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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】ガスクーラ
(51)【国際特許分類】
   F28F 17/00 20060101AFI20240610BHJP
   F28D 7/16 20060101ALI20240610BHJP
   F28F 9/013 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
F28F17/00 501D
F28D7/16 A
F28F9/013 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020092280
(22)【出願日】2020-05-27
(65)【公開番号】P2021188784
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2022-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】521362885
【氏名又は名称】コベルコ・コンプレッサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100218132
【弁理士】
【氏名又は名称】近田 暢朗
(72)【発明者】
【氏名】田所 真樹
【審査官】礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-090760(JP,U)
【文献】特開2015-200473(JP,A)
【文献】実開平04-138198(JP,U)
【文献】実開昭61-062289(JP,U)
【文献】特開2000-265961(JP,A)
【文献】実開昭59-144182(JP,U)
【文献】特開2008-163866(JP,A)
【文献】実公昭45-016833(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 1/00 - 13/00
F28F 17/00
F28F 9/013
F02B 29/04
F04B 25/00 - 53/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス導入口とガス導出口が設けられたケーシングと、
前記ケーシングの内部に設けられ、前記ガス導入口が開口する上流側空間と前記ガス導出口が開口する下流側空間とに前記ケーシングの前記内部を区分すると共に、前記ガス導入口から前記ケーシングの前記内部に導入されたガスを冷却する冷却部であって、前記上流側空間が前記冷却部の上方に設けられ、前記下流側空間が前記冷却部の下方に設けられている前記冷却部と、
前記下流側空間の底部に設けられ、前記冷却部で前記ガスを冷却することによって前記ガスから分離されたドレンが溜まるドレン回収部と、
前記ケーシングの壁部を貫通するように設けられた開口であって、前記ケーシングの底壁から立ち上がる端壁又は側壁、或いは底壁における前記ガス導入口より前記ガス導出口の近くに設けられ、前記ドレン回収部に溜まった前記ドレンを前記ケーシングの外部に導くための、ドレン排出口と、
前記ドレン排出口を封止するように設けられ、前記ドレンを前記ケーシングの外部に排出するための管ユニットを備え、
前記管ユニットは、前記下流側空間内に前記ケーシングの底壁に沿って延在し、前記ドレン回収部内の前記ドレン排出口から離れた位置に、前記ドレン回収部に溜まった前記ドレンを吸い込むためのドレン吸込開口が設けられた管部材を備えている、ガスクーラ。
【請求項2】
ガス導入口とガス導出口が設けられたケーシングと、
前記ケーシングの内部に設けられ、前記ガス導入口が開口する上流側空間と前記ガス導出口が開口する下流側空間とに前記ケーシングの前記内部を区分すると共に、前記ケーシングの前記内部に導入されたガスを冷却する冷却部と、
前記下流側空間の底部に設けられ、前記冷却部で前記ガスを冷却することによって前記ガスから分離されたドレンが溜まるドレン回収部と、
前記ケーシングの壁部を貫通するように設けられた開口であって、前記ドレン回収部に溜まった前記ドレンを前記ケーシングの外部に導くための、ドレン排出口と、
前記ドレン排出口を封止するように設けられ、前記下流側空間内に延在し、前記ドレン回収部内の前記ドレン排出口から離れた位置に、前記ドレン回収部に溜まった前記ドレンを吸い込むためのドレン吸込開口が設けられた、前記ドレン吸込開口から吸い込まれた前記ドレンを前記ケーシングの外部に排出するための管ユニットと
を備え、
前記管ユニットは、
前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の第1管部材と、
前記第1管部材の前記下流側空間内に位置する一端に取り付けられた継手と、
一端が前記継手に取り付けられた少なくとも2本の第2管部材と
を備え、
前記ドレン吸込開口は、前記ドレン回収部内に位置し、前記第2管部材の他端の端面に開口している開口である、ガスクーラ。
【請求項3】
前記管ユニットは、前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の管部材を備え、
前記ドレン吸込開口は、前記管部材の前記ドレン回収部内に位置する一端の端面に開口している開口である、請求項1又は2に記載のガスクーラ。
【請求項4】
前記管ユニットは、
前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の第1管部材と、
前記第1管部材の前記下流側空間内に位置する一端に取り付けられた継手と、
一端が前記継手に取り付けられた少なくとも2本の第2管部材と
を備え、
前記ドレン吸込開口は、前記ドレン回収部内に位置し、前記第2管部材の他端の端面に開口している開口である、請求項1に記載のガスクーラ。
【請求項5】
前記管ユニットは、前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の管部材を備え、
前記管部材の前記ドレン回収部内に位置する一端には、端面の開口を閉塞する閉塞部が設けられ、
前記ドレン吸込開口は、前記管部材の前記ドレン回収部内に位置する管壁に設けられた少なくとも1個の貫通孔である、請求項1又は2に記載のガスクーラ。
【請求項6】
前記管ユニットは、
前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の管部材と、
前記管部材に対して一端が取り付けられたエルボと
を備え、
前記ドレン吸込開口は、前記ドレン回収部内に位置し、前記エルボの他端の端面に開口している開口である、請求項1又は2に記載のガスクーラ。
【請求項7】
前記エルボの前記他端の管壁には、前記開口と連続する切欠溝が設けられている、請求項に記載のガスクーラ。
【請求項8】
ドレン排出口は、前記ケーシングの底壁から立ち上がる端壁又は側壁、或いは底壁における前記ガス導入口より前記ガス導出口に近くに設けられている、請求項2に記載のガスクーラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガスクーラに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているような圧縮機用のガスクーラでは、ガス導入口から内部に導入されたガスは、熱交換器を上方から下方に通過することで冷却され、ガス導出口から導出される。冷却により凝縮したガス中の液体(ガスが空気である場合には水分)、つまりドレンは、ガスクーラの底部に設けられたドレン回収部に回収される。従来のこの種のガスクーラでは、ドレン回収部に回収されたドレンは、ガスクーラのケーシングを構成する壁部を貫通するように設けられた開口(ドレン排出口)から外部に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-21759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、上述のガスクーラに関して、以下の知見を得た。まず、ドレン回収部にドレンが溜まり過ぎると、ガスクーラの内部を通過するガス流速が速くなった場合に、ガス導出口から導出されるガスと共に持ち出されるドレンの量が多くなる。また、ドレン排出口からのドレンの排出を促進してドレン回収部にドレンが溜まり過ぎないようにするために、ケーシングの側壁の底部側にドレン排出口を設けた場合、ガス流速が速いと、ガスがドレンを押し退けてドレン排出口から排出されるため、却ってドレンの排出性が低下する傾向がある。特に、主流となるガス流が直線的に向かうような位置にドレン排出口を設けると、この傾向が顕著であること推察される。
【0005】
以上より、この種のガスクーラにおいてドレンの排出を促進するには、ドレン排出口の位置を適切に設定することが必要である。しかし、ケーシングを構成する壁部に設けられたドレン排出口は、ガスクーラ外部の配管に接続されているため、ガスクーラの構造上あるいは製造上の制約、ガスクーラの設置状況(周辺部材との関係)等の条件によっては、ドレンの排出を促進し得る適切な位置にドレン排出口を設けるのは困難である。
【0006】
本発明は、ドレン排出口の位置によらず、ドレン排出性の良好な位置からドレン回収部のドレンを排出し得るガスクーラを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、ガス導入口とガス導出口が設けられたケーシングと、前記ケーシングの内部に設けられ、前記ガス導入口が開口する上流側空間と前記ガス導出口が開口する下流側空間とに前記ケーシングの前記内部を区分すると共に、前記ガス導入口から前記ケーシングの前記内部に導入されたガスを冷却する冷却部であって、前記上流側空間が前記冷却部の上方に設けられ、前記下流側空間が前記冷却部の下方に設けられている前記冷却部と、前記下流側空間の底部に設けられ、前記冷却部で前記ガスを冷却することによって前記ガスから分離されたドレンが溜まるドレン回収部と、前記ケーシングの壁部を貫通するように設けられた開口であって、前記ケーシングの底壁から立ち上がる端壁又は側壁、或いは底壁における前記ガス導入口より前記ガス導出口の近くに設けられ、前記ドレン回収部に溜まった前記ドレンを前記ケーシングの外部に導くための、ドレン排出口と、前記ドレン排出口を封止するように設けられ、前記ドレンを前記ケーシングの外部に排出するための管ユニットを備え、前記管ユニットは、前記下流側空間内に前記ケーシングの底壁に沿って延在し、前記ドレン回収部内の前記ドレン排出口から離れた位置に、前記ドレン回収部に溜まった前記ドレンを吸い込むためのドレン吸込開口が設けられた管部材を備えている、ガスクーラを提供する。
本発明の第2の態様は、ガス導入口とガス導出口が設けられたケーシングと、前記ケーシングの内部に設けられ、前記ガス導入口が開口する上流側空間と前記ガス導出口が開口する下流側空間とに前記ケーシングの前記内部を区分すると共に、前記ケーシングの前記内部に導入されたガスを冷却する冷却部と、前記下流側空間の底部に設けられ、前記冷却部で前記ガスを冷却することによって前記ガスから分離されたドレンが溜まるドレン回収部と、前記ケーシングの壁部を貫通するように設けられた開口であって、前記ドレン回収部に溜まった前記ドレンを前記ケーシングの外部に導くための、ドレン排出口と、前記ドレン排出口を封止するように設けられ、前記下流側空間内に延在し、前記ドレン回収部内の前記ドレン排出口から離れた位置に、前記ドレン回収部に溜まった前記ドレンを吸い込むためのドレン吸込開口が設けられた、前記ドレン吸込開口から吸い込まれた前記ドレンを前記ケーシングの外部に排出するための管ユニットとを備え、前記管ユニットは、前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の第1管部材と、前記第1管部材の前記下流側空間内に位置する一端に取り付けられた継手と、一端が前記継手に取り付けられた少なくとも2本の第2管部材とを備え、
前記ドレン吸込開口は、前記ドレン回収部内に位置し、前記第2管部材の他端の端面に開口している開口である、ガスクーラを提供する。第2の態様において、ガスクーラは、前記ケーシングの底壁から立ち上がる端壁又は側壁、或いは底壁における前記ガス導入口より前記ガス導出口に近くに設けられてもよい。
【0008】
ドレンをケーシングの外部に排出するための管ユニットは、下流側空間内に延在している。そのため、管ユニットの寸法、形状、及び配置の設定により、ドレン排出口から離れたドレン回収部内の任意の位置に、ドレン吸込開口を配置できる。よって、ドレン排水性の良好な位置にドレン吸込開口を配置することで、ドレン排出口の位置によらず、ドレン排出性の良好な位置から、ドレン回収部に溜まったドレンを管ユニットに吸い込み、ケーシングの外部に排出できる。
【0009】
前記管ユニットは、前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の管部材を備え、前記ドレン吸込開口は、前記管部材の前記ドレン回収部内に位置する一端の端面に開口している開口であってもよい。
【0010】
前記管ユニットは、前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の第1管部材と、前記第1管部材の前記下流側空間内に位置する一端に取り付けられた継手と、一端が前記継手に取り付けられた少なくとも2本の第2管部材とを備え、前記ドレン吸込開口は、前記ドレン回収部内に位置し、前記第2管部材の他端の端面に開口している開口であってもよい。
【0011】
ドレン吸込開口は少なくとも2本の第2管部材が備える開口であるので、ドレン吸込開口の断面積(吸込断面積)を増やし、それによって管ユニットによるドレンの吸込量を増やすことができる。また、ドレン吸込開口を複数箇所に配置することができる。
【0012】
前記管ユニットは、前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の管部材を備え、前記管部材の前記ドレン回収部内に位置する一端には、端面の開口を閉塞する閉塞部が設けられ、前記ドレン吸込開口は、前記管部材の前記ドレン回収部内に位置する管壁に設けられた少なくとも1個の貫通孔であってもよい。
【0013】
管部材の姿勢を調節することで、ドレン吸込開口を任意の向きに調節できる。ドレン吸込開口をドレンが溜まる位置に向けることで、ドレンによってドレン吸込開口が液封された状態とし得る。この状態では、ドレン吸込開口へガスの侵入がドレンにより妨げられるので、管ユニットにガスが侵入することによるドレンの吸込効率の低下ないし吸込量の減少を防止できる。また、複数の貫通孔を設けることで、吸込断面積を増やし、それによって管ユニットによるドレンの吸込量を増やすことができる。
【0014】
前記管ユニットは、前記ドレン排出口を封止するように設けられた単一の管部材と、前記管部材に対して一端が取り付けられたエルボとを備え、前記ドレン吸込開口は、前記ドレン回収部内に位置し、前記エルボの他端の端面に開口している開口であってもよい。
【0015】
エルボの他端の向きを調節することで、ドレン吸込開口を任意の向きに調節できる。ドレン吸込開口をドレンが溜まる位置に向けることで、ドレンによってドレン吸込開口が液封された状態とし、管ユニットにガスが侵入することによるドレンの吸込効率の低下ないし吸込量の減少を防止できる。
【0016】
前記エルボの前記他端の管壁には、前記開口と連続する切欠溝が設けられていてもよい。
【0017】
切欠溝を設けることで、吸込断面積を増やし、それによって管ユニットによるドレンの吸込量を増やすことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のガスクーラでは、ドレン排出口の位置によらず、ドレン排出性の良好な位置からドレン回収部のドレンを排出し得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態に係るガスクーラの斜視図。
図2】第1実施形態に係るガスクーラの平面図。
図3】第1実施形態に係るガスクーラの正面図。
図4】第1実施形態に係るガスクーラの左側面図。
図5図3の線V-Vでの断面図。
図6図3の線VI-VIでの断面図。
図7図2の線VII-VIIでの断面図。
図8図2の線VII-VIIIでの断面図。
図9図4の線IX-IXでの断面図。
図10】第1実施形態の変形例の図9と同様の断面図。
図11】第1実施形態の変形例の図9と同様の断面図。
図12】第1実施形態の変形例の図9と同様の断面図。
図13】第1実施形態の変形例の図9と同様の断面図。
図14】本発明の第2実施形態に係るガスクーラの図9と同様の断面図。
図15】本発明の第2実施形態の変形例の図9と同様の断面図。
図16】本発明の第3実施形態に係るガスクーラの図9と同様の断面図。
図17】第3実施形態における管部材の先端の側面図。
図18】第3実施形態における管部材の先端の底面図。
図19】本発明の第4実施形態に係るガスクーラの図9と同様の断面図。
図20】第4実施形態におけるエルボの側面図。
図21】第4実施形態におけるエルボの底面図。
図22】第4実施形態の変形例の図21と同様の底面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1実施形態)
図1から図4を参照すると、本発明の実施形態に係るガスクーラ1は、インタークーラ2Aとアフタークーラ2Bとを有し、これらインタークーラ2Aとアフタークーラ2Bを一体化したケーシング4を備える。本実施形態では、ガスクーラ1は、オイルフリーの二段スクリュ圧縮機に組み込まれている。インタークーラ2Aが低段側スクリュ圧縮機と高段側スクリュ圧縮機との間のガス流路に設けられ、アフタークーラ2Bが高段側スクリュ圧縮機より下流のガス流路に設けられる。
【0021】
図5から図8を併せて参照すると、ケーシング4は、底壁5、底壁5から立ち上がる一対の端壁6A,6B、底壁5から立ち上がる一対の側壁7A,7B、端壁6A,6Bと側壁7A,7Bの上端の頂壁8、及び隔壁9を備える。隔壁9は、ケーシング4の内部、すなわち底壁5、端壁6A,6B、側壁7A,7B、及び頂壁8で囲まれた空間を、インタークーラ2Aのための第1空間11Aとアフタークーラ2Bのための第2空間11Bとに仕切っている。
【0022】
図5から図7を参照すると、第1空間11A内にインタークーラ2Aの熱交換器(冷却部)12Aが収容され、第2空間11B内にアフタークーラ3の熱交換器(冷却部)12Bが収容されている。熱交換器12A,12Bはそれぞれ、スペーサ13で連結された一対のシールプレート14,14と、シールプレート14,14間に配置された管巣15を備える。また、熱交換器12A,12Bはそれぞれ、間隔をあけて配置された多数のフィン16を備え、管巣15は、これらのフィン16と一体化されている。
【0023】
図5から図7を参照すると、ケーシング4の一方の端壁6Aには、インタークーラ2Aの熱交換器12Aのための開口17Aと、アフタークーラ2Bの熱交換器12Bのための開口17Bとが設けられている。また、ケーシング4の他方の端壁6Bにも、インタークーラ2Aの熱交換器12Aのための開口17Cと、アフタークーラ2Bの熱交換器12Bための開口17Dとが設けられている。インタークーラ2Aの熱交換器12Aは、開口17A,17Cに挿入することで、第1空間11A内に水平方向に延びる姿勢で配置されている。同様に、アフタークーラ2Bの熱交換器12Bは、開口17B,17Dに挿入することで、第2空間11B内に水平方向に延びる姿勢で配置されている。図1から図4を併せて参照すると、開口17A,17Bは、取付部18A,18Bによって気密状態で封止され、取付部18A,18Bにはカバー19A,19Bが取り付けられている。また、開口17C,17Dは、取付部18C,18Dによって気密状態で封止され、取付部18C,18Dにはカバー19C,19Dが取付られている。
【0024】
図1を参照すると、カバー19Aに設けられた流入ポート21Aからインタークーラ2Aの熱交換器12Aの管巣15に冷却水が供給され、管巣15を通過した冷却水は、カバー19Aに設けられた流出ポート22Aから流出する。また、カバー19Bに設けられた流入ポート21Bからアフタークーラ2Bの熱交換器12Bの管巣15に冷却水が供給され、冷却管17を通過した冷却水は、カバー19Bに設けられた流出ポート22Bから流出する。
【0025】
図5及び図6を参照すると、第1空間11Aでは、端壁6A,6B間に延びる一対の支持リブ23A,23Aが側壁7Aと隔壁9とに設けられている。これらの支持リブ23A,23A上に、インタークーラ2Aの熱交換器12Aのシールプレート14,14が支持され、シール部が形成されている。そのため、第1空間11Aは、端壁6A,6B間にわたって、熱交換器12Aよりも上方の上流側空間24Aと、熱交換器12Aよりも下方の下流側空間25Aに区画されている。
【0026】
同様に、第2空間11Bでは、側壁7Bと隔壁9とに設けられ支持リブ23B,23B上に、アフタークーラ2Bの熱交換器12Bのシールプレート14,14が支持され、シール部が形成される。そのため、第1空間11Aは、端壁6A,6B間にわたって、熱交換器12Bよりも上方の上流側空間24Bと、熱交換器12Bよりも下方の下流側空間25Bに区画されている。
【0027】
図8を参照すると、ケーシング4の頂壁8には、インタークーラ2Aのガス導入口26Aが、上流側空間24Aに開口するように設けられている。ガス導入口26Aは、低段側スクリュ圧縮機の吐出口と流体的に接続された入口ポート28A(図1及び図2参照)と連通している。また、ケーシング4の隔壁9には、インタークーラ2Aのガス導出口27Aが、下流側空間25Aに開口するように設けられている。ガス導出口27Aは、隔壁8に形成された流路29を介して、頂壁7に設けられた出口ポート30(図1及び図2参照)と連通している。出口ポート30は、高段側スクリュ圧縮機の吸込口と流体的に接続されている。
【0028】
図5を参照すると、ケーシングの頂壁7には、アフタークーラ2Bのガス導入口26Bが、上流側空間25Bに開口するように設けられている。ガス導入口26Bは、高段側スクリュ圧縮機の吐出口に流体的に接続された入口ポート28B(図1及び図3参照)と連通している。また、側壁7Bには、アフタークーラ2Bのガス導出口27Bが、下流側空間25Bに開口するように設けられている。ガス導出口27Bは二段スクリュ圧縮機よりも下流側に流体的に接続されている。
【0029】
低段側スクリュ圧縮機の吐出口から吐出されたガス(例えば圧縮空気)は、インタークーラ2Aに導入される。具体的には、低段側スクリュ圧縮機の吐出口から吐出されたガスは、入口ポート28Aを経てガス導入口26Aからインタークーラ2Aの上流側空間24Aに導入され、熱交換器12Aを上方から下方へ通過して下流側空間25Aに流入する。下流側空間25Aに流入したガスは、ガス導出口27Aから流路29へ流れ、出口ポート30より導出される。インタークーラ2Aから導出されたガスは、高段側スクリュ圧縮機の吸込口に吸い込まれる。
【0030】
高段側スクリュ圧縮機の吐出口から吐出されたガスは、アフタークーラ2Bに導入される。具体的には、高段側スクリュ圧縮機の吐出口から吐出されたガスは、入口ポート28Bを経てガス導入口26Bからアフタークーラ2Bの上流側空間24Bに導入され、熱交換器12Bを上方から下方へ通過して下流側空間25Bに流入する。下流側空間25Bに流入したガスは、ガス導出口27Bから導出され、下流側に送られる。
【0031】
インタークーラ2Aの熱交換器12Aとアフタークーラ2Bの熱交換器12Bでは、ガスが管巣15及びフィン16と接触することにより、管巣16内の冷却水と熱交換して冷却される。冷却されたガス中の液分が凝縮して、液滴となり落下し、ドレンとなる。図8及び図9を参照すると、インタークーラ2Aの下流側空間25Aの底部には、熱交換器12Aでガスを冷却することによってガスから分離されたドレンが溜まるドレン回収部31Aが設けられている。また、図7及び図9を参照すると、アフタークーラ2Bの下流側空間25Bの底部には、熱交換器12Bでガスを冷却することによってガスから分離されたドレンが溜まるドレン回収部31Bが設けられている。
【0032】
インタークーラ2Aでは、ドレン回収部31Aに溜まったドレンをケーシング4の外部に導くために、ケーシング4の端壁6Aを貫通する開口であるドレン排出口32Aが設けられている。後述するように、ドレン回収部31Aに溜まったドレンは、ドレン排出口32A自体に吸い込まれることでケーシング4の外部に排出されるのではなく、管ユニット41に吸い込まれることでケーシング4の外部に排出される。
【0033】
アフタークーラ2Bでは、ドレン回収部31Bに溜まったドレンをケーシング4の外部に導くために、ケーシング4の端壁6Aを貫通する開口であるドレン排出口32Bが設けられている。ドレン回収部31Bに溜まったドレンはドレン排出口32B自体に吸い込まれることで、ケーシング4の外部に排出される。ドレン排出口32Bには、封止機構46Bを介して外部配管44B(電磁弁45Bを含む)が接続されている。
【0034】
以下、インタークーラ2Aのドレン排出口32Aと管ユニット41について、詳細に説明する。
【0035】
図8及び図9を参照すると、本実施形態では、ドレン排出口32Aはケーシングの端壁6Aに設けられている。より具体的には、ドレン排出口32Aは、ドレン回収部31Aのうちガス導出口27Aが流路29に連通する部分に連通する部分に開口するように、端壁6Aの下部(底壁5側)であって隔壁9に比較的近接した位置に設けられている。
【0036】
本実施形態における管ユニット41は、単一の細長い真っ直ぐな円管である管部材42と、封止機構46Aを備える。
【0037】
管部材42はドレン排出口32Aに挿通され、下流側空間25A内に延在している。より具体的には、管部材42は、ドレン回収部31Aの長手方向、つまりケーシング4のドレン回収部31A内において端壁6A,6Bが互いに向かい合う方向に延在している。管部材42の先端42aはドレン回収部31A内に位置し、管部材42の基端42bはケーシング4の外部に位置している。
【0038】
管部材42の先端42aは、ドレン回収部31A内において、端壁6Aに設けられたドレン排出口32Aから離れた位置に位置している。管部材42の先端42a側の端面、つまり管部材42の先端面42cには、管部材42内の流路42dを開放する開口42eが設けられている。本実施形態では、この開口42eがドレン回収部31Aに溜まったドレンを吸い込むためのドレン吸込開口43として機能する。
【0039】
管部材42の基端42bには外部配管44A(電磁弁45Aを含む)が接続されている。
【0040】
封止機構46Aは、端壁6Aの外側であって管部材42がドレン排出口32Aを介して端壁6Aから突出している部分に設けられており、ドレン排出口32A、より具体的には、管部材42の外周面とドレン排出口32Aとの間の隙間を封止している。
【0041】
ドレン回収部31Aに溜まったドレンは、ドレン排出口32A自体に吸い込まれることでケーシング4の外部に排出されるのではない。ドレン回収部31Aに溜まったドレンは、端壁6Aに設けられたドレン排出口32Aから離れた位置に位置している管部材42の開口42eに吸い込まれ、管部材42内の流路42dを通ってケーシング4の外部の外部配管44Aへ排出される。
【0042】
下流側空間25A内に延在している管部材42の先端面42cに設けられた開口42eがドレン吸込開口43として機能し、管部材42が下流側空間25A内で延在する長さを調節すること等で、開口42eのドレン排出口32Aに対する位置(開口42eをドレン排出口32Aからどの程度離すか)を適宜設定できる。よって、ドレン回収部31A内のドレン排水性の良好な位置に開口42e、つまりドレン吸込開口43を配置することで、ドレン排出口32Aの位置によらず、ドレン排出性の良好な位置から、ドレン回収部31Aに溜まったドレンを管ユニット41に吸い込み、ケーシング4の外部に排出できる。
【0043】
図10から図14は、第1実施形態の変形例を示す。
【0044】
図10の変形例では、管部材42は下流側空間25Aのドレン回収部31A内において曲がっており、開口42eが隔壁9に向いている。
【0045】
図11の変形では、ケーシング4の側壁7Aにドレン排出口32Aが設けられており、真っ直ぐな管部材42がドレン回収部31Aの短手方向、つまりケーシング4の側壁7Aと隔壁9が対向する方向に延在している。
【0046】
図12で示す変形例では、ケーシング4の底壁5にドレン排出口32Aが設けられており、ドレン排出口32Aに挿通された管部材42は下流側空間25Aのドレン回収部31A内において曲がっている。
【0047】
図13で示す変形例では、ケーシング4の底壁5と端壁6Aとの接続部分に、ドレン排出口32Aが設けられている。
【0048】
以下、本発明の第2から第5実施形態を説明する。これらの実施形態に関し、特に言及しない点については、前述の第1実施形態と同様である。また、これらの実施形態に関する図面において、第1実施形態と同一の要素には、第1実施形態のものと同一の符号が付されている。
【0049】
(第2実施形態)
図14を参照すると、本実施形態における管ユニット41では、管部材(第1管部材)42の先端42aにT型継手47が取り付けられている。T型継手47は、両端に接続口47a,47bが設けられた直管部47cと、直管部47cの途中から分岐する分岐部47dとを備える。管部材42の先端42aには一方の接続口47aが接続されている。他方の接続口47bには、エルボ48を介して管部材(第2管部材)49の基端49bが接続され、分岐部47dにも管部材(第2管部材)50の基端50bが接続されている。これらの管部材49,50は互いに平行にドレン回収部31Aの短手方向、つまりケーシング4の側壁7Aと隔壁9が対向する方向に延在している。また、管部材49,50の先端49a,50aは隔壁9に比較的近接してドレン回収部31A内に位置している。
【0050】
管部材49,50の先端面49c,50cには、管部材49,50内の流路49d,50dを開放する開口49e,50eが設けられている。本実施形態では、これらの開口49e,50eがドレン回収部31Aに溜まったドレンを吸い込むためのドレン吸込開口43として機能する。
【0051】
図15は第2実施形態の変形例を示す。この変形例では、T型継手47の接続口47bに管部材49の基端49bがエルボを介することなく接続され、分岐部47dにはエルボ48を介して管部材50の基端50bが接続されている。これらの管部材49,50は互いに平行にドレン回収部31Aの長手方向、つまりケーシング4の端壁6A,6Bが互いに向かい合う方向に延在している。
【0052】
本実施形態では、T型継手47のどの位置にエルボ47を介して管部材49,50を接続するのか、管部材49,50をどのような長さに設定するのか等の設定により、開口49e,50eのドレン排出口32Aに対する位置(開口42eをドレン排出口32Aからどの程度離すか)を適宜設定できる。よって、ドレン排水性の良好な位置に開口49e,50e、つまりドレン吸込開口43を配置することで、ドレン排出口32Aの位置によらず、ドレン排出性の良好な位置から、ドレン回収部31Aに溜まったドレンを管ユニット41に吸い込み、ケーシング4の外部に排出できる。
【0053】
また、本実施形態におけるドレン吸込開口43は、2本の管部材49,50が備える開口49e,50eであるので、ドレン吸込開口43の断面積(吸込断面積)を増やし、それによって管ユニット41によるドレンの吸込量を増やすことができる。
【0054】
2個以上のT型継手47の使用等により3本以上の管部材を管部材42に接続し、ドレン吸込開口として機能する開口の数を3個以上に設定してもよい。また、T型継手以外の継手を使用して、本実施形態のものと同様の管ユニット41を構成してもよい。
【0055】
(第3実施形態)
図16から図18を参照すると、本実施形態における管ユニット41では、管部材42の先端42aに開口(例えば、図9の符号42c,42e参照)を閉塞する閉塞部42fが設けられている。本実施形態では、先端42aにおいて管部材42の管壁を押しつぶすことで閉塞部42fが形成されている。
【0056】
管部材42のドレン回収部31A内に位置する部分、より具体的には、閉塞部42fに隣接する部分の管壁に、2個の円形の貫通孔42g,42hが形成されている。これらの貫通孔42g,42hがドレン回収部31Aに溜まったドレンを吸い込むためのドレン吸込開口43として機能する。本実施形態では、貫通孔42g,42hは下向きに、つまりケーシング4の底壁5に向かって開口している。
【0057】
管部材42が下流側空間25A内で延在する長さを調節すること等で、貫通孔42g,42hのドレン排出口32Aに対する位置(貫通孔42g,42hをドレン排出口32Aからどの程度離すか)を適宜設定できる。また、管部材42上のいずれの位置に貫通孔42g,42hを設けるのかによっても、貫通孔42g,42hのドレン排出口32Aに対する位置を適宜設定できる。よって、ドレン回収部31A内のドレン排水性の良好な位置に貫通孔42g,42h、つまりドレン吸込開口43を配置することで、ドレン排出口32Aの位置によらず、ドレン排出性の良好な位置から、ドレン回収部31Aに溜まったドレンを管ユニット41に吸い込み、ケーシング4の外部に排出できる。
【0058】
ドレンがドレン回収部31Aに溜まり、下向きの貫通孔42g,42hが設けられた部分でケーシング4の底壁5からのドレンの液位が上昇すると、ドレンによって貫通孔42g,42hが液封された状態となる。この状態では、貫通孔42g,42hへのガスの侵入がドレンにより妨げられるので、管ユニット41にガスが侵入することによるドレンの吸込効率の低下ないし吸込量の減少を防止できる。
【0059】
管部材42の姿勢、より具体的には管部材42自体の軸線L周りの管部材42の回転角度位置を調節することで、前述の液封状態が得られるように貫通孔42g,42hをドレンが溜まる位置に向けることができる。
【0060】
単一ではなく2個の貫通孔42g,42hを設けることで、吸込断面積を増やし、それによって管ユニット41によるドレンの吸込量を増やすことができる。
【0061】
管部材41の管壁に設ける貫通孔の個数は、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。また、第1実施形態の変形例(図10から図13参照)における管部材42の先端42aに、本実施形態と同様の閉塞部と貫通孔を設けてもよい。さらに、第2実施形態の管部材49,50の先端49a,50a(図14及び図15参照)の一方又は両方に、本実施形態と同様の閉塞部と貫通孔を設けてもよい。
【0062】
(第4実施形態)
図19から図21を参照すると、本実施形態における管ユニット41では、管部材42の先端42aがドレン回収部31A内に位置するエルボ51に取り付けられている。エルボ51は、両方の端部51a,51bの端面51c,51dに、内部の流路51eを開放する開口51f,51gが設けられている。管部材42の先端42aには、エルボ51の一方の端部51aが接続されており、管部材42内の流路42dは、エルボ51内の流路51eと開口51fを介して連通している。
【0063】
エルボ51の他方の端部51b側の開口51gは、ドレン回収部31A内に位置して、ドレン回収部31Aに溜まったドレンを吸い込むためのドレン吸込開口43として機能する。本実施形態では、開口51gが下向き、つまりケーシング4の底壁5に向かって開口するように、エルボ51の姿勢、つまり管部材42の軸線L周りの回転角度位置が設定されている。
【0064】
管部材42が下流側空間25A内で延在する長さを調節することで、ドレン吸込開口43として機能するエルボ51の開口51gのドレン排出口32Aに対する位置(開口51bをドレン排出口32Aからどの程度離すか)を適宜設定できる。よって、ドレン回収部31A内のドレン排水性の良好な位置に開口51gを配置することで、ドレン排出口32Aの位置によらず、ドレン排出性の良好な位置から、ドレン回収部31Aに溜まったドレンを管ユニット41に吸い込み、ケーシング4の外部に排出できる。
【0065】
ドレンがドレン回収部31Aに溜まり、エルボ51の下向きの開口51gが位置している部分でケーシング4の底壁5からのドレンの液位が上昇すると、ドレンによって開口51gが液封された状態となる。この状態では、開口51gへのガスの侵入がドレンにより妨げられるので、管ユニット41にガスが侵入することによるドレンの吸込効率の低下ないし吸込量の減少を防止できる。
【0066】
管部材42の軸線L周りのエルボ51の回転角度位置を調節することで、前述の液封状態が得られるように開口51gをドレンが溜まる位置に向けることができる。
【0067】
図21に最も明瞭に示すように、開口51gが設けられているエルボ51の端部51bでは、管壁を端面51dから切り欠くことで、開口51gと連続する4個の切欠溝52A,52B,52C,52Dが設けられている。切欠溝52A~52Dは、端面51dに正対する向きから見たときに、開口51gの中心に対して90度の角度間隔をあけた態様、つまりプラス字状の態様で配置されている。切欠溝52A~52Dを設けることで、吸込位置の数と吸込断面積を増やし、それによって管ユニット41によるドレンの吸込量を増やすことができる。
【0068】
図22に示すように、2個の切欠溝52A,52Bを、端面51dに正対する向きから見たときに、開口51gの中心に対して180度の角度間隔をあけた態様、つまりマイナス字状の態様で配置してもよい。
【0069】
第1実施形態の変形例(図10から図13参照)においても、管部材42の先端42aに本実施形態のようにエルボ51を取り付けてもよい。また、第2実施形態並びにその変形例(図14及び図15参照)においても、管部材49,50の先端49a,50a(図14及び図15参照)の一方又は両方に、本実施形態と同様のエルボを取り付けてもよい。
【0070】
以上の実施形態に関する説明から明らかなように、ドレンをケーシング4の外部に排出するための管ユニット41は下流側空間25A内に延在しているため、管ユニット41の寸法、形状、及び配置の設定により、ドレン排出口32Aから離れたドレン回収部31A内の任意の位置に、ドレン吸込開口43を配置できる。よって、ドレン排水性の良好な位置にドレン吸込開口43を配置することで、ドレン排出口32Aの位置によらず、ドレン排出性の良好な位置から、ドレン回収部31Aに溜まったドレンを管ユニット41に吸い込み、ケーシング4の外部に排出できる。
【0071】
上記の実施形態では、管部材42は底壁5、端壁6A、及び側壁7Aの何れかに設けられたドレン排出口32Aを貫通するように設けられており、壁の外側に設けられた封止機構46Aでドレン排出口32Aとの間の隙間が封止されているが、壁の内側に設けられた封止機構46Aで管部材42とドレン排出口32Aの隙間が封止されてもよい。また、管部材は壁を境にして2つの管部材に分割していてもよい。この場合、壁の外側では、1本の管部材とドレン排出口32Aの隙間が封止され、壁の内側では、分割した1本の管部材とドレン排出口32Aの隙間が封止される。
【符号の説明】
【0072】
1 ガスクーラ
2A インタークーラ
2B アフタークーラ
4 ケーシング
5 底壁
6A,6B 端壁
7A,7B 側壁
8 頂壁
9 隔壁
11A 第1空間
11B 第2空間
12A,12B 熱交換器
13 スペーサ
14 シールプレート
15 管巣
16 フィン
17A,17B,17C,17D 開口
18A,18B,18C,18D 取付部
19A,19B,19C,19D カバー
21A,21B 流入ポート
22A,22B 流出ポート
23A,23B 支持リブ
24A,24B 上流側空間
25A,25B 下流側空間
26A,26B ガス導入口
27A,27B ガス導出口
28A,28B 入口ポート
29 流路
30 出口ポート
31A,31B ドレン回収部
32A,32B ドレン排出口
41 管ユニット
42 管部材
42a 先端
42b 基端
42c 先端面
42d 流路
42e 開口
42f 閉塞部
42g,42h 貫通孔
43 ドレン吸込開口
44A,44B 外部配管
45A,45B 電磁弁
46A,46B 封止機構
47 T型継手
47a,47b 接続口
47c 直管部
47d 分岐部
48 エルボ
49 管部材
49a 先端
49b 基端
49c 先端面
49d 流路
49e 開口
50 管部材
50a 先端
50b 基端
50c 先端面
50d 流路
50e 開口
51 エルボ
51a,51b 端部
51c,51d 端面
51e 流路
51f,51g 開口
52A,52b,52C,52D 切欠溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22