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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】衝突処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/21 20230101AFI20240610BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240610BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20240610BHJP
   H04W 72/566 20230101ALI20240610BHJP
   H04W 72/52 20230101ALI20240610BHJP
【FI】
H04W72/21
H04W72/0446
H04W28/06 110
H04W72/566
H04W72/52
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023501869
(86)(22)【出願日】2021-07-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-10
(86)【国際出願番号】 CN2021105310
(87)【国際公開番号】W WO2022012417
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】202010671468.9
(32)【優先日】2020-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 娜
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110149726(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108702776(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0144702(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108521885(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0058948(US,A1)
【文献】vivo,Feature lead summary on Configured grant enhancement[online],3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-19xxxxx(表記は、R1-19xxxxxであるが、正しくはR1-1912016),フランス,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912016.zip>,2019年11月19日,[検索日 2024.01.10]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器UEに適用される衝突処理方法であって、
アップリンク制御チャネルの時間領域リソースと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースとが重複する場合
記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに従って、前記アップリンク制御チャネル及び前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルを処理するステップを含み、
前記第1制御情報の情報は、前記第1制御情報の優先度、をみ、
前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、
前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することは、
前記第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1アップリンク共有チャネルを含む場合、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの前記第1アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、又は、
前記第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で前記第1アップリンク共有チャネルを含まない場合、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第2アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、を含み、
前記第1アップリンク共有チャネルの優先度は前記第1制御情報の優先度と同じである、衝突処理方法。
【請求項2】
前記第1制御情報の情報は、前記第1制御情報のビット数、及び、前記第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の衝突処理方法。
【請求項3】
記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することは、
前記第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第3アップリンク共有チャネルを含む場合、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの前記第3アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、又は、
前記第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で前記第3アップリンク共有チャネルを含まない場合、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第4アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、をさらに含み、
前記第3アップリンク共有チャネルの優先度は、前記第4アップリンク共有チャネルの優先度よりも高い請求項1に記載の衝突処理方法。
【請求項4】
記アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、前記第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低く、
前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することは、
前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することをさらに含み、
前記衝突処理方法は、
前記第2アップリンク制御チャネルを伝送するステップをさらに含む請求項1に記載の衝突処理方法。
【請求項5】
記アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、前記第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低く、
前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することは、
前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第5優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つの前記第5優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、をさらに含み、前記衝突処理方法は、前記第2アップリンク制御チャネルを伝送するステップをさらに含み、
又は、
前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第6優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、前記第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つの前記第6優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、をさらに含み、前記衝突処理方法は、前記第1アップリンク制御チャネルを伝送するステップをさらに含み、
前記第5優先度は前記第6優先度よりも低い請求項1に記載の衝突処理方法。
【請求項6】
記アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、
前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することは、
前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報及び前記第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報に基づいて、前記第1アップリンク制御チャネル及び前記第2アップリンク制御チャネルのうちの一方によって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送すること、をさらに含み、
前記衝突処理方法は、
前記第1アップリンク制御チャネル及び前記第2アップリンク制御チャネルのうちの他方を伝送するステップをさらに含む請求項に記載の衝突処理方法。
【請求項7】
記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することは、
前記第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度の少なくとも2つのアップリンク共有チャネルを含むと判定された場合、第1多重化ルールに従って、前記第1制御情報を前記少なくとも2つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送すること、
又は、
前記第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度のアップリンク共有チャネルを含まないと判定された場合、第1多重化ルールに従って、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送すること、をさらに含み、
前記第1多重化ルールは、非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、伝送シンボル位置のうちの少なくとも1つによって決定される請求項1に記載の衝突処理方法。
【請求項8】
記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することは、
第2多重化ルールに従って、前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送すること、をさらに含み、
前記第2多重化ルールは、非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、伝送シンボル位置、制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度と同じであるか否かのうちの少なくとも1つによって決定される請求項1に記載の衝突処理方法。
【請求項9】
多重化モジュールを備える衝突処理装置であって、前記多重化モジュールは、
アップリンク制御チャネルの時間領域リソースと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースとが重複する場合
記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに従って、前記アップリンク制御チャネル及び前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルを処理することに用いられ、
前記第1制御情報の情報は、前記第1制御情報の優先度、をみ、
前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、前記多重化モジュールは、具体的に、
前記第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1アップリンク共有チャネルを含む場合、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの前記第1アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、又は、
前記第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で前記第1アップリンク共有チャネルを含まない場合、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第2アップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、
前記第1アップリンク共有チャネルの優先度は前記第1制御情報の優先度と同じである衝突処理装置。
【請求項10】
前記第1制御情報の情報は、前記第1制御情報のビット数、及び、前記第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項9に記載の衝突処理装置。
【請求項11】
記多重化モジュールは、具体的に、
前記第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第3アップリンク共有チャネルを含む場合、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの前記第3アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、又は、
前記第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で前記第3アップリンク共有チャネルを含まない場合、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第4アップリンク共有チャネルに多重化して伝送することにさらに用いられ、
前記第3アップリンク共有チャネルの優先度は、前記第4アップリンク共有チャネルの優先度よりも高い請求項9に記載の衝突処理装置。
【請求項12】
記アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、前記第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低く、前記衝突処理装置は伝送モジュールをさらに備え、
前記多重化モジュールは、具体的に、前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することにさらに用いられ、
前記伝送モジュールは、前記第2アップリンク制御チャネルを伝送することに用いられる請求項9に記載の衝突処理装置。
【請求項13】
記アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、前記第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低く、前記衝突処理装置は伝送モジュールをさらに備え、
前記多重化モジュールは、具体的に、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第5優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つの前記第5優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、前記伝送モジュールは、前記第2アップリンク制御チャネルを伝送することにさらに用いられ、
又は、
前記多重化モジュールは、具体的に、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第6優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、前記第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つの前記第6優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、前記伝送モジュールは、前記第1アップリンク制御チャネルを伝送することにさらに用いられ、
前記第5優先度は前記第6優先度よりも低い請求項9に記載の衝突処理装置。
【請求項14】
記アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、前記衝突処理装置は伝送モジュールをさらに備え、
前記多重化モジュールは、具体的に、前記第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報及び前記第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報に基づいて、前記第1アップリンク制御チャネル及び前記第2アップリンク制御チャネルのうちの一方によって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することにさらに用いられ、
前記伝送モジュールは、前記第1アップリンク制御チャネル及び前記第2アップリンク制御チャネルのうちの他方を伝送することに用いられる請求項10に記載の衝突処理装置。
【請求項15】
記多重化モジュールは、具体的に、
前記第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度の少なくとも2つのアップリンク共有チャネルを含むと判定された場合、第1多重化ルールに従って、前記第1制御情報を前記少なくとも2つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送すること、
又は、
前記第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度のアップリンク共有チャネルを含まないと判定された場合、第1多重化ルールに従って、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することにさらに用いられ、
前記第1多重化ルールは、非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、伝送シンボル位置のうちの少なくとも1つによって決定される請求項9に記載の衝突処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年7月13日に中国国家知的財産局に出願された出願番号202010671468.9、出願名称「衝突処理方法及び装置」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は、引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、通信技術分野に属し、具体的に、衝突処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
新たな無線技術(new radio,NR)システムでは、ユーザ機器(user equipment,UE)は、低遅延・高信頼性サービスや、大容量・高速サービス等の、様々なタイプのサービスをサポートすることができる。
【0004】
通常、チャネルによっては開始シンボルや長さ等の伝送リソースが異なる可能性があるため、異なるチャネルに対応する伝送リソースは、時間領域において重複、即ち、リソース衝突の現象が存在する。関連技術では、異なる優先度の異なるアップリンク伝送の伝送リソースは時間領域において衝突の現象が存在する場合、UEは、異なるアップリンク伝送の優先度に基づいて、低優先度のアップリンク伝送をキャンセルし、高優先度のアップリンク伝送を保証する。
【0005】
しかしながら、上記の伝送方式では、異なるアップリンク伝送の伝送リソースが時間領域リソースにおいて衝突する場合、低優先度のアップリンク伝送をキャンセルすると、低優先度のアップリンク伝送を正常に行うことができなくなり、低優先度のアップリンク伝送のパフォーマンスが大幅に低下する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願の実施例は、異なるアップリンク伝送の伝送リソースが時間領域リソースにおいて衝突する場合、アップリンク伝送のパフォーマンスが悪いという問題を解決できる衝突処理方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術課題を解決するために、本願は、次のように実現される。
【0008】
第1側面は、UEに適用される衝突処理方法であって、アップリンク制御チャネルの時間領域リソースと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースとが重複する場合、前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することと、前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することと、のうちのいずれか1つに従って、前記アップリンク制御チャネル及び前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルを処理し、前記第1制御情報の情報は、前記第1制御情報の優先度、前記第1制御情報のビット数、前記第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つを含む衝突処理方法を提供する。
【0009】
第2側面は、多重化モジュールを備える衝突処理装置であって、前記多重化モジュールは、アップリンク制御チャネルの時間領域リソースと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースとが重複する場合、前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することと、前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、前記第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することと、のうちのいずれか1つに従って、前記アップリンク制御チャネル及び前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルを処理し、前記第1制御情報の情報は、前記第1制御情報の優先度、前記第1制御情報のビット数、前記第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つを含む衝突処理装置を提供する。
【0010】
第3側面は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又は命令とを備え、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、第1側面に記載の方法のステップが実現されるUEを提供する。
【0011】
第4側面は、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行されると、第1側面に記載の方法のステップが実現される可読記憶媒体を提供する。
【0012】
第5側面は、プロセッサと、前記プロセッサに結合された通信インタフェースとを備えるチップであって、前記プロセッサは、ネットワーク側機器のプログラム又は命令を実行して第1側面に記載の方法を実現するためのものであるチップ。
【発明の効果】
【0013】
本願の実施例では、アップリンク制御チャネルと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースが重複する場合、1つの方式は、UEがアップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに直接多重化することであり、別の方式は、UEがアップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することができることである。1つ目の方式では、UEは、他の判断を行うことなく、第1制御情報を1つのアップリンク共有チャネルに直接多重化して伝送するため、関連技術に比べると、アップリンク制御チャネルにおける制御情報の伝送を確保し、優先度の判断の前提下で低優先度のPUCCHにおけるUCIを伝送できない可能性があるという問題を回避することができる。2つ目の方式では、UEは、第1制御情報の優先度、第1制御情報のビット数、第1制御情報の種類等の制御チャネルにおける第1制御情報の情報と結びつけて、どの共有チャネルに第1制御情報を多重化するかを決定することができるため、UEがより多くの方式でアップリンクチャネルの時間領域リソースの重複問題の処理方法を決定することが可能になり、UEの伝送パフォーマンスを向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本願の実施例で提供される通信システムの模式図である。
図2】本願の実施例で提供される衝突処理方法のフローチャートである。
図3】本願の実施例で提供されるリソース衝突の模式図(その1)である。
図4】本願の実施例で提供されるリソース衝突の模式図(その2)である。
図5】本願の実施例で提供されるリソース衝突の模式図(その3)である。
図6】本願の実施例で提供される衝突処理装置の可能な構成図である。
図7】本願の実施例で提供される通信機器の模式図である。
図8】本願の実施例で提供されるUEのハードウェアの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず、本願の実施例で提供される衝突処理方法及び機器における関連する一部の概念及び/又は用語を解釈して説明する。
【0016】
1、伝送リソースの時間領域の重複(時間領域の衝突ともいう)
従来の移動通信システムに比べると、将来の5G移動通信システムは、より多様なシナリオ及びサービスの要求に適応する必要がある。5Gの主要なシナリオには、拡張モバイルブロードバンド(enhanced mobile broad band,eMBB)、大規模マシンタイプ通信(massive machine type communications,mMTC)及び超高信頼低遅延通信(ultra-reliable and low latency communications,URLLC)が含まれ、これらのシナリオでは、移動通信システムに高信頼性、低遅延、広帯域、広範なカバレッジ等が要求される。UEは、低遅延・高信頼性のURLLCサービスや、大容量・高速のeMBBサービス等の、様々なサービスをサポートできる。新たな無線技術(new radio,NR)システムでは、チャネルによって開始シンボルや長さが異なることがあるため、伝送リソースの時間領域の重複が発生する。通常、アップリンクシングルキャリア特性を維持するために、1つのタイムスロットで複数の重複するアップリンク伝送リソースを伝送する場合、UEのシングルキャリア特性が破壊され、送信電力の差異によってチャネルの推定パフォーマンスの劣化が引き起こされる。この状況は、衝突と見なされるのが一般的であり、一部の情報をマージ又は破棄するために、対応する衝突の解決策を設計する必要がある。
【0017】
2、アップリンク伝送
UEによって伝送される物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel,PUCCH)。
UEによって伝送される物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel,PUSCH)。
UEによって伝送される物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel,PRACH)。
UEによって伝送されるチャネルのサウンディング基準信号(sounding reference signal,SRS)。
【0018】
3、PUCCH及びPUSCHの衝突処理
NR R15では、PUCCHグループ(PUCCH group)内に、PUCCHとPUSCHが同じサービングセルにあるか、異なるサービングセルにあるかにかかわらず、PUCCHとPUSCHの同時伝送をサポートしない。PUCCHとPUSCHの時間領域リソースが重複する場合(部分的な時間領域リソースの重複及び全ての時間領域リソースの重複を含む)、一定の時間要求が満たされる条件下で、UEは、対応するルールに従って、破棄又はマージする。
【0019】
例示的に、スケジューリング要求(scheduling request,SR)を運ぶPUCCHとアップリンク共有チャネル(uplink shared channel,UL-SCH)を運ばないPUSCHの時間領域が重複する場合、UEはPUSCHを破棄し、SR PUCCHを伝送する。或いは、UEは、PUCCHによって運ばれるアップリンク制御情報(uplink control information,UCI)(SRを除く)をPUSCHに多重化して伝送する。例えば、ハイブリッド自動再送要求応答(hybrid automatic repeat request acknowledgement,HARQ-ACK)又はチャネル状態情報(channel state information,CSI)を運ぶPUCCH 1とPUSCH 2が重複する場合、UEは、PUCCH 1によって運ばれるHARQ-ACK/CSIをPUSCH 2に多重化して伝送する。
【0020】
具体的に、UEは、まず、複数のPUCCH間の時間領域リソースの重複を処理し(存在する場合)、処理により、時間領域リソースの重複しないPUCCHが1つ又は複数であるという結果が得られ、次に、UEは、PUCCHとPUSCHとの間の時間領域リソースの重複を処理し、PUCCHが1つのPUSCHのみと重複する場合、UEはUCI(SRを含まない)を当該PUSCHに多重化し、PUCCHが複数のPUSCHのみと重複する場合、UEは、関連技術における第1多重化ルールに従って、多重化のためのPUSCHを選択し、この第1多重化ルール(即ち、UCIを多重化するPUSCHを選択する先後順序をUEに指示する)は、以下のとおりである。
【0021】
ルール1:非周期的チャネル状態情報(Aperiodic CSI,A-CSI)を運ぶPUSCH。
ルール2:開始タイムスロットが最も早いPUSCH。
ルール3:動的スケジューリングPUSCH>コンフィギュアドグラントPUSCH又は半永続的(semi-persistent)PUSCH。
ルール4:存在するサービングセルインデックス(index)が小さいPUSCH>存在するサービングセルインデックスが大きいPUSCH。
ルール5:伝送シンボルが早いPUSCH>伝送シンボルが遅いPUSCH。
【0022】
NR R16の研究では、異なるサービスのニーズの違いを考慮し、物理層の2レベルの優先度指示が導入され、PUCCHの伝送及びPUSCHの伝送には、伝送優先度識別が導入され、高優先度は優先度インデックス1に対応でき、低優先度は優先度インデックス0に対応できる。
【0023】
具体的に、PUCCHの物理層優先度は、それが運ぶUCIの優先度によって決定される。例えば、SRの優先度は、無線リソース制御(radio resource control,RRC)によって構成され、周期的CSI及び半永続的CSI(SP-CSI)の優先度は、予め低優先度として定義され、HARQ-ACKの優先度は、対応するDCIによって指示されるか又は半永続的スケジューリング(semi-persistent scheduling,SPS)の構成によって決定される。PUSCHの伝送優先度は、PUSCHに対応するスケジューリングダウンリンク制御情報(downlink control information,DCI)によって指示され、或いは、コンフィギュアドグラントPUSCHについては、その優先度はRRCによって構成される。
【0024】
PUCCHとPUCCHの時間領域リソースが重複するか、又はPUCCHとPUSCHの時間領域リソースが重複する場合、UEは、まず同じ優先度の伝送を処理し、次に異なる優先度の伝送を処理する。異なる優先度を処理する際に、一定の時間要求が満たされる条件下で、UEは、低優先度のアップリンクリソースの伝送をキャンセルし(破棄ともいう)、高優先度のアップリンクリソースを伝送する。
【0025】
以下において、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明する。当然ながら、説明される実施例は本願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0026】
本願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。なお、このように使用される用語は、本願の実施例をここで図示又は説明する以外の順番で実施できるように、場合によっては互換してもよく、「第1」、「第2」によって区別される対象は、一般的に種類が同じであり、対象の個数を限定するものではなく、例えば、第1対象は、1つであってもよく、複数であってもよい。また、明細書及び請求項において、「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、符号の「/」は、一般的に前後の関連する対象が「又は」の関係にあることを表す。
【0027】
本願の実施例に記載された技術は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/LTEの進化型(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、符号分割多元接続(code division multiple access,CDMA)、時分割多元接続(time division multiple access,TDMA)、周波数分割多元接続(frequency division multiple access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency division multiple access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(single-carrier frequency-division multiple access,SC-FDMA)及び他のシステム等の他の無線通信システムに使用されてもよいことに留意されたい。本願の実施例における用語「システム」と「ネットワーク」は、しばしば、互換的に使用され、本願に記載された技術は、上記で言及されたシステム及び無線技術に使用され得るとともに、他のシステム及び無線技術にも使用され得る。しかしながら、以下の説明は、例示を目的に新たな無線(new radio,NR)システムについて説明し、以下の説明の大部分においてNR用語が使用され、これらの技術は、第6世代(6th Generation,6G)通信システムのようなNRシステムアプリケーション以外のアプリケーションに適用されてもよい。
【0028】
図1に、本願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図が示される。無線通信システムは、端末11と、ネットワーク側機器12とを備える。端末11は、端末機器又はユーザ端末(user equipment,UE)と呼ばれてもよく、携帯電話、タブレットコンピュータ(tablet personal computer)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)(ノートパソコンとも呼ばれる)、パーソナルディジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルピーシー(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(mobile internet device,MID)、ウェアラブルデバイス(wearable device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、メガネ等を含む。なお、本願の実施例では、端末11の具体的な種類が限定されない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、基地局は、ノードB、進化型ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバ基地局(base transceiver station,BTS)、無線基地局、無線トランシーバ、基本サービスセット(basic service set,BSS)、拡張サービスセット(extended service set,ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、ホームBノード、ホーム進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(transmitting receiving point,TRP)又は上記の分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同様な技術効果を達成できれば、前記基地局は、特定の技術用語に限定されない。なお、本願の実施例では、単にNRシステムにおける基地局を例とするが、基地局の具体的な種類は限定されない。
【0029】
以下、図面を参照し、具体的な実施例及びその適用シナリオにより、本願の実施例で提供される衝突処理方法を詳しく説明する。
【0030】
図2は、本願の実施例で提供される衝突処理方法のフローチャートであり、この方法は、後述するS200及びS201を含むか、又は、後述するS200及びS202を含む。
【0031】
S200で、アップリンク制御チャネルの時間領域リソースと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースとが重複する場合、UEは、以下の方式のいずれか1つに従って、アップリンク制御チャネル及び前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルを処理する。
【0032】
例示的に、説明しやすくするために、1つ目の方式をS201、2つ目の方式をS202と記載する。
【0033】
S201で、UEは、当該アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送する。
【0034】
例示的に、本願の実施例では、前記アップリンク制御チャネルは、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel,PUCCH)であってもよく、他の種類のアップリンク制御チャネルであってもよい。前記アップリンク共有チャネルは、(physical uplink shared channel,PUSCH)であってもよく、もちろん、他の種類のアップリンク共有チャネルであってもよい。
【0035】
本願の実施例では、時間領域リソースの重複は、時間領域リソースの衝突と呼ばれてもよい。
【0036】
本願の実施例では、第1制御情報は、アップリンク制御情報(uplink control information,UCI)であってもよく、アップリンク制御チャネルによって運ばれる他の情報であってもよい。
【0037】
例示的に、第1制御情報は、SR(scheduling request)、ハイブリッド自動再送要求応答(Hybrid automatic repeat request acknowledgement,HRAQ-ACK)、CSIを含んでもよく、CSIは、P-CSI、SP-CSIのうちの少なくとも1つであってもよい。
【0038】
通常、アップリンク共有チャネルは、ダイナミックグラント(dynamic grant ,DG)PUSCH、即ち、DCIによって動的にスケジュールされたPUSCH、コンフィギュアドグラント(configured grant,CG)PUSCH、半永続的PUSCH(semi-persistent PUSCH)等の様々なグラント方式によって異なるアップリンク共有チャネルに分けられてもよい。
【0039】
説明しやすくするために、本願の実施例では、アップリンク制御チャネルがPUCCHであり、アップリンク共有チャネルがPUSCHであり、第1制御情報がPUCCHによって運ばれるUCIである場合を例として説明する。
【0040】
この案では、PUCCHと少なくとも1つのPUSCHの時間領域リソースが重複する場合、UEは、PUCCH及びPUSCHの優先度(物理層優先度)などの他の情報に基づくことなく、PUCCHによって運ばれるUCIをPUSCHに直接多重化して伝送することができる。つまり、UEは、UCIを同じ優先度又は異なる優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0041】
S202で、UEは、当該アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送する。
【0042】
本願の実施例では、第1制御情報の情報は、第1制御情報の優先度、第1制御情報のビット数、第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
なお、制御情報の優先度は、高優先度及び低優先度の2つの優先度のレベルに分けられてもよく、高優先度、中優先度及び低優先度の3つの優先度のレベルに分けられてもよく、より多くの優先度のレベルに分けられてもよいが、本願の実施例では、これを具体的に限定しない。
【0044】
なお、アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、アップリンク制御チャネルの優先度とすることができる。
【0045】
例示的に、本願の実施例では、制御情報又はアップリンク制御チャネルの優先度は、優先度インデックス(priority index)によって指示されてもよく、予め定義され又はRRCシグナリングによって構成されてもよく、DCIにおける指示フィールドによって指示されてもよい。アップリンク制御チャネルによって運ばれるUCIが同じ優先度を持つ場合、アップリンク制御チャネルの優先度は、それが運ぶUCIの優先度と同じである。アップリンク制御チャネルによって運ばれるUCIが異なる優先度を持つ場合、アップリンク制御チャネルの優先度は、それが運ぶUCIの優先度によって決定されてもよく、例えば、それが運ぶUCIの最高/最低の優先度によって決定される。
【0046】
例えば、優先度が高優先度及び低優先度の2つの優先度のレベルに分けられる場合、priority index 0は低優先度を示すことができ、priority index 1は高優先度を示すことができる。
【0047】
本願の実施例で提供される衝突処理方法では、アップリンク制御チャネルと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースが重複する場合、1つの方式は、UEがアップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに直接多重化することであり、別の方式は、UEがアップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することができることである。1つ目の方式では、UEは、他の判断を行うことなく、第1制御情報を1つのアップリンク共有チャネルに直接多重化して伝送するため、関連技術に比べると、アップリンク制御チャネルにおける制御情報の伝送を確保し、優先度の判断の前提下で低優先度のPUCCHにおけるUCIを伝送できない可能性があるという問題を回避することができる。2つ目の方式では、UEは、第1制御情報の優先度、第1制御情報のビット数、第1制御情報の種類等の制御チャネルにおける第1制御情報の情報と結びつけて、どの共有チャネルに第1制御情報を多重化するかを決定することができるため、UEがより多くの方式でアップリンクチャネルの時間領域リソースの重複問題の処理方法を決定することが可能になり、UEの伝送パフォーマンスを向上させる。
【0048】
本願の実施例では、UEは、アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度と結びつけて、後述する1つ目の可能な実現方式又は2つ目の可能な実現方式により、アップリンク制御チャネルとアップリンク共有チャネルの時間領域リソースの衝突問題を処理することができる。
【0049】
1つ目の可能な実現方式
任意に、本願の実施例で提供される衝突処理方法では、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含む。さらに、前記S202は、具体的に、後述するS202a又はS202bによって実行できる。
【0050】
S202aで、第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1アップリンク共有チャネルを含む場合、UEは、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第1アップリンク共有チャネルに多重化して伝送する。
【0051】
第1アップリンク共有チャネルの優先度は第1制御情報の優先度と同じである。
【0052】
つまり、UEは、UCIを優先的に、UCIの優先度と同じ優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができる。
【0053】
なお、第1アップリンク共有チャネルの優先度は、優先度インデックス(priority index)によって指示され、それが運ぶ情報の種類によって指示され、RRCシグナリングによって構成され、又はDCIにおける指示フィールドによって指示されてもよい。
【0054】
第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含む場合、UEは、アップリンク制御チャネルにおける制御情報を優先的に、制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができることが理解可能である。
【0055】
シナリオ1:
PUCCH(即ち、第1アップリンク共有チャネル)によって運ばれるUCIが同じ優先度を持ち、PUCCHと複数のPUSCH(即ち、複数のアップリンク共有チャネル)の時間領域リソースが衝突し、複数のPUSCHの中でUCIと同じ優先度のPUSCH(即ち、第1アップリンク共有チャネル)が存在する。
【0056】
例示的に、UEは、UCIの優先度に基づいて、後述する多重化方式1-1、多重化方式1-2又は多重化方式1-3でUCIを多重化して伝送することができる。
【0057】
多重化方式1-1:
UCIが高優先度のUCIである場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを高優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0058】
多重化方式1-2:
UCIが低優先度のUCIである場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを低優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0059】
多重化方式1-3:
UCIが中優先度のUCIである場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを中優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0060】
S202bで、第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1アップリンク共有チャネルを含まない場合、UEは、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第2アップリンク共有チャネルに多重化して伝送する。
【0061】
第1アップリンク共有チャネルの優先度は第1制御情報の優先度と同じであり、第2アップリンク共有チャネルの優先度は第1制御情報の優先度と異なる。
【0062】
アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度が同じ優先度であり、複数のアップリンク共有チャネルの中でアップリンク共有チャネルの優先度と同じアップリンク共有チャネルを含まない場合、UEは、アップリンク制御チャネルにおける制御情報をアップリンク共有チャネルの優先度と異なるアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができることが理解可能である。
【0063】
シナリオ2:
PUCCHによって運ばれるUCIが同じ優先度を持ち、PUCCHと複数のPUSCHの時間領域リソースが衝突し、複数のPUSCHの中でUCIと同じ優先度のPUSCHが存在しない。
【0064】
例示的に、優先度が高優先度と低優先度に分けられる場合を例として、シナリオ2では、UEは、後述する多重化方式2-1又は多重化方式2-2で多重化して伝送することができる。
【0065】
多重化方式2-1:
UCIが高優先度のUCIであり、複数のPUSCHの中で高優先度のPUSCHを含まない場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを低優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0066】
多重化方式2-2:
UCIが低優先度のUCIであり、複数のPUSCHの中で低優先度のPUSCHを含まない場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを高優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0067】
例示的に、優先度が高優先度、中優先度及び低優先度に分けられる場合を例として、シナリオ2では、UEは、後述する多重化方式2-3、多重化方式2-5、又は多重化方式2-5で多重化して伝送することができる。
【0068】
多重化方式2-3:
UCIが高優先度のUCIであり、複数のPUSCHの中で高優先度のPUSCHを含まない場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを、低優先度のPUSCHに多重化して伝送するか、又は中優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0069】
多重化方式2-4:
UCIが中優先度のUCIであり、複数のPUSCHの中で中優先度のPUSCHを含まない場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを、高優先度のPUSCHに多重化して伝送するか、又は低優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0070】
多重化方式2-5:
UCIが低優先度のUCIであり、複数のPUSCHの中で低優先度のPUSCHを含まない場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを、高優先度のPUSCHに多重化して伝送するか、又は中優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0071】
第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持つ場合、複数のアップリンク共有チャネルの中で制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含むと、UEは、アップリンク制御チャネルにおける制御情報を優先的に、制御情報の優先度と同じ優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができる。複数のアップリンク共有チャネルの中でアップリンク共有チャネルの優先度と同じアップリンク共有チャネルを含まないと、UEは、アップリンク制御チャネルにおける制御情報を他のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができることが理解可能である。
【0072】
2つ目の可能な実現方式
任意に、本願の実施例で提供される衝突処理方法では、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、さらに、前記S202は、具体的に、後述するS202c又はS202dによって実行できる。
【0073】
S202cで、第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第3アップリンク共有チャネルを含む場合、UEは、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第3アップリンク共有チャネルに多重化して伝送する。
【0074】
例示的に、第3アップリンク共有チャネルは、複数のアップリンク共有チャネルのうちの、制御情報の最高の優先度と同じ優先度のアップリンク共有チャネルであってもよい。
【0075】
アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の中で異なる優先度の制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で制御情報の最高の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含む場合、UEは、アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を優先的に、制御情報の最高の優先度と同じ優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができることが理解可能である。
【0076】
シナリオ3:
PUCCHによって運ばれるUCIが異なる優先度を持ち、PUCCHと複数のPUSCHの時間領域リソースが衝突し、複数のPUSCHの中で前記異なる優先度のうちの高優先度と同じ優先度のPUSCH(即ち、第3アップリンク共有チャネル)が存在する。
【0077】
例示的に、UEは、UCIの優先度及びPUSCHの優先度に基づいて、後述する多重化方式3-1、多重化方式3-2又は多重化方式3-3でUCIを多重化して伝送することができる。
【0078】
多重化方式3-1:
PUCCHによって運ばれるUCIが高優先度のUCI及び低優先度のUCIを含み、複数のPUSCHの中で高優先度のPUSCHが存在する場合、PUCCHによって運ばれるUCIを高優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0079】
多重化方式3-2:
PUCCHによって運ばれるUCIが高優先度のUCI、中優先度のUCI及び低優先度のUCIを含み、複数のPUSCHの中で高優先度のPUSCHが存在する場合、PUCCHによって運ばれるUCIを高優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0080】
多重化方式3-3:
PUCCHによって運ばれるUCIが中優先度のUCI及び低優先度のUCIを含み、複数のPUSCHの中で中優先度のPUSCHが存在する場合、PUCCHによって運ばれるUCIを中優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0081】
S202dで、第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、複数のアップリンク共有チャネルの中で第3アップリンク共有チャネルを含まない場合、UEは、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第4アップリンク共有チャネルに多重化して伝送する。
【0082】
第3アップリンク共有チャネルの優先度は第4アップリンク共有チャネルの優先度よりも高い。
【0083】
任意に、本願の実施例では、第3アップリンク共有チャネルの優先度は、第1制御情報の優先度のうちの最高の優先度と同じであり、第4アップリンク共有チャネルの優先度は、第1制御情報の優先度のうちの最高の優先度と異なる。
【0084】
具体的に、優先度が高、低の2つの優先度のレベルである場合、第3アップリンク共有チャネルは高優先度のアップリンク共有チャネルであり、第4アップリンク共有チャネルは低優先度のアップリンク共有チャネルである。優先度が高、中、低の3つの優先度のレベルである場合、第3アップリンク共有チャネルが高優先度のアップリンク共有チャネルであれば、第4アップリンク共有チャネルは、中優先度のアップリンク共有チャネルであってもよく、低優先度のアップリンク共有チャネルであってもよい。第3アップリンク共有チャネルが中優先度のアップリンク共有チャネルであれば、第4アップリンク共有チャネルは低優先度のアップリンク共有チャネルである。
【0085】
アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の中で異なる優先度の制御情報を含み、複数の共有チャネルの中で制御情報の最高の優先度と同じ優先度のアップリンク共有チャネルを含まない場合、アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を複数の共有チャネルのうちの、制御情報の最高の優先度と異なる他のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができることが理解可能である。
【0086】
シナリオ4:
PUCCHによって運ばれるUCIが異なる優先度を持ち、PUCCHと複数のPUSCHの時間領域リソースが衝突し、複数のPUSCHの中で前記異なる優先度のうちの高優先度と同じ優先度のPUSCHが存在しない。
【0087】
UEは、UCIの優先度及びPUSCHの優先度に基づいて、後述する多重化方式4-1、多重化方式4-2又は多重化方式4-3でUCIを多重化して伝送することができる。
【0088】
多重化方式4-1:
PUCCHによって運ばれるUCIが高優先度のUCI及び低優先度のUCIを含み、複数のPUSCHの中で高優先度のPUSCHが存在しない場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを、中優先度のPUSCHに多重化して伝送するか、又は低優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0089】
なお、優先度が高と低の2つの優先度のレベルを含む場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを低優先度のPUSCHに多重化して伝送する。優先度が高、中及び低の3つの優先度のレベルを含む場合、UEは、PUCCHによって運ばれるUCIを中優先度のPUSCHに多重化して伝送するか、又は低優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0090】
多重化方式4-2:
PUCCHによって運ばれるUCIが高優先度のUCI、中優先度のUCI及び低優先度のUCIを含み、複数のPUSCHの中で高優先度のPUSCHが存在しない場合、PUCCHによって運ばれるUCIを、中優先度のPUSCHに多重化して伝送するか、低優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0091】
多重化方式4-3:
PUCCHによって運ばれるUCIが中優先度のUCI及び低優先度のUCIを含み、複数のPUSCHの中で中優先度のPUSCHが存在しない場合、PUCCHによって運ばれるUCIを低優先度のPUSCHに多重化して伝送し、PUCCHによって運ばれるUCIを高優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0092】
アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報が異なる優先度を含む場合、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で制御情報の最高の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含むと、アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を優先的に、制御情報の最高の優先度と同じ優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができ、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で制御情報の最高の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含まないと、アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を複数の共有チャネルのうちの他の優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができることが理解可能である。
【0093】
なお、本願の実施例では、上記のいくつかの実現方式では、時間領域リソースの重複しない複数のアップリンク制御チャネルが、それぞれ異なる優先度の複数のアップリンク共有チャネルの時間領域リソースと重複する場合、当該複数のアップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報は、それぞれ異なるアップリンク共有チャネルに多重化できる。
【0094】
任意に、本願の実施例で提供される衝突処理方法では、前記複数のアップリンク共有チャネルは、多重化時間を満たすアップリンク共有チャネルである。
【0095】
なお、UEが異なる優先度のチャネルを処理するときに、チャネルの破棄、伝送も処理時間を必要とし、関連技術では、UEが異なる優先度のチャネルを処理する時の破棄/キャンセル時間要求は定義されており、この時間要求によって多重化時間を決定することができる。
【0096】
例えば、UEは、複数のPUSCHの中から多重化時間を満たすPUSCHを優先的に選択し、多重化時間を満たすPUSCHで前記1つ目の可能な処理方式又は前記2つ目の可能な処理方式で多重化する。
【0097】
多重化のために多重化時間を満たすアップリンク共有チャネルを選択することによって、多重化時間を満たさないアップリンク伝送が最終的に多重化に成功しないという問題を避けることができることが理解可能である。
【0098】
本願の実施例では、UEがPUCCHとPUSCHの同時伝送がサポートされない場合、前記実現方式でアップリンク制御チャネルとアップリンク共有チャネルの時間領域リソースの衝突を処理することができ、UEがPUCCHとPUSCHの同時伝送をサポートできるシナリオでは、UEは、後述する3つ目の可能な実現方式又は4つ目の可能な実現方式でアップリンク制御チャネルとアップリンク共有チャネルの時間領域リソースの衝突を処理することができる。
【0099】
3つ目の可能な実現方式
任意に、本願の実施例で提供される衝突処理方法では、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低い。
【0100】
前記S202は、具体的に、後述するS202eによって実行できる。
【0101】
S202eで、UEは、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送する。
【0102】
さらには、本願の実施例で提供される衝突処理方法は、後述するS203aをさらに含む。
【0103】
S203aで、UEは第2アップリンク制御チャネルを伝送する。
【0104】
なお、前記S202eとS203aは、一緒に実行されてもよく、別々に実行されてもよい。
【0105】
2つのアップリンク制御チャネルにおける制御情報の優先度が低いアップリンク伝送を、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルに多重化して伝送し、2つのアップリンク制御チャネルのうちの制御情報の優先度が高いアップリンク制御チャネルを別途伝送することができることが理解可能である。
【0106】
シナリオ5:
少なくとも1つのPUSCH(即ち、少なくとも1つのアップリンク共有チャネル)の時間領域リソースと衝突するアップリンク制御チャネルがPUCCH 1(即ち、第1制御チャネル)と、PUCCH 2(即ち、第2制御チャネル)とを含み、PUCCH1の時間領域リソースとPUCCH2の時間領域リソースが重複し、PUCCH 1によって運ばれるUCIの優先度が、PUCCH 2によって運ばれるUCIの優先度よりも低いか、又はPUCCH 1の優先度がPUCCH 2の優先度よりも低い。
【0107】
多重化方式5-1:
UEは、PUCCH 1によって運ばれるUCIを少なくとも1つのPUSCHのうちの1つに多重化して伝送する。それとともに、PUCCH 2を別途伝送する。即ち、UEは、PUCCH 2と、PUCCH 1によって運ばれるUCIが多重化されたPUSCHとを別々に伝送する。
【0108】
4つ目の可能な実現方式
任意に、本願の実施例で提供される衝突処理方法では、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低い。
【0109】
前記S202は、具体的に、後述するS202f又はS202gによって実行できる。
【0110】
S202fで、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第5優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、UEは、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの第5優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送する。
【0111】
例示的に、第5優先度は、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの、優先度が第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報と同じ優先度であってもよい。
【0112】
さらには、本願の実施例で提供される衝突処理方法は、後述するS203bをさらに含んでもよい。
【0113】
S203bで、UEは、第2アップリンク制御チャネルを伝送する。
【0114】
なお、前記S202fとS203bは、一緒に実行されてもよく、別々に実行されてもよい。
【0115】
衝突する2つのアップリンク制御チャネルのそれぞれによって運ばれる制御情報の優先度が異なる場合、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの中で低優先度の制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含むと、低優先度の制御情報を低優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送し、高優先度のアップリンク制御チャネルを別途伝送することができることが理解可能である。
【0116】
例示的に、シナリオ5では、UEは、後述する多重化方式5-2を採用してもよい。
【0117】
多重化方式5-2:
少なくとも1つのPUSCHが低優先度のPUSCHを含む場合、UEは、PUCCH 1によって運ばれるUCIを当該少なくとも1つのPUSCHのうちの低優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0118】
S202gで、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第6優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、UEは、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの第6優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送する。
【0119】
さらには、本願の実施例で提供される衝突処理方法は、後述するS203cをさらに含む。
【0120】
S203cで、UEは、第1アップリンク制御チャネルを伝送する。
【0121】
第5優先度は第6優先度よりも低い。
【0122】
なお、前記S202gとS203cは、一緒に実行されてもよく、別々に実行されてもよい。
【0123】
衝突する2つのアップリンク制御チャネルのそれぞれによって運ばれる制御情報の優先度が異なる場合、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの中で高優先度の制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含むと、高優先度の制御情報を高優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送し、低優先度のアップリンク制御チャネルを別途伝送することが理解可能である。
【0124】
例示的に、シナリオ5では、UEは、後述する多重化方式5-3で多重化して伝送してもよい。
【0125】
多重化方式5-3:
少なくとも1つのPUSCHが高優先度のPUSCHを含む場合、UEは、PUCCH 2によって運ばれるUCIを少なくとも1つのPUSCHのうちの高優先度のPUSCHに多重化して伝送することができる。
【0126】
UEがPUCCHとPUSCHの同時伝送をサポートできるシナリオでは、UEは、制御情報のビット数及び制御情報の種類のうちの少なくとも1つと結びつけて、後述する実現方式でアップリンク制御チャネルとアップリンク共有チャネルの時間領域リソースの衝突を処理してもよい。
【0127】
任意に、本願の実施例で提供される衝突処理方法では、第1制御情報の情報は、第1制御情報のビット数及び第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つを含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含む。
【0128】
前記S202は、具体的に、後述するS202hによって実行できる。
【0129】
S202hで、UEは、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報及び第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報に基づいて、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルのうちの一方によって運ばれる制御情報を少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送する。
【0130】
さらには、本願の実施例で提供される衝突処理方法は、後述するS203dをさらに含む。
【0131】
S203dで、UEは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルのうちの他方を伝送する。
【0132】
なお、前記S202hとS203dは、一緒に実行されてもよく、別々に実行されてもよい。
【0133】
任意に、第1制御情報の情報が第1制御情報のビット数である場合、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルによって運ばれるビット数が少ない制御情報をアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することができる。
【0134】
任意に、第1制御情報の情報が第1制御情報のビット数である場合、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルによって運ばれるビット数が多い制御情報をアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することができる。
【0135】
シナリオ6:
少なくとも1つのPUSCHの時間領域リソースと重複するアップリンク制御チャネルがPUCCH 1とPUCCH 2とを含み、PUCCH 1とPUCCH 2の時間領域リソースが重複し、PUCCH 1によって運ばれるUCIのビット数がPUCCH 2によって運ばれるUCIのビット数よりも多い。
【0136】
多重化方式6-1:
UEは、UCIのビット数が多いPUCCH 1によって運ばれるUCIをPUSCHに多重化して伝送し、PUCCH 2を別途伝送する。
【0137】
多重化方式6-2:
UEは、UCIのビット数が少ないPUCCH 2によって運ばれるUCIをPUSCHに多重化して伝送し、PUCCH 1を別途伝送する。
【0138】
シナリオ7:
少なくとも1つのPUSCHの時間領域リソースと重複するアップリンク制御チャネルがPUCCH 1とPUCCH 2とを含み、PUCCH1とPUCCH2の時間領域リソースが重複し、PUCCH 1によって運ばれるUCIがHARQ-ACKであり、PUCCH 2によって運ばれるUCIがCSIである。
【0139】
多重化方式7-1:
UEは、PUCCH 2によって運ばれるCSIをPUSCHに多重化して伝送し、HARQ-ACKを運ぶPUCCH 1を別途伝送する。
【0140】
上記のいくつかの可能な実現方式のほか、PUCCHとPUSCHの同時伝送をサポートする場合、UEは、後述する5つ目の可能な実現方式でアップリンク制御チャネルとアップリンク共有チャネルの時間領域リソースが衝突するという問題を処理してもよい。
【0141】
5つ目の可能な実現方式
任意に、本願の実施例で提供される衝突処理方法では、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含む。
【0142】
前記S202は、具体的に、後述するS202i又はS202jによって実行できる。
【0143】
S202iで、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含む場合、UEは、第1制御情報を第1制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルに多重化する。
【0144】
シナリオ8:
PUCCHと少なくとも1つのPUSCHの時間領域リソースが重複し、少なくとも1つのPUSCHが複数のPUSCHを含む。
【0145】
多重化方式8-1:
少なくとも1つのPUSCHの中で高優先度のUCIの優先度と同じ高優先度のPUSCHを含む場合、PUCCHによって運ばれるUCIを高優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0146】
多重化方式8-2:
少なくとも1つのPUSCHの中で中優先度のUCIの優先度と同じ中優先度のPUSCHを含む場合、PUCCHによって運ばれるUCIを中優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0147】
多重化方式8-2:
少なくとも1つのPUSCHの中で低優先度のUCIの優先度と同じ低優先度のPUSCHを含む場合、PUCCHによって運ばれるUCIを低優先度のPUSCHに多重化して伝送する。
【0148】
S202jで、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含まない場合、UEは、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化する。
【0149】
なお、多重化のためのアップリンク共有チャネルは、上記の多重化ルールに従って、決定されてもよく、他の方式で決定されてもよく、例えば、ランダムに決定されるが、本願の実施例では、これを具体的に限定しない。
【0150】
なお、上記の5つ目の可能な実現方式と第1多重化ルールを組み合わせて使用してもよい。即ち、上記の多重化ルール2には、制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度と同じであるか否かというルールが含まれると、このルールを利用してPUSCHを選択する場合、前記ステップS202i又はS202jを採用することができる。
【0151】
任意に、本願の実施例で提供される衝突処理方法では、第1制御情報の情報は前記第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、前記S201は、具体的に、後述するS202k、S202l又はS202mによって実行できる。
【0152】
S202kで、第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度の少なくとも2つのアップリンク共有チャネルを含むと判定された場合、UEは、第1多重化ルールに従って、第1制御情報を前記少なくとも2つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送する。
【0153】
第1多重化ルールは、非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、伝送シンボル位置のうちの少なくとも1つによって決定できる。
【0154】
S202lで、第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度のアップリンク共有チャネルを含まないと判定された場合、UEは、第1多重化ルールに従って、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送する。
【0155】
上記の案では、UEによって第1制御情報の優先度に基づいて決定できる多重化可能なアップリンク共有チャネルのデータが複数である場合、関連技術における第1多重化ルールにより第1制御情報を多重化するためのアップリンク共有チャネルを選択するように、UEをトリガーすることができ、前記第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度のアップリンク共有チャネルを含まないと判定された場合、UEは、直接第1多重化ルールに従って、第1制御情報を多重化するためのアップリンク共有チャネルを選択することができることが理解可能である。
【0156】
例示1:
第1多重化ルールが非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、及び伝送シンボル位置によって決定された場合、後述する第1多重化ルールの順序に従って選択することができる。
【0157】
第1多重化ルール
ルール1:A-CSIを運ぶPUSCH。
ルール2:タイムスロットが最も早いPUSCH。
ルール3:動的スケジューリングPUSCH>コンフィギュアドグラントPUSCH又は半永続的スケジューリングPUSCH。
ルール4:存在するサービングセルインデックスが小さいPUSCH>存在するサービングセルインデックスが大きいPUSCH。
ルール5:開始シンボルが早いPUSCH>開始シンボルが遅いPUSCH。
【0158】
S202mで、UEは、第2多重化ルールに従って、アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送する。
【0159】
第2多重化ルールは、非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、伝送シンボル位置、制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度と同じであるか否かのうちの少なくとも1つによって決定できる。
【0160】
この案では、UEは、直接第2多重化ルールに従って、第1制御情報を多重化するためのアップリンク共有チャネルを選択することができることが理解可能である。
【0161】
例示2:
第2多重化ルールが非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、伝送シンボル位置、制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度と同じであるか否かによって決定される場合、後述する第2多重化ルールの順序に従って順次に選択することができる。
【0162】
ルール0:PUCCHによって運ばれるUCIと同じ優先度のPUSCH。なお、このシナリオでは、PUCCHによって運ばれるUCIは同じ優先度を持ってもよい。
或いは、
ルール0:PUCCHによって運ばれるUCIの最高の優先度と同じPUSCH。なお、このシナリオでは、PUCCHによって運ばれるUCIは異なる優先度を持ってもよい。
【0163】
さらには、第2多重化ルールは、前記ルール0と、第1多重化ルールのうちのルール1からルール5とを含んでもよい。ルール0は、前記第1多重化ルールのうちのルール1の前、ルール1からルール5までの間、又はルール5の後にあってもよい。
【0164】
例示2-1において、ルール0は前記第1多重化ルールのうちのルール1の前にあってもよく、この場合、第2多重化ルールは、後述する形式であってもよい。
【0165】
ルール0:PUCCHによって運ばれるUCIと同じ優先度のPUSCH。
ルール1:A-CSIを運ぶPUSCH。
ルール2:タイムスロットが最も早いPUSCH。
ルール3:動的スケジューリングPUSCH>コンフィギュアドグラントPUSCH又は半永続的スケジューリングPUSCH。
ルール4:存在するサービングセルインデックスが小さいPUSCH>存在するサービングセルインデックスが大きいPUSCH。
ルール5:開始シンボルが早いPUSCH>開始シンボルが遅いPUSCH。
【0166】
例示2-2において、ルール0がルール2とルール3との間にある場合、第2多重化ルールは、後述する形式であってもよい。
【0167】
ルール1:A-CSIを運ぶPUSCH。
ルール2:タイムスロットが最も早いPUSCH。
ルール0:PUCCHによって運ばれるUCIと同じ優先度のPUSCH。
ルール3:動的スケジューリングPUSCH>コンフィギュアドグラントPUSCH又は半永続的スケジューリングPUSCH。
ルール4:存在するサービングセルインデックスが小さいPUSCH>存在するサービングセルインデックスが大きいPUSCH。
ルール5:開始シンボルが早いPUSCH>開始シンボルが遅いPUSCH。
【0168】
なお、UCIの優先度と同じ優先度のPUSCHが存在しない場合、前記第2多重化ルールのうちの他の多重化ルールに従って、UCIをPUSCHに多重化して伝送する。
【0169】
この案に基づいて、アップリンク制御チャネルと時間領域リソースが重複するアップリンク共有チャネルが複数存在する場合、UEは、多重化ルールに従って、当該複数のアップリンク共有チャネルの中からアップリンク共有チャネルを選択することができ、さらに、当該アップリンク共有チャネルにアップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を多重化し、多重化されたアップリンク共有チャネルを伝送することができる。
【0170】
説明しやすくするために、高優先度(high priority)をHP、低優先度(low priority)をLPと記載する。
【0171】
例示的に、図3は、本願の実施例で提供されるリソース衝突の模式図であり、図3(a)に示すように、HP HARQ-ACK PUCCH(即ち、HP HARQ-ACKを運ぶPUCCH)は、LP CG-PUSCH 1、HP CG-PUSCH 2、LP DG-PUSCH 3の時間領域リソースのいずれとも衝突する。図3(b)に示すように、LP HARQ-ACK PUCCHは、LP CG-PUSCH 1、HP CG-PUSCH 2、LP DG-PUSCH 3の時間領域リソースのいずれとも衝突する。図3(c)に示すように、HP HARQ-ACK及びCSIを運ぶPUCCHは、LP CG-PUSCH 1、HP CG-PUSCH 2、LP DG-PUSCH 3の時間領域リソースのいずれとも衝突する。PUSCHは、それぞれ異なるサービングセルにある。
【0172】
具体的に、関連技術における処理方式に従えば、同じ優先度のPUCCHとPUSCHについて、図3(a)を参照し、UCIはPUSCH 2に多重化され、図3(b)を参照し、UCIはPUSCH 3に多重化される。異なる優先度のアップリンクチャネルの多重化をサポートする場合、PUCCHがLP UCIのみを運ぶと、関連技術では、LP UCIはHP PUSCHに多重化される可能性があり、このように、HP PUSCHの伝送パフォーマンスに影響を与える。本願の実施例では、PUCCHによって運ばれるUCIがLP UCIだけであれば、複数のPUSCHの中でLP PUSCHを含む場合、UCIは、LP PUSCHに多重化でき、図3(b)を参照し、UCIをLP CG-PUSCH 1、又はLP DG-PUSCH 3に多重化して伝送することができるため、HP PUSCHの伝送パフォーマンスに対する影響を低減することができる。PUCCHがHP UCIのみを運ぶと、複数のPUSCHの中でHP PUSCHを含む場合、UCIは、HP PUSCHに多重化でき、図3(a)を参照し、UCIをHP DG-PUSCH 2に多重化できる。HP PUSCHは、(LP PUSCHよりも)伝送時のMCS変調多値数が低く、伝送電力が大きい可能性があるため、HP UCIの伝送パフォーマンスをより良好に確保できる。PUCCHによって運ばれるUCIが、LP UCIとHP UCIの両者である場合、UCIは優先的にHP PUSCHに多重化でき、図3(c)を参照し、UCIをHP DG-PUSCH 2に多重化できる。HP PUSCHは、(LP PUSCHよりも)伝送時の変調・符号化方式(modulation and coding scheme,MCS)の変調多値数が低く、伝送電力が大きい可能性があるため、HP UCIの伝送パフォーマンスをより良好に確保できる。或いは、PUCCHによって運ばれるUCIがLP UCIとHP UCIの両者である場合、UCIは優先的にLP PUSCHに多重化でき、図3(c)を参照、UCIをLP CG-PUSCH 1、又はLP DG-PUSCH 3に多重化して伝送することができる。或いは、PUCCHによって運ばれるUCIがLP UCIとHP UCIの両者である場合、HP UCI及びLP UCIのビット数に基づいてUCIを優先的に、HP PUSCHに多重化するか、LP PUSCHに多重化するかを決定することができ、例えば、HP UCIのビット数がLP UCIのビット数以上である場合、UCIを優先的にHP PUSCHに多重化し、さもないと、UCIを優先的にLP PUSCHに多重化する。
【0173】
本願の実施例では、本願の実施例における上記の処理方式のいずれか1つにより処理することができ、このように、UEは、伝送パフォーマンスに対する影響を低減するためにより多くの多重化方式を選択することができる。
【0174】
例示的に、図4は、本願の実施例で提供されるリソース衝突の模式図であり、HP HARQ-ACKを運ぶPUCCH 1、LP HARQ-ACKを運ぶPUCCH 2の各々は、LP CG-PUSCH 1、HP CG-PUSCH 2、LP DG-PUSCH 3の時間領域リソースのいずれとも衝突し、PUCCH 1とPUCCH 2は衝突しない。
【0175】
なお、本願の実施例では、時間領域リソースが重複しない複数のPUCCH(HP PUCCH及びLP PUCCHを含む)は、それぞれ異なる優先度の複数のPUSCHの時間領域リソースと重複する場合、本願の実施例で提供される伝送処理方式で、HP PUCCHによって運ばれる制御情報、LP PUCCHによって運ばれる制御情報をそれぞれ異なるPUSCHに多重化することができる。図4に示すように、HP HARQ-ACKはHP DG-PUSCH2に多重化され、LP HARQ-ACKは、LP CG-PUSCH 1又はLP DG-PUSCH 3に多重化できる。
【0176】
例示的に、図5は、本願の実施例で提供されるリソース衝突の模式図であり、図5(a)に示すように、HP HARQ-ACKを運ぶPUCCH 1、LP HARQ-ACKを運ぶPUCCH 2は、いずれもLP PUSCHの時間領域リソースと重複し、PUCCH 1とPUCCH 2の時間領域リソースは重複する。図5(b)に示すように、HP HARQ-ACKを運ぶPUCCH 1、LP HARQ-ACKを運ぶPUCCH 2は、いずれもLP PUSCHの時間領域リソースと重複し、PUCCH 1とPUCCH 2の時間領域リソースは重複する。
【0177】
図5(a)を参照し、LP HARQ-ACK PUCCH及びHP HARQ-ACK PUCCHは、いずれもLP PUSCHの時間領域リソースと重複する。関連技術では、PUCCHとPUSCHの同時伝送がサポートされず、UEは、LP HARQ-ACK PUCCH及びLP PUSCHの伝送をキャンセルし、HP HARQ-ACK PUCCHのみを伝送する。このように、LPサービスに大きな影響を与える。本願の実施例では、PUCCHとPUSCHの同時伝送がサポートされる場合、UEはPUCCHとPUSCHを同時に伝送できることを意味し、即ち、図5(a)には、LP HARQ-ACK PUCCHとHP HARQ-ACK PUCCHのうちの一方は伝送でき、本願の実施例における3つ目の処理方式又は4つ目の処理方式で処理することができる。UEはLP HARQ-ACKをPUSCHに多重化して伝送することができ、HP HARQ-ACKは相変わらずPUCCHで伝送される。つまり、UEは、LP HARQ-ACKが多重化されたPUSCHと、HP HARQ-ACK PUCCHを同時に伝送する。このように、HP HARQ-ACK PUCCHの伝送の信頼性を確保しながら、LP HARQ-ACKとPUSCHの伝送を可能とし、低優先度のサービスに対する影響を低減する。或いは、PUSCHがLP PUSCHを含む場合、UEは、LP HARQ-ACKをLP PUSCHに多重化して伝送し、HP HARQ-ACKは相変わらずPUCCHで伝送され、つまり、UEは、LP HARQ-ACKが多重化されたPUSCHと、HP HARQ-ACK PUCCHを同時に伝送する。PUSCHがHP PUSCHのみを含む場合、UEは、HP HARQ-ACKをPUSCHに多重化し、LP PUCCHを別途伝送する。当然ながら、UEは、HP PUCCH及びLP PUCCHによって運ばれるUCIのビット数に基づいてどのPUCCHのUCIをPUSCHに多重化するかを決定してもよい。例えば、ビット数が少ないUCIをPUSCHに多重化し、別のPUCCHを別途伝送する。
【0178】
なお、本願の実施例で提供される衝突処理方法は、衝突処理装置、又はこの衝突処理装置における衝突処理方法を実行するための制御モジュールによって実行されてもよい。本願の実施例では、衝突処理装置によって衝突処理方法を実行する場合を例として本願の実施例で提供される衝突処理装置を説明する。
【0179】
図6は、本願の実施例で提供される衝突処理装置であり、当該衝突処理装置600は、多重化モジュール601を備え、多重化モジュール601は、アップリンク制御チャネルの時間領域リソースと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースとが重複する場合、アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することと、アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することと、のうちのいずれか1つに従って、前記アップリンク制御チャネル及び前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルを処理することに用いられ、第1制御情報の情報は、第1制御情報の優先度、第1制御情報のビット数、第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つを含む。
【0180】
任意に、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、多重化モジュールは、具体的に、第1多重化ルールに従って、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに用いられる。
【0181】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、多重化モジュールは、具体的に、第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1アップリンク共有チャネルを含む場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第1アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、又は、第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1アップリンク共有チャネルを含まない場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第2アップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、第1アップリンク共有チャネルの優先度は第1制御情報の優先度と同じであり、第2アップリンク共有チャネルの優先度は第1制御情報の優先度と異なる。
【0182】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、多重化モジュールは、具体的に、第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含む。前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第3アップリンク共有チャネルを含む場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第3アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、又は、第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第3アップリンク共有チャネルを含まない場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第4アップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、第3アップリンク共有チャネルの優先度は、第4アップリンク共有チャネルの優先度よりも高い。
【0183】
任意に、前記複数のアップリンク共有チャネルは、多重化時間を満たすアップリンク共有チャネルである。
【0184】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低く、衝突処理装置は伝送モジュールをさらに備える。多重化モジュールは、具体的に、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに用いられ、伝送モジュールは、第2アップリンク制御チャネルを伝送することに用いられる。
【0185】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低く、衝突処理装置は伝送モジュールをさらに備え、多重化モジュールは、具体的に、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第5優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの第5優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、伝送モジュールは、第2アップリンク制御チャネルを伝送することに用いられる。又は、多重化モジュールは、具体的に、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第6優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの第6優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、伝送モジュールは、第1アップリンク制御チャネルを伝送することに用いられ、第5優先度は第6優先度よりも低い。
【0186】
任意に、第1制御情報の情報は、第1制御情報のビット数及び第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つを含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、衝突処理装置は伝送モジュールをさらに備え、多重化モジュールは、具体的に、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報及び第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報に基づいて、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルのうちの一方によって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに用いられ、伝送モジュールは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルのうちの他方を伝送することに用いられる。
【0187】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、多重化モジュールは、具体的に、第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度の少なくとも2つのアップリンク共有チャネルを含むと判定された場合、第1多重化ルールに従って、前記第1制御情報を前記少なくとも2つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送すること、又は、第1制御情報の優先度に基づいて、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で同じ優先度のアップリンク共有チャネルを含まないと判定された場合、第1多重化ルールに従って、前記第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに用いられ、前記第1多重化ルールは、非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、伝送シンボル位置のうちの少なくとも1つによって決定される。
【0188】
任意に、前記第1制御情報の情報は前記第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、前記多重化モジュールは、具体的に、第2多重化ルールに従って、前記アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに用いられ、前記第2多重化ルールは、非周期的チャネル状態情報が運ばれるか否か、開始タイムスロット、スケジューリングタイプ、アップリンク伝送に対応するサービングセルのインデックス、伝送シンボル位置、制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度と同じであるか否かのうちの少なくとも1つによって決定される。
【0189】
本願の実施例で提供される衝突処理装置において、アップリンク制御チャネルと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースが重複する場合、1つの方式は、衝突処理装置がアップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに直接多重化することであり、別の方式は、UEがアップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することができることである。1つ目の方式では、衝突処理装置は、他の判断を行うことなく、第1制御情報を1つのアップリンク共有チャネルに直接多重化して伝送するため、関連技術に比べると、アップリンク制御チャネルにおける制御情報の伝送を確保し、優先度の判断の前提下で低優先度のPUCCHにおけるUCIを伝送できない可能性があるという問題を回避することができる。2つ目の方式では、衝突処理装置は、第1制御情報の優先度、第1制御情報のビット数、第1制御情報の種類等の制御チャネルにおける第1制御情報の情報と結びつけて、どの共有チャネルに第1制御情報を多重化するかを決定することができるため、衝突処理装置がより多くの方式でアップリンクチャネルの時間領域リソースの重複問題の処理方法を決定することが可能になり、衝突処理装置の伝送パフォーマンスを向上させる。
【0190】
本願の実施例における衝突処理装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路又はチップであってもよい。この装置は、モバイル端末であってもよく、非モバイル端末であってもよい。例示的に、モバイル端末は、以上に挙げられた端末11の種類を含んでもよいが、これらに限定されない。非モバイル端末は、サーバ、ネットワーク接続ストレージ(network attached storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビジョン(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本発明の実施例では具体的に限定しない。
【0191】
本願の実施例における衝突処理装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iOSオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本願の実施例では具体的に限定しない。
【0192】
本願の実施例で提供される衝突処理装置は、図1から図5の方法の実施例の実現する各工程を実現し、同様な技術効果を達成することができ、繰り返して説明することを回避するために、ここでは説明を省略する。
【0193】
任意に、図7に示すように、本願の実施例は、プロセッサ701と、メモリ702と、メモリ702に記憶されプロセッサ701上で実行可能なプログラム又は命令とを備える通信機器700をさらに提供し、例えば、当該通信機器700がUEである場合、当該プログラム又は命令がプロセッサ701により実行されると、前記衝突処理方法の実施例の各工程を実現し、且つ同様な技術効果を達成できる。繰り返して説明することを回避するために、ここでは説明を省略する。
【0194】
図8は、本願の実施例を実現するUEのハードウェアの構成図である。当該UE 1000は、高周波ユニット1001、ネットワークモジュール1002、オーディオ出力ユニット1003、入力ユニット1004、センサ1005、表示ユニット1006、ユーザ入力ユニット1007、インタフェースユニット1008、メモリ1009、及びプロセッサ1010等の部材を含むが、これらに限定されない。
【0195】
当業者であれば、UE 1000は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムを介してプロセッサ1010に論理的に接続され、さらに、電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費の管理等の機能を実現することができることが理解可能である。図8に示すUEの構造はUEを限定するものではなく、UEは、図示より多く又はより少ない部材を含んだり、一部の部材を組み合わせたり、部材の配置を変更したりしてもよい。ここでは説明を省略する。
【0196】
本願の実施例では、入力ユニット1004は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(graphics processing unit,GPU)10041、及びマイクロホン10042を含んでもよいことを理解すべきである。表示ユニット1006は、表示パネル1061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等の形態で構成されてもよい。ユーザ入力ユニット1007は、タッチパネル10071及び他の入力機器10072を含む。タッチパネル10071はタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル10071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラの2つの部分を含んでもよい。他の入力機器10072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、これらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0197】
本願の実施例では、高周波ユニット1001は、ネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ1010で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット1001は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、これらに限定されない。
【0198】
メモリ1009は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ1009は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム又は命令記憶領域と、データ記憶領域とを主に含んでもよい。また、メモリ1009は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、不揮発性メモリを含んでもよく、不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory,ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable prom,EPROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスである。
【0199】
プロセッサ1010は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。任意に、プロセッサ1010は、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション又は命令等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するベースバンドプロセッサのようなモデムプロセッサとを統合してもよい。上記モデムプロセッサは、プロセッサ1010に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0200】
プロセッサ1010は、アップリンク制御チャネルの時間領域リソースと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースとが重複する場合、アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することと、アップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することと、のうちのいずれか1つに従って、前記アップリンク制御チャネル及び前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルを処理することに用いられ、第1制御情報の情報は、第1制御情報の優先度、第1制御情報のビット数、第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つを含む。
【0201】
任意に、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、プロセッサ1010は、具体的に、第1多重化ルールに従って、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに用いられる。
【0202】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、プロセッサ1010は、具体的に、第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1アップリンク共有チャネルを含む場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第1アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、又は、第1制御情報のうちの制御情報が同じ優先度を持ち、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1アップリンク共有チャネルを含まない場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第2アップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、第1アップリンク共有チャネルの優先度は第1制御情報の優先度と同じであり、第2アップリンク共有チャネルの優先度は第1制御情報の優先度と異なる。
【0203】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含み、プロセッサ1010は、具体的に、第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第3アップリンク共有チャネルを含む場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第3アップリンク共有チャネルに多重化して伝送すること、又は、第1制御情報が異なる優先度を持つ制御情報を含み、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第3アップリンク共有チャネルを含まない場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの第4アップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、第3アップリンク共有チャネルの優先度は、第4アップリンク共有チャネルの優先度よりも高い。
【0204】
任意に、前記複数のアップリンク共有チャネルは、多重化時間を満たすアップリンク共有チャネルである。
【0205】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低い。プロセッサ1010は、具体的に、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに用いられ、高周波ユニット1001は、第2アップリンク制御チャネルを伝送することに用いられる。
【0206】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含み、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度は、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の優先度よりも低い。プロセッサ1010は、具体的に、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第5優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの第5優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、高周波ユニット1001は、第2アップリンク制御チャネルを伝送することに用いられる。又は、プロセッサ1010は、具体的に、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルが第6優先度のアップリンク共有チャネルを含む場合、第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの第6優先度のアップリンク共有チャネルに多重化して伝送することに用いられ、高周波ユニット1001は、第1アップリンク制御チャネルを伝送することに用いられ、第5優先度は第6優先度よりも低い。
【0207】
任意に、第1制御情報の情報は、第1制御情報のビット数及び第1制御情報の種類のうちの少なくとも1つを含み、アップリンク制御チャネルは、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルを含む。プロセッサ1010は、具体的に、第1アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報及び第2アップリンク制御チャネルによって運ばれる制御情報の情報に基づいて、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルのうちの一方によって運ばれる制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することに用いられ、高周波ユニット1001は、第1アップリンク制御チャネル及び第2アップリンク制御チャネルのうちの他方を伝送することに用いられる。
【0208】
任意に、第1制御情報の情報は第1制御情報の優先度を含み、少なくとも1つのアップリンク共有チャネルは複数のアップリンク共有チャネルを含む。プロセッサ1010は、具体的に、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含む場合、第1制御情報を第1制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルに多重化すること、又は、前記複数のアップリンク共有チャネルの中で第1制御情報の優先度と同じアップリンク共有チャネルを含まない場合、第1制御情報を前記複数のアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化することに用いられる。
【0209】
本願の実施例は、UEをさらに提供し、アップリンク制御チャネルと少なくとも1つのアップリンク共有チャネルの時間領域リソースが重複する場合、1つの方式は、UEがアップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報を少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに直接多重化することである。また、別の方式は、UEがアップリンク制御チャネルによって運ばれる第1制御情報の情報に基づいて、第1制御情報を前記少なくとも1つのアップリンク共有チャネルのうちの1つに多重化して伝送することができることである。1つ目の方式では、UEは、他の判断を行うことなく、第1制御情報を1つのアップリンク共有チャネルに直接多重化して伝送するため、関連技術に比べると、アップリンク制御チャネルにおける制御情報の伝送を確保し、優先度の判断の前提下で低優先度のPUCCHにおけるUCIを伝送できない可能性があるという問題を回避することができる。2つ目の方式では、UEは、第1制御情報の優先度、第1制御情報のビット数、第1制御情報の種類等の制御チャネルにおける第1制御情報の情報と結びつけて、どの共有チャネルに第1制御情報を多重化するかを決定することができるため、UEがより多くの方式でアップリンクチャネルの時間領域リソースの重複問題の処理方法を決定することが可能になり、UEの伝送パフォーマンスを向上させる。
【0210】
本願の実施例は、プログラム又は命令が記憶され、当該プログラム又は命令がプロセッサにより実行されると、前記衝突処理方法の実施例の各工程を実現し、同様な技術効果を達成できる可読記憶媒体をさらに提供する。繰り返して説明することを回避するために、ここでは説明を省略する。
【0211】
プロセッサは、上記実施例におけるユーザ機器内のプロセッサである。可読記憶媒体は、コンピュータ読み取り専用メモリ(read-only memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0212】
本願の実施例は、プロセッサと、前記プロセッサに結合された通信インタフェースとを備えるチップであって、当該プロセッサは、ネットワーク側機器のプログラム又は命令を実行して前記衝突処理方法の実施例の各工程を実現することに用いられ、同様な技術効果を達成できるチップをさらに提供する。繰り返して説明することを回避するために、ここでは説明を省略する。
【0213】
なお、本願の実施例に記載されるチップは、システムオンチップ、システムチップ、チップシステム又はSoC等と呼ばれてもよい。
【0214】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの・・・を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、本願の実施形態における方法及び装置の範囲は、ここで示された又は議論された順番に機能を実行することに限定されず、関連する機能によっては、ほぼ同時に、或いは反対の順番に機能を実行することをさらに含んでもよい。例えば、説明順と異なる順番に上記の方法を実行してもよく、さらに、各ステップを添加し、省略し、又は組み合わせてもよい。また、一部の例示を参照して説明した特徴を、他の例示に組み合わせてもよい。
【0215】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0216】
以上、図面を参照しながら本願の実施例を説明したが、本願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本願の示唆をもとに、当業者が本願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8