(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】自動倉庫
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240611BHJP
【FI】
B65G1/04 541
(21)【出願番号】P 2021011101
(22)【出願日】2021-01-27
【審査請求日】2023-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】小林 健一
(72)【発明者】
【氏名】石田 正人
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開昭48-087572(JP,A)
【文献】特開平08-113328(JP,A)
【文献】特開2020-169099(JP,A)
【文献】特開2017-213059(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高さ、幅の異なる複数種類の容器を格納する自動倉庫であって、
上方突き出し部を有する係合部材を奥側に有するラックと、
下方突き出し部を有する被係合部材を備えた容器を搬送する入出庫装置と、
前記ラックの空き領域の高さ及び幅を把握し、入庫する容器の高さ及び幅に基づいて入庫位置を決定するコントローラと、を備える、自動倉庫。
【請求項2】
前記ラックは、前記容器の下部に設けられた水平突き出し部を支持する受け部を有する、請求項1に記載の自動倉庫。
【請求項3】
前記コントローラは、入庫時に、空き領域の入庫位置候補のうち四辺を入庫済みの容器と多く接する位置を入庫位置として決定する、請求項1又は2に記載の自動倉庫。
【請求項4】
前記コントローラは、容器の入庫位置を決定する際に、空き領域の中で最も大きい容器を格納可能な領域を空き領域のまま残すようにする、請求項1~3のいずれかに記載の自動倉庫。
【請求項5】
前記コントローラは、出庫時に、複数の出庫候補のうち四辺を入庫済みの容器と少なく接する容器を出庫容器として決定する、請求項1~4のいずれかに記載の自動倉庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫に関し、特にサイズが異なる荷物を収納可能な自動倉庫に関する。
【背景技術】
【0002】
トレイストッカは、一般的にトレイを格納する自動倉庫である。
また、ラックに高さの異なる荷物を格納可能としている自動倉庫が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トレイストッカでは、トレイに格納したい荷物のサイズが大きく異なる場合、最大サイズの荷物に合わせてトレイを大型化する必要がある。その場合には、小物の保管は、トレイ内に間仕切りを設けて混載して保管することになる。しかし、小物の場合に縦に長いトレイでは、小物の取り出しが難しくなる。
また、サイズが異なるトレイをフリーサイズ対応として棚に保管する方法がある。しかし、この場合、棚の高さが固定されてしまうので、背が低いトレイの保管時は上部にデッドスペースが生じてしまう。
【0005】
本発明の目的は、自動倉庫において、高さ、幅の異なる容器を効率よく保管することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0007】
本発明の一見地に係る自動倉庫は、高さ、幅の異なる複数種類の容器を格納するものであって、ラックと、入出庫装置と、コントローラとを備えている。
ラックは、上方突き出し部を有する係合部材を奥側に有している。
入出庫装置は、下方突き出し部を有する被係合部材を備えた容器を搬送する。
コントローラは、ラックの空き領域の高さ及び幅を把握し、入庫する容器の高さ及び幅に基づいて入庫位置を決定する。
この自動倉庫では、入出庫装置は、容器を搬送して、入出庫を行う。具体的には、入出庫装置は、容器をラックに格納し(入庫)、容器をラックから取り出す(出庫)。入庫された容器は、被係合部材の下方突き出し部が係合部材の上方突き出し部に引っ掛けられることで、ラックに係合保持される。なお、上方突き出し部材は上方に向かって突き出された部材であり、下方突き出し部材は下方に向かって突き出された部材である。
この自動倉庫では、ラックの空き領域の高さ及び幅と入庫する容器の高さ及び幅に基づいて、容器の入庫位置が決定される。したがって、高さ、幅の異なる容器を効率よく保管できる。
【0008】
ラックは、容器の下部に設けられた水平突き出し部を支持する受け部を有していてもよい。
この自動倉庫では、容器の水平突き出し部がラックの受け部によって支持される。したがって、保管時に容器が安定する。
【0009】
コントローラは、入庫時に、空き領域の入庫位置候補のうち入庫予定容器の四辺が入庫済み容器に最も多く接する位置を、入庫位置として決定してもよい。
この自動倉庫では、容器の歯抜け状態(例えば小容器が複数点在することで、空き領域の全体量は十分あるのに大きな容器を入庫できなくなること)が生じにくい。なぜなら、前述のように、空き領域の入庫位置候補のうち入庫予定容器の四辺が入庫済み容器に最も多く接する位置を入庫位置として決定するので、入庫予定容器の四辺が入庫済み容器に少なく接する位置を、大きな容器の入庫位置として残せるからである。
【0010】
コントローラは、容器の入庫位置を決定する際に、空き領域の中で最も大きい容器を格納可能な領域を空き領域のまま残すようにしてもよい。
この自動倉庫では、荷物の歯抜け状態が生じにくい。なぜなら、小さな容器を入庫する際に、最も大きい容器の入庫位置が残されるように入庫位置が決定されるからである。
【0011】
コントローラは、出庫時に、複数の出庫候補の容器のうち四辺が他の容器に最も短く接する容器を出庫容器として決定してもよい。
この自動倉庫では、より大きな空き領域を確保できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る自動倉庫では、高さ、幅の異なる容器を効率よく保管できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図4】
図3の部分拡大図であり、容器が係合部材に掛けられた状態を示す図。
【
図6】自動倉庫の入庫間口決定制御動作を示すフローチャート。
【
図9】自動倉庫の出庫容器決定制御動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.第1実施形態
(1)自動倉庫の基本構造
図1~
図4を用いて、自動倉庫1を説明する。
図1は、第1実施形態の自動倉庫の模式的平面図である。
図2は、ラックの模式的側面図である。
図3は、ラックの模式的正面図である。
図4は、
図3の部分拡大図であり、容器が係合部材に掛けられた状態を示す図である。
【0015】
自動倉庫1は、高さ、幅の異なる複数種類の容器5を格納するものである。
なお、
図1において、図左右方向が第1方向(矢印Y)であり、図上下方向が第2方向(矢印X)である。なお、鉛直方向は矢印Zで示されている。
【0016】
(2)ラック
自動倉庫1は、ラック3を有している。ラック3は、複数の容器5を収納する施設である。ラック3は、壁面11と、壁面11の一面に設けられた複数の係合部材13を有している。係合部材13は、和室などに設置されている付け長押(なげし)のような構造であり、係合部材13は、スタッカクレーン通路31(後述)に対して第2方向反対側(つまり、奥側)に設けられて第1方向に長く延びている。
係合部材13は、
図1~
図3に示すように、鉛直方向に複数設けられている。係合部材13同士の上下間は等間隔であり、各間隔は後述する最小の容器である第1容器5Aの高さに対応している。
【0017】
係合部材13は、
図4に示すように、上方突き出し部15を有している。具体的には、壁面11から第2方向前側に水平部16が延びており、上方突き出し部15は水平部16の先端から上方に延びている。上方突き出し部15の上部は、上側に行くにしたがって第2方向厚みが小さくなる両側傾斜面を有している。
さらに、ラック3は、受け部17を有している。受け部17は、壁面11の一部であり、他の部分と面一である。なお、受け部17は、係合部材13の下方に離れた位置に設けられている。
【0018】
(3)容器
以下の説明では、容器を一般的に記載又は総称するときは「容器5」とし、具体的には「第1容器5A」等とする。したがって、図面での5A、5B等は容器5の記載に対応している。
容器5は、つば付きプラスチックケースからなるトレイであり、容器本体21と、被係合部材23とを有している。被係合部材23は、係合部材13に係合される部材であり、下方突き出し部25を有している。下方突き出し部25は、具体的にはつば26の一部であり、つば26の一部に形成された下側凹部によってつば26の第2方向奥側の下面に形成されている。なお、上記の下側凹部は上方突き出し部15が挿入される部分であり、上方突き出し部15の形状と相補的な形状を有している。
【0019】
容器5の被係合部材23がラック3の係合部材13に係合しているときの各部材の関係を説明する。容器5の下方突き出し部25が、上方突き出し部15の奥側に配置され、これにより、
図3及び
図4に示すように、容器5の被係合部材23は、ラック3の係合部材13に掛けられた状態になる。
容器5は、さらに、水平突き出し部27を下部に有している。水平突き出し部27は、容器5の容器本体21の第2方向奥側の下部において第2方向奥側に水平に突出している板状部分である。水平突き出し部27は、容器5が係合部材13に掛けられたときに、ラック3の受け部17によって支持される。したがって、保管時に容器5が安定する。
また、容器5のつば26の奥側縁は、容器5が係合部材13に掛けられたときに、壁面11に当接または近接している。ただし、つば26は壁面11から離れていてもよい。
【0020】
容器5は、高さ、幅の異なる複数種類が用いられる。具体的には、容器5として、第1容器5A、第2容器5B、第3容器5C及び第4容器5Dの4種類が用いられる。
第1容器5Aは、最小の容器である。一例として、第1容器5Aの縦は15cmであり、横は20cmである。
【0021】
第2容器5Bは、第1容器5Aを縦(高さ)1×横(幅)1とした場合に、縦2×横1の寸法である。一例として、第2容器5Bの縦は30cmであり、横は20cmである。
第3容器5Cは、第1容器5Aを縦(高さ)1×横(幅)1とした場合に、縦1×横2の寸法である。一例として、第3容器5Cの縦は15cmであり、横は40cmである。これにより、第3容器5Cは、上下に並んだ2本の係合部材13の高さスペースを占める。
第4容器5Dは、第1容器5Aを縦1×横1とした場合に、縦2×横2の寸法である。一例として、第4容器5Dの縦は30cmであり、横は40cmである。これにより、第4容器5Dは、上下に並んだ2本の係合部材13の高さスペースを占める。
【0022】
このように、第2容器5B、第3容器5C及び第4容器5Dの寸法は、最小トレイである第1容器5Aの高さ、幅の倍数で設計されている。
以上の構成により、
図1~
図3に示すように、第1容器5A、第2容器5B、第3容器5C及び第4容器5Dは、ラック3の壁面11に混在して収納可能になっている。
【0023】
(4)スタッカクレーン
自動倉庫1は、
図1に示すように、スタッカクレーン7を有している。スタッカクレーン7は、公知の技術であり、容器5を搬送及び移載する装置である。
スタッカクレーン7は、スタッカクレーン通路31に沿って第1方向に走行可能であり、容器5を係合部材13に引っ掛けたり、係合部材13から取り外したりできる。
【0024】
(5)自動倉庫の制御構成
図5を用いて、自動倉庫1の制御構成を説明する。
図5は、自動倉庫の制御構成を示すブロック図である。
自動倉庫1は、コントローラ51を有している。
コントローラ51は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェース(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェースなど)を有するコンピュータシステムである。コントローラ51は、記憶部(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
【0025】
コントローラ51は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
コントローラ51の各要素の機能は、一部又は全てが、コントローラ51を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、コントローラ51の各要素の機能の一部は、カスタムICにより構成されていてもよい。
【0026】
コントローラ51には、スタッカクレーン7の走行装置53、昇降装置55、移載装置57が接続されており、コントローラ51はこれら装置を制御可能である。
コントローラ51には、図示しないが、容器5の大きさ、形状及び位置を検出するセンサ、各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
なお、コントローラ51は、入庫されている容器5の数、種類及び位置、並びに出庫されている容器5の数及び種類を把握している。
【0027】
(6)自動倉庫の制御動作
コントローラ51は、ラック3の空き領域の高さ及び幅を把握し、入庫する容器5の高さ及び幅に基づいて入庫位置を決定する。したがって、高さ、幅の異なる容器5を効率よく保管できる。
【0028】
(6-1)入庫間口の決定制御
図6~
図8を用いて、自動倉庫1の入庫間口決定制御動作を説明する。
図6は、自動倉庫の入庫間口決定制御動作を示すフローチャートである。
図7及び
図8は、ラックの状態を示す模式的側面図である。
以下に説明する制御フローチャートは例示であって、各ステップは必要に応じて省略及び入れ替え可能である。また、複数のステップが同時に実行されたり、一部又は全てが重なって実行されたりしてもよい。
さらに、制御フローチャートの各ブロックは、単一の制御動作とは限らず、複数のブロックで表現される複数の制御動作に置き換えることができる。
なお、各装置の動作は、コントローラ51から各装置への指令の結果であり、これらはソフトウェア・アプリケーションの各ステップによって表現される。
【0029】
ステップS1では、接辺長が最も長い空き間口は1箇所であるか否かが判断される。「空き間口」とは、入庫される容器5に対応する単数又は複数の空き領域(間口)である。「接辺長」とは、各空き間口において、入庫済みの容器5に接している辺の長さである。YesであればプロセスはステップS2に移行し、NoであればプロセスはステップS3に移行する。
【0030】
ステップS2では、入庫間口が決定される。
図7に示す例では、入庫されるトレイは第1容器5A(高さ20cm、幅15cm)であり、ラック3には空き間口71~79が存在する。ここでは、空き間口71の接辺長が70cmであり最も長く、しかも1箇所だけなので、入庫先間口として決定される。
【0031】
以上に述べたように、コントローラ51は、入庫時に、空き領域の入庫位置候補のうち入庫予定の容器5の四辺が入庫済みの容器5に最も多く接する位置を、入庫位置として決定する。したがって、容器5の歯抜け状態(例えば、小容器が複数点在することで、空き領域の全体量は十分あるのに大容器を入庫できなくなること)が生じにくい。なぜなら、前述のように、空き領域の入庫位置候補(空き間口)のうち入庫予定容器5の四辺が入庫済み容器5に最も多く接する空き間口を入庫位置として決定するので、入庫予定の容器5の四辺が入庫済みの容器5に少なく接する位置は、大きな容器5の入庫位置として残せるからである。
図7に示す例では、空き間口71に容器5を入庫することで、空き間口73~74の箇所において第2容器5B用や第3容器5Cの間口を残すことができ、空き間口76~79の箇所において第4容器5D用の間口を残すことができる。
【0032】
ステップS3では、第4容器5Dが入庫可能な空き間口は1箇所であるか否かが判断される。YesであればプロセスはステップS2に移行し、Noであればプロセスはステップ4に移行する。
図8に示す例では、入庫されるトレイは第2容器5B(高さ30cm、幅20cm)であり、ラック3には接辺長が最も長い空き間口80~82が存在する。この場合、空き間口80が入庫先間口として決定される。なぜなら、この例では1個の第4容器5D(図示せず)がすでに出庫されており、しかも空き間口81及び空き間口82は合わせて1つの間口であって、先に当該第4容器5Dを出庫した際に、空き領域の中で第4容器5Dを格納可能な領域として確保されているからである。以上の結果、第4容器5D用の入庫先間口が維持される。
ステップS4では、出庫口101に近い空き間口が入庫先間口として決定される。
図8に示す例において、1個の第4容器5Dが先に出庫されていない場合であり、出庫口101に近い空き間口82が入庫先間口として決定される。
【0033】
(6-2)出庫容器の決定制御
図9~
図11を用いて、自動倉庫1における出庫容器決定制御動作を説明する。
図9は、自動倉庫の出庫容器決定制御動作を示すフローチャートである。
図10及び
図11は、ラックの状態を示す模式的側面図である。
【0034】
ステップS11では、出庫候補の容器5として出庫されれば第4容器5Dを格納可能な空き領域を形成するものは1つであるか否かが判断される。具体的には、コントローラ51が上記判断を実行する。ステップS11においてYesであればプロセスはステップS12に移行し、NoであればプロセスはステップS13に移行する。
図10の例では、第4容器5Dを格納可能な空き領域を形成する容器5は2つである。具体的には、第4容器5Dが出庫されているのでそれを入庫するための間口を確保するために、小容器83と小容器84が対象になる。小容器83と小容器84が、出庫後に、いずれも第4容器5Dのための空き間口を形成できるからである。
ステップS12では、出庫容器が決定される。具体的には、コントローラ51が、上記決定を実行する。
【0035】
ステップS13では、複数の出庫候補の容器5のうち四辺が入庫済みの他の容器5に最も短く接する容器5は1つかが判断される。具体的には、コントローラ51が、上記判断を実行する。YesであればプロセスはステップS12に移行し、NoであればプロセスはステップS14に移行する。
図10の例では、複数の出庫候補の容器5のうち四辺が入庫済みの他の容器5に最も短く接する容器5は1つだけである。具体的には、小容器83の接辺長が小容器84の接辺長よりも短いので、小容器83が出庫容器として決定される。したがって、より大きな空き領域を確保できる。
【0036】
ステップS14では、複数の容器5のうち出庫口101までの距離の近い容器5が選択される。
図11の例では、小容器86の出庫口101までの距離が小容器87の出庫口101までの距離よりも短いので、小容器86が出庫容器として決定される。
【0037】
2.実施形態の特徴
上記実施形態は、下記のようにも説明できる。
自動倉庫1(自動倉庫の一例)は、高さ、幅の異なる複数種類の容器5(容器の一例)を格納するものであって、ラック3と、スタッカクレーン7と、コントローラ51とを備えている。
ラック3(ラックの一例)は、上方突き出し部15を有する係合部材13を奥側に有している。
スタッカクレーン7(入出庫装置の一例)は、下方突き出し部25を有する被係合部材23を備えた容器5を搬送する。
コントローラ51は、ラック3の空き領域の高さ及び幅を把握し、入庫する容器5の高さ及び幅に基づいて入庫位置を決定する。
この自動倉庫1では、高さ、幅の異なる容器5を効率よく保管できる。
【0038】
3.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
容器の種類は2種類でもよいし、4種類以上でもよい。
容器は、フリーサイズであってもよい。
容器は、金属ケースでもよい。
【0039】
容器の水平付き出し部は省略されてもよい。
ラックの受け部は、ラックから突出する部材であってもよい。その場合、容器の水平突き出し部は短くしてもよいし又は省略されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、特にサイズが異なる荷物を収納可能な自動倉庫に広く適用できる。
【符号の説明】
【0041】
1 :自動倉庫
3 :ラック
5 :容器
5A :第1容器
5B :第2容器
5C :第3容器
5D :第4容器
7 :スタッカクレーン
11 :壁面
13 :係合部材
15 :上方突き出し部
17 :受け部
21 :容器本体
23 :被係合部材
25 :下方突き出し部
27 :水平突き出し部
31 :スタッカクレーン通路
51 :コントローラ
53 :走行装置
55 :昇降装置
57 :移載装置