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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/338 20060101AFI20240610BHJP
   H01L 29/778 20060101ALI20240610BHJP
   H01L 29/812 20060101ALI20240610BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20240610BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20240610BHJP
   H01L 21/28 20060101ALI20240610BHJP
   H01L 29/423 20060101ALI20240610BHJP
   H01L 29/49 20060101ALI20240610BHJP
   H01L 29/41 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
H01L29/80 H
H01L29/78 301B
H01L29/78 301Y
H01L21/28 301B
H01L29/58 G
H01L29/44 S
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021092071
(22)【出願日】2021-06-01
(65)【公開番号】P2022184304
(43)【公開日】2022-12-13
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】向井 章
【審査官】戸川 匠
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-068722(JP,A)
【文献】特開2017-059599(JP,A)
【文献】特開2020-088128(JP,A)
【文献】特開2019-021753(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/338
H01L 21/336
H01L 21/28
H01L 29/423
H01L 29/41
H01L 29/49
H01L 29/78
H01L 29/778
H01L 29/812
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、
第2電極であって、前記第1電極から前記第2電極への方向は第1方向に沿う、前記第2電極と、
第1電極部分を含む第3電極であって、前記第1方向における前記第1電極部分の位置は、前記第1方向における前記第1電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある、前記第3電極と、
第1半導体領域及び第2半導体領域を含む半導体部材であって、
前記第1半導体領域は、Alx1Ga1-x1N(0≦x1<1)を含み、前記第1半導体領域は、第1部分領域、第2部分領域、第3部分領域、第4部分領域及び第5部分領域を含み、前記第1部分領域から前記第1電極への方向、前記第2部分領域から前記第2電極への方向、及び、前記第3部分領域から前記第1電極部分への方向は、前記第1方向と交差する第2方向に沿い、前記第4部分領域の前記第1方向における位置は、前記第1部分領域の前記第1方向における位置と、前記第3部分領域の前記第1方向における位置との間にあり、前記第5部分領域の前記第1方向における位置は、前記第3部分領域の前記第1方向における前記位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における位置と、の間にある、前記第1半導体領域と、
前記第2半導体領域は、Alx2Ga1-x2N(0<x2<1、x1<x2)を含み、前記第2半導体領域は、第1半導体部分及び第2半導体部分を含み、前記第4部分領域から前記第1半導体部分への方向は前記第2方向に沿い、前記第5部分領域から前記第2半導体部分への方向は前記第2方向に沿う、前記第2半導体領域と、
を含む前記半導体部材と、
第1絶縁領域を含む第1絶縁部材であって、前記第1絶縁領域は、前記第2方向において前記第3部分領域と前記第1電極部分との間にあり、前記第1絶縁領域の少なくとも一部は、前記第1方向において前記第4部分領域と前記第5部分領域との間にある、前記第1絶縁部材と、
Al、Si及び酸素を含む化合物部材であって、前記化合物部材は、第1化合物領域を含み、前記第1化合物領域の少なくとも一部は、前記第1方向において、前記第4部分領域と、前記第1絶縁領域の少なくとも一部と、の間にあり、前記第1半導体部分の少なくとも一部は、前記第2方向において前記化合物部材と重ならない、前記化合物部材と、
を備えた半導体装置。
【請求項2】
前記化合物部材において、Alの原子濃度を[Al]とし、Siの原子濃度を[Si]としたとき、前記化合物部材におけるAlのカチオン組成比αは、[Al]/([Si]+[Al])により表され、
前記Alの前記カチオン組成比αは、0.1以上0.4以下である、請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記化合物部材は、窒素(N)をさらに含む、請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
前記化合物部材において、Alの原子濃度を[Al]とし、Siの原子濃度を[Si]としたとき、前記化合物部材におけるAlのカチオン組成比αは、[Al]/([Si]+[Al])により表され、
前記化合物部材において、窒素(N)の原子濃度を[N]とし、酸素(O)の原子濃度を[O]としたとき、前記化合物部材におけるNのアニオン組成比βは、[N]/([N]+[O])により表され、
前記Alの前記カチオン組成比αは、0.9以下であり、
前記Nの前記アニオン組成比βは、0.7以下であり、
前記Alの前記カチオン組成比α、及び、前記Nの前記アニオン組成比βは、
-0.6α+1 < β < -0.5α+1.2
を満たす、請求項3記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1絶縁部材は、第2絶縁領域をさらに含み、
前記第2絶縁領域は、前記第1方向において前記第1半導体部分と前記第1電極部分との間にあり、
前記第1化合物領域の一部は、前記第1方向において前記第1半導体部分と前記第2絶縁領域との間にある、請求項1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1化合物領域の一部は、前記第2方向において、前記第3部分領域と、前記第2絶縁領域の一部と、の間にある、請求項5記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第3電極は、第2電極部分をさらに含み、
前記第1半導体部分は、前記第2方向において前記第4部分領域と前記第2電極部分との間にあり、
前記第2電極部分の少なくとも一部は、前記第2方向において前記化合物部材と重ならない、請求項5または6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第3電極は、第2電極部分をさらに含み、
前記第1半導体部分は、前記第2方向において前記第4部分領域と前記第2電極部分との間にあり、
前記第2電極部分は、第1電極端部を含み、
記化合物部材は、第1化合物端部を含み、
前記第1電極と前記第1電極端部との間の前記第1方向に沿う距離は、前記第1電極と前記第1化合物端部との間の前記第1方向に沿う距離よりも短い、請求項5または6に記載の半導体装置。
【請求項9】
Alx3Ga1-x3N(0<x3≦1、x2<x3)を含む窒化物部材をさらに備え、
前記窒化物部材は、第1窒化物領域及び第2窒化物領域を含み、
前記第1窒化物領域は、前記第1方向において前記第4部分領域と前記第1化合物領域との間にあり、
前記第2窒化物領域は、前記第2方向において、前記第3部分領域と前記第1絶縁領域との間にある、請求項1~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項10】
前記窒化物部材は、第3窒化物領域をさらに含み、
前記第1半導体部分は、前記第2方向において前記第4部分領域と前記第3窒化物領域との間にあり、
前記第3窒化物領域の少なくとも一部は、前記第2方向において前記化合物部材と重ならない、請求項9記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第3電極は、第2電極部分をさらに含み、
前記第1半導体部分は、前記第2方向において前記第4部分領域と前記第2電極部分との間にあり、
前記化合物部材の一部は、前記第2方向において、前記第3窒化物領域の一部と、前記第2電極部分の一部と、の間にある、請求項10記載の半導体装置。
【請求項12】
第1絶縁部分を含む第2絶縁部材をさらに含み、
前記第1絶縁部分は、前記第2方向において前記第1半導体部分と前記第3窒化物領域との間にあり、
前記第1絶縁部材は、シリコン及び酸素を含み、
前記第2絶縁部材は、シリコン及び窒素を含み、
前記第1絶縁部材は窒素を含まず前記第2絶縁部材は酸素を含まない、
または、前記第1絶縁部材における窒素の濃度は、前記第2絶縁部材における窒素の濃度よりも低く、前記第2絶縁部材における酸素の濃度は、前記第1絶縁部材における酸素の濃度よりも低い、請求項10または11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第1絶縁部分は、前記第1半導体部分と接し、
前記第3窒化物領域は、前記第1絶縁部分と接し、
前記第1絶縁部材の一部は、前記第3窒化物領域と接する、請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1絶縁部材は、シリコン及び酸素を含み、
前記第1絶縁部材はAlを含まない、または、前記第1絶縁部材におけるAlの濃度は、前記化合物部材におけるAlの濃度よりも低い、請求項1~13のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項15】
前記化合物部材は、第2化合物領域を含み、
前記第2化合物領域の少なくとも一部は、前記第1方向において、前記第1絶縁領域の少なくとも一部と、前記第5部分領域と、の間にあり、
前記第2半導体部分の少なくとも一部は、前記第2方向において前記化合物部材と重ならない、請求項1~8のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第1絶縁部材は、第3絶縁領域をさらに含み、
前記第3絶縁領域は、前記第1方向において前記第1電極部分と前記第2半導体部分との間にあり、
前記第2化合物領域の一部は、前記第1方向において前記第3絶縁領域と前記第2半導体部分との間にある、請求項15記載の半導体装置。
【請求項17】
前記第2化合物領域の一部は、前記第2方向において、前記第3部分領域と、前記第3絶縁領域の一部と、の間にある、請求項16記載の半導体装置。
【請求項18】
前記第3電極は、第3電極部分をさらに含み、
前記第2半導体部分は、前記第2方向において前記第5部分領域と前記第3電極部分との間にあり、
前記第3電極部分の少なくとも一部は、前記第2方向において前記化合物部材と重ならない、請求項16または17に記載の半導体装置。
【請求項19】
Alx3Ga1-x3N(0<x3≦1、x2<x3)を含む窒化物部材をさらに備え、
前記窒化物部材は、第1窒化物領域、第2窒化物領域、第3窒化物領域、第4窒化物領域及び第5窒化物領域を含み、
前記第1窒化物領域は、前記第1方向において前記第4部分領域と前記第1化合物領域との間にあり、
前記第2窒化物領域は、前記第2方向において、前記第3部分領域と前記第1絶縁領域との間にあり、
前記第1半導体部分は、前記第2方向において前記第4部分領域と前記第3窒化物領域との間にあり、
前記第3窒化物領域の少なくとも一部は、前記第2方向において前記化合物部材と重ならず、
前記第4窒化物領域は、前記第1方向において前記第2化合物領域と前記第5部分領域との間にあり、
前記第5窒化物領域の少なくとも一部は、前記第2方向において前記化合物部材と重ならない、請求項15~18のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項20】
第1絶縁部分及び第2絶縁部分を含む第2絶縁部材をさらに含み、
前記第1絶縁部分は、前記第2方向において前記第1半導体部分と前記第3窒化物領域との間にあり、
前記第2絶縁部分は、前記第2方向において前記第2半導体部分と前記第5窒化物領域との間にあり、
前記第1絶縁部材は、シリコン及び酸素を含み、
前記第2絶縁部材は、シリコン及び窒素を含み、
前記第1絶縁部材は窒素を含まず前記第2絶縁部材は酸素を含まない、
または、前記第1絶縁部材における窒素の濃度は、前記第2絶縁部材における窒素の濃度よりも低く、前記第2絶縁部材における酸素の濃度は、前記第1絶縁部材における酸素の濃度よりも低い、請求項19記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、トランジスタなどの半導体装置において、特性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-106417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、特性の向上が可能な半導体装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、半導体装置は、第1電極、第2電極、第3電極、半導体部材、第1絶縁部材及び化合物部材を含む。前記第1電極から前記第2電極への方向は第1方向に沿う。前記第3電極は、第1電極部分を含む。前記第1方向における前記第1電極部分の位置は、前記第1方向における前記第1電極の位置と、前記第1方向における前記第2電極の位置と、の間にある。前記半導体部材は、第1半導体領域及び第2半導体領域を含む。前記第1半導体領域は、Alx1Ga1-x1N(0≦x1<1)を含む。前記第1半導体領域は、第1部分領域、第2部分領域、第3部分領域、第4部分領域及び第5部分領域を含む。前記第1部分領域から前記第1電極への方向、前記第2部分領域から前記第2電極への方向、及び、前記第3部分領域から前記第1電極部分への方向は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う。前記第4部分領域の前記第1方向における位置は、前記第1部分領域の前記第1方向における位置と、前記第3部分領域の前記第1方向における位置との間にある。前記第5部分領域の前記第1方向における位置は、前記第3部分領域の前記第1方向における前記位置と、前記第2部分領域の前記第1方向における位置と、の間にある。前記第2半導体領域は、Alx2Ga1-x2N(0<x2<1、x1<x2)を含む。前記第2半導体領域は、第1半導体部分及び第2半導体部分を含む。前記第4部分領域から前記第1半導体部分への方向は前記第2方向に沿う。前記第5部分領域から前記第2半導体部分への方向は前記第2方向に沿う。前記第1絶縁部材は、第1絶縁領域を含む。前記第1絶縁領域は、前記第2方向において前記第3部分領域と前記第1電極部分との間にある。前記第1絶縁領域の少なくとも一部は、前記第1方向において前記第4部分領域と前記第5部分領域との間にある。前記化合物部材は、Al、Si及び酸素を含む。前記化合物部材は、第1化合物領域を含む。前記第1化合物領域の少なくとも一部は、前記第1方向において、前記第4部分領域と、前記第1絶縁領域の少なくとも一部と、の間にある。前記第1半導体部分の少なくとも一部は、前記第2方向において前記化合物部材と重ならない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図2図2は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図3図3は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図4図4は、第2実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図1に示すように、実施形態に係る半導体装置110は、第1電極51、第2電極52、第3電極53、半導体部材10M、第1絶縁部材41、及び、化合物部材45を含む。
【0009】
第1電極51から第2電極52への方向は、第1方向に沿う。第1方向をX軸方向とする。X軸方向に対して垂直な方向をZ軸方向とする。X軸方向及びZ軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
【0010】
第3電極53は、第1電極部分53aを含む。第1方向(X軸方向)における第1電極部分53aの位置は、第1方向における第1電極51の位置と、第1方向における第2電極52の位置と、の間にある。例えば、第3電極53の第1電極部分53aの少なくとも一部は、第1方向において、第1電極51と第2電極52との間にある。
【0011】
半導体部材10Mは、第1半導体領域10及び第2半導体領域20を含む。第1半導体領域10は、Alx1Ga1-x1N(0≦x1<1)を含む。組成比x1は、例えば、0以上0.1以下である。1つの例において、第1半導体領域10は、GaN層である。
【0012】
第1半導体領域10は、第1部分領域11、第2部分領域12、第3部分領域13、第4部分領域14及び第5部分領域15を含む。第1部分領域11から第1電極51への方向、第2部分領域12から第2電極52への方向、及び、第3部分領域13から第1電極部分53aへの方向は、第2方向に沿う。第2方向は、第1方向と交差する。第2方向は、例えば、Z軸方向である。
【0013】
第4部分領域14の第1方向(X軸方向)における位置は、第1部分領域11の第1方向における位置と、第3部分領域13の第1方向における位置との間にある。第5部分領域15の第1方向における位置は、第3部分領域13の第1方向における位置と、第2部分領域12の第1方向における位置と、の間にある。
【0014】
第1部分領域11は、第1半導体領域10のうちで、Z軸方向において第1電極51と重なる領域である。第2部分領域12は、第1半導体領域10のうちで、Z軸方向において第2電極52と重なる領域である。第3部分領域13は、第1半導体領域10のうちで、Z軸方向において第3電極53と重なる領域である。第1~第5部分領域11~15の互いの境界は明確でなくて良い。
【0015】
第2半導体領域20は、Alx2Ga1-x2N(0<x2<1、x1<x2)を含む。組成比x2は、例えば、0.15以上0.3以下である。第2半導体領域20は、例えばAlGaN層である。
【0016】
第2半導体領域20は、第1半導体部分21及び第2半導体部分22を含む。第4部分領域14から第1半導体部分21への方向は、第2方向(例えばZ軸方向)に沿う。第5部分領域15から第2半導体部分22への方向は、第2方向に沿う。
【0017】
この例では、半導体部材10Mは、基体10S及び窒化物半導体層10Bを含む。基体10Sの上に窒化物半導体層10Bが設けられる。窒化物半導体層10Bの上に第1半導体領域10が設けられる。第1半導体領域10の上に第2半導体領域20が設けられる。
【0018】
第1絶縁部材41は、第1絶縁領域41aを含む。第1絶縁領域41aは、第2方向(Z軸方向)において第3部分領域13と第1電極部分53aとの間にある。第1絶縁領域41aの少なくとも一部は、第1方向(X軸方向)において、第4部分領域14と第5部分領域15との間にある。
【0019】
化合物部材45は、Al、Si及び酸素を含む。1つの例において、化合物部材45は、例えば、SiAlO膜である。化合物部材45は、窒素をさらに含んでも良い。1つの例において、化合物部材45は、例えば、SiAlON膜である。
【0020】
化合物部材45は、第1化合物領域45aを含む。第1化合物領域45aの少なくとも一部は、第1方向(X軸方向)において、第4部分領域14と、第1絶縁領域41aの少なくとも一部と、の間にある。第1半導体部分21の少なくとも一部は、第2方向(Z軸方向)において化合物部材45と重ならない。
【0021】
例えば、第1半導体領域10において、第2半導体領域20と対向する部分にキャリア領域10Cが形成される。キャリア領域10Cは、例えば、2次元電子ガスである。
【0022】
第1電極51と第2電極52との間に流れる電流は、第3電極53の電位により制御できる。第1電極51は、例えば、ソース電極として機能する。第2電極52は、例えば、ドレイン電極として機能する。第3電極53は、例えば、ゲート電極として機能する。半導体装置110は、例えば、トランジスタである。半導体装置110は、例えば、HEMT(High Electron Mobility Transistor)である。半導体装置110には、リセスゲート構造が適用される。
【0023】
実施形態においては、上記のような化合物部材45が設けられる。化合物部材45の第1化合物領域45aは、ゲート電極のリセスの側部(リセスのコーナ部を含む)に設けられる。第1化合物領域45aにより、例えば、ダイポールが形成される。これにより、例えば、電界分布が制御され、しきい値電圧が高くできる。
【0024】
例えば、化合物部材45が第2半導体領域20の全体(第1半導体部分21の全体)の上に設けられる参考例においては、化合物部材45がキャリア領域10Cに悪影響を与え易い。例えば、電流が流れにくくなり、オン抵抗が高くなる。
【0025】
実施形態においては、化合物部材45は、例えば、第2半導体領域20の全体(第1半導体部分21の全体)の上には設けられない。これにより、化合物部材45がキャリア領域10Cに与える影響が抑制される。これにより、例えば、低いオン抵抗が維持できる。実施形態においては、高いしきい値電圧が安定して得られる。実施形態においては、低いオン抵抗が得られる。実施形態においては、特性の向上が可能な半導体装置を提供できる。
【0026】
化合物部材45が、SiAlO膜である場合、化合物部材45において、Alの原子濃度を[Al]とし、Siの原子濃度を[Si]とする。このとき、化合物部材45におけるAlのカチオン組成比αは、[Al]/([Si]+[Al])により表される。実施形態において、Alのカチオン組成比αは、0.1以上0.4以下であることが好ましい。Alのカチオン組成比αが0.1未満のとき、高いしきい値電圧が得難くなる。Alのカチオン組成比αが0.4を超えると、逆極性(逆向き)のダイポールが生じ易くなる。
【0027】
化合物部材45が、SiAlON膜である場合、化合物部材45において、Alの原子濃度を[Al]とし、Siの原子濃度を[Si]とする。この場合も、化合物部材45におけるAlのカチオン組成比αは、[Al]/([Si]+[Al])により表される。化合物部材45において、窒素(N)の原子濃度を[N]とし、酸素(O)の原子濃度を[O]とする。このとき、化合物部材45におけるNのアニオン組成比βは、[N]/([N]+[O])により表される。
【0028】
実施形態において、化合物部材45が、SiAlON膜である場合、Alのカチオン組成比αは、0を超え0.9以下であり、窒素(N)のアニオン組成比βは、0を超え0.7以下であることが好ましい。さらに、Alのカチオン組成比α、及び、Nのアニオン組成比βは、
-0.6α+1 < β < -0.5α+1.2
の関係を満たすことが好ましい。Alのカチオン組成比αが0.9を超えると、逆極性(逆向き)のダイポールが生じ易くなる。Nのアニオン組成比βが0.7を超えると、ダイポールが生じ難くなる。β≦(-0.6α+1)の場合、高いしきい値電圧が得難くなる。(-0.5α+1.2)≦βの場合、逆極性(逆向き)のダイポールが生じ易くなる。
【0029】
1つの例において、第1絶縁部材41は、シリコン及び酸素を含む。第1絶縁部材41は、例えば、酸化シリコン(例えば、SiO)を含む。第1絶縁部材41はAlを含まない。または、第1絶縁部材41におけるAlの濃度は、化合物部材45におけるAlの濃度よりも低い。
【0030】
第1絶縁部材41は、第2半導体領域20の上に設けられて良い。第1絶縁部材41において、ダイポールが実質的に形成されない。第1絶縁部材41によるキャリア領域10Cへの悪影響は実質的に生じない。
【0031】
図1に示すように、第1絶縁部材41は、第2絶縁領域41bをさらに含んでも良い。第2絶縁領域41bは、第1方向(X軸方向)において、第1半導体部分21と第1電極部分53aとの間にある。第1化合物領域45aの一部は、第1方向(X軸方向)において、第1半導体部分21と第2絶縁領域41bとの間にある。
【0032】
図1に示すように、この例では、第1化合物領域45aの一部は、第2方向(Z軸方向)において、第3部分領域13と、第2絶縁領域41bの一部と、の間にある。第1化合物領域45aの一部がリセスの底部に設けられても良い。
【0033】
図1に示すように、第3電極53は、第2電極部分53bをさらに含んでも良い。第1半導体部分21は、第2方向(Z軸方向)において、第4部分領域14と第2電極部分53bとの間にある。例えば、第2電極部分53bの少なくとも一部は、第2方向(Z軸方向)において化合物部材45と重ならない。化合物部材45によるキャリア領域10Cへの悪影響は、例えば、第2電極部分53bの電位により抑制できる。
【0034】
例えば、第2電極部分53bは、第1電極端部53pを含む。第1電極端部53pは、第3電極53のうちの、第1電極51の側の端部である。化合物部材45は、第1化合物端部45pを含む。第1化合物端部45pは、第1化合物領域45aのうちの、第1電極51の側の端部である。第1電極51と第1電極端部53pとの間の第1方向(X軸方向)に沿う距離は、第1電極51と第1化合物端部45pとの間の第1方向に沿う距離よりも短い。第1電極端部53pは、第1電極51の側に向けて、第1化合物端部45pよりも突出している。
【0035】
図1に示すように、半導体装置110は、窒化物部材46をさらに含んでも良い。窒化物部材46は、Alx3Ga1-x3N(0<x3≦1、x2<x3)を含む。組成比x3は、例えば、0.8以上1以下である。窒化物部材46は、例えばAlN膜である。
【0036】
窒化物部材46は、第1窒化物領域46a及び第2窒化物領域46bを含む。第1窒化物領域46aは、第1方向(X軸方向)において第4部分領域14と第1化合物領域45aとの間にある。第2窒化物領域46bは、第2方向(Z軸方向)において、第3部分領域13と第1絶縁領域41aとの間にある。窒化物部材46により、低いオン抵抗が安定して得やすくなる。
【0037】
図1に示すように、窒化物部材46は、第3窒化物領域46cをさらに含んでも良い。第1半導体部分21は、第2方向(Z軸方向)において第4部分領域14と第3窒化物領域46cとの間にある。第3窒化物領域46cの少なくとも一部は、第2方向(Z軸方向)において、化合物部材45と重ならない。
【0038】
第3電極53が第2電極部分53bを含む場合、第1半導体部分21は、第2方向(Z軸方向)において、第4部分領域14と第2電極部分53bとの間にある。化合物部材45の一部は、第2方向(Z軸方向)において、第3窒化物領域46cの一部と、第2電極部分53bの一部と、の間にある。
【0039】
図1に示すように、半導体装置110は、第2絶縁部材42を含んでも良い。第2絶縁部材42は、第1絶縁部分42aを含む。第1絶縁部分42aは、第2方向(Z軸方向)において、第1半導体部分21と第3窒化物領域46cとの間にある。
【0040】
第1絶縁部材41は、シリコン及び酸素を含む。第1絶縁部材41は、例えば酸化シリコンを含む。第2絶縁部材42は、例えば、シリコン及び窒素を含む。第2絶縁部材42は、例えば、窒化シリコンを含む。
【0041】
例えば、第1絶縁部材41は窒素を含まず、第2絶縁部材42は酸素を含まない。または、第1絶縁部材41における窒素の濃度は、第2絶縁部材42における窒素の濃度よりも低く、第2絶縁部材42における酸素の濃度は、第1絶縁部材41における酸素の濃度よりも低い。このような第2絶縁部材42により、第2半導体領域20の特性が安定化する。
【0042】
例えば、第1絶縁部分42aは、第1半導体部分21と接する。第3窒化物領域46cは、第1絶縁部分42aと接する。第1絶縁部材41の一部は、第3窒化物領域46cと接する。
【0043】
図1に示すように、第1絶縁部材41は、第3絶縁領域41cを含んでも良い。第3絶縁領域41cは、X軸方向において、第1電極部分53aと第2半導体部分22との間にある。窒化物部材46は、第4窒化物領域46d及び第5窒化物領域46eを含んでも良い。第4窒化物領域46dは、第1方向(X軸方向)において第3絶縁領域41cと第5部分領域15との間にある。第4窒化物領域46dの一部は、第1方向(X軸方向)において第3絶縁領域41cと第2半導体部分22との間にある。第2半導体部分22は、第2方向(Z軸方向)において、第5部分領域15と第5窒化物領域46eとの間にある。
【0044】
第2絶縁部材42は、第2絶縁部分42bを含んでも良い。第2半導体部分22は、第5部分領域15と第2絶縁部分42bとの間にある。第5窒化物領域46eは、Z軸方向において、第2絶縁部分42bと第1絶縁部材41との間にある。
【0045】
図1に示すように、第3電極53は、第3電極部分53cを含んでも良い。第2半導体部分22の一部は、第2方向(Z軸方向)において、第5部分領域15と第3電極部分53cとの間にある。
【0046】
図2は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図2に示すように、実施形態に係る半導体装置111も、第1電極51、第2電極52、半導体部材10M、第1絶縁部材41、及び、化合物部材45を含む。半導体装置111において、化合物部材45は、第2化合物領域45bを含む。半導体装置111におけるこの他の構成は、半導体装置110の構成と同様で良い。
【0047】
第2化合物領域45bの少なくとも一部は、第1方向(X軸方向)において、第1絶縁領域41aの少なくとも一部と、第5部分領域15と、の間にある。第2半導体部分22の少なくとも一部は、第2方向(Z軸方向)において化合物部材45と重ならない。
【0048】
例えば、第1絶縁部材41は、第3絶縁領域41cを含む。第3絶縁領域41cは、第1方向(X軸方向))において、第1電極部分53aと第2半導体部分22と間にある。第2化合物領域45bの一部は、第1方向(X軸方向)において第3絶縁領域41cと第2半導体部分22との間にある。
【0049】
第2化合物領域45bにより、高いしきい値電圧がより確実に得られる。実施形態においては、特性の向上が可能な半導体装置を提供できる。
【0050】
例えば、第2化合物領域45bの一部は、第2方向(Z軸方向)において、第3部分領域13と、第3絶縁領域41cの一部と、の間にある。
【0051】
例えば、第3電極53は、第3電極部分53cを含む。第2半導体部分22は、第2方向(Z軸方向)において第5部分領域15と第3電極部分53cとの間にある。第3電極部分53cの少なくとも一部は、第2方向において化合物部材45と重ならない。
【0052】
第3電極部分53cは、第2電極端部53qを含む。第2化合物領域45bは、第2化合物端部45qを含む。第2電極端部53qと第2電極52との間の第1方向(X軸方向)に沿う距離は、第2化合物端部45qと第2電極52との間の第1方向に沿う距離よりも短い。
【0053】
図2に示すように、半導体装置111も、窒化物部材46を含んでも良い。窒化物部材46は、Alx3Ga1-x3N(0<x3≦1、x2<x3)を含む。窒化物部材46は、第1窒化物領域46a、第2窒化物領域46b、第3窒化物領域46c、第4窒化物領域46d及び第5窒化物領域46eを含む。
【0054】
第1窒化物領域46aは、第1方向(X軸方向)において第4部分領域14と第1化合物領域45aとの間にある。第2窒化物領域46bは、第2方向(Z軸方向)において、第3部分領域13と第1絶縁領域41aとの間にある。第1半導体部分21は、第2方向(Z軸方向)において第4部分領域14と第3窒化物領域46cとの間にある。第3窒化物領域46cの少なくとも一部は、第2方向(Z軸方向)において化合物部材45と重ならない。第4窒化物領域46dは、第1方向(X軸方向)において第2化合物領域45bと第5部分領域15との間にある。第5窒化物領域46eの少なくとも一部は、第2方向(Z軸方向)において化合物部材45と重ならない。
【0055】
例えば、第3電極53は、第3電極部分53cを含む。第2半導体部分22は、第2方向において第5部分領域15と第3電極部分53cとの間にある。化合物部材45(第2化合物領域45b)の一部は、第2方向において、第5窒化物領域46eの一部と、第3電極部分53cの一部と、の間にある。
【0056】
図2に示すように、半導体装置111も第2絶縁部材42を含んでも良い。第2絶縁部材42は、第1絶縁部分42a及び第2絶縁部分42bを含む。第1絶縁部分42aは、第2方向(Z軸方向)において第1半導体部分21と第3窒化物領域46cとの間にある。第2絶縁部分42bは、第2方向において第2半導体部分22と第5窒化物領域46eとの間にある。既に説明したように、第1絶縁部材41は、シリコン及び酸素を含む。第2絶縁部材42は、シリコン及び窒素を含む。例えば、第1絶縁部材41は窒素を含まず第2絶縁部材42は酸素を含まない。または、第1絶縁部材41における窒素の濃度は、第2絶縁部材42における窒素の濃度よりも低く、第2絶縁部材42における酸素の濃度は、第1絶縁部材41における酸素の濃度よりも低い。
【0057】
図3は、第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図3に示すように、実施形態に係る半導体装置112も、第1電極51、第2電極52、半導体部材10M、第1絶縁部材41、及び、化合物部材45を含む。半導体装置112において、化合物部材45は、第3化合物領域45cを含む。半導体装置112におけるこの他の構成は、半導体装置111の構成と同様で良い。
【0058】
第3化合物領域45cは、第2方向(Z軸方向)において、第3部分領域13と第1絶縁領域41aとの間にある。第3化合物領域45cにより、高いしきい値電圧がより確実に得られる。実施形態においては、特性の向上が可能な半導体装置を提供できる。
【0059】
第1~第3化合物領域45a~45cの間の境界は、不明確でよい。第3化合物領域45cは、第1化合物領域45aと連続して良い。第3化合物領域45cは、第2化合物領域45bと連続して良い。第3化合物領域45cが設けられず、第2化合物領域45bが第1化合物領域45aと連続して良い。
【0060】
第1実施形態において、第1電極51と第3電極53との間の第1方向(X軸方向)に沿う距離は、第3電極53と第2電極52との間の第1方向(X軸方向)に沿う距離よりも短い。この場合、第1電極51はソース電極として機能し、第2電極52はドレイン電極として機能する。
【0061】
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図4に示すように、実施形態に係る半導体装置120も、第1電極51、第2電極52、半導体部材10M、第1絶縁部材41、及び、化合物部材45を含む。半導体装置120においては、第1電極51と第3電極53との間の第1方向(X軸方向)沿う距離は、第3電極53と第2電極52との間の第1方向(X軸方向)に沿う距離よりも長い。半導体装置120において、第1電極51はドレイン電極として機能し、第2電極52はソース電極として機能する。半導体装置120においても、第1化合物領域45aを含む化合物部材45が設けられる。例えば、高いしきい値電圧が得られる。低いオン抵抗が得られる。実施形態においては、特性の向上が可能な半導体装置を提供できる。
【0062】
実施形態において、化合物部材45の厚さは、例えば、1nm以上5nm以下である。窒化物部材46の厚さは、例えば、1nm以上5nm以下である。第2絶縁部材42の厚さは、例えば、5nm以上20nm以下である。部材における元素の濃度(組成比でも良い)に関する情報は、例えば、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)などにより得られる。
【0063】
第1電極51及び第2電極52の少なくともいずれかは、例えば、Ti及びAlよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。第3電極53は、例えば、TiN、Ni及びWよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
【0064】
実施形態に係る1つの例において、第3電極53と第2電極52との間のX軸方向に沿う距離は、例えば、15μm以上20μm以下である。1つの例において、リセスゲート構造のリセス量(例えば、第2半導体領域20の上面から第1絶縁領域41aの底面までの距離、または、第2半導体領域20の上面から第2窒化物領域46bの底面までの距離)は、150nm以上である。これにより、安定したしきい値電圧が得易い。1つの例において、第2半導体領域20の厚さ(Z軸方向に沿う長さ)は、例えば、20nm以上40nm以下である。第1絶縁部材41の厚さ(例えば、第1絶縁領域41aのZ軸方向に沿う長さ)は、例えば、20nm以上60nm以下である。
【0065】
実施形態によれば、特性の向上が可能な半導体装置を提供できる。
【0066】
実施形態において「窒化物半導体」は、BInAlGa1-x-y-zN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1,x+y+z≦1)なる化学式において組成比x、y及びzをそれぞれの範囲内で変化させた全ての組成の半導体を含む。上記化学式において、N(窒素)以外のV族元素もさらに含むもの、導電形などの各種の物性を制御するために添加される各種の元素をさらに含むもの、及び、意図せずに含まれる各種の元素をさらに含むものも、「窒化物半導体」に含まれる。
【0067】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、半導体装置に含まれる、電極、半導体部材、絶縁部材、化合物部材及び窒化物部材などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0068】
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0069】
その他、本発明の実施の形態として上述した半導体装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての半導体装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0070】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0071】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0072】
10…第1半導体領域、 10B…窒化物半導体層、 10C…キャリア領域、 10M…半導体部材、 10S…基体、 11~15…第1~第5部分領域、 20…第2半導体領域、 21、22…第1、第2半導体部分、 41…第1絶縁部材、 41a~41c…第1~第3絶縁領域、 42…第2絶縁部材、 42a、42b…第1、第2絶縁部分、 45…化合物部材、 45a~45c…第1~第3化合物領域、 45p、45q…第1、第2化合物端部、 46…窒化物部材、 46a~46e…第1~第5窒化物領域、 51~53…第1~第3電極、 53a~53c…第1~第3電極部分、 53p、53q…第1、第2電極端部、 110~112、120…半導体装置
図1
図2
図3
図4