(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】チューブモジュール及びそれを含むチューブ組立体
(51)【国際特許分類】
F27B 7/28 20060101AFI20240611BHJP
F27B 7/08 20060101ALI20240611BHJP
F27B 7/22 20060101ALI20240611BHJP
F27B 7/30 20060101ALI20240611BHJP
F27D 11/08 20060101ALI20240611BHJP
F27B 7/02 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
F27B7/28
F27B7/08
F27B7/22
F27B7/30
F27D11/08 Z
F27B7/02
(21)【出願番号】P 2022570194
(86)(22)【出願日】2021-06-04
(86)【国際出願番号】 KR2021007045
(87)【国際公開番号】W WO2021246831
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-11-16
(31)【優先権主張番号】10-2020-0068508
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0125179
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0125180
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ウン・キュ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ミン・コ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ソク・ノ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ソル・ユン
(72)【発明者】
【氏名】ミョン・ファン・オ
【審査官】杉田 隼一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭64-060988(JP,A)
【文献】特開2003-187947(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102889787(CN,A)
【文献】特開平01-300187(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107883761(CN,A)
【文献】特開平10-286544(JP,A)
【文献】特開2016-038140(JP,A)
【文献】米国特許第05038019(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F27B 7/28
F27B 7/08
F27B 7/22
F27B 7/30
F27D 11/08
F27B 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空を有し、セラミック材からなるチューブと、
前記チューブの外周面を囲み、セラミック材からなる断熱材と、
前記断熱材の両面の縁に沿ってそれぞれ備えられ、帯状に形成されるフランジと、を含
み、
前記断熱材の外周面に備えられ、前記断熱材の強度を補強する一つ以上の補強バーをさらに含むチューブモジュール。
【請求項2】
前記チューブと前記断熱材との間に、前記チューブの外周面に沿って配置される複数の発熱体をさらに含む請求項1に記載のチューブモジュール。
【請求項3】
前記発熱体は、前記チューブの長手方向の一側から他側まで連結されるように長い棒状を有する、請求項2に記載のチューブモジュール。
【請求項4】
前記断熱材は、両面の縁に沿って形成され、前記フランジが挿入される挿入溝を備える、請求項1に記載のチューブモジュール。
【請求項5】
外部に露出された前記フランジの表面と前記断熱材の表面は、同一の水平線上に位置する、請求項4に記載のチューブモジュール。
【請求項6】
前記チューブの外周面に、複数の前記発熱体が配置される配置部が形成されている、請求項2に記載のチューブモジュール。
【請求項7】
前記補強バーは、片面が前記断熱材に支持され、両端部が前記断熱材の両面にそれぞれ備えられたフランジにそれぞれ結合される、請求項
1に記載のチューブモジュール。
【請求項8】
前記フランジ又は前記補強バーは、金属又はセラミック材からなる、請求項
1に記載のチューブモジュール。
【請求項9】
前記チューブは、中空が一方向に傾いた構造で形成されている、請求項1に記載のチューブモジュール。
【請求項10】
前記チューブは、長手方向に沿って内壁の厚さが増加するか減少する、請求項
9に記載のチューブモジュール。
【請求項11】
前記チューブモジュールは、水平回転式焼成炉に適用され、
前記中空の傾斜角度が、前記チューブモジュールを前記水平回転式焼成炉に取り付けた際に、前記チューブモジュールの傾斜角度よりも小さい、請求項
9に記載のチューブモジュール。
【請求項12】
前記中空は、前記チューブの外壁に対し、1°~10°の角度の傾いた構造で形成されている、請求項
9に記載のチューブモジュール。
【請求項13】
前記チューブの内壁に、バッフルが脱着されるように形成される少なくとも一つのバッフル結合部を含む請求項1に記載のチューブモジュール。
【請求項14】
前記バッフル結合部は、前記チューブの長手方向に延在され、チューブ内壁から外壁方向に凹んだ溝形状である、請求項
13に記載のチューブモジュール。
【請求項15】
前記バッフル結合部に、少なくとも一つのバッフルが結合される、請求項
13に記載のチューブモジュール。
【請求項16】
前記バッフル結合部に、バッフルを固定するための固定部材が結合される、請求項
13に記載のチューブモジュール。
【請求項17】
前記チューブの内側に形状又は配置形態の異なる二つ以上のバッフルが結合される、請求項1に記載のチューブモジュール。
【請求項18】
長手方向に配置される複数のチューブモジュールと、
長手方向に配置された複数の前記チューブモジュールが連結されるように結合する結合部材と、を含み、
前記チューブモジュールは、請求項1~
17の何れか一項に記載のチューブモジュールであり、
前記結合部材は、相互対応するチューブモジュールのフランジとチューブモジュールのフランジとを結合し、前記複数のチューブモジュールを長手方向に連結するチューブ組立体。
【請求項19】
相互対応するチューブモジュールとチューブモジュールとの間に、接着層をさらに含む請求項
18に記載のチューブ組立体。
【請求項20】
前記チューブは、一側に周面に沿って結合溝が形成され、他側に周面に沿って結合突起が形成され、前記結合溝と前記結合突起とを介して相互対応するチューブモジュールのチューブとチューブモジュールのチューブとを密封されるように連結する、請求項
18に記載のチューブ組立体。
【請求項21】
前記結合溝と前記結合突起は、ねじ結合方式により結合される、請求項
20に記載のチューブ組立体。
【請求項22】
請求項
18に記載のチューブ組立体を含む、正極活物質焼成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年6月5日に出願された韓国特許出願第10-2020-0068508号、2020年9月25日に出願された韓国特許出願第10-2020-0125179号、及び2020年9月25日に出願された韓国特許出願第10-2020-0125180号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、水平回転式焼成炉に適用されるチューブモジュール及びそれを含むチューブ組立体に関する。より詳しくは、本発明は、正極活物質製造用水平回転式焼成炉に適用されるチューブモジュール及びそれを含むチューブ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、二次電池(secondary battery)とは、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池をいい、このような二次電池は、携帯電話、ノートパソコン、及びカムコーダーなどの先端電子機器の分野で広く使用されている。
【0004】
特に、モバイル機器に対する技術開発と需要の増加に伴い、エネルギー源としての二次電池の需要が急激に増加している。このような二次電池のうち、高いエネルギー密度と電圧を有し、サイクル寿命が長く、かつ自己放電率の低いリチウム二次電池が商用化され、広く使用されている。
【0005】
一方、前記リチウム二次電池は、正極活物質としてリチウム遷移金属酸化物が用いられている。すなわち、正極活物質としては、作用電圧が高く、容量特性に優れたリチウムコバルト酸化物、約200mAh/gの高い可逆容量を有して大容量の電池具現が容易であるリチウムニッケル酸化物、ニッケルの一部をコバルトで置換したリチウムニッケルコバルト酸化物、ニッケルの一部をマンガン、コバルト、又はアルミニウムで置換したリチウムニッケルコバルト金属酸化物、熱的安定性に優れ、安価なリチウムマンガン系酸化物、安定性に優れたリン酸鉄リチウム酸化物などが用いられている。
【0006】
前記正極活物質は、正極活物質製造用前駆体とリチウム原料物質を混合した後、加熱装置に投入して高温で焼成する方法により製造される。
【0007】
この際、前記加熱装置としては、水平回転式焼成炉が適用され得る。前記水平回転式焼成炉は、正極活物質製造用前駆体とリチウム原料物質を収容し、水平方向に回転させて混合する焼成容器と、前記焼成容器に熱を付加して前記前駆体及びリチウム原料物質を反応させる加熱部を含む。
【0008】
ここで、前記焼成容器は、金属材からなることが一般的であった。
【0009】
しかし、金属材の焼成容器を用いて焼成を行う場合、焼成容器がリチウム原料物質と反応して腐食が発生することがあり、焼成容器からの金属イオンにより正極活物質の汚染が発生して、正極活物質の品質が低下するという問題があった。
【0010】
また、金属材の焼成容器を使用する場合、マイクロウェーブなどのような熱源を使用することができないことから、使用可能な熱源の種類が制限的であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】韓国公開特許第10-2004-0069156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前記のような問題を解決するために発明されたものであって、本発明は、セラミック材からなるチューブ及び断熱材を含むことにより、反応原料との反応によりチューブ及び断熱材の腐食を防止することができることから、金属容器からの金属イオンにより正極活物質の汚染を防止することができ、マイクロウェーブなどの様々な熱源を適用できるチューブモジュールの提供を目的とする。
【0013】
また、本発明は、チューブモジュールを長手方向に連結するフランジを含み、二つ以上のチューブモジュールを連結することにより、大容量の処理が可能なチューブ組立体及びそれを含む正極活物質焼成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記のような目的を達成するための本発明のチューブモジュールは、芯部に中空が形成され、セラミック材からなるチューブ;前記チューブの外周面を囲み、セラミック材からなる断熱材;及び前記断熱材の両面の縁に沿ってそれぞれ備えられ、帯状に形成されるフランジを含んでよい。
【0015】
一方、本発明のチューブ組立体は、長手方向に配置される複数のチューブモジュール;及び長手方向に配置された複数の前記チューブモジュールを連結されるように結合する結合部材を含み、前記チューブモジュールは、前述した本発明に係るチューブモジュールであり、前記結合部材は、相互対応するチューブモジュールのフランジとチューブモジュールのフランジとを結合し、複数のチューブモジュールを長手方向に連結してよい。
【0016】
一方、本発明の正極活物質焼成装置は、前記本発明に係るチューブ組立体を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明のチューブモジュールは、セラミックからなるチューブ、セラミックからなる断熱材、及び断熱材の両面にそれぞれ備えられるフランジを含むことに特徴を有する。このような特徴により、チューブ及び断熱材の腐食を防止することができ、腐食により反応原料、すなわち、正極活物質の汚染を防止することができ、その結果、正極活物質の品質均一性を高めることができる。
【0018】
また、本発明のように、セラミック材でチューブ及び断熱材を形成する場合、金属材とは異なり、マイクロウェーブなどの透過が可能であるため、熱源を多様化することができる。
【0019】
特に、本発明のチューブモジュールは、チューブと断熱材との間に複数の発熱体を含み、複数の発熱体は、前記チューブの外周面に等間隔に備えられることに特徴を有し、このような特徴により、チューブの外周面に発熱体を容易に設置することができ、その結果、チューブと発熱体との結合性を高めることができる。
【0020】
一方、本発明のチューブモジュールにおいて、チューブの外周面には、発熱体が配置される配置部を含み、前記配置部は、配置溝で形成されることに特徴を有し、このような特徴により、チューブの外周面に複数の発熱体を簡単に配置することができ、発熱体がチューブの外周面に沿って移動することを防止することができる。
【0021】
また、本発明のチューブモジュールにおいて、発熱体は、チューブの長手方向の一側から他側まで連結されるように長い棒状を有することに特徴を有し、このような特徴により、チューブの長手方向には、同一の加熱温度を維持させ得ることから、チューブ内部の正極活物質の品質均一性を高めることができる。
【0022】
また、本発明のチューブモジュールは、補強バーを含むことに特徴を有し、このような特徴により、断熱材の強度を増大させ得ることから、チューブモジュールの外形を安定して維持させることができる。
【0023】
また、本発明のように、チューブ内部の中空を傾いた構造で形成する場合、チューブ回転時に原料物質が均一に混合され得るようにして、焼成均一性を向上させることができる。
【0024】
また、本発明のように、チューブ内壁にバッフルが脱着され得るように形成された少なくとも一つのバッフル結合部を含む場合、前記バッフル結合部にバッフルを取り付け、回転時に原料物質が均一に混合され得るようにして、従来に比べて原料投入量の多い場合に、均一な焼成を行うことができる。また、前記バッフル結合部に様々な形態のバッフルを様々な形態で配置できるだけでなく、一つのチューブの様々なバッフルを適用することができるので、焼成条件や投入される原料に応じて、最適の効果を発揮できるバッフルを使用することにより、焼成品質をさらに向上させることができる。
【0025】
また、本発明のチューブ組立体は、セラミック材からなるチューブ、セラミック材からなる断熱材、及び断熱材の両面にそれぞれ備えられたフランジを含むチューブモジュールと、前記チューブモジュールのフランジを介して複数のチューブモジュールの長手方向に連結されるように結合する結合部材を含むことに特徴を有し、このような特徴により、セラミック材が適用されたチューブモジュールを、所望の長さだけ連結させ得ることから、反応原料である正極活物質の大容量の処理が可能である。すなわち、セラミック材からなるチューブ及び断熱材は、材料の特性上、一定の直径及び一定の長さ以上の製造が非常に困難であり、製品コストが非常に高価である。これにより、フランジと結合部材を介してセラミック材からなる適切な直径及び長さの複数のチューブ及び断熱材を、所望の長さだけ連結することができ、その結果、大容量の処理が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の第1実施形態によるチューブモジュールを示した斜視図である。
【
図6】本発明の第6実施形態によるチューブ組立体を示した斜視図である。
【
図9】本発明の第2実施形態によるチューブモジュールを示した断面図である。
【
図10】本発明の第3実施形態によるチューブモジュールを示した部分拡大図である。
【
図11】本発明の第4実施形態によるチューブモジュールのチューブを示した透視図である。
【
図12】第4実施形態によるチューブの連結状態を例示した透視図である。
【
図13】本発明の第5実施形態によるチューブモジュールのチューブを示した斜視図である。
【
図14】第5実施形態によるバッフル結合部の断面形状を例示した図である。
【
図15】第5実施形態によるバッフル結合部の断面形状を例示した図である。
【
図16】第5実施形態によるチューブモジュールに適用されるバッフルの具現例を示した図である。
【
図17】バッフルが結合されたチューブの様々な具現例を示した図である。
【
図18】バッフルが結合されたチューブの様々な具現例を示した図である。
【
図19】バッフルが結合されたチューブの様々な具現例を示した図である。
【
図20】バッフルが結合されたチューブの様々な具現例を示した図である。
【
図21】バッフルが結合されたチューブの様々な具現例を示した図である。
【
図22】バッフルが結合されたチューブの様々な具現例を示した図である。
【
図23】バッフルが結合されたチューブの様々な具現例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付した図面に基づいて、本発明に対して、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態に具現されてよく、ここで、説明する実施形態に限定されない。そして、図面で本発明を明確に説明するために、説明と関系ない部分は省略し、明細書全体を通じて同一又は類似の構成要素に対しては同一の参照符号を付ける。
【0028】
[本発明の第1実施形態によるチューブモジュール]
本発明の第1実施形態によるチューブモジュール100は、
図1~
図5に示されたように、セラミック材からなるチューブ110、セラミック材からなる断熱材120、前記チューブ110と断熱材120との間に備えられる発熱体130、前記断熱材の両面にそれぞれ備えられるフランジ140、及び前記断熱材120の強度及び外形を維持させる補強バー150を含む。
【0029】
一方、フランジ140は、セラミック材が適用された複数のチューブモジュールを長手方向に連結する役割を果たす。
【0030】
チューブ
前記チューブ110は、セラミック材からなり、内部に粉体形態の反応原料を投入できる中空が形成された円筒状を有する。
【0031】
ここで、前記セラミック材からなるチューブ110は、高純度アルミナからなることから、前記チューブ110内部に収容される反応原料との反応性を最小化することができる。
【0032】
ここで、前記チューブ110は、セラミック材のうち、酸化物(例えば、アルミナ、ジルコニア、クオーツ、ムライト)、窒化物(例えば、シリコンナイトライド)及び炭化物(例えば、シリコンカーバイド)からなる群から選択される少なくとも何れか一つを含んでよい。
【0033】
断熱材
前記断熱材120は、セラミック材からなり、前記チューブ110の外周面を囲む形態で備えられ、チューブ110又は発熱体130から発生する熱を吸収して外部に拡散されることを防止する。
【0034】
一方、前記セラミックは、高い耐熱性と、強い酸や塩基、腐食性の条件でも高い抵抗力を有する。これにより、セラミック材からなる前記チューブ110及び前記断熱材120は、反応原料、すなわち、正極活物質による腐食を防止することができ、前記腐食による正極活物質の汚染の発生を防止することができる。
【0035】
ここで、前記断熱材120は、セラミック材のうち、クオーツ、ムライト、及びアルミナからなる群から選択される少なくとも何れか一つ或いは二つ以上を同時に含んでよい。
【0036】
発熱体
前記発熱体130は、前記チューブ110と前記断熱材120との間に備えられ、マイクロ波により熱を発生させ、前記チューブ110に収容された反応原料を加熱する。
【0037】
ここで、前記発熱体130は、前記チューブ110の外周面に沿って等間隔に配置されるように複数個設けられることから、発熱体130をチューブ110の外周面に簡単に配置することができる。
【0038】
ここで、前記発熱体130は、前記チューブ110の長手方向の一側から他側(
図3から見てチューブの左側端から右側端)まで連結されるように長い棒状を有することから、チューブ110の長手方向に均一な温度の熱を発生させることができる。
【0039】
特に、前記発熱体130は、断面が四角形であることから、チューブ110と発熱体130との密着面を増大させ、発熱体130の固定力を高めることができ、特に、発熱体130が回転されることを防止することができる。
【0040】
一方、前記チューブ110の外周面に、等間隔に配置された発熱体130と発熱体130との間には、断熱性を有する延在部131をさらに含み、前記延在部131は、発熱体130と発熱体130との間を断熱して、不均一な加熱温度が発生することを防止することができ、特に、発熱体130と発熱体130との間の間隔を一定するように維持させることができる。
【0041】
一方、前記延在部131は、断熱材120と一体に形成されることから、製作の容易性を得ることができる。
【0042】
一方、発熱体130は、SiC、黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、及びグラフェンからなる群から選択される少なくとも何れか一つを含んでよく、好ましくはSiC材で形成される。
【0043】
フランジ
前記フランジ140は、複数のチューブモジュールを長手方向に連結されるように結合させるためのものであって、チューブモジュールの長手方向の両面(
図1から見て正面と背面)にそれぞれ備えられ、前記断熱材120の両面の縁に沿って備えられる帯状を有する。
【0044】
一方、本発明において、セラミック材からなるチューブ110と断熱材120は、材料の特性上、数百mm又は数千mm以上の長さに製造することが非常に困難である。これにより、セラミック材からなるチューブ110と断熱材120が適用されたチューブモジュールを一定の長さに製造した後、フランジ140を用いて複数のチューブモジュールを連結させることにより、数百mm又は数千mmのセラミック材が適用されたチューブモジュールを得ることができる。
【0045】
一方、フランジ140は、前記断熱材120の両面の縁に沿って形成される挿入溝121に挿入されることから、フランジ140と断熱材120との密着力と結合力を高めることができる。そして、フランジ140と前記挿入溝121との間には、接着剤又は密封剤をさらに含んでよく、これにより、フランジ140と前記挿入溝121との結合力を大幅高めることができる。
【0046】
また、外部に露出された前記フランジ140の表面と前記断熱材120の表面は、同一の水平線上(
図4に示されたX線上)に位置することから、複数のチューブモジュール100を長手方向に連結する場合、相互対応するチューブモジュールの対応面全体を面密着させることができる。
【0047】
補強バー
前記補強バー150は、前記断熱材の外周面に一つ以上備えられ、前記断熱材の強度を補強する。ここで、前記補強バー150は、片面が前記断熱材120に支持され、両端部が前記断熱材120の両面にそれぞれ備えられたフランジ140にそれぞれ結合される。これにより、補強バー150は、フランジ140との連結性により、前記断熱材120の強度を安定して補強することができる。
【0048】
特に、補強バー150は、断面が四角形であることから、フランジ140に結合された補強バー150の回転を防止することができ、これにより、フランジ140と補強バー150との結合力の弱化と摩擦による異物の発生を防止することができる。
【0049】
一方、前記フランジ140及び前記補強バー150は、金属又はセラミック材で形成されることから、前記フランジ140及び前記補強バー150の強度を大幅高めることができ、外部からチューブ110、断熱材120、及び発熱体130を安定して保護することができる。
【0050】
したがって、前記のような構造を有する本発明の第1実施形態によるチューブモジュール100は、セラミック材からなるチューブ及び断熱材、前記断熱材の両面にそれぞれ備えられるフランジを含むことにより、反応原料によるチューブ及び断熱材の腐食を防止することができ、チューブの腐食を防止することにより、正極活物質の汚染を防止することができ、一定の大きさに製造された複数のチューブモジュールを連結することができるので、設定された大きさのチューブモジュールを得ることができる。特に、マイクロウェーブなどの熱源を多様化することができる。
【0051】
以下、本発明の他の実施形態を説明するにあたり、前記で説明した実施形態と同一の機能を有する構成に対しては同一の構成符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0052】
[本発明の第2実施形態によるチューブモジュール]
本発明の第2実施形態によるチューブモジュール100は、
図9に示されたように、相互対応するチューブモジュール100のチューブ110とチューブモジュール100のチューブ110との結合力を高める構造を有する。
【0053】
すなわち、前記チューブ110は、一側面(
図9から見てチューブの左側面)に、周面に沿って結合溝111が形成され、他側面(
図9から見てチューブの右側面)に、周面に沿って結合突起113が形成される。
【0054】
したがって、本発明の第2実施形態によるチューブモジュール100は、複数のチューブモジュール100を長手方向に配置する際に、チューブモジュール100の結合溝111と結合突起113が対応するように配置され、その結果、前記結合溝111と前記結合突起113を介して相互対応するチューブモジュール100のチューブ110とチューブモジュール100のチューブ110を密封されるように連結することができる。
【0055】
一方、相互結合する前記結合溝111と前記結合突起113との間には、耐熱性を有する接着層をさらに含んでよく、これにより、前記結合溝111と前記結合突起113との間の密封力を大幅高めることができる。
【0056】
一方、前記結合溝111と前記結合突起113は、締まりばめ結合方式又はねじ締結方式により結合され得る。
【0057】
[本発明の第3実施形態によるチューブモジュール]
本発明の第3実施形態によるチューブモジュール100は、
図10に示されたように、チューブ110の外周面に複数の前記発熱体130が配置される配置部115が形成され、前記配置部115を介してチューブ110の外周面に発熱体130を簡単に配置することができる。
【0058】
一例として、前記配置部115は、チューブ110の内部に凹む配置溝であってよく、前記配置溝に前記発熱体130を挿入して配置してよい。
【0059】
したがって、本発明の第3実施形態によるチューブモジュール100は、別途の設置装置なしにチューブ110の外周面に複数の発熱体130を簡単に配置することができ、発熱体130がチューブ110の周面に移動することを大幅防止することができる。
【0060】
一方、前記配置部と前記発熱体130との間には、耐熱性を有する接着層をさらに含んでよく、前記接着層を介して前記配置部と前記発熱体130との結合力を高めることができる。
【0061】
[本発明の第4実施形態によるチューブモジュール]
本発明の第4実施形態によるチューブモジュール100は、
図11に示されたように、内部中空が一方向、例えば、チューブの一端から他端方向に傾いた構造で形成されたチューブ110を含んでよい。この際、前記チューブモジュール100は、チューブ110内部の中空が傾斜構造で形成されたこと以外は、第1実施形態~第4実施形態で説明したチューブモジュールと同一の構成と機能を有するので、重複する説明は省略する。
【0062】
前記のように、チューブ内部の中空が傾いた構造で形成されると、チューブモジュールが回転される際に、チューブ内部の領域に応じて原料物質の回転程度が変わるので、中空が平行に形成されたチューブに比べて、原料の混合がより均一に行われる。
【0063】
前記傾斜構造は、チューブ110の長手方向に沿ってチューブ内壁110aの厚さを異なるように形成することにより形成してよい。すなわち、本発明に係るチューブ110は、チューブの長手方向に沿って内壁の厚さが増加するか、減少するものであってよい。
【0064】
また、前記中空の傾斜角度(α)は、前記チューブモジュールが水平回転式焼成炉に取り付けられた際に、チューブモジュールの傾斜角度、すなわち、チューブモジュールと焼成炉の地面がなす角度よりも小さな角度に形成されることが好ましい。中空の傾斜角度がチューブモジュールの傾斜角度よりも大きくなると、原料物質が逆流するか、流れ性が低下するなどの問題が発生する可能性があるからである。
【0065】
具体的には、前記中空は、前記チューブ外壁110bに対して1°~10°、好ましくは3°~5°の角度の傾いた構造で形成されてよい。
【0066】
一方、前記のように、内部中空を傾いた形状に形成したチューブ110を含むチューブモジュール100を用いてチューブ組立体10を形成する場合、
図12に示されたように、隣接するチューブ110の中空傾斜構造の傾きが互いに異なるように連結してよい。例えば、チューブモジュールを組み立てる際に、チューブモジュールを180度回転させて交差配列して連結することにより、チューブモジュールの中空傾斜構造の傾きを異なるようにしてよい。
【0067】
前記のように、隣接するチューブモジュールの中空傾斜構造の傾きが異なる場合、チューブ組立体の回転時にチューブモジュールの連結部で原料物質の落差の幅が増加して、原料物質の混合効果をさらに優れたものにすることができる。
【0068】
[本発明の第5実施形態によるチューブモジュール]
本発明の第5実施形態によるチューブモジュール100は、
図13に示されたように、内壁にバッフル結合部112を含むチューブ110を含んでよい。この際、前記チューブモジュール100は、チューブ110内壁にバッフル結合部112が形成されたこと以外は、第1実施形態~第4実施形態で説明したチューブモジュールと同一の構成と機能を有するので、重複する説明は省略する。
【0069】
前記バッフル結合部112は、バッフル(baffle)が脱着され得るように形成されたものであって、バッフルを挿入、脱離することができ、バッフルが挿入された際に、前記バッフルを支持できる形状であればよく、その形状が特に限定されるものではない。例えば、前記バッフル結合部112は、
図13に示されたように、チューブ110の長手方向に延在され、内壁から外壁方向に凹んだ溝形状であってよいが、これに限定されるものではなく、チューブ内壁から中空方向に向って突出された支持レールなどの形状であってもよい。前記溝の形状は、特に制限されない。例えば、前記溝は、
図14に示されたように、四角形の断面を有するか、
図15に示されたように、T字型の断面を有するものであってよく、図面に示されていないが、半円形、三角形、多角形などの断面を有するものであってもよい。
【0070】
前記のようにバッフルを脱着できるバッフル結合部112をチューブ110内壁に備えることにより、様々な形態のバッフルを様々な配置形態でチューブ内に脱着することができるので、焼成条件や投入される原料の種類及び含量に応じて最適の効果を発揮できるバッフルを選択して使用することができる。
【0071】
前記チューブモジュール100は、前記バッフル結合部112に少なくとも一つのバッフル114が結合されたものであってよい。前記バッフル114は、原料物質の均一な混合を誘導できるものであればよく、その形状が特に限定されるものではない。例えば、前記バッフル114は、
図16に示されたように、板状や十字形状を有するものであってよいが、これに限定されるものではなく、半円形や三角形などの様々な形態のバッフルが使用されてよい。また、前記バッフル結合部112に挿入されるバッフル114の末端は、バッフル結合部112の形状に対応する断面形状を有してよい。例えば、バッフル結合部112が、
図15に示されたように、T字型の断面を有する場合には、バッフル結合部112に挿入されるバッフル114の末端もT字型の断面を有するように形成されてよい。
【0072】
一方、前記バッフル114は、セラミック材からなることが好ましい。バッフル114がセラミック材からなる場合、反応原料と反応して腐食されるか、原料物質を汚染させることを防止することができ、マイクロウェーブを透過させることができる。
【0073】
一方、前記バッフル114は、様々な配置形態でチューブモジュール100に適用されてよい。
図17~
図23には、バッフルが結合されたチューブの具現例が示されている。
【0074】
一具現例によれば、本発明のチューブ110は、
図17及び
図18に示されたように、チューブ110の中心軸を基準として対称する位置に形成された一対以上のバッフル結合部112aを含み、前記一対のバッフル結合部112aに一つのバッフル114が結合されたものであってよい。この際、前記バッフル114は、
図17に示されたように、チューブ110の長手方向に平行な方向に配置されるように結合されてもよく、
図18に示されたように、チューブ110の長手方向に垂直した方向に配置されるように結合されてもよい。
【0075】
他の具現例によれば、本発明のチューブ110は、
図19に示されたように、前記チューブ110の中心軸を基準として対称する位置に形成された二対のバッフル結合部112a、112bを含み、前記二対のバッフル結合部に断面が十字型であるバッフル114が結合されたものであってよい。
【0076】
一方、前記
図17~19では、バッフル114がチューブ110の内径に対応する幅を有し、チューブの長さに対応する長さを有すると示されているが、これに限定されるものではない。
図20に示されたように、チューブ110の内径Rよりも小さな幅dを有するバッフル114を適用してよく、
図21に示されたように、チューブの長さLよりも短い長さLを有するバッフルを適用してもよい。
【0077】
一方、前記
図17~20には、チューブ110に一つのバッフル114が適用されたものを示されているが、これに限定されるものではなく、一つのチューブ110に二つ以上のバッフルが結合してもよい。
図21~23には、二つ以上のバッフルを適用したチューブの具現例が示されている。
【0078】
一具現例によれば、本発明のチューブ110は、
図21に示されたように、バッフル結合部112にチューブの内径Rよりも小さな幅dを有し、チューブの長さLよりも小さな長さlを有する板状のバッフル114を、チューブの長手方向に沿って一定の間隔を置いて結合したものであってよい。例えば、前記バッフル114は、チューブの内径Rの1/2以下の幅を有し、チューブの中心軸を基準として対称する位置に形成されたバッフル結合部112c、112d、すなわち、図面上のチューブの上部に位置したバッフル結合部112cと、図面上のチューブの下部に位置したバッフル結合部112dのそれぞれに、一つ以上のバッフルが結合されたものであってよい。この際、前記上部バッフル結合部に結合されたバッフルと下部バッフル結合部に結合されたバッフルは、
図21に示されたように、チューブの長手方向に沿って互いにオフセットするように配置されてもよく、対応する位置に配置されてもよい。
【0079】
他の具現例によれば、本発明のチューブ110は、バッフル結合部に二つ以上のバッフルを互いに異なる配置に結合したものであってよい。例えば、
図22に示されたように、チューブ内部の一領域には、バッフルがチューブの長手方向に平行に配置されるように結合し、チューブ内部の他の領域では、バッフルがチューブの長手方向に垂直に配置されるように結合してよい。
【0080】
さらに他の具現例によれば、本発明のチューブ110は、バッフル結合部112c、112dに二つ以上の互いに異なる形状及び/又は配置を有するバッフル114a、114b、114cを結合したものであってよい。例えば、
図23に示されたように、チューブ内部の一領域には、十字型のバッフルを結合し、チューブ内部の他の領域には、板状のバッフルをチューブの長手方向に平行に配置されるように結合し、チューブ内部のさらに他の領域では、板状のバッフルをチューブの長手方向に垂直に配置されるように結合してよい。
【0081】
一方、一つのバッフル結合部に二つ以上のバッフルが適用される場合、必要に応じて、バッフル結合部112c、112dに前記バッフルを固定するための固定部材116をさらに備えてよい(
図21参照)。前記固定部材116は、バッフル114の位置を固定し、バッフル114の間の離隔間隔を調節する役割を果たす。具体的には、前記固定部材116によりバッフル114が支持され、バッフルが左右に移動することを防止することができ、固定部材116の長さに応じてバッフル間隔を調節することができる。また、図面に示されていないが、バッフルと結合されていないバッフル結合部にも固定部材が適用され得る。バッフルと結合されていないバッフル結合部に固定部材を適用する場合、空いているバッフル結合部に原料物質が挟まることを防止する効果が得られる。
【0082】
以上で図面を参照して、本発明に係るバッフルが適用されたチューブの具現例を説明したが、本発明に係るチューブモジュールは、図面に示されたものに限定されるものではなく、様々な形状及び/又は配置に変形されてよい。
【0083】
従来の水平回転式焼成炉(rotary kiln)の場合、原料投入量(loading volume)がチューブの10体積%を超えると、チューブ回転時に原料物質がチューブ内壁に沿って滑りながら原料の混合が円滑に行われず、焼成が不均一に行われるという問題が発生して、投入原料量が限定的であることから、生産量の増加に限界があった。しかし、本発明のように、チューブ内部にバッフル114が配置される場合、バッフル114によりチューブ110内部の中空が区画され、チューブモジュールの回転時に原料物質が前記バッフル114に衝突して落下するようになるので、チューブ内壁に沿って原料物質が滑るという現象が減少し、原料物質の混合が活発に行われるようになることから、従来に比べて原料投入量が多い場合にも、均一な焼成を行うことができる。
【0084】
また、一つのチューブに、形状及び/又は配置の異なる二つ以上のバッフルを含む場合、チューブ内の焼成条件に応じて原料の混合程度を異なるようにすることにより、焼成品質をさらに向上させることができる。例えば、昇温が行われるチューブの前端部では、幅の短いバッフルを複数使用するか、十字型のバッフルのように原料物質と接触する面積の大きなバッフルを使用することにより、原料物質の混合が活発に行われるようにし、下温が行われるチューブの後段部では、相対的に原料物質との接触面積の小さな板状のバッフルや幅の短いバッフルを使用して、粉塵や焼成品の損傷を最小化することができる。
【0085】
[本発明の第6実施形態によるチューブ組立体]
本発明の第6実施形態によるチューブ組立体10は、
図6~
図8に示されたように、長手方向に配置される複数のチューブモジュール100;及び長手方向に配置された複数の前記チューブモジュール100が連結されるように結合する結合部材200を含む。
【0086】
チューブモジュール
前記チューブモジュール100は、中空が形成され、セラミック材からなるチューブ110、前記チューブ110の外周面を囲んでセラミック材からなる断熱材120、前記チューブ110と断熱材120との間に備えられる発熱体130、前記断熱材120の両面の縁に沿ってそれぞれ備えられ、帯状に形成されるフランジ140、及び前記断熱材120の強度を補強する補強バー150を含む。
【0087】
ここで、前記チューブモジュール100は、第1実施形態~第5実施形態で説明したチューブモジュールと同一の構成と機能を有するため、重複する説明は省略する。
【0088】
結合部材
前記結合部材200は、
図8に示されたように、複数のチューブモジュールを長手方向に連結するためのものであって、相互対応するチューブモジュール100のフランジ140とチューブモジュール100のフランジ140とを結合して複数のチューブモジュール100を長手方向に連結する。
【0089】
すなわち、前記結合部材200は、
図8を参照すれば、相互密着する一方のチューブモジュール100のフランジ140と他方のチューブモジュール100のフランジ140とを貫通する結合ボルト210と、前記他方のチューブモジュール100のフランジ140を貫通した結合ボルト210に結合される結合ナット220とを含み、前記結合ボルト210と前記結合ナット220との結合により、複数のチューブモジュール100を長手方向に連結することができる。
【0090】
特に、相互面密着する一方のチューブモジュール100と他方のチューブモジュール100との間には、耐熱性を有する接着層300をさらに含み、前記接着層300は、相互面密着する一方のチューブモジュール100と他方のチューブモジュール100との接合力と密閉力とを大幅高めることができる。
【0091】
したがって、前記のような構造を有する本発明の第6実施形態によるチューブ組立体10は、セラミック材であるチューブ110と断熱材120とを含むモジュールチューブ110を、数百又は数千mm以上の長さに製造することができることから、反応原料である正極活物質の大容量の処理が可能なチューブモジュール100を構成することができる。
【0092】
[本発明の第7実施形態による正極活物質焼成装置]
本発明の第7実施形態による正極活物質焼成装置は、複数のチューブモジュール100と、前記複数のチューブモジュール100を長手方向に連結されるように結合する結合部材200を備えたチューブ組立体を含む。
【0093】
ここで、前記チューブモジュール組立体は、第6実施形態で説明したチューブ組立体と同一の構成を有するため、重複する説明は省略する。
【0094】
前記正極活物質焼成装置は、焼成時に前記チューブモジュール100の長手方向に水平な回転軸に回転する水平回転式焼成装置であってよい。
【0095】
本発明に係る正極活物質焼成装置は、セラミック材が適用された複数のチューブモジュールが長手方向に連結されたチューブ組立体を適用することにより、正極活物質を大量処理することができることから、作業効率性と作業時間を大幅短縮することができる。特に、均一な品質の正極活物質を得ることができる。
【0096】
また、本発明の正極活物質焼成装置は、チューブ及び断熱材がセラミック材からなっているので、マイクロウェーブ熱源の適用が可能である。
【0097】
本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される様々な実施形態が可能である。