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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】塗布容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20240610BHJP
   A45D 19/00 20060101ALI20240610BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20240610BHJP
   B65D 51/32 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
A45D34/04 510A
A45D34/04 515A
A45D19/00 B
B65D83/00 J
B65D51/32
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021013823
(22)【出願日】2021-01-29
(65)【公開番号】P2022117237
(43)【公開日】2022-08-10
【審査請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】古原 裕嗣
【審査官】葛谷 光平
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-091341(JP,A)
【文献】特開2020-179892(JP,A)
【文献】特開2006-075607(JP,A)
【文献】特表2016-503713(JP,A)
【文献】特表2014-532513(JP,A)
【文献】実開昭62-204508(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 19/00-34/04
B65D 51/32-83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
口部を有する容器本体と、
前記口部に着脱可能なキャップと、
前記キャップを前記口部に取り付けることで前記容器本体内に収納されるように前記キャップに連なる塗布部と、を有し、
前記塗布部が、被塗布部を挟持可能な挟持形態と前記被塗布部を開放可能な開放形態との間で変形可能であり、
前記キャップが、押圧操作によって前記キャップの径方向内側に変形させられることで前記塗布部を径方向内側に押圧し、それにより前記塗布部を前記開放形態から前記挟持形態に変形させることが可能な変形部を有し、
前記塗布部が二股状をなし、
前記塗布部を収納する二股状の中栓を有し、
前記キャップが前記口部に回転操作により着脱可能であり、
前記塗布部が前記キャップに相対回転可能に連結し、又は、前記中栓が前記口部に相対回転可能に連結することを特徴とする塗布容器。
【請求項2】
前記変形部が前記キャップの軸方向から見て扁平に押しつぶすことが可能な周壁で構成される、請求項1に記載の塗布容器。
【請求項3】
前記周壁の内周面に間欠ねじ部が設けられている、請求項2に記載の塗布容器。
【請求項4】
前記中栓が前記塗布部を挿入される切り欠きを有し、前記容器本体内に、前記塗布部における前記切り欠きに挿入された部分に接するように含浸体が配置されている、請求項1~3の何れか1項に記載の塗布容器。
【請求項5】
前記塗布部が、本体部と前記本体部にヒンジ部を介して連なる蓋部とを有し、前記本体部と前記蓋部とで塗布体が挟持される、請求項1~の何れか1項に記載の塗布容器。
【請求項6】
前記塗布部が、互いに対向する2つの塗布体を有する、請求項1~の何れか1項に記載の塗布容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塗布容器に関する。
【背景技術】
【0002】
口部を有するとともに内容物を収納する容器本体と、口部に着脱可能なキャップと、キャップを口部に取り付けることで容器本体内に収納されるようにキャップに連なる塗布部と、を有し、キャップを把持して口部から取り外し、キャップを持ったまま塗布部を被塗布部に接触させることで、内容物で手を汚さずに塗布を行うことができる塗布容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような塗布容器は、キャップを持ったまま内容物で手を汚さずに被塗布部を塗布部で挟み込み、擦過させることで塗布を行うことができるように構成できれば望ましい場合がある。その一例として、被塗布部を毛髪とし、内容物を染毛剤とする場合、簡便な部分染めを可能にすることができる。
【0005】
そこで本発明の目的は、キャップを持ったまま内容物で手を汚さずに被塗布部を塗布部で挟み込み、擦過させることで塗布を行うことができる塗布容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の塗布容器は、口部を有する容器本体と、前記口部に着脱可能なキャップと、前記キャップを前記口部に取り付けることで前記容器本体内に収納されるように前記キャップに連なる塗布部と、を有し、前記塗布部が、被塗布部を挟持可能な挟持形態と前記被塗布部を開放可能な開放形態との間で変形可能であり、前記キャップが、押圧操作によって前記キャップの径方向内側に変形させられることで前記塗布部を径方向内側に押圧し、それにより前記塗布部を前記開放形態から前記挟持形態に変形させることが可能な変形部を有し、前記塗布部が二股状をなし、前記塗布部を収納する二股状の中栓を有し、前記キャップが前記口部に回転操作により着脱可能であり、前記塗布部が前記キャップに相対回転可能に連結し、又は、前記中栓が前記口部に相対回転可能に連結することを特徴とする。
【0007】
本発明の塗布容器は、上記構成において前記変形部が前記キャップの軸方向から見て扁平に押しつぶすことが可能な周壁で構成されるのが好ましい。
【0008】
本発明の塗布容器は、上記構成において、前記周壁の内周面に間欠ねじ部が設けられているのが好ましい。
【0010】
本発明の塗布容器は、上記構成において、前記中栓が前記塗布部を挿入される切り欠きを有し、前記容器本体内に、前記塗布部における前記切り欠きに挿入された部分に接するように含浸体が配置されているのが好ましい。
【0011】
本発明の塗布容器は、上記構成において、前記塗布部が、本体部と前記本体部にヒンジ部を介して連なる蓋部とを有し、前記本体部と前記蓋部とで塗布体が挟持されるのが好ましい。
【0012】
本発明の塗布容器は、上記構成において、前記塗布部が、互いに対向する2つの塗布体を有するのが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、キャップを持ったまま内容物で手を汚さずに被塗布部を塗布部で挟み込み、擦過させることで塗布を行うことができる塗布容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態である塗布容器を示す縦断面図である。
図2図1に示す塗布具を容器本体から取り外した時の状態を示す縦断面図である。
図3A図1に示す塗布具の一部断面側面図である。
図3B図3AのA-A断面図である。
図3C図3AのB-B断面図である。
図4A図1に示すキャップにベース部材を組み付けた状態を示す縦断面図である。
図4B図4AのC-C断面図である。
図5A図1に示す保持部材の組み付け前の状態を示す断面図である。
図5B図5Aの矢印Dの方向から保持部材を見た時の平面図である。
図6A図1に示す中栓を示す縦断面図である。
図6B図6AのE-E断面図である。
図6C図6Aに示す中栓の上面図である。
図6D図6Aに示す中栓の底面図である。
図7図1に示す塗布具で被塗布部に対する塗布を行っている時の状態を示す一部断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を例示説明する。
【0016】
図1に示す本発明の一実施形態である塗布容器1は、図1図2に示すように、容器本体2、中栓3、含浸体4及び塗布具5を有している。図3A図3Cに示すように、塗布具5は、キャップ6と二股状の塗布部7とを有しており、塗布部7は、ベース部材8、2つの保持部材9及び2つの塗布体10で構成されている。容器本体2、中栓3、キャップ6、ベース部材8及び2つの保持部材9はそれぞれ合成樹脂で形成され、含浸体4及び塗布体10はそれぞれスポンジ等の液体を含浸可能な材質で形成されている。なお、上記部材を形成する材料は適宜変更が可能である。
【0017】
図1に示すように、キャップ6の中心軸線Oは、塗布部7、容器本体2、中栓3、含浸体4のそれぞれの中心軸線Oに一致している。なお、これらの中心軸線Oを一致させない構成としても構わない。
【0018】
なお、本明細書において、上下方向とはキャップ6の中心軸線Oに沿う方向である軸方向を意味し、上方とは容器本体2の胴部2bから口部2aに向かう方向を意味し、下方とはその反対方向を意味し、径方向とは中心軸線Oに直交する直線に沿う方向を意味し、周方向とは中心軸線Oを周回する方向を意味し、縦断面とは中心軸線Oを含む断面を意味している。
【0019】
図1図2に示すように、二股状の塗布部7は支持部7aと2つの脚部7bとを有している。支持部7aはベース部材8のベース本体8aで構成され、各々の脚部7bはベース部材8の突片8bと保持部材9と塗布体10とで構成されている。また、中栓3は、塗布部7を収納する二股状をなしており、より具体的に、股上部3aと2つの股下部3bとを有している。一方の脚部7bは一方の股下部3bに収納され、他方の脚部7bは他方の股下部3bに収納されている。
【0020】
2つの脚部7bは中心軸線Oに関して互いに対称な構造を有しており、2つの股下部3bは中心軸線Oに関して互いに対称な構造を有している。なお、2つの脚部7b及び2つの股下部3bは、上記のような対称な構造を有さない構成としても構わない。
【0021】
図1に示すように、容器本体2は、中心軸線Oを中心とする円筒状の口部2aと、口部2aの下端に連なる胴部2bと、胴部2bの下端に連なる底部2cと、を有するボトル状をなしている。口部2aは、容器本体2の内部空間11に連通する開口を形成している。口部2aの外周面には、キャップ6を取り付けるための雄ねじ部2dが設けられている。なお、胴部2bは口部2aよりも拡径した円筒状をなしているが、胴部2bの形状は塗布容器1の用途等に応じて適宜設定できる。
【0022】
図1に示すように、中栓3は、2つの股下部3bが容器本体2内に配置された状態で股上部3aを介して容器本体2に取り付けられている。図6A図6Dに示すように、股上部3aは、中心軸線Oを中心とする筒状の外周壁3cと、外周壁3cの下端に連なる底壁3dと、外周壁3cの上端から径方向外側に延びるフランジ3eと、を有している。図1に示すように、フランジ3eの下面は口部2aの上面に接し、フランジ3eの外周縁から垂下する係止部3fが、上方への抜け止めのために口部2aの上端に係止されている。
【0023】
図1及び図6A図6Dに示すように、各々の股下部3bは、底壁3dから下方に延びる筒壁3gと、筒壁3gの下端に連なる端面壁3hと、を有している。2つの筒壁3gは、互いに径方向に隙間12を開けて設けられており、この隙間12を挟んで互いに対向する位置にそれぞれ上下方向に延びる切り欠き3iを有している。端面壁3hと容器本体2の底部2cとの間には、上下方向に所定の間隔が空けられている。
【0024】
図1に示すように、含浸体4は、2つの端面壁3hと容器本体2の底部2cとで上下方向に挟まれた含浸体本体4aと、含浸体本体4aから上方に突出する延長部4bと、を有している。延長部4bは2つの股下部3bの間の隙間12内に配置されている。延長部4bは、塗布部7の2つの脚部7bにおける切り欠き3iに挿入された部分である塗布体10の接触部10aに挟まれて接している。
【0025】
容器本体2の内部空間11には図示しない内容物が収納されており、その一部が含浸体4に含浸されている。内容物は特に限定されないが、例えば、液状の染毛剤である。内容物が液状である場合には、塗布体10に内容物を良く付着させるために含浸体4を設けることが好ましい。なお、内容物が粘性が高い液体や粉状である場合など、含浸体4を設けない方がよい場合も考えられる。
【0026】
被塗布部13(図7参照)は特に限定されないが、例えば、毛髪である。
【0027】
図4A図4Bに示すように、キャップ6は、中心軸線Oを中心とする周壁6aと、周壁6aの上端に連なる頂壁6bと、を有している。周壁6aの内周面には、口部2aの雄ねじ部2dに螺合可能な雌ねじ部6cが設けられている。したがって、キャップ6は、周壁6aの外周面を持って周方向にねじる回転操作により、雌ねじ部6cと雄ねじ部2dを介して口部2aに着脱することができる。
【0028】
図4A図4Bに示すように、ベース部材8のベース本体8aは、キャップ6の内面の上部に中心軸線Oを中心に相対回転可能に連結している。ベース本体8aは筒状部8cと筒状部8cの下端に連なる底壁部8dとを有しており、筒状部8cの上端面がキャップ6の頂壁6bの下面に対向し、筒状部8cの外周面がキャップ6の周壁6aの内周面に対向している。筒状部8cは、周方向への相対回転は許容し且つ下方には抜け止めされるように、周壁6aの内周面に嵌合している。
【0029】
また、ベース部材8の各々の突片8bは、底壁部8dから上下方向に沿って下方に延びるとともに径方向に垂直な平板状をなしている。各々の突片8bの両面には、保持部材9を下方への抜け止めのために係止する係止突起8eが設けられている。なお、係止突起8eの数、形状及び配置等は適宜設定できる。また、係止突起8eを設けずに接着等によって保持部材9を係止する構成としてもよい。
【0030】
図3A図3C及び図5A図5Bに示すように、各々の保持部材9は、対応する突片8bが挿入される被挿入部9aと、被挿入部9aの下端から下方に延びる枠体9bと、枠体9bの下端にヒンジ部9cを介して回動可能に連なる蓋部9dと、を有している。
【0031】
各々の被挿入部9aは、突片8bに相補的な形状の嵌合孔9eを有している。嵌合孔9eに突片8bが挿入されることにより、保持部材9は、突片8bに抜け止めのために係止されるとともに、保持部材9自体の上下方向に平行な中心軸線(不図示)を中心とする回転が規制されている。
【0032】
各々の枠体9bは、対応する塗布体10の接触部10aを挿入される上下方向に沿って延びる開口部9fと、開口部9fよりも径方向外側に設けられ、蓋部9dによって閉じられた上下方向に沿って延びる外側開口9gと、を有している。2つの開口部9fは互いに対向するように設けられており、開口部9fを通された2つの接触部10aは互いに間隔を開けて対向している。
【0033】
各々の塗布体10は、上下方向に細長く径方向に垂直な平板状の被保持部10bと、被保持部10bから径方向内側に突出するとともに上下方向に細長い接触部10aと、を有している。各々の被保持部10bは、対応する保持部材9の枠体9bと蓋部9dとで挟持されている。各々の蓋部9dは、ヒンジ部9cを介して枠体9bに対して回動され、被保持部10bの径方向外側から外側開口9g内に挿入されることで、枠体9bに嵌合している。
【0034】
このように、塗布部7は、ベース部材8と2つの保持部材9の被挿入部9a及び枠体9bとで構成される本体部7cと、本体部7cにそれぞれヒンジ部9cを介して連なる2つの蓋部9dとを有しており、一方の塗布体10が本体部7cと一方の蓋部9dとで挟持され、他方の塗布体10が本体部7cと他方の蓋部9dとで挟持されている。
【0035】
2つの保持部材9(又は脚部7b)は、主に突片8bの根本部での弾性変形により、その下端部を径方向に互いに近接、離間させるように揺動することができる。つまり、塗布部7は、図7に示すような被塗布部13を塗布体10の接触部10aで挟持可能な挟持形態と、図3Aに示すような被塗布部13を開放可能な開放形態と、の間で変形可能である。開放形態では2つの脚部7bは互いに平行に延び、挟持形態では2つの脚部7bがその下端部を開放形態の時よりも互いに接近させるように揺動した状態となる。
【0036】
図7に示すように、キャップ6の周壁6aの下部は、キャップ6の軸方向から見て扁平に押しつぶすことが可能な可撓性を有している。また、周壁6aはその弾性により元の形状に復元可能である。図3Bに示すように、周壁6aの下部の内周面に設けられた雌ねじは間欠ねじとして形成されており、これにより周壁6aはその可撓性を高められている。そして、周壁6aは、図7に白抜き矢印で示す押圧操作によって、キャップ6の径方向内側に変形させられることで塗布部7の各々の脚部7bを径方向内側に押圧し、それにより各々の脚部7bを径方向内側に揺動させることで塗布部7を開放形態から挟持形態に変形させることが可能な変形部14を構成している。
【0037】
塗布容器1を使用する際は、まず、キャップ6を把持してねじる回転操作により、図2に示すように塗布具5を口部2aから取り外す。この時、塗布部7(ベース本体8a)がキャップ6に相対回転可能に連結しているため、二股状の塗布部7が二股状の中栓3に収納された状態からキャップ6を口部2aから螺脱させることが可能となる。なお、塗布部7がキャップ6に相対回転可能に連結する構成に代えて、中栓3が口部2aに相対回転可能に連結する構成としてもよい。
【0038】
塗布具5を口部2aから取り外した後は、キャップ6を持ったまま変形部14を径方向内側に押圧することで、図7に示すように塗布部7を開放形態から挟持形態に変形させて被塗布部13を2つの塗布体10の接触部10aで挟み込むことができる。そして、接触部10aで被塗布部13を挟持した状態で被塗布部13を擦過させることで、被塗布部13に対するムラの少ない良好な塗布を簡便に行うことができる。
【0039】
したがって、本実施形態によれば、キャップ6を持ったまま内容物で手を汚さずに被塗布部13を塗布部7で挟み込み、擦過させることで塗布を行うことができる簡単な構造の塗布容器1を提供することができる。特に、本実施形態の塗布容器1によれば、被塗布部13を毛髪とし、内容物を染毛剤とすることにより、簡便な部分染めを可能にすることができる。なお、本実施形態の塗布容器1の用途はこれに限らない。
【0040】
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0041】
したがって、前記実施形態の塗布容器1は、例えば以下に述べるような種々の変更が可能である。
【0042】
前記実施形態の塗布容器1は、口部2aを有する容器本体2と、口部2aに着脱可能なキャップ6と、キャップ6を口部2aに取り付けることで容器本体2内に収納されるようにキャップ6に連なる塗布部7と、を有し、塗布部7が、被塗布部13を挟持可能な挟持形態と被塗布部13を開放可能な開放形態との間で変形可能であり、キャップ6が、押圧操作によってキャップ6の径方向内側に変形させられることで塗布部7を径方向内側に押圧し、それにより塗布部7を開放形態から挟持形態に変形させることが可能な変形部14を有する限り、種々変更可能である。
【0043】
なお、塗布容器1は、塗布部7が二股状をなし、変形部14がキャップ6の軸方向から見て扁平に押しつぶすことが可能な周壁6aで構成されるのが好ましい。
【0044】
また、塗布容器1は、周壁6aの内周面に間欠ねじ部が設けられているのが好ましい。
【0045】
また、塗布容器1は、塗布部7を収納する二股状の中栓3を有し、キャップ6が口部2aに回転操作により着脱可能であり、塗布部7がキャップ6に相対回転可能に連結し、又は、中栓3が口部2aに相対回転可能に連結するのが好ましい。
【0046】
また、塗布容器1は、中栓3が塗布部7を挿入される切り欠き3iを有し、容器本体2内に、塗布部7における切り欠き3iに挿入された部分に接するように含浸体4が配置されているのが好ましい。
【0047】
また、塗布容器1は、塗布部7が、本体部7cと本体部7cにヒンジ部9cを介して連なる蓋部9dとを有し、本体部7cと蓋部9dとで塗布体10が挟持されるのが好ましい。
【0048】
また、塗布容器1は、塗布部7が、互いに対向する2つの塗布体10を有するのが好ましい。
【0049】
また、前記実施形態では塗布部7は2つの脚部7bがそれぞれ相手側に揺動することで開放形態から挟持形態に変形するように構成されているが、これに限らず、一方の脚部7bを固定し他方の脚部7bのみを揺動させることで開放形態から挟持形態に変形させるように構成してもよい。
【0050】
また、前記実施形態では容器本体2内に内容物が収納され、その一部が含浸体4に含浸されているが、これに限らず、内容物の全部を含浸体4に含浸し、それを容器本体4内に配置し、含浸体4から染み出す可能性のある内容物を容器本体2で受けるようにした構成としてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 塗布容器
2 容器本体
2a 口部
2b 胴部
2c 底部
2d 雄ねじ部
3 中栓
3a 股上部
3b 股下部
3c 外周壁
3d 底壁
3e フランジ
3f 係止部
3g 筒壁
3h 端面壁
3i 切り欠き
4 含浸体
4a 含浸体本体
4b 延長部
5 塗布具
6 キャップ
6a 周壁
6b 頂壁
6c 雌ねじ部
7 塗布部
7a 支持部
7b 脚部
7c 本体部
8 ベース部材
8a ベース本体
8b 突片
8c 筒状部
8d 底壁部
8e 係止突起
9 保持部材
9a 被挿入部
9b 枠体
9c ヒンジ部
9d 蓋部
9e 嵌合孔
9f 開口部
9g 外側開口
10 塗布体
10a 接触部
10b 被保持部
11 内部空間
12 隙間
13 被塗布部
14 変形部
O 中心軸線
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7