(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】車両用バッテリを自律的に充電するための充電カプラおよび方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240610BHJP
B60L 53/16 20190101ALI20240610BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L53/16
(21)【出願番号】P 2021532939
(86)(22)【出願日】2019-12-05
(86)【国際出願番号】 US2019064611
(87)【国際公開番号】W WO2020123247
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-11-10
(32)【優先日】2018-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518156417
【氏名又は名称】ズークス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モーリッツ ベッカー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン エムリス ブース
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー デイビッド ケントリー-クレイ
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ルーク オセラム
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ジョン ストッフェル
【審査官】赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-079792(JP,A)
【文献】特開2006-081310(JP,A)
【文献】特開2000-060018(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0308768(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00-7/12
H02J 7/34-7/36
B60L 1/00-3/12
B60L 7/00-13/00
B60L 15/00-58/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電カプラであって、
電源に結合されるように構成された電気コネクタと、
電気接点と、
前記電気接点を囲むためのハウジングと、
を備え、
前記ハウジングは、
前記電気接点を支持するように構成された基部と、
前記基部に対向する活性面であって、開口部を有する前記活性面と、
ドアであって、前記ドアが前記開口部を覆う第1の位置と、前記ドアが開かれて前記電気接点を露出する第2の位置との間を移動するように構成される前記ドアと、
前記活性面と前記ドアを結合する連結部であって、前記活性面が伸長位置から圧縮位置に向かって移動し、前記ドアが前記第1の位置から前記第2の位置に移動するような前記連結部と、
を備えた、充電カプラ。
【請求項2】
前記連結部は、前記基部、前記活性面、および前記ドアに結合される、請求項1に記載の充電カプラ。
【請求項3】
前記活性面および前記基部に結合され、前記活性面を前記伸長位置に向かってバイアスするように構成されたバイアス部材をさらに備えた、請求項1または2に記載の充電カプラ。
【請求項4】
前記活性面に対して車両の重量の少なくとも一部を付加することが、前記活性面を前記圧縮位置に移動させる、請求項1から3のいずれか一項に記載の充電カプラ。
【請求項5】
前記電気接点は、前記基部から離れる方向に前記電気接点をバイアスするように構成される接触バイアス部材によって、少なくとも部分的に支持される、請求項1から4のいずれか一項に記載の充電カプラ。
【請求項6】
前記活性面が前記圧縮位置であるとき、前記電気接点は、前記基部から離れた前記電気接点の端部が、前記開口部がある平面を超えて延びるように、前記開口部を通って延びる、請求項1から5のいずれか一項に記載の充電カプラ。
【請求項7】
前記ハウジングは、前記基部と前記活性面とを互いに結合する周辺部をさらに備え、前記周辺部は、
(1)前記伸長位置から前記圧縮位置までの動作範囲において前記基部と前記活性面の間にシールを形成すること、または、
(2)前記伸長位置に向かって前記活性面をバイアスすること
の少なくとも1つを有する弾力性のある可撓性材料を備えた、請求項1から6のいずれか一項に記載の充電カプラ。
【請求項8】
前記ハウジングは前記基部に対向し、前記活性面に結合された障壁をさらに備え、前記障壁は、前記開口部を定義し、
前記活性面は前記障壁の周縁部の周辺に少なくとも部分的に延び、前記障壁は前記活性面とともに移動する、請求項1から7のいずれか一項に記載の充電カプラ。
【請求項9】
車両によって運ばれるバッテリを充電するためのシステムであって、
前記システムは請求項1から8のいずれか一項に記載の前記充電カプラを備え、
前記活性面と前記ドアは、前記活性面に力を付加することが、
前記活性面を伸長位置から圧縮位置に向かって移動させ、
前記ドアを第1の位置から第2の位置に移動させ、
前記電気接点
を車両電気接点に接触させ、
前記電気接点を介して車両へ、または車両からエネルギーを流させるように、
互いに結合されるシステム。
【請求項10】
前記充電カプラは少なくとも3つの電気接点を備え、前記少なくとも3つの電気接点は実質的に互いに線に沿って配置されること、
前記充電カプラの前記電気接点は実質的に平面なカプラ接触面を呈し、前記車両電気接点は実質的に平面な車両接触面を呈すること、または
前記車両電気接点の第1の表面
積が前記電気接点の第2の表面積より大きいこと、
のうちの少なくとも1
つを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
車両によって運ばれるバッテリを充電するための方法であって、
前記車両は前記バッテリと電気的に結合した境界電気接点を備えた充電ボックスと、前記車両が支持される支持面に面した境界活性面とを備え、
前記方法は、
電源に結合したカプラ電気接点を備えた充電カプラの上に前記車両を操作することであって、前記充電カプラは、前記充電カプラの前記カプラ電気接点を囲むハウジングと、前記車両の下側に面するように構成されたカプラ活性面を備えることと、
前記境界活性面が前記充電カプラの前記カプラ活性面に接触するように、前記支持面に対して相対的に前記境界活性面を下降させることと、
前記境界活性面が、前記カプラ活性面を前記支持面に向かって移動させ、前記充電ボックスの前記境界電気接点が前記充電カプラの前記カプラ電気接点と接触するように前記車両の前記下側へ前記充電カプラの前記カプラ電気接点を露出するように、前記境界活性面を下降させることを維持することと、
前記バッテリを、前記充電ボックスの前記境界電気接点と前記充電カプラの前記カプラ電気接点を介して、前記電源に電気的に結合することと、
を備える方法。
【請求項12】
前記境界活性面を下降させることは、前記車両を前記支持面に対して相対的に下降させるためのアジャスタブルサスペンションシステムを調整することを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記カプラ活性面を前記支持面に向かって移動させることは、前記充電カプラに結合したドアを、前記充電カプラにおける開口部を閉じる第1の場所から前記充電カプラにおける前記開口部を開く第2の場所へ移動させ、それによって、前記充電カプラの前記カプラ電気接点を前記充電ボックスの前記境界電気接点に対して露出させる、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記車両の重量の少なくとも一部を前記充電カプラに支持させることをさらに備える、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記車両を上昇させることであって、前記カプラ電気接点が露出されないために前記ハウジングが閉じるよう、前記境界活性面を前記支持面に対して相対的に上昇させること、または
前記車両の重量の閾値部分が前記カプラ活性面に付加されない限り、前記カプラ電気接点を露出されることから防止すること
のうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用バッテリを自律的に充電するための充電カプラおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このPCT国際特許出願は、2018年12月10日に出願された米国特許出願第16/214826号に基づく優先権の利益を主張しており、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
電気自動車は、電気モータなどの様々な部品に電力を供給するために、充電可能なバッテリに頼ることがしばしばある。バッテリの再充電は、多くの技術的な検討事項を提示し得る。例えば、充電プロセスに関連付けられた利便性、持続性、および安全性は、重要な要因となり得る。例えば、電気自動車の走行距離は比較的限られているため、多数の便利な場所に充電装置を設置することは、検討すべき事項となり得る。加えて、電気自動車の用途によっては、充電に必要な時間を短縮することが重要になり得る。
【0004】
ピン型コネクタを有する電気コネクタが使用されている従来の充電装置では、コネクタは頻繁に使用することに対して、不十分な耐久性であり得る。これは、例えば、実質的に一定の方法で動作し、頻繁な充電サイクルを必要とする電気自動車のフリートのような、何千回もの接続および切断を含み得る用途に対し、そのような電気コネクタは不適であるという結果になり得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
詳細な説明は、添付の図面を参照して述べられる。図中において、符号の左端の桁は、その符号が最初に現れた図面を特定する。異なる図面の同じ符号は,類似または同一の項目を示す。
【0006】
【
図1】例示的な充電時において、例示的な車両が所定の位置に操作されている環境の例である。
【
図2】本明細書で説明されるバッテリを再充電するためのシステム、およびその関連技術の例を示すブロック図である。
【
図3】車両の充電シーケンスの一例を示す斜視図である。
【
図4】例示的な車両、および車両に結合された1つまたは複数のバッテリを充電するための例示的なシステムの概略図である。
【
図5A】例示的な充電カプラハウジングを開く例示的なシーケンスにおける、第1の例を示す透視図である。
【
図5B】充電カプラハウジングを開くシーケンスにおける、第2の例を示す透視図である。
【
図5C】充電カプラハウジングを開くシーケンスにおける、第3の例を示す透視図である。
【
図5D】充電カプラハウジングを閉じる例示的なシーケンスにおける、第1の例を示す透視図である。
【
図5E】充電カプラハウジングを閉じるシーケンスにおける、第2の例を示す透視図である。
【
図6A】充電カプラハウジングを開く例示的なシーケンスにおける、例示的な充電カプラハウジングの内部の第1の例を示す透視図である。
【
図6B】充電カプラハウジングを開くシーケンスにおける、充電カプラハウジングの内部の第2の例を示す透視図である。
【
図6C】充電カプラハウジングを開くシーケンスにおける、充電カプラハウジングの内部の第3の例を示す透視図である。
【
図7】例示的な充電カプラ、例示的な充電ボックス、および例示的な車両の下面の透視図である。
【
図10A】例示的なカプラ電気接点と例示的な境界電気接点との間の例示的なアライメントを示す断面図である。
【
図10B】
図10Aに示したカプラ電気接点と境界電気接点との間の例示的なオフセットを示す断面図である。
【
図10C】
図10Aに示したカプラ電気接点と境界電気接点との間の別のオフセット例を示す断面図である。
【
図10D】
図10Aに示したカプラ電気接点と境界電気接点との間の例示的なミスアライメントを示す図である。
【
図11】自律車両の1つまたは複数のバッテリを自律的に充電するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
上述したように、いくつかの従来の充電システムは、電力が充電中に車両のバッテリに供給され得るように、電気自動車に結合された相手側の電気コネクタと接続するための電気コネクタを有する電源ケーブルを含む。いくつかの従来の電気コネクタは、電源ケーブルを電気的に接続するための電気接点を含んだ凹部に対応してはめ合うように構成されたピンを含む、ピン型コネクタである。ピン型電気コネクタは、家庭用などの一部の用途には十分であり得るが、異なるユーザによって頻繁に使用することが予想され、それによって頻繁に接続と切断が行われるシステムに対しては、ピン型電気コネクタは、そのような用途には不十分な耐久性であり得る。これは実質的に一定の方法で動作し、頻繁な充電サイクルを必要とする電気自動車のフリートのような、何千回もの接続および切断を含み得る用途に対し、このような電気コネクタは不適であるという結果になり得る。さらに、このようなコネクタを使用すると、コネクタの接続および切断を行う人が必要となり、例えば、継続的な運転のためにバッテリの充電を必要とする電気自動車のバッテリの充電に関連付けられたコストが増加し得、さらに、バッテリの充電に必要な電力供給を接続および切断する人に潜在的な安全上の懸念が生じ得る。
【0008】
本開示は、通常1つまたは複数の電気推進装置を有する車両の、1つまたは複数のバッテリを充電するための方法、装置、およびシステムに向けられている。1つ以上のバッテリを充電するためのシステムは、車両の下から充電カプラへの接続を容易にするために車両の下側に取り付けられた充電ボックスを含み得、充電カプラは、電源と充電ボックスとの間の電気的接続を提供するように構成されている。充電ボックスを含む車両は、充電カプラの上方の位置まで操作され得、その後、例えば、車両の車高が下降され得ることにより、充電ボックスの表面が充電カプラの上面に押し付けられ、その結果、車両の車高がさらに下降すると、充電カプラのドアが開き、充電カプラの電気接点が露出し、充電ボックスと充電カプラの電気接点が互いに接触するようになり得る。一度互いに接触すると、電源が1つまたは複数のバッテリの充電状態を増加させ得るように、充電カプラおよび/または充電ボックスは、電源と1つまたは複数のバッテリとの間に電気的な通信を提供するように構成されてもよい。その後、充電ボックスの電気接点と充電カプラの電気接点とが互いに分離され得、車両の車高が上昇すると充電カプラのドアが自動的に閉じられ得、車両が充電カプラの上の位置から操作され得る。本例の方法では、人が手動で電源を車両に接続することなく、車両の1つまたは複数のバッテリが充電され得る。結果として、本システムは、例えばピン型コネクタのような比較的複雑な電気コネクタを必ずしも必要としないため、潜在的に、本システムの耐久性を向上し、より長く使用することを供給する。さらに、人が手動でコネクタを接続する必要がないため、例えば、安全性に影響を与えることなく、より低い発熱量でより多くの電流を流すことを有するように、コネクタがより大きく作られてもよい。
【0009】
本開示は、通常車両によって運ばれるバッテリを充電するためのシステムにも向けられる。車両は、シャーシと、シャーシに結合されたバッテリとを含み得る。また、車両は、シャーシに結合された充電ボックスを含み得、充電ボックスはバッテリと電気的に通信し、電源に対して電気的に結合されるように構成された1つまたは複数の境界電気接点を含み得る。充電ボックスは、境界活性面も含み得る。本システムは、電源に結合されるように構成された電気コネクタと、車両の下から車両の1つまたは複数の境界電気接点に電気的に結合されるように構成された1つまたは複数のカプラ電気接点とを含む充電カプラを含み得る。また、充電カプラは、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点を囲むためのハウジングを含み得、ハウジングは、充電カプラの1つまたは複数の電気接点を支持するように構成された基部と、基部に対向するカプラ活性面とを含み得る。充電カプラのカプラ活性面は、境界活性面によって接触されるように構成され得、充電カプラは、カプラ活性面に関連付けられた開口部を含み得る。充電カプラはまた、開口部を閉じる第1の位置と、開口部を開き、1つまたは複数のカプラ電気接点を露出させる第2の位置との間で移動するように構成されたドアを含み得る。いくつかの例では、カプラ活性面とドアは、境界活性面がカプラ活性面に接触して、カプラ活性面を基部に向かって拡張した位置から圧縮した位置に移動させると、ドアが第1の位置から第2の位置に移動するように、互いに結合され得る。
【0010】
いくつかの例では、車両は、車両が支持されている支持面に対して車両を下降し、支持面に対して車両を上昇させるように構成されたアジャスタブルサスペンションシステムを含んでもよい。いくつかの例では、支持面に対して車両を下降させることで、境界活性面とカプラ活性面との間の接触を引き起こしてもよい。例えば、車両の重量の少なくとも一部は、充電カプラによって支持されてもよく、車両の重量は、ドアを開くのに役立ち、それによって充電カプラのカプラ電気接点を露出させ得る。このような例では、アジャスタブルサスペンションを使用して、充電カプラおよび/または支持面に対して車両を上昇させ、車両の上昇に伴ってドアを閉じる得る。代わりにまたは追加で、充電ボックスは、必ずしも支持面に対して車両を下降させることはなく、カプラ活性面に向かって下降するように構成されてもよい。いくつかの例では、カプラ活性面は、境界活性面に向かって上昇するように構成されてもよい。
【0011】
いくつかの例では、車両は、互いに間隔を置いて配置された2つのバッテリを含み得、充電ボックスは、充電ボックスの反対側の端部にそれぞれ配置された2つの出力を含み得、出力のそれぞれは、2つのバッテリのうちの1つに電気的に結合され得る。いくつかの例では、バッテリの各々は、車両の反対側の端部に取り付けられ得る。例えば、車両は、車両の反対側の端部に位置する2つの推進装置を含み得、バッテリの各々は、車両のそれぞれの推進装置に結合されてもよい。
【0012】
いくつかの例では、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点は、実質的に平面なカプラ接触面を呈し得、充電ボックスの1つまたは複数の境界電気接点は、充電ボックスの1つまたは複数の境界電気接点と充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点との間に電気的結合を提供するように構成された実質的に平面な境界接触面を呈し得る。いくつかの例では、境界接触面のそれぞれが境界表面積を定義し、カプラ接触面のそれぞれがカプラ表面積を定義し得る。いくつかの例では、境界表面積は、例えば、カプラ接点および境界接点が互いに実質的に整列していない、および/または互いにオフセットしている場合であっても、例えば、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点と充電ボックスの1つまたは複数の境界電気接点との間で有効な電気接点が達成され得るように、カプラ表面積よりも大きくあり得る。これは、正確なアライメントをしなくても効果的な電気的接続が得られように、充電ボックスを充電カプラに相対的に位置決めする際の許容公差のレベルを与え得る。いくつかの例では、カプラ接触面および/または境界接触面は、実質的に長方形の形状(例えば、実質的に正方形の形状)を有していてもよいが、他の任意の形状が考えられている。
【0013】
いくつかの例では、充電カプラは、例えば、カプラ活性面が伸長位置と圧縮位置との間で基部に対して移動可能であるように、基部とカプラ活性面とを互いに結合する周辺部を含み得る。例えば、周辺部は、基部とカプラ活性面との間にシールを形成する可撓性材料を含み得る。いくつかの例では、周辺部は、カプラ活性面を拡張位置に向かってバイアスするように構成されたバイアス部材として作用するように構成され得る。例えば、周辺部は、カプラ活性面を拡張位置に向かってバイアスするように構成された弾力性の高い材料を含み得る。いくつかの例では、充電カプラのハウジングは、基部に対向し、カプラ活性面に結合された障壁も含み得る。障壁は、いくつかの例では、開口部を定義し得る。いくつかの例では、充電カプラは、1つ以上の複数の開口部および/または1つ以上のドアを含み得る。いくつかの例では、カプラ活性面は、少なくとも部分的に障壁の周縁部の周辺に延びてよく、障壁は、カプラ活性面とともに移動し得る。
【0014】
充電カプラは、いくつかの例では、カプラ活性面が基部に向かって拡張位置から圧縮位置に移動すると、ドアが第1の位置から第2の位置に移動するように、カプラ活性面をドアに結合する連結部を含み得る。いくつかの例では、連結部は、1つまたは複数のリンク、1つまたは複数のギア、1つまたは複数のオシレータ、1つまたは複数のアクチュエータ、1つまたは複数のスプリング、1つまたは複数のクランク機構、1つまたは複数のロッカー機構、或いは1つまたは複数のスライド機構のうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの例では、連結部は、第1の位置と第2の位置との間のアークを介してドアを枢動させるように構成され得る。いくつかの例では、連結部は、基部、カプラ活性面、および/またはドアに結合され得る。いくつかの例は、連結部に結合され、カプラ活性面を拡張位置に向けてバイアスするように構成されたバイアス部材(例えば、らせん状のスプリングおよび/またはトーションスプリング)を含み得る。
【0015】
いくつかの例では、充電カプラは、カプラ活性面が圧縮位置にあるときに、1つまたは複数のカプラ電気接点が開口部を通って延び、基部から離れたカプラ電気接点のそれぞれの端部が、開口部がある平面を超えて延びるように構成され得る。いくつかの例では、カプラ電気接点は、例えば、カプラ電気接点と境界電気接点との間の効果的な電気的接続の可能性を高めるために、バイアス部材が境界電気接点に向かって延びる位置に向かってバイアスをかけるように、それぞれ取り付けられ得る。いくつかの例では、1つ以上のカプラ電気接点は、カプラ電気接点が横方向および/または縦方向に基部に対して相対的に動くように、充電カプラに取り付けられ得る。
【0016】
本開示は、一般に、車両によって運ばれるバッテリを充電する方法、例えば、自律車両によって運ばれるバッテリを自律的に充電する方法にも向けられる。いくつかの例では、車両は、バッテリと電気的に通信する1つまたは複数の境界電気接点と、車両が支持されている支持面に面する境界活性面とを含む充電ボックスを含み得る。本方法は、いくつかの例では、電源に結合された1つまたは複数のカプラ電気接点を含む充電カプラの上で車両を操作することを含み得る。充電カプラは、充電カプラの1または複数のカプラ電気接点を囲むハウジングと、車両の下側に面するように構成されたカプラ活性面とを含み得る。例えば、車両は自律車両であってもよく、車両を操作することは、自律車両を充電カプラの上で自律的に操作することを含み得る。いくつかの例では、本方法は、境界活性面が充電カプラのカプラ活性面に接触するように、支持面に対して境界活性面を下降させることを含み得る。本方法は、境界活性面がカプラ活性面を支持面に向かって移動させ、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点を車両の下側に露出させるように、境界活性面を下降させ続けることも含み得る。いくつかの例では、本方法は、充電ボックスの1つまたは複数の境界電気接点が充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点に接触するように、境界活性面を下降させ続けることも含み得る。本方法は、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点および充電ボックスの1つまたは複数の境界電気接点を介して、バッテリを電源に電気的に結合することも含み得る。
【0017】
本方法のいくつかの例では、境界活性面を下降させることは、例えば、車両のシャーシに結合されたアジャスタブルサスペンションシステムを使用して、支持面に対して車両を下降させることを含み得る。本方法のいくつかの例では、カプラ活性面を支持面に向かって移動させることは、充電カプラに結合されたドアを、充電カプラの開口部を閉じる第1の位置から、充電カプラの開口部を開く第2の位置に移動させ、それによって、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点を充電ボックスの1つまたは複数の境界電気接点に露出させることを含み得る。
【0018】
本方法は、いくつかの例では、境界活性面を支持面に対して上昇させ、ハウジングを閉じて、1つ以上のカプラ電気接点がもはや露出しないようにすることも含み得る。いくつかの例では、本方法は、境界活性面とカプラ活性面とが互いに離れるように、境界活性面を支持面に対して上昇させることと、車両を充電カプラから離れるように操作することとを含み得る。いくつかの例では、車両は自律車両であってもよく、車両を充電カプラから遠ざける操作は、自律車両を充電カプラから遠ざける自律的な操作を含み得る。
【0019】
本明細書で説明される技術およびシステムは、多くの方法で実装され得る。例示的な実装は、図面を参照して以下に提供される。
【0020】
図1は、例示的な充電時において、例示的な車両102が所定の位置に操作されている例示的な環境100である。例示的な車両102は、例えば、バン、スポーツユーティリティービークル、クロスオーバービークル、トラック、バス、農業用車両、および建設用車両など、任意の構成の車両であってよい。車両102は、1つまたは複数の電気モータ、1つまたは複数の内燃機関、それらの任意の組み合わせ(例えば、ハイブリッドパワートレインによる)、および/または他の任意の適切な電源によって動かされ得る。説明のために、例示的な車両102は、車両102に操作する能力を提供するように構成された2つの電気推進装置を有する少なくとも部分的に電気で動く車両であり、それぞれが、本明細書で説明されるように、充電されるように構成された1つまたは複数のバッテリに電気的に結合されたモータ/インバータを含む。
【0021】
図1に示すように、例示的な車両102は、車両102に結合され、車両102の動作のための電力を提供するように構成された1つまたは複数のバッテリを充電するために、充電システム104を使用するように構成され得る。充電システム104は、車両102の下から充電カプラ108への電気的接続を容易にするために、車両102に結合された充電ボックス106を含んでもよい。例えば、充電ボックス106は、車両102の1つまたは複数のバッテリに電気的に接続され、1つまたは複数のバッテリの充電状態を増加させることを容易にするように構成されてもよい。図示した例では、充電ボックス106は、ケース110および境界電気接点112を含み、充電カプラ108は、車両102に結合された1つまたは複数のバッテリの充電を容易にするために、充電カプラ108を充電ボックス106に電気的に結合するように構成されたハウジング114および相補的なカプラ電気接点116を含む。例えば、充電ボックス106および充電カプラ108のそれぞれは、車両102が、充電ボックス106は充電カプラ108の上に配置され(本明細書で説明したように、実質的にまたは緩く整列され)、本明細書で説明したように、それぞれの境界電気接点112およびカプラ電気接点116が互いに接触するように配置されたときに、それぞれ互いに電気的に接触するように構成された正、負、および/または接地接点を含み得る。いくつかの例では、充電ボックス106のケース110は、電磁干渉をブロックするように構成された材料から形成されてもよい。充電ボックス106の境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116は相補的であってもよいが、これらは必ずしも同様のサイズおよび/または形状を有していなくてもよい。充電ボックス106の境界電気接点112および/または充電カプラ108のカプラ電気接点116は、様々な接触面のサイズおよび形状を有していてもよい。例えば、境界電気接点112および/またはカプラ電気接点116は、例えば、本明細書で説明されているように、円形、長円形、長方形、正方形、多角形などの接触面形状を有していてもよい。いくつかの例では、充電ボックス106の境界電気接点112および充電カプラ108のカプラ電気接点116は、例えば、電流が流れ得るそれぞれの比較的大きな表面積を提供するために、それぞれの相補的な平面状の接触面を提供するように構成された、実質的に平面状の接触面(例えば、技術的および/または製造上の限界内の平面状)を有する。いくつかの例では、比較的大きな表面積により、充電の速度および/または効率が向上し得る。いくつかの例では、境界電気接点112および/またはカプラ電気接点116は、車両102の長手方向軸または横方向軸に沿って実質的にまたは緩く直線的に整列するように構成されてもよい。いくつかの例では、充電ボックス106に関連付けられた境界電気接点112は、充電カプラ108のカプラ電気接点116よりも大きく(または1つの次元で大きく)てもよく、またはその逆であってもよい。そのような例では、一方の接点を他方の接点に対してオーバーサイズにすることにより、車両102は接点を互いに正確にセンタリングする必要がなくなる。例えば、境界電気接点112がカプラ電気接点116よりも直径が10センチメートル大きい場合、車両102は、任意の方向に10センチメートルまで移動してよく、実質的に100パーセントの接触を達成し得る。
【0022】
充電カプラ108は電源118に結合され、充電ボックス106の境界電気接点112が充電カプラ108のカプラ電気接点116に接触したときに、電源118から充電ボックス106の境界電気接点112への電力の伝達を容易にするように構成されてもよい。いくつかの例では、電源118は、例えば電気自動車の充電ステーションなど、電気自動車のバッテリを充電するための電力を供給するのに十分な任意の電源であってもよい。
図1に示すように、充電カプラ108は、充電カプラ108に結合された電気コネクタ122に結合され、電源118から充電カプラ108への電力の伝達を容易にするために電源118に結合されるように構成された電源ケーブル120を含んでもよい。いくつかの例では、電源ケーブル120は、正のケーブル、負のケーブル、および接地ケーブルのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの例では、電気コネクタ122は、例えば、標準的な電気接続(例えば、標準的な電気接続、および/または例えば、SAE J1772-CCS1、CHAdeMO、IEC-type2などの規格基準に従ったもの)を介して、充電カプラ108と電源118との間でデータまたは電力のうちの1つまたは複数を送電するように構成されてもよい。
【0023】
本明細書でより詳細に説明されるように、車両102の1つまたは複数のバッテリの充電状態を高めるために、車両102の下にある充電ボックス106の境界電気接点112が、充電カプラ108のカプラ電気接点116と実質的に(例えば、電流の流れを最適化するために接点の幾何学的な制約の範囲内で)整列するように、車両102は充電カプラ108の上の位置に操縦されてもよい。本明細書で説明したように、いくつかの例では、車両102は自律車両であってもよく、充電システム104は、例えば、1つ以上のマーカを検出するための1つ以上のセンサー124を含む知覚システムを使用して、車両102が整列した位置に操縦するために使用され得る1つ以上のマーカを含んでもよい。いくつかの例では、マーカ(例えば、フィデュシャル)は、物理的マーカ(例えば、LIDAR反射面を有する)、光学的マーカ(例えば、QRコード、ARタグなど)、RFIDタグ、RFビーコンのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの例では、Wi-Fi受信機、LIDAR、画像センサー(カメラなど)、レーダ、time-of-flightセンサーなどを含む車両センサーを使用し、SLAM(Simultaneous localization and mapping)アルゴリズムを用いて車両102をローカライズしてもよい。
【0024】
例えば、車両102は、ドライバー(または乗員)がいつでも車両を制御することを期待されていない状態で、移動全体のすべての安全上重要な機能の実行を有する車両を説明する、U.S. National Highway Traffic Safetyによって発行されたレベル5の分類に従って動作するよう構成された自律車両などのドライバーレス車両であってもよい。このような例では、車両102は、すべての駐車機能を含む、移動の開始から完了までのすべての機能を制御するように構成され得るため、ドライバーおよび/またはステアリングホイール、加速ペダル、および/またはブレーキペダルなどの車両102を運転するための制御装置を含まないことがある。これは単なる例であり、本明細書で説明されるシステムおよび方法は、常にドライバーによって手動で制御される必要がある車両から、部分的または完全に自律的に制御される車両までを含む、あらゆる地上走行型、空中走行型、または水上走行型の車両に組み込まれ得る。
【0025】
例示的な車両102は4つの車輪を有しているが、本明細書で説明されるシステムおよび方法は、より少ない数またはより多い数の車輪、タイヤ、および/またはトラックを有する車両に組み込まれてもよい。例示的な車両102は、4輪操舵を有していてもよく、例えば、
図1に示されるように、第1の方向128に走行するときに、車両102の第1の端部126が車両102の前端となり、反対側の第2の方向130に走行するときに、第1の端部126が車両102の後端となるように、全方向に概ね等しい性能特性で動作してもよい。同様に、車両102の第2の端部132は、第2の方向130に走行しているときには車両102の前端であり、反対側の第1の方向128に走行しているときには第2の端部132が車両102の後端になる。これらの例示的な特性は、例えば、狭い空間や、駐車場や都市部などの混雑した環境において、より大きな操作性を促進し得る。
【0026】
車両102は、車両102の軌道を決定するために、環境100内の物体を示すセンサーデータに少なくとも部分的に依存して、環境100内を走行してもよい。例えば、車両102が環境100を走行するとき、センサー124の1つまたは複数は、検出された物体(例えば、車両、歩行者、建物、障壁など)に関連付けられたするデータをキャプチャする。センサー124は、1つまたは複数の画像キャプチャデバイス、1つまたは複数のLIDARセンサー、1つまたは複数のSONARセンサー、1つまたは複数のRADARセンサーなどを含み得る。1つまたは複数のセンサー124によってキャプチャされたデータは、例えば、車両102のための軌道を決定するための入力として使用されてもよい(例えば、充電カプラ108の上に車両102を整列させるために使用されてもよい)。
【0027】
充電カプラ108の上に配置されて整列すると、本明細書で説明されるように、充電ボックス106の境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116とを互いに接触させ、電源118によって供給される電力が電源ケーブル120を介して充電カプラ108のカプラ電気接点116および充電ボックス106の境界電気接点112に流れるようにしてもよい。充電ボックス106の境界電気接点112は、車両102の1つまたは複数のバッテリに電気的に接続されてもよく、例えば、本明細書でより詳細に説明されるように、バッテリの1つまたは複数の充電状態が増加してもよい。車両102に結合された充電ボックス106の境界電気接点112を、車両102の下側からアクセスできるように設けることで、人との意図しない接触が防止され得る。本明細書でより詳細に説明されるように、充電システム104のいくつかの例は、車両102が充電カプラ108の上に位置していない限り、充電カプラ108のカプラ電気接点116が通電されないように構成されてもよく、それによって、充電カプラ108のカプラ電気接点116が通電されたときに人との意図しない接触が防止される。その結果、充電ボックス106の境界電気接点112および/または充電カプラ108のカプラ電気接点116は、電気接点112および/または116の有用な耐用年数を増加させるために、比較的大きくロバスト性の高い接触表面積を有してもよい。
図1には図示されていないが、いくつかの例では、導電性材料から形成されていても、いなくてもよく(例えば、EMIを考慮して)、弾力性の高い材料(例えば、コンプライアント)から形成され得る物理的障壁が、車両102の充電中に生物(人間、動物など)が不用意に接触しないように、車両102の底面から地面への接続部の周りにガスケットを形成してもよい。以下で詳細に説明されるように、充電カプラ108の上のハウジングおよび/または開口機構は、使用していないとき(例えば、充電ボックス106と係合していないとき)にカプラ電気接点116が露出するのを防ぐことにより、さらなる安全性を考慮してもよい。
【0028】
いくつかの例では、充電ボックス106の境界電気接点112は、車両102の下側から見て通常は露出していてもよい。その結果、充電ボックス106の境界電気接点112は、道路上の走行に起因する土、砂、塩、油、および/または他のグリットで汚れてもよい。充電システム104のいくつかの例は、充電ボックス106の境界電気接点112からそのような物質を低減または除去するように構成された清掃装置を含んでもよい。例えば、清掃装置は、車両102が走行する支持面上に配置されるように構成されてもよく、車両102が清掃装置の上を通過する際に、清掃装置は、充電ボックス106の境界電気接点112の表面から物質を低減または除去するようになっている。いくつかの非限定的な例として、清掃装置は、空気、水、蒸気、清掃用溶剤などのうちの1つまたは複数のストリームを車両102の下側に射出し、デブリなどを除去してもよい。さらに、そのような溶剤は、追加的にまたは代替的に、錆を除去、腐食を防止、またはその他の方法で境界電気接点112との電気的接続を確実に最適化するための化合物を含んでもよい。これにより、充電ボックス106の境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116との間の物理的接触を改善、および/または電気接点112および/または116の有用な耐用年数を延ばし得る。清掃装置は、車両102から物理的に分離されていてもよいが、いくつかの例では、清掃装置は車両102に結合されていてもよい。いくつかの例では、清掃装置は、充電カプラ108に結合されてもよいし、自動化されたサービスロボットの形態をとってもよい。いくつかの例では、充電カプラ108に関連する安全性を高めるため、および/またはカプラ電気接点116からデブリを除去する際の安全性の懸念を軽減するために、充電が発生していないときには、カプラ電気接点116は、例えば、通電されなくてもよい。
【0029】
図1に示すように、充電システム104はまた、充電カプラ108が配置される支持面に関連付けられ、充電カプラ108を選択的に位置に保持するように構成されたアンカ134を含んでもよい。例えば、充電カプラ108は、支持面上の位置に可搬または固定のいずれかを意図していてもよく、アンカ134は、例えば、ファスナ、クランプなどの既知の固定アセンブリを使用して、充電カプラ108を固定位置に選択的に固定するか、またはその再配置を許可するように構成されていてもよい。
【0030】
図2は、本明細書で説明される技術を実装するための例示的なシステム200のブロック図を概略的に示している。少なくともいくつかの例では、システム200は、
図1に示される例示的な車両102に対応し得る車両202を含み得る。車両202は、車両コンピューティングデバイス204、1つまたは複数のセンサーシステム206、1つまたは複数のエミッタ208、1つまたは複数の通信接続部210、少なくとも1つの直接接続部212、および1つまたは複数の駆動モジュール214を含み得る。
【0031】
車両コンピューティングデバイス204は、1つまたは複数のプロセッサ216と、1つまたは複数のプロセッサ216と通信を有するように結合されたメモリ218とを含み得る。図示された例では、車両202は自律車両である。しかし、車両202は、他の種類の車両であってもよい。図示された例では、車両コンピューティングデバイス204のメモリ218は、ローカライゼーションコンポーネント220、知覚コンポーネント222、計画コンポーネント224、1つまたは複数のシステムコントローラ226、1つまたは複数のマップ228、サスペンション制御システム230、充電コントローラ234を含むバッテリ制御システム232を格納している。
図2では、説明のためにメモリ218に存在するものとして描かれているが、ローカライゼーションコンポーネント220、知覚コンポーネント222、計画コンポーネント224、1つまたは複数のシステムコントローラ226、1つまたは複数のマップ228、サスペンション制御システム230、および/またはバッテリ制御システム232は、追加的にまたは代替的に、車両202にアクセス可能であってもよい(例えば、車両202から離れたメモリに格納されているか、さもなければ、車両202からアクセス可能である)ことが考えられる。
【0032】
少なくとも1つの例では、ローカライゼーションコンポーネント220は、センサーシステム206からデータを受信し、車両202の位置および/または方向(例えば、x位置、y位置、z位置、ロール、ピッチ、またはヨーのうちの1つまたは複数)を決定するように構成されてもよい。例えば、ローカライゼーションコンポーネント220は、環境のマップを含む、および/または要求/受信してもよく、マップ内の自律車両の位置および/または方向を連続的に決定してもよい。いくつかの例では、ローカライゼーションコンポーネント220は、SLAM(ローカライゼーションとマッピングの同時実行)、CLAMS(キャリブレーション、ローカライゼーションとマッピングの同時実行)、相対SLAM、バンドル調整、非線形最小二乗最適化などを利用して、画像データ、LIDARセンサーデータ、レーダデータ、IMUデータ、GPSデータ、ホイールエンコーダデータなどを受信し、自律車両の位置を正確に決定してもよい。いくつかの例では、ローカライゼーションコンポーネント220は、本明細書で説明されるように、候補軌道を生成するための自律車両の初期位置を決定するために、車両202の様々なコンポーネントにデータを提供してもよい。
【0033】
いくつかの例では、知覚コンポーネント222は、物体の検出、セグメント化、および/または分類を実行するように構成されてもよい。いくつかの例では、知覚コンポーネント222は、車両202に近接するエンティティの存在を示す処理済みのセンサーデータ、および/またはエンティティの種類(例えば、自動車、歩行者、自転車、動物、建物、木、路面、縁石、歩道、不明など)として、エンティティの分類を提供してもよい。追加および/または代替の例では、知覚コンポーネント222は、検出されたエンティティおよび/またはエンティティが配置されている環境に関連付けられた1つまたは複数の特性を示す処理済みセンサーデータを提供してもよい。いくつかの例では、エンティティに関連付けられた特性は、x位置(グローバルポジション)、y位置(グローバルポジション)、z位置(グローバルポジション)、方向(例えば、ロール、ピッチ、ヨー)、エンティティの種類(例えば、分類)、エンティティの速度、エンティティの加速度、エンティティの範囲(大きさ)などを含み得るが、これらに限定はされない。環境に関連付けられた特性は、環境内の別のエンティティの存在、環境内の別のエンティティの状態、時間帯、曜日、季節、天候、暗さ/明るさの表示などが含み得るが、これらに限定はされない。
【0034】
一般に、計画コンポーネント224は、環境を横切るために車両202が従うべき経路を決定してもよい。例えば、計画コンポーネント224は、様々な経路および軌道、および様々なレベルの詳細を決定してもよい。例えば、計画コンポーネント224は、第1の場所(例えば、現在の場所)から第2の場所(例えば、目的の場所)まで移動する経路を決定してもよい。この議論の目的のために、経路は、2つの場所の間を移動するためのウェイポイントのシーケンスであってもよい。非限定的な例として、ウェイポイントは、街路、交差点、グローバルポジショニングシステム(GPS)座標などを含む。さらに、計画コンポーネント224は、第1の場所から第2の場所への経路の少なくとも一部に沿って、自律車両を誘導するための命令を生成してもよい。少なくとも1つの例では、計画コンポーネント224は、ウェイポイントのシーケンスにおける第1のウェイポイントからウェイポイントのシーケンスにおける第2のウェイポイントに自律車両を誘導する方法を決定してもよい。いくつかの例では、命令は、軌道または軌道の一部であってよい。いくつかの例では、多様な軌道は、Receding Horizon技術に従って実質的に同時に(例えば、技術的な許容範囲内で)生成されてもよく、多様な軌道の1つは、車両202がナビゲートするために選択される。
【0035】
少なくとも1つの例では、計画コンポーネント224は、例えば、画像ベースの特徴を有するバイナリワードのバッグ、人工ニューラルネットワークなどを使用し、ユーザから受信した環境の画像データに基づいて、ユーザの場所を決定してもよい。さらに、計画コンポーネント224は、場所に関連付けられたピックアップ位置を決定してもよい。ピックアップ場所は、車両202が乗客をピックアップするために停止し得る場所(例えば、住所または派遣要求に関連付けられた場所)の閾値距離以内の特定の場所(例えば、駐車スペース、ローディングゾーン、地表の一部など)であってもよい。少なくとも1つの例では、計画コンポーネント224は、ユーザのアイデンティティを決定すること(例えば、本明細書で説明されるように、画像認識を介して決定されるか、またはユーザデバイスからの指示として受信される)に少なくとも部分的に基づいて、ピックアップ場所を決定してもよい。
【0036】
少なくとも1つの例では、車両コンピューティングデバイス204は、1つまたは複数のシステムコントローラ226を含んでもよく、これらのシステムコントローラ226は、車両202の操舵、推進力、ブレーキ、安全性、エミッタ、通信、およびその他のシステムを制御するように構成されてもよい。これらのシステムコントローラ226は、駆動モジュール214および/または車両202の他のコンポーネントの対応するシステムと通信および/または制御をしてもよい。
【0037】
メモリ218は、環境内をナビゲートするために車両202によって使用され得る1つまたは複数のマップ228をさらに含んでもよい。この議論の目的のために、マップは、限定はされないが、トポロジー(交差点など)、街路、山脈、道路、地形、および一般的な環境などのような環境に関する情報を提供することを有するものである2次元、3次元、またはN次元でモデル化された任意の数のデータ構造であってよい。いくつかの例では、マップは、限定はされないが、テクスチャ情報(例えば、色情報(例えば、RGB色情報、Lab色情報、HSV/HSL色情報)など)、強度情報(例えば、LIDAR情報、RADAR情報など)、空間情報(例えば、メッシュに投影された画像データ、個々の「サーフェル」(例えば、個々の色および/または強度に関連付けられたポリゴン))、反射率情報(例えば、鏡面反射率情報、再帰反射率情報、BRDF情報、BSSRDF情報など)を含み得る。一例では、マップは、環境の3次元メッシュを含んでもよい。いくつかの例では、マップは、マップの個々のタイルが環境の離散的な部分を表すように、タイル形式で格納されてもよく、必要に応じてワーキングメモリにロードされてもよい。少なくとも1つの例では、1つまたは複数のマップ228は、少なくとも1つのマップ(例えば、画像および/またはメッシュ)を含んでもよい。いくつかの例では、車両202は、マップ228に少なくとも部分的に基づいて制御されてもよい。すなわち、マップ228は、ローカライゼーションコンポーネント220、知覚コンポーネント222、および/または計画コンポーネント224と関連付けられて使用され、車両202の位置を決定、環境内の物体を特定、および/または環境内をナビゲートする経路および/または軌道を生成してもよい。
【0038】
いくつかの例では、1つまたは複数のマップ228は、ネットワーク240を介してアクセス可能なリモートコンピューティングデバイス(1つまたは複数のプロセッサ238を含むコンピューティングデバイス236など)に格納されてもよい。いくつかの例では、多様なマップ228は、例えば、特性(例えば、エンティティの種類、時間帯、曜日、1年の季節など)に基づいて格納されてもよい。多様なマップ228を格納することは、同様のメモリ要件を有し得るが、マップ内のデータがアクセスされる速度を向上させ得る。
【0039】
図2に示されるように、いくつかの例では、サスペンション制御システム230および/またはバッテリ制御システム232は、車両202のコンピューティングデバイス204のメモリ218に格納されてもよいし、車両202から離れたコンピューティングデバイス236のメモリ242に格納されてもよい。いくつかの例では、サスペンション制御システム230および/またはバッテリ制御システム232のいくつかの部分は、車両202のコンピューティングデバイス204のメモリ218に格納されてもよく、サスペンション制御システム230および/またはバッテリ制御システム232の他の部分は、コンピューティングデバイス236のメモリ242に遠隔で格納されてもよく、サスペンション制御システム230および/またはバッテリ制御システム232の別々に配置された部分は、それぞれ協調して動作してもよい。
【0040】
いくつかの例では、本明細書で論じられるコンポーネントの一部またはすべての側面は、任意のモデル、アルゴリズム、および/または機械学習アルゴリズムを含み得る。例えば、いくつかの例では、メモリ218および/またはメモリ242のコンポーネントは、ニューラルネットワークとして実装されてもよい。
【0041】
本明細書で説明されるように、例示的なニューラルネットワークは、入力データを一連の接続された層に通して出力を生成する、生物学的に触発されたアルゴリズムである。ニューラルネットワークの各層は、別のニューラルネットワークも含んでいてもよいし、任意の数の層を含んでいてもよい(畳み込みであるか否かは問わない)。本開示のコンテキストで理解されるように、ニューラルネットワークは、機械学習を利用してもよく、これは、学習されたパラメータに基づいて出力が生成される、そのようなアルゴリズムの広範なクラスを指す場合がある。
【0042】
ニューラルネットワークのコンテキストで論じられているが、本開示と一致する任意の種類の機械学習を使用してもよい。例えば、機械学習アルゴリズムは、回帰アルゴリズム(例えば、最小二乗回帰(OLSR)、線形回帰、ロジスティック回帰、ステップワイズ回帰、多変量適応回帰スプライン(MARS)、局所的に重み付けされた散布図平滑化(LOESS))、インスタンスベースのアルゴリズム(例えば、リッジ回帰、最小絶対縮退選択演算子(LASSO)、弾性ネット、最小角回帰(LARS))、決定木アルゴリズム(例えば、分類回帰木(CART)、反復二分木3(ID3)、カイ二乗自動相互作用検出(CHAID)、決定スタンプ、条件付き決定木)、ベイジアンアルゴリズム(例えば、ナイーブベイズ、ガウスナイーブベイズ、多項ナイーブベイズ、平均一従属性分類器(AODE)、ベイジアンビリーフネットワーク(BNN)、ベイジアンネットワーク)、クラスタリングアルゴリズム(例:k-means、k-medians、期待値最大化(EM)、階層型クラスタリング)、相関ルール学習アルゴリズム(例えば、パーセプトロン、バックプロパゲーション、ホップフィールドネットワーク、Radial Basis Function Network(RBFN)など)、深層学習アルゴリズム(Deep Boltzmann Machine(DBM)、Deep Belief Networks(DBN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、Stacked Auto-Encodersなど)、次元削減アルゴリズム(例えば、主成分分析(PCA)、主成分回帰(PCR)、部分最小二乗回帰(PLSR)、サモンマッピング、多次元尺度法(MDS)、Projection Pursuit、線形判別分析(LDA)、混合判別分析(MDA)、二次判別分析(QDA)、フレキシブル判別分析(FDA)など)、アンサンブルアルゴリズム(例.Boosting、Bootstrapped Aggregation(Bagging)、AdaBoost、Stacked Generalization(Blending)、Gradient Boosting Machines(GBM)、Gradient Boosted Regression Trees(GBRT)、Random Forest)、SVM(Support Vector Machine)、教師付き学習、教師なし学習、半教師付き学習などがある。
【0043】
アーキテクチャの追加の例としては、例えば、ResNet70、ResNet101、VGG、DenseNet、PointNetなどのニューラルネットワークがある。
【0044】
少なくとも1つの例では、センサーシステム206は、LIDARセンサー、レーダセンサー、超音波トランスデューサ、ソナーセンサ、位置センサー(例えば、GPS、コンパスなど)、慣性センサー(例えば、慣性測定ユニット(IMU)、加速度計、磁力計、ジャイロスコープなど)、カメラ(RGB、IR、強度、深度、time-of-flight(TOF)など)、マイク、ホイールエンコーダ、環境センサー(温度センサー、湿度センサー、光センサー、圧力センサーなど)などを含み得る。センサーシステム206は、これらまたは他の種類のセンサーのそれぞれの多様な例を含んでもよい。例えば、LIDARセンサーは、車両202の角部、前部、後部、側面、および/または上部に配置された個々のLIDARセンサーを含んでもよい。別の例として、カメラセンサは、車両202の外部および/または内部の様々な場所に配置された多様なカメラを含んでもよい。センサーシステム206は、車両コンピューティングデバイス204に入力を提供してもよい。追加的にまたは代替的に、センサーシステム206は、1つまたは複数のネットワーク240を介して、特定の頻度で、所定の期間の経過後に、ほぼリアルタイムで、1つまたは複数のコンピューティングデバイス236にセンサーデータを送信してもよい。
【0045】
また、車両202は、上述のように、光および/または音を発するための1つまたは複数のエミッタ208を含んでもよい。この例のエミッタ208は、車両202の乗客と通信するための内部音声および映像エミッタを含む。限定ではなく例として、内部エミッタは、スピーカ、ライト、サイン、ディスプレイスクリーン、タッチスクリーン、触覚エミッタ(例えば、振動および/またはフォースフィードバック)、機械的アクチュエータ(例えば、シートベルトテンショナー、シートポジショナー、ヘッドレストポジショナーなど)などを含み得る。本例の外部エミッタは、進行方向または車両の他の動きの指示器を通知するライト(例えば、方向指示器、標識、ライトアレイなど)、および歩行者または近接する他の車両と音声通信するための、1つまたは複数の音声エミッタ(例えば、スピーカ、スピーカアレイ、ホーンなど)を含み、そのうちの1つまたは複数は、音響ビームステアリング技術を含む。
【0046】
車両202はまた、車両202と1つまたは複数の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイスとの間の通信を有する1つまたは複数の通信接続部210を含んでもよい。例えば、通信接続部210は、車両202および/または駆動モジュール214上の他のローカルコンピューティングデバイスとの通信を容易にしてもよい。また、通信接続部210は、車両202が他の近くのコンピューティングデバイス(例えば、他の近くの車両、交通信号など)と通信することを有してもよい。また、通信接続部210は、車両202がリモート遠隔操作コンピューティングデバイスまたは他のリモートサービスと通信することも可能にする。
【0047】
通信接続部210は、車両コンピューティングデバイス204を別のコンピューティングデバイスまたはネットワーク240などのネットワークに接続するための物理的および/または論理的インターフェースを含んでもよい。例えば、通信接続部210は、IEEE 802.11規格によって定義された周波数を介したようなWi-Fiベースの通信、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線周波数、セルラー通信(例えば、2G、3G、4G、4G LTE、5Gなど)、またはそれぞれのコンピューティングデバイスが他のコンピューティングデバイスとインターフェースすることを有する任意の適切な有線または無線通信プロトコルを有してもよい。
【0048】
少なくとも1つの例では、車両202は、1つまたは複数の駆動モジュール214を含んでもよい。いくつかの例では、車両202は、単一の駆動モジュール214を有していてもよい。少なくとも1つの例では、車両202が多様な駆動モジュール214を有する場合、個々の駆動モジュール214は、車両202の反対側の端部(例えば、前部と後部など)に配置されてもよい。少なくとも1つの例では、駆動モジュール214は、駆動モジュール214および/または車両202の周辺の状態を検出するための1つまたは複数のセンサーシステムを含んでもよい。限定ではなく例として、センサーシステム206は、駆動モジュールの車輪の回転を感知するための1つまたは複数のホイールエンコーダ(例えば、ロータリーエンコーダ)、駆動モジュールの方向および加速度を測定するための慣性センサー(例えば、慣性測定ユニット、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計など)、カメラまたは他の画像センサー、駆動モジュールの周辺の物体を音響的に検出するための超音波センサー、LIDARセンサー、レーダセンサーなどを含み得る。ホイールエンコーダのようないくつかのセンサーは、駆動モジュール214に固有のものであってもよい。場合によっては、駆動モジュール214上のセンサーシステムは、車両202の対応するシステム(例えば、センサーシステム206)と重複したり、補完したりしてもよい。
【0049】
駆動モジュール214は、高電圧バッテリ、車両を推進するためのモータ、バッテリからの直流を他の車両システムで使用するための交流に変換するインバータ、ステアリングモータおよびステアリングラック(電気式であってもよい)を含むステアリングシステム、油圧または電気アクチュエータを含むブレーキシステム、油圧および/または空気圧コンポーネントを含むサスペンションシステム、トラクションの損失を緩和して制御を維持するためにブレーキ力を分配するための安定性制御システム、HVACシステム、照明(例えば、車両の外周を照らすヘッド/テールライトなどの照明)、および1つまたは複数のシステム(例えば、冷却システム、安全システム、車載充電システム、およびDC/DCコンバータ、高電圧ジャンクション、高電圧ケーブル、充電システム、充電ポート等の電子部品等)を含む、多くの車両システムを含み得る。さらに、駆動モジュール214は、駆動モジュールコントローラを含んでもよく、このコントローラは、センサーシステムからデータを受信して前処理し、様々な車両システムの動作を制御してもよい。いくつかの例では、駆動モジュールコントローラは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサと通信を有する様に結合されたメモリとを含んでもよい。メモリは、駆動モジュール214の様々な機能を実行するための1つまたは複数のモジュールを格納してもよい。さらに、駆動モジュール214は、それぞれの駆動モジュールが1つまたは複数の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイスと通信することを有する1つまたは複数の通信接続部も含む。
【0050】
少なくとも1つの例では、直接接続部212は、1つまたは複数の駆動モジュール214を車両202のボディと結合するための物理的なインターフェースを提供してもよい。例えば、直接接続部212は、駆動モジュール214と車両202との間で、エネルギー、流体、空気、データなどの伝送を有してもよい。いくつかの例では、直接接続部212はさらに、車両202のボディに対して駆動モジュール214を解放可能に固定してもよい。
【0051】
少なくとも1つの例では、ローカライゼーションコンポーネント220、知覚コンポーネント222、計画コンポーネント224、サスペンション制御システム230、および/またはバッテリ制御システム232は、上述のようにセンサーデータを処理してもよく、1つまたは複数のネットワーク240を介して、それらのそれぞれの出力を1つまたは複数のコンピューティングデバイス236に送信してもよい。少なくとも1つの例では、ローカライゼーションコンポーネント220、知覚コンポーネント222、計画コンポーネント224、サスペンション制御システム230、および/またはバッテリ制御システム232は、特定の頻度で、所定の期間の経過後に、ほぼリアルタイムでなど、それぞれの出力を1つまたは複数のコンピューティングデバイス236に送信してもよい。
【0052】
車両202のプロセッサ216および/またはコンピューティングデバイス236のプロセッサ238は、本明細書で説明されているように、データを処理し、動作を実行するための命令を実行することを有する任意の適切なプロセッサであってもよい。限定ではなく例として、プロセッサ216および238は、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、または電子データを処理して、その電子データをレジスタおよび/またはメモリに格納することができる他の電子データに変換する他のデバイスまたはデバイスの一部を含んでもよい。いくつかの例では、集積回路(ASICなど)、ゲートアレイ(FPGAなど)、およびその他のハードウェアデバイスも、コード化された命令を実装するように構成されている限り、プロセッサとみなしてよい。
【0053】
メモリ218および242は、非一時的コンピュータ可読媒体の例である。メモリ218および242は、本明細書で説明される方法および様々なシステムに帰属する機能を実装するために、動作システムおよび1つまたは複数のソフトウェアアプリケーション、命令、プログラム、および/またはデータを格納してもよい。様々な実装において、メモリは、static random access memory(SRAM)、synchronous dynamic RAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュメモリ、または情報を格納することを有する他の種類のメモリなど、任意の適切なメモリ技術を使用して実装されてよい。本明細書で説明されるアーキテクチャ、システム、および個々の要素は、他の多くの論理的、プログラム的、および物理的なコンポーネントを含んでよく、そのうち、添付の図面に示されているものは、本明細書の議論に関連する単なる例である。
【0054】
図2は分散システムとして図示されているが、代替例では、車両202のコンポーネントがコンピューティングデバイス236に関連付けられてもよく、および/またはコンピューティングデバイス236のコンポーネントが車両202に関連付けられてもよいことに留意すべきである。すなわち、車両202は、コンピューティングデバイス236に関連する1つまたは複数の機能を実行してもよく、その逆もまた然りである。
【0055】
図3は、例示的な車両の充電シーケンス300を例示的に示したものであり、Aに対応する時間において例示的な車両102が充電カプラ108の上の位置に操作し、電力が車両102の1つまたは複数のバッテリに送電されることが可能となるよう、Bに対応する時間において充電ボックス106の境界電気接点112を充電カプラ108のカプラ電気接点116に接触させ、そして、車両102が充電カプラ108から離れて操作することが可能になるように、Cに対応する時間において境界電気接点112とカプラ電気接点116とを互いに分離させる。
【0056】
シーケンス300のいくつかの例では、充電ボックス106の境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116との間に電気的接触を提供すること(Bで)は、車両102を下降すること、または充電カプラ108を上昇させることの1つまたは複数を含んでもよい。例えば、
図3に示されるように、車両102は、例えば、車両102の車高を上昇させたり下降させたりして、充電ボックス106の境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116との間の電気的接触を提供するように構成されたアクティブまたはアジャスタブルサスペンションシステム(
図4参照)を含んでもよい。例えば、境界電気接点112とカプラ電気接点116とが互いに接触するまで、サスペンションシステムを介して、車両102のシャーシ302が下降してもよい。いくつかの例では、車両102のシャーシ302は、境界電気接点112が実質的に水平のままであるように下降してもよい。いくつかの例では、境界電気接点112は、車両102に対して相対的に移動するように構成されてもよい。例えば、境界電気接点112を含む充電ボックス106は、境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116とが互いに接触するまで、例えば、アクチュエータ304(例えば、電気式、空気圧式、および/または油圧式のアクチュエータ)を介して、シャーシ302に対して相対的に移動するように取り付けられてもよい。いくつかの例では、充電カプラ108は、充電カプラ108のカプラ電気接点116が充電ボックス106の境界電気接点112と接触するように、車両102の下側に向かって上昇するように構成されてもよい。例えば、充電カプラ108は、例えば、充電カプラ108が取り付けられた支持面308(例えば、サービスセンターの地面または床)に対して充電カプラ108を上昇させるように構成されたアクチュエータ306(例えば、電気式、空気圧式、および/または油圧式のアクチュエータ)に取り付けられてもよい。いくつかのそのような例では、車両102および充電カプラ108は、例えば、無線信号(例えば、BTLE、802.11x、LTE、NFC(または他の誘導結合)などの無線信号)を介して、または、車両102がコマンドを送信することで(例えば、ネットワークを介して)、互いに通信するように構成されてもよい。いくつかの例では、電気接点112および116が互いに接触するように、車両102および/または充電ボックス106のシャーシ302がそれ自体を下降させ、充電カプラ108が充電ボックス106に向かって上昇してもよい。
【0057】
図4は、例示的な車両102と、車両102に結合された1つまたは複数のバッテリを充電するための例示的な充電システム104の模式図である。
図4は、様々なコンポーネント、例えば、例示的な車両102、例示的な充電カプラ108、および例示的な電源118の相対的な方向および相対的な位置を模式的に示しているが、これら両方は、車両102から物理的に分離されていてもよく、他の相対的な方向および相対的な位置が考えられている。例えば、説明のために、充電カプラ108は見かけ上、車両102内に配置されているように模式的に示されているが、充電カプラ108は、車両102から分離されており、充電カプラ108のカプラ電気接点116は、本明細書で説明されるように、車両102の境界電気接点112に選択的に接触し、それから分離されてもよい。
図4は、車両102の境界電気接点112に接触する充電カプラ108のカプラ電気接点116を模式的に示している。
図4に関して説明した他のコンポーネントは、他の相対的な位置および/または相対的な方向を有してもよい。
【0058】
図4に示される例示的な車両102は、サスペンションシステム402(例えば、シャーシ302と車両102を支持する支持面308との間の距離を変更するように構成されたアジャスタブルおよび/またはアクティブなサスペンションシステム)を介してシャーシ302に結合された4つの車輪400と、シャーシ302の第1の端部406に隣接して結合された第1の電気推進装置404と、シャーシ302の第1の端部406とは反対側のシャーシ302の第2の端部410に隣接して結合された第2の電気推進装置408とを含む。いくつかの例では、サスペンションシステム402は、アクティブサスペンションであってもよく、車両102の車高を下降させるおよび/または上昇させる(例えば、シャーシ402の下側と、車両102がその車輪400によって支持される支持面308(
図3)との間の距離を変える)ように構成されたアジャスタブルスプリングおよび/またはダンパを含んでもよい。いくつかの例では、第1および第2の電気推進装置404および408は、それぞれ、車両102を操作するために車輪400のうちの2つ以上(例えば、4つ)にトルクを供給するように構成されている。
図4に示されるように、いくつかの例では、第1の電気推進装置404は、第1の駆動モータ/インバータ412と、第1の電気推進装置404に電気的に結合され、第1の駆動モータ/インバータ412に電力を供給および/または第1の駆動モータ/インバータ412から電力を受け取るように構成された第1のバッテリ414を含む。同様に、第2の電気推進装置408は、第2の駆動モータ/インバータ416と、第2の電気推進装置408に電気的に結合され、第2の駆動モータ/インバータ416に電力を供給および/または第2の駆動モータ/インバータ416から電力を受け取るように構成された第2のバッテリ418を含む。いくつかの例では、第1のバッテリ414および/または第2のバッテリ418はそれぞれ、互いに直列または並列に電気的に接続された2つ以上のバッテリなど、1つ以上のバッテリを含んでもよい。
【0059】
図4に模式的に示されているように、例示的な車両102は、第1および第2のバッテリ414および418と、充電ボックス106の境界電気接点112が充電カプラ108のカプラ電気接点116と電気的に接触するように、充電ボックス106と電気的に接触して模式的に示されている充電カプラ108との間に電気的な通信を提供するように構成された境界電気接点112を含む充電ボックス106を含む。また、
図4に示す例示的な充電システム104は、電源ケーブル120を介して充電カプラ108に電気的に結合された電源118を含む。
【0060】
図示の例では、充電ボックス106は、充電ボックス106を、例えば第1の電気推進装置404の電気コネクタ422を介して第1の電気推進装置404の第1のバッテリ414に電気的に結合するために、第1の電気推進装置404に隣接するケース110の端部に、充電ボックス106のケース110上に配置された電気コネクタ420も含む。例示的な充電ボックス106はまた、例えば第2の電気推進装置408の電気コネクタ426を介して第2の電気推進装置408の第2のバッテリ418に充電ボックス106を電気的に結合するために、第2の電気推進装置408に隣接するケース110の端部にケース110に配置された電気コネクタ424を含む。
図4では2つの電気コネクタ422および424として図示されているが、任意の数のコネクタが考えられている(例えば、充電ボックス106が1つまたは複数のバッテリと電気的に統合されていない、1つのコネクタで接続されている、または2つよりも多いコネクタで接続されているなど)。
【0061】
図4に示される例では、充電システム104は、電力を充電カプラ108に送電するように構成された電力トランスミッタ428も含む。例えば、充電ボックス106は、電力トランスミッタ428を含んでもよく、この電力トランスミッタ428は、NFCトランスミッタ、充電カプラ108に電気的に結合されたレシーバ430との間の距離に少なくとも部分的に基づいて、充電カプラ108をアクティブにするように構成されたNFCトランスミッタを含んでもよい。いくつかの例では、トランスミッタ428は、充電ボックス106に物理的に組み込まれていてもよく、または、いくつかの例では、トランスミッタ428は、車両102に物理的に組み込まれているが、充電ボックス106から遠隔に配置されていてもよい。いくつかの例では、レシーバ430は、NFCレシーバを含んでいてもよく、車両102に関連付けられたNFCトランスミッタ428およびNFCレシーバ430は、NFCトランスミッタ428およびNFCレシーバ430が互いに送電範囲内にあるときに、NFCトランスミッタ428からNFCレシーバ430に電力が送電されるように構成されていてもよい。いくつかのそのような例では、車両102が充電カプラ108の上に配置されるまで、および/または配置されない限り、充電カプラ108が起動されるのを防止してもよく、いくつかの例では、充電ボックス106の境界電気接点112および充電カプラ108のカプラ電気接点116が互いに接触するように配置されてもよい。いくつかの例では、充電カプラ108は、充電ボックスの境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116との間の接触を確認するために、信号を充電ボックス106に返送するように構成されてもよい。いくつかの例では、充電カプラ108はまた、車両102が充電時に適した位置にあることを確認する1つまたは複数の信号を、車両102(例えば、車両102のコントローラ)に送信してもよい。いくつかの例では、トランスミッタ428は、例えば、レシーバ430によって送信される信号を受信することを有するトランシーバであってもよい。いくつかの例では、充電ボックス106または充電カプラ108の1つまたは複数は、別々のレシーバと別々のトランスミッタを有してもよい。いくつかの例では、充電カプラ108からの1つまたは複数の信号の受信時に、車両102は、例えば、駆動能力を阻止されてもよく、および/またはサスペンション402が所定の位置にロックされてもよいので、充電が中止されていない限り、および/または充電カプラ108のカプラ電気接点116が非通電になっていない限り、充電ボックス106の境界電気接点112を上昇させて、充電カプラ108のカプラ電気接点116から切り離すことができなくてもよい。
【0062】
これは、カプラ電気接点116が通電しているときに、人が充電カプラ108のカプラ電気接点116の1つまたは複数に接触する可能性を低減することによって、充電システム104の安全性を高め得、それによって、起こりうる電気ショックを潜在的に防止し得る。他の種類のトランスミッタおよびレシーバが考えられている。非限定的な例として、充電カプラ108に含まれる制御回路は、レシーバ430を介して無線で受信した電力によってのみ電力が供給されるよう、自己完結型(例えば、電源118から供給される電力から分離されている)であってもよい。また、
図4に示される例示的な充電システム104は、第1のバッテリ414と第2のバッテリ418との間で充電を分配するように構成された充電コントローラ234を含む。一度電力が受電されると、制御回路は、限定されないが、電源118に信号(限定されないが、有線またはBlueTooth、WiFi、NFCなどの無線通信を介して)を送信して送電すること、充電コントローラ234に信号を送信して境界電気接点112に通電すること、車両102に信号を送ってアクティブサスペンションを下降させること、或いは、電源118から車両102の1つまたは複数のバッテリ(例えば、バッテリ414および418)に電力を送電するために必要な1つまたは複数の機能を制御することなど、システムの他のコンポーネントと相互作用し得る。
【0063】
いくつかの例では、充電コントローラ234は、第1および第2のバッテリ414および418のそれぞれの充電状態をバランスさせてもよい。例えば、充電コントローラ234は、第1および第2のバッテリ414、418のうちの一方が相対的に低い充電状態であるかを決定し、そのバッテリの充電状態が他方のバッテリの充電状態と実質的に一致するまで、そのバッテリを充電するように構成されてもよい。いくつかの例では、それ以降、充電コントローラ234は、第1および第2のバッテリ414および418がそれぞれ所望の充電状態になるまで、同時または実質的に同時に充電してもよい。
図4に示される例では、充電コントローラ234は、充電ボックス106に物理的に組み込まれている。いくつかの例では、充電コントローラ234は、物理的には車両102に組み込まれているが、充電ボックス106からは遠隔地に配置されていてもよい。
【0064】
図4に示す例は、充電ボックス106の境界電気接点112を第1および第2のバッテリ414および418と選択的に電気的接続するよう構成されたスイッチ432も含む。いくつかのそのような例では、スイッチ432を閉じることで、電源118から第1および第2のバッテリ414および418への電力の送電を容易にし得、逆に、電源118を第1および第2のバッテリ414および418から切り離し得る。例えば、充電コントローラ234は、スイッチ432の動作を制御することによって、電源118と第1および第2のバッテリ414、418との間の電気的接続を容易にするように構成されてもよい。例えば、いくつかの例における充電コントローラ234は、充電カプラ108のカプラ電気接点116と充電ボックス106の境界電気接点112との間の接触を検出し、その検出に少なくとも部分的に基づいて、第1および第2のバッテリ414および418の充電状態を増加させるため、電源118を第1および第2のバッテリ414および418に電気的に接続するために、スイッチ432のうちの1つまたは複数を閉じるように構成されてもよい。いくつかの例では、充電コントローラ234は、トランスミッタ428からの送電を受電することによって電力供給される回路からデータを受信すること、誘導結合から電流、温度、電圧、または他のインピーダンスを検出すること、または充電ボックス106の境界電気接点112を横切るインピーダンスを検出することの1または複数によって、接触を検出するように構成されてもよい。
【0065】
いくつかの例では、充電システム104は、充電の終了を決定するように構成されてもよい。例えば、充電システム104は、バッテリ414および/または418の1つまたは複数の電圧および/または充電状態を監視し、閾値に達したときに、充電を終了するように構成されてもよい。いくつかの例では、充電システム104は、車両102が充電の終了を開始していることを示す1つまたは複数の信号を車両102から受信するように構成されてもよい。そのような状況下で、充電システム104は、例えば、本明細書で説明されるように、充電ボックス106の境界電気接点112を、充電カプラ108のカプラ電気接点116からデカップリングさせてもよい。いくつかの例では、デカップリングの前に、例えば、電源118を充電カプラ108のカプラ電気接点116から切り離すことによって、充電カプラ108のカプラ電気接点116を非通電にしてもよい。いくつかの例では、車両102は、充電を中止すべきであることを示す信号をネットワークから受信してもよい。非限定的な例として、緊急時には、車両102が充電を完了したか否かに関わらず、車両102が状況に対応する必要があり得る。
【0066】
いくつかの例では、充電コントローラ234は、充電ボックス106の境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116とが互いに分離する前および/または後に、充電ボックス106の境界電気接点112における電圧の減衰を検出するように構成されてもよい。例えば、充電コントローラ234は、充電ボックス106の境界電気接点112から、境界電気接点112における電圧を示す1つまたは複数の信号を受信するように構成されてもよい。いくつかの例では、充電コントローラ234が、境界電気接点112の電圧が低下していることを示す1つまたは複数の信号を受信した場合、充電コントローラ234は、車両102が充電カプラ108から離れて操作してもよいことを示す1つまたは複数の信号を車両102に(例えば、車両102のコントローラに)通信してもよい。いくつかの例では、充電コントローラ234が、充電ボックス106の境界電気接点112の電圧が低下していないことを示す1つまたは複数の信号を受信した場合、充電コントローラ234は、車両102が充電カプラ108の上の位置に留まるべきであることを示す1つまたは複数の信号を車両102に通信してもよい。電圧が低下しないことを示す1つ以上の信号は、充電カプラ108のカプラ電気接点116が依然として電源118から電力を受電していることを示すものであってもよく、したがって、車両102が充電カプラ108から離れて操作されることを防止し、充電カプラ108のカプラ電気接点116が通電中に露出しないようにしてもよい。これは、充電カプラ108のカプラ電気接点116が通電されたままの状態で人がアクセスすることを防止することにより、安全性の向上を提供し得る。
【0067】
図5A、
図5B、および
図5Cは、例示的なシーケンス500が充電カプラ108の例示的なドア502を開き、例示的なカプラ電気接点116を露出させている間の例示的な充電カプラ108の透視図を示している。
図5Dおよび
図5Eは、例示的なシーケンス504が充電カプラ108の例示的なドア502を閉じ、例示的なカプラ電気接点116を充電カプラ108内に封入している間の例示的な充電カプラ108の透視図を示している。
【0068】
いくつかの例では、充電カプラ108は、例えば、
図1、
図7および
図9に示す電源118のような、電源に結合されるように構成された電気コネクタを含んでもよい。例示的な充電カプラ108は、例えば、
図1に示す充電ボックス106の境界電気接点112のように、車両102の下から車両102に関連付けられた1つまたは複数の境界電気接点112に電気的に結合されるように構成されたカプラ電気接点116(
図5Bから5D参照)も含む。また、充電カプラ108は、カプラ電気接点116をその中に封入するためのハウジング114を含んでもよい。例えば、ハウジング114は、支持面308によって支持され、カプラ電気接点116を支持するように構成された基部506を含んでもよい。例えば、取付け具508(
図6Aから
図6Cも参照)が基部506に結合されてもよく、取付け具508は、例えば、本明細書に記載されているように、ハウジング114内で1つまたは複数のカプラ電気接点116を支持するように構成されてもよい。いくつかの例では、取付け具508はそれぞれ、カプラ電気接点116を基部506から離れて延びるようにバイアスするように構成されたバイアス部材(例えば、バネまたは弾性部材)を含んでもよく、これは、充電中に境界電気接点112とカプラ電気接点116との間の電気的接触を改善する結果となり得る。
図5Aから
図5Eに示されるように、ハウジング114は、基部506に対向するカプラ活性面510も含んでよい。いくつかの例では、カプラ活性面510は、例えば、本明細書に記載されているように、充電ボックス106の一部など、車両102の下面によって接触されるように構成されてもよい。
【0069】
図5Aから
図5Eに示されるように、ハウジング114はまた、カプラ活性面510に関連付けられた1つまたは複数の開口部512を含んでもよい。例えば、ハウジング114は、基部506に対向し、カプラ活性面510に結合された障壁514を含んでもよく、障壁514は、カプラ電気接点116の1つまたは複数を露出させるために開かれてよい1つまたは複数の開口部512を定義してもよい。いくつかの例では、カプラ活性面510は、少なくとも部分的に障壁514の周縁部の周辺に延在し、障壁514は、カプラ活性面510とともに移動する。
【0070】
図5Aから
図5Eに示されるように、ハウジング114は、開口部512の1つまたは複数(例えば、開口部512のそれぞれ)のための1つまたは複数のドア502を含んでもよい。1つまたは複数のドア502は、1つまたは複数の開口部512を閉じる第1の位置(
図5A参照)と、1つまたは複数の開口部512を開き(
図5C参照)、1つまたは複数のカプラ電気接点116を露出させる第2の位置との間で移動するように構成されてもよい。第1の位置にあるとき、1つまたは複数のドア502は、ハウジング114の内部への水および/または汚れの侵入を防止する役割を果たしてもよい。いくつかの例は、ドア502または開口部512の1つまたは複数に関連付けられたガスケットまたはシール材を含んでもよい。第2の位置にあるとき、1つまたは複数のドア502は(開かれていて)、充電ボックス106の境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116との間の接触をできるようにしてもよく、それによって電気接点112および116の間の電力通信をできるようにしてもよい。
【0071】
いくつかの例では、ハウジング114は、例えば、カプラ活性面510が、例えば、
図5Aに示されるような拡張位置と、例えば、
図5Cに示すような圧縮位置との間で、基部506に対して相対的に移動できるように、基部506およびカプラ活性面510を互いに結合する周辺部516を含んでもよい。いくつかの例では、周辺部516は、例えば、ゴム材料のように、基部506とカプラ活性面510との間にシールを形成する可撓性材料を含んでもよい。いくつかの例では、周辺部は、カプラ活性面510の基部506への移動に抵抗し、および/またはカプラ活性面510を拡張位置に向けてバイアスするように構成された弾力性の高い材料を含んでもよい。いくつかの例では、例えば、らせん状のばね、または他のばね型などの1つまたは複数のバイアス部材が、ハウジング114および/または周辺部516(例えば、ハウジング114の内部)に関連付けられて、カプラ活性面510を拡張位置に向かってバイアスしてもよい。いくつかの例では、1つまたは複数のバイアス部材および/または周辺部516に関連付けられた有効なばね定数(例えば、実際のばね定数)は、車両102の重量に少なくとも部分的に基づいて決定されてもよい。いくつかの例では、カプラ活性面510は、周辺部516よりも相対的に硬いおよび/または柔軟性の低い材料から形成されてもよい。
【0072】
いくつかの例では、カプラ活性面510は、例えば、リップ518が障壁514の上面に対して高くなるように、障壁514の周りに、少なくとも部分的に(例えば、完全に)延びるリップ518を形成する。いくつかの例では、リップ518およびまたは周辺部516の一部は、液体が障壁514から外に向かって、1つまたは複数のドア502から離れて、周辺部516に相対的に外側にあってよいように構成された1つまたは複数の通路520を含んでもよく、それによって、例えば、充電シーケンスの間に1つまたは複数のドア502が開いたときに、液体が障壁514の上に集まり、1つまたは複数の開口部512を通過することを防止する。いくつかの例では、障壁514は、例えば、1つまたは複数の通路520を通る液体の排液を促進するために、ハウジング114に対して相対的に外側にわずかに凸状の表面を呈するように形成されてもよい。
【0073】
図5Aから
図5Cは、例示的な充電動作中の例示的な開くシーケンス500を示している。例えば、車両によって運ばれる1つまたは複数のバッテリの充電レベルを高めるために、車両は、充電カプラ108に接近してもよく、車両に結合された1つまたは複数の電気接点が実質的に充電カプラ108の上にあるように、例えば、充電カプラ108のカプラ活性面510が車両の下側に面するように、充電カプラ108の上の位置に操作されてもよい。例えば、車両は、境界電気接点112が、充電カプラ108のカプラ電気接点116と実質的に整列する(または、例えば、
図10Aから
図10Dに関して説明されるように、緩やかに整列する)ように、その下側に取り付けられた充電ボックス106を有してもよい。いくつかのそのような例では、境界電気接点112に関連する表面は、例えば、充電カプラ108のカプラ活性面510に接触するように、充電カプラ108に向かって下降してもよい。その後、境界電気接点112に関連付けられた表面は、表面が、例えば
図5Aに示されるように、カプラ活性面510を拡張位置から基部506に向かって移動させ、例えば
図5Bに示されるように、充電カプラ108の1つまたは複数のカプラ電気接点116を車両の下側に露出させるように、さらに下降させてもよい。いくつかのそのような例では、車両の重量は、例えば、本明細書に記載されているようなアジャスタブルサスペンションシステムを使用し、カプラ活性面510を基部506に向かって強制的に移動させるために使用されてもよい。
【0074】
図5Bに示されるように、カプラ活性面112の動きは、例えば、カプラ電気接点116を少なくとも部分的に露出させるために、1つまたは複数のドア502が少なくとも開き始めることにもなり得る。
図6Aから
図6Cについてより詳細に説明されるように、いくつかの例では、ハウジング114は、カプラ活性面510を1つまたは複数のドア502に結合する連結部を含んでもよく、カプラ活性面510が基部506および/または支持面308に向かって拡張位置から圧縮位置に移動すると、連結部は、
図5Aに示されるように、1つ以上のドア502を第1の位置(例えば、閉じた位置)から、
図5Bおよび
図5Cに示されるように、第2の位置(例えば、少なくとも部分的に開いた位置)に移動する。
【0075】
車両に関連付けられた表面が基部506に向かって下降し続けると、表面は、例えば
図5Cに示すように、カプラ活性面510を圧縮位置に移動させることを強制し、それによって、充電カプラ108の1つまたは複数のカプラ電気接点116を車両の下側にさらに露出させる。いくつかの例では、カプラ活性面112の移動は、例えば、
図5Cに示すように、1つまたは複数のドア502が完全に開いた状態もなり得る。これにより、車両に関連付けられた1つまたは複数の境界電気接点112が、充電カプラ108の1つまたは複数のカプラ電気接点116に接触し、その後、車両の1つまたは複数のバッテリが、例えば、本明細書に記載されているように、充電カプラ108の1つまたは複数のカプラ電気接点116および1つまたは複数の境界電気接点112を介して、電源118に電気的に結合されてもよい。いくつかの例では、カプラ活性面510が圧縮位置にあるとき、1つまたは複数のカプラ電気接点116は、基部506から離れたカプラ電気接点116のそれぞれの端部がそれぞれの開口部512がある平面を超えて延びるように、対応する開口部512を通って延びている。
【0076】
図5Dおよび
図5Eに示されるように、例示的な閉じるシーケンス504は、カプラ活性面510が基部506に対して上昇できるように、カプラ活性面510に接触する車両の表面を上昇させ、境界電気接点112をカプラ電気接点116から分離して、それらがもはや互いに電気的に通信しないようにすることから始まってもよい。
図5Dおよび
図5Eに示されるように、いくつかの例では、カプラ活性面510は、(例えば、周辺部516の弾力性および/または、例えば、基部506およびカプラ活性面510に結合されたハウジング114内の1つまたは複数のバネなどの1つまたは複数のバイアス部材を介して、直接的または間接的に)拡張位置に向かってバイアスされてもよく、車両に関連付けられた表面が基部506から離れて上昇すると、カプラ活性面510も基部506から離れて拡張位置に向かって移動する。いくつかの例では、1つまたは複数のドア502は、第2の開いた位置から第1の閉じた位置に移動してもよく、それによって、1つまたは複数の開口部512を閉じて、ハウジング114の内部にカプラ電気接点116を封入する。その後、車両は、充電カプラ108から離れて操作され得る。
【0077】
図6A、
図6B、および
図6Cは、ハウジング114の1つまたは複数のドア502を開く例示的なシーケンス600における、例示的な充電カプラ108の例示的なハウジング114の内部の透視図である。
図6Aから
図6Cに示されるように、ハウジング114のいくつかの例は、カプラ活性面510および/または障壁514が基部506に向かって拡張位置から圧縮位置に移動すると、1つまたは複数のドア502が第1の閉じた位置から第2の開いた位置に移動するように、カプラ活性面510を(例えば、いくつかの例では障壁514を介して)1つまたは複数のドア502に結合する連結部602を含んでもよい。例えば、連結部602は、基部506、カプラ活性面510(例えば、障壁514を介して)、および/または1つまたは複数のドア502に結合されてもよい。いくつかの例では、連結部602は、1つまたは複数のリンク、1つまたは複数のギア、1つまたは複数のオシレータ、1つまたは複数のアクチュエータ、1つまたは複数のスプリング、1つまたは複数のクランク機構、1つまたは複数のロッカー機構、または1つまたは複数のスライド機構のうちの少なくとも1つを含んでもよい。いくつかの例では、バイアス部材が、連結部602に結合され、カプラ活性面510および/または障壁514を拡張位置に向かってバイアスするように構成されてもよい。バイアス部材は、らせん状のばね、ねじりばね、および/または任意の他の既知の適切な種類のバイアス部材を含んでもよい。
図6Aから
図6Cに示されるように、連結部602は、例えば、
図6Aに示される第1の閉じた位置と、例えば
図6Cに示される第2の開いた位置との間の円弧Aを介して、ドア502の1つまたは複数を枢動させるように構成されてもよい。
【0078】
ハウジング114は、いくつかの例では、単一の連結部602よりも多くの連結部を含んでもよい。例えば、
図6Aから
図6Cに示すハウジング114は、それぞれが単一のドア502に結合された複数の連結部602を含む。連結部602およびドア502の他の組み合わせが考えられている。
図6Aから
図6Cに示す例示的な連結部602の各々は、例えば、非枢動接続を介して、障壁514(および障壁514を介したカプラ活性面510)の内部側に結合された反応リンク604を含む。障壁514が基部506に向かって移動したり、基部506から離れたりすると、反応リンク604は、例えば、枢動せずに障壁514とともに移動する。例示的な連結部602はまた、反応リンク604に枢動可能に結合された移送リンク606と、移送リンク606に枢動を有するように結合され、例えば、枢動しない方法でドア502の1つに結合された閉鎖リンク608とを含む。閉鎖リンク608は、図示された例では、アンカーリンク610が揺動を有するように結合されており、このアンカーリンク610は、例えば、基部506に揺動不能に結合されている。
【0079】
図6Aから
図6Cに示されるように、カプラ活性面510は、ドア502が第1の閉じた位置にある伸長位置から基部506に向かって移動すると、反応リンク604が移送リンク606を枢動させ、それによって閉鎖リンク608をアンカーリンク610に対して枢動させ、閉鎖リンク608に結合されたドア502が、関連付けられた開口部512を閉じる第1の閉じた位置(
図6Aおよび
図6B参照)から、例えば、
図6Cに示されるように、円弧Aを通って第2の開いた位置に移動する。この例示的な動きは、他のドア502が第1の閉じた位置から第2の開いた位置に移動するように、ハウジング114の他の連結部602によって同時に(例えば、実質的に同時に)実行されてもよい。カプラ活性面510および/または障壁514が圧縮位置から伸長位置に戻るように移動すると、連結部602は、
図6Aから
図6Cに示す方法とは反対の方法で移動する。他のリンク構成および/または動きが考えられている。
【0080】
図7は、例示的な充電ボックス106、例示的な充電カプラ108、および例示的な車両102の下面700の透視図である。
図8および
図9は、それぞれ、例示的な充電ボックス106および例示の充電カプラ108を示す図である。なお、
図7および
図9では、説明の明確性と目的のために、充電カプラ108のハウジング114は省略されている。
図7に示すように、例示的な充電ボックス106は、車両102のシャーシ302の下面700に設けられた凹部702受け入れられるように構成されている。 図示されているように、例示的な充電ボックス106は、シャーシ302に(例えば、凹部702に)結合されてもよく、充電ボックス106は、例えば、本明細書で説明されているように、車両102によって運ばれる1つまたは複数のバッテリと電気的に通信してもよい、境界電気接点112を含んでもよい。例えば、充電ボックス106は、充電ボックス106の対向する端部にそれぞれ設けられた2つの出力704を含んでもよく、いくつかの例では、出力704のそれぞれは、車両102によって運ばれるバッテリに電気的に結合されてもよい。いくつかの例では、出力704は、電気コネクタの形態をとってもよく、充電ボックス106および/または電気コネクタは、例えば、充電ボックス106と1つまたは複数のバッテリとの間で電気的な通信を提供するわずかにずれたまたはオフセットされたケーブルの結合に対応するために、充電ボックス106の長手方向軸に対して調整されるように構成されてもよい。例えば、電気コネクタは、Yおよび/またはZ方向に約5ミリメートル移動するように構成されてもよいが、他の距離および/または方向の調整が考えられる。
【0081】
充電ボックス106はまた、境界活性面706を含んでもよい。いくつかの例では、例示されているように、境界電気接点112は、境界活性面706と実質的に同じ高さであってもよい。いくつかの例では、境界電気接点112は、境界活性面706に対して凹んでいてもよく、いくつかの例では、境界電気接点112は、境界活性面706に対して同一平面であるか、または突出していてもよい。いくつかの例では、充電カプラ108のカプラ活性面510は、充電ボックス106の境界活性面706に接触するように構成されてもよい。例えば、境界活性面706がカプラ活性面510に接触し、カプラ活性面510を充電カプラ108の基部506に向かって(および/または支持面308に向かって)拡張位置から圧縮位置に移動させると、充電カプラ108のハウジング114の1つまたは複数のドア502は、例えば、
図5Aから
図5Eおよび/または
図6Aから
図6Cに関して説明したように、第1の閉じた位置から第2の開いた位置に移動してもよい。
【0082】
図7および
図9に示されるように、例示的な充電カプラ108は、電源に結合され、充電ボックス106の境界電気接点112が充電カプラ108のカプラ電気接点116に接触したときに、電源から充電ボックス106の境界電気接点112への電力の送電を容易にするように構成されてもよい。いくつかの例では、電源は、例えば、電気自動車の充電ステーションなど、電気自動車のバッテリを充電するための電力を供給するのに十分な電源であれば、どのようなものでもよい。図示されるように、充電カプラ108は、充電カプラ108に結合された電気コネクタ122に結合され、電源から充電カプラ108への電力の送電を容易にするために、電源に結合されるように構成された電源ケーブル120を含んでもよい。いくつかの例では、電源ケーブル120は、正のケーブル、負のケーブル、および接地ケーブルのうちの1つまたは複数を含んでもよい。いくつかの例では、電気コネクタ122は、例えば、標準的な電気接続(例えば、標準的な電気接続、および/または、例えば、SAE J1772-CCS1、CHAdeMO、IEC-type2などの規格基準に従ったもの)を介して、充電カプラ108と電源との間でデータまたは電力のうちの1つ以上を伝送するように構成されてもよい。
【0083】
図10A、
図10B、
図10C、および
図10Dは、例えば、境界電気接点112およびカプラ電気接点116が互いに電気的に通信してカプラ電気接点116から境界電気接点112に電力を送電している間の充電時における、例示的な境界電気接点112と例示的なカプラ電気接点116との間の例示的なアライメント、オフセット、およびミスアライメントの図を示す。例えば、充電カプラ108のカプラ電気接点116は、実質的に平面的なカプラ接点表面を呈してもよく、充電ボックス108の境界電気接点112は、充電ボックス106の境界電気接点112と充電カプラ108のカプラ電気接点116との間に電気的な結合を提供するように構成された実質的に平面的な境界接点面を呈してもよい。いくつかの例では、境界接触面の各々は、境界表面積を定義し、カプラ接触面の各々は、カプラ表面積を定義し、境界表面積は、例えば、
図10Aから
図10Dに示すように、カプラ表面積よりも大きくてもよい。このような例示的な構成は、結果として、カプラ電気接点116と境界電気接点112とが互いに実質的に整合していない、および/または互いにオフセットしている場合でも、充電カプラ108のカプラ電気接点116と充電ボックス106の境界電気接点112との間で有効な電気的接触なり得る。
【0084】
例えば、境界電気接点112は、境界接点軸Xを定義してもよく、カプラ電気接点116は、カプラ接点軸Yを定義してもよい。
図10Aに示すように、境界接点軸Xおよびカプラ接点軸Yは、互いに実質的に整合しており、境界電気接点112およびカプラ電気接点116は、互いにオフセットしていない。
図10Bおよび
図10Cは、境界電気接点112およびカプラ電気接点116が、それぞれ、互いに長手方向および横方向にオフセットされている例を示している。
図10Dは、境界接点軸Xとカプラ接点軸Yとが互いにずれている例を示している(
図10Dは、充電カプラ108のカプラ電気接点116のみを示している)。
図10Bから
図10Dに示す例では、境界電気接点112とカプラ電気接点116との間で電気的な通信が行われる。これは、充電ボックス106を充電カプラ108に対して相対的に位置決めする際に、正確なアライメントをしなくても、および/または横方向および/または縦方向のオフセットがあっても、効果的な電気的接続が得られるように、許容範囲を提供し得る。いくつかの例では、カプラ接触面および/または境界接触面は、例えば、
図10Aから
図10Dに示されるように、実質的に長方形の形状(例えば、実質的に正方形の形状)を有していてもよい。
【0085】
図11は、論理的なフローグラフのブロックの集合体として示された、例示的なプロセスのフロー図であり、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実装可能な一連の動作を表している。ソフトウェアの場合、ブロックは、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体に格納されたコンピュータ実行可能な命令を表し、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、記述された動作を実行する。一般的に、コンピュータ実行可能な命令には、特定の機能を実行したり、特定の抽象的なデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。説明されている動作の順序は、制限として解釈されることを意図したものではなく、説明されているブロックの任意の数は、プロセスを実装するために、任意の順序で、および/または並列に組み合わされることが可能である。
【0086】
図11は、1つまたは複数の電気推進装置を含む自律車両によって運ばれる1つまたは複数のバッテリを自律的に充電するための例示的なプロセス1100のフロー図である。1102において、例示的なプロセス1100は、電源に結合された1つまたは複数のカプラ電気接点を含む充電カプラの上で自律車両を操作することを含んでもよい。例えば、充電カプラは、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点を囲むハウジングと、自律車両の下側に面するように構成されたカプラ活性面とを含んでもよい。いくつかの例では、自律車両は、本明細書で説明された方法のいずれかに従って、充電カプラの上を操作してもよい。
【0087】
1104において、例示的なプロセス1100は、自律車両が支持されている支持面に対して自律車両に関連付けられた境界活性面を、境界活性面が充電カプラのカプラ活性面に接触するように下降させることも含んでよい。例えば、自律車両は、1つまたは複数のバッテリに電気的に結合された1つまたは複数の境界電気接点と、自律車両が支持されている支持面に面する境界活性面とを含む充電ボックスを含んでもよく、プロセス1100は、1104において、境界活性面を支持面に対して相対的に下降させることを含んでもよい。
【0088】
プロセス1100、1106において、いくつかの例では、境界活性面を下降させ続け、充電カプラの1つまたは複数の電気接点を露出させることをさらに含んでもよい。例えば、1106でのプロセス1100は、境界活性面がカプラ活性面を支持面に向かって移動させ、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点を自律車両の下側に露出させるように、境界活性面を下降させ続けることを含んでもよい。
【0089】
プロセス1100は、いくつかの例では、1108において、充電ボックスの1つまたは複数の境界電気接点が充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点に接触するように、境界活性面を下降させ続けることをさらに含んでもよい。
【0090】
1110において、プロセス1100は、自律車両の1つまたは複数のバッテリを電源に電気的に結合することも含んでもよい。例えば、自律車両の1つまたは複数のバッテリは、例えば、本明細書で説明されているように、充電カプラの1つまたは複数のカプラ電気接点および充電ボックスの1つまたは複数の境界電気接点を介して、電源に電気的に結合されてもよい。
【0091】
プロセス1100は、1112において、充電プロセスが完了したかどうかを決定することをさらに含んでもよい。例えば、充電コントローラは、例えば、本明細書で前述したように、1つまたは複数のバッテリの充電レベルが所望のレベルまで上昇した(例えば、完全な充電)かどうかを決定してもよい。
【0092】
1112において、充電が完了したと決定された場合、1114において、プロセス1100は、例えば、充電ボックスの境界活性面を支持面に対して上昇させることを含んでもよい。いくつかの例では、これは、充電カプラのカプラ活性面が圧縮位置から伸長位置に向かって離れ、境界電気接点がカプラ電気接点から分離することをもたらし得る。いくつかの例では、カプラ活性面が拡張位置に達すると、充電カプラに結合されたドアが第2の開いた位置から第1の閉じた位置に移動し得、それによってカプラ電気接点が充電カプラのハウジング内に封入され得る。
【0093】
1116において、プロセス1100は、例えば、本明細書で説明された方法に従って、自律車両を充電カプラから離れるように操作することも含んでもよい。
【0094】
1112において、充電が完了していないと決定された場合、1118において、プロセス1100は、自律車両の1つまたは複数のバッテリへの充電を継続することを含んでもよい。追加的な充電に続いて、プロセス1100は、1112に戻り、充電が完了したかどうかを決定することを含んでもよい。
【0095】
本明細書で説明されるのシステム、コンポーネント、および方法は、ソフトウェアまたはハードウェア要素の任意の組み合わせを使用して実装されてもよい。本明細書で説明されるシステム、コンポーネント、および方法は、単独でまたは互いに組み合わせて動作する1つまたは複数の仮想マシンを使用して実装されてもよい。物理的なコンピューティングマシンのプラットフォームを、ハードウェアコンピューティングプラットフォームまたはホスト上で動作する仮想化ソフトウェアの制御下で実行される仮想マシンにカプセル化するために、任意の適用可能な仮想化ソリューションが使用されてもよい。仮想マシンは、仮想システムハードウェアとゲストオペレーティングシステムソフトウェアの両方を有し得る。
【0096】
本明細書で説明されるシステムおよび方法は、データサーバなどのバックエンドコンポーネントを含むコンピュータシステム、アプリケーションサーバやインターネットサーバなどのミドルウェアコンポーネントを含むコンピュータシステム、あるいは、グラフィカルユーザインタフェースやインターネットブラウザを有するクライアントコンピュータなどのフロントエンドコンポーネントを含むコンピュータシステム、またはそれらの任意の組み合わせで実装されてよい。システムのコンポーネントは、通信ネットワークなど、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体によって接続されてもよい。通信ネットワークの例としては、例えば、LAN、WAN、およびインターネットを形成するコンピュータおよびネットワークが挙げられる。
【0097】
本開示の1つまたは複数の実施形態は、ハンドヘルドデバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラミング可能な家電製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む他のコンピュータシステム構成で実施されてもよい。また、本明細書で説明されているシステムおよび方法は、ネットワークを介してリンクされている遠隔処理装置によってタスクが実行される分散コンピューティング環境で実施されてもよい。
【0098】
本明細書に示された主題は、コンピュータプロセス、コンピュータ制御された装置、コンピューティングシステム、またはコンピュータ可読記憶媒体などの製品として実装されてもよいことが認識されるべきである。本明細書で説明されている主題は、1つまたは複数のコンピューティングデバイス上で実行されるプログラムコンポーネントの一般的なコンテキストで提示されているが、当業者は、他の実装が他の種類のプログラムコンポーネントと組み合わせて実行されてもよいことを認識するであろう。一般的に、プログラムコンポーネントは、特定のタスクを実行したり、特定の抽象的なデータの種類を実装するルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造、および他のタイプの構造を含む。
【0099】
当業者であれば、本明細書で説明されている主題の側面は、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラミング可能な家電製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯電話デバイス、タブレットコンピューティングデバイス、特殊用途のハードウェアデバイス、ネットワークアプライアンスなど、本明細書で説明されている以外の他のコンピュータシステム構成上で、またはそれらと組み合わせて実施されることも認識できるであろう。
【0100】
以上のことから、本明細書では、システムを動作し、プロセスを実装するための技術が提示されていることが認識されるべきである。さらに、本明細書で提示された主題は、コンピュータの構造的特徴、方法的行為、およびコンピュータ可読媒体に特有の言語で説明されてきたが、添付の請求項で定義された本開示は、必ずしも本明細書で説明された特定の特徴、行為、または媒体に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、特定の特徴、行為、およびメディアは、特許請求の範囲に記載されている主題を実施するための例示的な形態として開示されている。
【0101】
上述した主題は、例示のために提供されており、限定的に解釈されるべきではない。さらに、請求される主題は、本開示のいずれかの部分で指摘された任意のまたはすべての欠点を解決する実装に限定されない。図示および説明された例および応用例に従うことなく、また、以下の請求項に記載された本開示の意思および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された主題に様々な修正および変更を加え得る。
【0102】
例示項
A.例示的な充電カプラであって、電源に結合されるように構成された電気コネクタと、電気接点と、電気接点を囲むためのハウジングとを備え、ハウジングは、電気接点を支持するように構成された基部と、基部に対向する活性面であって、開口部を有する活性面と、ドアであって、ドアが開口部を覆う第1の位置と、ドアが開かれて電気接点を露出する第2の位置との間を移動するように構成されるドアと、活性面とドアを結合する連結部であって、活性面が伸長位置から圧縮位置に向かって移動し、ドアが第1の位置から第2の位置に移動するような連結部とを備えた、充電カプラ。
【0103】
B.例Aの充電カプラであって、連結部は、基部、活性面、およびドアに結合される充電カプラ。
【0104】
C.例Aまたは例Bの充電カプラであって、活性面および基部に結合され、活性面を伸長位置に向かってバイアスするように構成されたバイアス部材をさらに備えた充電カプラ。
【0105】
D.例Aから例Cのいずれか1つの充電カプラであって、活性面に対して車両の重量の少なくとも一部を付加することが、活性面を圧縮位置に移動させる充電カプラ。
【0106】
E.例Aから例Dのいずれか1つの充電カプラであって、電気接点は、基部から離れる方向に電気接点をバイアスするように構成される接触バイアス部材によって、少なくとも部分的に支持される充電カプラ。
【0107】
F.例Aから例Eのいずれか1つの充電カプラであって、活性面が圧縮位置であるとき、電気接点は、基部から離れた電気接点の端部が、開口部がある平面を超えて延びるように、開口部を通って延びる充電カプラ。
【0108】
G.例Aから例Fのいずれか1つの充電カプラであって、ハウジングは、基部と活性面とを互いに結合する周辺部をさらに備え、周辺部は、(1)伸長位置から圧縮位置までの動作範囲において基部と活性面の間にシールを形成すること、或いは(2)伸長位置に向かって活性面をバイアスすることの少なくとも1つを有する弾力性のある可撓性材料を備えた充電カプラ。
【0109】
H.例Aから例Gのいずれか1つの充電カプラであって、ハウジングは、基部に対向し、活性面に結合された障壁をさらに備え、障壁は開口部を定義する充電カプラ。
【0110】
I.例Aから例Hのいずれか1つの充電カプラであって、活性面は障壁の周縁部の周辺に少なくとも部分的に延び、障壁は活性面とともに移動する充電カプラ。
【0111】
J.車両によって運ばれるバッテリを充電するための例示的なシステムであって、システムは充電カプラを備え、充電カプラは、電源に結合されるように構成された電気コネクタと、車両の車両電気接点と電気的に結合されるように構成された電気接点と、充電カプラの電気接点を囲むためのハウジングとを備え、ハウジングは、充電カプラの電気接点を支持するように構成された基部と、基部に対向する活性面であって、開口部を有する充電カプラの活性面と、開口部を閉じる第1の位置と、開口部を開いて電気接点を露出する第2の位置との間を移動するように構成されたドアとを備え、活性面とドアは、活性面に力を付加することが、活性面を伸長位置から圧縮位置に向かって移動させ、ドアを第1の位置から第2の位置に移動させ、電気接点を車両電気接点に接触させ、電気接点を介して車両へ、または車両からエネルギーを流させるように、互いに結合されるシステム。
【0112】
K.例Jのシステムであって、活性面とドアは、活性面に重量を付加することが、活性面を伸長位置から圧縮位置に向かって移動させるように互いに結合されるシステム。
【0113】
L.例Jまたは例Kのシステムであって、充電カプラは少なくとも3つの電気接点を備え、少なくとも3つの電気接点は、実質的に互いに線に沿って配置されるシステム。
【0114】
M.例Jから例Lのいずれか1つのシステムであって、充電カプラの電気接点は実質的に平面なカプラ接触面を呈し、車両電気接点は実質的に平面な車両接触面を呈するシステム。
【0115】
N.例Jから例Mのいずれか1つのシステムであって、車両電気接点の第1の表面関が、前記電気接点の第2の表面積より大きいのシステム。
【0116】
O.車両によって運ばれるバッテリを充電するための例示的な方法であって、車両はバッテリと電気的に結合した境界電気接点を備えた充電ボックスと、車両が支持される支持面に面した境界活性面とを備え、方法は、電源に結合したカプラ電気接点を備えた充電カプラの上に車両を操作することであって、充電カプラは、充電カプラのカプラ電気接点を囲むハウジングと、車両の下側に面するように構成されたカプラ活性面を備えることと、境界活性面が充電カプラのカプラ活性面に接触するように、支持面に対して相対的に境界活性面を下降させることと、境界活性面が、カプラ活性面を支持面に向かって移動させ、充電ボックスの境界電気接点が充電カプラのカプラ電気接点と接触するように車両の下側へ充電カプラのカプラ接触面を露出するように、境界活性面を下降させることを維持することと、バッテリを充電ボックスの境界電気接点と充電カプラのカプラ電気接点を介して、電源に電気的に結合することとを備えた方法。
【0117】
P.例Oの方法であって、境界活性面を下降させることは、車両を支持面に対して相対的に下降させるためのアジャスタブルサスペンションシステムを調整することを備えた方法。
【0118】
Q.例Oまたは例Pの方法であって、カプラ活性面を支持面に向かって移動させることは、充電カプラに結合したドアを、充電カプラにおける開口部を閉じる第1の場所から充電カプラにおける開口部を開く第2の場所へ移動させ、それによって充電カプラのカプラ電気接点を充電ボックスの境界電気接点に対して露出させる方法。
【0119】
R.例Oから例Qのいずれか1つの方法であって、車両の重量の少なくとも一部を充電カプラに支持させることをさらに備えた方法。
【0120】
S.例Oから例Rのいずれか1つの方法であって、車両を上昇させることと、カプラ電気接点が露出されないためにハウジングが閉じるよう、境界活性面を支持面に対して相対的に上昇させることをさらに備えた方法。
【0121】
T.例Oから例Sのいずれか1つの方法であって、車両の重量の閾値部分がカプラ活性面に付加されない限り、カプラ電気接点を露出されることから防止することをさらに備えた方法。