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特許7500661コンピュータ装置、制御方法、およびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】コンピュータ装置、制御方法、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08C 19/36 20060101AFI20240610BHJP
   G06Q 50/06 20240101ALI20240610BHJP
【FI】
G08C19/36
G06Q50/06
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022112073
(22)【出願日】2022-07-12
(62)【分割の表示】P 2020205344の分割
【原出願日】2017-12-12
(65)【公開番号】P2022132395
(43)【公開日】2022-09-08
【審査請求日】2022-07-20
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 強一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 雅彦
【審査官】菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-105998(JP,A)
【文献】特開2012-38195(JP,A)
【文献】特開平8-69595(JP,A)
【文献】特開2014-109903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C 15/00-19/48
G06Q 50/06
G01F 3/00- 3/38
G01R 11/00-11/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検針員により撮像されるメータの画像データより、前記メータの検針値データを生成する検針値生成部と、
前記メータの画像データに含まれたコードに対応する記憶部における項目にて、前記検針値データを記憶すると共に、前記メータの画像データ、前記画像データのファイル名、前記画像データの名称および前記画像データの保存場所のうち少なくともいずれか一つと、前記画像データが取得された日時および時刻のうちいずれか一つと、を記憶する記憶部と、
を備えるコンピュータ装置。
【請求項2】
検針員により撮像されるメータの画像データより、前記メータに係るコードを特定するコード特定部と、
前記コードの特定に利用される前記メータの画像データより、前記メータの検針値データを生成する検針値生成部と、
前記コードに係る識別情報により決定される記憶部における項目にて、前記検針値データを記憶すると共に、前記メータの画像データ、前記画像データのファイル名、前記画像データの名称および前記画像データの保存場所のうち少なくともいずれか一つと、前記画像データが取得された日時および時刻のうちいずれか一つと、を記憶する記憶部と、
を備えるコンピュータ装置。
【請求項3】
コンピュータ装置が、
検針員により撮像されるメータの画像データより、前記メータの検針値データを生成する検針値生成ステップと、
前記メータの画像データに含まれたコードに対応する記憶部における項目にて、前記検針値データを記憶すると共に、前記メータの画像データ、前記画像データのファイル名、前記画像データの名称および前記画像データの保存場所のうち少なくともいずれか一つと、前記画像データが取得された日時および時刻のうちいずれか一つと、を記憶する記憶ステップと、
を有する制御方法。
【請求項4】
コンピュータ装置が、
検針員により撮像されるメータの画像データより、前記メータに係るコードを特定するコード特定ステップと、
前記コードの特定に利用される前記メータの画像データより、前記メータの検針値データを生成する検針値生成ステップと、
前記コードに係る識別情報により決定される記憶部における項目にて、前記検針値データを記憶すると共に、前記メータの画像データ、前記画像データのファイル名、前記画像データの名称および前記画像データの保存場所のうち少なくともいずれか一つと、前記画像データが取得された日時および時刻のうちいずれか一つと、を記憶する記憶ステップと、
を有する制御方法。
【請求項5】
コンピュータ装置に、
検針員により撮像されるメータの画像データより、前記メータの検針値データを生成する検針値生成ステップと、
前記メータの画像データに含まれたコードに対応する記憶部における項目にて、前記検針値データを記憶すると共に、前記メータの画像データ、前記画像データのファイル名、前記画像データの名称および前記画像データの保存場所のうち少なくともいずれか一つと、前記画像データが取得された日時および時刻のうちいずれか一つと、を記憶する記憶ステップと、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項6】
コンピュータ装置に、
検針員により撮像されるメータの画像データより、前記メータに係るコードを特定するコード特定ステップと、
前記コードの特定に利用される前記メータの画像データより、前記メータの検針値データを生成する検針値生成ステップと、
前記コードに係る識別情報により決定される記憶部における項目にて、前記検針値データを記憶すると共に、前記メータの画像データ、前記画像データのファイル名、前記画像データの名称および前記画像データの保存場所のうち少なくともいずれか一つと、前記画像データが取得された日時および時刻のうちいずれか一つと、を記憶する記憶ステップと、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コンピュータ装置、制御方法、およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスビル又は工場に設置されている設備機器の検針業務において、点検員は、それら設備機器の稼働状態が示されているメータを検針し設備の保全を行っている。近年、ネットワーク接続ができデータをサーバで保存・管理ができる設備機器も投入されつつある。しかし、このような設備機器は僅かであり、ネットワーク接続に対応していない設備機器が多数残っている。したがって、それらの設備機器を対象とした点検員の目視による検針作業は依然として行われている。
【0003】
点検員による検針作業は、人為的ミスが避けられないものである。そこで、メータの検針値を含む画像を撮影して、撮影された画像に対して画像認識技術を適用して検針値を自動で読み取る方法が考案されている。しかしながら、点検員は、読み取られた検針値を誤った入力項目に入力する場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平8-7078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、より効率良く点検作業の結果を帳票に入力することができるコンピュータ装置、制御方法、およびコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のコンピュータ装置は、検針値生成部と、記憶部とを持つ。検針値生成部は、検針員により撮像されるメータの画像データより、前記メータの検針値データを生成する。記憶部は、前記メータの画像データに含まれたコードに対応する記憶部における項目にて、前記検針値データを記憶すると共に、前記メータの画像データ、前記画像データのファイル名、前記画像データの名称および前記画像データの保存場所のうち少なくともいずれか一つと、前記画像データが取得された年、月、日および時刻のうち少なくともいずれか一つと、を記憶する。
実施形態のコンピュータ装置は、コード特定部と、検針値生成部と、記憶部とを持つ。コード特定部は、検針員により撮像されるメータの画像データより、前記メータに係るコードを特定する。検針値生成部は、前記コードの特定に利用される前記メータの画像データより、前記メータの検針値データを生成する。記憶部は、前記コードに係る識別情報により決定される記憶部における項目にて、前記検針値データを記憶すると共に、前記メータの画像データ、前記画像データのファイル名、前記画像データの名称および前記画像データの保存場所のうち少なくともいずれか一つと、前記画像データが取得された年、月、日および時刻のうち少なくともいずれか一つと、を記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施形態の点検支援システム1の構成例を示すシステム構成図。
図2】第1の実施形態の情報処理装置100の機能構成を表す機能ブロック図。
図3】第1の実施形態の上位サーバ200の機能構成を表す機能ブロック図。
図4】第1の実施形態の帳票データテーブルの一具体例を示す図である。
図5】第1の実施形態の帳票画像の一具体例を示す図。
図6】第1の実施形態の帳票入力画像の一具体例を示す図。
図7】第1の実施形態の二次元バーコードの読取の一具体例を示す図。
図8】第1の実施形態の検針値の読取の一具体例を示す図。
図9】第1の実施形態の検針値が入力された帳票入力画像の一具体例を示す図。
図10】第1の実施形態の検針値が入力された帳票入力画像の一具体例を示す図。
図11】第1の実施形態の検針値及び証拠画像が入力された帳票入力画像の一具体例を示す図。
図12】第1の実施形態の検針値入力の生成の処理の流れを示すフローチャート。
図13】第2の実施形態の情報処理装置100aの機能構成を表す機能ブロック図。
図14】第2の実施形態の上位サーバ200aの機能構成を表す機能ブロック図。
図15】第3の実施形態の情報処理装置100bの機能構成を表す機能ブロック図。
図16】実施形態の変形例の帳票画像の一具体例を示す図。
図17】実施形態の変形例のマルチメータに対応した帳票画像の一具体例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態のコンピュータ装置、制御方法、およびコンピュータプログラムを、図面を参照して説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の点検支援システム1の構成例を示すシステム構成図である。点検支援システム1は、情報処理装置100、上位サーバ200及び複数のメータ300を備える。情報処理装置100及び上位サーバ200は、ネットワーク400を介して互いに通信可能に接続される。
【0010】
情報処理装置100は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートグラス、スマートヘッド又はパーソナルコンピュータ等の装置を用いて構成される。情報処理装置100は、バスで接続されたプロセッサやメモリや補助記憶装置などを備える。情報処理装置100は、点検員によって操作される。点検員は、例えば、メータ300を点検する者であってもよいし、点検された結果を集計する者であってもよい。点検員は、情報処理装置100を操作する者であればどのような者であってもよい。情報処理装置100は、メータ300が示す数値を検針値として帳票データに入力する。帳票データは、複数のメータ300が示す数値(検針値)を入力可能なデータである。
【0011】
上位サーバ200は、パーソナルコンピュータ、サーバ、ワークステーション又は産業用コンピュータ等の装置を用いて構成される。上位サーバ200は、バスで接続されたプロセッサやメモリや補助記憶装置などを備える。上位サーバ200は、メータ300が示す数値を、情報処理装置100で入力可能にするための認識エンジンを生成する。生成された認識エンジンは、情報処理装置100に記憶されてもよい。上位サーバ200は、クラウドコンピューティングシステムで実現されてもよい。
【0012】
メータ300は、例えば、0~9までの数字が表示される7セグメントディスプレイを有するデジタル式であり、設備機器の稼働状態に応じて少なくとも1桁以上の数値(検針値)を示す構成である。メータ300は、7セグメントディスプレイを有するデジタル式に限定されない。例えば、メータ300は、例えば、0~9までの数字が記載された数字車を用いたメカ式であり、使用量に応じて回転することで複数桁の数値(検針値)を示す構成であってもよいし、目盛り盤に目盛りと単位を示す文字とが表示される針式で構成されてもよい。
【0013】
ネットワーク400は、例えばインターネット等の有線通信網であってもよいし、無線LAN(Local Area Network)及び携帯電話通信網等の無線通信網であってもよい。ネットワーク400は、情報処理装置100と上位サーバ200との間で通信が可能であれば、どのような通信網であってもよい。
【0014】
図2は、第1の実施形態の情報処理装置100の機能構成を表す機能ブロック図である。情報処理装置100は、帳票データ生成プログラムを実行することによって通信部101、入力部102、表示部103、撮像部104、帳票定義記憶部105、学習結果記憶部106、帳票データ記憶部107及び制御部108を備える装置として機能する。
【0015】
通信部101は、ネットワークインタフェースである。通信部101はネットワーク400を介して、上位サーバ200と通信する。通信部101は、例えば無線LAN、有線LAN、Bluetooth(登録商標)又はLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等の通信方式で通信してもよい。
【0016】
入力部102は、タッチパネル、マウス及びキーボード等の入力装置を用いて構成される。入力部102は、入力装置を情報処理装置100に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、入力部102は、入力装置において入力された入力信号から入力データ(例えば、情報処理装置100に対する指示を示す指示情報)を生成し、情報処理装置100に入力する。
【0017】
表示部103は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の出力装置である。表示部103は、出力装置を情報処理装置100に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部103は、映像データから映像信号を生成し自身に接続されている映像出力装置に映像信号を出力する。
【0018】
撮像部104は、図2には示していないが、例えば、光学系、撮像素子及び撮像素子から出力される撮像信号を処理する画像処理基板を備え、撮像信号に基づいた所定の形式の画像データを生成し、出力する。撮像部104は、メータ300自身又はメータ300の周辺に貼り付けられたメータ300の識別情報が埋め込まれた識別画像を撮影する。撮像部104は、識別画像を含む識別画像データを生成する。識別画像は、例えば二次元バーコードである。撮像部104は、メータ300が示す数値(検針値)を撮影する。撮像部104は、検針の証拠となる証拠画像としてメータ300の外観を撮影する。撮像部104は、メータ300の外観を含むメータ画像データを生成する。撮像部104は、起動するとライブビューを表示部103に表示する。ライブビューは、点検員が撮像部104にて撮像された被写体を確認しながら撮影できる機能である。点検員は、表示部103に表示されたライブビューを確認しながら撮影できる。例えば、点検員は、証拠画像としてメータ300の外観を撮影する場合、表示部103に表示されたライブビューを確認しながら、メータ300の検針値が判別可能な状態の画像となるようメータ300と情報処理装置100との距離を調整して撮影を行う。
【0019】
帳票定義記憶部105は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。帳票定義記憶部105は、帳票定義情報を記憶する。帳票定義情報は、帳票への入力項目と帳票の様式とを定義するデータである。帳票定義情報は、点検対象となる場所又はメータ300に応じて、異なる帳票定義情報が定義されても良い。したがって、帳票定義情報はそれぞれデータが異なっても良い。
【0020】
学習結果記憶部106は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。学習結果記憶部106は、学習結果を記憶する。学習結果は、撮影されたメータ300の数値を示す画像データから、帳票データに入力可能な数値を取得するために用いられる。学習結果は、情報処理装置100に、帳票データ生成プログラムが導入される際に記録される。学習結果は、帳票データ生成プログラムがアップデートされる際にアップデートされてもよい。学習結果は、メータ300の種類に応じて、記録されてもよい、メータ300の種類は、例えば、デジタル式、メカ式又は針式等で区別されてもよいし、メーカ、型式、年式等で区別されてもよい。
【0021】
帳票データ記憶部107は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。帳票データ記憶部107は、帳票データテーブルを記憶する。帳票データテーブルは、帳票データを保持する。帳票データに保持される各値は、帳票定義情報に定義される入力項目に基づいて保持される。帳票データが保持するデータと帳票データに対応付けられた帳票定義情報とに基づいて、帳票画像が生成される。
【0022】
図4は、第1の実施形態の帳票データテーブルの一具体例を示す図である。帳票データテーブルは、帳票データを有する。帳票データは、点検対象、日時、帳票定義情報、第1メータ、第1メータ画像、第2メータ、第2メータ画像、第3メータ及び第3メータ画像等の各値を有する。点検対象は、点検員によって点検される対象を表す。日時は、帳票データが生成された日時を表す。帳票定義情報は、帳票データに対応付けられた帳票定義情報を表す。第1メータは、対応付けられた帳票定義情報が入力項目として第1メータを有する場合、第1メータの数値を表す。第1メータ画像は、第1メータを撮影した場合、第1メータを撮影した画像データの保存場所又は画像データの名称を表す。第2メータは、対応付けられた帳票定義情報が入力項目として第2メータを有する場合、第2メータの数値を表す。第2メータ画像は、第2メータを撮影した場合、第2メータを撮影した画像データの保存場所又は画像データの名称を表す。第3メータは、対応付けられた帳票定義情報が入力項目として第3メータを有する場合、第3メータの数値を表す。第3メータ画像は、第3メータを撮影した場合、第3メータを撮影した画像データの保存場所又は画像データの名称を表す。
【0023】
図4に示される例では、帳票データテーブルの最上段の帳票データは、点検対象の値が“8F空調”、日時の値が“2017.12.4 14:23:10”、帳票定義情報の値が“def_1”、第1メータの値が“120”、第1メータ画像の値が“8f_air_meter1.jpg”、第2メータの値が“110”、第2メータ画像の値が“8f_air_meter2.jpg”、第3メータの値が“-”、第3メータ画像の値が“-”である。従って、帳票データテーブルの最上段の帳票データによると、点検された場所は“8F空調”であり、帳票データは“2017.12.4 14:23:10”に生成され、帳票定義情報として“def_1“が用いられていることがわかる。そして、帳票定義情報は、入力項目として、第1メータ、第1メータ画像、第2メータ及び第2メータ画像を有し、第3メータ及び第3メータ画像は有していないことがわかる。なお、図4に示される帳票データテーブルは一具体例に過ぎない。そのため、図4とは異なる態様で帳票データテーブルが構成されてもよい。例えば、帳票データテーブルは、点検員の名前を保持するように構成されてもよいし、複数のメータが1つに撮影された画像を保持する全体画像を有してもよいし、撮影された画像の撮影時刻を示す情報を有してもよい。
【0024】
図2に戻って、情報処理装置100の説明を続ける。制御部108は、情報処理装置100の各部の動作を制御する。制御部108は、例えばプロセッサ及びメモリを備えた装置により実行される。制御部108は、帳票生成プログラムを実行することによって、帳票データ生成部109、帳票画像生成部110、画像取得部111、入力項目決定部112、検針値生成部113、帳票データ入力部114、異常判定部115及びエラー処理部116として機能する。
【0025】
帳票データ生成部109は、帳票定義情報の選択指示に基づいて、帳票定義記憶部105から帳票定義情報を取得する。帳票データ生成部109は、取得した帳票定義情報に基づいて、帳票データを生成する。選択指示は、入力部102を介して受け付けても良いし、二次元バーコードに埋め込まれていても良い。
【0026】
帳票画像生成部110は、取得した帳票定義情報にて定義される帳票の様式と生成された帳票データとに基づいて、帳票画像を生成する。帳票画像は表示部103に表示される。帳票画像には、帳票データが保持する各値と、入力部102に対応づけされた指示入力画像と、が含まれる。入力部102は、表示部103に表示される指示入力画像が点検員によってタッチ操作等されると、所定の指示を受け付ける。所定の指示は、撮像部104の起動であってもよいし、帳票入力画像の生成であってもよいし、帳票データの記録であってもよい。所定の指示は、予め指定された指示であればどのような指示であってもよい。
【0027】
画像取得部111は、撮像部104を起動する。画像取得部111は、表示部103に表示されるライブビューを撮像部104から取得する。画像取得部111は、ライブビューを入力項目決定部112又は検針値生成部113に出力する。
【0028】
入力項目決定部112は、ライブビューから二次元バーコードを特定する。入力項目決定部112は、特定した二次元バーコードの画像に埋め込まれた識別情報に基づいて、検針値が入力される入力項目を決定する。識別情報には、入力項目決定部112が帳票データが有する入力項目を特定するために必要な情報が含まれる。識別情報には、例えば、“第1メータ”等の情報が含まれる。識別情報には、例えば、帳票定義情報を特定する情報が含まれていてもよいし、検針値の閾値が含まれていてもよい。なお、識別情報は、二次元バーコードに限定されない。例えば、識別情報は、バーコードに埋め込まれていてもよいし、RFID(Radio Frequency Identifier)等のICタグに埋め込まれていてもよいし、メータが備える記憶装置に記録されていてもよい。
【0029】
検針値生成部113は、ライブビューから検針値を示す画像を特定する。検針値生成部113は、特定した検針値を示す画像に基づいて、検針値を生成する。検針値生成部113は、例えば、検針値を示す画像と、学習結果記憶部106に記録される学習結果と、に基づいて、検針値を生成する。検針値生成部113は、OCR(Optical Character Recognition)等の既存の画像認識技術を用いて検針値を生成してもよい。検針値生成部113は、検針値を生成した時刻を検針時刻として取得する。検針値生成部113は、生成された検針値を情報処理装置100のスピーカーから音声で読み上げるするように構成されてもよい。
【0030】
帳票データ入力部114は、帳票データの入力項目のうち決定された入力項目に、生成された検針値を入力する。帳票データ入力部114は、メータ300の外観又はメータ300が示す数値(検針値)を撮影した場合、撮影した画像データのファイル名と撮影された撮影時刻とを帳票データに入力する。帳票データ入力部114は、入力された帳票データを、帳票データ記憶部107に記録する。帳票データ入力部114は、帳票データを上位サーバ200に送信してもよい。帳票データ入力部114は、帳票画像に基づいて生成されたPDFファイルを帳票データ記憶部107に記録してもよいし、上位サーバ200に送信するように構成されてもよい。
【0031】
異常判定部115は、入力された入力値が所定の条件を満たすか否かを判定する。異常判定部115は、所定の条件を満たす場合、エラー処理部116に対して、エラー処理を指示する。異常判定部115は、所定の条件を満たさない場合、エラー処理部116に対してエラー処理を指示しない。所定の条件とは、例えば、検針値を示す画像が取得された時刻である検針時刻と、メータ300の外観又はメータ300が示す数値(検針値)が撮影された撮影時刻と、の差分が所定の閾値を超えている場合、所定の条件を満たすと判定してもよい。所定の条件は、予め指定された条件であればどのような条件であってもよい。所定の閾値は、二次元バーコードに埋め込まれた閾値であってもよいし、帳票定義情報に含まれる閾値であってもよい。所定の閾値は、予め指定された閾値であればどのような値であってもよい。
【0032】
エラー処理部116は、異常判定部115からエラー処理の指示を受け付けると、エラー処理を実行する。エラー処理は、例えば、検針値を入力項目に再度入力するように、点検員に促す処理であってもよい。エラー処理は、予め指定された処理であればどのような処理であってもよい。
【0033】
図3は、第1の実施形態の上位サーバ200の機能構成を表す機能ブロック図である。上位サーバ200は、学習プログラムを実行することによって通信部201、入力部202、表示部203、ユーザ情報記憶部204、教師データ記憶部205、学習結果記憶部206、帳票データ記憶部207及び制御部208を備える装置として機能する。
【0034】
通信部201は、ネットワークインタフェースである。通信部201はネットワーク400を介して、情報処理装置100と通信する。通信部201は、例えば無線LAN、有線LAN、Bluetooth又はLTE等の通信方式で通信してもよい。
【0035】
入力部202は、タッチパネル、マウス及びキーボード等の入力装置を用いて構成される。入力部202は、入力装置を上位サーバ200に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、入力部202は、入力装置において入力された入力信号から入力データ(例えば、上位サーバ200に対する指示を示す指示情報)を生成し、上位サーバ200に入力する。
【0036】
表示部203は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の出力装置である。表示部203は、出力装置を上位サーバ200に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部203は、映像データから映像信号を生成し自身に接続されている映像出力装置に映像信号を出力する。
【0037】
ユーザ情報記憶部204は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。ユーザ情報記憶部204は、ユーザ情報を記憶する。ユーザ情報は、メータ300を使用する者に関する情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザを識別するユーザ識別子を含む。
【0038】
教師データ記憶部205は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。教師データ記憶部205は、教師データを記憶する。教師データは、ユーザによって使用されるメータ300が撮影された画像データである。教師データには、正面から撮影された画像データや、斜めから撮影された画像データ等が含まれていてもよい。教師データは、ユーザ識別子と対応づけられて記憶されても良い。
【0039】
学習結果記憶部206は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。学習結果記憶部206は、学習結果を記憶する。学習結果は、教師データ記憶部205に記憶された画像データに基づいて、学習部209によって生成される。学習結果は、ユーザ識別子と対応づけられて、ユーザごとに生成されても良い。
【0040】
帳票データ記憶部207は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。帳票データ記憶部207は、帳票データテーブルを記憶する。帳票データテーブルは、帳票データを保持する。帳票データ記憶部207には、情報処理装置100から送信された帳票データが記録される。
【0041】
制御部208は、上位サーバ200の各部の動作を制御する。制御部208は、例えばプロセッサ及びメモリを備えた装置により実行される。制御部208は、学習プログラムを実行することによって、学習部209として機能する。
【0042】
学習部209は、教師データに基づいて、学習結果を生成する。学習部209は、ディープラーニング等の機械学習によって、教師データから学習結果を生成する。学習結果は、メータ300の種類毎に生成されてもよいし、メータ300の種類に関わらず、単一の学習結果が生成されてもよい。
【0043】
図5は、第1の実施形態の帳票画像の一具体例を示す図である。帳票画像生成部110は、帳票定義情報と帳票データとに基づいて帳票画像を生成する。表示部103は、生成された帳票画像を表示する。表示部103に表示される帳票画像は、入力項目画像131、入力項目画像132、入力項目画像133及び指示入力画像134を含む。
【0044】
入力項目画像131、入力項目画像132及び入力項目画像133は、帳票データに保持される検針値を表示する画像である。入力項目画像131、入力項目画像132及び入力項目画像133には、帳票データの入力項目が対応付けられる。図5によると、入力項目画像131は、入力項目“第1メータ”、入力項目画像132は、入力項目“第2メータ”、入力項目画像133は、入力項目“第3メータ”が対応付けられる。帳票データの入力項目に検針値が入力された場合、入力項目に対応付けられた入力項目画像に入力された検針値が表示される。例えば、帳票データの入力項目“第1メータ”に“100”が入力された場合、入力項目画像131には“100”が表示される。
【0045】
指示入力画像134は、帳票入力画像の生成指示を受け付ける画像である。指示入力画像134は、タッチ操作されることによって、帳票入力画像の生成指示が入力部102に受け付けされる。タッチ操作は、ユーザが表示部103に表示される指示入力画像134をタッチ又は押す行為である。入力部102が帳票入力画像の生成指示を受け付けると、帳票画像生成部110は、帳票入力画像を生成する。表示部103は、生成された帳票入力画像を表示する。表示部103は、帳票画像に重畳するように帳票入力画像を表示してもよいし、表示部103は、帳票画像を破棄して、帳票入力画像を表示してもよい。
【0046】
図6は、第1の実施形態の帳票入力画像の一具体例を示す図である。帳票画像生成部110は、帳票定義情報と帳票データとに基づいて、帳票入力画像を生成する。表示部103は、生成された帳票入力画像を表示する。表示部103に表示される帳票入力画像は、入力領域画像141、入力領域画像142、入力領域画像143、指示入力画像144及び指示入力画像145を含む。
【0047】
入力領域画像141、入力領域画像142及び入力領域画像143は、帳票データに入力される値を保持する領域である。入力領域画像141、入力領域画像142及び入力領域画像143には、帳票データの入力項目が対応付けられる。図6によると、入力領域画像141は、入力項目“第1メータ”、入力領域画像142は、入力項目“第2メータ”、入力領域画像143は、入力項目“第3メータ”が対応付けられる。
【0048】
指示入力画像144は、撮像部104の起動指示を受け付ける画像である。指示入力画像144は、タッチ操作されることによって、撮像部104の起動指示が入力部102に受け付けされる。入力部102が撮像部104の生成指示を受け付けると、画像取得部111は、撮像部104を起動する。表示部103は、撮像部104が起動すると、ライブビューを表示する。
【0049】
指示入力画像145は、帳票データへの入力指示を受け付ける画像である。指示入力画像145は、タッチ操作されることによって、帳票データへの入力指示が入力部102に受け付けされる。入力部102が帳票データへの入力指示を受け付けると、帳票データ入力部114は、帳票データに値を入力する。例えば、入力領域画像141に検針値として“100”が入力されている場合、帳票データの入力項目“第1メータ”に“100”が入力される。
【0050】
図7は、第1の実施形態の二次元バーコードの読取の一具体例を示す図である。図7は、メータ300と、情報処理装置100の表示部103と、を含む。メータ300は、領域301と領域302とを含む。領域301は、メータ300に付された二次元バーコードを含む。領域302は、メータ300が表す検針値を含む。表示部103は、領域137を含む。領域137は、撮像部104によって撮像されたメータ300の領域301の二次元バーコードの画像を含む。
【0051】
入力項目決定部112は、ライブビューにおいて表示される二次元バーコードを特定する。入力項目決定部112は、特定した二次元バーコードの画像に埋め込まれた識別情報に基づいて、検針値が入力される入力項目を決定する。吹出137aは、領域137に含まれる二次元バーコードに埋め込まれた識別情報を表す。吹出137aによると、識別情報として、“第1メータ”が埋め込まれていることがわかる。入力項目決定部112は、入力項目を“第1メータ”に決定する。
【0052】
図8は、第1の実施形態の検針値の読取の一具体例を示す図である。図8は、メータ300と、情報処理装置100の表示部103と、を含む。メータ300は、領域301と領域302とを含む。領域301及び領域302は、図7と同一である。表示部103は、領域138を含む。領域138は、撮像部104によって撮像されたメータ300の領域302の検針値を示す画像を含む。
【0053】
入力項目決定部112が、入力項目を決定した場合、検針値の読取が開始される。検針値生成部113は、ライブビューにおいて表示される検針値を示す画像を特定する。検針値生成部113は、特定した検針値を示す画像に基づいて検針値を生成する。検針値生成部113は、検針値を生成すると生成した時刻を取得する。
【0054】
図9は、第1の実施形態の検針値が入力された帳票入力画像の一具体例を示す図である。帳票画像生成部110は、検針値が生成されると、入力領域画像に検針値を表示させる。検針値は入力項目に対応付けられた入力領域画像に表示される。表示部103に表示される帳票入力画像は、入力領域画像141a、入力領域画像142a、入力領域画像143a、指示入力画像144及び指示入力画像145を含む。指示入力画像144及び指示入力画像145は、図7と同一である。
【0055】
入力領域画像141a、入力領域画像142a及び入力領域画像143aは、帳票データに入力される値を保持する領域である。図9によると、入力領域画像141aは、“12332”、入力領域画像142aは、“678”、入力領域画像143aは、“90000”を保持する。図9によると、入力領域画像141は、入力項目“第1メータ”、入力領域画像142は、入力項目“第2メータ”、入力領域画像143は、入力項目“第3メータ”が対応付けられる。したがって、指示入力画像145がタッチ操作されると、帳票データ入力部114は、入力領域画像141a、入力領域画像142a及び入力領域画像143aに保持される値を、帳票データに入力する。
【0056】
図10は、第1の実施形態の検針値が入力された帳票入力画像の一具体例を示す図である。指示入力画像145がタッチ操作されると、帳票画像生成部110は、帳票定義情報と帳票データとに基づいて、帳票画像を生成する。表示部103は、生成された帳票画像を表示する。図10では、帳票データは、検針値が入力されているため、入力項目画像には、検針値が表示される。表示部103に表示される帳票画像は、入力項目画像131a、入力項目画像132a、入力項目画像133a及び指示入力画像134を含む。指示入力画像134は、図5と同じである。
【0057】
入力項目画像131a、入力項目画像132a及び入力項目画像133aは、帳票データに入力された検針値を表示する画像である。入力項目画像131a、入力項目画像132a及び入力項目画像133aには、帳票データの入力項目が対応付けられる。図10によると、入力項目画像131aは、入力項目として“第1メータ”が対応付けられ、“第1メータ”は、検針値として“12332”が入力され、入力項目画像132aは、入力項目として“第2メータ”が対応付けられ、“第2メータ”は、検針値として“678”が入力され、入力項目画像133aは、入力項目として“第3メータ”が対応付けられ、“第3メータ”は、検針値として“90000”が入力されていることがわかる。
【0058】
図11は、第1の実施形態の検針値及び証拠画像が入力された帳票入力画像の一具体例を示す図である。図11のように帳票入力画像には、証拠画像が合わせて表示されるように構成されてもよい。証拠画像は、検針値が生成された後に撮影される。具体的には、帳票定義情報の入力項目としてメータの画像が含まれる場合、帳票データ入力部114は、検針値が生成された後にメータ300の外観を撮影するか否か確認する画面を表示部103に表示させる。撮像部104は、入力部102を介してメータ300の外観を撮影する指示を受け付けると、メータ300の画像を撮影する。帳票データ入力部114は、撮影された画像データと撮影された撮影時刻とを帳票データに入力する。
【0059】
図11によると、表示部103に表示された帳票画像は、入力項目画像131a、入力項目画像132a、入力項目画像133a、入力項目画像131b、入力項目画像132b、入力項目画像133b及び指示入力画像134を含む。入力項目画像131a、入力項目画像132a、入力項目画像133a及び指示入力画像134は、図10と同じである。
【0060】
入力項目画像131b、入力項目画像132b及び入力項目画像133bは、帳票データに保持される証拠画像を表す画像である。入力項目画像131b、入力項目画像132b及び入力項目画像133bには、帳票データの入力項目が対応付けられる。図11によると、入力項目画像131bは、入力項目として“第1メータ画像”が対応付けられ、入力項目画像132bは、入力項目として“第2メータ画像”が対応付けられ、入力項目画像133bは、入力項目として“第3メータ画像”が対応付けられていることがわかる。
【0061】
図12は、第1の実施形態の検針値入力の生成の処理の流れを示すフローチャートである。帳票データ生成部109は、取得した帳票定義情報に基づいて帳票データを生成する(ステップS101)。帳票画像生成部110は、取得した帳票定義情報にて定義される帳票の様式と帳票データとに基づいて帳票画像を生成する(ステップS102)。入力部102は、帳票画像に含まれる指示入力画像134がタッチ操作されることによって、帳票入力画像の生成指示を受け付ける(ステップS103)。帳票画像生成部110は、帳票入力画像を生成する(ステップS104)。入力部102は、帳票入力画像に含まれる指示入力画像144がタッチ操作されることによって、撮像部104の起動指示を受け付ける(ステップS105)。画像取得部111は、撮像部104を起動する(ステップS106)。ライブビューが表示部103に表示される。
【0062】
入力項目決定部112は、ライブビューにおいて表示される二次元バーコードを特定する(ステップS107)。入力項目決定部112は、特定した二次元バーコードの画像に埋め込まれた識別情報に基づいて、検針値が入力される入力項目を決定する(ステップS108)。検針値生成部113は、ライブビューにおいて表示される検針値を示す画像を特定する(ステップS109)。検針値生成部113は、特定した検針値を示す画像に基づいて、検針値を生成する(ステップS110)。検針値生成部113は、検針値を生成すると、検針時刻を取得する。帳票画像生成部110は、入力領域画像に生成された検針値を表示させる(ステップS111)。
【0063】
帳票データ入力部114は、メータ300の外観を撮影するか否かの指示を受け付ける(ステップS112)。帳票データ入力部114は、メータ300の撮像を行う指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS113)。メータ300の撮像を行う指示を受け付けた場合(ステップS113:YES)、撮像部104は、ユーザの操作に応じて、メータ300の外観を撮影し、画像データを取得する(ステップS114)。撮像部104は、撮影時刻を取得する。メータ300の撮影を行う指示を受け付けなかった場合(ステップS113:NO)、ステップS115に遷移する。
【0064】
帳票画像生成部110は、全ての入力領域画像に値が入力されたか否かを判定する(ステップS115)。値が入力されていない入力領域画像がある場合(ステップS115:NO)、ステップS107へ遷移する。全ての入力領域画像に値が入力されている場合(ステップS115:YES)、帳票データ入力部114は、帳票データへの入力指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS116)。具体的には、帳票入力画像において指示入力画像145がタッチ操作されたか否かを判定する。帳票データへの入力指示を受付けていない場合(ステップS116:NO)、ステップS116に遷移する。帳票データへの入力指示を受け付けた場合(ステップS116:YES)、帳票データ入力部114は、帳票データに値を入力する。値は、例えば検針値であってもよいし、メータ画像であってもよい(ステップS117)。帳票画像生成部110は、帳票定義情報と帳票データとに基づいて、帳票画像を生成する(ステップS118)。帳票データには、検針値が入力されているため、入力項目画像には、検針値が表示される。
【0065】
異常判定部115は、検針時刻と撮影時刻との差分が、所定の閾値より小さいか否かを判定する(ステップS119)。所定の閾値は、二次元バーコードに含まれていてもよいし、予め与えられていてもよい。所定の閾値よりも小さい場合(ステップS119:YES)、帳票データ入力部114は、帳票データを帳票データ記憶部107に記録する(ステップS120)。所定の閾値よりも小さくない場合(ステップS119:NO)、エラー処理部116はエラー処理を行う(ステップS121)。本フローチャートでは、エラー処理は、帳票データを帳票データ記憶部107に記録することなく処理をすることである。
【0066】
このように構成された情報処理装置100では、入力項目決定部112が二次元バーコードを読み取ることで、二次元バーコードに埋め込まれた識別情報を取得する。識別情報には、検針値が入力される入力項目が対応付けられている。検針値生成部113が、メータ300の検針値を生成する。帳票データ入力部114が、識別情報に対応付けられた入力項目に検針値を入力することで、検針値を誤った入力項目に入力することがなくなるため、より効率的に点検作業の結果を入力することができる
【0067】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の点検支援システム1について説明する。第2の実施形態における点検支援システム1は、情報処理装置100の代わりに情報処理装置100aを備え、上位サーバ200の代わりに上位サーバ200aを備える点で第1の実施形態とは異なるが、それ以外の構成は同じである。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0068】
図13は、第2の実施形態の情報処理装置100aの機能構成を表す機能ブロック図である。情報処理装置100aは、制御部108の代わりに制御部108aを備え、学習結果記憶部106を備えない点で情報処理装置100と異なるが、それ以外の構成は同じである。
【0069】
制御部108aは、情報処理装置100aの各部の動作を制御する。制御部108aは、例えばプロセッサ及びメモリを備えた装置により実行される。制御部108aは、帳票生成プログラムを実行することによって、帳票データ生成部109、帳票画像生成部110a、画像取得部111a、入力項目決定部112、帳票データ入力部114、異常判定部115及びエラー処理部116として機能する。
【0070】
帳票画像生成部110aは、帳票定義情報にて定義される帳票の様式と帳票データとに基づいて帳票画像を生成する。帳票画像は、表示部103にて表示される。帳票画像には、帳票データが保持する各値と、入力部102に対応づけされた指示入力画像と、が含まれる。入力部102は、表示部103に表示される指示入力画像が点検員によってタッチ操作等されると、所定の指示を受け付ける。所定の指示は、撮像部104の起動であってもよいし、帳票入力画像の生成であってもよいし、帳票データの記録であってもよい。所定の指示は、予め指定された指示であればどのような指示であってもよい。帳票画像生成部110aは、上位サーバ200から検針値を受信すると、入力領域画像に検針値を表示させる。
【0071】
画像取得部111aは、撮像部104を起動する。画像取得部111aは、表示部103に表示されるライブビューを撮像部104から取得する。画像取得部111aは、ライブビューを入力項目決定部112に出力する。画像取得部111aは、ライブビューを上位サーバ200aに送信する。
【0072】
図14は、第2の実施形態の上位サーバ200aの機能構成を表す機能ブロック図である。上位サーバ200aは、制御部208の代わりに制御部208aを備える点で上位サーバ200と異なるが、それ以外の構成は同じである。
【0073】
制御部208aは、上位サーバ200aの各部の動作を制御する。制御部208aは、例えばプロセッサ及びメモリを備えた装置により実行される。制御部208aは、学習プログラムを実行することによって、学習部209及び検針値生成部210として機能する。
【0074】
検針値生成部210は、ライブビューから検針値を示す画像を特定する。検針値生成部210は、特定した検針値を示す画像に基づいて、検針値を生成する。検針値生成部210は、例えば、検針値を示す画像と、学習結果記憶部206に記録される学習結果と、に基づいて、検針値を生成する。検針値生成部210は、検針値を生成した時刻を検針時刻として取得する。検針値生成部210は、検針値及び検針時刻を情報処理装置100aに送信する。
【0075】
このように構成された情報処理装置100aでは、入力項目決定部112が二次元バーコードを読み取ることで、二次元バーコードに埋め込まれた識別情報を取得する。識別情報には、検針値が入力される入力項目が対応付けられている。画像取得部111aが、ライブビューを上位サーバ200aに送信する。上位サーバ200aの検針値生成部210が、ライブビューから検針値を示す画像を特定し、検針値を生成する。検針値生成部210が、検針値を情報処理装置100aに送信する。帳票データ入力部114が、識別情報に対応付けられた入力項目に検針値を入力することで、検針値を誤った入力項目に入力することがなくなるため、より効率的に点検作業の結果を入力することができる。また、上位サーバ200aにて、検針値を生成することで、情報処理装置100aにて検針値を生成する必要がなくなる。したがって、情報処理装置100aが検針値を示す画像から検針値を生成する機能を有さない場合であっても、帳票データに検針値を入力することができる。また、検針値の生成に用いられる学習結果は、上位サーバ200aで生成される。したがって、情報処理装置100a、常に最新の学習結果を用いて生成された検針値を取得することができ、認識精度を高めることができる。
【0076】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態の点検支援システム1について説明する。第3の実施形態における点検支援システム1は、情報処理装置100の代わりに情報処理装置100bを備え、上位サーバ200を備えない点で第1の実施形態とは異なるが、それ以外の構成は同じである。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0077】
図15は、第3の実施形態の情報処理装置100bの機能構成を表す機能ブロック図である。情報処理装置100bは、帳票入力アプリケーションを備える。帳票入力アプリケーションは、情報処理装置100bがメータ300の示す数値を検針値として帳票データに入力するためのプログラムである。情報処理装置100bは、制御部108の代わりに制御部108bを備える点で情報処理装置100と異なるが、それ以外の構成は同じである。
【0078】
制御部108bは、情報処理装置100bの各部の動作を制御する。制御部108bは、例えばプロセッサ及びメモリを備えた装置により実行される。制御部108bは、帳票入力アプリケーションを実行することによって、帳票データ生成部109、帳票画像生成部110a、画像取得部111a、入力項目決定部112、帳票データ入力部114b、異常判定部115、エラー処理部116及び起動部117として機能する。
【0079】
起動部117は、帳票入力アプリケーションを起動する。起動部117は、帳票入力アプリケーションが起動すると、帳票定義情報の選択指示を受け付ける。起動部117は、入力部102を介して、帳票定義情報の選択指示を受け付ける。起動部117は、受け付けた帳票定義情報の選択指示を帳票データ生成部109に出力する。
【0080】
帳票データ入力部114bは、帳票データの入力項目のうち決定された入力項目に、生成された検針値を入力する。帳票データ入力部114bは、メータ300の外観又はメータ300が示す数値(検針値)を撮影した場合、撮影した画像データのファイル名と撮影された撮影時刻とを帳票データに入力する。帳票データ入力部114は、入力された帳票データを、帳票データ記憶部107に記録する。帳票データ入力部114bは、帳票画像に基づいて生成されたPDFファイルを帳票データ記憶部107に記録してもよい。
【0081】
上記各実施形態では、帳票データ生成部109、帳票画像生成部110、画像取得部111、入力項目決定部112、検針値生成部113、帳票データ入力部114、異常判定部115及びエラー処理部116はソフトウェア機能部であるものとしたが、LSI等のハードウェア機能部であってもよい。
【0082】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、帳票データ生成部109、入力項目決定部112、検針値生成部113及び帳票データ入力部114を持つことにより、より効率的に点検作業の結果を入力することができる。
【0083】
(実施形態の変形例)
図16は、実施形態の変形例の帳票画像の一具体例を示す図である。帳票画像生成部110は、帳票定義情報と帳票データとに基づいて、帳票画像を生成する。表示部103は、生成された帳票画像を表示する。表示部103に表示される帳票画像は、入力項目画像131、入力項目画像132、入力項目画像133、指示入力画像134、取込指示画像131c、取込指示画像132c及び取込指示画像133cを含む。ここで、入力項目画像131、入力項目画像132、入力項目画像133及び指示入力画像134は、第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0084】
取込指示画像131c、取込指示画像132c及び取込指示画像133cは、検針値の取得指示を受け付ける画像である。取込指示画像131c、取込指示画像132c及び取込指示画像133cのいずれか1つがタッチ操作されることによって、検針値の取得指示が入力部102に受け付けされる。入力部102が検針値の取得指示を受け付けると、画像取得部111は、撮像部104を起動する。表示部103にはライブビューが表示される。
【0085】
検針値生成部113は、ライブビューにおいて表示される検針値を示す画像を特定する。検針値生成部113は、特定した検針値を示す画像に基づいて、検針値が生成する。検針値生成部113は、検針値を生成すると、生成した時刻を取得する。帳票画像生成部110は、タッチ操作された取込指示画像に対応付けられた入力項目画像に生成された検針値を表示させる。図15の場合、取込指示画像131cには入力項目画像131、取込指示画像132cには入力項目画像132及び取込指示画像133cには入力項目画像133が対応付けられる。
【0086】
このように構成された情報処理装置100では、撮像された検針値を示す画像に基づいて検針値が入力される。したがって、帳票データに対する検針値の入力誤りを低減させることができる。
【0087】
帳票画像生成部110は、帳票画像及び帳票入力画像を生成しないように構成されてもよい。この場合、帳票定義情報が選択されると、表示部103には、指示入力画像144が表示される。指示入力画像144がタッチ操作されると、撮像部104が起動される。表示部103にはライブビューが表示される。ユーザは、メータ300の二次元バーコード及びメータ300の検針値の順に撮像部104で撮像する。入力項目決定部112は、二次元バーコードが撮像されると、二次元バーコードに埋め込まれた識別情報を取得し、入力項目を決定する。検針値生成部113は、メータ300の検針値が撮像されると、検針値を生成する。帳票データ入力部114は、検針値が生成されると、決定された入力項目に検針値を入力する。このように構成された情報処理装置100では、ユーザは、帳票画像を確認することなく、続けて検針値を入力できる。したがって、より迅速に検針値を帳票データに入力することができる。
【0088】
異常判定部115は、帳票データに値が入力されていない入力項目がある場合、警報を発報するように構成されてもよい。このように構成されることで、検針値の入力漏れを防止することができる。
【0089】
エラー処理部116は、入力項目決定部112が識別情報に基づいて、帳票データの入力項目を決定できない場合、所定のエラー処理を行ってもよい。所定のエラー処理は、例えば、“帳票では入力できないメータです”等の警告文を表示してもよいし、“これは第2メータです”等の二次元バーコードに埋め込まれた識別情報を表示してもよい。
【0090】
帳票データ入力部114は、帳票データの入力項目に全ての値が入力された場合、帳票データ記憶部107に記録するように構成されてもよい。この場合、点検員が、帳票データを記録する指示を入力するよりも早く、帳票データを帳票データ記憶部107に記録することができる。したがって、点検員は、より効率的に点検業務を遂行することができる。
【0091】
図17は、実施形態の変形例のマルチメータに対応した帳票画像の一具体例を示す図である。図17は、マルチメータ300aと情報処理装置100の表示部103とを含む。マルチメータ300aは、メータに付されたボタン又はスイッチが押下されると、異なる項目の検針値が表示されるメータである。なお、マルチメータ300aは、赤外線通信等の通信手段によって外部から指示を受け付けた場合に、異なる項目の検針値が表示されるように構成されてもよい。
【0092】
マルチメータ300aは、領域301、領域302a及びボタン303を含む。領域301は、メータ300に付された二次元バーコードを含む。領域302aは、マルチメータ300aが表す検針値を含む。ボタン303は、マルチメータ300aが表す検針値を他の項目の検針値に変更する切替ボタンである。ボタン303が押下されると、領域302aに含まれる検針値が、他の項目を表す検針値に変更される。例えば、マルチメータ300aが、電流、電圧及び電力の3項目の検針値を表示可能である場合の例について説明する。領域302aに電流の検針値が表示されている場合に、ボタン303が押下されると、電圧の検針値が表示される。次に、ボタン303が押下されると、電力の検針値が表示される。次に、ボタン303が押下されると電流の検針値が表示される。このように、ボタン303が押下されると、電流→電圧→電力の順番に検針値が表示される。なお、マルチメータ300aが表示可能な項目は、電流、電圧及び電力の検針値に限定されない。例えば、水やガスの使用量が表示されてもよい。
【0093】
表示部103は、領域137及び領域142bを含む。領域137は、撮像部104によって撮像されたメータ300の領域301の二次元バーコードの画像を含む。入力項目決定部112は、ライブビューにおいて表示される二次元バーコードを特定する。入力項目決定部112は、特定した二次元バーコードの画像に埋め込まれた識別情報に基づいて、検針値が入力される入力項目を決定する。吹出137bは、領域137に含まれる二次元バーコードに埋め込まれた識別情報を表す。吹出137bによると、識別情報として、“第2メータ_+3”が埋め込まれていることがわかる。入力項目決定部112は、入力項目を“第2メータ”に決定する。また、識別情報として“+3”が埋め込まれている。したがって、入力項目決定部112は、入力項目“第2メータ”に関して、3つの検針値が入力されることに決定する。
【0094】
領域142bは、第2メータに関する入力領域画像を複数含む。領域142bに含まれる3つの入力領域画像には、入力項目として、“第2データ”が対応付けられる。したがって、点検員は、ボタン303を押下して領域302aに表示される検針値を切り替えながら、領域302aを撮像させる。検針値生成部113は、撮像された検針値を示す画像から検針値を生成する。帳票データ入力部114は、順次、第2データに対応付けられた入力領域画像に検針値を入力する。
【0095】
このように構成された情報処理装置100では、点検の対象がマルチメータ300aであったとしても、効率よく点検作業の結果を入力することができる。
【0096】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0097】
1…点検支援システム、100…情報処理装置、101…通信部、102…入力部、103…表示部、104…撮像部、105…帳票定義記憶部、106…学習結果記憶部、107…帳票データ記憶部、108…制御部、109…帳票データ生成部、110…帳票画像生成部、111…画像取得部、112…入力項目決定部、113…検針値生成部、114…帳票データ入力部、115…異常判定部、116…エラー処理部、200…上位サーバ、201…通信部、202…入力部、203…表示部、204…ユーザ情報記憶部、205…教師データ記憶部、206…学習結果記憶部、207…帳票データ記憶部、208…制御部、209…学習部、300…メータ、400…ネットワーク、100a…情報処理装置、108a…制御部、110a…帳票画像生成部、111a…画像取得部、200a…上位サーバ、208a…制御部、210…検針値生成部、100b…情報処理装置、108b…制御部、114b…帳票データ入力部、117…起動部
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