(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】インターロックシステム用の監視回路、インターロックシステム、インターロックシステムおよび機能ユニットを有するアセンブリ、ならびにインターロックシステムを動作させる方法
(51)【国際特許分類】
G01R 31/54 20200101AFI20240610BHJP
H04L 25/02 20060101ALI20240610BHJP
B60L 3/04 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
G01R31/54
H04L25/02 301C
B60L3/04 D
(21)【出願番号】P 2021528888
(86)(22)【出願日】2019-11-22
(86)【国際出願番号】 EP2019082266
(87)【国際公開番号】W WO2020109169
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-16
(31)【優先権主張番号】102018130575.3
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】522447473
【氏名又は名称】ヴァレオ、イーオートモーティブ、ジャーマニー、ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】VALEO EAUTOMOTIVE GERMANY GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(72)【発明者】
【氏名】ライナー、エーデルホイザー
【審査官】永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】特開昭56-22970(JP,A)
【文献】実開昭55-118174(JP,U)
【文献】特開2013-173385(JP,A)
【文献】国際公開第2018/030749(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/056497(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第104377684(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107783525(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/50
G01R 19/00
G01R 11/24
G01R 31/28
G01R 31/00
H01H 47/60
H05K 5/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターロックシステム(1)用の監視回路(2)であって、前記インターロックシステム(1)は、第1の監視ライン(3)と、第2の監視ライン(4)と、少なくとも1つのラインブリッジ(5)とを備え、前記インターロックシステム(1)の閉状態において前記監視ライン(3、4)は前記少なくとも1つのラインブリッジ(5)によって導電接続され、前記監視回路は、第1の監視電圧と第2の監視電圧との間で交番し、基準電位を基準とする前記第1の監視ライン(3)用の監視信号を生成するように構成された信号生成デバイス(11)と、前記基準電位を基準とする電圧プロファイル(43、48~51)を前記第2の監視ライン(4)上で検出可能な信号評価デバイス(17)とを備え、
前記信号評価デバイス(17)は、前記電圧プロファイル(43、48~51)と、前記第1の監視電圧の周囲の所定の第1の許容範囲(46)との比較および前記第2の監視電圧の周囲の所定の第2の許容範囲(47)との比較によって、前記基準電位を基準とする故障電圧によって引き起こされる前記監視ライン(3、4)のうちの1つにおける故障、および/または前記監視回路(2)における故障を判定するように構成される、監視回路。
【請求項2】
前記許容範囲(46、47)は、重なり合わないように規定されており、および/または前記故障電圧を検出するために提供される電圧値を含まない、請求項1に記載の監視回路。
【請求項3】
前記信号評価デバイス(17)は、前記許容範囲(46,47)の間に位置せず、前記許容範囲(46,47)の外側に位置する前記検出された電圧プロファイル(48,49)の値に基づいて、前記監視ライン(3,4)の故障を判定するように構成されている、請求項1または2に記載の監視回路。
【請求項4】
前記信号評価デバイス(17)は、前記許容範囲(46,47)の間に位置する、電圧プロファイル(50)の少なくとも2つの連続する検出された値に基づいて、前記監視ライン(3,4)の故障を判定するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の監視回路。
【請求項5】
前記信号評価デバイス(17)は、所定の期間または所定の期間より長く前記許容範囲(46,47)の間に位置する、電圧プロファイル(51)の複数の連続する検出された値に基づいて、前記監視回路(2)の故障を判定するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の監視回路。
【請求項6】
前記信号評価デバイス(17)は、前記電圧プロファイル(43,48~51)を比較するために、その基準値が許容範囲(46,47)の限界に対応する比較器(53~56)、または前記電圧プロファイル(43,48~51)をバイナリデータに変換するためのアナログ-デジタル変換器(37)を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の監視回路。
【請求項7】
前記信号生成デバイス(11)から前記信号評価デバイス(17)に、前記監視信号の信号状態を表す信号情報(59)が送信可能であり、前記信号評価デバイス(17)は、前記電圧プロファイル(43,48~51)の検出された値と前記監視信号の受信した信号状態との比較に基づいて故障を検出するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の監視回路。
【請求項8】
前記信号生成デバイス(11)は、前記基準電位を基準とし、第1の供給電位(15)および第2の供給電位(16)を有する供給電圧から、前記監視信号を生成するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の監視回路。
【請求項9】
前記信号生成デバイス(11)は、前記監視電圧が前記供給電位(15、16)の間に位置するように、前記供給電圧から前記監視信号を生成するように構成される、請求項8に記載の監視回路。
【請求項10】
前記信号生成デバイス(11)は、前記監視電圧の間の交番を表す生成器信号を出力するように構成される生成器ユニット(18)と、前記供給電圧を前記生成器信号(19)に応じて変換するように構成される電圧変換ユニット(20)とを備える、請求項8または9に記載の監視回路。
【請求項11】
前記電圧変換ユニット(20)は、前記供給電位(15、16)の間に接続された分圧器(23)と、前記生成器信号(19)によって作動させることができ、前記分圧器(23)の分岐の抵抗値を変更することができるスイッチング素子(26)とを備える、請求項10に記載の監視回路。
【請求項12】
前記信号生成デバイス(11)は、前記電圧変換ユニット(20)の出力(22)を前記監視信号に変換するように構成されたインピーダンス変換器(21)を備える、請求項10または11に記載の監視回路。
【請求項13】
前記信号評価デバイス(17)は分圧器(32)を備え、前記分圧器のタップ(36)において前記電圧プロファイル(43、48~51)が検出可能である、請求項1~12のいずれか一項に記載の監視回路。
【請求項14】
第1の監視ライン(3)と、第2の監視ライン(4)と、インターロックシステム(1)の閉状態において前記監視ライン(3、4)を導電接続する少なくとも1つのラインブリッジ(5)と、請求項1~12のいずれか一項に記載の監視回路(2)とを備えるインターロックシステム(1)であって、前記信号生成デバイス(11)は前記第1の監視ライン(3)に接続され、前記信号評価デバイス(17)は前記第2の監視ライン(4)に接続される、インターロックシステム(1)。
【請求項15】
請求項14に記載のインターロックシステム(1)を備えており、前記ラインブリッジ(5)によって監視可能であり、動作中に故障電圧として前記基準電位を基準とする電圧を提供するように構成された機能ユニット(10)を備える装置(100)であって、前記電圧は前記許容範囲(46、47)の外側である、装置(100)。
【請求項16】
第1の監視ライン(3)と、第2の監視ライン(4)と、少なくとも1つのラインブリッジ(5)とを備えるインターロックシステム(1)を動作させるための方法であって、前記インターロックシステム(1)の閉状態において前記監視ライン(3、4)が前記少なくとも1つのラインブリッジ(5)によって導電接続され、前記方法は、
- 前記第1の監視ライン(3)に対して、第1の監視電圧と第2の監視電圧との間で交番し、基準電位を基準とする監視信号を生成するステップと、
- 前記基準電位を基準とする前記第2の監視ライン(4)上の電圧プロファイル(43、48~51)を検出するステップと、
- 前記電圧プロファイル(43,48~51)と、前記第1の監視電圧の周囲の所定の第1の許容範囲(46)との比較および前記第2の監視電圧の周囲の所定の第2の許容範囲(47)との比較によって、前記基準電位を基準とする故障電圧によって引き起こされる前記監視ライン(3,4)のうちの1つの故障および/また
は請求項1~13のいずれか一項に記載の監視回路(2)における故障を判定するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターロックシステム用の監視回路に関し、インターロックシステムは、第1の監視ラインと、第2の監視ラインと、少なくとも1つのラインブリッジとを備え、少なくとも1つのラインブリッジによって、監視ラインは、インターロックシステムの閉状態において導電接続され、監視回路は、第1の監視電圧と第2の監視電圧との間で交番し、基準電位を基準とする第1の監視ライン用の監視信号を生成するように構成された信号生成デバイスと、基準電位を基準とする電圧プロファイルが第2の監視ライン上で検出可能である信号評価デバイスとを備える。
【0002】
さらに、本発明は、インターロックシステム、インターロックシステムと機能ユニットとを備える装置、およびインターロックシステムを動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
インターロックシステムは、電気的なネットワーク、例えば車両の高電圧ネットワークにおける故障を検出するために使用される。そのような故障は、プラグ接続の望ましくない緩み、または、例えば保護カバーの不正な開放などの不正な手動介入であり得、その結果として、通電部品が露出され得る。典型的には、電気ネットワークは、そのような故障が検出されたときには、電源が切られる(de-energized)。この目的のために、インターロックシステムは、少なくとも1つのラインブリッジによって接続された監視ラインを備え、例えば上述のプラグコネクタに関連付けられたラインブリッジの取り外しを検出する監視回路が設けられる。
【0004】
独国特許公開公報10 2010 045 990 A1の文献は、高電圧車両電気システムの構成要素に電力を供給するための高電圧源を備える自動車を動作させるための手法を開示しており、パルス幅変調信号が、構成要素を接続する信号ループに印加され、信号の存在が少なくとも1つの測定デバイスによって検出され、信号が存在しない場合、高電圧源は、少なくとも1つの電気的切断手段によって高電圧車両電気システムから切断される。
【0005】
パルス幅変調された信号によって実現される2つの監視電圧を使用することによって、誘導によって監視ラインに散在するノイズ信号をパルス幅変調された信号から区別することができる。しかしながら、故障のより正確な判定は、非常に限られた範囲でしか可能でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、車両のためのインターロックシステムを作動させるための改善された可能性を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明によれば、上述した種類の監視回路において、信号評価デバイスが、電圧プロファイルと、第1の監視電圧の周囲の所定の第1の許容範囲との比較および第2の監視電圧の周囲の所定の第2の許容範囲との比較によって、基準電位を基準とする故障電圧によって引き起こされる監視ラインのうちの1つの故障および/または監視回路の故障を検出するように構成されることが提案される。
【0008】
本発明は、第2の監視ライン上の電圧プロファイルが交互に故障の無い動作状態にある2つの許容範囲を規定し、検出された電圧プロファイルと故障の無い動作状態の電圧プロファイルとの差に基づいて、故障電圧への短絡などの故障をより正確に判定できるようにするという考えに基づく。代替的にまたは追加的に、監視回路自体における故障、例えば、いわゆる「スタックアット(stuck at)」故障も、許容範囲に基づく比較によって判定することができる。
【0009】
典型的には、故障が検出されると、信号評価デバイスはトリガ信号を出力するように構成されており、このトリガ信号によって、ラインブリッジに対応付けられた機能ユニットから電圧源を切断するために、切断デバイスを作動させることができる。監視信号は、典型的には50%のデューティサイクルを有する。しかし、これとは異なるデューティサイクルが提供されてもよい。信号評価デバイスはさらに、判定された故障をより詳細に表す故障情報を出力するように構成されてもよい。これにより、故障と判定された後の故障診断が容易になる。監視電圧は、典型的には、それぞれの許容範囲の限界を形成しない。許容範囲は、有利には、動作中に正常であり、特に故障を示さない電圧プロファイルの変動が、それぞれの許容範囲内にあるように選択される。
【0010】
特に、低い内部抵抗を有し、したがって「ハード」電圧であると見なされ得る基準電位に対する電位差は、故障電圧であると見なされ得る。言い換えれば、故障電圧は、この電圧への短絡が存在する場合に電圧プロファイルが故障電圧の値をとるような低い内部抵抗を有する電圧であると見なされ得る。信号評価デバイスが、それらにより生成された電圧プロファイルを故障電圧と容易に峻別できるように、監視電圧が都合よく選択される。
【0011】
許容範囲は、重複しないように規定されることが好都合である。換言すれば、許容範囲の間には、インターロックシステムの故障の無い動作中に電圧プロファイルがより長い期間にわたって存在しない電位範囲Iが存在する。代替的または追加的に、許容範囲は、故障電圧を検出するために設けられた電圧値を含まないものであってもよい。
【0012】
許容範囲に基づいて、例えば、以下のような故障が判定されてもよい。
【0013】
信号評価デバイスは、許容範囲の間になく、許容範囲の外側にある電圧プロファイルの検出された値に基づいて、監視ライン上の故障を判定するように構成されてもよい。これにより、インターロックシステムの内部または外部に印加される電位を有する短絡の形態の故障が存在すると結論付けることが可能であり、基準電位に対する電位の電位差が故障電圧を形成する。この目的のために、信号評価デバイスは、短絡を表す故障情報を出力するように構成され得る。
【0014】
さらに、信号評価デバイスは、許容範囲の間にある電圧プロファイルの少なくとも2つの連続して検出された値に基づいて、監視ライン上の故障を判定するように構成され得る。これにより、インターロックシステムの内部または外部に存在する前述の電位を有する短絡が存在すると結論付けることも可能である。しかしながら、この場合、電圧プロファイルの少なくとも2つの連続して検出された値が評価されることが好都合である。許容範囲の間にある電圧プロファイルのただ1つの値の検出は、監視電圧の間で交番中に検出された値と、有限のエッジ急峻度を有する電圧プロファイルとによって引き起こされ得る。しかし、許容範囲の間にある電圧プロファイルの少なくとも2つの連続する値が検出された場合、サンプリング間隔に対するエッジ急峻度の比が十分に大きいと仮定して、故障電圧が監視ラインのうちの1つに恒久的に存在すると仮定され得る。この場合、信号評価デバイスは、短絡を表す故障情報を出力するように構成されてもよい。
【0015】
さらに、信号評価デバイスは、所定の期間にわたって、または所定の期間よりも長く、許容範囲内にある電圧プロファイルの複数の連続的に検出された値に基づいて、監視回路の故障を判定するように構成されてもよい。したがって、電圧プロファイルの連続的に検出された値がもはや許容範囲のうちの1つを離れない場合、「スタックアット」故障が存在すると結論付けることが可能である。所定の期間は、好ましくは、それぞれの監視電圧の意図された生成期間に応じて信号生成デバイスによって選択される。信号評価デバイスは、監視回路における故障を記述する故障情報を出力するように構成されてもよい。
【0016】
信号評価デバイスの一変形実施形態によれば、電圧プロファイルを比較するために、デバイスは複数の比較器を備え、その基準値は、許容範囲の限界に対応する。別の変形実施形態によれば、電圧プロファイルを比較するために、信号評価デバイスは、電圧プロファイルをバイナリデータに変換するためのアナログ-デジタル変換器を備える。信号評価デバイスは、比較器の出力信号を受信するか、またはバイナリデータを受信する評価ユニットを備えることができる。
【0017】
本発明に係る監視回路においては、監視信号の信号状態を記述する信号情報を信号生成デバイスから信号評価デバイスに送信することができ、信号評価デバイスは、電圧プロファイルの検出された値と監視信号の受信した信号状態との比較に基づいて故障を検出するように構成されることが提供されてもよい。これにより、信号情報の信号伝搬時間が十分に短いと仮定して、故障を判定する際に、信号情報によって表せる設定点の電圧プロファイルと、検出値によって表される(実際の)電圧プロファイルとの比較を行うことができる。結果として、監視回路は、有利には、第1の供給電位および第2の供給電位の不規則なシーケンスで動作されてもよい。
【0018】
本発明に係る監視回路においては、信号生成デバイスは、基準電位を基準とし、第1の供給電位および第2の供給電位を有する供給電圧から監視信号を生成するように構成されることが提供されてもよい。
【0019】
この点において、供給電圧もハード電圧を構成する。監視電圧は、これらによって生成された電圧プロファイルが信号評価デバイス用の供給電位と容易に峻別できるように、都合よく選択される。有利には、第2の供給電圧は基準電位である。第1の供給電位は典型的には第2の電位よりも高い。
【0020】
監視電圧が供給電位の間にあるように、信号生成デバイスが供給電圧から監視信号を生成するように構成されていると特に有利である。典型的には、第2の監視電圧は、第1の監視電圧と第2の供給電位との間にあるものとすることができる。
【0021】
信号評価デバイスは、許容範囲の間になく、第1の供給電位の一部において第1の許容範囲の外側にある電圧プロファイルの検出された値に基づいて、監視ラインの故障を判定するように構成されてもよい。このことから、監視ラインのうちの1つと第1の供給電位との間の短絡による故障電圧の形態の故障が存在すると、結論付けることが可能である。信号評価デバイスは、第1の供給電位への短絡を表す故障情報を出力するように構成されていてもよい。
【0022】
代替的または追加的に、信号評価デバイスは、許容範囲の間に位置せず、第2の供給電位の一部において第2の許容範囲の外側に位置する電圧プロファイルの検出された値に基づいて、監視ラインの故障を判定するように構成されていてもよい。この場合、第2の供給電位に起因する故障電圧の形態で、故障が存在すると結論付けてもよい。信号評価デバイスは、第2の給電電位への短絡またはラインブリッジによる監視ラインの接続の遮断を表す故障情報を出力するように構成されてもよい。実際には、監視ラインにおける遮断は、典型的には、電圧プロファイルが第2の給電電位にあるという事実によって識別される。この点に関して、第2の給電電位への短絡は、典型的には、ラインブリッジの取り外しに起因する監視ラインにおける遮断と区別することができない。
【0023】
好ましくは、本発明に係る監視回路の信号生成デバイスは、監視電圧の間の交番を表す生成器信号を出力するように構成された生成器ユニットと、供給電圧を生成器信号に応じて変換するように構成された電圧変換ユニットとを備える。したがって、信号評価デバイスの生成器ユニットおよび/またはアナログ-デジタル変換器および/または評価ユニットが共通のマイクロコントローラによって実装される場合、監視回路の特にコンパクトで、安価で、労力の少ない実装を達成することが可能である。
【0024】
電圧変換ユニットは、供給電位間に接続された分圧器と、生成器信号によって作動させることができ、分圧器の分岐の抵抗値を変更することができるスイッチング素子とを備えることができる。これにより、信号生成デバイスの低コスト回路実装が可能になる。好ましくは、スイッチング素子および抵抗素子は直列に接続され、次に分岐の抵抗素子と並列に接続され、それによって抵抗値を変化させることができる。
【0025】
さらに、信号生成デバイスは、電圧変換ユニットの出力信号を監視信号に変換するように構成されたインピーダンス変換器を備えることができる。インピーダンス変換器は、監視ラインに必要な電流を流すので、インピーダンス変換器は、電圧変換ユニットに高インピーダンス電圧変換器を使用することを可能にする。
【0026】
本発明に係る監視回路では、信号評価デバイスが分圧器を備え、そのタップにおいて電圧プロファイルを表す電圧プロファイル信号が検出可能であることがさらに好都合に提供される。特にインピーダンス変換器の使用に関して、信号評価デバイスの分圧器は、信号生成デバイスの分圧器の抵抗値と比較して低い抵抗を有することができる。分圧器を用いて、電圧プロファイル信号をアナログ-デジタル変換器の検出範囲に合わせて調整することもできる。
【0027】
信号評価デバイスは、第2の監視ラインへの入力と第2の供給電位との間に接続され、分圧器の抵抗値の合計と比較して低い抵抗を有する抵抗素子を備えてもよい。これにより、第1の監視ラインおよび第2の監視ラインが遮断された場合に、信号評価デバイスにおける電位を規定し、許容範囲外の所定の値に迅速に到達させることができる。代替的に、信号評価デバイスは、監視ライン上の電流を維持することを可能にする電流シンクを備えることができる。
【0028】
さらに、本発明に係る監視回路とともに、本発明は、第1の監視ラインと、第2の監視ラインと、インターロックシステムの閉状態において監視ラインを導電接続する少なくとも1つのラインブリッジとを備える車両用のインターロックシステムに関するものであり、信号生成デバイスは第1の監視ラインに接続され、信号評価デバイスは第2の監視ラインに接続される。
【0029】
特に、インターロックシステムは、少なくとも1つのさらなるラインブリッジを備える。 ラインブリッジは、第1の監視ラインと第2の監視ラインとの間に直列に接続されてもよい。代替的に、監視回路は、さらなるラインブリッジのそれぞれのためのさらなる対応する信号評価ユニットを備えてもよい。
【0030】
本発明はさらに、本発明によるインターロックシステムを備え、1つまたは複数のラインブリッジによって監視することができ、動作中に基準電位を基準とする電圧を故障電圧として提供するように構成された機能ユニットを備える装置に関するものであり、電圧は許容範囲の外側である。機能ユニットは、例えば、車両のためのインバータであってもよい。ラインブリッジは、特に、機能ユニットの通電部分を覆うカバーが開かれたとき、またはプラグコネクタが取り外されたときに監視ラインを切断するように構成される。
【0031】
装置はまた、機能ユニットから高電圧バッテリを切断するための切断デバイスを備えてもよく、切断デバイスは、判定された故障の場合に出力されるトリガ信号によって作動され得る。
【0032】
さらに、本発明は、第1の監視ラインと、第2の監視ラインと、インターロックシステムの閉状態において監視ラインを導電接続する少なくとも1つのラインブリッジとを備えるインターロックシステムを動作させる方法であって、
- 第1の監視ラインに対して、第1の監視電圧と第2の監視電圧との間で交番し、基準電位を基準とする監視信号を生成するステップと、
- 基準電位を基準とする第2の監視ライン上の電圧プロファイルを検出するステップと、
- 電圧プロファイルと、第1の監視電圧の周囲の所定の第1の許容範囲との比較および第2の監視電圧の周囲の所定の第2の許容範囲との比較によって、基準電位を基準とする故障電圧によって引き起こされる監視ラインのうちの1つの故障および/または監視回路における故障を判定するステップと、を備えている。
【0033】
本発明に係る監視回路の回路の全ての実施形態は、本発明に係るインターロックシステム、本発明に係る装置、および本発明に係る方法に類似した方法で転用されてもよく、その結果、上述の利点がこれらによっても達成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明のさらなる利点および詳細は、以下に記載される例示的な実施形態から、図面を参照して明らかになるであろう。
【
図1】本発明に係るインターロックシステムの例示的な実施形態を備える、本発明に係る装置の例示的な実施形態の回路図であり、前記インターロックシステムは、本発明に係る監視回路の例示的な実施形態を備える。
【
図2】
図1に示されるインターロックシステムの動作中の経時的な電圧プロファイルを示す図である。
【
図3】本発明に係る監視回路のさらなる例示的な実施形態の回路図である。
【
図3(a)】本発明に係る監視回路のさらなる例示的な実施形態の回路図である。
【
図4】本発明に係る監視回路のさらなる例示的な実施形態の信号評価デバイスの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1は、監視回路2の例示的な実施形態を備えるインターロックシステム1を備えており、かつ2つの機能ユニット10を備える、装置100の例示的な実施形態の回路図を示す。
【0036】
インターロックシステム1は、第1の監視ライン3と、第2の監視ライン4と、インターロックシステム1の閉状態において監視ライン3、4を導電接続する2つのラインブリッジ5と、DC電圧源6と、を備える。本例示的な実施形態において、インターロックシステム1は、車両の高電圧電気システム8において使用される。装置100は、さらに、高電圧電気システム8の高電圧バッテリ9と、この高電圧バッテリ9を機能ユニット10から切断可能にする切断デバイス7とを備えている。
【0037】
ラインブリッジ5の1つが、機能ユニット10のそれぞれに関連づけられる。或いは、ラインブリッジ5は、単一の機能ユニット10に関連付けられる。一例として、1つのラインブリッジ5は、機能ユニット10のプラグに関連付けられ、1つのラインブリッジ5は、機能ユニット10のデバイスハウジングのカバーに関連付けられる。機能ユニット10の一例は、高電圧バッテリ9によって提供される電圧を、車両(図示せず)を駆動するための電気機械(図示せず)のためのAC電圧に変換するためのインバータである。この関連付けは、カバーが開かれたとき、またはプラグが取り外されたときに、ラインブリッジ5が監視ライン3、4を切断することを実現することができる。切断デバイス7及び高電圧バッテリ9は、デバイスハウジングとは別個の共通のバッテリハウジング内に配置されているので、インターロックシステム1は、機能ユニット10又は機能ユニット10に対するローカルインターロックシステムであると理解することができる。
【0038】
監視回路2は、第1の監視電圧と第2の監視電圧との間で交番する第1の監視ライン3に対する監視信号を生成するように構成された信号生成デバイス11を備える。この目的のために、第1の監視ライン3は、監視回路2の出力12に直接接続されている。信号生成デバイス11は、監視回路2の供給端子13、14においてDC電圧源6によって供給される供給電圧から監視信号を生成するように構成されている。供給電圧は、第1の供給電位15と、より低い第2の供給電位16とを含み、第2の供給電位16は、車両の接地電位および/またはハウジングのハウジング電位であり、この点において、基準電位として選択されている。監視信号は、監視電圧が供給電位15,16の間に位置するように生成され、第1の監視電圧は第2の監視電圧よりも高い。
【0039】
監視回路2は、信号評価デバイス17をさらに備え、信号評価デバイス17によって、基準電位を基準とする電圧プロファイルが第2の監視ライン4上で検出可能であり、信号評価デバイス17は、以下でより詳細に説明するように、電圧プロファイルに基づいて、監視ライン3,4の遮断、供給電圧を基準とする故障電圧によって引き起こされる監視ライン3,4のうちの1つの故障、および監視回路2における故障を判定するように構成される。
【0040】
詳細には、信号生成デバイス11は、監視電圧の間の交番を表す生成器信号19を出力するように構成された生成器ユニット18と、監視電圧を生成器信号19に応じて変換するように構成された電圧変換ユニット20とを備える。加えて、信号生成デバイス11は、監視信号を電圧変換ユニット20の出力信号22に応じて生成するように構成されたインピーダンス変換器21を備える。
【0041】
生成器信号19は、監視電圧の間のクロック交番を表しており、本実施形態においては、例えば、50%のデューティサイクルである。電圧変換ユニット20は、供給電位15、16の間に接続された分圧器23を備えており、また、第1の供給電位15における第1の抵抗素子24と、第2の供給電位16における第2の抵抗素子25とを、備えている。さらに、電圧変換ユニット20は、生成器信号19により動作され、本実施形態においては、トランジスタ27とそのベース端子における直列抵抗28とにより実現されるスイッチング素子26を備えている。第3の抵抗素子29は、スイッチング素子26と直列に接続されており、スイッチング素子26と第3の抵抗素子29とは、第2の抵抗素子25と並列に接続されている。この結果、第2の抵抗素子25と第3の抵抗素子29とを備える分圧器23のブランチの抵抗値は、生成器信号19に応じて可変となる。生成器ユニット18がブロッキングのためにスイッチング素子26を動作する場合には、出力信号22が分圧器23のタップ30に印加されて、第1の監視電圧が出力12に供給される。生成器信号19が導通のためにスイッチング素子26を動作する場合には、第2の抵抗素子25とタップ30における第3の抵抗素子29との並列接続により、出力信号22は、第2の監視電圧が出力12に供給されるようにする。さらに、電圧変換ユニット20は、タップ30と第2の供給電位16との間に接続されたキャパシタ31を備えており、監視電圧の間の交番の際のオーバーシュートを減衰させ、監視電圧の間の交番の際のエッジをシャープにする。
【0042】
電圧変換ユニット20の出力信号22は、インピーダンス変換器21に供給される。前記インピーダンス変換器は、第1の監視電圧と第2の監視電圧を出力12に供給する。
【0043】
信号評価デバイス17は分圧器32を備え、分圧器32の第1の抵抗素子33は監視回路2の入力34に接続され、第2の監視ライン4も前記入力に接続されている。分圧器32の第2の抵抗素子35は第2の供給電位16に接続されている。これにより、分圧器32のタップ36において、電圧プロファイルをスケーリングされた形態で表す電圧プロファイル信号を取り出すことができる。インピーダンス変換器21は監視ライン3,4を通して十分に高い電流を流すことができるので、信号評価デバイス17の分圧器32は、信号変換ユニット20の分圧器23に比べて比較的低い抵抗を有するように選択される。したがって、インピーダンス変換器21は、分圧器23,32が互いに整合される必要がないことを可能にする。なぜならば、前記インピーダンス変換器は、信号評価デバイス17によって信号生成デバイス11が影響を受ける可能性を大幅に排除するからである。
【0044】
信号評価デバイス17は、分圧器32によってスケーリングされた電圧プロファイルをバイナリデータに変換するアナログ-デジタル変換器37をさらに備える。このバイナリデータは、信号評価デバイス17の評価ユニット38に提供することができ、評価ユニット38は、バイナリデータによって記述された電圧プロファイルを評価することによって、監視ライン3、4の故障および監視回路2における故障を検出し、監視回路2の出力39においてトリガ信号40を提供し、監視回路2の出力41において故障情報42を提供する。
【0045】
インターロックシステム1は、ラインブリッジ5のうちの1つの取り外しの結果として、監視ライン3、4の切断の検出を可能にする。この場合、監視信号はもはや監視回路2の入力34に到達せず、その結果、電圧プロファイルは第2の供給電位16にあり、評価ユニット38はトリガ信号40を出力する。監視ライン3、4の切断の結果として、機能ユニット10上に導通部分が露出されることが予想され、それに接触する人のリスクがあるため、切断デバイス7は、機能ユニット10から高電圧バッテリ9を切断するために、トリガ信号40によって作動される。
【0046】
監視回路2による故障の判定は、時間tにわたる電圧Uのプロファイルを示す
図2を参照して以下で詳細に説明される。
【0047】
図2は、実線で示され、入力34に印加され、信号評価ユニット17によって検出される第2の供給電位16を基準とする電圧プロファイル43を示す。電圧プロファイル43は、第1の監視電圧に対応する電圧44と、第2の監視電圧に対応する電圧45との間で交互に変化する。
【0048】
第1の許容範囲46は、第1の監視電圧の周囲に画定され、第2の許容範囲47は、第2の監視電圧の周囲に画定される。許容範囲46、47は、重なり合わず、供給電位15、16の形態の故障電圧も、機能ユニット10に共通の他のハード電圧も含まない。
図2による特定の例では、監視電圧または電圧44、45は、許容範囲46、47の中心にある。
【0049】
アナログ-デジタル変換器37は、分圧器32によってスケーリングされた電圧プロファイル43を、ナイキスト基準によって必要とされるよりもかなり頻繁にサンプリングする。許容範囲46、47内に周期的に存在するサンプルに基づいて、評価ユニット38は、監視ライン3、4がラインブリッジ5によって接続されていることを検出し、その結果、トリガ信号40の出力は生じない。
図2に概略的に示される電圧プロファイル43の無限エッジ急峻度は実際の用途では達成可能ではないので、監視電圧の交番中に取得されたサンプルが許容範囲46、47の間にあり、監視電圧間の交番がサンプリング間隔と比較して短い場合、故障の無い動作も評価ユニット38によって判定される。
【0050】
監視回路2によって識別することができる可能性のある故障について、電圧プロファイル43から逸脱する電圧プロファイルを表す破線の電圧プロファイル48~51を参照して以下に説明する。
【0051】
電圧プロファイル48は、ある時点において、第1の供給電位15において、第1の許容範囲46の外側にあるという点で、電圧プロファイル43とは異なる。これは、典型的には、監視ライン3、4のうちの1つと、第1の供給電位15を搬送する部分との間の短絡を示す。評価ユニット38は、第1の許容範囲46を上回るサンプルの第1の取得に基づいて、第1の供給電位が故障電圧であることによって引き起こされる故障が存在すると判定し、トリガ信号40を出力する。さらに評価ユニット38は、監視ライン3,4のうちの1つと第1の供給電位15との間の短絡の存在を表す故障情報42を出力する。
【0052】
電圧プロファイル49は、電圧プロファイル43とは異なり、所定の時点で、第2の供給電位16に対して第2の許容範囲47の外側に位置する。これは、監視ライン3,4の一方と第2の供給電位16との間に短絡が生じていること、またはラインブリッジ5の一方がもはや監視ライン3,4を互いに接続していないことを示している。評価ユニット38によるそのようなサンプルの最初の取得時に、評価ユニットは、トリガ信号40と、監視ライン3,4の一方と第2の供給電位16との間に短絡が生じていること、またはラインブリッジ5が取り外されていることを表す故障情報42とを出力する。
【0053】
電圧プロファイル50は、電圧プロファイル43とは異なり、ある時点では許容範囲46、47の間に位置する。これは、監視ライン3、4の一方と供給電位15、16の間に位置する故障電圧との間の短絡を示す。しかし、許容範囲46、47の間に位置する単一のサンプルは、監視電圧の交番中のサンプリングを示すだけであるため、評価ユニット38は、許容範囲46、47の間にある2つの連続するサンプルの取得後にのみトリガ信号40を出力する。同時に、前記評価ユニットは、監視ライン3、4のうちの1つの間の短絡の存在および供給電位15、16の間にある故障電圧を表す故障情報42を出力する。この故障電圧は、例えば、機能ユニット10の動作中にハウジングの内部で生成されるかまたは存在する電圧である。
【0054】
電圧プロファイル51は、電圧プロファイル43は異なり、ある時点では許容範囲46、47の間の交番が完了しておらず、このため、許容範囲46、47の1つに留まっており、この例では、第1の許容範囲46にある。これは、信号生成デバイス11および/または信号評価デバイス17における故障、特にそのアナログ-デジタル変換器37の故障を示している。そのような故障は、例えば、いわゆる「スタックアット」故障である。所定の期間中にまたはそれより長い期間中に、許容範囲46、47の1つに位置する複数の連続する取得したサンプルに基づいて、評価ユニット38が監視回路2の故障を検出した場合、前記評価ユニットはトリガ信号40と、監視回路2の故障を記述する故障情報42とを出力する。
【0055】
図3は、監視回路2のさらなる例示的な実施形態の回路図であり、以下に詳述する変更点を除いて、
図1で図示したものに対応している。同一または同様に作用する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0056】
信号生成デバイス11は、インピーダンス変換器を備えていない。代わりに、分圧器23のタップ30は、出力12に直接接続される。分圧器23は、信号評価デバイス17の分圧器32と比較して低い抵抗を有し、したがって、監視ライン3、4自体に沿って電流を駆動することができる。この点において、
図3による例示的な実施形態では、インピーダンス変換器21(
図1参照)は省略される。分圧器32は、入力34における信号の電圧範囲をアナログ-デジタル変換器37の入力電圧範囲に調整する。加えて、分圧器32は、監視ライン3、4が断線した場合に、測定電圧が適切に急速に降下することを確実にする。
【0057】
図3aは、
図3に示す回路のさらなる例示的な実施形態を示す。ここで、入力34における信号の電圧範囲は、既にアナログ-デジタル変換器37の入力電圧範囲内にある。分圧器32の代わりに、ここでは抵抗素子52で十分であり、抵抗素子52は、監視ライン3、4の切断の場合に入力34における電圧の規定された急速な降下を可能にする。
【0058】
図4は、監視回路のさらなる例示的な実施形態に係る信号評価デバイス17を示し、これは、以下で説明する変更点を除いて、前述の例示的な実施形態のうちの1つに対応する。同一または同様に作用する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0059】
信号評価デバイス17は4つの比較器53~56を有しており、これらの比較器の出力側は評価ユニット38に接続されている。これらの比較器53~56の正の入力側は分圧器32のタップ36に接続されている。さらに、信号評価デバイス17は、さらなる電位58と第2の供給電位16との間に、複数の抵抗素子の直列回路57を有している。直列回路57の隣接する抵抗素子のそれぞれの対の間のタップは、比較器53~56の負の入力に接続されており、
図2に示された許容範囲46、47の限界に対応する基準電圧を提供する。したがって、評価ユニット38は、
図2に関して実行される評価と同様に、比較器53~56の出力信号に基づいて前述の故障を判定することができる。
【0060】
図4に示された例示的な実施形態に対応するさらなる例示的な実施形態によれば、信号評価デバイス17は、
図3または
図3aによる分圧器32の代わりに、抵抗素子52を備えることもできる。
【0061】
上述したいずれか1つに対応するさらなる例示的な実施形態によれば、監視信号(
図1、
図3、および、
図4参照)の信号状態を表す信号情報59は、生成器ユニット18と評価ユニット38との間の接続により描かれているように、信号生成デバイス11から信号評価デバイス17に送信されることができる。信号評価デバイス17はさらに、電圧プロファイル48~51の検出された値と監視信号の受信した信号状態との比較に基づいて故障を検出するように構成される。信号情報59によって、監視電圧間の交番が行われる時点が評価ユニット38に既知であるので、監視電圧の間の不規則な交番も提供することができ、および/または電圧プロファイル50、51の場合、信号情報59の十分に短い信号伝搬時間を考慮して、対応する故障を単なる1つの例示として、判定することができる。
【0062】
図1および
図3による例示的な実施形態では、生成器ユニット18、評価ユニット38、およびアナログ-デジタル変換器37は、マイクロコントローラによって実現される。
図4による例示的な実施形態では、生成器ユニット18、評価ユニット38、およびアナログ-デジタル変換器37は、マイクロコントローラによって実現される。
【0063】
図1に示すインターロックシステム1は、ラインブリッジ5によって形成される電流ループを備え、その遮断は監視回路2によって監視される。インターロックシステム1の代替の例示的な実施形態では、前記システムは、それぞれのラインブリッジ5のための別個の電流ループを備え、これらの電流ループは、監視回路2によって、または複数の信号評価デバイス17を備える監視回路2によって、それぞれ別個に監視される。
【0064】
上述した1つに対応するさらなる例示的な実施形態においては、インターロックシステム1は、ローカルなインターロックシステムではなく、中央集中型インターロックシステムである。ここで、監視回路2は、バッテリハウジング内の切断デバイス7に配置される。