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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】ゲーム装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20240611BHJP
   A63F 13/54 20140101ALI20240611BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240611BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/54
A63F13/69
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020055349
(22)【出願日】2020-03-26
(65)【公開番号】P2021153737
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-01-31
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】木田 晋吾
(72)【発明者】
【氏名】相羽 英樹
(72)【発明者】
【氏名】星 良二
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚志
(72)【発明者】
【氏名】竹原 裕也
(72)【発明者】
【氏名】楊 尹誠
(72)【発明者】
【氏名】辻井 秀弥
(72)【発明者】
【氏名】八里 大介
(72)【発明者】
【氏名】二村 龍太郎
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-104170(JP,A)
【文献】特開昭56-080233(JP,A)
【文献】国際公開第2013/111746(WO,A1)
【文献】特開2004-267339(JP,A)
【文献】特開平09-330158(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する導出部と
一又は複数の音の識別情報と、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報に関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した操作の内容を示す前記情報と、前記受付部が受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定する判定部と
を備え
前記導出部は、前記判定部が一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する、ゲーム装置。
【請求項2】
ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する導出部と、
一又は複数の音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせと、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報と、前記音が出力された場面の識別情報とを取得し、取得した音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部と
を備え、
前記判定部は、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されていると判定した場合に、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した前記操作の内容を示す情報と、前記受付部が受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定し、
前記導出部は、前記判定部が一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する、ゲーム装置。
【請求項3】
前記導出部は、所定のイベントを開始した時刻から、所定数の連打操作によって前記イベントが終了した時刻までの経過時間の統計値を導出し、
前記ゲーム装置は、
前記統計値が閾値以上である場合に警告を表示する出力部
をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記導出部が導出した前記疲労度に基づいて、前記ユーザーに対して特典を与える特典付与部
を更に備える、請求項1から請求項のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付けるステップと、
前記指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するステップと
一又は複数の音の識別情報と、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶部に記憶するステップと、
前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報に関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した操作の内容を示す前記情報と、前記受け付けるステップで受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定するステップと、
前記判定するステップで一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するステップと
を含む、方法。
【請求項6】
ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付けるステップと、
前記指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するステップと、
一又は複数の音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせと、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶部に記憶するステップと、
前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報と、前記音が出力された場面の識別情報とを取得し、取得した音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されているか否かを判定するステップと、
前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されていると判定した場合に、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した前記操作の内容を示す情報と、前記受け付けるステップで受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定するステップと、
一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するステップと
を含む、方法。
【請求項7】
コンピュータを、
ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部と、
前記受付部で受け付けた前記指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する導出部と
一又は複数の音の識別情報と、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報に関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した操作の内容を示す前記情報と、前記受付部が受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定する判定部と
を備え、
前記導出部は、前記判定部が一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するゲーム装置として機能させる、プログラム。
【請求項8】
コンピュータを、
ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部と、
前記受付部で受け付けた前記指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する導出部と、
一又は複数の音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせと、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報と、前記音が出力された場面の識別情報とを取得し、取得した音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部と
を備え、
前記判定部は、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されていると判定した場合に、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した前記操作の内容を示す情報と、前記受付部が受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定し、
前記導出部は、前記判定部が一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するゲーム装置として機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームに関して、プレイヤーがゲームのプレイに熱中し過ぎるのを防止できる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、表示部は、所定の大きさの図形を短い時間間隔で表示する。更新部は、次の図形が表示されるまでに受付部により受け付けられたプレイヤーの操作指示が、表示された図形の示す方向に対応づけられる操作指示に一致すると、操作指示が成功したと判定し、記憶部に記憶される統計情報の示す成功率を更新する。警告部は、取得部により取得された成功率の変化が大きく増加した場合、プレイヤーが画面に近づき過ぎていると推定し、成功率の変化が大きく減少した場合、プレイヤーが疲労していると推定する。警告部は推定結果を警告する。所定の時間だけ複数の図形を画面表示する。つまり、表示された図形と一致した操作が行われた場合に「成功」と判定し、成功率の変化に基づき、ユーザーに警告を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-104170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
成功率は、「図形表示に気づくか否か」と「反応の正しさ」との双方が混在した指標で表される。このため、ユーザーが、図形表示に気づかない場合などに、正確に疲労を測定できないおそれがある。正確に疲労を測定できない結果、疲労して集中力が欠如した状態で、ゲームを継続してしまうおそれがある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ゲームの進行中に疲労度を測定することができるゲーム装置、方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明の一態様は、ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する導出部と、一又は複数の音の識別情報と、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部と、前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報に関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した操作の内容を示す前記情報と、前記受付部が受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定する判定部とを備え、前記導出部は、前記判定部が一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する、ゲーム装置である。
【0006】
(2)本発明の一態様は、ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する導出部と、一又は複数の音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせと、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部と、前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報と、前記音が出力された場面の識別情報とを取得し、取得した音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部とを備え、前記判定部は、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されていると判定した場合に、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した前記操作の内容を示す情報と、前記受付部が受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定し、前記導出部は、前記判定部が一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する、ゲーム装置である。
【0009】
(3)本発明の一態様は、上記(1)又は上記2)に記載のゲーム装置において、前記導出部は、所定のイベントを開始した時刻から、所定数の連打操作によって前記イベントが終了した時刻までの経過時間の統計値を導出し、前記ゲーム装置は、前記統計値が閾値以上である場合に警告を表示する出力部をさらに備える。
【0010】
)本発明の一態様は、上記(1)から上記()のいずれか一項に記載のゲーム装置において、前記導出部が導出した前記疲労度に基づいて、前記ユーザーに対して特典を与える特典付与部を更に備える。
【0011】
)本発明の一態様は、ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付けるステップと、前記指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するステップと、一又は複数の音の識別情報と、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶部に記憶するステップと、前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報に関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した操作の内容を示す前記情報と、前記受け付けるステップで受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定するステップと、前記判定するステップで一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するステップとを含む、方法である。
(6)本発明の一態様は、ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付けるステップと、前記指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するステップと、一又は複数の音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせと、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶部に記憶するステップと、前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報と、前記音が出力された場面の識別情報とを取得し、取得した音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されているか否かを判定するステップと、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されていると判定した場合に、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した前記操作の内容を示す情報と、前記受け付けるステップで受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定するステップと、一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するステップとを含む、方法である。
【0012】
)本発明の一態様は、コンピュータを、ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部と、前記受付部で受け付けた前記指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する導出部と、一又は複数の音の識別情報と、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部と、前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報に関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した操作の内容を示す前記情報と、前記受付部が受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報と一致するかを判定する判定部とを備え、前記導出部は、前記判定部が一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するゲーム装置として機能させる、プログラムである。
(8)本発明の一態様は、コンピュータを、ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部と、前記受付部で受け付けた前記指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出する導出部と、一又は複数の音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせと、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部と、前記ゲームの進行中に出力された音の識別情報と、前記音が出力された場面の識別情報とを取得し、取得した音の識別情報と場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部とを備え、前記判定部は、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせが、前記記憶部に記憶されていると判定した場合に、前記音の識別情報と前記場面の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、前記記憶部から取得し、取得した前記操作の内容を示す情報と、前記受付部が受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定し、前記導出部は、前記判定部が一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中に前記ユーザーが行った操作に基づいて、前記ユーザーの疲労度を導出するゲーム装置として機能させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ゲームの進行中に疲労度を測定することができるゲーム装置、方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係るゲーム装置の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係るゲーム装置の一例を示すブロック図である。
図4】ゲームのシーンの一例を示す。
図5】ユーザーに要求される所定の操作の例1を示す図である。
図6】ユーザーに要求される所定の操作の例2を示す図である。
図7】出力装置が出力する情報の一例を示す図である。
図8】本実施形態に係るゲームサーバの一例を示す図である。
図9】本実施形態に係るゲームシステムの動作の例1を示すフロー図である。
図10】本実施形態に係るゲームシステムの動作の例2を示すフロー図である。
図11】実施形態の変形例に係るゲーム装置の一例を示すブロック図である。
図12】実施形態の変形例に係るゲームシステムの動作の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本実施形態のゲーム装置、方法、及びプログラムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0016】
また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0017】
(実施形態)
(ゲームシステム)
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成例を示す図である。図1において、ゲームシステム1は、入力装置50-1と、入力装置50-2と、・・・、入力装置50-n(nは、n>0の整数)と、ゲーム装置100-1と、ゲーム装置100-2と、・・・、ゲーム装置100-nと、ゲームサーバ200とを備える。
【0018】
入力装置50-1と、入力装置50-2と、・・・、入力装置50-nとは、それぞれゲーム装置100-1と、ゲーム装置100-2と、・・・、ゲーム装置100-nと接続される。以下、一例として、入力装置50-1と、入力装置50-2と、・・・、入力装置50-nとが、それぞれゲーム装置100-1と、ゲーム装置100-2と、・・・、ゲーム装置100-nと無線接続される場合について説明する。ただし、入力装置50-1と、入力装置50-2と、・・・、入力装置50-nとが、それぞれゲーム装置100-1と、ゲーム装置100-2と、・・・、ゲーム装置100-nと有線接続されてもよい。
【0019】
また、ゲーム装置100-1と、ゲーム装置100-2と、・・・、ゲーム装置100-nと、ゲームサーバ200とは、ネットワークNWを介して通信する。ただし、ゲーム装置100-1と、ゲーム装置100-2と、・・・、ゲーム装置100-nと、ゲームサーバ200とが、ネットワークNWを介さないで接続されてもよい。以下、一例として、ゲーム装置100-1と、ゲーム装置100-2と、・・・、ゲーム装置100-nと、ゲームサーバ200とが、ネットワークNWを介して、有線で通信する場合について説明を続ける。ただし、ゲーム装置100-1と、ゲーム装置100-2と、・・・、ゲーム装置100-nと、ゲームサーバ200とが、ネットワークNWを介して、無線で通信するように構成されてもよい。
ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局などを含む。
【0020】
ゲーム装置100-1には、入力装置50-1が有線又は無線によって接続される。ゲーム装置100-1と入力装置50-1とは、ユーザーU-1が使用する。ゲーム装置100-2には、入力装置50-2が有線又は無線によって接続される。ゲーム装置100-2と入力装置50-2とは、ユーザーU-2が使用する。ゲーム装置100-nには、入力装置50-nが有線又は無線によって接続される。ゲーム装置100-nと入力装置50-nとは、ユーザーU-nが使用する。
以下、ゲーム装置100-1からゲーム装置100-nのうち、任意のゲーム装置を、ゲーム装置100と記載する。また、ゲーム装置100に接続される入力装置を、入力装置50と記載し、ゲーム装置100と、入力装置50とを使用するユーザーをユーザーUと記載する。また、入力装置50と、ゲーム装置100とが無線接続される場合について説明を続ける。
【0021】
ユーザーUは、ゲームの進行中に出力された音を契機として、入力装置50に対して、操作を行う。ここで、ゲームの一例は、シューティングゲーム(Shooting Game)である。シューティングゲーム(Shooting Game)とは、主に弾丸やレーザーなどを用いて敵機を撃ち落とすコンピュータゲームのジャンルの一つである。ファーストパーソンシューター(First Person shooter: FPS)であってもよいし、サードパーソンシューター(Third-person shooter: TPS)であってもよい。ここで、ファーストパーソンシューターとは、主人公の本人(第一者)視点でゲーム中の世界・空間を任意で移動でき、武器もしくは素手などを用いて戦うアクションゲームをいう。ファーストパーソンシューターでは、基本的に画面に表示されるのはプレイヤーキャラクターの腕などの一部と武器・道具のみである。サードパーソンシューターとは、ゲーム等における主人公を追う第三者視点でゲーム中の世界・空間を任意で移動でき、武器もしくは素手などを用いて戦うアクションゲームをいう。
【0022】
入力装置50は、ユーザーUが行った操作を検出し、検出した操作に基づいて、ユーザーIDと、操作の内容を示す情報とを含む指示情報を作成する。入力装置50は、作成した指示情報を、ゲーム装置100に出力する。ゲーム装置100は、入力装置50が出力した指示情報を受け付けると、その指示情報を、ゲームサーバ200へ送信する。ゲームサーバ200は、ゲーム装置100が送信した指示情報を受信し、受信した指示情報に含まれる操作の内容を示す情報に基づいて、操作の内容を、ゲームに反映する。ゲームサーバ200は、操作の内容が反映されたゲームデータを含むゲーム情報を、その指示情報を送信したゲーム装置100へ送信する。ゲーム装置100は、ゲームサーバ200が送信したゲーム情報を受信し、受信したゲーム情報に含まれるゲームデータに基づいて、ゲームの画像及び音声を出力する。
【0023】
また、ゲーム装置100は、疲労度の測定を開始する。ここで、疲労度とは、ユーザーUの疲労の度合いを示す指標である。ユーザーUが、ゲームに没頭している度合いが高いほど疲労度は低くなる。一方、ユーザーUが、ゲームに没頭していても、(肉体的、精神的)疲労によって、ユーザーUの操作の速度や精度が下がると、疲労度は高くなる。なお、疲労度は、ユーザーUがゲームに注意を集中して取り組んでいる度合いを示す指標である集中度にしてもよい。ユーザーUが、ゲームに没頭している度合いが高いほど集中度は高くなる。一方、ユーザーUが、ゲームに没頭していても、(肉体的、精神的)疲労によって、ユーザーUの操作の速度や精度が下がると、集中度は低くなる。
【0024】
ユーザーUは、入力装置50に対して、操作を行うことによって、ゲームを継続する。入力装置50は、ユーザーUが行った操作を検出し、検出した操作に基づいて、指示情報を作成する。入力装置50は、作成した指示情報をゲーム装置100へ出力する。
ゲーム装置100は、入力装置50が出力した指示情報を受け付ける。ゲーム装置100は、受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報に基づいて、疲労度を導出する。ゲーム装置100は、導出した疲労度を示す情報を出力する。
以下、ゲームシステム1に含まれる入力装置50と、ゲーム装置100と、ゲームサーバ200との各々について、順次説明する。
【0025】
(入力装置50)
入力装置50の一例は、左側把持部と、右側把持部とを備える。ユーザーUは、左手で左側把持部を把持し、右手で右側把持部を把持することによって、入力装置50を操作する。入力装置50の筐体の上面には、方向キーと、操作ボタンとが設けられている。さらに、入力装置50の筐体の上面に設けられている方向キーと、操作ボタンとの間の平坦な領域には、タッチパッドが設けられる。入力装置50は、ユーザーUが行った操作を検出し、検出した操作に基づいて、ユーザーIDと、操作の内容を示す情報を含む指示情報を作成する。入力装置50は、作成した指示情報を、ゲーム装置100へ無線送信する。
【0026】
(ゲーム装置100)
図2は、本実施形態に係るゲーム装置の一例を示す図である。図2には、主に、ゲーム装置100のハードウェア構成が示される。
ゲーム装置100は、システムコントローラ110と、クロック120と、デバイスコントローラ130と、メディアドライブ155と、USBモジュール160と、フラッシュメモリ165と、無線通信モジュール170と、有線通信モジュール175と、サブシステム140と、メインシステム150とを有して構成される。
【0027】
メインシステム150は、メインCPU(Central Processing Unit)、メモリおよびメモリコントローラ、GPU(Graphics Processing Unit)などを含んで構成される。GPUは、主に、ゲームプログラムの演算処理を実行する。これらの機能はシステムオンチップとして構成され、1つのチップ上に形成されてよい。メインCPUは、ゲームプログラムを実行する。メインシステム150は、ゲームプログラムの演算処理の結果と、ゲームプログラムを実行した結果とを、出力装置10へ出力する。出力装置10の一例は、画像を出力するディスプレイおよび音声を出力するスピーカを有するモニターである。
【0028】
サブシステム140は、サブCPU、メモリおよびメモリコントローラなどを含んで構成される。サブシステム140は、GPUを備えず、ゲームプログラムを実行しない。サブCPUは、メインCPUがスタンバイ状態にある間においても動作し、消費電力を低く抑えるために、その処理機能を制限されている。
【0029】
システムコントローラ110は、ユーザーUによって、メイン電源ボタン(図示なし)が押されることによって、電源オン指示又は電源オフ指示を検出する。システムコントローラ110は、検出した電源オン指示又は電源オフ指示に基づいて、ゲーム装置100の電源をオン又はオフする。
【0030】
クロック120の一例は、リアルタイムクロックである。クロック120は、現在の日時情報を生成し、生成した現在の日時情報を、システムコントローラ110と、サブシステム140と、メインシステム150とに出力する。
【0031】
デバイスコントローラ130の一例は、LSI(Large-Scale Integrated Circuit)によって構成され、デバイス間の情報の受け渡しを実行する。デバイスコントローラ130は、システムコントローラ110、メディアドライブ155、USBモジュール160、フラッシュメモリ165、無線通信モジュール170、有線通信モジュール175、サブシステム140、メインシステム150などのデバイスと接続される。デバイスコントローラ130は、各デバイスの電気特性の違いと、データ転送速度の差とを吸収し、データ転送のタイミングを制御する。
【0032】
メディアドライブ155には、ゲームなどのアプリケーションソフトウェア、およびライセンス情報を記録したROM媒体が装着される。メディアドライブ155は、装着されたROM媒体からプログラムやデータなどを読み出す。ROM媒体は、光ディスクや光磁気ディスクなどの読出専用の記録メディアである。
【0033】
USBモジュール160は、外部機器とUSBケーブルで接続するモジュールである。USBモジュール160は、補助記憶装置(図示なし)、カメラ(図示なし)などのデバイスとUSBケーブルで接続してもよい。
フラッシュメモリ165は、内部ストレージを構成する補助記憶装置である。
【0034】
無線通信モジュール170は、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で、入力装置50などの外部機器と無線通信する。
有線通信モジュール175は、外部機器と接続され、接続された入力装置50と有線通信する。
【0035】
図3は、本実施形態に係るゲーム装置の一例を示すブロック図である。図3には、主に、ゲーム装置100の機能構成が示される。
ゲーム装置100は、例えば、通信部170aと、受付部150aと、判定部150bと、導出部150cと、出力部150dと、取消部150fと、画面生成部150gと、音声生成部150hと、記憶部165aとを備える。
【0036】
通信部170aは、例えば、無線通信モジュール170と有線通信モジュール175とによって実現される。通信部170aは、入力装置50などの外部の通信装置と通信する。また、通信部170aは、ネットワークNWを介して、ゲームサーバ200などの外部の通信装置と通信する。通信部170aは、例えば、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信する。通信部170aは、入力装置50が送信した指示情報を受信する。通信部170aは、ゲームサーバ200へ指示情報を送信する。通信部170aは、ゲームサーバ200が送信したゲーム情報を受信する。
【0037】
記憶部165aの一例は、フラッシュメモリ165によって実現される。記憶部165aが、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより実現されてもよい。記憶部165aには、ゲームプログラムが使用するデータ、音指示情報関連テーブル165bなどが格納される。ゲームプログラムが使用するデータ、音指示情報関連テーブル165bなどがクラウド上に記憶されていてもよい。
【0038】
音指示情報関連テーブル165bは、一又は複数の音IDと、一又は複数の音IDの各々について、音IDに該当する音が出力された場合にユーザーUに要求される操作の内容を示す情報とを関連付けたテーブル形式の情報である。音IDは、音の識別情報である。操作の内容を示す情報は、音IDに該当する音がゲーム装置100から出力された場合に、ユーザーに要求されている操作を示す情報である。音には、音声が含まれる。
【0039】
受付部150a、判定部150b、導出部150c、出力部150d、取消部150f、画面生成部150g、および音声生成部150hは、例えば、メインシステム150が記憶部165aに格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0040】
受付部150aは、通信部170aが受信した指示情報を受け付ける。受付部150aは、通信部170aが受信したゲーム情報を受け付ける。
判定部150bは、ゲームの進行中に出力された音に該当する音IDに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、記憶部165aの音指示情報関連テーブル165bから取得する。判定部150bは、取得した操作の内容を示す情報と、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定する。判定部150bは、一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始すると判定する。
また、判定部150bは、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報が、疲労度の測定を取り消す操作に該当するか否かを判定してもよい。
【0041】
導出部150cは、判定部150bが疲労度の測定を開始すると判定した場合に、ユーザーUの疲労度の測定を開始する。導出部150cは、疲労度の測定を開始した後に、ゲームのシーンの中で、ユーザーUに要求される所定の操作に対して、ユーザーUが行った操作が、その所定の操作に該当するか否かを判定する。導出部150cは、所定の操作に該当するユーザーUが行った操作に基づいて、ユーザーUの疲労度を導出する。
【0042】
ゲームのシーンの中で、ユーザーUに要求される所定の操作の一例について、説明する。
図4は、ゲームのシーンの一例を示す。ゲームの一例は、前述したように、シューティングゲームである。図4には、シューティングゲームの一例として、サードパーソンシューターが示されている。図4に示されるように、サードパーソンシューターでは、操作キャラクターCHの頭上後方からの見下ろし視点が基本となる。サードパーソンシューターでは、平時は操作キャラクターを画面中央に表示するカメラワークにしている。サードサードパーソンシューターでは、照準を目標物に合わせて射撃する。
疲労度を測定する契機となる音と、その音によってユーザーUに要求される所定の操作との関係について説明する。
【0043】
図5は、ユーザーに要求される所定の操作の例1を示す図である。図5に示される例では、ゲーム装置100は、ゲームのシーンの中で、ヘリコプターなどの航空機が飛行する音「バタバタバタ・・・」を出力装置10に出力することによって、ユーザーUに特定の釦を連続して押す操作を要求する。例えば、航空機には、救援物資が積まれている。つまり、ゲーム装置100は、音「バタバタバタ・・・」に該当する音IDと、特定の釦を連続して押す操作に該当する操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶している。
【0044】
導出部150cは、出力装置10に音を出力した時刻を示す情報である音出力時刻情報をクロック120から取得する。また、導出部150cは、出力装置10に音を出力した後に、受付部150aが指示情報を受け付けた時刻を示す情報である受付時刻情報をクロック120から取得する。導出部150cは、音出力時刻情報又は受付時刻情報を取得した時間から所定の時間(以下「計測時間」という)の間に、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報のうち、その音の音IDに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報に該当するものの回数をカウントする。導出部150cは、カウントした結果を計測時間で除算することによって、反応速度を導出する。
【0045】
また、導出部150cは、出力装置10に音を出力することによってイベントを開始した時刻から、所定数の連打操作によってそのイベントをクリアした時刻までの経過時間を導出してもよい。受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報に基づいて、その操作の内容が、ゲームに反映されることによって、イベントがクリアされる。この場合、導出部150cは、出力装置10に音を出力したタイミングでタイマーを起動し、タイマー起動した後に、イベントがクリアされたタイミングで、タイマーをオフし、経過時間を取得し、取得した経過時間を、反応速度としてもよい。
【0046】
図6は、ユーザーに要求される所定の操作の例2を示す図である。図6に示される例では、ゲーム装置100は、ゲームのシーンの中で、仲間が助けを呼ぶ音声「ヘルプ」を出力装置10に出力することによって、ユーザーUに特定の釦を連打する操作を要求する。つまり、ゲーム装置100は、音声「ヘルプ」に該当する音IDと、特定の釦を連打する操作に該当する操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶している。
【0047】
導出部150cは、出力装置10に音を出力した時刻を示す音出力時刻情報を、クロック120から取得する。また、導出部150cは、出力装置10に音声を出力した後に、受付部150aが指示情報を受け付けた時刻を示す受付時刻情報を、クロック120から取得する。導出部150cは、音出力時刻情報又は受付時刻情報を取得した時間から所定の時間(以下「計測時間」という)の間に、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報のうち、その音の音IDに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報に該当するものの回数(連打数)をカウントする。導出部150cは、カウントした結果に基づいて、俊敏性を導出する。
【0048】
導出部150cは、反応速度と、俊敏性とに基づいて、ユーザーUの疲労度を導出する。例えば、導出部150cは、反応速度に基づいてユーザーUの疲労度を導出してもよいし、俊敏性に基づいてユーザーUの疲労度を導出してもよいし、反応速度と俊敏性とに基づいて、所定の演算を行うことによって、ユーザーUの疲労度を導出してもよい。反応速度や俊敏性に限らず、所定の的を射撃する、所定の軌跡を描く、所定の順序で入力部を操作するなど、操作の正確性を用いてユーザーUの疲労度を導出してもよい。ここでは、一例として、反応速度と俊敏性とに基づいて、所定の演算を行うことによって、ユーザーUの疲労度を導出する場合について説明を続ける。図3に戻り、説明を続ける。
【0049】
出力部150dは、導出部150cから、疲労度を示す情報を取得する。出力部150dは、取得した疲労度に基づいて、疲労度が、所定の閾値、または過去の所定期間の疲労度から求めた平均値、中央値、最大値、最頻値などの統計値(代表値)から、所定の値以上高くなっている場合に、ユーザーUに休憩を促すことを示す情報を、出力装置10に表示する。また、出力部150dは、取得した疲労度と過去の疲労度とに基づいて、疲労度または疲労度の統計値の増加が連続して所定の期間以上続いた場合に、ユーザーUに休憩を促すことを示す情報を、出力装置10に表示するようにしてもよい。
【0050】
図7は、出力装置が出力する情報の一例を示す図である。図7に示される例では、出力装置10には、ユーザーUに休憩を促すことを示す情報「疲れてきているようです。一休みしてください」が表示されている。出力装置10に、ユーザーUに休憩を促すことを示す情報に代えて、又はユーザーUに休憩を促すことを示す情報とともに、ゲームの停止を促すことを示す情報が表示されてもよい。図3に戻り、説明を続ける。
【0051】
取消部150fは、判定部150bが、受付部150aが受け付けた指示情報が、疲労度の測定を取り消す操作に該当すると判定した場合に、疲労度の測定を取り消す。例えば、取消部150fは、指示情報に該当する操作が行われなかったことにする。
【0052】
画面生成部150gは、受付部150aが受け付けたゲーム情報を取得し、取得したゲーム情報に含まれるゲームデータに基づいて、ゲームサーバ200によって制御されるゲームの画像を生成する。画面生成部150gは、生成したゲームの画像を、出力装置10へ出力する。
【0053】
音声生成部150hは、受付部150aが受け付けたゲーム情報を取得し、取得したゲーム情報に含まれるゲームデータに基づいて、ゲームサーバ200によって制御されるゲームの音声を生成する。音声生成部150hは、生成したゲームの音声を、出力装置10へ出力する。
【0054】
(ゲームサーバ200)
図8は、本実施形態に係るゲームサーバの一例を示す図である。
ゲームサーバ200は、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。ゲームサーバ200は、通信部275aと、プレイヤー管理部250aと、ゲーム制御部250bと、記憶部250hとを備える。
【0055】
通信部275aは、通信モジュールによって実現される。通信部275aは、ネットワークNWを介して、外部の通信装置と通信する。通信部275aは、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。また、通信部275aは、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。ここでは、通信部275aが、有線LAN等の通信方式で通信する場合について、説明を続ける。通信部275aは、ネットワークNWを介して、ゲーム装置100と通信するために必要な通信情報を保持する。通信部275aは、ゲーム装置100が送信した指示情報を受信する。通信部275aは、ゲーム制御部250bが出力したゲーム情報を取得し、取得したゲーム情報を、ゲーム装置100へ送信する。
【0056】
記憶部250hは、HDDやフラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。記憶部250hには、プレイヤーDB250iが記憶される。プレイヤーDB250iがクラウド上に記憶されていてもよい。
【0057】
プレイヤーDB250iは、プレイヤーIDと、パスワードと、ゲーム装置アドレスと、リソースとを関連付けて記憶する。プレイヤーIDは、ゲームのプレイヤーの識別情報である。パスワードは、プレイヤーを認証するための文字、記号及び数字をならべたものである。ゲーム装置アドレスの一例は、プレイヤーが使用するゲーム装置100のIPアドレスである。ゲーム装置アドレスとして、装置のIDを使用してもよい。リソースは、プレイヤーがゲーム内において所有する食料、燃料、木材などのアイテムの数である。
【0058】
プレイヤー管理部250a、及びゲーム制御部250bは、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部250hに格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0059】
プレイヤー管理部250aは、ゲーム装置100のユーザーUを管理する。プレイヤー管理部250aは、ゲーム装置100が送信した指示情報に含まれるログイン要求を受け付けると、記憶部250hに記憶されたプレイヤーDB250iを参照してゲーム装置100のユーザーUを認証する。プレイヤー管理部250aは、ユーザーUの認証に成功すると、ゲーム装置100のログインを許可する。
【0060】
ゲーム制御部250bは、ゲームの進行を管理するためのゲームプログラムを実行する。ゲーム制御部250bは、通信部275aが受信した指示情報を取得し、取得した指示情報に含まれるユーザーIDと、操作の内容を示す情報とに基づいて、ゲームを進行させる。ゲーム制御部250bは、ゲーム装置100のゲームの状況を示すゲームデータを作成する。ゲーム制御部250bは、作成したゲームデータを含み、そのゲームデータに該当するゲーム装置100を宛先とするゲーム情報を作成する。ゲーム制御部250bは、作成したゲーム情報を、通信部275aへ出力する。
【0061】
(ゲームシステム1の動作)
図9は、本実施形態に係るゲームシステムの動作の例1を示すフロー図である。
図9には、主に、ゲーム装置100の動作の一例が示される。図9は、ユーザーUのログインが終了した後の動作を示す。
(ステップS1-1)
ゲーム装置100は、ゲームを進行する。
(ステップS2-1)
ゲーム装置100は、疲労度の測定などの検査処理を実行する。
(ステップS3-1)
ゲーム装置100は、ゲームが終了したか否かを判定する。ゲームが終了しない場合、ステップS1-1へ移行する。ゲームが終了した場合に、終了する。
【0062】
図10は、本実施形態に係るゲームシステムの動作の例2を示すフロー図である。図10には、主に、図9のステップS2-1の検査処理の詳細が示される。ここでは、一例として、導出部150cが、出力装置10に音を出力することによってイベントを開始し、イベントを開始した時刻から、そのイベントをクリアした時刻までの経過時間を取得する場合について説明する。取得した経過時間が、反応速度とされる。
(ステップS1-2)
ゲーム装置100は、ゲームのシーンの中で、音を出力する。
(ステップS2-2)
ゲーム装置100において、受付部150aは、通信部170aが受信した指示情報を受け付ける。判定部150bは、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報に基づいて、疲労度の測定を開始するか否かを判定する。ここでは、判定部150bが疲労度の測定を開始すると判定した場合について説明を続ける。
【0063】
(ステップS3-2)
ゲーム装置100において、導出部150cは、出力装置10に音を出力したタイミングでタイマーを起動し、タイマー起動した後に、所定数の連打操作によってイベントがクリアされたタイミングで、タイマーをオフし、経過時間を取得し、取得した経過時間を、反応速度とする。
(ステップS4-2)
ゲーム装置100において、導出部150cは、取得した経過時間を示す情報を蓄積する。
【0064】
(ステップS5-2)
ゲーム装置100において、導出部150cは、経過時間を示す情報を、計測回数分蓄積したか否かを判定する。経過時間を示す情報を、計測回数分蓄積していない場合、ステップS1-2へ移行する。
(ステップS6-2)
ゲーム装置100において、導出部150cは、計測回数分蓄積した経過時間を示す情報に基づいて、平均値などの統計値を導出する。なお、平均値に限らず、中央値、最大値、最頻値などの各種統計値を用いてもよい。ここでは、一例として、平均値を用いて、統計値を導出する場合について説明を続ける。
【0065】
(ステップS7-2)
ゲーム装置100において、出力部150dは、導出部150cから、統計値を示す情報を取得する。出力部150dは、取得した統計値を示す情報に基づいて、統計値が、閾値以上であるか否かを判定する。統計値が、閾値以上でない場合、終了する。例えば、ゲームを開始した時点の統計値を閾値とし、今回導出した統計値が、閾値以上であるか否かを判定する。つまり、経過時間が長くなることによって、反応速度が低下したか否かが判定される。なお、統計値と閾値との比較は、統計値が閾値以上であるか否かに限らず、統計値と閾値との差分が所定値以上であるか否かに基づいて行ってもよい。
(ステップS8-2)
ゲーム装置100において、出力部150dは、統計値が、閾値以上である場合に警告を表示する。
【0066】
前述した実施形態では、ゲーム装置100に、一台の入力装置50が接続される場合について説明したが、この例に限られない。例えば、ゲーム装置100に、複数の入力装置50が接続されてもよい。
【0067】
前述した実施形態では、入力装置50の一例として、左側把持部と、右側把持部と、方向キーと、操作ボタンと、タッチパッドとが設けられる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、入力装置50が、加速度センサ、ジャイロセンサ等によるモーションセンサを備えたコントローラを含んだものであってもよい。また、入力装置50と共に、又は入力装置50の代わりに、ゲーム装置100は、自装置が備えるカメラ等によって、ユーザーUのジェスチャ操作を認識し、認識した結果に基づいて、指示情報を作成してもよい。
【0068】
前述した実施形態では、ゲーム装置100が、メディアドライブ155に装着されるROM媒体からプログラムやデータなどを読み出す場合について説明したが、この例に限られない。例えば、ゲーム装置100が、ゲームアプリケーションを、ダウンロードするようにしてもよい。
【0069】
前述した実施形態では、ゲーム装置100が、ゲームのシーンの中で、ヘリコプターなどの航空機が飛行する音「バタバタバタ・・・」を出力装置10に出力することによって、ユーザーUに特定の釦を連続して押す操作を要求する場合と、仲間が助けを呼ぶ音声「ヘルプ」を出力装置10に出力することによって、ユーザーUに特定の釦を連打する操作を要求する場合とについて説明したが、この例に限られない。音と、ユーザーUに要求する操作については、適宜設定可能である。
【0070】
前述した実施形態では、ゲーム装置100において、判定部150bが疲労度の測定を開始すると判定した場合に、導出部150cは、ゲームのシーンの中で、ユーザーUの疲労度の測定を毎回開始する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、ゲーム装置100において、判定部150bが疲労度の測定を開始すると判定した場合に、所定の割合で、又は確率に基づいて、導出部150cが、ゲームのシーンの中で、ユーザーUの疲労度の測定を開始してもよい。
【0071】
前述した実施形態では、ゲーム装置100が、反応速度と、操作の俊敏性との両方に基づいて、疲労度を導出する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、ゲーム装置100は、反応速度と操作の俊敏性とのいずれかに基づいて、疲労度を導出してもよい。
【0072】
前述した実施形態では、ゲーム装置100において、出力部150dは、ユーザーUに休憩を促すことを示す情報を表示する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、出力部150dは、ユーザーUに休憩を促すことを示す情報とともに、反応速度を示す情報と俊敏性を示す情報とを表示してもよい。この場合、出力部150dは、導出部150cから、反応速度を示す情報と俊敏性を示す情報とを取得してもよい。出力部150dは、反応速度を示す情報と俊敏性を示す情報とを、出力装置10に表示してもよい。ここで、出力部150dは、過去の反応速度を示す情報を記憶部165aに記憶しておき、取得した反応速度を示す情報と、過去の反応速度を示す情報とを含む反応速度の時系列を示す情報を表示してもよい。また、出力部150dは、過去の俊敏性を示す情報を記憶部165aに記憶しておき、取得した俊敏性を示す情報と、過去の俊敏性を示す情報とを含む俊敏性の時系列を示す情報を表示してもよい。
【0073】
前述した実施形態では、出力部150dが、導出部150cから取得した情報(疲労度を示す情報)を、出力装置10に表示する場合について説明したが、この例にかぎられない。例えば、導出部150cが導出した情報(疲労度を示す情報)が、別の端末(図示なし)へ送信されてもよい。この場合、別の端末は、ゲーム装置100が送信した情報を受信し、受信した情報を出力する。このように構成することによって、仮に、ユーザーUが子供で、別の端末が保護者の端末である場合に、ゲームの進行中の子供の疲労度を、保護者へ通知できる。
前述した実施形態において、出力部150dは任意であり、省略されてもよい。
【0074】
本実施形態のゲームシステム1によれば、ゲーム装置100は、ゲームの進行中に出力された音を契機として、ユーザーが入力装置に対して操作を行うことによって作成された指示情報を受け付ける受付部150aと、受付部150aが受け付けた指示情報に基づいて、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中にユーザーが行った操作に基づいて、ユーザーの疲労度を導出する導出部150cと、導出部150cが導出した疲労度を示す情報を出力する出力部150dとを備える。イベント開始を特徴的な音にすることで、ユーザーの注視方向に関わらず気づかせることができる。このため、疲労度の測定が開始されることに、ユーザーが気づかないことを低減できる。また、音を契機として受け付けた指示情報に基づいて、疲労度の測定が開始されるため、ゲーム内のイベントにおいて、ユーザーに意識させずに疲労を測定できる。
【0075】
また、一又は複数の音IDと、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部165aと、ゲームの進行中に出力された音IDに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、記憶部165aから取得し、取得した操作の内容を示す情報と、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定する判定部150bとを備える。導出部150cは、判定部150bが一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中にユーザーUが行った操作に基づいて、ユーザーUの疲労度を導出する。このように構成することによって、ゲームの進行中に出力された音に該当する音IDに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報と、その音が出力された後に、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致する場合に、ユーザーUの疲労度を導出できる。
【0076】
また、導出部150cは、操作の反応速度と、俊敏性とのいずれか一方又は両方に基づいて、疲労度を導出する。このように、疲労度の測定が開始された後に、反応速度と、操作の俊敏性とのいずれか一方又は両方を指標にして、疲労度を導出することによって、疲労測定の正確性を向上できる。
【0077】
また、導出部150cは、疲労度の測定中にユーザーUが行った所定時間内の連打数と、所定数の連打操作に要した時間とのいずれかに基づいて、疲労度を導出する。このように構成することによって、ユーザーUのゲームの進行中の操作に基づいて、ユーザーUの疲労度を導出できる。
【0078】
(実施形態の変形例)
本発明の実施形態の変形例のゲームシステム1aの構成例は、図1を適用できる。ただし、ゲーム装置100-1からゲーム装置100-nの代わりにゲーム装置100a-1からゲーム装置100a-nを備え、ゲームサーバ200の代わりにゲームサーバ200aを備える点で異なる。
以下、ゲーム装置100a-1からゲーム装置100a-nのうち、任意のゲーム装置を、ゲーム装置100aと記載する。ゲーム装置100aに接続される入力装置を、入力装置50と記載し、ゲーム装置100aと、入力装置50とを使用するユーザーをユーザーUと記載する。
【0079】
ユーザーUは、ゲームの進行中に所定の場面で出力された音を契機として、入力装置50に対して、操作を行う。入力装置50は、ユーザーUが行った操作を検出し、検出した操作に基づいて、ユーザーIDと、操作の内容を示す情報とを含む指示情報を作成する。入力装置50は、作成した指示情報を、ゲーム装置100aに出力する。ゲーム装置100aは、入力装置50が出力した指示情報を受け付けると、その指示情報を、ゲームサーバ200aへ送信する。
【0080】
ゲームサーバ200aは、ゲーム装置100aが送信した指示情報を受信し、受信した指示情報に含まれる操作の内容を示す情報に基づいて、操作の内容を、ゲームに反映する。ゲームサーバ200aは、操作の内容が反映されたゲームデータを含むゲーム情報を、その指示情報を送信したゲーム装置100aへ送信する。ゲーム装置100aは、ゲームサーバ200aが送信したゲーム情報を受信し、受信したゲーム情報に含まれるゲームデータに基づいて、ゲームの画像及び音声を出力する。
【0081】
また、ゲーム装置100aは、疲労度の測定を開始する。ユーザーUは、入力装置50に対して、操作を行うことによって、ゲームを継続する。入力装置50は、ユーザーUが行った操作を検出し、検出した操作に基づいて、指示情報を作成する。入力装置50は、作成した指示情報をゲーム装置100aへ出力する。
ゲーム装置100aは、入力装置50が出力した指示情報を受け付ける。ゲーム装置100aは、受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報に基づいて、疲労度を導出する。ゲーム装置100aは、導出した疲労度を示す情報を出力する。
【0082】
以下、ゲームシステム1aに含まれる入力装置50と、ゲーム装置100aと、ゲームサーバ200aとのうち、実施形態と異なるゲーム装置100aとゲームサーバ200aとについて、説明する。
ゲーム装置100aのハードウェア構成は、図2を適用できる。
図11は、実施形態の変形例に係るゲーム装置の一例を示すブロック図である。
ゲーム装置100aは、例えば、通信部170aと、受付部150aと、判定部150iと、導出部150cと、出力部150dと、特典付与部150eと、取消部150fと、画面生成部150gと、音声生成部150hと、記憶部165aとを備える。
【0083】
音指示情報関連テーブル165cは、一又は複数の音IDと、一又は複数の音IDの各々について、音IDに該当する音が出力された状況である場面IDとの組み合わせと、ユーザーUに要求される操作の内容を示す情報とを関連付けたテーブル形式の情報である。場面IDは、場面の識別情報である。ここで、場面の一例は、平地にいるユーザーに航空機が近づいている状況、同僚が走っている状況などである。
【0084】
特典付与部150eは、導出部150cから反応速度と俊敏性と疲労度とのうち、少なくとも一つを取得し、取得した反応速度と俊敏性と疲労度とのうち、少なくとも一つに基づいて、該当するユーザーUに特典を付与する。特典付与部150eは、ユーザーUに特典を即時に付与してもよいし、ゲームが再開されたときに付与してもよい。特典付与部150eは、特典を付与する場合に、特典を付与するユーザーIDと、付与する特典を示す情報とを含む指示情報を作成し、作成した指示情報を、通信部170aへ出力する。
【0085】
また、特典付与部150eは、ユーザーUに付与する特典を示す情報を、出力部150dへ出力してもよい。例えば、特典付与部150eは、疲労度の高低を、ゲームに反映させてもよい。このように構成することによって、疲労度を導出するための操作を、ゲームの一部として、取り込むことができる。また、例えば、特典付与部150eは、反応速度と俊敏性と疲労度とのうち少なくとも一つに基づいて、アイテムの効果を増減させてもよいし、取得可能なアイテムを増減させてもよい。
【0086】
出力部150dは、特典付与部150eが出力したユーザーUに付与する特典を示す情報を取得する。出力部150dは、取得したユーザーUに付与する特典を示す情報を、出力装置10に表示する。
【0087】
判定部150iは、ゲームの進行中に所定の場面で音が出力されたか否かを判定する。具体的には、判定部150iは、ゲームの進行中に所定の場面で音が出力された場合に、その場面の場面IDと、音IDとを取得する。判定部150iは、場面IDと音IDとの組み合わせが、音指示情報関連テーブル165cに記憶されているか否かを判定する。
判定部150iは、場面IDと音IDとの組み合わせが、音指示情報関連テーブル165cに記憶されていると判定した場合に、音が所定の場面で出力されたと判定する。判定部150iは、音が所定の場面で出力されたと判定した場合に、その音に該当する該音の音IDに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、記憶部165aの音指示情報関連テーブル165cから取得する。判定部150bは、取得した操作の内容を示す情報と、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定する。判定部150bは、一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始すると判定する。
ゲームサーバ200aは、前述したゲームサーバ200に、アイテム管理部(図示なし)を備える。アイテム管理部は、ゲーム装置100aのユーザーUが取得したアイテムやポイントなどのパラメータを管理する。アイテム管理部は、通信部275aが受信した指示情報を取得し、取得した指示情報に含まれるユーザーIDと、付与する特典を示す情報とに基づいて、アイテムやポイントなどのパラメータを管理する。
【0088】
(ゲームシステム1aの動作)
実施形態の変形例に係るゲームシステムの動作の一例は、図9を適用できる。
図12は、実施形態の変形例に係るゲームシステムの動作の一例を示すフロー図である。図12には、主に、図9のステップS2-1の検査処理の詳細が示される。ここでは、一例として、導出部150cが、出力装置10に音を出力することによってイベントを開始し、イベントを開始した時刻から、そのイベントをクリアした時刻までの経過時間を取得する場合について説明する。取得した経過時間が、反応速度とされる。
ステップS1-3からS2-3は、図10のステップS1-1からS2-1を適用できる。
【0089】
(ステップS3-3)
ゲーム装置100aにおいて、判定部150iは、所定の場面で、音が出力されたか否かを判定する。具体的には、判定部150iは、その場面の場面IDと、音IDとを取得する。判定部150iは、場面IDと音IDとの組み合わせが、音指示情報関連テーブル165cに記憶されているか否かを判定する。判定部150iは、場面IDと音IDとの組み合わせが、音指示情報関連テーブル165cに記憶されていると判定した場合に、音が所定の場面で出力されたと判定する。音が所定の場面で出力されたと判定された場合にはステップS4-3へ移行し、判定されない場合にはステップS1-3へ移行する。
ステップS4-3からS9-3は、図10のステップS3-2からS8-2を適用できる。
【0090】
図12では、ステップS8-3において、統計値が閾値以上でないときに終了する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、出力部150dは、ユーザーUに付与する特典を示す情報を、出力装置10に表示してもよい。
また、ステップS9-3において、警告を表示した場合にも、出力部150dは、ユーザーUに付与する特典を示す情報を、出力装置10に表示してもよい。
【0091】
実施形態の変形例のゲームシステム1aによれば、ゲーム装置100aは、ゲーム装置100の機能に加えて、一又は複数の音IDと場面IDとの組み合わせと、ユーザーが行う操作の内容を示す情報とを関連付けて記憶する記憶部165aと、ゲームの進行中に出力された音IDと、音が出力された場面の場面IDとを取得し、取得した音IDと場面IDとの組み合わせが、記憶部165aに記憶されているか否かを判定する判定部150iとを備える。判定部150iは、音IDと場面IDとの組み合わせが、記憶部165aに記憶されていると判定した場合に、音IDと場面IDとの組み合わせに関連付けて記憶されている操作の内容を示す情報を、記憶部165aから取得し、取得した操作の内容を示す情報と、受付部150aが受け付けた指示情報に含まれる操作の内容を示す情報とが一致するか否かを判定する。導出部150cは、判定部150iが一致すると判定した場合に、疲労度の測定を開始し、開始した疲労度の測定中にユーザーが行った操作に基づいて、ユーザーの疲労度を導出する。
【0092】
このように構成することによって、ゲームの進行中に所定の場面で音が出力された場合に、ゲーム装置100aは、その音に該当する音IDと、音が出力された場面の場面IDとを取得し、取得した音IDと、場面IDとの組み合わせが、記憶部165aに記憶されているか否かを判定する。ゲーム装置100aは、記憶されていると判定した場合に、その音IDに関連付けて記憶されている指示情報と、その音が出力された後に、受付部150aが受け付けた指示情報とが一致する場合に、ユーザーUの疲労度を導出する。ユーザーUにとって、所定の場面で音が出力されたか否かを判断し、操作する必要があるため、ユーザーUの疲労度をより反映できる。
【0093】
また、導出部150cが導出した疲労度に基づいて、ユーザーに対して特典を与える特典付与部150eを更に備える。このように構成することによって、疲労度に基づいて、ユーザーUに対して特典を与えることができるため、ゲームの進行中に疲労度の測定を促すことができる。また、疲労度に基づいて、その結果に応じたゲーム内でのメリットを提供することにより、ユーザーUに、安定した測定を行うことを促すことができる。
【0094】
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。これら実施形態及びその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態及びその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
【0095】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0096】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してコンピュータプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0097】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0098】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0099】
1、1a…ゲームシステム、10…出力装置、50-1、・・・、50-n、・・・、50a-n、50…入力装置、100-1、・・・、100-n、100a-1、・・・、100a-n、100、100a…ゲーム装置、110…システムコントローラ、120…クロック、130…デバイスコントローラ、140…サブシステム、150…メインシステム、150a…受付部、150b、150i…判定部、150c…導出部、150d…出力部、150e…特典付与部、150g…画面生成部、150h…音声生成部、155…メディアドライブ、160…USBモジュール、165…フラッシュメモリ、165a…記憶部、165b、165c…音指示情報関連テーブル、170…無線通信モジュール、170a…通信部、175…有線通信モジュール、200…ゲームサーバ、275a…通信部、250a…プレイヤー管理部、250b…ゲーム制御部、250h…記憶部、250i…プレイヤーDB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12