(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】フィルタ装置、冷却システム、及びフィルタの脱着方法
(51)【国際特許分類】
B01D 24/48 20060101AFI20240611BHJP
B01D 29/60 20060101ALI20240611BHJP
B01D 35/143 20060101ALI20240611BHJP
H05K 7/18 20060101ALI20240611BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20240611BHJP
G06F 1/20 20060101ALI20240611BHJP
F16K 51/00 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
B01D29/36 D
B01D35/14 102
H05K7/18 K
H05K7/20 M
H05K7/20 P
G06F1/20 A
G06F1/20 C
F16K51/00 A
(21)【出願番号】P 2023006338
(22)【出願日】2023-01-19
【審査請求日】2023-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】亀谷 純
【審査官】河野 隆一朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-014379(JP,A)
【文献】中国実用新案第203790689(CN,U)
【文献】特開2022-045069(JP,A)
【文献】特開昭56-076599(JP,A)
【文献】特表2019-528156(JP,A)
【文献】特開2008-053386(JP,A)
【文献】実開昭60-128712(JP,U)
【文献】特開2015-063009(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 24/00 - 37/04
H05K 7/18 - 7/20
G06F 1/20
F16K 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却対象に冷却液を循環供給する管路に設けられるフィルタ装置であって、
前記管路から分岐するように設けられた第一配管、及び第二配管と、
前記第一配管、及び前記第二配管の各々の途中に設けられたフィルタと、
前記第一配管、及び前記第二配管の各々において、前記フィルタの上流側及び下流側にそれぞれ設けられた開閉弁と、
前記管路から前記第一配管と前記第二配管とに分岐する分岐部に設けられ、前記第一配管及び前記第二配管のいずれか一方を選択的に閉塞可能な上流側切替機構と、
を備える
フィルタ装置。
【請求項2】
前記第一配管と前記第二配管とが合流する合流部に設けられ、前記第一配管及び前記第二配管のいずれか一方を選択的に閉塞可能な下流側切替機構をさらに備える
請求項1に記載のフィルタ装置。
【請求項3】
前記上流側切替機構は、前記第一配管及び前記第二配管のいずれか一方を選択的に閉塞する上流側閉塞部材と、
前記第一配管と前記第二配管との間で前記上流側閉塞部材を切替駆動する上流側駆動部と、
を備える
請求項1又は2に記載のフィルタ装置。
【請求項4】
前記下流側切替機構は、前記第一配管及び前記第二配管のいずれか一方を選択的に閉塞する下流側閉塞部材と、
前記第一配管と前記第二配管との間で前記下流側閉塞部材を切替駆動する下流側駆動部と、
を備える
請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のフィルタ装置と、
前記管路と、
前記管路内で前記冷却液を循環させるためのポンプと、
前記管路内の前記冷却液を冷却する冷却装置と、
を備える
冷却システム。
【請求項6】
前記冷却対象の
前記冷却液の出口に接続される出口管に設けられ、前記管路内の前記冷却液の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサで検出される温度が、予め設定された基準温度以上となった場合に、温度異常信号を出力する温度異常信号出力部と、
をさらに備える
請求項5に記載の冷却システム。
【請求項7】
請求項2に記載のフィルタ装置と、
前記管路と、
前記管路内で前記冷却液を循環させるためのポンプと、
前記管路内の前記冷却液を冷却する冷却装置と、
前記合流部に配置され、前記管路内の前記冷却液の圧力を検出する圧力センサと、
前記圧力センサで検出される圧力が、予め設定された基準圧力未満となった場合に、圧力異常信号を出力する圧力異常信号出力部と、
をさらに備える
冷却システム。
【請求項8】
前記管路に接続され、前記冷却対象としての複数台のコンピュータ装置が搭載可能な水冷ラック、をさらに備える
請求項5に記載の冷却システム。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のフィルタ装置における前記上流側切替機構で
、前記第二配
管を閉塞し、前記冷却液を前記第一配
管に流通させる工程と、
前記第二配
管において、前記フィルタの上流側及び下流側の前記開閉弁を閉じる工程と、
前記第二配
管において、前記フィルタを取り外す工程と、
前記第二配
管において、前記フィルタを取り付ける工程と、
前記第二配
管において、前記フィルタの上流側及び下流側の前記開閉弁を開く工程と、
を含む
フィルタの脱着方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フィルタ装置、冷却システム、及びフィルタの脱着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ装置等を冷却対象とする冷却システムは、管路内を循環する冷却液により、冷却対象を冷却する。このような冷却システムでは、冷却液に含まれる塵や、導管内で生成される生成物等の不純物が、管路内の流路を詰まらせる原因となることがある。
このため、管路に、不純物を回収するフィルタが備えられている。フィルタには、時間の経過とともに、回収した不純物が堆積する。このため、フィルタは、管路から取り外して、清掃や交換が行えるようになっている。
【0003】
例えば、特許文献1には、冷却対象に冷却液を循環供給する循環配管の途中部位に、フィルタ交換機構を備えた構成が開示されている。このフィルタ交換機構は、第1流路部と第2流路部とを並列的に備えている。第1流路部、第2流路部は、それぞれ、フィルタと、フィルタの上流側と下流側との各々に設けられた開閉弁とを備えている。このような構成によれば、第1流路部、第2流路部のいずれか一方において、上流側と下流側の開閉弁を閉じることで、フィルタを取り外すことが可能となっている。また、第1流路部、第2流路部のいずれか他方においては、上流側と下流側の開閉弁を開いたままとすることで、循環配管における冷却液の循環を停止することなく、冷却対象の冷却を継続することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたような構成では、フィルタを取り外すため、第1流路部、第2流路部のいずれか一方において、上流側と下流側の開閉弁を閉じたとしても、閉じた開閉弁の直前までは冷却液が流れ込む。すると、流れ込んだ冷却液が、閉じた開閉弁に突き当たって逆流する。そして、逆流した冷却液により、開閉弁を閉じていない第1流路部、及び第2流路部のいずれか他方における冷却液の流れが阻害される可能性がある。その結果、フィルタを取り外す際に、冷却対象の冷却効率が低下してしまう可能性がある。
【0006】
本開示の目的は、上述のいずれの課題を解決するフィルタ装置、冷却システム、及びフィルタの脱着方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係るフィルタ装置は、冷却対象に冷却液を循環供給する管路に設けられるフィルタ装置であって、前記管路から分岐するように設けられた第一配管、及び第二配管と、前記第一配管、及び前記第二配管の各々の途中に設けられたフィルタと、前記第一配管、及び前記第二配管の各々において、前記フィルタの上流側及び下流側にそれぞれ設けられた開閉弁と、前記管路から前記第一配管と前記第二配管とに分岐する分岐部に設けられ、前記第一配管及び前記第二配管のいずれか一方を選択的に閉塞可能な上流側切替機構と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
上記一態様によれば、フィルタを取り外す際に、冷却対象の冷却効率が低下してしまうのを抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の第1実施形態における、冷却システムの構成を示す図である。
【
図2】本開示の第1実施形態における、フィルタ装置の構成を示す図であり、第一配管を閉塞している状態を示す図である。
【
図3】本開示の第1実施形態における、フィルタ装置において、第二配管を閉塞している状態を示す図である。
【
図4】本開示の第1実施形態における、制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】本開示の第1実施形態における、冷却システムの管理方法の流れを示すフローチャートである。
【
図6】本開示の第1実施形態における、フィルタ装置におけるフィルタの脱着方法の流れを示すフローチャートである。
【
図7】本開示の第1実施形態における、フィルタ装置において、第二配管の開閉弁を閉じた状態を示す図である。
【
図8】本開示の第1実施形態における、フィルタ装置において、第二配管のフィルタを取り外した状態を示す図である。
【
図9】本開示の第2実施形態における、フィルタ装置の最小構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本開示に係るフィルタ装置、冷却システム、フィルタ装置におけるフィルタの脱着方法の実施形態について説明する。
【0011】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態における、冷却システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、冷却システム1は、水冷ラック10と、管路20と、ポンプ30と、冷却装置40と、フィルタ装置50Aと、を備える。
【0012】
水冷ラック10は、冷却対象として、複数台のコンピュータ装置Cが搭載可能である。
水冷ラック10は、複数のコンピュータ装置Cを支持する棚部材である。
水冷ラック10は、複数台のコンピュータ装置Cを冷却する。
水冷ラック10は、各コンピュータ装置Cに対して冷却液Xを供給し、かつコンピュータ装置Cから冷却液Xを回収する。
なお、冷却対象はコンピュータ装置Cに限定されるものではない。
冷却液Xとしては、水や油、その他の液体を用いることが可能である。
【0013】
水冷ラック10は、入口マニホールド11と、出口マニホールド12とを備える。
入口マニホールド11は、単一の主管11aと、複数の分岐管11bとを備える。
主管11aは、後述する管路20に接続されている。
複数の分岐管11bは、主管11aに接続されている。
複数の分岐管11bは、主管11aから複数に分岐するように設けられる。
複数の分岐管11bの各々は、複数のコンピュータ装置Cの入口(例えばコンピュータ装置Cを冷却するコールドプレートの入口)に対して接続される。
【0014】
出口マニホールド12は、単一の主管12aと、複数の分岐管12bとを備える。
主管12aは、後述する管路20に接続されている。
複数の分岐管12bは、主管12aに接続されている。
複数の分岐管12bの各々は、複数のコンピュータ装置Cの出口(例えばコールドプレートの入口)に対して接続される。
【0015】
管路20は、水冷ラック10に接続されている。
管路20は、冷却対象である、水冷ラック10に搭載された複数のコンピュータ装置Cに冷却液Xを循環供給する。
管路20は、水冷ラック10に対して冷却液Xを供給すると共に、水冷ラック10から冷却液Xを回収する配管である。
管路20は、冷液配管21と、温液配管22と、を備える。
冷液配管21は、後述する冷却装置40で冷却された冷却液Xを水冷ラック10に供給する。
温液配管22は、水冷ラック10から回収した温度の高い冷却液Xを冷却装置40に供給する。
【0016】
ポンプ30は、管路20の途中部位に設置されている。
ポンプ30は、本実施形態において、管路20の冷液配管21の途中部位に設けられている。
ポンプ30は、管路20の温液配管22の途中部位に設けることも可能である。
ポンプ30は、管路20内で冷却液Xを循環させる。
ポンプ30は、冷却液Xを圧送することで、水冷ラック10及び管路20において、冷却液Xを循環させる。
【0017】
冷却装置40は、管路20の途中部位に設置されている。
冷却装置40は、管路20の冷液配管21と温液配管22との境界部分に設置されている。
冷却装置40は、管路20内の冷却液Xを冷却する。
冷却装置40は、コンピュータ装置Cを冷却することで加温された冷却液Xを、再びコンピュータ装置Cを冷却可能に冷却する。
冷却装置40としては、冷却液Xと冷媒とを熱交換することで冷却液Xを冷却する熱交換器が用いられる。
【0018】
図2は、本開示の第1実施形態における、フィルタ装置50Aの構成を示す図であり、第一配管51を閉塞している状態を示す図である。
フィルタ装置50Aは、管路20の途中部位に設置されている。
図2に示すように、フィルタ装置50Aは、第一配管51と、第二配管52と、フィルタ53A、53Bと、上流側切替機構56と、下流側切替機構57と、を主に備える。
第一配管51、第二配管52は、管路20の途中に配置されている。
第一配管51と第二配管52とは、管路20における冷却液Xの流れ方向の上流側で、管路20から二つに分岐している。
第一配管51と第二配管52とは、管路20における冷却液Xの流れ方向の下流側で合流し、管路20に接続されている。
第一配管51と第二配管52とは並列して設けられている。
【0019】
フィルタ53Aは、第一配管51の途中部位に設けられている。
フィルタ53Aは、第一配管51内を流通する冷却液Xに含まれる塵や、管路20内で、管路20を形成する材料と冷却液Xに含まれる成分とが反応することによって生成される生成物等の不純物を捕獲する。
第一配管51は、フィルタ53Aに対して上流側に開閉弁54Aを備える。
第一配管51は、フィルタ53Aに対して下流側に開閉弁55Aを備える。
開閉弁54A、55Aは、それぞれ、第一配管51内の流路を開閉する。
フィルタ53Aは、開閉弁54Aと開閉弁55Aとの間で、第一配管51に対して着脱可能に設けられている。
【0020】
フィルタ53Bは、第二配管52の途中部位に設けられている。
フィルタ53Bは、第二配管52内を流通する冷却液Xに含まれる塵や、管路20内で、管路20を形成する材料と冷却液Xに含まれる成分とが反応することによって生成される生成物等の不純物を捕獲する。
第二配管52は、フィルタ53Bに対して上流側に開閉弁54Bを備える。
第二配管52は、フィルタ53Bに対して下流側に開閉弁55Bを備える。
開閉弁54B、55Bは、それぞれ、第二配管52内の流路を開閉する。
フィルタ53Bは、開閉弁54Bと開閉弁55Bとの間で、第二配管52に対して着脱可能に設けられている。
【0021】
上流側切替機構56は、管路20から第一配管51と第二配管52とに分岐する分岐部50rに設けられる。
上流側切替機構56は、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞可能である。
上流側切替機構56は、上流側閉塞部材56pと、上流側駆動部56dと、を備える。
上流側閉塞部材56pは、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞する。
上流側閉塞部材56pは、開閉弁54A、54Bに対して上流側で、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞する。
上流側閉塞部材56pは、第一配管51内の流路51r、及び第二配管52内の流路52rを、それぞれ閉塞可能な弁体である。
上流側閉塞部材56pは、第一配管51内の流路51rを閉塞する位置と、第二配管52内の流路52rを閉塞する位置との間で、移動可能に設けられている。
上流側閉塞部材56pは、例えば、軸56sを中心として回動可能に設けられることで、第一配管51内の流路51rを閉塞する位置と、第二配管52内の流路52rを閉塞する位置との間で、移動可能とされている。
上流側駆動部56dは、上流側閉塞部材56pを、第一配管51と第二配管52との間で切替駆動する。
上流側駆動部56dは、例えば、軸56sを回転駆動させることで、上流側閉塞部材56pを、第一配管51内の流路51rを閉塞する位置と、第二配管52内の流路52rを閉塞する位置との間で、移動させる。
【0022】
下流側切替機構57は、第一配管51と第二配管52が合流する合流部50jに設けられる。
下流側切替機構57は、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞可能である。
下流側切替機構57は、下流側閉塞部材57pと、下流側駆動部57dと、を備える。
下流側閉塞部材57pは、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞する。
下流側閉塞部材57pは、開閉弁55A、及び55Bに対して下流側で、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞する。
下流側閉塞部材57pは、第一配管51内の流路51r、及び第二配管52内の流路52rを、それぞれ閉塞可能な弁体である。
下流側閉塞部材57pは、第一配管51内の流路51rを閉塞する位置と、第二配管52内の流路52rを閉塞する位置との間で、移動可能に設けられている。
下流側閉塞部材57pは、例えば、軸57sを中心として回動可能に設けられることで、第一配管51内の流路51rを閉塞する位置と、第二配管52内の流路52rを閉塞する位置との間で、移動可能とされている。
下流側駆動部57dは、下流側閉塞部材57pを、第一配管51と第二配管52との間で切替駆動する。
下流側駆動部57dは、例えば、軸57sを回転駆動させることで、下流側閉塞部材57pを、第一配管51内の流路51rを閉塞する位置と、第二配管52内の流路52rを閉塞する位置との間で、移動させる。
【0023】
図3は、本実施形態におけるフィルタ装置50Aにおいて、第二配管52を閉塞している状態を示す図である。
このような上流側切替機構56、及び下流側切替機構57は、管路20を流れてくる冷却液Xの流路を、第一配管51と第二配管52との間で切り替える。
例えば、
図2に示すように、上流側切替機構56の上流側閉塞部材56pと、下流側切替機構57の下流側閉塞部材57pとで、第一配管51内の流路51rを閉塞すると、管路20を流れてくる冷却液Xは、第二配管52へと流れ、フィルタ53Bを通過する。
このとき、第一配管51内の流路51rは、分岐部50rに設けられた上流側切替機構56の上流側閉塞部材56pと、合流部50jに設けられた下流側切替機構57の下流側閉塞部材57pとにより閉塞されている。これにより、管路20を流れてくる冷却液Xが、第一配管51内に流れ込むことが抑えられる。
また、例えば、
図3に示すように、上流側切替機構56の上流側閉塞部材56pと、下流側切替機構57の下流側閉塞部材57pとで、第二配管52内の流路52rを閉塞すると、管路20を流れてくる冷却液Xは、第一配管51へと流れ、フィルタ53Aを通過する。
このとき、第二配管52内の流路52rは、分岐部50rに設けられた上流側切替機構56の上流側閉塞部材56pと、合流部50jに設けられた下流側切替機構57の下流側閉塞部材57pとにより閉塞されている。これにより、管路20を流れてくる冷却液Xが、第二配管52内に流れ込むことが抑えられる。
【0024】
上流側切替機構56、及び下流側切替機構57は、管路20を流れてくる冷却液Xの流路を、第一配管51と第二配管52との間で切り替えることができるのであれば、その構成を適宜変更可能である。
例えば、上流側切替機構56、及び下流側切替機構57は、それぞれ、第一配管51内の流路51rを閉塞する第一閉塞部材と、第二配管52内の流路52rを閉塞する第二閉塞部材とを個別に備え、第一閉塞部材と第二閉塞部材とで、冷却液Xの流路を、第一配管51と第二配管52との間で切り替えるようにしてもよい。
また、上流側切替機構56、及び下流側切替機構57は、それぞれ、例えば三方弁等としてもよい。
【0025】
図1に示すように、冷却システム1は、温度センサ60と、圧力センサ70と、制御装置80と、をさらに備える。
温度センサ60は、冷却対象であるコンピュータ装置Cの下流側に設けられる。
温度センサ60は、コンピュータ装置Cの下流側における、管路20内の冷却液Xの温度を検出する。
温度センサ60は、例えば、水冷ラック10の出口マニホールド12の各分岐管12bに設けられる。
温度センサ60は、水冷ラック10に搭載された複数のコンピュータ装置Cの各々に対し、下流側に設けられた分岐管12bに配置される。
コンピュータ装置Cに異常が生じた場合、コンピュータ装置Cの温度が上昇する。
コンピュータ装置Cの下流側に設けられた温度センサ60は、コンピュータ装置Cの温度上昇にともなう冷却液Xの温度上昇を検出する。
温度センサ60は、検出した温度のデータを、制御装置80に出力する。
【0026】
圧力センサ70は、管路20内の冷却液Xの圧力を検出する。
圧力センサ70は、フィルタ装置50Aのフィルタ53A、53Bの詰まりによる、管路20内の冷却液Xの圧力変化を検出する。
圧力センサ70は、例えば、フィルタ装置50Aのフィルタ53A、53Bに対して、下流側に配置される。
図2に示すように、本実施形態において、圧力センサ70は、例えば、合流部50jに配置される。
フィルタ53A、53Bで捕捉した不純物の堆積等により、フィルタ53A、53Bの詰まりが生じた場合、フィルタ53A、53Bよりも下流側で、冷却液Xの圧力低下が生じる。
フィルタ装置50Aのフィルタ53A、53Bに対して、下流側に配置された圧力センサ70は、フィルタ53A、53Bの詰まりによる冷却液Xの圧力低下を検出する。
圧力センサ70は、検出した圧力のデータを、制御装置80に出力する。
【0027】
制御装置80は、温度センサ60、及び圧力センサ70から出力されるデータに基づいて、冷却システム1の状態を監視する。
制御装置80は、温度センサ60で検出される冷却液Xの温度に基づいて、冷却対象であるコンピュータ装置Cの異常の発生の有無を監視する。
制御装置80は、圧力センサ70で検出される冷却液Xの圧力に基づいて、フィルタ53A、53Bの詰まり具合を監視する。
【0028】
図4は、本実施形態における、制御装置80の機能構成を示すブロック図である。
図4に示すように、制御装置80は、例えば、データ受信部81と、温度異常信号出力部82と、圧力異常信号出力部83と、を機能的に備える。
データ受信部81は、温度センサ60、及び圧力センサ70から出力されるデータを受信する。
データ受信部81は、温度センサ60から受信した冷却液Xの温度のデータを、温度異常信号出力部82に受け渡す。
データ受信部81は、圧力センサ70から受信した冷却液Xの圧力のデータを、圧力異常信号出力部83に受け渡す。
【0029】
温度異常信号出力部82は、複数の温度センサ60で検出した温度を監視する。
温度異常信号出力部82は、温度センサ60で検出される温度が、予め設定された基準温度以上であるか否かを判定する。
温度異常信号出力部82は、温度センサ60で検出される温度が、予め設定された基準温度以上であった場合に、温度異常信号を出力する。
温度異常信号出力部82は、温度異常信号を、例えば、ランプ、ブザー、モニター等に出力する。
温度異常信号出力部82は、温度異常信号を出力することで、例えば、ランプの点灯、ブザーの発音、モニターへのメッセージ表示等を行わせる。
本実施形態では、温度異常信号出力部82は、温度異常信号を出力することで、水冷ラック10に搭載された複数のコンピュータ装置Cの近傍に配置されたLEDランプ(図示せず)を点灯させる。
温度異常信号出力部82は、複数の温度センサ60のうちの一つの温度センサ60で、温度が基準温度以上であった場合、温度異常信号を、例えば、温度上昇を生じたコンピュータ装置Cに対応したランプに出力する。
【0030】
圧力異常信号出力部83は、圧力センサ70で検出した圧力を監視する。
圧力異常信号出力部83は、圧力センサ70で検出される圧力が、予め設定された基準圧力未満であるか否かを判定する。
圧力異常信号出力部83は、圧力センサ70で検出される圧力が、予め設定された基準圧力未満であった場合に、圧力異常信号を出力する。
圧力異常信号出力部83は、圧力異常信号を、例えば、ランプ、ブザー、モニター等に出力する。
圧力異常信号出力部83は、圧力異常信号を出力することで、例えば、ランプの点灯、ブザーの発音、モニターへのメッセージ表示等を行わせる。
本実施形態では、圧力異常信号出力部83は、圧力異常信号を出力することで、フィルタ装置50Aに配置されたLEDランプ85(
図2参照)を点灯させる。
冷却システム1の管理者は、LEDランプ85の点灯を視認することで、フィルタ53A、53Bの詰まりによって、フィルタ53A、53Bに対して下流側で冷却液Xの圧力低下が生じたことを認識できる。
【0031】
次に、上記したような冷却システム1の管理方法について説明する。
図5は、本実施形態における冷却システム1の管理方法の流れを示すフローチャートである。
制御装置80のデータ受信部81は、予め設定された時間間隔毎に、複数の温度センサ60で検出される温度のデータ、及び圧力センサ70で検出される圧力のデータを受信する(ステップS11)。
データ受信部81は、温度センサ60から受信した温度のデータを、温度異常信号出力部82に転送する。
データ受信部81は、圧力センサ70から受信した圧力のデータを、圧力異常信号出力部83に転送する。
【0032】
温度異常信号出力部82は、温度センサ60で検出される温度が、予め設定された基準温度以上であるか否かを判定する(ステップS12)。
その結果、温度センサ60で検出される温度が、予め設定された基準温度以上でない場合、ステップS14に進む。
一方、ステップS12において、温度センサ60で検出される温度が、予め設定された基準温度以上であった場合、温度異常信号出力部82は、温度異常信号を出力する(ステップS13)。
温度異常信号出力部82は、複数の温度センサ60のうちの一つの温度センサ60で、温度が基準温度以上であった場合、温度異常信号を、温度上昇を生じたコンピュータ装置Cに対応したランプに出力する。
これにより、温度異常信号の出力を受けた、コンピュータ装置Cの近傍に設けられたLEDランプ(図示せず)が点灯する。
冷却システム1の管理者は、LEDランプの点灯を視認することで、コンピュータ装置Cの温度上昇、すなわちコンピュータ装置Cに何らかの異常が生じたことを認識する。
管理者は、異常が生じたことを認識したコンピュータ装置Cの点検、メンテナンス等を必要に応じて実施する。
【0033】
ステップS14では、圧力異常信号出力部83は、圧力センサ70で検出される圧力が、予め設定された基準圧力未満であるか否かを判定する。
その結果、圧力センサ70で検出される圧力が、予め設定された基準圧力未満でない場合、一連の処理を終了する。
一方、ステップS13において、圧力センサ70で検出される圧力が、予め設定された基準圧力未満であった場合、圧力異常信号出力部83は、圧力異常信号を出力する(ステップS15)。
圧力異常信号の出力を受けたLEDランプ85が点灯する。
冷却システム1の管理者は、フィルタ装置50AのLEDランプ85の点灯を視認することで、フィルタ53A、53Bの詰まりによる冷却液Xの圧力低下が生じたことを認識する。
管理者は、フィルタ53A、53Bのうち、圧力異常が生じたもの、つまりその時点で冷却液Xが流通しているものを取り外し、交換、不純物の除去、洗浄といったメンテナンスを必要に応じて行う。
【0034】
図6は、本実施形態のフィルタ装置50Aにおけるフィルタ53A、53Bの脱着方法の流れを示すフローチャートである。
フィルタ装置50Aにおいて、フィルタ53A、53Bのいずれか一方を取り外す場合、
図6に示すような流れで作業を実施する。ここでは、例えば、
図2に示すように、第二配管52のフィルタ53Bに冷却液Xを流通させている状態で、フィルタ53Bに詰まり等が生じた場合を例に挙げて説明を行う。
まず、上流側切替機構56で、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を閉塞し、冷却液Xを第一配管51及び第二配管52のいずれか他方に流通させる(工程S21)。
本実施形態の例では、
図3に示すように、第二配管52のフィルタ53Bに冷却液Xを流通させている状態で、上流側切替機構56を操作し、第二配管52を閉塞する。これにより、
図2に示すように、冷却液Xは、第一配管51に流通され、フィルタ53Bを通過する。
【0035】
次いで、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方において、開閉弁を閉じる(工程S22)。
図7は、本実施形態におけるフィルタ装置50Aにおいて、第二配管52の開閉弁54B、55Bを閉じた状態を示す図である。
本実施形態の例では、
図7に示すように、第二配管52において、フィルタ53Bの上流側及び下流側の開閉弁54B、55Bを閉じる。
【0036】
続いて、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方において、フィルタを取り外す(工程S23)。
図8は、本実施形態におけるフィルタ装置50Aにおいて、第二配管52のフィルタ53Bを取り外した状態を示す図である。
本実施形態の例では、
図8に示すように、第二配管52において、フィルタ53Bを取り外す。
このようにして取り外したフィルタ53Bに対し、交換、不純物の除去、洗浄といった、所要のメンテナンスを実施する。
【0037】
その後、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方において、メンテナンスの完了したフィルタを取り付ける(工程S24)。
本実施形態の例では、第二配管52において、メンテナンスの完了したフィルタ53Bを取り付ける。これにより、
図7に示した状態に戻る。
さらに、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方において、開閉弁を開く(工程S25)。
本実施形態の例では、第二配管52において、フィルタ53Bの上流側及び下流側の開閉弁54B、55Bを開く。これにより、
図3に示した状態に戻る。
【0038】
この後は、第一配管51のフィルタ53Aにメンテナンスを実施する必要が生じるまで、第一配管51に冷却液Xを流通させた状態を維持し続けてもよい。
また、上流側切替機構56を操作し、第一配管51を閉塞し、
図2に示すように、冷却液Xを、再び第二配管52に流通させるようにしてもよい。
【0039】
以上のような本実施形態のフィルタ装置50Aは、管路20から分岐するように設けられた第一配管51、及び第二配管52と、第一配管51、及び第二配管52の各々の途中に設けられたフィルタ53A、53Bと、第一配管51、及び第二配管52の各々において、フィルタ53A、53Bの上流側及び下流側にそれぞれ設けられた開閉弁54A、55A、54B、55Bと、管路20から第一配管51と第二配管52とに分岐する分岐部50rに設けられ、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞可能な上流側切替機構56と、を備える。
【0040】
このようなフィルタ装置50Aによれば、分岐部50rに設けられた上流側切替機構56により、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方が選択的に閉塞される。これにより、第一配管51及び第二配管52のうちの一方に冷却液Xを流通させている場合、第一配管51及び第二配管52のうちの他方は、閉塞されている。したがって、第一配管51及び第二配管52のうちの一方に流通する冷却液Xの一部が、第一配管51及び第二配管52のうちの他方に流れ込むことが抑えられる。その結果、第一配管51及び第二配管52のうちの他方でフィルタ53A、53Bの交換を行う際に、冷却液Xの一部が、第一配管51及び第二配管52のうちの他方に流れ込むことによる冷却液Xの逆流が抑えられる。その結果、フィルタ53A、53Bを取り外す際に、冷却対象の冷却効率が低下してしまうのを抑えることができる。
【0041】
また、本実施形態のフィルタ装置50Aは、第一配管51と第二配管52とが合流する合流部50jに設けられ、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞可能な下流側切替機構57を備える。これにより、第一配管51と第二配管52との合流部50jにおいても、下流側切替機構57を備えることで、フィルタ53A、53Bを取り外す際に、冷却対象の冷却効率が低下してしまうのを抑えることができる。
【0042】
また、本実施形態のフィルタ装置50Aにおいて、上流側切替機構56は、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞する上流側閉塞部材56pと、第一配管51と第二配管52との間で上流側閉塞部材56pを切替駆動する上流側駆動部56dと、を備える。これにより、上流側駆動部56dで上流側閉塞部材56pを切替駆動することによって、分岐部50rにおいて、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞することができる。
【0043】
また、本実施形態のフィルタ装置50Aにおいて、下流側切替機構57は、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞する下流側閉塞部材57pと、第一配管51と第二配管52との間で下流側閉塞部材57pを切替駆動する下流側駆動部57dと、を備える。これにより、下流側駆動部57dで下流側閉塞部材57pを切替駆動することによって、合流部50jにおいて、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を選択的に閉塞することができる。
【0044】
以上のような本実施形態の冷却システム1は、冷却対象に冷却液Xを循環供給する管路20と、管路20内で冷却液Xを循環させるためのポンプ30と、管路20内の冷却液Xを冷却する冷却装置40と、フィルタ装置50Aと、を備える。このような冷却システム1によれば、フィルタ53A、53Bを取り外す際に、冷却対象の冷却効率が低下してしまうのを抑えることができるフィルタ装置50Aを備えた冷却システム1を提供することが可能となる。
【0045】
また、本実施形態の冷却システム1は、冷却対象の下流側に設けられ、管路20内の冷却液Xの温度を検出する温度センサ60と、温度センサ60で検出される温度が、予め設定された基準温度以上となった場合に、温度異常信号を出力する温度異常信号出力部82と、をさらに備える。これにより、管路20内の冷却液Xの温度上昇を検出することによって、冷却対象であるコンピュータ装置Cにおける異常の発生を把握することが可能となる。
【0046】
また、本実施形態の冷却システム1は、管路20内の冷却液Xの圧力を検出する圧力センサ70と、圧力センサ70で検出される圧力が、予め設定された基準圧力未満となった場合に、圧力異常信号を出力する圧力異常信号出力部83と、をさらに備える。これにより、管路20内の冷却液Xの圧力低下を検出することによって、フィルタ53A、53Bの詰まりを把握することが可能となる。したがって、フィルタ53A、53Bを適切なタイミングでメンテナンスすることができる。
【0047】
以上のような本実施形態のフィルタ装置50Aにおけるフィルタ53A、53Bの脱着方法によれば、上流側切替機構56で、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方を閉塞し、冷却液Xを第一配管51及び第二配管52のいずれか他方に流通させる工程S21と、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方において、フィルタ53A、53Bの上流側及び下流側の開閉弁54A、55A、54B、55Bを閉じる工程S22と、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方において、フィルタ53A、53Bを取り外す工程S23と、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方において、フィルタ53A、53Bを取り付ける工程S24と、第一配管51及び第二配管52のいずれか一方において、フィルタ53A、53Bの上流側及び下流側の開閉弁54A、55A、54B、55Bを開く工程S25と、を含む。これにより、冷却対象の冷却効率が低下してしまうのを抑えながら、フィルタ53A、53Bの脱着を行うことができる。
【0048】
<第2実施形態>
次に、本開示の第2実施形態について、
図9を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図9は、本実施形態の第2実施形態における、フィルタ装置50Bの最小構成を示す図である。
図9に示すように、フィルタ装置50Bは、冷却対象に冷却液Xを循環供給する管路120に設けられる。
フィルタ装置50Bは、第一配管151、及び第二配管152と、フィルタ153A、153Bと、開閉弁154A、155A、154B、155Bと、上流側切替機構156と、を備える。
第一配管151、及び第二配管152は、管路120から分岐するように設けられている。
フィルタ153A、153Bは、第一配管151、及び第二配管152の各々の途中に設けられている。
開閉弁154A、155Aは、第一配管151において、フィルタ153Aの上流側及び下流側に設けられている。
開閉弁154B、155Bは、第二配管152において、フィルタ153Bの上流側及び下流側に設けられている。
上流側切替機構156は、管路20から第一配管151と第二配管152とに分岐する分岐部150rに設けられている。
上流側切替機構156は、第一配管151及び第二配管152のいずれか一方を選択的に閉塞可能である。
【0049】
このような構成によれば、分岐部150rに設けられた上流側切替機構156により、第一配管151及び第二配管152のいずれか一方が選択的に閉塞される。これにより、第一配管151及び第二配管152のうちの一方に冷却液Xを流通させている場合、第一配管151及び第二配管152のうちの他方は、閉塞されている。したがって、第一配管151及び第二配管152のうちの一方に流通する冷却液Xの一部が、第一配管151及び第二配管152のうちの他方に流れ込むことが抑えられる。その結果、第一配管151及び第二配管152のうちの他方でフィルタ153A、153Bの交換を行う際に、冷却液Xの一部が、第一配管151及び第二配管152のうちの他方に流れ込むことによる冷却液Xの逆流が抑えられる。その結果、フィルタ153A、153Bを取り外す際に、冷却対象の冷却効率が低下してしまうのを抑えることができる。
【0050】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本開示の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 冷却システム
10 水冷ラック
20、120 管路
30 ポンプ
40 冷却装置
50A、50B フィルタ装置
50j 合流部
50r、150r 分岐部
51、151 第一配管
52、152 第二配管
53A、53B、153A、153B フィルタ
54A、54B、55A、55B、154A、154B、155A、155B 開閉弁
56、156 上流側切替機構
56d 上流側駆動部
56p 上流側閉塞部材
57 下流側切替機構
57d 下流側駆動部
57p 下流側閉塞部材
60 温度センサ
70 圧力センサ
82 温度異常信号出力部
83 圧力異常信号出力部
156 上流側切替機構
C コンピュータ装置
【要約】
【課題】フィルタを取り外す際に、冷却対象の冷却効率が低下してしまうのを抑えることができるフィルタ装置、冷却システム、フィルタの脱着方法を提供する。
【解決手段】フィルタ装置は、冷却対象に冷却液を循環供給する管路に設けられるフィルタ装置であって、管路から分岐するように設けられた第一配管、及び第二配管と、第一配管、及び第二配管の各々の途中に設けられたフィルタと、第一配管、及び第二配管の各々において、フィルタの上流側及び下流側にそれぞれ設けられた開閉弁と、管路から第一配管と第二配管とに分岐する分岐部に設けられ、第一配管及び第二配管のいずれか一方を選択的に閉塞可能な上流側切替機構と、を備える。
【選択図】
図2