(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9038 20190101AFI20240611BHJP
【FI】
G06F16/9038
(21)【出願番号】P 2020071962
(22)【出願日】2020-04-13
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】田村 優友
【審査官】酒井 恭信
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-267540(JP,A)
【文献】特開2008-257688(JP,A)
【文献】特開2005-309727(JP,A)
【文献】特開2010-026816(JP,A)
【文献】特開2002-183200(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00 - 16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して端末と接続された情報処理装置であって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
検索条件の指定操作を受け付ける検索画面を
前記端末において表示させ、
指定された検索条件にしたがって
実行した検索処理ごとに、当該検索処理の検索結果を
前記端末において表示
させて、当該検索結果に含まれるファイルに対する
ユーザによる操作を受け付け、
前記検索処理を実行してから前記検索結果に含まれる前記ファイルに対して行われた
ユーザによる操作の履歴情報である操作履歴に基づいて、前記検索処理ごとに、前記検索条件と
、当該操作の対象とされた当該ファイルの属性と
、当該ファイルに対して行われた当該操作の種別とを、対応付けて検索履歴として
前記端末における前記検索画面に表示させることを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、複数の条件の組み合わせからなる前記検索条件により検索処理が実行された場合、当該複数の条件のうち一部のみを当該検索処理の前記検索履歴として前記検索画面に表示させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記複数の条件のうち、初期設定で設定された内容が変更された条件のみを前記検索画面に表示させる前記検索履歴に含めることを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、検索要求の発行に用いた端末の識別情報、検索者の識別情報のうち少なくとも一つを前記検索履歴に含めることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記操作履歴に記録されている、前記検索処理が実行されてから予め定められた時間が経過した後に行われた当該検索処理の検索結果に含まれる前記ファイルに対する操作の種別は、当該検索処理の検索履歴として表示しないことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記検索結果に含まれるファイルに対して複数の種別の操作が行われた場合、当該ファイルに対して行われた最新の操作の種別を表示させることを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記検索履歴に対する絞り込み条件を受け付け、受け付けた絞り込み条件に基づき、前記検索画面に表示させる当該検索履歴の絞り込みを行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記検索処理の検索結果に含まれる複数のファイルに対する操作を受け付けた場合に、当該操作を受け付けた複数のファイルのうち一部のファイルの属性のみを当該検索処理の前記検索履歴として前記検索画面に表示させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ネットワークを介して端末と接続されたコンピュータに、
検索条件の指定操作を受け付ける検索画面を
前記端末において表示させ、
指定された検索条件にしたがって
実行した検索処理ごとに、当該検索処理の検索結果を
前記端末において表示
させて、当該検索結果に含まれるファイルに対する
ユーザによる操作を受け付ける処理と、
前記検索処理を実行してから前記検索結果に含まれる前記ファイルに対して行われた
ユーザによる操作の履歴情報である操作履歴に基づいて、前記検索処理ごとに、前記検索条件と
、当該操作の対象とされた当該ファイルの属性と
、当該ファイルに対して行われた当該操作の種別とを、対応付けて検索履歴として
前記端末における前記検索画面に表示させる処理と、
を実行させることを特徴とする、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ファイルシステムでは、所望のファイルにアクセスするために、検索条件を指定してファイルを検索することが行われる。ファイルの検索を効率良く行うために様々な手段が工夫されている。
【0003】
特許文献1には、検索に使用した検索語の入力履歴と検索結果文書とを保持し、検索語の入力履歴を解析し、解析結果に基づいて決定された文書要約方法を用いて検索結果文書を要約して提示することにより、検索者が所望する文書が検索結果に含まれているか否かの判断を支援する情報要約作成装置が開示されている。
【0004】
また、検索履歴を提示することにより、利用者がこれから行う検索の検索条件の選定を支援することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、検索履歴として、過去の検索において用いられた検索条件のみを提示する場合と比較して、利用者が用いようとする検索履歴を精度よく探索することを支援するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る本発明は、
ネットワークを介して端末と接続された情報処理装置であって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
検索条件の指定操作を受け付ける検索画面を前記端末において表示させ、
指定された検索条件にしたがって実行した検索処理ごとに、当該検索処理の検索結果を前記端末において表示させて、当該検索結果に含まれるファイルに対するユーザによる操作を受け付け、
前記検索処理を実行してから前記検索結果に含まれる前記ファイルに対して行われたユーザによる操作の履歴情報である操作履歴に基づいて、前記検索処理ごとに、前記検索条件と、当該操作の対象とされた当該ファイルの属性と、当該ファイルに対して行われた当該操作の種別とを、対応付けて検索履歴として前記端末における前記検索画面に表示させることを特徴とする、情報処理装置である。
請求項2に係る本発明は、
前記プロセッサは、複数の条件の組み合わせからなる前記検索条件により検索処理が実行された場合、当該複数の条件のうち一部のみを当該検索処理の前記検索履歴として前記検索画面に表示させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に係る本発明は、
前記プロセッサは、前記複数の条件のうち、初期設定で設定された内容が変更された条件のみを前記検索画面に表示させる前記検索履歴に含めることを特徴とする、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に係る本発明は、
前記プロセッサは、検索要求の発行に用いた端末の識別情報、検索者の識別情報のうち少なくとも一つを前記検索履歴に含めることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に係る本発明は、
前記プロセッサは、前記操作履歴に記録されている、前記検索処理が実行されてから予め定められた時間が経過した後に行われた当該検索処理の検索結果に含まれる前記ファイルに対する操作の種別は、当該検索処理の検索履歴として表示しないことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に係る本発明は、
前記プロセッサは、前記検索結果に含まれるファイルに対して複数の種別の操作が行われた場合、当該ファイルに対して行われた最新の操作の種別を表示させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に係る本発明は、
前記プロセッサは、前記検索履歴に対する絞り込み条件を受け付け、受け付けた絞り込み条件に基づき、前記検索画面に表示させる当該検索履歴の絞り込みを行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項8に係る本発明は、
前記検索処理の検索結果に含まれる複数のファイルに対する操作を受け付けた場合に、当該操作を受け付けた複数のファイルのうち一部のファイルの属性のみを当該検索処理の前記検索履歴として前記検索画面に表示させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項9に係る本発明は、
ネットワークを介して端末と接続されたコンピュータに、
検索条件の指定操作を受け付ける検索画面を前記端末において表示させ、
指定された検索条件にしたがって実行した検索処理ごとに、当該検索処理の検索結果を前記端末において表示させて、当該検索結果に含まれるファイルに対するユーザによる操作を受け付ける処理と、
前記検索処理を実行してから前記検索結果に含まれる前記ファイルに対して行われたユーザによる操作の履歴情報である操作履歴に基づいて、前記検索処理ごとに、前記検索条件と、当該操作の対象とされた当該ファイルの属性と、当該ファイルに対して行われた当該操作の種別とを、対応付けて検索履歴として前記端末における前記検索画面に表示させる処理と、
を実行させることを特徴とする、プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、検索履歴として、過去の検索において用いられた検索条件のみを提示する場合と比較して、利用者が用いようとする検索履歴を精度よく探索することを支援し、検索履歴の探索効率を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、複数の条件の組み合わせからなる検索条件の全てを検索履歴として表示する場合と比較して、提示する検索履歴の内容が複雑となることを抑制することができる。
請求項3の発明によれば、複数の条件の組み合わせからなる検索条件の全てを検索履歴として表示する場合と比較して、ユーザの意図が反映された項目を検索履歴に含めることができる。
請求項4の発明によれば、検索履歴において検索に用いられた端末および検索者を特定しない場合と比較して、検索履歴の探索効率を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、検索されたデータファイルに対する操作を制限なく検索履歴に含める場合と比較して、検索履歴の内容を明確にすることができる。
請求項6の発明によれば、検索されたデータファイルに対する操作を制限なく検索履歴に含める場合と比較して、検索履歴の情報量を抑制することができる。
請求項7の発明によれば、検索履歴を全て提示する場合と比較して、ユーザの意向に即した検索履歴を提示することができる。
請求項8の発明によれば、検索されたデータファイルに対する全ての操作履歴を含む検索履歴を表示する場合と比較して、提示する検索履歴の内容が複雑となることを抑制することができる。
請求項9の発明によれば、この発明によるプログラムをインストールしたコンピュータにおいて、検索履歴として、過去の検索において用いられた検索条件のみを提示する場合と比較して、利用者が用いようとする検索履歴を精度よく探索することを支援し、検索履歴の探索効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態によるファイル管理システムの全体構成を示す図である。
【
図2】ファイル管理サーバの機能構成を示す図である。
【
図3】ファイル管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】クライアント端末の機能構成を示す図である。
【
図5】クライアント端末のハードウェア構成例を示す図である。
【
図7】検索履歴の表示画面の構成例を示す図である。
【
図8】設定履歴文が絞り込まれた後の検索履歴表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<全体構成>
図1は、本実施形態によるファイル管理システムの全体構成を示す図である。本実施形態のファイル管理システム10は、ファイル管理サーバ100と、クライアント端末200とを備えて実現される。ファイル管理サーバ100とクライアント端末200とは、ネットワークを介して接続されている。
【0011】
ファイル管理サーバ100は、ネットワーク上に設けられたサーバであり、クライアント端末200からの要求に応じてデータファイルを検索するサーバである。
図1には一つのサーバとして記載されているが、ファイル管理サーバ100は、機能を複数のサーバに分散して構成しても良い。また、ファイル管理サーバ100は、ネットワーク上の資源を用いて構成された仮想的なサーバであっても良い。
【0012】
クライアント端末200は、ネットワークを介してファイル管理サーバ100にアクセスする。クライアント端末200としては、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット型端末等の情報処理装置が用いられる。
【0013】
ネットワークは、ファイル管理サーバ100とクライアント端末200とのデータ交換に用いることができるものであれば良く、具体的な構成は特に限定しない。ネットワークとしては、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等を用いて良い。ネットワークの通信回線は、有線であると無線であるとを問わない。
【0014】
<ファイル管理サーバの機能構成>
図2は、ファイル管理サーバ100の機能構成を示す図である。ファイル管理サーバ100は、検索条件受け付け機能110と、検索指示受け付け機能120と、検索実行機能130とを備える。また、ファイル管理サーバ100は、操作情報取得機能140と、操作履歴作成機能150と、ユーザ情報取得機能160とを備える。また、ファイル管理サーバ100は、検索履歴作成機能170と、検索履歴管理機能180とを備える。なお、ファイル管理サーバ100は、データファイルを検索するサーバであるが、検索対象のデータファイルは、ファイル管理サーバ100が保持していても良いし、ファイル管理サーバ100とは別のストレージサーバ等に保持されていても良い。
【0015】
検索条件受け付け機能110は、データファイルを検索するための検索条件を受け付ける機能である。ファイル管理サーバ100は、検索条件受け付け機能110により、例えば、ユーザの操作を受け付けるための検索画面を作成し、クライアント端末200に送って表示させる。そして、クライアント端末200に表示される検索画面上でユーザにより指定(入力)された検索条件を受け付ける。検索条件としては、キーワード、検索場所、データファイルの属性(以下、「ファイル属性」と記す)等を指定し得る。また、本実施形態においてファイル管理サーバ100は、検索条件受け付け機能110により、検索画面に対し、検索対象の絞り込みを補助する検索履歴の表示を行う。検索履歴の表示の詳細については後述する。
【0016】
検索指示受け付け機能120は、データファイルの検索処理の実行要求(以下、「検索指示」とも記す)を受け付ける機能である。ファイル管理サーバ100は、検索指示受け付け機能120により、クライアント端末200に表示された検索画面上でユーザにより入力された検索指示を受け付ける。また、本実施形態においてファイル管理サーバ100は、検索指示受け付け機能120により、受け付けた検索指示に対して一意の識別情報を付加する。識別情報が付加された検索指示は、検索条件と共に検索実行機能130に送られる。
【0017】
検索実行機能130は、データファイルの検索処理を実行する機能である。ファイル管理サーバ100は、検索指示受け付け機能120により受け付けた検索指示および検索条件受け付け機能110により受け付けた検索条件にしたがって、検索実行機能130によりデータファイルの検索処理を実行する。また、本実施形態においてファイル管理サーバ100は、検索実行機能130により、得られた検索結果に対し、検索指示受け付け機能120で検索指示に付加された識別情報を付加する。ファイル管理サーバ100は、検索実行機能130により、検索結果を表示する検索結果表示画面を作成し、クライアント端末200に送って表示させる。
【0018】
操作情報取得機能140は、検索されたデータファイルに対して、クライアント端末200において操作が行われた場合に、その操作の情報(以下、「操作情報」と記す)を取得する機能である。検索実行機能130により作成された検索結果表示画面は、クライアント端末200においてブラウザにより表示される。このブラウザ上でユーザは、検索結果として得られたデータファイルに対する操作を行うことができる。ブラウザで行われた操作は、検索実行機能130により検索結果に付与された識別情報とともにファイル管理サーバ100に送られ、操作情報取得機能140により受け付けられる。クライアント端末200で行われるデータファイルに対する操作の詳細については後述する。
【0019】
操作履歴作成機能150は、検索されたデータファイルに対して行われた操作の履歴情報(以下、「操作履歴」と記す)を作成する機能である。ファイル管理サーバ100は、操作情報取得機能140により検索結果に含まれるデータファイルに対する操作情報を取得すると、操作履歴作成機能150により操作履歴を作成する。そして、ファイル管理サーバ100は、操作情報取得機能140で取得した識別情報と検索実行機能130により検索結果に付加された識別情報とを照合することで、検索結果と作成した操作履歴とを関連付ける。
【0020】
操作履歴には、データファイルに対して行われた操作の種類、操作が行われた日時、操作の対象とされたデータファイルを識別するためのファイル名、ファイル属性等の情報が含まれる。ファイル属性には、例えば、データファイルの作成者、作成日、種類(カテゴリ)、プロダクト、商品名、状態などの項目が含まれる。例えば、データファイルの属性が「非公開」から「公開」に変更する操作が行われた場合には、変更後(または変更前と変更後の両方)の属性の情報が操作履歴に記録される。
【0021】
ユーザ情報取得機能160は、検索されたデータファイルに対して操作を行ったユーザの情報(以下、「ユーザ情報」と記す)を取得する機能である。このユーザ情報は、データファイルに対する操作を行ったユーザを特定するための情報である。ユーザ情報には、ユーザ自身の識別情報の他、ユーザがデータファイルの検索に使用した(検索指示の発行に使用した)クライアント端末200の識別情報を含んでも良い。ユーザ情報は、例えば、ユーザがファイル管理サーバ100を利用するためにユーザ認証を行った際に入力された認証情報等から得られる。ユーザ認証がファイル管理サーバ100の外部の認証サーバにより行われる場合、ファイル管理サーバ100は、ユーザ情報取得機能160により、この認証サーバにアクセスしてユーザ情報を取得しても良い。
【0022】
検索履歴作成機能170は、データファイルの検索に関する一連の処理の履歴情報(以下、「検索履歴」と記す)を作成する機能である。ファイル管理サーバ100は、検索されたデータファイルに対してユーザによる操作が行われると、検索履歴作成機能170により、このデータファイルに関する検索履歴を作成する。検索履歴には、検索条件、操作履歴、ユーザ情報等が含まれる。
【0023】
検索履歴に記録される検索条件は、検索履歴の作成対象となったデータファイル(以下、「履歴対象ファイル」と記す)が検索された検索条件である。履歴対象ファイルが検索された検索処理において、複数の条件の組み合わせからなる検索条件が指定されていた場合、一部の検索条件のみを検索履歴に記録するようにしても良い。この場合、例えば、検索条件に優先順位を設定しておき、予め定められた数の条件のみを検索履歴に記録しても良い。
【0024】
また、予め定められた特定の条件に該当する検索条件は検索履歴に記録する(または記録しない)ようにしても良い。例えば、検索条件の項目(キーワード、検索場所、ファイル属性等)のうち、初期設定から変更された検索条件のみを検索履歴に記録するようにしても良い。具体的には、例えば、検索場所の初期設定が、データファイルが格納されているキャビネットの全体であるものとする。そして、検索場所を絞り込む条件が指定された場合は絞り込まれた検索場所の情報を検索履歴に記録し、検索場所を絞り込む条件が指定されず、キャビネット全体を検索範囲とする検索処理が行われた場合は、検索場所の情報を検索履歴に記録しないことが考えられる。
【0025】
また、例えば、ファイル属性のうちデータファイルの種類の初期設定が、全ての種類であるものとする。そして、検索対象のデータファイルの種類を限定する条件が指定された場合は、データファイルの種類の情報を検索履歴に記録し、検索対象のデータファイルの種類が指定されなかった場合は、データファイルの種類の情報を検索履歴に記録しないことが考えられる。
【0026】
検索履歴に記録される操作履歴は、履歴対象ファイルに対して行われた操作に関する操作履歴である。一つの履歴対象ファイルに対して複数の操作が行われた場合、かかる複数の操作に関する操作履歴のうちの一部のみを検索履歴に記録するようにしても良い。例えば、最新の(最後に行われた)操作に関する操作履歴のみを検索履歴に記録することが考えられる。
【0027】
また、本実施形態においてファイル管理サーバ100は、検索処理が実行されてから予め定められた時間が経過するまでに行われた操作の操作履歴のみを検索履歴に記録するようにしても良い。言い換えれば、この予め定められた時間が経過した後に行われた操作については操作履歴に記録しない。これは、時間を無制限とすると、ユーザが検索処理の実行後に検索結果を表示したままクライアント端末200を放置したような場合、ファイル管理サーバ100は、検索結果のデータファイルに対する操作をいつまでも待たなければならなくなるためである。一例としては、検索処理が行われてから一定時間経過後に検索履歴を作成することとし、この時までに行われた操作の操作履歴のみを検索履歴に記録するようにしても良い。なお、上記のように、複数の操作が行われた場合に最後に行われた操作に関する操作履歴のみを検索記録に記録する場合、上記の予め定められた時間が経過するまでに行われた操作のうちで最後に行われた操作に関する操作履歴が検索履歴に記録される。
【0028】
検索履歴に記録されるユーザ情報は、履歴対象ファイルに対する操作を行ったユーザに関するユーザ情報である。履歴対象ファイルに対する操作を行うユーザは、通常、履歴対象ファイルが検索された検索処理を行ったユーザ(検索者)であるので、ここでは検索者のユーザ情報が記録される。ユーザ情報には、検索者であるユーザの識別情報および履歴対象ファイルに対する操作が行われたクライアント端末200の識別情報の少なくともいずれか一つが含まれる。
【0029】
検索履歴管理機能180は、検索履歴作成機能170により作成された検索履歴を管理する機能である。ファイル管理サーバ100は、検索履歴管理機能180により、検索履歴を記憶装置に保持して管理する。また、ファイル管理サーバ100は、クライアント端末200からの要求に応じて検索条件を受け付けるための検索画面が生成されると、検索履歴管理機能180により、この検索画面に表示させる検索履歴を読み出す。そして、ファイル管理サーバ100は、検索履歴管理機能180により読み出した検索履歴を、検索画面と共にクライアント端末200へ送信し、クライアント端末200において検索画面上に検索履歴を表示させる。検索履歴の表示の詳細については後述する。
【0030】
<ファイル管理サーバのハードウェア構成>
図3は、ファイル管理サーバ100のハードウェア構成例を示す図である。ファイル管理サーバ100は、コンピュータにより実現される。ファイル管理サーバ100を実現するコンピュータは、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)101と、記憶手段であるRAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、記憶装置104と、ネットワークインターフェイス105とを備える。RAM102は、主記憶装置(メイン・メモリ)であり、CPU101が演算処理を行う際の作業用メモリとして用いられる。ROM103にはプログラムや予め用意された設定値等のデータが保持されており、CPU101はROM103から直接プログラムやデータを読み込んで処理を実行することができる。記憶装置104は、プログラムやデータの保存手段である。記憶装置104にはプログラムが記憶されており、CPU101は記憶装置104に格納されたプログラムを主記憶装置であるRAM102に読み込んで実行する。また、記憶装置104には、CPU101による処理の結果が格納され、保存される。記憶装置104としては、例えば磁気ディスク装置やSSD(Solid State Drive)等が用いられる。ネットワークインターフェイス105は、ネットワークに接続し、クライアント端末200とデータ交換を行うためのインターフェイスである。
【0031】
ファイル管理サーバ100が
図3に示すコンピュータで実現される場合、
図2を参照して説明した各機能は、例えばCPU101がプログラムを実行することにより実現される。検索履歴管理機能180により管理される検索履歴は、例えば記憶装置104に格納して保持される。また、ファイル管理サーバ100が検索対象のデータファイルを保持する場合、このデータファイルは、例えば記憶装置104に格納される。
【0032】
<クライアント端末の機能構成>
図4は、クライアント端末200の機能構成を示す図である。クライアント端末200は、UI画面表示機能210と、操作受け付け機能220と、操作内容保存機能230と、操作内容送信機能240とを備える。
【0033】
UI画面表示機能210は、クライアント端末200の表示画面に各種のユーザインターフェイス(UI)画面を表示する機能(ブラウザ)である。クライアント端末200は、UI画面表示機能210により、ファイル管理サーバ100から送られるUI画面としての検索画面や検索結果表示画面を表示する。ファイル管理サーバ100の機能で説明したように、検索画面は、クライアント端末200において検索条件や検索指示の入力を受け付けるために表示される。検索結果表示画面は、クライアント端末200において検索結果を提示するために表示される。
【0034】
また、クライアント端末200は、UI画面表示機能210により、検索結果表示画面に表示された検索結果から選択されたデータファイルに対する操作を受け付けるファイル操作画面を表示する。ファイル管理サーバ100において操作履歴に記録される操作は、ブラウザであるUI画面表示機能210により表示された検索結果表示画面またはファイル操作画面上で行われる。データファイルに対する操作としては、例えば、データファイルを画面に開いたり閉じたりする操作、ダウンロード、編集、属性の変更等がある。
【0035】
データファイルを開く操作やダウンロードする操作は、例えば、検索結果表示画面で行われる。データファイルの編集操作は、例えば、ファイル操作画面で行われる。ファイル操作画面は、例えば、編集対象のデータファイルに対応するアプリケーションプログラムにより提供される画面であり、データファイルの内容を表示する画面である。編集操作は、このファイル操作画面に表示されたデータファイルの内容に対して行われる。なお、アプリケーションプログラムを起動してファイル操作画面にデータファイルの内容を表示する操作が、データファイルを開く操作である。また、データファイルの属性の変更は、データファイルの種類やそのデータファイルを扱うアプリケーションプログラムの仕様等に応じて、検索結果表示画面で行われる場合と、ファイル操作画面で行われる場合とがあり得る。
【0036】
また、クライアント端末200は、UI画面表示機能210により、検索画面に検索履歴を表示する。ユーザは、検索画面から検索条件を入力する際、表示された検索履歴の一つを選択し、検索しようとするデータファイルを特定しても良い。上述したように本実施形態では、検索履歴に、検索されたデータファイルに対して行われた操作の情報等が含まれる。これにより、単に検索に用いられたキーワード等の検索条件を検索履歴として表示する場合と比較して情報量が多く、かつユーザの能動的な動作の情報が含まれる。このため、ユーザは、検索履歴により特定されるデータファイルを想起しやすくなる。検索履歴の具体的な表示に関しては後述する。
【0037】
操作受け付け機能220は、ユーザによるクライアント端末200に設けられた入力デバイスに対する操作を受け付ける機能である。ユーザは、入力デバイスを操作することにより、検索条件の入力、検索指示、データファイルの指定、その他の入力操作を行う。クライアント端末200は、操作受け付け機能220により、これらの操作を受け付け、入力された指示やデータに応じた処理を実行する。
【0038】
操作内容保存機能230は、UI画面表示機能210により表示された検索結果のデータファイルに対する操作の内容を示す情報(操作情報)を保存する機能である。UI画面表示機能210により表示された画面上で検索結果のデータファイルに対して操作が行われると、クライアント端末200は、操作内容保存機能230により、この操作をトレースし、得られた操作情報を保存する。
【0039】
操作内容送信機能240は、操作内容保存機能230により保存された操作情報をファイル管理サーバ100へ送信する機能である。クライアント端末200は、操作内容保存機能230により保存された操作情報を、操作内容送信機能240により、ファイル管理サーバ100へ送信する。操作情報は、操作情報が保存されるたびに順次送信しても良いし、いくつかの操作に関する操作情報をまとめて送信しても良い。また、ファイル管理サーバ100において、検索履歴に記録される操作履歴に関して、検索処理が実行されてから予め定められた時間が経過するまでに行われた操作の操作履歴のみを検索履歴に記録することについて述べた。そこで、クライアント端末200において、検索結果が表示されてから予め定められた時間が経過した際に、データファイルに対する操作のトレースを終了し、それまでに保存された操作情報をファイル管理サーバ100へ送信するようにしても良い。なお、検索履歴に記録される操作履歴に関する記載では、検索処理が実行されてから予め定められた時間の操作履歴を検索履歴に記録した。しかしながら、クライアント端末200はファイル管理サーバ100がいつ検索処理を実行したかを知ることができないため、上記のように、検索結果が表示されてから予め定められた時間の操作について、操作情報を送信する。
【0040】
<クライアント端末のハードウェア構成>
図5は、クライアント端末200のハードウェア構成例を示す図である。クライアント端末200は、パーソナルコンピュータやタブレット型端末等の情報処理装置により実現される。クライアント端末200を実現する情報処理装置は、演算手段であるCPU201と、記憶手段であるRAM202、ROM203、記憶装置204とを備える。また、クライアント端末200を実現するコンピュータは、入力装置205と、表示装置206と、ネットワークインターフェイス207とを備える。RAM202は、主記憶装置である。CPU201はROM203からプログラムやデータを読み込んで処理を実行することができる。記憶装置204にはプログラムが記憶されており、CPU201は記憶装置204に格納されたプログラムを主記憶装置に読み込んで実行する。また、記憶装置204には、CPU201による処理の結果が格納され、保存される。記憶装置204としては、例えば磁気ディスク装置やSSD等が用いられる。
【0041】
表示装置206は、操作画面や情報提示画面等の画面を表示する装置である。表示装置206は、ファイル管理サーバ100から取得したUI画面を表示する。表示装置206としては、例えば、液晶ディスプレイ等が用いられる。入力装置205は、利用者による入力操作を受け付ける装置である。入力装置205は、表示装置206に表示されたUI画面等の操作画面にしたがって利用者が行う操作を受け付ける。入力装置205としては、例えば、キーボードやマウス等のデバイスが用いられる。また、入力装置205としてタッチセンサを用い、表示装置206である液晶ディスプレイと組み合わせて、ユーザインターフェイスとしてのタッチパネルを構成しても良い。ネットワークインターフェイス207は、ネットワークに接続し、ファイル管理サーバ100とデータ交換を行うためのインターフェイスである。
【0042】
クライアント端末200が
図5に示す情報処理装置で実現される場合、UI画面表示機能210は、例えば、プログラムを実行するCPU201および表示装置206により実現される。操作受け付け機能220は、例えば、プログラムを実行するCPU201および入力装置205により実現される。操作内容保存機能230は、例えば、プログラムを実行するCPU201および記憶装置204で実現される。操作内容送信機能240は、例えば、プログラムを実行するCPU201およびネットワークインターフェイス207により実現される。
【0043】
<検索履歴の表示>
本実施形態では、ある検索条件にしたがって行われた検索処理ごとに、検索履歴として、検索条件の他、検索結果のうち操作の対象とされたデータファイルの属性等を検索条件と対応付けて提示する。すなわち、1つの検索処理に対応する検索履歴の表示の中に、検索条件と、操作の対象とされたデータファイルの属性とを含める。ここでは、さらにユーザによる検索履歴の把握を容易にするため、検索履歴の表示を自然言語文によって行うこととする。以下、日本語による自然言語文の検索履歴の表示(以下、「検索履歴文」と記す)の作成方法の例を説明する。
【0044】
検索履歴文は、以下の構成要素に着目して作成される。
What:操作の対象とされたデータファイルの属性
When:検索処理が行われた日時
Where:クライアント端末200の種類
Who:認証されたユーザ
Why:データファイルに対して行われた操作
How:検索条件
【0045】
検索履歴文は、上記の構成要素に基づいて、例えば次のような一文として作成される。一文であることで、上記の構成要素が互いに対応していることが分かる。
「[When]、[How]で検索し、[What]を[Why]した。
([Who]が[Where]から)」
なお、[What]、[When]、[Where]、[Who]、[Why]、[How]の構成要素を必ず全て使う必要はなく、種々の条件によって表示される項目を省略しても良い。例えば、ユーザごとに検索履歴を管理し、検索しようとするユーザと同じユーザによる検索履歴のみを表示する場合、検索履歴文に[Who]を記載する必要はない。また、頻繁に様々な機器から検索を行っている場合等、[When]や[Where]の情報によりデータファイルを特定することが難しい場合は、これらの構成要素を検索履歴文に記載しなくても良い。
【0046】
次に、各構成要素について、検索履歴文に記載する情報の特定方法を説明する。まず、[How](検索条件)に入れる情報について説明する。ある検索履歴に関して、検索条件が以下の内容であったものとする。
キーワード:仕様書
ファイル属性:{作成者:富士太郎,商品名:XXXver.4.3}
場所(検索場所):キャビネット全体(デフォルト値)
種類(検索対象のデータファイルの種類):文書のみ
【0047】
ここで、検索履歴文に記載する検索要件の選択に関して、次のような規則が設定されているものとする。
(1)検索条件の各項目は、キーワード、ファイル属性、場所、種類の順に優先度が高いものとする。
(2)ファイル属性については、先に設定された属性ほど優先度が高いものとする。
(3)設定が必須でない項目は、設定されていなければ検索履歴文の構成要素としない。
(4)設定が必須の項目は、デフォルト値から変わっていなければ検索履歴文の構成要素としない。
上記の検索条件を上記の規則に適用すると、キーワード「仕様書」が最も優先度が高く、ファイル属性では「作成者:富士太郎」が「商品名:XXXver.4.3」よりも優先度が高く、場所はデフォルト値なので検索履歴文には含まない、といった判断がなされ、検索履歴文に記載する[How](検索条件)が選択される。
【0048】
次に、[What](操作の対象とされたデータファイルの属性)に入れる情報について説明する。検索履歴に含まれるデータファイルが一つである場合、単にそのデータファイルの識別情報(ファイル名等)を検索履歴文に記載する[What](検索したデータファイルの属性)とする。検索履歴に含まれるデータファイルが一つである場合とは、そのデータファイルが検索された検索結果において、操作が行われたデータファイルがそのデータファイルのみであったことを意味する。
【0049】
検索履歴に含まれるデータファイルが複数(検索結果において操作が行われたデータファイルが複数)であった場合、それらのデータファイルを全て検索履歴文に記載しても良いし、記載を省略する規則を設けても良い。例えば、「{操作したファイル名のいずれか} 他{操作したデータファイルの数}文書」等のフォーマットを用い、1ファイルのみを明示し、他のデータファイルは数のみを記載するようにしても良い。このフォーマットにおいて、明示される1ファイルについては、例えば、検索条件に最も多く当てはまるデータファイルとする等の規則に基づいて決定される。なお、これらのフォーマットやデータファイルの選択規則は例示に過ぎず、検索履歴文に記載するデータファイルを表現できるものであれば、他の方式を用いても良い。
【0050】
次に、[Why](検索されたデータファイルに対して行われた操作)に入れる情報について説明する。ファイル管理サーバ100の検索指示受け付け機能120および検索実行機能130において説明したように、検索指示(検索条件を含む)とその検索指示に基づく検索結果には、一意の同じ識別情報が付加されている。したがって、上記の検索条件に対応する検索結果を特定することができ、この検索結果に含まれるデータファイルに対して行われた操作も特定することができる。これにより特定された操作が、検索履歴文に記載される。
【0051】
次に、[When](検索処理が行われた日時)に入れる情報について説明する。この項目には、例えば、クライアント端末200から検索指示が発行された日時が用いられる。また、ファイル管理サーバ100において検索指示を受信した日時、検索処理が実行された日時、検索結果をクライアント端末200へ送信した日時等を用いても良い。これらの情報は、検索指示や検索結果の送受信の際に取得され、検索履歴に付加しておくことができる。
【0052】
次に、[Where](クライアント端末200の種類)に入れる情報について説明する。この項目には、例えば、検索履歴に含まれるユーザ情報に記録されたクライアント端末200の情報が用いられる。また、クライアント端末200の装置自体の種類を示す情報に代えて、クライアント端末200のUI画面表示機能210として用いられるブラウザの種類を示す情報を用いても良い。具体的に検索履歴文に記録される情報としては、クライアント端末200の装置の名称のほか、User-Agentヘッダや位置情報を用いることができる。ブラウザの情報を用いる場合、これらの情報もユーザ情報として、検索指示の送信時等に、クライアント端末200からファイル管理サーバ100へ送信すれば良い。
【0053】
次に、[Who](認証されたユーザ)に入れる情報について説明する。この項目には、検索履歴に含まれるユーザ情報に記録されたユーザの情報が用いられる。上述したように、検索履歴がユーザごとに管理され、検索しようとするユーザと同じユーザによる検索履歴のみを表示する場合、[Who]は検索履歴文に記載されない。ただし、検索履歴文を作成するための検索履歴を抽出するためにユーザの情報が必要となる。
【0054】
以上のようにして、例えば、[How]に入る情報として検索条件「キーワード「仕様書」」が選択されたものとする。また、[What]に入る情報としてファイル名「XXXver.4.3_機能仕様書.pdf」が選択されたものとする。また、[Why]に入る情報として操作「文書公開」が選択されたものとする。また、[When]に入る情報として日時「2019/08/21 15:56」が選択されたものとする。また、[Where]に入る情報として位置「神奈川県横浜市」およびブラウザ「Google Chrome」が選択されたものとする。これにより、次の検索履歴文が作成される。
2019/08/21 15:56
キーワード「仕様書」で検索し、XXXver.4.3_機能仕様書.pdf を文書公開した
(神奈川県横浜市Google Chromeから)
【0055】
<検索画面の構成例>
次に、検索履歴文が表示される検索画面の構成例を説明する。クライアント端末200において検索条件の入力または検索指示を行うために検索画面が表示されると、この検索画面上で行われる操作に応じて、検索履歴(検索履歴文)が表示される。検索履歴(検索履歴文)の表示は、検索画面上でプルダウンメニュー等の形式で表示しても良いし、検索画面のサブウィンドウや、検索画面から遷移する別画面として表示しても良い。
【0056】
図6は、検索画面の構成例を示す図である。
図6に示す検索画面250には、検索条件入力欄251と、検索結果表示欄252とが表示されている。この検索結果表示欄252は、検索結果が表示される。したがって、
図6に示す検索画面250は、検索結果表示画面を兼ねる。検索条件入力欄251には、キーワード、ファイル属性、検索場所(図では「探す場所」と記載)、データファイルの種類(図では「種類」と記載)の入力欄が設けられている。また、検索条件入力欄251には、検索履歴の設定欄251a(図では、「履歴から検索条件を設定」と記載)と、検索ボタン251bと、クリアボタン251cとが表示されている。
【0057】
検索履歴の設定欄251aには、表示する検索履歴を特定するための設定情報を入力し得る。
図6に示す例では、設定情報のデフォルト値が、「キャビネット全体」となっている。したがって、検索対象となるデータファイルが格納されているキャビネットの全体を範囲として、データファイルに対する検索履歴が指定される。これは、保存されている全ての検索履歴が表示対象であることを示す。この設定欄251aに、キーワードやファイル属性、検索日時、検索場所、操作の種類などの検索履歴に含まれる情報を入力することにより、入力された情報を含む検索履歴が表示対象となる。
【0058】
検索ボタン251bは、検索指示を送信するボタンオブジェクトである。ユーザが、検索条件(検索履歴による設定を含む)を入力し、検索ボタン251bを操作することにより、入力された検索条件と共に検索指示が、クライアント端末200からファイル管理サーバ100へ送られる。また、クリアボタン251cは、入力した検索条件を消去(クリア)するボタンオブジェクトである。
【0059】
<検索履歴の表示例>
検索画面で、検索履歴の設定欄251aが操作されると、設定欄251aに入力された条件(以下、「設定条件」と記す)で選択された検索履歴が表示される。設定条件に該当する検索履歴が複数存在する場合は、例えば、新しい検索履歴から順に表示される。設定条件に該当する検索履歴が、表示可能な検索履歴の数よりも多い場合は、表示画面をスクロールする等の手段で表示可能とすれば良い。
【0060】
図7は、検索履歴の表示画面の構成例を示す図である。
図7に示す検索履歴の表示画面(以下、「検索履歴表示画面」と記す)260には、設定欄261と、検索履歴文表示欄262と、検索ボタン263と、キャンセルボタン264とが表示されている。なお、
図7では、
図6に示した検索画面250に代えて検索履歴表示画面260が表示されているが、この検索履歴表示画面260は、検索画面250の一態様と考えて良い。
【0061】
設定欄261は、
図6の検索画面250の設定欄251aと同様である。したがって、検索履歴表示画面260において、設定欄261に、キーワードやファイル属性、検索日時、検索場所、操作の種類などの検索履歴に含まれる情報を入力することにより、検索履歴文表示欄262に表示された検索履歴文を絞り込むことができる。
【0062】
検索履歴文表示欄262には、初期的には、検索画面250の設定欄251aで設定された条件に該当する検索履歴文が表示される。
図7に示す検索履歴表示画面260は、
図6に示す検索画面250において、検索履歴の設定欄251aにおいて特に条件を指定されずに表示された画面であるものとする。したがって、検索履歴文表示欄262には、保存されている全ての検索履歴の検索履歴文が表示されている。
【0063】
検索ボタン263は、検索指示を送信するボタンオブジェクトである。ユーザが、検索履歴文表示欄262に表示された検索履歴文を選択して、検索ボタン263を操作することにより、選択された検索履歴文により特定されるデータファイルを指定した検索指示が、クライアント端末200からファイル管理サーバ100へ送られる。
【0064】
また、キャンセルボタン264は、検索履歴によるデータファイルの検索をキャンセルするボタンオブジェクトである。キャンセルボタン264が操作されると、検索履歴表示画面260が表示される前の検索画面250に表示が戻る。
【0065】
ここで、設定欄261に、「仕様書」という文字列が入力されたものとする。すると、検索履歴文表示欄262に表示される検索履歴文が、「仕様書」という文字列を含むものに絞られる。
図7に示す検索履歴表示画面260に表示された検索履歴文では、三つの検索履歴文262a、262b、262cに「仕様書」という文字列が含まれている。
【0066】
図8は、設定履歴文が絞り込まれた後の検索履歴表示画面260を示す図である。
図8の検索履歴表示画面260と
図7の検索履歴表示画面260とを比較すると、
図8の検索履歴表示画面260の画面では、設定履歴表示欄262に、
図7の検索履歴表示画面260で示した設定条件に該当する三つの検索履歴文262a、262b、262cのみが表示されている。
【0067】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態には限定されない。例えば、上記の実施形態では、検索履歴から自然言語文による一文で検索履歴文を生成して表示したが、検索履歴には、上述した検索条件や操作の対象とされたファイルの属性等の情報が含まれていれば良く、必ずしも自然言語文による一文で表示しなくても良い。ただし、1つの検索処理ごとに、その検索条件と、操作の対象とされたファイルの属性との対応付けが分かるような表示の仕方であるのが良く、たとえば1つの検索処理に対応する検索条件とファイルの属性とを1つの行内に表示する、1つの枠内に表示する等、の表示の仕方が考えられる。
【0068】
また、上記の実施形態では、検索結果のデータファイルのうち操作されたデータファイルの情報のみを検索履歴に含むこととしたが、操作されていないデータファイルの情報を検索履歴に含むようにしても良い。この場合、検索履歴を表示する際に、操作されたデータファイルの情報のみを表示させるようにしても良い。その他、本発明の技術思想の範囲から逸脱しない様々な変更や構成の代替は、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
100…ファイル管理サーバ、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…記憶装置、105…ネットワークインターフェイス、110…検索条件受け付け機能、120…検索指示受け付け機能、130…検索実行機能、140…操作情報取得機能、150…操作履歴作成機能、160…ユーザ情報取得機能、170…検索履歴作成機能、180…検索履歴管理機能、200…クライアント端末、201…CPU、202…RAM、203…ROM、204…記憶装置、205…入力装置、206…表示装置、207…ネットワークインターフェイス、210…UI画面表示機能、220…操作受け付け機能、230…操作内容保存機能、240…操作内容送信機能、250…検索画面、251…入力欄、252…検索結果表示欄、260…検索履歴表示画面、261…設定欄、262…検索履歴文表示欄