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特許7500438EGFR変異に関連する癌の治療組成物及び治療方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】EGFR変異に関連する癌の治療組成物及び治療方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/506 20060101AFI20240610BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20240610BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240610BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
A61K31/506
A61K31/496
A61P35/00
A61P43/00 121
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020567029
(86)(22)【出願日】2019-05-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 US2019034726
(87)【国際公開番号】W WO2019232257
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】62/679,619
(32)【優先日】2018-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517282078
【氏名又は名称】ビヨンドスプリング ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ラン
(72)【発明者】
【氏名】ロイド,ジョージ ケネス
【審査官】榎本 佳予子
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-508572(JP,A)
【文献】特表2014-508167(JP,A)
【文献】Heist, Rebecca et al.,Abstract C30: Phase 1/2 study of the vascular disrupting agent (VDA) Plinabulin (NPI-2358 ) combined with docetaxel in patients with non-small cell lung cancer (NSCLC),Molecular Cancer Therapeutics,2009年12月10日,Vol. 8, No.12 Suppl.,C30,DOI: 10.1158/1535-7163.TARG-09-C30
【文献】日本内科学会雑誌,2017年,Vol.106,No.3,p.534-539
【文献】Mazza, Valentina et al.,Treating EGFR mutation resistance in non-small cell lung cancer - role of osimertinib,Application of Clinical Genetics,2017年07月26日,Vol.10,49-56,DOI: 10.2147/TACG.S103471
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-33/44
A61P 1/00-43/00
A61K 45/00-45/08
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌又は腫瘍の治療を必要とする対象において癌又は腫瘍を治療するための、オシメルチニブと組み合わせて使用するための有効量のプリナブリンを含む医薬組成物であって、
前記癌又は腫瘍が変異型の上皮成長因子受容体(EGFR)タンパク質の発現を特徴とする、医薬組成物。
【請求項2】
前記癌又は腫瘍が扁平上皮癌、非小細胞肺癌、神経膠芽腫、頭頸部上皮腫瘍、肺扁平上皮癌、結腸癌、子宮内膜癌、多発性骨髄腫、及び肝細胞癌からなる群より選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記変異型のEGFRタンパク質がG719、L858、L861、T790、T854、D761、エクソン19、及びエクソン20からなる群より選択される1か所以上の位置に変異を含む、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記変異型のEGFRタンパク質がG719S、G719C、G719A、L858R、L861Q、T854A、及びD761Yからなる群より選択される1つ以上のアミノ酸置換を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記変異型のEGFRタンパク質がアミノ酸置換T790Mを含む、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記対象が転移性EGFR T790M変異陽性の腫瘍を有する、請求項1~のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記オシメルチニブがプリナブリンの投与前、投与と同時、又は投与後に投与される、請求項1~6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記オシメルチニブが一日当たり80mgの用量で経口投与される、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記プリナブリン及び前記オシメルチニブが異なるスケジュールで投与される、請求項のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記プリナブリン及び前記オシメルチニブが同じスケジュールで投与される、請求項のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
癌又は腫瘍の治療を必要とする対象において癌又は腫瘍を治療するための、プリナブリン及びオシメルチニブを含む医薬組成物であって、前記癌又は腫瘍が変異型の上皮成長因子受容体(EGFR)タンパク質の発現を特徴とする、医薬組成物。
【請求項12】
前記癌又は腫瘍が扁平上皮癌、非小細胞肺癌、神経膠芽腫、頭頸部上皮腫瘍、肺扁平上皮癌、結腸癌、子宮内膜癌、多発性骨髄腫、及び肝細胞癌から選択される、請求項11に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
先行出願の参照による援用
本出願は2018年6月1日に出願された米国特許仮出願第62/679619号の優先権の利益を主張するものであり、この特許仮出願の全体を参照により本明細書に援用する。
【0002】
分野
本発明は化学及び医学の分野に関する。より具体的には、本発明は上皮成長因子受容体に関連する癌を治療する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
チロシン残基上でのタンパク質リン酸化反応の触媒が可能な酵素はチロシンキナーゼと呼ばれている。多数の経膜受容体がチロシンキナーゼ活性を有するドメインを含み、これらの受容体は受容体型チロシンキナーゼ(RTK)として分類されている。このRTKファミリーには幾つかのメンバーが存在し、クラスIのメンバーにはerbBファミリー、例えば上皮成長因子受容体(EGFR)、erbB2、erbB3、及びerbB4が含まれる。EGFRチロシンキナーゼドメインは様々なリガンドが外部ドメインに結合することによって活性化される。
【0004】
erbBファミリーの受容体チロシンキナーゼはしばしば腫瘍細胞の増殖と生存の促進に関与することが知られている。これを可能にする1つのメカニズムは例えば遺伝子増幅の結果としてのタンパク質レベルでのこの受容体の過剰発現である。このことは腺癌を含む非小細胞肺癌(NSCLC)並びに他の肺の癌などの多くの一般的なヒトの癌において観察されている。EGFRは多種多様な上皮性癌において著しく過剰発現しており、EGFR発現が予後不良に関連することが幾つかの免疫組織学的研究から実証されている。EGFRに関連する癌を治療し得る薬品を開発する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
幾つかの実施形態は、変異型の上皮成長因子受容体(EGFR)タンパク質の発現を特徴とする癌又は腫瘍を治療する方法であって、必要とする対象にプリナブリンを投与することを含む前記方法に関する。幾つかの実施形態では変異型のEGFRタンパク質の発現を特徴とする癌又は腫瘍を治療する前記方法は、必要とする対象に有効量のプリナブリンを投与することを含む。
【0006】
幾つかの実施形態は、EGFR変異を有する細胞の増殖、又は変異型のEGFRタンパク質を発現する細胞の増殖を抑制する方法であって、前記細胞をプリナブリンと接触させることを含む前記方法に関する。幾つかの実施形態では細胞の増殖を抑制する前記方法。
【0007】
幾つかの実施形態は、対象における変異型のEGFRタンパク質の発現を特徴とする癌の進行を抑制する方法であって、必要とする対象にプリナブリンを投与することを含む前記方法に関する。
【0008】
幾つかの実施形態は、癌又は腫瘍を治療する方法であって、必要とする対象にプリナブリン及びオシメルチニブを共投与することを含む前記方法に関する。
【0009】
幾つかの実施形態は、プリナブリン及びオシメルチニブを含む医薬組成物に関する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】6つの試験群における腫瘍サイズの変化を示す図である。
図2a】6日目における腫瘍サイズの変化を示す図である。
図2b】9日目における腫瘍サイズの変化を示す図である。
図2c】13日目における腫瘍サイズの変化を示す図である。
図2d】EGFR変異マウスにおける24日目のプリナブリン用量応答曲線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
プリナブリン、すなわち(3Z,6Z)-3-ベンジリデン-6-{[5-(2-メチル-2-プロパニル)-1H-イミダゾール-4-イル]メチレン}-2,5-ピペラジンジオンは天然化合物であるフェニルアヒスチンの合成類似体である。プリナブリンは、全体を参照により本明細書に援用する米国特許第7064201号明細書及び同第7919497号明細書に詳述されている方法と手順に従って容易に調製可能である。幾つかの実施形態は、癌原性EGFR変異に関連する癌を治療するためのプリナブリンの使用に関する。幾つかの実施形態は、対象における変異型のEGFRタンパク質の発現を特徴とする癌を治療するためのプリナブリンの使用に関する。幾つかの実施形態は、EGFR変異を有する細胞の増殖を抑制するためのプリナブリンの使用に関する。幾つかの実施形態は、EGFR変異を有する細胞のアポトーシスを誘導するためのプリナブリンの使用に関する。幾つかの実施形態は、対象における変異型のEGFRタンパク質の発現を特徴とする癌の進行を抑制するためのプリナブリンの使用に関する。
【0012】
別途定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術用語と科学用語は本開示が属する技術分野の当業者が共通して理解するものと同じ意味を有する。全ての特許、特許出願、特許出願公開、及び他の刊行物は全体が参照により援用される。本明細書において一つの用語に複数の定義が存在する場合、別段の指示がない限り本節における意味が優先される。
【0013】
本明細書において使用される場合に「対象」はヒト又は非ヒト哺乳類、例えばイヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、非ヒト霊長類、又は鳥、例えばニワトリ、並びに他のあらゆる脊椎動物又は無脊椎動物を意味する。
【0014】
「哺乳類」という用語はその通常の生物学的な意味で使用される。したがって、この用語にはサル(チンパンジー、類人猿、サル)及びヒトを含む霊長類、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、げっ歯類、ラット、マウス、モルモット等が具体的に挙げられるがこれらに限定されない。
【0015】
本明細書において使用される「有効量」又は「治療有効量」は疾患若しくは病態の症状のうちの1つ以上をある程度軽減するため、又はそれらの症状の発症の可能性を低下させるために有効な治療薬の量のことを指し、この用語には疾患又は病態の治癒が含まれる。
【0016】
「治療する」、「治療」、又は「治療すること」は本明細書において使用される場合に予防目的及び/又は治療目的のために対象に化合物又は医薬組成物を投与することを指す。「予防」という用語はまだ疾患又は病態の症状を示していないが特定の疾患又は病態になりやすい、そうでない場合はそのリスクがある対象に対してその患者がその疾患又は病態を発症する可能性を低下させる処理を施すことを指す。「治療」という用語は既に疾患又は病態に苦しんでいる対象に治療を施すことを指す。
【0017】
「薬学的に許容可能な塩」という用語はある化合物の生物学的有効性と特性を保持し、且つ、医薬品に使用することについて生物学又はその他の点で不都合ではない塩のことを
指す。多くの事例で本明細書に開示される前記化合物はアミノ基及び/又はカルボキシル基又はそれらに類似する基の存在によって酸性塩及び/又は塩基性塩を形成できる。無機酸及び有機酸を使用して薬学的に許容可能な酸付加塩を形成することができる。塩を誘導することが可能な無機酸には例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。塩を誘導することが可能な有機酸には例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸等が挙げられる。無機塩基及び有機塩基を使用して薬学的に許容可能な塩を形成することもできる。塩を誘導することが可能な無機塩基には例えばナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム等を含む塩基が挙げられ、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩が特に好ましい。幾つかの実施形態では本明細書において開示される前記化合物を無機塩基で処理することによってこの化合物から不安定水素が失われてLi、Na、K、Mg2+、及びCa2+等の無機陽イオンを含む形態の塩が生じることになる。塩を誘導することが可能な有機塩基には例えば、第一級アミン、第二級アミン、及び第三級アミン、天然置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂等が挙げられ、具体的にイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、及びエタノールアミン等が挙げられる。多くのこのような塩が1987年9月11日に公開されたJohnstonらの国際公開第87/05297号(全体を参照により本明細書に援用)に記載されているように当技術分野において知られている。
【0018】
「薬学的に許容可能な担体」又は「薬学的に許容可能な賦形剤」という用語にはありとあらゆる溶媒、分散媒体、被覆材、抗菌剤と抗真菌剤、等張剤、及び吸収遅延剤等が含まれる。このような媒体及び薬剤を医薬活性物質に使用することは当技術分野においてよく知られている。本活性成分がいずれかの従来の媒体又は薬剤と適合しない場合を除き、本治療用組成物の中にこのような媒体及び薬剤を使用することを考えている。加えて、当技術分野において一般的に使用されているような様々なアジュバントを含んでもよい。様々な成分を医薬組成物中に含めることについての考慮事項は、例えば、全体を参照により本明細書に援用するGilmanら編 (1990年)、Goodman及びGilmanの「The Pharmacological Basis of Therapeutics」、第8版、Pergamon Press社に記載されている。
【0019】
医薬組成物及び投与
幾つかの実施形態は、変異型の上皮成長因子受容体(EGFR)タンパク質の発現を特徴とする癌又は腫瘍を治療するための医薬組成物であって、プリナブリンを含む前記組成物に関する。
【0020】
幾つかの実施形態は、プリナブリン及びオシメルチニブを含む医薬組成物に関する。
【0021】
幾つかの実施形態ではプリナブリンを含む前記組成物は1種類以上の薬学的に許容可能な希釈剤をさらに含むことができる。幾つかの実施形態では前記薬学的に許容可能な希釈剤はKolliphor HS 15(登録商標)(ポリエチレングリコール(15)-ヒドロキシステアレート)を含むことができる。幾つかの実施形態では前記薬学的に許容可能な希釈剤はプロピレングリコールを含むことができる。幾つかの実施形態では前記薬学的に許容可能な希釈剤はKolliphor及びプロピレングリコールを含むことができる。幾つかの実施形態では前記薬学的に許容可能な希釈剤はKolliphor及びプロピレングリコールを含むことができ、この希釈剤の総重量に対してKolliphorは約40重量%であり、プロピレングリコールは約60重量%である。幾つかの実施形態では前記組成物は1種類以上の他の薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含むことができる
【0022】
標準的医薬製剤技術、例えば、全体を参照により本明細書に援用するRemingtonの「The Science and Practice of Pharmacy」、第21版、Lippincott Williams & Wilkins社(2005年)に開示される医薬製剤技術を用いて本明細書に記載される医薬組成物を作製できる。したがって、幾つかの実施形態には(a)安全、且つ、治療に有効な量のプリナブリン又は薬学的に許容可能なその塩と(b)薬学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤、又はそれらの組合せを含む医薬組成物が含まれる。
【0023】
他の実施形態には別個の組成物としての、又は同一組成物としてのプリナブリン及び追加治療薬の共投与が含まれる。したがって、幾つかの実施形態には(a)安全、且つ、治療に有効な量のプリナブリン又は薬学的に許容可能なその塩と(b)薬学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤、又はそれらの組合せを含む第1医薬組成物、及び(a)安全、且つ、治療に有効な量の追加治療薬と(b)薬学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤、又はそれらの組合せを含む第2医薬組成物が含まれる。幾つかの実施形態には(a)安全、且つ、治療に有効な量のプリナブリン又は薬学的に許容可能なその塩、(b)安全、且つ、治療に有効な量の追加治療薬、及び(c)薬学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤、又はそれらの組合せを含む医薬組成物が含まれる。
【0024】
前記医薬組成物の以下に記載されるような、又は本明細書中の他の部分に記載されるような投与は類似の効用を有する薬剤の許容されている投与モードのうちのいずれかを介するものであり得、それらの投与モードには経口投与、舌下投与、口腔内投与、皮下投与、静脈内投与、鼻腔内投与、局所投与、経皮投与、皮内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、肺内投与、腟内投与、直腸投与、又は眼内投与が挙げられるがこれらに限定されない。経口投与及び非経口投与は好ましい実施形態の対象である適応症の治療では通例である。
【0025】
薬学的に許容可能な担体又はそれらの成分として働き得る物質の幾つかの例はラクトース、グルコース、及びショ糖などの糖、コーンスターチ及び片栗粉などのデンプン、セルロース並びにナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、及びメチルセルロースなどのセルロース誘導体、トラガント末、モルト、ゼラチン、タルク、ステアリン酸及びステアリン酸マグネシウムなどの固形滑沢剤、硫酸カルシウム、ピーナッツ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、及びカカオ油などの植物油、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなどのポリオール、アルギン酸、ツイーンなどの乳化剤、ラウリル硫酸ナトリウムなどの湿潤剤、着色剤、着香剤、錠剤化剤、安定化剤、抗酸化剤、保存剤、発熱性物質除去水、等張性生理食塩水、及びリン酸緩衝溶液である。
【0026】
本明細書に記載される前記組成物は単位剤形で提供されることが好ましい。本明細書において使用される場合、「単位剤形」は良質な医学のための原則に従って単一用量の中に動物、好ましくは哺乳類対象への投与に適切な量の化合物又は組成物を含有する組成物である。しかしながら、単一剤形又は単位剤形の調製はその剤形が一日に1回、又は一治療過程に1回の頻度で投与されることを意味しない。このような剤形は一日に1回、2回、3回、又はそれ以上の頻度で投与されることが考えられており、一定の時間(例えば約30分間から約2~6時間)にわたる点滴として投与されても連続点滴として投与されてもよく、1回の投与を具体的に除外するわけではないが、一治療過程の間に1回より多く投与されてもよい。当業者はこの製剤がこの全治療過程を具体的に企図しているわけではなく、このような決定は製剤よりも治療の当業者に任されていることを理解する。
【0027】
上記の有用な組成物は様々な投与経路、例えば経口経路、舌下経路、口腔経路、経鼻経
路、直腸経路、局所経路(経皮経路及び皮内経路を含む)、眼内経路、脳内経路、頭蓋内経路、髄腔内経路、動脈内経路、静脈内経路、筋肉内経路、又は他の非経口投与経路のための様々な適切な形態のうちのいずれかの形態であってよい。当業者は吸入によって投与され、且つ、利用可能な方法を用いて作製される組成物が経口用組成物と経鼻用組成物に含まれることを理解する。特定の所望の投与経路に応じて当技術分野においてよく知られている様々な薬学的に許容可能な担体を使用してよい。薬学的に許容可能な担体には例えば固体又は液体の充填剤、希釈剤、ヒドロトロピー、界面活性剤、及びカプセル封入材が挙げられる。所望による医薬活性物質も含まれてよく、それらの物質は前記化合物又は組成物の活性を実質的に妨害しない。前記化合物又は組成物と併用される担体の量は、前記化合物の単位用量毎に投与される実重量の物質を提供するために充分である。本明細書に記載される方法で有用な剤形を作製するための技法と構成は、全て参照により本明細書に援用される以下の参照文献、すなわち、Modern Pharmaceutics、第4版、第9章及び第10章(Banker & Rhodes編、2002年)、Liebermanら著、Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets(1989年)、及びAnsel著、Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms、第8版(2004年)に記載されている。
【0028】
錠剤、カプセル剤(例えば、液体ゲルカプセル剤及び固体ゲルカプセル剤)、顆粒剤、及びバルク粉剤のような固形剤形を含む様々な経口剤形が使用可能である。錠剤は圧縮錠剤、湿製錠剤、腸溶性錠剤、糖衣錠剤、フィルムコート錠剤、又は多重圧縮錠剤であってよく、錠剤は適切な結合剤、滑沢剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、流動誘発剤、及び溶融助剤を含有する。液体経口剤形は水剤、乳剤、懸濁剤、非発泡性顆粒剤から再構成される液剤や懸濁剤、及び発泡性顆粒剤から再構成される発泡性調剤薬を含み、液体経口剤形は適切な溶媒、保存剤、乳化剤、懸濁化剤、希釈剤、甘味料、溶融助剤、着色剤、及び着香剤を含有する。
【0029】
経口投与用の単位剤形の調製に適切な薬学的に許容可能な担体は当技術分野においてよく知られている。錠剤は従来の薬学的に適合可能なアジュバントを炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトース及びセルロースなどの不活性希釈剤、デンプン、ゼラチン、及びショ糖などの結合剤、デンプン、アルギン酸、及びクロスカルメロースなどの崩壊剤、並びにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、及びタルクなどの滑沢剤として含むことが典型的である。二酸化ケイ素などの滑剤を使用して前記粉体混合物の流動性を改善することができる。FD&C色素などの着色剤は外観のために添加可能である。アスパルテーム、サッカリン、メントール、ペパーミント、及びフルーツフレーバーなどの甘味料と着香剤はチュアブル錠剤の有用なアジュバントである。カプセル剤は上に開示された1種類以上の固形希釈剤を含むことが典型的である。担体成分の選択は味、費用、及び保存安定性のような重要ではない二次的な考慮事項にかかっており、当業者は容易にその選択を行うことができる。
【0030】
経口用組成物は液剤、乳剤、懸濁剤等も含み得る。このような組成物の調製に適切な薬学的に許容可能な担体は当技術分野においてよく知られている。シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、及び懸濁剤向けの担体の典型的な成分にはエタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体ショ糖、ソルビトール、及び水が挙げられる。懸濁剤について、典型的な懸濁化剤にはメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、AVICEL RC-591、トラガント、及びアルギン酸ナトリウムが挙げられ、典型的な湿潤剤にはレシチン及びポリソルベート80が挙げられ、典型的な保存剤にはメチルパラベン及び安息香酸ナトリウムが挙げられる。経口用液体組成物も上に開示された甘味料、着香剤、及び着色剤などの1種類以上の成分を含有してよい。
【0031】
このような組成物はこの対象組成物が所望の局所適用部位近辺の胃腸管で放出されるように、又は所望の作用を延長するために様々な時間で放出されるように従来法によって、典型的にはpH依存性被覆材又は時間依存性被覆材によって被覆されてもよい。このような剤形には、限定されないが、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、エチルセルロース、Eudragit被覆材、ワックス、及びシェラックのうちの1つ以上が含まれることが典型的である。
【0032】
本明細書に記載される組成物は所望により他の薬品活性成分を含んでよい。
【0033】
前記対象化合物の全身性送達の達成に有用な他の組成物には舌下剤形、口腔剤形、及び経鼻剤形が挙げられる。このような組成物はショ糖、ソルビトール、及びマンニトールなどの可溶性充填剤物質、並びにアカシアガム、ミクロクリスタリンセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの結合剤のうちの1つ以上を含むことが典型的である。上に開示された滑剤、滑沢剤、甘味料、着色剤、抗酸化剤、及び着香剤を含めてもよい。
【0034】
液体組成物は局所眼科用途向けに製剤されており、眼に局所的に投与できるように製剤されている。製剤上の考慮事項(例えば薬品の安定性)から快適さが最上に満たないことが必要なときもあるが、できるだけ快適さを最高にしてよい。快適さを最高にすることができない場合、局所眼科用に使用する患者にとってこの液剤が我慢できるものであるようにこの液剤を製剤してよい。また、眼科用に許容可能な液剤は単回使用向けに包装されていてよく、又は複数回使用での汚染を防ぐために保存剤を含有してもよい。
【0035】
眼科用途向けには生理食塩水溶液を主要なビヒクルとして使用して水剤又は医薬品を調製することが多い。眼科用水剤は適切な緩衝液系により快適なpHに維持されることが好ましい場合がある。これらの製剤は従来の薬学的に許容可能な保存剤、安定化剤、及び界面活性剤を含有してもよい。
【0036】
本明細書に開示される前記医薬組成物に使用してよい保存剤には塩化ベンザルコニウム、PHMB、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀、及び硝酸フェニル水銀が挙げられるがこれらに限定されない。有用な界面活性剤は例えばツイーン80である。同様に様々な有用なビヒクルを本明細書に開示される前記眼科用調製薬に使用してよい。これらのビヒクルにはポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及び精製水が挙げられるがこれらに限定されない。
【0037】
必要又は便利である場合は浸透圧調整剤を添加してもよい。浸透圧調整剤には塩、具体的には塩化ナトリウムや塩化カリウム、マンニトール、及びグリセリン、又は他のあらゆる適切な眼科用に許容可能な浸透圧調整剤が挙げられるがこれらに限定されない。
【0038】
結果として生じる調製薬が眼科用に許容可能である限り、pHを調節するための様々な緩衝液や手段を使用してよい。多くの組成物にとってpHは4と9との間になる。したがって、緩衝液には酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、及びホウ酸緩衝液が含まれる。必要な場合はこれらの製剤のpHを調節するために酸又は塩基を使用してよい。
【0039】
眼科用に許容可能な抗酸化剤にはメタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチルヒドロキシアニソール、及びブチルヒドロキシトルエンが挙げられるがこれらに限定されない。
【0040】
他の賦形剤成分が前記眼科調製薬に含まれてもよく、これらの賦形剤成分はキレート剤
である。有用なキレート剤はエデト酸二ナトリウム(EDTA)であるが、エデト酸二ナトリウムの代わりに、又はエデト酸二ナトリウムと併せて他のキレート剤を使用してもよい。
【0041】
局所用途に本明細書に開示される前記組成物を含有するクリーム剤、軟膏、ゲル剤、水剤、又は懸濁剤等が使用される。局所用製剤は医薬担体、共溶媒、乳化剤、浸透増強剤、保存剤系、及び皮膚軟化剤から構成されることが一般的な場合がある。
【0042】
静脈内投与には生理食塩水又はデキストロース溶液などの薬学的に許容可能な希釈剤中に本明細書に記載される前記組成物を溶解又は分散してよい。前記所望のpHを達成するためには、限定されないが、NaOH、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、HCl、及びクエン酸を含む適切な賦形剤を含めてよい。様々な実施形態において前記最終組成物のpHは2~8、好ましくは4~7の範囲である。抗酸化賦形剤には亜硫酸水素ナトリウム、アセトン亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドナトリウム、スルホキシル酸、チオ尿素、及びEDTAが挙げられ得る。前記最終静脈内用組成物に見られる適切な賦形剤の他の非限定的な例にはリン酸ナトリウム又はリン酸カリウム、クエン酸、酒石酸、ゼラチン、並びにデキストロース、マンニトール、及びデキストランなどの炭水化物が挙げられ得る。その他の許容可能な賦形剤は、両方とも全体を参照により本明細書に援用するPowellら著、Compendium of Excipients for Parenteral Formulations、PDA J Pharm Sci and Tech誌、1998年、第52巻238~311頁とNemaら著、Excipients and Their Role in Approved Injectable Products: Current Usage and Future Directions、PDA J Pharm Sci and Tech誌、2011年、第65巻287~332頁に記載されている。静菌性又は静真菌性の溶液とするためには、限定されないが、硝酸フェニル水銀、チメロサール、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、フェノール、クレゾール、及びクロロブタノールを含む抗菌剤を含めてもよい。
【0043】
静脈内投与向けの前記組成物は投与直前に無菌水、生理食塩水、又はデキストロース水溶液などの適切な希釈剤を使用して液体に再構成される1種類以上の固形物の形態で医療提供者に提供され得る。他の実施形態では前記組成物はすぐに非経口投与できる溶液の状態で提供される。さらに他の実施形態では前記組成物は投与前にさらに希釈される溶液の状態で提供される。本明細書に記載される化合物と別の薬剤の組合せを投与することを含む実施形態ではこの組合せは混合物として医療提供者に提供されてよく、又は医療提供者がこれらの2種類の薬剤を投与前に混合してよく、又はこれらの2種類の薬剤が別々に投与されてもよい。
【0044】
本明細書に記載される前記活性化合物の実際の用量はその特定の化合物及び治療される病態に左右され、その適切な用量の選択は充分に当業者の知識の範囲内にある。幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回用量は体表面積に対して約5mg/m~約150mg/m、体表面積に対して約5mg/m~約100mg/m、体表面積に対して約10mg/m~約100mg/m、体表面積に対して約10mg/m~約80mg/m、体表面積に対して約10mg/m~約50mg/m、体表面積に対して約10mg/m~約40mg/m、体表面積に対して約10mg/m~約30mg/m、体表面積に対して約13.5mg/m~約100mg/m、体表面積に対して約13.5mg/m~約80mg/m、体表面積に対して約13.5mg/m~約50mg/m、体表面積に対して約13.5mg/m~約40mg/m、体表面積に対して約13.5mg/m~約30mg/m、体表面積に対して約15mg/m~約80mg/m、体表面積に対して約15mg/m~約50mg/m、又は体表面積に対して約15mg/m~約30mg/mであってよい。幾つかの実
施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回用量は体表面積に対して約13.5mg/m~約30mg/mであってよい。幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回用量は体表面積に対して約2mg/m、約5mg/m、約10mg/m、約12.5mg/m、約13.5mg/m、約15mg/m、約17.5mg/m、約20mg/m、約22.5mg/m、約25mg/m、約27.5mg/m、約30mg/m、約40mg/m、約50mg/m、約60mg/m、約70mg/m、約80mg/m、約90mg/m、又は約100mg/mであってよい。幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回用量は約2mg/m~約40mg/m、又は5mg/m~約35mg/mであってよい。
【0045】
幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回用量は5mg~300mg、約5mg~約300mg、5mg~200mg、約5mg~約200mg、7.5mg~200mg、約7.5mg~約200mg、10mg~100mg、約10mg~約100mg、約15mg~約100mg、約20mg~約100mg、約30mg~約100mg、約40mg~約100mg、約10mg~約80mg、約15mg~約80mg、約20mg~約80mg、約30mg~約80mg、約40mg~約80mg、約10mg~約60mg、約15mg~約60mg、約20mg~約60mg、約30mg~約60mg、又は約40mg~約60mgであってよい。幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回用量は20mg~60mg、27mg~60mg、20mg~45mg、又は27mg~45mgであってよい。幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回用量は約20mg~約60mg、約27mg~約60mg、約20mg~約45mg、又は約27mg~約45mgであってよい。幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回用量は5mg、10mg、12.5mg、13.5mg、15mg、17.5mg、20mg、22.5mg、25mg、27mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、125mg、150mg、若しくは200mgであってよく、又は約5mg、約10mg、約12.5mg、約13.5mg、約15mg、約17.5mg、約20mg、約22.5mg、約25mg、約27mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約125mg、約150mg、若しくは約200mgであってよい。
【0046】
投与期間は腫瘍が管理されており、且つ、治療計画が臨床的に認められている限り数週間の治療サイクルであってよい。幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回投与量は週に1回、好ましくは3週間(21日間)の治療サイクルの1日目と8日目のそれぞれに1回ずつ投与されてよい。幾つかの実施形態ではプリナブリン又は他の治療薬の単回投与量は1週間、2週間、3週間、4週間、又は5週間の治療サイクルの間に週に1回、週に2回、週に3回、週に4回、週に5回、週に6回、又は毎日投与されてよい。この投与はこの治療サイクル中の各週のうちの同じ曜日又は異なる曜日に行われてよい。
【0047】
治療方法
幾つかの実施形態は、変異型の上皮成長因子受容体(EGFR)タンパク質の発現を特徴とする癌又は腫瘍を治療する方法であって、必要とする対象にプリナブリンを投与することを含む前記方法に関する。幾つかの実施形態ではこの投与工程は必要とする前記対象に有効量のプリナブリンを投与することを含む。幾つかの実施形態は、癌又は腫瘍を治療する方法であって、必要とする対象にプリナブリン及びオシメルチニブを共投与することを含む前記方法に関する。幾つかの実施形態ではこの癌又は腫瘍は変異型の上皮成長因子受容体(EGFR)タンパク質の発現を特徴とする。幾つかの実施形態ではこの癌又は腫瘍は扁平上皮癌、非小細胞肺癌、神経膠芽腫、頭頸部上皮腫瘍、肺扁平上皮癌、肝細胞癌、結腸癌、子宮内膜癌、多発性骨髄腫、及び肝細胞癌から選択される。幾つかの実施形態ではこの癌又は腫瘍は転移性大腸癌(CRC)、乳癌、NSCLC(ALK-陽性)、腎細胞癌(RCC)、甲状腺癌、転移性髄様癌、NSCLC(クリゾチニブ耐性後にALK陽性)、BRAF変異を伴う黒色腫、NSCLC(ALK陽性又はROS1陽性)、BRAF変異を伴う黒色腫及びNSCLC、膵臓癌、乳癌(ER2陰性)、膵臓起源進行性神経内分泌腫瘍(PNET)(切除不能、局所進行、又は転移性)、腎血管筋脂肪種、上衣下巨細胞性星細胞腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)、急性転化(BC)中の(Ph+CML)、移行期(AP)中の(Ph+CML)、慢性期(CP)中の(Ph+CML)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病(Ph+ALL)、PDGFR(血小板由来増殖因子受容体)遺伝子再構成に関連する骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、c-KitのD816V変異を伴わない侵襲性全身性肥満細胞症(ASM)、FIP1L1-PDGFRα融合キナーゼ(CHIC2アレル欠失の変異分析又はFISHによる実証)を有する好酸球増多症(HES)及び/又は慢性好酸球性白血病(CEL)、切除不能、再発性、及び/又は転移性の隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)、転移性悪性消化管間質腫瘍(GIST)、MDS/MDP、急性骨髄性白血病、肥満細胞症、肥満細胞白血病、HER+乳癌、特発性肺性線維症(IPF)、乳癌(ER+及びHER2+)、軟部組織肉腫、骨髄線維症、真性多血症、腎移植、リンパ脈管筋腫症、甲状腺分化癌、肝細胞癌、膵臓神経内分泌腫瘍、進行RCC、黒色腫、甲状腺髄様癌、多発性骨髄腫、又はこれらのあらゆる組合せから選択される。幾つかの実施形態では前記癌はBRAF V600E変異を伴う黒色腫である。幾つかの実施形態では前記癌はNSCLCである。幾つかの実施形態では前記癌は受容体(EGFR)T790M変異陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)である。幾つかの実施形態では前記癌は多発性骨髄腫である。
【0048】
幾つかの実施形態では上記の治療又は本明細書中の他の部分に記載される治療は、転移性でFDAに認可された検査により検出されるような上皮成長因子受容体(EGFR)T790M変異陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)を有する患者であって、限定されないが、ゲフィチニブ、エルロチニブ、及び/又はオシメルチニブを含むEGFR-TKI療法以降に予後診断を受けた前記患者のためのものである。
【0049】
幾つかの実施形態は、上皮成長因子受容体(EGFR)変異を有する細胞の増殖、又は変異型のEGFRタンパク質を発現する細胞の増殖を抑制する方法であって、前記細胞をプリナブリンと接触させることを含む前記方法に関する。幾つかの実施形態ではこの細胞は癌細胞である。幾つかの実施形態ではこの接触工程は前記細胞を有する対象にプリナブリンを投与することを含む。幾つかの実施形態ではこの接触工程は前記細胞を有するこの対象に有効量のプリナブリンを投与することを含む。
【0050】
幾つかの実施形態は、対象における変異型のEGFRタンパク質の発現を特徴とする癌の進行を抑制する方法であって、必要とする対象にプリナブリンを投与することを含む前記方法に関する。幾つかの実施形態ではこの投与工程は必要とする前記対象に有効量のプリナブリンを投与することを含む。
【0051】
本明細書に記載される幾つかの実施形態では前記変異型のEGFRタンパク質はG719、L858、L861、T790、T854、D761、エクソン19、及びエクソン20からなる群より選択される1か所以上の位置に変異を含む。幾つかの実施形態ではエクソン19における変異はエクソン19における欠失変異を含む。幾つかの実施形態ではエクソン20における変異はエクソン20における挿入変異を含む。幾つかの実施形態では前記変異型のEGFRタンパク質はG719S、G719C、G719A、L858R、L861Q、T854A、及びD761Yからなる1か所以上の位置から選択される1つ以上のアミノ酸置換を含む。幾つかの実施形態では前記変異型のEGFRタンパク質はアミノ酸置換T790Mを含む。
【0052】
幾つかの実施形態では上記の方法又は本明細書中の他の部分に記載される方法は前記対象がEGFR変異を有しているか決定することを含む。幾つかの実施形態では上記の方法又は本明細書中の他の部分に記載される方法は前記対象が転移性EGFR T790M変異陽性の腫瘍を有するか特定することを含む。
【0053】
幾つかの実施形態では本明細書に記載される前記方法は1種類以上の追加の活性療法を施すことを含む。幾つかの実施形態では本明細書に記載される前記方法は1種類以上の追加活性薬剤を投与することを含む。幾つかの実施形態ではこの追加活性薬剤は追加化学療法剤である。幾つかの実施形態ではこの追加化学療法剤はオシメルチニブである。幾つかの実施形態ではこの追加化学療法剤はチロシンキナーゼ阻害剤である。幾つかの実施形態ではこの追加の治療法は放射線療法である。
【0054】
幾つかの実施形態では前記チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、オシメルチニブ)はプリナブリンの投与前、投与と同時、又は投与後に投与される。幾つかの実施形態では前記チロシンキナーゼ阻害剤はプリナブリンの投与前に投与される。幾つかの実施形態では前記チロシンキナーゼ阻害剤はプリナブリンの投与後に投与される。幾つかの実施形態では前記チロシンキナーゼ阻害剤はプリナブリンの投与と同時に投与される。幾つかの実施形態では前記チロシンキナーゼ阻害剤はアカラブルチニブ(ACP-196)、アファチニブ(BIBW2992、Tovok、OWN;PDB ID:EGFRと共に4G5J)、アレクチニブ(CH5424802、アレセンサ、EMH;PDB ID:ALKと共に3AOX)、アキシチニブ(AG-013736、インライタ、AXI;PDB ID:VEGFR2と共に4AG8)、ボスチニブ(SKI-606、ボシュリフ、DB8;PDB ID:Ablと共に3UE4)、ブリガチニブ(AP 26113、アルンブリグ;PDB ID:ALKと共に5J7H)、カボザンチニブ(XL-184、BMS-907351、コメトリック、X線構造無し)、セリチニブ(LDK378、ジカディア、4MK;PDB ID:ALKと共に4MKC)、コビメチニブ(GDC-0973、EUI、コテリック;PDB ID:MEK1と共に4AN2)、クリゾチニブ(PF 2341066、VGH、ザーコリ、PDB:ALKには2XB2、ROSには3ZBF、METと共に2WGJ)、ダブラフェニブ(GSK2118436、タフィンラー、P06;PDB ID:B-Rafと共に5CSW)、ダサチニブ(BMS-354825、スプリセル、1N1;PDB ID:Ablと共に2GQG)、エルロチニブ(CP-358774、OSI-774、タルセバ、AQ4;PDB ID:EGFRと共に4HJO及び1M17)、エベロリムス(RAD001、アフィニトール)、ゲフィチニブ(ZD1839、イレッサ、IRE;PDB ID:EGFRと共に4WKQ及び2ITY)、イブルチニブ(PCI-32765、イムブルビカ;PDB ID:BTK1と共に5P9J)、イマチニブ(STI571、グリベック、STI;PDB ID:Ablと共に2HYY及び1IEP)、ラパチニブ(GW572016、タイケルブ、FMM;PDB ID:EGFRと共に1XKK)、レンバチニブ(AK175809、レンビマ、LEV;PDB ID:VEGFR2と共に3WZD)、ミドスタウリン(PKC412、CPG41251、ライダプト)、ネラチニブ(HKI-272;PDB ID:EGFRと共に2JIV)、ニロチニブ(AMN107、タシグナ、NILK;PDB ID:Ablと共に3CS9)、ニンテダニブ(BIBF-1120、バルガテフ、XIN;PDB ID:VEGFR2と共に3C7Q)、オシメルチニブ(AZD-9292、タグリッソ)、パルボシクリブ(PD-0332991、イブランス、LQQ;PDB ID:5L2I)、パゾパニブ(GW786034、ボトリエント)、ポナチニブ(AP 24534、アイクルシグ、OLI;PDB ID:Kitと共に4U0I、Ablと共に3OXZ、B-Rafと共に1UWH)、レゴラフェニブ(BAY73-4506、スチバーガ)、リボシクリブ(LEE011、キスクアリ;PDB ID:5L2T)、ルキソリチニブ(INCB-018424、ジャカフィ、RXT;PDB ID:Srcと共に4U5J)、シロリムス(ラパマイシン)、ソラフェニブ(BAY43-9006、ネクサバール、BAX;PDB ID:VEGFR2と共に4ASD)、スニチニブ(SU-11248、スーテント、B49;PDB ID:VEGFR2と共に4AGD)、テムシロリムス(CCI-779、トーリセル)、トファシチニブ(CP-690550、タソシチニブ、MI1;PDB ID:JAK1と共に3EYG、JAK3と共に3LXK)、トラメチニブ(メキニスト)、バンデタニブ(ZD6474、ザクティマ、ZD6;PDB ID:RETと共に2IVU)、ベムラフェニブ(PLX-4032、ゼルボラフ、O32;PDB ID:B-Rafと共に4RZV及び3OG7)、及びこれらのあらゆる組合せからなる群より選択される。幾つかの実施形態では前記チロシンキナーゼ阻害剤はオシメルチニブである。幾つかの実施形態では上に記載されたような、又は本明細書中の他の部分に記載されるような前記チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、オシメルチニブ)は経口投与される。幾つかの実施形態では前記オシメルチニブは一日当たり80mgの用量、又は一日当たり約80mgの用量で投与される。幾つかの実施形態では前記オシメルチニブは一日当たり10mg、20mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、若しくは200mgの用量、又は一日当たり約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、若しくは約200mgの用量で投与される。幾つかの実施形態では前記オシメルチニブは一日当たり1mg~200mg、一日当たり約1mg~約200mg、一日当たり10mg~200mg、一日当たり約10mg~約200mg、一日当たり20mg~160mg、一日当たり約20mg~約160mg、一日当たり40mg~160mg、一日当たり約40mg~約160mg、一日当たり40mg~140mg、又は一日当たり約40mg~約140mgの範囲内で投与される。幾つかの実施形態では前記オシメルチニブは一日当たり60mg~100mg、又は一日当たり約60mg~約100mgの範囲内で投与される。幾つかの実施形態では前記オシメルチニブは一日当たり5mg、10mg、20mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、若しくは200mgを超える量、又は一日当たり約5mg、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、若しくは約200mgを超える量で投与される。幾つかの実施形態では前記オシメルチニブは一日当たり5mg、10mg、20mg、20mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、若しくは200mgより少ない量、又は一日当たり約5mg、約10mg、約20mg、約20mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、若しくは約200mgより少ない量で投与される。
【0055】
幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、オシメルチニブと組み合わせて投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは非経口投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは筋肉内投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは静脈内投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは2.5~35mg/mm、又は約2.5~約35mg/mmの範囲内の用量で投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは2.5~40mg/mm、約2.5
~約40mg/mm、5~40mg/mm、又は約5~約40mg/mmの範囲内の用量で投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは2.5~37.5mg/mm、約2.5~約37.5mg/mm、5~35mg/mm、又は約5~約35mg/mmの範囲内の用量で投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリン及び前記オシメルチニブは異なるスケジュールで投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリン及び前記オシメルチニブは同じスケジュールで投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは体表面積に対して1~50mg/mの範囲内の用量、又は体表面積に対して約1~約50mg/mの範囲内の用量で投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは体表面積に対して1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~11、1~12、1~13、1~13.75、1~14、1~15、1~16、1~17、1~18、1~19、1~20、1~22.5、1~25、1~27.5、1~30、1.5~2、1.5~3、1.5~4、1.5~5、1.5~6、1.5~7、1.5~8、1.5~9、1.5~10、1.5~11、1.5~12、1.5~13、1.5~13.75、1.5~14、1.5~15、1.5~16、1.5~17、1.5~18、1.5~19、1.5~20、1.5~22.5、1.5~25、1.5~27.5、1.5~30、2.5~2、2.5~3、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~8、2.5~9、2.5~10、2.5~11、2.5~12、2.5~13、2.5~13.75、2.5~14、2.5~15、2.5~16、2.5~17、2.5~18、2.5~19、2.5~20、2.5~22.5、2.5~25、2.5~27.5、2.5~30、2.5~35、2.5~40、2.5~20、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、3~11、3~12、3~13、3~13.75、3~14、3~15、3~16、3~17、3~18、3~19、3~20、3~22.5、3~25、3~27.5、3~30、3~40、3~50、3.5~6.5、3.5~13.75、3.5~15、2.5~17.5、4~5、4~6、4~7、4~8、4~9、4~10、4~11、4~12、4~13、4~13.75、4~14、4~15、4~16、4~17、4~18、4~19、4~20、4~22.5、4~25、4~27.5、4~30、5~6、5~7、5~8、5~9、5~10、5~11、5~12、5~13、5~13.75、5~14、5~15、5~16、5~17、5~18、5~19、5~20、5~22.5、5~25、5~27.5、5~30、5~40、5~50、6~7、6~8、6~9、6~10、6~11、6~12、6~13、6~13.75、6~14、6~15、6~16、6~17、6~18、6~19、6~20、6~22.5、6~25、6~27.5、6~30、6~40、6~50、7~8、7~9、7~10、7~11、7~12、7~13、7~13.75、7~14、7~15、7~16、7~17、7~18、7~19、7~20、7~22.5、7~25、7~27.5、7~30、7~40、7~50、7.5~12.5、7.5~13.5、7.5~15、8~9、8~10、8~11、8~12、8~13、8~13.75、8~14、8~15、8~16、8~17、8~18、8~19、8~20、8~22.5、8~25、8~27.5、8~30、8~40、8~50、9~10、9~11、9~12、9~13、9~13.75、9~14、9~15、9~16、9~17、9~18、9~19、9~20、9~22.5、9~25、9~27.5、9~30、9~40、9~50、10~11、10~12、10~13、10~13.75、10~14、10~15、10~16、10~17、10~18、10~19、10~20、10~22.5、10~25、10~27.5、10~30、10~40、10~50、11.5~15.5、12.5~14.5、7.5~22.5、8.5~32.5、9.5~15.5、15.5~24.5、5~35、17.5~22.5、22.5~32.5、25~35、25.5~24.5、27.5~32.5、2~20、2.5~22.5、若しくは9.5~21.5mg/mの範囲内の用量、又は体表面積に対して約1~約2、1~約3、約1~約4、約1~約5、約1~約6、約1~約7、約1~約8、約1~約9、約1~約10、約1~約11、約1~約12、約1~約13、約1~約13.75、約1~約14、約1~約15、約1~約16、約1~約17、約1~約18、約1~約19、約1~約20、約1~約22.5、約1~約25、約1~約27.5、約1~約30、約1.5~約2、約1.5~約3、約1.5~約4、約1.5~約5、約1.5~約6、約1.5~約7、約1.5~約8、約1.5~約9、約1.5~約10、約1.5~約11、約1.5~約12、約1.5~約13、約1.5~約13.75、約1.5~約14、約1.5~約15、約1.5~約16、約1.5~約17、約1.5~約18、約1.5~約19、約1.5~約20、約1.5~約22.5、約1.5~約25、約1.5~約27.5、約1.5~約30、約2.5~約2、約2.5~約3、約2.5~約4、約2.5~約5、約2.5~約6、約2.5~約7、約2.5~約8、約2.5~約9、約2.5~約10、約2.5~約11、約2.5~約12、約2.5~約13、約2.5~約13.75、約2.5~約14、約2.5~約15、約2.5~約16、約2.5~約17、約2.5~約18、約2.5~約19、約2.5~約20、約2.5~約22.5、約2.5~約25、約2.5~約27.5、約2.5~約30、約2.5~約35、約2.5~約40、約2.5~約20、約3~約4、約3~約5、約3~約6、約3~約7、約3~約8、約3~約9、約3~約10、約3~約11、約3~約12、約3~約13、約3~約13.75、約3~約14、約3~約15、約3~約16、約3~約17、約3~約18、約3~約19、約3~約20、約3~約22.5、約3~約25、約3~約27.5、約3~約30、約3~約40、約3~約50、約3.5~約6.5、約3.5~約13.75、約3.5~約15、約2.5~約17.5、約4~約5、約4~約6、約4~約7、約4~約8、約4~約9、約4~約10、約4~約11、約4~約12、約4~約13、約4~約13.75、約4~約14、約4~約15、約4~約16、約4~約17、約4~約18、約4~約19、約4~約20、約4~約22.5、約4~約25、約4~約27.5、約4~約30、約5~約6、約5~約7、約5~約8、約5~約9、約5~約10、約5~約11、約5~約12、約5~約13、約5~約13.75、約5~約14、約5~約15、約5~約16、約5~約17、約5~約18、約5~約19、約5~約20、約5~約22.5、約5~約25、約5~約27.5、約5~約30、約5~約40、約5~約50、約6~約7、約6~約8、約6~約9、約6~約10、約6~約11、約6~約12、約6~約13、約6~約13.75、約6~約14、約6~約15、約6~約16、約6~約17、約6~約18、約6~約19、約6~約20、約6~約22.5、約6~約25、約6~約27.5、約6~約30、約6~約40、約6~約50、約7~約8、約7~約9、約7~約10、約7~約11、約7~約12、約7~約13、約7~約13.75、約7~約14、約7~約15、約7~約16、約7~約17、約7~約18、約7~約19、約7~約20、約7~約22.5、約7~約25、約7~約27.5、約7~約30、約7~約40、約7~約50、約7.5~約12.5、約7.5~約13.5、約7.5~約15、約8~約9、約8~約10、約8~約11、約8~約12、約8~約13、約8~約13.75、約8~約14、約8~約15、約8~約16、約8~約17、約8~約18、約8~約19、約8~約20、約8~約22.5、約8~約25、約8~約27.5、約8~約30、約8~約40、約8~約50、約9~約10、約9~約11、約9~約12、約9~約13、約9~約13.75、約9~約14、約9~約15、約9~約16、約9~約17、約9~約18、約9~約19、約9~約20、約9~約22.5、約9~約25、約9~約27.5、約9~約30、約9~約40、約9~約50、約10~約11、約10~約12、約10~約13、約10~約13.75、約10~約14、約10~約15、約10~約16、約10~約17、約10~約18、約10~約19、約10~約20、約10~約22.5、約10~約25、約10~約27.5、約10~約30、約10~約40、約10~約50、約11.5~約15.5、約12.5~約14.5、約7.5~約22.5、約8.5~約32.5、約9.5~約15.5、約15.5~約24.5、約5~約35、約17.5~約22.5、約22.5~約32.5、約25~約35、約25.5~約24.5、約27.5~約32.5、約2~約20、約2.5~約22.5、若しくは約9.5~約21.5mg/mの範囲内の用量で投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは体表面積に対して0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、14.5、15、15.5、16、16.5、17、17.5、18、18.5、19、19.5、20、20.5、21、21.5、22、22.5、23、23.5、24、24.5、25、25.5、26、26.5、27、27.5、28、28.5、29、29.5、30、30.5、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、50mg/mの用量、又は体表面積に対して約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5、約10、約10.5、約11、約11.5、約12、約12.5、約13、約13.5、約14、約14.5、約15、約15.5、約16、約16.5、約17、約17.5、約18、約18.5、約19、約19.5、約20、約20.5、約21、約21.5、約22、約22.5、約23、約23.5、約24、約24.5、約25、約25.5、約26、約26.5、約27、約27.5、約28、約28.5、約29、約29.5、約30、約30.5、約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、約40、約50mg/mの用量で投与される。
幾つかの実施形態では前記プリナブリンは体表面積に対して0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、14.5、15、15.5、16、16.5、17、17.5、18、18.5、19、19.5、20、20.5、21、21.5、22、22.5、23、23.5、24、24.5、25、25.5、26、26.5、27、27.5、28、28.5、29、29.5、30、30.5、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45、50mg/mよりも少ない用量、又は体表面積に対して約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5、約10、約10.5、約11、約11.5、約12、約12.5、約13、約13.5、約14、約14.5、約15、約15.5、約16、約16.5、約17、約17.5、約18、約18.5、約19、約19.5、約20、約20.5、約21、約21.5、約22、約22.5、約23、約23.5、約24、約24.5、約25、約25.5、約26、約26.5、約27、約27.5、約28、約28.5、約29、約29.5、約30、約30.5、約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、約40、約45、約50mg/mよりも少ない用量で投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは体表面積に対して0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、14.5、15、15.5、16、16.5、17、17.5、18、18.5、19、19.5、20、20.5、21、21.5、22、22.5、23、23.5、24、24.5、25、25.5、26、26.5、27、27.5、28、28.5、29、29.5、30、30.5、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50mg/mを超える用量、又は体表面積に対して約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5、約10、約10.5、約11、約11.5、約12、約12.5、約13、約13.5、約14、約14.5、約15、約15.5、約16、約16.5、約17、約17.5、約18、約18.5、約19、約19.5、約20、約20.5、約21、約21.5、約22、約22.5、約23、約23.5、約24、約24.5、約25、約25.5、約26、約26.5、約27、約27.5、約28、約28.5、約29、約29.5、約30、約30.5、約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、約40、約41、約42、約43、約44、約45、約46、約47、約48、約49、約50mg/mを超える用量で投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリン用量は5mg~300mg、5mg~200mg、7.5mg~200mg、10mg~100mg、15mg~100mg、20mg~100mg、30mg~100mg、40mg~100mg、10mg~80mg、15mg~80mg、20mg~80mg、30mg~80mg、40mg~80mg、10mg~60mg、15mg~60mg、20mg~60mg、30mg~60mg、若しくは約40mg~60mgの範囲内、又は約5mg~約300mg、約5mg~約200mg、約7.5mg~約200mg、約10mg~約100mg、約15mg~約100mg、約20mg~約100mg、約30mg~約100mg、約40mg~約100mg、約10mg~約80mg、約15mg~約80mg、約20mg~約80mg、約30mg~約80mg、約40mg~約80mg、約10mg~約60mg、約15mg~約60mg、約20mg~約60mg、約30mg~約60mg、若しくは約40mg~約60mgの範囲内である。幾つかの実施形態では投与される前記プリナブリンは20mg~60mg、27mg~60mg、20mg~45mg、若しくは27mg~45mgの範囲内、又は約20mg~約60mg、約27mg~約60mg、約20mg~約45mg、若しくは約27mg~約45mgの範囲内にある。
幾つかの実施形態では投与される前記プリナブリンは5mg~7.5mg、5mg~9mg、5mg~10mg、5mg~12mg、5mg~14mg、5mg~15mg、5mg~16mg、5mg~18mg、5mg~20mg、5mg~22mg、5mg~24mg、5mg~26mg、5mg~28mg、5mg~30mg、5mg~32mg、5mg~34mg、5mg~36mg、5mg~38mg、5mg~40mg、5mg~42mg、5mg~44mg、5mg~46mg、5mg~48mg、5mg~50mg、5mg~52mg、5mg~54mg、5mg~56mg、5mg~58mg、5mg~60mg、7mg~7.7mg、7mg~9mg、7mg~10mg、7mg~12mg、7mg~14mg、7mg~15mg、7mg~16mg、7mg~18mg、7mg~20mg、7mg~22mg、7mg~24mg、7mg~26mg、7mg~28mg、7mg~30mg、7mg~32mg、7mg~34mg、7mg~36mg、7mg~38mg、7mg~40mg、7mg~42mg、7mg~44mg、7mg~46mg、7mg~48mg、7mg~50mg、7mg~52mg、7mg~54mg、7mg~56mg、7mg~58mg、7mg~60mg、9mg~10mg、9mg~12mg、9mg~14mg、9mg~15mg、9mg~16mg、9mg~18mg、9mg~20mg、9mg~22mg、9mg~24mg、9mg~26mg、9mg~28mg、9mg~30mg、9mg~32mg、9mg~34mg、9mg~36mg、9mg~38mg、9mg~40mg、9mg~42mg、9mg~44mg、9mg~46mg、9mg~48mg、9mg~50mg、9mg~52mg、9mg~54mg、9mg~56mg、9mg~58mg、9mg~60mg、10mg~12mg、10mg~14mg、10mg~15mg、10mg~16mg、10mg~18mg、10mg~20mg、10mg~22mg、10mg~24mg、10mg~26mg、10mg~28mg、10mg~30mg、10mg~32mg、10mg~34mg、10mg~36mg、10mg~38mg、10mg~40mg、10mg~42mg、10mg~44mg、10mg~46mg、10mg~48mg、10mg~50mg、10mg~52mg、10mg~54mg、10mg~56mg、10mg~58mg、10mg~60mg、12mg~14mg、12mg~15mg、12mg~16mg、12mg~18mg、12mg~20mg、12mg~22mg、12mg~24mg、12mg~26mg、12mg~28mg、12mg~30mg、12mg~32mg、12mg~34mg、12mg~36mg、12mg~38mg、12mg~40mg、12mg~42mg、12mg~44mg、12mg~46mg、12mg~48mg、12mg~50mg、12mg~52mg、12mg~54mg、12mg~56mg、12mg~58mg、12mg~60mg、15mg~16mg、15mg~18mg、15mg~20mg、15mg~22mg、15mg~24mg、15mg~26mg、15mg~28mg、15mg~30mg、15mg~32mg、15mg~34mg、15mg~36mg、15mg~38mg、15mg~40mg、15mg~42mg、15mg~44mg、15mg~46mg、15mg~48mg、15mg~50mg、15mg~52mg、15mg~54mg、15mg~56mg、15mg~58mg、15mg~60mg、17mg~18mg、17mg~20mg、17mg~22mg、17mg~24mg、17mg~26mg、17mg~28mg、17mg~30mg、17mg~32mg、17mg~34mg、17mg~36mg、17mg~38mg、17mg~40mg、17mg~42mg、17mg~44mg、17mg~46mg、17mg~48mg、17mg~50mg、17mg~52mg、17mg~54mg、17mg~56mg、17mg~58mg、17mg~60mg、20mg~22mg、20mg~24mg、20mg~26mg、20mg~28mg、20mg~30mg、20mg~32mg、20mg~34mg、20mg~36mg、20mg~38mg、20mg~40mg、20mg~42mg、20mg~44mg、20mg~46mg、20mg~48mg、20mg~50mg、20mg~52mg、20mg~54mg、20mg~56mg、20mg~58mg、20mg~60mg、22mg~24mg、22mg~26mg、22mg~28mg、22mg~30mg、22mg~32mg、22mg~34mg、22mg~36mg、22mg~38mg、22mg~40mg、22mg~42mg、22mg~44mg、22mg~46mg、22mg~48mg、22mg~50mg、22mg~52mg、22mg~54mg、22mg~56mg、22mg~58mg、22mg~60mg、25mg~26mg、25mg~28mg、25mg~30mg、25mg~32mg、25mg~34mg、25mg~36mg、25mg~38mg、25mg~40mg、25mg~42mg、25mg~44mg、25mg~46mg、25mg~48mg、25mg~50mg、25mg~52mg、25mg~54mg、25mg~56mg、25mg~58mg、25mg~60mg、27mg~28mg、27mg~30mg、27mg~32mg、27mg~34mg、27mg~36mg、27mg~38mg、27mg~40mg、27mg~42mg、27mg~44mg、27mg~46mg、27mg~48mg、27mg~50mg、27mg~52mg、27mg~54mg、27mg~56mg、27mg~58mg、27mg~60mg、30mg~32mg、30mg~34mg、30mg~36mg、30mg~38mg、30mg~40mg、30mg~42mg、30mg~44mg、30mg~46mg、30mg~48mg、30mg~50mg、30mg~52mg、30mg~54mg、30mg~56mg、30mg~58mg、30mg~60mg、33mg~34mg、33mg~36mg、33mg~38mg、33mg~40mg、33mg~42mg、33mg~44mg、33mg~46mg、33mg~48mg、33mg~50mg、33mg~52mg、33mg~54mg、33mg~56mg、33mg~58mg、33mg~60mg、36mg~38mg、36mg~40mg、36mg~42mg、36mg~44mg、36mg~46mg、36mg~48mg、36mg~50mg、36mg~52mg、36mg~54mg、36mg~56mg、36mg~58mg、36mg~60mg、40mg~42mg、40mg~44mg、40mg~46mg、40mg~48mg、40mg~50mg、40mg~52mg、40mg~54mg、40mg~56mg、40mg~58mg、40mg~60mg、43mg~46mg、43mg~48mg、43mg~50mg、43mg~52mg、43mg~54mg、43mg~56mg、43mg~58mg、42mg~60mg、45mg~48mg、45mg~50mg、45mg~52mg、45mg~54mg、45mg~56mg、45mg~58mg、45mg~60mg、48mg~50mg、48mg~52mg、48mg~54mg、48mg~56mg、48mg~58mg、48mg~60mg、50mg~52mg、50mg~54mg、50mg~56mg、50mg~58mg、50mg~60mg、52mg~54mg、52mg~56mg、52mg~58mg、若しくは52mg~60mgの範囲内、
又は約5mg~約7.5mg、約5mg~約9mg、約5mg~約10mg、約5mg~
約12mg、約5mg~約14mg、約5mg~約15mg、約5mg~約16mg、約5mg~約18mg、約5mg~約20mg、約5mg~約22mg、約5mg~約24mg、約5mg~約26mg、約5mg~約28mg、約5mg~約30mg、約5mg~約32mg、約5mg~約34mg、約5mg~約36mg、約5mg~約38mg、約5mg~約40mg、約5mg~約42mg、約5mg~約44mg、約5mg~約46mg、約5mg~約48mg、約5mg~約50mg、約5mg~約52mg、約5mg~約54mg、約5mg~約56mg、約5mg~約58mg、約5mg~約60mg、約7mg~約7.7mg、約7mg~約9mg、約7mg~約10mg、約7mg~約12mg、約7mg~約14mg、約7mg~約15mg、約7mg~約16mg、約7mg~約18mg、約7mg~約20mg、約7mg~約22mg、約7mg~約24mg、約7mg~約26mg、約7mg~約28mg、約7mg~約30mg、約7mg~約32mg、約7mg~約34mg、約7mg~約36mg、約7mg~約38mg、約7mg~約40mg、約7mg~約42mg、約7mg~約44mg、約7mg~約46mg、約7mg~約48mg、約7mg~約50mg、約7mg~約52mg、約7mg~約54mg、約7mg~約56mg、約7mg~約58mg、約7mg~約60mg、約9mg~約10mg、約9mg~約12mg、約9mg~約14mg、約9mg~約15mg、約9mg~約16mg、約9mg~約18mg、約9mg~約20mg、約9mg~約22mg、約9mg~約24mg、約9mg~約26mg、約9mg~約28mg、約9mg~約30mg、約9mg~約32mg、約9mg~約34mg、約9mg~約36mg、約9mg~約38mg、約9mg~約40mg、約9mg~約42mg、約9mg~約44mg、約9mg~約46mg、約9mg~約48mg、約9mg~約50mg、約9mg~約52mg、約9mg~約54mg、約9mg~約56mg、約9mg~約58mg、約9mg~約60mg、約10mg~約12mg、約10mg~約14mg、約10mg~約15mg、約10mg~約16mg、約10mg~約18mg、約10mg~約20mg、約10mg~約22mg、約10mg~約24mg、約10mg~約26mg、約10mg~約28mg、約10mg~約30mg、約10mg~約32mg、約10mg~約34mg、約10mg~約36mg、約10mg~約38mg、約10mg~約40mg、約10mg~約42mg、約10mg~約44mg、約10mg~約46mg、約10mg~約48mg、約10mg~約50mg、約10mg~約52mg、約10mg~約54mg、約10mg~約56mg、約10mg~約58mg、約10mg~約60mg、約12mg~約14mg、約12mg~約15mg、約12mg~約16mg、約12mg~約18mg、約12mg~約20mg、約12mg~約22mg、約12mg~約24mg、約12mg~約26mg、約12mg~約28mg、約12mg~約30mg、約12mg~約32mg、約12mg~約34mg、約12mg~約36mg、約12mg~約38mg、約12mg~約40mg、約12mg~約42mg、約12mg~約44mg、約12mg~約46mg、約12mg~約48mg、約12mg~約50mg、約12mg~約52mg、約12mg~約54mg、約12mg~約56mg、約12mg~約58mg、約12mg~約60mg、約15mg~約16mg、約15mg~約18mg、約15mg~約20mg、約15mg~約22mg、約15mg~約24mg、約15mg~約26mg、約15mg~約28mg、約15mg~約30mg、約15mg~約32mg、約15mg~約34mg、約15mg~約36mg、約15mg~約38mg、約15mg~約40mg、約15mg~約42mg、約15mg~約44mg、約15mg~約46mg、約15mg~約48mg、約15mg~約50mg、約15mg~約52mg、約15mg~約54mg、約15mg~約56mg、約15mg~約58mg、約15mg~約60mg、約17mg~約18mg、約17mg~約20mg、約17mg~約22mg、約17mg~約24mg、約17mg~約26mg、約17mg~約28mg、約17mg~約30mg、約17mg~約32mg、約17mg~約34mg、約17mg~約36mg、約17mg~約38mg、約17mg~約40mg、約17mg~約42mg、約17mg~約44mg、約17mg~約46mg、約17mg~約48mg、約17mg~約50mg、約17mg~約52mg、約17mg~約54mg、約17mg~約56mg、約17mg~約58mg、約17mg~約60mg、約20mg~約22mg、約20mg~約24mg、約20mg~約26mg、約20mg~約28mg、約20mg~約30mg、約20mg~約32mg、約20mg~約34mg、約20mg~約36mg、約20mg~約38mg、約20mg~約40mg、約20mg~約42mg、約20mg~約44mg、約20mg~約46mg、約20mg~約48mg、約20mg~約50mg、約20mg~約52mg、約20mg~約54mg、約20mg~約56mg、約20mg~約58mg、約20mg~約60mg、約22mg~約24mg、約22mg~約26mg、約22mg~約28mg、約22mg~約30mg、約22mg~約32mg、約22mg~約34mg、約22mg~約36mg、約22mg~約38mg、約22mg~約40mg、約22mg~約42mg、約22mg~約44mg、約22mg~約46mg、約22mg~約48mg、約22mg~約50mg、約22mg~約52mg、約22mg~約54mg、約22mg~約56mg、約22mg~約58mg、約22mg~約60mg、約25mg~約26mg、約25mg~約28mg、約25mg~約30mg、約25mg~約32mg、約25mg~約34mg、約25mg~約36mg、約25mg~約38mg、約25mg~約40mg、約25mg~約42mg、約25mg~約44mg、約25mg~約46mg、約25mg~約48mg、約25mg~約50mg、約25mg~約52mg、約25mg~約54mg、約25mg~約56mg、約25mg~約58mg、約25mg~約60mg、約27mg~約28mg、約27mg~約30mg、約27mg~約32mg、約27mg~約34mg、約27mg~約36mg、約27mg~約38mg、約27mg~約40mg、約27mg~約42mg、約27mg~約44mg、約27mg~約46mg、約27mg~約48mg、約27mg~約50mg、約27mg~約52mg、約27mg~約54mg、約27mg~約56mg、約27mg~約58mg、約27mg~約60mg、約30mg~約32mg、約30mg~約34mg、約30mg~約36mg、約30mg~約38mg、約30mg~約40mg、約30mg~約42mg、約30mg~約44mg、約30mg~約46mg、約30mg~約48mg、約30mg~約50mg、約30mg~約52mg、約30mg~約54mg、約30mg~約56mg、約30mg~約58mg、約30mg~約60mg、約33mg~約34mg、約33mg~約36mg、約33mg~約38mg、約33mg~約40mg、約33mg~約42mg、約33mg~約44mg、約33mg~約46mg、約33mg~約48mg、約33mg~約50mg、約33mg~約52mg、約33mg~約54mg、約33mg~約56mg、約33mg~約58mg、約33mg~約60mg、約36mg~約38mg、約36mg~約40mg、約36mg~約42mg、約36mg~約44mg、約36mg~約46mg、約36mg~約48mg、約36mg~約50mg、約36mg~約52mg、約36mg~約54mg、約36mg~約56mg、約36mg~約58mg、約36mg~約60mg、約40mg~約42mg、約40mg~約44mg、約40mg~約46mg、約40mg~約48mg、約40mg~約50mg、約40mg~約52mg、約40mg~約54mg、約40mg~約56mg、約40mg~約58mg、約40mg~約60mg、約43mg~約46mg、約43mg~約48mg、約43mg~約50mg、約43mg~約52mg、約43mg~約54mg、約43mg~約56mg、約43mg~約58mg、約42mg~約60mg、約45mg~約48mg、約45mg~約50mg、約45mg~約52mg、約45mg~約54mg、約45mg~約56mg、約45mg~約58mg、約45mg~約60mg、約48mg~約50mg、約48mg~約52mg、約48mg~約54mg、約48mg~約56mg、約48mg~約58mg、約48mg~約60mg、約50mg~約52mg、約50mg~約54mg、約50mg~約56mg、約50mg~約58mg、約50mg~約60mg、約52mg~約54mg、約52mg~約56mg、約52mg~約58mg、若しくは約52mg~約60mgの範囲内にある。幾つかの実施形態では前記プリナブリン用量は5mg、10mg、12.5mg、13.5mg、15mg、17.5mg、20mg、22.5mg、25mg、27mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、125mg、150mg、若しくは200mgを超え、又は約5mg、約10mg、約12.5mg、約13.5mg、約15mg、約17.5mg、約20mg、約22.5mg、約25mg、約27mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約125mg、約150mg、若しくは約200mgを超える。幾つかの実施形態では前記プリナブリン用量は5mg、10mg、12.5mg、13.5mg、15mg、17.5mg、20mg、22.5mg、25mg、27mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、125mg、150mg、若しくは200mgよりも少なく、又は約5mg、約10mg、約12.5mg、約13.5mg、約15mg、約17.5mg、約20mg、約22.5mg、約25mg、約27mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約125mg、約150mg、若しくは約200mgよりも少ない。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤と組み合わせて投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンはオシメルチニブと組み合わせて投与される。投与期間は腫瘍が管理されており、且つ、治療計画が臨床的に認められている限り数週間の治療サイクルであってよい。幾つかの実施形態ではオシメルチニブ及びプリナブリンは3週間毎に1回投与されてよい。幾つかの実施形態ではオシメルチニブ及びプリナブリンは毎週1回、2週間毎に1回、3週間毎に1回、4週間毎に1回、5週間毎に1回、又は6週間毎に1回投与されてよい。幾つかの実施形態ではオシメルチニブ及びプリナブリンは週に1回、好ましくは3週間(21日間)の治療サイクルの1日目と8日目のそれぞれに1回ずつ投与されてよい。幾つかの実施形態ではオシメルチニブ及びプリナブリンは1週間、2週間、3週間、4週間、又は5週間の治療サイクルの間に週に1回、週に2回、週に3回、週に4回、週に5回、週に6回、又は毎日投与されてよい。この投与はこの治療サイクル中の各週のうちの同じ曜日又は異なる曜日に行われてよい。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記オシメルチニブ投与の前に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記オシメルチニブ投与と同時に投与される。
幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記オシメルチニブ投与の後に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、オシメルチニブ)投与の後に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与から1分間後、5分間後、10分間後、15分間後、20分間後、25分間後、30分間後、1時間後、1.5時間後、2時間後、2.5時間後、3時間後、4時間後、5時間後、6時間後、7時間後、8時間後、9時間後、10時間後、11時間後、若しくは12時間後、又は約1分間後、約5分間後、約10分間後、約15分間後、約20分間後、約25分間後、約30分間後、約1時間後、約1.5時間後、約2時間後、約2.5時間後、約3時間後、約4時間後、約5時間後、約6時間後、約7時間後、約8時間後、約9時間後、約10時間後、約11時間後、若しくは約12時間後に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与後の1分間、5分間、10分間、15分間、20分間、25分間、30分間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、若しくは24時間よりも少ない時間の内、又は前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与後の約1分間、約5分間、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、若しくは約24時間よりも少ない時間の内に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与後の1分間、5分間、10分間、15分間、20分間、25分間、30分間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、若しくは24時間を超える時間の内、又は前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与後の約1分間、約5分間、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、若しくは約24時間を超える時間の内に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与後の1分間~5分間、1分間~10分間、1分間~15分間、1分間~20分間、1分間~25分間、1分間~30分間、0.25時間~0.5時間、0.25~0.75時間、0.25~1時間、0.5時間~1時間、0.5時間~2時間、0.5時間~2.5時間、1時間~2時間、1時間~3時間、1時間~5時間の間、又は前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与後の約1分間~約5分間、約1分間~約10分間、約1分間~約15分間、約1分間~約20分間、約1分間~約25分間、約1分間~約30分間、約0.25時間~約0.5時間、約0.25~約0.75時間、約0.25~約1時間、約0.5時間~約1時間、約0.5時間~約2時間、約0.5時間~約2.5時間、約1時間~約2時間、約1時間~約3時間、約1時間~約5時間の間に投与される。
【0056】
幾つかの実施形態では前記チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、オシメルチニブ)投与の前にプリナブリンが投与されるときに前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与前の1分間~5分間、1分間~10分間、1分間~15分間、1分間~20分間、1分間~25分間、1分間~30分間、0.25時間~0.5時間、0.25~0.75時間、0.25~1時間、0.5時間~1時間、0.5時間~2時間、0.5時間~2.5時間、1時間~2時間、1時間~3時間、1時間~5時間の間に投与され、又は前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与前の約1分間~5分間、約1分間~約10分間、約1分間~約15分間、約1分間~約20分間、約1分間~約25分間、約1分間~約30分間、約0.25時間~約0.5時間、約0.25~約0.75時間、約0.25~約1時間、約0.5時間~約1時間、約0.5時間~約2時間、約0.5時間~約2.5時間、約1時間~約2時間、約1時間~約3時間、約1時間~約5時間の間に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与の1分間前、5分間前、10分間前、15分間前、20分間前、25分間前、30分間前、1時間前、1.5時間前、2時間前、2.5時間前、3時間前、4時間前、5時間前、6時間前、7時間前、8時間前、9時間前、10時間前、11時間前、若しくは12時間前に投与され、又は前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与の約1分間前、約5分間前、約10分間前、約15分間前、約20分間前、約25分間前、約30分間前、約1時間前、約1.5時間前、約2時間前、約2.5時間前、約3時間前、約4時間前、約5時間前、約6時間前、約7時間前、約8時間前、約9時間前、約10時間前、約11時間前、若しくは約12時間前に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与前の1分間、5分間、10分間、15分間、20分間、25分間、30分間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、若しくは24時間よりも少ない時間の内、又は前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与前の約1分間、約5分間、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、若しくは約24時間よりも少ない時間の内に投与される。幾つかの実施形態では前記プリナブリンは前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与前の1分間、5分間、10分間、15分間、20分間、25分間、30分間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、若しくは24時間を超える時間の内、又は前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与前の約1分間、約5分間、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、若しくは約24時間を超える時間の内に投与される。
【0057】
幾つかの実施形態では3週間毎に1回の前記チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、オシメルチニブ)の投与とその後のプリナブリンの投与が治療スケジュールに含まれる。幾つかの実施形態では1週間毎、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、6週間毎、7週間毎、又は8週間毎に1回の前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与とその後のプリナブリンの投与が治療スケジュールに含まれる。幾つかの実施形態では1週間毎、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、6週間毎、7週間毎、又は8週間毎に2回の前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与とその後のプリナブリンの投与が治療スケジュールに含まれる。幾つかの実施形態では1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、又は8週間の治療サイクル内で1週間毎に1回の前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与とその後のプリナブリンの投与が治療スケジュールに含まれる。幾つかの実施形態では1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、又は8週間の治療サイクル内で1週間毎に2回の前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与とその後のプリナブリンの投与が治療スケジュールに含まれる。幾つかの実施形態では21日間の治療サイクルの1日目、8日目、及び15日目の前記チロシンキナーゼ阻害剤の投与とその後のプリナブリンの投与が治療スケジュールに含まれる。この治療サイクルはこの治療計画が臨床的に認められている限り反復可能である。幾つかの実施形態ではオシメルチニブ及びプリナブリンのこの治療サイクルはn回反復され、ここでnは2~30の範囲内の整数である。幾つかの実施形態ではnは2、3、4、5、6、7、8、9、又は10である。幾つかの実施形態ではこの先行する治療サイクルの完了後に新しい治療サイクルが直ぐに始まってよい。幾つかの実施形態ではこの先行する治療サイクルの完了から一定期間の後に新しい治療サイクルが始まってよい。
【実施例
【0058】
実施例1
オシメルチニブ及びプリナブリンの治療効果をインビボで検査した。Balb/cヌードマウスの皮下NCI-H1975ヒト肺癌異種移植モデルの治療においてこれらの2種類の薬品を単独の薬剤として、及び組み合わせて検査した。
【0059】
以下の実験計画の表1に各試験群の中の検査物品の投与と動物の個体数を示した。
【表1】
【0060】
試験のエンドポイント:本試験の主要なエンドポイントには以下のものが含まれる。腫瘍増殖阻害(TGI):TGI率(%)は抗腫瘍効果の指標であり、これをTGI(%)=100×(1-T/C)として表した。T及びCはそれぞれ所与の日における治療群と対照群の平均腫瘍体積(又は重量)であった。
【0061】
6~8週齢の雌マウス(種:Mus musculus、株:Balb/cヌード)を本検査に使用する。これらのマウスの平均体重は18~22gであった。総計で84匹のマウス(60匹と40%の予備)を使用した。これらの動物を個別換気ケージ内において(ケージ当たり最大で5匹のマウス)以下の条件下で飼育した。温度:20~26℃、湿度:40~70%、明暗サイクル:午前7:00~午後19:00の明期と午後19:00~午前7:00(翌日)の暗期、ポリスルホンIVCケージ:325mm×210mm×180mmのサイズ、床材:トウモロコシの穂軸、食餌:マウス食、Co60照射滅菌済み乾燥細粒食。全試験期間中、動物は水を自由に摂取でき、水は使用前にオートクレーブされた逆浸透(RO)水である。動物は無菌飲料水を自由に摂取でき、動物の個体数、性別、株、受領日、治療、試験番号、群番号、及び治療開始日等がケージ識別ラベルに含まれ、動物の識別では耳へのコード付与(切り欠き)により動物を標識し、馴化飼育では少なくとも7日間にわたって前記施設内でこれらの動物を適応させた。
【0062】
細胞培養:空気中に5%のCOを含む雰囲気中、37℃において0.01mMのNEAAと10%熱不活化ウシ胎児血清を添加したMEM培地の中に単層培養としてインビト
ロでNCI-H1975腫瘍細胞を維持した。これらの腫瘍細胞をトリプシンEDTA処理により週に2回の頻度で、ルーチンで継代培養した。指数増殖期に増殖しているこれらの細胞を回収し、腫瘍接種のために計数した。
【0063】
腫瘍接種:腫瘍を発生させるために0.1mlのPBS中のNCI-H1975腫瘍細胞(5×10細胞)を各マウスの右脇腹領域に皮下接種した。平均腫瘍サイズが約150(100~200)mmに達したところで前記治療を開始した。以下の実験計画の表2に各群の中の検査物品の投与と動物の個体数を示した。腫瘍細胞接種日を0日目とした。
【0064】
群への割り当て:グループ化と治療の前に全ての動物の体重を量り、キャリパーを使用して腫瘍体積を測定した。腫瘍体積はあらゆる所与の治療の有効性に影響し得るため、以下のように乱塊法(randomized block design)を用いてマウスを群に割り当てた。
【0065】
先ず、実験動物をそれらの腫瘍体積に基づいて均質なブロックに分けた。次に各ブロックを無作為化して治療群にした。乱塊法(randomized block design)を用いることにより各動物がいずれかの所与の治療群に割り当てられる確率が同じになり、したがって系統誤差の最小化が確保される。
【0066】
それぞれ投与の前に投与製剤を新規に調製し、体重に対して体積を調節した(投与体積=10μl/g)。この投与物質の調製が表2に記載されている。
【表2】
【0067】
検査物品の投与:試験計画に応じてグループ化直後に、又は1日後に治療を開始した(表1)。
【0068】
観察とデータ収集:腫瘍細胞の接種後に前記動物を罹患率と死亡率について毎日チェックした。日々のモニタリングの中で移動性などの正常な行動、視覚により推定される食料及び水の消費、体重の増減(週に2回体重を測定した)、及び眼/毛の色つやのなさに対する腫瘍の増殖と治療のあらゆる効果、並びに他のあらゆる異常な効果についてこれらの動物を調査した。各動物について死亡と観察される臨床徴候をデータシートのコメント欄に詳細に記録した。
【0069】
キャリパーを使用して腫瘍体積を週に2回二次元で測定し、a及びbがそれぞれ腫瘍の長さ及び幅である式:V=0.5a×bを使用してこの腫瘍の体積をmm単位で表した(スポンサーの要求に基づいて試験の最後に腫瘍重量を測定した)。腫瘍及び体重の測定並びに投与の手順全体はラミナーフローキャビネット内で実施された。
【0070】
試験中に体重減少(BWL)があった動物の取り扱いとこれらの動物のヒトのエンドポイント:動物の体重変化が10%未満であったときに治療を再開することができる。以下
の症状の連続観察と動物福祉の観点での連続観察に基づいて動物の健康状態を分析した。例えば、顕著な活動低下と筋委縮の兆候が観察された。
【0071】
試験終了:ビヒクル治療対照群における平均腫瘍量が2000mmに達したとき、又は最終投与から1週間後のどちらか早い方の時点で本試験を機械的に終了した。試料収集には腫瘍の収集、腫瘍重量測定、ホルマリン中での固定のための保存方法とFFPE試料への処理が含まれる。
【0072】
まとめの統計:各時点での各群の腫瘍体積について平均値と平均値の標準誤差(SEM)を提示した。独立標本t検定を用いて最良の治療時点(通常は最終投与後)に得られたデータに対して2つの比較群の間での腫瘍体積の差の統計分析を実施した。SPSS(Statistical Product and Service Solutions)バージョン18.0(IBM、アーモンク、ニューヨーク州、米国)内で全てのデータを分析した。四捨五入前のP値が0.001未満であるときを例外としてP値は小数点以下第4位を四捨五入されており、それらの値をP<0.001のように記述した。全ての検定が両側検定であった。P<0.05を統計学的に有意と考えた。
【0073】
コンプライアンス:本試験における動物実験が関わるプロトコルとあらゆる補正、又は手順は実施前にCrownBioの動物実験委員会(IACUC)により審査され、認可された。本試験中、動物実験は実験動物管理公認協会(AAALAC)の規制に準拠して実施された。
【0074】
試験の結果が図1図2a~図2dに示されている。腫瘍接種後の腫瘍サイズの変化を前記6検査群内で比較した。第1群(ビヒクルのみ)、第3群(プリナブリン7.5mg/kg)、及び第4群(プリナブリン2.5mg/kg)は検査製剤の投与後の腫瘍サイズの増加を示し、第2群(オシメルチニブ2.5mg/kg)及び第6群(プリナブリン7.5mg/kg+オシメルチニブ2.5mg/kg)は15日間にわたるこれらの動物の検査後に腫瘍サイズの制御及び腫瘍サイズのわずかな増加を示し、第5群(プリナブリン7.5mg/kg+オシメルチニブ2.5mg/kg)はこれらの検査群の中で良好な腫瘍サイズの制御を示し、22日後でも実質的な腫瘍サイズの増加が無かった。
図1
図2a
図2b
図2c
図2d