(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】食料品監視のための方法、食品包装システム、及び電子デバイス
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20240610BHJP
【FI】
G06Q10/08
(21)【出願番号】P 2021500793
(86)(22)【出願日】2019-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2019065853
(87)【国際公開番号】W WO2020011490
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-06-01
(32)【優先日】2018-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ティム・バスト
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-154045(JP,A)
【文献】特開2015-036323(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1288482(KR,B1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0214938(US,A1)
【文献】特表2015-520888(JP,A)
【文献】特開2002-358591(JP,A)
【文献】特開2004-323169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食料品監視のための、電子デバイスによって遂行される方法であって、
食料品を指示する食料品識別子を取得すること(S102)と、
前記食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得すること(S104)であって、前記第1の事象データが第1の事象に関連付けられ、前記第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する、取得すること(S104)と、前記食料品識別子に関連付けられた前記第1の事象データを取得すること(S104)は、事象データを含むデータベースから前記食料品識別子に基づく前記第1の事象データを受信すること、及び/又は読み出すことを含み、
前記第1の事象の際の前記食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定すること(S106)と、
前記食料品の前記食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、前記食料品の前記食品ステータスパラメータの1次値を推定すること(S108)であって、前記モデルが前記第1の事象型及び前記第1の事象時間を入力として有する、推定すること(S108)と、前記1次値は、前記食料品の1つ以上の物理的特性又は属性を示し、前記モデルが、入力パラメータを写像し、前記1次値を含む1つ以上の出力パラメータを提供する動作を含み、前記動作は、ルックアップ表に問い合わせし、前記1次値を含む応答を取得すること、を含み、
前記食品ステータスパラメータの前記1次値を出力すること(S110)と、
を含む方法。
【請求項2】
前記食料品識別子が、前記食料品に関連付けられた包装の一意識別子である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の事象が、前記包装に関連付けられた前記食料品の包装を指示する包装事象である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法が、前記食料品の食品バッチデータを取得すること(S112)を含み、前記食料品の前記食品ステータスパラメータのための前記モデルが前記食品バッチデータを入力として有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、前記包装の包装データを取得すること(S114)を含み、前記食料品の前記食品ステータスパラメータのための前記モデルが前記包装データを入力として有する、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項6】
前記方法が、前記食料品識別子に関連付けられた第2の事象データを取得すること(S116)を含み、前記第2の事象データが第2の事象に関連付けられ、前記第2の事象の第2の事象型及び第2の事象時間を指示し、前記食料品の前記食品ステータスパラメータのための前記モデルが前記第2の事象型及び前記第2の事象時間を入力として有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の事象が、消費者への前記食料品の販売を指示する販売事象である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、前記食料品識別子に関連付けられた第3の事象データを取得すること(S118)を含み、前記第3の事象データが第3の事象に関連付けられ、前記第3の事象の第3の事象型及び第3の事象時間を指示し、前記食料品の前記食品ステータスパラメータのための前記モデルが前記第3の事象型及び前記第3の事象時間を入力として有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第3の事象が、前記食料品の貯蔵を指示する貯蔵事象である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が、食品ステータスパラメータ識別子を取得すること(S120)と、前記食品ステータスパラメータ識別子に基づいて前記食料品の前記食品ステータスパラメータのための前記モデルを選択すること(S122)と、を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
食料品識別子を取得すること(S102)が、前記食料品識別子を含む監視要求を受信すること(S102A)を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記食品ステータスパラメータの前記1次値を出力すること(S110)が、前記1次値を外部電子デバイスへ伝送すること(S110A)を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、前記食料品の環境を指示する環境データを取得すること(S124)を含み、前記食料品の前記食品ステータスパラメータのための前記モデルが前記環境データを入力として有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が、時間パラメータを取得すること(S126)を含み、前記食料品の前記食品ステータスパラメータのための前記モデルが前記時間パラメータを入力として有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
食料品サーバデバイス(200)を備える食品包装システム(1)であって、前記食料品サーバデバイスが、インターフェース(201)、メモリ(202)、及び1つ以上のプロセッサ(203)を備え、前記食料品サーバデバイス(200)が、
食料品を指示する食料品識別子を取得することと、
前記食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得することであって、前記第1の事象データが第1の事象に関連付けられ、前記第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する、取得することと、前記食料品識別子に関連付けられた前記第1の事象データを取得すること(S104)は、事象データを含むデータベースから前記食料品識別子に基づく前記第1の事象データを受信すること、及び/又は読み出すことを含み
、
前記第1の事象の際の前記食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定することと、
前記食料品の前記食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、前記食料品の前記食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、前記モデルが前記第1の事象型及び前記第1の事象時間を入力として有する、推定することと、前記1次値は、前記食料品の1つ以上の物理的特性又は属性を示し、前記モデルが、入力パラメータを写像し、前記1次値を含む1つ以上の出力パラメータを提供する動作を含み、前記動作は、ルックアップ表に問い合わせし、前記1次値を含む応答を取得すること、を含み、
前記食品ステータスパラメータの前記1次値を出力することと、
を行うように構成されている、食品包装システム(1)。
【請求項16】
電子デバイス(300)であって、
インターフェースと、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
前記メモリ内に記憶され、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムであって、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を遂行するための命令を含む、1つ以上のプログラムと、
を備える、電子デバイス(300)。
【請求項17】
1つ以上のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ以上のプログラムが、1つ以上のプロセッサを備える電子デバイスによって実行されたときに、前記電子デバイスに請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を遂行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は食料品監視の技術分野に関する。より詳細には、本開示は、食料品監視のための方法、食品包装システム、及び電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、消費者への食料品に関する情報は、消費期限及び栄養情報などの、包装上に印刷されたデータに限定されている。これは大量の食品廃棄物をもたらす。なぜなら、消費者は、包装上に印刷されたデータにもかかわらず依然として一定期間可食であり得る食料品を捨ててしまう傾向を有するためである。また、食料品の栄養価に関するより詳細な情報を受け取ることへの関心も高まってきている。ビタミンなどのいくつかの栄養素は経時的に崩壊する傾向を有するため、この情報の一部は経時的に可変である。温度などの貯蔵条件もまた、特定の栄養パラメータの時間依存性に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、食料品の監視の改善をもたらし、有利な状態(例えば、有利なビタミン含有量)における食料品の摂取又は利用の改善につながり、並びに/或いは最終的には、食品廃棄物を低減することにつながる方法、食品包装システム、及び電子デバイスが必要とされている。
【0004】
本開示は、食料品の監視の改善をもたらすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、食料品監視のための、電子デバイスによって遂行される方法を提供する。本方法は、食料品を指示する食料品識別子を取得することを含む。本方法は、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得することを含む。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。本方法は、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定することを含む。本方法は、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、モデルが第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する、推定することを含む。本方法は、食品ステータスパラメータの1次値を出力することを含む。
【0006】
本開示は、食料品サーバデバイスを備える食品包装システムであって、食料品サーバデバイスが、インターフェース、メモリ、及び1つ以上のプロセッサを備える、食品包装システムに関する。食料品サーバデバイスは、食料品を指示する食料品識別子を取得するように構成されている。食料品サーバデバイスは、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得するように構成されている。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。食料品サーバデバイスは、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定するように構成されている。食料品サーバデバイスは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、モデルが第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する、推定することを行うように構成されている。食料品サーバデバイスは、食品ステータスパラメータの1次値を出力するように構成されている。
【0007】
本開示は、1つ以上のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、1つ以上のプログラムが、1つ以上のプロセッサを備える食料品サーバデバイスによって実行されたときに、食料品サーバデバイスに、本明細書において開示される方法のうちの任意のものを遂行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体に関する。
【0008】
本開示は、電子デバイスであって、インターフェースと、メモリと、1つ以上のプロセッサと、メモリ内に記憶され、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムであって、本明細書において開示される方法のうちの任意のものを遂行するための命令を含む、1つ以上のプログラムと、を備える、電子デバイスを提供する。
【0009】
本開示は、1つ以上のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、1つ以上のプログラムが、1つ以上のプロセッサを備える電子デバイスによって実行されたときに、電子デバイスに、本明細書において開示される方法のうちの任意のものを遂行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0010】
本開示は、食料品の動的内部状態を監視することによって食品ステータスパラメータの動的監視を有利にもたらすことが理解され得る。これは、例えば、食料品のユーザ(例えば、消費者)が、さもなければ利用可能でなかろうさらなる情報へのアクセスを有することを可能にする。例えば、消費者は、例えば、購入されるべき、消費されるべき食料品に関する適時で適切な情報を、改善された精度をもってすぐに取得することができる。本開示は、受け入れられている標準からの食料品の特性の任意の偏差の検出を有利に可能にし、これにより、本開示は、食品の安全性を向上させると考えられ得る。
【0011】
本開示の上述及び他の特徴及び利点は、添付の図面を参照したそれらの例示的な実施形態の以下の詳細な説明によって当業者に容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示に係る例示的な食料品監視システムを概略的に示す。
【
図2A-2B】
図2A~
図2Bは、本開示に係る電子デバイスによって遂行される例示的な方法のフロー図である。
【
図3】
図3は、本開示に係る例示的な食料品サーバデバイスを概略的に示す。
【
図4】
図4は、本開示に係る例示的な電子デバイスを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
様々な例示的な実施形態及び詳細が、関連する場合には図を参照して、以下において説明される。図は、原寸に比例して描かれている場合、又は描かれていない場合があり、同様の構造又は機能の要素は図全体を通して同様の参照符号によって表されていることに留意されたい。また、図は、単に実施形態の説明を促進することを意図されているにすぎないことにも留意されたい。それらは、本発明の網羅的な説明として、又は本発明の範囲の限定として意図されてはいない。加えて、例示される実施形態は、示される全ての態様又は利点を有する必要はない。特定の実施形態と関連して説明される態様又は利点は必ずしもその実施形態に限定されるわけではなく、たとえ、そのように示されていなくとも、又はそのように明示的に説明されていなくとも、任意の他の実施形態において実施することができる。
【0014】
食料品に関するより詳細な情報を取得することが必要とされている。ビタミンなどの、いくつかの栄養素は経時的に崩壊する傾向を有するため、この情報の一部は経時的に可変である。温度などの貯蔵条件もまた、特定の栄養パラメータの時間依存性、及びこれにより、食料品の食品ステータスパラメータに影響を及ぼす。
【0015】
食料品の時間的に変化する食品ステータスパラメータに関する情報を提供しようと試みるときには、多くの課題が提起される。例えば、食料品の状態(例えば、現在又は将来の状態)を表す食品ステータスパラメータを随時提供することが課題となる。例えば、包装時においては、食品ステータスパラメータ、例えば、将来の食品ステータスパラメータを決定することに対する不確実性が存在する。例えば、食料品は1つ以上の部分を含む場合があり、食料品の各関連部分における食品ステータスパラメータを測定することが課題となる。本開示は、これらの課題を軽減又は緩和することを目的とする。
【0016】
本開示は、食料品監視のための、電子デバイスによって遂行される方法を提供する。本方法は、食料品を指示する食料品識別子を取得することを含む。本方法は、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得することを含む。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。本方法は、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定することを含む。本方法は、任意選択的に食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、モデルが第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する、推定することを含む。本方法は、食品ステータスパラメータの1次値を出力することを含む。
【0017】
本開示の方法は食品ステータスパラメータの動的監視を有利にもたらすことが理解され得る。これは、特定の状況ではさもなければ利用可能でなかろう情報を生成することを可能にする。例えば、消費者は、例えば、購入されるべき、消費されるべき食料品に関する適時で適切な情報を、改善された精度をもって取得することができる。本開示は、受け入れられている標準からの食料品の特性の任意の偏差の検出を有利に可能にする。
【0018】
電子デバイスは、本明細書において、本明細書において開示される方法のうちの任意のものを保持する能力を有するコンピューティングデバイスを指す。電子デバイスは、ユーザ制御電子デバイス(例えば、クライアントデバイス)を含み得る。電子デバイスの非限定例としては、電子デバイス(例えば、固定電子デバイス及び/又はポータブル電子デバイス、並びに/或いは無線電子デバイス(例えば、モバイルデバイス、タブレットデバイス、及び/又はラップトップデバイス))が挙げられる。
【0019】
本方法は、例えば、例として、食料品に関連付けられた包装からなど、食料品から、食料品識別子を受信すること、及び/又は読み出すことによって、食料品を指示する食料品識別子を取得することを含む。例えば、食料品識別子は、食料品に関連付けられた包装の一意識別子である。換言すれば、食料品識別子は、食料品を一意的に識別する識別子と見ることができる。食料品識別子は処理下又は監視下の食料品から取得可能であり得る。例えば、食料品識別子は、電子デバイスが食料品識別子を取得することを可能にする、コード(例えば、光学的に読み取り可能なコード)、並びに/或いは(例えば、無線周波数識別(Radio-Frequency Identification)、RFID、及び/又は近距離無線通信(near-field communication)、NFC、システム、及び/又は磁気信号を用いた)信号に関連付けられ得る。
【0020】
本方法は、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得することを含む。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。任意選択的に、第1の事象データは第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を含む。任意選択的に、第1の事象データは第1の事象型識別子を含む。
【0021】
本開示においては、事象データ(例えば、第1の事象データ、第2の事象データ、及び/又は第3の事象データ)は事象に関連付けられ、事象の事象型及び事象時間を指示することが企図され得る。任意選択的に、事象データは事象の事象型及び事象時間を含む。任意選択的に、事象データは事象型識別子を含む。事象時間は、事象の開始及び/又は終了、並びに/或いは事象の最中、及び/又は事象の後、及び/又は事象の前の特定の時点を指示するタイムスタンプを含み得る。
【0022】
例えば、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得することは、事象データを含むデータベースから食料品識別子に基づいて第1の事象データを受信すること、及び/又は読み出すことを含む。
【0023】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、第1の事象の際の食品ステータスパラメータの第1の値を取得することによって、及び/又は第1の事象の際の食品ステータスパラメータの第1の値を定めることによって、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定することを含む。第1の値は、平均値を、例えば、標準偏差、及び/又は分散と共に含み得る。
【0024】
食料品は1つ以上の部分を含み得る。食品ステータスパラメータは食料品の異なる部分の間でも変化し得る。食品ステータスパラメータの値(例えば、第1の値、及び/又は1次値)は、食料品の部分ごとに定められた値にわたる平均などの、食品ステータスパラメータの代表値を含み得る。第1の事象の際の食料品の各関連部分における食品ステータスパラメータを精密に測定することは困難であることが理解され得る。食品ステータスパラメータの値(例えば、第1の値、及び/又は1次値)は、精度余裕以内で定められた平均値を含み得る。本開示は、食品ステータスパラメータに関連する情報を精度余裕以内で提供することを目的とする。
【0025】
食品ステータスパラメータは、食料品の物理的特性、例えば、消費品質、ビタミン含有量、細菌含有量、酸化レベル、劣化レベル、汚染物質レベル、芳香、食感、水分含有量、及び/又は栄養含有量を特徴付ける食料品のステータスパラメータと見ることができる。食品ステータスパラメータは、食料品の属性、例えば、食料品の価格を特徴付ける食料品のステータスパラメータと見ることができる。食品ステータスパラメータの非限定例としては、食料品が可食又は非可食であることを指示するインジケータ、劣化パラメータ、ビタミン含有量パラメータ、細菌増殖パラメータ、細菌含有量パラメータ、酸化パラメータ、芳香パラメータ、食感パラメータ、食品価格パラメータ、消費期限パラメータ、水分含有量パラメータ、栄養含有量パラメータが挙げられる。
【0026】
本方法は、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することを含む。モデルは第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する。別の言い方をすれば、モデルは、とりわけ、第1の事象型及び第1の事象時間を入力として受け取る。1次値は、食料品の1つ以上の物理的特性又は属性、例えば、消費品質、ビタミン含有量、細菌含有量、酸化レベル、劣化レベル、芳香、食感、水分含有量、及び/又は栄養含有量を指示し得る。また、1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、推定された1次値は、第1の値に基づいて更新された値、例えば、第1の事象に基づいて更新された値、例えば、本方法が実施された時点における食品ステータスパラメータを反映するように更新された値と見ることができる。また、推定された1次値は食品ステータスパラメータの予測値と見ることができることも理解され得る。
【0027】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて1次値のセットを推定することを含む。1次値のセットは、例えば時間関数としての1つ以上の1次値を含み得る。1次値のセットは、グラフ上で表せる1つ以上の1次値を含み得る。1次値は、平均値を、例えば、標準偏差、及び/又は分散と共に含み得る。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの2次値、及び任意選択的に、食料品の食品ステータスパラメータの3次値、及び任意選択的に、食料品の食品ステータスパラメータの4次値を推定することを含む。2次値は、食料品の1つ以上の物理的特性又は属性、例えば、消費品質、ビタミン含有量、細菌含有量、酸化レベル、劣化レベル、芳香、食感、水分含有量、及び/又は栄養含有量を指示し得る。
【0028】
3次値は、食料品の1つ以上の物理的特性又は属性、例えば、消費品質、ビタミン含有量、細菌含有量、酸化レベル、劣化レベル、芳香、食感、水分含有量、及び/又は栄養含有量を指示し得る。
【0029】
4次値は、食料品の1つ以上の物理的特性又は属性、例えば、消費品質、ビタミン含有量、細菌含有量、酸化レベル、劣化レベル、芳香、食感、水分含有量、及び/又は栄養含有量を指示し得る。
【0030】
1次値は、食品ステータスパラメータが1つ以上の基準を満足する(例えば、1つ以上の閾値を満たす)時間値を含み得る。例えば、これは、消費のための時間窓を(例えば、食品中毒を回避するために)推定することを支援し得る。
【0031】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、モデルは、第1の事象型、及び第1の事象時間、及び任意選択的に、(食料品のグループを識別するか、若しくは食料品を一意的に識別する)食料品識別子を含む1つ以上の入力パラメータ、並びに1次値(及び任意選択的に、2次値、及び任意選択的に、3次値)を含む1つ以上の出力パラメータを含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、モデルは、入力パラメータを写像し、1次値を含む1つ以上の出力パラメータを提供する動作を含む。動作は、ルックアップ表(例えば、食料品識別子、第1の事象型、及び第1の事象型を索引付けするルックアップ表)に問い合わせし、1次値を含む応答を取得することを含み得る。動作は、1つ以上の入力パラメータと1つ以上の出力パラメータとの間の1つ以上の写像を含み得る。写像は、食料品係数を有する線形写像、或いは1つ以上の食料品指数を有する、指数関数などの、非線形写像、並びに/或いは1つ以上の論理式及び/又は基準を含む論理写像を含み得る。モデルは、モデルパラメータ、食料品係数、及び/又は1つ以上の食料品指数などの、1つ以上の内部パラメータによってパラメータ化されることが企図され得る。モデルの内部パラメータは、食料品媒体記憶(例えば、電子デバイスのメモリの特定の部分)内に記憶され得ることが企図され得る。モデルは、データ構造、1つ以上の内部パラメータ、及び/又は1つ以上の動作を含み得る。モデルの例としては、ニューラルネットワークベースのモデル、例えば、内部パラメータが、食料品を特徴付ける確率分布を指示し得る、マルコフベースのモデルを挙げることができる。1つ以上の実施形態では、モデルは、内部パラメータが微分方程式の階数を指示し得る微分方程式に基づき得る。
【0032】
食品ステータスパラメータは、食料品の特性を指示する第1の値及び/又は1次値を含み得る。
【0033】
本開示の技法が適用される例示の実施例では、食品ステータスパラメータの1次値、PVは消費品質(例えば、可食又は非可食)を指示してもよく、食料品の推定細菌含有量を指示するモデルパラメータ、MPが、P_THとも表される1次閾値未満である場合には、PVとも表される1次値は可食に設定される。
【0034】
換言すれば、MP<P_TH_1である場合には、PV=「可食」であり、MP≧P_TH_2である場合には、PV=「非可食」である。P_TH_1はP_TH_2と等しいか、又はそれとは異なり得る(例えば、それよりも小さい)。
【0035】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、1次値を伝送すること、及び/又は1次値を記憶することによって、食品ステータスパラメータの1次値を出力することを含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、食品ステータスパラメータの1次値に基づいてプロセス若しくは食料品を監視することによって、及び/又は1次値に基づいて外部デバイスを制御することによって、食品ステータスパラメータの1次値を出力することを含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、1次値を電子デバイスのディスプレイモジュール上に表示することによって、食品ステータスパラメータの1次値を出力することを含む。
【0036】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食品ステータスパラメータの1次値を出力することは、例えば、食品ステータスパラメータの1次値のセットを、例えば、時間関数として表す推定曲線を出力することによって、食品ステータスパラメータの1次値のセットを出力することを含む。
【0037】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、第1の事象は、例えば、包装の密封時間を指示する、包装に関連付けられた食料品の包装を指示する包装事象である。例えば、包装事象としての第1の事象は、包装を指示する第1の事象型、及び包装の密封時間を指示する第1の事象時間に関連付けられる。包装時には、例えば、将来の時点のための、食品ステータスパラメータの値の決定における不確実性が存在することが理解され得る。本開示は、例えば、包装時において、本開示のモデルに基づいて、例えば将来の時点の1次値のための食品ステータスパラメータの値を推定する方法を提供する。
【0038】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、食料品の食品バッチデータを取得することを含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは食品バッチデータを入力として有する。食品バッチデータは、食品バッチ識別子、及び/又は食品バッチ内容パラメータを含み得る。例えば、モデルは、とりわけ、例えば、食品バッチ識別子、及び/又は食品バッチ内容パラメータを含む、食品バッチデータを入力として受け取る。例えば、1次値を推定することは、食品バッチデータを入力として含むモデルに基づき得る。
【0039】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、包装の包装データを取得することを含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは包装データを入力として有する。任意選択的に、包装データは、包装識別子(例えば、包装の一意識別子)、包装材料パラメータ、1つ以上の包装環境パラメータ、1つ以上の包装処理パラメータ(例えば、ガス含有量パラメータ)、1つ以上の包装特性パラメータ(例えば、包装形状の種類)を含む。例えば、モデルは、とりわけ、包装識別子(例えば、包装の一意識別子)、包装材料パラメータ、1つ以上の包装環境パラメータ、1つ以上の包装処理パラメータ(例えば、ガス含有量パラメータ)、1つ以上の包装特性パラメータ(例えば、包装形状の種類)のうちの1つ以上を含む包装データを入力として受け取る。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、包装識別子は食料品識別子の役割を果たし得る。例えば、1次値を推定することは、包装データを入力として含むモデルに基づき得る。
【0040】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、食料品識別子に関連付けられた第2の事象データを取得することを含む。第2の事象データは第2の事象に関連付けられ、第2の事象の第2の事象型及び第2の事象時間を指示する。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは第2の事象型及び第2の事象時間を入力として有する。任意選択的に、第2の事象データは第2の事象の第1の第2の型及び第2の事象時間を含む。任意選択的に、第2の事象データは第2の事象型識別子を含む。任意選択的に、第2の事象データは、第2の事象に関連付けられた1つ以上の環境パラメータを含む。例えば、モデルは、とりわけ、例えば、第2の事象型、及び第2の事象時間、及び第2の事象型識別子、並びに任意選択的に、第2の事象に関連付けられた1つ以上の環境パラメータのうちの1つ以上を含む、第2の事象データを入力として受け取る。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、第2の事象は、消費者への食料品の販売を指示する販売事象である。例えば、販売事象としての第2の事象は、消費者への食料品の販売を指示する第2の事象型、及び包装の販売時間を指示する第2の事象時間に関連付けられる。例えば、1次値を推定することは、第2の事象データを入力として含むモデルに基づき得る。本開示は、販売前、販売時、販売中、及び販売後の任意の時点における食品ステータスパラメータのための1次値を有利に提供し得る。本開示は、ユーザに適時適切であり、さもなければアクセス可能になり得ない追加の情報を提供し、その結果、食品ステータスパラメータの精度を高めることが理解され得る。したがって、本開示は食料品の監視を向上させ、これにより、販売のための食料品の処理の改善、及び場合によっては、インベントリプロセスの改善、及び場合によっては、食品廃棄物を低減することを可能にする。
【0041】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、食料品識別子に関連付けられた第3の事象データを取得することを含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、第3の事象データは第3の事象に関連付けられ、第3の事象の第3の事象型及び第3の事象時間を指示する。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは第3の事象型及び第3の事象時間を入力として有する。任意選択的に、第3の事象データは第3の事象の第3の事象型及び第3の事象時間を含む。任意選択的に、第3の事象データは第3の事象型識別子を含む。任意選択的に、第3の事象データは、第3の事象に関連付けられた1つ以上の環境パラメータを含む。例えば、環境パラメータは、温度パラメータ、圧力パラメータ、湿度パラメータ、及び/又は光パラメータを含む。例えば、環境パラメータは1つ以上のタイムスタンプを含み得る。
【0042】
食料品が、第3の事象の最中及び/又はその前の1つ以上の環境パラメータを測定し、1つ以上の環境パラメータを第3の事象データと共に電子デバイスへ伝送するように構成されたセンサを備える包装に関連付けられている例示の実施例では、本明細書において開示される電子デバイスは、1つ以上の環境パラメータを含む第3の事象データの間の関係を決定し、(例えば、任意選択的に時間関数としての、第3の事象の最中及び/又はその前の環境曲線、任意選択的に時間関数としての、第3の事象の最中及び/又はその前のこのような温度曲線を定めることによって)1次値を推定する能力を有する。例えば、モデルは、とりわけ、第3の事象型、及び第3の事象時間、並びに任意選択的に、第3の事象型識別子、及び/又は1つ以上の環境パラメータを入力として受け取る。換言すれば、1次値を推定することは、第3の事象データを入力として含むモデルに基づき得る。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、第3の事象は、食料品の貯蔵(例えば、食料品の物理的貯蔵)を指示する貯蔵事象である。例えば、第3の事象は、例えば、消費者の場所における、店舗における、倉庫における、輸送業者の施設における、生産施設における、包装施設における、及び/又は輸送中の、食料品の貯蔵を指示する貯蔵事象である。本開示は、実体が貯蔵を遂行するのとは無関係に、貯蔵中の食品ステータスパラメータの監視を有利に提供することが理解され得る。したがって、これは、例えば、有害な貯蔵条件のゆえに、食料品にとって受け入れられない貯蔵条件を検出する上で有利と考えられ得る。
【0043】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、食品ステータスパラメータ識別子を取得することと、食品ステータスパラメータ識別子に基づいて食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルを選択することと、を含む。例えば、食品ステータスパラメータ識別子は、例えば、消費品質、賞味期限、細菌含有量、ビタミン含有量、劣化レベル、酸化レベル、芳香パラメータ、食感パラメータのうちの1つ以上を指示する、1次値として推定され、出力されるべき標的食品ステータスパラメータを指示する。食品ステータスパラメータ識別子によって指示されるとおりの食品ステータスパラメータの性質に応じて、1つ以上のモデルが、食品ステータスパラメータの1次値を推定するために用いられ得る。換言すれば、1次値を推定することは、食品ステータスパラメータ識別子に基づいて選択されたモデルに基づき得る。これは、1次値の推定の精度の改善をもたらし得ることが理解され得る。
【0044】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食品ステータスパラメータ識別子は、1次値、例えば、現在の時間のために推定される食品ステータスパラメータの現在の1次値、及び/又は将来の時間のために推定される食品ステータスパラメータの将来の1次値として推定されるべき標的食品ステータスパラメータを指示する。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、1次値を推定することは、例えば、今からN日後の(ここで、Nは、例えば、1~10の範囲内の、整数である)、将来の時間における1次値を予測及び/又は予想することを含む。
【0045】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品識別子を取得することは、食料品識別子を含む監視要求を受信することを含む。監視要求は、(例えば、食料品識別子によって識別される)指定された食料品のための食品ステータスパラメータを特徴付ける値、例えば、本明細書において開示される1次値を取得することの要求と見ることができる。食料品識別子によって指示されるとおりの食料品の性質に応じて、1つ以上のモデルが、識別された食料品のための食品ステータスパラメータの1次値を推定するために用いられ得る。
【0046】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食品ステータスパラメータの1次値を出力することは、1次値を外部電子デバイス(例えば、外部サーバ、及び/又はユーザ制御の電子デバイス)へ伝送することを含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、1次値を外部電子デバイスへ伝送することは、監視要求の送信側への監視応答において1次値を伝送することを含み得る。
【0047】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、食料品の環境を指示する環境データを取得することを含む。環境データは、電子デバイスにおいて取得された、例えば、位置特定データに基づいて導出された、例えば、食料品の包装のセンサから取得された、例えば、外部デバイス(例えば、食料品を購入するユーザの携帯端末)から取得された、1つ以上の環境パラメータ(例えば、温度パラメータ、圧力パラメータ、湿度パラメータ、及び/又は光パラメータ(例えば、UV光パラメータ)、例えば、太陽曝露量)を含み得る。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは環境データを入力として有する。環境データは、環境プロファイル(例えば、温度プロファイル対時間、圧力プロファイル対時間、光プロファイル対時間、及び/又は湿度プロファイル対時間)を含み得る。食料品に関連付けられた環境プロファイルは、例えば、ユーザの携帯端末を用いることによって、第1の事象、第2の事象、及び第3の事象のうちの任意の2つの間の環境データを表現し得る。換言すれば、1次値を推定することは、環境データを入力として含むモデルに基づき得る。
【0048】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、時間パラメータを取得することを含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは時間パラメータを入力として有する。時間パラメータは、監視要求に関連する時間パラメータ、例えば、監視要求の受信時間、監視要求内に含まれる時間インジケータ、例えば、監視要求の受信及び/又は伝送の現在の時間、食料品識別子の取得時間、事象以降の経過時間、消費期限までの残り時間、以前の監視要求以降、又は以前の事象以降の時間差、包装を破った(例えば、包装を開放することによって、例えば、包装のシールを破り、例えば、食料品を酸素に曝露させた)時間を含み得る。時間パラメータは周期性を含み得る。換言すれば、1次値を推定することは、時間パラメータを入力として含むモデルに基づき得る。このように、本開示は、適合された(tailored)、又は時点若しくは時間窓を代表する1つ以上の1次値を(監視要求における標的として)提供し得る。
【0049】
第1、第2、及び第3の事象の説明はまた、食料品の監視に関連する任意の数の事象(例えば、任意選択的に、包装のシールを開放することを指示する開放事象である、第4の事象)に適用可能であることを理解されたい。
【0050】
本開示は、インターフェースと、1つ以上のプロセッサと、メモリとを備える電子デバイスを提供する。電子デバイスは、食料品を指示する食料品識別子を取得するように構成されている。電子デバイスは、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得するように構成されている。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。電子デバイスは、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定するように構成されている。電子デバイスは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、モデルが第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する、推定することを行うように構成されている。電子デバイスは、食品ステータスパラメータの1次値を出力するように構成されている。
【0051】
本開示は食品包装システムに関する。食品包装システムは食料品サーバデバイスを備える。食料品サーバデバイスは、インターフェース、メモリ、及び1つ以上のプロセッサを備える。食料品サーバデバイスは、1つ以上の電子デバイスと通信し、及び/又はクライアントの役割を果たす電子デバイスのためのサーバの役割を果たすように構成されたコンピューティングデバイスと考えられる。
【0052】
食料品サーバデバイスは、食料品を指示する食料品識別子を取得するように構成されている。食料品サーバデバイスは、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得するように構成されている。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。食料品サーバデバイスは、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定するように構成されている。食料品サーバデバイスは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、モデルが第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する、推定することを行うように構成されている。食料品サーバデバイスは、食品ステータスパラメータの1次値を出力するように構成されている。
【0053】
1つ以上の例示的な食品包装システムでは、食品包装システムは、本明細書において開示される方法のうちの任意のものを遂行するように構成された電子デバイスを備える。
【0054】
食品包装システムは、食料品サーバデバイスと通信するように構成された1つ以上の包装機械を備え得る。
【0055】
食料品サーバデバイスは、クライアントデバイスと通信するように構成され得、クライアントデバイスは食料品サーバデバイスからの食品ステータスパラメータを要求する。
【0056】
本開示は、1つ以上のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、1つ以上のプログラムが、1つ以上のプロセッサを備える食料品サーバデバイスによって実行されたときに、食料品サーバデバイスに、本明細書において開示される方法を遂行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体に関する。
【0057】
本開示は、電子デバイスであって、インターフェースと、1つ以上のプロセッサと、メモリと、メモリ内に記憶され、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムであって、本明細書において開示される方法のうちの任意のものを遂行するための命令を含む、1つ以上のプログラムと、を備える、電子デバイスを提供する。
【0058】
本開示は、プログラムが電子デバイスによって実行されたときに、電子デバイスに、本明細書において開示される方法のうちの任意のものを実施させる命令を含むコンピュータプログラムを提供する。
【0059】
図は概略的なものであり、明確にするために単純化されており、それらは、単に本発明の理解に不可欠である詳細を示すのみであり、その一方で、他の詳細は省かれている。全体を通して、同一の部分、又は対応する部分のためには、同じ参照符号が用いられている。
【0060】
図1は、本開示に係る例示的な食料品監視システム1を示す。食料品監視システム1は食品包装システム(例えば、本明細書において開示される食品包装システム、例えば、食品包装システム)を含み得る。食料品監視システム1は、食品包装システム、食品輸送システム、食品購入システム、及び/又は家庭器具システムを含み得る。
【0061】
家庭器具システムは、1つ以上の家庭器具デバイス(例えば、冷蔵庫デバイス、冷凍庫デバイス、ワイン貯蔵デバイス)、及び任意選択的に、ユーザ制御のデバイスを含み得る。
【0062】
食料品監視システム1は食料品サーバデバイス200を備える。1つ以上の例示的な食料品監視システムでは、食料品サーバデバイス200は、食料品を指示する食料品識別子を取得するように構成されている。1つ以上の例示的な食料品監視システムでは、食料品サーバデバイス200は、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得することであって、第1の事象データが第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する、取得することを行うように構成されている。1つ以上の例示的な食料品監視システムでは、食料品サーバデバイス200は、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定するように構成されている。1つ以上の例示的な食料品監視システムでは、食料品サーバデバイス200は、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、モデルが第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する、推定することと、食品ステータスパラメータの1次値を出力することと、を行うように構成されている。
【0063】
1つ以上の例示的な食料品監視システムでは、食料品監視システム1は1つ以上の電子デバイス300、300Aを備える。
【0064】
1つ以上の例示的な食料品監視システムでは、食料品サーバデバイス200は、通信システム又は通信ネットワーク10A、12Aをそれぞれ利用した通信リンク10、12を介して1つ以上の電子デバイス300、300Aと通信するように構成されている。通信システム又は通信ネットワークは、有線通信システム(例えば、インターネットプロトコルベースのシステム、及び/又はイーサネットベースのシステム)、並びに/或いは無線通信システム(例えば、短距離通信システム(例えば、近距離通信システム、Bluetoothシステム、超広帯域システム、Zigbee、IEEE802.11)、及び/又はセルラー通信システム(例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト、3GPP、セルラーシステム)、及び/又は無線ローカルエリアネットワークシステム(例えば、IEEE802.11))を含む。1つ以上の電子デバイス300、300Aは、固定電子デバイス及び/又はポータブル電子デバイス、並びに/或いは無線電子デバイス(例えば、モバイルデバイス、タブレットデバイス、及び/又はラップトップデバイス))のうちの1つ以上を含み得る。1つ以上の電子デバイス300、300Aは、ユーザ制御のデバイス(例えば、食料品の消費者によって制御されるデバイス、包装施設ユーザのユーザ(例えば、包装施設の従業員)によって制御されるデバイス、供給業者ユーザによって制御されるデバイス、卸売業者施設ユーザによって制御されるデバイス、輸送業者ユーザによって制御されるデバイス、生産施設のユーザによって制御されるデバイス、店舗の従業員によって制御されるデバイス)を含み得る。
【0065】
1つ以上の例示的な食料品監視システムでは、食料品サーバデバイス200は、1つ以上の電子デバイス300、300Aと通信し、及び/又はクライアントの役割を果たす電子デバイス300、300Aのためのサーバの役割を果たすように構成されたコンピューティングデバイスと考えられる。換言すれば、食料品サーバデバイス200は、任意選択的に、1つ以上の電子デバイス300、300Aからの監視要求を受信し、監視応答を返すように構成されている。監視要求は、監視されるべき食料品に関連付けられた食料品識別子を含み得る。監視応答は、本明細書において開示されるように推定された1次値を含み得る。
【0066】
図2A~
図2Bは、本開示に係る電子デバイス(例えば、本明細書において開示される電子デバイス、例えば、電子デバイス300)によって遂行される例示的な方法100を示すフロー図を示す。方法100は、食料品監視のために、電子デバイスによって遂行される。
【0067】
方法100は、例えば、例として、食料品、及び/又は食料品の包装から、食料品識別子を受信すること、及び/又は読み出すことによって、食料品を指示する食料品識別子を取得すること(S102)を含む。例えば、食料品識別子は、食料品に関連付けられた包装の一意識別子である。
【0068】
本方法は、(例えば、食料品識別子に基づいて第1の事象データを受信すること、及び/又は読み出すことによって)食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得すること(S104)を含む。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。任意選択的に、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得すること(S104)第1の事象データは、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間、(並びに任意選択的に、第1の事象型識別子)を取得することを含む。例えば、方法100は、第1の事象のインジケータを識別し、第1の事象のインジケータの識別に応じて食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得すること(S104)を含み得る。第1の事象のインジケータは、信号、例えば、無線信号を含み得る。
【0069】
方法100は、例えば、第1の事象の際に、食品ステータスパラメータの第1の値、例えば、食料品の、消費品質、ビタミン含有量、細菌含有量、酸化レベル、劣化レベル、芳香、食感、水分含有量、栄養含有量、及び/又は価格を指示する1つ以上の第1の値を取得することによって、及び/又はそれを定めることによって、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定すること(S106)を含む。
【0070】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、方法100は、食料品の食品バッチデータを取得すること(S112)を含む。食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは食品バッチデータを入力として有し得る。例えば、1次値を推定すること(S108)は、食品バッチデータを含むモデルに基づき得る。
【0071】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、方法100は、包装の包装データを取得すること(S114)を含み、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは包装データを入力として有する。換言すれば、1次値を推定すること(S108)は、包装データ、例えば、包装識別子(例えば、包装の一意識別子)、包装材料パラメータ、1つ以上の包装環境パラメータ、1つ以上の包装処理パラメータ(例えば、ガス含有量パラメータ)、1つ以上の包装特性パラメータ(例えば、包装形状の種類)を入力として含むモデルに基づき得る。
【0072】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、方法100は、食料品識別子に関連付けられた第2の事象データを取得すること(S116)を含む。例えば、第2の事象データは第2の事象に関連付けられ、第2の事象の第2の事象型及び第2の事象時間を指示する。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは第2の事象型及び第2の事象時間を入力として有する。任意選択的に、第2の事象データは第2の事象の第1の第2の型及び第2の事象時間を含む。任意選択的に、第2の事象データは第2の事象型識別子を含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、第2の事象は、消費者への食料品の販売を指示する販売事象である。例えば、1次値を推定すること(S108)は、第2の事象データを入力として含むモデルに基づき得る。換言すれば、本開示は、販売前、販売時、販売中、及び販売後の任意の時点における食品ステータスパラメータのための1次値を提供し得る。
【0073】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、方法100は、食料品識別子に関連付けられた第3の事象データを取得すること(S118)を含み、第3の事象データは第3の事象に関連付けられ、第3の事象の第3の事象型及び第3の事象時間を指示し、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは第3の事象型及び第3の事象時間を入力として有する。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、第3の事象は、食料品の貯蔵を指示する貯蔵事象である。任意選択的に、第3の事象データは第3の事象の第3の事象型及び第3の事象時間を含む。任意選択的に、第3の事象データは第3の事象型識別子を含む。例えば、1次値を推定すること(S108)は、第3の事象データを入力として含むモデルに基づき得る。本開示は、実体が貯蔵を遂行するのとは無関係に、貯蔵中の食品ステータスパラメータの監視を有利に提供することが理解され得る。
【0074】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、方法100は、食品ステータスパラメータ識別子を取得すること(S120)と、食品ステータスパラメータ識別子に基づいて食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルを選択すること(S122)と、を含む。食品ステータスパラメータ識別子によって指示されるとおりの食品ステータスパラメータの性質に応じて、1つ以上のモデルが、食品ステータスパラメータの1次値を推定するために用いられ得る。また、1次値を推定すること(S108)は、食品ステータスパラメータ識別子に基づいて選択されたモデルに基づき得る。
【0075】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品識別子を取得すること(S102)は、食料品識別子を含む監視要求を受信すること(S102A)を含む。食料品識別子によって指示されるとおりの食料品の性質に応じて、1つ以上のモデルが、識別された食料品のための食品ステータスパラメータの1次値を推定するために用いられ得る。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食品ステータスパラメータの1次値を出力すること(S110)は、1次値を外部電子デバイスへ伝送すること(S110B)を含む。例えば、1次値を外部電子デバイスへ伝送すること(S110B)は、監視要求の送信側への監視応答において1次値を伝送することを含み得る。
【0076】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、方法100は、食料品の環境を指示する環境データを取得すること(S124)を含む。食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは環境データを入力として有し得る。また、1次値を推定すること(S108)は、電子デバイスにおいて取得された、例えば、位置特定データに基づいて導出された、例えば、食料品の包装のセンサから取得された、例えば、外部デバイス(例えば、食料品を購入するユーザの携帯端末)から取得された、1つ以上の環境パラメータ(例えば、温度パラメータ、圧力パラメータ、湿度パラメータ、及び/又は光パラメータ、例えば、太陽曝露量)などの、環境データを入力として含むモデルに基づき得る。
【0077】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、方法100は、時間パラメータを取得すること(S126)を含む。食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルは時間パラメータを入力として有し得る。1次値を推定すること(S108)は、監視要求に関連する時間パラメータ、例えば、監視要求の受信時間、監視要求内に含まれる時間インジケータ、例えば、監視要求の受信及び/又は伝送の現在の時間、食料品識別子の取得時間、事象以降の経過時間、消費期限までの残り時間、以前の監視要求以降、又は以前の事象以降の時間差などの、時間パラメータを入力として含むモデルに基づき得る。
【0078】
方法100は、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定すること(S108)を含む。モデルは第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定すること(S108)は、1次値のセットを推定すること(S108A)を含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定すること(S108)は、食料品、食料品を特徴付ける1つ以上の内部パラメータ、及び/又は1つ以上の動作を指示するデータ構造を含む食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルを用いて1次値を推定することを含む。
【0079】
方法100は、食品ステータスパラメータの1次値を出力すること(S110)を含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食品ステータスパラメータの1次値を出力すること(S110)は、食品ステータスパラメータの1次値のセットを出力すること(S110A)を含む。方法100は、1次値を伝送すること、及び/又は1次値を記憶することによって、出力すること(S110)を含み得る。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、方法100は、食品ステータスパラメータの1次値に基づいてプロセス若しくは食料品を監視することによって、及び/又は1次値に基づいて外部デバイスを制御することによって、食品ステータスパラメータの1次値を出力すること(S110)を含む。1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、本方法は、1次値を電子デバイスのディスプレイモジュール上に表示することによって、食品ステータスパラメータの1次値を出力することを含む。
【0080】
1つ以上の例示的な方法及び電子デバイスでは、食品ステータスパラメータの1次値を出力することは、例えば、食品ステータスパラメータの1次値のセットを表す推定曲線を出力することによって、食品ステータスパラメータの1次値のセットを出力することを含む。
【0081】
図3は、本開示に係る例示的な食料品サーバデバイス200を示すブロック図である。食料品サーバデバイス200は、インターフェース201、メモリ202、及び1つ以上のプロセッサ203を備える。食料品サーバデバイス200は、クライアントの役割を果たす電子デバイスのためのサーバの役割を果たすように構成され得る。
【0082】
食料品サーバデバイス200又はインターフェース201は、通信システム又は通信ネットワークを用いて、1つ以上の電子デバイスと通信するように構成され得る。通信システム又は通信ネットワークは、有線通信システム(例えば、インターネットプロトコルベースのシステム、及び/又はイーサネットベースのシステム)、並びに/或いは無線通信システム(例えば、短距離通信システム(例えば、近距離通信システム、Bluetoothシステム、超広帯域システム、Zigbee、IEEE802.11、及び/又はRFID)、及び/又はセルラー通信システム(例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト、3GPP、セルラーシステム)、及び/又は無線ローカルエリアネットワークシステム(例えば、IEEE802.11))を含む。
【0083】
食料品サーバデバイス200又は1つ以上のプロセッサ203は、例えば、インターフェース201を介して外部デバイスから、及び/又は例えば、メモリ202から、食料品を指示する食料品識別子202Eを取得するように構成されている。1つ以上のプロセッサ203は、食料品を指示する食料品識別子を取得するように構成された取得器モジュール203Aを含み得る。
【0084】
食料品サーバデバイス200又は1つ以上のプロセッサ203は、例えば、取得器モジュール203Aを用いて、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得するように構成されている。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。
【0085】
食料品サーバデバイス200は、1つ以上のプロセッサ203を介して、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定するように構成されている。1つ以上のプロセッサ203は、1つ以上のプロセッサ203を介して、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定するように構成された決定器モジュール203Bを含み得る。
【0086】
食料品サーバデバイス200又は1つ以上のプロセッサ203は、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、モデルが第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する、推定することを行うように構成されている。1つ以上のプロセッサ203は、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定するように構成された決定器モジュール203Cを含み得る。
【0087】
食料品サーバデバイス200又は1つ以上のプロセッサ203は、例えば、インターフェース201を介して、食品ステータスパラメータの1次値を出力するように構成されている。
【0088】
インターフェース201は、例えば、監視要求の送信側への監視応答において、1次値を、外部デバイス、例えば、クライアントの役割を果たす電子デバイスへ伝送するように構成され得る。
【0089】
インターフェース201は、1次値をユーザに表示するように構成され得る。
【0090】
1つ以上のプロセッサ203は、食品ステータスパラメータの1次値に基づいてプロセスを制御及び/又は監視することによって1次値を出力するように構成され得る。プロセスの例としては、包装プロセス、生産プロセス、購入プロセス、輸送プロセス、及び/又は貯蔵プロセスが挙げられる。
【0091】
1つ以上のプロセッサ203は、任意選択的に、
図2A~
図2Bに開示される動作のうちの任意のものを遂行するように構成されている。食料品サーバデバイス200の動作は、非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、メモリ202)上に記憶され、1つ以上のプロセッサ203によって実行される実行可能な論理ルーチン(例えば、コード行、ソフトウェアプログラム等)の形態で具体化され得る)。
【0092】
さらに、食料品サーバデバイス200の動作は、食料品サーバデバイス200が実施するように構成された方法と考えられ得る。また、上述の機能及び動作はソフトウェアの形で実施され得るが、このような機能性はまた、専用ハードウェア又はファームウェア、或いはハードウェア、ファームウェア及び/又はソフトウェアの何らかの組み合わせを介して実施されてもよい。
【0093】
メモリ202は、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、着脱式媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、又は他の好適なデバイスのうちの1つ以上であり得る。典型的な構成では、メモリ202は、長期データ記憶のための不揮発性メモリ、及び1つ以上のプロセッサ203のためのシステムメモリとして機能する揮発性メモリを含み得る。メモリ202はデータバスを通じてデータを1つ以上のプロセッサ203と交換し得る。メモリ202と1つ以上のプロセッサ203との間の制御線及びアドレスバスも存在し得る(
図3には示されていない)。メモリ202は非一時的コンピュータ可読媒体と考えられる。
【0094】
メモリ202は、モデルパラメータ202A、データ構造202B、1つ以上の内部パラメータ202C、及び/又はモデルの1つ以上の動作202Dなどのモデルをメモリの部分内に記憶するように構成され得る。
【0095】
メモリ202は、(例えば、食料品識別子302Eを取得した後に)食料品を指示する食料品識別子202Eをメモリの部分内に記憶するように構成され得る。
【0096】
図4は、本開示に係る例示的な電子デバイス300を示すブロック図である。
【0097】
電子デバイス300は、インターフェース301、メモリ302、及び1つ以上のプロセッサ303を備える。
【0098】
電子デバイス300又はインターフェース301は、通信システム又は通信ネットワークを用いて、1つ以上の外部電子デバイスと通信するように構成され得る。通信システム又は通信ネットワークは、有線通信システム(例えば、インターネットプロトコルベースのシステム、及び/又はイーサネットベースのシステム)、並びに/或いは無線通信システム(例えば、短距離通信システム(例えば、近距離通信システム、Bluetoothシステム、超広帯域システム、Zigbee、IEEE802.11、及び/又はRFID)、及び/又はセルラー通信システム(例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト、3GPP、セルラーシステム)、及び/又は無線ローカルエリアネットワークシステム(例えば、IEEE802.11))を含む。
【0099】
電子デバイス300又は1つ以上のプロセッサ303は、例えば、インターフェース301を介して外部デバイスから、及び/又は例えば、メモリ302から、食料品を指示する食料品識別子302Eを取得するように構成されている。1つ以上のプロセッサ303は、食料品を指示する食料品識別子を取得するように構成された取得器モジュール303Aを含み得る。メモリ302は、(例えば、食料品識別子302Eを取得した後に)食料品を指示する食料品識別子302Eをメモリの部分内に記憶するように構成され得る。
【0100】
電子デバイス300又は1つ以上のプロセッサ303は、例えば、取得器モジュール303Aを用いて、食料品識別子に関連付けられた第1の事象データを取得するように構成されている。第1の事象データは第1の事象に関連付けられ、第1の事象の第1の事象型及び第1の事象時間を指示する。
【0101】
電子デバイス300は、1つ以上のプロセッサ303を介して、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定するように構成されている。1つ以上のプロセッサ303は、1つ以上のプロセッサ303を介して、第1の事象の際の食料品の食品ステータスパラメータの第1の値を決定するように構成された決定器モジュール303Bを含み得る。
【0102】
電子デバイス300又は1つ以上のプロセッサ303は、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定することであって、モデルが第1の事象型及び第1の事象時間を入力として有する、推定することを行うように構成されている。1つ以上のプロセッサ303は、食料品の食品ステータスパラメータのためのモデルに基づいて、食料品の食品ステータスパラメータの1次値を推定するように構成された決定器モジュール303Cを含み得る。メモリ302は、モデルパラメータ302A、データ構造302B、1つ以上の内部パラメータ302C、及び/又はモデルの1つ以上の動作302Dなどのモデルをメモリの部分内に記憶するように構成され得る。
【0103】
電子デバイス300又は1つ以上のプロセッサ303は、例えば、インターフェース301を介して、食品ステータスパラメータの1次値を出力するように構成されている。
【0104】
インターフェース301は、例えば、監視要求の送信側への監視応答において、1次値を、外部デバイス、例えば、クライアントの役割を果たす電子デバイスへ伝送するように構成され得る。
【0105】
インターフェース301は、1次値をユーザに表示するように構成され得る。
【0106】
1つ以上のプロセッサ303は、食品ステータスパラメータの1次値に基づいてプロセスを制御及び/又は監視することによって1次値を出力するように構成され得る。プロセスの例としては、包装プロセス、生産プロセス、購入プロセス、輸送プロセス、及び/又は貯蔵プロセスが挙げられる。
【0107】
1つ以上のプロセッサ303は、任意選択的に、
図2A~
図2Bに開示される動作のうちの任意のものを遂行するように構成されている。食料品サーバデバイス300の動作は、非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、メモリ302)上に記憶され、1つ以上のプロセッサ303によって実行される実行可能な論理ルーチン(例えば、コード行、ソフトウェアプログラム等)の形態で具体化され得る)。
【0108】
さらに、電子デバイス300の動作は、電子デバイス300が実施するように構成された方法と考えられ得る。また、上述の機能及び動作はソフトウェアの形で実施され得るが、このような機能性はまた、専用ハードウェア又はファームウェア、或いはハードウェア、ファームウェア及び/又はソフトウェアの何らかの組み合わせを介して実施されてもよい。
【0109】
メモリ302は、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、着脱式媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、又は他の好適なデバイスのうちの1つ以上であり得る。典型的な構成では、メモリ302は、長期データ記憶のための不揮発性メモリ、及び1つ以上のプロセッサ303のためのシステムメモリとして機能する揮発性メモリを含み得る。メモリ302はデータバスを通じてデータを1つ以上のプロセッサ303と交換し得る。メモリ302と1つ以上のプロセッサ303との間の制御線及びアドレスバスも存在し得る(
図4には示されていない)。メモリ302は非一時的コンピュータ可読媒体と考えられる。
【0110】
用語「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「1次」、「2次」、「3次」等の使用はいかなる特定の順序も暗示せず、個々の要素を識別するために含まれる。さらに、用語「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「1次」、「2次」、「3次」等の使用はいかなる順序又は重要度も示さず、むしろ、用語「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「1次」、「2次」、「3次」等は、1つの要素を別のものと区別するために使用される。単語「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「1次」、「2次」、「3次」等は、ここでは、及び他所では、標識付けの目的のためにのみ使用され、いかなる空間的又は時間的順序付けを示すことも意図されていないことに留意されたい。さらに、第1の要素の標識付けは第2の要素の存在を暗示せず、その逆もまた同様である。
【0111】
図1~
図4は、実線を用いて示されたいくつかのモジュール又は動作、並びに破線を用いて示されたいくつかのモジュール又は動作を含むことが理解され得る。実線内に含まれるモジュール又は動作は、最も広い例示的実施形態内に含まれるモジュール又は動作である。破線内に含まれるモジュール又は動作は、実線の例示的な実施形態のモジュール又は動作内に含まれるか、又はそれらの部分であり得る例示的な実施形態であるか、或いはそれらに加えて採用され得るさらなるモジュール又は動作である。これらの動作は、提示された順序で遂行されなくてもよいことを理解されたい。さらに、動作の全てが遂行されなくてもよいことを理解されたい。例示的な動作は、任意の順序で、及び任意の組み合わせで遂行され得る。
【0112】
単語「備える(comprising)」は、必ずしも列挙されているもの以外の要素又はステップの存在を除外するわけではないことに留意されたい。
【0113】
要素に先行する単語「a」又は「an」は複数のこのような要素の存在を除外しないことに留意されたい。
【0114】
さらに、いずれの参照符号も特許請求の範囲を限定しないこと、例示的な実施形態はハードウェア及びソフトウェアの両方を用いて少なくとも部分的に実施され得ること、並びにいくつかの「手段」、「ユニット」、又は「デバイス」は同じハードウェアの要素によって代表され得ることに留意されたい。
【0115】
本明細書において説明される様々な例示的な方法、デバイス、ノード、及びシステムは、一態様では、ネットワーク化環境内のコンピュータによって実行される、プログラムコードなどの、コンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータ可読媒体内に組み込まれた、コンピュータプログラム製品によって実施され得る、方法ステップ又はプロセスの一般的状況において説明される。コンピュータ可読媒体は、限定するものではないが、リードオンリーメモリ(Read Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクトディスク(compact disc、CD)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc、DVD)等を含む、着脱式及び非着脱式記憶デバイスを含み得る。概して、プログラムモジュールは、指定されたタスクを遂行するか、又は特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含み得る。コンピュータ実行可能命令、関連データ構造、及びプログラムモジュールは、本明細書において開示される方法のステップを実行するためのプログラムコードの例を表す。このような実行可能な命令又は関連データ構造の特定のシーケンスは、このようなステップ又はプロセスにおいて説明される機能を実施するための対応する行為の例を表す。
【0116】
特徴が示され、説明されたが、それらは、クレームされている発明を限定することを意図されていないことが理解され、クレームされている発明の範囲から逸脱することなく様々な変更及び修正がなされ得ることが当業者に明らかにされるであろう。したがって、明細書及び図面は、限定でなく、例示的な意味で捉えられるべきである。クレームされている発明は、全ての代替例、変更例、及び同等物を網羅することが意図される。
【0117】
以上の説明から、したがって、本発明の様々な実施形態が説明され、示されたが、本発明はこれらに限定されず、添付の特許請求の範囲において規定される主題の範囲内で他の仕方でも具体化され得る。