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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】制御装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240611BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04Q9/00 311K
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021131458
(22)【出願日】2021-08-11
(65)【公開番号】P2023025972
(43)【公開日】2023-02-24
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100220674
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 祐
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 豊和
(72)【発明者】
【氏名】竹本 毅
(72)【発明者】
【氏名】山藤 尚子
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-031047(JP,A)
【文献】特開2002-358381(JP,A)
【文献】特許第6833257(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0340846(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアバックが展開したことを示すエアバック展開情報、及び車両の衝突時の衝撃値を示す衝撃値情報の少なくとも1つに基づいて、ユーザが選択した車両が事故の経歴を有するか否かを判定し、
前記事故の経歴を有すると判定した場合、前記車両の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得し、取得した前記変化情報を出力する制御部を備える制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記制御部は、前記車両の最新の状態を示すカルテ情報を取得し、
前記ユーザの要求に応じて、前記カルテ情報と前記変化情報とを切り替えて出力する、
制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の制御装置であって、
前記変化情報は、前記事故の日時より前の前記車両の性能を示す第1性能情報と、前記事故の前記日時以後の前記車両の性能を示す第2性能情報とを含み、
前記制御部は、前記変化情報として、前記第1性能情報と前記第2性能情報とをグラフで示す情報を出力する、請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の制御装置であって、
前記第1性能情報と前記第2性能情報とのそれぞれは、前記車両の走行性能、停止性能及び操舵性能のうちの少なくとも1つを示す、制御装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置であって、
前記制御部は、前記車両の前記事故の前後の前記性能の変化の程度を示す程度情報を取得し、前記ユーザの要求に応じて、前記程度情報を出力する、制御装置。
【請求項6】
通信部を備える請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置であって、
前記制御部は、前記通信部を介して前記車両と通信し、前記車両に設けられた少なくとも1つのセンサによる検出結果を示すセンサ情報を取得し、前記センサ情報に基づいて前記変化情報を生成する、制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載の制御装置であって、
前記センサ情報は、前記エアバッグ展開情報と、前記撃値情報とをむ、制御装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する制御方法であって、
エアバックが展開したことを示すエアバック展開情報、及び車両の衝突時の衝撃値を示す衝撃値情報の少なくとも1つに基づいて、ユーザが選択した車両が事故の経歴を有するか否かを判定することと、
前記事故の経歴を有すると判定した場合、前記車両の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得し、取得した前記変化情報を出力することを含む、制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の制御方法であって、
前記車両の最新の状態を示すカルテ情報を取得することと、
前記ユーザの要求に応じて、前記カルテ情報と前記変化情報とを切り替えて出力することとをさらに含む、制御方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の制御方法であって、
前記変化情報は、前記事故の日時より前の前記車両の性能を示す第1性能情報と、前記事故の前記日時以後の前記車両の性能を示す第2性能情報とを含み、
前記制御方法は、前記変化情報として、前記第1性能情報と前記第2性能情報とをグラフで示す情報を出力することをさらに含む、制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載の制御方法であって、
前記第1性能情報と前記第2性能情報とのそれぞれは、前記車両の走行性能、停止性能及び操舵性能のうちの少なくとも1つを示す、制御方法。
【請求項12】
請求項8から11のいずれか一項に記載の制御方法であって、
前記車両の前記事故の前後の前記性能の変化の程度を示す程度情報を取得し、前記ユーザの要求に応じて、前記程度情報を出力することをさらに含む、制御方法。
【請求項13】
請求項8から12のいずれか一項に記載の制御方法であって、
前記車両と通信することと、
前記車両に設けられた少なくとも1つのセンサによる検出結果を示すセンサ情報を取得し、前記センサ情報に基づいて前記変化情報を生成することと
をさらに含む、制御方法。
【請求項14】
請求項13に記載の制御方法であって、
前記センサ情報は、前記エアバッグ展開情報と、前記撃値情報とをむ、制御方法。
【請求項15】
コンピュータに、
エアバックが展開したことを示すエアバック展開情報、及び車両の衝突時の衝撃値を示す衝撃値情報の少なくとも1つに基づいて、ユーザが選択した車両が事故の経歴を有するか否かを判定することと、
前記事故の経歴を有すると判定した場合、前記車両の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得し、取得した前記変化情報を出力することを含む動作を実行させるプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムであって、
前記車両の最新の状態を示すカルテ情報を取得することと、
前記ユーザの要求に応じて、前記カルテ情報と前記変化情報とを切り替えて出力することとをさらに含む動作を実行させるプログラム。
【請求項17】
請求項15又は16に記載のプログラムであって、
前記変化情報は、前記事故の日時より前の前記車両の性能を示す第1性能情報と、前記事故の前記日時以後の前記車両の性能を示す第2性能情報とを含み、
前記プログラムは、前記変化情報として、前記第1性能情報と前記第2性能情報とをグラフで示す情報を出力することをさらに含む動作を実行させるプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のプログラムであって、
前記第1性能情報と前記第2性能情報とのそれぞれは、前記車両の走行性能、停止性能及び操舵性能のうちの少なくとも1つを示す、プログラム。
【請求項19】
請求項15から18のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記車両の前記事故の前後の前記性能の変化の程度を示す程度情報を取得し、前記ユーザの要求に応じて、前記程度情報を出力することをさらに含む動作を実行させるプログラム。
【請求項20】
請求項15から19のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記車両と通信することと、
前記車両に設けられた少なくとも1つのセンサによる検出結果を示すセンサ情報を取得し、前記センサ情報に基づいて前記変化情報を生成することと
をさらに含む動作を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、中古の車両の状態に基づいて当該車両の査定評価を行い、結果をユーザに提供する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-174102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、事故の経歴を有する車両の中で評価をわけることについては検討されておらず、車両が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法について改善の余地があった。
【0005】
本開示の目的は、車両が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る制御装置は、
ユーザが選択した車両が事故の経歴を有するかどうかに基づいて、
前記車両の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得し、取得した前記変化情報を出力する制御部を備える。
【0007】
本開示に係る制御方法は、
コンピュータが実行する制御方法であって、
ユーザが選択した車両が事故の経歴を有するかどうかに基づいて、
前記車両の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得し、取得した前記変化情報を出力することを含む。
【0008】
本開示に係るプログラムは、
コンピュータに、
ユーザが選択した車両が事故の経歴を有するかどうかに基づいて、
前記車両の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得し、取得した前記変化情報を出力すること
を含む動作を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、車両が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施形態に係るシステムの構成を示す図である。
図2】本開示の実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
図3】本開示の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
図4】本開示の実施形態に係る車両の構成を示すブロック図である。
図5】本開示の実施形態に係る変化情報の一例を示す図である。
図6】本開示の実施形態に係る変化情報の一例を示す図である。
図7】本開示の実施形態に係る変化情報の一例を示す図である。
図8】本開示の実施形態に係る変化情報の一例を示す図である。
図9】本開示の実施形態に係るシステムの動作を示す図である。
図10】第1の変形例に係るシステムの動作を示す図である。
図11】第2の変形例に係るシステムの動作を示す図である。
図12】第2の変形例に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。
【0012】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0013】
図1を参照して、本開示の実施形態に係るシステム10の概要について説明する。システム10は、制御装置20と、端末装置30と、車両40とを備える。制御装置20と、端末装置30と、車両40とは、ネットワーク50を介して通信可能に接続される。
【0014】
制御装置20は、データセンタなどの施設に設置される。制御装置20は、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバなどのコンピュータである。
【0015】
端末装置30は、ユーザ11によって保持される。端末装置30は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ウェアラブル機器、若しくはタブレットなどのモバイル機器、又はPCである。「PC」は、personal computerの略語である。ユーザ11は、中古車としての車両40の購入予定者、車両40の販売事業者の担当者等を含む。
【0016】
車両40は、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、水素車、HEV、PHEV、BEV、又はFCEVなどの任意の種類の自動車である。「HEV」は、hybrid electric vehicleの略語である。「PHEV」は、plug-in hybrid electric vehicleの略語である。「BEV」は、battery electric vehicleの略語である。「FCEV」は、fuel cell electric vehicleの略語である。車両40は、本実施形態では運転手によって運転されるが、任意のレベルで運転が自動化されていてもよい。自動化のレベルは、例えば、SAEのレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。「SAE」は、Society of Automotive Engineersの略語である。車両40は、MaaS専用車両でもよい。「MaaS」は、Mobility as a Serviceの略語である。
【0017】
ネットワーク50は、インターネット、少なくとも1つのWAN、少なくとも1つのMAN、又はこれらの任意の組合せを含む。「WAN」は、wide area networkの略語である。「MAN」は、metropolitan area networkの略語である。ネットワーク50は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの任意の組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。「LAN」は、local area networkの略語である。
【0018】
まず、本実施形態の概要について説明し、詳細については後述する。制御装置20は、ユーザ11が選択した車両40が事故の経歴を有するかどうかに基づいて、車両40の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得し、取得した変化情報を出力する。
【0019】
「変化情報」は、以下で詳細に説明するように、車両40の事故の前後における、車両40の性能の変化を示す情報である。「性能」は、車両40の査定評価に影響を与える、走行性能、停止性能、操舵性能等の任意の性能を含む。
【0020】
本実施形態によれば、ユーザ11が選択した車両40が事故の経歴を有する場合、制御装置20は、ユーザ11に対し、車両40の事故の前後の性能の変化を提示できる。ユーザ11は変化情報を参照することで、車両40に関し、最新の状態のみならず、事故の前後でどのような性能の変化があるのかについて詳しく知ることができる。よって、車両40が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することができる。
【0021】
図2を参照して、本実施形態に係る制御装置20の構成を説明する。
【0022】
制御装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25とを備える。
【0023】
制御部21には、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組み合わせが含まれる。プロセッサは、CPU若しくはGPU等の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。専用回路は、例えば、FPGA又はASICである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部21は、制御装置20の各部を制御しながら、制御装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0024】
記憶部22には、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれる。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部22は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22には、制御装置20の動作に用いられる情報と、制御装置20の動作によって得られた情報とが記憶される。記憶部22は、システムプログラム、及びアプリケーションプログラム等を記憶する。
【0025】
通信部23には、少なくとも1つの通信用インタフェースが含まれる。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部23は、制御装置20の動作に用いられる情報を受信し、また制御装置20の動作によって得られる情報を送信する。
【0026】
入力部24には、少なくとも1つの入力用インタフェースが含まれる。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力部24は、制御装置20の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。入力部24は、制御装置20に備えられる代わりに、外部の入力機器として制御装置20に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。「HDMI(登録商標)」は、High-Definition Multimedia Interfaceの略語である。
【0027】
出力部25には、少なくとも1つの出力用インタフェースが含まれる。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。出力部25は、制御装置20の動作によって得られる情報を出力する。出力部25は、制御装置20に備えられる代わりに、外部の出力機器として制御装置20に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。
【0028】
制御装置20の機能は、本実施形態に係る制御プログラムを、制御部21に相当するプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、制御装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。制御プログラムは、制御装置20の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを制御装置20として機能させる。すなわち、コンピュータは、制御プログラムに従って制御装置20の動作を実行することにより制御装置20として機能する。
【0029】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記録しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD又はCD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0030】
コンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0031】
制御装置20の一部又は全ての機能が、制御部21に相当する専用回路により実現されてもよい。すなわち、制御装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0032】
図3を参照して、本実施形態に係る端末装置30の構成を説明する。
【0033】
端末装置30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35とを備える。
【0034】
制御部31には、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組み合わせが含まれる。プロセッサは、CPU若しくはGPU等の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA又はASICである。制御部31は、端末装置30の各部を制御しながら、端末装置30の動作に関わる処理を実行する。
【0035】
記憶部32には、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれる。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部32は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部32には、端末装置30の動作に用いられる情報と、端末装置30の動作によって得られた情報とが記憶される。
【0036】
通信部33には、少なくとも1つの通信用インタフェースが含まれる。通信用インタフェースは、例えば、LTE、4G規格、若しくは5G規格等の移動通信規格に対応したインタフェース、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信に対応したインタフェース、又はLANインタフェースである。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部33は、端末装置30の動作に用いられる情報を受信し、また端末装置30の動作によって得られる情報を送信する。
【0037】
入力部34には、少なくとも1つの入力用インタフェースが含まれる。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力部34は、端末装置30の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。入力部34は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の入力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。
【0038】
出力部35には、少なくとも1つの出力用インタフェースが含まれる。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ、スピーカ、又は振動モータある。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。出力部35は、端末装置30の動作によって得られる情報を出力する。出力部35は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の出力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。
【0039】
端末装置30の機能は、本実施形態に係る端末プログラムを、制御部31に相当するプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、端末装置30の機能は、ソフトウェアにより実現される。端末プログラムは、端末装置30の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを端末装置30として機能させる。すなわち、コンピュータは、端末プログラムに従って端末装置30の動作を実行することにより端末装置30として機能する。
【0040】
端末装置30の一部又は全ての機能が、制御部31に相当する専用回路により実現されてもよい。すなわち、端末装置30の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0041】
図4を参照して、本実施形態に係る車両40の構成を説明する。
【0042】
車両40は、制御部41と、記憶部42と、通信部43と、入力部44と、出力部45と、速度センサ471と、アクセルセンサ472と、ブレーキセンサ473と、舵角センサ474とを備える。制御部41、記憶部42、通信部43、入力部44、出力部45、測位部46、速度センサ471、アクセルセンサ472、ブレーキセンサ473、舵角センサ474は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワークと通信可能に接続されてもよい。
【0043】
制御部41は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のプログラマブル回路、1つ以上の専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、例えばCPU若しくはGPU等の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサであるがこれらに限られない。プログラマブル回路は、例えばFPGAであるがこれに限られない。専用回路は、例えばASICであるがこれに限られない。制御部41は、1つ以上のECU(Electronic Control Unit)を含んでもよい。制御部41は、車両40の各部を制御しながら、車両40全体の動作を制御する。
【0044】
記憶部42は、1つ以上のメモリを含む。メモリは、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部42に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部42は、車両40の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部42は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及びデータベース等を記憶してもよい。記憶部42に記憶された情報は、例えば通信部43を介してネットワークから取得される情報で更新可能であってもよい。
【0045】
通信部43には、少なくとも1つの通信用インタフェースが含まれる。通信用インタフェースは、例えば移動体通信規格、4G若しくは5G等の移動体通信規格、有線LAN規格、又は無線LAN規格に対応するが、これらに限られず、任意の通信規格に対応してもよい。通信部43は、車両40の動作に用いられる情報を受信し、また車両40の動作によって得られる情報を送信する。
【0046】
入力部44には、少なくとも1つの入力用インタフェースが含まれる。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力部44は、車両40の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。入力部44は、車両40に備えられる代わりに、外部の入力機器として車両40に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。
【0047】
出力部45には、少なくとも1つの出力用インタフェースが含まれる。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。出力部45は、車両40の動作によって得られる情報を出力する。出力部45は、車両40に備えられる代わりに、外部の出力機器として車両40に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。
【0048】
測位部46には、少なくとも1つのGNSS受信機が含まれる。「GNSS」は、global navigation satellite systemの略語である。GNSSには、例えば、GPS、QZSS、BeiDou、GLONASS、及びGalileoの少なくともいずれかが含まれる。「GPS」は、Global Positioning Systemの略語である。「QZSS」は、Quasi-Zenith Satellite Systemの略語である。QZSSの衛星は、準天頂衛星と呼ばれる。「GLONASS」は、Global Navigation Satellite Systemの略語である。測位部46は、車両40の位置を測定する。測位部46による測定の結果は、制御部41によって車両40の位置情報として取得される。「位置情報」とは、車両40の位置を特定可能な情報であり、例えば、車両40の座標を含む。
【0049】
速度センサ471は、車両の速度を検出し、検出結果を示す信号を制御部21へ出力する。速度センサ471は加速度センサとして、車両40の加速度、又は減速度等も検出できてよい。アクセルセンサ472は、車両40のアクセルペダルの開度、すなわち踏み込み量を検出し、検出結果を示す信号を制御部21へ出力する。ブレーキセンサ473は、車両40のブレーキペダルの開度、すなわち踏み込み量を検出し、検出結果を示す信号を制御部21へ出力する。舵角センサ474は、車両40のハンドルの回転角を検出し、検出結果を示す信号を制御部21へ出力する。
【0050】
上述に限られず、車両40はその他の各種センサを含んでよい。センサには、例えばブレーキ圧を検出するブレーキ圧センサ、イグニッションセンサ、前車間距離センサ、後車間距離センサ、走行車線検出センサ、イメージセンサ、車両40のタイヤのアラインメントの歪みを検知するセンサ、燃料残量センサ、バッテリー残量センサ、室内温度センサ、水温センサ、油圧検出センサ、エアコンセンサ等が含まれてよい。
【0051】
車両40の機能は、任意の車両プログラムを、制御部41としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、車両40の機能は、ソフトウェアにより実現される。車両プログラムは、車両40の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを車両40として機能させる。すなわち、コンピュータは、車両プログラムに従って車両40の動作を実行することにより車両40として機能する。
【0052】
車両40の一部又は全ての機能が、制御部41としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、車両40の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0053】
図5図6図7図8、及び図9を参照して、本実施形態に係るシステム10の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る制御方法に相当する。図5図6図7、及び図8は、本実施形態に係る変化情報の例を示す。図9は、本実施形態に係るシステム10全体の処理フローを示す。以下において制御装置20は、通信部23を介して端末装置30及び車両40と情報の送受信を行う。
【0054】
ステップS101において、制御装置20の制御部21はユーザ11による車両40の選択を受け付ける。
【0055】
ユーザ11による車両40の選択の受け付けには、任意の手法が採用可能である。例えば、端末装置30の制御部31は、出力部35を介して、ユーザ11に対し、複数の車両を選択させる画面を表示してよい。この場合、制御部31は、ユーザ11が入力部34を介して選択した車両40を示す情報を、制御装置20に送信する。制御装置20の制御部21は、端末装置30から当該情報を受信することで、ユーザ11の車両40の選択を受け付ける。
【0056】
ステップS102において、制御部21は選択された車両40のカルテ情報を取得する。
【0057】
カルテ情報は、車両40についての最新の状態を示す情報である。カルテ情報は、車両40を識別する任意の番号、車両40のエンジン、バッテリー、又はタイヤ等の各部の劣化の程度又は異常の有無、走行距離、警告灯の点灯の有無、及び整備の記録、車両40の年式、型式、製造年月日等を示す情報である。整備の記録とは具体的には、部品交換の履歴、修理の詳細、車検の結果等を含んでよい。カルテ情報が含む情報はこれに限られず、車両40の査定評価に影響する各種項目を示す情報を含んでよい。
【0058】
カルテ情報の取得には任意の手法が採用されてよい。例えば、制御部21は、車両40に設けられた各種センサによる検出値を示す情報に基づいてカルテ情報を生成してよい。この場合、当該検出値は、車両40から常時または定期的に制御装置20に送信される。具体的には、車両40の各種センサが検出した検出値が制御部41に出力され、制御部41が検出値を示す情報を、通信部43を介して制御装置20に送信する。制御装置20の制御部21は、受信した当該情報に基づいて車両40のカルテ情報を生成することで車両40のカルテ情報を取得する。これに限られず、制御部21はカルテ情報を外部の装置から受信することで取得してもよい。
【0059】
カルテ情報は、車両40に対し整備等が行われる都度更新されてよい。具体的には、整備を行う事業者の担当者等が車両40に対し整備の記録を入力し、車両40から制御装置20に整備の記録を示す情報が送信される。制御装置20は当該情報を常に、又は定期的に受信し、カルテ情報を更新する。整備の記録を示す情報は、当該担当者等が使用する端末装置から制御装置20に対し送信されてもよい。
【0060】
ステップS103において、制御部21は、取得したカルテ情報を出力する。
【0061】
カルテ情報の出力には任意の手法が採用されてよい。本例では制御部21は、端末装置30に送信することでカルテ情報を出力する。これに限られず、制御部21は出力部25を介して直接カルテ情報を出力してもよい。
【0062】
ステップS104において、端末装置30の制御部31は、通信部33を介して制御装置20からカルテ情報を受信し、出力部35を介してユーザに対し表示する。出力部35としての画面に表示されたカルテ情報を参照することで、ユーザ11は車両40の最新の状態について認識することができる。
【0063】
ステップS105において、制御部21は車両40が事故の経歴を有するかどうかを判断する。事故の経歴を有すると判断した場合、制御部21による処理はステップS106へと進む。事故の経歴を有しないと判断した場合、制御部21による処理は終了する。
【0064】
事故の経歴を有するかどうかの判断には任意の手法が採用されてよい。例えばカルテ情報が事故の経歴の有無を示す事故フラグを含む場合、制御部21は、当該事故フラグがONに設定されているときは車両40が事故の経歴を有すると判断し、事故フラグがOFFに設定されているときは車両40が事故の経歴を有しないと判断する。カルテ情報に含まれる事故フラグは、車両40の事故後の修理を行った事業者の担当者等によって設定されてもよい。カルテ情報は、事故フラグと併せて事故のあった日時を示す情報も含む。これにより、制御部21は、車両40が事故の経歴を有すると判断する場合に、当該事故のあった日時も取得することができる。
【0065】
ステップS106において、制御部21は、車両40の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得する。
【0066】
変化情報の取得には任意の手法が採用されてよい。例えば制御部21は、事故の日時より前の任意の日時に取得したセンサ情報を用いて、事故の日時より前の車両40の性能を示す第1性能情報を生成し、事故の日時以後の任意の日時に取得したセンサ情報を用いて、事故の日時以後の車両40の性能を示す第2性能情報を生成する。制御部21は、センサ情報が示す検出値を、事故の日時より前と事故の日時以降とにおいて複数回取得し、検出値を線形又は曲線近似して第1性能情報と第2性能情報としてのグラフを生成してもよい。制御部21は、第1性能情報と第2性能情報とを組み合わせて比較する変化情報を生成する。変化情報は、以下で説明するように、走行性能、停止性能、操舵性能等の任意の性能についての変化を示す情報である。これに限られず、変化情報は例えば車両40の室内の空調性能又は音響性能等についての変化を示す情報を含んでよい。制御部21は、車両40の各部の制御量を示す制御値に基づいて変化情報を生成してもよい。
【0067】
図5は、事故の日時より前の車両40の走行性能を示す第1性能情報と、事故の日時以後の車両40の走行性能を示す第2性能情報とを含む変化情報の一例を示す。図5において、第1性能情報は実線矢印で示され、第2性能情報は破線矢印で示される。図5の横軸は車両40のアクセル開度、縦軸は車両40の加速度を示す。図5の横軸及び縦軸の値の範囲は自由に設定されてよい。
【0068】
制御部21は、事故のあった日時より前の任意の日時にアクセルセンサ472が検出したアクセル開度の値と、速度センサ471が検出した加速度の値とを含むセンサ情報を取得し、アクセル開度の値と加速度の値との関係を示すグラフを、第1性能情報として生成する。制御部21はさらに、事故のあった日時以降の任意の日時にアクセルセンサ472が検出したアクセル開度の値と、速度センサ471が検出した加速度の値とを含むセンサ情報を取得し、アクセル開度の値と加速度の値との関係を示すグラフを、第2性能情報として生成する。図5に示すように、制御部21は、第1性能情報と第2性能情報とを組み合わせて比較する変化情報を生成する。
【0069】
図5を参照すると、車両40のアクセル開度の値がA1のとき、対応する加速度値はG1であることがわかる。アクセル開度の値がA1以上においては、事故があった日時以降は、事故のあった日時より前と比べて、加速度の値の増加率が低下していることがわかる。このように、図5において、第1性能情報及び第2性能情報は車両40の走行性能を示す。走行性能を示す変化情報は図5で示す例に限られず、エンジンの点火時期を示すグラフ、又はトルクマップ等が変化情報として生成されてもよい。
【0070】
図6は、制御部21が生成した変化情報の別の例を示す。図6において、第1性能情報は実線矢印で示され、第2性能情報は破線矢印で示される。図6の横軸は車両40でブレーキペダルが作動してから経過した時間を、縦軸は車両40の速度を示す。図6の横軸及び縦軸の値の範囲は自由に設定されてよい。図6の横軸は、例えば車両40が停止するまでに移動した距離、すなわち制動距離であってもよい。この場合、制御部21は車両40の測位部46が検出した車両40の位置情報に基づき、第1性能情報及び第2性能情報を含むグラフを変化情報として生成してよい。
【0071】
制御部21は、事故のあった日時より前の任意の日時に、ブレーキセンサ473が検出したブレーキペダルが作動した時刻から経過した時間と、速度センサ471が検出した車両40の速度とを含むセンサ情報を取得し、時間と速度との関係を示すグラフを第1性能情報として生成する。制御部21はさらに、事故のあった日時以降の任意の日時に、ブレーキセンサ473が検出したブレーキペダルが作動した時刻から経過した時間と、速度センサ471が検出した車両40の速度とを含むセンサ情報を取得し、時間と速度との関係を示すグラフを、第2性能情報として生成する。図6に示すように、制御部21は、第1性能情報と第2性能情報とを組み合わせて比較する変化情報を生成する。
【0072】
図6に示す変化情報から、速度V1の値で車両40においてブレーキペダルが作動した場合、事故のあった日時より前は車両40が停止するまで時間t1がかかり、事故のあった日時以降は時間t2がかかることがわかる。すなわち、事故があった日時以降、車両40の減速度が低下して車両40の制動時間が伸びていることがわかる。このように、図6において、第1性能情報及び第2性能情報は車両40の停止性能を示す。
【0073】
図7は制御部21が生成した変化情報の別の例を示す。図7において、第1性能情報は実線矢印で示され、第2性能情報は破線矢印で示される。図7の横軸は車両40でブレーキペダルの踏み込み量を、縦軸はブレーキ圧を示す。図7の横軸及び縦軸の値の範囲は自由に設定されてよい。
【0074】
制御部21は、事故のあった日時より前の任意の日時に、ブレーキセンサ473が検出したブレーキペダルの踏み込み量と、ブレーキ圧センサが検出したブレーキ圧とを含むセンサ情報を取得し、ブレーキペダルの踏み込み量とブレーキ圧との関係を示すグラフを第1性能情報として生成する。制御部21はさらに、事故のあった日時以降の任意の日時にブレーキセンサ473が検出したブレーキペダルの踏み込み量と、ブレーキ圧センサが検出したブレーキ圧とを含むセンサ情報を取得し、ブレーキペダルの踏み込み量とブレーキ圧との関係を示すグラフを、第2性能情報として生成する。図7に示すように、制御部21は、第1性能情報と第2性能情報とを組み合わせて比較する変化情報を生成する。
【0075】
図7を参照すると、車両40のブレーキペダルの踏み込み量がS1のとき、対応するブレーキ圧はB1であることがわかる。ブレーキペダルの踏み込み量がS1以上においては、事故があった日時以降は、事故のあった日時より前と比べて、ブレーキ圧の増加率が低下していることがわかる。このように、図7において、第1性能情報及び第2性能情報は車両40の停止性能を示す。
【0076】
図8は制御部21が生成した変化情報の別の例を示す。図8において、第1性能情報は実線矢印で示され、第2性能情報は破線矢印で示される。図8の横軸は任意の場所から任意の場所まで車両40が移動した場合における、車両40のハンドルの操舵角を示し、負の値がハンドルの左回転を意味し、正の値が右回転を意味する。縦軸は車両40の直進移動距離を示す。図8の横軸及び縦軸の値の範囲は自由に設定されてよい。
【0077】
制御部21は、事故のあった日時より前の任意の日時に、舵角センサ474が検出した車両40のハンドルの操舵角と、測位部46が検出した位置情報に基づいた車両40の移動距離とを含むセンサ情報を取得し、操舵角と移動距離との関係を示すグラフを第1性能情報として生成する。制御部21はさらに、事故のあった日時以降の任意の日時に、舵角センサ474が検出したハンドルの操舵角と、測位部46が検出した位置情報に基づいた車両40の移動距離とを含むセンサ情報を取得し、操舵角と移動距離との関係を示すグラフを第2性能情報として生成する。図8に示すように、制御部21は、第1性能情報と第2性能情報とを組み合わせて比較する変化情報を生成する。
【0078】
直進移動距離を測定するため、制御部21は、車両40が移動している道路が真っ直ぐな道であるときに検出されたハンドルの総舵角を含むセンサ情報を取得する。制御部21は、車両40と異なる他の車両の位置情報と当該他の車両のハンドルの操舵角を示す情報とを取得し、当該情報に基づいて、道路が真っ直ぐな道であることを判断できてもよい。制御部21は、車両40の過去の位置情報から、車両40が定期的に移動する直進道路を特定し、当該道路を車両40が移動したとき検出されたセンサ情報を取得してもよい。
【0079】
図8に示す変化情報から、事故のあった日時より前は、車両40が距離L1だけ直進移動するためには、ハンドルの操舵角がゼロ、すなわちハンドルが真っ直ぐの状態に保たれていてよかったが、事故があった日時以降は、ハンドルの操舵角がマイナスの値、すなわちハンドルが左に切られる必要があったことがわかる。このように、図8において、第1性能情報及び第2性能情報は車両40の操舵性能を示す。操舵性能を示す変化情報は図8で示す例に限られず、例えば操舵角がゼロであるとき、すなわちハンドルが真っ直ぐの状態に保たれているときに車両40がどの程度左方向又は右方向に曲がって移動するかを示すグラフ等であってもよい。
【0080】
第1性能情報と第2性能情報との生成の手法は上述に限られない。例えば制御部21は、車両40の位置情報を常に取得し、車両40が所定の場所を通過したときに取得したセンサ情報に基づいて第1性能情報と第2性能情報とを生成し、変化情報を生成してもよい。所定の場所とは、例えば車両40に運転者の家の付近の道路である。これにより、制御部21は同一の道路条件におけるセンサ情報に基づいて変化情報を生成できる。
【0081】
本例では制御部21は、変化情報として、第1情報と第2情報とを組み合わせて1つの二次元のグラフを生成するが、変化情報の形式はこれに限られず、任意の形式のグラフが変化情報として生成されてもよい。
【0082】
ステップS106に示すように、制御部21は、通信部23を介して車両40と通信し、車両40に設けられた少なくとも1つのセンサによる検出結果を示すセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいて変化情報を生成することで取得する。
【0083】
ステップS107において、制御部21はユーザ11の要求があったかどうかを判断する。ユーザ11の要求があったと判断した場合、制御部21の処理はステップS108に進む。ユーザ11の要求がないと判断した場合、制御部21の処理は終了する。
【0084】
ユーザ11の要求があったかどうかの判断には、任意の手法が採用可能である。例えば、端末装置30の制御部31は、出力部35を介して変化情報を表示する要求を受け付けるためのボタンを表示し、当該ボタンをクリックすること等、ユーザ11の任意の操作を入力部34を介して受け付ける。この場合、制御部31は当該操作を示す情報を、通信部33を介して制御装置20に送信する。任意の操作には、フリック操作又はドラッグ操作等が含まれてよい。制御装置20の制御部21は、受信した当該操作を示す情報に基づいて、ユーザ11の要求があったこと判断する。
【0085】
ステップS108において、制御部21は取得した変化情報を出力する。
【0086】
変化情報の出力には任意の手法が採用されてよく、例えば制御部21は、端末装置30に送信することで変化情報を出力する。変化情報は、ユーザ11の要求に応じて、両40の走行性能、停止性能、操舵性能のいずれか1つについての変化情報が出力されてもよいし、複数の性能についての変化情報が出力されてもよい。変化情報は一部又は全部が出力されてもよい。制御部21は、出力部25を介して変化情報を出力してもよい。この場合、ユーザ11が制御装置20の出力部25としての画面に表示された変化情報を参照することができる。
【0087】
ステップS109において、端末装置30の制御部31は、通信部33を介して制御装置20から変化情報を受信し、出力部35を介してユーザ11に対し表示する。これにより、ユーザ11はステップS104で表示されたカルテ情報に追加的に、変化情報を参照することができる。その後、システム10の動作は終了する。
【0088】
例えば端末装置30の制御部31は、出力部25としての画面に、カルテ情報と変化情報とを選択できるボタンを表示し、ユーザ11による当該ボタンの選択に応じて、カルテ情報と変化情報とを切り替えて画面に表示してよい。変化情報は、例えば端末装置30のスピーカを介して音声等で出力されることでユーザ11に対し提供されてもよい。
【0089】
ステップS102からステップS109に示すように、制御部21は、車両40の最新の状態を示すカルテ情報を取得し、ユーザ11の要求に応じて、カルテ情報と変化情報とを切り替えて出力する。
【0090】
上述のように、本実施形態では、制御装置20の制御部21は、ユーザ11が選択した車両が事故の経歴を有するかどうかに基づいて、前記車両の事故の前後の性能の変化を示す少なくとも1つの変化情報を取得し、取得した前記変化情報を出力する制御部を備える。
【0091】
ユーザ11は、車両40が事故の経歴を有する場合に、変化情報を参照することで車両40の性能がどのように変化したのかについて詳しく知ることができる。ユーザ11が車両40の購入を検討している場合、又はユーザ11が車両40の査定額を決定する場合に、当該変化情報は有益な判断材料となる。よって、車両が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することできる。
【0092】
上述のように、本実施形態では、制御部21は、車両40の最新の状態を示すカルテ情報を取得し、ユーザ11の要求に応じて、カルテ情報と変化情報とを切り替えて出力する。
【0093】
ユーザ11は車両40の性能について、事故の前後の変化を知りたい場合に、変化の根拠を示す情報として変化情報を参照できる。このように、ユーザ11の要求に応じてカルテ情報と変化情報とが切り替えて出力されることで、ユーザ11の利便性が向上する。よって、車両40が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することできる。
【0094】
上述のように、本実施形態では、変化情報は、事故の日時より前の車両40の性能を示す第1性能情報と、事故の日時以後の車両40の性能を示す第2性能情報とを含む。制御部21は、変化情報として、第1性能情報と第2性能情報とをグラフで示す情報を出力する。
【0095】
変化情報が、第1性能情報と第2性能情報とを別個に含み、グラフで示すことで、例えば事故の前後の性能の変化が1つの数値のみで表される場合と比べて、ユーザ11にとって性能の変化の理解がしやすくなる。よって、車両40が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することできる。
【0096】
上述のように、本実施形態では、第1性能情報と第2性能情報とのそれぞれは、車両40の走行性能、停止性能及び操舵性能のうちの少なくとも1つを示す。
【0097】
走行性能、停止性能及び操舵性能という車両40の基本的性能の少なくとも1つに関する変化情報は、ユーザ11が車両40の購入又は査定を検討する際の判断の基準となる。よって、車両40が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することできる。
【0098】
上述のように、本実施形態では、制御部21は、通信部23を介して車両40と通信し、車両40に設けられた少なくとも1つのセンサによる検出結果を示すセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいて変化情報を生成する。
【0099】
変化情報が、車両40から常時または定期的に取得されたセンサ情報に基づいて生成されることで、より精度の高い変化情報がユーザ11に対し提供される。よって、車両40が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することできる。
【0100】
(第1の変形例)
次に、本開示の実施形態の第1の変形例について説明する。本変形例では、制御部21は、センサ情報に基づいて、車両40が事故の経歴を有するかどうかを判断する。
【0101】
本変形例に係るシステム10、制御装置20、端末装置30、及び車両40の構成は上述の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0102】
以下、上述の実施形態に係るシステム10の動作と本変形例に係るシステム10の動作との差異を、図10を参照しながら説明する。
【0103】
図5のステップS201からステップS206は、上述の実施形態に係る図2のステップS101からステップS106と同様であるため説明を省略する。
【0104】
ステップS207において、制御部21は、車両40の事故の前後の性能の変化の程度を示す程度情報を取得する。
【0105】
程度情報の取得には任意の手法が採用されてよい。例えば制御部21は、ステップS206で取得した変化情報に含まれる、第1性能情報のグラフの傾きと第2性能情報のグラフの傾きとの差分を算出し、記憶部22から基準値を読み出し、当該基準値と算出した差分とを比較した結果を程度情報として生成することで、程度情報を取得してよい。基準値は予め設定された任意の値であってよく、段階に分けて設定されてよい。基準値は、車両40の各部の経年劣化を加味して設定されてもよい。例えば基準値は変化の程度が少ない順に、第1の基準値と第2の基準値との2種類が設定されてよい。この場合、制御部21は、算出した第1性能情報のグラフの傾きと第2性能情報のグラフの傾きとの差分が、第1の基準値未満である場合は変化の程度が「小」であることを決定し、第2の基準値未満である場合は変化の程度が「中」であることを決定し、第2の基準値以上である場合は、変化の程度が「大」であることを決定し、変化情報について当該「小」、「中」、「大」のいずれかを示す情報を程度情報として生成する。例えば第1の基準値が5度であり、第2の基準値が20度であり、制御部21が算出した第1性能情報のグラフの傾きと第2性能情報のグラフの傾きとの差分が10度であるとする。当該差分が第2の基準値未満であるため、制御部21は変化の程度が「中」であることを決定し、変化の程度が「中」であることを示す情報を程度情報として生成する。
【0106】
ステップS208において、制御部21は程度情報についてユーザ11の要求があったかどうかを判断する。ユーザ11の要求があったと判断した場合、制御部21の処理はステップS209に進む。ユーザ11の要求がないと判断した場合、制御部21の処理はステップS211へと進む。
【0107】
ユーザ11の要求があったかどうかの判断には、任意の手法が採用可能である。例えば、端末装置30の制御部31は、出力部35を介して程度情報を表示する要求を受け付けるためのボタンを表示し、当該ボタンをクリックすること等、ユーザの任意の操作を入力部34を介して受け付ける。この場合、制御部31は当該操作を示す情報を、通信部33を介して制御装置20に送信する。制御装置20の制御部21は、受信した当該操作を示す情報に基づいて、ユーザ11の要求があったこと判断する。
【0108】
ステップS209において、制御部21は取得した程度情報を出力する。
【0109】
程度情報の出力には任意の手法が採用されてよく、例えば制御部21は、端末装置30に送信することで程度情報を出力する。制御部21は、出力部25を介して程度情報を出力してもよい。この場合、ユーザ11が制御装置20の出力部25としての画面に表示された程度情報を参照することができる。
【0110】
ステップS207からステップS209に示すように、制御部21は、車両40の事故の前後の性能の変化の程度を示す程度情報を取得し、ユーザ11の要求に応じて、程度情報を出力する。
【0111】
ステップS210において、端末装置30の制御部31は、通信部33を介して制御装置20から程度情報を受信し、出力部35を介してユーザ11に対し表示する。これにより、ユーザ11は、カルテ情報に追加的に程度情報を参照することができる。
【0112】
図10のステップS211からステップS213は、上述の実施形態に係る図9のステップS107からステップS109と同様であるため説明を省略する。
【0113】
ステップS208からステップS213に示すように、制御部21は、ユーザ11の要求に応じて、最初に程度情報を出力した後、さらに追加的に変化情報を出力できる。これにより、ユーザ11は例えば、画面に表示された、車両40の性能の事故の前後の変化の程度が「中」であることを示す程度情報を見て、変化の詳細をより詳しく知りたいと思ったとき、追加的に変化情報を要求できる。制御装置20から端末装置30に追加的に出力された変化情報を参照することで、ユーザ11は車両40の事故の前後の変化を段階的に、より詳しく知ることができる。
【0114】
上述のように、本変形例に係る制御装置20において、制御部21は、車両40の事故の前後の性能の変化の程度を示す程度情報を取得し、ユーザ11の要求に応じて、程度情報を出力する。
【0115】
本変形例によれば、制御部21はまず、車両40の事故の前後の性能の変化についての大まかな情報をユーザ11に対し提供することができる。ユーザ11が程度情報を参照してより詳細に車両40の性能の変化について知りたい場合には、変化情報をさらに提供できる。車両40の性能の変化について段階を踏んで情報が提供されることで、ユーザ11にとって利便性が向上する。よって、車両40が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することできる。
【0116】
(第2の変形例)
次に、本開示の実施形態の第2の変形例について説明する。本変形例では、制御部21は、センサ情報に基づいて、車両40が事故の経歴を有するかどうかを判断する。
【0117】
本変形例に係るシステム10の構成は上述の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0118】
本変形例では、図12に示すように、車両40は、エアバッグセンサ475と衝突センサ476とをさらに備える。
【0119】
エアバッグセンサ475は、車両40が備えるエアバックが展開したことを検出し、検出結果を示す信号を制御部21へ出力する。衝突センサ476は、車両40の衝突時に車両40に加わった衝撃値を検出し、検出結果を示す信号を制御部21へ出力する。
【0120】
以下、上述の実施形態に係るシステム10の動作と本変形例に係るシステム10の動作との差異を、図11を参照しながら説明する。
【0121】
図11のステップS301からステップS304は、上述の実施形態に係る図9のステップS101からステップS104と同様であるため説明を省略する。
【0122】
ステップS305において、制御部21は通信部23を介して車両40と通信し、車両40からセンサ情報を取得する。本変形例において、センサ情報は、エアバッグセンサ475が検出したエアバックが展開したことを示すエアバッグ展開情報と、衝突センサ476が検出した車両40の衝突時の衝撃値を示す衝撃値情報とを含む。
【0123】
ステップS306において、制御部21は、エアバッグ展開情報に基づいて車両40でエアバッグの展開があったかどうかを判断する。エアバッグ展開情報が、エアバックの展開があったことを示す場合、制御部21はエアバッグの展開があったと判断し、制御部21の動作はステップS308に進む。エアバッグ展開情報がエアバックの展開があったことを示さない場合は、制御部21はエアバッグの展開が無かったと判断し、制御部21の動作はステップS307に進む。
【0124】
ステップS306において、エアバッグの展開が無かったと判断され、制御部21の処理がステップS307に進んだ場合について説明する。ステップS307において、制御部21は、車両40の衝突時の衝撃値が所定の値以上かどうかを判断する。衝撃値が所定の値未満である場合、制御部21は車両40が事故の経歴を有しないと判断し、制御部21による処理は終了する。衝撃値が所定の値以上である場合、制御部21の動作はステップS308に進む。
【0125】
ステップS306においてエアバッグの展開があったと判断され、またはステップS307において衝撃値が所定の値以上であると判断され、制御部21の処理がステップS308に進んだ場合について説明する。ステップS308で、制御部21は、車両40が事故の経歴を有すると判断する。続いて制御部21の処理はステップS309に進む。
【0126】
ステップS309からステップS312は、上述の実施形態に係る図9のステップS106からステップS109と同様であるため説明を省略する。
【0127】
上述のように、本変形例に係る制御装置20において、センサ情報は、エアバックが展開したことを示すエアバッグ展開情報と、前記車両の衝突時の衝撃値を示す衝撃値情報とを含む。制御部21は、エアバッグ展開情報と衝撃値情報とに基づいて、車両40が事故の経歴を有するかどうかを判断する。
【0128】
本変形例によれば、エアバッグ展開情報と、衝撃値情報とに基づいて、制御部21が、車両40が事故の経歴を有するかどうかをより精度よく判断できる。エアバッグが展開した場合のみならず、エアバッグが展開していなかったとしても、所定の衝撃値以上であれば、車両40が事故にあったことが判断できる。すなわち、軽衝突があった場合も事故として精度よく判断できる。よって、車両40が事故の経歴を有する場合の査定評価に影響する情報の提供手法を改善することできる。
【0129】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【符号の説明】
【0130】
10 システム
11 ユーザ
20 制御装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 入力部
25 出力部
30 端末装置
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 出力部
40 車両
41 制御部
42 記憶部
43 通信部
44 入力部
45 出力部
46 測位部
471 速度センサ
472 アクセルセンサ
473 ブレーキセンサ
474 舵角センサ
475 エアバッグセンサ
476 衝突センサ
50 ネットワーク
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