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特許7500481自動取引装置の入力制御装置、入力制御方法および入力制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】自動取引装置の入力制御装置、入力制御方法および入力制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20240610BHJP
   G06F 3/042 20060101ALI20240610BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20240610BHJP
【FI】
G06F3/041 620
G06F3/042 484
G06F3/0488
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021041728
(22)【出願日】2021-03-15
(65)【公開番号】P2022141427
(43)【公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-03-10
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡村 登代子
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 大樹
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-009759(JP,A)
【文献】特開2005-276048(JP,A)
【文献】特開2010-224976(JP,A)
【文献】特開2001-084089(JP,A)
【文献】特開2020-170297(JP,A)
【文献】特開平08-212005(JP,A)
【文献】特開平07-129307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/041-3/047
G06F 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1検知ラインおよび第2検知ラインを有する非接触フレームと、第3検知ラインを有するタッチパネルとから、指先が前記第1検知ラインを通過したことによる第1押下情報、指先が前記第1検知ラインを通過後に前記第2検知ラインを通過したことによる第2押下情報、または、指先が前記第2検知ラインを通過後に前記第3検知ラインに達したことによる第3押下情報を受ける押下情報受信部と、
前記押下情報受信部が前記第2押下情報を受けた後の第1の所定時間の間に受けた前記第3押下情報を無視する押下情報制御部と、
前記押下情報制御部から前記第2押下情報または前記第3押下情報を受けて画面の遷移が必要かどうかを判断する画面描画制御部と、
前記画面描画制御部の判断に応じて画面遷移の指示を出力する画面遷移指示部と、
を備え
前記押下情報制御部は、前記第2押下情報を受けた後、前記第2検知ラインでの指先の検知がなくなると、前記非接触フレームおよび前記タッチパネルに接続されているキー入力制御部に対して所定の通知を行うことで、前記第2検知ラインを挟んで上下に指先を移動させることによる連続した押下操作を可能にし、前記連続した押下操作を可能にしている場合、前記押下情報受信部が前記第2押下情報を受けた後の第2の所定時間の間に受けた他の第2押下情報を無視する、
自動取引装置の入力制御装置。
【請求項2】
前記押下情報制御部は、前記第2押下情報を受けた直後から所定時間の間、前記第3押下情報を無視する、請求項1記載の自動取引装置の入力制御装置。
【請求項3】
前記押下情報制御部は、前記第2押下情報を受けた前記画面描画制御部より画面の遷移が必要との判断を受けてから所定時間の間、前記第3押下情報を無視する、請求項1記載の自動取引装置の入力制御装置。
【請求項4】
非接触フレームから指先が第1検知ラインを通過したとき第1押下情報を受け、
前記非接触フレームから指先が前記第1検知ラインを通過後に第2検知ラインを通過したとき第2押下情報を受け、
タッチパネルから指先が前記第2検知ラインを通過後に第3検知ラインに達したとき第3押下情報を受け、
前記第2押下情報を受けた後の第1の所定時間の間に受けた前記第3押下情報を無視し、
前記第2押下情報を受けた後、前記第2検知ラインでの指先の検知がなくなると、前記非接触フレームおよび前記タッチパネルに接続されているキー入力制御部に対して所定の通知を行うことで、前記第2検知ラインを挟んで上下に指先を移動させることによる連続した押下操作を可能にし、前記連続した押下操作を可能にしている場合、前記第2押下情報を受けた後の第2の所定時間の間に受けた他の第2押下情報を無視する、
自動取引装置の入力制御方法。
【請求項5】
コンピュータに顧客操作による情報の入力を実行させるための自動取引装置の入力制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
第1検知ラインおよび第2検知ラインを有する非接触フレームと、第3検知ラインを有するタッチパネルとから、指先が前記第1検知ラインを通過したことによる第1押下情報、指先が前記第1検知ラインを通過後に前記第2検知ラインを通過したことによる第2押下情報、指先が前記第2検知ラインを通過後に前記第3検知ラインに達したことによる第3押下情報を受ける押下情報受信部と、
前記押下情報受信部が前記第2押下情報を受けた後の第1の所定時間の間に受信した前記第3押下情報を無視する押下情報制御部と、
前記押下情報制御部から前記第2押下情報または前記第3押下情報を受けて画面の遷移が必要かどうかを判断する画面描画制御部と、
前記画面描画制御部の判断に応じて画面遷移の指示を出力する画面遷移指示部と、
として機能させ
前記押下情報制御部は、前記第2押下情報を受けた後、前記第2検知ラインでの指先の検知がなくなると、前記非接触フレームおよび前記タッチパネルに接続されているキー入力制御部に対して所定の通知を行うことで、前記第2検知ラインを挟んで上下に指先を移動させることによる連続した押下操作を可能にし、前記連続した押下操作を可能にしている場合、前記押下情報受信部が前記第2押下情報を受けた後の第2の所定時間の間に受けた他の第2押下情報を無視する、
自動取引装置の入力制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現金自動預け払い機のような自動取引装置において顧客が入力操作をする顧客操作部に関するものであって、自動取引装置の入力制御装置、入力制御方法および入力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関等に設置された自動取引装置では、顧客が取引を行うに際し、顧客自身が取引を行うのに必要な情報を直接入力することが求められている。以下、自動取引装置について、簡単に説明する。
【0003】
図7は自動取引装置の外観図である。自動取引装置100は、顧客と対面する側に、通帳を挿入する通帳挿入部102、キャッシュカードを挿入するカード挿入部104、紙幣の預け払いをする紙幣処理部106、硬貨の預け払いをする硬貨処理部108、および顧客操作部110を備えている。
【0004】
顧客操作部110は、主として赤外線を利用したタッチパネルが用いられている(たとえば、非特許文献1参照)。タッチパネルは、表示装置の画面に配置されていて、顧客が自動取引装置100を操作する場合に指先がタッチされることによって、入力操作を実現するものである。
【0005】
タッチパネルは、不特定多数の顧客が直接触れる部分であるので、抗菌フィルムや消毒・除菌ができるシールを貼ることで接触面を清潔にすることが考えられている。最近では、そのような接触操作が敬遠されつつあることから、タッチパネルに非接触フレームを併用し、入力操作をタッチパネルで行うことに加え、タッチパネルに直接触れることなく非接触フレームで行うことが考えられている。
【0006】
この非接触フレームは、フレームの内側において、一辺の両端に赤外線投光器と赤外線イメージセンサとを備えた2つのセンサユニットが配置され、残りの三辺には反射テープが貼られた構成を有している。センサユニットから照射された赤外線は、反射テープで反射されて赤外線イメージセンサが赤外線を受光する。これにより、フレーム内には、赤外線による検出ラインが形成される。ここで、非接触フレームに指先を差し入れて指先が検知ラインを越えると、反射テープから反射された赤外線が遮断されて赤外線が戻って来なくなるので、センサユニットでは、指先の影が検出されることになる。影の位置から指先の位置が分かるので、2箇所から影の位置を測定することにより三角測量方式にて指先がタッチした検出ライン上の座標を求めることができる。
【0007】
しかし、1本の検出ラインを有する非接触フレームでは、入力操作をするごとに、指先を検知ラインの上に持ち上げて検知を外す操作が必要となり、この操作が非常に煩雑となって、非接触操作に不慣れな利用者の場合、誤操作の原因にもなりうる。そこで、検知ラインを2本有する非接触フレームを用いることにより、非接触操作に不慣れな顧客の操作性を向上させることができる。
【0008】
図8は顧客操作部の基本動作を説明する図である。顧客操作部110は、タッチパネル110aの上に非接触フレーム110bを配置することによって構成され、タッチパネル110aと2段階の非接触フレーム110bとにより、3段階の検知ラインを設けている。図8における顧客操作部110の右側には、指先が非接触フレーム110bの第1検知ラインおよび第2検知ラインをそれぞれ通過したとき、および、タッチパネル110aにタッチしたときに上位アプリケーションに通知される状態を示している。
【0009】
顧客操作部110の基本動作としては、まず、非接触フレーム110bの中に指先をゆっくり下げていき、指先が第1検知ラインを通過した時点で、第1検知ラインが押下されたとして上位アプリケーションに対してマウスダウン(以下、MDまたは押下と言うことがある)通知がなされる。したがって、第1検知ラインでのMD通知は、「あり」になり、そのときの座標が上位アプリケーションに通知される。このとき、第2検知ラインおよびタッチパネル110aでは、MD通知は、一切発生していないので、「なし」となっている。
【0010】
指先がさらに下がって第2検知ラインを通過すると、今度は、第2検知ラインで上位アプリケーションにMD通知と座標の通知がなされる。このとき、第1検知ラインおよびタッチパネル110aでは、MD通知は、「なし」となる。
【0011】
指先がさらに下がってタッチパネル110aにタッチすると、今度は、タッチパネル110aが上位アプリケーションにMD通知と座標の通知をする。このとき、第1検知ラインおよび第2検知ラインでは、MD通知は、「なし」となる。
【0012】
図9は非接触操作に不慣れな顧客による顧客操作部の基本動作を説明する図である。非接触操作に不慣れな顧客は、顧客操作部110が第1検知ラインおよび第2検知ラインを有していることを認識していないのが普通であるため、連続タッチ操作をするときに、第1検知ラインの上まで指先を戻す操作をすることがない場合が多い。図9では、このような場合に、2段階の検知ラインが有効であることを示している。
【0013】
第1検知ラインのMD通知および座標の通知と第2検知ラインでのMD通知および座標の通知とについては、図8に示した場合と同じである。
次に、指先が第1検知ラインを塞いだまま少し指先を上げて第2検知ラインを通過しない状態にすると、第1検知ラインおよび第2検知ラインでのMD通知は、「なし」となり、タッチパネル110aでのMD通知も「なし」のままである。
【0014】
次に、少しだけ指先を下げて第2検知ラインを越えると、また、第2検知ラインでのMD通知は、「あり」となり、その座標の通知が上位アプリケーションに対してなされることになる。非接触操作に不慣れな顧客のように、第2検知ラインでのMD通知の後に、指先を第1検知ラインより上まで戻すことなく、第2検知ラインを跨いで指先を短いストロークで上下動させることにより、連続した入力操作をすることができる。
【0015】
図10は上位アプリケーションの基本動作を示すフローチャートである。顧客操作部110による入力操作が開始されると、自動取引装置100の主制御部は、上位アプリケーションに対して以下の基本制御動作を行う。
【0016】
[ステップS101]自動取引装置100の主制御部は、第1検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第1検知ラインでの検知がなければ、第1検知ラインでの検知があるまで、第1検知ラインでの検知があるかどうかの判断を繰り返し、第1検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS102に進む。
【0017】
[ステップS102]自動取引装置100の主制御部は、上位アプリケーションに対してMD通知を行う。
[ステップS103]自動取引装置100の主制御部は、再度、第1検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第1検知ラインでの検知がなければ、指先は第1検知ラインより上に上げられたと判断し、処理は、ステップS104に進み、第1検知ラインでの検知が継続していれば、処理は、次のステップS105に進む。
【0018】
[ステップS104]自動取引装置100の主制御部は、上位アプリケーションに対してマウスアップ(以下、MUと言う)通知を行う。
[ステップS105]自動取引装置100の主制御部は、第2検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第2検知ラインでの検知がなければ、処理は、ステップS103に戻り、第2検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS106に進む。
【0019】
[ステップS106]自動取引装置100の主制御部は、上位アプリケーションに対してMD通知を行う。
[ステップS107]自動取引装置100の主制御部は、第2検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第2検知ラインでの検知がなければ、指先が第2検知ラインから抜けたと判断し、処理は、ステップS108に進み、第2検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS109に進む。
【0020】
[ステップS108]自動取引装置100の主制御部は、上位アプリケーションに対してMU通知を行う。
[ステップS109]自動取引装置100の主制御部は、タッチパネル110aで指先のタッチ(以下、第3検知ラインでの検知と言う)があるかどうかを判断する。第3検知ラインでの検知がなければ、指先が第3検知ラインから抜けたと判断し、処理は、ステップS107に戻り、第3検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS110に進む。
【0021】
[ステップS110]自動取引装置100の主制御部は、上位アプリケーションに対してMD通知を行う。
[ステップS111]自動取引装置100の主制御部は、第3検知ラインで検知があるかどうかを判断する。第3検知ラインでの検知があれば、第3検知ラインでの検知がなくなるまで、第3検知ラインでの検知があるかどうかの判断を繰り返し、指先がタッチパネル110aと非接触状態になるのを待つ。指先がタッチパネル110aから離れて第3検知ラインでの検知がなくなれば、処理は、ステップS112に進む。
【0022】
[ステップS112]自動取引装置100の主制御部は、上位アプリケーションに対してMU通知を行い、処理は、ステップS107に戻る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【文献】特開2003-280812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
ところで、顧客が非接触操作をしようとしているときに、指先が第2検知ラインを通過した後、時間を空けずにタッチパネル110aをタッチすることがある。この場合においても、指先が第2検知ラインを通過したときに、上位アプリケーションにMD通知と座標の通知がなされ、タッチパネル110aへの指先タッチでは、上位アプリケーションにMD通知と座標の通知がなされる。ただし、第2検知ラインでの検知が画面遷移の契機となっている場合、顧客の誤操作を招くことがあり、以下、その例について説明する。
【0025】
図11は第2検知ラインからタッチパネルまで時間を空けずに押下操作したときの顧客操作部の動作を説明する図、図12は第2検知ラインのMD通知を受けて画面が遷移する例を示している図である。
【0026】
画面は、図12に示す金額入力画面112aを表示していて、顧客が金額を入力し、最後に、「円」のボタンを押下する操作をすると、たとえば確認画面112bに遷移するとする。このような場合に、顧客が金額入力画面112aにて「円」のボタンを、金額入力と同様に、非接触操作をしようとする。顧客操作部110は、図11に示したように、指先が第2検知ラインを通過すると、上位アプリケーションにMD通知がなされ、上位アプリケーションは、MD通知を受けて画面を金額入力画面112aから確認画面112bに遷移させる。この状態で、顧客が金額入力を非接触で行っているつもりが、そのまま指先がタッチパネル110aにタッチしてしまうと、タッチパネル110aがMD通知をすることになる。ここで、金額入力画面112aにおける「円」のボタンの座標が確認画面112bにおける「確認」ボタンの座標と同じであれば、上位アプリケーションは、「確認」ボタンが押下されたと誤認してしまうことになる。
【0027】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、第2検知ラインからタッチパネルまで時間を空けずに押下操作したときに画面遷移がある場合の誤操作を回避した自動取引装置の入力制御装置、入力制御方法および入力制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明では、上記の課題を解決するために、1つの案では、自動取引装置の入力制御装置が提供される。この自動取引装置の入力制御装置は、第1検知ラインおよび第2検知ラインを有する非接触フレームと、第3検知ラインを有するタッチパネルとから、指先が第1検知ラインを通過したことによる第1押下情報、指先が第1検知ラインを通過後に第2検知ラインを通過したことによる第2押下情報、または、指先が第2検知ラインを通過後に第3検知ラインに達したことによる第3押下情報を受ける押下情報受信部と、押下情報受信部が第2押下情報を受けた後の第1の所定時間の間に受けた第3押下情報を無視する押下情報制御部と、押下情報制御部から第2押下情報または第3押下情報を受けて画面の遷移が必要かどうかを判断する画面描画制御部と、画面描画制御部の判断に応じて画面遷移の指示を出力する画面遷移指示部と、を備えている。押下情報制御部は、第2押下情報を受けた後、第2検知ラインでの指先の検知がなくなると、非接触フレームおよびタッチパネルに接続されているキー入力制御部に対して所定の通知を行うことで、第2検知ラインを挟んで上下に指先を移動させることによる連続した押下操作を可能にし、当該連続した押下操作を可能にしている場合、押下情報受信部が第2押下情報を受けた後の第2の所定時間の間に受けた他の第2押下情報を無視する。
【0029】
また、本発明の別の案では、自動取引装置の入力制御方法が提供される。この自動取引装置の入力制御方法は、非接触フレームから指先が第1検知ラインを通過したとき第1押下情報を受け、非接触フレームから指先が第1検知ラインを通過後に第2検知ラインを通過したとき第2押下情報を受け、タッチパネルから指先が第2検知ラインを通過後に第3検知ラインに達したとき第3押下情報を受け、第2押下情報を受けた後の第1の所定時間の間に受けた第3押下情報を無視し、第2押下情報を受けた後、第2検知ラインでの指先の検知がなくなると、非接触フレームおよびタッチパネルに接続されているキー入力制御部に対して所定の通知を行うことで、第2検知ラインを挟んで上下に指先を移動させることによる連続した押下操作を可能にし、当該連続した押下操作を可能にしている場合、第2押下情報を受けた後の第2の所定時間の間に受けた他の第2押下情報を無視するようにした。
【0030】
本発明のさらに別の案では、コンピュータに顧客操作による情報の入力を実行させるための自動取引装置の入力制御プログラムが提供される。この自動取引装置の入力制御プログラムは、コンピュータを、第1検知ラインおよび第2検知ラインを有する非接触フレームと、第3検知ラインを有するタッチパネルとから、指先が第1検知ラインを通過したことによる第1押下情報、指先が第1検知ラインを通過後に第2検知ラインを通過したことによる第2押下情報、指先が第2検知ラインを通過後に第3検知ラインに達したことによる第3押下情報を受ける押下情報受信部と、押下情報受信部が第2押下情報を受けた後の第1の所定時間の間に受信した第3押下情報を無視し、押下情報受信部が第2押下情報を受けた後の第2の所定時間の間に受けた他の第2押下情報を無視する押下情報制御部と、押下情報制御部から第2押下情報または第3押下情報を受けて画面の遷移が必要かどうかを判断する画面描画制御部と、画面描画制御部の判断に応じて画面遷移の指示を出力する画面遷移指示部と、として機能させるようにした。押下情報制御部は、第2押下情報を受けた後、第2検知ラインでの指先の検知がなくなると、非接触フレームおよびタッチパネルに接続されているキー入力制御部に対して所定の通知を行うことで、第2検知ラインを挟んで上下に指先を移動させることによる連続した押下操作を可能にし、当該連続した押下操作を可能にしている場合、押下情報受信部が第2押下情報を受けた後の第2の所定時間の間に受けた他の第2押下情報を無視する。
【発明の効果】
【0031】
上記構成の自動取引装置の入力制御装置、入力制御方法および入力制御プログラムは、第2押下情報を受けた後の所定時間の間に受信した第3押下情報を無視するため、誤操作が生じないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】第1の実施の形態に係る自動取引装置の顧客操作部を示すブロック図である。
図2】第2の実施の形態に係る自動取引装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】第2の実施の形態に係る自動取引装置の顧客操作部における動作を説明する図である。
図4】画面遷移を示す図である。
図5】第2の実施の形態における上位アプリケーションの動作を示すフローチャートである。
図6】第3の実施の形態における上位アプリケーションの動作を示すフローチャートである。
図7】自動取引装置の外観図である。
図8】顧客操作部の基本動作を説明する図である。
図9】非接触操作に不慣れな顧客による顧客操作部の基本動作を説明する図である。
図10】上位アプリケーションの基本動作を示すフローチャートである。
図11】第2検知ラインからタッチパネルまで時間を空けずに押下操作したときの顧客操作部の動作を説明する図である。
図12】第2検知ラインのMD通知を受けて画面が遷移する例を示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。なお、図中、同一の符号で示される部分は、同一の構成要素を示している。また、各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を部分的に組み合わせて実施することができる。
【0034】
図1は第1の実施の形態に係る自動取引装置の顧客操作部を示すブロック図である。第1の実施の形態に係る自動取引装置の顧客操作部10は、非接触フレーム20と、タッチパネル30と、入力制御装置40とを備えている。入力制御装置40は、上位アプリケーションに相当する。
【0035】
非接触フレーム20は、非接触フレーム制御部21と、第1検知ライン判定部22と、第2検知ライン判定部23と、押下情報通知部24と、上位インタフェース部25とを備えている。非接触フレーム制御部21は、赤外線投光器および赤外線イメージセンサを有する第1および第2センサユニットの発光および受光の制御を行う。第1検知ライン判定部22は、第1センサユニットの赤外線投光器によって第1検知ラインに照射された赤外線が顧客の指先によって遮られることなく赤外線イメージセンサで受光されたかどうかを判定する。第1検知ライン判定部22は、指先が第1検知ラインを通過したとき第1押下(MD)情報を出力する。第2検知ライン判定部23は、第2センサユニットの赤外線投光器によって第2検知ラインに照射された赤外線が顧客の指先によって遮られることなく赤外線イメージセンサに受光されたかどうかを判定する。第2検知ライン判定部23は、指先が第2検知ラインを通過したとき第2押下情報を出力する。押下情報通知部24は、第1検知ライン判定部22および第2検知ライン判定部23から出力された第1および第2押下情報を上位インタフェース部25を介して入力制御装置40に通知する。
【0036】
タッチパネル30は、タッチパネル制御部31と、第3検知ライン判定部32と、押下情報通知部33と、上位インタフェース部34とを備えている。タッチパネル制御部31は、非接触フレーム20の非接触フレーム制御部21と同様の機能を有する。第3検知ライン判定部32は、非接触フレーム20の第1検知ライン判定部22および第2検知ライン判定部23と同様の機能を有する。押下情報通知部33は、第3検知ライン判定部32から出力された第3押下情報を上位インタフェース部34を介して入力制御装置40に通知する。
【0037】
入力制御装置40は、押下情報受信部41と、押下情報制御部42と、画面描画制御部43と、画面遷移指示部44とを備えている。押下情報受信部41は、非接触フレーム20およびタッチパネル30から通知された第1ないし第3押下情報を受ける。押下情報制御部42は、押下情報受信部41が第2押下情報を受けた後の所定時間の間に受けた第3押下情報を無視する機能を有する。画面描画制御部43は、押下情報制御部42から第2押下情報または第3押下情報を受けて画面の遷移が必要かどうかを判断する機能を有する。画面遷移指示部44は、画面描画制御部43の判断に応じて図示しない画面表示制御部に対し画面遷移の指示を出力する。
【0038】
この入力制御装置40によれば、押下情報制御部42は、第2押下情報を受けた後の所定時間の間に受信した第3押下情報を無視している。これにより、第2押下情報を受けた直後に画面遷移がある場合に、たとえ第2検知ラインからタッチパネルまで時間を空けずに押下操作があったとしても、遷移後の画面に対して押下操作が有効になるという誤操作を生じることはない。
【0039】
図2は第2の実施の形態に係る自動取引装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。自動取引装置50は、顧客操作の処理機能を備えたコンピュータとすることができる。自動取引装置50は、主制御部51を備え、この主制御部51によって自動取引装置50の全体が制御される。主制御部51は、たとえばCPU(Central Processing Unit)である。主制御部51は、バス52を介してメモリ53と複数の周辺機器とが接続されている。
【0040】
メモリ53は、たとえばRAM(Random Access Memory)であり、自動取引装置50の主記憶装置として使用される。メモリ53には、主制御部51に実行させるOS(Operating System)のプログラムや顧客操作処理を実行するためのアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ53には、主制御部51による処理に必要な各種データが格納される。
【0041】
バス52に接続されている周辺機器としては、第1ハードディスク54、第2ハードディスク55、ホスト通信制御部56、画面表示制御部57、キー入力制御部58、顧客カメラ59、顧客センサ60、入出力制御部61および電源制御部62が接続されている。
【0042】
第1ハードディスク54および第2ハードディスク55は、自動取引装置50の補助記憶装置として使用され、システム保護のために二重化されている。第1ハードディスク54および第2ハードディスク55には、OSのプログラム、顧客操作処理のためのアプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお補助記憶装置としては、フラッシュメモリ等の不揮発性の半導体記憶装置を使用することもできる。
【0043】
ホスト通信制御部56は、ネットワークを介してこの自動取引装置50の取引処理を管理するホストコンピュータに接続されている。
画面表示制御部57は、表示装置63に接続されている。画面表示制御部57は、主制御部51からの命令に従って、取引処理に関する所定のGUI(Graphical User Interface)を表示装置63の画面に表示させる。表示装置63は、たとえば、液晶ディスプレイである。
【0044】
キー入力制御部58は、顧客が入力操作を行う装置としての赤外線タッチパネル64および非接触タッチパネル65に接続されている。キー入力制御部58は、上位アプリケーションに相当する。赤外線タッチパネル64は、表示装置63の上方に配置され、非接触タッチパネル65は、赤外線タッチパネル64の上方に配置されて、顧客操作部を構成している。非接触タッチパネル65は、第1検知ラインおよび第2検知ラインを有し、赤外線タッチパネル64は、第3検知ラインを有している。
【0045】
顧客カメラ59は、自動取引装置50の正面上部に設けられ、顧客の顔画像を撮影する。顧客センサ60は、顧客が自動取引装置50の前に立ったことを検知するためのものである。顧客センサ60は、顧客の存在を検知することにより、取引終了後に、通帳、キャッシュカード、現金等の媒体の取り忘れの判定に使用される。
【0046】
入出力制御部61は、紙幣処理ユニット66、硬貨処理ユニット67、通帳処理ユニット68およびカード/レシート処理ユニット69に接続されている。紙幣処理ユニット66は、紙幣の保管および入出金の処理を行う。硬貨処理ユニット67は、硬貨の保管および入出金の処理を行う。通帳処理ユニット68は、通帳の記帳処理を行う。カード/レシート処理ユニット69は、キャッシュカードやクレジットカード等のカードを用いる取引において、カードの受け付けおよび返却を行う。また、カード/レシート処理ユニット69は、取引終了時において取引明細が印刷されたレシートを排出する。
【0047】
電源制御部62は、無停電電源装置70および電源コードに接続されている。無停電電源装置70は、商用電源からの電力供給の予期せぬ切断が発生した場合であっても、取引情報の保持やシステムの正常なシャットダウンが完了するまで電力供給が途切れないように電力を供給し続ける電源装置である。
【0048】
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
図3は第2の実施の形態に係る自動取引装置の顧客操作部における動作を説明する図、図4は画面遷移を示す図である。
【0049】
赤外線タッチパネル64および非接触タッチパネル65を含む顧客操作部では、指先が非接触タッチパネル65の第1検知ラインを通過すると、上位アプリケーションにMD通知および座標(第1押下情報)の通知がなされる。図3に示したように、指先が非接触タッチパネル65の第2検知ラインを通過すると、上位アプリケーションにMD通知および座標(第2押下情報)の通知がなされる。
【0050】
同じように、指先が赤外線タッチパネル64にタッチされると、上位アプリケーションにMD通知および座標の通知がなされる。このとき、上位アプリケーションでは、第2検知ラインでのMD通知から所定時間、たとえば、500msの間は、赤外線タッチパネル64からのMD通知および座標(第3押下情報)が無視される。
【0051】
これにより、第2検知ラインによるMD通知によって、図4に示されるように表示装置63が画面63aから画面63bへ画面遷移したとしても、遷移した画面63bに対する押下操作が有効にならないので、誤操作を回避することができる。また、第2検知ラインでのMD通知から500msの間に画面遷移がなくても第3押下情報は無視されるので、同じ操作が連続してしまう二重操作となることもない。
【0052】
図5は第2の実施の形態における上位アプリケーションの動作を示すフローチャートである。赤外線タッチパネル64および非接触タッチパネル65による入力操作が開始されると、自動取引装置50の主制御部51は、キー入力制御部58の上位アプリケーションに対して以下の制御を行う。
【0053】
[ステップS11]主制御部51は、第1検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。非接触タッチパネル65において、第1検知ラインでの検知がなければ、第1検知ラインでの検知があるまで、第1検知ラインでの検知があるかどうかの判断を繰り返し、第1検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS12に進む。
【0054】
[ステップS12]主制御部51は、第1検知ラインでの検知があると、MD通知を行う。
[ステップS13]主制御部51は、再度、第1検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第1検知ラインでの検知がなければ、指先は第1検知ラインより上に上げられたと判断し、処理は、ステップS14に進み、第1検知ラインでの検知が継続していれば、処理は、次のステップS15に進む。
【0055】
[ステップS14]主制御部51は、第1検知ラインでの検知がなくなると、MU通知を行う。
[ステップS15]主制御部51は、第2検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第2検知ラインでの検知がなければ、処理は、ステップS13に戻り、第2検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS16に進む。
【0056】
[ステップS16]主制御部51は、第2検知ラインでの検知があると、MD通知を行う。
[ステップS17]主制御部51は、第2検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第2検知ラインでの検知がなければ、指先が第2検知ラインから抜けたと判断し、処理は、ステップS18に進み、第2検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS19に進む。
【0057】
[ステップS18]主制御部51は、第2検知ラインでの検知がなくなると、MU通知を行い、処理は、ステップS13に戻る。これにより、第2検知ラインを挟んで上下に指先を移動させることで、金額入力等、連続して押下操作をすることができる。
【0058】
[ステップS19]主制御部51は、赤外線タッチパネル64で指先のタッチ(第3検知ラインで検知)があるかどうかを判断する。第3検知ラインでの検知がなければ、指先が第3検知ラインから抜けたと判断し、処理は、ステップS17に戻り、第3検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS20に進む。
【0059】
[ステップS20]主制御部51は、第3検知ラインでの検知があると、MD通知を行う。
[ステップS21]主制御部51は、ステップS16でのMD通知から500ms以内かどうかを判断する。前回のMD通知から今回のMD通知までの時間が500ms以内であれば、処理は、次のステップS22に進み、前回のMD通知から今回のMD通知までの時間が500ms以内でなければ、処理は、次のステップS23に進む。
【0060】
[ステップS22]主制御部51は、前回のMD通知から今回のMD通知までの時間が500ms以内であれば、今回の第3押下情報を無視(読み捨て)する。
[ステップS23]主制御部51は、第3検知ラインで検知があるかどうかを判断する。第3検知ラインでの検知があれば、第3検知ラインでの検知がなくなるまで、第3検知ラインでの検知があるかどうかの判断を繰り返し、指先が赤外線タッチパネル64と非接触状態になるのを待つ。指先が赤外線タッチパネル64から離れて第3検知ラインでの検知がなくなれば、処理は、ステップS24に進む。
【0061】
[ステップS24]主制御部51は、第3検知ラインで検知がなくなると、MU通知を行い、処理は、ステップS17に戻る。
図6は第3の実施の形態における上位アプリケーションの動作を示すフローチャートである。赤外線タッチパネル64および非接触タッチパネル65による入力操作が開始されると、自動取引装置50の主制御部51は、キー入力制御部58の上位アプリケーションに対して以下の制御を行う。
【0062】
[ステップS31]主制御部51は、第1検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。非接触タッチパネル65において、第1検知ラインでの検知がなければ、第1検知ラインでの検知があるまで、第1検知ラインでの検知があるかどうかの判断を繰り返し、第1検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS32に進む。
【0063】
[ステップS32]主制御部51は、第1検知ラインでの検知があると、MD通知を行う。
[ステップS33]主制御部51は、再度、第1検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第1検知ラインでの検知がなければ、指先は第1検知ラインより上に上げられたと判断し、処理は、ステップS34に進み、第1検知ラインでの検知が継続していれば、処理は、次のステップS35に進む。
【0064】
[ステップS34]主制御部51は、第1検知ラインでの検知がなくなると、MU通知を行う。
[ステップS35]主制御部51は、第2検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第2検知ラインでの検知がなければ、処理は、ステップS33に戻り、第2検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS36に進む。
【0065】
[ステップS36]主制御部51は、第2検知ラインでの検知があると、MD通知を行う。
[ステップS37]主制御部51は、第2検知ラインで指先の検知があるかどうかを判断する。第2検知ラインでの検知がなければ、指先が第2検知ラインから抜けたと判断し、処理は、ステップS38に進み、第2検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS39に進む。
【0066】
[ステップS38]主制御部51は、第2検知ラインでの検知がなくなると、MU通知を行う。
[ステップS39]主制御部51は、第2検知ラインでの検知があれば、画面遷移の有無を判断する。画面遷移があれば、処理は、次のステップS40に進み、画面遷移がなければ、処理は、ステップS41に進む。
【0067】
[ステップS40]主制御部51は、画面遷移を指示する。
[ステップS41]主制御部51は、赤外線タッチパネル64で指先のタッチ(第3検知ラインで検知)があるかどうかを判断する。第3検知ラインでの検知がなければ、指先が第3検知ラインから抜けたと判断し、処理は、ステップS37に戻り、第3検知ラインでの検知があれば、処理は、次のステップS42に進む。
【0068】
[ステップS42]主制御部51は、第3検知ラインでの検知があると、MD通知を行う。
[ステップS43]主制御部51は、ステップS40での前回の画面遷移の指示から500ms以内かどうかを判断する。前回の画面遷移の指示から今回のMD通知までの時間が500ms以内であれば、処理は、次のステップS44に進み、前回の画面遷移の指示から今回のMD通知までの時間が500ms以内でなければ、処理は、次のステップS45に進む。
【0069】
[ステップS44]主制御部51は、前回の画面遷移の指示から今回のMD通知までの時間が500ms以内であれば、今回の第3押下情報を無視(読み捨て)する。
[ステップS45]主制御部51は、第3検知ラインで検知があるかどうかを判断する。第3検知ラインでの検知があれば、第3検知ラインでの検知がなくなるまで、第3検知ラインでの検知があるかどうかの判断を繰り返し、指先が赤外線タッチパネル64と非接触状態になるのを待つ。指先が赤外線タッチパネル64から離れて第3検知ラインでの検知がなくなれば、処理は、ステップS46に進む。
【0070】
[ステップS46]主制御部51は、第3検知ラインで検知がなくなると、MU通知を行い、処理は、ステップS37に戻る。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
【0071】
たとえば、上記の実施の形態では、第2の検知ライン上での検知あり/検知なし通知については、特に読み捨てはしていないので、金額入力等では、連続して押下操作をすることが可能である。しかし、感度が高過ぎると誤操作の原因となる場合があるので、そのような場合には、第2の検知ライン上での検知あり/検知なし通知を所定時間無視し、必ず前回の押下通知から所定時間経過した後に次の押下通知をするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0072】
10 顧客操作部
20 非接触フレーム
21 非接触フレーム制御部
22 第1検知ライン判定部
23 第2検知ライン判定部
24 押下情報通知部
25 上位インタフェース部
30 タッチパネル
31 タッチパネル制御部
32 第3検知ライン判定部
33 押下情報通知部
34 上位インタフェース部
40 入力制御装置
41 押下情報受信部
42 押下情報制御部
43 画面描画制御部
44 画面遷移指示部
50 自動取引装置
51 主制御部
52 バス
53 メモリ
54 第1ハードディスク
55 第2ハードディスク
56 ホスト通信制御部
57 画面表示制御部
58 キー入力制御部
59 顧客カメラ
60 顧客センサ
61 入出力制御部
62 電源制御部
63 表示装置
63a 画面
63b 画面
64 赤外線タッチパネル
65 非接触タッチパネル
66 紙幣処理ユニット
67 硬貨処理ユニット
68 通帳処理ユニット
69 カード/レシート処理ユニット
70 無停電電源装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図12