(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】整形外科的固定制御及び可視化
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20240101AFI20240610BHJP
A61B 6/04 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
A61B6/00 550Z
A61B6/04 505
(21)【出願番号】P 2021557502
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2020058356
(87)【国際公開番号】W WO2020193629
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-01-25
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513164565
【氏名又は名称】シンセス・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Synthes GmbH
【住所又は居所原語表記】Eimattstrasse 3, CH-4436 Oberdorf, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】グートマン・ベルンド
(72)【発明者】
【氏名】ラーベ・マルティン
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0055569(US,A1)
【文献】特表2018-501834(JP,A)
【文献】特開2010-012097(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0020161(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 - 6/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する、リング及びストラットを含む固定具のグラフィック投影を提供するコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメント並びにそれに取り付けられた前記固定具の第1の画像及び第2の画像を表示することであって、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度で画像平面を有する、表示することと、
前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記固定具の複数の要素の、前記第1の画像内の第1の位置の第1の指示を受信することと、
前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記
第1の画像の前記固定具の前記グラフィック投影を前記第2の画像上に重ね合わせることであって、前記固定具の前記グラフィック投影が、前記角度に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の位置に対して回転され、
前記第1の位置に対して回転された前記固定具の前記グラフィック投影を前記第2の画像上に重ね合わせることと、を含む、
コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記固定具の前記複数の要素の、前記第2の画像内の第2の位置の第2の指示を受信することを更に含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記固定具の前記グラフィック投影を前記第2の画像上に重ね合わせることが、前記第2の位置を識別する際にユーザを支援する、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記固定具の前記グラフィック投影が、ユーザによって移動可能であり、サイズ変更可能であり、回転可能である、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記変形が、治療計画内の中間日中に伸延率が変更される前記治療計画を使用して補正される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記固定具の前記複数の要素が、前記ストラットを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記固定具の前記グラフィック投影が、前記ストラットのグラフィック表現を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記固定具の前記グラフィック投影が、前記リングのグラフィック表現を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する、リング及びストラットを含む固定具の撮像シーンの三次元概要を生成するコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングシステムによって、前記固定具並びにそれに取り付けられた前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの第1の画像及び第2の画像を受信することであって、前記第1の画像は第1の撮像源からキャプチャされ、前記第2の画像は第2の撮像源からキャプチャされ、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度でそれぞれの第1の画像平面及び第2の画像平面を有する、受信することと、
前記コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の画像を表す第1の画像表現及び前記第2の画像を表す第2の画像表現を含む三次元グラフィックモデルを表示することであって、第1の仮想ラインが、前記第1の撮像源に対応する
点である第1の仮想位置を前記第1の画像表現内の
解剖学的構造セグメントの端点である基準位置に接続し、第2の仮想ラインが、前記第2の撮像源に対応する
点である第2の仮想位置を前記第2の画像表現内の
前記基準位置に接続する、表示することと、
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の最短距離に関連付けられた第1のグラフィック表現を表示することであって、
前記第1のグラフィック表現は、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインが交差する場合は両者の交点であり、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインが交差しない場合は両者の間の最短距離を二分する点であり、前記第1のグラフィック表現は、三次元空間内の前記基準位置の物理的位置を表す、表示することと、を含む、
コンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ライン及び前記第2の仮想ラインのグラフィック表現を表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記固定具の前記リング及び前記ストラットのグラフィック表現を、前記三次元空間における前記固定具の前記リング及び前記ストラットの物理的位置を表す仮想位置に表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントのグラフィック表現を、前記三次元空間における前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの物理的位置を表す仮想位置に表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記三次元グラフィックモデルが、前記第1の画像表現及び前記第2の画像表現を互いに対して前記ある角度で表示する、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記第1の画像平面及び前記第2の画像平面が非直交である場合に、前記第1の画像表現に直交する修正された第2の画像表現を表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
前記三次元グラフィックモデルが、ユーザによってズーム可能であり、回転可能である、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の撮像源に対応する前記第1の仮想位置及び前記第2の撮像源に対応する前記第2の仮想位置のグラフィック表現を表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
指示を記憶する1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記指示は、1つ以上の計算装置によって実行されると、前記1つ以上の計算装置に、リング及びストラットを含む固定具の撮像シーンの三次元概要を生成して、第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する動作を実行させ、前記動作は、
コンピューティングシステムによって、前記固定具並びにそれに取り付けられた前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの第1の画像及び第2の画像を受信することであって、前記第1の画像は第1の撮像源からキャプチャされ、前記第2の画像は第2の撮像源からキャプチャされ、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度でそれぞれの第1の画像平面及び第2の画像平面を有する、受信することと、
前記コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の画像を表す第1の画像表現及び前記第2の画像を表す第2の画像表現を含む三次元グラフィックモデルを表示することであって、第1の仮想ラインが、前記第1の撮像源に対応する
点である第1の仮想位置を前記第1の画像表現内の
解剖学的構造セグメントの端点である基準位置に接続し、第2の仮想ラインが、前記第2の撮像源に対応する
点である第2の仮想位置を前記第2の画像表現内の
前記基準位置に接続する、表示することと、
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の最短距離に関連付けられた第1のグラフィック表現を表示することであって、
前記第1のグラフィック表現は、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインが交差する場合は両者の交点であり、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインが交差しない場合は両者の間の最短距離を二分する点であり、前記第1のグラフィック表現は、三次元空間内の前記基準位置の物理的位置を表す、表示することと、を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年3月28日出願の米国特許出願公開第16/367,526号の利益を主張するものであり、その開示はその全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
骨などの解剖学的構造の骨折及び/又は変形を治療するために使用される技術は、骨折部位の両側の解剖学的構造セグメントに外科的に装着される、ヘキサポッド及び他の固定フレームなどの外部固定具の使用を含むことができる。骨折部位において固定具及び解剖学的構造セグメントの一対のX線画像が撮影される。次いで、画像からのデータを操作して、固定具及び治療計画の作成に使用できる解剖学的構造セグメントの三次元表現を構築し、これは例えば、解剖学的構造セグメントを調整により固定具に再位置合わせさせることを含んでもよい。
【0003】
しかし、固定具の操作を制御するための既存の技術は、非効率性、複雑性、及び信頼性の欠如をもたらす可能性のあるいくつかの制限を伴う場合がある。例えば、いくつかの従来技術は、コンピュータのグラフィカルユーザインターフェース内に表示される画像内の、ストラットなどの特定の固定具要素の位置を示すために、外科医又は他のユーザに依存し得る。しかし、多くの場合、ユーザが、画像内のストラット及び他の固定具要素の場所を識別及びマークすることは困難であり得る。具体的には、画像がキャプチャされる位置及び向きに応じて、ストラット及び他の固定具要素は、完全に又は部分的に互いにオーバーラップしてもよく、ないしは画像内で不明瞭であり得るため、容易に識別されない場合がある。これは、ユーザが固定具要素を識別するのを面倒にする場合があり、それによって、要素を識別するために必要な時間を増加させ、誤差の確率を増加させ、計算の信頼性を低下させる場合がある。別の例として、いくつかの従来技術は、ユーザの完全な三次元固定具撮像シーンを可視化する能力に関して制限され得る。加えて、画像が非直交である場合、ユーザは、真直交画像に対応するソフトウェアによって計算された解剖学的構造の角度付けに対する補正などの様々な補正の表現を効率的に見ることができない場合がある。したがって、不十分なフィードバックがユーザに提供され、それによって更なるエラーが生じ得る。これにより、治療計画の信頼性を低減する場合があり、場合によっては、治癒プロセス中の解剖学的構造セグメントの不適切な位置合わせをもたらす場合があり、解剖学的構造セグメント間の結合が損なわれ、位置合わせの補正を容易にするために追加のラウンドのX線画像が必要になるか、又は更なる外科処置を必要とする場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
例えば骨などの解剖学的構造の変形を補正するための整形外科的固定制御及び可視化のための技術が、本明細書に記載される。具体的には、いくつかの実施例では、固定装置を第1及び第2の解剖学的構造セグメントに取り付けることができる。固定装置及び取り付けられた解剖学的構造セグメントのX線などの画像は、次いで、固定装置に対して異なる向きからキャプチャされ得る。
【0005】
いくつかの実施例では、解剖学的構造の変形を補正するための固定装置に対する様々な操作は、三次元空間における解剖学的構造セグメントの場所及び向きに基づいて決定され得る。また、いくつかの実施例では、三次元空間における解剖学的構造セグメントの場所及び向きは、画像に基づいて決定され得る。具体的には、場合によっては、三次元空間における解剖学的構造セグメントの場所及び向きは、外科医又は他のユーザが、画像内の様々な固定具要素及び解剖学的構造の位置を示すことによって決定され得る。しかし、上述のように、ユーザが、画像内のストラットなどの特定の固定具要素の場所を識別及びマークすることは困難であり得る。具体的には、画像がキャプチャされる位置及び向きに応じて、ストラット及び他の固定具要素は、完全に又は部分的に互いにオーバーラップしてもよく、ないしは画像内で不明瞭であり得るため、容易に識別されない場合がある。例えば、場合によっては、横方向画像内で見たときにストラットが互いにオーバーラップすることが多いためなど、前方画像内のストラットを識別するよりも横方向画像内のストラットを識別することがしばしば難しい場合がある。これは、ユーザが固定具要素を識別するのを面倒にする場合があり、それによって、要素を識別するために必要な時間を増加させ、誤差の確率を増加させ、計算の信頼性を低下させる場合がある。
【0006】
いくつかの実施例では、上記及び他の問題を軽減するために、固定具のグラフィック投影を使用して、画像内の固定具要素を識別する際にユーザを誘導及び支援する誘導フレームマッチング技術を用いることができる。具体的には、固定具のリング及び/又はストラットなどの固定具要素の位置は、ユーザによって、第1の画像、例えば、固定具要素が容易に識別可能である前方画像又は他の画像内で識別され得る。リング及び/又はストラットのグラフィック表現を含むものなどの固定具のグラフィック投影は、次いで、第1の画像内の固定具要素の識別された位置に少なくとも部分的に基づいて生成されてもよい。次いで、固定具のグラフィック投影は、固定具要素が容易に識別できない横方向画像又は他の画像などの第2の画像上に重ね合わせられてもよい。次いで、固定具のグラフィック投影は、ユーザが第2の画像内の固定具要素の位置を識別するのを支援するように、ガイドとして第2の画像内で使用され得る。いくつかの実施例では、固定具のグラフィック投影は、第1の画像内の固定具要素の位置に対して回転されてもよい。具体的には、固定具のグラフィック投影は、互いに対して第1及び第2の画像の画像平面の角度に少なくとも部分的に基づいて回転されてもよい。例えば、第1の画像が前方画像であり、第2の画像が前方画像に対して90度の角度で横方向画像である場合、第2の画像上に重ね合わされると、固定具のグラフィック投影は、第1の画像内の固定具要素の識別された位置に対して90度回転されてもよい。固定具のグラフィック投影はまた、例えば、第2の画像内の固定具要素の位置によりよく位置合わせするように、固定具のグラフィック投影を移動、サイズ変更、及び/又は更に回転させることによって、ユーザによって第2の画像内で修正されてもよい。第2の画像上に重ね合わされると、固定具のグラフィカル投影は、例えば、第2の画像内に表示される固定具要素と位置合わせ及び重ね合わせするように固定具のグラフィック投影を操作することなどによって、ユーザが第2の画像内の固定具要素を識別するのを支援するためのガイドとして機能し得る。
【0007】
入力値の精度及び信頼性を改善するための別の技術及び結果として得られる計算は、固定具の撮像シーンの三次元概要を提供する本明細書に開示される。三次元概要は、解剖学的構造の計算された場所及び向きが、信頼性があり正しいことを確実にするのを助けるために、フィードバック及び視覚的確認を提供するために使用され得る。具体的には、三次元概要は、コンピューティングシステムのグラフィカルユーザインターフェース内に表示される三次元グラフィックモデルを含み得る。三次元グラフィックモデルは、第1の画像を表す第1の画像表現を含んでもよく、第2の画像を表す第2の画像表現を含んでもよい。第1の画像表現及び第2の画像表現は、第1及び第2の画像の画像平面間の角度と同じ角度で表示されてもよい。三次元モデルはまた、第1及び第2の画像のそれぞれの第1及び第2の撮像源に対応する仮想位置のグラフィック表現を含んでもよい。第1の仮想ラインは、第1の撮像源に対応する第1の仮想位置を、第1の画像表現上の基準位置に接続してもよい。第2の仮想ラインは、第2の撮像源に対応する第2の仮想位置を、第2の画像表現上の同じ基準位置に接続してもよい。いくつかの実施例では、基準位置は、解剖学的構造セグメントの端点などの第1又は第2の解剖学的構造セグメントの基準点であってもよい。三次元グラフィックモデルは、第1の仮想ラインと第2の仮想ラインとの間の最短距離(例えば、交点)に関連付けられた第1のグラフィック表現を表示することができ、この第1のグラフィック表現は、三次元空間内の基準位置の物理的位置を表すことができる。三次元グラフィックモデルはまた、三次元空間内の固定具要素の物理的位置を表す仮想位置での固定具要素(リング、ストラットなど)のグラフィック表現を表示してもよい。三次元グラフィックモデルはまた、三次元空間内の解剖学的構造セグメントの物理的位置を表す仮想位置での解剖学的構造セグメントのグラフィック表現を表示してもよい。三次元グラフィックモデルは、ユーザによって1つ以上の方向の任意の組み合わせでズーム、パン、及び回転させることができる。
【0008】
いくつかの実施例では、第1及び第2の画像平面が非直交であるとき、三次元グラフィックモデルは、第1の画像表現に直交する修正された第2の画像表現を表示することができる。修正された第2の画像表現は、第1の画像の画像平面に対して真直交である画像平面を有する修正された第2の画像を表し得る。いくつかの実施例では、ソフトウェアは、第2の画像が第1の画像に対して真直交であった場合、第2の画像内に表示される解剖学的構造セグメントの角度を計算してもよい。次いで、ソフトウェアは、修正された第2の画像表現において、解剖学的構造セグメントが互いに対して計算された角度で表示される修正された第2の画像を表示してもよい。このようにして、ソフトウェアは、第1の画像に真直交していない第2の画像から測定された解剖学的構造変形値が、真直交画像の補正された解剖学的構造変形値にどのように調整され得るかをユーザに示すことができ、ソフトウェアは、変形計算で使用するために補正された値を検証するためのガイダンスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
前述の発明の概要、及び以下の本出願の好ましい実施形態の詳細な説明は、添付の図面と共に読まれれば、より良く理解されるであろう。画像分析を伴う整形外科的固定の方法及び/又は技術を説明する目的で、好ましい実施形態が図面に示されている。しかし、本願は図示したとおりの構成及び/又は手段に限定されるものではないことを理解されたい。図中、
【
図1】一実施形態による、画像化のために位置付けられた固定アセンブリの斜視図である。
【
図2】
図1に示される固定アセンブリの例示的な画像化プロセスの斜視図である。
【
図3A】解剖学的構造変形を修正するための固定装置の操作を制御するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【
図3B】解剖学的構造変形を修正するための固定装置の操作を制御するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【
図4】透視フレームマッチング(PFM)技術を選択するための例示的なインターフェースのスクリーンショットである。
【
図5】PFM技術のための例示的な構成情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図6】PFM技術のための例示的な第1の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図7】PFM技術の例示的なクローズアップ支援インターフェースのスクリーンショットである。
【
図8A】PFM技術のための例示的な第2の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図8B】PFM技術のための例示的な第2の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図8C】PFM技術のための例示的な第2の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図8D】PFM技術のための例示的な第2の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図8E】PFM技術のための例示的な第2の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図8F】PFM技術のための例示的な第2の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図8G】PFM技術のための例示的な第2の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図8H】PFM技術のための例示的な第2の画像情報入力インターフェースのスクリーンショットである。
【
図9】PFM技術の例示的な変形パラメータインターフェースのスクリーンショットである。
【
図10】PFM技術の例示的な装着パラメータインターフェースのスクリーンショットである。
【
図11】PFM技術の第1の例示的な治療計画インターフェースのスクリーンショットである。
【
図12】PFM技術の第2の例示的な治療計画インターフェースのスクリーンショットである。
【
図13】PFM技術の第3の例示的な治療計画インターフェースのスクリーンショットである。
【
図14】誘導フレームマッチング技術を使用して固定具のグラフィック投影を提供するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【
図15A】第1及び第2の解剖学的構造セグメント及びそれに取り付けられた固定具の例示的な画像を示す図である。
【
図15B】固定具要素の位置が第1の画像に示されるが、第2の画像にはない固定具の例示的な第1及び第2の画像を示す図である。
【
図16】画像上に重ね合わされた固定具の例示的なグラフィック投影を示す図である。
【
図17A】ユーザによって操作される固定具の例示的なグラフィック投影を示す図である。
【
図17B】固定具要素の位置が第1の画像及び第2の画像の両方に示される固定具の例示的な第1及び第2の画像を示す図である。
【
図18】固定具の撮像シーンの三次元概要を生成するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【
図19】固定具の撮像シーンの例示的な三次元グラフィックモデルを示す図である。
【
図20】固定具リングのグラフィック表現を含む例示的な三次元グラフィックモデルを示す図である。
【
図21】固定具ストラット及び解剖学的構造セグメントのグラフィック表現を含む例示的な三次元グラフィックモデルを示す図である。
【
図22】前後の視点からの例示的な三次元グラフィックモデルを示す図である。
【
図23】横方向の視点からの例示的な三次元グラフィックモデルを示す図である。
【
図24】例示的な回転三次元グラフィックモデルを示す図である。
【
図25】例示的な修正された第2の画像表現を示す図である。
【
図26】本開示に従って使用するための例示的な計算装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
便宜上、図中の例示の様々な実施形態における同じ又は同等の要素は同じ参照番号で識別されている。以下の説明では、特定の専門用語は、単に便宜上使用されているに過ぎず、限定するものではない。「右」「左」「上」及び「下」という語は、参照する図面における方向を示している。「内向きの」「内向きに」「外向きの」「外向きに」という語は、装置及びその指定された部品の幾何学中心に対して向かう方向及び離れる方向をそれぞれ指す。非限定的であることが意図される用語には、上記の語、それらの派生語、及び同様の趣旨の語が含まれる。
【0011】
最初に
図1を参照すると、身体組織、例えば、第1の解剖学的構造セグメント102及び第2の解剖学的構造セグメント104は、身体組織間の結合又は他の治癒を促進するように位置合わせ及び/又は配向され得る。解剖学的構造は、例えば、解剖学的組織及び人工解剖学的インプラントを含み得る。解剖学的組織は、例えば、身体内の骨又は他の組織を含み得る。身体組織の位置合わせ及び/又は向きは、整形外科用固定具100などの調整可能な固定装置に身体組織を接続することによって達成することができる。整形外科用固定具は、患者の身体の外部に留まるが、例えば低侵襲性取り付け部材を用いて、それぞれの別個の身体組織に取り付けられた、複数の別個の固定具部材を含む外部固定装置を備えることができる。固定装置は、例えば、伸延骨形成リングシステム、ヘキサポッド、又はTaylor空間フレームを含んでもよい。固定具部材の互いに対する空間的位置決めを調整することによって、そこに取り付けられたそれぞれの身体組織は、例えば、治癒プロセス中の身体組織間の結合を促進するために、再配向され得る、及び/又は他の方法で互いに位置合わせさせることができる。本明細書に記載される画像解析及び位置決め技術と組み合わせた外部整形外科的固定具の使用は、身体組織の直接的な測定及び操作が不可能である、身体組織への限定的な又は最小限の侵襲的アクセスが望まれる用途などにおいて有利であり得る。解剖学的構造セグメントの変形を補正するための整形外科的固定具のいくつかの例、及びそれらの使用、並びに、固定具及び解剖学的構造セグメント上で画像解析を行うための技術は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年5月9日に発行された「ORTHOPEDIC FIXATION WITH IMAGERY ANALYSIS」と題された米国特許第9,642,649号に記載されている。
【0012】
固定具部材は、調整部材を介して互いに接続することができ、調整部材は、固定具部材の互いに対する空間的な再配置を容易にするように構成されている。例えば、図示される実施形態では、整形外科的固定具100は、上部固定具リング106及び下部固定具リング108の形態の一対の固定具部材を備える。固定具リング106、108は、同じように又は異なるように構築することができる。例えば、固定具リング106、108は、同じ又は異なる直径を有することができる。同様に、固定具リング106、108は、様々な断面直径、厚さなどで構築することができる。整形外科的固定具100の固定具部材は、図示された上部固定具リング106及び下部固定具リング108に限定されず、整形外科的固定具100を代替的に構築することができることを理解されたい。例えば、追加の固定具リングを提供し、固定具リング106及び/又は108と相互接続することができる。固定具部材の幾何学的形状はリングに限定されず、固定具部材の全てなどの少なくとも1つは、任意の他の好適な幾何学的形状を使用して代替的に構築され得ることを更に理解されたい。
【0013】
第1の解剖学的構造セグメント102及び第2の解剖学的構造セグメント104は、固定具リング106、108に装着され得る取り付け部材を用いて、それぞれ、上部固定具リング106及び下部固定具リング108に堅固に取り付けられ得る。例えば、図示される実施形態では、取り付け部材は、取り付けロッド110及び取り付けワイヤ112の形態で提供される。
【0014】
ロッド110及びワイヤ112は、固定具リング106、108に取り付けられた装着部材114に取り付けられた近位端と、解剖学的構造セグメント102、104に挿入されるか、ないしは固定される対向する遠位端との間に延びる。装着部材114は、例えば、固定具リングによって画定されるねじ付き開口部内に配置することによって、固定具リング106、108の外周に沿った既定の点で固定具リング106、108に取り外し可能に装着することができる。各固定具リング106、108に関して、装着部材114は、リングの上面、リングの下面、又はこれらの任意の組み合わせに装着することができる。取付部材は、図示される実施形態の構成に限定されないことを理解されたい。例えば、図示されたロッド110及びワイヤ112及び他の任意のものなどの任意の数の取り付け部材を使用して、解剖学的構造セグメントを、所望に応じてそれぞれの固定具部材に固定することができる。取り付け部材、例えばロッド110及び/又はワイヤ112のうちの1つ以上は、装着部材114を利用せずに固定具リング106、108に直接装着するように代替的に構成され得ることを更に理解されたい。
【0015】
上部固定具リング106及び下部固定具リング108は、少なくとも1つ、例えば複数の調整部材によって互いに接続することができる。調整部材の少なくとも1つ、例えば全ては、互いに対する固定具リングの空間的位置決めを調整することを可能にするように構成することができる。例えば、図示される実施形態では、上部固定具リング106及び下部固定具リング108は、調整可能な長さストラット116の形態で提供される複数の調整部材で互いに接続されている。整形外科的固定具100の構成は、図示される実施形態の6つのストラット116に限定されず、より多くの又はより少ないストラットが所望に応じて使用され得ることを理解されたい。
【0016】
調整可能な長さストラット116のそれぞれは、対向する上部ストラットアーム118及び下部ストラットアーム120を備えることができる。上部ストラットアーム118及び下部ストラットアーム120の各々は、連結部材又はスリーブ122内に配置された近位端と、上部固定具リング106及び下部固定具リング108にそれぞれ装着された自在継手124に連結されている対向する遠位端とを有する。図示される実施形態の自在継手は、上部固定具リング106及び下部固定具リング108の周辺部の周りに均等に離間配置された対で配置されるが、所望により、固定具リング上の任意の他の位置に代替的に配置されてもよい。
【0017】
各ストラット116の上部ストラットアーム118及び下部ストラットアーム120の近位端は、スリーブ122で定義された相補的ねじ山によって受け取られるように構成された、その上に定義されたねじ山を有することができ、これにより、ストラット116の上部ストラットアーム118及び下部ストラットアーム120の近位端がそれぞれのスリーブ122に受け入れられると、スリーブ122の回転により、上部ストラットアーム118及び下部ストラットアーム120をスリーブ122内で並進させ、したがって、ストラット116は、回転方向に応じて伸長又は短縮される。したがって、各ストラット116の長さは、残りのストラットに対して独立して調整することができる。調整部材は、図示される実施形態の長さ調整可能ストラット116に限定されず、調整部材は、例えば、1つ以上の代替的な幾何学的形状、代替的な長さ調整機構などを使用して、所望に応じて代替的に構築され得ることを理解されたい。
【0018】
調整可能な長さストラット116及びそれらが上部固定具リング106及び下部固定具リング108に装着される自在継手124は、整形外科的固定具100が、Stewartプラットフォームのように、より具体的には、伸延骨形成リングシステム、ヘキサポッド、又はTaylor空間フレームのように機能することを可能にする。つまり、ストラット116に長さ調整を行うことによって、上部固定具リング106及び下部固定具リング108の空間的位置決め、したがって、解剖学的構造セグメント102、104を変更することができる。例えば、図示される実施形態では、第1の解剖学的構造セグメント102は、上部固定具リング106に取り付けられ、第2の解剖学的構造セグメント104は、下部固定具リング108に取り付けられる。第1の解剖学的構造セグメント102及び第2の解剖学的構造セグメント104の上部固定具リング106及び下部固定具リング108への取り付けは、図示される実施形態に限定されず(例えば、ここで、第1の解剖学的構造セグメント102及び第2の解剖学的構造セグメント104の中心長手方向軸L1、L2は、上部固定具リング106及び下部固定具リング108のそれぞれの平面に実質的に垂直である)、外科医は、整形外科的固定具100を構成するときに、上部固定具リング106及び下部固定具リング108内で第1の解剖学的構造セグメント102及び第2の解剖学的構造セグメント104を位置合わせする際に完全な柔軟性を有することを理解されたい。
【0019】
ストラット116のうちの1つ以上の長さを変化させることによって、上部固定具リング106及び下部固定具リング108、したがって、解剖学的構造セグメント102及び104は、それらのそれぞれの長手方向軸L1、L2が互いに実質的に位置合わせするように、そしてそれらのそれぞれの骨折端部103、105が互いに隣接するように、治癒プロセス中の結合を促進するように、互いに対して再配置することができる。ストラット116の調整は、本明細書に記載されるような長さ調整に限定されず、ストラット116は、所望に応じて異なって調整され得ることを理解されたい。固定具部材の場所を調整することは、長さ調整可能ストラット116の長さを調整することに限定されるものではなく、互いに対する固定具部材の位置決めは、例えば、固定装置に接続された調整部材のタイプ及び/又は数に従って、代替的に調整することができることを更に理解されたい。
【0020】
整形外科的固定具100などの整形外科的固定装置の固定具部材の再配置を使用して、身体組織内の角度付け、並進、回転、又はそれらの任意の組み合わせの変位を補正することができる。本明細書に記載される技術と共に利用される整形外科的固定具100などの固定装置は、複数のそのような変位欠陥を個別に又は同時に補正することができる。しかし、固定装置は、図示された整形外科的固定具100に限定されず、固定装置は、所望に応じて代替的に構築され得ることを理解されたい。例えば、固定装置は、追加の固定部材を含むことができ、代替的な幾何学的形状を有する固定部材を含むことができ、より多くの又はより少ない調整部材を含むことができ、代替的に構築された調整部材、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0021】
ここで
図2を参照すると、固定装置の例示的な画像化について詳細に説明する。画像は、同じ又は異なる撮像技術を使用してキャプチャすることができる。例えば、画像は、X線撮像、コンピュータ断層撮影、磁気共鳴イメージング、超音波、赤外線撮像、撮影、蛍光透視、視覚スペクトルイメージング、又はこれらの任意の組み合わせを使用して取得することができる。
【0022】
画像は、互いに対して、並びに固定具100及び解剖学的構造セグメント102、104に対して、任意の場所及び/又は向きからキャプチャすることができる。換言すれば、キャプチャされた画像が互いに対して直交するか、又は患者の解剖学的軸と位置合わせする必要はなく、それによって、イメージャ130の位置決めにおけるほぼ完全な柔軟性を外科医に提供する。好ましくは、画像126、128は、画像がオーバーラップしないように、異なる方向又は向きからキャプチャされる。例えば、図示される実施形態では、画像126、128の対の画像平面は、互いに対して垂直ではない。換言すれば、画像126、128の画像平面間の角度αは90度に等しくないので、画像126、128は互いに対して非直交である。好ましくは、少なくとも2つの画像が撮影されるが、追加画像をキャプチャすることにより、方法の精度を高めることができる。
【0023】
画像126、128は、1つ以上の撮像源、又はイメージャ、例えば、X線イメージャ130及び/又は対応する画像キャプチャデバイス127、129を使用してキャプチャすることができる。画像126、128は、単一の再配置可能なX線イメージャ130によってキャプチャされたX線画像であり得るか、又は別々に配置されたイメージャ130によってキャプチャされ得る。好ましくは、以下により詳細に記載される三次元空間の空間原点135に対する画像キャプチャデバイス127、129及び/又はイメージャ130の場所が既知である。イメージャ130は、外科医の制御下に手動で位置付けられ、かつ/又は配向されてもよく、自動的に、例えば、ソフトウェア支援イメージャ、又はそれらの任意の組み合わせによって配置され得る。固定具100はまた、それぞれの固定具原点145を有してもよい。
【0024】
ここで
図3A及び
図3Bを参照すると、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの解剖学的構造変形を補正するためのリング及びストラットを含む固定装置の操作を制御するための例示的なプロセスについて詳細に説明する。具体的には、操作310において、第1及び第2の解剖学的構造セグメントは、例えば、
図1に示され、上で詳細に説明されるように固定装置に取り付けられる。操作312において、固定装置の第1及び第2の画像、並びに取り付けられた第1及び第2の解剖学的構造セグメントは、例えば、
図2に示され、上で詳細に説明されるようにキャプチャされる。
【0025】
図3A及び
図3Bのプロセスの残りの動作(例えば、動作314~342)を、以下、透視フレームマッチングと呼ばれる治療技術に関連して説明し、術後X線などの画像をフレームと一緒に使用して、ストラット調整計画の変形及び装着パラメータを生成できる。例えば、ここで
図4を参照すると、例示的な治療計画技術選択インターフェース400-Aが示されている。
図4の実施例では、ユーザは、
図5~
図13を参照して詳細に説明される透視フレームマッチング(PFM)技術を使用するためにオプション401を選択した。
【0026】
図3Aを再び参照すると、操作314において、固定装置に関連付けられた構成情報が、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して受信される。いくつかの実施例では、構成情報は、ストラット、ヒンジ、リング、及び他のものなどの固定装置の1つ以上の要素の1つ以上の幾何学的特徴(例えば、サイズ、長さ、直径など)を含んでもよい。いくつかの実施例では、構成情報は、リングタイプ(例えば、フルリング、フットプレートなど)、ストラット装着に使用される装着点(例えば、リング穴)の指示、及び他の情報などの情報を含んでもよい。いくつかの実施例では、構成情報はまた、例えば、ストラット、ヒンジ、及びリングなどの固定装置の構成要素に装着されるマーカー要素に関する情報を含んでもよい。ここで
図5を参照すると、例示的な構成情報入力インターフェース500が示されている。図示のように、インターフェース500は、リングタイプインジケータ501及び502を含み、これらは、この例では、近位及び遠位リングのリングタイプをそれぞれ選択するために使用され得るドロップダウンメニューである。インジケータ501及び502は、近位及び遠位リングが完全なリングであることを示すために、「完全」オプションに設定される。インターフェース500はまた、直径インジケータ503及び504を含み、これらは、この例では、近位及び遠位リングの直径又は長さをそれぞれ選択するために使用され得るドロップダウンメニューである。
【0027】
インターフェース500はまた、ストラット情報の入力のためのコントロールを含む。具体的には、インターフェース500は、それぞれのストラットのサイズを示すためにそれぞれ使用され得る6つのドロップダウンメニュー512を含む。グローバルストラットサイズインジケータ511を使用して、6つのストラット全てのサイズをグローバルに選択することもできる。長さセレクタ513はそれぞれ、それぞれのストラットの長さを選択するために使用されてもよい。長さインジケータ514はそれぞれ、それぞれのストラットの長さの視覚的表現を提供するために使用されてもよい。長さインジケータ514は、必ずしも各ストラットの実際の正確な長さを示すわけではなく、むしろ互いに対するストラットの比較長さを示すことに留意されたい。
【0028】
保存及び更新ボタン516は、インターフェース500に示される構成情報値を保存及び更新するように選択されてもよい。いくつかの実施例では、ボタン516の選択は、インターフェース500に、入力された構成情報に少なくとも部分的に基づいて生成された固定装置のグラフィック表現520を表示及び/又は更新させることができる。グラフィック表現520は、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示されてもよい。図示のように、グラフィカル表現520は、容易に識別できるように複数の色に色分けされ得る6つのストラットを含む。例えば、場合によっては、ストラットの各々(又はストラットの少なくとも2つ)は、互いに対して異なる色で示されてもよい。グラフィック表現520内のストラットは、サイズ、長さ、装着点、及び入力された構成情報に対応する他の特徴を有してもよい。グラフィック表現520はまた、直径/長さ、リングタイプ、及び入力された構成情報に対応する他の特徴を有し得る固定具リングも示す。グラフィック表現520は、例えば、エラー又は他の問題の迅速かつ容易な識別を可能にするために、インターフェース500に入力された情報の視覚的確認をユーザに提供することによって、効率及び信頼性を改善することができる。
【0029】
操作316では、固定装置及びそれに取り付けられた第1及び第2の解剖学的構造セグメントの画像は、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示される。表示された画像は、X線撮像、コンピュータ断層撮影、磁気共鳴イメージング、超音波、赤外線撮像、撮影、蛍光透視、視覚スペクトルイメージング、又はこれらの任意の組み合わせを使用するなど、操作312で撮影された画像を含んでもよい。固定装置並びに第1及び第2の解剖学的構造セグメントの画像を取得するための技術は、上で詳細に説明され、ここでは繰り返さない。上述のように、取得画像及び表示画像は、必ずしも互いに直交する必要はない。ここで
図6を参照すると、例示的な第1の画像情報入力インターフェース600が示されている。図示のように、インターフェース600は、異なる角度からの固定装置並びに第1及び第2の解剖学的構造セグメントを示す画像601-A及び601-Bを含む。
図6の実施例では、画像601-Aは前後(AP)ビューに対応し、画像601-Bは横方向(LAT)ビューに対応する。いくつかの実施例では、表示された画像601-A~Bは、コンピュータメモリ、例えば、ライブラリ、データベース、又は記憶された画像の他のローカルコレクション内にロード及び保存されてもよい。表示された画像601-A~Bは、次いで、ディスプレイ用のメモリから選択及び回収、取得、及び/又は受信されてもよい。
【0030】
操作318では、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、第1の画像情報が受信される。第1の画像情報は、固定装置の1つ以上の要素の少なくとも一部の、画像内の1つ以上の位置の指示を含んでもよい。例えば、第1の画像情報は、ストラット、ヒンジ、リング、及び他の固定具要素の位置の1つ以上の表示を含んでもよい。いくつかの実施例では、第1の画像情報はまた、画像内に、例えば、ストラット、ヒンジ、及びリングなどの固定装置の構成要素に装着されるマーカー要素の位置に関する情報を含んでもよい。場合によっては、第1の画像情報は、ヒンジの位置を表す点及び/又はストラットの位置を表す線若しくはベクトルを含み得る。いくつかの実施例では、第1の画像情報は、例えば、マウス、キーボード、タッチスクリーン、又は他のユーザ入力デバイスを使用して、表示された画像内の1つ以上の位置を選択又は示すことによって、コンピューティングシステムに入力することができる。具体的には、1つ以上の入力デバイスを使用して、ユーザは、画像内の点又は他の位置を選択し、線、円を描画し、画像内に他のグラフィック指示を生成できる。例えば、場合によっては、ユーザは、画像内のヒンジの位置(例えば、中心点)を示すために、画像内の特定の位置に点又は小円を生成することができる。別の例として、場合によっては、ユーザは、画像内のストラットの位置及び/又は長さを示すために、画像内に線及び/又はベクトルを生成することができる。
【0031】
例えば、
図6に示すように、インターフェース600は、APビュー画像601-Aに示される固定装置の6つのストラットのそれぞれに対応する6つのAPビューストラットインジケータボタン611-Aを含む。各ボタン611-Aは、それぞれのストラット番号を示すテキストを含む(すなわち、ストラット1、ストラット2、ストラット3、ストラット4、ストラット5、ストラット6)。ボタン611-Aは、第1の画像情報(例えば、ヒンジ位置、ストラット位置など)がAPビュー画像601-Aにおいてユーザによって提供されるストラットを示すために、ユーザによって選択され得る。例えば、場合によっては、APビュー画像601-Aでストラット1の第1の画像情報を提供するには、ユーザは、最初に上部ストラットインジケータボタン611-A(「ストラット1」というテキストでラベル付けされている)を選択して、ユーザがAPビュー画像601-A内でストラット1の第1の画像情報を提供しようとしていることをソフトウェアに示すことができる。場合によっては、ストラット1のストラットインジケータボタン611-Aは、ユーザのために自動的に事前に選択され得る。ストラット1のストラットインジケータボタン611-Aを選択(又は自動的に事前に選択)すると、ユーザは、APビュー画像601-A内にストラット1の表現を描画する(又はその他の方法で示す)ことができる。例えば、場合によっては、ユーザは、マウス又は他の入力デバイスを使用して、画像601-A内のストラット1の近位ヒンジの位置621(例えば、中心点)を選択することができる。いくつかの実施例では、次いで、ユーザは、マウス又は他の入力デバイスを使用して、画像601-A内のストラット1の遠位ヒンジの位置622(例えば、中心点)を選択することができる。いくつかの実施例では、ユーザは、近位及び遠位ヒンジの位置を選択することによって、並びに/又はストラット1の位置及び/若しくは長さを表す線若しくはベクトルの端点として、ストラット1の位置及び/又は長さを示すことができる。例えば、
図6に示すように、ソフトウェアは、画像601-A内でユーザによって選択された近位及び遠位ヒンジの位置621及び622に点又は円を生成することができる。加えて、ソフトウェアは、位置621及び622での点又は円を接続するストラット1の位置及び/又は長さ、並びに画像601-A内でユーザによって選択された近位及び遠位ヒンジの位置及び/又は長さを表す線623を生成することができる。画像610-A内のストラット1の位置及び/又は長さを示すために、例えば、マウスをドラッグアンドドロップしたり、タッチスクリーン、キーボードなどの上で指及び/又はペンを使用して線623を生成するなど、任意の他の適切な入力技術もユーザによって使用され得る。いくつかの実施例では、上記のプロセスを繰り返して、近位及び遠位ヒンジを表す点と、APビュー画像601-Aの6つのストラットのそれぞれの位置及び/又は長さを表す線を描画することができる。更に、LATビューストラットインジケータボタン611-Bを使用して上記のプロセスをまた繰り返して、近位及び遠位ヒンジを表す点と、LATビュー画像601-Bの6つのストラットのそれぞれの位置及び/又は長さを表す線を描画することができる。
【0032】
いくつかの実施例では、画像601-A及び601-B内で生成された第1の画像情報は、例えば、それらのそれぞれのストラットにグラフィック表現をより明確に関連付けることを可能にするために、ストラットの色分けされたグラフィック表現を含んでもよい。例えば、
図6では、画像601A-及び601-B内のストラット1のグラフィック表現(例えば、点、円、及び/又は線)は、赤色で着色されてもよい。これは、ストラット1のストラットインジケータボタン611-A及び611-Bに表示される(ボタン611-A及び611-B内のテキスト「ストラット1」の右側に表示される)ストラットアイコン(赤色に着色されていてもよい)と一致してもよい。別の例として、
図6では、画像601-A及び601-B内のストラット3のグラフィック表現(例えば、点、円、及び/又は線)は、黄色で着色されてもよい。これは、ストラット3のストラットインジケータボタン611-A及び611-Bに表示される(ボタン611-A及び611-B内のテキスト「ストラット3」の右側に表示される)ストラットアイコン(黄色に着色されていてもよい)と一致してもよい。
【0033】
図6は、例えばコンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルインターフェースを使用して提供される、APビュークローズアップ支援チェックボックス616-A及びLATビュークローズアップ支援チェックボックス616-Bを含む。チェックボックス616-A及び616-Bの選択は、現在ユーザによって描かれているストラットの近位及び遠位ヒンジを取り囲む画像601-A及び601-Bの領域の拡大図を可能にし得る。これにより、ヒンジの位置(例えば、中心点)をより正確な指示を可能にすることができる。ここで
図7を参照すると、クローズアップ支援インターフェース700は、近位ヒンジクローズアップ支援ビュー702及び遠位ヒンジクローズアップ支援ビュー703を提供するように選択されているクローズアップ支援を有する別のAPビュー画像701を示す。図示のように、近位ヒンジクローズアップ支援ビュー702は、近位ヒンジに関連するAPビュー画像701の領域の拡大図を提供し、遠位ヒンジクローズアップ支援ビュー703は、遠位ヒンジに関連するAPビュー画像701の領域の拡大図を提供する。ユーザは、近位ヒンジの中心点をより正確に描写するために、近位ヒンジクローズアップ支援ビュー702内の点/円721の位置を操作(例えば、ドラッグアンドドロップ)してもよい。ユーザはまた、遠位ヒンジの中心点をより正確に描写するために、遠位ヒンジクローズアップ支援ビュー703内の点/円722の位置を操作(例えば、ドラッグアンドドロップ)してもよい。理解されるであろうように、ビュー702及び703と同様の対応するクローズアップ支援ビューは、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィックインターフェースを使用して、それぞれのLATビュー画像に対して提供されてもよい。
【0034】
図6を再び参照すると、ボタン611-Aの右側には、6つの近位ヒンジセレクタボタン612-Aがある。加えて、ボタン612-Aの右側には、6つの遠位ヒンジセレクタボタン613-Aがある。更に、ボタン613-Aの右側には、6つのストラット線セレクタボタン614-Aがある。いくつかの実施例では、ボタン612-A及び/又は613-Aは、三次元空間における固定装置の第1及び第2の解剖学的構造セグメント及びリングの場所及び向きを計算する際に、APビュー画像601-Aに示される近位及び/又は遠位ヒンジの位置(例えば、中心点)を使用するように選択され得る(操作322を参照)。加えて、いくつかの実施例では、ボタン612-A及び/又は613-Aは、三次元空間における第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きを計算する際に、APビュー画像601-Aに示されるストラットの位置及び/又は長さを表す線又はベクトルを使用するように選択され得る。同様に、ボタン612-B、613-B、及び614-Bは、三次元空間における第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きを計算する際に、LATビュー画像601-Bに示される近位及び/又は遠位ヒンジの位置(例えば、中心点)又はストラット線若しくはベクトルを使用するように選択され得る。
【0035】
再び
図3Aを参照すると、操作320では、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、第2の画像情報が受信される。第2の画像情報は、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの少なくとも一部の、画像内の1つ以上の位置の指示を含んでもよい。いくつかの実施例では、第2の画像情報は、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの中心線及び/又は第1及び第2の解剖学的構造セグメントの1つ以上の基準点(例えば、終点)の指示を含んでもよい。いくつかの実施例では、第2の画像情報はまた、例えば、第1及び第2の解剖学的構造セグメントに埋め込まれるか、ないしはそれらに関連付けられたマーカー要素の位置の指示を含んでもよい。いくつかの実施例では、第2の画像情報は、例えば、マウス、キーボード、タッチスクリーン、又は他のユーザ入力デバイスを使用して、表示された画像内の1つ以上の位置を選択又は示すことによって、コンピューティングシステムに入力することができる。具体的には、1つ以上の入力デバイスを使用して、ユーザは、画像内の点又は他の位置を選択し、線、円を描画し、画像内に他のグラフィック指示を生成できる。例えば、場合によっては、ユーザは、画像内の特定の位置に点又は小円を生成して、画像内の第1及び第2の解剖学的構造セグメントの1つ以上の基準点(例えば、終点)を示すことができる。別の例として、場合によっては、ユーザは、画像内の第1及び第2の解剖学的構造セグメントの中心線を示すために、画像内に線を生成してもよい。
【0036】
ここで
図8Aを参照すると、例示的な第2の画像情報入力インターフェース800が示されている。図示のように、インターフェース800は、APビュー画像601-A及びLATビュー画像601-Bを含む。加えて、インターフェース800は、以下に説明するように、解剖学的構造中心線及び基準点の指示を支援するために使用され得るボタン801~808を含む。具体的には、ボタン801及び805は、それぞれ、APビュー及びLATビュー内の近位解剖学的構造基準点を示すように選択されてもよい。ボタン802及び806は、それぞれ、APビュー及びLATビュー内の遠位解剖学的構造基準点を示すように選択されてもよい。ボタン803及び807は、それぞれ、APビュー及びLATビュー内の近位解剖学的構造中心線を示すように選択されてもよい。ボタン804及び808は、それぞれ、APビュー及びLATビュー内の遠位解剖学的構造中心線を示すように選択されてもよい。例えば、
図8Aに示すように、ユーザはボタン807を選択し、次いで、1つ以上の入力デバイスを使用して、LATビュー画像601-B内の近位解剖学的構造の中心線831を引くことができる。いくつかの実施例では、中心線831は、赤色に着色されてもよい。加えて、2つのガイドライン832が、ソフトウェアによって赤色中心線の両側に生成され、表示される。いくつかの実施例では、ガイドライン832は、緑色に着色されてもよい。これらのガイドライン832は、ユーザが解剖学的構造セグメントの中心の位置を特定するのを支援するために、ユーザが中心線831を引く間に表示され得る。ガイドライン832は、中心線831の各側から等距離で生成されてもよく、例えば、ユーザがガイドライン832を解剖学的構造セグメントの側面に一致させる(又はほぼ一致させる)ことを潜在的に可能にすることによって、ユーザを支援することができる。
図8Bに示すように、ユーザはボタン808を選択し、次いで、1つ以上の入力デバイスを使用して、LATビュー画像601-B内の遠位解剖学的構造の中心線841を引くことができる。
図8Cに示すように、ユーザはボタン803を選択し、次いで、1つ以上の入力デバイスを使用して、APビュー画像601-A内の近位解剖学的構造の中心線851を引くことができる。
図8Dに示すように、ユーザはボタン804を選択し、次いで、1つ以上の入力デバイスを使用して、APビュー画像601-A内の遠位解剖学的構造の中心線861を引くことができる。
図8B~
図8Dに示すように、ガイドライン832はまた、中心線841、851、及び861を引く補助のために表示されてもよい。
【0037】
図8Eに示すように、ユーザはボタン805を選択し、次いで、1つ以上の入力デバイスを使用して、LATビュー画像601-B内の近位解剖学的構造の基準点(例えば、終点)を示すことができる。図示のように、ユーザは、近位解剖学的構造セグメントの終点において、LATビュー画像601-B内の基準点811を示している。加えて、基準点811が指示されると、ソフトウェアは、APビュー画像601-Aに対応する破線の基準線812を生成及び表示することができる。基準線812は、APビュー画像601-A内のLATビュー近位基準点811の位置を通過する、APビュー画像601-Aを横切って引かれた線である。したがって、基準線812は、対応するAPビュー近位基準点の位置を決定する際にユーザを支援することができ、これは、APビュー画像601-A内の基準線812とAPビュー近位中心線851の交点にあることが多い。
図8Fに示すように、ユーザはボタン801を選択し、次いで、1つ以上の入力デバイスを使用して、APビュー画像601-A内の近位解剖学的構造の基準点(例えば、終点)を示すことができる。この例では、APビュー近位解剖学的構造基準点814は、APビュー画像601-A内の基準線812とAPビュー近位中心線851との交点に示されている。次いで、ソフトウェアは、LATビュー画像601-Bに対応する破線の基準線813を生成及び表示することができる。基準線813は、LATビュー画像601-B内のAPビュー近位基準点814の位置を通過する、LATビュー画像601-Bを横切って引かれた線である。基準線813は、APビュー基準点814がLATビュー基準点811に対してどれだけうまく整列しているかを示すことによって、APビュー基準点814が正しく配置されたことをユーザが確認するのを助けることによってユーザを支援することができる。
【0038】
図8Gに示すように、ユーザはボタン806を選択し、次いで、1つ以上の入力デバイスを使用して、LATビュー画像601-B内の遠位解剖学的構造の基準点(例えば、終点)を示すことができる。図示のように、ユーザは、遠位解剖学的構造セグメントの終点において、LATビュー画像601-B内の基準点815を示している。加えて、基準点815が指示されると、ソフトウェアは、APビュー画像601-Aに対応する破線の基準線816を生成及び表示することができる。基準線816は、APビュー画像601-A内のLATビュー遠位基準点815の位置を通過する、APビュー画像601-Aを横切って引かれた線である。したがって、基準線816は、対応するAPビュー遠位基準点の位置を決定する際にユーザを支援することができ、これは、APビュー画像601-A内の基準線816とAPビュー遠位中心線の交点にあることが多い。
図8Hに示すように、ユーザはボタン802を選択し、次いで、1つ以上の入力デバイスを使用して、APビュー画像601-A内の遠位解剖学的構造の基準点(例えば、終点)を示すことができる。この例では、APビュー遠位解剖学的構造基準点817は、APビュー画像601-A内の基準線816とAPビュー遠位中心線との交点に示されている。次いで、ソフトウェアは、LATビュー画像601-Bに対応する破線の基準線818を生成及び表示することができる。基準線818は、LATビュー画像601-B内のAPビュー遠位基準点817の位置を通過する、LATビュー画像601-Bを横切って引かれた線である。基準線818は、APビュー基準点817がLATビュー基準点815に対してどれだけうまく整列しているかを示すことによって、APビュー基準点814が正しく配置されたことをユーザが確認するのを助けることによってユーザを支援することができる。
【0039】
再び
図3Aを参照すると、操作322では、固定装置の第1及び第2の解剖学的構造セグメント及びリングの場所及び向きが三次元空間で決定される。例えば、場合によっては、固定具100に関連する撮像シーンパラメータ、解剖学的構造セグメント102、104、イメージャ(複数可)130、及び画像キャプチャデバイス127、129が取得される。撮像シーンパラメータは、以下により詳細に記載されるように、固定具100内の解剖学的構造セグメント102、104の位置決めの三次元表現を構築する際に使用され得る。1つ以上の撮像シーンパラメータが既知であり得る。例えば、X線画像126、128の二次元空間における固定具要素表現の位置を、固定具100の形状上のそれらの要素の三次元位置と数学的に比較することによって、未知の撮像シーンパラメータを取得することができる。好ましい実施形態では、撮像シーンパラメータは、ピンホール又は透視カメラモデルを使用して計算できる。例えば、撮像シーンパラメータは、以下により詳細に記載されるように、行列代数を使用して数値的に決定することができる。
【0040】
撮像シーンパラメータとしては、画像ピクセルスケール係数、画像ピクセルアスペクト比、画像センサスキュー係数、画像サイズ、焦点距離、撮像源の場所及び向き、主点の場所(それぞれのイメージャ130に最も近いそれぞれの画像126、128の平面内の点として定義される)、固定具100の要素の場所及び向き、それぞれの画像受信機の場所及び向き、及び撮像源のレンズの場所及び向きが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
好ましい実施形態では、画像126、128の二次元空間内の特定の構成要素又は固定具100の固定具要素の表現の位置を、実際の三次元空間における同じ固定具要素の対応する位置と比較することによって、全ての撮像シーンパラメータなどの少なくともいくつかを取得することができる。固定具要素は、整形外科的固定具100の構成要素を含み、好ましくは、画像126、128内で識別するのが容易な構成要素である。点、線、円錐など、又はこれらの任意の組み合わせを使用して、固定具要素のそれぞれの幾何学的形状を説明することができる。例えば、比較に使用される固定具要素の表現は、1つ以上の調整可能な長さストラット116の中心線、自在継手124の中心点、装着部材114の中心点などを含むことができる。
【0042】
固定具要素は、固定具100の上述の構成要素とは異なるマーカー要素を更に含むことができる。マーカー要素は、固定具100の構成要素を使用することの補足として、又は使用する代わりに、比較において使用することができる。マーカー要素は、撮像前に固定具100の構成要素の特定の位置に装着することができ、固定具100の構成要素内に埋め込むことができ、又はその任意の組み合わせである。マーカー要素は、固定具100の他の構成要素の視認性と比較した場合に、画像126、128における視認性を高めるように構成することができる。例えば、マーカー要素は、放射線不透過性材料などの異なる材料で構成され得、又は画像126、128において、固定具100の他の構成要素からそれらを容易に区別する形状で構築され得る。例示的な実施形態では、マーカー要素は、固定具100上のそれらのそれぞれの位置に対応する指定された幾何学的形状を有し得る。
【0043】
この比較で使用するために、固定具要素を識別することができる。例えば、固定具要素の画像126、128内の位置は、操作318で受信され、詳細に上述した第1の画像情報を使用して示されてもよい。いくつかの実施例では、画像126、128の二次元空間における固定具要素の位置は、画像126、128の画像化平面において定義されたローカル原点125に関して決定され得る。ローカル原点125は、画像126、128内の固定具要素の位置を決定するための「ゼロ点」として機能する。固定具要素の位置は、それぞれのローカル原点125に関するそれらのそれぞれのx及びy座標によって定義することができる。それぞれの画像内のローカル原点125の位置は、それが画像の平面内にある限り、任意であり得る。典型的には、原点は、画像の中心に、又は左下の下隅などの画像の隅に位置する。ローカル原点の位置は、図示されたローカル原点125に限定されず、ローカル原点125は、任意の他の位置で代替的に定義することができることを理解されたい。
【0044】
いくつかの実施例では、次いで、それぞれの変換行列Pが、画像126、128のそれぞれについて計算され得る。変換行列を利用して、実際の三次元空間における1つ以上のそれぞれの固定具要素の位置座標を、それぞれの画像126、128の二次元空間における固定具要素(複数可)の対応する位置座標にマッピングすることができる。両方の画像126、128の比較において、同じ固定具要素(複数可)を使用する必要がないことを理解されたい。例えば、画像126に関連する変換行列を構築する際に使用される固定具要素は、画像128に関連する変換行列を構築する際に使用される固定具要素と同じであっても異なっていてもよい。更に、変換行列の計算に使用される固定具要素の数を増やすと、正確な方法を増やすことができることを理解されたい。以下の式は、この操作を表す。
【0045】
【0046】
記号x及びyは、画像126、128の二次元空間内の固定具要素点のローカル原点125に対する位置座標を表す。記号X、Y、及びZは、実際の三次元空間内の固定具要素点の空間原点135に対する対応する位置座標を表す。図示される実施形態では、上部固定具リング106の上面によって画定される平面の中心に対応する点は、空間原点135と指定されている。図示された行列Pは、少なくとも4つの要素の幅及び3つの要素の高さであり得る。好ましい実施形態では、行列Pの要素は、以下の行列式を解くことによって計算することができる。
【0047】
【0048】
ベクトルpは、行列Pの値を表す11個の要素を含むことができる。以下の式は、ベクトルp及び行列Pにおける要素の配置を提示する。
【0049】
【0050】
好ましい実施形態では、マトリックスPの第12の要素p12は、1の数値に設定することができる。マトリックスA及びBは、固定具要素の二次元及び三次元情報を使用して組み立てることができる。それぞれの固定具要素を表す全ての点について、行列A及びBの2つの行を作成できる。以下の式は、固定具要素の全ての点(例えば、それぞれの自在継手124の中心点)について、行列A及びBに追加される2つの行の値を提示する。
【0051】
【0052】
記号X、Y、及びZは、空間原点135に対する、実際の三次元空間内の固定要素点の位置座標値を表し、記号x及びyは、ローカル原点125に対する、それぞれの画像126、128の二次元空間における対応する固定具要素点の位置座標値を表す。
【0053】
それぞれの固定具要素を表す全ての線について、行列A及びBの2つの行を作成できる。以下の式は、固定具要素の全ての線(例えば、それぞれの調整可能な長さストラット116の中心線)について、行列A及びBに追加される2つの行の値を提示する。
【0054】
【0055】
記号X、Y、及びZは、空間原点135に対する実際の三次元空間における固定具要素の線に属する点の位置座標値を表す。記号dX、dY、及びdZは、実際の三次元空間における線の勾配値を表す。記号a、b、及びcは、それぞれの画像126、128の二次元空間内の線を定義する定数を表す。例えば、a、b、及びcは、それぞれの画像126、128上の線に属する2つの点を使用して計算することができる。好ましい実施形態では、線が垂直線でない限り(この場合bの値はゼロである)、bの値は1であると想定される。それぞれの画像座標x及びyとの定数a、b、及びcの相関は、以下の等式で提示される。
【0056】
【0057】
式(2)は、6つ以上の固定具要素、例えば、調整可能な長さストラット116を使用することによって、過剰に拘束され得る。行列Pを得るために、全ての固定具要素が画像126、128のうちの1つに見える必要はないことを理解されたい。上記の撮像シーンパラメータの1つ以上が既知である場合、既知のパラメータを使用して、式(2)を制約するために必要な固定具要素の最小数を減らすことができることを更に理解されたい。例えば、このような情報は、DICOM画像ヘッダ内の最新の撮像システムから得ることができる。好ましくは、特異値分解又は最小二乗法を使用して、ベクトルpの値について式(2)を解くことができる。
【0058】
いくつかの実施例では、次いで、変換行列を撮像シーンパラメータに分解することができる。以下の式を使用して、行列Pを行列E及びIに関連付けることができる。
【0059】
【0060】
行列Pを分解するときに追加の項を導入できることを理解されたい。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、「A Versatile Camera Calibration Technique for High-Accuracy 3D Machine Vision Metrology Using of-the-shelf TV Cameras and Lenses」,IEEE Journal of Robotics & Automation,RA-3,No.4,323-344,August 1987に記載された、Tsaiによって提示された方法を使用して、ラジアルディストーションについて画像126、128を補正することができる。
【0061】
行列E及びIは、撮像シーンパラメータを含む。以下の式は、行列Iの構成を表す。
【0062】
【0063】
記号sx及びsyは、画像の座標スケール係数(例えば、ピクセルスケール係数)の値を表す。焦点距離を表す記号fは、それぞれの撮像源130と対応する画像126、128の平面との間の最短距離の値に対応する。記号tx及びtyは、それぞれの画像126、128のローカル原点125に対する主点の座標を表す。以下の式は、行列Eの構成を表す。
【0064】
【0065】
記号ox、oy及びozは、実際の三次元空間における固定具100の場所の値を表す。記号r1~r9は、固定具100の向きを記載している。これらの値は、以下の式で表される三次元回転行列Rにまとめることができる。
【0066】
【0067】
その全体が本明細書に組み込まれる、「Introductory Techniques of 3-D Computer Vision」,Prentice Hall,1998に記載されたTrucco及びVerriの方法、又は「Euclidian Reconstruction from Uncalibrated Views」,Applications of Invariance in Computer Vision,pages 237-256,Springer Verlag,Berlin Heidelberg,1994に記載されたHartleyの方法を使用して、行列E及び/又はIの値を得ることができる。結果として得られる行列E及びIの値を利用して、固定具100及び解剖学的構造セグメント102、104の完全な三次元撮像シーンを再構築することができる。
【0068】
例えば、
図2は、X線画像126、128から再構成された例示的な三次元撮像シーンを示す。図示される実施形態では、X線は、X線イメージャ130から放射される。X線イメージャ130は、上述のように、同じ又は異なるイメージャであり得ることを理解されたい。イメージャ130から放射されたX線は、対応する撮像デバイスによって受信され、したがって、画像126、128をキャプチャする。好ましくは、ローカル原点125に対するイメージャ130の位置決めは、既知である。
【0069】
いくつかの実施例では、次いで、画像126、128及び撮像シーンパラメータを使用して、三次元空間における解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きを得ることができる。得られた場所及び/又は向きデータを使用して、例えば、以下により詳細に記載されるように、解剖学的構造セグメント102、104間の結合を促進するために、例えば、骨折した第1及び第2の解剖学的構造セグメント102、104の向き及び/又は場所を変更するために、患者の治療計画を開発することができる。本明細書に記載される方法及び技術は、破壊された解剖学的構造を再配置する用途に限定されるものではなく、画像分析を伴う整形外科的固定は、例えば、解剖学的構造の延長、解剖学的欠陥の補正など、所望に応じて任意の他のタイプの固定手順で使用することができることを理解されたい。
【0070】
いくつかの実施例では、次いで、解剖学的構造セグメント102、104の特定の部分(例えば、解剖学的特徴)の表現を含む解剖学的構造要素を識別し、画像126、128内のそれらの位置を決定することができる。例えば、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの画像126、128内の位置は、操作320で受信され、上記で詳細に説明された第2の画像情報を使用して示され得る。いくつかの実施例では、解剖学的構造要素の位置は、画像126、128のそれぞれのローカル原点125に関して決定され得る。
【0071】
解剖学的構造要素は、解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きの三次元表現の構成に使用することができる。好ましくは、解剖学的構造要素は、画像126、128で簡単に識別できる。点、線、円錐など、又はこれらの任意の組み合わせを使用して、解剖学的構造要素のそれぞれの幾何学的形状を説明することができる。例えば、図示される実施形態では、解剖学的構造セグメント102、104のそれぞれの骨折端部103、105を表す点134及び136は、画像126、128において解剖学的構造要素として識別される。
【0072】
解剖学的構造要素は、画像化の前に解剖学的構造セグメント102、104に埋め込まれるマーカー要素を更に含むことができる。マーカー要素は、画像126、128で識別される上記の解剖学的構造要素の補足として、又はその代わりに使用することができる。マーカー要素は、解剖学的構造セグメント102、104の解剖学的特徴の視認性と比較した場合に、画像126、128における視認性を高めるように構成することができる。例えば、マーカー要素は、放射線不透過性材料で構成されていてもよく、又は容易に識別可能な形状で構成されていてもよい。
【0073】
解剖学的構造セグメント102、104の三次元表現200を再構築することができる。三次元表現は、固定具100の対応する表現と共に、又はそれを伴わずに構築され得る。図示される実施形態では、光線138、140及び142、144などの光線の対は、それぞれ解剖学的構造要素点134、136のために構築することができる。各光線は、画像126、128のうちの1つの解剖学的構造要素をそれぞれのイメージャ130と接続する。光線の各対は、点146、148などの共通の交点について分析され得る。共通交点146、148は、解剖学的構造セグメント102、104の三次元表現における解剖学的構造要素点134、136のそれぞれの場所を表す。もちろん、例えば、3つ以上の画像がキャプチャされた場合、複数などの2つ以上の光線の対を構築することができる。特定のセットの光線が交差しない場合は、セット内の全ての光線に最も近い点を共通の交点として使用できる。
【0074】
解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きは、共通の交点、例えば点146、148を使用して定量化又は測定することができる。例えば、解剖学的構造セグメント102、104の中心線を表す線を構築することができ、患者の解剖学的軸と比較することができる。加えて、解剖学的構造セグメント102、104の骨折端部103、105間の距離を定量することができる。これら又は同様の技術を使用して、解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きを決定することができる。いくつかの実施例では、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きに加えて、三次元空間におけるリング(及び/又は固定装置の他の要素)の場所及び向きもまた、例えば、記載された技術のいずれかを使用して決定され得ることに更に留意されたい。例えば、場合によっては、画像126、128内のリングの位置は、第1の画像情報及び/又は他の提供された情報に基づいて決定され得る。いくつかの実施例では、次いで、これらの位置を使用して、三次元空間におけるリングの場所及び向きを決定することができる。加えて、いくつかの実施例では、リング直径及びストラット長さ及び装着情報などの固定装置の構成情報もまた、三次元空間におけるリングの場所及び向きを決定するために使用されてもよい。
【0075】
ここで
図3Bを参照すると、操作324において、1つ以上の変形パラメータが計算される。変形パラメータは、第1及び第2の解剖学的構造セグメントに関連する変形に関するパラメータを含んでもよい。例えば、場合によっては、変形パラメータとしては、平行移動の量(例えば、外側、内側、前方、及び/又は後方)、冠状角形成度(例えば、外反及び/又は内反)、矢状角形成度、解剖学的構造の長さが短すぎる及び/又は長すぎる量、臨床的な回転変形の程度(例えば、内部及び/又は外部)、並びに他のものが挙げられ得る。いくつかの実施例では、変形パラメータは、例えば、操作422を参照して上記の技術を使用して、操作422で上記の第1の及びセグメントの解剖学的構造セグメントの場所及び向きを決定するプロセスの一部として計算することができる。
【0076】
操作326では、操作424で計算された変形パラメータは、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示される。ここで
図9を参照すると、変形パラメータインターフェース900が示されている。図示のように、インターフェース900は、APビューの平行移動及び冠状角形成、LATビューの平行移動及び矢状角形成、解剖学的構造の長さが短すぎるか又は長すぎる量、並びに臨床的な回転変形の程度を含む、様々な例示的な変形パラメータの計算値を表示するための様々なフィールド901~906を含む。
図9の実施例では、フィールド901~905はそれぞれ、各フィールド901~905の左に表示されるそれぞれのPFMバッヂ915(テキスト「PFM」を含む)を有する。各PFMバッヂ915は、それぞれのフィールド901~905に示される値がソフトウェアによって計算されたことを示す。インターフェース900は、例えば、フィールド901~906に番号を入力することによって、及び/又は各フィールド901~906の右側に表示される数増分コントロール916を使用することによって、各フィールド901~906に表示される変形パラメータ値がユーザによって編集されることを可能にする。ユーザがソフトウェアによって計算された値を編集すると、対応するフィールドに隣接するPFMバッヂ915は、フィールドの値がユーザによって編集されたことを示すために除去されてもよい。いくつかの実施例では、1つ以上のフィールドの値を編集した後、ユーザは、透視フレームマッチングデータのリフレッシュボタン920を選択して、各フィールドをソフトウェアによって計算された値に戻すことができる。また、いくつかの実施例では、1つ以上のフィールドの値を編集した後、ユーザは、保存及び更新ボタン921を選択して、例えば、操作322で実行される計算の全部又は一部を繰り返すことによって、ユーザによって提供された編集値に基づいて変形パラメータを再計算させることができる。
【0077】
操作328では、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きのグラフィック表現が生成され、表示される。第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きのグラフィック表現は、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示することができる。例えば、
図9に示すように、インターフェース900は、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きのグラフィック表現950を含む。グラフィック表現950は、近位解剖学的構造セグメントの表現931と、遠位解剖学的構造セグメントの表現932とを含む。いくつかの実施例では、グラフィック表現950は、操作322で決定された第1の及びセグメントの解剖学的構造セグメントの場所及び向きに少なくとも部分的に基づいて生成され得る。いくつかの実施例では、ユーザが1つ以上の変形パラメータを編集し、保存及び更新ボタン921を選択すると、グラフィック表現950はまた、保存された編集を変形パラメータに反映するように調整されてもよい。グラフィック表現950は、例えば、エラー又は他の問題の迅速かつ容易な識別を可能にするために、インターフェース900に入力された情報の視覚的確認をユーザに提供することによって、効率及び信頼性を改善することができる。
【0078】
操作330では、1つ以上の装着パラメータが計算される。装着パラメータは、固定具の基準リングをそれぞれの解剖学的構造セグメントに装着することに関するパラメータを含んでもよい。例えば、場合によっては、装着パラメータとしては、基準点に対する基準リングの中心などのオフセット量(例えば、外側、内側、前方、及び/又は後方)、傾斜度(例えば、近位及び/又は遠位)、軸方向オフセット量、マスタータブ回転、及び他のものが挙げられ得る。いくつかの実施例では、装着パラメータは、例えば、操作322を参照して上記の技術を使用して、操作322で上記の第1の及びセグメントの解剖学的構造セグメントの場所及び向きを決定するプロセスの一部として計算することができる。
図3のプロセスでは、基準リングは、それが装着されるそれぞれの解剖学的構造セグメントに対して直交する必要はないことに留意されたい。したがって、いくつかの実施例では、基準リングは、それが装着されるそれぞれの解剖学的構造セグメントに対して非直交であり得る。
【0079】
操作432では、操作430で計算された装着パラメータは、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示される。ここで
図10を参照すると、装着パラメータインターフェース1000が示されている。図示のように、インターフェース1000は、APビューのオフセット及び傾斜、LATビューのオフセット及び傾斜、軸方向オフセット、並びにマスタータブ回転など、様々な例示的装着パラメータの計算値を表示するための様々なフィールド1001~1006を含む。
図10の実施例では、フィールド1001~1006はそれぞれ、各フィールド1001~1006の左に表示されるそれぞれのPFMバッヂ1015を有する。各PFMバッヂ1015は、それぞれのフィールド1001~1006に示される値がソフトウェアによって計算されたことを示す。インターフェース1000は、例えば、フィールド1001~1006に番号を入力することによって、及び/又は各フィールド1001~1006の右側に表示される数増分コントロール1016を使用することによって、各フィールド1001~1006に表示される装着パラメータ値がユーザによって編集されることを可能にする。ユーザがソフトウェアによって計算された値を編集すると、対応するフィールドに隣接するPFMバッヂ1015は、フィールドの値がユーザによって編集されたことを示すために除去されてもよい。いくつかの実施例では、1つ以上のフィールドの値を編集した後、ユーザは、透視フレームマッチングデータのリフレッシュボタン1020を選択して、フィールドの各々をソフトウェアによって計算された値に戻すことができる。また、いくつかの実施例では、1つ以上のフィールドの値を編集した後、ユーザは、保存及び更新ボタン1021を選択して、例えば、操作322で実行される計算の全部又は一部を繰り返すことによって、ユーザによって提供された編集値に基づいて変形パラメータを再計算させることができる。
【0080】
操作334では、基準リング、及びそれが装着されるそれぞれの解剖学的構造セグメントの場所及び向きのグラフィック表現が生成され、表示される。基準リング及びそれぞれの解剖学的構造セグメントの場所及び向きのグラフィック表現は、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示することができる。例えば、
図10に示すように、インターフェース1000は、基準リング及びそれぞれの解剖学的構造セグメントの場所及び向きのグラフィック表現1050を含む。グラフィック表現1050は、近位解剖学的構造セグメントの表現1031と、近位(基準)リングの表現1033と、遠位解剖学的構造セグメントの表現1032とを含む。いくつかの実施例では、グラフィック表現1050は、操作322で決定された基準リング及びそれぞれの解剖学的構造セグメントの場所及び向きに少なくとも部分的に基づいて生成され得る。したがって、基準リング及びそれぞれの解剖学的構造セグメントのグラフィック表現は、操作322で決定された基準リング及びそれぞれの解剖学的構造セグメントの場所及び向きを反映及び/又は示すことができる。いくつかの実施例では、ユーザが1つ以上の装着パラメータを編集し、保存及び更新ボタン1021を選択すると、グラフィック表現1050はまた、保存された編集を装着パラメータに反映するように調整されてもよい。グラフィック表現1050は、例えば、エラー又は他の問題の迅速かつ容易な識別を可能にするために、インターフェース1000に入力された情報の視覚的確認をユーザに提供することによって、効率及び信頼性を改善することができる。
【0081】
操作336では、1つ以上の治療計画オプションが、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して受信される。治療計画は、例えば、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正するために、固定装置を操作するための計画である。治療計画は、例えば、固定装置のストラットの長さを変更することによって、例えば、互いに対する固定具リングの場所及び向きに対する漸進的な調整を行うための計画を含み得る。ここで
図11を参照すると、例示的な治療計画インターフェース1100Aが示されている。インターフェース1100Aは、ユーザによって、様々な治療計画オプションを選択するためのコントロールを含む。具体的には、コントロール1101及び/又は1102は、治療計画開始日の選択を可能にし、コントロール1103は、最初に軸方向移動を実行するためのオプションの選択を可能にし(例えば、回転運動の前など、治療の最初の部分において)、コントロール1104は、基準点間の最終距離を示すためのオプションの選択を可能にし、コントロール1105は、軸方向移動のための指定された期間(例えば、日数)に基づいて治療計画を計算するためのオプションの選択を可能にし、コントロール1106は、軸方向移動の基準点での伸延速度(例えば、ミリメートル(mm)/日)に基づいて治療計画を計算するためのオプションの選択を可能にし、コントロール1108は、変形補正のために指定された期間(例えば、日数)に基づいて治療計画を計算するためのオプションの選択を可能にし、コントロール1109は、変形補正のための基準点での伸延速度(例えば、ミリメートル(mm)/日)に基づいて治療計画を計算するためのオプションの選択を可能にし、コントロール1107は、1日に2つの調整を実行するためのオプションの選択を可能にする。いくつかの実施例では、コントロール1007が選択されない場合、1日当たり1つの調整のデフォルトオプションが使用されてもよい。いくつかの実施例では、所望の治療計画オプションを選択した後、ユーザは、治療計画の生成をトリガするために、調整計画の更新ボタン1110を選択してもよい。加えて、治療計画の最初の生成後、ユーザはまた、治療計画オプションを調整し、調整計画の更新ボタン1110を再選択することによって、調整されたオプションで治療計画を再生成することを許可され得る。
【0082】
操作338では、解剖学的構造変形を補正するための固定装置への操作(すなわち、治療計画)が決定される。固定装置への操作は、ストラットのサイズ及び/又は長さへの調整など、固定装置のストラットへの調整を含み得る。いくつかの実施例では、操作338は、少なくとも部分的に、操作336で受信された治療計画オプションに基づいて実行され得る。例えば、操作338は、指定された開始日、最初に軸方向移動を実行するための指示(例えば、回転運動の前など、治療の最初の部分で)、基準点間の指定された最終距離、指定された量だけ追加の延長を実行するための指示、解剖学的構造のクリアランスを確保するために軸方向のギャップを生成するための指示、指定された治療期間(例えば、日数)、指定された伸延速度、及び/又は1日あたり指定された量(例えば、1つ、2つなど)の調整を実行する2つを実行するための指示に少なくとも部分的に基づいて実行される可能性がある。
【0083】
いくつかの実施例では、治療計画はまた、少なくとも部分的に、解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きへの所望の変化の決定、例えば、解剖学的構造セグメント102、104間の結合を促進するために解剖学的構造セグメント102、104が互いにどのように再配置され得るかに基づいて決定され得る。例えば、場合によっては、軸L1及びL2が位置合わせするように、第2の解剖学的構造セグメント104の角度付けを変更すること、及び解剖学的構造セグメント102、104の骨折端部103、105が互いに当接するように、第2の解剖学的構造セグメントの場所を変更することが望ましい場合がある。解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きへの所望の変更が決定されると、場所及び/又は向きの変更をもたらすための治療計画を決定することができる。好ましい実施形態では、解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きへの所望の変更は、一連のより小さな変更で徐々に行うことができる。解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きは、上部固定具リング106及び下部固定具リング108の場所及び/又は向きを互いに対して変更することによって、例えば、長さ調整可能ストラット116のうちの1つ以上を延長又は短縮することによって、変更することができる。
【0084】
解剖学的構造セグメント102、104の場所及び/又は向きへの所望の変更を可能にすることができる、固定具100の形状への必要な変更(すなわち、固定具100の場所及び/又は向き)は、上記の行列代数を使用して計算できる。例えば、第1の解剖学的構造セグメント102に対する第2の解剖学的構造セグメント104の必要な再配置及び/又は再配向は、上部固定具リング106に対する下部固定具リング108の場所及び/又は向きの変化に変換することができる。
【0085】
操作340では、固定装置に対する決定された操作の指示が、1人以上のユーザに提供される。例えば、場合によっては、固定装置への決定された操作の指示は、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、印刷されたハードコピーを使用して、音声フィードバックを使用して、及び/又は他の技術を使用して提供され得る。具体的には、ここで
図12を参照すると、固定装置への決定された操作の指示は、インターフェース1100B内で提供され得ることが分かる。具体的には、ストラット調整計画タブ1122の選択は、治療計画インターフェース1100Bに、固定装置内の各ストラットの日々の操作情報を含むチャート1130を提供させることができる。この例では、チャート1130は、各治療日の各ストラットの長さを示す。いくつかの実施例では、閾値量を超えるストラットの動きのうちの少なくとも1つをもたらす固定装置への1つ以上の操作に対して、1つ以上のアラートが生成され得る。例えば、場合によっては、急速なストラットの動きと呼ばれ得る特定の閾値量(例えば、1日あたり3mm)を超えるストラットの動きは、チャート1130のストラットの動きの指示の横に赤い三角形のアイコンを表示することによって示すことができる。
図12にも示すように、チャート1130のPDFバージョンは、ドラフトPDFの表示ボタン1131を選択することによって生成することができる。生成されたPDFは、いくつかの実施例では、チャート1130のハードコピーバージョンを作成するために印刷され得る。
【0086】
図12の実施例では、チャート1130は、ストラットスワップと呼ばれるストラットサイズの変更が実行され得る日付の範囲を示すブロック1132-A及び1132-Bを含む。具体的には、ブロック1132-Aは、ストラットスワップが0日目から2日目までストラット4に対して実行され得ることを示しており、一方、ブロック1132-Bは、ストラットスワップが3日目から14日目(及びそれ以降)までストラット4に対して実行され得ることを示している。いくつかの実施例では、ブロック1132-A及び1132-Bは、それぞれのストラットに割り当てられた色と一致するように色分けすることができる。例えば、ブロック1132-A及び1132-Bは、ストラット4に割り当てられ得る緑色に一致するように緑色に着色され得る。ここで
図13を参照すると、治療計画インターフェース1100-Cのストラットスワップカレンダータブ1123を選択して、ストラットスワップを実行することができる日付の範囲を示すカレンダー1140を生成することができる。
【0087】
いくつかの実施例では、患者に取り付けられた固定装置のストラットは、例えば、ストラット内に含まれる及び/又はストラットに取り付けられた色分けされたキャップ、マーカー、又は他の色分けされた材料を使用して色分けされ得る。いくつかの実施例では、患者に取り付けられた固定装置におけるストラットの物理的な色分けは、ソフトウェアで使用されるストラットの色分けと一致し得る。例えば、固定装置のストラットの物理的な色分けは、チャート1130のブロック1132-A及び1132-B、グラフィック表現520を色分けするために使用され得るストラットの色分け、並びにソフトウェアによって表示されるストラットの他の色分けされた表現と一致し得る。いくつかの実施例では、これにより、医師及び/又は患者は、固定装置上のストラットを物理的に調整するときに、正しいストラットを正しい量だけ調整していることを確認しやすくなり得る。
【0088】
操作342では、第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びに固定装置のリングの場所及び向きの1つ以上のグラフィック表現が生成され、表示される。第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びに固定装置のリングの場所及び向きのグラフィック表現は、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示することができる。例えば、
図11を再び参照すると、治療シミュレーションタブ1121の選択により、インターフェース1100に、第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びに固定装置のリングの場所及び向きのグラフィック表現1150を表示させることができる。グラフィック表現1150は、近位解剖学的構造セグメントの表現1031と、近位(基準)リングの表現1033と、遠位解剖学的構造セグメントの表現1032と、遠位リングの表現1034とを含む。いくつかの実施例では、第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びに固定装置のリングの場所及び向きの1つ以上のグラフィック表現は、解剖学的構造変形の治療全体を通して、第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びに固定装置のリングの場所及び向きの日々のグラフィック表現を含み得る。例えば、
図11に示すように、ユーザは、コントロール1151、1152、1153、及び/又は1154を使用して、グラフィック表現1150を生成及び表示する特定の治療日を選択することができる。例えば、コントロール1151は、選択された日の増分を可能にするように選択され得、コントロール1154は、選択された日の減分を可能にするように選択され得、スライダー1152は、選択された日を増分及び/又は減分するためにバー1153に沿ってスライドされ得る。スライダー1152は、現在選択されている日、すなわち
図11の実施例では、治療日ゼロの指示を表示することにも留意されたい。したがって、
図11において、グラフィック表現1150は、治療0日目の第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びに固定装置のリングの場所及び向きを示す。コントロール1151~1154を使用して別の治療日を選択すると、選択された異なる日に、第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びに固定装置のリングの場所及び向きを示すように、グラフィック表現1150を調整することができる。理解されるであろうように、外科医及び/又は患者が、治療全体を通して、第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びに固定装置のリングの場所及び向きのグラフィック表現を見ることができるようにすることは、例えば、精度を向上させ、治療の計画を支援するための追加の視覚的ツールを提供することによって、有益である可能性がある。加えて、グラフィック表現1150(及び本明細書に記載される他のグラフィック表現)は、例えば、エラー又は他の問題の迅速かつ容易な識別を可能にするために、インターフェース1100に入力された情報の視覚的確認をユーザに提供することによって、効率及び信頼性を改善することができる。グラフィック表現1150(及び本明細書に記載されるグラフィック表現)のビューは、例えば、グラフィック表現1150の右上側に隣接するコントロール1181~1184を使用して、回転(例えば、完全に360度)、ズームイン及びズームアウト、ある方向に移動、並びにその他の方法で操作することができることに更に留意されたい。これにより、第1及び第2の解剖学的構造セグメント及び/又は固定装置のリングを、利用できない可能性のある様々な向きから見ることができる可能性があり、又はX線及び他の撮像技術を使用して取得するのが難しい場合があり、これにより、信頼性及び精度が向上し、計算値の視覚的確認が追加される。具体的には、グラフィック表現1150のビューは、コントロール1181を使用して回転され得、コントロール1182を使用してズームインされ、コントロール1183を使用してズームアウトされ、そしてコントロール1184を使用してパンされ得る。また、いくつかの実施例では、マウス及びタッチスクリーンなどの他のコントロールを用いて、回転、ズーム、パン、及びその他の方法でグラフィック表現1150を操作することもできる。加えて、いくつかの実施例では、コントロール1185は、前後(AP)ビューを選択するために使用され得、コントロール1186は、横方向ビューを選択するために使用され得、コントロール1187は、近位ビューを選択するために使用され得る。
【0089】
操作344では、治療計画を実施することができ、すなわち、解剖学的構造セグメントの場所及び向きを変更するために、例えば、操作338で決定された操作に基づいて、固定装置の形状を変更することができる。
【0090】
グラフィカル固定具投影を用いて誘導されたフレームマッチング
上述のように、フレームマッチングプロセスは、解剖学的変形を補正するための治療計画を生成するためなど、三次元空間における解剖学的構造セグメントの場所及び向きを決定するために用いられ得る。また上述したように、いくつかの実施例では、フレームマッチングプロセスの一部として、外科医又は他のユーザは、解剖学的構造セグメントに取り付けられた固定具を示す表示画像(例えば、X線)内の固定具要素(例えば、リング、ストラットなど)の位置を識別することができる。このプロセスのいくつかの例は、
図3A及び
図6の操作318を参照して上で説明されている。例えば、
図6に示すように、及び上述のように、ユーザは、フレームマッチングプロセスの一部として、APビュー画像601-A及びLATビュー画像601-B内のストラットの位置を識別できる。しかし、ユーザが、画像内のストラットなどの特定の固定具要素の場所を識別及びマークすることは困難であり得る。具体的には、画像がキャプチャされる位置及び向きに応じて、ストラット及び他の固定具要素は、完全に又は部分的に互いにオーバーラップしてもよく、ないしは画像内で不明瞭であり得るため、容易に識別されない場合がある。例えば、場合によっては、横方向画像内で見たときにストラットが互いにオーバーラップすることが多いためなど、前方画像内のストラットを識別するよりも横方向画像内のストラットを識別することがしばしば難しい場合がある。例えば、
図6に示すように、ストラットのいくつかは、LATビュー画像601-B内に配置されているため、非常に近くに表示される。具体的には、ストラット1及びストラット2は、画像601-Bの左側に非常に接近して表示され、ストラット3及びストラット6は、画像601-Bの中央に非常に接近して表示され、ストラット4及びストラット5は、画像601-Bの右側に非常に接近して表示される。これは、例えば、ストラット2とは対照的にストラット1、ストラット6とは対照的にストラット3、又はストラット5とは対照的にストラット4を識別することをユーザにとって厄介にする可能性がある。
【0091】
いくつかの実施例では、上記及び他の問題を軽減するために、誘導フレームマッチング技術を用いることができる。次に、誘導フレームマッチング技術のいくつかの例を、
図14~
図17を参照して説明する。具体的には、ここで
図14を参照すると、誘導フレームマッチング技術を使用して固定具のグラフィック投影を提供するための例示的なプロセスをここで詳細に説明する。上述のように、固定具は、リング及びストラットなどの固定具要素を含み得、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正するためのものであり得る。
図14のプロセスは、操作1410で開始され、ここで、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの第1及び第2の画像、並びにそれに取り付けられた固定具が表示される。第1及び第2の画像は、それぞれの画像平面を有し得る。
図2に示すように、及び上述のように、画像126、128の画像平面間に角度αが存在する。
【0092】
操作1410での第1及び第2の画像の表示の第1の例は、
図6に示され、これは、上述のように、APビュー画像601-A及びLATビュー画像601-Bを含む。操作1410での第1及び第2の画像の表示の追加の例が
図15Aに示され、これはここで詳細に説明される。具体的には、
図15Aは、APビュー画像1501-A及びLATビュー画像1501-Bを表示し、これらは、近位固定具リング1511、遠位固定具リング1512、及び固定具ストラット1513を含む固定具1510の画像である。画像1501-A及び1501-Bは、第1の解剖学的構造セグメント1521及び第2の解剖学的構造セグメント1522に取り付けられた固定具1510を示す。第1及び第2の解剖学的構造セグメント並びにそれに取り付けられた固定具の第1及び第2の画像は、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、操作1410で表示され得る。例えば、
図15A~
図17Bの画像1501-A及び1501-Bは、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示されてもよい。
図15A~
図17Bのそれぞれに示されるコンテンツのいずれか又は全ては、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示されてもよいことに留意されたい。
【0093】
図15A~
図17Bの例では、画像1501-A及び1501-Bは、実際のX線(
図6のように)又はイメージャ若しくは撮像源からキャプチャされた他の画像とは対照的に、シミュレートされた画像であることに留意されたい。
図15~
図17のシミュレートされた画像は、本明細書で説明される概念の説明を容易にするためにのみ提供されていることに留意されたい。実際には、画像1501-A及び1501-Bは、イメージャ、撮像源、X線イメージャ、カメラ、又は他の画像キャプチャデバイスを使用してキャプチャされるX線などの非シミュレート画像であり得、そして、それは、実際の解剖学的構造セグメント(
図6に示されるような)に物理的に取り付けられた実際の固定具を示す。したがって、画像1501-A及び1501-Bはシミュレーションとして表示されているが、本明細書に記載の概念は、
図6の画像601-A及び601-Bと同様の非シミュレート画像(つまり、イメージャ、撮像源、X線イメージャ、カメラ、又は他の画像キャプチャデバイスを使用してキャプチャされた画像)にも適用可能であると理解されるべきである。
【0094】
操作1412では、第1の指示は、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、固定具のストラットなどの固定具の複数の要素の第1の画像内の第1の位置について受け取られる。例えば、
図6に関して上述したように、ユーザは、取り付けられたマウス又は他の入力デバイスを使用してストラットの端点(例えば、ヒンジ)をクリックするなどして、APビュー画像601-A内のストラットの位置を示すことができる。上述のように、ストラット1のストラットインジケータボタン611-Aは、ユーザのために自動的に事前に選択され得る。ストラット1のストラットインジケータボタン611-Aを選択(又は自動的に事前に選択)すると、ユーザは、APビュー画像601-A内にストラット1の表現を描画する(又はその他の方法で示す)ことができる。例えば、場合によっては、ユーザは、マウス又は他の入力デバイスを使用して、画像601-A内のストラット1の近位ヒンジの位置621(例えば、中心点)を選択することができる。いくつかの実施例では、次いで、ユーザは、マウス又は他の入力デバイスを使用して、画像601-A内のストラット1の遠位ヒンジの位置622(例えば、中心点)を選択することができる。いくつかの実施例では、ユーザは、近位及び遠位ヒンジの位置を選択することによって、並びに/又はストラット1の位置及び/若しくは長さを表す線若しくはベクトルの端点として、ストラット1の位置及び/又は長さを示すことができる。例えば、
図6に示すように、ソフトウェアは、画像601-A内でユーザによって選択された近位及び遠位ヒンジの位置621及び622に点又は円を生成することができる。加えて、ソフトウェアは、位置621及び622での点又は円を接続するストラット1の位置及び/又は長さ、並びに画像601-A内でユーザによって選択された近位及び遠位ヒンジの位置及び/又は長さを表す線623を生成することができる。画像610-A内のストラット1の位置及び/又は長さを示すために、例えば、マウスをドラッグアンドドロップしたり、タッチスクリーン、キーボードなどで指及び/又はペンを使用して線623を生成するなど、任意の他の適切な入力技術もユーザによって使用され得る。いくつかの実施例では、上記のプロセスを繰り返して、近位及び遠位ヒンジを表す点と、APビュー画像601-Aの6つのストラットのそれぞれの位置及び/又は長さを表す線を描画することができる。また、同様の技術を使用して、
図15AのAPビュー画像1501-Aにおける6つの固定具ストラット1513のそれぞれの位置を示すこともできる。
【0095】
いくつかの実施例では、ユーザがAPビュー画像1501-A内のストラット1513の位置を示した後、ソフトウェアは、示されたストラット位置を使用して、APビュー画像1501-A内の固定具リング1511及び1512の位置を決定することができる。次いで、ソフトウェアは、固定具リング1511及び1512にそれぞれ対応するリンググラフィック表現1531及び1532を生成することができ、APビュー画像1501-A内の固定具リング1511及び1512の決定された位置にリンググラフィック表現1531及び1532を表示する。ここで
図15Bを参照すると、リンググラフィック表現1531及び1532がソフトウェアによって生成され、それぞれの固定具リング1511及び1512の対応する位置でAPビュー画像1501-A内に表示されることが分かる。固定具リングのグラフィック表現1531及び1532は、固定リングのグラフィック表現1531及び1532がソフトウェアによって生成され、実際の基になるAPビュー画像1501-Aに含まれていないことを示すために、実際の固定リング1511及び1512とは異なる色合い/色で
図15Bに示されていることに留意されたい。いくつかの実施例では、固定具リングのグラフィック表現1531及び1532は青色/色合いで示され得、一方、固定具リング1511及び1512は黒色/色合いで示され得る。
図15BのAPビュー画像1501-Aにおける固定具リングのグラフィック表現1531及び1532の存在(ただし、
図15BのLATビュー画像1501-Bにはない)は、
図15BのAPビュー画像1501-Aについては固定具要素の位置情報が受信されたが、
図15BのLATビュー画像1501-Bについてはまだ受信されていないことを示す。
【0096】
操作1414では、固定具のグラフィック投影は、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、第2の画像上に重ね合わされる。固定具のグラフィック投影は、例えば、固定具のリング及び/又はストラットのグラフィック表現を含み得る。例えば、ここで
図16を参照すると、近位リングのグラフィック表現1611及び遠位リングのグラフィック表現1612を含む、固定具のグラフィック投影1600が表示されていることが分かる。図示のように、グラフィカル表現1611及び1612を含むグラフィック投影1600は、第2の画像上(この例ではLATビュー画像1501-B)に重ね合わされる。
図16には示されていないが、固定具リングのグラフィック表現1611及び1612に加えて、又はその代替として、グラフィック投影1600はまた、固定具ストラットなどの他の固定具要素のグラフィック表現を含み得る。更に、いくつかの実施例では、グラフィック投影に含まれる固定具ストラットのグラフィック表現は、色分けされ得、これにより、例えば、ストラットインジケータボタン611-A及び611-Bの異なる色に一致するように、異なるストラットが異なる色で示される。
【0097】
固定具のグラフィック投影1600は、第1の画像で識別された複数の固定具要素の第1の位置に対して回転され得る。具体的には、固定具のグラフィック投影1600は、互いに対して第1及び第2の画像の画像平面の角度(正確な角度又は角度の近似値など)に少なくとも部分的に基づいて、第1の位置に対して回転されてもよい。
図2に示すように、及び上述のように、画像126、128の画像平面間に角度αが存在する。したがって、
図16の実施例では、APビュー画像1501-Aは、それぞれのAPビュー画像平面を有し得、LATビュー画像1501-Bは、APビュー画像平面に対して90度の角度でそれぞれのLATビュー画像平面を有し得る。したがって、
図16の実施例では、固定具のグラフィック投影1600は、第1の画像で識別された複数の固定具要素の第1の位置に対して90°回転される。例えば、
図16の近位リングのグラフィック表現1611及び遠位リングのグラフィック表現1612の両方が、APビュー画像1501-Aにおける近位固定具リング1511(及び/又はそれぞれのリング表現1531)及び遠位固定具リング1512(及び/又はそれぞれのリング表現1532)に対して90°回転される。
【0098】
固定具のグラフィック投影1600は、その回転が第2の画像における固定具の予想される場所に対応し得るので、画像の画像平面間の角度に少なくとも部分的に基づいて回転され得る。例えば、LATビュー画像1501-Bの画像平面が、APビュー画像1501-Aの画像平面に対して90°の角度にある場合、その場合、LATビュー画像1501-Bの固定具リングの位置は、APビュー画像1501-Aの固定具リングの位置に対して90°回転すると予想される場合がある。このようにして、第2の画像へのグラフィック投影1600の重ね合わせは、ユーザが第2の画像内の複数の固定具要素の位置を識別するのを支援することができる。いくつかの実施例では、ユーザは、画像の画像平面間の角度の値をソフトウェアに明示的に示す、度数(例えば、90°)などの数値を提供することができる。他の実施例では、角度の値は、画像の記述(例えば、前後、前、後、外側、内側など)に基づいて、又は他の技術を使用して、ソフトウェアによって推測され得る。
図15~
図17の実施例では、画像1501-AはAPビュー画像であり、画像1501-Bは横方向画像である。しかし、本明細書に記載の誘導フレームマッチング技術は、任意の方向及び向きから撮影され、互いに対して任意の角度の画像平面を有する画像の任意の異なる組み合わせ間で使用できることに留意されたい。
【0099】
加えて、ソフトウェアはまた、第1の画像と第2の画像との間の他の差異(例えば、位置、向き、ズームレベルなど)を補正するなど、グラフィック投影1600の他の機能(例えば、サイズ、位置、向きなど)を操作することができることに留意されたい。例えば、場合によっては、第2の画像が固定具に近い場所からキャプチャされた場合、及び/又は第1の画像よりもズームインされている場合、次いで、ソフトウェアは、第1の画像の固定具要素のサイズに対してグラフィック投影1600のサイズを拡大することによってこれを補正することができる。対照的に、場合によっては、第2の画像が固定具から遠い場所からキャプチャされた場合、及び/又は第1の画像よりもズームアウトされている場合、次いで、ソフトウェアは、第1の画像の固定具要素のサイズに対してグラフィック投影1600のサイズを縮小することによってこれを補正することができる。
【0100】
したがって、いくつかの実施例では、固定具のグラフィック投影1600は、少なくとも部分的に、操作1412で示される第1の画像における複数の固定具要素の第1の位置に基づいて生成され得る。加えて又は代替的に、いくつかの実施例では、固定具のグラフィック投影1600は、少なくとも部分的に、リングの種類(例えば、フルリング、フットプレートなど)、リングのサイズ、ストラットの長さ、装着点の指示(例えば、リングの穴)、及び他の情報など、ユーザによってソフトウェアに提供される固定具の構成情報に基づいて生成され得る。ソフトウェアにそのような情報を提供するための様々なタイプの構成情報及び技術は、
図5及び
図3Aの動作314に関してなど、上で詳細に説明されており、ここでは繰り返されない。
【0101】
操作1416では、ソフトウェアは、ユーザが、グラフィック投影及び/又は第2の画像を操作(例えば、サイズ変更、回転、移動など)することを可能にし得る。例えば、ユーザは、グラフィック投影を操作して、第2の画像における固定具要素の場所とより正確に位置合わせすることができる。例えば、ソフトウェアは、操作1414で第2の画像に重ね合わされるときに、ソフトウェアによるその初期配置に対してグラフィック投影のサイズ変更(グラフィック投影を大きく又は小さくする)又は回転を可能にするコントロールを提供することができる。例えば、場合によっては、予想される角度に対する第1及び第2の画像の間の実際の角度のわずかな違いを補正するため(例えば、画像が実際に90°ではなく92°の角度にある場合など)、画像に含まれるオブジェクトに対する第1及び第2の画像の距離、場所、若しくは向きの違いを補正するため、又はその他の理由で、グラフィック投影のサイズ変更及び/又は回転が必要になる場合がある。いくつかの実施例では、ソフトウェアは、移動、サイズ変更、回転などの動作の選択を可能にするボタンなどの様々なコントロールを提供でき、ソフトウェアは、例えば、ドラッグアンドドロップ、ボタンクリック、キーストロークなどを介してこれらの操作を実行するためのマウス又はキーボードなどの入力デバイスからの入力を受信するように構成でき得る。
【0102】
いくつかの実施例では、ユーザがグラフィック投影を操作できるようにすることに加えて、又はその代わりに、ソフトウェアは、ユーザが、グラフィック投影が重ね合わされる第2の画像(例えば、LATビュー画像1501-B)を操作することを可能にし得る。例えば、場合によっては、ソフトウェアは、ユーザが第2の画像及び/又は第2の画像内に示される要素をサイズ変更、回転、及び/又は移動することを可能にし、例えば、第2の画像に示される固定具要素をグラフィック投影の対応する要素と位置合わせするのを支援する。ここで
図17Aを参照すると、ユーザが、LATビュー画像1501-Bを、
図16に示される以前のスクリーン/インターフェース位置から右下に移動することによって、LATビュー画像1501-Bである第2の画像を操作したことが分かる。この方法で(グラフィック投影1600を移動せずに)LATビュー画像1501-Bを移動することにより、これにより、LATビュー画像1501-Bの固定具要素を右下に移動して、グラフィック投影1600の対応する要素と位置合わせすることができる。例えば、
図17Aに示すように、固定具リングのグラフィック表現1611及び1612は、それぞれの固定具リング1511及び1512と実質的に位置合わせされる。したがって、固定具リング1511及び1512のごく一部のみが
図17に表示されている。なぜなら、それらは、固定具リングのそれぞれのグラフィック表現1611及び1612によってほぼ完全に重ね合わされているからである。具体的には、
図17Aにおいて、近位リングのグラフィック表現1611は、近位固定具リング1511と実質的に位置合わせされ(及びほぼ完全に重なり合う)、遠位リングのグラフィック表現1612は、遠位固定具リング1512と実質的に位置合わせされる(及びほぼ完全に重なり合う)。
【0103】
操作1418では、第2の指示は、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、固定具の複数の要素の第2の画像内の第2の位置について受け取られる。例えば、場合によっては、固定具のグラフィック投影1600が第2の画像における(例えば、LATビュー画像1501-Bにおける)固定具の場所と十分に位置合わせされると、ユーザは、第2の画像における(例えば、LATビュー画像1501-Bにおける)複数の固定具要素の位置を識別するのを支援するためのガイドとして、グラフィック投影1600を使用することができる。例えば、
図16及び
図17Aには示されていないが、固定具のグラフィック投影1600は、固定具ストラットのグラフィック表現を含み得る。これらの実施例では、ユーザが固定具のグラフィック投影を第2の画像の固定具の場所に位置合わせさせると、グラフィック投影の固定具ストラットのグラフィック表現は、第2の画像内の固定具ストラットのそれぞれの位置に位置合わせされる(及び重なり合う)。上記のように、グラフィック投影に含まれる固定具ストラットのグラフィック表現は、色分けされ得、これにより、例えば、ストラットインジケータボタン611-A及び611-Bの異なる色及び第1の画像におけるストラットの異なる色に一致するように、異なるストラットが異なる色で示される。したがって、グラフィック投影におけるストラットのグラフィック表現の色分けは、ユーザが第2の画像内で互いに密接に配置されているそれぞれのストラットを区別するのを支援することができる。例えば、
図17Aに示すように、第1のストラット1513-A及び第2のストラット1513-Bは、LATビュー画像1501-Bの右側に互いに密接に位置付けられている。これらのストラットのグラフィック表現がグラフィック投影1600に含まれ、ストラット1513-A及び1513-Bと位置合わせされる(及び重なり合う)場合、次に、これは、特にグラフィック投影1600におけるストラットのグラフィック表現が色分けされている場合、LATビュー画像内のストラット1513-A及び1513-Bを区別する際にユーザを支援することができる。例えば、第1のストラット1513-Aのグラフィック表現が赤で示されている場合、ユーザは、赤色のストラット表現が第1のストラット1513-Aと位置合わせされ、重なり合っていることをすぐに理解することができる。加えて、第2のストラット1513-Bのグラフィック表現がオレンジで示されている場合、ユーザは、オレンジ色のストラット表現が第2のストラット1513-Bと位置合わせされ、重なり合っていることをすぐに理解することができる。このようにして、ユーザは、第2の画像内の複数の固定具要素のそれぞれを識別するためのガイドとして、グラフィック投影におけるストラット(及び/又は他の固定具要素)のグラフィック表現を使用することができる。ストラットに加えて、リングのグラフィック表現1611及び1612も色分けされ得ることに留意されたい。
【0104】
したがって、固定具のグラフィック投影1600をガイドとして使用することにより、ユーザは、第2の画像内の複数の固定具要素の位置を識別することができる。次いで、ユーザは、操作1412で第1の画像内の複数の固定具要素を識別するために使用されたのと同じ又は同様のプロセスを使用することなどによって、これらの固定具要素の位置をソフトウェアに示すことができる。例えば、第1の画像(APビュー画像601-A及び1501-A)の操作1412における上記の技術(例えば、各ストラットの近位及び遠位ヒンジ又は端点を識別する)は、例えば、LATビューストラットインジケータボタン611-Bを使用して、近位及び遠位ヒンジを表す点、並びにLATビュー画像601-B及び1501-B内の6つのストラットのそれぞれの位置及び/又は長さを表す線を描くことにより、第2の画像(LATビュー画像601-B及び1501-B)に対して繰り返すことができる。
【0105】
いくつかの実施例では、ユーザが、操作1418で、(例えば、固定具のグラフィック投影1600をガイドとして使用して)LATビュー画像1501-A内のストラット1513及び/又は他の固定具要素の位置を示した後、ソフトウェアは、示された固定具要素の位置を使用して、LATビュー画像1501-B内の固定具リング1511及び1512の位置を決定することができる。次いで、ソフトウェアは、固定具リング1511及び1512にそれぞれ対応するリンググラフィック表現1731及び1732を生成することができ、LATビュー画像1501-B内の固定具リング1511及び1512の決定された位置にリンググラフィック表現1731及び1732を表示する。ここで
図17Bを参照すると、リンググラフィック表現1731及び1732がソフトウェアによって生成され、それぞれの固定具リング1511及び1512の対応する位置でLATビュー画像1501-B内に表示されることが分かる。
【0106】
操作1420では、第1の画像における複数の固定具要素の第1の位置(操作1412で示される)及び第2の画像における複数の固定具要素の第2の位置(グラフィック投影をガイドとして使用して、操作1418で示される)は、三次元空間における第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きを決定するために使用される。例えば、
図3Aの操作322に関して上記で詳細に説明したように、撮像シーンパラメータを使用して、三次元空間における第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きを決定することができる。また上述したように、第1及び第2の画像の二次元空間内の特定の構成要素又は固定具の固定具要素の表現の位置を、実際の三次元空間における同じ固定具要素の対応する位置と比較することによって、撮像シーンパラメータを取得することができる。また、例えば、
図3Bの操作338に関して上述したように、解剖学的構造変形を補正するための固定装置への操作(すなわち、治療計画)は、三次元空間における第1及び第2の解剖学的構造セグメントの場所及び向きを使用して決定することができる。具体的には、治療計画は、少なくとも部分的に、解剖学的構造セグメントの場所及び/又は向きへの所望の変化の決定、例えば、解剖学的構造セグメント間の結合を促進するために解剖学的構造セグメントが互いにどのように再配置され得るかに基づいて決定され得る。
【0107】
固定具の撮像シーンの三次元概要
入力値の精度及び信頼性を改善するための別の技術及び結果として得られる計算は、固定具の撮像シーンの三次元概要を提供する本明細書に開示される。三次元概要は、解剖学的構造の計算された場所及び向きが、信頼性があり正しいことを確実にするのを助けるために、フィードバック及び視覚的確認を提供するために使用され得る。次いで、
図18~
図25を参照して、三次元概観を生成するための様々な技術を詳細に説明する。具体的には、ここで
図18を参照すると、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する、リング及びストラットを含む固定具の撮像シーンの三次元概要を生成する例示的なプロセスを、ここで詳細に説明する。
図18のプロセスは、操作1810で開始され、そこで、固定具のX線などの第1及び第2の画像、並びにそれに取り付けられた第1及び第2の解剖学的構造セグメントが、例えば、コンピューティングシステムによって受信される。上述のように、画像は、X線イメージャ及び/又は画像キャプチャデバイスなどの1つ以上の撮像源を使用してキャプチャできる。また上述したように、第1及び第2の画像は、互いに対してある角度でそれぞれの第1及び第2の画像平面を有する。画像は、画像の画像データをスキャンするか、又はそうでなければ電子的にロードするか、又はコンピューティングシステムに通信することなどによって、コンピューティングシステムによって受信され得る。
【0108】
上述のように、第1及び第2の画像を受信すると、フレームマッチング技術は、例えば、
図3A~
図3Bの動作314~334を参照して上述したように、解剖学的構造セグメント、固定具、撮像源、及び三次元空間における固定具撮像シーンの他の要素の場所及び向きを決定するためなど、第1及び第2の画像に関連して使用することができる。これらの技術は上記で詳細に説明されており、ここでは繰り返されない。いくつかの実施例では、例えば、動作314~334(及び任意で、
図14の誘導フレームマッチング技術)を含む、フレームマッチングプロセスの完了時に、これから詳細に説明するように、三次元概要をユーザに表示することができる。具体的には、
図18の操作1812では、例えば、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、三次元グラフィックモデルが表示される。三次元グラフィックモデルは、第1の画像を表す第1の画像表現、及び第2の画像を表す第2の画像表現を含んでもよい。例えば、ここで
図19を参照すると、三次元グラフィックモデルであるモデル1900は、APビュー画像を表すAPビュー画像表現1901-Aと、LATビュー画像を表すLATビュー画像表現1901-Bとを含むことが分かる。
図19の実施例では、画像表現1901-A及び1901-Bは、X線画像であり得る第1及び第2の画像のグラフィカルシミュレーションである。しかし、いくつかの実施例では、画像表現1901-A及び1901-Bは、実際のX線画像又は撮像源からキャプチャされた他の実際の画像を含み得る。
図19~
図25のそれぞれに示されるコンテンツのいずれか又は全ては、コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して表示されてもよいことに留意されたい。
【0109】
モデル1900において、画像表現1901-A及び1901-Bは、それらのそれぞれの画像平面間の角度と同じ角度で互いに対して表示され得る。例えば、APビュー画像及びLATビュー画像の画像平面は、互いに約90°の角度を有する場合がある(ただし、場合によっては、正確ではない)。したがって、モデル1900において、APビュー画像表現1901-A及びLATビュー画像表現1901-Bは、それぞれの画像平面と同じ角度(約90度)で互いに対して配置されている。いくつかの実施例では、ソフトウェアは、第1及び第2の画像の画像平面間の実際の角度を計算して数値として表示することができる。
【0110】
いくつかの実施例では、モデル1900は、第1及び第2の画像の撮像源のそれぞれの位置のグラフィック表現を表示することができる。
図19の実施例では、AP撮像源表現1911-Aは、APビュー画像の撮像源(例えば、X線イメージャ、画像キャプチャデバイスなど)の位置を表し、一方、LAT撮像源表現1911-Bは、LATビュー画像の撮像源(例えば、X線イメージャ、画像キャプチャデバイスなど)の位置を表す。撮像源表現1911-A及び1911-Bは、第1及び第2の撮像源に対応するそれぞれの仮想位置を示し得る。例えば、
図3A~
図3Bの動作314~334を参照して上述したように、フレームマッチングプロセスの実行時に、ソフトウェアは、解剖学的構造セグメント、固定具、及び撮像源の互いに対する場所及び向きを含む、三次元シーン全体の場所及び向きを計算することができる場合がある。したがって、フレームマッチングプロセスに基づいて、ソフトウェアは、第1及び第2の撮像源に対応するそれぞれの仮想位置を決定することができる。これらの仮想位置は、解剖学的構造セグメント及び/又は固定具に対する撮像源の距離、場所、及び/又は向きを反映し得る。
【0111】
図19の実施例では、基準位置1913は、APビュー画像表現1901-A及びLATビュー画像表現1901-Bの両方に示されている。この特定の実施例では、基準位置1913は、近位解剖学的構造セグメント1915上の端点などの基準点である。
【0112】
いくつかの実施例では、第1の仮想ラインは、第1の撮像源に対応する第1の仮想位置を、第1の画像表現における基準位置に接続してもよい。
図19の実施例では、ビーム1912-Aは、モデル1900に表示されるこの第1の仮想ラインのグラフィック表現として示されている。図示のように、ビーム1912-Aは、第1の撮像源に対応する第1の仮想位置(例えば、AP画像源表現1911-Aによって示される位置)を第1の画像表現の基準位置(例えば、APビュー画像表現1901-Aにおける基準位置1913)に接続する。
【0113】
また、いくつかの実施例では、第2の仮想ラインは、第2の撮像源に対応する第2の仮想位置を、第2の画像表現における基準位置に接続してもよい。
図19の実施例では、ビーム1912-Bは、モデル1900に表示されるこの第2の仮想ラインのグラフィック表現として示されている。図示のように、ビーム1912-Bは、第2の撮像源に対応する第2の仮想位置(例えば、LAT画像源表現1911-Bによって示される位置)を第2の画像表現の基準位置(例えば、LATビュー画像表現1901-Bにおける基準位置1913)に接続する。モデル1900ではビーム1912-A及び1912-Bが表示されるが、モデルに第1及び第2の仮想ラインを表示する必要はなく、一部のモデルではビーム1912-A及び1912-Bが表示されない場合がある(又はその一部のみを表示する場合がある)。
【0114】
操作1814では、第1の仮想ラインと第2の仮想ラインとの間の最短距離(例えば、交点)に関連する第1のグラフィック表現が、三次元グラフィックモデルに表示される。
図19の実施例では、ビーム912-A及び1912-Bは交差し、点1914は、ビーム1912-Aと1912-Bとの間の最短距離であるビーム1912-Aと1912-Bとの交点に示されている。したがって、この例では、点1914は、第1の仮想ライン(ビーム1912-Aによって表される)と第2の仮想ライン(ビーム1912-Bによって表される)との間の交点の第1のグラフィック表現である。いくつかの実施例では、点とは対照的に、第1のグラフィック表現は、単に2つのグラフィック線若しくはビーム間の交点である場合もあれば、又は他のタイプのグラフィック表現である場合もある。第1のグラフィック表現(例えば、点1914)は、三次元空間内の基準位置の物理的位置を表す。したがって、
図19の実施例では、点1914は、三次元空間における近位解剖学的構造セグメント1915(これは基準位置1913である)の端点の物理的位置を表す。
【0115】
上記の例では、ビーム1912-A(第1の仮想ラインを表す)及び1912-B(第2の仮想ラインを表す)は、点1914で互いに交差している。しかし、いくつかの実施例では、上記の第1及び第2の仮想ラインは、実際には互いに交差しない場合がある。いくつかの実施例では、これらのシナリオでは、線の間の交点に表示されるのとは対照的に(交点が存在しないため)、代わりに、第1のグラフィック表現は、第1の仮想ラインと第2の仮想ラインとの間の最短距離を二等分する(すなわち、2つの等しい半分に分割する)点に表示され得る。具体的には、ベクトルは、最短距離で第1の仮想ライン及び第2の仮想ライン上のそれぞれの点を接続することができ、第1のグラフィック表現は、ベクトルの中点に表示することができる。
【0116】
操作1814は、近位解剖学的構造セグメント1915上の基準位置1913に関して上で説明されている。しかし、操作1814は、他の任意の数の他の基準位置に対して繰り返され得ることに留意されたい。例えば、
図19はまた、APビュー画像表現1901-A及びLATビュー画像表現1901-Bの両方に基準位置1923が示されている。この特定の実施例では、基準位置1923は、遠位解剖学的構造セグメント1925上の端点などの基準点である。図示のように、ビーム1922-Aは、第1の撮像源に対応する第1の仮想位置(例えば、AP画像源表現1911-Aによって示される位置)をAPビュー画像表現1901-Aにおける基準位置1923に接続する。加えて、ビーム1922-Bは、第2の撮像源に対応する第2の仮想位置(例えば、LAT画像源表現1911-Bによって示される位置)をLATビュー画像表現1901-Bにおける基準位置1923に接続する。更に、ビーム1922-Aと1922-Bとの交点に点1924が示される。したがって、この例では、点1924は、ビーム1922-Aとビーム1922-Bとの間の交点の第1のグラフィック表現である。第1のグラフィック表現(例えば、点1924)は、三次元空間内の基準位置の物理的場所を表す。したがって、この例では、点1924は、三次元空間における遠位解剖学的構造セグメント1925(これは基準位置1923である)の端点の物理的位置を表す。
【0117】
操作1816では、固定具の要素(例えば、リング、ストラットなど)のグラフィック表現は、三次元グラフィックモデルにおいて、三次元空間における固定具の要素の物理的位置を表す仮想位置に表示され得る。例えば、ここで
図20を参照すると、ユーザが、ヘキサポッド可視コントロール2001などのソフトウェアの制御をアクティブ化することができ、これにより、モデル1900が固定具リングのグラフィック表現を表示することが分かる。ユーザはまた、ヘキサポッド可視コントロール2001を非アクティブ化することができ、これにより、モデル1900は、固定具リングのグラフィック表現の表示を停止する。
図20に示すように、ヘキサポッド可視コントロール2001のアクティブ化により、近位リングのグラフィック表現2011及び遠位リングのグラフィック表現2012がモデル1900に表示される。加えて、ここで
図21を参照すると、ユーザが、ストラット可視コントロール2101などのソフトウェアの制御をアクティブ化することができ、これにより、モデル1900が固定具ストラットのグラフィック表現2110を表示することが分かる。ユーザはまた、ストラット可視コントロール2101を非アクティブ化することができ、これにより、モデル1900は、固定具ストラットのグラフィック表現2110の表示を停止する。図示のように、固定具ストラットのグラフィック表現2110は、色分けされ得、これにより、例えば、
図6のストラットインジケータボタン611-A及び611-Bの異なる色に一致するように、異なるストラットが異なる色で示される。いくつかの実施例では、三次元空間における固定具要素の物理的位置は、ソフトウェアによって、上記のフレームマッチング技術(例えば、
図3A~
図3Bの操作314~334)を実行することによって決定され得る。次いで、ソフトウェアは、これらの物理的位置に対応するモデル1900内の仮想位置を決定することができ、ソフトウェアは、決定された仮想位置での固定具要素のグラフィック表現を表示することができる。
【0118】
操作1818では、第1及び第2の解剖学的構造セグメントのグラフィック表現は、三次元グラフィックモデルにおいて、三次元空間における第1及び第2の解剖学的構造セグメントの物理的位置を表す仮想位置に表示され得る。例えば、ここで
図21を参照すると、ユーザが、近位スティック可視コントロール2102などのソフトウェアの制御をアクティブ化することができ、これにより、モデル1900が近位解剖学的構造セグメント1915のグラフィック表現2112を表示することが分かる。ユーザはまた、近位スティック可視コントロール2102を非アクティブ化することができ、これにより、モデル1900は、近位解剖学的構造セグメント1915のグラフィック表現2112の表示を停止する。
図21にも示すように、ユーザが、遠位スティック可視コントロール2103などのソフトウェアの制御をアクティブ化することができ、これにより、モデル1900は、遠位解剖学的構造セグメント1925のグラフィック表現2113を表示する。ユーザはまた、遠位スティック可視コントロール2103を非アクティブ化することができ、これにより、モデル1900は、遠位解剖学的構造セグメント1925のグラフィック表現2113の表示を停止する。いくつかの実施例では、三次元空間における解剖学的構造セグメントの物理的位置は、ソフトウェアによって、上記のフレームマッチング技術(例えば、
図3A~
図3Bの操作314~334)を実行することによって決定され得る。次いで、ソフトウェアは、これらの物理的位置に対応するモデル1900内の仮想位置を決定することができ、ソフトウェアは、決定された仮想位置での解剖学的構造セグメントのグラフィック表現を表示することができる。
【0119】
したがって、上述のように、モデル1900は、第1及び第2の画像(又はその表現)を、撮像源のグラフィック表現、基準位置(例えば、第1及び第2の解剖学的構造セグメントの端点)のグラフィック表現、撮像源に対応する仮想位置を基準位置及びその交点に接続する仮想ラインのグラフィック表現、固定具要素(例えば、リング、ストラットなど)のグラフィック表現、解剖学的構造セグメントのグラフィック表現と組み合わせて表示する三次元グラフィックモデルを提供することができ、それにより、これらのオブジェクト間の空間的関係を示す。更に、グラフィック表現の各々は、三次元空間におけるそれぞれの物理的位置を表す仮想位置に表示できる。理解されるであろうように、したがって、上記の三次元グラフィックモデルは、ユーザが三次元空間における点及び他の位置を見つけ、フレームマッチングプロセス中に計算された値の正確さをレビュー及び確認することを可能にする視覚的フィードバックを提供し得る。例えば、ユーザは、解剖学的構造セグメントの端点などの基準位置1913及び1923が、固定具リング、固定具ストラット、及び解剖学的構造セグメント上の他の位置などの他の物体に対して正しい位置にあることを確認することができる。例えば、場合によっては、点1914及び/又は1924が、固定具リングのグラフィック表現2011及び2012並びに/又は固定具ストラット(sturts)のグラフィック表現2110に対して誤った位置に配置された場合、これは、例えば、フレームマッチングプロセス中に入力値を識別する際のユーザーエラーが原因で、1つ以上の計算が正しく実行されなかったことをユーザに指示する。例えば、点1914及び/又は1924が無意味な位置(例えば、固定リング又はストラットと衝突する位置、ストラットから外側の位置、上部リングの上又は下部リングの下の位置など)に配置されている場合、その場合、これはフレームマッチング計算のエラーを明確に指示している場合がある。このようなエラーを判断すると、ユーザは、フレームマッチングプロセス中に提供された入力値の一部又は全てをレビューして再送信し、計算を再実行することを選択できる。
【0120】
いくつかの実施例では、モデル1900は、ズーム可能であり、サイズ変更可能であり、及び回転可能であり得、並びにそうでなければ、ユーザによって操作可能であり得る。例えば、ユーザは、ズームインしてモデル1900の一部を拡大したり、及び/又はズームアウトして視野を拡大したりすることができる。別の例として、ユーザは、方向の任意の組み合わせ(例えば、上、下、左、右、ピッチ、片揺れなど)などで、モデルをパン及び/又は回転させることができる。いくつかの実施例では、モデル1900は、第1及び第2の画像に対応するそれぞれの視点など、様々な異なる視点から表示されるように操作することができる。例えば、ここで
図22を参照すると、ユーザがAPボタン2200から表示を選択して、モデル1900をAPビュー画像に対応するAPビュー透視から表示させることができることが分かる。加えて、ここで
図23を参照すると、ユーザがLATボタン2300から表示を選択して、モデル1900をLATビュー画像に対応するLATビュー透視から表示させることができることが分かる。加えて、ここで
図24を参照すると、モデル1900は、
図19~
図23に示される視点に対して垂直に回転され得ることが分かる。
【0121】
上述のように、画像表現1901-A及び1901-Bに対応する第1及び第2の画像は、互いに対してある角度で画像平面を有する。例えば、画像表現1901-A及び1901-Bに対応するAPビュー及びLATビュー画像は、互いにほぼ直交する画像平面を有し得る。場合によっては、しかし、これらの画像平面は、互いに正確に直交していない場合がある。いくつかの実施例では、画像平面が正確に直交していない場合、ソフトウェアは、第1の画像表現に真直交する修正された第2の画像表現を表示することができる。修正された第2の画像表現は、第1の画像の画像平面に対して真直交である画像平面を有する修正された第2の画像を表し得る。例えば、ここで
図25を参照すると、修正されたLATビュー画像表現2500が、モデル1900に示される。修正されたLATビュー画像表現2500は、LATビュー画像表現1901-Bの修正である。修正されたLATビュー画像表現2500は、モデル1900内のAPビュー画像表現1901-Aに真直交である。修正されたLATビュー画像表現2500は、APビュー画像の画像平面に対して真直交である画像平面を有する修正されたLATビュー画像を表し得る。いくつかの実施例では、ユーザは、修正されたLATビュー画像表現2500をモデル1900に表示させるために、理想的な平面可視コントロール2510をアクティブ化することができる。ユーザはまた、修正されたLATビュー画像表現2500がモデル1900に表示されなくなるようにするために、理想的な平面可視コントロール2510を非アクティブ化することができる。
【0122】
いくつかの実施例では、ソフトウェアは、第2の画像が第1の画像に対して真直交であった場合、第2の画像内に表示される解剖学的構造セグメントの角度を計算してもよい。次いで、ソフトウェアは、修正された第2の画像表現において、解剖学的構造セグメントが互いに対して計算された角度で表示される修正された第2の画像を表示してもよい。例えば、ソフトウェアは、LATビュー画像がAPビュー画像に対して真直交であった場合、LATビュー画像内に表示される解剖学的構造セグメント1915及び1925の角度を計算してもよい。次いで、ソフトウェアは、修正されたLATビュー画像表現2500において、解剖学的構造セグメント1915及び1925が互いに対して計算された角度で表示される修正されたLATビュー画像を表示してもよい。いくつかの実施例では、修正されたLATビュー画像表現2500における解剖学的構造セグメントの角度は、上記のようなフレームマッチング技術(例えば、
図3A~
図3Bの動作314~334)を実行することによって決定することができるなど、物理的三次元空間における解剖学的構造セグメントの場所及び向きの知識に基づいて決定され得る。
【0123】
理解されるであろうように、修正された第2の画像表現(例えば、修正されたLATビュー画像表現2500)を生成及び表示する能力は、多くの利点を提供し得る。例えば、外科医が二次元画像上の解剖学的構造変形を測定する場合、画像は直交していると想定される。これらの画像の直交性からの逸脱は、例えば、前方ビュー(内反/外反)及び横方向ビュー(前部/後部の頂点)の角度の混合が始まることに関する、不正確な測定につながる可能性がある。この逸脱は、補正後に残留変形を引き起こす可能性がある。上記のフレームマッチング技術を使用して、ソフトウェアは、物理的三次元空間における解剖学的構造セグメントの場所及び向きに関する知識を有する。したがって、ソフトウェアは、第2の画像が第1の画像に対して真直交であった場合、第2の画像内に表示される解剖学的構造セグメントの角度を計算してもよい。このようにして、ソフトウェアは、第1の画像に真直交していない第2の画像から測定された解剖学的構造変形値が、第1の画像に真直交する修正された第2の画像に対応する補正された解剖学的構造変形値にどのように調整され得るかをユーザに示すことができ、上記の計算で使用するために補正された値を検証するためのガイダンスを提供する。いくつかの実施例では、ユーザが修正された値に自信がない場合、修正された値を上書きするオプション(測定値を使用するなど)がユーザに提供される場合がある。
【0124】
上記のモデル1900は、第1及び第2の画像の両方の画像表現を示すが、単一の画像に対して単一の画像表現のみを示す三次元グラフィックモデルも提供され得ることに留意されたい。このような単一画像モデルは、例えば、フレームマッチングが単一の画像でのみ実行された場合、例えば、ユーザが第1の画像でストラット位置を指定したが、第2の画像ではまだ指定していない場合など、入力プロセスの初期段階でユーザにフィードバックを提供するのに役立つ場合がある。加えて、上記のモデル1900は、解剖学的構造の基準位置を表す点1914及び1924を示しているが、必ずしも解剖学的構造情報を含む必要のない三次元グラフィックモデルも提供され得る。このタイプのモデルは、例えば、ユーザが第1及び/又は第2の画像で固定具要素の位置を示したが、第1及び/又は第2の画像で解剖学的構造の位置をまだ示さなかった場合など、入力プロセスの初期段階でユーザにフィードバックを提供するのにも役立つ場合がある。
【0125】
例えば、ユーザが第1の画像でストラットの位置を示した(ただし、第2の画像ではまだ)シナリオの場合、単一画像モデルは、第1の画像の画像表現、第1の画像の撮像源表現、及びフレームのグラフィック表現(例えば、リング及びストラット)を描写することができる。加えて、その後、ユーザが変形計画を実行し、第1の画像上の解剖学的構造セグメントの位置を示す場合、次いで、単一画像モデルを更新して、第1の画像表現に計画要素(例えば、解剖学的構造の基準点、解剖学的構造の中心線)を表示し、第1の画像の撮像源表現を第1の画像表現上の対応する点に接続するビームを含めることができ、このようにして、固定具フレームを通過する場所をユーザに示す。更に、両方の画像に対して固定具要素(例えば、ストラット)の位置の識別が実行されたが、変形計画(例えば、解剖学的構造位置の指示)がまだ実行されていないシナリオの場合、両方の画像の画像表現、両方の画像の撮像源表現、及びフレーム(例えば、リング及びストラット)のグラフィック表現を示すモデルを生成することができ、これにより、ユーザは画像間の相対的な向き(すなわち、角度と回転)をレビューできる。上記のモデルのいずれか又は全ては、モデル1900と同様に、ユーザによって回転、ズーム、及びパンすることができる。
【0126】
伸延率の変更
いくつかの実施例では、コンピュータ支援リング固定具治療の過程で、外科医は患者の伸延率の変更を望む場合がある。これは、時期尚早の強化(補正が遅すぎる)、再生形成の不良(補正が速すぎる)、再スケジュールが必要なクリニックでのストラットスワップ、痛みが大きすぎる、又は任意の他の理由が原因である可能性がある。いくつかの実施例では、伸延率を効率的かつ信頼性の高い方法で変更できるようにするために、「伸延率の変更」ボタン又は他のコントロールを選択して、治療計画の特定の日に開始し、治療計画の残りの部分で新しい伸延率を使用して、伸延率を新しい伸延率に変更できるようにする、外科医のためにソフトウェア内にオプションが提供される場合がある。いくつかの実施例では、これにより、1つのスクリーン、1つのフィールド、及び1つのクリックのみを使用して、治療の過程で(例えば、治療計画の中間日中に)伸延率を変更でき、患者の治療に臨床的に関連する変化をもたらし、フレーム内の患者の時間を短縮する可能性がある。いくつかの実施例では、伸延率の変更コントロールが選択されている場合、計画は、治療計画タブなどの計画状態でソフトウェアによって再開される場合がある。いくつかの実施例では、他の全てのタブ(治療計画タブを除く)は非アクティブになっている場合がある。その後、ユーザは、「日数」フィールド(又は治療計画期間を表す他のフィールド)又は「基準点での伸延」フィールドのいずれかを編集できる場合がある。次いで、ユーザは「調整計画の更新」コントロールを選択することができ、ソフトウェアは、伸延率の変更コントロールが選択された日からのパラメータで始まる新しい治療計画を生成することができる。次いで、ユーザは新しい計画を患者に提供することができる。
【0127】
例示的な計算装置
図26を参照すると、例示的な計算装置例78などの好適な計算装置は、上述の任意の又は全ての技術を実行するように構成されてもよい。計算装置78が任意の適切な装置を含んでもよく、その例には、デスクトップ計算装置、サーバ計算装置、又はラップトップ、タブレット、若しくはスマートフォンなどのポータブル計算装置が挙げられることが理解されよう。
【0128】
一構成例では、計算装置78は、処理部80、メモリ部82、入力/出力部84、及びユーザインターフェース(UI)部86を含む。計算装置78のブロック図描写は例示のものであり、特定の実装及び/又は構成を示唆するようには意図されていないことが強調される。処理部80、メモリ部82、入力/出力部84、及びユーザインターフェース部86は、互いに連結されて、それらの間の通信を可能にしてもよい。理解されるであろうように、上述の構成要素のうちのいずれも、1つ以上の別個の装置及び/又は位置にわたって分布されてもよい。
【0129】
様々な実施形態では、入力/出力部84は、計算装置78の受信機、計算装置78の送信機、又はこれらの組み合わせを含む。入力/出力部84は、例えばインターネットなどのネットワークとの通信に関する情報を受信及び/又は提供することができる。理解されるであろうように、送信及び受信機能は、計算装置78の外部の1つ又は2つ以上の装置によっても提供され得る。
【0130】
処理部80は、1つ以上のプロセッサを含んでもよい。プロセッサの正確な構成及びタイプに応じて、メモリ部82は、揮発性(いくつかのタイプのRAMなど)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリなど)、又はこれらの組み合わせであってもよい。計算装置78は、テープ、フラッシュメモリ、スマートカード、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、ユニバーサルシリアルバス(USB)互換メモリ、又は情報を記憶するために使用され得、かつ計算装置78によりアクセスされ得る任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない、追加の記憶装置(例えば、リムーバブル記憶装置及び/又は非リムーバブル記憶装置)を含むことができる。
【0131】
計算装置78は、計算装置78とのユーザの通信を可能にするユーザインターフェース部86も含み得る。ユーザインターフェース86は、例えば、ボタン、ソフトキー、マウス、声で作動する制御装置、タッチスクリーン、計算装置78の移動、視覚的合図(例えば、計算装置78上のカメラの前で手を動かす)などによって計算装置78を制御する能力を提供する入力を含んでもよい。ユーザインターフェース部86は、視覚情報(例えば、ディスプレイを介して)、聴覚情報(例えば、スピーカーを介して)、機械的(例えば、振動機構を介して)、又はこれらの組み合わせを含む出力を提供してもよい。様々な構成において、ユーザインターフェース部86は、ディスプレイ、1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース、タッチスクリーン、キーボード、マウス、加速度計、動作感知器、スピーカー、マイクロホン、カメラ、チルトセンサ、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。したがって、例えば、1つ以上のコンピューティングデバイス78を含む、コンピューティングシステムは、プロセッサと、プロセッサに結合されたディスプレイと、プロセッサと通信するメモリと、1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースと、様々な他の構成要素とを含むことができる。メモリは、内部に指示を記憶していてもよく、これらの指示は、プロセッサによって実行されると、上に記載される操作などの操作をコンピュータシステムに実行させる。本明細書で使用するとき、コンピューティングシステムという用語は、1つ以上の計算装置78を含むシステムを指すことができる。例えば、コンピューティングシステムは、1つ以上のクライアント計算装置と通信する1つ以上のサーバ計算装置を含んでもよい。
【0132】
開示される技術を実行するための装置の実施形態例が本明細書に記載されているが、根底にある概念は、本明細書に記載されるような情報を通信及び提示することができる任意の計算装置、プロセッサ、又はシステムに適用されてもよい。本明細書に記載される様々な技術は、ハードウェア若しくはソフトウェアに関連して、又は適切な場合にはこれらの両方の組み合わせに関連して実装されてもよい。かくして、本明細書に記載される方法及び装置を実装することができ、又はそれらのある特定の態様又は部分は、フロッピーディスケット、CD-ROM、ハードドライブ、又は任意の他の機械可読記憶媒体(コンピュータ可読記憶媒体)などの有形の非一時的記憶媒体内に具現化されたプログラムコード(即ち、命令)の形態をとることができ、プログラムコードがコンピュータなどの機械にロードされてそれによって実行されると、この機械は、本明細書に記載される技術を実行するための装置になる。プログラマブルコンピュータ上で実行されるプログラムコードの場合、計算装置は、一般に、プロセッサ、プロセッサ可読記憶媒体(揮発性及び不揮発性メモリ、並びに/又は記憶素子を含む)、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置、例えばディスプレイを含む。ディスプレイは、視覚情報を表示するように構成されてもよい。プログラム(複数可)は、所望によりアセンブリ又は機械語に実装されてもよい。この機械語は、コンパイラ型言語又はインタープリタ型言語であってもよく、ハードウェア実装と組み合わされる。
【0133】
本明細書に記載の画像分析技術による整形外科的固定は、非直交画像の使用を提供するだけでなく、重なり合う画像、異なる画像技術を使用してキャプチャされた画像、異なる設定でキャプチャされた画像などを提供し、これにより、既存の固定及び画像技術と比較して、外科医に大きな柔軟性を提供することを理解されたい。
【0134】
本明細書に記載される技術はまた、いくつかの送信媒体を介して、例えば電気配線又はケーブル配線を介して、光ファイバーを通して、又は送信の任意の他の形態を介して送信されるプログラムコードの形態で具現化された通信を介して実施されてもよい。汎用プロセッサ上で実施される場合、プログラムコードはプロセッサと組み合わされて、本明細書に記載される機能性をもたらすように操作する独自の装置を提供する。加えて、本明細書に記載される技術に関連して使用される任意の記憶技術は、常にハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであってもよい。
【0135】
上記は、以下の項目を考慮してよりよく理解され得る。
1.第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する、リング及びストラットを含む固定具のグラフィック投影を提供するコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメント並びにそれに取り付けられた前記固定具の第1の画像及び第2の画像を表示することであって、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度で画像平面を有する、表示することと、
前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記固定具の複数の要素の、前記第1の画像内の第1の位置の第1の指示を受信することと、
前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記固定具の前記グラフィック投影を前記第2の画像上に重ね合わせることであって、前記固定具の前記グラフィック投影が、前記角度に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の位置に対して回転される、重ね合わせることと、を含む、方法。
2.前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記固定具の前記複数の要素の、前記第2の画像内の第2の位置の第2の指示を受信することを更に含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
3.前記固定具の前記グラフィック投影を前記第2の画像上に重ね合わせることが、前記第2の位置を識別する際にユーザを支援する、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
4.前記固定具の前記グラフィック投影が、ユーザによって移動可能であり、サイズ変更可能であり、回転可能である、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
5.前記変形が、治療計画内の中間日中に伸延率が変更される前記治療計画を使用して補正される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
6.前記固定具の前記複数の要素が、前記ストラットを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
7.前記固定具の前記グラフィック投影が、前記ストラットのグラフィック表現を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
8.前記固定具の前記グラフィック投影が、前記リングのグラフィック表現を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
9.第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する、リング及びストラットを含む固定具の撮像シーンの三次元概要を生成するコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングシステムによって、前記固定具並びにそれに取り付けられた前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの第1の画像及び第2の画像を受信することであって、前記第1の画像は第1の撮像源からキャプチャされ、前記第2の画像は第2の撮像源からキャプチャされ、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度でそれぞれの第1の画像平面及び第2の画像平面を有する、受信することと、
前記コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の画像を表す第1の画像表現及び前記第2の画像を表す第2の画像表現を含む三次元グラフィックモデルを表示することであって、第1の仮想ラインが、前記第1の撮像源に対応する第1の仮想位置を前記第1の画像表現内の基準位置に接続し、第2の仮想ラインが、前記第2の撮像源に対応する第2の仮想位置を前記第2の画像表現内の基準位置に接続する、表示することと、
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の最短距離に関連付けられた第1のグラフィック表現を表示することであって、前記第1のグラフィック表現は、三次元空間内の前記基準位置の物理的位置を表す、表示することと、を含む、方法。
10.前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の前記最短距離が、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の交点であり、前記第1のグラフィック表現が前記交点で表示される、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
11.前記第1の仮想ライン及び前記第2の仮想ラインが交差せず、前記第1のグラフィック表現が前記最短距離を二分する点で表示される、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
12.前記基準位置が、前記第1の解剖学的構造セグメント又は前記第2の解剖学的構造セグメントの基準点である、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
13.前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ライン及び前記第2の仮想ラインのグラフィック表現を表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
14.前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記固定具の前記リング及び前記ストラットのグラフィック表現を、前記三次元空間における前記固定具の前記リング及び前記ストラットの物理的位置を表す仮想位置に表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
15.前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントのグラフィック表現を、前記三次元空間における前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの物理的位置を表す仮想位置に表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
16.前記三次元グラフィックモデルが、前記第1の画像表現及び前記第2の画像表現を互いに対して前記ある角度で表示する、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
17.前記第1の画像平面及び前記第2の画像平面が非直交である場合に、前記第1の画像表現に直交する修正された第2の画像表現を表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
18.前記三次元グラフィックモデルが、ユーザによってズーム可能であり、回転可能である、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
19.前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の撮像源に対応する前記第1の仮想位置及び前記第2の撮像源に対応する前記第2の仮想位置のグラフィック表現を表示することを更に含む、請求項9に記載のコンピュータ実装方法。
20.指示を記憶する1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記指示は、1つ以上の計算装置によって実行されると、前記1つ以上の計算装置に、リング及びストラットを含む固定具の撮像シーンの三次元概要を生成して、第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する動作を実行させ、前記動作は、
コンピューティングシステムによって、前記固定具並びにそれに取り付けられた前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの第1の画像及び第2の画像を受信することであって、前記第1の画像は第1の撮像源からキャプチャされ、前記第2の画像は第2の撮像源からキャプチャされ、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度でそれぞれの第1の画像平面及び第2の画像平面を有する、受信することと、
前記コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の画像を表す第1の画像表現及び前記第2の画像を表す第2の画像表現を含む三次元グラフィックモデルを表示することであって、第1の仮想ラインが、前記第1の撮像源に対応する第1の仮想位置を前記第1の画像表現内の基準位置に接続し、第2の仮想ラインが、前記第2の撮像源に対応する第2の仮想位置を前記第2の画像表現内の基準位置に接続する、表示することと、
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の最短距離に関連付けられた第1のグラフィック表現を表示することであって、前記第1のグラフィック表現は、三次元空間内の前記基準位置の物理的位置を表す、表示することと、を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0136】
本明細書に記載される技術が、様々な図面の様々な実施形態に関連して実施されてもよく、かつ記載されている一方で、他の類似の実施形態が使用されてもよく、又は記載の実施形態に、それから逸脱することなく修正及び追加が加えられてもよいことを理解されたい。例えば、上に開示されることが、上に示される順序で、又は所望により任意の他の順序で実行されてもよいことを理解されたい。更に、当業者であれば、本出願に記載される技術が、有線又は無線にかかわらず、任意の環境に適用することができ、通信ネットワークを介して接続され、かつネットワーク全域で情報交換する任意の数のそのような装置に適用され得ることを認識するであろう。したがって、本明細書に記載される技術は、いずれの単一の実施形態にも制限されるべきではなく、むしろ添付の特許請求の範囲に従う拡がり及び範囲内で解釈されるべきである。
【0137】
〔実施の態様〕
(1) 第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する、リング及びストラットを含む固定具のグラフィック投影を提供するコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメント並びにそれに取り付けられた前記固定具の第1の画像及び第2の画像を表示することであって、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度で画像平面を有する、表示することと、
前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記固定具の複数の要素の、前記第1の画像内の第1の位置の第1の指示を受信することと、
前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記固定具の前記グラフィック投影を前記第2の画像上に重ね合わせることであって、前記固定具の前記グラフィック投影が、前記角度に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の位置に対して回転される、重ね合わせることと、を含む、方法。
(2) 前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記固定具の前記複数の要素の、前記第2の画像内の第2の位置の第2の指示を受信することを更に含む、実施態様1に記載のコンピュータ実装方法。
(3) 前記固定具の前記グラフィック投影を前記第2の画像上に重ね合わせることが、前記第2の位置を識別する際にユーザを支援する、実施態様2に記載のコンピュータ実装方法。
(4) 前記固定具の前記グラフィック投影が、ユーザによって移動可能であり、サイズ変更可能であり、回転可能である、実施態様1に記載のコンピュータ実装方法。
(5) 前記変形が、治療計画内の中間日中に伸延率が変更される前記治療計画を使用して補正される、実施態様1に記載のコンピュータ実装方法。
【0138】
(6) 前記固定具の前記複数の要素が、前記ストラットを含む、実施態様1に記載のコンピュータ実装方法。
(7) 前記固定具の前記グラフィック投影が、前記ストラットのグラフィック表現を含む、実施態様1に記載のコンピュータ実装方法。
(8) 前記固定具の前記グラフィック投影が、前記リングのグラフィック表現を含む、実施態様1に記載のコンピュータ実装方法。
(9) 第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する、リング及びストラットを含む固定具の撮像シーンの三次元概要を生成するコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングシステムによって、前記固定具並びにそれに取り付けられた前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの第1の画像及び第2の画像を受信することであって、前記第1の画像は第1の撮像源からキャプチャされ、前記第2の画像は第2の撮像源からキャプチャされ、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度でそれぞれの第1の画像平面及び第2の画像平面を有する、受信することと、
前記コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の画像を表す第1の画像表現及び前記第2の画像を表す第2の画像表現を含む三次元グラフィックモデルを表示することであって、第1の仮想ラインが、前記第1の撮像源に対応する第1の仮想位置を前記第1の画像表現内の基準位置に接続し、第2の仮想ラインが、前記第2の撮像源に対応する第2の仮想位置を前記第2の画像表現内の基準位置に接続する、表示することと、
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の最短距離に関連付けられた第1のグラフィック表現を表示することであって、前記第1のグラフィック表現は、三次元空間内の前記基準位置の物理的位置を表す、表示することと、を含む、方法。
(10) 前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の前記最短距離が、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の交点であり、前記第1のグラフィック表現が前記交点で表示される、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
【0139】
(11) 前記第1の仮想ライン及び前記第2の仮想ラインが交差せず、前記第1のグラフィック表現が前記最短距離を二分する点で表示される、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
(12) 前記基準位置が、前記第1の解剖学的構造セグメント又は前記第2の解剖学的構造セグメントの基準点である、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
(13) 前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ライン及び前記第2の仮想ラインのグラフィック表現を表示することを更に含む、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
(14) 前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記固定具の前記リング及び前記ストラットのグラフィック表現を、前記三次元空間における前記固定具の前記リング及び前記ストラットの物理的位置を表す仮想位置に表示することを更に含む、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
(15) 前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントのグラフィック表現を、前記三次元空間における前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの物理的位置を表す仮想位置に表示することを更に含む、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
【0140】
(16) 前記三次元グラフィックモデルが、前記第1の画像表現及び前記第2の画像表現を互いに対して前記ある角度で表示する、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
(17) 前記第1の画像平面及び前記第2の画像平面が非直交である場合に、前記第1の画像表現に直交する修正された第2の画像表現を表示することを更に含む、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
(18) 前記三次元グラフィックモデルが、ユーザによってズーム可能であり、回転可能である、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
(19) 前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の撮像源に対応する前記第1の仮想位置及び前記第2の撮像源に対応する前記第2の仮想位置のグラフィック表現を表示することを更に含む、実施態様9に記載のコンピュータ実装方法。
(20) 指示を記憶する1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記指示は、1つ以上の計算装置によって実行されると、前記1つ以上の計算装置に、リング及びストラットを含む固定具の撮像シーンの三次元概要を生成して、第1の解剖学的構造セグメント及び第2の解剖学的構造セグメントの変形を補正する動作を実行させ、前記動作は、
コンピューティングシステムによって、前記固定具並びにそれに取り付けられた前記第1の解剖学的構造セグメント及び前記第2の解剖学的構造セグメントの第1の画像及び第2の画像を受信することであって、前記第1の画像は第1の撮像源からキャプチャされ、前記第2の画像は第2の撮像源からキャプチャされ、前記第1の画像及び前記第2の画像は、互いに対してある角度でそれぞれの第1の画像平面及び第2の画像平面を有する、受信することと、
前記コンピューティングシステムの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを使用して、前記第1の画像を表す第1の画像表現及び前記第2の画像を表す第2の画像表現を含む三次元グラフィックモデルを表示することであって、第1の仮想ラインが、前記第1の撮像源に対応する第1の仮想位置を前記第1の画像表現内の基準位置に接続し、第2の仮想ラインが、前記第2の撮像源に対応する第2の仮想位置を前記第2の画像表現内の基準位置に接続する、表示することと、
前記三次元グラフィックモデルにおいて、前記第1の仮想ラインと前記第2の仮想ラインとの間の最短距離に関連付けられた第1のグラフィック表現を表示することであって、前記第1のグラフィック表現は、三次元空間内の前記基準位置の物理的位置を表す、表示することと、を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。