(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】現像剤収容器及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20240611BHJP
【FI】
G03G15/08 346
(21)【出願番号】P 2020178155
(22)【出願日】2020-10-23
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【氏名又は名称】川合 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【氏名又は名称】青木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】春山 拓樹
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-053558(JP,A)
【文献】特開2020-071405(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)現像剤を収容し、先端に現像剤を排出するための現像剤排出口が形成された枠体と、
(b)該枠体内において回転自在に配設され、回転に伴って現像剤を前記現像剤排出口に向けて軸方向に搬送する搬送スパイラルと、
(c)該搬送スパイラルに沿って配設され、現像剤を搬送スパイラルの軸方向に誘導する誘導壁と、
(d)前記搬送スパイラルの先端に取り付けられ、搬送スパイラルと共に回転し、現像剤を前記現像剤排出口に押し込む押込部材とを有するとともに、
(e)前記誘導壁の前記押込部材に対応する部分を切り欠くことによって、現像剤を現像剤排出口に案内する案内部が形成されることを特徴とする現像剤収容器。
【請求項2】
前記誘導壁に形成された案内部は、現像剤排出口に向けて下方に傾斜させられた傾斜面である請求項1に記載の現像剤収容器。
【請求項3】
前記枠体は、現像剤排出口が形成された先端が後端より高くなるように傾斜させて配設される請求項1又は2に記載の現像剤収容器。
【請求項4】
(a)前記枠体内における前記誘導壁に隣接させて、現像剤を貯蔵する現像剤貯蔵部が形成され、
(b)該現像剤貯蔵部に、前記誘導壁に向けて現像剤を搬送する貯蔵現像剤搬送部材が配設される請求項1~3のいずれか1項に記載の現像剤収容器。
【請求項5】
前記貯蔵現像剤搬送部材は、前記搬送スパイラルと平行に延在させて回転自在に配設された軸部材、及び該軸部材に取り付けられ、軸部材と共に回転し、現像剤を誘導壁側に押し出す押出部材を備える請求項4に記載の現像剤収容器。
【請求項6】
前記請求項1~5のいずれか1項に記載の現像剤収容器を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤収容器及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタには、画像形成ユニットが配設され、該画像形成ユニットにおいて、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面がLEDヘッドによって露光されて静電潜像が形成され、該静電潜像が現像剤収容器としてのトナー収容器から供給された現像剤としてのトナーによって現像されてトナー像が形成され、該トナー像が転写ローラによって用紙に転写されるようになっている。そして、前記プリンタに配設された定着器において前記トナー像が用紙に定着させられることによって画像が形成され、印刷が行われる。
【0003】
ところで、プリンタに配設された所定の駆動源から伝達された駆動力でスクリュを回転させ、トナーを搬送するようにしたトナー収容器が提供されている。
【0004】
該トナー収容器においては、トナー収容器の底面に、スクリュに沿って延在させて誘導壁が形成され、スクリュが回転させられると、トナーが誘導壁によってトナー収容器の底面に形成されたトナー排出口に向けて誘導される(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来のトナー収容器においては、トナー排出口の近傍においてスクリュの前端に取り付けられたフィルムを誘導壁に擦りつけることによってトナーを排出するようになっているので、誘導壁を乗り越えることができないトナーがあり、トナーを円滑に排出することができない。
【0007】
本発明は、前記従来のトナー収容器の問題点を解決して、現像剤を円滑に排出することができる現像剤収容器及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのために、本発明の現像剤収容器においては、現像剤を収容し、先端に現像剤を排出するための現像剤排出口が形成された枠体と、該枠体内において回転自在に配設され、回転に伴って現像剤を前記現像剤排出口に向けて軸方向に搬送する搬送スパイラルと、該搬送スパイラルに沿って配設され、現像剤を搬送スパイラルの軸方向に誘導する誘導壁と、前記搬送スパイラルの先端に取り付けられ、搬送スパイラルと共に回転し、現像剤を前記現像剤排出口に押し込む押込部材とを有する。
【0009】
そして、前記誘導壁の前記押込部材に対応する部分を切り欠くことによって、現像剤を現像剤排出口に案内する案内部が形成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、現像剤収容器においては、現像剤を収容し、先端に現像剤を排出するための現像剤排出口が形成された枠体と、該枠体内において回転自在に配設され、回転に伴って現像剤を前記現像剤排出口に向けて軸方向に搬送する搬送スパイラルと、該搬送スパイラルに沿って配設され、現像剤を搬送スパイラルの軸方向に誘導する誘導壁と、前記搬送スパイラルの先端に取り付けられ、搬送スパイラルと共に回転し、現像剤を前記現像剤排出口に押し込む押込部材とを有する。
【0011】
そして、前記誘導壁の前記押込部材に対応する部分を切り欠くことによって、現像剤を現像剤排出口に案内する案内部が形成される。
【0012】
この場合、搬送スパイラルに沿って配設された誘導壁の、押込部材に対応する部分が切り欠かれて案内部が形成されるので、現像剤を、誘導壁に擦りつけることなく、押込部材によって確実に現像剤排出口に押し込むことができる。
【0013】
したがって、現像剤を円滑に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態におけるトナー収容器の横断面図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【
図3】本発明の実施の形態におけるトナー収容器の縦断面図である。
【
図5】本発明の実施の形態におけるスクリュの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0016】
図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【0017】
図において、10はプリンタ、Csは該プリンタ10の外装である筐体、Bdはプリンタ10の本体、すなわち、装置本体である。
【0018】
該装置本体Bdの下部には、媒体収容部としての用紙カセット11が配設され、該用紙カセット11に媒体としての用紙Pがスタッカsk1に積載された状態で収容される。また、前記用紙カセット11の前端に、繰出部材としてのホッピングローラ13が配設され、該ホッピングローラ13を回転させることによって用紙カセット11内の用紙Pは、1枚ずつ分離させられて媒体搬送路としての用紙搬送路Rt1に繰り出され、第1の搬送部材としての給紙ローラ対m1によって用紙搬送路Rt1上を搬送され、給紙ローラ対m1より下流側に配設された画像形成部Q1に送られる。
【0019】
該画像形成部Q1は、複数の色、例えば、ブラック、イエロー、マゼンダ及びシアンの4色の画像形成ユニット16i(i=1、2、…、4)、各色の現像剤としてのトナーを収容し、各画像形成ユニット16iに供給する現像剤収容器としてのトナー収容器17i(i=1、2、…、4)、露光装置としてのLEDヘッド23i(i=1、2、…、4)、転写ユニットu1等から成る。前記トナー収容器17iは、トナーを矢印A方向に搬送した後、矢印B方向に排出し、画像形成ユニット16iに供給する。
【0020】
そして、各画像形成ユニット16iに、像担持体としての感光体ドラム21、帯電装置としての帯電ローラ22、現像剤担持体としての現像ローラ24、クリーニング部材としてのクリーニングローラ25等が配設される。帯電ローラ22によって一様に帯電させられた感光体ドラム21の表面がLEDヘッド23によって露光されて潜像としての静電潜像が形成され、該静電潜像が現像ローラ24によって現像され、トナー収容器17iから供給されたトナーが付着させられて、各感光体ドラム21の表面に現像剤像としての各色のトナー像が形成される。
【0021】
また、前記転写ユニットu1は、第1のローラとしての駆動ローラr1、第2のローラとしての従動ローラr2、前記駆動ローラr1と従動ローラr2との間に走行自在に張設されたベルト部材としての転写ベルト26、及び該転写ベルト26を介して前記各感光体ドラム21と対向させて回転自在に配設された転写部材としての転写ローラ28i(i=1、2、…、4)を備える。
【0022】
用紙Pが、画像形成部Q1に送られ、各画像形成ユニット16iの感光体ドラム21と転写ローラ28iとの間の転写部を搬送される間に、各色のトナー像が転写ローラ28iによって用紙Pに順次重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。各色のトナー像が用紙Pに転写された後に感光体ドラム21上に残留したトナーは、クリーニングローラ25によって掻き取られ、除去される。
【0023】
なお、説明の便宜上、図において、画像形成ユニット16i、トナー収容器17i、LEDヘッド23i及び転写ローラ28iは、それぞれ一つだけ示してある。
【0024】
前記用紙搬送路Rt1における画像形成部Q1より下流側には、定着装置としての定着器31が配設される。該定着器31は、第1の定着部材としての加熱ローラ32及び第2の定着部材としての加圧ローラ33を備え、加熱ローラ32内に加熱源としての図示されないヒータが配設される。
【0025】
定着器31において、用紙Pが加熱ローラ32と加圧ローラ33との間の定着部を搬送される間に、用紙P上のトナー像は、加熱ローラ32によって加熱され、溶融させられ、加圧ローラ33によって加圧され、用紙Pに定着させられる。
【0026】
このようにして、トナー像が定着させられた用紙Pは、第2の搬送部材としての搬送ローラ対m2によって搬送され、第3の搬送部材としての排出ローラ対m3によって装置本体Bd外に排出され、スタッカsk2に積載される。
【0027】
次に、トナー収容器17iについて説明する。
【0028】
図1は本発明の実施の形態におけるトナー収容器の横断面図、
図3は本発明の実施の形態におけるトナー収容器の縦断面図、
図4は
図3のX-X断面図、
図5は本発明の実施の形態におけるスクリュの斜視図、
図6は
図3のY-Y断面図である。なお、
図1は
図3のZ-Z断面図である。
【0029】
図において、17iはトナー収容器、Ctは該トナー収容器17iの外装である枠体(ケース)であり、該枠体Ctは、用紙Pの搬送方向における下流側である前側にフロントパネルPfを、用紙Pの搬送方向における上流側である後側にリヤパネルPrを、上側にトップパネルPtを、下側にボトムパネルPbを、用紙Pの搬送方向における上流側から見て左側にサイドパネルPs1を、右側にサイドパネルPs2を備え、枠体Ct内にトナーが収容される。
【0030】
前記トナー収容器17iは、画像形成ユニット16i(
図2)の上部において、先端が後端より高くなるように、水平方向に対して、例えば、10〔°〕傾斜させた状態でプリンタ10に実装される。したがって、水平面に対する投影面積を小さくすることができるので、プリンタ10を小型化することができる。
【0031】
前記枠体Ctの先端、すなわち、ボトムパネルPbの上端に、トナーTをトナー収容器17i外に排出するための現像剤排出口としてのトナー排出口h1が形成される。また、該トナー排出口h1を開閉するための開閉部材としてのシャッタ41が、枠体Ctに対して矢印A方向に移動自在に配設され、移動に伴って閉位置及び開位置に置かれ、閉位置においてトナー排出口h1を閉じ、開位置においてトナー排出口h1を開く。なお、トナー排出口h1には、弾性体によって形成されたシール部材43が、トナー排出口h1の外周を包囲するように配設される。前記シール部材43は、シャッタ41が閉位置に置かれたときに、枠体CtのボトムパネルPbとシャッタ41との隙間をシールする。
【0032】
また、枠体CtのリヤパネルPrの外面の上方に、トナー収容器17iを画像形成ユニット16iから取り外し、プリンタ10から引き出すときに操作者が手をかけるための把手35が突出させて形成される。
【0033】
そして、枠体Ct内において、サイドパネルPs1側に現像剤搬送部としてのトナー搬送部Ar1が、サイドパネルPs2側に現像剤貯蔵部としてのトナー貯蔵部Ar2が、それぞれ後述される誘導壁51に隣接させて形成され、トナー搬送部Ar1に搬送スパイラルとしてのスクリュ38が、トナー貯蔵部Ar2に貯蔵現像剤搬送部材としての攪拌装置39が枠体Ctの長手方向に延在させて、互いに平行に、かつ、回転自在に配設される。なお、スクリュ38及び攪拌装置39は、プリンタ10に配設された図示されない駆動源からの回転を受けて回転させられる。
【0034】
前記スクリュ38は、軸部材Sha、該軸部材Shaの周囲に所定のピッチで形成されたスパイラルから成る羽根部Wg、前記軸部材ShaのフロントパネルPf側の端部に形成された、断面がD字状の形状を有する連結部Cna、及び前記軸部材ShaのリヤパネルPr側の端部に形成された、円板状の形状を有する被支持部Spaを備え、矢印C方向に回転させられるのに伴って、トナーTをリヤパネルPrからフロントパネルPf側に向けて、すなわち、前記トナー排出口h1に向けて軸方向(矢印A方向)に搬送する。
【0035】
また、前記スクリュ38の先端、すなわち、連結部Cnaの平面部(Dカット部)に、弾性体から成る押込部材としてのフィルムFmaが取り付けられ、該フィルムFmaは、スクリュ38の回転に伴って回転させられ、トナー排出口h1の周辺のトナーTをトナー排出口h1に押し込み、搬送する。
【0036】
前記スクリュ38は、先端において、前記連結部Cnaに駆動力伝達部46を内嵌させることによって、後端において、前記被支持部SpaとリヤパネルPrの内壁に形成された支持部47とを係合させることによって、回転自在に支持される。
【0037】
前記駆動力伝達部46は、フロントパネルPfに形成された二つの貫通孔から成る軸受孔部H1によって回転自在に支持され、段付き円筒形から成る駆動力入力部46a、及び断面がD字状の形状を有する駆動力出力部46bを備える。そして、駆動力入力部46aに形成された係合穴h3と、駆動源から駆動力を伝達する駆動力伝達系の図示されないシャフトとが係合させられ、前記駆動力出力部46bと、前記連結部Cnaに形成された係合穴h4とが係合(Dカット係合)させられる。
【0038】
これにより、駆動源から伝達された駆動力は駆動力伝達部46を介してスクリュ38に伝達される。
【0039】
なお、前記スクリュ38の先端とフロントパネルPfの内面との間にリング状のシール部材48が配設され、スクリュ38とフロントパネルPfとの間がシールされる。
【0040】
前記攪拌装置39は、軸部材Shb、該軸部材ShbのフロントパネルPf側の端部に形成された、断面がD字状の形状を有する連結部Cnb、及び軸部材ShbのリヤパネルPr側の端部に形成された、円柱状の形状を有する被支持部Spbを備える。
【0041】
また、前記軸部材Shbに、弾性体から成る押出部材としてのフィルムFmbが取り付けられ、該フィルムFmbは、攪拌装置39の矢印D方向の回転に伴って回転させられ、トナー貯蔵部Ar2内のトナーTを攪拌するとともに、ボトムパネルPb上のトナーTを前記誘導壁51に向けて矢印E方向に押し出し、搬送する。
【0042】
前記攪拌装置39は、前端において、前記連結部Cnbに、前記駆動力伝達部46と同様な図示されない攪拌装置用の駆動力伝達部を内嵌させることによって、後端において、前記被支持部SpbとリヤパネルPrの内壁に形成された支持部49とを係合させることによって、回転自在に支持される。前記駆動源からの駆動力が攪拌装置用の駆動力伝達部を介して攪拌装置39に伝達される。
【0043】
ところで、前記スクリュ38は、矢印C方向に回転させられることによって軸方向である矢印A方向にトナーTを搬送する。このとき、スクリュ38の羽根部Wgの外周の全体が径方向外方に開放されていると、羽根間のトナーTが遠心力で径方向外方に放出され、トナーTを安定させて搬送することができない。
【0044】
そこで、本実施の形態においては、前記トナー搬送部Ar1におけるスクリュ38と対向する部分に、スクリュ38の羽根部Wgの外周の下方部分を覆う前記誘導壁51が、スクリュ38に沿って形成される。前記誘導壁51は、リヤパネルPrからフロントパネルPfにかけて、スクリュ38の羽根部Wgの外周を円弧状の面Saで覆うように突出させて形成され、トナーTをスクリュ38の軸方向に誘導する。
【0045】
ところで、前記誘導壁51をリヤパネルPrとフロントパネルPfとの間の全体に形成すると、フィルムFmaは、スクリュ38の回転に伴って回転させられても、トナー排出口h1の周辺のトナーTをトナー排出口h1に確実に押し込むことができない。
【0046】
そこで、本実施の形態においては、前記誘導壁51におけるトナー排出口h1に隣接し、かつ、フィルムFmaに対応する部分を切り欠くことによって、矩形の形状を有し、トナーTをトナー排出口h1に案内する案内部としての傾斜面Sbが形成される。該傾斜面Sbは、ボトムパネルPbにおける前記トナー排出口h1のサイドパネルPs2側の縁部を、サイドパネルPs1側に向けて下方に傾斜させて形成される。
【0047】
次に、トナー収容器17iの動作について説明する。
【0048】
プリンタ10において画像が形成され、画像形成ユニット16i内のトナーTが少なくなると、駆動源から連結部Cna、Cnbに駆動力が伝達され、スクリュ38及び攪拌装置39が回転させられ、フィルムFma、Fmbが回転させられる。
【0049】
これにより、トナー貯蔵部Ar2のトナーTは、フィルムFmbによってスクリュ38に向けて矢印E方向に搬送されるとともに、スクリュ38に沿ってトナー排出口h1に向けて矢印A方向に搬送され、トナー排出口h1に到達すると、フィルムFmaによってトナー排出口h1に押し込まれる。
【0050】
このとき、誘導壁51には、トナー排出口h1に向かって下降する傾斜面Sbが形成されているので、トナーTは、確実にトナー排出口h1に押し込まれ、枠体Ct外に円滑に排出され、画像形成ユニット16iに供給される。
【0051】
このように、本実施の形態においては、スクリュ38に沿って配設された誘導壁51の、フィルムFmaに対応する部分が切り欠かれて傾斜面Sbが形成されるので、トナーTを、誘導壁51に擦りつけることなく、フィルムFmaによって確実にトナー排出口h1に押し込むことができる。
【0052】
したがって、トナーTを円滑に排出することができる。
【0053】
本実施の形態においては、プリンタ10について説明したが、本発明を複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0054】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0055】
17i トナー収容器
38 スクリュ
51 誘導壁
Ct 枠体
Fma フィルム
h1 トナー排出口
Sb 傾斜面
T トナー