクションの過去から予測期間(未来の6ヶ月間)にかけての取引量を示す予測線F21、F22と、将来最も取引量が多くなると予測されるコレクションの過去から予測期間にかけての取引量を示す予測線F23、F24と、それらのコレクションのロゴ画像とを示している。
【0047】
サーバ装置10は、例えば、過去の或る時点よりも古いコレクションの取引履歴を入力とし、その時点よりも新しいコレクションの取引量の遷移を正解とする機械学習を第2予測AIに行なわせることで、将来行なわれるコレクションの取引量の遷移という事象を予測する予測機能を実現する。なお、第2予測データの生成方法はこれに限らない。サーバ装置10は、過去の取引履歴からルールベースで将来の各コレクションの取引量の遷移を予測する第2アルゴリズムを備えることで、その第2アルゴリズムと各コレクションの最新の取引履歴とに基づいて、第2予測データを生成してもよい。
【0048】
サーバ装置10は、ユーザが同じ日に2回以上ログインした場合は、最初に生成した第1予測データ及び第2予測データを2回目以降も表示させる。サーバ装置10は、ユーザが別の日にログインした場合は、新たに第1予測データ及び第2予測データを生成してメイン画面C2において表示させる。よって、第1予測データ及び第2予測データは、毎日更新されることになる。なお、サーバ装置10は、ユーザのログイン時ではなく、毎日日付が変わったタイミングで予め第1予測データ及び第2予測データを生成しておいてもよい。
【0049】
また、サーバ装置10は、どのユーザがログインした場合でも、同じ日であれば同じ第1予測データ及び第2予測データを表示させる。よって、2人目以降のユーザがログインした場合は、1人目のログイン時に生成した第1予測データ及び第2予測データを表示させる。なお、サーバ装置10は、日付が変わった際に予め第1予測データ及び第2予測データを生成して記憶しておき、ユーザがログインするたびにそれを読み出して表示させてもよい。
【0050】
なお、サーバ装置10は、ユーザ毎に第1予測データ及び第2予測データを生成して表示させてもよい。その場合、ユーザがログインするタイミングによって取引履歴が変化するので、異なる第1予測データ及び第2予測データが生成される場合がある。いずれの場合も、サーバ装置10は、生成した第1予測データ及び第2予測データを日付に対応付けて(ユーザ毎に予測データが生成される場合にはユーザにも対応付けて)記憶しておく。
【0051】
ユーザ端末20は、第1予測データE21又は第2予測データE22のいずれかを選択する操作が行われると、予測データの選択操作として受け付け、選択された予測データに関する予測データ画面の表示を要求する要求データをサーバ装置10に送信する(アクティビティA31)。サーバ装置10は、要求データを受け取ると、要求された予測データ画面を生成し、生成した予測データ画面を示す画面データをユーザ端末20に送信する(アクティビティA32)。ユーザ端末20は、送信されてきた画面データが示す予測データ画面を表示する(アクティビティA33)。
【0052】
まず、第1予測データの予測データ画面について説明する。
図7は、予測データ画面の一例を示す図である。
図7に示す予測データ画面C3では、「第1予測データの詳細を説明します。」という文字列と、第1予測データの表示欄D31と、第1予測データの詳細情報の表示欄D32と、リンクの保存ボタンB31と、前日の第1予測データの表示ボタンB32と、第1予測データの購入ボタンB33と、設定変更ボタンB34とが表示されている。表示欄D31には、第1予測データE21が拡大して表示されている。
【0053】
また、表示欄D32には、第1予測データE21について説明する文章と、第1予測データE21を購入するための価格が表示されている。サーバ装置10は、例えば、第1予測AIに第1予測データを出力させる際に、予測した第1予測データの説明文も出力させるように指示する。この説明文は、NFTがアート作品である場合は、描かれている対象の説明等を表している。第1予測AIは、例えば、上記の機械学習を行う際に、取引履歴に含まれているNFTの説明文章も合わせて学習することで、説明文を生成する機能を実現する。
【0054】
第1予測データの価格は、固定された価格でもよいし、変動する価格でもよい。サーバ装置10は、例えば、予測データ画面C3を表示させるユーザが多いほど、第1予測データの価格を高くしていってもよい。また、サーバ装置10は、後述する保存ボタンB31を操作するユーザが多いほど、第1予測データの価格を高くしていってもよい。
【0055】
保存ボタンB31が操作されると、サーバ装置10は、予測データ画面C3へのリンクをユーザ情報に対応付けて記憶する。これにより、日が変わってメイン画面C2に表示される第1予測データが変化していたとしても、リンクを保存したユーザであれば、第1予測データE21を示す予測データ画面C3を表示させることができる。また、表示ボタンB32が操作されると、サーバ装置10は、前日表示させた第1予測データを読み出して表示させる。なお、サーバ装置10は、詳細情報も記憶しておくことで、第1予測データと同様に過去の詳細情報を表示させる。
【0056】
また、ユーザ端末20は、購入ボタンB33への操作が行なわれると、表示されている第1予測データE21の購入操作として受け付け、第1予測データE21の購入処理を要求する要求データをサーバ装置10に送信する(アクティビティA41)。サーバ装置10は、送信されてきた要求データを受け取ると、購入操作をされた第1予測データE21の価格をユーザのウォレットから支払わせ、支払いが完了したら第1予測データE21の所有権をユーザに付与する処理を購入処理として実行する(アクティビティA42)。
【0057】
次に、サーバ装置10は、購入が完了したことを示す購入済み画面を生成し、生成した購入済み画面を示す画面データをユーザ端末20に送信する(アクティビティA43)。ユーザ端末20は、送信されてきた画面データが示す購入済み画面を表示する(アクティビティA44)。
【0058】
図8は、購入済み画面の一例を示す図である。
図8に示す購入済み画面C4では、「第1予測データの購入が完了しました。」という文字列と、
図7と同じ第1予測データの表示欄D31及び第1予測データの詳細情報の表示欄D32と、メイン画面での表示設定ボタンB41とが表示されている。表示欄D31には、購入された第1予測データE21と、第1予測データE21が売却済みであることを示す画像F41とが表示されている。
【0059】
表示設定ボタンB41が操作されると、サーバ装置10は、例えば、ユーザが購入した第1予測データE21を、そのユーザのメイン画面C2に常に(別の日でも)表示させるように設定することができる。なお、サーバ装置10は、その際、当日の第1予測データも同時に表示させてもよい。また、サーバ装置10は、購入者のユーザ端末20には第1予測データE21をそのまま表示させ、それ以外のユーザのユーザ端末20には売却済みを示す画像F41を重畳させた第1予測データE21を表示させてもよい。このような態様によれば、第1予測データが購入可能であることを周知することができ、また、購入者が出るほど第1予測データの価値が高いということをアピールすることができる。
【0060】
図7に示す設定変更ボタンB34が操作されると、サーバ装置10は、設定変更用の画面を表示させる。
図9は、設定変更画面の一例を示す図である。
図9に示す設定変更画面C5では、表示させる第1予測データの種類の入力欄D51と、個数の入力欄D52と、頻度の入力欄D53と、予測する未来の時点(以下「予測時点」と言う)の入力欄D54とが表示されている。
【0061】
入力欄D51には、メイン画面C2に表示される第1予測データの種類が入力されている。第1予測データの種類には、例えば、
図6に示すカテゴリのアート、ゲーム、写真及び音楽の他、プロフィール画像、ゲーム内アイテム又は仮想空間の不動産等が含まれ得る。これらの種類は、ユーザが入力してもよいし、右側の上下ボタンで切り替わるようにしてもよい。なお、入力欄D51には、複数の種類が入力可能であってもよい。
【0062】
入力欄D52には、メイン画面C2に表示される第1予測データの個数が入力されている。入力欄D52には、初期設定では「1」が入力されているが、2以上の個数が入力可能である。これらの個数は、ユーザが数値を入力してもよいし、右側のプラスボタン及びマイナスボタンで増減させてもよい。
【0063】
入力欄D53には、メイン画面C2に表示される第1予測データが変化する頻度が入力されている。入力欄D53には、初期設定では「毎日」が入力されているが、例えば、6時間毎、12時間毎、2日毎又は週毎等の頻度が入力可能である。これらの頻度は、ユーザが入力してもよいし、右側のプラスボタン及びマイナスボタンで増減させてもよい。
【0064】
入力欄D54には、メイン画面C2に表示される第1予測データが表す未来の時点が入力されている。入力欄D54には、例えば、初期設定では「6月後」が入力されているが、1月後、3月後、1年後又は3年後等の時点が入力可能である。これらの未来の時点は、ユーザが入力してもよいし、右側のプラスボタン及びマイナスボタンで増減させてもよい。
【0065】
ユーザ端末20は、設定変更画面C5を表示させて各入力欄に入力する操作を設定操作として受け付けると(アクティビティA51)、設定を反映したメイン画面の表示を要求する要求データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、要求データを受け取ると、設定された表示をするために第1予測データを追加で生成する必要があれば、必要な第1予測データを生成する(アクティビティA52)。
【0066】
必要な第1予測データは、例えば、追加の第1予測データ、別の種類の第1予測データ又は予測時点が異なる第1予測データである。サーバ装置10は、新たに生成した第1予測データを含むメイン画面を生成し(アクティビティA53)、生成したメイン画面を示す画面データをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、送信されてきた画面データが示すメイン画面を表示する(アクティビティA54)。
【0067】
図10は、変更されたメイン画面の一例を示す図である。
図10に示すメイン画面C2では、第1予測データの表示欄D21に、4つの第1予測データE21、E23、E24、E25が表示されている。つまり、
図10の例では、
図9に示す入力欄D52に「4」という個数が設定された場合の表示が示されている。
【0068】
なお、第1予測データの表示方法はこれに限らない。例えば、サーバ装置10は、表示欄D21と同じ大きさの表示欄を第1予測データの個数分だけ並べて、それぞれに第1予測データを表示させてもよい。また、サーバ装置10は、表示欄D21と同じ大きさで1つの第1予測データを表示させ、表示欄D21を操作するたび又は一定時間が経過するたびに表示する第1予測データを切り替えてもよい。また、第1予測データの設定をより詳細にして、例えば、複数の第1予測データを表示させる場合に、各第1予測データの種類、頻度及び予測時点を個別に設定可能としてもよい。
【0069】
続いて、第2予測データの予測データ画面について説明する。
図11は、予測データ画面の別の一例を示す図である。
図11に示す予測データ画面C6では、「第2予測データの設定を変更することができます。」という文字列と、第2予測データの表示欄D61と、予測期間の変更ボタンB61と、予測対象の変更ボタンB62と、グラフの縦軸の指標の変更ボタンB63とが表示されている。表示欄D61には、第2予測データE22が拡大して表示されている。
【0070】
変更ボタンB61を操作すると、第2予測データにより予測結果が示されている予測期間を変更することが可能である。変更ボタンB61は、
図11の例では、スライダの形をしており、スライダを左右に移動させることで、1ヶ月から2年まで予測期間を変更することができる。なお、変更可能な予測期間の範囲はこれに限らず、例えば、数日から数十年まで予測期間を変更可能としてもよい。
【0071】
変更ボタンB62は、第2予測データで予測されている予測対象を変更するための操作用画像である。予測対象は、
図6の例ではコレクションであるが、例えば、個別のNFT又はクリエイター等に変更可能であり、また、特定のカテゴリのNFTを予測対象としてもよい。また、予測対象の個数も変更されてもよい。変更ボタンB63は、第2予測データが示すグラフの縦軸の指標を変更するための操作用画像である。グラフの縦軸の指標は、
図6の例では取引量であるが、例えば、コレクションに属するNFTの平均価格、最大価格又は取引期間等に変更することができる。
【0072】
図11に示す各ボタンへの操作がA51で設定操作として受け付けられると、サーバ装置10は、設定された予測期間、予測対象及び縦軸の指標による第2予測データを生成する(アクティビティA52)。サーバ装置10は、生成した第2予測データを含むメイン画面をユーザ端末20に表示させる(アクティビティA53、A54)。
【0073】
図12は、変更されたメイン画面の一例を示す図である。
図12に示すメイン画面C2では、第2予測データの表示欄D22に、予測期間が2年に変更され、予測対象となるコレクションが変更された第2予測データE26が表示されている。サーバ装置10は、このようにユーザの設定に基づいて第1予測データ及び第2予測データを表示させる。サーバ装置10は、これらの設定をユーザに対応付けて保存しておき、ユーザが次にメイン画面を表示させる際にも、保存しておいた設定に従い第1予測データ及び第2予測データを表示させてもよい。
【0074】
以上のとおり、サーバ装置10は、クリエイターが創作した創作物データの売買が可能なマーケットプレイスにおいて将来公開されることが予測される情報を表す予測データを生成する生成部の一例として機能する。サーバ装置10は、例えば、
図4に示すA21において、第1予測データを生成している。第1予測データは、上述したように、将来出品される、すなわち、将来マーケットプレイスで公開されると予測されるNFTであり、予測データの一例である。
【0075】
そして、サーバ装置10は、マーケットプレイスにおいて、生成された予測データを公開する公開部の一例として機能する。サーバ装置10は、
図6等に示すように、生成した第1予測データE21をマーケットプレイスのメイン画面C2において公開している。第1予測データE21が公開されることで、ユーザは、マーケットプレイスで現在出品されているものだけではなく、将来出品されそうなものについても知ることができ、購入時の判断材料を増やすことができる。
【0076】
また、将来どのようなものがマーケットプレイスで出品されるのかは誰でも関心を持つテーマであるので、第1予測データが公開されない場合に比べて、マーケットプレイスを訪れる動機を高めることができる。なお、マーケットプレイスで取引される創作物データには、画像に限らず、動画、音楽及びゲーム等のデータも含まれるので、第1予測データの公開態様も、表示するだけではなく、動画の再生、音の出力及びデモ画面の表示等が含まれる。
【0077】
また、予測データには、第1予測データのようなマーケットプレイスで取り扱われる創作物データと同じ種類のデータが含まれている。そのような第1予測データが公開されることで、創作物を創作する際の参考になり、クリエイターに刺激を与えることができる。また、予測データには、第2予測データのような将来の取引の予測を示すデータも含まれている。そのような第2予測データが公開されることで、創作物を購入する際の参考になり、また、それが公開されない場合に比べて、マーケットプレイスそのものへの関心を高めることができる。
【0078】
また、サーバ装置10は、公開した予測データの購入を希望された場合、その予測データを購入させるための購入処理を実行する購入部の一例として機能する。サーバ装置10は、例えば、
図4に示すA42において、第1予測データE21を購入させるための購入処理を実行している。このように第1予測データを購入可能にすることで、予測データを公開するだけの場合に比べて、予測の結果に対する関心をより高めることができる。
【0079】
また、サーバ装置10は、ユーザが行った設定に従い第1予測データ及び第2予測データを公開する。このような態様によれば、どのユーザに対しても一律に予測データを公開する場合に比べて、各ユーザの関心に合った形態(種類、個数、頻度、予測時点、予測期間、予測対象及び縦軸の指標)で予測データを公開することができる。
【0080】
<変形例:予測元データ>
第1予測データを生成する際には、上述したように取引履歴が用いられるが、より詳細には、取引された創作物データの傾向から将来取引されそうな第1予測データが予測される。そのような取引された創作物データの中でも、第1予測データに特に影響を与えたものが存在する場合がある。サーバ装置10は、そのような第1予測データの予測の元となった創作物データを予測元データとして特定し、特定した予測元データを公開してもよい。
【0081】
サーバ装置10は、第1予測AIを用いる場合は、例えば、第1予測AIに取引履歴を入力する際に、各取引履歴の第1予測データに対する影響度を出力するよう指示する。サーバ装置10は、出力された影響度が最も大きい創作物データを予測元データとして特定する。また、サーバ装置10は、取引履歴を入力した創作物データの中から、第1予測データとの類似度が最も高いものを予測元データとして特定してもよい。こうして公開された予測元データは、第1予測データに繋がっていく創作物データという印象を与えることができ、予測元データを公開しない場合に比べて、第1予測データの信憑性を高めることができる。
【0082】
<変形例:二次利用>
第1予測データを購入した購入者は、第1予測データの二次利用をする場合がある。二次利用とは、第1予測データの販売、無償での譲渡、第1予測データの利用権の許諾、自分のSNS(Social networking service)等への第1予測データの投稿及び第1予測データに依拠した新たな創作物の創作等である。マーケットプレイスシステム1においては、そのような第1予測データの二次利用に対して報酬を提供してもよい。
【0083】
まず、サーバ装置10は、販売された予測データが購入者により二次利用されたことを検知する検知部として機能する。サーバ装置10は、例えば、マーケットプレイスにおいて第1予測データが取引された場合に二次利用を検知する。また、サーバ装置10は第1予測データのNFTとしての管理を行っており、無償での譲渡も利用権の設定もサーバ装置10を介して行うことになるので、それらの二次利用も検知可能である。また、サーバ装置10は、購入時に購入者のSNSを登録させることで、SNSでの投稿も検知可能となる。
【0084】
次に、サーバ装置10は、予測データの二次利用が検知された場合に、その二次利用を行った購入者に報酬を提供する提供部の一例として機能する。サーバ装置10は、例えば、マーケットプレイスで管理しているウォレットから、購入者のウォレットに対して所定の報酬金額を送金することで、二次利用に対する報酬を提供する。このように報酬を提供することで、無報酬の場合に比べて、予測データの拡散を促進することができる。
【0085】
なお、二次利用の報酬は、二次利用の形態に応じて定められてもよい。その場合、サーバ装置10は、購入者による二次利用の形態を検出する検出部の一例として機能する。二次利用の形態には、例えば、マーケットプレイスを通した「出品販売」、マーケットプレイスを通さない「譲渡」、他者への「利用権許諾」及び「SNS投稿」等が含まれる。サーバ装置10は、二次利用の検知方法に応じて二次利用の形態を検出する。
【0086】
そして、サーバ装置10(提供部の一例)は、検出された二次利用の形態に応じた報酬を購入者に提供する。サーバ装置10は、例えば、二次利用の形態と報酬の設定方法とを対応付けた報酬テーブルに基づいて報酬を提供する。報酬は、例えば、予め定められた基準価格に対する割合(以下「報酬割合」と言う)によって設定される。基準価格は、例えば、第1予測データの購入価格である。
【0087】
図13は、報酬テーブルの一例を示す図である。
図13に示す報酬テーブルTB1では、「販売」、「無償譲渡」、「利用権許諾」及び「SNS投稿」という二次利用の形態に、「N1%」、「N2%」、「N3%」及び「N4%」という報酬割合が対応付けられている。N1~N4は、例えば、0より大きく100より小さい値である。サーバ装置10は、第1予測データの購入価格を記憶しておき、二次利用が検知された場合に、検出された二次利用の形態に報酬テーブルTB1で対応付けられている報酬割合を購入価格に乗じた金額を報酬金額として決定する。
【0088】
なお、報酬の定め方はこれに限らない。例えば、二次利用の形態毎に固定された金額が定められていてもよい。また、基準価格を第1予測データの購入価格ではなく、第1予測データの「出品販売」、「譲渡」又は「利用権許諾」したときの価格としてもよい。また、第1予測データを所持していた期間に応じて報酬を増減させてもよい(長く保持しているほど報酬を大きくし又は保持期間が短いほど報酬を大きくする等)。いずれの場合も、報酬を一律にする場合に比べて、特定の形態での拡散をより促進することができる。
【0089】
<変形例:イベントデータ>
予測データは、上述した第1予測データ及び第2予測データに限らない。予測データには、マーケットプレイスで開催されるイベントを示すデータが第3予測データとして含まれていてもよい。イベントとは、マーケットプレイスから参加可能で特定の期間のみ開催されている催し物であり、例えば、特定の創作物データの価格を割り引くイベント、創作物データを限定公開するイベント、クリエイターの映像を配信するイベント又は公開してきた予測データの展示会イベント等である。
【0090】
サーバ装置10は、例えば、過去の或る時点よりも古いイベントの履歴を入力とし、その時点よりも新しいイベントの履歴を正解とする機械学習を第3予測AIに行なわせることで、将来行なわれるイベントという事象を予測する予測機能を実現する。なお、第3予測データの生成方法はこれに限らない。サーバ装置10は、過去のイベントの履歴からルールベースで将来のイベントを予測する第3アルゴリズムを備えることで、その第3アルゴリズムと最新のイベントの履歴とに基づいて、第3予測データを生成してもよい。
【0091】
予測されたイベントの情報は、あくまで予測された内容であるため、確定したイベントの情報に比べて、ユーザが期待するイベントのイメージにリンクしやすく、イベントに対する関心を高めることができる。
【0092】
なお、サーバ装置10は、公開した第3予測データに対するアンケートを取得する処理を実行してもよい。サーバ装置10は、例えば、第3予測データとともに実施を期待することを示す「期待ボタン」を表示させ、期待ボタンが操作された回数を計数して例えばイベントの管理者に通知する処理を実行する。このような態様によれば、予測したイベントにユーザ自身の行動によって実現性を持たせることができ、ユーザの関心をさらに高めることができる。
【0093】
<変形例:自動設定>
図9及び
図11に示す例では、ユーザが自分で第1予測データ及び第2予測データの公開方法を設定したが、サーバ装置10がユーザに合わせて予測データを公開してもよい。その場合、まず、サーバ装置10は、マーケットプレイスを訪れるユーザに関するユーザ情報を取得する取得部の一例として機能する。
【0094】
ユーザ情報とは、例えば、マーケットプレイスにおけるユーザの出品履歴、閲覧履歴及び購入履歴等である。閲覧履歴には、NFT及びコレクションの閲覧履歴に加え、第1予測データ、第2予測データ及び第3予測データの閲覧履歴も含まれる。続いて、サーバ装置10(公開部の一例)は、取得されたユーザ情報に応じた態様で予測データを公開する。ユーザ情報に応じた態様は、例えば、予測データの種類である。サーバ装置10は、ユーザ情報と公開態様とを対応付けた公開態様データを用いる。
【0095】
図14は、公開態様テーブルの一例を示す図である。
図14に示す公開態様テーブルTB2では、「閲覧時間×1pt+購入数×20pt+出品数×40pt」が「アート系ptが最大」、「ゲーム系ptが最大」、「写真系ptが最大」及び「音楽系ptが最大」というユーザ情報に(「pt」はポイントを示す)、「アート」、「ゲーム」、「写真」及び「音楽」という予測データの種類が公開態様として対応付けられている。サーバ装置10は、取得されたユーザ情報に基づいて、NFTのカテゴリ毎に、NFTの閲覧時間、NFTの購入数及びNFTの出品数に応じたポイントを算出する。
【0096】
そして、サーバ装置10は、算出したポイントが最大となるカテゴリを予測データの種類として決定し、決定した種類のNFTを第1予測データとして生成する。サーバ装置10は、例えば、ゲームのNFTによるポイントが最大となるユーザのメイン画面には、ゲーム作品のNFTを第1予測データとして生成して表示させ、音楽のNFTによるポイントが最大となるユーザのメイン画面には、音楽作品のNFTを第1予測データとして生成して表示させる。
【0097】
このような態様によれば、公開態様が一律の場合に比べて、ユーザがより関心を持っている種類の第1予測データが公開されるので、より強くユーザの関心を引くことができる。その結果、予測データの公開態様が一律である場合に比べて、マーケットプレイスを訪れる動機をより高めることができる。
【0098】
なお、ユーザ情報に応じた態様は、予測データの数であってもよい。その場合、サーバ装置10は、ユーザ情報に、予測データの数を公開態様として対応付けた公開態様データを用いる。
図15は、公開態様テーブルの別の一例を示す図である。
図15に示す公開態様テーブルTB3では、「閲覧時間×1pt+購入数×20pt+出品数×40pt」が「Th1未満」、「Th1以上Th2未満」、「Th2以上Th3未満」及び「Th3以上」というユーザ情報に、「N11」、「N12」、「N13」及び「N14」(N11~N14は自然数。N11<N12<N13<N14)という予測データの個数が公開態様として対応付けられている。
【0099】
サーバ装置10は、取得されたユーザ情報に基づいて、全カテゴリのNFTの閲覧時間、NFTの購入数及びNFTの出品数に応じたポイントを算出する。そして、サーバ装置10は、算出したポイントに公開態様テーブルTB3で対応付けられている個数の第1予測データを生成する。このような態様によれば、公開態様が一律の場合に比べて、マーケットプレイスをよく利用しているユーザほど多くの第1予測データが公開されるので、より多くの予測を見たいという動機をマーケットプレイスの訪問動機に繋げることができる。
【0100】
なお、ユーザ情報に応じた態様は、予測データを更新する頻度であってもよい。その場合、サーバ装置10は、ユーザ情報に、予測データの更新頻度を公開態様として対応付けた公開態様データを用いる。
【0101】
図16は、公開態様テーブルの別の一例を示す図である。
図16に示す公開態様テーブルTB4では、「閲覧時間×1pt+購入数×20pt+出品数×40pt」が「Th11未満」、「Th11以上Th12未満」、「Th12以上Th13未満」及び「Th13以上」というユーザ情報に、「N21日に1回」、「N22日に1回」、「N23日に1回」及び「N24日に1回」(N21~N24は自然数。N21>N22>N23>N24)という予測データの更新頻度が公開態様として対応付けられている。
【0102】
サーバ装置10は、取得されたユーザ情報に基づいて、全カテゴリのNFTの閲覧時間、NFTの購入数及びNFTの出品数に応じたポイントを算出する。そして、サーバ装置10は、算出したポイントに公開態様テーブルTB5で対応付けられている更新頻度で公開する第1予測データを更新する。このような態様によれば、公開態様が一律の場合に比べて、マーケットプレイスをよく利用しているユーザほど頻繁に第1予測データが更新されるので、次々と新しい予測を見たいという動機をマーケットプレイスの訪問動機に繋げることができる。
【0103】
なお、ユーザ情報に応じた態様は、予測データが表す未来までの期間の長さ(以下「予測期間長さ」と言う)であってもよい。その場合、サーバ装置10は、ユーザ情報に、予測期間長さを公開態様として対応付けた公開態様データを用いる。
【0104】
図17は、公開態様テーブルの別の一例を示す図である。
図17に示す公開態様テーブルTB5では、「閲覧時間×1pt+購入数×20pt+出品数×40pt」が「Th21未満」、「Th21以上Th22未満」、「Th22以上Th23未満」及び「Th23以上」というユーザ情報に、「N31月」、「N32月」、「N33月」及び「N34月」(N31~N34は自然数。N31<N32<N33<N34)という予測データの予測期間長さが公開態様として対応付けられている。
【0105】
サーバ装置10は、取得されたユーザ情報に基づいて、全カテゴリのNFTの閲覧時間、NFTの購入数及びNFTの出品数に応じたポイントを算出する。そして、サーバ装置10は、算出したポイントに公開態様テーブルTB5で対応付けられている予測期間長さの分だけ未来の第1予測データを生成する。このような態様によれば、公開態様が一律の場合に比べて、マーケットプレイスをよく利用しているユーザほどより先の未来の第1予測データが公開されるので、より先の未来の予測を見たいという動機をマーケットプレイスの訪問動機に繋げることができる。
【0106】
<変形例:予実の公開>
予測した結果がどのような結果になったのかを示す情報、いわゆる予実をユーザに公開してもよい。その場合、サーバ装置10(公開部の一例)は、過去に公開した予測データが示す未来の時期が訪れた場合、その予測データと、その未来の時期に公開されている情報とを比較可能に公開する。サーバ装置10は、例えば、予実の比較を示す画面へのリンクをメイン画面に表示させ、リンクが操作された場合に、予実比較画面を生成する。
【0107】
図18は、予実比較画面の一例を示す図である。
図18に示す予実比較画面C7では、「6月前に公開した第1予測データの予実を比較しました。」という文字列と、過去に公開された第1予測データの表示欄D71と、現在の創作物データの表示欄D72とが表示されている。表示欄D71には、6月前に公開された予測として
図6に示す第1予測データE21が表示されている。表示欄D72には、予測された未来の時点、すなわち現在の実績として、現在多く取引されている創作物データE72が表示されている。
【0108】
なお、サーバ装置10は、第1予測データをカテゴリが「アート」の「NFT」で予測しているので、同じカテゴリのNFTを実績として第1予測データに並べて表示させることで、予実を比較可能に公開している。このような態様によれば、予測の当たり外れに対する興味もマーケットプレイスの訪問動機に繋げることができる。
【0109】
<変化例:構成のバリエーション>
図1等に示す構成(全体構成、ハードウェア構成及び機能構成等)は一例であり、実施に不都合が無い限り、他の構成を取り得る。例えば、サーバ装置10は、2台以上の装置に分散されてもよく、また、SaaS(Software as a Service)又はクラウドコンピューティングシステム等の形態で提供されてもよい。要するに、マーケットプレイスシステム1の全体で必要な情報処理が実行されていれば、それらの情報処理を実行する装置はどのような構成であってもよい。
【0110】
情報又はデータ(以下「情報等」と言う)の出力先は、他の装置、ディスプレイ、記憶部(内蔵の記憶部および外部の記憶部を含む)、メールアドレス又は他のシステムのアカウント等であってもよい。情報等の取得には、他の装置から送信されてきた情報等を取得する態様に加え、自装置で生成された情報等を取得する態様を含む。パラメータを対応付けたテーブル等(テーブル又はデータベース等)は、図示したテーブル等に限らず、パラメータの数を少なくしたり多くしたりしてもよい。また、テーブル等を用いずに、数式又は条件式等によりパラメータに応じた情報等を求めてもよい。
【0111】
上述した実施形態の態様は、サーバ装置10及びユーザ端末20のような情報処理装置や、サーバ装置10及びユーザ端末20を備えるマーケットプレイスシステム1のような情報処理システムであったが、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、情報処理システムが実行するものと同じ各ステップを備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、情報処理システムが実行するものと同じ各ステップを実行させる。
【0112】
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0113】
(1)少なくとも1以上のプロセッサを備える情報処理システムであって、前記プロセッサが、生成ステップでは、クリエイターが創作した創作物データの売買が可能なマーケットプレイスにおいて将来公開されることが予測される情報を表す予測データを生成し、公開ステップでは、前記マーケットプレイスにおいて、生成された前記予測データを公開する、情報処理システム。
【0114】
このような態様によれば、マーケットプレイスを訪れる動機を高めることができる。
【0115】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記予測データには、前記創作物データと同じ種類のデータが含まれる、情報処理システム。
【0116】
このような態様によれば、クリエイターに刺激を与えることができる。
【0117】
(3)上記(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、購入ステップでは、公開した前記予測データの購入を希望された場合、当該予測データを購入させるための購入処理を実行する、情報処理システム。
【0118】
このような態様によれば、予測の結果に対する関心をより高めることができる。
【0119】
(4)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、検知ステップでは、販売された前記予測データが購入者により二次利用されたことを検知し、提供ステップでは、前記二次利用が検知された場合に、当該二次利用を行った購入者に報酬を提供する、情報処理システム。
【0120】
このような態様によれば、予測データの拡散を促進することができる。
【0121】
(5)上記(4)に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、検出ステップでは、前記購入者による二次利用の形態を検出し、前記提供ステップでは、検出された前記二次利用の形態に応じた報酬を前記購入者に提供する、情報処理システム。
【0122】
このような態様によれば、特定の形態での拡散をより促進することができる。
【0123】
(6)上記(1)~(5)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記予測データには、前記マーケットプレイスで開催されるイベントを示すデータが含まれる、情報処理システム。
【0124】
このような態様によれば、イベントに対する関心を高めることができる。
【0125】
(7)上記(1)~(6)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサが、取得ステップでは、前記マーケットプレイスを訪れるユーザに関するユーザ情報を取得し、前記公開ステップでは、取得された前記ユーザ情報に応じた態様で前記予測データを公開する、情報処理システム。
【0126】
このような態様によれば、マーケットプレイスを訪れる動機をより高めることができる。
【0127】
(8)上記(7)に記載の情報処理システムにおいて、前記態様は、前記予測データの種類である、情報処理システム。
【0128】
このような態様によれば、より強くユーザの関心を引くことができる。
【0129】
(9)上記(7)に記載の情報処理システムにおいて、前記態様は、前記予測データの数である、情報処理システム。
【0130】
このような態様によれば、より多くの予測を見たいという動機をマーケットプレイスの訪問動機に繋げることができる。
【0131】
(10)上記(7)に記載の情報処理システムにおいて、前記態様は、前記予測データを更新する頻度である、情報処理システム。
【0132】
このような態様によれば、次々と新しい予測を見たいという動機をマーケットプレイスの訪問動機に繋げることができる。
【0133】
(11)上記(7)に記載の情報処理システムにおいて、前記態様は、前記予測データが表す未来までの期間の長さである、情報処理システム。
【0134】
このような態様によれば、より先の未来の予測を見たいという動機をマーケットプレイスの訪問動機に繋げることができる。
【0135】
(12)上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサが、前記公開ステップでは、過去に公開した前記予測データが示す未来の時期が訪れた場合、当該予測データと、当該時期に公開されている情報とを比較可能に公開する、情報処理システム。
【0136】
このような態様によれば、予測の当たり外れに対する興味もマーケットプレイスの訪問動機に繋げることができる。
【0137】
(13)情報処理方法であって、情報処理システムが備えるプロセッサが、上記(1)~(12)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行する、情報処理方法。
【0138】
このような態様によれば、マーケットプレイスを訪れる動機を高めることができる。
【0139】
(14)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(12)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させるプログラム。
【0140】
このような態様によれば、マーケットプレイスを訪れる動機を高めることができる。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0141】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0142】
1 :マーケットプレイスシステム
2 :通信回線
3 :BCシステム
4 :P2Pネットワーク
5 :BCノード装置
10 :サーバ装置
11 :制御部
20 :ユーザ端末
21 :制御部
【要約】
【課題】マーケットプレイスを訪れる動機を高めることができる情報処理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、少なくとも1以上のプロセッサを備える情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、プロセッサが、生成ステップでは、クリエイターが創作した創作物データの売買が可能なマーケットプレイスにおいて将来公開されることが予測される情報を表す予測データを生成する。公開ステップでは、マーケットプレイスにおいて、生成された予測データを公開する。
【選択図】
図1