IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソウル バイオシス カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許-発光素子パッケージ 図1
  • 特許-発光素子パッケージ 図2
  • 特許-発光素子パッケージ 図3
  • 特許-発光素子パッケージ 図4
  • 特許-発光素子パッケージ 図5
  • 特許-発光素子パッケージ 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】発光素子パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/56 20100101AFI20240610BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20240610BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20240610BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20240610BHJP
【FI】
H01L33/56
H01L33/62
H01L33/60
H01L33/54
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020560770
(86)(22)【出願日】2019-05-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-30
(86)【国際出願番号】 KR2019005259
(87)【国際公開番号】W WO2019212254
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】10-2018-0050438
(32)【優先日】2018-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ビレンコ,ユリ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ギ ヨン
【審査官】百瀬 正之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0027970(US,A1)
【文献】特開2002-226611(JP,A)
【文献】特開2010-228192(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0006651(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0006203(US,A1)
【文献】特開2017-045902(JP,A)
【文献】特表2000-502489(JP,A)
【文献】特開2017-017110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
H01S 5/00-5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線部が設けられた基板と、
前記基板上に実装され、前記配線部に接続された発光素子と、
前記基板上に設けられ、前記発光素子が配置されるキャビティを有し、当該キャビティをなす内側面が傾斜している側壁部と、
前記基板上に設けられ、かつ前記内側面に設けられた反射膜と、
前記発光素子の上面及び側面、前記側壁部の上面、並びに前記反射膜に接触して前記発光素子をカバーするカバー部と、
を含み、
前記側壁部の上面の高さは、前記基板の上面から前記発光素子の上面までの高さと同一であり、
前記カバー部はポリテトラフルオロエチレンを含み、紫外線波長域の光透過率が85%以上であり、
前記カバー部は、所定の厚さを有する膜である、発光素子パッケージ。
【請求項2】
前記反射膜は延伸及び膨脹されたポリテトラフルオロエチレンである、請求項1に記載の発光素子パッケージ。
【請求項3】
前記反射膜は、250nm~400nmの波長帯域で85%以上の光反射率を有する、請求項2に記載の発光素子パッケージ。
【請求項4】
前記反射膜は、微細多孔質の空隙を作るフィブリルによって互いに接続されたポリマーノードを有する、請求項1に記載の発光素子パッケージ。
【請求項5】
前記基板及び前記カバー部のうち少なくとも一つは可撓性を有する、請求項1に記載の発光素子パッケージ。
【請求項6】
前記配線部は、
前記基板の上面に設けられ、前記発光素子に接続された上部配線と、
前記基板を貫通して前記上部配線に接続された貫通配線と、
前記基板の下面に設けられ、前記貫通配線に接続された下部配線と、を含む、請求項1に記載の発光素子パッケージ。
【請求項7】
前記発光素子はフリップチップ型である、請求項1に記載の発光素子パッケージ。
【請求項8】
配線部が設けられた基板と、
前記基板上に実装され、前記配線部に接続された発光素子と、
前記基板上に設けられ、前記発光素子が配置されるキャビティを有し、当該キャビティをなす内側面が傾斜している側壁部と、
前記基板上に設けられ、かつ前記内側面に設けられた反射膜と、
前記発光素子の上面及び側面、前記側壁部の上面、並びに前記反射膜に接触して前記発光素子をカバーするカバー部と、を含み、
前記側壁部の上面の高さは、前記基板の上面から前記発光素子の上面までの高さと同一であり、
前記カバー部及び前記反射膜は有機高分子を含み、前記反射膜の有機高分子は、微細多孔質の空隙を作るフィブリルによって互いに接続されたポリマーノードを有し、
前記カバー部は、所定の厚さを有する膜である、発光素子パッケージ。
【請求項9】
配線部が設けられた基板と、
前記基板上に実装され、前記配線部に接続された発光素子と、
前記基板上に設けられ、前記発光素子が配置されるキャビティを有し、当該キャビティをなす内側面が傾斜している側壁部と、
前記基板上に設けられ、かつ前記内側面に設けられた反射膜と、
前記発光素子の上面及び側面、前記側壁部の上面、並びに前記反射膜に接触して前記発光素子をカバーするカバー部と、
前記反射膜及び前記カバー部は、それぞれ有機高分子を含み、
前記側壁部の上面の高さは、前記基板の上面から前記発光素子の上面までの高さと同一であり、
前記反射膜と前記カバー部は、互いに異なる厚さを有し、
前記カバー部は、所定の厚さを有する膜である、発光素子パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子パッケージに関し、より詳細には、発光ダイオードを含む発光素子パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)は、電流を光に変換させる半導体発光素子である。
【0003】
発光ダイオードは、個別的なチップ状態に分離することができ、印刷回路基板、電力供給源又は制御手段と電気的に接続されるためにパッケージの形態で提供される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、光抽出効率が高い発光素子パッケージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージは、配線部が設けられた基板と、前記基板上に設けられた反射膜と、前記基板上に実装され、前記配線部に接続された発光素子と、前記発光素子の上面に接触し、前記発光素子をカバーするカバー部とを含む。前記カバー部及び前記反射膜はテフロン(登録商標)系有機高分子を含み、前記反射膜の有機高分子は延伸及び膨張される。
【0006】
本発明の一実施形態において、前記カバー部は、250nm~400nmの波長帯域で85%以上の光透過率を有してもよい。
【0007】
本発明の一実施形態において、前記基板上に設けられ、前記発光素子が配置されるキャビティ(cavity)を有する側壁部を有してもよい。
【0008】
本発明の一実施形態において、前記側壁部の上面の高さは、前記基板の上面から前記発光素子の上面までの高さと同一であってもよい。
【0009】
本発明の一実施形態において、前記カバー部は、前記側壁部の上面及び前記発光素子の上面をカバーすることができる。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記カバー部は、前記発光素子の上面及び側面と接触し、前記発光素子をカバーすることができる。
【0011】
本発明の一実施形態において、前記側壁部において、前記キャビティをなす内側面は傾斜してもよい。
【0012】
本発明の一実施形態において、前記反射膜は、少なくとも一部が前記内側面上に設けられてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記カバー部は、前記発光素子の上面及び側面、そして、前記基板の一部と接触してカバーすることができる。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記カバー部は、光透過材料を前記基板及び前記発光素子上に塗布した後、硬化することによって形成されていてもよい。
【0015】
本発明の一実施形態において、前記カバー部は、前記基板上に光透過材料を滴下した後、硬化することによって形成されていてもよい。
【0016】
本発明の一実施形態において、前記カバー部は、前記基板上に半球状で設けられてもよい。
【0017】
本発明の一実施形態において、前記反射膜は、250nm~400nmの波長帯域で85%以上の光反射率を有してもよい。
【0018】
本発明の一実施形態において、前記反射膜は、微細多孔質の空隙を作るフィブリル(fibril)によって互いに接続されたポリマーノードを有してもよい。
【0019】
本発明の一実施形態において、前記反射膜の有機高分子は、延伸及び膨張されたポリテトラフルオロエチレンであってもよい。
【0020】
本発明の一実施形態において、前記基板、前記反射膜、及び前記カバー部のうち少なくとも一つは可撓性を有してもよい。
【0021】
本発明の一実施形態において、前記配線部は、前記基板の上面に設けられ、前記発光素子に接続された上部配線と、前記基板を貫通して前記上部配線に接続された貫通配線と、前記基板の下面に設けられ、前記貫通配線に接続された下部配線とを含んでもよい。
【0022】
本発明の一実施形態において、前記発光素子はフリップチップ型であってもよい。
【0023】
本発明の一実施形態において、前記反射膜と前記カバー部は互いに異なる厚さを有してもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の各実施形態は、出光効率が高い発光素子を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
図2図1に示した本発明の一実施形態に係る発光素子を示した断面図である。
図3】本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な形態を有し得るので、特定の実施形態は、添付の図面を参照して詳細に説明される。しかし、これは、本発明を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を含むものと理解されるべきである。
【0027】
以下、添付の各図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。図1において、説明の便宜上、一部の構成要素が省略された状態を示す。
【0029】
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージは、配線部1500、1600が設けられた基板1100と、基板1100上に実装され、配線部1500、1600に接続された発光素子100と、発光素子100の上面に接触し、発光素子100をカバーするカバー部1400と、基板1100上に設けられ、発光素子100が配置される領域にキャビティを有する側壁部1200とを含む。
【0030】
基板1100としては、配線部1500、1600が形成されており、その上面に発光素子100が実装され得る多様なものが使用可能である。本発明の一実施形態において、基板1100は、無機材料、有機材料、金属などの多様な材料からなり得る。例えば、基板1100は、絶縁性有機材料からなってもよい。又は、基板1100は、SiC、Si、Al、AlN、テフロン(登録商標)(Teflon)系列などの絶縁性有機/無機材料からなってもよく、金属からなってもよい。基板1100が金属からなる場合、配線部1500、1600との間に絶縁層がさらに設けられてもよい。基板1100が有機高分子などの材料からなる場合、基板1100は可撓性を有してもよい。本発明の一実施形態において、基板1100は、配線部1500、1600が印刷された印刷回路基板であってもよい。
【0031】
配線部1500、1600は、後の発光素子100との電気的接続のためのものであって、基板1100に設けられる。配線部1500、1600は、基板1100の上面に設けられ、後述する発光素子100に接続された上部配線1510、1610と、基板1100を貫通して設けられ、上部配線1510、1610に接続された貫通配線1520、1620と、基板1100の下面に設けられ、貫通配線1520、1620に接続された下部配線1530、1630とを含んでもよい。下部配線1530、1630は、後で外部の他の構成要素と電気的に接続されてもよい。
【0032】
発光素子100は、基板1100上に設けられ、フリップチップタイプの発光ダイオードであってもよい。しかし、発光素子100は、多様な形態で提供可能であり、ラテラルタイプの発光ダイオードであってもよい。発光素子100は、発光構造体101と、発光構造体101にそれぞれ接続された第1電極150及び第2電極160とを含む。以下では、発光素子100がフリップチップタイプの発光ダイオードであることを一例として説明する。
【0033】
図2は、図1に示した本発明の一実施形態に係る発光素子100を示した断面図である。図2において、説明の便宜上、発光素子100は反転した形態に示したので、図1での発光素子100の上面は、図2に示した発光素子100の下面になる。但し、本発明の各実施形態において、上面、下面、側面、上部方向、下部方向、及び側面方向などの方向を示す各用語は、説明の便宜のために設定されたものであって、相対的なものである。
【0034】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る発光素子100は、ベース基板10上に形成された発光構造体101を含んでもよい。
【0035】
ベース基板10は、例えば、サファイア基板、特に、パターニングされたサファイア基板であってもよい。ベース基板10は、絶縁基板であることが好ましいが、絶縁基板に限定されるのではない。
【0036】
発光構造体101は、順次設けられた第1半導体層110、活性層120、及び第2半導体層130を含んでもよい。
【0037】
第1半導体層110は、第1導電型ドーパントがドーピングされた半導体層である。第1導電型ドーパントはn型ドーパントであってもよい。第1導電型ドーパントはSi、Ge、Se、Te又はCであってもよい。
【0038】
本発明の一実施形態において、第1半導体層110は窒化物系半導体材料を含んでもよい。例えば、第1半導体層110は、InAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材料からなってもよい。本発明の一実施形態において、前記組成式を有する半導体材料としては、GaN、AlN、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInNなどを挙げることができる。第1半導体層110は、前記半導体材料を用いてSi、Ge、Sn、Se、Teなどのn型ドーパントを含むように成長させる方式で形成されてもよい。
【0039】
第1半導体層110は、相対的に不純物の濃度が高い第1サブ半導体層と、相対的に不純物の濃度が低い第2サブ半導体層とを含んでもよい。第1サブ半導体層は、後述する第1電極150が接続されるコンタクト層に該当し得る。第1サブ半導体層及び第2サブ半導体層は、順次的な蒸着を通じて形成されてもよく、蒸着条件を制御することによって形成可能である。例えば、第2サブ半導体層は、第1サブ半導体層より相対的に低い温度で蒸着を行うことによって形成されてもよい。
【0040】
本発明の一実施形態において、第1半導体層110は、バンドギャップが互いに異なる二つの種の層が交互に積層されて形成された構造をさらに有してもよい。バンドギャップが互いに異なる二つの種の層が交互に積層されて形成された構造は超格子構造であってもよい。
【0041】
バンドギャップが互いに異なる二つの種の層は、交互に形成され、互いに異なる薄膜結晶層を含んでもよい。この場合、バンドギャップが互いに異なる二つの層が交互に積層されたとき、周期構造が基本単位格子より長い結晶格子からなってもよい。互いに異なるバンドギャップを有する二つの層は、広いバンドギャップを有する層、及び狭いバンドギャップを有する層である。本発明の一実施形態において、広いバンドギャップを有する層は、AlGaIn1-x-yN(0≦x<1、0<y≦1)であってもよく、例えば、GaN層であってもよい。狭いバンドギャップを有する層は、AlGaIn1-x-yN(0≦x<1、0<y≦1)であってもよく、例えば、GaIn1-yN(0<y≦1)であってもよい。本発明の一実施形態において、前記広いバンドギャップ層及び狭いバンドギャップ層のうち少なくとも一つはn型不純物を含んでもよい。
【0042】
活性層120は、第1半導体層110上に設けられ、発光層に該当する。
【0043】
活性層120は、第1導電型半導体層を介して注入される電子(又は正孔)と、第2半導体層130を介して注入される正孔(又は電子)とが互いに出合い、活性層120の形成物質によるエネルギーバンドのバンドギャップ差によって光を放出する層である。活性層120は、紫外線、青色、緑色及び赤色のうち少なくとも一つのピーク波長で発光することができる。
【0044】
活性層120は化合物半導体として実現され得る。活性層120は、例えば、III-V族及びII-VI族の化合物半導体のうち少なくとも一つとして実現されてもよい。活性層120には、量子井戸構造が採用されてもよく、量子井戸層と障壁層が交互に積層された多重量子井戸(Multi-Quantum Well)構造を有してもよい。しかし、活性層120の構造は、これに限定されるのではなく、量子線(Quantum Wire)構造、量子点(Quantum Dot)構造などであってもよい。
【0045】
本発明の一実施形態において、量子井戸層は、InAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する材料で配置されてもよい。障壁層は、InAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材料で形成されてもよく、井戸層と異なる組成比で設けられてもよい。ここで、障壁層は、井戸層のバンドギャップより広いバンドギャップを有してもよい。
【0046】
井戸層及び障壁層は、例えば、AlGaAs/GaAs、InGaAs/GaAs、InGaN/GaN、GaN/AlGaN、AlGaN/AlGaN、InGaN/AlGaN、InGaN/InGaN、InGaP/GaP、AlInGaP/InGaP、及びInP/GaAsのペアのうち少なくとも一つからなってもよい。本発明の一実施形態において、活性層120の井戸層はInGaNとして実現されてもよく、障壁層はAlGaN系半導体として実現されてもよい。本発明の一実施形態において、井戸層のインジウム組成は、障壁層のインジウム組成より高い組成を有してもよく、障壁層はインジウム組成を有さなくてもよい。また、井戸層にはアルミニウムが含まれず、障壁層にはアルミニウムが含まれてもよい。しかし、井戸層及び障壁層の組成は、これに限定されるのではない。
【0047】
但し、井戸層の厚さが過度に薄いとキャリアの拘束効率が低くなり、井戸層の厚さが過度に厚いとキャリアを過度に拘束する可能性がある。障壁層の厚さが過度に薄いと電子の遮断効率が低くなり、障壁層の厚さが過度に厚いと電子を過度に遮断する可能性がある。
【0048】
これによって、障壁層及び井戸層の厚さを適宜調節することにより、光の波長及び量子井戸構造によって各キャリアを井戸層に効果的に拘束することができる。
【0049】
本発明の一実施形態において、各井戸層の厚さは、特に限定されるのではなく、それぞれの厚さが同一であってもよく、それぞれの厚さが異なってもよい。各井戸層の厚さが同一である場合は、量子準位が同一であるので、各井戸層での発光波長が同一になり得る。この場合、半値幅が狭い発光スペクトルを得ることができる。各井戸層の厚さが異なる場合は、各井戸層での発光波長が変わることがあり、その結果、発光スペクトルの幅を広げることができる。
【0050】
本発明の一実施形態において、複数の障壁層のうち少なくとも一つは、ドーパントを含んでもよく、例えば、n型及びp型ドーパントのうち少なくとも一つを含んでもよい。障壁層は、n型ドーパントが添加された場合、n型の半導体層になり得る。障壁層がn型半導体層である場合、活性層120に注入される電子の注入効率が増加し得る。
【0051】
本発明の一実施形態において、障壁層は多様な厚さを有し得るが、最上部の障壁層は、他の障壁層と同一の厚さを有してもよく、他の障壁層より厚くてもよい。
【0052】
活性層120が多重量子井戸構造を有する場合、量子井戸層及び障壁層の組成は、発光素子100に要求される発光波長に合わせて設定され得る。本発明の一実施形態において、複数個の井戸層の組成は、全て同一であってもよく、同一でなくてもよい。例えば、下部側の井戸層には不純物が含まれるが、上部側の井戸層には不純物が含まれなくてもよい。
【0053】
第2半導体層130は活性層120上に設けられる。
【0054】
第2半導体層130は、第1導電型ドーパントと反対の極性を有する第2導電型ドーパントを有する半導体層である。第2導電型ドーパントはp型ドーパントであってもよいので、第2導電型ドーパントは、例えば、Mg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含んでもよい。
【0055】
本発明の一実施形態において、第2半導体層130は窒化物系半導体材料を含んでもよい。第2半導体層130は、InAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材料からなってもよい。本発明の一実施形態において、前記組成式を有する半導体材料としては、GaN、AlN、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInNなどを挙げることができる。第2半導体層130は、前記半導体材料を用いてMg、Zn、Ca、Sr、Baなどのp型ドーパントを含むように成長させる方式で形成されてもよい。
【0056】
本発明の一実施形態において、第1半導体層110及び第2半導体層130上には絶縁膜170が設けられる。
【0057】
絶縁膜170上には、それぞれ第1半導体層110及び第2半導体層130に接続される第1電極150及び第2電極160が設けられる。具体的には、第1半導体層110、活性層120、及び第2半導体層130の一部が除去されてもよく、その結果、第1半導体層110の上面の一部が露出する。ここで、露出した第1半導体層110の上面は第1サブ半導体層の上面であってもよい。第1電極150は、第1半導体層110の露出した第1サブ半導体層上に設けられてもよい。第2電極160は第2半導体層130上に設けられてもよい。
【0058】
本発明の一実施形態において、第1電極150は、第1半導体層110の上面に直接接触する第1コンタクト電極150Cと、絶縁膜170を貫通するように形成されたコンタクトホールを介して接続された第1パッド電極150Pとを含んでもよい。第2電極160は、第2半導体層130の上面に直接接触する第2コンタクト電極160Cと、絶縁膜170を貫通して形成されたコンタクトホールを介して接続された第2パッド電極160Pとを含んでもよい。
【0059】
しかし、発光構造体101、第1電極150及び第2電極160の構造は、これに限定されるのではなく、多様な形態で設けられ得る。例えば、発光構造体101は、一つ以上のメサ構造を有してもよく、第1電極150及び第2電極160の配置も、メサ構造によって異なる位置又は異なる形状で設けられてもよい。
【0060】
本発明の一実施形態において、第1及び第2電極150、160は、例えば、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Ti、Sn、Ni、Cr、W、Cuなどの多様な金属又はこれらの合金からなってもよい。第1及び第2電極150、160は、単一層又は多重層で形成されてもよい。
【0061】
再び図1を参照すると、第1電極150及び第2電極160は、配線部1500、1600とそれぞれ接続される。配線部1500、1600は、第1電極150に接続される第1配線1500と、第2電極160に接続される第2配線1600とを含んでもよい。第1配線1500は、第1上部配線1510、第1貫通配線1520、及び第1下部配線1530を含んでもよく、第2配線1600は、第2上部配線1610、第2貫通配線1620、及び第2下部配線1630を含んでもよい。第1電極150は、第1上部配線1510と導電性接着部材1700を介して電気的に接続され、第2電極160は、第2上部配線1610と導電性接着部材1700を介して接続されてもよい。
【0062】
導電性接着部材1700は、本発明の一実施形態において、ソルダーペースト、銀ペーストなどの導電性ペーストや導電性樹脂で設けられてもよく、異方性導電フィルムで設けられてもよい。
【0063】
側壁部1200は、基板1100の上面に設けられ、所定の大きさのキャビティが貫通して形成されている。キャビティが形成された部分は、発光素子100が設けられた部分であって、キャビティ内の露出した基板1100上に発光素子100が実装される。ここで、基板1100上の第1配線1500及び第2配線1600の一部も、キャビティが形成された領域に設けられ、その結果、第1配線1500及び第2配線1600の一部が露出し、露出した第1配線1500及び第2配線1600上に発光素子100が実装されて接続される。
【0064】
側壁部1200は、有機材料、無機材料、及び/又は金属からなってもよく、基板1100と同一の材料又は互いに異なる材料からなってもよい。例えば、基板1100は有機材料からなり、側壁部1200は、反射率が高い材料、例えば、反射率が高い有機材料、無機材料、又は金属からなってもよい。しかし、側壁部1200の材料は、これに限定されるものではない。側壁部1200が有機高分子などの材料からなる場合、側壁部1200は可撓性を有してもよい。
【0065】
本発明の一実施形態において、キャビティをなす内側面は、傾斜した形態で設けられてもよい。内側面が傾斜して設けられることによって、発光素子100から出射された光は、妨害されることなく、上部方向に所定照射角を有して出射され得る。また、側壁部1200が反射性材料からなる場合、発光素子100から出射された光の上部方向への出射効率が高くなり得る。
【0066】
カバー部1400は、発光素子100及び側壁部1200上に設けられ、発光素子100を保護する。カバー部1400は、側壁部1200の上面を全部又は一部カバーすることができる。
【0067】
図示してはいないが、カバー部1400と側壁部1200との間には接着剤が設けられてもよく、接着剤により、カバー部1400が側壁部1200及び発光素子100上に安定して接着される。接着剤としては、熱硬化型及び/又は光硬化型接着剤などが使用されてもよい。
【0068】
カバー部1400は、発光素子100の上面と直接接触し、その結果、カバー部1400と発光素子100との間の空きスペースが発生しない。換言すると、カバー部1400と発光素子100との間には実質的にエアギャップが存在しない。これによって、発光素子100から出射された光が空気層を経た後、再びカバー部1400に入射される過程を通じて散乱又は反射されることによって、損失される光が最小化される。
【0069】
本発明の一実施形態において、基板1100面から発光素子100の上面までの距離は、基板1100面から側壁部1200の上面までの距離と実質的に同一である。カバー部1400が発光素子100の上面及び側壁部1200の上面を全て覆うように設けられる場合、事実上、発光素子100の上面と側壁部1200の上面との間の高さに差がないので、カバー部1400は、屈曲されることなく、平らに発光素子100及び側壁部1200をカバーすることができる。発光素子100の上面と側壁部1200の上面との間の高さに差がある場合、発光素子100の上面とカバー部1400とが互いに接触しないか、側壁部1200の上面とカバー部1400とが互いに接触しない部分が発生し得る。前者の場合は、発光素子100の上面とカバー部1400との間にエアギャップが形成されることによって光抽出効率が低減する可能性がある。また、後者の場合は、カバー部1400が側壁部1200に安定して付着できない。
【0070】
本発明の一実施形態において、カバー部1400は、透光性有機高分子材料からなってもよい。カバー部1400としては、発光素子100からの光が最大限透過できる材料が選択され得る。例えば、カバー部1400は、紫外線及び可視光線領域で約80%の光透過率を有してもよい。本発明の一実施形態において、カバー部1400は、約250nm~約400nmの波長帯域で約85%以上の光透過率を有してもよい。
【0071】
また、カバー部1400は可撓性を有してもよい。特に、カバー部1400が有機高分子などの材料からなることによって、可撓性を容易に得ることができる。本発明の一実施形態において、カバー部1400は、反射膜1300と同一系統の有機高分子、例えば、テフロン(登録商標)系有機高分子からなってもよい。このとき、カバー部1400はポリテトラフルオロエチレンからなってもよい。
【0072】
本実施形態に係る発光素子パッケージにおいて、カバー部1400は、所定厚さを有するフィルムの形態で製作され、接着剤を挟んで発光素子100及び側壁部1200上に付着してもよい。
【0073】
前記構造を有する発光素子パッケージは、カバー部1400と発光素子100との間に空間が設けられないことによって、発光素子100からの光抽出効率が高くなるという効果を有する。
【0074】
また、本発明の一実施形態によると、基板1100、側壁部1200、及びカバー部1400のうち少なくとも一部が可撓性を有して設けられてもよく、その結果、全体的な発光素子パッケージも可撓性を有し得る。発光素子パッケージが可撓性を有することによって、多様な可撓性装置、例えば、可撓性ディスプレイなどに本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージが採用され得る。
【0075】
これに加えて、本発明の一実施形態によると、チップオンボード方式で多量の発光素子パッケージを同時に製造することができる。例えば、チップオンボード形式で多数個の発光素子パッケージが提供される場合にも、多数個の発光素子パッケージを同時にカバーできる面積のカバー部をフィルムの形態で準備した後、これを多数個の発光素子パッケージ上に一度に付着し得る。
【0076】
本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージは、上述した構成以外にも、光出射効率を高める追加的な構成要素をさらに含んでもよい。
【0077】
図3は、本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
【0078】
以下の各実施形態では、説明の便宜上、上述した実施形態と異なる点を主に説明し、説明していない部分は、前記で説明した実施形態に従う。
【0079】
図3を参照すると、本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージは、基板1100及び側壁部1200上に設けられた反射膜1300をさらに含んでもよい。
【0080】
反射膜1300は、側壁部1200のキャビティによって露出した基板1100、露出した第1上部配線1510及び第2上部配線1610、及び側壁部1200の内側面の少なくとも一部上に設けられる。反射膜1300は、発光素子100から出射された光が上側方向でなく側部方向や下部方向に進行する場合、その光を上部方向に反射させることによって出光効率を高める。
【0081】
本発明の一実施形態において、発光素子100の直下部には光が進行しないので、反射膜1300が設けられなくてもよいが、これに限定されるのではない。例えば、反射膜1300は、発光効率を最大化するために、発光素子100の下部を始めとして、キャビテ
ィによって露出した基板1100の上面全部、第1上部配線1510及び第2上部配線1610の上面、及び側壁部1200の傾斜面全部上に設けられてもよい。しかし、この場合、反射膜1300は、発光素子100の第1及び第2電極150、160と第1及び第2上部配線1510、1610とが互いに接続される部分には設けられない。
【0082】
本発明の一実施形態において、反射膜1300は、反射性有機高分子材料からなってもよい。反射膜1300としては、発光素子100からの光が最大限反射できる材料が選択され得る。例えば、反射膜1300は、紫外線及び可視光線領域で約80%の光反射率を有してもよい。本発明の一実施形態において、反射膜1300は、約250nm~約400nmの波長帯域で約85%以上の光反射率を有してもよい。本発明の一実施形態において、反射膜1300は、特に、UVC領域、すなわち、約100nm~280nmの波長帯域で約90%以上の光反射率を有してもよい。
【0083】
前記有機高分子材料が反射性を有するように、有機高分子は、単一膜又は多重膜からなってもよく、単一膜又は多重膜からなる各膜のうち少なくとも一つの膜が延伸及び膨張されてもよい。また、前記有機高分子は、微細多孔質の空隙を作るフィブリル(fibril)によって互いに接続されたポリマーノード(polymer node)を有してもよい。このような構造の反射性を有する有機高分子材料としては、多様なものが使用可能であり、例えば、テフロン(登録商標)系が使用されてもよい。例えば、反射膜1300に使用される有機高分子材料は、延伸及び膨張されたポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)からなってもよい。
【0084】
本発明の一実施形態において、カバー部1400や反射膜1300には、同一系統の有機高分子、例えば、テフロン(登録商標)系の有機高分子が同時に使用されてもよい。しかし、カバー部1400の場合、透過率が高くなければならなく、反射膜1300の場合、反射率が高くなければならないので、これによる追加的な措置を通じて透過率や反射率を制御することができる。例えば、反射膜1300の場合、延伸及び膨張を用いたポリマーノード形成工程などを通じて反射率を高めることができる。又は、同一の材料及び/又は同一の工程を用いて反射膜1300やカバー部1400を形成したとしても、その厚さを異ならせることによって互いに異なる透過率や反射率を実現することができる。例えば、反射膜1300の厚さをカバー部1400より厚く形成することによって、反射膜1300での反射率を高めながらもカバー部1400の透過率を維持することができる。
【0085】
本発明の一実施形態において、反射膜1300は、有機高分子材料以外にも、高反射率を有する材料を含むコーティング膜を含んでもよい。又は、反射膜1300には、有機高分子材料にフィラーとして高反射率を有する材料が含まれてもよい。この場合、高反射率を有する材料としては二酸化チタンを挙げることができる。
【0086】
本実施形態に係る発光素子パッケージにおいて、反射膜1300は、未硬化の流体形態の高分子材料で設けられ、基板1100及び側壁部1200上に設けられた後、硬化されることによって形成されてもよい。このとき、反射膜1300は、必要に応じて多様な工程を通じてパターニングされ得る。又は、反射膜1300は印刷法で形成されてもよい。しかし、これに限定されるのではなく、反射膜1300は、所定厚さを有するフィルムの形態で製作され、基板1100の上面及び側壁部1200上に付着してもよい。
【0087】
本発明の一実施形態において、反射膜1300が有機高分子材料からなることによって、反射膜1300は可撓性を有してもよい。本発明の一実施形態によると、基板1100、側壁部1200、及びカバー部1400のうち少なくとも一部も可撓性を有し得るので、その結果、全体的な発光素子パッケージも可撓性を有し得る。発光素子パッケージが可撓性を有することによって、多様な可撓性装置、例えば、可撓性ディスプレイなどに本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージが採用され得る。
【0088】
これに加えて、本発明の一実施形態によると、反射膜1300も、チップオンボード方式で多量の発光素子パッケージを同時に製造することができる。例えば、チップオンボード形式で多数個の発光素子パッケージが設けられる場合にも、多数個の発光素子パッケージ上に同時に反射膜1300を形成することができる。
【0089】
本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージにおいて、カバー部1400は、本発明の概念に該当する範囲内で多様な形態に変形可能である。
【0090】
図4は、本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
【0091】
図4を参照すると、カバー部1400は、発光素子100及び側壁部1200上に設けられ、発光素子100の上面のみならず、発光素子100の側面もカバーすることができる。換言すると、カバー部1400は、発光素子100の上面及び側面に直接接触し、カバー部1400と発光素子100の上面との間及びカバー部1400と発光素子100の側面との間には、空きスペース、すなわち、エアギャップがない。
【0092】
本発明の一実施形態において、カバー部1400は、側壁部1200の上面全部をカバーすることを示したが、これに限定されるのではなく、側壁部1200の上面の一部をカバーすることもできる。
【0093】
本実施形態において、カバー部1400は、側壁部1200の上面、側壁部1200の内側面に対応する反射面、発光素子100の側面及び上面をカバーすることによって、カバー部1400と他の構成要素との間のエアギャップを最小化する。エアギャップの最小化により、発光素子100の上面のみならず、側面に出射される光の出射効率が高くなり得る。
【0094】
また、本実施形態の場合、カバー部1400によって封止された部分の空気が最小化されることによって、発光素子100の発熱による空気の膨張も最小化され得る。これによって、カバー部1400は、光抽出効率を向上させると共に、発光素子100を安定して保護することができる。
【0095】
本実施形態に係る発光素子パッケージにおいて、カバー部1400が有機高分子材料からなるので、カバー部1400は多様な形態で形成可能である。例えば、カバー部1400は、未硬化の流体形態の高分子材料で発光素子100及び側壁部1200上に塗布や印刷などの方法で設けられてもよく、後で硬化される方式で形成されてもよい。
【0096】
このとき、未硬化の流体形態の高分子材料を塗布した後、エアギャップ及び水分を最小化するために、約120度~約180度、例えば、約150度で1次ベークが行われてもよい。その後、高分子材料が所定の形状を有するように、1次ベーク温度より高い温度で2次ベークが行われてもよい。2次ベークの場合、約250度~約350度、例えば、約300度で行われてもよい。本発明の一実施形態において、1次ベーク及び2次ベーク時、温度の上昇速度は、加熱過程で高分子材料の急激な凝集による厚さの減少及びこれによるストレス印加を防止するために、所定速度、例えば、40度/分~60度/分、又は、50度/分に制御されてもよい。
【0097】
本実施形態では、別途の接着剤を使用せずカバー部1400の形成が可能である。
【0098】
このように、カバー部1400の形成時、カバー部1400の厚さや形状などを制御することによって、光の強さ、進行方向、例えば、出射角度などを制御することができる。
【0099】
本発明の一実施形態において、側壁部1200が常に設けられなければならないのではなく、側壁部1200は必要に応じて省略されてもよい。
【0100】
図5は、本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
【0101】
図5を参照すると、基板1100上に反射膜1300が設けられる。反射膜1300は、発光素子100と配線部1500、1600との接続部分を除いた基板1100の全面に設けられてもよく、図示したように、基板1100の一部上に設けられてもよい。発光素子100は、反射膜1300が設けられていない部分で基板1100に形成された配線部1500、1600と接続される。
【0102】
本実施形態において、カバー部1400は、発光素子100及び反射膜1300上に設けられ、発光素子100の上面のみならず、発光素子100の側面もカバーするように設けられてもよい。換言すると、カバー部1400は、発光素子100の上面及び側面に直接接触する。これによって、カバー部1400と発光素子100の上面との間及びカバー部1400と発光素子100の側面との間には、空きスぺース、すなわち、エアギャップがない。
【0103】
本実施形態において、図面では、カバー部1400が反射膜1300の上面をカバーし、露出した基板1100の上面はカバーしないことを示したが、これは一例に過ぎない。本発明の他の実施形態において、カバー部1400は、露出した基板1100まで延長されてもよく、その結果、露出した基板1100の上面、反射膜1300の上面、及び発光素子100の側面及び上面を全てカバーすることができる。
【0104】
本実施形態において、カバー部1400は、側壁部1200の上面、反射面、発光素子100の側面及び上面をカバーすることによって、カバー部1400と他の構成要素との間のエアギャップを最小化する。エアギャップの最小化により、発光素子100の上面のみならず、側面に出射される光の出射効率が高くなり得る。
【0105】
また、本実施形態の場合、カバー部1400によって封止された部分の空気が最小化されることによって、発光素子100の発熱による空気の膨張も最小化され得る。これによって、カバー部1400は、光抽出効率を向上させると共に、発光素子100を安定して保護することができる。
【0106】
これに加えて、発光素子100において、指向角が大きいものが採用された場合は、上部方向に加えて、側部方向への光の進行が重要になり得る。この場合、側壁部1200を除去した構造を使用することによって、側壁部1200によって光の進行方向が制限されることを避けることができる。
【0107】
本実施形態に係る発光素子パッケージにおいて、カバー部1400は、未硬化の流体形態の高分子材料で発光素子100及び反射膜1300が形成された基板1100上に塗布や印刷などの方法で設けられてもよく、後で硬化される方式で形成されてもよい。本実施形態では、別途の接着剤を使用せずカバー部1400の形成が可能である。
【0108】
本実施形態でも、カバー部1400の形成時、カバー部1400の厚さや形状などを制御することによって光の強さ、進行方向などを制御することができる。
【0109】
本発明の一実施形態において、カバー部1400と発光素子100との間にエアギャップが設けられない形態でカバー部1400が設けられてもよい。
【0110】
図6は、本発明の一実施形態に係る発光素子パッケージを示した断面図である。
【0111】
図6を参照すると、基板1100上に側壁部1200がなく反射膜1300が設けられる。カバー部1400は、発光素子100及び反射膜1300上に設けられ、基板1100と発光素子100との間の空間まで全て充填される形態で設けられる。換言すると、上述した各実施形態において、カバー部1400は、発光素子100の上面及び側面に直接接触する形態で設けられ、発光素子100の下部には設けられていないが、本実施形態では、発光素子100の上面及び側面に加えて、発光素子100の下部にも設けられるという点で相違している。
【0112】
このために、カバー部1400は、未硬化の流体形態の高分子材料を滴下することによって、発光素子100の上部及び側部を覆うことはもちろん、発光素子100及び基板1100の下部を充填した後、後で硬化される方式で形成されてもよい。本実施形態では、別途の接着剤を使用せずカバー部1400の形成が可能である。この場合、未硬化の流体形態の高分子材料を水滴として滴下する方式で形成されるので、カバー部1400は略半球状で設けられてもよい。
【0113】
本実施形態において、カバー部1400は、発光素子100の全体をカバーし、発光素子100と基板1100との間又は発光素子100とカバー部1400との間にエアギャップが設けられない。これによって、発光素子100の上面のみならず、側面に出射される光の出射効率が高くなり得る。
【0114】
また、カバー部1400の形成時、カバー部1400の厚さや形状などを制御することによって、光の強さ、進行方向、例えば、出射角度などを制御することができる。特に、カバー部1400が半球状で設けられる場合、カバー部1400がレンズなどの形状を有してもよく、この形状によって指向角を広げることもでき、特定方向への光量を増加又は減少させることによって光の進行方向を制御することもできる。本実施形態の場合、側壁部1200が設けられないので、カバー部1400の形状を製造する際に自由度が高い方であり、その結果、光の進行方向を多様に変更することもできる。
【0115】
以上では、本発明の好適な実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野で熟練した当業者又は該当の技術分野で通常の知識を有する者であれば、後述する特許請求の範囲に記載した本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更可能であることを理解できるだろう。
【0116】
したがって、本発明の技術的範囲は、明細書の詳細な説明に記載した内容に限定されるのではなく、特許請求の範囲によって定められなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6