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特許7502087調整ブリッジを備えた作業踊り場システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-10
(45)【発行日】2024-06-18
(54)【発明の名称】調整ブリッジを備えた作業踊り場システム
(51)【国際特許分類】
   E04G 1/36 20060101AFI20240611BHJP
   E04G 1/20 20060101ALI20240611BHJP
   E04G 5/08 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
E04G1/36 302B
E04G1/36 302A
E04G1/36 302E
E04G1/20 B
E04G5/08 Z
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020096075
(22)【出願日】2020-06-02
(65)【公開番号】P2020197114
(43)【公開日】2020-12-10
【審査請求日】2023-04-26
(31)【優先権主張番号】19397519
(32)【優先日】2019-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520194674
【氏名又は名称】スカンクライマー・オサケユキテュア
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【弁理士】
【氏名又は名称】道下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】ペッカ・マティカイネン
(72)【発明者】
【氏名】キムモ・コスケンサロ
【審査官】櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-026190(JP,A)
【文献】特開2016-145488(JP,A)
【文献】特開2010-216169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G1/00-7/34、27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業踊り場システムであって、
・ 各々が実質上直立する第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)であって、相互に対してある角度をなす、第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)と、
・ 第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)であって、各々が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)にそれぞれ連結され、従って前記作業踊り場(02a、02b)が前記支柱(01a、01b)に沿って上下に昇降できるようになっており、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)は、前記作業踊り場(02a、02b)が相互に対して実質上同一の高さにとどまるように同時に動くように構成される、第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)と、
・ 調整ブリッジ(03)であって、前記調整ブリッジ(03)の長手方向において反対側の第1及び第2の端部(04a、04b)を有し、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)を連結するように適合される、調整ブリッジ(03)と、を含む作業踊り場システムにおいて、
・ 前記第1の端部(04a)は、前記第1の作業踊り場(02a)に可動に配置され、前記第2の端部(04b)は、前記第2の作業踊り場(02b)に可動に配置され、
・ 前記調整ブリッジ(03)は、前記第1及び第2の端部(04a、04b)の動きを自動的に同期させるように適合された運動伝達機構(05a、05b、05c)を更に含み、従って、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に近付くときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)に向けて水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)に向けて水平に動くように適合され、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に離れるときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)から遠くに水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)から遠くに水平に動くように適合されることを特徴と
前記作業踊り場システムは、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)に沿って動くために前記調整ブリッジ(03)を案内するように適合された案内機構を更に含み、従って、
・ 前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って第5の方向(D05)に動くように適合され、前記第5の方向(D05)が、水平面内に第3の角度(θ03)を前記調整ブリッジ(03)の前記長手方向に対して画定し
・ 前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って第6の方向(D06)に動くように適合され、前記第6の方向(D06)が、水平面内に第4の角度(θ04)を前記調整ブリッジ(03)の前記長手方向に対して画定し、
前記第3及び第4の角度(θ03、θ04)は、10度よりも大きく、また、実質上等しい、
作業踊り場システム。
【請求項2】
前記運動伝達機構(05a、05b、05c)は、相互に関連する前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)の動きによって、機械式に駆動されるように適合される、請求項1に記載の作業踊り場システム。
【請求項3】
前記運動伝達機構(05a、05b、05c)は、前記第1の作業踊り場に沿って前記第1の端部(04a)によって動かされる距離が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の端部(04b)によって同時に動かされる距離に実質上等しいように、前記第1及び第2の端部(04a、04b)の動きを同期させるように適合される、請求項1又は2に記載の作業踊り場システム。
【請求項4】
作業踊り場システムであって、
・ 各々が実質上直立する第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)であって、相互に対してある角度をなす、第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)と、
・ 第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)であって、各々が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)にそれぞれ連結され、従って前記作業踊り場(02a、02b)が前記支柱(01a、01b)に沿って上下に昇降できるようになっており、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)は、前記作業踊り場(02a、02b)が相互に対して実質上同一の高さにとどまるように同時に動くように構成される、第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)と、
・ 調整ブリッジ(03)であって、前記調整ブリッジ(03)の長手方向において反対側の第1及び第2の端部(04a、04b)を有し、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)を連結するように適合される、調整ブリッジ(03)と、を含む作業踊り場システムにおいて、
・ 前記第1の端部(04a)は、前記第1の作業踊り場(02a)に可動に配置され、前記第2の端部(04b)は、前記第2の作業踊り場(02b)に可動に配置され、
・ 前記調整ブリッジ(03)は、前記第1及び第2の端部(04a、04b)の動きを自動的に同期させるように適合された運動伝達機構(05a、05b、05c)を更に含み、従って、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に近付くときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)に向けて水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)に向けて水平に動くように適合され、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に離れるときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)から遠くに水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)から遠くに水平に動くように適合されることを特徴とし、
・ 前記運動伝達機構(05b、05c)は、
・ 前記調整ブリッジ(03)の前記第1の端部(04a)に取り付けられた第1の遊動輪(06a)と、
・ 前記調整ブリッジ(03)の前記第2の端部(04b)に取り付けられた第2の遊動輪(06b)と、
・ 2つの反対側の端部を有する第1の可撓性線形要素(07a)であって、第1の取り付け点(08a)で、前記第1の作業踊り場(02a)に、前記第1の遊動輪(06a)を周回する一方の端部によって連結され、また、第2の取り付け点(08b)で、前記第2の踊り場(02b)に他方の端部によって連結される、第1の可撓性線形要素(07a)と、
・ 2つの反対側の端部を有する第2の可撓性線形要素(07b)であって、前記第2の取り付け点(08b)で、前記第2の作業踊り場(02b)に、前記第2の遊動輪(06b)を周回する一方の端部によって連結され、また、前記第1の取り付け点(08a)で、前記第1の作業踊り場(02a)に他方の端部によって連結される、第2の可撓性線形要素(07b)と、
を含み、
・ 前記第1及び第2の線形要素(07a、07b)は、前記第1及び前記第2の遊動輪(06a、06b)のまわりに輪になるループを形成し、前記第1及び第2の線形要素(07a、07b)は、前記作業踊り場(02a、02b)が上下に動くときに、前記ループに沿って動くのを強制される、作業踊り場システム。
【請求項5】
・ 前記第1の線形要素(07a)は、前記第1の取り付け点(08a)から前記第1の遊動輪(06a)に、実質上水平な第1の方向(D01)に、前記第2の作業踊り場(02b)から遠くに導かれ、加えて前記第1の線形要素(07a)は、前記第1の遊動輪(06a)から、実質上水平な第2の方向(D02)に前記第2の作業踊り場(02b)に向けて、前記第1及び第2の方向(D01、D02)が反対方向になるように導かれ、
・ 前記第2の線形要素(07b)は、前記第2の取り付け点(08b)から前記第2の遊動輪(06b)に、実質上水平な第3の方向(D03)に、前記第1の作業踊り場(02a)から遠くに導かれ、加えて、前記第2の線形要素(07b)は、前記第2の遊動輪(06b)から、実質上水平な第4の方向(D04)に、前記第1の作業踊り場(02a)に向けて、前記第3及び第4の方向(D03、D04)が反対方向になるように導かれる、請求項4に記載の作業踊り場システム。
【請求項6】
前記運動伝達機構(05b、05c)は、
・ 前記調整ブリッジ(03)の中間セクションに取り付けられた中央遊動輪(06c)を更に含み、
・ 前記第1及び第2の線形要素(07a、07b)は、前記第1及び第2の線形要素(07a、07b)の移動方向を変えるために、前記中央遊動輪を介して導かれる、請求項4又は5に記載の作業踊り場システム。
【請求項7】
作業踊り場システムであって、
・ 各々が実質上直立する第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)であって、相互に対してある角度をなす、第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)と、
・ 第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)であって、各々が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)にそれぞれ連結され、従って前記作業踊り場(02a、02b)が前記支柱(01a、01b)に沿って上下に昇降できるようになっており、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)は、前記作業踊り場(02a、02b)が相互に対して実質上同一の高さにとどまるように同時に動くように構成される、第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)と、
・ 調整ブリッジ(03)であって、前記調整ブリッジ(03)の長手方向において反対側の第1及び第2の端部(04a、04b)を有し、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)を連結するように適合される、調整ブリッジ(03)と、を含む作業踊り場システムにおいて、
・ 前記第1の端部(04a)は、前記第1の作業踊り場(02a)に可動に配置され、前記第2の端部(04b)は、前記第2の作業踊り場(02b)に可動に配置され、
・ 前記調整ブリッジ(03)は、前記第1及び第2の端部(04a、04b)の動きを自動的に同期させるように適合された運動伝達機構(05a、05b、05c)を更に含み、従って、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に近付くときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)に向けて水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)に向けて水平に動くように適合され、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に離れるときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)から遠くに水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)から遠くに水平に動くように適合されることを特徴とし、
前記運動伝達機構(05a)は、
・ 前記調整ブリッジ(03)の中間セクションに取り付けられた1つ又は複数のピニオン又は歯車(10)と、
・ 2つの反対側の端部を有する第1のラック又は歯付きバー(11a)であって、ジョイントによって前記第1の作業踊り場(02a)に一方の端部で連結され、前記1つ又は複数のピニオン又は歯車(10)に接触するために前記中間セクションまで延びる、第1のラック又は歯付きバー(11a)と、
・ 2つの反対側の端部を有する第2のラック又は歯付きバー(11b)であって、ジョイントによって前記第2の作業踊り場(02b)に一方の端部で連結され、前記1つ又は複数のピニオン又は歯車(10)に接触するために前記中間セクションまで延びる、第2のラック又は歯付きバー(11b)と、を含み、
・ 前記1つ又は複数のピニオン又は歯車(10)は、前記第1のラック(11a)の運動を前記第2のラック(11b)に、またその逆に伝達するように適合され、前記第1及び第2のラック又は歯付きバー(11a、11b)は、前記作業踊り場(02a、02b)が上下に動くとき、相互に対して動くのを強制される、作業踊り場システム。
【請求項8】
作業踊り場システムであって、
・ 各々が実質上直立する第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)であって、相互に対してある角度をなす、第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)と、
・ 第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)であって、各々が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)にそれぞれ連結され、従って前記作業踊り場(02a、02b)が前記支柱(01a、01b)に沿って上下に昇降できるようになっており、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)は、前記作業踊り場(02a、02b)が相互に対して実質上同一の高さにとどまるように同時に動くように構成される、第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)と、
・ 調整ブリッジ(03)であって、前記調整ブリッジ(03)の長手方向において反対側の第1及び第2の端部(04a、04b)を有し、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)を連結するように適合される、調整ブリッジ(03)と、を含む作業踊り場システムにおいて、
・ 前記第1の端部(04a)は、前記第1の作業踊り場(02a)に可動に配置され、前記第2の端部(04b)は、前記第2の作業踊り場(02b)に可動に配置され、
・ 前記調整ブリッジ(03)は、前記第1及び第2の端部(04a、04b)の動きを自動的に同期させるように適合された運動伝達機構(05a、05b、05c)を更に含み、従って、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に近付くときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)に向けて水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)に向けて水平に動くように適合され、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に離れるときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)から遠くに水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)から遠くに水平に動くように適合されることを特徴とし、
前記作業踊り場システムは、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)に沿って動くために前記調整ブリッジ(03)を案内するように適合された案内機構を更に含み、従って、
・ 前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って第5の方向(D05)に動くように適合され、前記第5の方向(D05)が、水平面内に第3の角度(θ03)を前記調整ブリッジ(03)の前記長手方向に対して画定し
・ 前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って第6の方向(D06)に動くように適合され、前記第6の方向(D06)が、水平面内に第4の角度(θ04)を前記調整ブリッジ(03)の前記長手方向に対して画定し、
前記案内機構は、
・ 前記第1の作業踊り場(02a)に取り付けられた少なくとも1つの案内又はレール(12)と、
・ 前記調整ブリッジ(03)の前記第1の端部(04a)に取り付けられ、前記第1の作業踊り場の前記案内又はレール(12)に沿って滑る又は転がるように適合される少なくとも1つの要素又は車輪(13)と、
・ 前記第2の作業踊り場(02b)に取り付けられた少なくとも1つの案内又はレール(12)と、
・ 前記調整ブリッジ(03)の前記第2の端部(04b)に取り付けられ、前記第2の作業踊り場の前記案内又はレール(12)に沿って滑る又は転がるように適合される少なくとも1つの要素又は車輪(13)と、を含む、作業踊り場システム。
【請求項9】
作業踊り場システムであって、
・ 各々が実質上直立する第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)であって、相互に対してある角度をなす、第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)と、
・ 第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)であって、各々が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)にそれぞれ連結され、従って前記作業踊り場(02a、02b)が前記支柱(01a、01b)に沿って上下に昇降できるようになっており、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)は、前記作業踊り場(02a、02b)が相互に対して実質上同一の高さにとどまるように同時に動くように構成される、第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)と、
・ 調整ブリッジ(03)であって、前記調整ブリッジ(03)の長手方向において反対側の第1及び第2の端部(04a、04b)を有し、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)を連結するように適合される、調整ブリッジ(03)と、を含む作業踊り場システムにおいて、
・ 前記第1の端部(04a)は、前記第1の作業踊り場(02a)に可動に配置され、前記第2の端部(04b)は、前記第2の作業踊り場(02b)に可動に配置され、
・ 前記調整ブリッジ(03)は、前記第1及び第2の端部(04a、04b)の動きを自動的に同期させるように適合された運動伝達機構(05a、05b、05c)を更に含み、従って、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に近付くときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)に向けて水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)に向けて水平に動くように適合され、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に離れるときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)から遠くに水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)から遠くに水平に動くように適合されることを特徴とし、
前記作業踊り場システムは、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)に沿って動くために前記調整ブリッジ(03)を案内するように適合された案内機構を更に含み、従って、
・ 前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って第5の方向(D05)に動くように適合され、前記第5の方向(D05)が、水平面内に第3の角度(θ03)を前記調整ブリッジ(03)の前記長手方向に対して画定し
・ 前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って第6の方向(D06)に動くように適合され、前記第6の方向(D06)が、水平面内に第4の角度(θ04)を前記調整ブリッジ(03)の前記長手方向に対して画定し、
前記案内機構は、
・ 前記調整ブリッジ(03)に取り付けられ、前記調整ブリッジの中間セクションから前記第1の端部(04a)に延びる第1の案内梁又はレール(14a)と、
・ 前記調整ブリッジ(03)に取り付けられ、前記中間セクションから前記第2の端部(04b)に延びる第2の案内梁又はレール(14b)であって、前記第1及び第2の案内梁又はレール(14a、14b)は、水平面内に第7の角度(θ07)を相互に対して画定する、第2の案内梁又はレール(14b)と、
・ 前記第1の作業踊り場(02a)に固定され、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って動くときに前記第1の案内梁又はレール(14a)に沿って動くように適合される第1の方向操縦デバイス(15a)と、
・ 前記第2の作業踊り場(02b)に固定され、前記第2の端部(04b)が第2の作業踊り場(02b)に沿って動くときに前記第2の案内梁又はレール(14b)に沿って動くように適合される第2の方向操縦デバイス(15b)と、を含む、作業踊り場システム。
【請求項10】
作業踊り場システムであって、
・ 各々が実質上直立する第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)であって、相互に対してある角度をなす、第1の支柱(01a)及び第2の支柱(01b)と、
・ 第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)であって、各々が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)にそれぞれ連結され、従って前記作業踊り場(02a、02b)が前記支柱(01a、01b)に沿って上下に昇降できるようになっており、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)は、前記作業踊り場(02a、02b)が相互に対して実質上同一の高さにとどまるように同時に動くように構成される、第1の可動式作業踊り場(02a)及び第2の可動式作業踊り場(02b)と、
・ 調整ブリッジ(03)であって、前記調整ブリッジ(03)の長手方向において反対側の第1及び第2の端部(04a、04b)を有し、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)を連結するように適合される、調整ブリッジ(03)と、を含む作業踊り場システムにおいて、
・ 前記第1の端部(04a)は、前記第1の作業踊り場(02a)に可動に配置され、前記第2の端部(04b)は、前記第2の作業踊り場(02b)に可動に配置され、
・ 前記調整ブリッジ(03)は、前記第1及び第2の端部(04a、04b)の動きを自動的に同期させるように適合された運動伝達機構(05a、05b、05c)を更に含み、従って、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に近付くときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)に向けて水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)に向けて水平に動くように適合され、
・ 前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が前記第1及び第2の支柱(01a、01b)に沿った昇降を理由に相互に離れるときに、前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って前記第1の作業踊り場(02a)から遠くに水平に動くように適合され、同時に前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って前記第2の作業踊り場(02b)から遠くに水平に動くように適合されることを特徴とし、
前記作業踊り場システムは、前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)に沿って動くために前記調整ブリッジ(03)を案内するように適合された案内機構を更に含み、従って、
・ 前記第1の端部(04a)が前記第1の作業踊り場(02a)に沿って第5の方向(D05)に動くように適合され、前記第5の方向(D05)が、水平面内に第3の角度(θ03)を前記調整ブリッジ(03)の前記長手方向に対して画定し
・ 前記第2の端部(04b)が前記第2の作業踊り場(02b)に沿って第6の方向(D06)に動くように適合され、前記第6の方向(D06)が、水平面内に第4の角度(θ04)を前記調整ブリッジ(03)の前記長手方向に対して画定し、
前記案内機構は、
・ 前記第1の作業踊り場(02a)に取り付けられ、それに沿って延びる第1の案内梁又はレールと、
・ 前記第2の作業踊り場(02b)に取り付けられ、それに沿って延びる第2の案内梁又はレールであって、前記第1及び第2の案内梁又はレールは、第7の角度(θ07)を相互に対して画定する、第2の案内梁又はレールと、
・ 前記第1の端部(04a)に固定され、前記第1の端部(04a)が第1の作業踊り場(02a)に沿って動くときに前記第1の案内梁又はレールに沿って動くように適合される第1の方向操縦デバイスと、
・ 前記第2の端部(04b)に固定され、前記第2の端部(04b)が第2の作業踊り場(02b)に沿って動くときに前記第2の案内梁又はレールに沿って動くように適合される第2の方向操縦デバイスと、を含む、作業踊り場システム。
【請求項11】
前記第1及び第2の作業踊り場(02a、02b)が上下に同時に動くとき、水平面内の第1の作業踊り場(02a)と調整ブリッジ(03)の間に形成される第5の角度(θ05)は、同一のままであり、水平面内の第2の作業踊り場(02b)と調整ブリッジ(03)の間に形成される第6の角度(θ06)は、同一のままである、請求項1から10のいずれか一項に記載の作業踊り場システム。
【請求項12】
前記第1及び第2の支柱(01a、01b)は両方とも、鉛直方向に対してある角度をなし、前記第1及び第2の支柱(01a、01b)は両方とも、鉛直方向に対してある角度をなすとともに水平方向に湾曲形状を画定する壁を含む建物又は構造に対して支持される、請求項1から11のいずれか一項に記載の作業踊り場システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
提示された解決策は、支柱昇降作業踊り場を備えた作業踊り場システムに関する。提示された解決策は、作業踊り場システムでの使用に適した調整ブリッジにも関する。
【背景技術】
【0002】
支柱によって支持される昇降式作業踊り場及びそれらの構造などの空中アクセス踊り場は、よく知られており、例えば、建物の建設や修繕の様々な現場で、並びに、様々な保守や修理の仕事を実行するときに、適用される。作業踊り場は、通常、水平枠構造を含んでおり、それを用いて、必要とされる作業者、工具、及び、他の設備や材料は、作業を実行するために所望の高さまで昇降することができる。作業踊り場は、典型的に頑丈で細長くされるが、作業踊り場は、変形形状を有することもあり、作業現場の必要性に応じて、突起を含むか又は円形形状でさえ有することがある。通常、作業踊り場は、矩形形状を有し、それの枠構造に属するフローリングは、安全のために手摺りによって境界決めされる。作業者は、フローリング上を動く。
【0003】
作業踊り場は、例えば、正方形断面を通常有する格子構造から構成される鉛直支柱構造に沿って動かされる。支柱構造は、静止したままであり、自由に立っていることがあるが、典型的には、支柱構造は、締結体を用いて所定位置に支持される。支柱構造は、締結体を用いて、例えば、建物に幾つかの異なった点で支持されることもある。けれども、締結体は、作業踊り場が支柱構造に沿って上下にそれらにすれちがって動けることを可能にする。支柱構造の底部端部は、特定の足場や同種のものに支持されることがあるが、作業踊り場は、可動であることもあり、その場合、支柱構造は、可動ベース上に立つ。可動ベースは、例えば、牽引車両に連結される場合のある車輪に支えられた運搬台によって形成される。支柱構造及び作業踊り場の底部部分は、可動ベース上に配置される。支柱構造の残りの部分は、取り外されて別々に輸送される場合がある。典型的には、可動ベースは、幾つかの支持脚を含み、それらの位置が変更される場合があり、作業踊り場が使用されているとき、支柱構造を支持する。
【0004】
単一の作業踊り場のために、幾つかの支柱構造が存在することもある。同じく可能であるのは、2つの作業踊り場を連結することであり、それらの個々は、1つの支柱構造によって支持される。このように、可能であるのは、より大きな作業エリアやより大きな積載能力を提供することである。
【0005】
作業踊り場は、支柱構造に沿って動かされ、用いるのは、上昇及び下降デバイスであって、支柱構造と作業踊り場との間に設けられ、それらの双方に連結され、又は、作業踊り場の枠構造、例えば、それの上昇枠、に一体化される。上昇及び下降デバイスは、アクチュエータ、例えば、電気モータと、1つ又は複数の駆動ピニオンを用いて支柱構造のギヤ・ラックに連結されるトランスミッションと、を含む。ピニオンは、ギヤ・ラックに沿って上がり、同時に作業踊り場全体は、支柱構造に沿って動く。更に、上昇及び下降デバイスは、例えば、手動でそれの動作を制御するために必要な制御手段も具備する制御システムを含む。制御手段は、普通に配置され、従って、作業踊り場上の人は、作業踊り場を所定の高さまで又は下までずっと動かす場合があり、できるのは、作業踊り場から出ることや商品を積載することである。必要に応じて、単一の制御システムは、幾つかの上昇及び下降デバイスを制御するために使用される場合がある。
【0006】
支柱昇降作業踊り場の幾つかの例は、欧州特許出願公開第2,489,622号、第2,345,623号、及び第3,336,037号の文献に示される。
【0007】
作業者の安全と納得のために、重要なのは、作業踊り場が建物構造に近いことである。しかしながら、それは、建設現場や修繕現場で課題になっており、そこにおいては、建物構造が、形状について、それの高さに沿って変化し、例えば、先細の/タワー風の構造の直径が、煙突又は同種のものなど、それの高さに沿って変化する場合である。
【0008】
特許出願公開第2017-31681号は、そういった傾斜した建物構造のための支柱昇降式作業踊り場の典型的な配置構成を開示する。支柱は、作業踊り場が建物構造のまわりの下部でできるだけ近くにあるように、鉛直に設置される。当然、作業踊り場が上方に動くと、作業踊り場と構造体の縁部との間の距離は、増加し、オーバーハンドシステムを使用することは、必須であり、特別な床は、作業踊り場と構造体の縁部との間の距離を調整する方向に延長又は縮退される場合があり、それは、調整が厄介である。更に、作業踊り場は、オーバーハンドを降ろす又は引き込む前に、降下させることができない。更にまた、支柱を構造体に投錨するのに要するアンカの長さは、変化する。長さの異なるアンカを準備することは、不都合であるだけでなく、アンカを取り付けることが困難でもある。
【0009】
特許出願公開第2004-176403号では、複数の作業床は、煙突の外壁面に沿って所定の間隔で円周方向に配置される。作業床は、煙突の外壁に固定されて煙突の直径に応じて調整可能であるユニット枠によって支持される。可動床は、2つの作業床の間に配置される。可動床の一端は、隣接する作業床の一端にピンを介して連結され、可動床の他端は、自由端であり、他の隣接する作業床に移動可能に配置される。煙突の直径が減少して、それに応じてユニット枠が調整されると、2つの作業床は、相互に近付いて、可動床の自由端と、可動床が上に配置される作業床と、の重なり合う面積は、増加する。作業床は、都合よく構造体に近付けられる。しかしながら、可動床と構造体との間には、隙間が存在し、隙間は、作業床が上下に動く間、変化する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
解決策に係る作業踊り場システムは、請求項1に提示される。解決策に係る調整ブリッジは、請求項15に提示される。
【0011】
提示された解決策によれば、2つの作業踊り場を連結する調整ブリッジは、自動的に調整され、従って、作業踊り場が支柱に沿って上下に動くと、調整ブリッジと、隣接構造、例えば、建物との間の距離は、制御され、又は、必要に応じて一定に保持されることがある。換言すると、提示された作業踊り場システムは、作業者の安全を保証し、従って、作業踊り場及び調整ブリッジによって形成される作業エリア全体は、踊り場が上下に動く間、常に構造体に近い。
【0012】
提示された解決策に係る作業踊り場システムは、それぞれが実質上直立する第1の支柱及び第2の支柱であって、相互に対してある角度をなす第1の支柱及び第2の支柱と、第1の可動式作業踊り場及び第2の可動式作業踊り場であって、各々が第1及び第2の支柱にそれぞれ連結され、従って、支柱に沿って上下に昇降でき、相互に対して実質上同一の高さにとどまるように同時に動くように構成される。
【0013】
作業踊り場システムは、調整ブリッジの長手方向において反対側の第1及び第2の端部を有する調整ブリッジを更に含み、上記調整ブリッジは、第1及び第2の作業踊り場を連結するように適合され、第1の端部は、第1の作業踊り場に可動に配置され、第2の端部は、第2の作業踊り場に可動に配置される。
【0014】
調整ブリッジは、第1及び第2の端部の動きを自動的に同期させるように適合された運動伝達機構を更に含み、従って、i)第1及び第2の作業踊り場が、第1及び第2の支柱に沿った昇降を理由に相互に近付くときに、第1の端部は、第1の作業踊り場に沿って第1の作業踊り場に向けて水平に動くように適合され、同時に第2の端部は、第2の作業踊り場に沿って第2の作業踊り場に向けて水平に動くように適合され、ii)第1及び第2の作業踊り場が、第1及び第2の支柱に沿った昇降を理由に相互に離れるときに、第1の端部は、第1の作業踊り場に沿って第1の作業踊り場から遠くに水平に動くように適合され、同時に第2の端部は、第2の作業踊り場に沿って第2の作業踊り場から遠くに水平に動くように適合される。
【0015】
運動伝達機構を含む調整ブリッジは、上述された利点を達成する。
【0016】
例によれば、調整ブリッジは、相互に対して2つの作業踊り場の動きによって機械式に駆動される運動伝達機構を含む。こうして、外部動力を必要とするアクチュエータの必要性は無い。
【0017】
例によれば、調整ブリッジは、第1及び第2の作業踊り場に沿って動くために調整ブリッジを案内するように適合された案内機構を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】提示された作業踊り場システムの例を示す図である。
図2】例に係る運動伝達機構を有する調整ブリッジを含む図1に示された作業踊り場システムの底面図である。
図3】作業踊り場システムで使用するための調整ブリッジの別の例の斜視図である。
図4】作業踊り場システムで使用するための調整ブリッジの更に別の例の斜視図である。
図5】作業踊り場システムが下方に動き得る高さにある図3の調整ブリッジを備えた作業踊り場システムの例の斜視図である。
図6】作業踊り場システムが上方に動き得る高さにある図3の調整ブリッジを備えた作業踊り場システムの例の斜視図である。
図7図3の作業踊り場システムの例の底面図である。
図8a】調整ブリッジを含む作業踊り場システムの例の斜視図である。
図8b】調整ブリッジを含む作業踊り場システムの例の斜視図である。
図9a】作業踊り場システムが図6に対応する高さにあるときの作業踊り場及び調整ブリッジの相対位置を示す図である。
図9b】作業踊り場システムが図5に対応する高さにあるときの作業踊り場及び調整ブリッジの相対位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
参照は、添付の図面に例証される例について行われるであろう。可能な限り、同一の又は対応する参照番号は、同一の又は対応する部品及び特徴部を指すために、図面の全体にわたって使用されるであろう。
【0020】
図は、提示された解決策の例を例証することが意図される。従って、図は、スケール通りではなく、システム構成要素の明確なレイアウトを示唆していない。
【0021】
図1は、提示された解決策が適用される作業踊り場システムを示す。作業踊り場システムは、湾曲や傾斜のある壁、例えば、煙突、塔、支柱を備えた建物を含む建造された構造や建設された構造のために使用されることがある。
【0022】
作業踊り場システムは、2つ以上の作業踊り場を有することがあり、作業踊り場の各ペアは、提示された解決策を適用することがある。作業踊り場システムは、構造の周囲をカバーするのに十分である幾つかの作業踊り場を含むことがある。
【0023】
作業踊り場システムは、少なくとも、第1の支柱01a及び第2の支柱01b(それの個々が直立して下側端部及び上側端部を含む)と、第1の支柱01aに連結された第1の可動式作業踊り場02aと、第2の支柱01bに連結された第2の可動式作業踊り場02bと、を含む。作業踊り場02a、02bは、支柱01a、01bに沿って上下に昇降可能であり、作業踊り場02a、02bは、相互に対して、実質上同一の高さにとどまるように同時に動くように構成される。
【0024】
図1に示されたように、支柱01a、01bは、支柱01a、01bの長手軸に沿った任意の点で、支柱01a、01b間の距離と構造とが実質上一定であるように、実質上直立して構造の壁に接近して設置されることがある。構造が変更されるか又は壁が曲がり傾くという可能性を理由に、支柱01a、01bは、従って相互に向けて又は離れるように傾動する。構造が真っ直ぐで鉛直配向の双方である壁を有する特別な場合では、支柱01a、01bは、とにかく相互に向けて又は離れるようにだけ傾動するか、或いは、支柱01a、01bの一方が他方に向けて又は離れるようにだけ傾動することがある。
【0025】
換言すると、個々が下側端部及び上側端部を有する支柱01a、01bは、相互に対してある角度をなし、従って、上側端部は、下側端部よりも相互により近い。即ち、支柱01a、01b間の距離は、支柱01a及び01bに沿って上向きに動くと、減少し、支柱01a、01bに沿って下向きに動くと、増加する。この例では、支柱01a、01bは、互いに向かって傾動され、構造は、湾曲及び内に傾斜した壁を有する。代替的な例によれば、下側端部は、上側端部よりも相互により近い。即ち、支柱01a、01b間の距離は、支柱01a及び01bに沿って下向きに動くと、減少し、支柱01a、01bに沿って上向きに動くと、増加する。この例では、支柱01a、01bは、相互に遠くに傾動され、構造は、湾曲及び外に傾斜した壁を有する。
【0026】
提示された解決策に係る作業踊り場システムは、第1及び第2の作業踊り場02a、02bを連結するように適合される調整ブリッジ03を更に含む。調整ブリッジ03は、調整ブリッジ03の長手方向において反対側の第1及び第2の端部04a、04bを有する。
【0027】
図1に示されたように、調整ブリッジ03の第1の端部04aは、第1の作業踊り場02aに可動に配置され、第2の端部04bは、第2の作業踊り場02bに可動に配置される。「可動に配置され」によって意味されることは、第1及び第2の端部04a、04bが作業踊り場02a、02bの位置に固定されず、寧ろ、端部04a、04bが作業踊り場02a、02b上を動くことがあり、調整ブリッジが作業踊り場02a、02bから引き離されない、ということである。換言すると、調整ブリッジ03の両端04a、04bは、それぞれ作業踊り場02a、02bに沿って、好ましくは同時に、動くことがある。
【0028】
調整ブリッジ03は、図2図3及び図4に詳細に例証されたように、運動伝達機構05a、05b、05cを含む。
【0029】
下の例では、運動伝達機構05a、05b、05cは、調整ブリッジ03用の特別な電気ドライバの必要性が存在しないように、相互に離れ及び向けて、相互に対して第1及び第2の作業踊り場02a、02bの動きによって機械式に駆動される。即ち、作業踊り場02a、02bの動きは、作業踊り場02a、02bに取り付けられる運動伝達機構05a、05b、05cを駆動するのに必要な力を提供し、相互に対して第1及び第2の作業踊り場02a、02bの動きに役立てる。
【0030】
運動伝達機構05a、05b、05cは、第1及び第2の端部04a、04bの動きを同期させるように適合され、従って、第1及び第2の作業踊り場02a、02bが、動いて相互に近付くときに、第1の端部04aは、第1の作業踊り場02aに沿って第1の作業踊り場02aに向けて、即ち、第1の支柱01aのより近くに、水平に動くように適合され、同時に第2の端部04bは、第2の作業踊り場02bに沿って第2の作業踊り場02bに向けて、即ち、第2の支柱01bのより近くに、水平に動くように適合され、第1及び第2の作業踊り場02a、02bが、動いて相互に離れるときに、第1の端部04aは、第1の作業踊り場02aに沿って第1の作業踊り場02aから遠くに、即ち、第1の支柱01aから遠くに、水平に動くように適合され、同時に第2の端部04bは、第2の作業踊り場02bに沿って第2の作業踊り場02bから遠くに、即ち、第1の支柱01bから遠くに、水平に動くように適合される。
【0031】
調整ブリッジ03の運動伝達機構05a、05b、05cの同期機能性は、調整踊り場と組んで作業踊り場によって形成される作業エリアが、作業踊り場が上下に動く間、調整ブリッジ03の動きを用いて自動的に調整されるのを可能にする。
【0032】
更に、運動伝達機構のおかげで、第1及び第2の端部04a、04bの動きは、第1の支柱01a及び第2の支柱01bが、構造の壁の傾斜角及び/又は曲率が異なった場所で異なるという理由で、異なった角度で構造に向けて傾動されるような場合には、例えば、構造の壁の異なった形状に適合するために異なることがある。換言すると、第1及び第2の端部04a、04bの動きは、用途での実際の必要性に応じて、非対称であることがある。有利なことに、作業踊り場システムは、より簡単で、より便利で、より多目的なやり方で、動作するであろう。
【0033】
図1から図9bに示された例によれば、調整ブリッジ03の運動伝達機構05a、05b、05cは、第1の作業踊り場に沿って第1の端部04aによって動かされる距離が、第2の作業踊り場02bに沿って第2の端部04bによって同時に動かされる距離に実質上等しいように、第1及び第2の端部04a、04bの動きを同期させるように適合される。換言すると、第1及び第2の端部04a、04bは、作業踊り場02a、02b上を対称的に動く。
【0034】
調整ブリッジ03の重量は、こうして作業踊り場02a、02bによって均等に支持され、それはより信頼性のあるシステム構造に貢献する。更に、第1及び第2の端部04a、04bの動きが対称であるとき、作業踊り場システムは、構造の壁の傾斜角及び/又は曲率が、異なった場所で、例えば、煙突構造内で、同一である、用途に特に有利である。
【0035】
調整ブリッジ03は、一例によれば、鋼梁構造である。調整ブリッジ03は、例えば、矩形形状を有する。調整ブリッジ03は、図8bに示されたようなデッキを有する。デッキは、例えば、鋼梁構造に取り付けられる。デッキは、適切な材料、例えば、合板又は金属、のシートで作られた1つ又は複数のセクションによって形成されることがある。他の図では、調整ブリッジ03は、調整ブリッジ03の構造をより見易くするために、デッキが取り外された状態で提示される。
【0036】
図では、調整ブリッジ03と第1及び第2の作業踊り場02a、02bとは、安全手摺りなしで示される。第1及び第2の作業踊り場02a、02bは、適切な材料のシートで作られた、例えば、1つ又は複数のセクションによって形成されたデッキを有する。第1及び第2の作業踊り場02a、02bは、図9a、図9bに示されたような湾曲した形状を有することがある。
【0037】
参照は、図3及び図4について行われ、運動伝達機構の例は、本明細書で運動伝達機構05b又は05cと呼ばれており、より詳細に例証される。これらの例の運動伝達機構05b、05cは、調整ブリッジ03の第1の端部04aに取り付けられた第1の遊動輪06aと、調整ブリッジ03の第2の端部04bに取り付けられた第2の遊動輪06bと、2つの反対側の端部を有する第1の可撓性線形要素07aであって、第1の可撓性線形要素は、第1の取り付け点08aで、第1の作業踊り場02aに、第1の遊動輪06aを周回する一方の端部によって連結され、また、第2の取り付け点08bで、第2の踊り場02bに、他方の端部によって連結される、第1の可撓性線形要素07aと、2つの反対側の端部を有する第2の可撓性線形要素07bであって、第2の可撓性線形要素は、第2の取り付け点08bで、第2の作業踊り場02bに、第2の遊動輪06bを周回する一方の端部によって連結され、また、第1の取り付け点08aで、第1の作業踊り場02aに、他方の端部によって連結される、第2の可撓性線形要素07bと、を含む。
【0038】
第1及び第2の線形要素07a、07bは、線形要素07a、07bの張力の調整を可能にするばね要素を用いて取り付け点08a、08bに連結されることがある。
【0039】
各取り付け点08a、08bは、第1及び第2の作業踊り場02a、02bの一方に取り付けられるべきであって第1及び第2の線形要素07a、07bが取り付けられるブラケットを含むことがある。
【0040】
第1及び第2の線形要素07a、07bは、第1及び第2の遊動輪06a、06bのまわりに輪になるループを形成する。第1及び第2の線形要素07a、07bは、作業踊り場02a、02bが上下に動くときに、ループに沿って動くのを強制される。第1及び第2の線形要素07a、07bは、第1及び第2の作業踊り場02a、02bの動き、即ち、相互に関連する第1及び第2の取り付け点08a、08bの動き、によって機械式に駆動される。加えて、固定されている第1及び第2の線形要素07a、07bの長さは、線形要素07a、07bが、遊動輪06a、06bを、それらを通過するときに引っ張る、という効果を有する。
【0041】
従って、第1及び第2の線形要素07a、07bによって形成されるループは、取り付け点08a、08bを介して作業踊り場02a、02bに連結され、第1及び第2の遊動輪06a、06bは、それらを通過する第1及び第2の線形要素07a、07bを案内する。
【0042】
第1及び第2の遊動輪06a、06bの場所は、実際の用途に従って配置されることがある。例えば、第1の遊動輪06a及び第2の遊動輪06b間の最短距離を表す線は、調整ブリッジ03の長手方向に平行である又は平行でないことがある。
【0043】
作業踊り場が動いて相互に近付くときに、作業踊り場の取り付け点08a、08bは、同じく相互に近付き、第1及び第2の線形要素07a、07bによって形成されるループは、遊動輪06a、06b及び取り付け点08a、08bの相対位置に応じて、時計回り又は反時計回りに動くように引かれる。第1の取り付け点08aは、第1の遊動輪06aから遠くに移動し、従って、第1の端部04aは、第1の作業踊り場02aに沿って第1の作業踊り場02aに向けて水平に移動するために、第1の線形要素07aによって強制され、同時に、第2の取り付け点08bが、第2の遊動輪06bから遠くに動くので、第2の端部04bは、第2の作業踊り場02bに沿って第2の作業踊り場02bに向けて水平に移動するために、第2の線形要素07bによって強制される。
【0044】
作業踊り場が動いて相互に離れるときに、作業踊り場の取り付け点08a、08bは、同じく相互に離れ、線形要素07a、07bによって形成されるループは、遊動輪06a、06b及び取り付け点08a、08bの相対位置に応じて、時計回り又は反時計回りに動くように引かれる。第2の取り付け点08bは、第1の遊動輪06aから遠くに移動し、従って、第1の端部04aは、第1の作業踊り場02aに沿って第1の作業踊り場02aから遠くに水平に移動するために、第1の線形要素07aによって強制され、同時に、第1の取り付け点08aが、第2の遊動輪06abから遠くに動くので、第2の端部04bは、第2の作業踊り場02bに沿って第2の作業踊り場02bから遠くに水平に移動するために、第2の線形要素07bによって強制される。
【0045】
運動伝達機構は、図3(即ち、チェーン)及び図4(即ち、ケーブル又はワイヤ)に示されたような例に限定されない。線形要素07a、07bは、ロープ、ケーブル、ワイヤ、ベルト、チェーン又は任意の同様の要素、或いは、それらの組合せであることがあり、それらは運動伝達機構の概念を実現できる。好ましくは、線形要素07a、07bは、固定長を提供し、引張力を伝達することができ、可撓性を有し、従って、線形要素07a、07bは、線形形状及び弓形形状を形成できる。
【0046】
遊動輪06a、06bは、チェーンホイール、歯車、又は、運動伝達機構の概念を実現できる任意の同様の車輪であることがある。一例によれば、線形要素07a、07bは、ロープ、ケーブル、ワイヤ又は同種のものなど、水平及び鉛直の両方、即ち、2つの直角をなす方向に可撓性を有し、従って、線形要素07a、07bは、2つの作業踊り場02a、02b間の高さについて僅かな違いを可能にし、この違いは、線形要素07a、07bが、特に、遊動輪06a、06bで、僅かに曲がるのを引き起こす。
【0047】
以下に、解説されるのは、上で言及された例に係る運動伝達機構がどのように働くかである。第1の線形要素07aは、第1の取り付け点08aから、第1の遊動輪06aに、第2の作業踊り場02bから遠くに実質上水平な第1の方向D01に、導かれ、加えて、第1の線形要素07aは、第1の遊動輪06aから、実質上水平な第2の方向D02に、第2の作業踊り場02bに向けて、第1及び第2の方向D01、D02が反対方向になるように、導かれる。
【0048】
同様に、第2の線形要素07bは、第2の取り付け点08bから、第2の遊動輪06bに、第1の作業踊り場02aから遠くに実質上水平な第3の方向D03に、導かれ、加えて、第2の線形要素07bは、第2の遊動輪06bから、実質上水平な第4の方向D04に、第1の作業踊り場02aに向けて、第3及び第4の方向D03、D04が反対方向になるように、導かれる。
【0049】
第1及び第2の取り付け点08a、08bの場所は、実際の用途に応じて配置されることがある。好ましくは、第1及び第2の遊動輪06a、06bは、第1及び第2の取り付け点08a、08b間の空間内を動く。一例によれば、第1の取り付け点08aは、第1の作業踊り場02aの縁部に近く、第2の取り付け点08bは、第2の作業踊り場02bの縁部に近い。
【0050】
図1から図9bに示された例によれば、水平面内の第1及び第2の方向D01及びD02は、第3及び第4の方向D03及びD04に対して実質上等しい角度θ01を画定する。角度θ01は、好ましくは、180度未満、又は、160度、140度、若しくは120度未満である。角度θ01は、例えば、2つの作業踊り場02a、02b間の角度に対して、支柱01a及び01bの傾斜角を考慮に入れて、実際の用途に従って選択されることがある。
【0051】
湾曲及び傾斜した壁を備えた構造について、有利なことは、角度θ01が180度未満であることである。図4及び5に例証された例では、角度θ01は、約120度である。上記の特殊なケースでは、角度θ01は、180度である。
【0052】
加えて、一例によれば、図4及び5に例証されたように、水平面内の第1、第2、第3及び第4の方向D01、D02、D03及びD04は、調整ブリッジ03の長手方向に対して実質上等しい角度θ02を画定する。角度θ02は、好ましくは、0度よりも大きい、又は、10度、20度、又は30度よりも大きい。換言すると、線形要素07a、07bによって形成されるループは、相互に鏡像である2つの対称部分に分割されることがある。そういった場合、第1の作業踊り場02aに沿った第1の端部04aの動きは、作業踊り場02a、02bが上下に動くとき、第2の作業踊り場02bに沿った第2の端部04bの動きに関連して、対称であることが可能にされる。
【0053】
湾曲及び傾斜した壁を備えた構造について、有利なことは、角度θ02が0度よりも大きいことである。図4及び5に例証された例では、角度θ02は、約30度である。上記の特殊なケースでは、角度θ02は、0度である。
【0054】
角度θ01、θ02は、多くの適切なやり方によって実現されることがある。例えば、運動伝達機構に含められる1つ又は複数の遊動輪は、図4及び図7の例に示されたように使用されることがある。図7は、図3に示された例の底面図を示す。調整ブリッジ03は、第1及び第2の線形要素07a、07bが、第1及び第2の線形要素07a、07bの移動方向を変えるために、中央遊動輪06cを介して導かれ得るように、調整ブリッジ03の中間セクションに取り付けられた中央遊動輪06cを備える。
【0055】
好ましくは、第1及び第2の線形要素07a、07bがチェーンである場合、中央遊動輪06cは、1つの線形要素から別のそれに運動を伝達するために、線形要素07a、07bの両方と接触する遊動輪を含み、それによって、第1及び第2の作業踊り場02a、02bが動かないときに、調整ブリッジ03が動くのを防止する。中央遊動輪06cは、チェーンホイール、歯車、又は任意の同様の車輪であることがある。
【0056】
参照は、図2について行われ、運動伝達機構の別の例は、本明細書で運動伝達機構05aと呼ばれており、より詳細に例証される。この例の運動伝達機構05aは、調整ブリッジ03の中間セクションに取り付けられた1つ又は複数のピニオン又は歯車10と、2つの反対側の端部を有する第1のラック又は歯付きバー11aであって、ジョイントによって第1の作業踊り場02aに一方の端部によって連結され、他方の端部は1つ又は複数のピニオン又は歯車10に接触するために中間セクションまで延びる、第1のラック又は歯付きバー11aと、2つの反対側の端部を有する第2のラック又は歯付きバー11bであって、ジョイントによって第2の作業踊り場02bに一方の端部によって連結され、他方の端部は1つ又は複数のピニオン又は歯車10に接触するために中間セクションまで延びる、第2のラック又は歯付きバー11bと、を含む。
【0057】
1つ又は複数のピニオン又は歯車10は、第1のラック11aから第2のラック11bに、またその逆に、運動を伝達するように適合され、それにより、第1及び第2のラック又は歯付きバー11a、11bは、作業踊り場02a、02bが上下に動くとき、相互に対して同時に動くのを強制される。好ましくは、第1及び第2のラック又は歯付きバー11a、11bは、等しい距離を動くように適合される。
【0058】
運動伝達機構05aは、ラックアンドピニオン歯車セットであることがある。
【0059】
湾曲及び傾斜した壁を備えた構造について、有利なことは、水平面内の第1及び第2のラック又は歯付きバー11a、11bが、相互に対して角度を画定し、その角度は、図5の角度θ01に対応し、角度は、好ましくは、180度未満、又は、160度、140度、若しくは120度未満である。上記の特殊なケースでは、角度は、180度である。
【0060】
加えて、一例によれば、水平面内の第1及び第2のラック又は歯付きバー11a、11bは、調整ブリッジ03の長手方向に対して実質上等しい角度を画定し、その角度は、図5の角度θ02に対応し、角度θ02は、好ましくは、0度よりも大きい、又は、10度、20度、又は30度よりも大きい。湾曲及び傾斜した壁を備えた構造について、有利なことは、角度が0度よりも大きく、例えば、約30度であることである。上記の特殊なケースでは、角度は、0度である。
【0061】
代替的に、運動伝達機構は、第1及び第2の端部04a、04bが上で解説されたような対称的又は非対称的なやり方で動くように、第1及び第2の作業踊り場02a、02b上で調整ブリッジ03を動かすために必要な力を生成する1つ又は複数のアクチュエータと交換される。アクチュエータは、線形又は回転アクチュエータ、例えば、電気モータであることがある。アクチュエータは、調整ブリッジ03を動かすためのトランスミッション、例えば、歯車及び/又は歯付きバーを含むことがある。アクチュエータは、電子制御ユニットによって制御されることがある。制御ユニットは、支柱01a、01bに沿った作業踊り場02a、02bの運動を測定するように適合されたセンサを含むことがある。作業踊り場02a、02bの動いた距離を示す信号は、制御ユニットに伝達され、信号に基づいて、調整ブリッジ03によって動かされるべき距離を決定するように適合される。代替的に、信号は、作業踊り場02a、02bのうちの1つの制御システムから受信される。一例によれば、制御システムは、アクチュエータの機能を制御する。
【0062】
有利には、任意選択で、一例によれば、調整ブリッジ03は、上で解説された例で調整ブリッジ03を案内するように適合された案内機構を更に含む。案内機構のおかげで、調整ブリッジ03は、第1及び第2の作業踊り場02a、02bに沿って、所定の軌道又は経路だけを又は所定の方向だけに、移動するために案内されることがあり、従って、作業踊り場システムの安定性及び信頼性は、更に保証される。
【0063】
参照は、図2及び図4図8a及び図8bの例について行われる。調整ブリッジ03は、動くために案内され、従って、第1の端部04aは、第1の作業踊り場02aに沿って第5の方向D05に動き、水平面内の第5の方向D05は、第3の角度(θ03)を調整ブリッジ03の長手方向に対して画定し、第2の端部04bは、第2の作業踊り場02bに沿って第6の方向D06に動き、水平面内の第6の方向D06は、第4の角度θ04を調整ブリッジ03の長手方向に対して画定する。
【0064】
好ましくは、第3及び第4の角度θ03、θ04は、0度よりも大きい、又は、10度、20度、又は30度よりも大きい。湾曲及び傾斜した壁を備えた構造について、有利なことは、角度が0度よりも大きい、例えば、約30度であることである。上記の特殊なケースでは、角度は、0度である。
【0065】
第3及び第4の角度θ03、θ04は、実際の用途に従って、同一又は相違することがある。図2及び図4図8a及び図8bの例によれば、第3及び第4の角度θ03、θ04は、実質上等しく、第1及び第2の作業踊り場02a、02bに沿った第1及び第2の端部04a、04bの動きは、実質上対称である。
【0066】
好ましくは、第1及び第2の方向D01、D02(例えば、図5参照)は、第5の方向D05(例えば、図8a参照)に平行であり、加えて、第3及び第4の方向D03、D04は、第6の方向D06に平行である。こうして、作業踊り場システムの安定性及び信頼性は、第1及び第2の線形要素07a、07bが特に使用されているとき、更に保証される。それによって、例えば、線形要素07a、07bの緩みや過度の締め付けは、回避される。
【0067】
図9a及び図9bの例は、それぞれ作業踊り場システムが(そこから作業踊り場システムが上方に移動できる)高さにあるとき(図9a参照)と作業踊り場システムが(そこから作業踊り場システムが下方に移動できる)高さにあるとき(図9b参照)における作業踊り場02a、02b及び調整ブリッジ03の相対位置を示す。上で提示された例で解説された原理及び特徴は、調整ブリッジ03の第1及び第2の端部04a、04bが作業踊り場02a、02b上を対称的に移動するそれらの例にも妥当する。
【0068】
図9a及び図9bのこれらの例では、第1及び第2の作業踊り場02a、02bが同時に上下に動くとき、水平面内の第1の作業踊り場02aと調整ブリッジ03(例えば、調整ブリッジ03の長手方向)の間に形成される第5の角度θ05は、同一のままであり、水平面内の第2の作業踊り場02bと調整ブリッジ03(例えば、調整ブリッジ03の長手方向)の間に形成される第6の角度θ06は、同一のままである。
【0069】
好ましくは、第5及び第6の角度θ05、θ06は、実質上等しく、それによって、調整ブリッジ03は、作業踊り場02a、02bに対して、また、隣接構造に対しても、回旋せずに、作業踊り場02a、02bに沿って動く。この目的のため、第3及び第4の角度θ03及びθ04は、等しくすべきである。
【0070】
図9a及び図9bに示されたように、水平面内の第1及び第2の作業踊り場02a、02bは、相互に対して第8の角度θ08を画定する。第8の角度θ08は、建物の曲率や、作業踊り場が互いからどれだけ離れているか、に依存する。好ましくは、第8の角度θ08は、180度未満、又は、160度、140度、若しくは120度未満である。
【0071】
加えて、隣接構造の傾斜角、又は、支柱01a及び01bの傾斜角に従って、第5及び第6の方向D05及びD06、即ち、第3及び第4の角度θ03及びθ04を選択する、図8a及び図8bを参照すると、調整ブリッジ03及び隣接構造間の距離は、作業踊り場02a、02bの高さ位置に関係なく、同じに保持されることがある。
【0072】
作業踊り場システムの案内機構は、多くの適切なやり方で実現されることがある。
【0073】
例では、図8bを参照すると、案内機構は、第1の作業踊り場02aに取り付けられた少なくとも1つの案内又はレール12と、調整ブリッジ03の第1の端部04aに取り付けられ、第1の作業踊り場02aの案内又はレール12に沿って滑る又は転がるように適合される少なくとも1つの要素又は車輪13と、第2の作業踊り場02bに取り付けられた少なくとも1つの案内又はレール12と、調整ブリッジ03の第2の端部04bに取り付けられ、第2の作業踊り場02bの案内又はレール12に沿って滑る又は転がるように適合される少なくとも1つの要素又は車輪13と、を含むことがある。
【0074】
代替的に又は追加的に、図8bの例に関連して、案内機構は、例えば、図3を参照して、調整ブリッジ03に取り付けられ、調整ブリッジ03の中間セクションから第1の端部04aに延びる第1の案内梁又はレール14aと、調整ブリッジ03に取り付けられ、中間セクションから第2の端部04bに延びる第2の案内梁又はレール14bと、第1の作業踊り場02aに固定され、第1の端部04aが第1の作業踊り場02aに沿って動くときに第1の案内梁又はレール14aに沿って動くように適合される第1の方向操縦デバイス15aと、第2の作業踊り場02bに固定され、第2の端部04bが第2の作業踊り場02bに沿って動くときに第2の案内梁又はレール14bに沿って動くように適合される第2の方向操縦デバイス15bと、を含むことがある。
【0075】
この例では、湾曲及び傾斜した壁を備えた構造について、有利なことは、水平面内の第1及び第2の案内梁又はレール14a、14bが、相互に対して第7の角度θ07を画定することであり、第7の角度θ07は、好ましくは、180度未満、又は、160度、140度、若しくは120度未満である。上記の特殊なケースでは、角度は、180度である。
【0076】
図3に示されたような案内機構及び図8bに示されたような案内機構は、独立して又は組合せで働くことがある。後者のケースでは、各作業踊り場02a及び02b上で、案内梁又はレール14a、14bは、方向D05又はD06への動きを保証するために、案内又はレール12に平行である。この例では、第7の角度θ07は、角度θ01に等しい(図5参照)。
【0077】
案内機構は、図に示されたそれらの例に限定されない。例えば、図3に示された例の代替例として、案内機構は、第1の作業踊り場02aに取り付けられ、それに沿って延びる第1の案内梁又はレールと、第2の作業踊り場02bに取り付けられ、それに沿って延びる第2の案内梁又はレールと、第1の端部04aに固定され、第1の端部04aが第1の作業踊り場02aに沿って動くときに第1の案内梁又はレールに沿って動くように適合される第1の方向操縦デバイスと、第2の端部04bに固定され、第2の端部04bが第2の作業踊り場02bに沿って動くときに第2の案内梁又はレールに沿って動くように適合される第2の方向操縦デバイスと、を含むことがある。
【0078】
第1及び第2の案内梁又はレール及び第1及び第2の方向操縦デバイスは、図4の第1及び第2の案内梁又はレール14a、14bに等しいか又は対応することがあり、第1及び第2の方向操縦デバイスは、図4の第1及び第2の方向操縦デバイス15a、15bに等しいか又は対応することがある。
【0079】
この例では、湾曲及び傾斜した壁を備えた構造について、有利なことは、水平面内の第1及び第2の案内梁又はレールが、相互に対して第7の角度θ07を画定することであり、第7の角度θ07は、好ましくは、180度未満、又は、160度、140度、若しくは120度未満である。上記の特殊なケースでは、角度は、180度である。
【0080】
一例によれば、方向操縦デバイス15a、15bは、一対の車輪であり、案内梁又はレール14a、14bは、車輪間に位置する。好ましくは、各方向操縦デバイスは、調整ブリッジ03が方向D05又はD06にだけ動き、方向D05又はD06を横切る方向に動かないことを可能にするように適合される。
【0081】
一例によれば、第1の方向操縦デバイス15aは、第1の取り付け点08aのブラケットに取り付けられ、第2の方向操縦デバイス15bは、第2の取り付け点08bのブラケットに取り付けられる。
【0082】
理解されるべきことは、開示された解決策の例が本明細書に開示された構造に限定されず、関連する技術分野の当業者によって認識されるであろうように、それの等価物に拡大されるということである。
【0083】
同じく理解されるべきは、本明細書で使用される用語が、例を説明する目的だけのために使用され、限定することを意図されていないことである。「一例」又は「例」についての本明細書全体にわたる参照が意味することは、例に関連して説明された特性、構造、又は特徴が、本解決策の少なくとも一例に含まれるということである。
【0084】
本明細書で使用されるとき、複数のアイテム又は構造要素は、便宜上、共通のリストで提示されることがある。しかしながら、これらのリストは、リストの各部材が別個の斬新な部材として個別に識別されるかの如く解釈されるべきである。
【0085】
この説明では、用語「実質上、鉛直」及び「実質上、水平」は、用語「鉛直」及び「水平」と交換されることがある。重力に起因する加速度の方向は、「鉛直方向」として画定され、「水平方向」は、鉛直方向に垂直な方向を画定する。この説明で画定される配向に関して、例えば、「実質上、鉛直」、「実質上、水平」、「実質上、垂直」、及び、「実質上、平行」を参照すると、それらは、絶対的な鉛直、水平、垂直、及び平行な方向に関連する角度での配向も含み、それによって、角度は、製造公差及び設置作業を考慮に入れた場合に、提示された解決策の概念から逸脱せずに、妥当とみなされる角度範囲をカバーする。
【0086】
動詞「含む(comprise)」及び「含む(include)」は、不記載の特徴の存在もまた除外も要求もしないオープンな限定として本明細書で使用される。更に、理解されるべきことは、「a」又は「an」の使用、即ち、単数形が、本明細書全体にわたって、特に言及の無い限り、複数性を除外しない、ということである。
【0087】
解決策は、例として説明されたが、理解されるべきことは、解決策が、開示された例に限定されないこと、しかしながら、添付の特許請求の範囲の範囲内の様々な組合せや修正をカバーすることが意図されるということである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9a
図9b