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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】回路モジュール
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/18 20060101AFI20240611BHJP
   H05K 3/28 20060101ALI20240611BHJP
   H01L 25/04 20230101ALI20240611BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20240611BHJP
【FI】
H05K1/18 G
H05K3/28 G
H01L25/04 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021097895
(22)【出願日】2021-06-11
(65)【公開番号】P2022189354
(43)【公開日】2022-12-22
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 隆成
(72)【発明者】
【氏名】前田 康孝
【審査官】沼生 泰伸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0001756(US,A1)
【文献】特開2002-270736(JP,A)
【文献】特開2010-153822(JP,A)
【文献】特開2004-063679(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/18
H05K 3/28
H01L 25/04
H01L 25/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる法線を有する上主面を有する基板モジュールと、
前記基板モジュールの上に配置される電子部品と、
前記電子部品を前記上主面に固定するボンディング用接着剤と、を備えており、
前記電子部品は、第1電極を含み、
前記基板モジュールは、前記ボンディング用接着剤より右に配置される第2電極を含み、
前記第1電極は、半田を介して、前記第2電極と電気的に接続されており、
前記上主面には、下方向にくぼんだ形状を有し、かつ、底を有する第1凹部が設けられており、
前記第2電極の上端は、前記底より上に配置され、
前記第1凹部は、第1領域と、第2領域と、を有し、
上下方向に見て、前記第1領域は、前記第2電極と前記ボンディング用接着剤との間に位置しており、
前記第1凹部を形成する部分の材質は、前記上主面を形成する部分の材質と同じであり、
前記第2領域は、上下方向に見て前記第2電極の右に位置しており、かつ、前記上主面の右辺に到達している、
回路モジュール。
【請求項2】
前記第1領域は、上下方向に見て、前記第2電極と接触する第1部分を有し、
前記第2領域は、上下方向に見て、前記第2電極と接触する第2部分を有し、
前記第1部分の上下方向の位置は、前記第2部分の上下方向の位置より上である、
請求項1に記載の回路モジュール。
【請求項3】
上下方向に延びる法線を有する上主面を有する基板モジュールと、
前記基板モジュールの上に配置される電子部品と、
前記電子部品を前記上主面に固定するボンディング用接着剤と、を備えており、
前記電子部品は、第1電極を含み、
前記基板モジュールは、前記ボンディング用接着剤より右に配置される第2電極を含み、
前記第1電極は、半田を介して、前記第2電極と電気的に接続されており、
前記上主面には、下方向にくぼんだ形状を有し、かつ、底を有する第1凹部と、下方向にくぼんだ形状を有し、かつ、底を有する第2凹部と、が設けられており、
前記第2電極の上端は、前記第1凹部の底より上に配置され、
前記第1凹部は、第1領域を有し、
上下方向に見て、前記第1領域は、前記第2電極と前記ボンディング用接着剤との間に位置しており、
前記第1凹部を形成する部分の材質は、前記上主面を形成する部分の材質と同じであり、
前記第2凹部は、第2領域を有し、
前記第2領域は、上下方向に見て前記第2電極の右に位置しており、かつ、前記上主面の右辺に到達している、
回路モジュール。
【請求項4】
前記第2凹部を形成する部分の材質は、前記上主面を形成する部分の材質と同じである、
請求項に記載の回路モジュール。
【請求項5】
前記第1領域は、左右方向において、前記第2電極と間を空けて配置されている、
請求項または請求項に記載の回路モジュール。
【請求項6】
前記第2領域は、左右方向において、前記第2電極と間を空けて配置されている、
請求項乃至請求項のいずれかに記載の回路モジュール。
【請求項7】
前記第1領域は、上下方向に見て、前記第2電極と接触する第1部分を有し、
前記第2領域は、上下方向に見て、前記第2電極と接触する第2部分を有し、
前記第1部分の上下方向の位置は、前記第2部分の上下方向の位置より上である、
請求項または請求項に記載の回路モジュール。
【請求項8】
前記第2領域は、左右方向において、前記第2電極と間を空けて配置され、
前記第1領域と前記第2電極との間の左右方向の距離は、前記第2領域と前記第2電極との間の左右方向の距離より長い、
請求項に記載の回路モジュール。
【請求項9】
前記基板モジュールは、絶縁性封止材を含み、
前記絶縁性封止材は、前記第2電極の上端部に存在する、
請求項乃至請求項のいずれかに記載の回路モジュール。
【請求項10】
前記第2電極の上端部は、先細り形状を有する、
請求項1乃至請求項のいずれかに記載の回路モジュール。
【請求項11】
前記電子部品は、電子部品本体を含み、
前記電子部品本体は、上下方向に見て、前記第2電極と重なる部分を有する、
請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の回路モジュール。
【請求項12】
前記基板モジュールは、
基板を、
更に含み、
前記第2電極の底面は、前記基板の上面に接触している、
請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の回路モジュール。
【請求項13】
前記基板モジュールは、
樹脂と、
ICと、を更に含み、
前記樹脂は、前記第2電極の下部および前記ICを覆い、
前記樹脂は、前記上主面を有している、
請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の回路モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板モジュール上に電子部品が実装された回路モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の回路モジュールに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の回路モジュールが知られている。この回路モジュールは、半導体パッケージ本体、エネルギー蓄積要素およびシールド層を備える。半導体パッケージ本体は、上面および導電性要素を含む。導電性要素は、半導体パッケージ本体の上面の上に配置される。エネルギー蓄積要素は、半導体パッケージ本体の上面の上に配置される。エネルギー蓄積要素と半導体パッケージ本体の導電性要素とは、半田を介して、電気的に接続される。シールド層は、半導体パッケージ本体とエネルギー蓄積要素との間に配置される。この時、シールド層は、ボンディング用接着剤により半導体パッケージ本体に固定される。また、シールド層は、ボンディング用接着剤によりエネルギー蓄積要素に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2013/0001756号明細書(図2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の回路モジュールでは、半田とボンディング用接着剤とが接触する場合がある。より詳細には、シールド層、半導体パッケージ本体およびエネルギー蓄積要素がボンディング用接着剤により固定された後に、半田が加熱および冷却されることによって、エネルギー蓄積要素と半導体パッケージ本体の導電性要素とが半田を介して、電気的に接続される。この時、溶融した半田が半導体パッケージ本体の上面に広がる場合がある。その結果、溶融した半田がボンディング用接着剤と接触する場合がある。ボンディング用接着剤が導電性を有している場合、半田とボンディング用接着剤との接触により、回路モジュールの誤動作が発生する恐れがある。ボンディング用接着剤が絶縁性を有している場合、熱を帯びている半田とボンディング用接着剤とが接触した時、半田の熱によってボンディング用接着剤が溶融する恐れがある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、半田とボンディング用接着剤との接触を抑制できる回路モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る回路モジュールは、
上下方向に延びる法線を有する上主面を有する基板モジュールと、
前記基板モジュールの上に配置される電子部品と、
前記電子部品を前記上主面に固定するボンディング用接着剤と、を備えており、
前記電子部品は、第1電極を含み、
前記基板モジュールは、前記ボンディング用接着剤より右に配置される第2電極を含み、
前記第1電極は、半田を介して、前記第2電極と電気的に接続されており、
前記上主面には、下方向にくぼんだ形状を有し、かつ、底を有する第1凹部が設けられており、
前記第2電極の上端は、前記底より上に配置され、
前記第1凹部は、第1領域を有し、
上下方向に見て、前記第1領域は、前記第2電極と前記ボンディング接着剤との間に位置しており、
前記第1凹部を形成する部分の材質は、前記上主面を形成する部分の材質と同じである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、半田とボンディング用接着剤との接触を抑制できる回路モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る回路モジュール100の平面図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る回路モジュール100のA-Aにおける断面図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る回路モジュール100のB-Bにおける断面図である。
図4図4は、第1の変形例に係る回路モジュール100aの平面図である。
図5図5は、第1の変形例に係る回路モジュール100aのA-Aにおける断面図である。
図6図6は、第1の変形例に係る回路モジュール100aのB-Bにおける断面図である。
図7図7は、第2の変形例に係る回路モジュール100bの平面図である。
図8図8は、第2の変形例に係る回路モジュール100bのA-Aにおける断面図である。
図9図9は、第2の変形例に係る回路モジュール100bのB-Bにおける断面図である。
図10図10は、第3の変形例に係る回路モジュール100cの平面図である。
図11図11は、第3の変形例に係る回路モジュール100cのA-Aにおける断面図である。
図12図12は、第3の変形例に係る回路モジュール100cのB-Bにおける断面図である。
図13図13は、第4の変形例に係る回路モジュール100dの平面図である。
図14図14は、第4の変形例に係る回路モジュール100dのA-Aにおける断面図である。
図15図15は、第4の変形例に係る回路モジュール100dのB-Bにおける断面図である。
図16図16は、第5の変形例に係る回路モジュール100eの平面図である。
図17図17は、第5の変形例に係る回路モジュール100eのA-Aにおける断面図である。
図18図18は、第5の変形例に係る回路モジュール100eのB-Bにおける断面図である。
図19図19は、第6の変形例に係る回路モジュール100fのA-Aにおける断面図である。
図20図20は、第6の変形例に係る回路モジュール100fのD-Dにおける断面図とE-Eにおける断面図である。
図21図21は、第7の変形例に係る回路モジュール100gの平面図である。
図22図22は、第7の変形例に係る回路モジュール100gのA-Aにおける断面図である。
図23図23は、第7の変形例に係る回路モジュール100gのB-Bにおける断面図である。
図24図24は、第8の変形例に係る回路モジュール100hのA-Aにおける断面図である。
図25図25は、第9の変形例に係る回路モジュール100iのA-Aにおける断面図である。
図26図26は、第10の変形例に係る回路モジュール100jのA-Aにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の第1の実施形態に係る回路モジュール100について、図を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る回路モジュール100の平面図である。図2は、第1の実施形態に係る回路モジュール100のA-Aにおける断面図である。図3は、第1の実施形態に係る回路モジュール100のB-Bにおける断面図である。
【0010】
本明細書において、方向を以下のように定義する。基板モジュール20の上主面S20の法線が伸びている方向を上下方向と定義する。上下方向は、電子部品10および基板モジュール20が並ぶ方向と一致する。また、基板モジュール20の第2電極21Rおよび第2電極21Lが並ぶ方向を左右方向と定義する。上下方向と左右方向とに直交する方向を前後方向と定義する。上下方向、左右方向および前後方向は、互いに直交している。
【0011】
本明細書において、任意の2つの部材を第1部材および第2部材と定義した場合、第1部材が第2部材の上に配置されるとは、以下の状態を指す。第1部材の少なくとも一部は、第2部材の真上に位置している。したがって、上下方向に見て、第1部材は、第2部材と重なっている。この定義は、上下方向以外の方向にも適用される。
【0012】
本明細書において、第1部材が第2部材より上に配置されるとは、第1部材の少なくとも一部が第2部材の真上に位置している場合、および、第1部材の全体が第2部材の斜め上に位置している場合を含む。第1部材の少なくとも一部または全体は、第2部材の真上に位置している。斜め上とは、例えば、左上、右上である。この定義は、上下方向以外の方向にも適用される。
【0013】
本明細書において、特に断りのない場合には、第1部材の各部について以下のように定義する。第1部材の前部とは、第1部材の前半分を意味する。第1部材の後部とは、第1部材の後半分を意味する。第1部材の左部とは、第1部材の左半分を意味する。第1部材の右部とは、第1部材の右半分を意味する。第1部材の上部とは、第1部材の上半分を意味する。第1部材の下部とは、第1部材の下半分を意味する。第1部材の前端とは、第1部材の前方向の端を意味する。第1部材の後端とは、第1部材の後方向の端を意味する。第1部材の左端とは、第1部材の左方向の端を意味する。第1部材の右端とは、第1部材の右方向の端を意味する。第1部材の上端とは、第1部材の上方向の端を意味する。第1部材の下端とは、第1部材の下方向の端を意味する。第1部材の前端部とは、第1部材の前端およびその近傍を意味する。第1部材の後端部とは、第1部材の後端およびその近傍を意味する。第1部材の左端部とは、第1部材の左端およびその近傍を意味する。第1部材の右端部とは、第1部材の右端およびその近傍を意味する。第1部材の上端部とは、第1部材の上端およびその近傍を意味する。第1部材の下端部とは、第1部材の下端およびその近傍を意味する。
【0014】
本明細書において、「第1部材と第2部材とが電気的に接続される」とは、第1部材と第2部材との間で電気が導通していることを意味する。したがって、第1部材と第2部材とが接触していてもよいし、第1部材と第2部材とが接触していなくてもよい。第1部材と第2部材とが接触していない場合には、第1部材と第2部材との間に導電性を有する第3部材が配置されている。
【0015】
回路モジュール100は、図1および図2に示すように、電子部品10、基板モジュール20、複数の半田30R,複数の半田30Lおよびボンディング用接着剤40を備えている。
【0016】
基板モジュール20は、図2および図3に示すように、複数の第2電極21R、複数の第2電極21L、絶縁性封止材22、IC25および基板50を含んでいる。
【0017】
基板50は、上主面および下主面を有する板形状を有している。基板50の内部には導体層により電気回路が形成されている。基板50は、図2に示すように、複数の第1導電体51、複数の第2導電体52Rおよび複数の第2導電体52Lを含んでいる。なお、図2では、複数の第1導電体51の内の代表的な第1導電体51にのみ参照符号を付した。複数の第1導電体51、複数の第2導電体52Rおよび複数の第2導電体52Lは、それぞれ、導電性を有している。
【0018】
複数の第1導電体51は、図2に示すように、前後方向に見て、基板50の上主面の中央近傍に配置されている。複数の第1導電体51は、後述するIC(Intagrated Circuit)25を実装するための電極である。複数の第2導電体52Rは、基板50の上主面の右部において前後方向に一列に並んでいる。複数の第2導電体52Lは、基板50の上主面の左部において前後方向に一列に並んでいる。
【0019】
IC25は、図2に示すように、基板50と接触し、基板50の上に配置されている。本実施形態では、IC25は、例えば、電源ICである。IC25は、電極251を有する。なお、図2では、複数の電極251の内の代表的な電極251にのみ参照符号を付した。電極251は、導電性を有している。電極251の底面は、半田により第1導電体51の上面に固定されている。
【0020】
絶縁性封止材22は、図2に示すように、基板50の上に配置されている。本実施形態では、絶縁性封止材22は、例えば、樹脂である。絶縁性封止材22は、基板50と接触し、複数の第2電極21Rの下部、複数の第2電極21Lの下部およびIC25を覆っている。本実施形態では、絶縁性封止材22は、上主面S20を有している。換言すれば、基板モジュール20は、上主面S20を有している。
【0021】
上主面S20は、図2および図3に示すように、上下方向に延びる法線を有する。本実施形態では、電子部品本体10aの底面S10と基板モジュール20の上主面S20とは、上下方向に並んでいる。すなわち、図2に示すように、電子部品本体10aの底面S10と基板モジュール20の上主面S20とは、互いに向かい合っている。本実施形態では、上主面S20を形成する部分の材質は、絶縁性封止材22である。
【0022】
上主面S20には、図3に示すように、複数の第1凹部23Rおよび複数の第1凹部23Lが設けられている。より詳細には、複数の第1凹部23Rは、前から後へと一列に並んでいる。複数の第1凹部23Lは、それぞれ、複数の第1凹部23Rと左右対称な構造を有する。そのため、複数の第1凹部23Lの説明を省略する。なお、以下では、複数の第1凹部23Rの内の1個の第1凹部23Rに着目して説明する。
【0023】
第1凹部23Rは、上主面S20の右部に配置されている。第1凹部23Rは、図2に示すように、後述するボンディング用接着剤40より右に配置されている。また、第1凹部23Rは、下方向にくぼんだ形状を有する。本実施形態では、第1凹部23Rは、上主面S20に対して、上下方向の段差を有している。本実施形態では、第1凹部23Rを形成する部分の材質は、絶縁性封止材22であり、上主面S20を形成する部分の材質と同じである。また、第1凹部23Rは、底S23Rを有する。より詳細には、底S23Rは、第1凹部23Rの上下方向の位置が最も低い部分である。本実施形態では、底S23Rは、面である。
【0024】
第1凹部23Rは、図3に示すように、左右方向に見て、第2電極21Rと重なる第1領域23R1および第2領域23R2を有する。より詳細には、第1領域23R1は、第2電極21Rより左において、左右方向に見て、第1凹部23Rと第2電極21Rとが重なる領域である。第1領域23R1は、上下方向に見て、第2電極21Rと後述するボンディング用接着剤40との間に位置している。第2領域23R2は、第2電極21Rより右において、左右方向に見て、第1凹部23Rと第2電極21Rとが重なる領域である。第2領域23R2は、上下方向に見て、第2電極21Rの右に位置している。本実施形態では、第1領域23R1は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第1部分23R3を有している。すなわち、第1凹部23Rは、第2電極21Rの左部と接触している。また、第2領域23R2は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第2部分23R4を有している。すなわち、第1凹部23Rは、第2電極21Rの右部と接触している。本実施形態では、図2に示すように、第1部分23R3の上下方向の位置は、第2部分23R4の上下方向の位置と同じである。
【0025】
複数の第2電極21Rは、絶縁性封止材22の右部に配置されている。複数の第2電極21Rは、図2に示すように、それぞれ、後述するボンディング用接着剤40より右に配置されている。より詳細には、複数の第2電極21Rは、それぞれ、上下方向に延びる形状を有し、導電性を有している。複数の第2電極21Rは、図3に示すように、前から後へと一列に並んでいる。複数の第2電極21Lは、それぞれ、複数の第2電極21Rと左右対称な構造を有する。そのため、複数の第2電極21Lの説明を省略する。なお、以下では、複数の第2電極21Rの内の1個の第2電極21Rに着目して説明する。
【0026】
第2電極21Rの上端は、図2に示すように、底S23Rより上に配置されている。本実施形態では、第2電極21Rは、上下方向に見て、第1凹部23R内に配置されている。より詳細には、第2電極21Rは、第1凹部23Rと接触している。また、第2電極21Rの上端部は、後述する半田30Rと接触している。第2電極21Rの底面は、基板50の上面に接触している。第2電極21Rの底面は、半田により第2導電体52Rに固定されている。
【0027】
電子部品10は、図1に示すように、電子部品本体10a、複数の第1電極11Rおよび複数の第1電極11Lを含んでいる。本実施形態では、電子部品10は、例えば、インダクタである。電子部品10は、図2に示すように、基板モジュール20の上に配置されている。
【0028】
電子部品本体10aは、図2に示すように、底面S10を有する。本実施形態では、電子部品本体10aは、直方体形状を有している。ただし、電子部品本体10aが底面S10を有していれば、電子部品本体10aは、直方体形状以外の形状を有していてもよい。
【0029】
複数の第1電極11Rは、図2に示すように、それぞれ、電子部品本体10aの右端部に設けられている。より詳細には、複数の第1電極11Rは、それぞれ、電子部品本体10aの右面から右下方向に延びる形状を有する金属端子である。すなわち、複数の第1電極11Rは、導電性を有している。複数の第1電極11Rの右端は、それぞれ、底面S10より下に配置されている。複数の第1電極11Rは、図3に示すように、前から後へと一列に並んでいる。複数の第1電極11Lは、それぞれ、複数の第1電極11Rと左右対称な構造を有する。そのため、複数の第1電極11Lの説明を省略する。
【0030】
以上のような電子部品10は、ボンディング用接着剤40、複数の半田30Rおよび複数の半田30Lにより基板モジュール20に実装されている。具体的には、ボンディング用接着剤40は、図2に示すように、前後方向に見て、電子部品本体10aの底面S10と基板モジュール20の上主面S20との間に設けられている。ボンディング用接着剤40は、電子部品10を基板モジュール20の上主面S20に固定している。ボンディング用接着剤40は、導電性を有していてもよいし、絶縁性を有していてもよい。
【0031】
複数の半田30Rは、図1に示すように、前から後へと一列に並んでいる。複数の半田30Rおよび複数の半田30Lは、それぞれ、加熱されることにより溶融する性質を有している。複数の半田30Lは、それぞれ、複数の半田30Rと左右対称な構造を有する。そのため、複数の半田30Lの説明を省略する。なお、以下では、複数の半田30Rの内の1個の半田30Rに着目して説明する。
【0032】
半田30Rは、図2に示すように、第1電極11Rの下端部および第2電極21Rの上端部に配置されている。半田30Rは、第1電極11Rの下端部および第2電極21Rの上端部と接触している。すなわち、第1電極11Rは、半田30Rを介して、第2電極21Rと電気的に接続されている。
【0033】
[効果]
回路モジュール100によれば、半田30Rとボンディング用接着剤40との接触を抑制することができる。より詳細には、ボンディング用接着剤40は、電子部品10を上主面S20に固定している。上主面S20には、ボンディング用接着剤40より右に配置される第1凹部23Rが設けられている。第1凹部23Rは、下方向にくぼんだ形状を有し、かつ、底S23Rを有している。第2電極21Rの上端は、第1凹部23Rの底S23Rより上に配置されている。第1凹部23Rは、上下方向に見て、第2電極21Rとボンディング用接着剤40との間に位置する第1領域23R1を有している。これにより、第2電極21Rの上端部に配置される半田30Rが溶融して上主面S20に広がったとしても、溶融した半田30Rは、第1凹部23Rの第1領域23R1に流れ込む。そのため、回路モジュール100によれば、半田30Rが第1凹部23Rより左に広がることを抑制することができる。その結果、回路モジュール100によれば、半田30Rとボンディング用接着剤40との接触を抑制することができる。
【0034】
なお、第1凹部23Rを形成する部分の材質は、上主面S20を形成する部分の材質と同じである。そのため、溶融した半田30Rによって、第1凹部23Rが溶融する等のダメージを受けることが抑制される。
【0035】
また、回路モジュール100によれば、第2電極21Rと第2電極21Lとの間の沿面距離を大きくすることができる。沿面距離は、第2電極21Rと第2電極21Lとの間の上主面S20に沿った距離の内の最短距離である。その結果、回路モジュール100の絶縁性能を確保しやすくなる。
【0036】
また、回路モジュール100によれば、第1凹部23Rは、上下方向に見て、第2電極21Rの右に位置する第2領域23R2を有している。その結果、半田30Rが第2電極21Rより左に広がることを抑制することができる。
【0037】
[第1の変形例]
以下に、本発明の第1の変形例に係る回路モジュール100aについて、図を参照しながら説明する。図4は、第1の変形例に係る回路モジュール100aの平面図である。図5は、第1の変形例に係る回路モジュール100aのA-Aにおける断面図である。図6は、第1の変形例に係る回路モジュール100aのB-Bにおける断面図である。なお、第1の変形例に係る回路モジュール100aについては、第1の実施形態に係る回路モジュール100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0038】
回路モジュール100aは、第1凹部23Rの形状、電子部品10の配置、第1電極11Rの形状において、回路モジュール100と相違する。
【0039】
第1凹部23Rの右端部は、図4乃至図6に示すように、上主面S20の右辺に到達している。
【0040】
電子部品10は、図5に示すように、基板モジュール20の上に配置されている。また、電子部品本体10aは、上下方向に見て、第2電極21Rと重なる部分を有している。
【0041】
第1電極11Rは、図5に示すように、電子部品本体10aの右端部に設けられている。より詳細には、第1電極11Rは、電子部品本体10aの右面から電子部品本体10aの底面S10に沿って、延びる形状を有する金属端子である。また、第1電極11Rは、電子部品本体10aの右面および電子部品本体10aの底面S10と接触している。
【0042】
以上のような回路モジュール100aにおいても、回路モジュール100と同じ効果を奏する。また、回路モジュール100aによれば、右方向に見て、半田30Rの付着状態を外観検査することができる。
【0043】
[第2の変形例]
以下に、本発明の第2の変形例に係る回路モジュール100bについて、図を参照しながら説明する。図7は、第2の変形例に係る回路モジュール100bの平面図である。図8は、第2の変形例に係る回路モジュール100bのA-Aにおける断面図である。図9は、第2の変形例に係る回路モジュール100bのB-Bにおける断面図である。なお、第2の変形例に係る回路モジュール100bについては、第1の実施形態に係る回路モジュール100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0044】
回路モジュール100bは、第1凹部23Rの形状において、回路モジュール100と相違する。より詳細には、図7乃至図9に示すように、第1凹部23Rは、第2電極21Rの左に配置されている。その結果、図9に示すように、第1凹部23Rは、第2領域23R2を有していない。
【0045】
以上のような回路モジュール100bにおいても、半田30Rとボンディング用接着剤40との接触を抑制することができる。また、第2電極21Rと第2電極21Lとの間の沿面距離を大きくすることができる。
【0046】
[第3の変形例]
以下に、本発明の第3の変形例に係る回路モジュール100cについて、図を参照しながら説明する。図10は、第3の変形例に係る回路モジュール100cの平面図である。図11は、第3の変形例に係る回路モジュール100cのA-Aにおける断面図である。図12は、第3の変形例に係る回路モジュール100cのB-Bにおける断面図である。なお、第3の変形例に係る回路モジュール100cについては、第1の実施形態に係る回路モジュール100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0047】
回路モジュール100cは、第1凹部23Rの配置において、回路モジュール100と相違する。より詳細には、図10乃至図12に示すように、第2電極21Rは、第1凹部23Rと接触していない。すなわち、第1領域23R1は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第1部分23R3を有していない。その結果、図12に示すように、第1領域23R1は、左右方向において、第2電極21Rと間を空けて配置されている。また、第2領域23R2は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第2部分23R4を有していない。その結果、第2領域23R2は、左右方向において、第2電極21Rと間を空けて配置されている。
【0048】
以上のような回路モジュール100cにおいても、半田30Rとボンディング用接着剤40との接触を抑制することができる。また、第2電極21Rと第2電極21Lとの間の沿面距離を大きくすることができる。
【0049】
[第4の変形例]
以下に、本発明の第4の変形例に係る回路モジュール100dについて、図を参照しながら説明する。図13は、第4の変形例に係る回路モジュール100dの平面図である。図14は、第4の変形例に係る回路モジュール100dのA-Aにおける断面図である。図15は、第4の変形例に係る回路モジュール100dのB-Bにおける断面図である。なお、第4の変形例に係る回路モジュール100dについては、第1の実施形態に係る回路モジュール100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0050】
回路モジュール100dは、第1凹部23Rの配置において、回路モジュール100と相違する。より詳細には、図13乃至図15に示すように、第1凹部23Rは、第2電極21Rより左に配置されている。その結果、図15に示すように、第1凹部23Rは、第2領域23R2を有していない。また、第2電極21Rは、第1凹部23Rと接触していない。すなわち、第1領域23R1は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第1部分23R3を有していない。その結果、図15に示すように、第1領域23R1は、左右方向において、第2電極21Rと間を空けて配置されている。
【0051】
以上のような回路モジュール100dにおいても、半田30Rとボンディング用接着剤40との接触を抑制することができる。また、第2電極21Rと第2電極21Lとの間の沿面距離を大きくすることができる。
【0052】
[第5の変形例]
以下に、本発明の第5の変形例に係る回路モジュール100eについて、図を参照しながら説明する。図16は、第5の変形例に係る回路モジュール100eの平面図である。図17は、第5の変形例に係る回路モジュール100eのA-Aにおける断面図である。図18は、第5の変形例に係る回路モジュール100eのB-Bにおける断面図である。なお、第5の変形例に係る回路モジュール100eについては、第1の実施形態に係る回路モジュール100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0053】
回路モジュール100eは、第1凹部23Rが第1凹部23Raおよび第2凹部23Rbに分割されている点において、回路モジュール100と相違する。より詳細には、図16乃至図18に示すように、第1凹部23Raは、第2電極21Rより左に配置されている。その結果、図18に示すように、第1凹部23Raは、第1領域23R1を有している。また、本変形例では、第2電極21Rは、第1凹部23Raと接触していない。すなわち、第1領域23R1は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第1部分23R3を有していない。その結果、図18に示すように、第1領域23R1は、左右方向において、第2電極21Rと間を空けて配置されている。
【0054】
第2凹部23Rbは、図16乃至図18に示すように、上主面S20の右部に設けられている。第2凹部23Rbは、図17に示すように、下方向にくぼんだ形状を有する。本変形例では、第2凹部23Rbは、上主面S20に対して、上下方向の段差を有している。本変形例では、第2凹部23Rbを形成する部分の材質は、絶縁性封止材22であり、上主面S20を形成する部分の材質と同じである。また、第2凹部23Rbは、図17に示すように、底S23Rbを有する。より詳細には、底S23Rbは、第2凹部23Rbの上下方向の位置が最も低い部分である。本変形例では、底S23Rbは、面である。第2凹部23Rbは、第2電極21Rより右に配置されている。その結果、図18に示すように、第2凹部23Rbは、第2領域23R2を有している。本変形例では、第2領域23R2は、第2電極21Rより右において、左右方向に見て、第2凹部23Rbと第2電極21Rとが重なる領域である。第2領域23R2は、上下方向に見て、第2電極21Rの右に位置している。本変形例では、第2電極21Rは、第2凹部23Rbと接触していない。すなわち、第2領域23R2は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第2部分23R4を有していない。その結果、図18に示すように、第2領域23R2は、左右方向において、第2電極21Rと間を空けて配置されている。
【0055】
以上のような回路モジュール100eにおいても、回路モジュール100cと同じ効果を奏する。
【0056】
[第6の変形例]
以下に、本発明の第6の変形例に係る回路モジュール100fについて、図を参照しながら説明する。図19は、第6の変形例に係る回路モジュール100fのA-Aにおける断面図である。図20は、第6の変形例に係る回路モジュール100fのD-Dにおける断面図とE-Eにおける断面図である。なお、第6の変形例に係る回路モジュール100fについては、第1の実施形態に係る回路モジュール100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0057】
回路モジュール100fは、第1凹部23Rの形状において、回路モジュール100と相違する。より詳細には、図19に示すように、第1部分23R3の上下方向の位置は、第2部分23R4の上下方向の位置より上である。なお、本変形例では、図20に示すように、第1部分23R3の上下方向の位置および第2部分23R4の上下方向の位置は、均一であるが、不均一であってもよい。第1部分23R3の上下方向の高さおよび第2部分23R4の上下方向の高さが不均一の場合、第1部分23R3の上端の上下方向の位置が第2部分23R4の上端の上下方向の位置より上であってもよいし、第1部分23R3の部分の上下方向の位置が第2部分23R4の部分の上下方向の位置より上であってもよい。
【0058】
以上のような回路モジュール100fにおいても、回路モジュール100と同じ効果を奏する。また、回路モジュール100fによれば、半田30Rが第2電極21Rより左に広がることをより抑制しやすくなる。
【0059】
[第7の変形例]
以下に、本発明の第7の変形例に係る回路モジュール100gについて、図を参照しながら説明する。図21は、第7の変形例に係る回路モジュール100gの平面図である。図22は、第7の変形例に係る回路モジュール100gのA-Aにおける断面図である。図23は、第7の変形例に係る回路モジュール100gのB-Bにおける断面図である。なお、第7の変形例に係る回路モジュール100gについては、第3の変形例に係る回路モジュール100cと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0060】
回路モジュール100gは、第1凹部23Rの配置において、回路モジュール100cと相違する。より詳細には、図21乃至図23に示すように、第1領域23R1と第2電極21Rとの間の左右方向の距離は、第2領域23R2と第2電極21Rとの間の左右方向の距離より長い。なお、本変形例では、図23に示すように、第1領域23R1と第2電極21Rとの間の左右方向の距離および第2領域23R2と第2電極21Rとの間の左右方向の距離は、不均一である。この場合、第1領域23R1と第2電極21Rとの間の左右方向の最短距離が第2領域23R2と第2電極21Rとの間の左右方向の最短距離より長い。なお、第1領域23R1と第2電極21Rとの間の部分の左右方向の距離が第2領域23R2と第2電極21Rとの間の部分の左右方向の距離より長くてもよい。
【0061】
以上のような回路モジュール100gにおいても、回路モジュール100cと同じ効果を奏する。また、回路モジュール100gによれば、半田30Rが第2電極21Rより左に広がることをより抑制しやすくなる。
【0062】
[第8の変形例]
以下に、本発明の第8の変形例に係る回路モジュール100hについて、図を参照しながら説明する。図24は、第8の変形例に係る回路モジュール100hのA-Aにおける断面図である。なお、第8の変形例に係る回路モジュール100hについては、第1の実施形態に係る回路モジュール100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0063】
回路モジュール100hは、第1凹部23Rの形状、電子部品10の配置、電子部品10の形状、第1電極11Rの配置、第1電極11Rの形状および第2電極21Rの形状において、回路モジュール100と相違する。
【0064】
第1凹部23Rの右端部は、図24に示すように、上主面S20の右辺に到達している。
【0065】
電子部品10は、図24に示すように、基板モジュール20の上に配置されている。また、電子部品本体10aは、上下方向に見て、第2電極21Rと重なる部分を有している。本変形例では、電子部品10は、例えば、基板である。
【0066】
第1電極11Rは、図24に示すように、電子部品本体10aの底面S10の下に設けられている。また、第1電極11Rは、電子部品本体10aの底面S10と接触している。なお、第1電極11Rは、電子部品本体10aの下部に配置され、電子部品本体10aの底面S10と接触していてもよい。
【0067】
第2電極21Rの上端部は、図24に示すように、先細り形状を有している。すなわち、第2電極21Rの上下方向に垂直な断面積は、上に行くにつれて、小さくなっていく。また、第2電極21Rの上下方向に垂直な断面の内の第2電極21Rの上部の上下方向に垂直な断面は、上下方向に見て、第2電極21Rの下部の上下方向に垂直な断面に全て重なる。
【0068】
以上のような回路モジュール100hにおいても、回路モジュール100と同じ効果を奏する。また、回路モジュール100hによれば、右方向に見て、半田30Rの付着状態を外観検査することができる。また、回路モジュール100hによれば、半田30Rが第2電極21Rより左に広がることをより抑制しやすくなる。また、回路モジュール100hによれば、複数の第1電極11Rの下端の上下方向の位置および複数の第1電極11Lの下端の上下方向の位置のばらつきと複数の第2電極21Rの上端および複数の第2電極21Lの上端の上下方向の位置のばらつきがあっても、複数の半田30Rおよび複数の半田30Lにより、電子部品10を水平に配置しやすくなる。
【0069】
[第9の変形例]
以下に、本発明の第9の変形例に係る回路モジュール100iについて、図を参照しながら説明する。図25は、第9の変形例に係る回路モジュール100iのA-Aにおける断面図である。なお、第9の変形例に係る回路モジュール100iについては、第1の変形例に係る回路モジュール100aと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0070】
回路モジュール100iは、第1凹部23Rの形状において、回路モジュール100aと相違する。より詳細には、図25に示すように、絶縁性封止材22は、第2電極21Rの上端部に存在する。これにより、第2電極21Rは、第1凹部23Rと接触していない。すなわち、第1領域23R1は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第1部分23R3を有していない。その結果、第1領域23R1は、左右方向において、第2電極21Rと間を空けて配置されている。また、第2領域23R2は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第2部分23R4を有していない。その結果、第2領域23R2は、左右方向において、第2電極21Rと間を空けて配置されている。
【0071】
以上のような回路モジュール100iにおいても、回路モジュール100aと同じ効果を奏する。また、回路モジュール100iによれば、右方向に見て、半田30Rの付着状態をより外観検査しやすくすることができる。より詳細には、回路モジュール100aの場合、図5に示すように、Cの位置に見て、半田30Rの色と第2電極21Rの色との差が小さい場合に外観検査をしにくい。一方、回路モジュール100iによれば、図25に示すように、Cの位置に見て、半田30Rの色と絶縁性封止材22の色との差は、大きいため、外観検査を容易に行なうことができる。
【0072】
[第10の変形例]
以下に、本発明の第10の変形例に係る回路モジュール100jについて、図を参照しながら説明する。図26は、第10の変形例に係る回路モジュール100jのA-Aにおける断面図である。なお、第10の変形例に係る回路モジュール100jについては、第9の変形例に係る回路モジュール100iと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0073】
回路モジュール100jは、第1凹部23Rの形状において、回路モジュール100iと相違する。より詳細には、図26に示すように、絶縁性封止材22は、第2電極21Rの上端部に存在していない。これにより、本変形例では、第1領域23R1は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第1部分23R3を有している。すなわち、第1凹部23Rは、第2電極21Rの左部と接触している。また、第2領域23R2は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第2部分23R4を有している。すなわち、第1凹部23Rは、第2電極21Rの右部と接触している。
【0074】
以上のような回路モジュール100jにおいても、回路モジュール100iと同じ効果を奏する。
【0075】
[その他の実施形態]
本発明に係る回路モジュールは、回路モジュール100,100a~100jに限らず、その要旨の範囲において変更可能である。また、回路モジュール100,100a~100jの構成を任意に組み合わせてもよい。
【0076】
なお、電子部品10は、インダクタに限らない。電子部品10は、例えば、コンデンサまたは基板でもよい。
【0077】
なお、第1電極11Rは、1個でもよい。
【0078】
なお、第1凹部23R,23Raおよび第2凹部23Rbは、それぞれ、1個でもよい。
【0079】
なお、底S23R,S23Ra,S23Rbは、それぞれ、面に限らない。底S23R,S23Ra,S23Rbは、それぞれ、線であってもよいし、点であってもよい。
【0080】
なお、第2電極21Rの上端の位置は、上主面S20の上端または上主面S20の上下方向の平均位置より上であってもよいし、下であってもよいし、同じであってもよい。
【0081】
なお、電子部品本体10aは、上下方向に見て、第2電極21Rと重なる部分を有していてもよいし、上下方向に見て、第2電極21Rの全体と重なっていてもよい。
【0082】
なお、第1凹部23R,23Raおよび第2凹部23Rbは、上下方向に見て、ボンディング用接着剤40と重なる部分を有していてもよい。
【0083】
なお、第2電極21Rは、第1凹部23Raおよび第2凹部23Rbと接触していてもよい。この場合、第1領域23R1は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第1部分23R3を有する。また、第2領域23R2は、上下方向に見て、第2電極21Rと接触する第2部分23R4を有する。第1部分23R3の上下方向の位置は、第2部分23R4の上下方向の位置より高くてもよい。または、第1部分23R3の上端の上下方向の位置が第2部分23R4の上端の上下方向の位置より高くてもよいし、第1部分23R3の部分の上下方向の位置が第2部分23R4の部分の上下方向の位置より上であってもよい。この場合においても、回路モジュール100fと同じ効果を奏する。
【0084】
なお、第1凹部23Raの第1領域23R1と第2電極21Rとの間の左右方向の距離は、第2凹部23Rbの第2領域23R2と第2電極21Rとの間の左右方向の距離より長くてもよい。または、第1領域23R1と第2電極21Rとの間の左右方向の最短距離が第2領域23R2と第2電極21Rとの間の左右方向の最短距離より長くてもよいし、第1領域23R1と第2電極21Rとの間の部分の左右方向の距離が第2領域23R2と第2電極21Rとの間の部分の左右方向の距離より長くてもよい。この場合においても、回路モジュール100gと同じ効果を奏する。
【0085】
なお、絶縁性封止材22、IC25、半田30Rおよび基板50は、必須ではない。
【0086】
なお、絶縁性封止材22は、樹脂に限らない。絶縁性封止材22は、例えば、セラミックでもよい。基板モジュール20は、基板50と絶縁性封止材22との組み合わせでなくてもよい。したがって、基板モジュール20は、基板50を含み、絶縁性封止材22を含んでいなくてもよい。基板50は、例えば、セラミックの基板であってもよいし、ガラスエポキシ樹脂の基板であってもよい。この場合、基板50の上主面は、上主面S20である。
【0087】
なお、第1導電体51は、第2導電体52Rと接触していてもよい。すなわち、IC25は、第1導電体51および第2導電体52Rを介して、第1電極11Rおよび第2電極21Rと電気的に接続されていてもよい。
【0088】
なお、IC25は、電源ICに限らない。IC25は、例えば、制御ICであってもよいし、抵抗、コンデンサ、ダイオード等の電子部品であってもよい。
【0089】
なお、複数の第2導電体52Rは、必ずしも基板50の上主面の右部において前後方向に一列に並んでいなくてもよい。
【0090】
なお、第1領域23R1および第2領域23R2は、必ずしも左右方向に見て、第1凹部23Rと第2電極21Rとが重なる領域でなくてもよい。上下方向に見て、ボンディング用接着剤40、第1領域23R1および第2電極21Rは、この順に一直線上に並んでいればよい。また、上下方向に見て、ボンディング用接着剤40、第2電極21Rおよび第2領域23R2は、この順に一直線上に並んでいればよい。
【符号の説明】
【0091】
10:電子部品
10a:電子部品本体
11L,11R:第1電極
20:基板モジュール
21L,21R:第2電極
22:絶縁性封止材
23L,23R,23Ra:第1凹部
23R1:第1領域
23R2:第2領域
23R3:第1部分
23R4:第2部分
23Rb:第2凹部
30L,30R:半田
40:ボンディング用接着剤
50:基板
51:第1導電体
52L,52R:第2導電体
100,100a,100b,100c,100d,100e,100f,100g,100h,100i,100j:回路モジュール
251:電極
S10:底面
S20:上主面
S23R,S23Rb:底
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26