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特許7501418VPPにおける通信異常対応装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】VPPにおける通信異常対応装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20240611BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20240611BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
H02J13/00 301D
H02J13/00 311R
H02J3/38 110
H02J7/00 P
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021047722
(22)【出願日】2021-03-22
(65)【公開番号】P2022146648
(43)【公開日】2022-10-05
【審査請求日】2023-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】豊良 幸男
【審査官】新田 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-054003(JP,A)
【文献】特開2017-038467(JP,A)
【文献】特開2018-074726(JP,A)
【文献】特開2013-074631(JP,A)
【文献】特開2017-038466(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 13/00
H02J 3/38
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力系統と電動車とを接続し前記電動車への充放電動作が可能な充放電器と、前記充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で前記充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応装置であって、
前記充放電器に前記充放電動作を行わせるプロセッサと、
前記制御サーバと前記充放電器との通信状態に影響されずに前記プロセッサからアクセス可能であり、前記第1期間の周期で送信される前記制御指示を記憶するメモリと、を備え、
前記第1期間よりも長い第2期間にわたる前記充放電動作に関する情報が前記制御指示として送信され、
前記制御サーバと前記充放電器との間で通信異常が発生した場合、前記プロセッサは、前記第2期間にわたる前記充放電動作に関する前記情報を前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出された前記情報に従って前記充放電器に前記充放電動作を行わせ
前記プロセッサは、前記通信異常の発生から前記第2期間の経過後、前記充放電器にフェールセーフ動作を行わせる
ことを特徴とするVPPにおける通信異常対応装置。
【請求項2】
電力系統と電動車とを接続し前記電動車への充放電動作が可能な充放電器と、前記充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で前記充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応装置であって、
前記充放電器に前記充放電動作を行わせるプロセッサと、
前記制御サーバと前記充放電器との通信状態に影響されずに前記プロセッサからアクセス可能であり、前記第1期間の周期で送信される前記制御指示を記憶するメモリと、を備え、
前記第1期間よりも長い第2期間にわたる前記充放電動作に関する情報が前記制御指示として送信され、
前記制御サーバと前記充放電器との間で通信異常が発生した場合、前記プロセッサは、前記第2期間にわたる前記充放電動作に関する前記情報を前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出された前記情報に従って前記充放電器に前記充放電動作を行わせ
前記メモリは、前記充放電器に設けられている
ことを特徴とするVPPにおける通信異常対応装置。
【請求項3】
電力系統と電動車とを接続し前記電動車への充放電動作が可能な充放電器と、前記充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で前記充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応装置であって、
前記充放電器に前記充放電動作を行わせるプロセッサと、
前記制御サーバと前記充放電器との通信状態に影響されずに前記プロセッサからアクセス可能であり、前記第1期間の周期で送信される前記制御指示を記憶するメモリと、を備え、
前記第1期間よりも長い第2期間にわたる前記充放電動作に関する情報が前記制御指示として送信され、
前記制御サーバと前記充放電器との間で通信異常が発生した場合、前記プロセッサは、前記第2期間にわたる前記充放電動作に関する前記情報を前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出された前記情報に従って前記充放電器に前記充放電動作を行わせ
前記メモリは、前記制御サーバと1又は複数の前記充放電器との通信を中継する通信装置に設けられている
ことを特徴とするVPPにおける通信異常対応装置。
【請求項4】
電力系統と電動車とを接続し前記電動車への充放電動作が可能な充放電器と、前記充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で前記充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応装置であって、
前記充放電器に前記充放電動作を行わせるプロセッサと、
前記制御サーバと前記充放電器との通信状態に影響されずに前記プロセッサからアクセス可能であり、前記第1期間の周期で送信される前記制御指示を記憶するメモリと、を備え、
前記第1期間よりも長い第2期間にわたる前記充放電動作に関する情報が前記制御指示として送信され、
前記制御サーバと前記充放電器との間で通信異常が発生した場合、前記プロセッサは、前記第2期間にわたる前記充放電動作に関する前記情報を前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出された前記情報に従って前記充放電器に前記充放電動作を行わせ
前記メモリは、前記VPPに参加する個々の電動車に設けられている
ことを特徴とするVPPにおける通信異常対応装置。
【請求項5】
電力系統と電動車とを接続し前記電動車への充放電動作が可能な充放電器と、前記充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で前記充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応装置であって、
前記充放電器に前記充放電動作を行わせるプロセッサと、
前記制御サーバと前記充放電器との通信状態に影響されずに前記プロセッサからアクセス可能であり、前記第1期間の周期で送信される前記制御指示を記憶するメモリと、を備え、
前記第1期間よりも長い第2期間にわたる前記充放電動作に関する情報が前記制御指示として送信され、
前記制御サーバと前記充放電器との間で通信異常が発生した場合、前記プロセッサは、前記第2期間にわたる前記充放電動作に関する前記情報を前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出された前記情報に従って前記充放電器に前記充放電動作を行わせ
前記第2期間は、前記VPPに参加する前記電動車の台数が多いほど、長い期間に設定される
ことを特徴とするVPPにおける通信異常対応装置。
【請求項6】
電力系統と電動車とを接続し前記電動車への充放電動作が可能な充放電器と、前記充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で前記充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応装置であって、
前記充放電器に前記充放電動作を行わせるプロセッサと、
前記制御サーバと前記充放電器との通信状態に影響されずに前記プロセッサからアクセス可能であり、前記第1期間の周期で送信される前記制御指示を記憶するメモリと、を備え、
前記第1期間よりも長い第2期間にわたる前記充放電動作に関する情報が前記制御指示として送信され、
前記制御サーバと前記充放電器との間で通信異常が発生した場合、前記プロセッサは、前記第2期間にわたる前記充放電動作に関する前記情報を前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出された前記情報に従って前記充放電器に前記充放電動作を行わせ
前記第2期間は、前記電力系統内での電力の変動許容量が小さいほど、短い期間に設定される
ことを特徴とするVPPにおける通信異常対応装置。
【請求項7】
電力系統と電動車とを接続し前記電動車への充放電動作が可能な充放電器と、前記充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で前記充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応装置であって、
前記充放電器に前記充放電動作を行わせるプロセッサと、
前記制御サーバと前記充放電器との通信状態に影響されずに前記プロセッサからアクセス可能であり、前記第1期間の周期で送信される前記制御指示を記憶するメモリと、を備え、
前記第1期間よりも長い第2期間にわたる前記充放電動作に関する情報が前記制御指示として送信され、
前記制御サーバと前記充放電器との間で通信異常が発生した場合、前記プロセッサは、前記第2期間にわたる前記充放電動作に関する前記情報を前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出された前記情報に従って前記充放電器に前記充放電動作を行わせ
前記第2期間は、前記通信異常が発生した時点での前記VPPにおける目標電力量の達成率が高いほど、短い期間に設定される
ことを特徴とするVPPにおける通信異常対応装置。
【請求項8】
電力系統と電動車とを接続し前記電動車への充放電動作が可能な充放電器と、前記充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で前記充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応方法であって、
前記第1期間よりも長い第2期間にわたる前記充放電動作に関する情報を前記制御指示として送信するステップと、
前記制御サーバと前記充放電器との通信状態に影響されずに前記充放電器からアクセス可能なメモリに、前記第1期間の周期で送信される前記制御指示を記憶するステップと、
前記制御サーバと前記充放電器との間で通信異常が発生した場合、前記第2期間にわたる前記充放電動作に関する前記情報を前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出された前記情報に従って前記充放電器に前記充放電動作を行わせるステップと、
前記通信異常の発生から前記第2期間の経過後、前記充放電器にフェールセーフ動作を行わせるステップと、を含む
ことを特徴とするVPPにおける通信異常対応方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、VPPにおける通信異常対応装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、電動車をエネルギリソースとして用いるVPP(Virtual Power Plant)についての研究が進んでいる。特許文献1には、その一例が開示されている。特許文献1に開示された技術は、電力系統と複数の電動車に搭載された蓄電器との間で双方向の電力の授受を行うV2Gシステムに関する技術である。この技術では、子アグリゲータからEVSE(Electric Vehicle Service Equipment)に充放電に関する情報が送信される。子アグリゲータは充放電を管理する制御サーバであり、EVSEは電動車に対して充放電を行う充放電器である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-124674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
制御サーバと充放電器とは有線又は無線の通信網を介して接続されている。このため、VPPの稼働中に制御サーバと充放電器との間で通信異常が発生する可能性がある。通信が切断された場合、充放電器は制御サーバから充放電に関する制御指示を受け取ることができず、電動車に対する充放電動作を継続できなくなる。その結果、VPPの充放電実績が低下してしまう。
【0005】
本開示は、VPPにおいて制御サーバと充放電器との間で通信異常が発生した場合の充放電実績の低下を抑えることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、上記目的を達成するための通信異常対応装置を提供する。本開示に係る通信異常対応装置は、電力系統と電動車とを接続し電動車への充放電動作が可能な充放電器と、充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応装置である。本通信異常対応装置は、プロセッサとメモリとを備える。プロセッサは、充放電器に充放電動作を行わせるようにプログラムされている。メモリは、制御サーバと充放電器との通信状態に影響されずにプロセッサからアクセス可能であり、第1期間の周期で送信される制御指示を記憶する。ここで、第1期間よりも長い第2期間にわたる充放電動作に関する情報が制御指示として送信される。制御サーバと充放電器との間で通信異常が発生した場合、プロセッサは、第2期間にわたる充放電動作に関する情報をメモリから読み出し、メモリから読み出された情報に従って充放電器に充放電動作を行わせる。
【0007】
本通信異常対応装置において、プロセッサは、通信異常の発生から第2期間の経過後、充放電器にフェールセーフ動作を行わせてもよい。また、本通信異常対応装置において、メモリは、充放電器に設けられてもよいし、制御サーバと1又は複数の充放電器との通信を中継する通信装置に設けられてもよいし、VPPに参加する個々の電動車に設けられてもよい。また、本通信異常対応装置において、第2期間は、VPPに参加する電動車の台数が多いほど長い期間に設定されてもよいし、電力系統内での電力の変動許容量が小さいほど短い期間に設定されてもよいし、通信異常が発生した時点でのVPPにおける目標電力量の達成率が高いほど短い期間に設定されてもよい。
【0008】
本開示は、上記目的を達成するための通信異常対応方法を提供する。本開示に係る通信異常対応方法は、電力系統と電動車とを接続し電動車への充放電動作が可能な充放電器と、充放電動作を制御する制御指示を第1期間の周期で充放電器へ送信する制御サーバと、を備えるVPPにおける通信異常対応方法である。本通信異常対応方法は、3つのステップを含む。第1のステップは、第1期間よりも長い第2期間にわたる充放電動作に関する情報を制御指示として送信するステップである。第2のステップは、制御サーバと充放電器との通信状態に影響されずに充放電器からアクセス可能なメモリに、第1期間の周期で送信される制御指示を記憶するステップである。第3のステップは、制御サーバと充放電器との間で通信異常が発生した場合、第2期間にわたる充放電動作に関する情報をメモリから読み出し、メモリから読み出された情報に従って充放電器に充放電動作を行わせるステップである。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る通信異常対応装置及び方法によれば、制御サーバと充放電器との間で正常に通信が行われている間、制御サーバから第1期間の周期で送信される制御指示に従って充放電器による電動車への充放電動作が行われるとともに、制御指示はメモリに記憶される。そして、制御サーバと充放電器との間で通信異常が発生した場合、メモリから第2期間にわたる充放電動作に関する情報が読み出される。メモリに記憶された制御指示は、その更新周期である第1期間よりも長い第2期間にわたる充放電動作に関する情報を有する。ゆえに、通信異常によって制御サーバから制御指示が届かなくなっても暫くの間は、メモリから読み出された情報に従って充放電器による電動車への充放電動作が行われる。これにより、VPPにおいて制御サーバと充放電器との間で通信異常が発生した場合の充放電実績の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施形態の通信異常対応装置が適用されたVPPの全体構成を示す図である。
図2図1に示すVPPの通常の動作を示す図である。
図3図1に示すVPPの通信異常の発生時の動作を示す図である。
図4】一般的なVPPにおける通信異常の発生時の問題を制御指示の送信周期と制御指示のデータ時間長との関係から説明する図である。
図5】本開示の実施形態の通信異常対応装置の効果を制御指示の送信周期と制御指示のデータ時間長との関係から説明する図である。
図6】本開示の実施形態の通信異常対応方法を示すフローチャートである。
図7】制御指示が含む異常対応データのデータ時間長Terrの第1の決定方法を説明する図である。
図8】制御指示が含む異常対応データのデータ時間長Terrの第2の決定方法を説明する図である。
図9】制御指示が含む異常対応データのデータ時間長Terrの第3の決定方法を説明する図である。
図10】制御指示が含む異常対応データのデータ時間長Terrの第3の決定方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本開示の実施形態について説明する。ただし、以下に示す実施形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、本開示に係る思想が限定されるものではない。また、以下に示す実施形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、本開示に係る思想に必ずしも必須のものではない。
【0012】
1.VPPの全体構成
図1は、本開示の実施形態の通信異常対応装置が適用されたVPP(Virtual Power Plant)100の全体構成を示す図である。本実施形態のVPP100は、複数の電動車8をエネルギリソースとして用いるVPPである。VPP100で用いられる電動車8は、xEVと表記される全ての電動車を含む。例えば、純電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、及び燃料電池車(FCEV)はVPP100に参加可能な電動車8に含まれる。
【0013】
VPP100は、電力線18によって電力系統16に接続された複数の充放電器(EVPS:EV Power Station)6を備える。充放電器6は、電動車8に対する充放電動作が可能な電力変換装置である。VPP100のエネルギリソースとなる電動車8は、充放電器6を介して電力系統16に接続される。電力系統16から電動車8への充電、及び電動車8から電力系統16への放電は充放電器6を用いて行われる。ただし、全ての電動車が電力系統16に接続可能ではない。電力系統16に接続可能な電動車は、VPP100に登録された電動車8に限られる。
【0014】
VPP100は、充放電器6の充放電動作を管理する制御サーバ2を備える。制御サーバ2は、有線又は無線の通信網12,14を介して各充放電器6に接続されている。詳しくは、VPP100は、上位通信網12によって1又は複数の通信装置(中継装置)4に接続され、各通信装置4は、下位通信網14によって1又は複数の充放電器6に接続されている。制御サーバ2は、VPP100に要求される電力需給に基づいて電動車8ごとの充放電計画を作成する。VPP100に対する電力需給の要求は例えば1分から30分程度の間隔で更新されるので、電力需給の要求の更新を受けて充放電計画は周期的に更新される。
【0015】
制御サーバ2は、電動車8ごとの充放電計画に従って制御指示を生成する。制御指示は、充放電器6の電動車8に対する充放電動作を制御するための情報であって、電動車8ごとに生成される。制御サーバ2は、充放電器6から送信される電動車8に関する情報から、どの電動車8がどの充放電器6に接続されているか判断する。そして、制御サーバ2は、電動車8が接続されている充放電器6に対し、その接続されている電動車8のために作成した制御指示を送信する。制御サーバ2が充放電器6に対して制御指示を送信する送信周期は、充放電計画の更新周期よりも短い周期とされている。例えば、5乃至10秒程度の間隔で制御指示の送信が行われる。
【0016】
詳細について後述するが、本実施形態において生成される制御指示は、そのデータ時間長が一般的なVPPのものとは異なっている。一般的なVPPにおいて送信される制御指示は、その送信周期と同じ長さで更新されるために、送信周期と同じ長さのデータ時間長を有する。しかし、本実施形態において生成される制御指示は、送信周期よりも長いデータ時間長を有する。
【0017】
上記の制御指示が送信される充放電器6は、メモリ20とプロセッサ30とを備える。プロセッサ30は、制御サーバ2から送信される制御指示に従って充放電器6を動作させる。制御指示に従って充放電器6が動作することで、電動車8に対する充放電器6の充放電動作が実行される。メモリ20は、制御サーバ2から充放電器6に送信される制御指示を一時的に記憶する。メモリ20に記憶された制御指示はプロセッサ30によって読み出することができる。
【0018】
2.VPPの動作
上述の構成を有するVPP100の動作について図2及び図3を用いて説明する。まず、図2は、VPP100の通常の動作を示す図である。図2には、制御サーバ2と充放電器6との間で正常に通信が行われている場合の制御指示CI_VPPの流れが示されている。制御指示CI_VPPは、送信周期(更新周期)と同じ長さのデータ時間長を有する基本データD0と、後述する異常対応用のデータ時間長を有する異常対応データDerrとから構成される。基本データD0は、一般的なVPPにおいて送信される制御指示に相当する。制御指示CI_VPPは、異常対応データDerrの分だけ遠い将来までの指示内容を含んでいる。
【0019】
メモリ20は充放電器6の一部であるが、図2では、制御指示CI_VPPの流れの説明の便宜上、メモリ20を充放電器6から分離して示している。制御サーバ2と充放電器6との間で正常に通信が行われている場合、制御指示CI_VPPは充放電器6とメモリ20の双方に送信される。充放電器6は、送信された制御指示CI_VPPに従って、電動車8に対する充放電動作を実行する。ただし、制御サーバ2から送信された制御指示CI_VPPのうち充放電器6において必要とされるデータは、更新周期に一致する基本データD0の部分のみである。ゆえに、制御指示CI_VPPのうち基本データD0のみがプロセッサ30のキャッシュに一時記憶され、プロセッサ30は基本データD0に従って充放電器6に充放電動作を行わせる。一方、メモリ20は、送信された制御指示CI_VPPのうち異常対応データDerrのみを記憶する。そして、送信周期ごとに新たな制御指示CI_VPPが送信されてくるたび、記憶している異常対応データDerrを更新する。
【0020】
次に、図3は、VPP100の通信異常の発生時の動作を示す図である。図3には、制御サーバ2と充放電器6との間で通信異常が起きた場合の制御指示CI_VPPの流れが示されている。図3に示す例では、制御サーバ2と通信装置4とをつなぐ上位通信網12において通信異常が発生している。この場合、通信異常の発生時以降は、制御サーバ2から充放電器6に制御指示CI_VPPが届かない。このため、一般的なVPPであれば、充放電器の電動車に対する充放電動作を継続することはできなくなる。
【0021】
しかし、メモリ20には、最新の制御指示CI_VPPに含まれていた異常対応データDerrが記憶されている。メモリ20に記憶されている異常対応データDerrは、通信異常の発生前に生成されたデータではあるが、通信異常の発生後の将来までの指示内容を含んでいる。ゆえに、メモリ20に記憶されている異常対応データDerrは、通信異常が発生していなければ制御サーバ2から充放電器6に送信されたであろう基本データD0の代用として使用することができる。プロセッサ30は、異常対応データDerrをメモリ20から読み出し、メモリ20から読み出した異常対応データDerrに従って充放電器6に充放電動作を行わせる。これにより、通信異常の発生後も異常対応データDerrのデータ時間長の分だけ充放電器6の電動車8に対する充放電動作を継続することができ、電力需給の要求に対する充放電実績の低下を抑えることができる。
【0022】
本実施形態の通信異常対応装置は、上述のデータ構造を有する制御指示CI_VPPを記憶するメモリ20と、通信異常の発生時に上述の処理を実行するようにプログラムされたプロセッサ30とを備えて構成されている。
【0023】
3.通信異常対応装置の効果
次に、本実施形態の通信異常対応装置の効果について、図4及び図5を用いて制御指示の送信周期と制御指示の時間長との関係から説明する。まず、図4は、一般的なVPPにおける制御指示の送信周期と制御指示の時間長との関係を示す図である。一般的なVPPにおいては、制御指示CI_VPPの送信周期(第1期間)T1は一定であり、制御指示CI_VPPのデータ時間長は送信周期T1に等しい。
【0024】
通信異常が発生していない通常時は、例えば、i-1番目の制御指示CI_VPP(i-1)による充放電動作が終了するタイミングで、充放電器6はi番目の制御指示CI_VPP(i)を受信する。そして、i番目の制御指示CI_VPP(i)による充放電動作を開始する。つまり、一般的なVPPでは、通常は、送信周期T1に等しいデータ時間長を有する制御指示CI_VPPによって、充放電器6の充電動作が継続的に行われている。
【0025】
ところが、制御指示CI_VPP(i)による充放電動作の実行中に発生した通信異常により制御サーバ2と充放電器6との通信が切断した場合、充放電器6はi+1番目の制御指示CI_VPP(i+1)を受信することができない。この場合、充放電器6は電動車8に対する充放電動作を続行することができないため、所定のフェールセーフ動作を実行する。フェールセーフ動作では、本来の制御指示とは異なる充放電動作による悪影響を最小限にとどめるため、例えば、電動車8の充放電電力を0kWにすることが行われる。
【0026】
次に、図5は、本実施形態の通信異常対応装置が適用されたVPP100における制御指示の送信周期と制御指示の時間長との関係を示す図である。VPP100においては、制御指示CI_VPPは基本データD0と異常対応データDerrとからなる。基本データD0のデータ時間長は送信周期T1に等しいが、異常対応データDerrのデータ時間長Terrを含めた制御指示CI_VPPの全体のデータ時間長(第2期間)T2は送信周期T1よりも長い。
【0027】
通信異常が発生していない通常時は、例えば、i-1番目の制御指示CI_VPP(i-1)の基本データD0による充放電動作が終了するタイミングで、充放電器6はi番目の制御指示CI_VPP(i)を受信する。そして、i番目の制御指示CI_VPP(i)の基本データD0による充放電動作を開始する。つまり、VPP100では、通常は、送信周期T1に等しいデータ時間長を有する制御指示CI_VPPの基本データD0によって、充放電器6の充電動作が継続的に行われている。
【0028】
ここで、制御指示CI_VPP(i)による充放電動作の実行中に通信異常が発生し、制御サーバ2と充放電器6との通信が切断したとする。この場合、充放電器6はi+1番目の制御指示CI_VPP(i+1)を受信することはできず、基本データD0による充放電動作を続行することはできなくなる。しかし、メモリ20には、最新の制御指示CI_VPP(i)の異常対応データDerrが記憶されている。本実施形態の通信異常対応装置を構成するプロセッサ30は、この異常対応データDerrをメモリ20から読み出し、充放電器6に異常対応データDerrに従って充放電動作を実行させる。これにより、異常対応データDerrのデータ時間長Terrの分だけ長い時間、充放電器6は電動車8に対する充放電動作を続行することができ、電力需給の要求に対する充放電実績の低下を抑えることができる。データ時間長Terrの経過後は、充放電器6は所定のフェールセーフ動作を実行して待機モードに移行する。
【0029】
4.VPPにおける通信異常対応方法
図6は、本実施形態の通信異常対応装置が適用されたVPP100における通信異常対応方法を示すフローチャートである。このフローチャートに示す通信異常対応方法は、本実施形態の通信異常対応装置を構成するプロセッサ30によって実行される。
【0030】
ステップS100では、プロセッサ30は、制御サーバ2からの制御指示による充放電動作の実行中かどうか判定する。例えば、電動車8が充放電器6に接続されていなければ、電動車8に対する充放電器6の充放電動作は行われない。また、電動車8が充放電器6に接続されている場合であっても、充電計画で要求された充電電力量或いは放電電力量の達成後は、電動車8に対する充放電器6の充放電動作は行われない。
【0031】
現在、制御サーバ2からの制御指示による充放電動作が実行されているのであれば、次にステップS200の判定が行われる。ステップS200では、プロセッサ30は、制御サーバ2との間で通信異常が発生したかどうか判定する。通信異常がどこで発生したかは関係ない。プロセッサ30は、前回の制御指示の受信から送信周期T1が経過した時点で最新の制御指示が受信できなかった場合、通信異常が発生したと判定する。
【0032】
通信異常が発生しておらず送信周期T1ごとに制御指示を受信できている場合、プロセッサ30は、ステップS300及びS400を実行する。ステップS300では、プロセッサ30は、最新の制御指示に含まれる異常対応データDerrをメモリ20に保存する。ステップS400では、プロセッサ30は、制御サーバ2から送信される最新の制御指示のうちの基本データD0に従い、電動車8に対する充放電動作を充放電器6に実行させる。
【0033】
通信異常の発生により制御サーバ2から制御指示を受信できなくなった場合、プロセッサ30は、まず、ステップS500の判定を行う。ステップS500では、プロセッサ30は、充放電器(EVPS)6及びそれに接続された電動車(xEV)8に異常が無いかどうか既存の診断技術を用いて判定する。この異常判定は、通信異常が充放電器6又は電動車8の異常に起因していないことの確認のために行われる。もし、充放電器6と電動車8のいずれかに異常が発生している場合、プロセッサ30は、ステップS900を実行する。ステップS900では、プロセッサ30は、電動車8に対する充放電動作を停止させ、フェールセーフ動作を充放電器6に実行させる。フェールセーフ動作の実行後、充放電器6は待機モードに移行する。
【0034】
充放電器6も電動車8も正常である場合、プロセッサ30は、ステップS600及びS700を実行する。ステップS600では、プロセッサ30は、ステップS300で記憶された最新の制御指示の異常対応データDerrをメモリ20から読み出す。ステップS700では、プロセッサ30は、メモリ20から読み出された制御指示の異常対応データDerrに従い、電動車8に対する充放電動作を充放電器6に実行させる。
【0035】
ステップS800では、プロセッサ30は、通信異常の継続時間が異常対応データDerrのデータ時間長Terrを越えたかどうか判定する。通信異常の継続時間が異常対応データDerrのデータ時間長Terrを越えるまでは、ステップS200、S500及びS700が繰り返し実行される(ステップS600は最初の1回のみ実行され、その後はスキップされる)。つまり、通信異常が発生してから時間Terrが経過するまでの間、プロセッサ30は、電動車8に対する充放電動作を充放電器6に続行させる。
【0036】
時間Terrが経過するまでの間に、通信異常が回復して制御サーバ2から再び制御指示を受信できるようになった場合、プロセッサ30は、通常時の処理、すなわちステップS300及びS400の実行を再開する。通信異常の継続時間が異常対応データDerrのデータ時間長Terrを越えた場合、プロセッサ30は、ステップS900を実行する。ステップS900では、プロセッサ30は、フェールセーフ動作を充放電器6に実行させる。フェールセーフ動作の実行後、充放電器6は待機モードに移行する。
【0037】
5.異常対応データのデータ時間長Terrの決定方法
以上説明したように、本実施形態の通信異常対応装置及び方法では、制御サーバ2から充放電器6に送信される制御指示は異常対応データDerrを含んでいる。異常対応データDerrのデータ時間長Terrは任意に設定することが可能であり、例えば固定値でもよい。また、データ時間長Terrを長い時間に設定するほど、通信異常の発生後より長い時間、充放電器6による電動車8に対する充放電動作を継続することができる。ただし、制御指示に含まれる異常対応データDerrには通信異常の発生後の最新の電力状況は反映されていない。このため、異常対応データDerrのデータ時間長Terrをあまりに長くした場合、得られる充放電電力が電力需給の要求から乖離し、電力系統16に対して悪影響を与えるおそれがある。
【0038】
そこで、好ましくは、以下に説明する方法にて異常対応データDerrのデータ時間長Terrを決定する。異常対応データDerrのデータ時間長Terrの決定方法としては、以下の3つの方法を挙げることができる。
【0039】
まず、第1の決定方法では、VPP100の参加台数によってデータ時間長Terrが決定される。VPP100には、複数台、規模によっては100台以上の電動車8が同じ地域の電力系統16との間で充放電動作を実施している。この場合、電力系統16に接続する電動車8の台数が多いほど1台当たり影響は小さくなるため、データ時間長Terrが長いことによる影響も小さくなる。つまり、VPP100に参加している電動車8の台数(接続台数)が多いほど、データ時間長Terrを長くすることができる。ただし、同時に複数台で通信異常が発生する場合も想定しうるので、データ時間長Terrの上限は必要である。
【0040】
図7は、通信異常の発生後、第1の決定方法により決定されたデータ時間長Terrを有する異常対応データDerrによって充放電動作を制御した場合の充放電電力の時間による変化を示している。図7において、Pcalc_nrmと付された実線の曲線は、通信異常が発生していない場合の充放電電力の目標値を示している。一方、Pcalc_errと付された実線の曲線は、異常対応データDerrによる充放電電力の計算値を示している。また、Pact_err0と付された点線の曲線は、通信異常の発生後に異常対応データDerrによる充放電動作を実行しなかった場合の充放電電力の実際値の変化を示している。これに対し、Pact_errと付された点線の曲線は、通信異常の発生後に異常対応データDerrによる充放電動作を実行した場合の充放電電力の実際値の変化を示している。
【0041】
図7におけるPact_err0とPact_errとの比較からも明らかなように、異常対応データDerrによる充放電動作を実行することで、充電実績の低下を抑えることができる。しかし、最新の計算値である目標値Pcalc_nrmと過去の計算値Pcalc_nrmとの乖離は時間とともに拡大し、その結果、目標値Pcalc_nrmと実際値Pact_errとの乖離も大きくなる。そこで、第1の決定方法では、目標値Pcalc_nrmと実際値Pact_errとの間の誤差が許容誤差を超えると考えられる時間がデータ時間長Terrとして決定される。許容誤差はVPP100への電動車8の参加台数によって決まり、参加台数が多いほど大きな値に設定される。以下、第1の決定方法により決定されたデータ時間長TerrをTerr_1と表記する。
【0042】
第2の決定方法では、同地域の電力系統16内での総電力の変動許容量によってデータ時間長Terrが決定される。データ時間長Terrを長くするほど目標値Pcalc_nrmに対する実際値Pact_errの誤差が大きくなることから、電力の変動許容量が小さいほど、データ時間長Terrは短くする必要がある。電力の変動許容量は、電力系統16自体の能力と使用電力の状態とに基づき計算によって求めることができる。なお、電力の変動許容量が小さくなる例としては、地域の電力系統16の状態が太陽光発電により飽和に近い場合や、電力使用量が多く電圧維持が厳しい場合などを挙げることができる。
【0043】
ところで、電動車8に対する充放電動作が充電なのか放電なのかによって、電力系統16の電力は変動する。また、充電か放電かは、電動車8のバッテリにも影響を与える。そこで、第2の決定方法では、異常対応データDerrの計算において充電と放電とが切替わる場合、異常対応データDerrは充放電電力がゼロとなったところまでに制限される。つまり、図8に示すように、異常対応データDerrによる充放電電力の計算値Pcalc_errが充電側に維持されている期間がデータ時間長Terrとして決定される。或いは、それとは逆に、異常対応データDerrによる充放電電力の計算値Pcalc_errが放電側に維持されている期間がデータ時間長Terrとして決定される。以下、第2の決定方法により決定されたデータ時間長TerrをTerr_2と表記する。
【0044】
第3の決定方法では、VPP100における目標電力量の達成率によってデータ時間長Terrが決定される。通信異常の発生後の充放電動作は、充放電実績の低下を抑えることができる反面、長い時間継続した場合には誤差を発生させる要因となる。このため、VPP100の実績として、ある時間あたりの目標電力量がすでにある程度達成されているのであれば、通信異常の発生後に異常対応データDerrによる充放電動作を長く実行する必要はない。そこで、第3の決定方法では、VPP100の目標電力量がどの程度実績として達成できているかが監視され、通信異常が発生した時点での目標電力量の達成率に応じてデータ時間長Terrが決定される。
【0045】
ここで、図9及び図10は、目標電力量の達成率の時間による変化の例を示している。各図において、Wnrmと付された実線の曲線は、通信異常が発生していない場合の目標電力量の達成率を示している。一方、Werrと付された実線の曲線は、通信異常の発生後に異常対応データDerrによる充放電動作を実行し、その後フェールセーフ動作を実行した場合の目標電力量の達成率を示している。また、Werr0と付された点線の曲線は、通信異常の発生後直ぐにフェールセーフ動作を実行した場合の目標電力量の達成率を示している。
【0046】
通信異常が発生した時点での目標電力量の達成率が比較的低い場合、図9に示すように、データ時間長Terrは比較的長い時間に設定される。これにより、通信異常の発生後も電動車8に対する充放電動作を継続して充放電実績の低下を抑えることを可能にする。一方、通信異常が発生した時点での目標電力量の達成率が比較的高い場合、図10に示すように、データ時間長Terrは比較的短い時間に設定される。これにより、通信異常の発生後の充放電動作によって生じる誤差によって目標電力量の達成率がかえって低下してしまうことを防ぐことができる。以下、第3の決定方法により決定されたデータ時間長TerrをTerr_3と表記する。
【0047】
以上、異常対応データDerrのデータ時間長Terrを決定する3つの決定方法について説明したが、いずれか1つの決定方法を用いても良いし、複数の決定方法を組み合わせて用いてもよい。例えば、第1乃至第3の決定方法を組み合わせて用いるのであれば、各決定方法で得られるデータ時間長Terr_1、Terr_2、及びTerr_3のうち、最も短いものが最終的なデータ時間長Terrとして決定される。
【0048】
6.その他の実施形態
上述の実施形態では、メモリ20は充放電器6に設けられていたが、メモリ20の設置位置は、制御サーバ2と充放電器6との通信状態に影響されずにプロセッサ30からアクセス可能な位置であればよい。例えば、各電動車8にメモリ20を設置してもよいし、各通信装置4にメモリ20を設置してもよい。同様に、各電動車8にプロセッサ30を設置してもよいし、各通信装置4にプロセッサ30を設置してもよい。
【符号の説明】
【0049】
2 制御サーバ
4 通信装置
6 充放電器
8 電動車
12 上位通信網
14 下位通信網
16 電力系統
18 電力線
20 メモリ
30 プロセッサ
100 VPP
CI_VPP 制御指示
D0 基本データ
Derr 異常対応データ
Terr 異常対応データのデータ時間長
T1 送信周期(第1期間)
T2 制御指示のデータ時間長(第2期間)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10