(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】インターフェイス盤
(51)【国際特許分類】
H05K 7/00 20060101AFI20240611BHJP
H01R 9/22 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
H05K7/00 G
H01R9/22
(21)【出願番号】P 2021056042
(22)【出願日】2021-03-29
【審査請求日】2023-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】橋本 憲明
【審査官】小林 大介
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-154296(JP,A)
【文献】特開平11-215656(JP,A)
【文献】特開平10-163652(JP,A)
【文献】特開2019-067627(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/00
H01R 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置に搭載され、外部との接続を行うインターフェイス盤であって、
少なくとも2枚のインターフェイス基板を有し、
前記インターフェイス基板には、複数の基板側コネクタが実装され、ケーブル側コネクタが接続され、
2枚の前記インターフェイス基
板が、前記基板側コネクタが実装された面が対面して配置され
た場合に、
一方の前記インターフェイス基板上の隣り合う前記ケーブル側コネクタの間に形成される空間に、他方の前記インターフェイス基板上の前記ケーブル側コネクタが配置され
、前記基板側コネクタが実装された面が対面しない場合に、前記基板側コネクタに対して前記ケーブル側コネクタが抜き差し可能な状態とされていることを特徴とするインターフェイス盤。
【請求項2】
請求項1記載のインターフェイス盤において、
対面して配置された、前記インターフェイス基板同士の距離をD、一方の前記インターフェイス基板の前記実装面から当該実装面に実装された前記基板側コネクタに接続された前記ケーブル側コネクタの上端までの距離をL1とし、他方の前記インターフェイス基板の前記実装面から当該実装面に実装された前記基板側コネクタに接続された前記ケーブル側コネクタの上端までの距離をL2としたときに、次式を満たすことを特徴とするインターフェイス盤。
式:D≦L1+L2
【請求項3】
前記インターフェイス基板は、2枚の前記インターフェイス基板が、互いの前記実装面が対面して配置される第1の配置と、
少なくともどちらか一方の前記インターフェイス基板の移動によって、2枚の前記インターフェイス基板が、互いの前記実装面が対面しない第2の配置と、を具備していることを特徴とする請求項1または2に記載のインターフェイス盤。
【請求項4】
少なくともどちらか一方の前記インターフェイス基板は、前記インターフェイス基板の一端側に支軸を設け支軸周りに回転することを特徴とする請求項3に記載のインターフェイス盤。
【請求項5】
前記支軸周りに回転する角は90°以上であることを特徴とする請求項4に記載のインターフェイス盤。
【請求項6】
前記支軸周りに回転する角が0°の状態および90°の状態で固定されることを特徴とする請求項5に記載のインターフェイス盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視制御装置と監視制御対象の機器との間に接続されるインターフェイス盤であって、複数のコネクタが接続されるインターフェイス盤の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、遠方監視制御装置の子局装置とインターフェイス盤との接続を行う接続ケーブルのコネクタ(ケーブル側コネクタ)を接続するための子局側コネクタ(基板側コネクタ)が、インターフェイス盤に含まれるコネクタ編集パネル部(インターフェイス基板)に複数備えられたものが開示されている。
【0003】
近年、取り扱う信号が増えてきたことで多数の接続ケーブルが必要となり、それに対応するためにインターフェイス基板の基板側コネクタの数も増やす必要がでてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基板側コネクタの数を増やすには、インターフェイス基板を増設することで対応することができるが、インターフェイス基板を増設して複数枚とすると、ケーブル側コネクタの抜き差しが可能なように、インターフェイス基板を一定の間隔を空けて配置するため、インターフェイス基板を配置できる枚数が少なくなるという課題がある。
【0006】
また、基板側コネクタの数を増やす他の方法として、インターフェイス基板の一枚当たりに実装される基板側コネクタの数を増やすこともできるが、基板側コネクタ同士の間隔が狭くなり、抜き差しの作業を行う際に、隣のケーブル側コネクタが邪魔になり作業性が悪くなってしまうという課題がある。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明の目的は、限られたスペースに複数のケーブル側コネクタが接続可能であって、容易にケーブル側コネクタを抜き差しできるインターフェイス盤を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、制御装置に搭載され、外部との接続を行うインターフェイス盤であって、少なくとも2枚のインターフェイス基板を有し、インターフェイス基板には、複数の基板側コネクタが実装され、ケーブル側コネクタが接続され、2枚のインターフェイス基板が、基板側コネクタが実装された面が対面して配置された場合に、一方のインターフェイス基板上の隣り合うケーブル側コネクタの間に形成される空間に、他方のインターフェイス基板上のケーブル側コネクタが配置され、基板側コネクタが実装された面が対面しない場合に、基板側コネクタに対してケーブル側コネクタが抜き差し可能な状態とされている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、限られたスペースに複数のケーブル側コネクタが接続可能であって、容易にケーブル側コネクタの抜き差しできるインターフェイス基板を備えたインターフェイス盤を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るインターフェイス盤の第1の配置状態の全体斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るインターフェイス盤の第2の配置状態の全体斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係るインターフェイス基板ユニットの第1の配置状態の斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係るインターフェイス基板ユニットの第2の配置状態の斜視図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係るインターフェイス基板ユニットの第1の配置状態の正面図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に係るインターフェイス基板ユニットの第2の配置状態の正面図である。
【
図7A】本発明の第1実施形態に係るインターフェイス基板ユニットのA-A断面図である
【
図7B】本発明の第2実施形態に係るインターフェイス基板ユニットのA-A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係るインターフェイス盤の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態に係るインターフェイス盤の第1の配置状態の全体斜視図である。
図2は、本発明の第1実施形態に係るインターフェイス盤の第2の配置状態の全体斜視図である。
【実施例】
【0013】
図1、2を参照して、インターフェイス盤1について説明する。インターフェイス盤1は、図示されない制御装置と制御対象の各機器との間の接続をするインターフェイス盤である。
【0014】
インターフェイス盤1は、限られたスペースに複数のケーブル側コネクタが接続可能になるインターインターフェイス基板ユニット3や図示しない他の機器を内部に収める筐体2を有している。インターフェイス基板ユニット3は後述する3枚のインターフェイス基板8A、8B、8Cを備えており、インターフェイス基板ユニット3は筐体2に対して図示しないヒンジを介して開閉可能に取り付けられている。
図1は、インターフェイス基板ユニット3が閉じて筐体2に収まった状態であり、通常、インターフェイス盤1が機能するときの形態である。
図2は、インターフェイス基板ユニット3が筐体2に対して開き、インターフェイス基板8Aとインターフェイス基板8Bとが露出した状態であり、インターフェイス基板8A、8Bに対して後述するケーブル側コネクタ6A、6Bを接続したり外したりする作業が行える。
【0015】
図4に示すように、各インターフェイス基板8A、8B、8Cの実装面81A、81B、81Cには、コネクタケーブル5A、5B、5Cの一端に取り付けられたケーブル側コネクタ6A、6B、6Cが着脱可能に接続する基板側コネクタ7A,7B、7Cが複数実装されている。コネクタケーブル5A、5B、5Cは、図示しない制御装置とインターフェイス盤1とを接続して、制御装置と制御対象の指令台、署所端末、基地局無線装置、サイレン吹鳴装置などの各機器との間の信号を伝達するケーブルであり、コネクタケーブル5の他端には、制御装置側の基板に接続する図示されないコネクタが取り付けられている。尚、
図1においては、3枚のインターフェイス基板8A、8B、8Cのうち、インターフェイス基板8Cだけが見えている。尚、以降の説明においては、ケーブル側コネクタ6A、6B、6C、基板側コネクタ7A,7B、7C、インターフェイス基板8A、8B、8C、各インターフェイス基板8A、8B、8Cの実装面81A、81B、81Cについては、必要な場合を除いて、アルファベットのA、B、Cを省略して、ケーブル側コネクタ6、基板側コネクタ7、インターフェイス基板8、実装面81として説明する。また、インターフェイス基板8の実装面81と言うときは、インターフェイス基板8のうち基板側コネクタ7が実装されている側の面を言い、他端面とは実装面81とは反対側の面を言うこととする。
【0016】
インターフェイス盤1は、第1の配置と第2の配置に配置される。詳細は後述するが、第1の配置とは、2枚のインターフェイス基板8の実装面81同士が対面して平行に配置されている状態であり、第1の配置では、インターフェイス基板ユニット3が筐体2収納された形態となる。ここで2枚のインターフェイス基板8の実装面81同士は互いに対面していれば必ずしも平行でなくてもよい。第2の配置とは、2枚のインターフェイス基板8のうち、いずれか一方のインターフェイス基板8の移動によって、2枚のインターフェイス基板8の実装面81同士が対面しなくなり、インターフェイス基板8の実装面81に実装された基板側コネクタ7に対してケーブル側コネクタ6の抜き差しができる状態をいう。
図1は、インターフェイス盤1の第1の配置の状態を示しており、
図2は、インターフェイス盤1の第2の配置の状態を示している。
【0017】
各インターフェイス基板8の実装面81に配置されている基板側コネクタ7にケーブル側コネクタ6を接続させると、ケーブル側コネクタ6がインターフェイス基板8の実装面81に対して垂直になるように取り付けられる。ここで、ケーブル側コネクタ6がインターフェイス基板8の実装面81に対して垂直になるように取り付けられるとは、ケーブル側コネクタ6を基板側コネクタ7へ接続する場合の差し込み方向が実装面81に対して垂直方向であって、ケーブル側コネクタ6が基板側コネクタ7に接続した状態で、ケーブル側コネクタ6の側面が実装面81に対して垂直になる状態を言う。但し、ケーブル側コネクタ6がインターフェイス基板8の実装面81に対して取り付けられる方向は垂直に限らず、交差する方向であればよい。
【0018】
図2に示すように、インターフェイス基板8Bの実装面81Bには、12個の基板側コネクタ7Bがインターフェイス基板8Bの長手方向の端側から2列に配置され、各列では、6個の基板側コネクタ7Bが互いの長側面が対向するように配置され、各列は、基板側コネクタ7Bの短側面が対向するように配置されている。インターフェイス基板8Aの実装面81Aには、6個の基板側コネクタ7Aが配置され、各基板側コネクタ7Aが互いの長側面が対向するように基板側コネクタ7Aに1列に配置されている。
図1に示すように、インターフェイス基板8Cの実装面81Cには、8個の基板側コネクタ7Cがインターフェイス基板8C下端側から2列に配置され、各列では、4個の基板側コネクタ7Cが互いの長側面が対向するように基板側コネクタ7Cに配置され、各列は、基板側コネクタ7Cの短側面が対向するように配置されている。
【0019】
図3~6は、インターフェイス基板ユニット3であって、インターフェイス基板8Aとインターフェイス基板8Bとを示す。なお、インターフェイス基板8Bと一体に固定されるコネクタケーブル5Cとケーブル側コネクタ6Cと基板側コネクタ7Cとインターフェイス基板8Cは取り外されている。
図3、5は、第1の配置の状態を示し、
図4、6は第2の配置の状態を示し、
図3、4はインターフェイス基板ユニット3の斜視図であり、
図5、6はインターフェイス基板ユニット3を正面から見た正面図である。
【0020】
図3、
図4に示すように、インターフェイス基板ユニット3は、インターフェイス基板8Bを固定する基板固定フレーム13にベースフレーム4が取り付けられ、ベースフレーム4にある溝に回転軸10が回転してインターフェイス基板8Aが開閉し、ケーブル側コネクタ6Aを基板側コネクタ7Aに対して抜き差しする作業を行うことが可能な移動フレーム15を備える。第1の配置では、
図5に示すように、インターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとが平行に対面して配置される。第1の配置では、ケーブル側コネクタ6Aがインターフェイス基板8Aに接続され、ケーブル側コネクタ6Bがインターフェイス基板8Bに接続された状態、すなわち、ケーブル側コネクタ6Aが基板側コネクタ7Aに接続され、ケーブル側コネクタ6Bが基板側コネクタ7Bに接続された状態では、一方のインターフェイス基板であるインターフェイス基板8Aの実装面81Aに接続されたケーブル側コネクタ6Aと、同コネクタに隣り合うケーブル側コネクタ6Aとの間の空間に、他方のインターフェイス基板であるインターフェイス基板8Bの実装面81Bに接続されたケーブル側コネクタ6Bが入り込むように配置されており、また、同様に、ケーブル側コネクタ6Bと、同コネクタに隣り合うケーブル側コネクタ6Bとの間の空間に、ケーブル側コネクタ6Aが入り込むように配置され、ケーブル側コネクタ6Aとケーブル側コネクタ6Bとが干渉しない配置となっている。
【0021】
従って、第1の配置では、対面するインターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとの間の距離Dは、実装面81Aからケーブル側コネクタ6Aの上端となる上端面23までの高さL1と、実装面81Bからケーブル側コネクタ6Bの上端となる上端面23までの高さL2との和であるL1+L2より小さい。そのため、第1の配置では、基板側コネクタ7Aからケーブル側コネクタ6Aを抜き差しすること、および、実装面81Bからケーブル側コネクタ6Bを抜き差しすることはできないが、対面するインターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとの間の距離Dの空間に、実装面81Aに接続されるケーブル側コネクタ6A、および、実装面81Bに接続されるケーブル側コネクタ6Bを収めることができるため、インターフェイス基板ユニット3自体の大きさ、ひいては、インターフェイス盤1の大きさをコンパクトにすることができる。尚、実装面81Aと実装面81Bとの間の距離Dは、実装面81Aからケーブル側コネクタ6Aの上端面23までの高さL1、および、実装面81Bからケーブル側コネクタ6Bの上端面23までの高さL2において、D≦L1+L2となっている。
【0022】
図4に示すように、第2の配置は、2枚のインターフェイス基板8A、8Bのうちの一方のインターフェイス基板であるインターフェイス基板8Aが取付けられた移動フレーム15を、移動フレーム15に取り付けられた回転軸10を支軸として回転させ、移動フレーム15が第1の配置の状態から90°回転した状態である。そのため、第1の配置では、インターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとが対面する配置となっていたが、第2の配置では、インターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとは対面せずに、実装面81Aと実装面81Bの成す角度が90°となる位置に配置される。従って、第1の配置では、基板側コネクタ7Aからケーブル側コネクタ6Aを抜き差しすること、および、基板側コネクタ7Bからケーブル側コネクタ6Bを抜き差しすることはできなかったが、第2の配置では基板側コネクタ7Aからケーブル側コネクタ6Aを抜き差しすること、および、基板側コネクタ7Bからケーブル側コネクタ6Bを抜き差しすることが容易となる。
【0023】
第2の配置において、移動フレーム15が90°回転した状態で固定できるように、移動フレーム15は固定部材11を有している。固定部材11の一端は移動フレーム15に回転可能に軸支されており、
図2に示すように、固定部材11が筐体2に取り付けられた固定ブラケット12に係止されることによって、実装面81Aが実装面81Bに対して90°となる位置に固定される。尚、第1の配置においては、インターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとが対面する配置を維持するように、図示しない固定手段によってベースフレーム4と移動フレーム15は固定される。
【0024】
また、
図6に示すように、第2の配置においては、インターフェイス基板8Aの基板側コネクタ7Aに接続したケーブル側コネクタ6Aと、同コネクタに隣り合うケーブル側コネクタ6Aとの間の空間に入り込んでいたケーブル側コネクタ6Bが、移動フレーム15を回転させることによって、ケーブル側コネクタ6Bが隣り合うケーブル側コネクタ6Aとケーブル側コネクタ6Aとの間に空間を確保できるので、ケーブル側コネクタ6Aを基板側コネクタ7Aに対して抜き差しする作業が容易になる。ケーブル側コネクタ6Bについても同様である。
【0025】
図7A、7Bは、
図5、6におけるインターフェイス基板ユニット3のA-A断面図であって、
図7Aは第1実施形態を示し、
図7Bは第2実施形態を示す。
図7A、7Bにおいて、実線で示すケーブル側コネクタ6は、第1の配置におけるインターフェイス基板8Bの基板側コネクタ8Bに接続したケーブル側コネクタ6Bの断面を示し、二点鎖線で示すケーブル側コネクタ6は、第1の配置におけるインターフェイス基板8Aの基板側コネクタ8Aに接続したケーブル側コネクタ6Aの断面を示す。
【0026】
図7Aに示すように、第1実施形態において、12個のケーブル側コネクタ6Bが設置され、各列では、6個のケーブル側コネクタ6Bが互いの側面が対向するように配置されている。インターフェイス基板8Aの実装面81Aには、6個のケーブル側コネクタ6Aが配置され、各ケーブル側コネクタ6Aが互いの側面が対向するように配置されている。第1配置では、ケーブル側コネクタ6Aは、隣り合うケーブル側コネクタ6Bの側面同士の間であって、ケーブル側コネクタ6Aとケーブル側コネクタ6Bとが、互い違いになるように配置されている。そのため、ケーブル側コネクタ6Aとケーブル側コネクタ6Bとが干渉せずに第1配置の状態とすることができ、第1の配置でのインターフェイス基板8Aとインターフェイス基板8Bとの間の距離を短くすることができ、インターフェイス盤1をコンパクトにすることができる。
【0027】
第1実施形態では、インターフェイス基板8Aに実装された基板側コネクタ7Aにケーブル側コネクタ6Aが接続された状態と、インターフェイス基板8Bに実装された基板側コネクタ7Bにケーブル側コネクタ6Bが接続された状態で、インターフェイス基板8Bの実装面81Bに対して平行な仮想面(A-A断面)でケーブル側コネクタ6A、6Bを切断した場合の断面における実装面上に配置されるケーブル側コネクタ6の断面の個数が、第2の配置の状態よりも第1の配置の状態の方が多くなっている。
図7Aにおいて、第1の配置の状態では、ケーブル側コネクタ6の断面の個数は、ケーブル側コネクタ6Aの断面12個と、ケーブル側コネクタ6Bの断面6個の計18個であるが、第2の配置の状態では、インターフェイス基板8Aが回転することによって、二点鎖線で示すケーブル側コネクタ6Aは表れなくなるため、第2の配置の状態では、ケーブル側コネクタ6の断面の個数は、ケーブル側コネクタ6Bの断面12個であり、第1の配置の状態より少なくなっている。
【0028】
第2実施形態を
図7Bに示す。第2実施形態では、ケーブル側コネクタ6Aとケーブル側コネクタ6Bとの配置が第1実施形態と異なるだけであって、他の構成は第1実施形態と同じである。第2実施形態では、隣り合うケーブル側コネクタ6Aとケーブル側コネクタ6Aとの間に形成される空間に、ケーブル側コネクタ6Bが配置され、隣り合うケーブル側コネクタ6Bとケーブル側コネクタ6Bとの間に形成される空間に、ケーブル側コネクタ6Aが配置されている。そのため、ケーブル側コネクタ6Aとケーブル側コネクタ6Bとが干渉せずに第1の配置の状態とすることができ、第1の配置でのインターフェイス基板8Aとインターフェイス基板8Bとの間の距離を短くすることができ、インターフェイス盤1をコンパクトにすることができる。回転軸10は、回転軸10の軸心が基板側コネクタ7の短側面と平行になるように配置されているため、移動フレーム15を回転させる際に、ケーブル側コネクタ6Aの側面とケーブル側コネクタ6Bの側面とが平行に保たれながら移動するため、ケーブル側コネクタ6Aとケーブル側コネクタ6Bとは接触しない。
【0029】
本発明では、少なくとも2枚のインターフェイス基板8A、8Bを有し、インターフェイス基板8A、8Bの実装面81A、81Bには、複数の基板側コネクタ7が並んで実装され、基板側コネクタ7には、ケーブル側コネクタ6がインターフェイス基板8A、8Bの実装面81A、81Bに対し垂直方向に接続され、2枚のインターフェイス基板8A、8Bは、互いの実装面81A、81Bを向かい合わせるように平行に配置され、一方のインターフェイス基板8A上のケーブル側コネクタ6とケーブル側コネクタ6との間で形成される空間に、他方のインターフェイス基板8B上のケーブル側コネクタ6が配置されていればよい。隣り合うインターフェイス基板8A上のケーブル側コネクタ6とケーブル側コネクタ6との間に形成される空間には、
図7Bに示すような隣接するケーブル側コネクタ6B、6Bとの間に形成される空間、および、
図7Aに示すような、互いの側面との間に形成される空間ではなく、斜めに配置されているケーブル側コネクタ6B、6Bとの間に形成される空間も含まれる。
【0030】
第2実施形態も第1実施形態と同様に、インターフェイス基板8A、8Bのそれぞれに実装された基板側コネクタ7A、7Bにケーブル側コネクタ6A、6Bが接続された状態で、インターフェイス基板8Bの実装面81Bに対して平行な仮想面(A-A断面)でケーブル側コネクタ6A、6Bを切断した場合の断面における実装面上に配置されるケーブル側コネクタ6の断面の個数が、第2の配置の状態よりも第1の配置の状態の方が多くなっている。
図7Bにおいて、第1の配置の状態では、ケーブル側コネクタ6の断面の個数は、ケーブル側コネクタ6Aの断面3個と、ケーブル側コネクタ6Bの断面4個の計7個であるが、第2の配置の状態では、インターフェイス基板8Aが回転することによって、二点鎖線で示すケーブル側コネクタ6Aは表れなくなるため、第2の配置の状態では、ケーブル側コネクタ6の断面の個数は、ケーブル側コネクタ6Bの断面4個であり、第1の配置の状態より少なくなっている。
【0031】
第1実施形態、第2実施形態では、インターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとが対面して平行に配置されている第1の配置から、インターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとが対面しなくなる第2の配置となるようにするために、インターフェイス基板8Aが取り付く移動フレーム15を回転移動させることによって実行されていたが、必ずしも、回転移動である必要はなく、例えば、ベースフレーム4と移動フレーム15との間に互いがスライド移動可能なレールを設け、移動フレーム15をスライド移動させることによって、インターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとが対面しなくなるようにしても構わない。第2の配置では、インターフェイス基板8Aの実装面81Aとインターフェイス基板8Bの実装面81Bとが対面しなくなるが、インターフェイス基板8Aの実装81Aが取り付くフレームとインターフェイス基板8Bとが取り付くフレームとが完全に切り離されるのではなく、一部で接続されていればよい。こうすることによって、簡単に第1の配置から第2の配置へと変更でき、また、第2の配置から第1の配置へと変更できる。
【0032】
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
【符号の説明】
【0033】
1…インターフェイス盤、2…筐体、3…インターフェイス基板ユニット、4…ベースフレーム、5A、5B、5C…コネクタケーブル、6A、6B、6C…ケーブル側コネクタ、7A、7B、7C…基板側コネクタ、8A、8B、8C…インターフェイス基板、81A、81B、81C…実装面、10…回転軸、11…固定部材、12…固定ブラケット、13…基板固定フレーム、15…移動フレーム、23…上端面