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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】熱保護付き電気システム
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/04 20190101AFI20240610BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240610BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20240610BHJP
   H01M 50/581 20210101ALI20240610BHJP
   H01M 50/583 20210101ALI20240610BHJP
【FI】
B60K1/04 Z
H01M50/249
H01M50/244 Z
H01M50/581
H01M50/583
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022029992
(22)【出願日】2022-02-28
(62)【分割の表示】P 2021532052の分割
【原出願日】2019-12-04
(65)【公開番号】P2022087096
(43)【公開日】2022-06-09
【審査請求日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】16/212,251
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/212,310
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518156417
【氏名又は名称】ズークス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロバート アラン ング
(72)【発明者】
【氏名】モーリッツ ベッカー
(72)【発明者】
【氏名】カイル マシュー フォーリー
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ジャスプリート シング ハエル
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド サンズ
【審査官】高瀬 智史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/155410(WO,A1)
【文献】米国特許第09660379(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0186664(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0052514(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 1/04
H01M 50/249
H01M 50/244
H01M 50/581
H01M 50/583
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の電気負荷に電力を供給するように構成された電気システムであって、
ケーシングと、
前記ケーシングに結合された少なくとも2つのバッテリハウジングであって、第1の側壁に正端子としての第1の端が配置され、第2の側壁に負端子としての第2の端が配置され、前記第1の端子が第1の角に近接し、前記第2の端子が第2の角に近接し、前記第1の角は前記第2の角対角向かい合ってい第1のバッテリハウジングを含む、前記少なくとも2つのバッテリハウジングと、
前記少なくとも2つのバッテリハウジングを高電圧接続箱に接続する第1の正のバスバーと、
前記少なくとも2つのバッテリハウジングを前記高電圧接続箱に接続する第1の負のバスバーと、
前記高電圧接続箱に結合された第2の正のバスバーと、
前記高電圧接続箱に結合された第2の負のバスバーと、
前記第2の正のバスバーおよび前記第2の負のバスバーに結合されたコネクタであって、前記高電圧接続箱から外部負荷に電力をルーティングするように構成される前記コネクタと
を備える電気システム。
【請求項2】
前記高電圧接続箱が、熱暴走、短絡、高温、低温、車両の電子制御ユニットの故障、クラッシュイベント、または前記少なくとも2つのバッテリハウジングのうちの1つのバッテリハウジングの過電圧の少なくとも1つの場合に、前記第2の正のバスバーまたは前記第2の負のバスバーの少なくとも1つを非通電にするように構成される、請求項1に記載の電気システム。
【請求項3】
前記第1の正のバスバーおよび前記第2の正のバスバーは、前記少なくとも2つのバッテリハウジングから、前記高電圧接続箱を介して前記車両を駆動するように構成された負荷に電力を供給するように構成される、請求項1に記載の電気システム。
【請求項4】
前記正端子は、前記正端子と前記負端子との間の電気アーク放電を防止するために、前記負端子から距離を置いて配置されている、請求項1に記載の電気システム。
【請求項5】
前記少なくとも2つのバッテリハウジングが互いに直列に接続されている、請求項1に記載の電気システム。
【請求項6】
前記コネクタは、前記第2の正のバスバーおよび前記第2の負のバスバーを介して、前記外部負荷から前記高電圧接続箱に電力をルーティングするようにさらに構成される、請求項1に記載の電気システム。
【請求項7】
バッテリパックであって、
ケーシングと、
前記ケーシングに結合された少なくとも2つのバッテリであって、前記少なくとも2つのバッテリのうちの1つのバッテリは、第1の側壁に正端子としての第1の端が配置され、第2の側壁に負端子としての第2の端が配置され、前記第1の端子が第1の角に近接し、前記第2の端子が第2の角に近接し、前記第1の角は前記第2の角対角向かい合っている、前記少なくとも2つのバッテリと、
前記少なくとも2つのバッテリに関連する正端子を接続箱に接続する正のバスバーと、
前記少なくとも2つのバッテリに関連する負端子を前記接続箱に接続する負のバスバーとを備え、前記正のバスバーおよび前記負のバスバーは、前記少なくとも2つのバッテリから前記接続箱を介して車両システムに電力を送信するように構成される、バッテリパック。
【請求項8】
前記正端子は、前記正端子と前記負端子との間の電気アーク放電を防止するために、前記負端子から距離を置いて配置されている、請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項9】
第2の正のバスバーの第1の端部で前記接続箱に結合された前記第2の正のバスバーと、
第2の負のバスバーの第1の端部で前記接続箱に結合された前記第2の負のバスバーと、
前記第2の正のバスバーおよび前記第2の負のバスバーの第2の端部に結合されたコネクタであって、電力を外部負荷にルーティングするように構成された前記コネクタと
をさらに備える請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記コネクタは、前記第2の正のバスバーおよび前記第2の負のバスバーを介して、前記外部負荷から前記接続箱に電力をルーティングするようにさらに構成される、請求項9に記載のバッテリパック。
【請求項11】
前記接続箱が、熱暴走、短絡、高温、低温、車両の電子制御ユニットの故障、クラッシュイベント、または前記少なくとも2つのバッテリの過電圧のうちの少なくとも1つの場合に、前記第2の正のバスバーまたは前記第2の負のバスバーの少なくとも1つを非通電にするように構成される、請求項9に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記正端子は、前記少なくとも2つのバッテリに関連する最も正の端子を含み、前記負端子は、前記少なくとも2つのバッテリに関連する最も負の端子を含む、請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記少なくとも2つのバッテリのうちの第1のバッテリは、前記バッテリパックの前記第1の角に近接して配置される第1の正端子と、前記バッテリパックの前記第2の角に近接して配置される第1の負端子とを備え、
前記少なくとも2つのバッテリのうちの第2のバッテリは、前記バッテリパックの前記第2の角に近接して配置される第2の正端子と、前記バッテリパックの前記第1の角の近くに近接して配置される第2の負端子とで構成され、
前記第1の正端子は、前記第2の負端子に結合される、請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記少なくとも2つのバッテリが互いに直列に接続されている、請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項15】
バッテリパックであって、
ケーシングと、
前記ケーシングに結合された少なくとも2つのバッテリサブシステムであって、前記少なくとも2つのバッテリサブシステムのうちの1つのサブシステムは、第1の側壁に正端子としての第1の端子が配置され第2の側壁に負端子としての第2の端子が配置され、前記第1の端子が第1の角に近接し、前記第2の端子が第2の角に近接し、前記第1の角は前記第2の角対角向かい合っている、前記少なくとも2つのバッテリサブシステムと、
前記少なくとも2つのバッテリサブシステムに関連する正端子を接続箱に接続する正のバスバーと、
前記少なくとも2つのバッテリサブシステムに関連する負端子を前記接続箱に接続する負のバスバーと、
前記接続箱をコネクタに接続する第2の正のバスバーと、
前記接続箱を前記コネクタに接続する第2の負のバスバーと
を備えるバッテリパック。
【請求項16】
前記正端子は、前記正端子と前記負端子との間の電気アーク放電を防止するために、前記負端子から距離を置いて配置されている、請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項17】
前記少なくとも2つのバッテリサブシステムのうちの1つのバッテリサブシステムが複数の電気セルを含む、請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項18】
前記少なくとも2つのバッテリサブシステムは、
第1の正端子および第1の負端子を含む第1のバッテリと、
第2の正端子および第2の負端子を含み、前記第2の負端子が前記第1の正端子に結合されている第2のバッテリと、
第3の正端子および第3の負端子を含み、前記第3の負端子が前記第2の正端子に結合されている第3のバッテリと、
第4の正端子および第4の負端子を含み、前記第4の負端子が前記第3の正端子に結合されている第4のバッテリと、
第5の正端子および第5の負端子を含み、前記第5の負端子が前記第4の正端子に結合されている第5のバッテリと、
第6の正端子および第6の負端子を備え、前記第6の負端子が前記第5の正端子に結合されている第6のバッテリと
を含む、請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項19】
前記負のバスバーが前記第1の負端子に結合され、前記第1の負端子が前記バッテリパックの最も負の端子を含み、前記正のバスバーが前記第6の正端子に結合され、前記第6の正端子は前記バッテリパックの最も正の端子を含む、請求項18に記載のバッテリパック。
【請求項20】
前記少なくとも2つのバッテリサブシステムが互いに直列に接続されている、請求項15に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電気システムに関し、より具体的には、熱保護付き電気システムに関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願の相互参照)
このPCT国際特許出願は、2018年12月6日に出願された「ELECTRICAL SYSTEM WITH THERMAL PROTECTION」と題された米国特許出願第16/212,251号、および2018年12月6日に出願された「ELECTRICAL SYSTEM WITH DE-ENERGIZING BUS BARS」と題された米国特許出願第16/212,310号の優先権の利益を主張し、両出願とも参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
現在稼働中の多くの車両は、少なくとも部分的に電気システムから電力を供給されている。車両全体に電力を供給するのに十分な電力を供給するために、電気システムは通常、複数のセルで構成されたバッテリを含み、各セルはそれぞれのバッテリにその電位を追加する。したがって、バッテリに含まれるセルの数が増えると、バッテリによって提供される電力量が直接増加する。ただし、セルの数が増えると、セルによって生成される熱によってバッテリが過熱するリスクがさらに高まる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
詳細な説明が、添付の図面を参照して説明される。図面において、参照番号の左端の数字は、参照番号が最初に現れる図面を識別する。異なる図面における同一の参照番号の使用は、類似または同一のコンポーネント、または特徴を示す。
【0005】
図1図1は、本開示の実施形態による、熱暴走軽減システムで構成されたバッテリパックが自律車両のオペレーティングシステムに電力を供給し得る自律車両の図である。
図2図2は、本開示の実施形態による、車両に電力を供給するように構成された電気システムの例示的なバッテリパックの側面図である。
図3図3は、本開示の実施形態による、バッテリモジュールが挿入されたバッテリパックの拡大図であり、バッテリパックのベントを示す拡大図である。
図4A図4Aは、例示的なバッテリモジュールの図であり、第1の端子がバッテリモジュールの第1の側壁に配置され、第2の端子がバッテリモジュールの第2の側壁に配置され、第1の端子と第2の端子が互いに対角線上に配置されたバッテリモジュールの斜視図である。
図4B図4Bは、例示的なバッテリモジュールの図であり、図4Aに示されるバッテリモジュールの断面の拡大図であり、バッテリモジュールをバッテリパックに固定するように構成されたカプラと、バッテリモジュール内に配置された複数のセルとを示す拡大図である。
図5A図5Aは、本開示の実施形態による、バッテリモジュールの例示的な内部構成要素の図であり、列に構成された複数のバッテリセルを示す。
図5B図5Bは、本開示の実施形態による、バッテリモジュールの例示的な内部構成要素の図であり、第1の端子および第2の端子に電気的に結合された複数のバッテリセルの上面図である。
図6図6は、本開示の実施形態による、第1のバスバーおよび第2のバスバーで構成された例示的なバッテリパックの図である。
図7図7は、バッテリモジュールをバッテリパックに挿入するための例示的なプロセスを示す。
図8図8は、バッテリパックのバッテリモジュールを互いに結合するための例示的なプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、車両の電気システムで使用され得るような、バッテリの熱暴走軽減を改善するための技術を対象とする。本明細書に記載の車両は、全体的または部分的に1つまたは複数のバッテリによって動力を供給される車両を含み得る。主に自律車両に電力を供給する文脈で論じているが、本明細書に記載の方法、装置、およびシステムは、様々なシステム(例えば、センサーシステム、またはロボットプラットフォーム)に適用し得、自律車両に限定されない。別の例では、この技術は、航空または航海の状況で、分散ストレージシステム、バッテリバックアップシステムとして、または1つまたは複数のバッテリによって電力が供給される任意のシステムにおいて利用し得る。
【0007】
車両電気システムは、1つまたは複数のバッテリパックに構成された複数のバッテリを含み得る。いくつかの例では、バッテリパックは、並列構成などで実質的に水平に構成されたバッテリ(例えば、バッテリモジュール、バッテリサブシステムなど)を含み得る。少なくとも1つの例では、バッテリパックは、複数の積み重ねられたバッテリを含み得る。バッテリパックは、バッテリを車両内の所定の位置に固定するように構成されたケーシングを含み得る。ケーシングは、金属材料(例えば、アルミニウム、鋼、チタンなど)、プラスチック材料(例えば、ポリマーなど)、セラミック材料、複合材料(例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ケブラーなど)、または上記の組み合わせでできていてよい。
【0008】
バッテリパックは、複数のバッテリモジュールベイを含み得、各バッテリモジュールベイは、バッテリモジュールを収容するように構成されている。様々な例において、各バッテリモジュールベイは、ケーシングの内面の反対側に構成された一対のレールを含み得る。レールの対は、バッテリモジュールの反対側(例えば、バッテリハウジングの外面)のカプラに接続するように構成され得る。例えば、バッテリモジュールの第1のカプラは、一対のレールの第1のレールを受け入れるように構成され得、バッテリモジュールの第2のカプラは、一対のレールの第2のレールを受け入れるように構成され得る。バッテリをバッテリパック(例えば、バッテリパックのケーシング)に挿入するために、第1のカプラおよび第2のカプラは、それぞれ、第1のレールおよび第2のレールに沿ってスライドし得る。いくつかの例では、各バッテリモジュールベイは、内面に構成されたレールと、反対側の内面(例えば、反対側の側壁)にあるカプラとを含み得る。そのような例では、バッテリモジュールは、一方の外側壁に配置されたレールと、反対側の外側壁に配置されたカプラとで構成され得る。バッテリモジュールとケーシングのカプラは、バッテリモジュールとケーシングのそれぞれのレールに結合するように構成され得る。バッテリは、レールの端にある1つまたは複数の留め具(たとえば、ネジ、リベット、ピン、スナップコネクタ、ラッチ、バネ式留め具など)を介してケーシングに固定され得る。
【0009】
様々な例において、バッテリのバッテリパックへの挿入は、バッテリパックの剛性を高め得る。剛性は、車両の運転中など、バッテリパックの共振(例えば、振動、モーダルなど)周波数に影響を与える可能性がある。いくつかの例では、バッテリをバッテリパックに挿入した後、バッテリパックの剛性は、車体および/または車両の他の構成要素に関連する剛性よりも大きくなり得る。そのような例では、バッテリパック、車体、および/または車両の構成要素に関連するモーダル周波数は、実質的に異なる可能性がある。例えば、車体に関連するモーダル周波数は35ヘルツであり得、バッテリが挿入されたバッテリパックに関連するモーダル周波数は45ヘルツであり得る。車両の剛性とバッテリパックの剛性の違い(およびその結果としてのモーダル周波数の10ヘルツの違い)は、共振を防ぎ、車両の乗客が経験する振動と騒音を低減するのに役立ち得る。
【0010】
様々な例において、バッテリモジュールベイの少なくともいくつかは、バッテリモジュールの少なくとも一部を取り囲む空間を含み得る。空間は、第1のモジュールの上部と第2のモジュールの下側との間のエアギャップを含み得る。エアギャップは、第1と第2のモジュール間の熱伝達に対するバリアとして作用し得る。いくつかの例では、空間は、それぞれのバッテリモジュールの側面部分まで延び得る。空間は、少なくとも部分的に、第1および第2のモジュールに関連するレールの対(例えば、第1のモジュールおよび第2のモジュールが結合されるレールの対)によって境界付けられ得る。様々な例において、レールの対は、第1のバッテリモジュールベイを第2のバッテリモジュールベイから実質的に断熱するように構成され得る。そのような例では、レールの対は、熱暴走などのバッテリモジュールによって生成された高温ガスが別のバッテリモジュールに実質的に影響を与えることを防ぐように構成されたバリアを提供し得る。
【0011】
様々な例において、バッテリモジュールは、バッテリハウジングを含み得る。バッテリハウジングは、カバー、1つまたは複数の側壁、およびベースを含み得る。カバー、側壁、および/またはベースは、金属材料、セラミック材料、プラスチック材料、複合材料、またはそれらの組み合わせのシートを含み得る。カバー、側壁、およびベースのそれぞれは、互いに同じまたは異なる材料でできていてもよい。少なくとも1つの例では、カバーは、ステンレス鋼材料のシートを含み得る。いくつかの例では、カバー、側壁、および/またはベースは、提供される場合、積層され、接着され、またはそれ以外の場合はカバーに貼り付けられ得る、絶縁材料(例えば、雲母、シリコーンゴム、テフロンなど)を含み得る。様々な例において、カバー、側壁、および/またはベースは、それぞれのバッテリモジュールに隣接して(例えば、上または下に)配置された別のバッテリモジュールからそれぞれのバッテリモジュールを実質的に断熱するように構成され得る。様々な例において、バッテリハウジングの側壁の少なくとも2つは、上記のようなものなどのレールを受け入れるように構成されたカプラで構成され得る。いくつかの例では、バッテリの一方の側壁は、レールを受け入れるためのカプラで構成され得、反対側の側壁は、バッテリパックのケーシングのカプラに結合するためのレールで構成され得る。
【0012】
様々な例において、バッテリハウジングは、複数のセルを取り囲み得る。様々な例において、バッテリモジュールは、複数のセルのうちの1つまたは複数から放出されるガスなどのガスを排出するように構成され得る。そのような例では、ガスは、1つまたは複数のバッテリモジュールベントを介してバッテリモジュールの外へ排出され得る。いくつかの例では、ガスは、バッテリモジュールの内部区画から、バッテリモジュールの少なくとも一部を取り囲む空間に放出され得る。様々な例において、バッテリパックの各バッテリモジュールベイは、ケーシングの外側にガスを排出するための1つまたは複数のベント(例えば、ケーシングベント)を含み得る。ケーシングベントは、バッテリモジュールベイ(例えば、ガスを含む空間)とケーシングの外側の大気との間の圧力を実質的に等しくするように構成され得る。いくつかの例では、ケーシングベントは、ベントを出るガスから汚染物質を濾過するように、および/または汚染物質がバッテリパックに入るのを防ぐように構成された通気性材料(例えば、膜)を含み得る。様々な例において、ケーシングベントは、通常の動作中に密閉され、バッテリモジュールベイと車両の外部の大気との間の閾値圧力差にさらされたときなどに「吹き飛ばす(blow out)」(すなわち、圧力を解放する)ように構成され得る。バッテリモジュールベントおよびケーシングベントは、セルの故障および/または熱暴走の場合など、バッテリモジュールが過圧および/または過熱するのを防ぎ得る。
【0013】
いくつかの例では、複数のセルは、セルの複数の列に構成され得る。様々な例において、セルの列内のセルは、並列であり得る。いくつかの例では、セルの列内のセルは、直列に構成され得る。いくつかの例では、セルのロール内の各セルは、バッテリモジュールの第1の側が正極性で、第1の側の反対側のバッテリモジュールの第2の側が負極性で構成され得る。
【0014】
様々な例において、複数のセルは、1つまたは複数のワイヤまたはバスバーを介して電気的に結合され得る。様々な例において、セルの第1の列のセルに関連する正端子は、セルの第1の列とセルの第2の列との間に位置するバスバーに接続され得る。そのような例では、セルの第2の列のセルに関連する負端子は、バスバーに接続され得る。様々な例において、複数のセルは、最も正の電荷(例えば、正端子)が第1の側壁の第1の端にあり、最も負の電荷(例えば、負端子)が第2の側壁の第2の端にあるように電気的に結合され得、第1の端および第2の端は、側壁の反対側の端であり、第1の側壁および第2の側壁は、バッテリハウジング内の反対側の側壁である。このような例では、各バッテリモジュールの正端子と負端子は、反対側の角に配置され得る。様々な例において、各バッテリモジュールの反対側の角に正端子および負端子を配置することにより、2つの端子間のブリッジングイベント(例えば、アーク放電)を実質的に排除し得、それにより、バッテリモジュールの使用の安全性を高める。
【0015】
様々な例において、バッテリモジュールをバッテリパック(例えば、ケーシング)に挿入して、他のすべてのバッテリモジュールが、位置合わせされた正端子および負端子を有するようにし得る。例えば、第1のバッテリモジュールは、バッテリパックの左前隅に配置された正端子で挿入され得、第1のバッテリモジュールに隣接する第2のバッテリモジュールは、バッテリパックの左前隅に配置された負端子で挿入され得る。第2のバッテリモジュールに隣接する第3のバッテリモジュールは、バッテリパックの左前隅などに配置された正極端子で挿入され得る。
【0016】
様々な例において、バッテリパック内のバッテリモジュールは、直列に構成され得る。そのような例では、第1のバッテリモジュールの正端子は、第2のバッテリモジュールの負端子に電気的に結合され得、第2のバッテリモジュールの正端子は、第3のバッテリモジュールなどの負端子に電気的に結合され得る。少なくとも1つの例では、第1の正のバスバーは、最後のバッテリモジュール(例えば、スタック内の一番下のバッテリモジュール)から、バッテリパックによって供給される電圧および/または電流を監視するように構成された高電圧接続箱(例えば、接続箱)に最も正の電荷を運び得、第1の負のバスバーは、第1のバッテリモジュール(例えば、スタックの一番上のバッテリモジュール)から、バッテリパックの最も負の電荷を高電圧接続箱に運び得る。高電圧接続箱は、車両を動作させるために、電力が車両の駆動モジュール(例えば、バッテリパックに関連する駆動モジュール)に流れることを可能にするようにさらに構成され得る。
【0017】
様々な例において、第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーは、第1の端部のバッテリパックおよび第2の端部のコネクタに関連する高電圧接続箱にさらに電気的に結合され得る。第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーは、高電圧バスバーを含み得る。いくつかの例では、コネクタはフローティングコネクタを含み得る。そのような例では、コネクタは、振動および/または車両の他の動きによって引き起こされるものなど、プラグの相対的な不整合に対応するように構成され得る。様々な例において、コネクタは、1つまたは複数のケーブル、ワイヤ、バスバー、または他の電気的結合を介するなどして、バッテリモジュールによって供給される電力をバッテリバランスボックスに転送するように構成され得る。さらに、コネクタは、第2のバッテリパック(例えば、第2の駆動モジュールの)に配置されたバッテリモジュールの第2のセットから受信されるものなど、バッテリバランスボックスから電力を受信するように構成され得る。バッテリバランスボックスは、それに関連する容量に基づいてバッテリの充電および/または放電を調整することによって、各バッテリパックの容量を最大化するように構成され得る。様々な例において、第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーは、バッテリパックに関連する高電圧接続箱から電力を運ぶ、および/または、バッテリバランスボックスが、車両の2つ以上のバッテリパック間で電力量が等しくないと判断した場合などに、バッテリパックに関連する高電圧接続箱から電力を運ぶように構成され得る。
【0018】
様々な例において、第2の正のバスバーおよび/または第2の負のバスバーは、熱暴走または他の故障またはバッテリパックに関連するバッテリモジュールの誤動作の場合に非通電になるように構成され得る。いくつかの例では、第2の正のバスバーおよび/または第2の負のバスバーは、第1の正のバスバーおよび第1の負のバスバーによって高電圧接続箱に提供される電圧の降下および/または急上昇(surge)に少なくとも部分的に基づいて非通電になり得る。いくつかの例では、第2の正のバスバーおよび/または第2の負のバスバーは、熱暴走および/またはバッテリモジュールの故障を示すものなど、閾値電圧を超える電圧の降下および/または急上昇に基づいて非通電になり得る。様々な例において、高電圧接続箱は、電圧の低下および/または急上昇を検出し得、それぞれの第2のバスバーの一方または両方を非通電にし得る。いくつかの例では、バッテリバランスボックスは、電圧の低下および/または急上昇を検出し得、それぞれの第2のバスバーの一方または両方を非通電にし得る。例えば、6個のバッテリを含むバッテリパック内の第3のバッテリは、第3のバッテリに対応する1つまたは複数のセルの故障のために短絡することがある。その結果、バッテリパックによって供給される電圧が低下し、駆動モジュールに供給される合計電圧が予想される電圧よりも低くなる可能性がある(たとえば、駆動モジュールのコンポーネントを実行するために必要な電圧よりも低く、閾値電圧よりも低く)。電圧降下に基づいて、駆動モジュールおよび/またはバランスボックスは、バッテリパックの故障を感知し、第2の正および/または第2の負のバスバー非通電にしてもよい。
【0019】
図1は、本開示の実施形態による、熱暴走軽減システムで構成されたバッテリパック102が自律車両のオペレーティングシステムに電力を供給し得る自律車両100の図である。例示的な例では、車両100は、2つのバッテリパック102を含む。他の例では、車両100は、より多いまたはより少ない数のバッテリパック102を含み得る。
【0020】
バッテリパック102は、1つまたは複数のバッテリモジュール104(例えば、バッテリ、バッテリサブシステムなど)で構成され得る。例示的な例では、バッテリパックは、スタックで構成された6つのバッテリモジュール104を含む。他の例では、バッテリパック102は、より多いまたはより少ない数のバッテリモジュール104を含み得る。さらに、他の例では、バッテリモジュール104は、実質的に水平および/または実質的に垂直、または任意の他の構成などで、異なって構成され得る。
【0021】
様々な例において、バッテリモジュール104は、高電圧接続箱107を介してバッテリパックに関連する駆動モジュール106に電力を供給するように構成され得る。駆動モジュール106は、様々な車両システムの動作を制御するように構成され得る。例えば、駆動モジュール106は、ステアリング、ホイール速度、および/または車両100のパワートレインおよび/またはドライブトレインの他の構成要素、ならびにHVACなどを制御し得る。
【0022】
様々な例において、バッテリモジュール104は、バッテリパック102のケーシング108に安全に結合され得る。ケーシング108は、金属材料(例えば、アルミニウム、鋼、チタンなど)、プラスチック材料(例えば、ポリマーなど)、セラミック材料、複合材料(例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ケブラーなど)、または上記の組み合わせを含み得る。少なくとも1つの例では、ケーシング108は、押し出しプロセスによって形成された金属材料を含み得る。様々な例において、ケーシングは、ベース、カバー、並びに前側壁、後側壁、右側壁、および左側壁(例えば、第1の側壁、第2の側壁、第3の側壁、第4の側壁)を含む4つの側壁を含み得る。ケーシング108の片側が取り外された状態で、断面として示されているが、バッテリパック102のケーシング108は、すべての側面でバッテリモジュール104を包むように構成される。様々な例において、バッテリパック102のケーシング108は、実質的に防水性および/または耐水性であるように構成され得る。
【0023】
様々な例において、各バッテリモジュール104は、ケーシング取り付け機構に結合するように構成され得る。いくつかの例では、ケーシング取り付け機構は、レール110を含み得る。レール110は、金属材料、セラミック材料、複合材料、プラスチック材料、または前述の組み合わせを含み得る。レール110は、ケーシング108と同じ材料または異なる材料を含み得る。いくつかの例では、レールは、実質的に水平な構成で、前側壁(例えば、第1の側壁)および後側壁(例えば、第2の側壁)の内面に配置され得る。いくつかの例では、レール110は、実質的に右側壁(例えば、第3の側壁)に位置する第1の端部から、実質的に左側壁(例えば、第4の側壁)に位置する第2の端部まで延び得る。そのような例では、レール110は、ケーシング108の長さを実質的に延ばし得る。
【0024】
レール110は、バッテリモジュールの反対側(例えば、バッテリハウジングの外面)のカプラに接続するように構成され得る。様々な例において、レール110はコーティングを含み得る。コーティングは、ゴム、ポリウレタン、ナイロン、テフロン、シリコーン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどを含み得る。いくつかの例では、コーティングは、レール110とバッテリモジュール104のカプラとの間の摩擦成分を増加および/または減少させるように構成され得る。いくつかの例では、コーティングは、あるバッテリモジュールが別のバッテリモジュール104に影響を与えることから熱を実質的に熱的に絶縁するのを助けるように構成され得る。そのような例では、コーティングは、熱暴走中にバッテリモジュール104から放出されるものなどのガスが、バッテリモジュール104とレール110との間のカプラを介して通過するのを防ぐのを助け得る。
【0025】
例示的な例では、レール110(例えば、ケーシング取り付け機構、ケーシングカプラなど)は、バッテリパック102の反対側の内面に配置されたレール110の対で構成され、レール110の対のそれぞれは、バッテリモジュール104の反対側にあるカプラ(例えば、モジュールカプラ、モジュール取り付け機構など)に接続される。いくつかの例では、ケーシング取り付け機構は、レール110の反対側の内面に配置されたケーシングカプラを含み得る。そのような例では、バッテリモジュール104は、一方の側でバッテリモジュール104に配置されたレールを介してケーシングカプラに結合し、他方の側でモジュールカプラを介してバッテリパック102のレール110に結合するように構成され得る。いくつかの例では、バッテリパック102の対抗する内面は、交互のレール110およびケーシングカプラを含み得る。例えば、ケーシングカプラは、2つのレールの間に配置され得る。いくつかの例では、バッテリパック102の対向する内面は、第1の内面にケーシングカプラを含み得、第2の内面にレール110を含み得、第1の内面および第2の内面は、対抗する内側壁である。
【0026】
様々な例において、各レール110は、互いに垂直方向に実質的に等しい距離で配置され得る。そのような例では、各バッテリモジュール104は、ケーシング108に挿入された別のバッテリモジュール104から実質的に同様の垂直距離だけ離間され得る。例えば、レール110に沿ってバッテリモジュール104のカプラをスライドさせることなどによる挿入後、第1のバッテリモジュール104(1)の底面は、第2のバッテリモジュール104(2)の上面(例えば、カバー)から一定の距離を離間され得る。この距離は、第1のバッテリモジュール104(1)と第2のバッテリモジュール104(2)との間の直接的な熱伝導を防ぐように構成されたエアギャップを提供し得る。
【0027】
さらに、挿入後、バッテリモジュール104は、レールの端部にある1つまたは複数の留め具(例えば、ねじ、リベット、ピン、スナップコネクタ、ラッチ、ばね型留め具など)を介してケーシングに固定することができる。いくつかの例では、図2に関して以下でより詳細に議論されるように、バッテリモジュール104は、バッテリモジュール104および一対のレール110の各レールの端部に結合するプレートを用いてケーシング108に固定され得る。そのような例では、各バッテリモジュール104は、それぞれの留め具およびプレートを取り外すことによってなど、独立して取り外され交換されるように構成され得る。
【0028】
様々な例において、バッテリパック102へのバッテリモジュール104の挿入は、バッテリパック102の剛性を増加させ得る。剛性は、車両の動作中など、バッテリパック102の振動周波数に対応し得る。いくつかの例では、バッテリパック102へのバッテリモジュール104の挿入後、バッテリパックの振動周波数(例えば、モーダル周波数)は、車体112および/または車両100の他の構成要素に関連する振動周波数よりも大きい閾値量(例えば、10ヘルツ、20ヘルツなど)まで増加し得る。そのような例では、バッテリパック102、車体112、および/または車両100の構成要素に関連する振動周波数は、実質的に異なり得る。例えば、車体112に関連する振動周波数は35ヘルツであり得、バッテリモジュール104が挿入されたバッテリパック102に関連する振動周波数は60ヘルツであり得る。車体112の振動周波数とバッテリパック102の振動周波数との差(例えば、2つの間の25Hzの差)は、車体112とバッテリパック102が、車両の乗客に可聴ノイズを引き起こす、同じまたは同様の周波数で振動することを実質的に妨げ得る。
【0029】
様々な例において、バッテリパック102の剛性は、衝突シナリオにおいてなど、バッテリパック102の強度に対応し得る。そのような例では、挿入されたバッテリモジュールがケーシング108に安全に結合されることから生じる増加した剛性は、別の物体(例えば、別の車両など)との衝突の場合に乗客に追加の安全機能を提供し得る。いくつかの例では、バッテリパック102へのバッテリモジュール104の挿入の後、バッテリパックの剛性は、少なくとも1つのバッテリモジュール104が挿入されていない状態でバッテリパック102に関連する剛性よりも大きい閾値量まで増加し得る。いくつかの例では、バッテリパックの剛性は、空のバッテリパック102に関連する剛性よりも大きい閾値量まで増加し得る(例えば、バッテリモジュールが挿入されていない)。
【0030】
例示的な例では、バッテリパック102は、乗客が座り得る座席の一部を含み得る。そのような例では、バッテリパック102の剛性は、乗客を、少なくとも部分的に、別の物体との衝撃から保護し得る。様々な例において、バッテリパック102の剛性は、車両100のねじれおよび/または横方向の剛性を増加させ得る。そのような例では、バッテリパック102の剛性は、車両100のハンドリング、ステアリング、および/または乗り心地の特性を向上させ得る。少なくとも1つの例では、バッテリパック102内の1つまたは複数のバッテリモジュール104は、バッテリパック102内の他のバッテリモジュール104からオフセットされ得る。例えば、図1に示されるように、バッテリパック102の下部の2つのバッテリモジュール104は、他の4つのバッテリモジュール104の垂直スタックからオフセットされる。1つまたは複数のバッテリモジュール104のオフセット設計は、バッテリパック102の剛性をさらに増加させ得、車両100のねじれおよび/または横方向の剛性をさらに改善する。
【0031】
様々な例において、バッテリパック102内のバッテリモジュール104は、実質的に同じまたは同様に構成され得る。そのような例では、バッテリパック102内のバッテリモジュール104は交換可能であり得る。バッテリモジュール104は、少なくともベースおよび4つの側壁を含むバッテリハウジングを含み得る。4つの側壁のうちの少なくとも2つは、レール110に沿ってスライドするように構成された上記のカプラで構成され得る。いくつかの例では、4つの側壁のうちの少なくとも2つは、上記のようなものなどの、ケーシング取り付け機構に結合するように構成されたモジュール取り付け機構で構成され得る。そのような例では、ケーシング取り付け機構は、少なくともレールまたはカプラを含み得、対応するモジュール取り付け機構は、レールまたはカプラの他方を含み得る。いくつかの例では、バッテリハウジングは、さらにカバーを含み得る。
【0032】
バッテリハウジングは、金属材料、セラミック材料、プラスチック材料、複合材料、またはそれらの組み合わせを含み得る。ベース、4つの側壁、およびカバーは、同じまたは類似の材料を含み得る。いくつかの例では、ベース、4つの側壁、および/またはカバーの材料は、高融点および/または高耐久性に基づいて決定され得る。例えば、カバーは、ステンレス鋼の高い融点および高い耐久性のために、ステンレス鋼材料を含み得る。様々な例において、ベース、4つの側壁、および/またはカバーは、それに結合された(例えば、積層、接着など)絶縁材料(例えば、マイカ、シリコーンゴム、テフロンなど)を含み得る。少なくとも1つの例では、カバーは、それに積層された絶縁材料を有する金属材料を含み得る。少なくとも1つの他の例では、バッテリハウジングは、それに結合された絶縁材料および4つの側壁で構成されたベースを含み得る。そのような例では、バッテリハウジングはカバーを含まなくてもよい。
【0033】
様々な例において、バッテリハウジングは、バッテリモジュール104の複数のセルを取り囲み得る。複数のセルの各セルは、円筒形セル、ポーチセル、角柱状セル、ボタンセルなどを含み得る。少なくとも1つの例では、複数のセル内のセルは円筒形セルである。いくつかの例では、複数のセルは、絶縁材料によって互いに分離され得る。いくつかの例では、絶縁材料は、絶縁フォーム(例えば、シリコーンフォーム、シリコーンポッティングなど)を含み得る。様々な例において、複数のセルの個々のセルの間に配置された絶縁材料は、セルをそれに隣接する他のセルから隔離することによって、単一のセルの熱暴走の影響を軽減し得る。そのような例では、絶縁材料は、セルを互いに熱的に隔離することによって、熱暴走軽減技術を強化し得る。いくつかの例では、絶縁材料はさらに、セルを互いに爆発的に隔離し得る。このような例では、故障したセルは、他のセルに実質的に影響を与えることなく破裂し得る。
【0034】
いくつかの例では、複数のセルは、セルの複数の列に構成され得る。いくつかの例では、セルの列内のセルは、直列に構成され得る。いくつかの例では、セルの列内のセルは、並列に構成され得る。いくつかの例では、セルのロール内の各セルは、第1の側が正極性で、第1の側の反対側の第2の側が負極性で構成され得る。そのような例では、セルの第1の列の負極性は、セルの第2の列の正極性に隣接して構成され得る。いくつかの例では、セルの隣接する列は、それに隣接するセルの列と反対の極性を有し得る。そのような例では、セルの第1の列の負極性は、セルの第2の列の負極性に隣接して構成され得る。
【0035】
複数のセルは、1つまたは複数のワイヤおよび/または1つまたは複数のバスバーを介して互いに電気的に結合され得る。様々な例において、セルは、水結合、レーザー溶接、または超音波溶接を介してワイヤおよび/またはバスバーに結合され得る。いくつかの例では、ワイヤおよび/またはバスバーは、複数のセルに関連する並列または直列のドレインを構築するための手段を提供し得る。様々な例において、ワイヤおよび/またはバスバーの第1のセットは、バッテリモジュール104の正端子に正電荷を運ぶように構成され得、ワイヤおよび/またはバスバーの第2のセットは、バッテリモジュール104の負端子に負の電荷を運ぶように構成され得る。いくつかの例では、正端子は、バッテリハウジングの第1の側壁の第1の端部に構成され得、負端子は、バッテリハウジングの第2の側壁の第2の端部に構成され得る。いくつかの例では、第1の側壁および第2の側壁は、バッテリハウジングの対向する壁(例えば、反対側)であり得る。いくつかの例では、第1の端部および第2の端部は、対向する壁の反対側の端部であり得る。そのような例では、正端子と負端子は、互いに実質的に対角線上に配置され得る。
【0036】
以下で図2に関してより詳細に議論されるように。バッテリパック102のバッテリモジュール104は、互いに直列に電気的に結合され得る。例示的な例では、バッテリパック102の第1のバッテリモジュール104(1)に対応する負端子は、第1の負のバスバー114に結合され得る。第1のバッテリモジュール104(1)は、バッテリパック102の上部のバッテリモジュール104として示されているが、これは限定することを意図するものではなく、第1のバッテリモジュール104(1)は、バッテリモジュール104のスタック内の下部バッテリ、バッテリの水平列の第1のバッテリなどを含み得る。様々な例において、第1のバッテリモジュール104(1)に対応する負端子は、バッテリパック102の最も負の端子を表し得る。第1の負のバスバー114は、第1の端部で第1のバッテリモジュール104(1)の負端子、および第2の端部で高電圧接続箱107に電気的に結合され得る。
【0037】
例示的な例では、第1のバッテリモジュール104(1)に対応する正端子は、第2のバッテリモジュール104(2)に対応する負端子に電気的に結合され得る。様々な例において、隣接するバッテリモジュール104の正端子および負端子のそれぞれは、電気的に結合され得、バッテリパック102に関連する合計電圧を構築する。様々な例において、第1の正のバスバー116は、第1の端部で直列の最後のバッテリモジュール104および第2の端部で高電圧接続箱107に対応する正端子に電気的に結合し得る。そのような例では、第1の正のバスバー116および第1の負のバスバー114は一緒に、ドライブ106モジュールに全体的または部分的に電力を供給するように構成され得る。
【0038】
以下で図6に関してより詳細に議論されるように、バッテリパック102は、第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバー(図1には示されていない)をさらに含み得る。第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーは、高電圧バスバーを含み得る。いくつかの例では、第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーは、第1の正および負のバスバーおよび/または第1の端部の高電圧接続箱107および第2の端部のコネクタに結合され得る。コネクタは、ケーブル、ワイヤ、および/または他の電気的結合を介するなどして、バッテリモジュール104によって供給される過剰な電力をバッテリバランスボックス118に送るように構成され得る。さらに、コネクタは、第2のバッテリパック102内に配置された第2のセットのバッテリモジュール104によって供給されるものなど、バッテリバランスボックス118から電力を受け取るように構成され得る。様々な例において、バッテリバランスボックス118は、車両100のバッテリパック102によって提供される負荷のバランスをとるように構成され得る。
【0039】
様々な例において、第2の正のバスバーおよび/または第2の負のバスバーは、熱暴走、短絡、過電圧、高温(over-temperature)、低温(under-temperature)、車両制御装置の電子制御ユニットの故障および/またはバッテリモジュール104の故障の場合に非通電になるように構成され得る。以下でより詳細に論じられるように、いくつかの例では、第2の正のバスバーおよび/または第2の負のバスバーを非通電にすることは、第1の正のバスバーと第1の負のバスバーによって高電圧接続箱107に供給される電圧の降下および/または急上昇に基づき得る、第2の正のバスバーおよび/または第2の負のバスバーを非通電にすることにより、車両電気システムの安全性は、少なくともバッテリバランスボックス118と駆動モジュール106との間の電気接続を取り除くことによって改善され得る。熱暴走の場合、単一のバッテリパックは、車両100の電気負荷に電力を供給するように構成され得る。
【0040】
さらに、バッテリの熱暴走軽減をさらに改善するために、バッテリモジュール104は、複数のセルのうちの1つまたは複数から放出されるガスなどのガスを排出するように構成され得る。様々な例において、ガスは、バッテリモジュール104の覆われていない表面から排出され得る。そのような例では、バッテリモジュール104はカバーを含まなくてもよく、ガスは、複数のセルからモジュール間および/またはモジュールとケーシングの内面との間の空間に自由に放出され得る。そのような例では、ガスは、1つまたは複数のバッテリモジュールベントを介してバッテリモジュールの外へ排出され得る。いくつかの例では、ガスは、バッテリモジュール104の内部区画から対応するバッテリモジュールベイに排出され得る。バッテリモジュールベイは、挿入されたときにバッテリモジュール104が占有するバッテリモジュール空間、および/またはバッテリモジュール104の少なくとも一部を取り囲む空間を備え得る。様々な例では、バッテリモジュール104がバッテリモジュールベイに挿入された状態で、バッテリモジュール104(2)などのバッテリモジュール104の少なくとも一部を取り囲む空間は、レール110(2)などのバッテリモジュール104(2)に対応するレール110によって下端に、および、バッテリモジュール104(1)に対応するレール110(1)などの隣接するバッテリモジュール104に対応するレール110によって上端に結合され得る。そのような例では、レール110(1)および110(2)は、バッテリモジュールベイを別のバッテリモジュールベイから熱的に絶縁するように構成され得る(例えば、バッテリモジュール104(1)はバッテリモジュール104(2)から、およびその逆も同様である。)。
【0041】
様々な例において、バッテリパックの各バッテリモジュールベイは、ケーシングの外側にガスを排出するための1つまたは複数のベント120(例えば、ケーシングベント120)を含み得る。ケーシングベント120は、バッテリモジュールベイ(例えば、ガスを含む空間)とケーシングの外側の大気との間の圧力を実質的に等しくするように構成され得る。いくつかの例では、ケーシングベント120は、ケーシングベント120を出るガスから汚染物質を濾過するように構成された通気性材料(例えば、膜)を含み得る。様々な例において、ケーシングベント120は、バッテリモジュールベイと車両外の大気との間の閾値圧力差にさらされたときなどに、吹き飛ばすように構成され得る(例えば、圧力均等化を最大化するためにケーシングから取り外される)。バッテリモジュールベントおよびケーシングベント120は、セルの故障および/または熱暴走の場合などに、バッテリモジュールが過圧および/または過熱するのを防止し得、それによって電気システムの熱暴走軽減を改善する。
【0042】
図2は、本開示の実施形態による、車両に電力を供給するように構成された電気システムの、バッテリパック102どの例示的なバッテリパック200の側面図である。バッテリパック200は、バッテリモジュール104などの複数のバッテリモジュール202を含む。様々な例において、バッテリパック200内のバッテリモジュール202は、実質的に同じように構成され得、したがって、バッテリパック200内で交換可能であり得る。
【0043】
例示的な例では、バッテリパック200は、6つの積み重ねられたバッテリモジュール202を含み、下の2つのバッテリモジュール202は、他の4つのバッテリモジュール202からわずかにオフセットされている。他の例では、バッテリパック200は、より多いまたはより少ない数のバッテリモジュール202を含み得る。さらに、他の例では、バッテリモジュール202は、バッテリパック200内で異なる方向に配置され得る。異なる方向は、実質的に水平に、水平および垂直の両方に、オフセットなしで垂直に、より多くのバッテリモジュール202がオフセットされて水平および/または垂直に、などで配置されているバッテリモジュール202を含み得る。
【0044】
様々な例において、バッテリモジュール202は、レール204(1)および204(2)などのレール204を介してバッテリパック200に挿入され得る。そのような例では、バッテリモジュール202のカプラ206(1)および206(2)などのカプラ206(例えば、モジュールカプラ)は、レール204(1)および204(2)に結合し得る。いくつかの例では、レール204およびカプラ206は、モジュール取り付け機構を備え得る。例示的な例では、カプラは実質的に長方形の形状に構成されている。いくつかの例では、カプラ206は、その少なくとも一部が実質的に円形、卵形、および/または他の湾曲および/または線形形状を含み得るように構成され得る。様々な例において、カプラ206は、バッテリモジュール202の側壁の長さを延ばし得る。いくつかの例では、カプラ206は、バッテリモジュール202の側壁の長さの少なくとも一部を延ばし得る。
【0045】
例示的な例では、モジュール取り付け機構は、バッテリモジュール202上の2つのカプラ206(1)および206(2)(例えば、モジュールカプラ)と、バッテリパック200の2つのレール204(1)および204(2)とを含む。カプラ206(1)および206(2)は、レール204(1)および204(2)に結合し、それらに沿ってスライドするように構成され得る。他の例では、モジュール取り付け機構は、バッテリモジュール204上に配置された単一のレールおよび単一のモジュールカプラを含み得る。そのような例では、単一のレールおよび単一のモジュールカプラは、それぞれ、バッテリパック200の単一のケーシングカプラおよび単一のレールに結合するように構成され得る。
【0046】
いくつかの例では、バッテリモジュール202は、1つまたは複数の留め具208を介してバッテリパック200内の所定の位置に固定され得る。留め具208は、ねじ、ボルト、リベット、ピン、スナップコネクタ、ラッチ、ばね留め具、および/または他の任意の機械的留め具を含み得る。少なくとも1つの例では、留め具208は、例えば、バッテリモジュール202を所定の位置に固定するために回転し、バッテリモジュール202を取り外すために回転するように構成されたものなどの再利用可能な構成要素であり得る。様々な例において、ファスナ208は、ケーシングの側壁をレール204および/またはバッテリモジュール202に固定し得る。いくつかの例では、バッテリモジュール202は、プレート210をレール204および/またはバッテリモジュール202に固定し得る。プレート210は、金属材料、セラミック材料、プラスチック材料、複合材料などを含み得る。
【0047】
様々な例において、バッテリモジュール202は、それぞれ、バッテリパック200のバッテリモジュールベイ212に収容され得る。バッテリモジュールベイ212(1)および212(2)などの各バッテリモジュールベイ212は、それぞれバッテリモジュール202(1)および202(2)などのバッテリモジュール202を収容するための空間、およびバッテリモジュール202の少なくとも一部を取り囲む空間を含み得る。バッテリモジュール202の少なくとも一部を取り囲む空間は、バッテリモジュール202(1)と202(2)との間の図示された空間など、2つのバッテリモジュール間のエアギャップを提供し得る。いくつかの例では、バッテリモジュール202の少なくとも一部を取り囲む空間は、バッテリモジュール202の熱暴走(例えば、温度上昇の加速)の場合などに、バッテリモジュール202を互いに熱的に隔離するのを助け得る。
【0048】
様々な例において、バッテリモジュール202は、それぞれのバッテリモジュール202の外部にガスを排出するために、1つまたは複数のバッテリベント(図示せず)を備えて構成され得る。いくつかの例では、バッテリベントは、バッテリモジュール202の側壁に沿って配置され得、少なくとも部分的に側壁の長さに沿って延びる。少なくとも1つの例では、バッテリベントは、側壁のカプラ206の上に配置され得、反対側の側壁の長さを実質的に延ばし得る。いくつかの例では、バッテリモジュール202の1つまたは複数のセルの熱暴走の場合、熱暴走から生成された高温ガスが、バッテリベントを介してバッテリモジュールを出ることができる。様々な例において、バッテリモジュール202は、カバーまたは上面なしで構成され得る。そのような例では、バッテリモジュール202は、ガスをバッテリモジュール202の覆われていない上部から直接、関連するバッテリモジュールベイに排出するように構成され得る。
【0049】
様々な例において、レール204は、バッテリモジュール202(2)などのバッテリモジュールを出る高温ガスが、バッテリモジュール202を熱的に隔離する(例えば、絶縁する)ことによってなど、バッテリモジュール202(1)などの第2のバッテリモジュールに実質的に影響を与えることを実質的に排除するように構成され得る。そのような例では、レール204(1)および204(2)は、バッテリモジュールベイ212(2)とバッテリモジュールベイ212(1)との間のガスの流れを制限するように構成されたバリアを提供し得る。高温ガスがバッテリモジュールベイ212(1)に入るのを実質的に排除し、その結果、バッテリモジュール202(1)を取り囲むことは、バッテリモジュール202(1)の内部温度に対するバッテリモジュール202(2)の熱暴走の影響を低減し得る。
【0050】
いくつかの例では、レール204はコーティングを含み得る。コーティングは、ゴム、ポリウレタン、ナイロン、テフロン、シリコーン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどを含み得る。いくつかの例では、コーティングは、レール204とバッテリモジュール202のカプラ206との間の摩擦成分を増加および/または減少させるように構成され得る。いくつかの例では、コーティングは、バッテリモジュール202(2)などの1つのバッテリモジュールを、バッテリモジュール202(1)などの別のバッテリモジュール202から実質的に熱的に絶縁するのを助けるように構成され得る。そのような例では、コーティングは、ガスがバッテリモジュール202とそれぞれのレール204との間のカプラ206を通過するのを防ぐことを助け得る。
【0051】
いくつかの例では、バッテリベントを介してバッテリモジュール202を出るガスは、それぞれのバッテリモジュールベイ212に流入するように構成され得る。いくつかの例では、ガスは、ケーシング108などのバッテリパックケーシング210(例えば、フレーム)の一部に流入するように構成され得る。様々な例において、バッテリパックケーシング214の部分は、ガスがバッテリモジュール202および/またはバッテリモジュールベイ212からバッテリパックケーシング214の部分に流れるための開口部216を含み得る。
【0052】
様々な例において、バッテリパックケーシング214は、ベント120などの1つまたは複数のベント218を含み得る。ベント218は、バッテリパックケーシング214の内側から外部環境(例えば、車両の外側)にガスを排出するように構成され得る。様々な例において、ベント218は、バッテリモジュールベイ212および/またはバッテリパックケーシング214の部分(例えば、ガスを含む空間)と車両外の大気との間の圧力を実質的に等しくするように構成され得る。いくつかの例では、ベント218は、ベント218を出るガスから汚染物質を濾過するように構成された通気性材料(例えば、膜)を含み得る。様々な例において、ベント218は、例えば、バッテリモジュールベイ212および/またはバッテリパックケーシング214の一部と車両外の大気との間の閾値圧力差にさらされたときなどに、吹き飛ばすように構成され得る。非限定的な例として、そのような圧力差に基づいて吹き出すことは、ベント218がバッテリパックケーシング214から物理的に排出され、圧力安定化のためのより大きな開口部を作成させる。いくつかの例では、各バッテリモジュールベイ212は、ガスを排出するための少なくとも1つのベント218に関連し得る。そのような例では、バッテリモジュールベイ212内に実質的に閉じ込められたガスは、それぞれのベント218の外に放出され得る。
【0053】
いくつかの例では、バッテリモジュール202はそれぞれ、電力を生成するための複数のセルを含み得る。図5Aおよび5Bに関して以下でさらに詳細に議論されるように、正のセル端子は互いに電気的に結合され得、負のセル端子は互いに電気的に結合され得る。正のセル端子は、複数のセルからの電子が流れる正端子220に結合され得、負のセル端子は、負端子222に結合され得る。少なくとも1つの例では、正端子220および負端子222は、各バッテリモジュール202の反対側の側壁および反対側の端部に配置され得る。例示的な例では、各バッテリモジュールは、バッテリモジュールの反対の極性が互いに隣接して構成されるように、バッテリパック200に挿入され得る。例えば、バッテリモジュール202(1)に関連する負端子222は、バッテリモジュール202(2)に関連する正端子220に近接して配置されるなどである。
【0054】
様々な例において、バッテリパック200内のバッテリモジュール202は、直列に構成され得る。例示的な例では、バッテリモジュール202(2)に関連する正端子220は、バッテリモジュール202(3)に関連する負端子222に電気的に結合され、バッテリモジュール202(4)に関連する正端子220は、バッテリモジュール202(5)に関連する負端子222に電気的に結合される。図示されていないが、隣接する正端子220および負端子222は、図2に示されているものとは反対側のそれぞれの側壁に構成され、さらに、互いに電気的に結合され得る。例えば、バッテリモジュール202(1)に関連する正端子220は、バッテリモジュール202(2)に関連する負端子222に電気的に結合され得るなどである。
【0055】
少なくとも1つの例では、バッテリモジュール202(6)に関連する正端子220は、バッテリパック200内の最も正の端子を含み得、バッテリモジュール202(1)に関連する負端子222は、バッテリパック200内の最も負の端子を含み得る。図2に示されるように、バッテリモジュール202(6)に関連する正端子220は、第1の正バスバー224に結合され得、バッテリモジュール202(1)に関連する負端子222は、第1の負バスバー226に結合され得る。
【0056】
第1の正のバスバー224および第1の負のバスバー226は、バッテリパック200に関連する高電圧接続箱228に電気的に結合され得る。高電圧接続箱228は、第1の正のバスバー224および第1の負のバスバー226によって提供される電圧および/または電流を監視し、そこから運ばれる電力をバッテリパック200に関連する駆動モジュールに提供するように構成され得る。駆動モジュールは、バッテリパック200に関連する車両を監視し、および/または制御するための1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0057】
図3は、本開示の実施形態による、バッテリモジュール104などのバッテリモジュール302を収容する、バッテリパック102などのバッテリパック300の拡大図であり、バッテリモジュール302およびバッテリパック300のベント機能を示す拡大図である。
【0058】
上記で論じたように、バッテリモジュール302は、レール110などの1つまたは複数のレール306を介してバッテリパック300に挿入され得る。レール306は、バッテリモジュール302の側壁310に配置されたカプラ308に取り付けられるように構成され得る。様々な例において、側壁310は、1つまたは複数のバッテリモジュールベント312を含み得る。バッテリモジュールベント312は、バッテリモジュール302の内部区画の外に、およびバッテリモジュール302が挿入されるバッテリパック300のバッテリモジュールベイにガスを排出するように構成され得る。いくつかの例では、ガスは、バッテリパック300のケーシング316(例えば、フレーム)の部分314に放出され得る。
【0059】
様々な例において、バッテリパック300は、ベント120などの1つまたは複数のベント318を含み得る。ベント318は、バッテリモジュール302に関連するバッテリモジュールベイおよび/またはケーシング316の部分314から外部環境(例えば、バッテリパック300に関連する車両の外部)にガスを排出するように構成され得る。様々な例において、ベント318は、バッテリモジュール202の内部区画、関連するバッテリモジュールベイ、および/またはケーシング316の部分314(例えば、ガスを含む空間)と、外部環境との間の圧力を実質的に等しくするように構成され得る。いくつかの例では、ベント318は、ベント318を出るガスから汚染物質を濾過するように構成された通気性材料(例えば、膜)を含み得る。様々な例において、ベント318は、例えば、バッテリモジュールベイおよび/またはバッテリパックケーシング214の部分と車両外の大気との間の閾値圧力差にさらされたときなどに、吹き飛ばすように構成され得る。非限定的な例として、そのような圧力差に基づいて吹き出すことは、ベント318をバッテリパックケーシングから物理的に排出させ、圧力安定化のためのより大きな開口部を作成する。例示的な例では、バッテリモジュール302に関連するバッテリモジュールベイは、2つのベント318を含む。他の例では、各バッテリモジュールベイは、より多いまたはより少ない数のベント318を有し得る。
【0060】
様々な例において、バッテリモジュール302の内部区画を出るガスは、セルの熱暴走などにおいて、バッテリモジュール302の1つまたは複数のセルによって生成された高温ガスを含み得る。そのような例では、バッテリモジュールのベント312およびベント318からの高温ガスの排出は、熱暴走によって引き起こされる悪影響を実質的に軽減し得る。例えば、高温ガスの流出は、高温ガスがバッテリパック300内の別のバッテリモジュールに及ぼす可能性のある影響を低減し得る。
【0061】
さらに、熱暴走の影響を軽減するために、バッテリモジュール302は、熱伝達を低減するように構成されたカバー320を含み得る。カバー320は、金属材料、セラミック材料、複合材料、プラスチック材料、またはそれらの組み合わせのシートを含み得る。少なくとも1つの例では、カバー320は、ステンレス鋼材料のシートを含み得る。いくつかの例では、カバー320は、シートに積層され、接着され、または他の方法で貼り付けられたものなどの絶縁材料(例えば、マイカ、シリコーンゴム、テフロンなど)を含み得る。様々な例において、カバー320は、バッテリモジュール302の上に挿入された別のバッテリモジュールからバッテリモジュール302を実質的に熱的に絶縁するように構成され得る。
【0062】
バッテリモジュールはまた、ベース322を含み得る。ベース322は、金属材料、セラミック材料、複合材料、プラスチック材料、またはそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの例では、ベース322は、バッテリモジュール302と、バッテリモジュール302の下に挿入された別のバッテリモジュールとの間の熱伝達を低減するように構成され得る。そのような例では、ベース322は、ベース322に積層され、接着され、または他の方法で貼り付けられた(および/またはベース全体を構成する)ような絶縁材料(例えば、マイカ、シリコーンゴム、テフロンなど)を含み得る。様々な例において、ベース322およびカバー320は、同じまたは異なる材料を含み得、および/または同じまたは異なる絶縁材料を含み得る。いくつかの例では、バッテリモジュールは、絶縁ベース322または絶縁カバー320のいずれかを含み得る。
【0063】
図4Aおよび4Bは、バッテリモジュール104などの例示的なバッテリモジュール400の図である。図4Aは、第1の端子402がバッテリモジュールの第1の側壁404(1)に配置され、第2の端子406がバッテリモジュールの第2の側壁404(2)に配置され、第1の端子402と第2の端子406が互いに対角線上に配置されたバッテリモジュール400の斜視図である。第1の端子402および第2の端子406の対角線上の配置は、第1の端子402と第2の端子406との間の電気アーク放電の危険性を実質的に打ち消し得る。したがって、配置は、バッテリモジュール400の使用に関連する安全性を高め得る。
【0064】
第1の端子402および第2の端子406は、バッテリモジュール400内に配置された複数のセルに結合され得る。様々な例において、第1の端子402は、正端子を含み得る。そのような例では、第1の端子は、複数のセルに関連する正のセル端子に結合され得、第2の端子406、負端子は、複数のセルに関連する負のセル端子に結合され得る。いくつかの例では、第1の端子402は、負端子を含み得る。そのような例では、第1の端子は、複数のセルに関連する負のセル端子に結合され得、第2の端子406、正端子は、複数のセルに関連する正のセル端子に結合され得る。
【0065】
バッテリモジュール400は、第3の側壁404(3)および第4の側壁404(4)を含み得る。第3の側壁404(3)および第4の側壁404(4)は、カプラ408を含み得る。例示的な例では、カプラ408は、第3の側壁404(3)および第4の側壁404(4)の長さを延ばし得る。他の例では、カプラ408は、それぞれの側壁404(3)および/または404(4)の一部を越えて延在し得る。カプラ408は、バッテリモジュール400をバッテリパック102などのバッテリパックのレールに結合するように構成し得る。バッテリモジュール400は、カプラ408をバッテリパックのレールに沿ってスライドさせることによってバッテリパックに挿入し得る。挿入されると、バッテリモジュール400は、留め具208などの1つまたは複数の留め具を介して所定の位置に固定され得る。留め具は、1つまたは複数の取り付け点410を介してバッテリモジュール400に固定され得る。
【0066】
第1の側壁404(1)、第2の側壁404(2)、第3の側壁404(3)、および第4の側壁404(4)は、金属材料、セラミック材料、複合材料、プラスチック材料、またはそれらの組み合わせを含み得る。側壁404(1)、404(2)、404(3)、および404(4)は、実質的に同じまたは異なる材料を含み得る。いくつかの例では、第1の側壁404(1)および第2の側壁404(2)は、同じまたは類似の材料を含み得る。いくつかの例では、第3の側壁404(3)および第4の側壁404(4)は、同じまたは類似の材料を含み得る。
【0067】
バッテリモジュール400は、カバー412および/またはベース414をさらに含み得る。カバー412および/またはベース414は、金属材料、セラミック材料、複合材料、プラスチック材料、またはそれらの組み合わせを含み得る。カバー412およびベースは、類似または異なる材料を含み得る。いくつかの例では、カバー412および/またはベース414は、絶縁材料を含み得る。少なくとも1つの例では、カバー412および/またはベース414は、雲母材料がそこへ積層されたステンレス鋼シートを含み得る。そのような例では、カバーは、バッテリパック内のバッテリモジュール400の上に挿入された別のバッテリモジュールからバッテリモジュール400を実質的に熱的に絶縁するように構成され得る。
【0068】
様々な例において、バッテリモジュール400は、カバー412を含まなくてもよい。そのような例では、バッテリモジュール400は、バッテリモジュール400の覆われていない上端からガスを排出するように構成され得る。図4Aに示されるように、いくつかの例では、バッテリモジュール400は、バッテリモジュールベント312などのバッテリモジュールベント416を含み得る。バッテリモジュールベント416は、バッテリモジュール400からガスを排出するように構成され得る。例示的な例では、バッテリモジュール400は、第3の側壁404(3)の長さに沿って配置された複数のバッテリモジュールベント416を含み得る。いくつかの例では、バッテリモジュール400は、第3の側壁404(3)の一部に沿って(例えば、その長さよりも短い)配置された1つまたは複数のバッテリモジュールベントを含み得る。様々な例において、第4の側壁404(4)は、バッテリモジュールベント416をさらに含み得る。いくつかの例では、第4の側壁404(4)は、第3の側壁404(3)に配置されたバッテリモジュールベント416と実質的に同じように配置されたバッテリモジュールベント416を含み得る。
【0069】
図4Bは、バッテリモジュール400の断面の拡大図であり、バッテリモジュール400をバッテリパックに固定するように構成されたカプラ408と、バッテリモジュール400内に配置された複数のセル418とを示す拡大図である。上記で論じたように、カプラ408は、バッテリパックのレールシステムに結合するように構成され得る。バッテリモジュール400は、レールシステムのそれぞれのレールに沿ってカプラ408をスライドさせることによってバッテリパックに挿入され得る。
【0070】
図4Bに示されるように、バッテリモジュール400は、その内部区画に配置された複数のセル418を含み得る。様々な例において、セル418は、列で構成され得る。図5Aに関して以下に示されるように、様々な例において、セル418の列は、互いにオフセットされ得る。そのような例では、列の各セル418は、隣接する列のセル418からある角度および/または距離で配置され得る。いくつかの例では、角度は約45度であり得る。他の例では、角度は45度より大きくても小さくてもよい。
【0071】
様々な例において、列の各セル418は、第1の側に配置された正極性(例えば、正のセル端子)および第2の側に配置された負極性(例えば、負のセル端子)で構成され得る。様々な例において、隣接する列のセル418の極性は、隣接する列の正のセル端子が互いに近接して配置されるように、反対であり得る。いくつかの例では、隣接する列のセル418の極性は同じであり得るので、第1の列の正のセル端子は、隣接する列の負のセル端子に近接して配置される。そのような例では、隣接する列の正および負のセル端子は、バスバー420および/またはワイヤに結合され得る。例えば、第1の列はセル418(1)に関連し得、第2の列はセル418(2)に関連し得る。セル418(1)に関連する負のセル端子は、第1のバスバー420(1)に結合され得る。第1のバスバー420(1)は、負の電荷を負のバッテリ端子(例えば、第1の端子402または第2の端子406)に運び得る。セル418(1)に関連する正のセル端子は、第2のバスバー420(2)に結合し得る。さらに、セル418(2)の第2の列に関連する負のセル端子は、第2のバスバー420(2)に結合され得る。セル418(2)の第2の列に関連する正のセル端子は、セル418(3)の第3の列に関連する負のセル端子と同様に、第3のバスバー420(3)に結合され得る。セル418(3)の第3の列に関連する正のセル端子は、第4のバスバー420(4)などに結合され得る。いくつかの例では、第2のバスバー420(2)、第3のバスバー420(3)、および/または第4のバスバー420(4)は、正のバッテリ端子(例えば、第1の端子402または第2の端子406)に結合され得る。そのような例では、第2のバスバー420(2)、第3のバスバー420(3)、および/または第4のバスバー420(4)は、セル418から正のバッテリ端子に電荷を運び得る。
【0072】
図5Aおよび5Bは、本開示の実施形態による、バッテリモジュール104などのバッテリモジュール500の例示的な内部構成要素の図である。図5Aは、列504(1)、504(2)、504(3)から504(N)に構成された複数のバッテリセル502を示している。いくつかの例では、列504(1)、504(2)、504(3)から504(N)のそれぞれは、36個のセルを含み得る。他の例では、列504(1)、504(2)、504(3)から504(N)のそれぞれは、より多いまたはより少ない数のセルを含み得る。
【0073】
上記で論じたように、第1の列504(1)に関連するセル502および第2の列504(2)に関連するセル502は、互いに距離および/または角度をオフセットされ得る。少なくとも1つの例では、オフセットは、約45度の角度を含み得る。他の例では、オフセットは、45度よりも大きいまたはより小さい角度を含み得る。様々な例において、第1の列504(1)および第3の列504(3)などの交互の列に関連するセル502は、互いに整列され得る。
【0074】
様々な例において、列504(1)に関連するセル502は、セル502の第1の側(例えば、上面)の正のセル端子およびセルの第2の側(例えば、下側)の負のセル端子で構成され得る。いくつかの例では、セル502は、セル502の最上部中央位置にある正のセル端子と、正のセル端子のわずかに下に位置し、正のセル端子を取り囲む負のセル端子とで構成され得る。いくつかの例では、第1の列504(1)および第2の列504(2)の反対の極性のセル端子は、第1のバスバーまたはワイヤに結合され得る。さらに、第2の列504(2)および第3の列504(3)の反対の極性のセル端子は、第2のバスバーまたはワイヤに結合され得る。
【0075】
いくつかの例では、第1の列504(1)に関連する負のセル端子は、バッテリモジュール500の第1の端子506(例えば、負端子)に結合され得る。そのような例では、第1の端子506は、バッテリモジュール500の最も負の電荷を含み得る。様々な例において、隣接する列504(1)から504(N)の正および負のセル端子に結合されたバスバーは、バッテリモジュール500の第2の端子508(例えば、正端子)に電荷を運ぶように構成され得る。例示的な例では、第1の端子506および第2の端子508は、バッテリモジュールの反対側の側壁に対角線上に配置され得る。第1の端子506および第2の端子508の対角線配置は、第1の端子506と第2の端子508との間に発生する電気アーク放電の確率を低減し得、それにより、バッテリモジュール500の使用に関連する安全性を改善する。
【0076】
図5Bは、第1の端子506および第2の端子508に電気的に結合された複数のバッテリセル502の上面図である。様々な例において、複数のセル502は、絶縁材料510によって互いに熱的に絶縁され得る。いくつかの例では、絶縁材料510は、絶縁フォーム(例えば、シリコーンフォーム、シリコーンポッティングなど)を含み得る。様々な例において、複数のセル502の個々のセルの間に配置された絶縁材料510は、セルをそれに隣接する他のセルから隔離することによって、単一のセルの熱暴走の影響を軽減し得る。そのような例では、絶縁材料510は、熱暴走効果を低減し得る。いくつかの例では、絶縁材料510はさらに、セルを互いに爆発的に隔離し得る。このような例では、故障したセルは、他のセルに実質的に影響を与えることなく破裂し得る。
【0077】
上記で論じたように、いくつかの例では、第1の列504(1)に関連する負のセル端子は、第1のメインバスバー512に結合され得る。そのような例では、第1のメインバスバー512は、第1の端子506に負の電荷を運び得る。様々な例において、第1の列504(1)および504(2)などの隣接する列に関連する正のセル端子および負のセル端子は、バスバー514またはワイヤに結合され得る。いくつかの例では、バスバー514またはワイヤは、第2の端子508に直接接続され得る。いくつかの例では、バスバー514またはワイヤは、第2のメインバスバー516を介して第2の端子508に電荷を運び得る。例えば、第1の列504(1)に関連する正のセル端子および第2の列504(2)に関連する負のセル端子は、第1のバスバー514(1)またはワイヤに結合し得る。第2の列504(2)に関連する正のセル端子は、第2のバスバー514(2)またはワイヤに結合され得る。第1のバスバー514(1)および第2のバスバー514(2)は、第2のメインバスバー516に結合し、第2のメインバスバー516を介して第2の端子508に電荷を送達し得る。いくつかの例では、ガスがセルの配向方向に放出されるように、セルを同じ方向に配置し得る。いくつかの例では、セルの向きは、ガスの流れを最適化するために、したがって、セルの熱制御を最適化するために、および/または潜在的な熱暴走の影響を軽減するために決定され得る。
【0078】
図6は、本開示の実施形態による、第1のバスバー602(1)および602(2)ならびに第2のバスバー604(1)および604(2)を含むバッテリパック102などの例示的なバッテリパック600の図である。第1のバスバー602(1)および602(2)は、第1の正のバスバー602(1)および第1の負のバスバー602(2)を含み得る。第2のバスバー604(1)および604(2)は、第2の正のバスバー604(1)および第2の負のバスバー604(2)を含み得る。第2の正のバスバー604(1)および第2の負のバスバー604(2)は、高電圧バスバーを含み得る。
【0079】
様々な例において、バッテリパック600内のバッテリモジュール606は、直列に構成され得る。そのような例では、第1のバッテリモジュール606(1)の正端子は、第2のバッテリモジュール606(2)の負端子に電気的に結合され得、第2のバッテリモジュール606(2)の正端子は、第3のバッテリモジュール606(3)の負端子に電気的に結合され得るなどである。
【0080】
例示的な例では、第1の正のバスバー602(1)は、シリーズの最後のバッテリモジュール606(例えば、スタック内の下部バッテリモジュール)から車両の高電圧接続箱608に最も正の電荷を運び得、第1の負のバスバー602(2)は、第1のバッテリモジュール606(1)から高電圧接続箱608にバッテリパックの最も負の電荷を運び得る。
【0081】
様々な例において、第2の正のバスバー604(1)および第2の負のバスバー604(2)は、第1の端部610で高電圧接続箱608および第2の端部614でコネクタ612にさらに電気的に結合され得る。いくつかの例では、コネクタ612はフローティングコネクタを含み得る。そのような例では、コネクタ612は、振動および/または車両の他の動きによって引き起こされるものなど、プラグの相対的な不整合に対応するように構成され得る。様々な例において、コネクタ612は、ケーブル、ワイヤ、または他の電気的結合を介するなどして、バッテリモジュール606によって供給される電力をバッテリバランスボックス(例えば、バッテリバランスボックス118)に移すように構成され得る。さらに、コネクタ612は、第2のバッテリパック内に配置された第2のセットのバッテリモジュールによって供給されるものなど、バッテリバランスボックスから電力を受け取るように構成され得る。バッテリバランスボックスは、それに関連する容量に基づいてバッテリの充電および/または放電を調整することによって、各バッテリパックの容量を最大化するように構成され得る。様々な例において、第2の正のバスバー604(1)および第2の負のバスバー604(2)は、バッテリバランスボックスが、車両の2つ以上のバッテリパックによって不均等な量の電力が供給されていると判断した場合など、バッテリパック600に関連する高電圧接続箱608から電力を運ぶ、および/または電力をバッテリパック600に関連する電圧接続箱608に運ぶように構成され得る。
【0082】
様々な例において、第2の正のバスバー604(1)および/または第2の負のバスバー604(2)は、熱暴走および/またはバッテリパックに関連するバッテリモジュールの故障の場合に非通電になるように構成され得る。いくつかの例では、第2の正のバスバー604(1)および/または第2の負のバスバー604(2)は、第1の正のバスバー602(1)および第1の負のバスバー602(2)によって高電圧接続箱608に供給される電圧の降下および/または急上昇に少なくとも部分的に基づいて非通電になり得る。いくつかの例では、第2の正のバスバー604(1)および/または第2の負のバスバー604(2)は、バッテリモジュール606の熱暴走および/または故障を示すものなど。閾値電圧を超える電圧の降下および/または急上昇に基づいて非通電になり得る。様々な例において、高電圧接続箱608は、電圧の降下および/または急上昇を検出し得、それぞれの第2のバスバー604(1)および604(2)の一方または両方を非通電にし得る。いくつかの例では、バッテリバランスボックスは、電圧の低下および/または急上昇を検出し得、それぞれの第2のバスバー604(1)および604(2)の一方または両方を非通電にし得る。例えば、バッテリパック600内の第2のバッテリモジュール606(2)は、第3のバッテリに対応する1つまたは複数のセルの故障のために短絡する可能性がある。その結果、バッテリパックによって提供される電圧が低下し、高電圧接続箱608に提供される総電圧が予想電圧よりも低くなる可能性がある(たとえば、高電圧接続箱608の構成要素を実行するために必要な電圧よりも低く、閾値電圧よりも低く、など)。電圧降下に基づいて、高電圧接続箱608および/またはバッテリバランスボックスは、バッテリパック600の故障を感知し得、第2の正のバスバー604(1)および/または第2の負のバスバー604(2)を非通電にし得る。
【0083】
図7および8は、本開示の実施形態による例示的なプロセスを示す。これらのプロセスは論理フローグラフとして示され、各動作は、車両で動作するためのバッテリパックの構成など、手動で実施され得る一連の動作を表す。動作が説明される順序は、限定として解釈されることを意図するものではなく、任意の数の説明される動作は、任意の順序で、および/または並行して、組み合わせてプロセスを実施し得る。
【0084】
図7は、バッテリモジュールをバッテリパックに挿入する例示的なプロセス700を示す。様々な例において、バッテリパックのバッテリモジュールは交換可能であり得る。そのような例では、第1のバッテリモジュールは、第2のバッテリモジュールと同じまたは実質的に同様の構成要素などを含み得る。
【0085】
動作702において、プロセスは、第1の対のレールを介してバッテリパックのケーシングに第1のバッテリモジュールを挿入することを含み得、第1のバッテリモジュールの正端子はケーシングの第1の端部に配置されている。様々な例において、レールの第1の対は、ケーシングの一部を含み得る。いくつかの例では、レールは、1つまたは複数の留め具を介するなどして、ケーシングに結合され得る。第1のバッテリモジュールは、対向する側壁に配置され、レールの対に沿ってスライドするように構成されたカプラを含み得る。
【0086】
上記で論じたように、レールの対はコーティングを含み得る。様々な例において、コーティングは、レールとバッテリモジュールのカプラとの間の摩擦成分を増加させるように構成され得る。いくつかの例では、コーティングは、レールの第1の対の上の第1のバッテリモジュールベイとレールの第1の対の下の第2のバッテリモジュールベイとの間をガスが流れるのを実質的に防ぐように構成され得る。そのような例では、コーティングは、1つのバッテリモジュールベイを別のバッテリモジュールベイから実質的に熱的に絶縁し、その結果、第1のバッテリモジュールを第2のバッテリモジュールから実質的に熱的に絶縁するように構成され得る。
【0087】
動作704において、プロセスは、レールの第2の対を介してバッテリパックのケーシングに第2のバッテリモジュールを挿入することを含み得、第2のバッテリモジュールの負端子はケーシングの第1の端部に配置されている。第1のバッテリモジュールの正端子と第2のバッテリモジュールの負端子とを位置合わせするために、第2のバッテリモジュールは、第1のバッテリモジュールに対して垂直軸を中心に約180度回転され得る。様々な例において、第1のバッテリモジュールの正端子および第2のバッテリモジュールの負端子は、互いに電気的に結合され得る。
【0088】
動作706において、プロセスは、レールの第3の対を介してバッテリパックのケーシングに第3のバッテリモジュールを挿入することを含み得、第3のバッテリモジュールの正極端子はケーシングの第1の端部に配置されている。第2のバッテリモジュールの負端子と第3のバッテリモジュールの正端子を位置合わせするために、第3のバッテリモジュールは、第2のバッテリモジュールに対して垂直軸を中心に約180度回転され得る。様々な例において、第2のバッテリモジュールの正端子および第3のバッテリモジュールの負端子は、互いに電気的に結合され得る。
【0089】
動作704において、プロセスは、レールの第4の対を介してバッテリパックのケーシングに第4のバッテリモジュールを挿入することを含み得、第4のバッテリモジュールの負端子はケーシングの第1の端部に配置されている。第3のバッテリモジュールの正端子と第4のバッテリモジュールの負端子とを位置合わせするために、第4のバッテリモジュールは、第3のバッテリモジュールに対して垂直軸を中心に約180度回転され得る。様々な例において、第3のバッテリモジュールの正端子および第4のバッテリモジュールの負端子は、互いに電気的に結合され得る。
【0090】
動作710において、プロセスは、レールの第5の対を介してバッテリパックのケーシングに第5のバッテリモジュールを挿入することを含み得、第5のバッテリモジュールの正端子はケーシングの第1の端部に配置されている。第4のバッテリモジュールの負端子と第5のバッテリモジュールの正端子を位置合わせするために、第5のバッテリモジュールは、第4のバッテリモジュールに対して垂直軸を中心に約180度回転され得る。様々な例において、第4のバッテリモジュールの正端子および第5のバッテリモジュールの負端子は、互いに電気的に結合され得る。
【0091】
動作712において、プロセスは、レールの第6の対を介してバッテリパックのケーシングに第6のバッテリモジュールを挿入することを含み得、第6のバッテリモジュールの負端子はケーシングの第1の端部に配置されている。第5のバッテリモジュールの正端子と第6のバッテリモジュールの負端子とを位置合わせするために、第6のバッテリモジュールは、第5のバッテリモジュールに対して垂直軸を中心に約180度回転され得る。様々な例において、第5のバッテリモジュールの正端子および第6のバッテリモジュールの負端子は、互いに電気的に結合され得る。
【0092】
動作714において、プロセスは、1つまたは複数の留め具を用いて、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のバッテリモジュールをレールのそれぞれの対に機械的に固定することを含み得る。留め具は、バッテリモジュール、レール、および/またはバッテリパックのケーシングに解放可能に取り付けられ得る任意の種類の機械的留め具(例えば、ねじ、ボルト、ピン、スナップコネクタ、ラッチ、ばね型留め具など)を含み得る。いくつかの例では、バッテリモジュールは、プレートをレールの端部に固定し、バッテリモジュールの側壁をレールの端部に近接させることによって、レールに機械的に結合され得る。少なくとも1つの例では、プレートは、2つの留め具を介してレールの端部に結合され得、そして2つの留め具を介してバッテリモジュールに結合され得る。
【0093】
図8は、バッテリパック102などのバッテリパックの、バッテリモジュール104などのバッテリモジュールを互いに結合するための例示的なプロセス800を示している。
【0094】
動作802において、プロセスは、第1のバッテリモジュールに関連する正端子を、第2のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することを含み得る。様々な例において、第1のバッテリモジュールに関連する正端子は、第2のバッテリモジュールに関連する負端子の実質的に上に配置され得る。
【0095】
動作804において、プロセスは、第2のバッテリモジュールに関連する正端子を、第3のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することを含み得る。様々な例において、第2のバッテリモジュールに関連する正端子は、第3のバッテリモジュールに関連する負端子の実質的に上に配置され得る。
【0096】
動作806において、プロセスは、第3のバッテリモジュールに関連する正端子を、第4のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することを含み得る。様々な例において、第3のバッテリモジュールに関連する正端子は、第4のバッテリモジュールに関連する負端子の実質的に上に配置され得る。
【0097】
動作808において、プロセスは、第4のバッテリモジュールに関連する正端子を、第5のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することを含み得る。様々な例において、第4のバッテリモジュールに関連する正端子は、第2のバッテリモジュールに関連する負端子の実質的に上に配置され、オフセットされ得る。
【0098】
動作810において、プロセスは、第5のバッテリモジュールに関連する正端子を、第6のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することを含み得る。様々な例において、第5のバッテリモジュールに関連する正端子は、第6のバッテリモジュールに関連する負端子の実質的に上に配置され、オフセットされ得る。様々な例において、バッテリモジュール間の結合は、バスバーまたはワイヤを介した電気的結合を含み得る。
【0099】
動作812において、プロセスは、第6のバッテリモジュールに関連する正端子を第1の正のバスバーを介して高電圧接続箱に結合し、第1のバッテリモジュールに関連する負端子を第1の負のバスバーを介して高電圧接続箱に結合することを含み得る。第1の正のバスバーおよび第1の負のバスバーは、高電圧接続箱を介して、駆動モジュールに電力を供給して、それに関連する車両の1つまたは複数の構成要素を動作させ得る。
【0100】
(例示的な節)
A:車両の電気負荷に電力を供給するように構成された電気システムであって、ケーシングの第1の内面に結合されたレールの第1のセットと、レールの第1のセットから離間されたレールの第2のセットとを備えたケーシングと、レールの第1のセットに機械的に結合された第1のハウジングを含む第1のバッテリモジュールと、レールの第2のセットに機械的に結合された第2のハウジングであって、第2のハウジングは第1のハウジングから距離が離れ、距離は、第1のバッテリモジュールと第2のバッテリモジュールとの間隔(gap)を規定し、第1のバッテリモジュールから第2のバッテリモジュールを熱的に絶縁する、電気システム。
【0101】
B:段落Aが説明する電気システムであって、レールの第1のセットまたはレールの第2のセットの少なくとも1つは、ガスが間隔と別の間隔との間を移動するのを制限するように構成されたコーティングを含む。
【0102】
C:段落AまたはBのいずれかとして説明する電気システムであって、レールの第 1のセットおよびレールの第2のセットは、ガスが第1のバッテリモジュールに近い領域から第2のバッテリモジュールに近い領域に移動することを制限するために、ケーシングの内面の実質的な長さまで延びる。
【0103】
D:第1のバッテリモジュールまたは第2のバッテリモジュールのうちの少なくとも1つのセル間に配置された絶縁材料をさらに含む、段落A-Cのいずれかが説明する電気システム。
【0104】
E:段落A-Dのいずれかが説明する電気システムであって、 ケーシングは、ギャップから加圧ガスを排出するために、レールの第1のセットとレールの第2のセットとの間に配置されたケーシングの側面にベントをさらに備える。
【0105】
F:段落A-Eのいずれかが説明する電気システムであって、第1のバッテリモジュールまたは第2のバッテリモジュールのうちの少なくとも1つのハウジングが、カバーと、カバーの少なくとも一部を覆う絶縁材料を含む。
【0106】
G:バッテリパックであって、ケーシングの内面に配置されたケーシング取り付け機構を含むケーシングと、ケーシング取り付け機構に機械的に結合されたモジュール取り付け機構を備えるバッテリモジュールとを備え、ケーシング取り付け機構またはモジュール取り付け機構のうちの少なくとも1つは、バッテリモジュールの少なくとも片側に間隔を有した状態でバッテリモジュールを支持する。
【0107】
H:段落Gが記載するバッテリパックであって、モジュール取り付け機構は、ケーシング取り付け機構と形状が相補的であり、その結果、モジュール取り付け機構は、受け取るか、またはケーシング取り付け機構によって受け取られる。
【0108】
I:段落GまたはHのいずれかが記載するバッテリパックであって、ケーシング取り付け機構がレールまたはカプラのうちの少なくとも1つを含み、モジュール取り付け機構がレールまたはカプラの他方を含む。
【0109】
J:段落G-Iのいずれかが記載するバッテリパックであって、ケーシング取り付け機構またはモジュール取り付け機構のうちの少なくとも1つが、ケーシングの内面の長さを実質的に延ばして、ガスが第1のバッテリモジュールに近接する領域から第2のバッテリモジュールに近い領域に移動するのを制限する。
【0110】
K:段落G-Jのいずれかが記載するバッテリパックであって、ケーシング取り付け機構またはモジュール取り付け機構のうちの少なくとも1つが、ケーシング取り付け機構とモジュール取り付け機構との間の摩擦成分を増加させること、または、ガスがケーシング取り付け機構とモジュール取り付け機構との間を移動するのを制限することのうちの少なくとも1つのためのコーティングを含む。
【0111】
L:段落G-Kのいずれかが 記載するバッテリパックであって、バッテリモジュールは、複数のセルの隣接するセル間に空間を有して配置された複数のセルと、複数のセルの隣接するセル間の空間に配置された絶縁材料とを含む。
【0112】
M:段落G-Lのいずれかが 記載するバッテリパックであって、ケーシングは、バッテリモジュールによって生成された加圧ガスを選択的に排出するために、ケーシングの側面にベントをさらに含む。
【0113】
N:段落G-Mのいずれかが記載するバッテリパックであって、バッテリモジュールは、カバーと、カバーの少なくとも一部に結合された熱的に絶縁する材料とを含む。
【0114】
O:段落G-Nのいずれかが記載するバッテリパックであって、第2のケーシング取り付け機構に結合するように構成された第2のバッテリモジュールをさらに備え、第2のバッテリモジュールは、第1のバッテリモジュールから距離が離れ、距離は間隔を規定し、および第1のバッテリモジュールから第2のバッテリモジュールを実質的に絶縁する。
【0115】
P:ケーシングであって、ベースと、上部と、第1の側壁、第2の側壁、第3の側壁および第4の側壁であって、第1の側壁および第2の側壁がその内面に配置され、ケーシング取り付け機構の第1の対、およびケーシング取り付け機構の第2の対を備え、ケーシング取り付け機構の第1の対は、第1のバッテリモジュールに結合するように構成され、ケーシング取り付け機構の第2の対は、第2のバッテリモジュールに結合するように構成され、少なくともケーシング取り付け機構の第1の対と第1のバッテリモジュールとの間の結合は、ケーシング取り付け機構の第1の対と第1のバッテリモジュールとの間をガスが移動するのを制限する。
【0116】
Q:段落Pが記載するケーシングであって、ケーシング取り付け機構の第1の対またはケーシング取り付け機構の第2の対の少なくとも1つがレールまたはカプラのうちの少なくとも1つを含む。
【0117】
R:段落PまたはQのいずれかが記載するケーシングであって、ケーシングの内部区画からケーシングの外部の環境にガスを排出するように構成されたベントをさらに備える。
【0118】
S:段落Rが記載するケーシングであって、ベントは、閾値圧力を超える圧力に応答して内部区画内の圧力を解放するように構成される。
【0119】
T:段落P-Sのいずれかが記載するケーシングであって、第1のバッテリモジュールおよび第2のバッテリモジュールが挿入されたケーシングに関連する第1の周波数は、ケーシングに関連する車両の少なくとも1つの構成要素に関連する少なくとも第2の周波数を超える閾値量である。
【0120】
U:車両の電気負荷に電力を供給するように構成された電気システムは、ケーシングと、ケーシングに結合された少なくとも2つのバッテリハウジングであって、第1のバッテリハウジングは、第1の側の第1の角に近接する正端子および第2の側の第2の角に近接する負端子で構成され、第2の角は、第1の角の対角線上にある少なくとも2つのバッテリハウジングと、少なくとも2つのバッテリハウジングを高電圧接続箱に接続する第1の正のバスバーと、少なくとも2つのバッテリハウジングを高電圧接続箱に接続する第1の負のバスバーと、高電圧接続箱に結合された第2の正のバスバーと、高電圧接続箱に結合された第2の負のバスバーと、第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーに結合されたコネクタであって、高電圧接続箱から外部負荷に電力をルーティングするように構成されたコネクタとを備える。
【0121】
V:段落Uが記載する電気システムであって、高電圧接続箱は、熱暴走、短絡、高温、低温、車両の電子制御ユニットの故障、クラッシュイベント、または少なくとも2つのバッテリハウジングのうちの1つのバッテリハウジングの過電圧の少なくとも1つの場合に、第2の正のバスバーまたは 第2の負のバスバーの少なくとも1つを非通電するように構成される。
【0122】
W:段落UまたはVのいずれかが 記載する電気システムであって、第1の正のバスバーおよび第2の正のバスバーは、少なくとも2つのバッテリハウジングから高電圧接続箱を介して車両を駆動するように構成された負荷に電力を供給するように構成される。
【0123】
X:段落U-Wのいずれか1つが 記載する電気システムであって、正端子と負端子との間の電気アーク放電を防止するために、正端子は負端子から距離を置いて配置されている。
【0124】
Y:段落U-Xのいずれか1つが記載する電気システムであって、少なくとも2つのバッテリモジュールは互いに直列に接続されている。
【0125】
Z:段落U-Yのいずれか1つが記載する電気システムであって、第1のコネクタは、外部負荷から第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーを介して高電圧接続箱に電力をルーティングするようにさらに構成される。
【0126】
AA:バッテリパックであって、ケーシングと、ケーシングに結合された少なくとも2つのバッテリと、第1の側の第1の角に近接する正端子および第2の側の第2の角に近接する負端子で構成された少なくとも2つのバッテリのうちの1つのバッテリであって、第2の角は第1の角の反対側の対角線上にある、バッテリと、少なくとも2つのバッテリに関連する正端子を接続箱に接続する正のバスバーと、少なくとも2つのバッテリに関連する負端子を接続箱に接続する負のバスバーと備え、正のバスバーおよび負のバスバーは、少なくとも2つのバッテリから接続箱を介して車両システムに電力を送信するように構成される。
【0127】
AB:段落AAが記載するバッテリパックであって、正端子は負端子から距離を置いて配置され、正端子と負端子との間の電気アーク放電を防止する。
【0128】
AC:段落AAまたはABのいずれかが記載するバッテリパックであって、第2の正のバスバーの第1の端部で接続箱に結合された第2の正のバスバーと、第2の負のバスバーの第1の端部で接続箱に結合された第2の負のバスバーと、第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーの第2の端部に結合されたコネクタであって、電力を外部負荷にルーティングするように構成されたコネクタとをさらに備える。
【0129】
AD:段落ACが記載するバッテリパックであって、コネクタは、外部負荷から第2の正のバスバーおよび第2の負のバスバーを介して接続箱に電力をルーティングするようにさらに構成されている。
【0130】
AE:段落ACが記載するバッテリパックであって、接続箱は、熱暴走、短絡、高温、低温、車両の電子制御ユニットの故障、クラッシュイベント、または少なくとも2つのバッテリの過電圧のうちの少なくとも1つが発生した場合に、第2の正のバスバーまたは第2の負のバスバーのうちの少なくとも1つを非通電にするように構成されている。
【0131】
AF:段落AA-AEのいずれか1つが記載するバッテリパックであって、正端子は、少なくとも2つのバッテリに関連する最も正の端子を含み、負端子は、少なくとも2つのバッテリに関連する最も負の端子を含む。
【0132】
AG:段落AA-AFのいずれか1つが記載するバッテリパックであって、少なくとも2つのバッテリのうちの第1のバッテリは、バッテリパックの第1の角に近接する第1の正端子と、バッテリパックの第2の角に近接する第1の負端子とを備え、少なくとも2つのバッテリのうちの第2のバッテリは、バッテリパックの第2の角に近接する第2の正端子と、バッテリパックの第1の角に近接する第2の負端子とで構成され、第1の正端子は第2の負端子に結合されている。
【0133】
AH:段落AA-AGのいずれか1つが記載するバッテリパックであって、少なくとも2つのバッテリは互いに直列に接続されている。
【0134】
AI:バッテリパックは、ケーシングと、ケーシングに結合された少なくとも2つのバッテリサブシステムと、少なくとも2つのバッテリサブシステムモジュールに関連する正端子を接続箱に接続する正バスバーと、少なくとも2つのバッテリサブシステムに関連する負端子を接続箱に接続する負のバスバーと、接続箱をコネクタに接続する第2の正のバスバーと、接続箱をコネクタに接続する第2の負のバスバーとを備える。
【0135】
AJ:段落AIが記載するバッテリパックであって、少なくとも2つのバッテリサブシステムのうちの1つのバッテリサブシステムは、第1の側の第1のコーナーに近接する正端子および第2の側の第2のコーナーに近接する負端子で構成され、第2のコーナーは第1のコーナーの対角線上にある。
【0136】
AK:段落AJが記載するバッテリパックであって、正端子は負端子から距離を置いて配置され、正端子と負端子との間の電気アーク放電を防止する。
【0137】
AL:段落AI-AKのいずれか1つが記載するバッテリパックであって、少なくとも2つのバッテリサブシステムのうちの1つのバッテリサブシステムは、複数の電気セルを含む。
【0138】
AM:段落AI-ALのいずれか1つに記載のバッテリパックであって、少なくとも2つのバッテリサブシステムは、第1の正端子および第1の負端子を含む第1のバッテリと、第2の正端子および第2の負端子を含み、第2の負端子が第1の正端子に結合されている第2のバッテリと、第3の正端子および第3の負端子を含み、第3の負端子が第2の正端子に結合されている第3のバッテリと、第4の正端子および第4の負端子を含み、第4の負端子が第3の正端子に結合されている第4のバッテリと、第5の正端子および第5の負端子を備え、第5の負端子が第4の正端子に結合されている第5のバッテリと、第6の正端子および第6の負端子を含み、第6の負端子は第5の正端子に結合されている第6のバッテリと備える。
【0139】
AN:段落AMが記載するバッテリパックであって、負のバスバーが第1の負端子に結合され、第1の負端子がバッテリパックの最も負の端子を含み、正のバスバーが第6の正端子に結合され、第6の正端子がバッテリパックの最も正の端子を含む。
【0140】
AO:方法は、第1のバッテリモジュールをレールの第1の対を介してバッテリパックのケーシングに挿入することであって、第1のバッテリモジュールの正端子がケーシングの第1の端部に配置されることと、第2のバッテリモジュールを、レールの第2の対を介してバッテリパックのケーシングに挿入することであって、第2のバッテリモジュールの負端子は、ケーシングの第1の端部に配置されることと、第3のバッテリモジュールをレールの第3の対を介してバッテリパックのケーシングに挿入することであって、第3のバッテリモジュールの正端子がケーシングの第1の端部に配置されることと、第4のバッテリモジュールをレールの第4の対を介してバッテリパックのケーシングに挿入することであって、第4のバッテリモジュールの負端子がケーシングの第1の端部に配置されることと、第5のバッテリモジュールをレールの第5の対を介してバッテリパックのケーシングに挿入することであって、第5のバッテリモジュールの正端子がケーシングの第1の端部に配置されていることと、第6のバッテリモジュールをレールの第6の対を介してバッテリパックのケーシングに挿入することであって、第6のバッテリモジュールの負端子は、ケーシングの第1の端部に配置されることと、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のバッテリモジュールを、1つまたは複数の留め具でそれぞれのレールの対に機械的に固定することとを含む。
【0141】
AP:方法は、第1のバッテリモジュールをレールの第1の対を介してバッテリパックのケーシングに挿入することであって、第1のバッテリモジュールの正端子がケーシングの第1の端部に配置されることと、第2のバッテリモジュールをレールの第2の対を介してバッテリパックのケーシングに挿入することであって、第2のバッテリモジュールの負端子は、ケーシングの第1の端部に配置されることと、第1のバッテリモジュールをレールの第1の対に機械的に固定し、第2のバッテリモジュールをレールの第2の対に1つまたは複数の留め具で機械的に固定することとを含む。
【0142】
AQ:方法は、第1のバッテリモジュールに関連する正端子を第2のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することと、第2のバッテリモジュールに関連する正端子を第3のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することと、第3のバッテリモジュールに関連する正端子を第4のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することと、第4のバッテリモジュールに関連する正端子を第5のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することと、第5のバッテリモジュールに関連する正端子を第6のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することと、第6のバッテリモジュールに関連する正端子を第1の正のバスバーを介して駆動モジュールに結合し、第1のバッテリに関連する負端子を第1の負のバスバーを介して駆動モジュールに結合することとを含む。
【0143】
AR:方法は、第1のバッテリモジュールに関連する正端子を第2のバッテリモジュールに関連する負端子に結合することと、第2のバッテリモジュールに関連する正端子を第1の正のバスバーを介して駆動モジュールに結合し、第1のバッテリに関連する負端子を第1の負のバスバーを介して駆動モジュールに結合することとを含む。
【0144】
上記のような例示的な節が1つの特定の実装に対して説明される一方で、本書類の文脈において、本例示的な節の内容は、方法、デバイス、システム、コンピュータ可読媒体、および/または別の実装を介して実装されることも可能であることを理解されたい。
【0145】
(結論)
本明細書で説明される技術のうちの1つまたは複数の例が記載されている一方で、さまざまな変更、追加、置換、およびそれらの均等物が本明細書で説明される技術の範囲内に含まれる。
【0146】
例示の説明において、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照し、これは、請求される発明の主題の具体的な例示を示す。他の例示が用いられることが可能であり、構造的変更のような変更または代替がなされることが可能であることを理解されたい。このような例示、変更または代替は、意図された発明の請求される主題に対する範囲から必ずしも逸脱するものではない。本明細書におけるステップは、特定の順序で提供されることが可能である一方で、ある場合において、順序は、変更されることが可能であることによって、説明されるシステムおよび方法の機能を変更することなく、特定の入力が異なる時間または異なる順序で提供される。開示された手順は、また、異なる順序で実行され得る。さらに、本明細書におけるさまざまな計算は、開示された順序で実行される必要はなく、計算の代替順序を用いる他の例示は、容易に実装され得る。並べ替えに加えて、計算は、また、サブ計算へと分解され得て、同一の結果が得られる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8