(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】流体制御装置
(51)【国際特許分類】
F04B 43/04 20060101AFI20240611BHJP
F04B 45/047 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
F04B43/04 B
F04B45/047 C
(21)【出願番号】P 2022573949
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(86)【国際出願番号】 JP2021044618
(87)【国際公開番号】W WO2022149386
(87)【国際公開日】2022-07-14
【審査請求日】2023-06-12
(31)【優先権主張番号】P 2021001767
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡添 きよみ
(72)【発明者】
【氏名】安藤 禎憲
(72)【発明者】
【氏名】田中 伸拓
(72)【発明者】
【氏名】阿知波 寛基
【審査官】岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/124060(WO,A1)
【文献】実開昭63-005663(JP,U)
【文献】実開昭63-160020(JP,U)
【文献】実開昭56-081587(JP,U)
【文献】特開昭56-134717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 43/04
F04B 45/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電素子、および、前記圧電素子への駆動信号を印加する給電導体と、前記給電導体に接続する外部接続導体を備えるポンプ本体と、
前記外部接続導体が外部に露出し、前記圧電素子および前記給電導体を含む前記ポンプ本体における前記外部接続導体以外の部分を収容する筐体と、
前記筐体に前記ポンプ本体の一部を固定する接着剤と、
を備え、
前記筐体は、前記外部接続導体が表面に載置され
、前記筐体の側壁から外方突出する形状の端子載置部を備え、
前記端子載置部の前記表面における前記外部接続導体の載置領
域には、前記表面から凹む凹部が形成されており、
前記凹部は、前記端子載置部が突出する方向および前記端子載置部の厚み方向に直交する前記端子載置部の横方向に間隔を空けて設けられ、該凹部は、前記端子載置部の前記厚み方向に視て、前記外部接続導体の一部に重なる形状であり、前記外部接続導体の前記凹部に重ならない部分は、前記凹部の間に形成された島部に重なり、
前記外部接続導体は、並走する第1の外部接続導体と第2の外部接続導体とを備え、
前記端子載置部は、
前記第1の外部接続導体が配置される第1表面と、前記第2の外部接続導体が配置される第2表面とを備え、
前記第1表面と前記第2表面は、前記端子載置部の高さ方向において異なる位置にある、
流体制御装置。
【請求項2】
前記凹部は、前記外部接続導体の幅方向の両側に形成される第1凹部を備える、
請求項1に記載の流体制御装置。
【請求項3】
前記外部接続導体は、第1の外部接続導体と第2の外部接続導体とを有し、
前記第1の外部接続導体と前記第2の外部接続導体とは、並走して配置され、
前記第1の外部接続導体と前記第2の外部接続導体のそれぞれに第1凹部が形成され、
前記第1の外部接続導体に対する第1凹部と、前記第2の外部接続導体に対する第1凹部とを接続する第2凹部を備える、
請求項2に記載の流体制御装置。
【請求項4】
前記凹部は、前記外部接続導体の先端に形成される第3凹部を備える、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の流体制御装置。
【請求項5】
前記凹部は、前記外部接続導体の外形形状に沿った形状を有する、
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の流体制御装置。
【請求項6】
前記凹部は、前記表面の平面視において、前記外部接続導体に重なる部分を有する、
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の流体制御装置。
【請求項7】
前記外部接続導体は、前記接着剤によって前記筐体に固定される箇所に、厚み方向に貫通する開口を有する、
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の流体制御装置。
【請求項8】
前記外部接続導体は、給電導体側基端の幅が給電導体と反対側の端の幅よりも大きい、
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の流体制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を制御するポンプ本体と、このポンプ本体が装着される筐体とを備える流体制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ポンプが記載されている。特許文献1に記載のポンプは、圧電素子を有する駆動部と、筐体とを備える。筐体は、上側ケース体と下側ケース体とを備える。上側ケース体と下側ケース体とが組み合わされることによって、筐体は、内部空間を有する。駆動部は、この筐体の内部空間に収容される。
【0003】
上側ケース体、下側ケース体、および、駆動部は、接着剤によって接合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示すような従来のポンプの構造では、駆動部は、筐体の外部に露出する端子導体を備える。そして、端子導体は、筐体に接着剤によって接合される。
【0006】
端子導体が接着剤によって筐体に固定されていないと、駆動部の駆動時に端子導体が振動して、不快音が発生する問題や、端子導体とこれに接続する外部ケーブルとの接続が外れる等の接続信頼性の低下という問題が生じてしまう。
【0007】
一方、接着剤が多すぎると、接着剤が端子導体を不所望に覆ってしまい、外部ケーブルとの接続面積を十分に確保できないという問題が生じる。
【0008】
したがって、本発明の目的は、外部に接続する端子導体を筐体に、より確実に固定し、且つ、外部との接続をより確実に行うことができる流体制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の流体制御装置は、ポンプ本体、筐体、および、接着剤を備える。ポンプ本体は、圧電素子、および、圧電素子への駆動信号の入力用の外部接続導体を備える。筐体は、外部接続導体が外部に露出するようにポンプ本体を収容する。接着剤は、筐体にポンプ本体の一部を固定する。筐体は、外部接続導体が表面に載置される端子載置部を備える。端子載置部の表面における外部接続導体の載置領域の周囲には、表面から凹む凹部が形成されている。
【0010】
この構成では、外部接続導体と筐体の端子載置部との間の接着剤が、外部接続導体の外周からはみ出すような量であっても、このはみ出す余剰分は、凹部に収容される。これにより、外部接続導体と端子載置部との略全面に接着剤をほぼ確実に行き渡らせながら、余剰の接着剤が外部接続導体の上面側等に回り込むことが抑制される。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、外部に接続する端子導体を筐体に、より確実に固定し、且つ、外部との接続をより確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置の分解斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る流体制御装置のポンプ本体の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【
図6】
図6(A)は、端子載置部の平面図であり、
図6(B)は、端子載置部の断面図である。
【
図7】
図7(A)は、第1の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す平面図であり、
図7(B)は、第1の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す断面図であり、
図7(C)は、比較構成における外部端子導体の固定状態を示す平面図であり、
図7(D)は、比較構成における外部端子導体の固定状態を示す断面図である。
【
図8】
図8は、本発明の第2の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【
図9】
図9(A)は、端子載置部の平面図であり、
図9(B)、
図9(C)は、端子載置部の断面図である。
【
図10】
図10(A)は、第2の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す平面図であり、
図10(B)、
図10(C)は、第2の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す断面図である。
【
図11】
図11(A)、
図11(B)は、本発明の第3の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の平面図である。
【
図12】
図12は、本発明の第4の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【
図13】
図13は、本発明の第4の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【
図14】
図14(A)は、第4の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す平面図であり、
図14(B)は、第4の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す断面図である。
【
図15】
図15は、本発明の第5の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【
図16】
図16は、本発明の第6の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置の分解斜視図である。なお、本実施形態を含む各実施形態に示す各図は、流体制御装置の構成を分かり易くするため、それぞれの構成要素の形状を部分的または全体として誇張して記載することがある。
【0014】
図1に示すように、流体制御装置10は、ポンプ本体20、下側ケース部材30、おようび、上側ケース部材40を備える。下側ケース部材30と上側ケース部材40とによって、本発明の「筐体」が構成される。
【0015】
(筐体の構成)
下側ケース部材30は、主部材31、ノズル321、および、ノズル322を備える。主部材31、ノズル321、および、ノズル322は、例えば、絶縁性の樹脂材料によって一体成型されている。
【0016】
主部材31は、底壁311と側壁312とを備える。主部材31は、天面側から凹む凹部33を備える。言い換えれば、主部材31は、底壁311と側壁312とによって囲まれる凹部33を備える。
【0017】
凹部33は、三段階の深さを有しており、凹部331、凹部332、凹部333からなる。凹部332は、凹部331よりも深く、凹部333は、凹部332よりも深い。主部材31を平面視して(底壁311に直交する方向に視て)、凹部333が、中央に配置され、凹部332が凹部333の外周に沿って配置され、凹部331が凹部332の外周に沿って配置される。
【0018】
さらに、主部材31は、側壁312から外方に突出する端子載置部35を備える。端子載置部35の表面351は、凹部332の底面と面一である。主部材31の側壁312における端子載置部35が突出する箇所には、側壁312を厚み方向に貫く開口342と開口344が形成されている。
【0019】
ノズル321およびノズル322は、主部材31の側壁312の外面における端子載置部35が配置される位置と異なる位置に取り付けられている。ノズル321に設けられた貫通孔は、側壁312を厚み方向に貫通する貫通孔(図示を省略)を通じて、凹部333に連通する。ノズル322に設けられた貫通孔は、側壁312を厚み方向に貫通する貫通孔(図示を省略)を通じて、凹部332に連通する。
【0020】
上側ケース部材40は、平板であり、例えば、絶縁性の樹脂材料からなる。上側ケース部材40の外形形状は、下側ケース部材30の側壁312の内側の形状、すなわち、凹部331の外形形状と略同じである。
【0021】
上側ケース部材40が下側ケース部材30の凹部331に嵌め込まれることによって、筐体が形成される。これにより、筐体は、凹部332および凹部333の開口を上側ケース部材40によって蓋をすることによって実現される内部空間を有する。
【0022】
(ポンプ本体20の構成)
図2は、本発明の実施形態に係る流体制御装置のポンプ本体の分解斜視図である。
図2に示すように、ポンプ本体20は、第1平板21、圧電素子22、第2平板23、側壁部材24、給電部材25、および、絶縁層26を備える。
【0023】
第1平板21は、導電板であり、主面F211と主面F212を有する。第1平板21は、中央平板211、枠体212、および、複数の連結部材213を備える。
【0024】
中央平板211は、平面視した形状(厚み方向に視た形状)が円形の平板である。
【0025】
枠体212は、平板であり、中央平板211の外縁よりも外側に配置されている。平面視において、枠体212は、中央平板211を囲んでいる。より具体的には、枠体212は、中央に円形の開口を有し、中央平板211は、この開口内に配置される。
【0026】
複数の連結部材213は、梁形状である。複数の連結部材213は、中央平板211と枠体212との間に配置されている。複数の連結部材213は、第1平板21の外縁と枠体212の内縁とに接続する。複数の連結部材213は、第1平板21の外縁に沿って、間隔を空けて配置されている。
【0027】
複数の空隙214は、第1平板21を、主面F211から主面F212まで貫通する。複数の空隙214は、中央平板211と枠体212との間に配置されている。複数の空隙214は、中央平板211と枠体212との間の領域において、中央平板211と枠体212と複数の連結部材213に囲まれた部分である。
【0028】
圧電素子22は、円板状の圧電体と駆動用電極とを備える。駆動用電極は、圧電体の両主面にそれぞれ形成されている。圧電素子22は、第1平板21の中央平板211における主面F211側に設置される。圧電素子22は、中央平板211に物理的に固定されるとともに、中央平板211側の駆動電極は、中央平板211に電気的に接続する。
【0029】
給電部材25は、第1の給電導体251、第1の外部接続導体252、第2の給電導体253、および、第2の外部接続導体254を備える。
【0030】
第1の給電導体251は、中央に開口250を有する環状であり、環状の延びる方向の途中位置が切れている形状である。言い換えれば、第1の給電導体251は、C環状である。第1の給電導体251を平面視した形状は、第1平板21の枠体212の形状と略同じである。
【0031】
第1の外部接続導体252は、第1の給電導体251に接続する。例えば、第1の外部接続導体252と第1の給電導体251とは、導電性部材によって一体形成されている。第1の外部接続導体252は、第1の給電導体251の環状の外周から外方に突出する直線状である。
【0032】
第2の給電導体253は、途中に厚み方向に屈曲または湾曲する直線状である。第2の給電導体253は、第1の給電導体251の環状が切れている部分に配置される。第2の給電導体253は、第1の給電導体251の環状から内側に延びる形状である。
【0033】
第2の外部接続導体254は、第2の給電導体253の外側の端部に接続する。例えば、第2の外部接続導体254と第2の給電導体253とは、導電性部材によって一体形成されている。第2の外部接続導体254は、第1の給電導体251の環状の外周から外方に突出する直線状である。
【0034】
第1の外部接続導体252と第2の外部接続導体254とは、並走している。
【0035】
このような構成において、第1の給電導体251は、第1平板21の枠体212における主面F211に配置される。第1の給電導体251は、枠体212へ物理的に固定されるとともに、枠体212へ電気的に接続する。
【0036】
第2の給電導体253は、枠体212における主面F211側に配置される。第2の給電導体253における内側の先端部は、圧電素子22における第1平板21側と反対側の面の駆動用電極に、物理的にも電気的にも接続する。第2の給電導体253における第2の外部接続導体254への接続側の部分、言い換えれば、平面視において、枠体212に重なる部分は、枠体212との間に絶縁層26を挟んで配置される。
【0037】
第2平板23は、第1平板21における主面F212側に配置される。第2平板23は、複数の貫通孔230を有する。
【0038】
側壁部材24は、中空240を有する環状であり、第1平板21と、第2平板23との間に配置される。側壁部材24は、第1平板21の枠体212と、第2平板23とに接続する。
【0039】
これにより、ポンプ本体20は、第1平板21、側壁部材24、および、第2平板23によって囲まれる空間からなるポンプ室を備える。ポンプ室は、複数の貫通孔230によって、ポンプ本体20の第2平板23側の外部空間に連通する。また、ポンプ室は、複数の空隙214によって、ポンプ本体20の第1平板21側の外部空間に連通する。
【0040】
そして、第1の給電導体251と第2の給電導体253とによって駆動信号が印加されることで、圧電素子22の圧電体がひずみ、第1平板21の中央平板211がベンディング振動する。このベンディング振動によってポンプ室内の圧力分布が変化し、流体は、複数の貫通孔230側から複数の空隙214側に、または、複数の空隙214側から複数の貫通孔230側に搬送される。
【0041】
(ポンプ本体20の筐体への固定態様)
ポンプ本体20は、凹部332に嵌め込まれる。したがって、ポンプ本体20は、筐体内に収容される。この際、ポンプ本体20は、第2平板23が底壁311側になり、第1平板21が上側ケース部材40側になるように配置される。この際、複数の貫通孔230は、凹部333に連通する。これにより、ポンプ本体20の複数の貫通孔230は、凹部333とポンプ本体20の第2平板23とに囲まれる空間を通じて、ノズル321の貫通孔に連通する。また、ポンプ本体20の厚さは、凹部332の深さよりも小さい。これにより、ポンプ本体20の複数の空隙214は、凹部332と上側ケース部材40とに囲まれる空間を通じて、ノズル322の貫通孔に連通する。
【0042】
この構成によって、流体制御装置10は、ポンプ本体20を駆動させることで、ノズル321側からノズル322側に流体を搬送する、または、ノズル322側からノズル321側に流体を搬送する。
【0043】
そして、このような構造を実現するため、下側ケース部材30と上側ケース部材40とは、凹部331の底面に塗布された接着剤によって固定される。また、下側ケース部材30とポンプ本体20とは、凹部332の底面に塗布された接着剤によって固定される。
【0044】
この際、第1の外部接続導体252は、側壁312の開口342を通じて、筐体の外部へ露出され、端子載置部35の表面351に載置される。第2の外部接続導体254は、側壁312の開口344を通じて、筐体の外部へ露出され、端子載置部35の表面351に載置される。そして、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254は、接着剤60(
図7(A)、
図7(B)参照)によって、端子載置部35の表面351に固定される。このように、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254が固定されることによって、ポンプ本体20の振動が第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254に伝搬しても、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254が振動することを抑制できる。これにより、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254の振動による不快音の発生や、外部ケーブルとの接続信頼性の低下を抑制できる。
【0045】
(外部接続導体の具体的な固定態様)
図3、
図4、
図5は、本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
図3は、流体制御装置を示し、
図4は、下側ケース部材のみを示し、
図5は、下側ケース部材と外部接続導体とを示す。
図6(A)は、端子載置部の平面図であり、
図6(B)は、端子載置部の断面図である。
図6(B)は、
図6(A)のA-A断面を示す。
図7(A)は、第1の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す平面図であり、
図7(B)は、第1の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す断面図である。
図7(B)は、
図7(A)のA-A断面を示す。
図7(C)は、比較構成における外部端子導体の固定状態を示す平面図であり、
図7(D)は、比較構成における外部端子導体の固定状態を示す断面図である。
図7(D)は、
図7(C)のA-A断面を示す。
【0046】
図3、
図4、
図5、
図6(A)、
図6(B)に示すように、端子載置部35は、側壁312から外方に突出する形状である。以下、この突出する方向を、端子載置部35の縦方向とする。また、突出する方向および厚み方向に直交する方向(側壁312の周方向に平行な方向)を、端子載置部35の横方向とする。
【0047】
端子載置部35の表面351には、凹部52および凹部54が形成されている。凹部52と凹部54とは、端子載置部35の横方向に、所定の間隔を空けて形成されている。凹部52と凹部54との配置間隔は、第1の外部接続導体252と第2の外部接続導体254との間隔に基づいている。
【0048】
凹部52は、凹部521、凹部522、および、凹部520を備える。凹部521および凹部522は、端子載置部35の縦方向に延びる形状である。凹部521および凹部522のそれぞれの延びる方向の一方端は、側壁312の開口342に達している。凹部521および凹部522のそれぞれの延びる方向の他方端は、端子載置部35の縦方向の先端部付近に達している。凹部521、凹部522が、本発明の「第1凹部」に対応し、凹部520が、本発明の「第3凹部」に対応する。
【0049】
凹部521と凹部522とは、端子載置部35の横方向に間隔を空けて配置され、並走している。凹部521と凹部522との配置間隔は、第1の外部接続導体252の幅に基づいている。
【0050】
凹部520は、端子載置部35の横方向に延びる形状である。凹部520は、凹部521と凹部522との他方端に繋がる。
【0051】
凹部54は、凹部541、凹部542、および、凹部540を備える。凹部541および凹部542は、端子載置部35の縦方向に延びる形状である。凹部541および凹部542のそれぞれの延びる方向の一方端は、側壁312の開口344に達している。凹部541および凹部542のそれぞれの延びる方向の他方端は、端子載置部35の縦方向の先端部付近に達している。凹部541、凹部542が、本発明の「第1凹部」に対応し、凹部540が、本発明の「第3凹部」に対応する。
【0052】
凹部541と凹部542とは、端子載置部35の横方向に間隔を空けて配置され、並走している。凹部541と凹部542との配置間隔は、第2の外部接続導体254の幅に基づいている。
【0053】
凹部540は、端子載置部35の横方向に延びる形状である。凹部540は、凹部541と凹部542との他方端に繋がる。
【0054】
図4、
図6(A)、
図6(B)、
図7(A)、
図7(B)に示すように、第1の外部接続導体252は、凹部52の凹部521、凹部522、および、凹部520によって囲まれる島部に重なるように配置される。これにより、平面視において、凹部52は、第1の外部接続導体252を周囲の三方から囲むように配置される。第2の外部接続導体254は、凹部54の凹部541、凹部542、および、凹部540によって囲まれる島部に重なるように配置される。これにより、平面視において、凹部54は、第2の外部接続導体254を周囲の三方から囲むように配置される。
【0055】
このような構成によって、
図7(A)、
図7(B)に示すように、第1の外部接続導体252と島部との間の接着剤60は、第1の外部接続導体252の外方に漏れ出しても、凹部521、凹部522、および、凹部520に収容される。これにより、漏れ出した接着剤60が第1の外部接続導体252の上面に回り込むことは抑制される。
【0056】
同様に、
図7(A)、
図7(B)に示すように、第2の外部接続導体254と島部との間の接着剤60は、第2の外部接続導体254の外方に漏れ出しても、凹部541、凹部542、および、凹部540に収容される。これにより、漏れ出した接着剤60が第2の外部接続導体254の上面に回り込むことは抑制される。
【0057】
なお、
図4、
図6(A)、
図6(B)、
図7(A)、
図7(B)に示すように、凹部521、凹部522、および、凹部520は、平面視において、第1の外部接続導体252に部分的に重なることが好ましい。より具体的には、凹部521、および、凹部522は、第1の外部接続導体252における幅方向の両端に部分的に重なっており、凹部520は、第1の外部接続導体252における延びる方向の先端に部分的に重なっている。これにより、第1の外部接続導体252と端子載置部35との間の接着剤60は、第1の外部接続導体252の外縁に達する前に凹部52に収容される。これにより、漏れ出した接着剤60が第1の外部接続導体252の上面に回り込むことは、さらに抑制される。
【0058】
同様に、
図4、
図6(A)、
図6(B)、
図7(A)、
図7(B)に示すように、凹部541、凹部542、および、凹部540は、平面視において、第2の外部接続導体254に部分的に重なることが好ましい。より具体的には、凹部541、および、凹部542は、第2の外部接続導体254における幅方向の両端に部分的に重なっており、凹部540は、第2の外部接続導体254における延びる方向の先端に部分的に重なっている。これにより、第2の外部接続導体254と端子載置部35との間の接着剤60は、第2の外部接続導体254の外縁に達する前に凹部54に収容される。これにより、漏れ出した接着剤60が第2の外部接続導体254の上面に回り込むことは、さらに抑制される。
【0059】
そして、この構成によって、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254の上面、すなわち、外部への接続部が接着剤によって不所望に覆われることは抑制される。これにより、外部ケーブル等の外部との接続面積を、より確実に確保できる。
【0060】
なお、参考までに、
図7(C)、
図7(D)に示すように、比較構成では、凹部52および凹部54を形成していないことによって、接着剤60が第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254の上面まで回り込んでしまう。したがって、外部への接続部が接着剤によって不所望に覆われ、外部ケーブル等の外部との接続面積が小さくなってしまう。
【0061】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る流体制御装置について、図を参照して説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
図9(A)は、端子載置部の平面図であり、
図9(B)、
図9(C)は、端子載置部の断面図である。
図9(B)は、
図9(A)のA-A断面を示し、
図9(C)は、
図9(A)のB-B断面を示す。
図10(A)は、第2の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す平面図であり、
図10(B)、
図10(C)は、第2の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す断面図である。
図10(B)は、
図10(A)のA-A断面を示し、
図10(C)は、
図10(A)のB-B断面を示す。
【0062】
図8、
図9(A)、
図9(B)、
図9(C)に示すように、第2の実施形態に係る流体制御装置は、第1の実施形態に係る流体制御装置10に対して、凹部55がさらに形成された点で異なる。凹部55が、本発明の「第2凹部」に対応する。
【0063】
凹部55は、端子載置部35の表面351に形成されている。凹部55は、端子載置部35の横方向に延びる形状である。凹部55は、凹部52と凹部54との間に形成されている。凹部55の延びる方向の一方端は、凹部52の凹部522に繋がる。凹部55の延びる方向の他方端は、凹部54の凹部541に繋がる。
【0064】
この構成では、第1の外部接続導体252の下から凹部522側にはみ出す接着剤60、第2の外部接続導体254の下から凹部541にはみ出す接着剤60が、凹部55にも収容される。
【0065】
これにより、接着剤60が第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254の上面に回り込むことは、さらに確実に抑制される。特に、第1の外部接続導体252と第2の外部接続導体254との間は、第1の外部接続導体252と第2の外部接続導体254との両方から接着剤60が流れ出すため、接着剤60が集中し易くなる。しかしながら、凹部55が形成されていることによって、この集中し易い接着剤60が凹部55に収容される。したがって、接着剤60が第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254の上面に回り込むことは、さらに確実に抑制される。
【0066】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る流体制御装置について、図を参照して説明する。
図11(A)、
図11(B)は、本発明の第3の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の平面図である。
図11(A)は、端子載置部のみを示し、
図11(B)は、端子載置部と外部接続導体とを示す。
【0067】
図11(A)、
図11(B)に示すように、第3の実施形態に係る流体制御装置は、第1の実施形態に係る流体制御装置10に対して、凹部52A、および、凹部54Aの形状において異なる。第3の実施形態に係る流体制御装置の他の構成は、第1の実施形態に係る流体制御装置10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0068】
第3の実施形態に係る流体制御装置は、凹部52Aおよび凹部54Aを備える。
【0069】
凹部52Aは、凹部521および凹部522によって構成される。すなわち、凹部52Aは、凹部52の凹部520を省略した構成を備える。
【0070】
凹部54Aは、凹部541および凹部542によって構成される。すなわち、凹部54Aは、凹部52の凹部520を省略した構成を備える。
【0071】
このような構成によって、第3の実施形態に係る流体制御装置は、第1の実施形態に係る流体制御装置と同様の作用効果を奏することが可能である。
【0072】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る流体制御装置について、図を参照して説明する。
図12および
図13は、本発明の第4の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
図12は、流体制御装置を示し、
図13は、下側ケース部材と外部接続導体とを示す。
図14(A)は、第4の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す平面図であり、
図14(B)は、第4の実施形態の構成における外部端子導体の固定状態を示す断面図である。
図14(B)は、
図14(A)のC-C断面を示す。
【0073】
第4の実施形態に係る流体制御装置は、第2の実施形態に係る流体制御装置に対して、第1の外部接続導体252に開口292が形成され、第2の外部接続導体254に開口294が形成される点で異なる。第4の実施形態に係る流体制御装置の他の構成は、第2の実施形態に係る流体制御装置と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0074】
第1の外部接続導体252には、開口292が形成されている。開口292は、第1の外部接続導体252を厚み方向に貫通する。開口292は、流体制御装置の平面視において、第1の外部接続導体252が凹部331および上側ケース部材40に重なる領域に形成されている。
【0075】
第2の外部接続導体254には、開口294が形成されている。開口294は、第2の外部接続導体254を厚み方向に貫通する。開口294は、流体制御装置の平面視において、第2の外部接続導体254が凹部331および上側ケース部材40に重なる領域に形成されている。
【0076】
このような構成では、第1の外部接続導体252の下側(端子載置部35側)に塗布された接着剤60は、第1の外部接続導体252の端子載置部35への載置時に、開口292を通じて、第1の外部接続導体252の上面側(上側ケース部材40側)に流れ出す。これにより、第1の外部接続導体252と上側ケース部材40との間に接着剤60が介在し、第1の外部接続導体252と上側ケース部材40とは、接着剤60によって固定される。
【0077】
同様に、第2の外部接続導体254の下側(端子載置部35側)に塗布された接着剤60は、第2の外部接続導体254の端子載置部35への載置時に、開口294を通じて、第2の外部接続導体254の上面側(上側ケース部材40側)に流れ出す。これにより、第2の外部接続導体254と上側ケース部材40との間に接着剤60が介在し、第2の外部接続導体254と上側ケース部材40とは、接着剤60によって固定される。
【0078】
このように、第4の実施形態の構成を用いることで、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254と上側ケース部材40との固定のために、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254と端子載置部35との固定用と別の接着剤60を用意しなくてもよい。さらには、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254と上側ケース部材40との固定用の接着剤60の塗布を、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254と端子載置部35との固定用の接着剤60の塗布と別々に行わなくてもよい。これにより、流体制御装置の製造負荷は軽減できる。
【0079】
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る流体制御装置について、図を参照して説明する。
図15は、本発明の第5の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
図15は、下側ケース部材と外部接続導体とを示す。
【0080】
第5の実施形態に係る流体制御装置は、第4の実施形態に係る流体制御装置に対して、第1の外部接続導体252および第2の外部接続導体254に形成する開口の形状において異なる。第5の実施形態に係る流体制御装置の他の構成は、第4の実施形態に係る流体制御装置と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0081】
第1の外部接続導体252には、開口2961および開口2962が形成されている。開口2961および開口2962は、第1の外部接続導体252を厚み方向に貫通する。開口2961は、第1の外部接続導体252の幅方向の一方端に係る形状であり、開口2962は、第1の外部接続導体252の幅方向の他方端に係る形状である。開口2961および開口2962は、流体制御装置の平面視において、第1の外部接続導体252が凹部331および上側ケース部材40に重なる領域に形成されている。
【0082】
第2の外部接続導体254には、開口2981および開口2982が形成されている。開口2981および開口2982は、第2の外部接続導体254を厚み方向に貫通する。開口2981は、第2の外部接続導体254の幅方向の一方端に係る形状であり、開口2982は、第2の外部接続導体254の幅方向の他方端に係る形状である。開口2981および開口2982は、流体制御装置の平面視において、第2の外部接続導体254が凹部331および上側ケース部材40に重なる領域に形成されている。
【0083】
このような構成によって、第5の実施形態に係る流体制御装置は、第4の実施形態に係る流体制御装置と同様の作用効果を奏することができる。
【0084】
なお、第4、第5の実施形態に示した外部接続導体に形成した開口の形状は一例である。例えば、流体制御装置の平面視において、外部接続導体が凹部331および上側ケース部材40に重なる領域に、外部接続導体に対して平面面積の小さい部分を設ければ、同様の作用効果を奏することができる。
【0085】
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態に係る流体制御装置について、図を参照して説明する。
図16は、本発明の第6の実施形態に係る流体制御装置の端子載置部の箇所を拡大した外観斜視図である。
【0086】
図16に示すように、第6の実施形態に係る流体制御装置は、第2の実施形態に係る流体制御装置に対して、端子載置部35Eの構成において異なる。第6の実施形態に係る流体制御装置の他の構成は、第2の実施形態に係る流体制御装置の構成と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0087】
図16に示すように、端子載置部35Eは、高さ方向に異なる二個の表面3511と表面3512とを備える。言い換えれば、端子載置部35Eは、表面(外部接続導体252、254が配置される側の面)に段差359を有する。
【0088】
表面3512は、表面3511よりも高い位置に配置される。言い換えれば、端子載置部35Eの底面は、平面であり、端子載置部35Eにおける表面3512を有する部分は、端子載置部35Eにおける表面3511を有する部分よりも厚い。
【0089】
第1の外部接続導体252は、表面3511に配置される、第2の外部接続導体254は、表面3512に配置される。
【0090】
このような構成とすることで、第6の実施形態に係る流体制御装置は、第2の実施形態に係る流体制御装置と同様の作用効果を奏することができる。
【0091】
さらに、第1の外部接続導体252が接合される表面3511と、第2の外部接続導体254が接合される表面3512とが高さ方向に異なる位置に配置されるので、第6の実施形態に係る流体制御装置は、第1の外部接続導体252と第2の外部接続導体254との不所望な導通(短絡)を抑制できる。
【0092】
また、第1の外部接続導体252を表面3511に接合する際、段差359の段差面が接着剤の流れ防止壁として作用する。これにより、接着剤の流れによる第1の外部接続導体252の表面3511への接合状態の低下を抑制できる。さらには、段差359の段差面を接合に利用でき、接合強度を向上できる。
【0093】
なお、この実施形態では、表面3512が表面3511よりも高い態様を示した。しかしながら、表面3511が表面3512よりも高くてもよい。ただし、表面3512が表面3511よりも高ければ、第2の給電導体253の屈曲回数を2回から1回にでき、屈曲加工時の破損の可能性を小さくできる。
【0094】
また、第6の実施形態の構成は、第2の実施形態に基づいているが、他の実施形態の構成に対しても、第6の実施形態の構成を適用することができる。
【0095】
[凹部の形状の派生例]
図17(A)、
図17(B)、
図17(C)は、凹部の形状の派生例を示す平面図である。
図17(D)は、外部接続導体の派生例を示す平面図である。なお、
図17(D)では、外部接続導体の形状を分かり易くするために、外部接続導体にハッチングを行っている。
【0096】
図17(A)に示すように、凹部52Bでは、凹部522Bの幅が、凹部521の幅および凹部520の幅よりも大きい。また、凹部54Bでは、凹部541Bの幅が、凹部522の幅および凹部540の幅よりも大きい。
【0097】
図17(B)に示すように、凹部52Cでは、凹部520Cの幅が、凹部521の幅および凹部522の幅よりも小さい。また、凹部54Cでは、凹部540Cの幅が、凹部541の幅および凹部542の幅よりも小さい。
【0098】
図17(A)、
図17(B)に示すように、凹部は、所望の幅に適宜設定できる。
【0099】
図17(C)に示すように、凹部52Dでは、凹部521Dの幅および凹部522Dの幅は、端子載置部35の先端に近づくほど小さくなる。また、凹部54Dでは、凹部541Dの幅および凹部542Dの幅は、端子載置部35の先端に近づくほど小さくなる。
【0100】
図17(C)に示すように、個別の凹部の幅を、凹部の延びる方向の位置によって異ならせることもできる。
【0101】
図17(D)に示すように、第1の外部接続導体252DEおよび第2の外部接続導体254DEでは、先端部の幅は、第1の給電導体251および第2の給電導体253に接続する根元部(給電導体側基端)の幅よりも小さい。言い換えれば、第1の外部接続導体252DEおよび第2の外部接続導体254DEでは、根元部の幅は先端部の幅よりも大きい。
【0102】
この際、例えば、
図17(D)に示すように、第1の外部接続導体252DEおよび第2の外部接続導体254DEは、延びる方向(根元部から先端部に向かう方向)において、徐々に幅が狭くなる形状であるとよい。
【0103】
これにより、接着剤60(図示を省略)は、先端側に流れていき易くなる。したがって、第1の外部接続導体252DEおよび第2の外部接続導体254DEの端子載置部35への固定の強度は向上する。さらに、第1の外部接続導体252DEおよび第2の外部接続導体254DEは、ポンプ本体20側に流れ込み難くなる。
【0104】
図17(D)では、根元部から先端部の距離に応じて線形に幅が狭くなる態様を示した。しかしながら、根元部の幅が先端部の幅よりも大きければ、延びる方向の途中で、段階的に幅が狭くなる形状、非線形に幅が狭くなる形状であってもよい。
【0105】
なお、上述の各実施形態の構成、外部接続導体の形状、および、凹部の形状は、適宜組合せが可能であり、それぞれの組合せに応じた作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0106】
10:流体制御装置
20:ポンプ本体
21:第1平板
22:圧電素子
23:第2平板
24:側壁部材
25:給電部材
26:絶縁層
30:下側ケース部材
31:主部材
33:凹部
35、35E:端子載置部
40:上側ケース部材
52、52A、52B、52C、52D、54、54A、54B、54C、54D、55:凹部
60:接着剤
211:中央平板
212:枠体
213:連結部材
214:空隙
230:貫通孔
240:中空
250:開口
251:第1の給電導体
252:第1の外部接続導体
253:第2の給電導体
254:第2の外部接続導体
292、294:開口
311:底壁
312:側壁
321、322:ノズル
331、332、333:凹部
342、344:開口
351、3511、3512:表面
520、520C、521、521D、522、522B、522D、540、540C、541、541B、541D、542、542D:凹部
2961、2962、2981、2982:開口