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特許7501971外形固定枠が備えられた電極組立体及びこれを含むリチウム二次電池
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  • 特許-外形固定枠が備えられた電極組立体及びこれを含むリチウム二次電池 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】外形固定枠が備えられた電極組立体及びこれを含むリチウム二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/59 20210101AFI20240611BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20240611BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20240611BHJP
   H01M 10/0566 20100101ALI20240611BHJP
   H01M 10/0583 20100101ALI20240611BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALI20240611BHJP
   H01M 10/0587 20100101ALI20240611BHJP
   H01M 50/474 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/477 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/486 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/55 20210101ALI20240611BHJP
【FI】
H01M50/59
H01M10/04 Z
H01M10/052
H01M10/0566
H01M10/0583
H01M10/0585
H01M10/0587
H01M50/474
H01M50/477
H01M50/486
H01M50/55 101
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022559726
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 KR2021019654
(87)【国際公開番号】W WO2022164038
(87)【国際公開日】2022-08-04
【審査請求日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0012526
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ガ・ヨン・ベク
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・シク・オ
【審査官】福井 晃三
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第00/059063(WO,A1)
【文献】特開2007-157427(JP,A)
【文献】特開2020-140874(JP,A)
【文献】国際公開第2007/105541(WO,A1)
【文献】特開2006-179442(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1962187(KR,B1)
【文献】特開2013-048054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50-50/598
H01M 10/05-10/0587
H01M 50/40-50/497
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つ以上の電極、及び一つ以上の分離膜を含む単位セルを含み、
前記単位セルを含むスタック型、スタック-フォールディング型及びワインディング型から選ばれる1種以上の電極組立体であって、
前記電極組立体の外面の一部を覆う格子状の外形固定枠を含み、
前記一つ以上の電極は、第1電極及び第2電極を含み、
前記電極組立体は、前記第1電極の第1電極端子と、前記第2電極の第2電極端子とを含み、
前記第1電極端子と前記第2電極端子は同一の方向に位置し、
前記電極組立体は直方体状であり、
前記直方体状の電極組立体は、前記第1電極端子及び前記第2電極端子が位置する第1面と、前記第1面の反対面である第2面と、前記第1面及び前記第2面に両端部が接しており、相対的に小面積部位である第3面及び第4面と、前記第1面及び前記第2面に両端部が接しており、相対的に大面積部位である第5面及び第6面と、を含んでおり、
前記外形固定枠は、少なくとも前記電極組立体の前記第1面、前記第2面、前記第3面、及び前記第4面にそれぞれ対応する部位に位置する、電極組立体。
【請求項2】
前記単位セルはフルセルであり、
前記フルセルを2個以上含む、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項3】
前記単位セルはバイセルであり、
前記バイセルを1個以上含む、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項4】
前記単位セルはモノ型ハーフセルであり、
前記モノ型ハーフセルを3個以上含む、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項5】
前記外形固定枠は、それが位置する部位で前記電極組立体の外面を基準にして80%乃至100%の大きさである、請求項1からのいずれか一項に記載の電極組立体。
【請求項6】
前記外形固定枠は熱可塑性樹脂で形成される、請求項1からのいずれか一項に記載の電極組立体。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載の電極組立体;
前記電極組立体を収容する電池ケース;及び
電解液;を含むリチウム二次電池。
【請求項8】
請求項に記載のリチウム二次電池を含む電池モジュール。
【請求項9】
一つ以上の電極、及び一つ以上の分離膜を含む単位セルを含み、
前記単位セルを含むスタック型、スタック-フォールディング型及びワインディング型から選ばれる1種以上の電極組立体であって、
前記電極組立体の外面の一部を覆う格子状の外形固定枠を含み、
前記一つ以上の電極は、第1電極及び第2電極を含み、
前記電極組立体は、前記第1電極の第1電極端子と、前記第2電極の第2電極端子とを含み、
前記第1電極端子と前記第2電極端子は同一の方向に位置し、
前記電極組立体は直方体状であり、
前記直方体状の電極組立体は、前記第1電極端子及び前記第2電極端子が位置する第1面と、前記第1面の反対面である第2面と、前記第1面及び前記第2面に両端部が接しており、相対的に小面積部位である第3面及び第4面と、前記第1面及び前記第2面に両端部が接しており、相対的に大面積部位である第5面及び第6面と、を含んでおり、
前記外形固定枠は、少なくとも前記電極組立体の前記第1面から前記第6面にそれぞれ対応する部位に位置する、電極組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年1月28日付けの韓国特許出願第2021-0012526号に基づいた優先権の利益を主張し、該当の韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本願発明は、外形固定枠が備えられた電極組立体及びこれを含むリチウム二次電池に関する。具体的には、電極組立体の外面に外形固定枠を設け、電極の移動又は振動及び/又は分離膜のローリングなどの変形を防止できる、安定性が向上した外形固定枠が備えられた電極組立体及びこれを含むリチウム二次電池に関する。
【背景技術】
【0003】
スマートフォンなどのモバイル機器に対する需要が増加するにつれて、これらのエネルギー源として使用される二次電池に対する需要も大きくなっている。また、二次電池は、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグ-インハイブリッド電気自動車(P-HEV)及びエネルギー貯蔵デバイス(ESS)などにも適用されている。
【0004】
二次電池の構造に対して検討すると、二次電池は、外部及び内部の構造的特徴によって、概して円筒型電池、角型電池及びパウチ型電池に分類され、そのうち、高い集積度で積層され得ると共に、長さに比べて小さい幅を有する角型電池及びパウチ型電池が特に注目されている。
【0005】
二次電池を構成する正極/分離膜/負極構造の電極組立体は、その構造によって、大きくゼリーロール型(巻取型)とスタック型(積層型)に区分される。ゼリーロール型電極組立体は、集電体として使用される金属ホイルに電極活物質などをコーティングし、乾燥及びプレッシングした後、所望の幅及び長さのバンド状に裁断し、分離膜を使用して負極と正極を隔膜した後、螺旋状に巻いて製造される。ゼリーロール型電極組立体は、円筒型電池には適しているが、角型又はパウチ型電池に適用するには電極活物質の剥離問題、低い空間活用性などの短所を有している。
【0006】
このような問題を解決するために、スタック型又はスタック/フォールディング型電極組立体をラミネートシートのパウチ型電池ケースに内蔵した構造のパウチ型電池が開発されており、低い製造費、小さい重量、容易な形態変形などのために多くの関心を集めており、また、その使用量が漸次増加している。
【0007】
このような二次電池において、主要な研究課題の一つは安定性を向上させることにある。例えば、二次電池は、内部短絡、許容された電流及び電圧を超えた過充電状態、高温への露出、落下又は外部衝撃による変形などの電池の非正常的な作動状態によって誘発され得る電池内部の高温及び高圧によって電池の発火がもたらされ得る。
【0008】
このような安定性の問題の一つとして、スタック型又はスタック/フォールディング型電極組立体の場合、電池の落下又は外部衝撃の印加時に分離膜が巻かれ、又は分離膜を中心にした各電極の動きによって電極間の短絡が誘発される可能性が高く、これによって、電極組立体の外周面に電極組立体を固定するための固定用接着テープが付加されることもある。
【0009】
図1は、従来の電極組立体の外周面に接着テープが付加されているスタック型電極組立体の構造を示した模式図である。
【0010】
図1を参照すると、電極組立体10は、正極11、負極13、及びこれらの正極11と負極13との間に介在する分離膜12が交互に積層されている構造であって、電極組立体10の互いに対向する外周面には、それぞれ二つの接着テープ14が付加されている。このような電極組立体10の移送中に、正極、負極、及び分離膜の配列が食い違うことを防止するために、電極組立体の外周面の一部に固定用接着テープを付加することによって製造された。しかし、前記のような従来技術に係る電極組立体は、接着テープの不規則的な付着などによって電池セルの不良率が高くなるという問題を有する。
【0011】
特許文献1は、接着テープの非接着面の上部を固定する固定端が備えられたテーピング部;接着テープを引き取るクランプ;及び移送部;を含んでおり、第1固定端と第2固定端が電極組立体に対する位置で互いに段差を形成していることを特徴とする正極、負極、及び前記正極と負極との間に介在する分離膜で構成された積層構造の電極組立体の外面に接着テープを付着させるための装置を開示した。
【0012】
特許文献1は、接着テープを電極組立体の外面に一定に付着させる装置及び技術を開示したが、電極組立体の中間に位置する電極の移動防止、及び中間に位置する分離膜のローリングなどの変形を防止できる電極組立体については開示していない。
【0013】
このように多数の単位セルで構成される電極組立体に対して、中間に位置する電極及び/又は分離膜の移動又はローリングなどの変形による問題を解決するための効果的な手段は未だに提示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】大韓民国登録特許公報第10-1820442号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本願発明は、前記のような問題を解決するための電極組立体の中間に位置する電極及び/又は分離膜の移動又は変形を防止できる外形固定枠を備える電極組立体を提供することを目的とする。
【0016】
また、本願発明は、安定性が向上する外形固定枠を備える電極組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記のような目的を達成するために、本願発明に係る電極組立体は、一つ以上の電極、及び一つ以上の分離膜を含む単位セルを含み、前記単位セルを含むスタック型、スタック-フォールディング型及びワインディング型から選ばれる1種以上の電極組立体であって、前記電極組立体の外面の一部を覆う外形固定枠を含むことができる。
【0018】
本願発明に係る電極組立体の前記単位セルはフルセルであり、前記フルセルを2個以上含むことができる。
【0019】
本願発明に係る電極組立体の前記単位セルはバイセルであり、前記バイセルを1個以上含むことができる。
【0020】
本願発明に係る電極組立体の前記単位セルはモノ型ハーフセルであり、前記ハーフセルを3個以上含むことができる。
【0021】
本願発明に係る電極組立体の前記第1電極の第1電極端子と第2電極の第2電極端子は、同一の方向に位置し得る。
【0022】
本願発明に係る電極組立体は、直方体状であり、前記直方体状の電極組立体は、各電極端子が位置する第1面と、前記第1面の反対面である第2面と、前記第1面及び第2面に両端部が接しており、相対的に小面積部位である第3面及び第4面と、前記第1面及び第2面に両端部が接しており、相対的に大面積部位である第5面及び第6面とを含んでおり、前記第1面乃至第6面のうち少なくとも一つ以上に対応する部位に、外形固定枠が備えられ得る。
【0023】
本願発明に係る電極組立体の前記外形固定枠は、前記電極組立体の第1面及び第2面にそれぞれ対応する部位に位置し得る。
【0024】
本願発明に係る電極組立体の前記外形固定枠は、前記電極組立体の第1面乃至第4面にそれぞれ対応する部位に位置し得る。
【0025】
本願発明に係る電極組立体の前記外形固定枠は、それが位置する部位で電極組立体の外面を基準にして80%乃至100%の大きさであり得る。
【0026】
本願発明に係る電極組立体の前記外形固定枠は格子状であり得る。
【0027】
本願発明に係る電極組立体の前記外形固定枠は、熱可塑性樹脂で形成され得る。
【0028】
本願発明に係る電極組立体、前記電極組立体を収容する電池ケース、及び電解液を含むリチウム二次電池を提供することができる。
【0029】
前記リチウム二次電池を含む電池モジュールを提供することができる。
【0030】
本願発明は、前記のような各構成のうち相反しない構成を一つ又は二つ以上選んで組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0031】
本願発明に係る外形固定枠は、電極組立体の外面に配置されることによって、落下或いは振動などによる分離膜のローリング或いは変形と電極の移動及び変形を防止することができ、電極組立体の安定性を向上させることができる。
【0032】
本願発明に係る外形固定枠は、電極組立体の外面に配置されることによって、電極組立体の分離膜のローリング或いは変形を防止することができ、電極間の短絡を防止し、安全性を高めることができる。
【0033】
既存の電極組立体を変更せずにそのまま使用できるので、電極組立体の生産工程に対する変更が不必要であり、経済的な利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】従来技術に係る電極組立体の模式図である。
図2】本願発明の第1実施例に係る電池セルの模式図である。
図3】本願発明の第1実施例に係る外形固定枠の模式図である。
図4】本願発明の第1実施例に係る外形固定枠が電池セルを覆うことを示す模式図である。
図5】本願発明の第1実施例に係るシーリング装置を用いて外形固定枠を固定させることを示す模式図である。
図6】本願発明の第1実施例に係る外形固定枠に固定された電池セルの模式図である。
図7】本願発明の第2実施例に係る外形固定枠の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本出願において、「含む」、「有する」又は「備える」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、構成要素、部品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。
【0036】
また、図面全体にわたって類似する機能及び作用をする部分に対しては、同一の図面符号を使用する。明細書全体において、一つの部分が他の部分と連結されているとしたとき、これは、直接連結されている場合のみならず、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、一つの構成要素を含むことは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0037】
以下、本願発明に係る電池モジュールに関して添付の図面を参照して説明する。
【0038】
図2は、本願発明の第1実施例に係る電極組立体の模式図で、図3は、本願発明の第1実施例に係る外形固定枠の模式図で、図4は、本願発明の第1実施例に係る外形固定枠が電極組立体を覆うことを示す模式図で、図5は、本願発明の第1実施例に係るシーリング装置を用いて外形固定枠を固定させることを示す模式図で、図6は、本願発明の第1実施例に係る外形固定枠に固定された電池セルの模式図である。
【0039】
図2乃至図6を参照しながら本願発明の第1実施例に係る電極組立体を説明する。
【0040】
本願発明において、電極組立体120は、第1電極と第2電極との間に分離膜が介在している各単位セルを積層したスタック型であるか、又は分離膜シートを用いて前記各電池セルを巻き取った構造のスタック/フォールディング型電極組立体であり得る。ここで、電極組立体120は、3個以上の電極、及び2個以上の分離膜を含むことができる。電極は、第1電極及び第2電極を含み、第1電極は負極或いは正極で、第2電極は正極或いは負極であり得る。前記正極の一端には正極集電体から突出した各正極タブを、負極の一端には負極集電体から突出した各負極タブをそれぞれ含んでいる。前記各正極タブと各負極タブは、互いに離隔して前記電極組立体の一端に同一方向にそれぞれ形成されている。
【0041】
本願発明での電極端子110は、前記各電極タブ自体であるか、又はこれらを正極と負極に区別し、それぞれ一つに組み合わせて溶接させた電極リードであり得る。電極端子が電極タブ自体である場合は、多数の電極タブを電気的接続部材に直接溶接した構造であってもよく、電極端子が電極リードである場合は、多数の電極タブを集めて一つの電極リードに溶接した状態で再び電気的接続部材に溶接させた構造であってもよい。
【0042】
前記接続部材の形態は多様であり得るが、単位セルの電極端子に対する電気的連結及び/又は外部入出力端子との電気的連結が容易な形態であれば特に限定されない。本願発明において、溶接の種類としては、特に限定されないが、例えば、超音波溶接、レーザー溶接、スポット溶接、シーム溶接などを挙げることができる。
【0043】
本願発明において、電極組立体は、特にその形態を限定することなく、多様な形態が全て含まれ得ることは当然であり、例えば、一つ以上タイプのスタック型単位セルを交差して長く裁断された分離フィルムでワインディング(winding)して含むスタック-フォールディング型電極組立体と、前記と同一の方式のスタック-フォールディング型電極組立体として同一のタイプのスタック型単位セルを含むスタック-フォールディング型電極組立体と、前記各スタック型単位セルを分離フィルムでワインディング(winding)する場合、ジグザグ方向にフォールディングするZ型スタック-フォールディング電極組立体と、前記各スタック型単位セルを同一の方向に連続してワインディング(Winding)するスタック-フォールディング型電極組立体と、前記スタック型セルを単位セルとして分離フィルムでフォールディングするのではなく、正極と負極を交互に分離フィルム上に置いた状態で連続してワインディングする電極組立体と、スタック型セルをジグザグ方向にワインディングするZ型電極組立体と、一般的なスタック型電極組立体、正極板、分離膜、及び負極板の順に配置された状態で一方向にワインディングされたゼリーロール型の電極組立体などが全て含まれ得る。
【0044】
本願発明での単位セルであるフルセルとして、正極/分離膜/負極、及び正極/分離膜/負極/分離膜/正極/分離膜/負極などを挙げることができる。フルセルを使用して電極組立体を構成するためには、分離膜シートが介在した状態で正極と負極が互いに対面するように多数のフルセルを積層することができる。
【0045】
本願発明での単位セルであるバイセル(Bi-cell)は、正極/分離膜/負極/分離膜/正極の単位構造、及び負極/分離膜/正極/分離膜/負極の単位構造のようにセルの両側に同一の電極が位置するセルであり、正極/分離膜/負極/分離膜/正極の順に形成されたA型バイセル、及び負極/分離膜/正極/分離膜/負極の順に形成されたC型バイセルのうち少なくとも一つを含むことができる。これらの各バイセルは、セルの両側の電極が同一の構造であれば、それをなす正極、負極及び分離膜の数が特に限定されない。
【0046】
本願発明での単位セルであるハーフセル(Half cell)は、負極/分離膜/正極で形成されるモノ(mono)型ハーフセルを含む。
【0047】
本願発明において、正極は、正極集電体上に正極活物質、導電材及びバインダーの混合物を塗布した後、乾燥して製造され、必要によっては、前記混合物に充填剤をさらに添加してもよい。
【0048】
前記正極活物質としては、例えば、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)などの層状化合物や、1又はそれ以上の遷移金属に置換された化合物;化学式Li1+xMn2-x(ここで、xは、0~0.33である)、LiMnO、LiMn、LiMnOなどのリチウムマンガン酸化物;リチウム銅酸化物(LiCuO);LiV、LiFe、V、Cuなどのバナジウム酸化物;化学式LiNi1-x(ここで、M=Co、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、B又はGaで、x=0.01~0.3である)で表現されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物;化学式LiMn2-x(ここで、M=Co、Ni、Fe、Cr、Zn又はTaで、x=0.01~0.1である)又はLiMnMO(ここで、M=Fe、Co、Ni、Cu又はZnである)で表現されるリチウムマンガン複合酸化物;化学式のLiの一部がアルカリ土類金属イオンに置換されたLiMn;ジスルフィド化合物;Fe(MoOなどを挙げることができるが、これらのみに限定されることはない。
【0049】
前記正極集電体は、一般に3μm乃至500μmの厚さに作る。
【0050】
このような正極集電体は、当該電池に化学的変化を誘発しないと共に、高い導電性を有するものであれば特に限定されなく、正極集電体としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、又は、アルミニウムやステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したものなどが使用され得るが、詳細には、アルミニウムが使用され得る。集電体は、その表面に微細な凹凸を形成することによって正極活物質の接着力を高めることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体などの多様な形態が可能である。
【0051】
前記導電材は、通常、正極活物質を含む混合物の全体の重量を基準にして1重量%乃至50重量%で添加される。このような導電材は、当該電池に化学的変化を誘発しないと共に、導電性を有するものであれば特に限定されなく、前記導電材としては、例えば、天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛;アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック;炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材などが使用され得る。
【0052】
前記バインダーは、活物質と導電材などの結合及び集電体に対する結合に役立つ成分であって、通常、正極活物質を含む混合物の全体の重量を基準にして1重量%乃至50重量%で添加される。このようなバインダーの例としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンテルポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブチレンゴム、フッ素ゴム、多様な共重合体などを挙げることができる。
【0053】
前記充填剤は、正極の膨張を抑制する成分として選択的に使用され、当該電池に化学的変化を誘発しないと共に、繊維状材料であれば特に限定されなく、前記充填剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系重合体;ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状物質が使用される。
【0054】
前記負極は、負極集電体上に前記負極活物質を塗布、乾燥及びプレッシングして製造され、必要によっては、前記のような導電材、バインダー、充填剤などが選択的にさらに含まれ得る。
【0055】
前記負極活物質としては、例えば、難黒鉛化炭素、黒鉛系炭素などの炭素;LiFe(0≦x≦1)、LiWO(0≦x≦1)、SnMe1-xMe’(Me:Mn、Fe、Pb、Ge;Me’:Al、B、P、Si、周期律表の1族、2族、3族元素、ハロゲン;0<x≦1;1≦y≦3;1≦z≦8)などの金属複合酸化物;リチウム金属;リチウム合金;ケイ素系合金;スズ系合金;SnO、SnO、PbO、PbO、Pb、Pb、Sb、Sb、Sb、GeO、GeO、Bi、Bi、及びBiなどの金属酸化物;ポリアセンチレンなどの導電性高分子;Li-Co-Ni系材料などを使用することができる。
【0056】
前記負極集電体は、一般に3μm乃至500μmの厚さに作られる。
【0057】
このような負極集電体は、当該電池に化学的変化を誘発しないと共に、導電性を有するものであれば特に限定されなく、負極集電体としては、例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅やステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したもの、アルミニウム-カドミウム合金などが使用され得る。また、負極集電体は、正極集電体と同様に、表面に微細な凹凸を形成することによって負極活物質の結合力を強化させることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体などの多様な形態で使用され得る。
【0058】
本願発明において、分離膜としては、高いイオン透過度及び機械的強度を有する絶縁性の薄い薄膜が使用可能であり、分離膜の気孔直径は0.01μm~10μmで、厚さは5μm~300μmであり得るが、それに限定されない。前記分離膜の素材としては、例えば、耐化学性及び疎水性のポリプロピレンなどのオレフィン系高分子、ガラス繊維又はポリエチレンなどで作られたシートや不織布などが使用され得る。好ましくは、分離膜の素材は、微細気孔を含むポリエチレンフィルム;ポリプロピレンフィルム;これらのフィルムの組み合わせによって製造される多層フィルム;及びポリビニリデンフルオライド、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、又はポリビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレン共重合体の高分子電解質用高分子フィルムからなる群から選ばれ得る。
【0059】
一つの好ましい例において、分離膜の両面には、無機物粉末がバインダーによってコーティングされている構造であり得る。前記無機物粉末は、例えば、誘電率定数が5以上である無機物粒子、リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子及びこれらの混合物からなる群から選ばれてもよく、粒径が0.001μm乃至10μmであってもよい。一般に、誘電率定数は、電解質内の電解質塩などのリチウム塩の解離度増加に寄与し、電解液のイオン伝導度を向上させる要素であって、前記誘電率定数が5以上である無機物粒子としては、例えば、BaTiO、Pb(Zr,Ti)O、Pb1-xLaZr1-yTiyO(0≦x、y≦1)、PB(MgNb2/3)O-PbTiO、ハフニア(HfO)、SrTiO、SnO、CeO、MgO、NiO、CaO、ZnO、ZrO、SiO、Y、Al、SiC、TiOなどや、これらの二つ以上の混合物を挙げることができる。
【0060】
前記リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子としては、例えば、LiPO、LiTi(PO(0<x<2、0<y<3)、LiAlTi(PO(0<x<2、0<y<1、0<z<3)、(LiAlTiP)系列ガラス(0<x<4、0<y<13)、LiLaTiO(0<x<2、0<y<3)、LiGe(0<x<4、0<y<1、0<z<1、0<w<5)、Li(0<x<4、0<y<2)、SiS(LiSi:0<x<3、0<y<2、0<z<4)系列ガラス、P(Li:0<x<3、0<y<3、0<z<7)系列ガラスなどや、これらの二つ以上の混合物を挙げることができる。
【0061】
前記バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンテルポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブチレンゴム、フッ素ゴム、多様な共重合体などが使用され得る。
【0062】
本願発明において、分離膜シートは、フルセル又はバイセルの分離膜と同一の性状及び素材からなってもよく、フルセル又はバイセルの分離膜と異なる性状及び素材からなってもよい。
【0063】
本願発明の図面には示していないが、本願発明の電極組立体120及び電極端子110で構成される電池セル100は、パウチ型ケースに収納される。前記パウチ型ケースは、樹脂層及び金属層を含むラミネートシートからなり、電極組立体120及び電解液を内蔵した状態で枠領域が熱融着されて密封されるように構成され得る。より具体的には、ケースは、2個のケース、すなわち、上部ケース及び下部ケースで構成されてもよく、そのうち少なくとも一つには凹状の内部空間が形成されてもよい。そして、上部ケースと下部ケースの枠領域が互いに熱融着されることによって、電極組立体が収容された内部空間を密閉させることができる。
【0064】
また、ラミネートシートは、一般に、ガスバリア層(Gas Barrier Layer)、表面保護層(Surface Protection Layer)及びシーラント層(Sealant Layer)を含む。ガスバリア層は、電池ケースの機械的強度を確保し、二次電池の外部のガス又は水分などの出入りを遮断し、電解液の漏水を防止する。
【0065】
一般に、ガスバリア層は金属を含み、主に、ガスバイリア層としてアルミニウム箔(Al Foil)が使用されるが、これは、所定水準以上の機械的強度を確保できると共に、重さが軽く、電極組立体120及び電解液による電気化学的性質に対する補完及び放熱性などを確保できるためである。
【0066】
表面保護層は、ポリマーで製造され、最外層に位置し、外部との摩擦及び衝突から二次電池を保護しながら、電極組立体120を外部から電気的に絶縁させる。ここで、最外層とは、前記ガスバリア層を基準にして電極組立体120が位置する方向の反対方向であって、外部に向かう方向をいう。
【0067】
このような表面保護層としては、主に、耐磨耗性及び耐熱性を有するナイロン(Nylon)樹脂又はポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリマーが使用される。そして、表面保護層は、いずれか一つの物質からなる単一膜構造を有し、又は2個以上の物質がそれぞれ層をなして形成された複合膜構造を有することもできる。
【0068】
シーラント層は、ポリマーで製造され、最内層に位置し、電極組立体120と直接接触する。パウチ型電池ケースは、前記のような積層構造のラミネートシートを、パンチなどを用いてドローイング(Drawing)成形すると、一部が延伸され、上部収納部又は下部収納部を形成しながら製造される。
【0069】
そして、このような収納部の内部に電極組立体120が収容されると、電解液を注入する。その後、上部ケースと下部ケースを互いに接触させ、シーリング部に熱圧着を行うと、シーラント層同士が接着することによって電池ケースがシーリングされる。
【0070】
このとき、シーラント層は、電極組立体120と直接接触するので絶縁性を有さなければならなく、電解液とも接触するので耐食性を有さなければならない。また、内部を完全に密閉し、内部と外部との間の物質移動を遮断しなければならないので、高いシーリング性を有さなければならない。すなわち、シーラント層同士が接着したシーリング部は、優れた熱接着強度を有さなければならない。
【0071】
一般に、このようなシーラント層には、主にポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系樹脂が使用される。ポリプロピレン(PP)は、引張強度、剛性、表面硬度、耐磨耗性、耐熱性などの機械的物性、及び耐食性などの化学的物性に優れ、シーラント層の製造に主に使用される。さらに、シーラント層は、無延伸ポリプロピレン(Cated Polypropylene)又はポリプロピレン-ブチレン-エチレン三元共重合体で構成されてもよい。また、シーラント層は、いずれか一つの物質からなる単一膜構造を有し、または2個以上の物質がそれぞれ層をなして形成された複合膜構造を有することができる。
【0072】
本願発明において、電極組立体120は直方体状であり、前記直方体状の電極組立体は、各電極端子110が位置する第1面と、前記第1面の反対面である第2面と、前記第1面及び第2面に両端部が接しており、相対的に小面積部位である第3面及び第4面と、前記第1面及び第2面に両端部が接しており、相対的に大面積部位である第5面及び第6面とを含んでいる。ここで、第5面及び第6面は、単位セルであるフルセル(full cell)又はバイセル(bicell)が対面しながら形成される面積が相対的に大きい面であって、前記各単位セルの面積が大きい面の4個のエッジ側面が積層されて形成される各面が第1面、第2面、第3面及び第4面を形成する。従来技術に係る電極組立体は、前記第1面、第2面、第3面及び第4面の方向に電極及び/又は分離膜が移動或いは変形し、不良が発生する。
【0073】
したがって、本願発明において、後述する外形固定枠200は、電極組立体120の第1面乃至第6面のうち少なくとも一つ以上に対応する部位に位置し得る。一つの具体的な例において、前記外形固定枠200は、電極組立体120の第1面及び第2面にそれぞれ対応する面に対面して位置し得る。他の一つの具体的な例において、前記外形固定枠200は、電極組立体120の第3面及び第4面に対応する部位に対面してそれぞれ位置し得る。場合によっては、電極組立体120の第1面乃至第6面に対応する部位に前記外形固定枠200がそれぞれ位置し得る。これにより、外形固定枠200で電極組立体120を固定することによって電極の揺れ及び移動を防止し、分離膜の移動、ローリング及び変形などを防止するのに有利になる。
【0074】
また、外形固定枠200の大きさは、位置する部位で電極組立体120の外面を基準にして80%乃至100%の大きさであり得る。前記外形固定枠200の大きさが対応する電極組立体120の外面に比べて80%未満である場合は、電極組立体120を安定的に固定する効果が低下し得る一方で、100%以上である場合は、電極組立体120の規格又は寸法に影響を与え得るので、前記範囲内の大きさを有することが好ましい。
【0075】
次に、外形固定枠200について説明すると、本願発明において、外形固定枠200は、格子状のシートであり得る。具体的には、外形固定枠200は、第1パターン210と第2パターン220が交差して構成され得る。図3では、第1パターン210と第2パターン220の交差角度を直角で示したが、前記交差角度は鋭角或いは鈍角になり得る。また、第1パターン210と第2パターン220はライン状であってもよく、断面が円形及び多角形であってもよく、詳細には、電極組立体120と密着する辺が平らな四角形であってもよい。これにより、既存の電極組立体の体積増加を最小化しながら電極組立体を安定的に覆うのに有利になる。
【0076】
また、図3では、第1パターン210と第2パターン220は、反復的な直線状に示したが、反復的な曲線状であってもよい。本願発明において、第1パターン210と第2パターン220は、同一の形状及び断面の直径を有することができ、電極組立体120の特性によって、電極組立体120の長辺に対応して位置するパターンの直径或いは幅(図4において、x方向或いはz方向)が相対的に大きい形状をなすことができる。
【0077】
本願発明において、第1パターン210と第2パターン220は、0.025mm乃至0.05であってもよく、外形固定枠200が成形され得ると共に、電極組立体120を安定的に覆うことができるものであれば特に限定されない。
【0078】
また、隣接した第1パターン210の間の間隔及び隣接した第2パターン220の間の間隔は一定に形成されてもよく、隣接したパターンの間の間隔は1mm乃至5mmであってもよい。前記隣接したパターンの間の間隔が5mm以上である場合は、電解液の含浸性に影響を与え得る一方で、1mm以下である場合は、電極組立体120を安定的に固定する効果が低下し得る。
【0079】
本願発明において、外形固定枠200は、電気化学的に安定しており、軽い特性を有し、優れた熱接着強度を有する熱可塑性樹脂であり得る。このような熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系樹脂が使用され得る。本願発明において、外形固定枠200は、詳細には、ポリプロピレン(PP)であり得る。ポリプロピレン(PP)は、引張強度、剛性、表面硬度、耐磨耗性、耐熱性などの機械的物性、及び耐食性などの化学的物性に優れ、電極組立体120を安定的に覆うことができるだけでなく、熱圧縮などの工程を通じて前記電池ケースのシーラント層と接着・結合され、安定性を向上させるのに有利であり得る。その他に、外形固定枠200は、無延伸ポリプロピレン(Cated Polypropylene)又はポリプロピレン-ブチレン-エチレン三元共重合体で構成されてもよい。
【0080】
本願発明において、外形固定枠200は、シーリング装置300によって電極組立体120の外面に固定される。本願発明に係るシーリング装置300は、上部シーリングツール310、第1側面シーリングツール320、第2側面シーリングツール330及び下部シーリングツール340を含むことができる。本願発明において、上部シーリングツール310は電極組立体120の第1面に対応し、下部シーリングツール340は電極組立体120の第2面に対応し、第1側面シーリングツール320と第2側面シーリングツール330は、それぞれ電極組立体120の第3面及び第4面に対応する。図面には示していないが、場合によっては、電極組立体120の第5面及び第6面に対応するシーリングツールが設けられ得る。
【0081】
ここで、上部シーリングツール310は、電極端子110の水平断面(xy面)形状のホールが形成され、電極端子110が位置する部分を除いた電極組立体120の第1面と密着するように構成され、下部シーリングツール340は電極組立体120の第2面に密着し、第1側面シーリングツール320及び第2側面シーリングツール330は、それぞれ電極組立体120の第3面及び第4面に密着するように構成される。
【0082】
また、本願発明において、シーリング装置300の前記各シーリングツール310、320、330、340が電極組立体120に対面する面の面積は、対応する電極組立体120の面の大きさ以上に形成された。詳細には、各シーリングツール310、320、330、340の縁部の長さは、それぞれ対面する電極組立体120の各面の縁部の長さと同一であるか、又はそれより長くなり得る。これにより、電極組立体120のそれぞれの面に位置する外形固定枠200を安定的に熱融着・固定させるのに有利になる。
【0083】
本願発明において、前記各シーリングツール310、320、330、340は、外形固定枠200を同時に又は順次圧着することができ、外形固定枠200を安定的に電極組立体120の外面に固定できるものであれば特に限定されない。
【0084】
本願発明において、シーリング装置300にはヒーティング部が設けられ、前記外形固定枠200を圧着しながら融着・結合させることができる。ここで、ヒーティング部は、160℃以上で300℃以下の温度でヒーティングすることができる。160℃未満である場合は、外形固定枠200を効果的に融着・固定できない一方で、300℃以上である場合は、既存の電極組立体120の変形が誘発され得る。前記ヒーティング部は、各シーリングツール310、320、330、340の内部に内蔵されるヒーティングコイルで構成されてもよく、前記各シーリングツールをシーリング工程に必要な温度までヒーティングできるものであれば特に限定されない。
【0085】
図2乃至図6を参照して、電極組立体120の外面に外形固定枠200を固定させる過程を説明する。
【0086】
電極組立体120を外形固定枠200で覆う作業をした後、シーリング装置300を用いて互いに重ね、又は互いに対面して密着する外形固定枠200を圧着して熱融着・結合させる。前記のような作業を通じて、前記電極組立体120が外形固定枠200によって固定された電池セル1100が完成する。
【0087】
本願発明の図面には示していないが、本願発明において、分離膜及び/又は分離膜シートは、第1電極及び第2電極より長い長さで突出している。前記分離膜及び/又は分離膜シートの突出した部分は、外形固定枠200によって同一の方向に折り曲げられて固定され得る。したがって、電極組立体120を構成する単位セルと分離膜及び/又は分離膜シートを安定的に固定させるのに有利になる。
【0088】
図7は、本願発明の第2実施例に係る外形固定枠の模式図である。本願発明の第2実施例に係る外形固定枠1200の一部分の位置において、隣接する第1パターン1210の間の間隔及び隣接する第2パターン1220の間の間隔が広く形成されることを除いては、図2乃至図6を参照しながら説明した第1実施例と同一であるので、以下では、第1パターン1210及び第2パターン1220の構成についてのみ説明する。
【0089】
第2実施例において、前記電極組立体の第5面及び第6面に対面する位置に形成される外形固定枠1200の隣接した第1パターン1210の間の間隔及び隣接した第2パターン1220の間の間隔は、前記電極組立体の第1面乃至第4面に対面する位置に形成される外形固定枠1200の第1パターン1210の間の間隔及び隣接した第2パターン1220の間の間隔より広く形成され得る。
【0090】
第2実施例に係る外形固定枠の第1パターン1210及び第2パターン1220はライン状であって、第1実施例と同一である。ここで、前記電極組立体の第5面及び第6面に対面する位置に形成される外形固定枠1200の第1パターン1210及び/又は第2パターン1220は、前記電極組立体の第1面乃至第4面に対面して位置する外形固定枠1200の第1パターン1210及び/又は第2パターン1220より厚く形成され、又は前記電極組立体の第1面乃至第4面に対面して位置する第1パターン1210又は第2パターン1220を二つの層で結合して形成され得る。これにより、前記電極組立体の第5面及び第6面を安定的に支持及び固定するのに有利になる。
【0091】
第1面乃至第4面に対面して位置する第1パターン1210の間の間隔及び第2パターン1220の間の間隔は第1実施例と同一にすることによって、前記電極組立体を構成する単位セル及び分離膜の移動及び揺れによる変形が容易な電極組立体の第1面乃至第4面を相対的に稠密な外形固定枠で覆いながら前記電極組立体の中間に位置する電極及び/又は分離膜を安定的に固定するのに有利になる。また、前記電極組立体を安定的に固定させながら外形固定枠1200の生産原料を節減し、経済的な利益を向上させるのに有利になる。
【0092】
また、第2実施例において、前記電極組立体の第5面及び第6面に対面する位置に形成される外形固定枠1200の第1パターン1210及び第2パターン1220が形成されない場合もある。これにより、前記電極組立体を安定的に固定させながら外形固定枠1200の生産原料を節減し、経済的な利益を向上させるのに有利になる。
【0093】
以上のような本願発明に係る電極組立体は、リチウム二次電池及び二次電池モジュールに適用され得る。
【0094】
以上では、本願発明の内容の特定の部分を詳細に記述したが、当業界で通常の知識を有する者にとっては、このような具体的な記述は好ましい実施様態に過ぎなく、これによって本願発明の範囲が限定されることはなく、本願発明の範疇及び技術思想の範囲内で多様な変更及び修正が可能であることは当業者にとって明らかであり、このような変形及び修正が添付の特許請求の範囲に属することも当然である。
【符号の説明】
【0095】
10 従来技術に係る電極組立体
11 正極
12 分離膜
13 負極
14 接着テープ
100、1100 電池セル
120 電極組立体
200、1200 外形固定枠
210、1210 第1パターン
220、1220 第2パターン
300 シーリング装置
310 上部シーリングツール
320 第1側面シーリングツール
330 第2側面シーリングツール
340 下部シーリングツール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7