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特許7500869ホワイトバランス補正方法、装置及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-07
(45)【発行日】2024-06-17
(54)【発明の名称】ホワイトバランス補正方法、装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/88 20230101AFI20240610BHJP
【FI】
H04N23/88
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023513442
(86)(22)【出願日】2021-08-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-11
(86)【国際出願番号】 CN2021114147
(87)【国際公開番号】W WO2022042501
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-02-24
(31)【優先権主張番号】202010870987.8
(32)【優先日】2020-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(72)【発明者】
【氏名】▲ライ▼ 有攀
【審査官】鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-260411(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0256927(US,A1)
【文献】特開2004-215236(JP,A)
【文献】特開2008-244794(JP,A)
【文献】特開2010-246036(JP,A)
【文献】特開2005-341175(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0220211(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホワイトバランス補正方法であって、
スペクトルセンサによって収集された画像である第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得することと、
ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行い、且つホワイトバランス補正後の第二の画像に含まれるM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得することであって、一つの第二の領域が一つの第一の領域に対応することと、
i番目の第二の領域について、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たす場合、前記第一の色情報と前記第二の色情報に基づき、前記i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うことであって、前記第一の色情報が前記i番目の第二の領域の色情報であり、前記第二の色情報が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色情報であることとを含み、
ここで、Mは、1よりも大きい整数であり、iは、M以下の正の整数である、ホワイトバランス補正方法。
【請求項2】
前記第一の色情報は、第一の色値であり、前記第二の色情報は、第二の色値であり、前記予め設定される条件は、前記第一の色値と前記第二の色値との差分値の絶対値が予め設定される色値以上であることであり、ここで、
前記第一の色値と前記第二の色値は、
前記第一の色値が前記i番目の第二の領域のR色チャンネルの強度値を含み、前記第二の色値が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値を含むことと、
前記第一の色値が前記i番目の第二の領域のG色チャンネルの強度値を含み、前記第二の色値が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値を含むことと、
前記第一の色値が前記i番目の第二の領域のB色チャンネルの強度値を含み、前記第二の色値が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値を含むことと、
前記第一の色値が前記i番目の第二の領域の色温度値を含み、前記第二の色値が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色温度値を含むこととのうちの少なくとも一つを満たす、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の、前記第一の色情報と前記第二の色情報に基づき、前記i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うことは、
前記第一の色値と第一の予め設定される割合との積を第一の補正値とすることと、
前記第二の色値と第二の予め設定される割合との積を第二の補正値とすることと、
前記第一の補正値と前記第二の補正値との和をターゲット補正値とすることと、
前記ターゲット補正値に基づき、前記i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うこととを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記の、第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得することは、
前記各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得することを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記各第一の領域の色情報は、少なくとも前記各第一の領域の色温度値を含み、前記の、前記各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得することは、
前記各第一の領域のスペクトル曲線を、第一の予め設定される式、第二の予め設定される式、第三の予め設定される式とそれぞれ積分演算し、前記各第一の領域のR色チャンネルの強度値、前記各第一の領域のG色チャンネルの強度値、前記各第一の領域のB色チャンネルの強度値を得ることと、
前記各第一の領域のR色チャンネルの強度値、前記各第一の領域のG色チャンネルの強度値、前記各第一の領域のB色チャンネルの強度値を、X色空間の強度値、Y色空間の強度値、Z色空間の強度値にそれぞれ変換することと、
前記X色空間の強度値、前記Y色空間の強度値と前記Z色空間の強度値に基づき、前記各第一の領域の色温度値を取得することとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記各第一の領域は、N個のピクセルポイントを含み、Nは、1よりも大きい整数であり、前記の、前記各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得する前に、前記方法は、
可視波長範囲をN個の波長域範囲に分けることであって、前記N個のピクセルポイントのうちの一つのピクセルポイントが前記N個の波長域範囲のうちの一つの波長域範囲に対応することと、
各ピクセルポイントに対応する波長域範囲内で、前記各ピクセルポイントの感光値を取得することと、
前記N個のピクセルポイントの感光値に基づき、前記各第一の領域のスペクトル曲線を取得することとをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
ホワイトバランス補正装置であって、
取得モジュールと処理モジュールとを含み、
前記取得モジュールは、スペクトルセンサによって収集された画像である第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得するために用いられ、
前記処理モジュールは、ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行うために用いられ、
前記取得モジュールはさらに、ホワイトバランス補正後の第二の画像に含まれるM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得するために用いられ、一つの第二の領域は、一つの第一の領域に対応し、
前記処理モジュールはさらに、i番目の第二の領域について、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たす場合、前記第一の色情報と前記第二の色情報に基づき、前記i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うために用いられ、前記第一の色情報は、前記i番目の第二の領域の色情報であり、前記第二の色情報は、前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色情報であり、
ここで、Mは、1よりも大きい整数であり、iは、M以下の正の整数である、ホワイトバランス補正装置。
【請求項8】
前記第一の色情報は、第一の色値であり、前記第二の色情報は、第二の色値であり、前記予め設定される条件は、前記第一の色値と前記第二の色値との差分値の絶対値が予め設定される色値以上であることであり、ここで、
前記第一の色値と前記第二の色値は、
前記第一の色値が前記i番目の第二の領域のR色チャンネルの強度値を含み、前記第二の色値が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値を含むことと、
前記第一の色値が前記i番目の第二の領域のG色チャンネルの強度値を含み、前記第二の色値が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値を含むことと、
前記第一の色値が前記i番目の第二の領域のB色チャンネルの強度値を含み、前記第二の色値が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値を含むことと、
前記第一の色値が前記i番目の第二の領域の色温度値を含み、前記第二の色値が前記i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色温度値を含むこととのうちの少なくとも一つを満たす、請求項7に記載のホワイトバランス補正装置。
【請求項9】
前記処理モジュールは、具体的に、
前記第一の色値と第一の予め設定される割合との積を第一の補正値とし、
前記第二の色値と第二の予め設定される割合との積を第二の補正値とし、
前記第一の補正値と前記第二の補正値との和をターゲット補正値とし、
前記ターゲット補正値に基づき、前記i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うために用いられる、請求項8に記載のホワイトバランス補正装置。
【請求項10】
前記取得モジュールは、具体的に、前記各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得するために用いられる、請求項7から9のいずれか1項に記載のホワイトバランス補正装置。
【請求項11】
前記各第一の領域の色情報は、少なくとも前記各第一の領域の色温度値を含み、
前記取得モジュールは、具体的に、
前記各第一の領域のスペクトル曲線を、第一の予め設定される式、第二の予め設定される式、第三の予め設定される式とそれぞれ積分演算し、前記各第一の領域のR色チャンネルの強度値、前記各第一の領域のG色チャンネルの強度値、前記各第一の領域のB色チャンネルの強度値を得、
前記各第一の領域のR色チャンネルの強度値、前記各第一の領域のG色チャンネルの強度値、前記各第一の領域のB色チャンネルの強度値を、X色空間の強度値、Y色空間の強度値、Z色空間の強度値にそれぞれ変換し、
前記X色空間の強度値、前記Y色空間の強度値と前記Z色空間の強度値に基づき、前記各第一の領域の色温度値を取得するために用いられる、請求項10に記載のホワイトバランス補正装置。
【請求項12】
前記各第一の領域は、N個のピクセルポイントを含み、Nは、1よりも大きい整数であり、
前記処理モジュールはさらに、前記取得モジュールが前記各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得する前に、可視波長範囲をN個の波長域範囲に分けるために用いられ、前記N個のピクセルポイントのうちの一つのピクセルポイントは、前記N個の波長域範囲のうちの一つの波長域範囲に対応し、
前記取得モジュールはさらに、各ピクセルポイントに対応する波長域範囲内で、前記各ピクセルポイントの感光値を取得し、且つ前記N個のピクセルポイントの感光値に基づき、前記各第一の領域のスペクトル曲線を取得するために用いられる、請求項10に記載のホワイトバランス補正装置。
【請求項13】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から6のいずれか1項に記載のホワイトバランス補正方法のステップを実現する、電子機器。
【請求項14】
プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、請求項1から6のいずれか1項に記載のホワイトバランス補正方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【請求項15】
非揮発性の記憶媒体に記憶されており、少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、請求項1から6のいずれか1項に記載のホワイトバランス補正方法のステップを実現する、コンピュータプログラ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年8月26日に国家知的財産権局で提出された、出願番号が202010870987.8であり、出願名称が「ホワイトバランス補正方法、装置及び電子機器」である中国特許出願の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的に、ホワイトバランス補正方法、装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
異なる光線で、センサによって収集された画像は、異なる色を呈し、例えば、蛍光灯の部屋で撮影された画像は、緑っぽく見え、タングステンランプの光で撮影された画像は、黄っぽく見える。これに対し、ホワイトバランス(AWB)技術を採用して画面全体のすべてのピクセルのRGB(赤、緑、青という三つの色)成分に対してAWB利得補正を行うことにより、光源がセンサによって収集された画像に与える影響を除去することができる。
【0004】
現在、様々な光源が混合されている時、一般的には二つのAWB補正方案が存在する。一つの方案は、様々な光源の占有率に基づき、加重後に中間値に近い一つの色温度値を得、且つこの色温度値に対応するAWB補正利得を計算することであるが、この色温度値が様々な光源の間にあることにより、高色温度光源領域は、青っぽく呈し、低色温度光源領域は、黄っぽく呈し、別の方案は、経験値に基づいて様々な光源の主光源を判断し、且つ主光源に対して対応するAWB補正利得を行うことであるが、この方案は、主光源の色ずれ問題を解決することしかできず、他の光源の領域にはより深刻な色ずれ現象が発生することがある。そのため、様々な光源が混合されている時、従来の技術のAWB補正後の色復元効果が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例の目的は、様々な光源が混合されている時、従来の技術のAWB補正後の色復元効果が低いという問題を解決できるホワイトバランス補正方法、装置及び電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術課題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。
【0007】
第一の態様によれば、本出願の実施例は、ホワイトバランス補正方法を提供する。この方法は、スペクトルセンサによって収集された画像である第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得することと、ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行い、且つホワイトバランス補正後の第二の画像に含まれるM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得することであって、一つの第二の領域が一つの第一の領域に対応することと、i番目の第二の領域について、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たす場合、この第一の色情報とこの第二の色情報に基づき、このi番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うことであって、この第一の色情報がこのi番目の第二の領域の色情報であり、この第二の色情報がこのi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色情報であることとを含み、ここで、Mは、1よりも大きい整数であり、iは、M以下の正の整数である。
【0008】
第二の態様によれば、本出願の実施例は、ホワイトバランス補正装置を提供する。このホワイトバランス補正装置は、取得モジュールと処理モジュールとを含む。取得モジュールは、スペクトルセンサによって収集された画像である第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得するために用いられ、処理モジュールは、ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行うために用いられ、取得モジュールはさらに、ホワイトバランス補正後の第二の画像に含まれるM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得するために用いられ、一つの第二の領域は、一つの第一の領域に対応し、処理モジュールはさらに、i番目の第二の領域について、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たす場合、この第一の色情報とこの第二の色情報に基づき、このi番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うために用いられ、この第一の色情報は、このi番目の第二の領域の色情報であり、この第二の色情報は、このi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色情報であり、ここで、Mは、1よりも大きい整数であり、iは、M以下の正の整数である。
【0009】
第三の態様によれば、本出願の実施例は、電子機器を提供し、この電子機器は、プロセッサと、メモリと、このメモリに記憶され、且つプロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、このプログラム又は命令がこのプロセッサにより実行される時、第一の態様による方法のステップを実現する。
【0010】
第四の態様によれば、本出願の実施例は、可読記憶媒体を提供し、この可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様による方法のステップを実現する。
【0011】
第五の態様によれば、本出願の実施例は、チップを提供し、このチップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、この通信インターフェースは、このプロセッサと結合され、このプロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様による方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0012】
本出願の実施例では、スペクトルセンサによって収集された画像である第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得すること、ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行い、且つホワイトバランス補正後の第二の画像に含まれるM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得することであって、一つの第二の領域が一つの第一の領域に対応すること、i番目の第二の領域について、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たす場合、この第一の色情報とこの第二の色情報に基づき、このi番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うことであって、この第一の色情報がこのi番目の第二の領域の色情報であり、この第二の色情報がこのi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色情報であることが可能である。この方案によれば、スペクトルセンサと色センサの特性が異なり、且つスペクトルセンサによって収集された第一の画像における各第一の領域が色センサによって収集されたホワイトバランス補正後の第二の画像の各第二の領域に一対一に対応するため、一つの第一の領域の色情報と一つの第二の領域の色情報が予め設定される条件を満たす時、この一つの第一の領域の色情報を採用してこの一つの第二の領域の色情報に対してAWB補正を行うことができ、それによって撮影された画面の色復元効果を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本出願の実施例によるホワイトバランス補正方法の概略図のその一である。
図2】本出願の実施例による画像に対する領域区分の概略図である。
図3】本出願の実施例による波長域に対する領域区分の概略図である。
図4】本出願の実施例によるホワイトバランス補正装置の構造概略図である。
図5】本出願の実施例による電子機器のハードウェア概略図のその一である。
図6】本出願の実施例による電子機器のハードウェア概略図のその二である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0015】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用される用語は、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」などによって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0016】
以下では、本発明の実施例に係るいくつかの用語/名詞を解釈して説明する。
【0017】
色温度(color temperature、CT)は、光線に含まれている色成分を表すための一つの計量単位である。理論的に言えば、絶対黒体が絶対零度(-273℃)から加温された後に呈する色は、一定の色温度に対応する。黒体は、熱を受けた後、徐々に黒から赤になり、黄に変わり、白っぽくなり、最後に青色光を発する。一定の温度に加熱されると、黒体の発する光に含まれるスペクトル成分は、この温度での色温度と称され、計量単位は、ケルビン「K」である。
【0018】
スペクトル(spectrum)は、複合光が色分散システム(例えば、プリズム、ラスタ)により分光された後、色分散された単色光が波長又は周波数の大きさに従って順に並んでいる図案であり、完全な名称は、光学周波数スペクトルである。スペクトルのうちの一部の可視スペクトルは、電磁波スペクトルのうちの人の目に見える一部であり、この波長範囲内の電磁放射は、可視光と称され、可視光の波長範囲は、380 nm~780 nm(ナノメートル)である。
【0019】
現在、ディスプレイスクリーンは、一般的にはRGB色空間を採用して画像の色を表現し、RGB色空間は、最もよく使われる色情報表現方式であり、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色の強度値(例えば、輝度値)を使用して色を定量的に表し、RGB三色光を互いに重ねることによって混色を実現する方式である。三つの色が占有する割合は、異なり、得られた色も異なる。三つの色の混合割合を変えることにより、様々な混合効果を得ることができる。RGB色空間は、三次元直角座標系における一つの単位立方体と見なされてもよい。いずれか一つの色は、RGB色空間においていずれも三次元空間における一点で表されてもよい。RGB色空間で、いずれかの色の光Fは、いずれもRGBの三つの色の異なる成分を加算して混合することにより構成することができ、F=r[R]+g[G]+b[B]である。RGB色空間の上で、数学方法を採用し、実際の三原色の代わりに三つの理想的な原色を選択し、RGBシステムにおけるスペクトル三刺激値と色度座標r、g、bをいずれも正値に変えることにより、XYZ色空間を得ることができる。
【0020】
本出願の実施例は、スペクトルセンサと色センサという二つの画像センサ(sensor)に関する。ここで、スペクトルセンサは、光学部分と表示部分とを含み、センサのハウジング上の入射開口の後ろの放射経路内で、光学部分が入射ビームを分割することにより、分割されたビームは、複数個の光フィルタに入り、これらの光フィルタは、それぞれ異なるスペクトル透過範囲を有し、それによっていくつかの波長域に対して結像を行うことができ、色センサは、従来のRGBアレイの画像センサであり、RGBセンサと略称されてもよく、例えば、RGBセンサは、bayer sensorであってもよく、それは、色検知素子によってR色チャンネルの色値、G色チャンネルの色値、B色チャンネルの色値を測定し、この三つの色成分を重ねた後に結像を実現することができる。この二つの画像センサに対する具体的な記述は、従来の技術を参照すればよく、ここで詳細に説明しない。理解できるように、この二つの画像センサの結像原理が異なるため、特性も異なり、スペクトルセンサは、色性能が高いが、感光性能が低いという特性を備え、色センサは、感光性能が高いが、色性能が低いという特性を備える。
【0021】
様々な光源が混合されているシーンに対し、本出願の実施例は、この二つの画像センサのそれぞれの特性を利用し、ホワイトバランス補正方法を提供し、スペクトルセンサによって収集された第一の画像における各第一の領域が色センサによって収集されたホワイトバランス補正後の第二の画像の各第二の領域に一対一に対応するため、一つの第一の領域の色情報と一つの第二の領域の色情報が予め設定される条件を満たす時、この一つの第一の領域の色情報を採用してこの一つの第二の領域の色情報に対してAWB補正を行うことができ、それにより撮影された画面の色復元効果を向上させる。
【0022】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シーンによって本出願の実施例によるホワイトバランス補正方法、装置及び電子機器を詳細に説明する。
【0023】
図1に示すように、本出願の実施例は、ホワイトバランス補正方法を提供する。このホワイトバランス補正方法は、下記のS101からS103を含んでもよい。以下では、実行本体がホワイトバランス補正装置であることを例にしてこのホワイトバランス補正方法を例示的に説明する。
【0024】
S101、ホワイトバランス補正装置は、第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得する。
【0025】
ここで、第一の画像は、スペクトルセンサによって収集された画像である。M個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報は、各第一の領域の色を指示するために用いられてもよい。Mは、1よりも大きい整数である。
【0026】
本出願の実施例では、ホワイトバランス補正装置は、スペクトルセンサによって第一の画像を収集してから、この第一の画像をM個の第一の領域に区分し、その後にこのM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得してもよい。
【0027】
選択的に、M個の第一の領域のうちの各第一の領域は、N個のピクセルポイントからなってもよく、Nは、1よりも大きい整数である。具体的には、各行にP個のピクセルポイントがあり、各列にP個のピクセルポイントがあることに従い、P*Pを一グループとする一つの第一の領域を得る。例えば、図2に示すように、第一の画像は、11*8個の第一の領域に区分され、各第一の領域は、25個のピクセルポイントを含む。
【0028】
選択的に、M個の第一の領域のうちの各第一の領域について、一つの第一の領域の色情報は、一つの色値で表されてもよく、且つこの一つの色値は、この一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値と、この一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値と、この一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値と、この一つの第一の領域の色温度値とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。これらの強度値は、以下の式を参照して取得してもよく、ここで詳細に説明しない。
【0029】
選択的に、上記の、M個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得することは、各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得することを含んでもよい。ここで、各第一の領域のスペクトル曲線は、各第一の領域の感光値に基づいて決定されてもよい。
【0030】
以下では、各第一の領域がN個のピクセルポイントからなることを例にし、各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得する具体的な実現方式を例示的に説明する。
【0031】
(1)可視波長範囲をN個の波長域範囲に分け、N個のピクセルポイントのうちの一つのピクセルポイントは、このN個の波長域範囲のうちの一つの波長域範囲に対応する。
【0032】
選択的に、可視波長範囲は、380 nm~780 nmであり、一つの第一の領域は、N=P*P個の波長域範囲に対応し、各波長域範囲の長さは、(780-380)/(P*P)nmである。例示的に、図3に示すように、P=5であることを例にすると、一つの第一の領域は、25個の波長域範囲に対応し、この一つの第一の領域におけるピクセルポイント1の波長域範囲は、380 nm~396 nmであり、ピクセルポイント2の波長域範囲は、396 nm~412 nmであり、ピクセルポイント3の波長域範囲は、412 nm~428 nmであり、ピクセルポイント4の波長域範囲は、428 nm~444 nmであり、ピクセルポイント5の波長域範囲は、444 nm~460 nmであり、ピクセルポイント6の波長域範囲は、460 nm~476 nmであり……ピクセルポイント25の波長域範囲は、764 nm~780 nmである。
【0033】
(2)各ピクセルポイントに対応する波長域範囲内で、各ピクセルポイントの感光値を取得する。
【0034】
スペクトルセンサのハウジング上の入射開口の後ろの放射経路内で、入射ビームは、分割されることにより、異なる第一の領域に入る。各第一の領域における各ピクセルポイントは、それぞれ異なるスペクトル透過範囲(即ち波長域範囲)を有し、それによって各第一の領域における各ピクセルポイントの感光値(感光強度と称されてもよく、それは、光線の強度を表すために用いられてもよい)を取得することができる。
【0035】
(3)N個のピクセルポイントの感光値に基づき、各第一の領域のスペクトル曲線を取得する。
【0036】
選択的に、ピクセルポイントiの応答値がQiであるとすると、一つの第一の領域のN個のピクセルポイントの応答値Q1、Q2、Q3、……、QNを取得した後、これらの応答値を正規化処理し、その後に各応答値に対応する曲線を接続して一本の滑らかな曲線を得てもよく、この滑らかな曲線は、この一番目の第一の領域のスペクトル曲線としてもよい。
【0037】
(4)各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得する。
【0038】
選択的に、M個の第一の領域のうちの各第一の領域について、一つの第一の領域の色情報は、一つの色値で表されてもよく、且つこの一つの色値は、この一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値と、この一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値と、この一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値と、この一つの第一の領域の色温度値とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0039】
一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値は、下記式1
【数1】
によって取得できる。
【0040】
一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値は、下記式2
【数2】
によって取得できる。
【0041】
一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値は、下記式3
【数3】
によって取得できる。
【0042】
ここで、I(λ)は、第一の領域におけるピクセルポイントに対応するスペクトル曲線であり、ピクセルポイントの感光値を表すために用いられてもよく、R(λ)は、第一の予め設定される式であり、G(λ)は、第二の予め設定される式であり、B(λ)は、第三の予め設定される式であり、この三つの予め設定される式は、R色チャンネル、G色チャンネル、B色チャンネルの強度をそれぞれ表すために用いられてもよく、λは、精度値であり、この精度値は、一つの予め設定される値、例えば、0.001mm(ミリメートル)であってもよい。
【0043】
以上の(1)から(4)を結び付けながら、各第一の領域の色情報が少なくとも各第一の領域の色温度値を含む場合に、各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得することは、具体的に下記方式によって実現することができる。
【0044】
A1、各第一の領域のスペクトル曲線を、第一の予め設定される式、第二の予め設定される式、第三の予め設定される式とそれぞれ積分演算し、各第一の領域のR色チャンネルの強度値、各第一の領域のG色チャンネルの強度値、各第一の領域のB色チャンネルの強度値を得る。
【0045】
A2、各第一の領域のR色チャンネルの強度値、各第一の領域のG色チャンネルの強度値、各第一の領域のB色チャンネルの強度値を、X色空間の強度値、Y色空間の強度値、Z色空間の強度値にそれぞれ変換する。
【0046】
A3、X色空間の強度値、Y色空間の強度値とZ色空間の強度値に基づき、各第一の領域の色温度値を取得する。
【0047】
RGB色空間をYUV色空間に変換する具体的な実現方式は、関連技術の標準色変換式を参照すればよく、YUV色空間に基づいて色温度値を取得する具体的な実現方式は、関連技術の色温度取得式を参照すればよい。本出願の実施例は、いずれも具体的に限定しない。
【0048】
S102、ホワイトバランス補正装置は、ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行い、且つホワイトバランス補正後の第二の画像に含まれるM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得する。
【0049】
ここで、M個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報は、各第二の領域の色を指示するために用いられてもよく、M個の第二の領域のうちの一つの第二の領域は、M個の第一の領域のうちの一つの第一の領域に対応する。
【0050】
本出願の実施例では、ホワイトバランス補正装置は、色センサによって第二の画像を収集してから、ターゲット数値を採用してこの第二の画像に対してホワイトバランス補正を行い、その後にホワイトバランス補正後の第二の画像をM個の第二の領域に区分し、続いてM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得してもよい。
【0051】
ターゲット数値は、関連技術のホワイトバランスアルゴリズムで計算して得られた一つの推定値である。例えば、一つの自動ホワイトバランスアルゴリズムは、様々な光源の占有率に基づき、加重後に中間値に近い一つの色温度値を得、その後に、この色温度値に対応するAWB補正利得を計算し、且つこのAWB補正利得をターゲット数値とすることであり、別の方案は、様々な光源の主光源を判断し、且つ主光源に対して対応するAWB補正利得を計算し、且つこのAWB補正利得をターゲット数値とすることである。本出願の背景技術を結び付けながら、従来の技術のホワイトバランスアルゴリズムを採用すれば、画面全体のすべてのピクセルのRGB成分に対して初歩的なAWB利得補正を行うことしかできないため、様々な光源が混合されている時、このようなAWB補正後の色復元効果が低い。
【0052】
説明すべきこととして、本出願の実施例では、第一の画像と第二の画像は、スペクトルセンサと色センサをそれぞれ採用して同一の撮影対象を撮影して取得した同じ撮影内容の画像である。しかしながら、スペクトルセンサと色センサの特性が異なるため、二枚の画像の撮影効果も異なる。第一の画像と第二の画像を比較するために、本出願の実施例は、ホワイトバランス補正が行われていない第一の画像をM個の第二の領域に区分し、また、ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行ってから、第一の画像と同じ領域区分方式を採用し、ホワイトバランス補正後の第二の画像をM個の第二の領域に区分する。このように、各第一の領域と各第一の領域の第二の領域との差異に基づき、それぞれ各第一の領域の第二の領域に対してより正確なホワイトバランス補正を行うかどうかを決定することができる。
【0053】
例示的に、依然として図2を例にすると、第一の画像とホワイトバランス補正後の第二の画像は、それぞれ11*8個の領域に区分され、且つ各領域は、25個のピクセルポイントを含む。例えば、第一の画像の4行目8列目の一つの第一の領域がA1で表され、ホワイトバランス補正後の第二の画像の4行目8列目の一つの第二の領域がA2で表されるとすると、第一の領域A1は、第二の領域A2に対応し、且つ第一の領域A1と第二の領域A2に含まれる撮影内容は、同じであるが、第一の領域A1の色性能が高く、第二の領域A2の感光性能が高い。
【0054】
選択的に、M個の第二の領域のうちの各第二の領域について、一つの第二の領域の色情報は、一つの色値で表されてもよく、且つこの一つの色値は、この一つの第二の領域のR色チャンネルの強度値と、この一つの第二の領域のG色チャンネルの強度値と、この一つの第二の領域のB色チャンネルの強度値と、この一つの第二の領域の色温度値とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0055】
具体的には、本出願の実施例では、第一の色値と第二の色値は、同じ特徴量に対応する。即ち、第一の色値と第二の色値は、(A)-(D)のうちの少なくとも一つを満たす。
【0056】
(A)第一の色値は、i番目の第二の領域のR色チャンネルの強度値を含む。そして、第二の色値は、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値を含む。
【0057】
(B)第一の色値は、i番目の第二の領域のG色チャンネルの強度値を含む。そして、第二の色値は、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値を含む。
【0058】
(C)第一の色値は、i番目の第二の領域のB色チャンネルの強度値を含む。そして、第二の色値は、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値を含む。
【0059】
(D)第一の色値は、i番目の第二の領域の色温度値を含む。そして、第二の色値は、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色温度値を含む。
【0060】
選択的に、色センサが従来のRGBアレイの画像センサであるため、第二の画像に対してホワイトバランス補正を行った後、従来の式を参照しながら、各第二の領域のR色チャンネルの強度値、各第二の領域のG色チャンネルの強度値、各第二の領域のB色チャンネルの強度値を取得してもよい。
【0061】
さらに、各第二の領域のR色チャンネルの強度値、各第二の領域のG色チャンネルの強度値、各第二の領域のB色チャンネルの強度値を取得した後、上記S101におけるA1からA3を採用して各第二の領域の色温度値を取得してもよい。
【0062】
S103、i番目の第二の領域について、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たす場合、ホワイトバランス補正装置は、この第一の色情報とこの第二の色情報に基づき、i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行う。
【0063】
ここで、上記第一の色情報は、i番目の第二の領域の色情報であってもよく、上記第二の色情報は、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色情報であってもよい。iは、M以下の正の整数である。
【0064】
選択的に、第一の色情報は、第一の色値であり、第二の色情報は、第二の色値であり、予め設定される条件は、第一の色値と第二の色値との差分値の絶対値が予め設定される色値以上であることである。
【0065】
さらに、第一の色値は、i番目の第二の領域のR色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域のG色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域のB色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域の色温度値とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0066】
さらに、第二の色値は、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色温度値とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0067】
以下では、各色値が予め設定される条件を満たすことをそれぞれ例示的に説明する。
【0068】
第一の色値がi番目の第二の領域のR色チャンネルの強度値を含み、第二の色値がi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値を含む場合、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たすことは、i番目の第二の領域のR色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値との差分値の絶対値が第一の数値以上であることを指す。
【0069】
第一の色値がi番目の第二の領域のG色チャンネルの強度値を含み、第二の色値がi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値を含む場合、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たすことは、i番目の第二の領域のG色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値との差分値の絶対値が第二の数値以上であることを指す。
【0070】
第一の色値がi番目の第二の領域のB色チャンネルの強度値を含み、第二の色値がi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値を含む場合、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たすことは、i番目の第二の領域のB色チャンネルの強度値と、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値との差分値の絶対値が第三の数値以上であることを指す。
【0071】
第一の色値がi番目の第二の領域の色温度値を含み、第二の色値がi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色温度値を含む場合、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たすことは、i番目の第二の領域の色温度値と、i番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色温度値との差分値の絶対値が第四の数値以上であることを指す。
【0072】
説明すべきこととして、上記第一の数値、第二の数値、第三の数値と第四の数値の大きさは、同じであってもよく、異なってもよく、実際の使用需要に応じて決定されてもよく、本出願の実施例は、これに対して限定しない。
【0073】
選択的に、第一の色情報と第二の色情報に基づき、i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うことは、下記方式によって実現することができる。
【0074】
(a)第一の色値と第一の予め設定される割合との積を第一の補正値とする。
【0075】
(b)第二の色値と第二の予め設定される割合との積を第二の補正値とする。
【0076】
(c)第一の補正値と第二の補正値との和をターゲット補正値とする。
【0077】
(d)ターゲット補正値に基づき、i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行う。
【0078】
選択的に、第一の予め設定される割合と第二の予め設定される割合との和は、1である。例示的に、第一の予め設定される割合がratioで表され、第二の予め設定される割合が(1-ratio)で表されるとすると、この場合に、i番目の第二の領域のホワイトバランス補正値=ratio*第一の色値+(1-ratio)*第二の色値である。
【0079】
理解できるように、M個の第二の領域について、予め設定される条件を満たす一部の第二の領域は、ホワイトバランス補正を行う必要があり、予め設定される条件を満たさない一部の第二の領域は、ホワイトバランス補正を行う必要がない。ホワイトバランス補正を行う必要がある各第二の領域について、スペクトルセンサが色性能が高いが、感光性能が低いという特性を備え、色センサが感光性能が高いが、色性能が低いという特性を備えるため、スペクトルセンサによって取得された第一の色値と色センサによって取得された第二の色値が予め設定される条件を満たす時、第一の色値と第二の色値に対して予め設定される割合に従って和を求めることによって、二つのセンサの利点を互いに中和し、より正確なターゲット補正値を取得することができ、さらにターゲット補正値によって第二の領域に対してホワイトバランス補正を行い、撮影された画面の色復元効果をよりよく向上させることができる。
【0080】
また、ホワイトバランス補正を行う必要がある複数の第二の領域について、各第二の領域の色値が異なる可能性があり、また各第二の領域に対応する第一の領域の色値が異なる可能性があるため、各第二の領域のホワイトバランス補正値が異なる可能性もある。このように、ホワイトバランス補正後の第二の画像における各第二の領域に対し、各領域の補正ポリシーがそれぞれ異なるため、各領域の色情報を正確に修正し、撮影画面に対する色復元をさらに正確にすることができる。
【0081】
本出願は、ホワイトバランス補正方法を提供し、スペクトルセンサと色センサの特性が異なり、且つスペクトルセンサによって収集された第一の画像における各第一の領域が色センサによって収集されたホワイトバランス補正後の第二の画像の各第二の領域に一対一に対応するため、一つの第一の領域の色情報と一つの第二の領域の色情報が予め設定される条件を満たす時、この一つの第一の領域の色情報を採用してこの一つの第二の領域の色情報に対してAWB補正を行うことができ、それによって撮影された画面の色復元効果を向上させる。
【0082】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるホワイトバランス補正方法について、実行本体は、ホワイトバランス補正装置、又はこのホワイトバランス補正装置におけるホワイトバランス補正方法を実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例では、ホワイトバランス補正装置がホワイトバランス補正方法を実行することを例にし、本出願の実施例によるホワイトバランス補正装置を説明する。
【0083】
図4に示すように、本出願の実施例は、ホワイトバランス補正装置400を提供する。このホワイトバランス補正装置400は、取得モジュール401と処理モジュール402とを含む。取得モジュール401は、スペクトルセンサによって収集された画像である第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得するために用いられてもよい。処理モジュール402は、ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行うために用いられてもよい。取得モジュール401はさらに、ホワイトバランス補正後の第二の画像に含まれるM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得するために用いられてもよく、一つの第二の領域は、一つの第一の領域に対応する。処理モジュール402はさらに、i番目の第二の領域について、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たす場合、この第一の色情報とこの第二の色情報に基づき、このi番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うために用いられてもよく、この第一の色情報は、このi番目の第二の領域の色情報であり、この第二の色情報は、このi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色情報である。ここで、Mは、1よりも大きい整数であり、iは、M以下の正の整数である。
【0084】
選択的に、第一の色情報は、第一の色値であり、第二の色情報は、第二の色値であり、予め設定される条件は、第一の色値と第二の色値との差分値の絶対値が予め設定される色値以上であることである。
【0085】
ここで、第一の色値と第二の色値は、
第一の色値がi番目の第二の領域のR色チャンネルの強度値を含み、第二の色値がi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のR色チャンネルの強度値を含むことと、
第一の色値がi番目の第二の領域のG色チャンネルの強度値を含み、第二の色値がi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のG色チャンネルの強度値を含むことと、
第一の色値がi番目の第二の領域のB色チャンネルの強度値を含み、第二の色値がi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域のB色チャンネルの強度値を含むことと、
第一の色値がi番目の第二の領域の色温度値を含み、第二の色値がi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色温度値を含むこととのうちの少なくとも一つを満たす。
【0086】
選択的に、処理モジュール402は、具体的に、
第一の色値と第一の予め設定される割合との積を第一の補正値とし、
第二の色値と第二の予め設定される割合との積を第二の補正値とし、
第一の補正値と第二の補正値との和をターゲット補正値とし、
ターゲット補正値に基づき、i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うために用いられてもよい。
【0087】
選択的に、取得モジュール401は、具体的に、各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得するために用いられてもよい。
【0088】
選択的に、各第一の領域の色情報は、少なくとも各第一の領域の色温度値を含む。取得モジュール401は、具体的に、
各第一の領域のスペクトル曲線を、第一の予め設定される式、第二の予め設定される式、第三の予め設定される式とそれぞれ積分演算し、各第一の領域のR色チャンネルの強度値、各第一の領域のG色チャンネルの強度値、各第一の領域のB色チャンネルの強度値を得、
各第一の領域のR色チャンネルの強度値、各第一の領域のG色チャンネルの強度値、各第一の領域のB色チャンネルの強度値を、X色空間の強度値、Y色空間の強度値、Z色空間の強度値にそれぞれ変換し、
X色空間の強度値、Y色空間の強度値とZ色空間の強度値に基づき、各第一の領域の色温度値を取得するために用いられてもよい。
【0089】
選択的に、各第一の領域は、N個のピクセルポイントを含み、Nは、1よりも大きい整数である。処理モジュール402はさらに、取得モジュール401が各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得する前に、可視波長範囲をN個の波長域範囲に分けるために用いられてもよく、N個のピクセルポイントのうちの一つのピクセルポイントは、N個の波長域範囲のうちの一つの波長域範囲に対応する。取得モジュール401はさらに、各ピクセルポイントに対応する波長域範囲内で、各ピクセルポイントの感光値を取得し、且つN個のピクセルポイントの感光値に基づき、各第一の領域のスペクトル曲線を取得するために用いられてもよい。
【0090】
本出願は、ホワイトバランス補正装置を提供し、スペクトルセンサと色センサの特性が異なり、且つスペクトルセンサによって収集された第一の画像における各第一の領域が色センサによって収集されたホワイトバランス補正後の第二の画像の各第二の領域に一対一に対応するため、一つの第一の領域の色情報と一つの第二の領域の色情報が予め設定される条件を満たす時、ホワイトバランス補正装置は、この一つの第一の領域の色情報を採用してこの一つの第二の領域の色情報に対してAWB補正を行うことができ、それによって撮影された画面の色復元効果を向上させる。
【0091】
本出願の実施例におけるホワイトバランス補正装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動電子機器であってもよく、非移動電子機器であってもよい。例示的に、移動電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック又はパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)などであってもよく、非移動電子機器は、ネットワーク接続型ストレージ(network attached storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0092】
本出願の実施例におけるホワイトバランス補正装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(登録商標)(Android(登録商標))オペレーティングシステムであってもよく、iOSオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0093】
本出願の実施例によるホワイトバランス補正装置は、図1から図3の方法の実施例により実現される各プロセスを実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0094】
選択的に、図5に示すように、本出願の実施例は、電子機器500をさらに提供し、プロセッサ501と、メモリ502と、メモリ502に記憶されており、且つプロセッサ501上で運行できるプログラム又は命令とを含み、このプログラム又は命令がプロセッサ501により実行される時、上記ホワイトバランス補正方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0095】
説明すべきこととして、本出願の実施例における電子機器は、上記の移動電子機器と非移動電子機器とを含む。
【0096】
図6は、本出願の実施例を実現する電子機器のハードウェア構造概略図である。
【0097】
この電子機器600は、無線周波数ユニット601、ネットワークモジュール602、オーディオ出力ユニット603、入力ユニット604、センサ605、表示ユニット606、ユーザ入力ユニット607、インターフェースユニット608、メモリ609、及びプロセッサ610などの部材を含むが、それらに限らない。
【0098】
当業者であれば理解できるように、電子機器600は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ610にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。図6に示す電子機器の構造は、電子機器に対する限定を構成せず、電子機器は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0099】
ここで、プロセッサ610は、スペクトルセンサによって収集された画像である第一の画像に含まれるM個の第一の領域のうちの各第一の領域の色情報を取得するために用いられる。プロセッサ610はさらに、ターゲット数値を採用して色センサによって収集された第二の画像に対してホワイトバランス補正を行い、且つホワイトバランス補正後の第二の画像に含まれるM個の第二の領域のうちの各第二の領域の色情報を取得するために用いられ、一つの第二の領域は、一つの第一の領域に対応する。プロセッサ610はさらに、i番目の第二の領域について、第一の色情報と第二の色情報が予め設定される条件を満たす場合、この第一の色情報とこの第二の色情報に基づき、このi番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うために用いられ、この第一の色情報は、このi番目の第二の領域の色情報であり、この第二の色情報は、このi番目の第二の領域に対応する一つの第一の領域の色情報である。ここで、Mは、1よりも大きい整数であり、iは、M以下の正の整数である。
【0100】
選択的に、プロセッサ610は、具体的に、第一の色値と第一の予め設定される割合との積を第一の補正値とし、第二の色値と第二の予め設定される割合との積を第二の補正値とし、第一の補正値と第二の補正値との和をターゲット補正値とし、ターゲット補正値に基づき、i番目の第二の領域に対してホワイトバランス補正を行うために用いられてもよい。
【0101】
選択的に、プロセッサ610は、具体的に、各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得するために用いられてもよい。
【0102】
選択的に、各第一の領域の色情報は、少なくとも各第一の領域の色温度値を含む。プロセッサ610は、具体的に、
各第一の領域のスペクトル曲線を、第一の予め設定される式、第二の予め設定される式、第三の予め設定される式とそれぞれ積分演算し、各第一の領域のR色チャンネルの強度値、各第一の領域のG色チャンネルの強度値、各第一の領域のB色チャンネルの強度値を得、
各第一の領域のR色チャンネルの強度値、各第一の領域のG色チャンネルの強度値、各第一の領域のB色チャンネルの強度値を、X色空間の強度値、Y色空間の強度値、Z色空間の強度値にそれぞれ変換し、
X色空間の強度値、Y色空間の強度値とZ色空間の強度値に基づき、各第一の領域の色温度値を取得するために用いられてもよい。
【0103】
選択的に、各第一の領域は、N個のピクセルポイントを含み、Nは、1よりも大きい整数である。プロセッサ610はさらに、各第一の領域のスペクトル曲線に基づき、各第一の領域の色情報を取得する前に、可視波長範囲をN個の波長域範囲に分けるために用いられてもよく、N個のピクセルポイントのうちの一つのピクセルポイントは、N個の波長域範囲のうちの一つの波長域範囲に対応する。プロセッサ610はさらに、各ピクセルポイントに対応する波長域範囲内で、各ピクセルポイントの感光値を取得し、且つN個のピクセルポイントの感光値に基づき、各第一の領域のスペクトル曲線を取得するために用いられてもよい。
【0104】
本出願は、電子機器を提供し、電子機器におけるスペクトルセンサと色センサの特性が異なり、且つスペクトルセンサによって収集された第一の画像における各第一の領域が色センサによって収集されたホワイトバランス補正後の第二の画像の各第二の領域に一対一に対応するため、一つの第一の領域の色情報と一つの第二の領域の色情報が予め設定される条件を満たす時、電子機器は、この一つの第一の領域の色情報を採用してこの一つの第二の領域の色情報に対してAWB補正を行うことができ、それによって撮影された画面の色復元効果を向上させる。
【0105】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット604は、グラフィックスプロセッサ(graphics processing unit、GPU)6041とマイクロホン6042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ6041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット606は、表示パネル6061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル6061が配置されてもよい。ユーザ入力ユニット607は、タッチパネル6071及び他の入力機器6072を含む。タッチパネル6071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル6071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器6072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。メモリ609は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いられてもよく、アプリケーションプログラムとオペレーティングシステムとを含むが、それらに限らない。プロセッサ610は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ610に統合されなくてもよい。
【0106】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、この可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記ホワイトバランス補正方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0107】
ここで、プロセッサは、上記実施例における電子機器におけるプロセッサである。可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0108】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、このチップは、プロセッサと通信インターフェースを含み、この通信インターフェースは、このプロセッサと結合され、このプロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記ホワイトバランス補正方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0109】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0110】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0111】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0112】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆のもとで、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、それらは、いずれも本出願の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6