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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】提案装置、提案方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20240610BHJP
【FI】
G16H20/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023124171
(22)【出願日】2023-07-31
【審査請求日】2023-08-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】301049744
【氏名又は名称】日清ファルマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】稲川 裕人
(72)【発明者】
【氏名】大胡 康
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 里美
(72)【発明者】
【氏名】原田 昌卓
(72)【発明者】
【氏名】後藤 紀彦
(72)【発明者】
【氏名】池本 裕之
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-110406(JP,A)
【文献】特開2023-004215(JP,A)
【文献】特開2011-204194(JP,A)
【文献】株式会社ファンケル,Topics,フレグランスジャーナル,第48巻第3号,フレグランスジャーナル社,2020年03月15日,p.59
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康状態に関するアンケートに対するユーザの回答を示す回答情報を受け付けるように構成されている回答受付部と、
前記回答情報に基づいて前記ユーザに提案する商品を選択するように構成されている商品選択部と、
前記ユーザから採取された検体を用いた検査結果を受け付けるように構成されている検査結果受付部と、
前記検査結果に基づいて前記ユーザに提案する前記商品を再選択するように構成されている商品調整部と、
前記商品選択部により選択された前記商品又は前記商品調整部により再選択された前記商品を、前記ユーザに提案するための提案画面を出力するように構成されている商品提案部と、
を備える提案装置。
【請求項2】
請求項1に記載の提案装置であって、
前記商品選択部により選択された前記商品及び検査キットを前記ユーザに発送する指示を行うように構成されている発送指示部をさらに備え、
前記検査結果受付部は、前記検査キットを用いて採取された前記検体を用いた前記検査結果を受け付けるように構成されている、
提案装置。
【請求項3】
請求項2に記載の提案装置であって、
前記検査結果受付部が前記検査結果を受け付けることと、
前記商品調整部が前記ユーザに提案する前記商品を再選択することと、
を繰り返し実行する、
提案装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の提案装置であって、
前記商品は、サプリメントである、
提案装置。
【請求項5】
請求項に記載の提案装置であって、
前記検査結果は、酸化ストレスに関する検査項目を含み、
前記商品調整部は、前記酸化ストレスに関する値が高いとき、コエンザイムQ10を含む前記サプリメントを前記商品に追加するように構成されている、
提案装置。
【請求項6】
請求項に記載の提案装置であって、
前記検査結果は、腸内環境指標に関する検査項目を含み、
前記商品調整部は、前記腸内環境指標に関する値が高いとき、ビフィズス菌を含む前記サプリメントを前記商品に追加するように構成されている、
提案装置。
【請求項7】
請求項1から3のいずれかに記載の提案装置であって、
前記商品提案部は、
前記回答情報に応じたアドバイスを表示するアドバイス画面を出力し、
前記アドバイス画面に対する前記ユーザの操作に応じて、前記提案画面を出力するように構成されている、
提案装置。
【請求項8】
コンピュータが、
健康状態に関するアンケートに対するユーザの回答を示す回答情報を受け付ける手順と、
前記回答情報に基づいて前記ユーザに提案する商品を選択する手順と、
前記ユーザから採取された検体を用いた検査結果を受け付ける手順と、
前記検査結果に基づいて前記ユーザに提案する前記商品を再選択する手順と、
前記選択する手順により選択された前記商品又は前記再選択する手順により再選択された前記商品を、前記ユーザに提案するための提案画面を出力する手順と、
を実行する提案方法。
【請求項9】
コンピュータに、
健康状態に関するアンケートに対するユーザの回答を示す回答情報を受け付ける手順と、
前記回答情報に基づいて前記ユーザに提案する商品を選択する手順と、
前記ユーザから採取された検体を用いた検査結果を受け付ける手順と、
前記検査結果に基づいて前記ユーザに提案する前記商品を再選択する手順と、
前記選択する手順により選択された前記商品又は前記再選択する手順により再選択された前記商品を、前記ユーザに提案するための提案画面を出力する手順と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提案装置、提案方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば健康食品又はサプリメント等の商品をインターネット等の通信ネットワークを介して販売する通信販売サービスにおいて、顧客の健康状態に応じた商品を提案する技術がある。この種の通信販売サービスは、パーソナルニュートリションなどとも呼ばれる。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザの生体状態に関する検査結果に基づいて、ユーザにリコメンドする商品の情報を生成する検査情報管理システムが開示されている。また、例えば、特許文献2には、生活習慣に関する質問に対するユーザからの回答に基づいて、不足している栄養素を含むサプリメントをユーザに提案するサプリメント提案システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-35082号公報
【文献】特開2021-33638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、ユーザに提案するサプリメントの精度を向上する余地がある。アンケートの回答又は検査結果のみに基づいてユーザに最適な商品を提案することは困難である。
【0006】
本発明は、上記のような技術的課題に鑑みて、ユーザに適した商品を精度よく提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様による提案装置は、健康状態に関するアンケートに対するユーザの回答を示す回答情報を受け付ける回答受付部と、ユーザから採取された検体を用いた検査結果を受け付ける検査結果受付部と、回答情報及び検査結果に基づいてユーザに商品を提案するための提案画面を出力する商品提案部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、ユーザに適した商品を精度よく提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】通信販売サービスの一例を示す図である。
図2】販売システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図3】コンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】販売システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図5】商品情報の一例を示す図である。
図6】提案方法の一例を示すフローチャートである。
図7】アンケート画面の一例を示す図である。
図8】質問項目の一例を示す図である。
図9】商品提案処理の一例を示すフローチャートである。
図10】スコア算出規則の一例を示す図である。
図11】商品選択規則の一例を示す図である。
図12】アドバイス画面の一例を示す図である。
図13】提案画面の一例を示す図である。
図14】商品再提案処理の一例を示すフローチャートである。
図15】商品調整規則の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0011】
[実施形態]
本発明の一実施形態は、通信販売サービスを提供する販売システムである。本実施形態では、一例として、健康食品又はサプリメント等の商品を販売する販売システムについて説明する。本実施形態における販売システムは、商品を購入する顧客(言い替えると、販売システムのユーザ)の健康状態に基づいて、ユーザに適した商品を提案する機能を有する。言い替えると、本実施形態における販売システムは、パーソナルニュートリションを実現する情報処理システムである。
【0012】
従来、パーソナルニュートリションを実現する情報処理システムには、ユーザの健康状態を特定するための手間がかかるという課題があった。例えば、生活習慣に関するアンケートに対するユーザの回答に基づいて、不足している栄養素を含むサプリメントを提案する情報処理システムがある。この種の情報処理システムでは、ユーザの栄養状態を特定するために、多数の設問を含む質問票に回答する必要があり、ユーザの負担が大きい。
【0013】
例えば、日本人の食生活を対象とし、栄養状態を把握することを目的とした質問票には、(1)自記式食事歴法質問票(DHQ: self-administered diet history questionnaire)、又は(2)簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ: brief-type DHQ)等がある。(1)自記式食事歴法質問票は、過去1か月間の食習慣(栄養素摂取量や食品摂取量等)を定量的に調べるための質問票であり、22ページにわたる400個以上の質問から構成される。(2)簡易型自記式食事歴法質問票は、自記式食事歴法質問票の簡易版として開発されたものであるが、58種類の食品と100種類以上の栄養素の摂取量を算出するために、4ページにわたる約80問の質問に回答する必要がある。
【0014】
一方で、例えば、ユーザから採取した検体を用いた検査結果に基づいて、ユーザに適したサプリメントを提案する情報処理システムがある。この種の情報処理システムでは、ユーザからの申し込みに応じて検査キットを発送し、ユーザから検体を採取した検査キットを回収し、その検体を用いて検査を実施する必要がある。例えば、尿検査であれば、ユーザの申し込みから検査結果の取得まで、少なくとも数日から数週間かかることが多い。
【0015】
さらに、アンケートの回答又は検査結果それぞれを単独で用いた場合、ユーザにとって適切な商品を提案できないおそれがある。アンケートの回答と検査結果とを組み合わせてユーザに提案する商品を選択することで、よりユーザに適した商品を提案できることが期待される。
【0016】
本実施形態では、ユーザに適した商品を精度よく提案することを目的とする。同時に、本実施形態では、ユーザに適した商品を迅速に提案することを目的とする。本実施形態における販売システムは、アンケートの回答及び検査結果の両方に基づいて、ユーザに提案する商品(以下、「提案商品」とも呼ぶ)を選択する。一の側面では、本実施形態によれば、ユーザに適した商品を従来よりも精度よくかつ迅速に提案することができる。
【0017】
<サービスの概要>
本実施形態における販売システムにより提供される通信販売サービスについて、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における通信販売サービスの一例を示す図である。
【0018】
ステップS1において、販売システムは、ユーザに対して健康状態に関するアンケートを提示する。アンケートに含まれる項目は、DHQ又はBDHQ等の従来の質問票よりも少なくてよく、例えば30項目程度でもよい。販売システムは、アンケートに対するユーザの回答を受け付ける。
【0019】
ステップS2において、販売システムは、ステップS1で受け付けたアンケートの回答に基づいて、ユーザに商品を提案する(1回目)。ユーザは、提案された商品から購入する商品を選択し、購入手続きを行う。
【0020】
ステップS3において、販売システムは、ユーザにより購入された商品をユーザに発送する(1回目)。ユーザは、発送された商品を受け取ると、商品の使用を開始する。例えば商品がサプリメントであれば、ユーザはサプリメントごとの目安に従ってサプリメントを摂取する。
【0021】
ステップS4において、販売システムは、所定の時間間隔を経過した後、ユーザにより購入された商品を再び発送する(2回目)。所定の時間間隔は、1回目に発送した商品を消費する期間に応じて設定されてもよい。所定の時間間隔は、例えば、1か月でもよい。このとき、販売システムは、検査キットを商品に同梱して、又は、商品とは別々にユーザに発送する。
【0022】
ユーザは、検査キットを受け取ると、検体を採取する。検体は、例えば、尿、唾液又は便等を含む。検査キットは、異なる検体を用いる複数種類の検査キットを含んでもよい。検査は、検体を含む検査キットを所定の検査機関に返送することで行われてもよいし、検査キットに示された情報を検査機関に送信することで行われてもよいし、検査キット自体に検査結果が示されてもよい。販売システムは、ユーザにより採取された検体を用いた検査結果を受け付ける。検査結果には、ステップS2で提案した商品を使用したことでユーザに生じた健康状態の変化が反映されている。
【0023】
ステップS5において、販売システムは、ステップS4で受け付けた検査結果に基づいて、ユーザに商品を提案する(2回目)。このとき、販売システムは、検査結果に基づいて、1回目に提案した商品を調整(再選択)する。ユーザは、提案された商品から購入する商品を選択し、購入手続きを行う。
【0024】
ステップS6において、販売システムは、ユーザにより購入された商品を発送する(3回目)。ステップS7以降では、販売システムは、定期的に商品及び検査キットをユーザに発送し、検査結果を受け付けることと、最新の検査結果に基づいて提案商品を調整することと、を繰り返し実行する。
【0025】
図1に示す例では、1回おきに検査キットをユーザに発送しているが、検査キットを発送する間隔は任意に決定してよい。例えば、1回目に検査キットを発送した後、2回目に検査キットを発送するまで、1年程度の間隔を空けてもよい。また、検査キットの送付を定期的に行わず、ユーザから申し込みがあったときに検査キットを発送してもよい。
【0026】
図1に示す例では、1回目にアンケート結果のみに基づいて商品を提案し、2回目以降に検査結果に基づいて商品を調整しているが、1回目からアンケート結果及び検査結果に基づいて商品を提案してもよい。例えば、ステップS1において、ユーザにアンケートを提示すると共に、検査キットをユーザに発送し、アンケート結果及び検査結果の両方を受け付けたときに、アンケート結果及び検査結果の両方に基づいて、ユーザに商品を提案してもよい。
【0027】
販売システムは、様々なチャネルを通じて、商品に関する相談又は健康状態に関する相談を受け付けてもよい。相談を行うチャネルは、一例として、チャット、電話、SNS(Social Networking Service)、FAQ(Frequently Asked Question)等を含んでもよい。販売システムは、ユーザからの相談を通じて、提案商品の見直しをサポートすることも可能である。
【0028】
<全体構成>
本実施形態における販売システムの全体構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態における販売システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【0029】
図2に示されるように、本実施形態における販売システム1000は、提案装置10及び端末装置20を含む。提案装置10及び端末装置20は、LAN(Local Area Network)又はインターネット等の通信ネットワークN1を介してデータ通信可能に接続されている。
【0030】
提案装置10は、健康食品又はサプリメント等の商品を提案するパーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ等の情報処理装置である。提案装置10は、アンケートに対するユーザの回答を示す回答情報を端末装置20から受信し、回答情報に基づいて提案商品を選択する。提案装置10は、ユーザから採取した検体を用いた検査結果を取得し、検査結果に基づいて提案商品を調整する。提案装置10は、選択又は調整した提案商品を提案するための提案画面を端末装置20に送信する。
【0031】
端末装置20は、ユーザが操作するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理端末である。端末装置20は、アンケート画面を表示するための画面データを提案装置10から受信し、アンケート画面に入力されたアンケートの回答を示す回答情報を提案装置10に送信する。端末装置20は、提案画面を表示するための画面データを提案装置10から受信し、提案画面に対するユーザの操作に応じて、ユーザにより選択された商品の購入を提案装置10に要求する。
【0032】
なお、図2に示した販売システム1000の全体構成は一例であって、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があり得る。例えば、提案装置10及び端末装置20の1つ以上が、販売システム1000に複数台含まれていてもよい。例えば、提案装置10は、複数台のコンピュータにより実現してもよいし、クラウドコンピューティングのサービスとして実現してもよい。図2に示す提案装置10、端末装置20のような装置の区分は一例である。
【0033】
<ハードウェア構成>
本実施形態における販売システム1000のハードウェア構成について、図3を参照しながら説明する。
【0034】
≪コンピュータ≫
本実施形態における提案装置10及び端末装置20は、例えばコンピュータにより実現される。図3は、本実施形態におけるコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0035】
図3に示されるように、コンピュータ500は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HDD(Hard Disk Drive)504、入力装置505、表示装置506、通信I/F(Interface)507及び外部I/F508を有する。CPU501、ROM502及びRAM503は、いわゆるコンピュータを形成する。コンピュータ500の各ハードウェアは、バスライン509を介して相互に接続されている。なお、入力装置505及び表示装置506は外部I/F508に接続して利用する形態であってもよい。
【0036】
CPU501は、ROM502又はHDD504等の記憶装置からプログラムやデータをRAM503上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置である。コンピュータ500は、CPU501に加えて又はCPU501に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)を有していてもよい。
【0037】
ROM502は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM502は、HDD504にインストールされている各種プログラムをCPU501が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶装置として機能する。具体的には、ROM502には、コンピュータ500の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、EFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラムや、OS(Operating System)設定、ネットワーク設定等のデータが格納されている。
【0038】
RAM503は、電源を切るとプログラムやデータが消去される揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。RAM503は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等である。RAM503は、HDD504にインストールされている各種プログラムがCPU501によって実行される際に展開される作業領域を提供する。
【0039】
HDD504は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。HDD504に格納されるプログラムやデータには、コンピュータ500全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーション等がある。なお、コンピュータ500はHDD504に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いる記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive等)を利用するものであってもよい。
【0040】
入力装置505は、ユーザが各種信号を入力するために用いるタッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウス、音声等の音データを入力するマイクロホン等である。
【0041】
表示装置506は、画面を表示する液晶や有機EL(Electro-Luminescence)等のディスプレイ、音声等の音データを出力するスピーカ等で構成されている。
【0042】
通信I/F507は、通信ネットワークに接続し、コンピュータ500がデータ通信を行うためのインタフェースである。
【0043】
外部I/F508は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、ドライブ装置510等がある。
【0044】
ドライブ装置510は、記録媒体511をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体511には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体511には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。これにより、コンピュータ500は外部I/F508を介して記録媒体511の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。
【0045】
なお、HDD504にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体511が外部I/F508に接続されたドライブ装置510にセットされ、記録媒体511に記録された各種プログラムがドライブ装置510により読み出されることでインストールされる。あるいは、HDD504にインストールされる各種プログラムは、通信I/F507を介して、通信ネットワークとは異なる他のネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0046】
<機能構成>
本実施形態における販売システムの機能構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施形態における販売システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【0047】
≪提案装置≫
図4に示されるように、本実施形態における提案装置10は、商品情報記憶部101、規則記憶部102、アドバイス記憶部103、アンケート提示部104、回答受付部105、スコア計算部106、商品選択部107、提案情報記憶部108、発送指示部109、検査結果受付部110、検査結果記憶部111、商品調整部112及び商品提案部113を備える。
【0048】
商品情報記憶部101、規則記憶部102、アドバイス記憶部103、提案情報記憶部108及び検査結果記憶部111は、図3に示されているHDD504によって実現される。
【0049】
アンケート提示部104、回答受付部105、スコア計算部106、商品選択部107、発送指示部109、検査結果受付部110、商品調整部112及び商品提案部113は、図3に示されているHDD504からRAM503上に展開されたプログラムがCPU501に実行させる処理によって実現される。
【0050】
商品情報記憶部101には、提案対象とする商品に関する商品情報が予め記憶されている。本実施形態では、提案対象とする商品をサプリメントとするが、商品はサプリメントに限定されるものではなく、例えば健康食品等でもよい。
【0051】
規則記憶部102には、提案商品を選択するために用いる規則が予め記憶されている。規則記憶部102に記憶される規則は、回答情報に基づいてスコアを計算するためのスコア算出規則、スコアに基づいて商品を選択するための商品選択規則、及び検査結果に基づいて商品を調整するための商品調整規則を含む。
【0052】
アドバイス記憶部103には、健康状態(例えば、食生活等)に関するアドバイスを示すアドバイス情報が予め記憶されている。アドバイス情報は、例えば、専門知識を有する人物(例えば、管理栄養士又は医師等)により予め作成されてもよい。アドバイス情報は、ユーザの悩みに関するカテゴリ(以下、「悩みカテゴリ」とも呼ぶ)ごとに作成されてもよい。
【0053】
悩みカテゴリは、一例として、美容、整腸、酸化ストレス、認知機能、目の健康、睡眠、関節及び血中脂質抑制等が挙げられる。悩みカテゴリは、これらに限定されるものではなく、商品の特性に応じて任意のカテゴリを設定することができる。
【0054】
アンケート提示部104は、アンケート画面を表示するための画面データを生成し、端末装置20に送信する。アンケート画面には、所定の質問項目及び各質問項目に対する回答の選択肢が含まれる。質問項目は、健康状態に関する質問を示す項目であり、例えば、ユーザの健康状態に関する自己認識、食生活及び生活習慣に関する項目を含んでもよい。
【0055】
回答受付部105は、アンケートに対するユーザの回答を示す回答情報の入力を受け付ける。回答受付部105は、端末装置20から回答情報を受信することで、回答情報を受け付けてもよい。回答受付部105は、入力装置505に入力された回答情報を示す電子データを読み出すことで、回答情報を受け付けてもよい。
【0056】
スコア計算部106は、回答受付部105に入力された回答情報に基づいて、悩みカテゴリごとのスコアを計算する。スコア計算部106は、規則記憶部102から読み出したスコア算出規則を用いて、悩みカテゴリごとのスコアを計算する。
【0057】
商品選択部107は、スコア計算部106により計算されたスコアに基づいて、商品情報記憶部101から読み出した商品情報から提案商品を選択する。商品選択部107は、規則記憶部102から読み出した商品選択規則を用いて、提案商品を選択する。
【0058】
提案情報記憶部108には、商品選択部107により選択された提案商品を示す提案情報が記憶される。提案情報記憶部108には、ユーザごとに当該ユーザに提案した提案商品を示す提案情報が蓄積される。
【0059】
発送指示部109は、ユーザが購入した商品及び検査キットの発送を指示する。発送指示部109は、所定の時間間隔で商品又は検査キットの発送を指示してもよく、所定の契機に応じて商品又は検査キットの発送を指示してもよい。
【0060】
検査結果受付部110は、ユーザから採取された検体を用いた検査結果の入力を受け付ける。検査結果受付部110は、入力装置505に入力された検査結果を示す電子データを読み出すことで、検査結果を受け付けてもよい。
【0061】
検査結果は、発送指示部109により発送された検査キットを用いて行われた検査で得られたものである。検査は、所定の検査機関に委託して行われてもよいし、通信販売サービスを運営する主体により行われてもよいし、検査キット自体に検査結果が示されていてもよい。
【0062】
検査結果記憶部111には、検査結果受付部110に入力された検査結果が記憶される。検査結果記憶部111には、ユーザごとに当該ユーザから採取された検体を用いた検査結果が蓄積される。
【0063】
商品調整部112は、検査結果受付部110に入力された検査結果に基づいて、提案商品を調整する。商品調整部112は、検査結果記憶部111に蓄積された検査結果に基づいて、提案商品を調整してもよい。商品調整部112は、規則記憶部102から読み出した商品調整規則を用いて、提案商品を調整する。商品調整部112は、提案情報記憶部108から読み出した提案情報に対して商品の追加又は削除を行うことで、提案商品を調整してもよい。
【0064】
商品提案部113は、アドバイス画面、提案画面及び購入画面を表示するための画面データを生成し、端末装置20に送信する。アドバイス画面は、健康状態に関するアドバイスを提示するための画面である。提案画面は、ユーザに商品を提案するための画面である。購入画面は、ユーザが商品を購入するための画面である。
【0065】
商品提案部113は、スコア計算部106により計算されたスコアに基づいてアドバイス記憶部103から読み出したアドバイスをアドバイス画面に含める。商品提案部113は、商品選択部107により選択された提案商品に関する提案情報、又は商品調整部112により調整された提案商品に関する提案情報を提案画面に含める。
【0066】
≪端末装置≫
図4に示されるように、本実施形態における端末装置20は、アンケート表示部201、回答送信部202及び提案表示部203を備える。
【0067】
アンケート表示部201、回答送信部202及び提案表示部203は、図3に示されているHDD504からRAM503上に展開されたプログラムがCPU501に実行させる処理によって実現される。
【0068】
アンケート表示部201は、提案装置10からアンケート画面を表示するための画面データを受信する。アンケート表示部201は、受信した画面データに基づいてアンケート画面を表示装置506に出力する。
【0069】
回答送信部202は、アンケート画面に対するユーザの操作に応じて、アンケートに対するユーザの回答を取得する。回答送信部202は、取得したアンケートの回答を示す回答情報を提案装置10に送信する。
【0070】
提案表示部203は、提案装置10からアドバイス画面、提案画面及び購入画面を表示するための画面データを受信する。提案表示部203は、受信した画面データに基づいてアドバイス画面、提案画面及び購入画面を表示装置506に出力する。
【0071】
≪商品情報≫
図5は、本実施形態における商品情報の一例を示す図である。図5に示す商品情報は、サプリメントに関する商品情報の一例である。図5に示されるように、本実施形態における商品情報は、データ項目として、商品名、成分名、粒数、特徴等を含む。成分名は、その商品に含有される主要な栄養素である。粒数は、所定の時間単位(例えば1日)に摂取する目安の量である。特徴は、その商品を摂取することで得られる主要な効能である。
【0072】
<処理手順>
本実施形態における販売システムが実行する提案方法について、図6を参照しながら説明する。図6は本実施形態における提案方法の一例を示すフローチャートである。
【0073】
ステップS11において、端末装置20のアンケート表示部201は、ユーザによるアンケート画面を表示するための操作を受け付ける。次に、アンケート表示部201は、アンケート画面の取得要求を提案装置10に送信する。
【0074】
アンケート画面を表示するための操作は、例えば、ユーザが商品の購入を希望する旨を示す操作である。具体的には、当該操作は、提案装置10により出力された画面に設置されたボタンやバナーを押下する操作でもよい。
【0075】
提案装置10では、アンケート提示部104が、端末装置20からアンケート画面の取得要求を受信する。次に、アンケート提示部104は、アンケート画面を表示するための画面データを生成する。当該画面データには、所定の質問項目及び各質問項目に対する回答の選択肢が含まれる。そして、アンケート提示部104は、画面データを端末装置20に送信する。
【0076】
端末装置20では、アンケート表示部201が、提案装置10から画面データを受信する。次に、アンケート表示部201は、受信した画面データに基づいて、アンケート画面を表示装置506に出力する。
【0077】
図7は、アンケート画面の一例を示す図である。図7に示されるように、本実施形態におけるアンケート画面300は、利用規約へのリンク301、同意事項を示すチェックボックス302、及び回答ボタン303を有する。
【0078】
アンケート画面300において、ユーザが利用規約を確認し、チェックボックス302をすべてチェックした状態で回答ボタン303を押下すると、アンケート画面300に所定の質問項目及び回答の選択肢が表示される。
【0079】
図8は、質問項目の一例を示す図である。図8に示されるように、本実施形態における質問項目は、一例として、30項目の質問を含む。質問項目には、ユーザの健康状態に関する自己認識、食生活及び生活習慣に関する項目が含まれる。各質問項目について、回答を必須とするか否かは任意に設定できてもよい。すなわち、提示されるすべての質問項目に回答しなくてもよいように構成してもよい。
【0080】
自己認識に関する項目は、例えば、以下の項目である。
・(No.1)理想の状態について当てはまるものにチェックを入れてください。
・(No.2)現在の悩みについて当てはまるものにチェックを入れてください。
・(No.27)現状の体重について、どうしたいですか?
・(No.28)自分の健康のために特に気を付けていることはありますか?
【0081】
食生活に関する項目は、例えば、以下の項目である。
・(No.3)食事を食べる時間はいつも規則的ですか?
・(No.4)食事のバランスを考えて食べていますか?
・(No.5)就寝2時間以内に夕食もしくは夜食を食べることはありますか?
・(No.6)主食を習慣的に食べていますか?
・(No.7)お肉を食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.8)お魚を食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.9)大豆・大豆製品を食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.10)野菜を食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.11)きのこや海藻類を食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.12)フルーツを食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.13)揚げ物を食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.14)丼物や麺類を食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.15)お菓子や食後のデザートを食べる頻度はどれくらいですか?
・(No.16)糖分の入った飲み物を飲む頻度はどれくらいですか?
・(No.17)野菜料理を1日に何皿程度食べていますか?
・(No.18)外食、惣菜、市販の弁当を習慣的に食べますか?
【0082】
生活習慣に関する項目は、例えば、以下の項目である。
・(No.19)平均の睡眠時間はどれくらいですか?
・(No.20)睡眠の質に満足していますか?
・(No.21)お通じの状態はどうですか?
・(No.22)習慣的に運動をしていますか?
・(No.23)たばこを習慣的に吸いますか?
・(No.24)習慣的にお酒を飲みますか?
・(No.25)ワークスタイルについて、一番近いものはどれですか?
・(No.26)ここ1年間で体重の変動はありましたか?
【0083】
図6に戻って説明する。ステップS12において、提案装置10は、商品提案処理を実行する。商品提案処理は、アンケートに対するユーザの回答に基づいて、ユーザに商品を提案する処理である。
【0084】
≪商品提案処理≫
本実施形態における商品提案処理(図6のステップS12)について、図9を参照しながら説明する。図9は本実施形態における商品提案処理の一例を示すフローチャートである。
【0085】
ステップS21において、端末装置の回答送信部202は、アンケート画面に対するユーザの操作に応じて、アンケートに対するユーザの回答を取得する。次に、回答送信部202は、取得したユーザの回答を示す回答情報を生成する。そして、回答送信部202は、回答情報を提案装置10に送信する。
【0086】
提案装置10では、回答受付部105が、端末装置20から回答情報を受信する。次に、回答受付部105は、受信した回答情報の入力を受け付ける。そして、回答受付部105は、受け付けた回答情報をスコア計算部106に送る。
【0087】
ステップS22において、提案装置10のスコア計算部106は、回答受付部105から回答情報を受け取る。次に、スコア計算部106は、規則記憶部102からスコア算出規則を読み出す。続いて、スコア計算部106は、回答情報及びスコア算出規則に基づいて、悩みカテゴリごとのスコアを計算する。そして、スコア計算部106は、悩みカテゴリごとのスコアを商品選択部107に送る。
【0088】
図10は、スコア算出規則の一例を示す図である。図10に示されるように、スコア算出規則は、質問項目に対する回答の選択肢ごとに、その選択肢が選択されたときに各悩みカテゴリに加算するスコアを決定する規則である。
【0089】
例えば、図10に示した例では、「理想の状態について当てはまるものにチェックを入れてください」という質問項目に対して、ユーザが「実年齢より若く見られたい」という回答を選択した場合、「美容」に関する悩みカテゴリに1点が加算される。このとき、質問項目に応じてスコアに重み付けをしてもよい。このようにして、すべての質問項目について、ユーザが選択した回答に応じて決定したスコアを各悩みカテゴリについて総和した値が、各悩みカテゴリのスコアとなる。
【0090】
図9に戻って説明する。ステップS23において、提案装置10の商品選択部107は、スコア計算部106から悩みカテゴリごとのスコアを受け取る。次に、商品選択部107は、規則記憶部102から商品選択規則を読み出す。また、商品選択部107は、商品情報記憶部101から商品情報を読み出す。そして、商品選択部107は、悩みカテゴリごとのスコア及び商品選択規則に基づいて、商品情報から提案商品を選択する。
【0091】
図11は、商品選択規則の一例を示す図である。図11に示されるように、本実施形態における商品選択規則は、各悩みカテゴリの優先度と、各悩みカテゴリにおける成分の優先度を設定し、各悩みカテゴリのスコアに応じて、提案商品に含める成分を決定する規則である。
【0092】
例えば、「酸化ストレス」に関する悩みカテゴリのスコアが高いとき、「コエンザイムQ10」を含むサプリメントを優先的に選択し、可能であれば「レスベラトロール」を含むサプリメントを選択する。ただし、「マルチビタミンミネラル」は、すべての悩みカテゴリで優先度が1番に設定されているため、必ず提案商品に含まれるように設定されている。
【0093】
具体的には、図11に示す例では、「酸化ストレス」に関する悩みカテゴリのスコアが低いとき、「マルチビタミンミネラル」のみが選択される。また、「酸化ストレス」に関する悩みカテゴリのスコアが中程度であるとき、「マルチビタミンミネラル」に加えて「コエンザイムQ10」を含むサプリメントが選択される。さらに、「酸化ストレス」に関する悩みカテゴリのスコアが高いとき、「マルチビタミンミネラル」及び「コエンザイムQ10」に加えて、「レスベラトロール」を含むサプリメントが選択される。
【0094】
また、図11に示す例では、「整腸」に関する悩みカテゴリのスコアが低いとき、「マルチビタミンミネラル」のみが選択される。「整腸」に関する悩みカテゴリのスコアが高くなると、「マルチビタミンミネラル」に加えて「ビフィズス菌」を含むサプリメントが選択される。「整腸」に関する悩みカテゴリのスコアがさらに高くなると、「マルチビタミンミネラル」、「ビフィズス菌」に加えて、「オリゴ糖」を含むサプリメントが選択される。「整腸」に関する悩みカテゴリのスコアがさらに高くなると、「マルチビタミンミネラル」、「ビフィズス菌」、「オリゴ糖」に加えて、「乳酸菌」を含むサプリメントが選択される。「整腸」に関する悩みカテゴリのスコアが最も高くなると、「マルチビタミンミネラル」、「ビフィズス菌」、「オリゴ糖」、「乳酸菌」に加えて、「酪酸菌」を含むサプリメントが選択される。
【0095】
なお、スコアが同じ悩みカテゴリがある場合、優先度が高い悩みカテゴリで選択されるサプリメントを優先的に選択する。例えば、「睡眠」に関するスコアと「目の健康」に関するスコアが同じであり、「目の健康」に関する優先度(P5)よりも「睡眠」に関する優先度(P6)の方が高い場合(P6>P5)、「睡眠」に関する悩みカテゴリで選択される「バレリアン」、「テアニン」及び「GABA」を、「目の健康」に関する悩みカテゴリで選択される「ルテイン」よりも優先的に選択する。
【0096】
図9に戻って説明する。ステップS24において、提案装置10の商品選択部107は、ステップS23で選択した商品を示す提案情報を提案情報記憶部108に記憶する。このとき、商品選択部107は、提案情報にユーザを識別する識別情報(例えば、顧客ID等)を関連付けて、提案情報記憶部108に記憶する。そして、商品選択部107は、提案情報を商品提案部113に送る。
【0097】
ステップS25において、提案装置10の商品提案部113は、商品選択部107から提案情報を受け取る。次に、商品提案部113は、悩みカテゴリごとのスコアに基づいて、アドバイス記憶部103からアドバイス情報を読み出す。例えば、商品提案部113は、スコアが高い悩みカテゴリに関するアドバイス情報をランダムに選択してもよい。
【0098】
続いて、商品提案部113は、アドバイス画面を表示するための画面データを生成する。当該画面データには、アドバイス記憶部103から読み出したアドバイス情報が含まれる。そして、商品提案部113は、画面データを端末装置20に送信する。
【0099】
端末装置20では、提案表示部203が、提案装置10から画面データを受信する。次に、提案表示部203は、受信した画面データに基づいて、アドバイス画面を表示装置506に出力する。
【0100】
図12は、アドバイス画面の一例を示す図である。図12に示されるように、本実施形態におけるアドバイス画面310は、悩みカテゴリごとのスコアを表示する領域311、アドバイス情報を表示する領域312、及び提案ボタン313を有する。
【0101】
アドバイス画面310において、ユーザが提案ボタン313を押下すると、提案表示部203が、提案画面を表示するための操作を受け付ける。提案表示部203は、提案画面を表示するための操作に応じて、提案画面の取得要求を提案装置10に送信する。
【0102】
図9に戻って説明する。ステップS26において、提案装置10の商品提案部113は、端末装置20から提案画面の取得要求を受信する。次に、商品提案部113は、提案画面を表示するための画面データを生成する。当該画面データには、ステップS23で生成した提案情報が含まれる。そして、商品提案部113は、画面データを端末装置20に送信する。
【0103】
端末装置20では、提案表示部203が、提案装置10から画面データを受信する。次に、提案表示部203は、受信した画面データに基づいて、提案画面を表示装置506に出力する。
【0104】
図13は、提案画面の一例を示す図である。図13に示されるように、本実施形態における提案画面320は、提案する商品画像321、商品を選択するためのチェックボックス322、及び購入ボタン323を有する。商品画像321及びチェックボックス322は、提案商品が複数ある場合、提案商品の数だけ表示される。チェックボックス322は、初期表示ではすべて選択されている状態であるとよい。
【0105】
提案画面320において、ユーザが購入を希望する商品に対応するチェックボックス322を選択し、購入ボタン323を押下すると、提案表示部203が、購入画面を表示するための操作を受け付ける。提案表示部203は、購入画面を表示するための操作に応じて、購入画面の取得要求を提案装置10に送信する。当該取得要求には、選択された商品を示す情報が含まれる。
【0106】
図9に戻って説明する。ステップS27において、提案装置10の商品提案部113は、端末装置20から購入画面の取得要求を受信する。次に、商品提案部113は、購入画面を表示するための画面データを生成する。当該画面データには、提案画面320において選択された商品に関する情報が含まれる。商品に関する情報は、例えば、商品名、価格、数量、納期等を含んでもよい。そして、商品提案部113は、画面データを端末装置20に送信する。
【0107】
端末装置20では、提案表示部203が、提案装置10から画面データを受信する。次に、提案表示部203は、受信した画面データに基づいて、購入画面を表示装置506に出力する。ユーザは購入画面において商品の購入手続きを行う。購入手続きは、例えば、発送先や決済手段等の入力を含む。
【0108】
図6に戻って説明する。ステップS13において、提案装置10の発送指示部109は、ステップS12でユーザが購入した商品の発送を指示する。これにより、ユーザが購入した商品が、購入手続きで指定された発送先に発送される。ユーザは、発送された商品を受け取ると、商品の使用を開始する。
【0109】
ステップS14において、提案装置10の発送指示部109は、ステップS13で商品の発送を指示してから所定の時間間隔が経過した後、検査キットの発送を指示する。これにより、検査キットが購入手続きで指定された発送先に発送される。なお、発送指示部109は、検査キットと共に、ステップS12でユーザが購入した商品の発送を指示してもよい。すなわち、ステップS13とステップS14とが同時に実行されてもよい。
【0110】
ユーザは、発送された検査キットを受け取ると、その検査キットを用いて検体を採取する。検査機関が検体を含む検査キットを用いて検査を行う場合、ユーザは、採取した検体を含む検査キットを、指定された場所に返送する。検査機関が検査キットに示された情報を用いて検査を行う場合、ユーザは、検査キットに示された情報を指定された方法で送信する。例えば、ユーザは検査キットに表示されたマーカーを撮影し、その画像を検査機関に送信してもよい。
【0111】
ステップS15において、提案装置10は、商品再提案処理を実行する。商品再提案処理は、ユーザから採取された検体を用いた検査結果に基づいて、ユーザに商品を再提案する処理である。
【0112】
≪商品再提案処理≫
本実施形態における商品再提案処理(図6のステップS15)について、図14を参照しながら説明する。図14は本実施形態における商品再提案処理の一例を示すフローチャートである。
【0113】
ステップS31において、提案装置10の検査結果受付部110は、ユーザから採取された検体を用いた検査結果の入力を受け付ける。例えば、検査結果受付部110は、検査機関から受信した検査結果を示す電子データが入力装置505に入力されることで、検査結果を受け付けてもよい。
【0114】
次に、検査結果受付部110は、受け付けた検査結果を検査結果記憶部111に記憶する。そして、検査結果受付部110は、受け付けた検査結果を商品調整部112に送る。
【0115】
ステップS32において、提案装置10の商品調整部112は、検査結果受付部110から検査結果を受け取る。商品調整部112は、検査結果記憶部111から同じユーザの過去の検査結果を読み出してもよい。次に、商品調整部112は、提案情報記憶部108から過去に同じユーザに提案した商品に関する提案情報を読み出す。
【0116】
ステップS33において、提案装置10の商品調整部112は、規則記憶部102から商品調整規則を読み出す。また、商品調整部112は、商品情報記憶部101から商品情報を読み出す。次に、商品調整部112は、検査結果及び商品調整規則に基づいて、提案情報に示された商品を調整する。そして、商品調整部112は、商品が調整された提案情報で提案情報記憶部108に記憶されている提案情報を更新する。
【0117】
図15は、商品調整規則の一例を示す図である。図15に示されるように、本実施形態における商品調整規則は、各検体に対する検査項目ごとに、その検査項目の数値が高いときに、提案商品に含める成分を決定する規則である。
【0118】
例えば、尿検査の検査項目である「酸化ストレス」が高いとき、「コエンザイムQ10」又は「レスベラトロール」を含むサプリメントが含まれるように、提案商品が調整される。すなわち、提案情報に示された商品の中に、「コエンザイムQ10」又は「レスベラトロール」を含むサプリメントが含まれていないときに、「酸化ストレス」の数値が高い検査結果を受け付けたときは、商品情報から「コエンザイムQ10」又は「レスベラトロール」を含むサプリメントを選択し、提案商品に追加する。
【0119】
また、例えば、尿検査の検査項目である「腸内環境指標」が高いとき、「ビフィズス菌」又は「オリゴ糖」を含むサプリメントが含まれるように、提案商品が調整される。すなわち、提案情報に示された商品の中に、「ビフィズス菌」又は「オリゴ糖」を含むサプリメントが含まれていないときに、「腸内環境指標」の数値が高い検査結果を受け付けたときは、商品情報から「ビフィズス菌」又は「オリゴ糖」を含むサプリメントを選択し、提案商品に追加する。
【0120】
図14に戻って説明する。ステップS34において、提案装置10の商品提案部113は、提案商品が更新された旨を端末装置20に通知する。例えば、商品提案部113は、提案商品が更新された旨を示す電子メールをユーザのメールアドレスに送信する。端末装置20は、商品が更新された旨の通知に対するユーザの操作に応じて、提案画面の取得要求を提案装置10に送信する。
【0121】
提案装置10では、商品提案部113が、端末装置20から提案画面の取得要求を受信する。次に、商品提案部113は、提案画面を表示するための画面データを生成する。当該画面データには、ステップS33で調整した提案情報が含まれる。そして、商品提案部113は、画面データを端末装置20に送信する。
【0122】
端末装置20では、提案表示部203が、提案装置10から画面データを受信する。次に、提案表示部203は、受信した画面データに基づいて、提案画面を表示装置506に出力する。ステップS33で出力する提案画面は、提案商品が異なる点以外は、ステップS26で出力した提案画面320と同様である。
【0123】
提案画面320において、ユーザが購入を希望する商品に対応するチェックボックス322を選択し、購入ボタン323を押下すると、提案表示部203が、購入画面を表示するための操作を受け付ける。提案表示部203は、購入画面を表示するための操作に応じて、購入画面の取得要求を提案装置10に送信する。当該取得要求には、選択された商品を示す情報が含まれる。
【0124】
ステップS35において、提案装置10の商品提案部113は、端末装置20から購入画面の取得要求を受信する。次に、商品提案部113は、購入画面を表示するための画面データを生成する。そして、商品提案部113は、画面データを端末装置20に送信する。
【0125】
端末装置20では、提案表示部203が、提案装置10から画面データを受信する。次に、提案表示部203は、画面データに基づいて、購入画面を表示装置506に出力する。ユーザは購入画面において商品の購入手続きを行う。
【0126】
図6に戻って説明する。ステップS16において、提案装置10は、ユーザが商品の購入を継続したか否か(言い替えると、図14のステップS35でユーザが購入手続きを行ったか否か)を判定する。ユーザが商品の購入を継続した場合(YES)、提案装置10はステップS13に処理を戻す。ユーザが商品の購入を継続しなかった場合(NO)、提案装置10は処理を終了する。
【0127】
ステップS13に処理を戻した後、提案装置10はステップS13からステップS16までの処理を再度実行する。このようにして、提案装置10は、ユーザが商品の購入を継続する限り、商品の発送と商品の再提案を繰り返し実行する。ただし、ステップS14からステップS16までの処理は、ステップS13を所定回数繰り返すたびに実行してもよい。すなわち、提案装置10は、所定回数繰り返し商品を発送した後に検査キットを発送し、検査結果を受け付けたときに商品の再提案を行うように構成されてもよい。
【0128】
<効果>
本実施形態における提案装置10は、健康状態に関するアンケートに対するユーザの回答、及びユーザから採取された検体を用いた検査結果に基づいて、ユーザに商品を提案するための提案画面を出力する。提案装置10は、アンケートの回答及び検査結果の両方に基づいて商品を提案するため、それぞれを単独で用いて商品を提案するよりも精度よくユーザに適した商品を選択することができる。一の側面では、本実施形態によれば、ユーザに適した商品を精度よく提案することができる。
【0129】
本実施形態における提案装置10は、アンケートの回答に基づいて選択された商品をユーザが使用した後に採取された検体を用いた検査結果に基づいて、提案商品を調整してもよい。したがって、本実施形態によれば、最初にアンケートの回答に基づいて商品を提案するため、迅速に商品を提案することができる。特に、本実施形態では、後に検査結果に基づいて商品の再提案を行うため、従来よりも簡易なアンケートで商品を提案することができる。また、本実施形態によれば、検査結果に基づいて最初に提案した商品を調整するため、ユーザに適した商品を精度よく提案することができる。
【0130】
本実施形態における提案装置10は、検査結果を受け付けることと、提案商品を調整することと、を繰り返し実行してもよい。したがって、本実施形態によれば、商品を継続して使用することで生じるユーザの健康状態の変化に応じて、適切な商品を提案することができる。
【0131】
本実施形態における提案装置10は、アンケートの回答に基づいてユーザの悩みに関するカテゴリごとのスコアを算出し、そのスコアに基づいて商品を選択してもよい。したがって、本実施形態によれば、ユーザの悩みに応じて商品を提案することができる。
【0132】
本実施形態における提案装置10は、酸化ストレスに関する悩みのスコアが高いとき、コエンザイムQ10を含むサプリメントを選択してもよい。提案装置10は、酸化ストレスに関する値が高いとき、コエンザイムQ10を含むサプリメントを提案商品に追加してもよい。したがって、本実施形態によれば、コエンザイムQ10を含むサプリメントを適切に提案することができる。
【0133】
本実施形態における提案装置10は、アンケートの回答に応じたアドバイスを表示するアドバイス画面を出力し、アドバイス画面に対するユーザの操作に応じて、提案画面を出力してもよい。言い替えると、健康状態に関するアドバイスと商品の提案とを異なるタイミングでユーザに提示する。したがって、本実施形態によれば、ユーザに商品を売りつけられているような感覚を与えることがなく、商品の購入率を向上することができる。
【0134】
[補足]
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるCPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)のようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等の機器を含むものとする。
【0135】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【符号の説明】
【0136】
1000 販売システム
10 提案装置
101 商品情報記憶部
102 規則記憶部
103 アドバイス記憶部
104 アンケート提示部
105 回答受付部
106 スコア計算部
107 商品選択部
108 提案情報記憶部
109 発送指示部
110 検査結果受付部
111 検査結果記憶部
112 商品調整部
113 商品提案部
20 端末装置
201 アンケート表示部
202 回答送信部
203 提案表示部

【要約】
【課題】ユーザに適した商品を精度よく提案する。
【解決手段】提案装置が、健康状態に関するアンケートに対するユーザの回答を示す回答情報を受け付ける回答受付部と、ユーザから採取された検体を用いた検査結果を受け付ける検査結果受付部と、回答情報及び検査結果に基づいてユーザに商品を提案するための提案画面を出力する商品提案部と、を備える。
【選択図】図4

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15