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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】酸化物半導体を含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240610BHJP
   H10K 50/86 20230101ALI20240610BHJP
   H10K 50/88 20230101ALI20240610BHJP
   H10K 59/121 20230101ALI20240610BHJP
   H10K 59/126 20230101ALI20240610BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20240610BHJP
【FI】
G09F9/30 349C
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H10K50/86 865
H10K50/88
H10K59/121 213
H10K59/126
H10K59/95
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022130606
(22)【出願日】2022-08-18
(65)【公開番号】P2023035913
(43)【公開日】2023-03-13
【審査請求日】2022-08-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0114730
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, ジョンヨプ
(72)【発明者】
【氏名】チョ, キスル
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ドクヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム, チャンデ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ミンチョル
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0265442(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0104558(US,A1)
【文献】特開2002-311857(JP,A)
【文献】特開2020-17558(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0061823(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
H10K 50/00 - 59/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子基板上に位置する第1分離絶縁膜と、
前記素子基板上に位置し、前記素子基板と前記第1分離絶縁膜との間に位置する第1半導体パターン、第1ゲート電極、及びドレイン電極を含む第1スイッチング薄膜トランジスタと、
前記第1分離絶縁膜上に位置し、前記第1半導体パターンと異なる物質からなる第2半導体パターンを含む第2スイッチング薄膜トランジスタと、
前記第1分離絶縁膜上に位置し、前記第2半導体パターンと同じ物質からなる駆動半導体パターン、駆動ゲート電極、及び駆動ドレイン電極を含む駆動薄膜トランジスタと、
前記駆動薄膜トランジスタの前記駆動ドレイン電極と電気的に連結される発光素子と、
前記素子基板と前記第1分離絶縁膜との間に位置し、前記第2半導体パターンと重畳し、第2ゲート電極と電気的に連結される第1遮光パターンと、
前記素子基板と前記駆動半導体パターンとの間に位置する第2遮光パターンとを含み、
前記第2遮光パターンは導電性物質を含み、
前記駆動薄膜トランジスタの前記駆動ゲート電極は、前記第1スイッチング薄膜トランジスタの前記ドレイン電極と電気的に連結され、
前記第1スイッチング薄膜トランジスタまたは前記第2スイッチング薄膜トランジスタは、データ信号を前記駆動薄膜トランジスタの前記駆動ゲート電極に伝達し、
前記駆動薄膜トランジスタは前記データ信号に対応する駆動電流を生成し、前記発光素子から放出される光の輝度は、前記駆動電流によって制御され、
前記第2遮光パターンと前記駆動半導体パターンとの間の距離は、前記第1遮光パターンと前記第2半導体パターンとの間の距離より小さ
前記第1遮光パターンは、前記第1ゲート電極の下方に位置する第1ゲート絶縁膜と、前記第1ゲート電極を覆う第1層間絶縁膜との間に配置され、前記第1遮光パターンは、前記第1層間絶縁膜の下方に配置され、
前記第2遮光パターンは、前記第1層間絶縁膜上に配置される、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1半導体パターンはシリコンを含み、前記第2半導体パターン及び前記駆動半導体パターンは酸化物半導体を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記第1遮光パターンは前記第2遮光パターンと異なる物質を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記第1遮光パターンは前記第1スイッチング薄膜トランジスタの前記第1ゲート電極と同じ物質を含む、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第2遮光パターンと前記駆動半導体パターンとの間に位置する第2分離絶縁膜をさらに含み、
前記第2分離絶縁膜は前記第1分離絶縁膜と前記第2半導体パターンとの間に延びる、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記第2分離絶縁膜は、前記第1分離絶縁膜より薄い厚さを有する、請求項5に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第2分離絶縁膜は前記第1分離絶縁膜と同じ物質を含む、請求項5に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記第1分離絶縁膜及び前記第2分離絶縁膜はシリコン酸化物からなる無機絶縁膜である、請求項7に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記第2遮光パターンと前記駆動半導体パターンとの間の距離は、前記素子基板と前記第2遮光パターンとの間の距離より小さい、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記駆動薄膜トランジスタの前記駆動半導体パターンと前記駆動ゲート電極との間に位置するゲート絶縁膜、及び前記第2遮光パターンと前記駆動半導体パターンとの間に位置する第2分離絶縁膜をさらに含み、
前記駆動半導体パターンは前記第2遮光パターンと前記駆動ゲート電極との間に位置し、
第2分離絶縁膜の厚さは前記ゲート絶縁膜の厚さより薄い、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記第2遮光パターンは水素と安定的に結合する物質を含む、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記第2遮光パターンはチタン(Ti)を含む、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記駆動ゲート電極は第1駆動ゲート及び第2駆動ゲートの積層構造を有し、
前記第1駆動ゲートは前記第2遮光パターンと同じ物質を含む、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記第2駆動ゲートは前記第1駆動ゲートより低い抵抗を有する、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
駆動ソース電極は前記第2遮光パターンと電気的に連結される、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記駆動半導体パターンは、導電性不純物がドーピングされたソース領域及びドレイン領域を含む、請求項15に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各画素領域内に位置する薄膜トランジスタのうち少なくとも一部が酸化物半導体を含むディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ディスプレイ装置は使用者にイメージを提供することができる。例えば、前記ディスプレイ装置は多数の発光素子を含むことができる。各発光素子は特定の色を示す光を放出することができる。例えば、各発光素子は、第1電極と第2電極との間に位置する発光層を含むことができる。
前記発光素子は素子基板上に位置することができる。前記素子基板上には、各発光素子を制御するための駆動回路が位置することができる。例えば、各発光素子は前記駆動回路のうちの一つと電気的に連結されることができる。各駆動回路は、スキャン信号に応じてデータ信号に対応する駆動電流を生成することができる。例えば、各駆動回路は多数の薄膜トランジスタを含むことができる。
【0003】
前記薄膜トランジスタの一部は、酸化物半導体からなる半導体パターンを含むことができる。例えば、各駆動回路は該当発光素子と電気的に連結される駆動薄膜トランジスタを含み、前記駆動薄膜トランジスタは酸化物半導体からなる半導体パターンを含むことができる。しかし、前記駆動薄膜トランジスタはゲート電極に印加される電圧による電流変動値が大きくなることができる。これにより、前記ディスプレイ装置は低階調でむらが発生することがある。また、前記駆動薄膜トランジスタの前記半導体パターンと前記ゲート電極の間に位置するゲート絶縁膜の厚さを調節して、前記駆動薄膜トランジスタの前記ゲート電極に印加される電圧による電流変動値を低めれば、前記駆動薄膜トランジスタと同じ工程で形成されるスイッチング薄膜トランジスタの特性が低下することがある。よって、前記ディスプレイ装置はイメージの品質が低下することができる。
【発明の概要】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、低階調でむらの発生を防止することができるディスプレイ装置を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は、スイッチング薄膜トランジスタの特性変化なしに、駆動薄膜トランジスタのゲート電極に印加される電圧による電流変動値を低めることができるディスプレイ装置を提供することである。
本発明が解決しようとする課題は先に言及した課題に限定されない。ここで言及しなかった課題は下記の記載から通常の技術者に明らかに理解可能であろう。
【0005】
前記解決しようとする課題を達成するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は素子基板を含む。素子基板上には第1分離絶縁膜及び第1スイッチング薄膜トランジスタが位置する。第1スイッチング薄膜トランジスタは、素子基板と第1分離絶縁膜との間に位置する第1半導体パターンを含む。第1分離絶縁膜上には第2スイッチング薄膜トランジスタ及び駆動薄膜トランジスタが位置する。第2スイッチング薄膜トランジスタは第2半導体パターンを含む。第2半導体パターンは第1半導体パターンと異なる物質を含む。駆動薄膜トランジスタは駆動半導体パターンを含む。駆動半導体パターンは第2半導体パターンと同じ物質を含む。素子基板と第1分離絶縁膜との間には第1遮光パターンが位置する。第1遮光パターンは第2半導体パターンと重畳する。素子基板と駆動半導体パターンとの間には第2遮光パターンが位置する。第2遮光パターンは導電性物質を含む。第2遮光パターンと駆動半導体パターンとの間の距離は第1遮光パターンと第2半導体パターンとの間の距離より小さい。
【0006】
第1半導体パターンはシリコンを含むことができる。第2半導体パターン及び駆動半導体パターンは酸化物半導体を含むことができる。
第1遮光パターンは第2遮光パターンと異なる物質を含むことができる。
第1遮光パターンは第1スイッチング薄膜トランジスタのゲート電極と同じ物質を含むことができる。
【0007】
第2遮光パターンと駆動半導体パターンとの間には第2分離絶縁膜が位置することができる。第2分離絶縁膜は第1分離絶縁膜と第2半導体パターンとの間に延びることができる。
【0008】
第2分離絶縁膜は第1分離絶縁膜より薄い厚さを有することができる。
第2分離絶縁膜は第1分離絶縁膜と同じ物質を含むことができる。
第1分離絶縁膜及び第2分離絶縁膜はシリコン酸化物からなる無機絶縁膜であることができる。
【0009】
前記解決しようとする他の課題を達成するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は素子基板を含む。素子基板上には第1スイッチング薄膜トランジスタ及び第1ゲート絶縁膜が位置する。第1スイッチング薄膜トランジスタは、第1半導体パターン、第1ゲート電極、第1ソース電極、及び第1ドレイン電極を含む。第1ゲート絶縁膜は第1半導体パターンと第1ゲート電極との間に延びる。第1ゲート絶縁膜上には第1分離絶縁膜が位置する。第1分離絶縁膜は第1ゲート電極と第1ソース電極との間にかつ第1ゲート電極と第1ドレイン電極との間に延びる。第1分離絶縁膜上には第2スイッチング薄膜トランジスタ及び駆動薄膜トランジスタが位置する。第2スイッチング薄膜トランジスタは、第2半導体パターン、第2ゲート電極、第2ソース電極、及び第2ドレイン電極を含む。駆動薄膜トランジスタは第1スイッチング薄膜トランジスタ及び第2スイッチング薄膜トランジスタから離隔する。駆動薄膜トランジスタは、駆動半導体パターン、駆動ゲート電極、駆動ソース電極、及び駆動ドレイン電極を含む。第1ゲート絶縁膜と第1分離絶縁膜との間には第1遮光パターンが位置する。第1遮光パターンは第2半導体パターンと重畳する。第1分離絶縁膜と駆動半導体パターンとの間には第2遮光パターンが位置する。第2遮光パターンは導電性物質を含む。第2遮光パターン及び駆動半導体パターン上には第2分離絶縁膜が位置する。第2分離絶縁膜は第1分離絶縁膜と第2半導体パターンとの間に延びる。駆動半導体パターンと駆動ゲート電極との間には第2ゲート絶縁膜が位置する。第2ゲート絶縁膜は第2半導体パターンと第2ゲート電極との間に延びる。第2遮光パターンと駆動半導体パターンとの間の第1キャパシタンスは駆動半導体パターンと駆動ゲート電極との間の第2キャパシタンスより大きい。
【0010】
第2半導体パターンと第2ゲート電極との間のキャパシタンスは第2キャパシタンスと同一であることができる。
第2遮光パターンは駆動ソース電極と電気的に連結されることができる。
第1遮光パターンは第2ゲート電極と電気的に連結されることができる。
第1分離絶縁膜上には、第1スイッチング薄膜トランジスタ、第2スイッチング薄膜トランジスタ、及び駆動薄膜トランジスタから離隔するストレージキャパシタが位置することができる。ストレージキャパシタはキャパシタ下部電極及びキャパシタ上部電極の積層構造を有することができる。
【0011】
キャパシタ下部電極は第2遮光パターンと同じ物質を含むことができる。キャパシタ上部電極は駆動ゲート電極と同じ物質を含むことができる。第2分離絶縁膜及び第2ゲート絶縁膜はキャパシタ下部電極とキャパシタ上部電極との間に延びることができる。
【0012】
前記解決しようとする課題を達成するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は素子基板を含む。素子基板上には第1絶縁膜が位置する。第1絶縁膜上には遮光パターンが位置する。遮光パターン上には第2絶縁膜が位置する。第2絶縁膜上には駆動薄膜トランジスタが位置する。駆動薄膜トランジスタは、駆動半導体パターン、駆動ゲート電極、駆動ソース電極、及び駆動ドレイン電極を含む。駆動薄膜トランジスタの駆動ドレイン電極は発光素子と電気的に連結される。遮光パターンと駆動半導体パターンとの間の距離は素子基板と遮光パターンとの間の距離より小さい。
【0013】
駆動薄膜トランジスタの駆動半導体パターンと駆動ゲート電極との間にはゲート絶縁膜が位置することができる。駆動半導体パターンは遮光パターンと駆動ゲート電極との間に位置することができる。第2絶縁膜の厚さはゲート絶縁膜の厚さより薄いことができる。
遮光パターンは水素と安定的に結合する物質を含むことができる。
遮光パターンはチタン(Ti)を含むことができる。
駆動ゲート電極は第1駆動ゲート及び第2駆動ゲートの積層構造を有することができる。第1駆動ゲートは遮光パターンと同じ物質を含むことができる。第2駆動ゲートは第1駆動ゲートより低い抵抗を有することができる。
駆動ソース電極は遮光パターンと電気的に連結されることができる。
駆動半導体パターンは導電性不純物がドーピングされたソース領域及びドレイン領域を含むことができる。
【0014】
本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、素子基板の各画素領域内に位置する第1スイッチング薄膜トランジスタ、第2スイッチング薄膜トランジスタ、及び駆動薄膜トランジスタを含み、前記第1スイッチング薄膜トランジスタの第1半導体パターンと異なる物質からなる前記第2スイッチング薄膜トランジスタの第2半導体パターン及び前記駆動薄膜トランジスタの駆動半導体パターンが酸化物半導体を含み、前記素子基板と前記第2半導体パターンとの間にかつ前記素子基板と前記駆動半導体パターンとの間に遮光パターンが位置し、前記素子基板と前記駆動半導体パターンとの間に位置する前記遮光パターンと前記駆動半導体パターンとの間のキャパシタンスが相対的に低い値を有することができる。これにより、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、各画素領域内に位置する前記スイッチング薄膜トランジスタの特性変化なしに、該当画素領域内に位置する前記駆動薄膜トランジスタの特性が変更されることができる。すなわち、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、スイッチング薄膜トランジスタの特性変化なしに、前記駆動薄膜トランジスタのゲート電極に印加される電圧による電流変動値が低くなることができる。よって、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、低階調でむらの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例によるディスプレイ装置を概略的に示す図である。
図2図1のI-I線に沿って切断した断面を示す図である。
図3a図2のK1領域を拡大した図である。
図3b図2のK2領域を拡大した図である。
図4】各画素領域の第1キャパシタンスと第2キャパシタンスの比による該当画素領域内に位置する駆動薄膜トランジスタのS-factorを示す図である。
図5】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の断面を示す図である。
図6】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の前記目的と技術的構成及びこれによる作用効果についての詳細な事項は本発明の実施例を示している図面を参照する以下の詳細な説明によってより明らかに理解可能であろう。ここで、本発明の実施例は当業者に本発明の技術的思想を充分に伝達するために提供するものなので、本発明は以下で説明する実施例に限定されずに他の形態に具体化することができる。
【0017】
また、明細書全般にわたって同じ参照番号で表示する部分は同じ構成要素を意味し、図面において、層又は領域の長さ及び厚さは便宜のために誇張して表現されることがある。さらに、第1構成要素が第2構成要素の“上”にあると記載される場合、前記第1構成要素が前記第2構成要素と直接接触する上側に位置する場合だけではなく、前記第1構成要素と前記第2構成要素との間に第3構成要素が位置する場合も含む。
【0018】
ここで、前記第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するためのものであり、一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使われる。ただ、本発明の技術的思想を逸脱しない範疇内で第1構成要素と第2構成要素は当業者の便宜によって任意に名付けられることができる。
【0019】
本発明の明細書で使用される用語はただ特定の実施例を説明するために使われるものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。例えば、単数で表現された構成要素は、文脈上明白に単数のみ意味しない限り、複数の構成要素を含む。また、本発明の明細書で、“含む”又は“有する”などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものに理解されなければならない。
【0020】
さらに、他に定義しない限り、技術的又は科学的用語を含めてここで使われる全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味がある。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈で有する意味と一致する意味があるものに解釈されなければならなく、本発明の明細書で明らかに定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味に解釈されない。
【0021】
(実施例)
図1は本発明の実施例によるディスプレイ装置を概略的に示す図である。図2図1のI-I線に沿って切断した断面を示す図である。図3aは図2のK1領域を拡大した図である。図3bは図2のK2領域を拡大した図である。
【0022】
図1図2図3a及び図3bを参照すると、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、表示パネルDP、及び駆動部SD、DD、TCを含むことができる。前記表示パネルDPは、使用者に提供されるイメージを具現することができる。例えば、前記表示パネルDPは多数の画素領域PAを含むことができる。前記駆動部SD、DD、TCは、前記表示パネルDPの各画素領域PAにイメージの具現のための多様な信号を提供することができる。例えば、前記駆動部SD、DD、TCは、スキャンドライバーSD、データドライバーDD、及びタイミングコントローラーTCを含むことができる。
【0023】
前記スキャンドライバーSDは、スキャンラインを介して前記表示パネルDPの各画素領域PAにスキャン信号を順次印加することができる。前記データドライバーDDは、データラインを介して前記表示パネルDPの各画素領域PAにデータ信号を印加することができる。前記タイミングコントローラーTCは、前記スキャンドライバーSDの動作及び前記データドライバーDDの動作を制御することができる。例えば、前記タイミングコントローラーTCは、前記スキャンドライバーSDにクロック信号、リセットクロック信号、及びスタート信号を印加し、前記データドライバーDDにデジタルビデオデータ及びソースタイミング制御信号を印加することができる。
【0024】
前記表示パネルDPの各画素領域PAは特定の色を具現することができる。例えば、各画素領域PA内には発光素子500が位置することができる。前記発光素子500は特定の色を示す光を放出することができる。例えば、前記発光素子500は、順に積層された第1電極510、発光層520、及び第2電極530を含むことができる。
【0025】
前記第1電極510は導電性物質を含むことができる。前記第1電極510は高い反射率を有する物質を含むことができる。例えば、前記第1電極510はアルミニウム(Al)及び銀(Ag)のような金属を含むことができる。前記第1電極510は多重層構造を有することができる。例えば、前記第1電極510は、ITO及びIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極の間に金属からなる反射電極が位置する構造を有することができる。
【0026】
前記発光層520は、前記第1電極510と前記第2電極530との電圧差に対応する輝度の光を生成することができる。例えば、前記発光層520は発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer;EML)を含むことができる。前記発光物質は、有機物質、無機物質、またはハイブリッド物質を含むことができる。例えば、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは有機発光物質を含む有機発光表示装置であることができる。前記発光層520は多重層構造を有することができる。例えば、前記発光層520は、正孔注入層(Hole Injection Layer;HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer;HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer;ETL)、及び電子注入層(Electron Injection Layer;EIL)のうち少なくとも一つをさらに含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各発光層520の発光効率が向上することができる。
【0027】
前記第2電極530は導電性物質を含むことができる。前記第2電極530は前記第1電極510と異なる物質を含むことができる。前記第2電極530の透過率は前記第1電極510の透過率より高いことができる。例えば、前記第2電極530はITO及びIZOのような透明な導電性物質を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PAの前記発光層520によって生成された光が該当画素領域PAの前記第2電極530を介して外部に放出されることができる。
【0028】
各画素領域PAの前記発光素子500は素子基板100によって支持されることができる。前記素子基板100は多重層構造を有することができる。例えば、前記素子基板100は、第1基板層101、基板絶縁層102、及び第2基板層103の積層構造を有することができる。前記第2基板層103は、前記第1基板層101と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第1基板層101及び前記第2基板層103はポリイミド(Poly-Imide;PI)のような高分子物質を含むことができる。前記基板絶縁層102は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記基板絶縁層102は、シリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、外部衝撃及び曲げによる前記素子基板100及び/または前記発光素子500の損傷を防止することができる。
【0029】
前記素子基板100の各画素領域PA上には駆動回路が位置することができる。各画素領域PAの前記駆動回路は前記駆動部SD、DD、TCと電気的に連結されることができる。例えば、各画素領域PAの前記駆動回路は、前記スキャンラインのうちの一つ及び前記データラインのうちの一つと電気的に連結されることができる。各画素領域PAの前記駆動回路は、スキャン信号に応じてデータ信号に対応する駆動電流を生成することができる。例えば、各画素領域PAの前記駆動回路は、第1スイッチング薄膜トランジスタ200、第2スイッチング薄膜トランジスタ300、及び駆動薄膜トランジスタ400を含むことができる。
【0030】
前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200は、前記素子基板100上に位置する第1半導体パターン210、第1ゲート電極230、第1ソース電極250、及び第1ドレイン電極270を含むことができる。
【0031】
前記第1半導体パターン210は前記素子基板100に近くに位置することができる。前記第1半導体パターン210は半導体物質を含むことができる。例えば、前記第1半導体パターン210は低温多結晶シリコン(Low-Temperature Poly-Si;LTPS)を含むことができる。前記第1半導体パターン210は、第1ソース領域、第1チャネル領域、及び第1ドレイン領域を含むことができる。前記第1チャネル領域は前記第1ソース領域と前記第1ドレイン領域との間に位置することができる。前記第1ソース領域及び前記第1ドレイン領域は前記第1チャネル領域より低い抵抗を有することができる。例えば、前記第1ソース領域及び前記第1ドレイン領域は導電性不純物を含むことができる。
【0032】
前記第1ゲート電極230は前記第1半導体パターン210上に位置することができる。前記第1ゲート電極230は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1ゲート電極230は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第1ゲート電極230は前記第1半導体パターン210と絶縁されることができる。例えば、前記素子基板100上には、前記第1半導体パターン210と前記第1ゲート電極230との間に延びる第1ゲート絶縁膜120が位置することができる。前記第1ゲート絶縁膜120は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記第1ゲート絶縁膜120はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であることができる。前記第1ゲート絶縁膜120は前記第1半導体パターン210の外側に延びることができる。例えば、前記第1半導体パターン210の側面は前記第1ゲート絶縁膜120によって覆われることができる。
【0033】
前記第1ゲート電極230は前記第1半導体パターン210の前記第1チャネル領域と重畳することができる。例えば、前記第1半導体パターン210の前記第1チャネル領域は前記第1ゲート電極230に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することができる。
【0034】
前記第1ソース電極250は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1ソース電極250は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第1ソース電極250は前記第1ゲート電極230と絶縁されることができる。前記第1ソース電極250は前記第1ゲート電極230と異なる物質を含むことができる。前記第1ソース電極250は前記第1ゲート電極230と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第1ゲート絶縁膜120上には、前記第1ゲート電極230と前記第1ソース電極250との間に延びる第1層間絶縁膜130が位置することができる。前記第1層間絶縁膜130は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記第1層間絶縁膜130はシリコン窒化物(SiN)からなる無機絶縁膜であることができる。前記第1層間絶縁膜130は前記第1半導体パターン210及び前記第1ゲート電極230の外側に延びることができる。例えば、前記第1ゲート電極230の側面は前記第1層間絶縁膜130によって覆われることができる。
【0035】
前記第1ソース電極250は前記第1半導体パターン210の前記第1ソース領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記第1ゲート絶縁膜120及び前記第1層間絶縁膜130は前記第1半導体パターン210の前記第1ソース領域を部分的に露出させる第1ソースコンタクトホールを含むことができる。前記第1ソース電極250は前記第1ソースコンタクトホールを介して前記第1半導体パターン210の前記第1ソース領域と直接接触することができる。
【0036】
前記第1ドレイン電極270は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1ドレイン電極270は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第1ドレイン電極270は前記第1ゲート電極230と絶縁されることができる。前記第1ドレイン電極270は前記第1ゲート電極230と異なる物質を含むことができる。前記第1ドレイン電極270は前記第1ゲート電極230と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第1層間絶縁膜130は前記第1ゲート電極230と前記第1ドレイン電極270との間に延びることができる。前記第1ドレイン電極270は前記第1ソース電極250と同じ層上に位置することができる。例えば、前記第1ドレイン電極270は前記第1ソース電極250と同じ物質を含むことができる。
【0037】
前記第1ドレイン電極270は前記第1半導体パターン210の前記第1ドレイン領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記第1ゲート絶縁膜120及び前記第1層間絶縁膜130は前記第1半導体パターン210の前記第1ドレイン領域を部分的に露出させる第1ドレインコンタクトホールを含むことができる。前記第1ドレイン電極270は前記第1ドレインコンタクトホールを介して前記第1半導体パターン210の前記第1ドレイン領域と直接接触することができる。
【0038】
前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200から離隔することができる。前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の構造は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の構造と同一であることができる。例えば、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300は、前記素子基板100上に位置する第2半導体パターン310、第2ゲート電極330、第2ソース電極350、及び第2ドレイン電極370を含むことができる。
【0039】
前記第2半導体パターン310は半導体物質を含むことができる。前記第2半導体パターン310は前記第1半導体パターン210と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第2半導体パターン310はIGZOのような酸化物半導体を含むことができる。前記第2半導体パターン310は、第2ソース領域、第2チャネル領域、及び第2ドレイン領域を含むことができる。前記第2チャネル領域は前記第2ソース領域と前記第2ドレイン領域との間に位置することができる。前記第2ソース領域及び前記第2ドレイン領域は前記第2チャネル領域より低い抵抗を有することができる。例えば、前記第2ソース領域及び前記第2ドレイン領域は酸化物半導体の導体化領域を含むことができる。
【0040】
前記第2半導体パターン310は前記第1半導体パターン210と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第1層間絶縁膜130上には分離絶縁膜140が位置し、前記第2半導体パターン310は前記分離絶縁膜140上に位置することができる。前記分離絶縁膜140は絶縁性物質を含むことができる。前記分離絶縁膜140は多重層構造を有することができる。例えば、前記分離絶縁膜140は、第1分離絶縁膜141及び第2分離絶縁膜142の積層構造を有することができる。前記第2分離絶縁膜142は前記第1分離絶縁膜141と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第1分離絶縁膜141及び前記第2分離絶縁膜142はシリコン酸化物(SiO)からなる無機絶縁膜であることができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、前記第2半導体パターン310の形成工程による前記第1半導体パターン210の損傷を防止することができる。また、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、前記分離絶縁膜140から放出された水素による各画素領域PA内に位置する前記第2半導体パターン310の意図せぬ導体化を防止することができる。ここで、「導体化」という用語は、一つの層、例えば半導体層の少なくとも一部を導電性にすることを意味する。
【0041】
前記第2ゲート電極330は前記第2半導体パターン310上に位置することができる。前記第2ゲート電極330は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2ゲート電極330は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第2ゲート電極330は前記第2半導体パターン310と絶縁されることができる。例えば、前記分離絶縁膜140上には、前記第2半導体パターン310と前記第2ゲート電極330との間に延びる第2ゲート絶縁膜150が位置することができる。前記第2ゲート絶縁膜150は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記第2ゲート絶縁膜150はシリコン酸化物(SiO)のような無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であることができる。前記第2ゲート絶縁膜150は前記第2半導体パターン310の外側に延びることができる。例えば、前記第2半導体パターン310の側面は前記第2ゲート絶縁膜150によって覆われることができる。
【0042】
前記第2ゲート電極330は前記第2半導体パターン310の前記第2チャネル領域と重畳することができる。例えば、前記第2半導体パターン310の前記第2チャネル領域は前記第2ゲート電極330に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することができる。
【0043】
前記第2ソース電極350は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2ソース電極350は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第2ソース電極350は第2ゲート電極330と絶縁されることができる。前記第2ソース電極350は前記第2ゲート電極330と異なる物質を含むことができる。前記第2ソース電極350は前記第2ゲート電極330と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第2ゲート絶縁膜150上には、前記第2ゲート電極330と前記第2ソース電極350との間に延びる第2層間絶縁膜160が位置することができる。前記第2層間絶縁膜160は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記第2層間絶縁膜160はシリコン窒化物(SiN)及びシリコン酸化物(SiO)のような無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であることができる。前記第2層間絶縁膜160は前記第2半導体パターン310及び前記第2ゲート電極330の外側に延びることができる。例えば、前記第2ゲート電極330の側面は前記第2層間絶縁膜160によって覆われることができる。
【0044】
前記第2ソース電極350は前記第1ソース電極250及び前記第1ドレイン電極270と同じ物質を含むことができる。前記第1ソース電極250及び前記第1ドレイン電極270は前記第2ソース電極350と同じ層上に位置することができる。例えば、前記第1ソース電極250及び前記第1ドレイン電極270は前記第2層間絶縁膜160上に位置することができる。前記第1ソースコンタクトホール及び前記第1ドレインコンタクトホールは、前記分離絶縁膜140、前記第2ゲート絶縁膜150、及び前記第2層間絶縁膜160を貫通することができる。
【0045】
前記第2ソース電極350は前記第2半導体パターン310の前記第2ソース領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記第2ゲート絶縁膜150及び前記第2層間絶縁膜160は前記第2半導体パターン310の前記第2ソース領域を部分的に露出させる第2ソースコンタクトホールを含むことができる。前記第2ソース電極350は前記第2ソースコンタクトホールを介して前記第2半導体パターン310の前記第2ソース領域と直接接触することができる。
【0046】
前記第2ドレイン電極370は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2ドレイン電極370は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第2ドレイン電極370は前記第2ゲート電極330と絶縁されることができる。前記第2ドレイン電極370は前記第2ゲート電極330と異なる物質を含むことができる。前記第2ドレイン電極370は前記第2ゲート電極330と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第2ドレイン電極370は前記第2層間絶縁膜160上に位置することができる。前記第2ドレイン電極370は前記第2ソース電極350と同じ層上に位置することができる。例えば、前記第2ドレイン電極370は前記第2ソース電極350と同じ物質を含むことができる。
【0047】
前記第2ドレイン電極370は前記第2半導体パターン310の前記第2ドレイン領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記第2ゲート絶縁膜150及び前記第2層間絶縁膜160は、前記第2半導体パターン310の前記第2ドレイン領域を部分的に露出させる第2ドレインコンタクトホールを含むことができる。前記第2ドレイン電極370は前記第2ドレインコンタクトホールを介して前記第2半導体パターン310の前記第2ドレイン領域と直接接触することができる。
【0048】
前記駆動薄膜トランジスタ400は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300から離隔することができる。前記駆動薄膜トランジスタ400は前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300と同じ構造を有することができる。例えば、前記駆動薄膜トランジスタ400は、前記分離絶縁膜140上に位置する駆動半導体パターン410、駆動ゲート電極430、駆動ソース電極450、及び駆動ドレイン電極470を含むことができる。
【0049】
前記駆動半導体パターン410は半導体物質を含むことができる。例えば、前記駆動半導体パターン410はIGZOのような酸化物半導体を含むことができる。前記駆動半導体パターン410は前記第2半導体パターン310と同じ物質を含むことができる。例えば、前記駆動半導体パターン410は前記第2半導体パターン310と同じ層上に位置することができる。前記駆動半導体パターン410は前記第2半導体パターン310と同時に形成されることができる。前記駆動半導体パターン410は、第3ソース領域、第3チャネル領域、及び第3ドレイン領域を含むことができる。前記第3チャネル領域は前記第3ソース領域と前記第3ドレイン領域との間に位置することができる。前記第3ソース領域及び前記第3ドレイン領域は前記第3チャネル領域より低い抵抗を有することができる。例えば、前記第3ソース領域及び前記第3ドレイン領域は酸化物半導体の導体化領域を含むことができる。前記駆動半導体パターン410の前記第3チャネル領域は前記第2半導体パターン310の前記第2チャネル領域と同じ抵抗を有することができる。例えば、前記駆動半導体パターン410の前記第3ソース領域及び前記第3ドレイン領域は前記第2半導体パターン310の前記第2ソース領域及び前記第2ドレイン領域と同じ抵抗を有することができる。
【0050】
前記駆動ゲート電極430は前記駆動半導体パターン410上に位置することができる。前記駆動ゲート電極430は導電性物質を含むことができる。例えば、前記駆動ゲート電極430は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記駆動ゲート電極430は前記駆動半導体パターン410と絶縁されることができる。例えば、前記第2ゲート絶縁膜150は前記駆動半導体パターン410と前記駆動ゲート電極430との間に延びることができる。前記駆動半導体パターン410の側面は前記第2ゲート絶縁膜150によって覆われることができる。前記駆動ゲート電極430は前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の第2ゲート電極330と同じ物質を含むことができる。
【0051】
前記駆動ゲート電極430は前記駆動半導体パターン410の前記第3チャネル領域と重畳することができる。例えば、前記駆動半導体パターン410の前記第3チャネル領域は前記駆動ゲート電極430に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することができる。
【0052】
前記駆動ソース電極450は導電性物質を含むことができる。例えば、前記駆動ソース電極450は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記駆動ソース電極450は前記駆動ゲート電極430と絶縁されることができる。前記駆動ソース電極450は前記駆動ゲート電極430と異なる物質を含むことができる。前記駆動ソース電極450は前記駆動ゲート電極430と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第2層間絶縁膜160は前記駆動ゲート電極430と前記駆動ソース電極450との間に延びることができる。前記駆動ソース電極450は前記第2ソース電極350及び前記第2ドレイン電極370と同じ物質を含むことができる。例えば、前記駆動ソース電極450は前記第2ソース電極350及び前記第2ドレイン電極370と同じ層上に位置することができる。
【0053】
前記駆動ソース電極450は前記駆動半導体パターン410の前記第3ソース領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記第2ゲート絶縁膜150及び前記第2層間絶縁膜160は前記駆動半導体パターン410の前記第3ソース領域を部分的に露出させる第3ソースコンタクトホールを含むことができる。前記駆動ソース電極450は前記第3ソースコンタクトホールを介して前記駆動半導体パターン410の前記第3ソース領域と直接接触することができる。
【0054】
前記駆動ドレイン電極470は導電性物質を含むことができる。例えば、前記駆動ドレイン電極470は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ゲート電極430と絶縁されることができる。前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ゲート電極430と異なる物質を含むことができる。前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ゲート電極430と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第2層間絶縁膜160は前記駆動ゲート電極430と前記駆動ドレイン電極470との間に延びることができる。前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ソース電極450と同じ層上に位置することができる。例えば、前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ソース電極450と同じ物質を含むことができる。
【0055】
前記駆動ドレイン電極470は前記駆動半導体パターン410の前記第3ドレイン領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記第2ゲート絶縁膜150及び前記第2層間絶縁膜160は前記駆動半導体パターン410の前記第3ドレイン領域を部分的に露出させる第3ドレインコンタクトホールを含むことができる。前記駆動ドレイン電極470は前記第3ドレインコンタクトホールを介して前記駆動半導体パターン410の前記第3ドレイン領域と直接接触することができる。
【0056】
各駆動回路で、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び/または前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300は前記スキャン信号に応じて前記データ信号を前記駆動薄膜トランジスタ400に伝達することができる。例えば、各画素領域PAで、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の前記第1ゲート電極230は前記スキャンラインのうちの一つと電気的に連結され、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の前記第1ソース電極250は前記データラインのうちの一つと電気的に連結されることができる。各駆動回路で、前記データラインと連結されない前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300は前記画素領域PAの位置による信号遅延を補償するための内部補償回路として使われることができる。例えば、各画素領域PAで、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の前記第2ソース電極350は基準電圧供給ラインのうちの一つと電気的に連結されることができる。各駆動回路の前記駆動薄膜トランジスタ400は前記データ信号に対応する駆動電流を生成することができる。例えば、各画素領域PAで、前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動ゲート電極430は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の前記第1ドレイン電極270と電気的に連結され、前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動ソース電極450は電源電圧供給ラインのうちの一つと電気的に連結されることができる。
【0057】
前記スキャンライン、前記データライン、前記基準電圧供給ライン、及び前記電源電圧供給ラインは、各画素領域PA内に、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300、及び前記駆動薄膜トランジスタ400を形成する工程によって形成されることができる。例えば、前記スキャンラインは各駆動回路の前記第1ゲート電極230と同じ層上に位置し、前記データライン、前記基準電圧供給ライン、及び前記電源電圧供給ラインは各駆動回路の前記第1ソース電極250及び前記第1ドレイン電極270と同じ層上に位置することができる。前記スキャンラインは各駆動回路の前記第1ゲート電極230と同じ物質を含むことができる。例えば、前記スキャンラインは前記第1ゲート絶縁膜120と前記第1層間絶縁膜130との間に位置することができる。前記データライン、前記基準電圧供給ライン、及び前記電源電圧供給ラインは各駆動回路の前記第1ソース電極250、前記第1ドレイン電極270、前記第2ソース電極350、前記第2ドレイン電極370、前記駆動ソース電極450、及び前記駆動ドレイン電極470と同じ物質を含むことができる。例えば、前記データライン、前記基準電圧供給ライン、及び前記電源電圧供給ラインは前記第2層間絶縁膜160上に位置することができる。
【0058】
前記素子基板100と各駆動回路との間にはバッファー絶縁膜110が位置することができる。前記バッファー絶縁膜110は各駆動回路の形成工程で前記素子基板100による汚染を防止することができる。例えば、各駆動回路の前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300、及び前記駆動薄膜トランジスタ400に向かう前記素子基板100の上面は前記バッファー絶縁膜110によって完全に覆われることができる。前記バッファー絶縁膜110は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記バッファー絶縁膜110はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。前記バッファー絶縁膜110は多重層構造を有することができる。例えば、前記バッファー絶縁膜110は第1バッファー膜111及び第2バッファー膜112の積層構造を有することができる。前記第2バッファー膜112は前記第1バッファー膜111と異なる物質を含むことができる。例えば、前記バッファー絶縁膜110はシリコン酸化物(SiO)からなる無機絶縁膜及びシリコン酸化物(SiN)からなる無機絶縁膜の積層構造を有することができる。
【0059】
各画素領域PAの前記発光素子500は該当画素領域PA内に位置する前記駆動回路の前記駆動薄膜トランジスタ400と電気的に連結されることができる。例えば、各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510は該当画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動ドレイン電極470と電気的に連結されることができる。各画素領域PAの前記第1電極510は該当画素領域PAの前記駆動ドレイン電極470と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第2層間絶縁膜160上には、各画素領域PAの前記第1ソース電極250、前記第1ドレイン電極270、前記第2ソース電極350、前記第2ドレイン電極370、前記駆動ソース電極450、及び前記駆動ドレイン電極470を覆うオーバーコート層170が位置し、各画素領域PAの前記発光素子500は前記オーバーコート層170上に位置することができる。前記オーバーコート層170は絶縁性物質を含むことができる。前記オーバーコート層170は前記第2層間絶縁膜160と異なる物質を含むことができる。例えば、前記オーバーコート層170は有機絶縁物質からなる有機絶縁膜であることができる。各画素領域PAの前記駆動回路による段差は前記オーバーコート層170によって除去されることができる。例えば、前記オーバーコート層170は、各画素領域PAの前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300、及び前記駆動薄膜トランジスタ400による段差を除去することができる。前記素子基板100と対向する前記オーバーコート層170の上面は平らな平面であることができる。
【0060】
各画素領域PAの前記第1電極510は前記オーバーコート層170を貫通して該当画素領域PAの前記駆動ドレイン電極470と電気的に連結されることができる。例えば、前記オーバーコート層170は各画素領域PAの前記駆動ドレイン電極470を部分的に露出させる電極コンタクトホールを含むことができる。各画素領域PAの前記第1電極510は前記電極コンタクトホールのうちの一つを介して該当画素領域PAの前記駆動ドレイン電極470と直接接触することができる。
【0061】
各画素領域PAの前記発光素子500は隣接した画素領域PAの前記発光素子500と異なる輝度の光を放出することができる。例えば、各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510は隣接した画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510から離隔することができる。隣接した第1電極510の間の前記オーバーコート層170上にはバンク絶縁膜180が位置することができる。前記バンク絶縁膜180は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記バンク絶縁膜180は有機絶縁物質からなる有機絶縁膜であることができる。前記バンク絶縁膜180は前記オーバーコート層170と異なる物質を含むことができる。各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510は前記バンク絶縁膜180によって隣接した画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510と絶縁されることができる。例えば、前記バンク絶縁膜180は各画素領域PA内に位置する前記第1電極510の縁部を覆うことができる。各画素領域PA内に位置する前記発光層520及び前記第2電極530は前記バンク絶縁膜180によって露出された該当第1電極510の一部領域上に順に積層されることができる。
【0062】
各画素領域PAの前記発光素子500から放出された光は隣接した画素領域PAの前記発光素子500から放出された光と異なる色を示すことができる。例えば、各画素領域PAの前記発光層520は隣接した画素領域PAの前記発光層520から離隔することができる。各画素領域PA内に位置する前記発光層520は前記バンク絶縁膜180上に位置する端部を含むことができる。各画素領域PAの前記発光層520は個別的に形成されることができる。例えば、各画素領域PAの前記発光層520は微細金属マスク(Fine Metal Mask;FMM)から形成されることができる。前記バンク絶縁膜180上にはスペーサー190が位置することができる。前記スペーサー190は前記微細金属マスクによる前記バンク絶縁膜180及び前記発光層520の損傷を防止することができる。前記スペーサー190は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記スペーサー190は有機絶縁物質からなる有機絶縁膜であることができる。各画素領域PA内に位置する前記発光層520の端部は前記スペーサー190から離隔することができる。
【0063】
各画素領域PAの前記第2電極530に印加される電圧は隣接した画素領域PAの前記第2電極530に印加される電圧と同一であることができる。例えば、各画素領域PAの前記第2電極530は隣接した画素領域PAの前記第2電極530と電気的に連結されることができる。各画素領域PAの前記第2電極530は隣接した画素領域PAの前記第2電極530と同じ物質を含むことができる。例えば、各画素領域PAの前記第2電極530は隣接した画素領域PAの前記第2電極530と直接接触することができる。各画素領域PAの前記第2電極530は前記バンク絶縁膜180及び前記スペーサー190上に延びることができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PAの前記駆動回路によって生成された駆動電流を用いて該当画素領域PAの前記発光素子500から放出される光の輝度を制御することができる。
【0064】
各画素領域PAの前記発光素子500上には封止部材600が位置することができる。前記封止部材600は外部衝撃及び水分による各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の損傷を防止することができる。前記封止部材600は絶縁性物質を含むことができる。前記封止部材600は多重層構造を有することができる。例えば、前記封止部材600は、順に積層された第1封止層610、第2封止層620、及び第3封止層630を含むことができる。前記第2封止層620は前記第1封止層610及び前記第3封止層630と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第1封止層610及び前記第3封止層630は無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であり、前記第2封止層620は有機絶縁物質からなる有機絶縁膜であることができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、外部衝撃及び水分による各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の損傷を効果的に防止することができる。各画素領域PAの前記発光素子500による段差は前記第2封止層620によって除去されることができる。例えば、前記素子基板100と対向する前記封止部材600の上面は平らな平面であることができる。
【0065】
本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、外光による酸化物半導体を含む半導体パターン310、410の特性変化を防止することができる。例えば、各画素領域PA内には遮光パターン710、720が位置することができる。前記遮光パターン710、720は酸化物半導体を含む半導体パターン310、410の方向に進行する外光を遮断することができる。例えば、各画素領域PAの前記遮光パターン710、720は、前記素子基板100と前記第2半導体パターン310との間に位置する第1遮光パターン710、及び前記素子基板100と前記駆動半導体パターン410との間に位置する第2遮光パターン720を含むことができる。
【0066】
前記第1遮光パターン710は、前記素子基板100を通過して前記第2半導体パターン310の方向に進行する外光を遮断することができる。前記第1遮光パターン710は前記第2半導体パターン310より大きいサイズを有することができる。例えば、前記第2半導体パターン310は前記第1遮光パターン710の一部領域と重畳することができる。前記第1遮光パターン710は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記駆動薄膜トランジスタ400から離隔することができる。例えば、前記第1遮光パターン710は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記駆動薄膜トランジスタ400の外側に位置することができる。
【0067】
前記第1遮光パターン710は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1遮光パターン710は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第1遮光パターン710は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200を形成する工程によって形成されることができる。例えば、前記第1遮光パターン710は前記第1ゲート電極230と同時に形成されることができる。前記第1遮光パターン710は前記第1ゲート電極230と同じ物質を含むことができる。前記第1遮光パターン710は前記第1ゲート電極230と同じ層上に位置することができる。例えば、前記第1遮光パターン710は前記第1ゲート絶縁膜120と前記第1層間絶縁膜130との間に位置することができる。
【0068】
前記第2遮光パターン720は前記素子基板100を通過して前記駆動半導体パターン410の方向に進行する外光を遮断することができる。前記第2遮光パターン720は前記駆動半導体パターン410より大きいサイズを有することができる。例えば、前記駆動半導体パターン410は前記第2遮光パターン720の一部領域と重畳することができる。前記第2遮光パターン720は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300から離隔することができる。例えば、前記第2遮光パターン720は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の外側に位置することができる。
【0069】
前記第2遮光パターン720は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2遮光パターン720は金属を含むことができる。前記第2遮光パターン720は前記第1遮光パターン710と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第2遮光パターン720は水素の浸透を遮断することができる物質を含むことができる。前記第2遮光パターン720は水素と安定的に結合する物質を含むことができる。例えば、前記第2遮光パターン720はチタン(Ti)を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、前記第1半導体パターン210の形成工程によって前記素子基板100と前記分離絶縁膜140との間に残存する水素が前記第2遮光パターン720によって前記駆動半導体パターン410に浸透することができない。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、前記第2遮光パターン720によって各画素領域PA内に位置する前記駆動半導体パターン410の意図せぬ導体化を防止することができる。よって、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400の動作特性に対する信頼性が向上することができる。
【0070】
前記第2遮光パターン720は前記第1遮光パターン710と異なる層上に位置することができる。前記第2遮光パターン720は前記駆動半導体パターン410に近くに位置することができる。例えば、前記第2遮光パターン720は前記第1分離絶縁膜141と前記第2分離絶縁膜142との間に位置することができる。前記第2遮光パターン720と前記駆動半導体パターン410との間の距離d2は前記第1遮光パターン710と前記第2半導体パターン310との間の距離d1より小さいことができる。
【0071】
前記第2遮光パターン720には特定の電圧が印加されることができる。前記第2遮光パターン720に印加される電圧は前記駆動ゲート電極430に印加される電圧と異なることができる。例えば、前記第2遮光パターン720は前記駆動ソース電極450と電気的に連結されることができる。前記第2遮光パターン720には、前記駆動ゲート電極430に印加される電圧に無関なく一定の電圧が印加されることができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第2遮光パターン720と前記駆動半導体パターン410との間に第1キャパシタンスC1を有する寄生キャパシタが形成されることができる。各画素領域PA内に位置する前記駆動半導体パターン410と前記駆動ゲート電極430との間には第2キャパシタンスC2を有する寄生キャパシタが形成されることができる。本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PAで前記発光素子500に印加される駆動電流に影響を与える有効ゲート電圧の変化量が下記の式によって決定されることができる。ここで、ΔVeffは有効ゲート電圧の変化量を意味し、ΔVGATは前記駆動ゲート電極430に印加される電圧の変化量を意味し、CACTは前記駆動半導体パターン410の前記第3ソース領域及び前記第3ドレイン領域に印加される電圧によって形成される寄生キャパシタのキャパシタンスを意味する。
【0072】
前記式を参照すると、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第2遮光パターン720と前記駆動半導体パターン410との間に形成された寄生キャパシタによって駆動電流の生成に影響を与える有効ゲート電圧が減少することができる。一般的な薄膜トランジスタで、有効ゲート電圧が減少すれば、S-factorが増加し、印加される電圧による電流の変動率が小さくなる。ここで、S-factorは薄膜トランジスタのオン/オフ領域(ON-OFF transition region)で、ゲート電圧の変動による電流変化量の反比(inverse ratio)を意味する。また、前記表示パネルDPの各画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorが増加し、前記駆動ゲート電極430に印加される電圧による電流の変動率が小さくなれば、低階調でむらの発生が減少することができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第2遮光パターン720と前記駆動半導体パターン410との間に寄生キャパシタを形成することで、該当画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorを増加させ、前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動ゲート電極430に印加される電圧による駆動電流の変動率を低めることができる。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の構造的な変化なしに、該当画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400の特性を調節することができる。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の特性変化なしに、低階調でむらの発生を防止することができる。
【0073】
図4は各画素領域PAの前記第1キャパシタンスC1と前記第2キャパシタンスC2の比による該当画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorを示す図である。
【0074】
図4を参照すると、各画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorは該当画素領域PAの前記第1キャパシタンスC1と前記第2キャパシタンスC2の比に比例することが分かる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第2遮光パターン720と前記駆動半導体パターン410との間に形成された寄生キャパシタの前記第1キャパシタンスC1を増加させ、各画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorを効果的に増加させることができる。例えば、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内で前記第2分離絶縁膜142が前記第1分離絶縁膜141より薄い厚さを有することができる。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第2遮光パターン720が前記駆動半導体パターン410に非常に近く位置することができる。例えば、前記第2分離絶縁膜142は前記第2ゲート絶縁膜150より薄い厚さを有することができる。よって、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、低階調でむらの発生を効果的に防止することができる。
【0075】
結果的に、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記表示パネルDPの各画素領域PA内にシリコンからなる第1半導体パターン210を含む第1スイッチング薄膜トランジスタ200、酸化物半導体からなる第2半導体パターン310を含む第2スイッチング薄膜トランジスタ300、酸化物半導体からなる駆動半導体パターン410を含む駆動薄膜トランジスタ400、前記第2半導体パターン310と重畳する第1遮光パターン710、及び前記駆動半導体パターン410と重畳する第2遮光パターン720を含み、前記第2遮光パターン720と前記駆動半導体パターン410との間の距離d2が前記第1遮光パターン710と前記第2半導体パターン310との間の距離d1より小さいことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の特性変化なしに、各画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorが増加することができる。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、低階調でむらの発生を効果的に防止することができる。
【0076】
また、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、前記第2遮光パターン720の大きさが前記駆動半導体パターン410の大きさより大きくなることができる。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、前記駆動半導体パターン410に近くに位置する前記第2遮光パターン720の端部で回折された光が前記駆動半導体パターン410に流入することができない。よって、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、外光による前記駆動半導体パターン410の特性変化を効果的に防止することができる。
【0077】
本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1遮光パターン710に特定の電圧が印加されることができる。前記第1遮光パターン710に印加される電圧は前記第2ゲート電極330に印加される電圧と同一であることができる。例えば、前記第1遮光パターン710は前記第2ゲート電極330と電気的に連結されることができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第1遮光パターン710が該当画素領域PA内に位置する前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300のダブルゲート電極のうちの一ゲート電極として機能することができる。すなわち、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第2半導体パターン310の前記第2チャネル領域が該当画素領域PA内に位置する前記第2ゲート電極330に印加された電圧及び該当画素領域PA内に位置する前記第1遮光パターン710に印加される電圧に対応する電気伝導度を有することができる。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の動作特性が向上することができる。例えば、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは、各画素領域PA内に位置する前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300が早くターンオンされることができる。
【0078】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1遮光パターン710が前記第1ゲート電極230と同時に形成されるものとして説明される。しかし、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1遮光パターン710が前記第1ゲート電極230と異なる工程によって形成されることができる。例えば、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1遮光パターン710が水素の浸透を遮断することができる物質を含むことができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、残存水素による各ピクセル領域PA内に位置する前記第2半導体パターン310の意図せぬ導体化を防止することができる。すなわち、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の誤動作を防止することができる。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、低階調でむらの発生を効果的に防止することができる。前記第1遮光パターン710は前記第2遮光パターン720と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第1遮光パターン710はチタン(Ti)を含むことができる。
【0079】
本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域の前記分離絶縁膜と前記オーバーコート層との間に位置するストレージキャパシタをさらに含むことができる。前記ストレージキャパシタはキャパシタ下部電極及びキャパシタ上部電極の積層構造を有することができる。例えば、図5に示したように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記キャパシタ下部電極810が前記第2遮光パターン720と同じ層上に位置し、前記キャパシタ上部電極820は前記駆動ゲート電極430と同じ層上に位置することができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記ストレージキャパシタ800の前記キャパシタ下部電極810及び前記キャパシタ上部電極820がスキャンライン、データライン、基準電圧供給ライン、及び電源電圧供給ラインのような信号配線と異なる層上に位置することができる。すなわち、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記信号配線を介して印加される信号による各駆動回路の前記ストレージキャパシタ800に貯蔵された電圧の歪みを防止することができる。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各駆動回路が安定的に動作することができる。
【0080】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動ゲート電極430が単一層であるものとして説明される。しかし、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動ゲート電極430が多重層構造を有することができる。例えば、図6に示したように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動ゲート電極430が第1駆動ゲート431及び第2駆動ゲート432の積層構造を有することができる。前記第1駆動ゲート431は前記第2ゲート絶縁膜150に近くに位置することができる。前記第2駆動ゲート432は前記第1駆動ゲート431上に位置することができる。例えば、前記第1駆動ゲート431は前記第2ゲート絶縁膜150と前記第2駆動ゲート432との間に位置することができる。
前記第1駆動ゲート431は前記第2駆動ゲート432と異なる物質を含むことができる。前記第1駆動ゲート431は水素の浸透を遮断することができる物質を含むことができる。前記第1駆動ゲート431は第2遮光パターン720と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第1駆動ゲート431はチタン(Ti)を含むことができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、後続工程によって発生する水素が前記駆動半導体パターン410の第3チャネル領域に浸透することができない。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動薄膜トランジスタ400の動作特性に対する信頼性が向上することができる。
【0081】
前記第2駆動ゲート432は前記第1駆動ゲート431より低い抵抗を有することができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は前記第1駆動ゲート431による信号遅延及び電圧降下を防止することができる。例えば、前記第2駆動ゲート432の厚さは前記第1駆動ゲート431の厚さより大きくなることができる。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1駆動ゲート431の物質に対する自由度が向上することができる。
【0082】
前記第1駆動ゲート431は前記第2駆動ゲート432と同時に形成されることができる。例えば、前記第1駆動ゲート431及び前記第2駆動ゲート432を形成する段階は、前記第2ゲート絶縁膜150上に第1導電性物質層を形成する段階、前記第1導電性物質層上に第2導電性物質層を形成する段階、及び単一マスクパターンで前記第2導電性物質層及び前記第1導電性物質層を順次パターニングする段階を含むことができる。第2スイッチング薄膜トランジスタの第2ゲート電極は前記駆動ゲート電極430と同時に形成されることができる。前記第2スイッチング薄膜トランジスタの前記第2ゲート電極は前記駆動ゲート電極430と同じ構造を有することができる。例えば、前記第2ゲート電極は第1スイッチングゲート及び第2スイッチングゲートの二重層構造を有することができる。前記第1スイッチングゲートは前記第1駆動ゲート431と同じ物質を含むことができる。前記第2スイッチングゲートは前記第2駆動ゲート432と同じ物質を含むことができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記第2スイッチング薄膜トランジスタの動作特性に対する信頼性が向上することができる。よって、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、各駆動回路の動作特性が向上することができる。
【符号の説明】
【0083】
100 素子基板
200 第1スイッチング薄膜トランジスタ
300 第2スイッチング薄膜トランジスタ
310 第2半導体パターン
400 駆動薄膜トランジスタ
410 駆動半導体パターン
500 発光素子
710 第1遮光パターン
720 第2遮光パターン
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6