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特許7502063情報処理装置およびその制御方法、情報処理システム、並びにプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】情報処理装置およびその制御方法、情報処理システム、並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1091 20230101AFI20240611BHJP
【FI】
G06Q10/1091
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020060279
(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公開番号】P2021157745
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野 百々香
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-160488(JP,A)
【文献】特開2018-067052(JP,A)
【文献】特開2020-004090(JP,A)
【文献】特開2010-097583(JP,A)
【文献】特開2018-136636(JP,A)
【文献】特開2015-152988(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置におけるユーザの操作履歴を入力する入力手段と、
アクセス情報を含むメッセージ情報を、前記端末装置にて表示するための指示を行う表示指示手段と、
前記表示するための指示を行った後の該操作履歴に、前記アクセス情報が含まれるか否かを判定する判定手段と
前記端末装置の利用を制限する指示を、前記端末装置に指示する制限指示手段と、を備え、
前記判定手段にて、前記操作履歴に前記アクセス情報が含まれると判定した場合、
前記制限指示手段は、前記端末装置の制限を解除する指示を前記端末装置に行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記アクセス情報は、URLまたはパス名であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定手段にて、前記操作履歴に前記アクセス情報が含まれないと判定した場合、
前記表示指示手段は、前記アクセス情報を含むメッセージ情報を、前記端末装置にて再度表示するための指示を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
端末装置におけるユーザの操作履歴を入力する入力工程と、
アクセス情報を含むメッセージ情報を、前記端末装置にて表示するための指示を行う表示指示工程と、
前記表示するための指示を行った後の該操作履歴に、前記アクセス情報が含まれるか否かを判定する判定工程と
前記端末装置の利用を制限する指示を、前記端末装置に指示する制限指示工程と、を備え、
前記判定工程にて、前記操作履歴に前記アクセス情報が含まれると判定した場合、
前記制限指示工程は、前記端末装置の制限を解除する指示を前記端末装置に行うことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項5】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置と、前記端末装置を含んで構成される情報処理システムであって、
前記端末装置は、
ユーザの操作を監視し、当該操作の前記操作履歴を前記情報処理装置に送信する送信手段を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
コンピュータを、
端末装置におけるユーザの操作履歴を入力する入力手段と、
アクセス情報を含むメッセージ情報を、前記端末装置にて表示するための指示を行う表示指示手段と、
前記表示するための指示を行った後の該操作履歴に、前記アクセス情報が含まれるか否かを判定する判定手段と、
記端末装置の利用を制限する指示を、前記端末装置に指示する制限指示手段として機能させ、
前記判定手段にて、前記操作履歴に前記アクセス情報が含まれると判定した場合、
前記制限指示手段は、前記端末装置の制限を解除する指示を前記端末装置に行うことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびその制御方法、情報処理システム、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、働き方改革への関心の高まりにより、PCの利用時間を制限する事で超過勤務の抑制やサービス残業を禁止する効果を狙ったソフトウェア製品が増加している(例えば、特許文献1)。その中には、PC利用の禁止時刻が近づいた時に、ユーザのPC画面上にメッセージを表示させ、PC利用を延長する場合はメッセージ上に申請方法を併記する機能を有する製品が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2009/069655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図7に示すように、表示されるメッセージ上に延長申請システム(システムA)へ遷移するハイパーリンク(ウェブページへのURL、パス名など)を記載するケースにおいて、申請を管理するシステム(システムA)とPC利用時間を管理するシステム(システムB)とが連携されていない場合がある。その場合、PC利用時間を管理するシステム(システムB)は、申請を管理するシステム(システムA)により申請が行われた事を知りうることは困難であった。また、申請を管理するシステム(システムA)とPC利用時間を管理するシステム(システムB)とを連携させた場合、大幅なシステム改修を要する為、開発コストの増加につながる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、システム間が連携していない場合でも、簡便にユーザの申請状況を把握することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。即ち、
端末装置におけるユーザの操作履歴を入力する入力手段と、
アクセス情報を含むメッセージ情報を、前記端末装置にて表示するための指示を行う表示指示手段と、
前記表示するための指示を行った後の該操作履歴に、前記アクセス情報が含まれるか否かを判定する判定手段と
前記端末装置の利用を制限する指示を、前記端末装置に指示する制限指示手段と、を備え、
前記判定手段にて、前記操作履歴に前記アクセス情報が含まれると判定した場合、
前記制限指示手段は、前記端末装置の制限を解除する指示を前記端末装置に行う。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、システム間が連携していない場合でも簡便にユーザの申請状況を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システムの概要を示す図である。
図2】情報処理システムの構成例を示す図である。
図3】サーバ装置の処理を示すフローチャートである。
図4】クライアント装置の処理を示すフローチャートである。
図5】クライアント装置の処理を示すフローチャートである。
図6】操作履歴の一例を示す図である。
図7】ポップアップ表示される一例を示す図である。
図8】クライアント装置、サーバ装置のハードウェア構成例を示す図である。
図9】クライアント設定情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0010】
[システムの概要]
図1は、実施形態に係るファイル情報処理システムの概要を示す図である。図1に示すように、情報処理システムは、クライアントとして動作する端末装置(以下、クライアント装置と呼ぶ)200、サーバとして動作する端末装置(以下、サーバ装置と呼ぶ)100、及びワークフロー管理システム300を有している。
【0011】
各端末装置はパーソナルコンピュータ、携帯情報端末などの情報処理装置であり、本実施形態ではそれぞれパーソナルコンピュータにより実現した場合を説明する。クライアント装置200、サーバ装置100、及びワークフロー管理システム300はネットワークを介して接続されている。
【0012】
ワークフロー管理システム300は、申請などの業務の流れをシステム上に再現し、電子的な手段で実行できるシステムである。サーバ装置100は、ワークフロー管理システム300へ遷移するアクセス情報(URL、パス名など)が記載されたメッセージ情報を表示する指示をクライアント装置200に送信する。クライアント装置200は、サーバ装置100から指示されたメッセージ情報を表示し、アクセス情報のアクセス先であるワークフロー管理システム300にアクセスする。
【0013】
また、クライアント装置200は、アクセス情報を含むクライアント装置200の操作履歴(ログ)を取得し、サーバ装置100に送信する。サーバ装置100は、受信したアクセス情報を含む操作履歴から、クライアント装置200がワークフロー管理システム300にアクセスしたことを把握することができる。すなわち、ユーザの申請状況を把握することができる。
【0014】
なお、図1に示した構成は一例であり、端末装置の台数やネットワーク構成などは、図1に限るものではない。また、ワークフロー管理システム300は本実施形態に係る情報処理システムにとって必須ではない。なお、情報処理システムは、シンクライアント(たとえば、ターミナルサービスなど)を利用した構成でもよい。シンクライアントとは、クライアント装置(クライアント)がサーバ装置(サーバコンピュータ)にリモート接続し、サーバ装置上に生成された仮想デスクトップ環境を利用してサーバ装置上でアプリケーションプログラムを実行するコンピュータアーキテクチャである。
【0015】
[ハードウェア構成]
図8は、クライアント装置200、サーバ装置100に適用可能なコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。CPU81は、ROM82やRAM83に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いてコンピュータ全体の制御を行う。本コンピュータをクライアント装置200に適用した場合、CPU81は、クライアント装置200が行うものとして後述する各処理を実行する。また、本コンピュータをサーバ装置100に適用した場合には、CPU81は、サーバ装置100が行うものとして後述する各処理を実行する。
【0016】
ROM82には、本コンピュータの設定データや、ブートプログラムなどが格納されている。RAM83は、HDD(ハードディスクドライブ)84からロードされたコンピュータプログラムやデータ、インターフェース87を介して外部から受信したデータなどを一時的に記憶するためのエリアを有する。更に、RAM83は、CPU81が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM83は、各種のエリアを適宜提供することができる。
【0017】
HDD84には、OS(オペレーティングシステム)や、本コンピュータを適用した装置が行う各種の処理をCPU81に実行させるためのコンピュータプログラムやデータが保存されている。本コンピュータをクライアント装置200に適用した場合、係るコンピュータプログラムには、クライアント装置200が行うものとして後述する各処理をCPU81に実行させるためのコンピュータプログラムが含まれている。また、本コンピュータをサーバ装置100に適用した場合、係るコンピュータプログラムには、サーバ装置100が行うものとして後述する各処理をCPU81に実行させるためのコンピュータプログラムが含まれている。また、後述するログ管理DB130、クライアント設定情報140についてもこのHDD84内に記憶されている。HDD84に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU81による制御に従って適宜RAM83にロードされ、CPU81による処理対象となる。
【0018】
入力装置85は、キーボードやマウスなどにより構成されており、本コンピュータの操作者は、この入力装置85を操作することで、各種の指示をCPU81に対して入力することができる。表示装置86は、CRT、液晶画面およびOLEDなどにより構成されており、CPU81による処理結果を画像や文字などでもって表示することができる。
【0019】
インターフェース87は、様々なインターフェースで構成されている。例えば、本コンピュータをネットワークに接続する為のネットワークインターフェースを含む。バス88は上述の各部を繋ぐ。
【0020】
本実施形態では説明を簡単にするために、クライアント装置200、サーバ装置100の何れも図8に示した構成を有するコンピュータであるものとして説明するが、コンピュータの構成については係る構成に限定するものではない。また、クライアント装置200、サーバ装置100とで異なる構成を有するコンピュータを適用してもよい。
【0021】
[システム構成]
図2は、情報処理システムの構成例を示す図である。なお、本実施形態において、クライアント装置200とサーバ装置100は簡潔化のために1台ずつ示されているが、実際には複数であってもよい。また、サーバ装置100は、複数の装置にて負荷分散するように構成されてもよい。また、ここでは、本発明に係る機能部のみを示しており、他の部位(例えば、モジュールや機能)が更に備えられていてよい。
【0022】
クライアント装置200は、表示部210、監視部220、利用制限部230を備えている。表示部210は、サーバ装置200の表示命令部110によって指示されたメッセージ情報を表示装置86に表示する。
【0023】
監視部220は、クライアント装置100における操作(例えば、Web利用状況、アプリケーション利用状況、メール利用状況、ファイル利用状況、入力装置に対するユーザの操作工数等)を監視し、操作履歴として記録する。
【0024】
操作履歴には、例えば、次の情報が含まれうる。
・クライアント装置の識別情報・・・コンピュータ名、IPアドレス、MACアドレスなど
・ユーザ名・・・端末装置にログインしているユーザのIDなど
・操作時刻・・・操作を開始した日時(操作履歴の取得開始時)
・アクティブウインドウのアプリケーション名・・・プロセス名など
・アクティブウインドウのタイトル名・・・キャプション名(編集されているファイルの
名称など)
・操作時間・・・アプリケーションの操作時間やURL・パスごとの閲覧時間
・URL・・・Webページのアドレス
・パス名・・・ファイルパス、フォルダパスなど
・IPアドレス
・ポート番号
・ファイル名
・ハッシュ値
・キーボードの打鍵数
・入力文字コード・・・全角/半角、2バイト系文字/1バイト系文字、Unicode
/EUC/ISO/JISなど
・入力確定文字・・・フロントエンドプロセッサ(FEP)を通じて確定された文字
・ポインティングデバイスのポインタの移動距離
・ポインティングデバイスのクリック数
【0025】
クライアント装置200の監視部220は、予め設定された監視期間(例:1分)ごとに操作履歴を作成し、サーバ装置100に送信する。なお、クライアント装置200の監視部220は、アクティブウインドウが切り替えられるごとに操作履歴を作成してもよい。
【0026】
クライアント装置200がサーバ装置100に操作履歴を送信する条件は、例えば、所定時間が経過したとき(例:2時間毎)、所定量以上の操作履歴が蓄積されたとき、クライアント装置200が起動したとき、クライアント装置200がシャットダウンを指示されたとき、サーバ装置200から操作履歴の送信を要求されたときなどである。
【0027】
利用制限部230は、例えば、予め定められた勤務時間外にクライアント装置200の利用を制限する(例えば、シャットダウン、ログオフ、スリープ、ロック、スタンバイ、休止状態など)・特定の場所(例えば、特定のWebサイト、特定のパス名など)へのアクセスを禁止する・メッセージ情報を再表示する等、クライアント装置200の利用に制限をかける。制限は、予め管理者によって定められた時間に開始してもよいし、サーバ装置100からの指示により開始してもよい。
【0028】
サーバ装置100は、表示指示部110、制限指示部120、ログ管理DB130、クライアント設定情報140を備えている。表示指示部110は、クライアント装置200にメッセージ情報の表示を指示する。
【0029】
制限指示部120は、ログ管理DB130に記憶されている操作履歴を参照し、アクセス情報(URL、パス名)を含む操作履歴があるか否かを判定し、アクセス情報(URL、パス名)を含む操作履歴があれば、対象のクライアント装置100に制限の解除を指示する。対象のアクセス情報(URL、パス名)を含む操作履歴がなければ、クライアント装置100にメッセージ情報の再表示を指示する。
【0030】
ログ管理DB130は、クライアント装置200から受信した操作履歴に基づいて、ログ管理DB130にクライアント装置/ユーザ毎に操作履歴を記録する(入力手段)。DBはデータベースの略称である。
【0031】
クライアント設定情報140は、図9に示すように、メッセージ情報を表示するユーザ・クライアント装置、制限を開始する条件(予め決められた時刻/時間経過など)、メッセージ情報に表示する内容(勤務時間超過の警告文など)、アクセス情報(URL、パス名)等の情報が、予め管理者によって格納されている。
【0032】
なお、サーバ装置100の機能の全てをクライアント装置200が行ってもよいし、一部の機能をクライアント装置200が行う構成でもよい。また、ログ管理DB130は、ネットワーク上に接続されているサーバ装置100とは別個の記憶装置内に設けてもよい。
【0033】
[サーバ装置の処理]
図3は、サーバ装置100の処理を示すフローチャートである。S301にて、CPU81は、クライアント設定情報140に基づいて、クライアント装置200に対する制限を開始する条件を満たしているか否かを判定する。
【0034】
条件を満たしていると判定した場合(S301のYES)、S302にて、CPU81は、対象のクライアント装置200に、クライアント設定情報140に基づいたメッセージ情報の表示を指示する。これにより、CPU81は表示指示部110として機能することになる。メッセージ情報は、例えば、アクセス情報(URL、パス名)、勤務時間超過の警告文などが記載されたものであり(例えば、図7)、クライアント装置200にて表示される。
【0035】
S303にて、CPU81は、予め管理者によって定められた所定の時間(例えば、1分)が経過したか否かを判定する。所定の時間待機処理を行うのは、ユーザがメッセージ情報を確認する時間を待つため、また、メッセージ情報に記載されたアクセス情報へのアクセスを示す操作履歴が出力されるのを待つためである。
【0036】
所定の時間が経過した場合(S303のYES)、S304にてCPU81は、ログ管理DB130を参照し、S305にて、メッセージ情報を表示指示した時刻以降の操作履歴(メッセージ情報を表示指示した後の操作履歴)から、対象のアクセス情報を含む操作履歴が存在するか否かを判定する。
【0037】
ログ管理DB130に対象のアクセス情報を含む操作履歴が存在した場合(S305のYES)、S306にて、CPU81は、クライアント装置200に、制限を解除する指示を行う。ログ管理DB130に対象のアクセス情報を含む操作履歴が存在しなかった場合(S305のNO)、S307にて、クライアント装置200にS302にて表示したメッセージ情報を、クライアント装置200に再度表示する指示を行う。これにより、CPU81は、制限指示部120として機能することになる。
【0038】
なお、S305にて、アクセス情報を含む操作履歴が存在するか否かの判定をしていたが、更に、以下の情報を含む操作履歴が存在するか否かの判定を追加してもよい。なお、対象の操作履歴が存在する場合はS306の処理に進み、存在しない場合はS307の処理に進む。
・アクセス情報先の閲覧時間が所定時間以上(例えば、1分以上)
・アクセス情報先のキャプション名が特定のキャプション名(例えば、申請完了など)
・受信したメールの件名が特定の件名(例えば、申請完了など)
・アクセス情報先での入力装置の操作(キー打鍵数/マウス移動距離)が所定数以上
【0039】
[クライアント装置の処理]
図4は、クライアント装置200の処理を示すフローチャートである。ここでは、アクセス情報(URL)を含むネットワークに関する操作履歴(ログ)を取得する処理について説明する。
【0040】
S401にて、CPU81は、ネットワーク通信を行う監視対象のプロセスが起動されると、S402にて、ネットワークに関するログを取得する。これにより、CPU81は、監視部220として機能することになる。
【0041】
ネットワーク通信を行う監視対象のプロセスは、例えば、Internet Explorer、Google Chrome(登録商標)、Safari(登録商標)など、Webブラウザを示すプロセスであり、予め管理者によって設定されている。
【0042】
ネットワークに関するログには、操作時刻・ユーザ名・URL・プロセス名・プロセスIDなどの情報が含まれる。S403にて、CPU81は、S402にて取得したネットワークに関するログの出力を行い、サーバ装置100に送信する。
【0043】
図5は、クライアント装置200の処理を示すフローチャートである。ここでは、アクセス情報(パス名)を含むファイルアクセスに関する操作履歴(ログ)を取得する処理について説明する。
【0044】
S501にて、CPU81は、ファイルアクセスしたプロセスが起動されると、S502にて、ファイルアクセスに関するログを取得する。これにより、CPU81は、監視部220として機能することになる。ファイルアクセスに関するログには、操作時刻・ユーザ名・パス名・プロセス名・プロセスIDなどの情報が含まれる。
【0045】
S503にて、CPU81は、S502にて取得したファイルアクセスに関するログの出力を行い、サーバ装置100に送信する。 クライアント装置200からサーバ装置100へ送信された操作履歴は、ログ管理DB130に記録される。ログ管理DB15の記録内容について、図6を参照して説明する。図6は、ログDB130に記録される操作履歴の一例を示す図である。61は操作時刻である。62はクライアント装置200の識別情報、例えばユーザ名である。63はアクセス情報、例えば、URL、パス名である。64はプロセス識別情報、例えば、プロセス名である。
【0046】
以上、本実施形態によれば、アクセス情報(URL、パス名)を含むメッセージ情報をクライアント装置に表示させ、ユーザがそのアクセス情報先にアクセスしたか否かを、クライアント装置の操作履歴を用いることにより判定する。したがって、アクセス情報先のシステムと連携していない場合でも、簡便にユーザの申請状況を把握することができる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9