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特許7500540フロー式粒子分析器のための流量および真空制御式流体管理システム
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  • 特許-フロー式粒子分析器のための流量および真空制御式流体管理システム 図1
  • 特許-フロー式粒子分析器のための流量および真空制御式流体管理システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】フロー式粒子分析器のための流量および真空制御式流体管理システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/1409 20240101AFI20240610BHJP
【FI】
G01N15/1409 110
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021507855
(86)(22)【出願日】2019-07-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-09
(86)【国際出願番号】 US2019044201
(87)【国際公開番号】W WO2020036730
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2022-07-06
(31)【優先権主張番号】62/764,844
(32)【優先日】2018-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ガージ,クリストファー
【審査官】福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-529678(JP,A)
【文献】特表2014-511123(JP,A)
【文献】特開平06-221988(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0293910(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0243106(US,A1)
【文献】特表2017-502262(JP,A)
【文献】特開平09-288053(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 15/00~15/1492
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロー式粒子分析器のための流体管理システムであって、
入力および出力を備えるフローセルと、
サンプル源を前記入力に流体的に結合するためのサンプル入力ラインと、
シース流体源を前記入力に流体的に結合するための容積式ポンプおよび前記フローセルの前に位置付けられてシース流体圧力を測定するためのシース流体サブシステム圧力トランスデューサを備えるポンプ変調式シース流体サブシステムと、
廃液リザーバを前記出力に流体的に結合するための真空アキュムレータに動作可能に結合された真空ポンプおよび廃液サブシステム内の真空圧を測定するように構成された廃液サブシステム圧力トランスデューサを備える真空変調式廃液サブシステムと
を備え、
動作中、一定流体抵抗の結合を有するように構成されており、
前記ポンプ変調式シース流体サブシステムの前記容積式ポンプおよび前記真空変調式廃液サブシステムの前記真空ポンプの結合動作によって、前記シース流体サブシステム圧力トランスデューサおよび廃液サブシステム圧力トランスデューサにて測定された圧力に基づいて、サンプルの流量を制御するように構成されている、
流体管理システム。
【請求項2】
前記フロー式粒子分析器は、フローサイトメータである、請求項1に記載の流体管理システム。
【請求項3】
前記サンプル入力ラインが、サンプル源に流体的に結合されており、前記ポンプ変調式シース流体サブシステムが、シース流体源に流体的に結合されており、前記真空変調式廃液サブシステムが、廃液リザーバに流体的に結合されている、請求項1または2に記載の流体管理システム。
【請求項4】
前記ポンプ変調式シース流体サブシステムは、シース流体を前記シース流体源から前記フローセルの前記入力までポンプ圧送することによって、前記シース流体の流量を生成するように構成されている、請求項3に記載の流体管理システム。
【請求項5】
前記ポンプ変調式シース流体サブシステムは、脱ガスデバイスを備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の流体管理システム。
【請求項6】
前記ポンプ変調式シース流体サブシステムは、前記ポンプ変調式シース流体サブシステム内の流体脈動を減衰させるように構成された脈動ダンパを備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の流体管理システム。
【請求項7】
前記ポンプ変調式シース流体サブシステムおよび前記真空変調式廃液サブシステムの結合動作によって、前記フローセルを通るサンプルの流量を制御するように構成されたコントローラをさらに備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の流体管理システム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記シース流体サブシステム圧力トランスデューサおよび廃液サブシステム圧力トランスデューサにて測定された、前記ポンプ変調式シース流体サブシステムと、前記真空変調式廃液サブシステムとの間の圧力差に基づいて、シース流体の流量を変調する、請求項7に記載の流体管理システム。
【請求項9】
前記コントローラが、前記ポンプ変調式シース流体サブシステムと、前記真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、前記ポンプ変調式シース流体サブシステムを調節するためのシース流体サブシステム制御フィードバック回路を制御する、請求項8に記載の流体管理システム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の流体管理システムを備えるフロー式粒子分析器であって、前記フロー式粒子分析器はフローサイトメータである、フロー式粒子分析器。
【請求項11】
サンプル中の粒子を分析する方法であって、
流体管理システムを備えるフロー式粒子分析器を使用して、前記サンプル中の前記粒子を分析することを含み、
前記流体管理システムは、
入力および出力を備えるフローセルと、
前記サンプルを含むサンプル源を前記入力に流体的に結合するサンプル入力ラインと、
シース流体源を前記入力に流体的に結合する容積式ポンプおよび前記フローセルの前に位置付けられてシース流体圧力を測定するためのシース流体サブシステム圧力トランスデューサを備えるポンプ変調式シース流体サブシステムと、
廃液リザーバを前記出力に流体的に結合する真空アキュムレータに動作可能に結合された真空ポンプおよび廃液サブシステム内の真空圧を測定するように構成された廃液サブシステム圧力トランスデューサを備える真空変調式廃液サブシステムと
を備え、
前記流体管理システムは、一定流体抵抗の結合を有し、
前記流体管理システムは、前記ポンプ変調式シース流体サブシステムの前記容積式ポンプおよび前記真空変調式廃液サブシステムの前記真空ポンプの結合動作によって、前記シース流体サブシステム圧力トランスデューサおよび廃液サブシステム圧力トランスデューサにて測定された圧力に基づいて、サンプルの流量を制御するように構成されている、
方法。
【請求項12】
前記フロー式粒子分析器は、フローサイトメータである、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
フローサイトメータなどのフロー式粒子分析器は、光散乱および蛍光などの光学パラメータに基づいて、流体ストリーム中の粒子の特徴付けを可能にする分析ツールである。流体ストリームは、流体懸濁液中に分子、分析物結合ビーズ、または個々の細胞などの粒子を含有し得る。粒子は、通常、1つ以上のレーザからの励起光に粒子が曝露され、粒子の光散乱特性および蛍光特性が測定される1つ以上の検出器を通される。
【0002】
各粒子、またはそのサブ成分は、スペクトル的に異なる蛍光色素の多様性で標識され得る。通常、検出される各異なる色素について1つの、多数の光検出器を使用して、検出または特徴付けが実行される。分析は、分析フローサイトメータで通常使用されるように、光学キュベット内のチャネルを流体ストリームが通過している間に実行される。
【0003】
通常のフローサイトメータでは、粒子含有サンプル流体は、検出領域を通過するときに、サンプル流体と同軸の環状流を形成する粒子なしのシース流体に囲まれ、それによって、粒子なしのシース流体によって囲まれた流体ストリームの中心に、粒子含有サンプル流体の流体力学的に収束された流れを生じる。通常、サンプル流体に対するシース流体の比率は高く、サンプル流体は、検出領域を通過する全流体の流れのごく一部を形成するのみである。
【発明の概要】
【0004】
フローサイトメータなどのフロー式粒子分析器のための流量および真空制御式流体管理システムが提供される。流体管理システムの態様は、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとを備える。また、例えば、粒子分析用途において、本発明の流体管理システムを有するフロー式粒子分析器を使用する方法も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明は、添付の図面と併せて読まれたときに、以下の詳細な説明から最もよく理解され得る。図面には、以下の図が含まれる。
【0006】
図1】本発明の一実施形態による、流体管理システムの動作原理の概略図である。
図2】本発明の一実施形態による、フローサイトメータの流体管理システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
フローサイトメータなどのフロー式粒子分析器のための流量および真空制御式流体管理システムが提供される。流体管理システムの態様は、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとを備える。また、例えば、粒子分析用途において、本発明の流体管理システムを有するフロー式粒子分析器を使用する方法も提供される。
【0008】
本発明が詳細に説明される前に、本発明は、記載された特定の実施形態に限定されるのではなく、そのため、当然ながら変更可能であることが理解されるべきである。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるので、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0009】
値の範囲が提供される場合、文脈が明確に別段の指示をしない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の単位の10分の1までの各中間値、およびこの記載の範囲内の任意の他の記載される値または中間値が本発明に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限および下限は、独立してより小さい範囲に含まれてもよく、記載の範囲において任意の具体的に除外された限界に従って、同様に本発明に包含される。記載された範囲が限界の一方または両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれかまたは両方を除外する範囲も、同様に本発明に含まれる。
【0010】
本明細書では、数値の前に「約」という用語が付されて、特定の範囲が提示される。用語「約」は、本明細書では、その用語が先行する正確な数、ならびにその用語が先行する数に近いか、または近似する数に対する文字上のサポートを提供するために使用される。ある数が具体的に列挙された数に近いか、または近似するか否かを判定するとき、その近いまたは近似する列挙されない数は、それが提示されている文脈において、具体的に列挙されている数の実質的な等価物を提供する数であり得る。
【0011】
別段の定義がされない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または同等の任意の方法および材料も、本発明の実施または試験に使用され得るが、代表的な例示的な方法および材料が、以下に記載される。
【0012】
本明細書で引用されるすべての刊行物および特許は、あたかも各個々の刊行物または特許が、参照することによって組み込まれるように具体的かつ個々に示されているかのように、参照することによって本明細書に組み込まれ、方法および/または材料を開示および記載するために、参照によって本明細書に組み込まれ、それらの方法および/または材料に関連して刊行物および特許が引用される。いかなる刊行物の引用も、出願日以前のその開示に関するものであり、本発明が、先行発明を理由に、そのような刊行物に先行する権利がないことを認めるものと解釈されるべきではない。さらに、提供された公開日は、実際の公開日とは異なる場合があり、独立して確認される必要がある場合がある。
【0013】
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈において明確に別段の指示がない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。特許請求の範囲は、いかなるも選択肢的要素除外するように起草され得ることにさらに留意されたい。したがって、この記述は、特許請求要素の列挙に関連した「もっぱら(solely)」および「のみ(only)」などの排他的用語の使用のための、または「消極的な」限定の使用のための先行詞として機能することが意図される。
【0014】
本開示を読むことにより当業者には明らかになるように、本明細書に記載および図示される個々の実施形態の各々は、本発明の範囲または趣旨を逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、またはそれらと組み合わされ得る個別の構成要素および特徴を有する。いかなる列挙された方法も、列挙された事象の順序、または論理的に可能な任意の他の順序で実施され得る。
【0015】
装置および方法は、文法的な流動性のために機能的説明と共に記述されてきた、または記述されるが、米国特許法第112条に基づいて明確に記載されていない限り、特許請求の範囲は、必ずしも「手段」または「ステップ」の限定の解釈によって限定されると解釈すべきではなく、法的均等論の下で特許請求の範囲によって提供される定義の意味および等価物の完全な範囲を付与されるべきであり、特許請求の範囲が米国特許法第112条に基づいて明確に記載されている場合には、米国特許法第112条に基づく完全な法的等価物を付与されるべきであることを明確に理解されたい。
【0016】
本発明の様々な態様のさらなる説明において、最初に、流量および真空制御式流体管理システムならびにフロー式粒子分析器、例えば、それらを含むフローサイトメータが、より詳細にレビューされる。次に、フロー式粒子分析器を使用する方法のレビューが、提供される。
【0017】
流量および真空制御式流体管理システムならびにそれらを含むフロー式粒子分析器
上記で要約したように、フローサイトメータなどのフロー式粒子分析器のための流量および真空制御式流体管理システムが提供される。本発明の流体管理システムは、例えば、以下に記載されるように、フロー式粒子分析器内で、シース流体、サンプル流体、および廃液の流れなどの流体の流れを管理するように構成される。したがって、流体管理システムは、シース流体、サンプル流体、および廃液などの流体が、フロー式粒子分析器の流体流路を通ってどのように流れるかを制御するために用いられ得る。具体的には、本発明の流体管理システムは、フロー式粒子分析器の流体システムを通るサンプル流体、シース流体、および廃液の流量を制御するように構成され得る。
【0018】
フローサイトメータなどのフロー式粒子分析器は、通常、血液サンプルなどの流体サンプルを受容するためのサンプルリザーバと、シース流体が入っているシースリザーバとを備える。フロー式粒子分析器は、流体サンプル中の粒子(細胞など)を微粒子ストリームとしてフローセルに移送する一方、シール流体をフローセル入力を介してフローセる内に指向する。フローセル内で、微粒子ストリームの周りに液体シースが形成され、微粒子ストリームに実質的に均一な速度を付与する。フローセルは、粒子、例えば、細胞を、フローセルの検査領域内の光源の中心を通過するように、ストリーム内で流体力学的に収束させる。次いで、十分に放出された蛍光としての、例えば、散乱光(側方散乱光または前方散乱光など)の形態の検査領域からの光が、例えば、後続の粒子分析で使用するために、好適な光学検出システムによって検出される。フローセルの出力を出ていった流体は、廃液管理システムに入り、廃液管理システムが、フローセルの出力からの流体を廃液リザーバに搬送する。
【0019】
本発明の流体管理システムは、流速および真空制御式流体管理システムである。「流量および真空制御式」とは、流体管理システムが、ポンプ変調式シース流体サブシステムと真空変調式廃液サブシステムとの結合動作によってシステム内のサンプル流量を制御するように構成され、シース流体流量変調ポンプおよび真空付与デバイスの両方を含み、フロー式粒子分析器の流体システムを通る流体流を制御することを意味する。場合によっては、サンプル流は、システムを通るサンプル流が直接制御されないように、ポンプ変調式シース流体サブシステムおよび真空変調式廃液サブシステムの結合動作によって単独で制御される。
【0020】
場合によっては、流体管理システムは、動作中、一定の流体抵抗を有するように構成される。したがって、使用時には、システム内の流体抵抗は変化しない。流体管理システムは、動作中、一定の流体抵抗を有するように構成されるため、使用時には、流体管理システムはクローズドシステムである。流体管理システムは、使用中、クローズドシステムであるため、流体ラインおよびリザーバまたは他の構成要素は、外部環境に暴露される内部領域を有しない。クローズドシステムは、システムの内部空間または内部位置がシステムの外部環境に曝露されないことで特徴付けられ得る。したがって、システムのある部分における圧力の変化が、システムの別の部分を通る流体の流れに影響を与える。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態による、流体管理システムの動作原理の概略図を示す。図1において、シースおよびサンプルの経路は、2つの並列の抵抗器としてモデル化され、組み合わさって、集合的に第3の流体抵抗器であるフローセル、キュベット、および廃液経路を通って進む。システムの動作は、流体回路の原理に基づいており、閉じた流体経路全体の圧力降下(デルタP)は、液体の流量(Q)と流体の抵抗(R)との積に等しいと仮定される。シースおよびサンプルの経路は、2つの並列の抵抗器としてモデル化され得、組み合わさって、第3の流体抵抗器であるフローセル、キュベット、および廃液経路を通って進む。
【0022】
シース流量(Q_シース)および真空圧(P_真空)の制御を使用して、サンプル流量を制御することができる。一定のサンプルライン抵抗(R_サンプル)および廃液圧力降下(デルタP)の状態で、真空圧(P_真空)を使用してサンプル流量(Q_サンプル)を設定する。フローセル、キュベット、および廃液経路の全体の圧力降下を一定に維持するために、シースポンプが同時に制御される。シース流量、したがってキュベット内の粒子速度を変えるために、圧力降下を新しい値に変更するようにシース供給ポンプが制御され得、真空ポンプの制御が、それに応じて調整される。
【0023】
上記で検討されたように、流体管理システムの態様は、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとを備える。これらのサブシステムの各々について、以下に、より詳細に検討する。
【0024】
ポンプ変調式シース流体サブシステム
流体管理システムの態様は、フローセルにシース流体を供給し、フローセルを通るシース流体の流量を提供するためのポンプ変調式シース流体サブシステムを含む。ポンプ変調式シース流体サブシステムは、シース流体源からフローセルの入力にシース流体をポンプ圧送することによって、シース流体の流量を生成するように構成され得る。ポンプ変調式シース流体サブシステムは、シース流体源と、ポンプ(例えば、容積式ポンプ)と、脱ガスデバイスと、脈動ダンパと、シース供給バルブとを備え得る。ポンプ変調式シース流体サブシステム内の圧力は、シース流体サブシステム圧力トランスデューサによって測定され得る。
【0025】
流体管理システムのポンプ変調式シース流体サブシステムは、フロー式粒子分析器の流体システムのシース流体部分を通る液体流を変調するポンプを含む。シース流体ポンプは、シース流体源からフローセルの入力にシース流体をポンプ圧送し得る。シース流体ポンプによって提供されるシース流体の流量は変わり得、場合によっては、例えば2~20ml/分など、1~30ml/分の範囲である。最も広義には、ポンプは、機械的作用によって液体を移動させる任意のデバイスであり得る。ポンプ媒介式シース流体サブシステムは、容積式ポンプなどの任意の好適なポンプを含み得る。本明細書で使用される場合、「容積式ポンプ」は、一定量を捕捉し、その捕捉された容積をデバイスから追い出す(押しのける)ことによって流体を移動させるポンプを指し、そのようなポンプは、一連の作動サイクルで動作し得、各サイクルは、一定容積の流体を捕捉し、ポンプを通って流体システム内に機械的に流体を移動させる。用いられ得る容積式ポンプとしては、以下に限定するものではないが、蠕動ポンプ、内接歯車ポンプ、スクリューポンプ、シャトルブロックポンプ、可撓性ベーンまたはスライドベーンポンプ、円周ピストンポンプ、可撓性インペラポンプ、ヘリカルツイストルーツポンプ、または液体リングポンプなどの回転型容積式ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、またはダイアフラムポンプなどの往復型容積式ポンプ、ならびにロープポンプおよびチェーンポンプなどの線形型容積式ポンプが挙げられる。場合によっては、シース流体サブシステムポンプは、蠕動ポンプによって変調される。
【0026】
シース流体ポンプに加えて、ポンプ変調式シース流体サブシステムは、ポンプの下流、すなわち、ポンプ出力と、フローセル入力との間に位置付けられた脈動ダンパをさらに備え得る。本明細書で使用される場合、「脈動ダンパ」は、ポンプ媒介式シース流体サブシステム内の流体脈動を減衰させるように構成されたデバイスを指す。所与の脈動ダンパは、例えば、一時的に膨張/収縮し、それによりシース流体を蓄積/放出してシース流体内の脈動を減衰させることによって、シース流体サブシステム内の脈動を減衰させるように機能し得る。脈動減衰器は、流体チャネルと、脈動を減衰させるように適合された第1の流体デバイスと、脈動を減衰させるように適合された第2の流体デバイスとを備え得る。第1の流体デバイスは、第1の流体抵抗器と、第1の流体キャパシタとを備え得、第2の流体デバイスは、第2の流体抵抗器と、第2の流体キャパシタとを備え得る。第1の流体抵抗器および第2の流体抵抗器は、抵抗性チャネルであり得る。第1の流体キャパシタおよび第2の流体キャパシタは、膨張して流体を蓄積し、次いで収縮して、蓄積された流体を流体チャネル内に再導入する膜を含み得る。場合によっては、脈動減衰器は、流体チャネルと、浅いロールオフ斜面で脈動を減衰させるように適合された第1の流体デバイスと、浅いロールオフ斜面で脈動を減衰させるように適合された第2の流体デバイスとを備えてもよい。第1の流体デバイスおよび第2の流体デバイスは、それらが急なロールオフ斜面で脈動を協調的に減衰させるように、流体チャネルに接続され得る。第1の流体デバイスは、第1の流体抵抗器と、第1の流体キャパシタとを備え得、第2の流体デバイスは、第2の流体抵抗器と、第2の流体キャパシタとを備え得る。特定の実施形態では、脈動減衰器は、二次ローパスフィルタと同様に、(1)第1の流体抵抗器、(2)第1の流体キャパシタ、(3)第2の流体抵抗器、および(4)第2の流体キャパシタの順序で配置される。以下に限定されるものではないが、参照によりその開示が本明細書に組み込まれる米国特許第7,328,722号、同第7,857,005号、同第8,017,402号、および同第8,715,573号に記載されるものなど、任意の好都合な脈動ダンパが用いられ得る。
【0027】
特定の実施形態では、ポンプ変調式シース流体サブシステムは、脱ガスデバイスを含む。本明細書で使用される場合、「脱ガスデバイス」は、流体ストリームから気泡を除去するためのデバイスを指す。脱ガスデバイスは、ポンプ下流の位置のフローライン上に位置付けられ得、ポンプからシース流体を受容し得る。場合によっては、脱ガスデバイスは、ポンプの出力と、脈動ダンパの入力との間に存在する。ポンプ媒介式シース流体サブシステムに組み込まれ得る関心の脱ガスデバイスとしては、気泡フィルタなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
特定の実施形態では、ポンプ変調式シース流体サブシステムは、少なくとも1つのバルブを含む。少なくとも1つのバルブは、シース流体の流れの制御を容易にするシース供給バルブであり得る。場合によっては、シース供給バルブは、ポンプ媒介式シース流体サブシステム内の流体流を制限し、シース流体の可変流量を可能にする。シース供給バルブは、ポンプと、フローセルとの間に位置付けられ得る。場合によっては、シース供給バルブは、脈動ダンパと、フローセルの入力との間に位置付けられ得る。場合によっては、容積ポンプ式シース流体サブシステムは、複数のバルブを含む。容積ポンプ式シース流体サブシステムで使用するための好適なバルブとしては、逆止弁などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
ポンプ変調式シース流体サブシステムは、シース流体サブシステム圧力トランスデューサをさらに含み得る。シース流体サブシステム圧力トランスデューサは、シース流体がポンプ圧送されるフローラインに沿った任意の好適な位置でシース流体サブシステム内の圧力を測定するように構成された任意のデバイスであり得る。場合によっては、シース流体サブシステム圧力トランスデューサは、フローセルの直前の位置に位置付けられ得、フローセルの直前のシース流体圧力を表す出力データを測定し、提供するように構成される。シース流体サブシステム圧力トランスデューサはさらに、シース流体サブシステム圧力トランスデューサによって測定された圧力に基づいて、シース流体またはサンプル流体の流量を調整するコントローラに接続され得る。シース流体サブシステム圧力トランスデューサは、任意の好適な圧力監視デバイス、すなわち、以下に限定されないが、ピエゾ抵抗ひずみゲージ、静電容量センサー、電磁センサー、圧電センサー、ひずみゲージセンサー、光学センサー、ポテンショメータセンサーなどのフォースコレクタ型圧力センサー、ならびに、例えば、共振センサー、熱センサー、イオン化センサーなどの他のタイプの圧力センサーなどの圧力センサーであり得る。場合によっては、ポンプ媒介式シース流体サブシステムは、シース流体がポンプ圧送されるフローラインに結合された複数のシース流体サブシステム圧力トランスデューサを含み、各シース流体サブシステム圧力トランスデューサは、測定された圧力に基づいて、シース流体またはサンプル流体の流量を調整するためのコントローラに接続され得る。
【0030】
特定の実施形態では、ポンプ変調式シース流体サブシステムは、シース流体供給源がポンプ媒介式シース流体サブシステムの入力にシース流体を供給するように、シース流体供給源に流体的に結合され得る。シース供給源は、シース流体を保持するための任意の好適なリザーバまたは容器であり得る。
【0031】
真空変調式廃液サブシステム
流体管理システムの態様は、真空変調式廃液サブシステムを含む。真空変調式廃液サブシステムは、真空の適用を介して廃液をフローセルの出力から廃液リザーバに抜き出すことによって、廃液の流量を生成するように構成され得る。廃液は、流れ粒子分析器のフローセルを通過してフローセルの出力を出たサンプル流体とシース流体とを含み得る。
【0032】
真空変調式廃液サブシステムは、フローセル出力と、廃液ストレージとの間の廃液ラインに沿って位置付けられた真空付与デバイスを含む。真空付与デバイスは、必要に応じて異なり得、場合によっては、真空アキュムレータに動作可能に結合された真空ポンプを含み、真空アキュムレータは、廃液サブシステムに沿ってポンプと、フローセルとの間に位置付けられ得る。真空付与デバイスの真空ポンプの構成要素は、必要に応じて、異なり得る。場合によっては、真空ポンプは、容積式ポンプである。用いられ得る容積式真空ポンプとしては、以下に限定されないが、回転ベーンポンプ、ダイアフラムポンプ、ピストンポンプ、スクロールポンプ、スクリューポンプ、ギアポンプ、蠕動ポンプなどが挙げられる。場合によっては、真空ポンプは、ダイアフラムポンプである。場合によっては、真空ポンプは、ポンプ変調式シース流体サブシステムのポンプと同一ではない。場合によっては、真空ポンプは、ダイアフラムポンプであり、シース流体サブシステムのポンプは、蠕動ポンプである。
【0033】
ポンプに動作可能に結合されるものは、真空アキュムレータである。本明細書で使用されるとき、「真空アキュムレータ」は、ポンプのストローク容積の倍である内容積を有する密閉容器を指し、場合によっては、容器の内容積は、ストローク容積の内容積を、50%以上を含む、25%以上、例えば、20~100%などの10~100%など、10%以上を超える。真空アキュムレータは、真空ポンプによって生成される真空レベルを維持し得る。場合によっては、真空アキュムレータ内の絶対真空圧が、サンプル源からサンプル入力ラインを通ってフローセルを通るサンプル流体の流量を決定する。場合によっては、フローサイトメータのポンプおよび真空アキュムレータは、その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,528,427号に記載された真空源および真空アキュムレータである。
【0034】
特定の実施形態では、真空変調式廃液サブシステムは、少なくとも1つのバルブを含む。少なくとも1つのバルブは、廃液の流れの制御を容易にし得る廃液バルブであり得る。場合によっては、廃液バルブは、真空変調式廃液サブシステム内の流体流を制限し、廃液の可変流量を可能にする。廃液バルブは、フローセルと、ポンプとの間の真空ポンプ式廃液サブシステムのフローライン上に位置付けられ得る。場合によっては、廃液バルブは、フローセルの出力と、真空アキュムレータとの間のフローライン上に位置付けられる。場合によっては、真空ポンプ式廃液サブシステムは、複数のバルブを含む。真空ポンプ式廃液サブシステムで使用するための好適なバルブは異なり得、以下に限定されないが、調整可能なバルブなどを含み得る。
【0035】
真空変調式廃液サブシステムは、廃液サブシステム圧力トランスデューサをさらに含み得る。廃液サブシステム圧力トランスデューサは、廃液サブシステム内の真空圧を測定し得る。場合によっては、廃液サブシステム圧力トランスデューサは、真空アキュムレータ内の真空圧を測定するように構成される。廃液サブシステム圧力トランスデューサは、測定された真空圧に基づいて、廃液の流量を調整するコントローラに接続され得る。廃液サブシステム圧力トランスデューサは、任意の好適な圧力監視デバイス、例えば、以下に限定されないが、ピエゾ抵抗ひずみゲージ、静電容量センサー、電磁センサー、圧電センサー、ひずみゲージセンサー、光学センサー、ポテンショメータセンサーなどのフォースコレクタ型圧力センサー、ならびに、例えば、共振センサー、熱センサー、イオン化センサーなどの他のタイプの圧力センサーなどの圧力センサーであり得る。場合によっては、真空変調式シース流体サブシステムは、複数の廃液サブシステム圧力トランスデューサを含む。場合によっては、真空ポンプ式シース流体サブシステムは、廃液がポンプ圧送されるフローラインに結合された複数の廃液サブシステム圧力トランスデューサを含み、各廃液サブシステム圧力トランスデューサは、測定された圧力に基づいて、廃液の流量を調整するためのコントローラに接続され得る。
【0036】
特定の実施形態では、真空変調式廃液サブシステムは、廃液がポンプの出力から廃液リザーバ内に流れるように、廃液を貯蔵するように構成された容器などの廃液リザーバに流体的に結合され得る。廃液リザーバは、シース流体を保持するための任意の好適な容器であり得る。
【0037】
サンプル源
場合によっては、フロー式粒子分析器は、サンプル源を含む。サンプル源は、サンプル流体を保持するための任意の好適なリザーバまたは容器であり得る。サンプル源は、フローセルにつながるサンプル入力ラインに流体的に結合され得、サンプル入力ラインにサンプル流体を供給し得る。
【0038】
コントローラ
流体管理システムの態様は、フローサイトメータ内の流体の流量を変調するためのコントローラをさらに含む。場合によっては、コントローラは、シース流体源からフローセルの入力へのシース流体の流量を変調する。特定の実施形態では、コントローラは、サンプル源からフローセルの入力へのサンプル流体の流量を変調する。特定の実施形態では、コントローラは、フローセルの出力から廃液リザーバへの廃液の流量を変調する。コントローラは、システムの圧力トランスデューサによって測定された圧力に基づいて、シース流体、サンプル流体、および廃液の流量を調整し得る。場合によっては、コントローラは、シース流体サブシステム圧力トランスデューサによってフローセルの直前で測定された圧力に基づいて、シース流体、サンプル流体、および廃液の流量を調整する。場合によっては、コントローラは、廃液サブシステム圧力トランスデューサによって真空アキュムレータ内で測定された真空圧に基づいて、シース流体、サンプル流体、および廃液の流量を調整する。
【0039】
コントローラは、フローセルを通じて、任意の好適なサンプル流体の流量を提供し得る。場合によっては、コントローラは、シース流体サブシステム圧力トランスデューサによって測定された流体圧力に基づいて、サンプル流体の流量を変調する。場合によっては、コントローラは、廃液サブシステム圧力トランスデューサによって測定された真空圧に基づいて、サンプル流体の流量を変調する。場合によっては、コントローラは、シース流体サブシステムトランスデューサおよび廃液サブシステムトランスデューサによって測定された、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の圧力差に基づいて、サンプル流体の流量を変調する。場合によっては、コントローラは、例えば5~200μl/分など、1~1000μl/分の範囲のサンプル流体の流量を提供するように構成され得る。
【0040】
場合によっては、コントローラは、シース流体の流量と、廃液サブシステムの真空圧との結合変調または結合制御によって、サンプル流体の流量を変調する。コントローラは、シース流体サブシステムトランスデューサおよび廃液サブシステムトランスデューサによって測定された、容積ポンプ式シース流体サブシステムと、真空ポンプ式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、シース流体の流量を変調し得る。コントローラは、例えば2~20ml/分など、1~30ml/分の範囲のシース流体の流量を提供するように構成され得る。
【0041】
場合によっては、コントローラは、フローサイトメータ内の流体の流量を調節するための制御フィードバック回路を制御するように構成される。特定の実施形態では、コントローラは、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、ポンプ変調式シース流体サブシステムを調節するためのシース流体サブシステム制御フィードバック回路を制御するように構成され得る。場合によっては、コントローラは、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空ポンプ式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、真空変調式廃液サブシステムを調節するための廃液サブシステム制御フィードバック回路を制御する。
【0042】
フロー式粒子分析器
本明細書に記載の流体管理システムは、様々な異なるフロー式粒子分析器内で用いられ得る。主題の流体管理システムが用いられ得る好適なフローサイトメトリシステムとしては、以下に限定されるものではないが、米国特許第9,952,076号、同第9,933,341号、同第9,726,527号、同第9,453,789号、同第9,200,334号、同第9,097,640号、同第9,095,494号、同第9,092,034号、同第8,975,595号、同第8,753,573号、同第8,233,146号、同第8,140,300号、同第7,544,326号、同第7,201,875号、同第7,129,505号、同第6,821,740号、同第6,813,017号、同第6,809,804号、同第6,372,506号、同第5,700,692号、同第5,643,796号、同第5,627,040号、同第5,620,842号、同第5,602,039号に記載されるものを含み、これらの開示は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。場合によっては、関心のフローサイトメトリシステムとしては、BD Biosciences FACSCanto(商標)IIフローサイトメータ、BD Accuri(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSCelesta(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSLyric(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSVerse(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSymphony(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortessa(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortess(商標)X-20フローサイトメータなどが挙げられる。
【0043】
特定の実施形態では、主題のシステムは、無線周波数多重励起を使用して、複数の周波数シフトされた光のビームを生成する励起モジュールを有するフローサイトメトリシステムである。これらの実施形態では、レーザ光発生器は、複数のレーザと、複数の周波数シフトされたコムビームを生成するための1つ以上の音響光学部品(例えば、音響光学偏光器、音響光学周波数シフタ)とを備え得る。周波数シフトされたコムビームおよび局部発振器ビームのうちの1つ以上は、実質的に一定の強度プロファイルを有する周波数シフトされた光の1つ以上のビームを生成するために、本明細書に記載されるようなビーム成形構成要素によって受信されるように構成され得る。場合によっては、主題のシステムは、米国特許第9,423,353号、同第9,784,661号、および米国特許公開第2017/0133857号、ならびに同第2017/0350803号に記載されるようなレーザ励起モジュールを有するフローサイトメトリシステムであり、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0044】
具体的な実施形態
図2は、本発明の一実施形態による、フローサイトメータの流体管理システムの概略図を示す。流体管理システムのシース流体サブシステムにおいて、シース流体が、シース流体源から流体力学的集束チャネルにポンプ圧送される。シース流体は、イメージングフローチャネル内で光学的に分析されるサンプル流体と組み合わされる。シース流体が入ったシース流体供給タンク10が、シース供給蠕動ポンプ11にシース流体を供給するフローラインに結合される。ポンプを使用してシース流量を制御することにより、ヘッド圧に依存しない流量制御、およびシース流体ならびにサンプルの流量の連続変化が可能になる。シース流体が、シース流体サブシステムのフローラインを通過し、流体ストリーム、および流体サブシステム内の脈動を減衰させるための脈動ダンパ13内の気泡を除去するための脱ガスデバイス12(例えば、気泡フィルタ)を通って流れる。流体ラインは、流体力学的集束チャネル16と、イメージングフローチャネル18とを含むフローセルの前に位置付けられた、流体流を制限するためのシース供給バルブ14を備える。フローセルの前のフローサイトメータ内の圧力が、シース流体サブシステム圧力トランスデューサ15によって測定される。
【0045】
システムは、サンプル流体が入ったサンプル入力23をさらに備える。サンプル入力は、サンプル流体を、流体力学的集束チャネル16と、イメージングフローチャネル18とを含むフローセルにつながる流体ラインに供給する。サンプル流体が、シース供給蠕動ポンプ11によってポンプ圧送されたシース流体と組み合わされ、2つの流体が、フローセルの入力を通って流れる。
【0046】
流体システムの廃液サブシステムでは、サンプル流体と、シース流体とを含む廃液が、フローセルの出力から廃液貯蔵タンクに抜き出される。シース供給蠕動ポンプ11によるシース流量の適正な制御が与えられると、サンプル流体が、ダイアフラムポンプ21による廃液の抜き出しによって生じる真空によって、フローセルを通って抜き出される。廃液がフローセルの出力を通過した後、廃液は、ダイアフラムポンプ21によって、フローラインを通って廃液貯蔵タンク22に抜き出される。ダイアフラムポンプはさらに、廃液サブシステムの廃液ラインに真空を付与するために、真空アキュムレータ20内に真空を生成する。真空アキュムレータは、小さな密封されたプラスチックボトルであってもよい。第2の圧力トランスデューサ19が、真空アキュムレータ内の圧力を測定するために、真空アキュムレータ20に接続されている。廃液サブシステムは、イメージングフローチャネル18の出力と、真空アキュムレータ20との間のフローライン上に位置付けられた廃液バルブをさらに含む。所与のサンプル流量に対して、関連付けられた真空アキュムレータの真空圧が、真空ポンプ21を介してサンプルラインの流体抵抗と一致するように制御される。次いで、第1および第2のトランスデューサから測定された圧力の差として定義されるフローセル全体の圧力降下が、適切なシース流量のためのシース供給ポンプ11のフィードバック制御として使用される。
【0047】
方法
例えば、上述のように、本発明の流体管理システムを含むフロー式粒子分析器を使用する方法も提供される。方法は、例えば、上記で詳述したように、入力と出力とを備えるフローセルと、シース流体源を入力に流体的に結合するためのポンプ変調式シース流体サブシステムと、廃液リザーバを出力に流体的に結合するための真空変調式廃液サブシステムとを含むフローサイトメータを通してサンプル流体を流すことを含み得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、サンプル流体は、生体サンプルである初期サンプルを含有する。「生体サンプル」という用語は、その従来の意味で、全生物、植物、菌類、または、場合によっては、血液、粘液、リンパ液、滑液、脳脊髄液、唾液、気管支肺胞洗浄液、羊水、羊膜臍帯血、尿、膣液、および精液中に見られ得る動物の組織、細胞、または構成成分のサブセットを指すために使用される。したがって、「生体サンプル」は、天然有機体またはその組織のサブセットの両方、ならびに、例えば、血漿、血清、脊髄液、リンパ液、皮膚の切片、呼吸管、胃腸管、心血管、および泌尿器管、涙液、唾液、乳、血液細胞、腫瘍、臓器を含むが、これらに限定されない、生物またはその組織のサブセットから調製されたホモジネート、溶解物、または抽出物を指す。生体サンプルは、健康組織と、疾患組織(例えば、がん性、悪性、壊死性など)との両方を含む、任意のタイプの生体組織であり得る。特定の実施形態では、生体サンプルは、血液またはその誘導体、例えば、血漿、涙液、尿、精液などの液体サンプルであり、場合によっては、サンプルは、静脈穿刺またはフィンガースティックから取得された血液など、全血を含む血液サンプルである(血液は、アッセイの前に、防腐剤、抗凝固剤などの任意の試薬と組み合わされてもよく、または組み合わされなくてもよい)。
【0049】
特定の実施形態では、サンプルのソースは、「哺乳動物(mammal)」または「哺乳動物(mammalian)」であり、これらの用語は、肉食動物目(例えば、イヌおよびネコ)、げっ歯目(例えば、マウス、モルモット、およびラット)、ならびに霊長目(例えば、ヒト、チンパンジー、およびサル)を含む、哺乳綱内の生物を示すために広く使用される。場合によっては、被験体はヒトである。方法は、両方の性別のヒト被検体から、発達の任意の段階(すなわち、新生児、乳幼児、年少者、青年、成人)で取得されたサンプルに適用され得、特定の実施形態では、ヒト被検体は、年少者、青年、または成人である。本発明は、ヒト被検体からのサンプルに適用され得るが、以下に限定されるものではないが、鳥、マウス、ラット、イヌ、ネコ、家畜、およびウマなどの他の動物被検体からの(すなわち、「非ヒト被検体」内の)サンプルに対しても実施され得ることを理解されたい。
【0050】
主題の方法を実施するとき、ある量のサンプル流体が、フローサイトメータ内にポンプ圧送される。フローサイトメータ内にポンプ圧送されるサンプル流体の量は、例えば0.005mL~900mL、例えば0.01mL~800mL、例えば0.05mL~700mL、例えば0.1mL~600mL、例えば0.5mL~500mL、例えば1mL~400mL、例えば2mL~300mL、および5mL~100mLのサンプルを含む、0.001mL~1000mLの範囲で変化し得る。
【0051】
方法は、例えば、上記で詳述したように、シース流体サブシステムトランスデューサおよび廃液サブシステムトランスデューサによって測定された、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、サンプル流体の流量を変調することをさらに含み得る。サンプル流体の流量は、シース流体サブシステムトランスデューサと、廃液サブシステムトランスデューサとに接続されたコントローラによって調整され得る。コントローラは、フローセルの前および後で、フローサイトメータの流体サブシステム内の圧力を提供するトランスデューサの各々から信号を受信し得る。コントローラは、ポンプ変調式シース流体サブシステムのポンプおよび真空変調式廃液サブシステムのポンプと通信し得、ポンプの動作を制御することによって、サンプル流体の流量を制御し得る。
【0052】
コンピュータ制御システム
本開示の態様は、主題の方法を実施するためのコンピュータ制御システムをさらに含み、システムは、本明細書に記載の方法を実施するためのシステムの完全な自動化または部分的な自動化のための1つ以上のコンピュータをさらに備える。いくつかの実施形態では、システムは、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータを備え、コンピュータプログラムは、コンピュータにロードされると、例えば、上述のように、流体管理システムを操作するための命令を含む。
【0053】
システムは、ディスプレイと、オペレータ入力デバイスとを備え得る。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード、マウスなどであってもよい。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するために記憶された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ記憶デバイス、および入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、ならびに多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであり得るか、または利用可能であるか、もしくは利用可能になる他のプロセッサのうちの1つであり得る。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、周知の様式でファームウェアおよびハードウェアとインターフェースし、当技術分野で既知のように、Java、C++、他の高レベルまたは低レベル言語、ならびにそれらの組み合わせなどの様々なプログラミング言語で書かれ得る様々なコンピュータプログラムの機能をプロセッサが調整したり、実行したりすることを容易にする。オペレーティングシステムは、通常、プロセッサと協調して、コンピュータの他の構成要素の機能を調整し、実行する。オペレーティングシステムはまた、すべて既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイルおよびデータ管理、メモリ管理、ならびに通信制御および関連サービスを提供する。プロセッサは、任意の好適なアナログまたはデジタルシステムであり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、負帰還制御などのフィードバック制御を提供するアナログ電子機器を含む。
【0054】
システムメモリは、様々な既知または将来のメモリ記憶デバイスのいずれかであり得る。例としては、任意の一般的に入手可能なランダムアクセスメモリ(RAM)、常駐ハードディスクもしくはテープなどの磁気媒体、リードライトコンパクトディスクなどの光学媒体、フラッシュメモリデバイス、または他のメモリ記憶デバイスが挙げられる。メモリ記憶デバイスは、コンパクトディスクドライブ、テープドライブ、リムーバブルハードディスクドライブ、またはディスクドライブを含む、様々な既知または将来のデバイスのいずれかであり得る。そのようなタイプのメモリ記憶デバイスは、通常、それぞれ、フラッシュメモリ、SDカード、ソリッドステートハードドライブ、または他の形態の光学または磁気メモリデバイスなどのプログラム記憶媒体(図示せず)から読み出し、および/またはプログラム記憶媒体に書き込む。これらのプログラム記憶媒体のいずれか、または現在使用されている、もしくは後に開発され得る他のものは、コンピュータプログラム製品とみなされ得る。理解されるように、これらのプログラム記憶媒体は、通常、コンピュータソフトウェアプログラムおよび/またはデータを記憶する。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータソフトウェアプログラムは、通常、システムメモリ、および/またはメモリ記憶デバイスと併せて使用されるプログラム記憶デバイスに記憶される。
【0055】
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム製品は、記憶された制御ロジック(プログラムコードを含むコンピュータソフトウェアプログラム)を有するコンピュータ使用可能媒体を備えて記載される。制御ロジックは、コンピュータのプロセッサによって実行されると、プロセッサに、本明細書に記載された機能を実行させる。他の実施形態では、いくつかの機能は、例えば、ハードウェアステートマシンを使用して、主にハードウェア内に実装される。本明細書に記載される機能を実行するためのハードウェアステートマシンの実装は、関連技術分野の当業者には明らかである。
【0056】
メモリは、磁気、光学、またはソリッドステート記憶デバイス(磁気もしくは光学ディスク、またはテープ、またはRAM、または固定型もしくは携帯型のいずれかの、任意の他の好適なデバイスを含む)などの、プロセッサがデータを記憶し、取り出すことができる任意の好適なデバイスであり得る。プロセッサは、必要なプログラムコードを担持しているコンピュータ可読媒体から好適にプログラムされた汎用デジタルマイクロプロセッサを含み得る。プログラミングは、通信チャネルを介してプロセッサにリモートで提供され得るか、またはメモリまたは何らかの他の携帯型もしくは固定型のコンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品に、メモリと一緒にそれらのデバイスのいずれかを使用して、あらかじめ保存され得る。例えば、磁気または光学ディスクは、プログラミングを担持し得、ディスクライタ/リーダによって読み取ることができる。本発明のシステムは、例えば、コンピュータプログラム製品の形態のプログラミング、上記の方法を実施する際に使用するためのアルゴリズムも含む。本発明によるプログラミングは、コンピュータ可読媒体、例えば、コンピュータによって直接読み取りおよびアクセスすることができる任意の媒体に記録され得る。そのような媒体としては、以下に限定されないが、磁気記憶媒体、ハードディスク記憶媒体、DVD、ブルーレイ、CD-ROMなどの光学記憶媒体、RAMおよびROMなどの電気記憶媒体、ポータブルフラッシュドライブ、ならびに磁気/光学記憶媒体など、これらのカテゴリのハイブリッドが挙げられる。
【0057】
プロセッサはまた、リモート位置でユーザーと通信するための通信チャネルへのアクセスを有し得る。リモート位置とは、ユーザーがシステムと直接接触せず、広域ネットワーク(「WAN」)、電話ネットワーク、衛星ネットワーク、またはスマートフォンを含む任意の他の好適な通信チャネルに接続されたコンピュータなど、外部デバイスから入力マネージャに入力情報を中継することを意味する。
【0058】
いくつかの実施形態では、本開示によるシステムは、通信インターフェースを含むように構成され得る。いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、ネットワークおよび/または別のデバイスと通信するための受信機および/または送信機を含む。通信インターフェースは、以下に限定されないが、無線周波数(RF)通信(例えば、無線周波数識別(RFID)、WiFi、赤外線、無線ユニバーサルシリアルバス(USB)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)通信プロトコル、および符号分割多元接続(CDMA)またはモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などのセルラー通信を含む、有線または無線通信のために構成され得る。
【0059】
一実施形態では、通信インターフェースは、主題のシステムと、同様の補完的データ通信のために構成される(例えば、診療所または病院環境における)コンピュータ端末など、他の外部デバイスとの間のデータ通信を可能にするために、例えば、USBポート、ライトニングポート、USB-Cポート、または任意の他の好適な電気接続ポートなどの物理ポートまたはインターフェースなど、1つ以上の通信ポートを含むように構成される。
【0060】
一実施形態では、通信インターフェースは、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)通信、または任意の他の好適な無線通信プロトコルのために構成されて、主題のシステムが、コンピュータ端末および/またはネットワーク、通信可能な携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント、またはユーザーが併せて使用し得る任意の他の通信デバイスなど、他のデバイスと通信することを可能にする。
【0061】
一実施形態では、通信インターフェースは、携帯電話ネットワーク、ショートメッセージサービス(SMS)、インターネットに接続されるローカルエリアネットワーク(LAN)上のパーソナルコンピュータ(PC)への無線接続、またはWiFiホットスポットでのインターネットへのWiFi接続を介して、インターネットプロトコル(IP)を利用するデータ転送のための接続を提供するように構成される。
【0062】
一実施形態では、主題のシステムは、例えば802.11もしくはBluetooth(登録商標)RFプロトコル、またはIrDA赤外線プロトコルなどの共通標準を使用して、通信インターフェースを介してサーバデバイスと無線で通信するように構成される。サーバデバイスは、スマートフォン、タブレットコンピュータもしくはノートブックコンピュータなどの別のポータブルデバイス、またはデスクトップコンピュータ、アプライアンスなどのより大きなデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)または発光ダイオードディスプレイ(LED)などのディスプレイ、ならびにボタン、キーボード、マウス、またはタッチスクリーンなどの入力デバイスを備える。
【0063】
いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、上述の通信プロトコルおよび/または機構のうちの1つ以上を使用して、ネットワークまたはサーバデバイスと、主題のシステム、例えば、任意のデータ記憶ユニットに記憶されたデータを自動的にまたは半自動で通信するように構成される。
【0064】
出力コントローラは、人間であろうと機械であろうと、ローカルであろうとリモートであろうと、ユーザーに情報を提示するための様々な既知の表示デバイスのいずれかのためのコントローラを含み得る。表示デバイスのうちの1つが視覚情報を提供する場合、この情報は、通常、画素のアレイとして論理的および/または物理的に編成され得る。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)コントローラは、システムとユーザーとの間にグラフィカル入力および出力インターフェースを提供するための、およびユーザー入力を処理するための様々な既知または将来のソフトウェアプログラムのいずれかを含み得る。コンピュータの機能要素は、システムバスを介して互いに通信し得る。これらの通信のいくつかは、ネットワークまたは他のタイプのリモート通信を使用して、代替の実施形態で達成され得る。出力マネージャはまた、既知の技術に従って、例えば、インターネット、電話、または衛星ネットワークを介して、リモート位置でユーザーに、処理モジュールによって生成された情報を提供し得る。出力マネージャによるデータの提示は、様々な既知の技術に従って実施され得る。いくつかの例として、データは、SQL、HTML、もしくはXMLドキュメント、電子メールもしくは他のファイル、または他の形態のデータを含み得る。データは、ユーザーが追加のSQL、HTML、XML、または他のドキュメントもしくはデータをリモートソースから取り出すことができるように、インターネットURLアドレスを含み得る。主題のシステム内に存在する1つ以上のプラットフォームは、通常、一般的にサーバと呼ばれるコンピュータのクラスのものであるが、任意のタイプの既知のコンピュータプラットフォームまたは将来開発されるタイプであってもよい。また一方、それらは、メインフレームコンピュータ、ワークステーション、または他のコンピュータタイプであってもよい。それらは、任意の既知または将来のタイプのケーブル配線、またはネットワーク化された、もしくはされていない無線システムを含む、他の通信システムを介して接続され得る。それらは、同一場所に配置され得るか、または物理的に分離され得る。場合により、選択されたコンピュータプラットフォームのタイプおよび/または構成に応じて、様々なオペレーティングシステムが、コンピュータプラットフォームのいずれかで用いられ得る。適切なオペレーティングシステムとしては、Windows10、iOS、Sun Solaris、Linux(登録商標)、OS/400、Compaq Tru64 Unix、SGI IRIX、Siemens Reliant Unix、Ubuntu、Zorin OSなどが挙げられる。
【0065】
ユーティリティ
本明細書に記載の流体サブシステムおよび方法は、生体サンプルなどの、流体媒質中のサンプル中の粒子成分を分析することが望ましい様々な用途で使用される。流体サブシステムは、任意の好適な分析フローサイトメータシステムに組み込まれ得る。本発明の実施形態は、シースおよびサンプルの流量の安定性を維持しながら、フローサイトメータ内のシースおよびサンプルの両方の流量を連続的に変化させる制御を可能にする。シースおよびサンプルの両方の流量の連続変化は、シース流体をポンプ圧送するための容積式ポンプと、フローサイトメータ内に真空圧を生成するための真空ポンプとの使用によって提供される。
【0066】
主題の流体管理システムが使用される、サンプルを分析するためのフローサイトメトリシステムおよび方法としては、以下に限定されるものではないが、米国特許第9,952,076号、同第9,933,341号、同第9,726,527号、同第9,453,789号、同第9,200,334号、同第9,097,640号、同第9,095,494号、同第9,092,034号、同第8,975,595号、同第8,753,573号、同第8,233,146号、同第8,140,300号、同第7,544,326号、同第7,201,875号、同第7,129,505号、同第6,821,740号、同第6,813,017号、同第6,809,804号、同第6,372,506号、同第5,700,692号、同第5,643,796号、同第5,627,040号、同第5,620,842号、同第5,602,039号に記載されるものを含み、これらの開示は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。場合によっては、関心のフローサイトメトリシステムとしては、BD Biosciences FACSCanto(商標)IIフローサイトメータ、BD Accuri(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSCelesta(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSLyric(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSVerse(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSymphony(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortessa(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortess(商標)X-20フローサイトメータなどが挙げられる。
【0067】
特定の実施形態では、主題のシステムは、無線周波数多重励起を使用して、複数の周波数シフトされた光のビームを生成する励起モジュールを有するフローサイトメトリシステムである。これらの実施形態では、レーザ光発生器は、複数のレーザと、複数の周波数シフトされたコムビームを生成するための1つ以上の音響光学部品(例えば、音響光学偏光器、音響光学周波数シフタ)とを備え得る。周波数シフトされたコムビームおよび局部発振器ビームのうちの1つ以上は、実質的に一定の強度プロファイルを有する周波数シフトされた光の1つ以上のビームを生成するために、本明細書に記載されるようなビーム成形構成要素によって受信されるように構成され得る。場合によっては、主題のシステムは、米国特許第9,423,353号、同第9,784,661号、および米国特許公開第2017/0133857号、ならびに同第2017/0350803号に記載されるようなレーザ励起モジュールを有するフローサイトメトリシステムであり、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0068】
添付の特許請求の範囲にかかわらず、本開示はまた、以下の付記によって定義される。
【0069】
1.フロー式粒子分析器のための流体管理システムであって、
入力および出力を備えるフローセルと、
サンプル源を上記の入力に流体的に結合するためのサンプル入力ラインと、
シース流体源を上記の入力に流体的に結合するためのポンプ変調式シース流体サブシステムと、
廃液リザーバを上記の出力に流体的に結合するための真空変調式廃液サブシステムと
を備え、
動作中、一定流体抵抗の結合を有するように構成されている、
流体管理システム。
2.ポンプ変調式シース流体サブシステムおよび真空変調式廃液サブシステムの結合動作によって、サンプルの流量を制御するように構成されている、付記1に記載の流体管理システム。
3.フロー式粒子分析器は、フローサイトメータである、付記1または2に記載の流体管理システム。
4.サンプル入力ラインが、サンプル源に流体的に結合されており、ポンプ変調式シース流体サブシステムが、シース流体源に流体的に結合されており、真空変調式廃液サブシステムが、廃液リザーバに流体的に結合されている、付記1~3のいずれか1つに記載の流体管理システム。
5.ポンプ変調式シース流体サブシステムは、シース流体をシース流体源からフローセルの入力までポンプ圧送することによって、シース流体の流量を生成するように構成されている、付記4に記載の流体管理システム。
【0070】
6.ポンプ変調式シース流体サブシステムは、容積式ポンプを備える、付記1~5のいずれか1つに記載の流体管理システム。
7.容積式ポンプは、蠕動ポンプ、ギアポンプ、およびダイアフラムポンプからなる群から選択されるポンプを備える、付記6に記載の流体管理システム。
8.容積式ポンプは、蠕動ポンプである、付記7に記載の流体管理システム。
9.ポンプ変調式シース流体サブシステムは、脱ガスデバイスを備える、付記1~8のいずれか1つに記載の流体管理システム。
10.ポンプ変調式シース流体サブシステムは、このポンプ変調式シース流体サブシステム内の流体脈動を減衰させるように構成された脈動ダンパを備える、付記1~9のいずれか1つに記載の流体管理システム。
【0071】
11.真空変調式廃液サブシステムは、真空付与デバイスを備える、付記1~10のいずれか1つに記載の流体管理システム。
12.真空付与デバイスは、真空アキュムレータに動作可能に結合された真空ポンプを備える、付記11に記載の流体管理システム。
13.真空ポンプは、容積式真空ポンプを備える、付記12に記載の流体管理システム。
14.容積式真空ポンプが、ダイアフラムポンプ、ギアポンプ、および蠕動ポンプからなる群から選択される、付記13に記載の流体管理システム。
15.容積式真空ポンプは、ダイアフラムポンプである、付記14に記載の流体管理システム。
【0072】
16.ポンプ変調式シース流体サブシステムおよび真空変調式廃液サブシステムの結合動作によって、フローセルを通るサンプルの流量を制御するように構成されたコントローラをさらに備える、付記1~15のいずれか1つに記載の流体管理システム。
17.コントローラが、1~1000μl/sの範囲のサンプル流体の流量を提供するように構成されている、付記16に記載の流体管理システム。
18.コントローラが、5~200μl/sの範囲のサンプル流体の流量を提供するように構成されている、付記16に記載の流体管理システム。
19.コントローラは、シース流体の流量および廃液サブシステムの真空圧の結合変調によって、サンプル流体の流量を変調する、付記17または18に記載の流体管理システム。
20.コントローラが、1~30ml/分の範囲のシース流体の流量を提供するように構成されている、付記19に記載の流体管理システム。
【0073】
21.コントローラは、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、シース流体の流量を変調する、付記18~20のいずれか1つに記載の流体管理システム。
22.コントローラが、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、上記のポンプ変調式シース流体サブシステムを調節するためのシース流体サブシステム制御フィードバック回路を制御する、付記21に記載の流体管理システム。
23.ポンプ変調式シース流体サブシステム内の圧力が、シース流体サブシステム圧力トランスデューサによって測定される、付記21または22に記載の流体管理システム。
24.シース流体サブシステム圧力トランスデューサが、フローセルの直前で、シース流体の圧力を測定するように構成されている、付記23に記載の流体管理システム。
25.コントローラは、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、上記の真空変調式廃液サブシステムを調節するための廃液サブシステム制御フィードバック回路を制御する、付記18~24のいずれか1つに記載の流体管理システム。
【0074】
26.真空変調式廃液サブシステム内の圧力が、廃液サブシステム圧力トランスデューサによって測定される、付記25に記載の流体管理システム。
27.廃液サブシステム圧力トランスデューサが、真空アキュムレータ内の真空圧を測定するように構成されている、付記26に記載の流体管理システム。
【0075】
28.付記1~27のいずれか1つに記載の流体管理システムを備えるフロー式粒子分析器。
29.フロー式粒子分析器は、フローサイトメータである、付記28に記載のフロー式粒子分析器。
【0076】
30.サンプル中の粒子を分析する方法であって、
流体管理システムを備えるフロー式粒子分析器を使用して、サンプル中の粒子を分析することを含み、この流体管理システムが、
入力および出力、を備えるフローセルと、
サンプルを含むサンプル源を上記の入力に流体的に結合するサンプル入力ラインと、
シース流体源を上記の入力に流体的に結合するポンプ変調式シース流体サブシステムと、
廃液リザーバを上記の出力に流体的に結合する真空変調式廃液サブシステムと
を備え、
上記の流体管理システムが、一定流体抵抗の結合を有する、
方法。
31.流体管理システムが、ポンプ変調式シース流体サブシステムおよび真空変調式廃液サブシステムの結合動作によって、サンプルの流量を制御するように構成されている、付記30に記載の方法。
32.フロー式粒子分析器は、フローサイトメータである、付記30または31に記載の方法。
33.ポンプ変調式シース流体サブシステムが、シース流体をシース流体源からフローセルの入力までポンプ圧送することによって、シース流体の流量を生成するように構成されている、付記30~32のいずれか1つに記載の方法。
34.ポンプ変調式シース流体サブシステムは、容積式ポンプを備える、付記30~33のいずれか1つに記載の方法。
【0077】
35.容積式ポンプは、蠕動ポンプ、ギアポンプ、およびダイアフラムポンプからなる群から選択されるポンプを備える、付記34に記載の方法。
36.容積式ポンプは、蠕動ポンプである、付記35に記載の方法。
37.ポンプ変調式シース流体サブシステムは、脱ガスデバイスを備える、付記30~36のいずれか1つに記載の方法。
38.ポンプ変調式シース流体サブシステムは、このポンプ変調式シース流体サブシステム内の流体脈動を減衰させるように構成された脈動ダンパを備える、付記30~37のいずれか1つに記載の方法。
39.真空変調式廃液サブシステムは、真空付与デバイスを備える、付記30~38のいずれか1つに記載の方法。
【0078】
40.真空付与デバイスは、真空アキュムレータに動作可能に結合された真空ポンプを備える、付記39に記載の方法。
41.真空ポンプは、容積式真空ポンプを備える、付記40に記載の方法。
42.容積式真空ポンプが、ダイアフラムポンプ、ギアポンプ、および蠕動ポンプからなる群から選択される、付記41に記載の方法。
43.容積式真空ポンプは、ダイアフラムポンプである、付記42に記載の方法。
44.流体管理システムは、ポンプ変調式シース流体サブシステムおよび真空変調式廃液サブシステムの結合動作によって、フローセルを通るサンプルの流量を制御するように構成されたコントローラをさらに備える、付記30~43のいずれか1つに記載の方法。
【0079】
45.コントローラが、1~1000μl/sの範囲のサンプル流体の流量を提供するように構成されている、付記44に記載の方法。
46.コントローラが、5~200μl/sの範囲のサンプル流体の流量を提供するように構成されている、付記45に記載の方法。
47.コントローラは、シース流体の流量および廃液サブシステムの真空圧の結合変調によって、サンプル流体の流量を変調する、付記45または46に記載の方法。
48.コントローラが、1~30ml/分の範囲のシース流体の流量を提供するように構成されている、付記47に記載の方法。
49.コントローラは、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、シース流体の流量を変調する、付記46~48のいずれか1つに記載の方法。
【0080】
50.コントローラは、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、上記のポンプ変調式シース流体サブシステムを調節するためのシース流体サブシステム制御フィードバック回路を制御する、付記49に記載の方法。
51.ポンプ変調式シース流体サブシステム内の圧力が、シース流体サブシステム圧力トランスデューサによって測定される、付記49または50に記載の方法。
52.シース流体サブシステム圧力トランスデューサが、フローセルの直前で、シース流体の圧力を測定するように構成されている、付記51に記載の方法。
53.コントローラは、ポンプ変調式シース流体サブシステムと、真空変調式廃液サブシステムとの間の測定された圧力差に基づいて、上記の真空変調式廃液サブシステムを調節するための廃液サブシステム制御フィードバック回路を制御する、付記46~52のいずれか1つに記載の方法。
54.真空変調式廃液サブシステム内の圧力が、廃液サブシステム圧力トランスデューサによって測定される、付記53に記載の方法。
55.廃液サブシステム圧力トランスデューサが、真空アキュムレータ内の真空圧を測定するように構成されている、付記54に記載の方法。
【0081】
前述の実施形態のうちの少なくともいくつかでは、ある実施形態で使用される1つ以上の要素は、別の実施形態で互換的に使用することができ、それは、そのような置き換えが技術的に実現不可能でない場合に限られる。特許請求された主題の範囲から逸脱することなく、上記の方法および構造に対して様々な他の省略、追加および修正がなされ得ることが、当業者によって理解される。かかるすべての修正および変更は、添付の特許請求の範囲によって規定される主題の範囲内であることが意図される。
【0082】
一般に、本明細書で、および、特に、添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、概して、「オープン」用語として意図されること(例えば、「含んでいる」という用語は、「含んでいるが、それに限定されない」と解釈されるべきであり、「有する」という用語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は、「含むが、それに限定されない」と解釈されるべきである、など)が当業者によって理解される。特定の数の導入された特許請求列挙が意図される場合、そのような意図は特許請求項に明示的に列挙されるし、そのような列挙がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者によってさらに理解される。例えば、理解の補助として、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求列挙を導入するために、導入句「少なくとも1つ」および「1つ以上」の使用を含むことがある。しかしながら、同じ特許請求項が「1つ以上」または「少なくとも1つ」という導入句、および「a(1つの)」または「an(1つの)」のような不定冠詞を含む場合であっても、そのような句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による特許請求列挙の導入が、そのような導入された特許請求列挙を含む任意の特定の特許請求項を、そのような列挙を1つだけ含む実施形態に限定することを意味するように解釈されるべきではなく(例えば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)、特許請求列挙を導入するために使用される定冠詞の使用についても同じことが当てはまる。また、特定の数の導入された特許請求列挙が明示的に列挙されていても、当業者であれば、そのような列挙は、少なくとも列挙された数を意味すると解釈されるべきことを認識する(例えば、他の修飾語を含まない「2つの列挙」のベアな列挙は、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ、など」に類似する慣例が使用される場合、概して、そのような構文は、当業者なら慣例を理解するという意味で意図される(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、以下に限定されないが、A単独、B単独、C単独、AおよびB共に、AおよびC共に、BおよびC共に、ならびに/またはA、B、およびC共になどを有するシステムを含む)。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ、など」に類似する慣例が使用される場合、概して、そのような構文は、当業者なら慣例を理解するという意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、以下に限定されないが、A単独、B単独、C単独、AおよびB共に、AおよびC共に、BおよびC共に、ならびに/またはA、B、およびC共になどを有するシステムを含む)。明細書、特許請求の範囲、または図面のいずれであろうと、2つ以上の代替用語を提示する実質的に任意の離接語および/または離接句は、用語のうちの1つ、用語のいずれか、または両方の用語を含む可能性を意図すると理解されるべきことが、当業者にはさらに理解される。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解される。
【0083】
さらに、本開示の特徴または態様がマーカッシュグループの観点から記載されている場合、当業者であれば、本開示が、それによって、マーカッシュグループの個々のメンバー、またはマーカッシュグループのメンバーの任意のサブグループの観点からも記載されていることを認識する。
【0084】
当業者には理解されるように、書面による説明を提供することなど、任意のおよびすべての目的のために、本明細書に開示されるすべての範囲はまた、任意のおよびすべての可能なサブ範囲、ならびにそのサブ範囲の組み合わせも包含する。任意のリストされた範囲は、同じ範囲が、少なくとも等しい2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解されることを十分に示し、分解されることを可能にするものとして容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書で考察される各範囲は、容易に、下側の3分の1、真ん中の3分の1、および上側の3分の1などに分解され得る。当業者に同様に理解されるように、「最大」、「少なくとも」、「より大きい」、「より少ない」などのすべての用語は、列挙される数を含み、上述のようにサブ範囲に後に分解され得る範囲を指す。最後に、当業者に理解されるように、範囲は各個々のメンバーを含む。したがって、例えば、1~3個の物品を有する群は、1個、2個、または3個の物品を有する群を指す。同様に、1~5個の物品を有する群は、1個、2個、3個、4個、または5個の物品を有する群を指す、等々である。
【0085】
上記の発明は、明確な理解のために例示および例により多少詳しく説明されてきたが、当業者であれば、本発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の趣旨または範囲から逸脱することなく、特定の変更および修正が行われ得ることが、容易に明らかである。
【0086】
したがって、上述は単に本発明の原理を説明したものである。当業者であれば、本明細書には明示的に記載も示されてもいないが、本発明の原理を具現化し、本発明の趣旨および範囲内に含まれる様々な変更を考案し得ることが、理解される。さらに、本明細書に列挙されるすべての例および条件付き用語は、主に、読者が、本発明の原理、および当該技術分野をさらに進めるために発明者らによって提供された概念を理解することを助ける点を意図しており、そのような具体的に列挙される例および条件に限定されるのものでないと解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態を列挙する、本明細書のすべての記述、ならびにその具体例は、その構造的および機能的等価物の両方を包含することが意図される。さらに、そのような等価物は、構造に関係なく、現在知られている等価物と、将来開発される等価物との両方、すなわち、同じ機能を実行するように開発されたあらゆる要素を含むことが意図される。さらに、本明細書に開示されるいかなるものも、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されているか否かにかかわらず、公に献呈するように意図されていない。
【0087】
したがって、本発明の範囲は、本明細書に示され、記載される例示的な実施形態に限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明の範囲および趣旨は、添付の特許請求の範囲によって具現化される。特許請求の範囲においては、米国特許法第112条(f)または米国特許法第112条(6)は、「のための手段(means for)」または「のためのステップ(step for)」と完全に一致する語句が、特許請求項における限定の始まりで列挙されるときにのみ、特許請求項におけるそのような限定を喚起しているとして明確に定義されており、そのような完全に一致する語句が、特許請求項における限定に使用されていない場合、米国特許法第112条(f)も米国特許法第112条(6)も適用されない。
【0088】
関連出願の相互参照
米国特許法第119条(e)に基づいて、本出願は、2018年8月15日に出願された米国仮特許出願第62/764,844号の出願日の優先権を主張するものであり、この出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2